(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6868096
(24)【登録日】2021年4月13日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】媒体搬送装置のクランプ
(51)【国際特許分類】
B65H 5/06 20060101AFI20210426BHJP
B65H 5/12 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
B65H5/06 H
B65H5/12 A
B65H5/06 D
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-513442(P2019-513442)
(86)(22)【出願日】2016年9月9日
(65)【公表番号】特表2019-526517(P2019-526517A)
(43)【公表日】2019年9月19日
(86)【国際出願番号】US2016051044
(87)【国際公開番号】WO2018048421
(87)【国際公開日】20180315
【審査請求日】2019年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】511076424
【氏名又は名称】ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.
【氏名又は名称原語表記】Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 玲
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】アヤラ,アルトゥーロ・アヤラ
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,ジーン
(72)【発明者】
【氏名】イレイスブル,ロバート
【審査官】
國武 史帆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−039572(JP,A)
【文献】
特開平04−093273(JP,A)
【文献】
特開平09−002701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/02
5/06
5/22
29/12 − 29/24
29/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像デバイスにて処理される媒体をクランプし、前記画像デバイスの搬送経路に沿って搬送するためのクランプであって、
前記搬送経路に沿って移動するように構成されたシャーシと、
前記シャーシに配設されたスイングアームと、
前記スイングアームの第1の端部に配設され、前記シャーシのドラッグ部分と係合するクランプホイールと、
前記クランプホイールの回転に抵抗するための力を前記クランプホイールに対して加えるための補助付勢部材であって、前記力の大きさは、前記媒体が前記クランプホイールに導入されまたは前記クランプホイールから引出されるときに比べて、前記媒体が前記搬送経路に沿って搬送されるときに大きくなるように、周期的に増大する、補助付勢部材と、
を備える、クランプ。
【請求項2】
前記クランプホイールを前記ドラッグ部分に向けて付勢すべく前記スイングアームと係合したクランプ付勢部材をさらに備える、請求項1に記載のクランプ。
【請求項3】
前記スイングアームが前記スイングアームの支点において前記シャーシとヒンジ式に係合している、請求項2に記載のクランプ。
【請求項4】
前記クランプ付勢部材が前記スイングアームの第2の端部と係合しており、前記クランプ付勢部材が力を前記第2の端部に加え、前記スイングアームが前記支点を通じて前記力を伝え、これにより、前記クランプホイールを前記ドラッグ部分に向けて付勢する、請求項3に記載のクランプ。
【請求項5】
前記クランプが、媒体を前記クランプホイールと前記ドラッグ部分との間にクランプするためのものである、請求項2に記載のクランプ。
【請求項6】
画像デバイスにて処理される媒体をクランプし、前記画像デバイスの搬送経路に沿って搬送するための媒体クランプであって、
前記搬送経路に沿って移動するように構成されたシャーシと、
前記シャーシに枢動可能に配設されたスイングアームと、
前記スイングアームの第1の端部に配設されたクランプホイールと、
前記シャーシ上に前記クランプホイールに隣接して配設されたドラッグホイールと、
前記クランプホイールが前記ドラッグホイールに向けて付勢されるよう、前記スイングアームを前記シャーシに対して枢動方向に付勢するためのクランプ付勢部材と、
力を前記クランプホイールに対して加えるための補助付勢部材であって、前記力の大きさは、前記媒体が前記クランプホイールに導入されまたは前記クランプホイールから引出されるときに比べて、前記媒体が前記搬送経路に沿って搬送されるときに大きくなるように、周期的に増大する、補助付勢部材と、
を備える、媒体クランプ。
【請求項7】
前記ドラッグホイールの外向きの回転に抵抗するための内向きのトルクを前記ドラッグホイールに加えるためのドラッグ付勢部材をさらに備える、請求項6に記載の媒体クランプ。
【請求項8】
前記媒体クランプが、媒体を前記クランプホイールと前記ドラッグホイールとの間に挟むためのものであり、前記クランプ付勢部材および前記ドラッグ付勢部材が各々、前記媒体が外側方向に運動することに抵抗する、請求項7に記載の媒体クランプ。
【請求項9】
前記補助付勢部材が、前記力を前記クランプホイールに対して加えるための第1の部分、および押圧部品と周期的に係合するための第2の部分を含み、前記押圧部品は、前記第2の部分を撓ませ、これにより、前記第2の部分が前記押圧部品と係合している場合には、前記第1の部分によって加えられる前記力の大きさが増大する、請求項8に記載の媒体クランプ。
【請求項10】
搬送経路を含む送路と、
媒体を前記搬送経路に沿って搬送するために前記送路と係合するクランプと、
を備える媒体搬送器であって、前記クランプは、
シャーシに枢動可能に配設されたスイングアームと、
前記スイングアームの第1の端部に配設されたクランプホイールと、
前記シャーシに前記クランプホイールに隣接して配設されたドラッグホイールと、
前記クランプホイールが前記ドラッグホイールに向けて付勢されるよう、前記スイングアームを前記シャーシに対して枢動方向に付勢するためのクランプ付勢部材と、
前記クランプホイールの回転に抵抗するための力を前記クランプホイールに対して加えるための補助付勢部材であって、前記力の大きさは、前記媒体が前記クランプホイールに導入されまたは前記クランプホイールから引出されるときに比べて、前記媒体が前記搬送経路に沿って搬送されるときに大きくなるように、周期的に増大する、補助付勢部材と、
を備える、媒体搬送器。
【請求項11】
前記補助付勢部材によって前記クランプホイールに対して加えられる前記力を増大させるべく前記補助付勢部材の一部分を撓ませるための前記搬送経路に沿って配設されたリブをさらに備える、請求項10に記載の媒体搬送器。
【請求項12】
前記補助付勢部材が、前記クランプホイールと係合するための中央アーム、および前記搬送経路に沿った前記リブと係合するための外側アームを含む、請求項11に記載の媒体搬送器。
【請求項13】
前記補助付勢部材が、前記搬送経路に沿った前記リブと係合するための第2の外側アームを含む、請求項12に記載の媒体搬送器。
【請求項14】
前記クランプが、媒体を前記クランプ内に保持するために、媒体を前記クランプホイールと前記ドラッグホイールとの間に挟むように構成されている、請求項13に記載の媒体搬送器。
【請求項15】
前記クランプは、前記補助付勢部材が前記リブと係合している場合には、前記補助付勢部材が前記リブと係合していない場合よりも強く前記媒体を保持するように構成されている、請求項14に記載の媒体搬送器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像デバイスのための媒体クランプおよび媒体搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像デバイスは、媒体に対する、または媒体を用いた操作を遂行し得る。画像デバイスは、印刷、スキャン、コピー、あるいは媒体に対する、または媒体を用いた他の操作を遂行し得る。さらに、画像デバイスは、媒体を、画像デバイス全体を通して、画像デバイス内もしくは画像デバイス外へ、または第1の画像デバイスから第2の画像デバイスもしくは他のデバイスへ搬送し得る。画像デバイスは、異なるサイズ、厚さ、または材料の媒体を搬送し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
画像デバイスは、媒体またはそのうちの一媒体に対する、またはこれを用いた操作を遂行し得る。画像デバイスは、印刷、スキャン、コピー、あるいは媒体に対する、または媒体を用いた他の操作または画像動作を遂行し得る。状況によっては、画像デバイスは、画像デバイスの一部分において画像動作を遂行し、次に、媒体を画像デバイスの別の部分へ搬送することができ、画像デバイスは、媒体に対する、またはこれを用いた別の操作を遂行することができる。それゆえ、画像デバイスは、媒体を、画像デバイス全体を通して、画像デバイス内もしくは画像デバイス外へ、または第1の画像デバイスから第2の画像デバイスへ搬送し得る。状況によっては、媒体を損傷することなく、および/または媒体に対して遂行される画像動作の質を変えるか、もしくはそれに影響を及ぼすことなく、媒体を搬送することが望まれ得る。
【0004】
状況によっては、画像デバイスは、異なる種類の媒体、あるいは異なる厚さ、サイズ、および/または材料などの、異なる特性を有する媒体を搬送し得る。さらに、画像デバイスは、例えば印刷などの画像動作が、媒体に対して、または媒体を用いて遂行された後に、媒体を搬送し得る。それゆえ、画像デバイスは、様々な重量および/または表面乾燥度を有し、それゆえ、画像デバイス内の表面、または他の媒体シートもしくは媒体片上を搬送される際に様々な摩擦抵抗を有する媒体を搬送し得る。したがって、画像デバイスが、媒体を損傷するか、または媒体に対して遂行される画像動作に他の様態で影響を及ぼすことなく、幅広い重量または摩擦抵抗を有する媒体を搬送するためのクランプおよび/または媒体搬送器、あるいは別の機構を有することが望まれ得る。
【0005】
状況によっては、画像デバイスは、一定の保持力またはクランプ力を有する媒体を搬送するための機構を含み得る。このような状況では、一定の保持力は、比較的より軽い重量および/またはより低い摩擦抵抗の媒体を、媒体を損傷することなく保持して搬送するには十分であり得るが、より重い重量および/またはより高い摩擦抵抗を有する媒体を搬送するのに足るだけの強さは不十分であり得る。他の状況では、一定の保持力は、より重い重量の媒体を保持して搬送するのに足るだけの強さであり得るが、媒体の搬送の最後に媒体が保持機構の外へ引き出されるか、または押し出される際に、より薄い媒体またはより軽い重量の媒体を損傷し得る。それゆえ、状況によっては、画像デバイスが様々な重量の媒体を、媒体を損傷することなく搬送し得るよう、画像デバイスが、可変保持力またはクランプ力を有する媒体搬送器を有することが望まれ得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の諸実装形態は、媒体またはそのうちの一媒体を、画像デバイス内またはこれらの間で、媒体を損傷することなく搬送するための可変クランプ力を有するクランプを提供する。一媒体(medium)とは、媒体(media)のうちの単数の部片または部分を指し得る。本明細書に記載のクランプの諸実施例は、媒体を、媒体搬送経路全体を通して保持して搬送し、媒体搬送経路内の所定の部位において、媒体が、媒体を損傷することなく、クランプから取り除かれることを可能にすることができる。さらに、実装形態によっては、本明細書に記載のクランプの諸実施例は、保持力もしくはクランプ力を用いて媒体を保持して搬送することができ、媒体がクランプから取り除かれる際に媒体を損傷するのを回避するために、媒体がクランプからより容易に取り除かれ得るよう、媒体搬送経路の端部に到達する前、または到達した時に、保持力もしくはクランプ力を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3A】例示的なクランプを含む例示的な媒体搬送器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、
図1を参照すると、例示的なクランプ100の斜視図が示されている。実装形態によっては、クランプ100は、媒体を、画像デバイス内で、または画像デバイスと別のデバイスもしくは画像デバイスとの間で搬送することができる。画像デバイスは、実装形態によっては、プリンタ、スキャナ、複写機、プロッタ、または別の画像デバイス、あるいはこれらの一部分であり得る。さらなる実装形態では、画像デバイスは、後処理システム、調質システム、または仕上げシステム、あるいはこれらの一部分、またはこれらの間の一部分などの、画像デバイスと係合した部品またはシステムを指し得る。
【0009】
クランプ100は、実装形態によっては、媒体またはこれらのうちの一媒体と係合する場合には、媒体クランプと呼ばれ得る。例示的なクランプ100は、シャーシ102と、シャーシに配設されたスイングアーム104と、スイングアーム104の第1の端部に配設され、シャーシ102のドラッグ部分108と係合するクランプホイール106と、クランプホイール106の回転に抵抗するための力をクランプホイール106に対して加えるための補助付勢部材110と、を含み得る。実装形態によっては、力の大きさは周期的に増大し得る。
【0010】
次に、
図2Aを参照すると、例示的なクランプ200の側面断面図が示されている。ここで、断面は、
図1の線2A−2Aと同様の線に沿って見たものであり得る。例示的なクランプ200は例示的なクランプ100と同様であり得る。さらに、例示的なクランプ200の同様の名称の要素は、上述されたとおりの、例示的なクランプ100の要素と機能および/または構造が同様であり得る。例示的なクランプ200は、ドラッグ部分208を有するシャーシ202と、スイングアーム204と、クランプホイール206と、補助付勢部材210と、を含み得る。実装形態によっては、シャーシ202は、クランプ200を画像デバイスまたはその送路と係合させるための構造部材であり得る。追加的に、クランプ200の他の構成部品の各々は、シャーシ202へのそれらのそれぞれの取り付けまたは係合を通じて、互いに係合することができる。換言すれば、シャーシ202は、フレーム、ハウジング、本体、または他のクランプ部品をまとめて保持するための他の好適な構成要素であり得る。
【0011】
クランプホイール206は、スイングアーム204およびシャーシ202に対して回転または輪転することができる回転可能部品であり得る。クランプホイール206は、スイングアーム204、または、実装形態によっては、スイングアーム204の第1の端部214に配設されているか、または回転可能に係合していてもよい。クランプホイール206は、クランプホイール206が、スイングアーム204の下に配置され得る媒体、またはクランプ200内に他の様態で配置されるか、クランプされるか、もしくは保持され得る媒体と接触するか、または他の様態で係合し得るように、スイングアーム204に配設され得る。実装形態によっては、クランプホイール206は、クランプ200が媒体を搬送し得る方向に対して横断方向または横方向である軸に沿って輪転または回転することができる、円形または円筒形の部品であり得る。さらなる実装形態では、クランプホイール206はタイヤまたはクランプタイヤと呼ばれ得る。なおさらなる諸実装形態では、クランプホイール206は、粘着性、付着性、またはゴム状のテクスチャ、あるいはクランプホイール206の摩擦係数を増大させるための別のテクスチャを有する外面を含み得る。このような外面は、クランプホイール206が媒体に取り付くこと、または媒体をクランプ200内に保持することを支援することができる。
【0012】
スイングアーム204は、クランプホイール206をシャーシ202と係合させるための剛体または半剛体の枢動アームまたは部材であり得る。実装形態によっては、スイングアーム204はシャーシ202に枢動可能に配設され得る。スイングアーム204は、支点212、第1の端部214、および第2の端部216を含み得る。実装形態によっては、支点212は第1の端部214と第2の端部216との間に配置され得る。スイングアーム204はスイングアーム204の支点212においてシャーシ202とヒンジ式に係合し得る。実装形態によっては、支点212は、第1の端部214と第2の端部216との間の枢軸の役割を果たすことができる。あるいは、別の言い方をすれば、スイングアーム204の第1の端部または第2の端部に対して加えられる操作または力は、スイングアーム204によって支点212を通して伝えられ、それにより、他方の端部の運動、または他方の端部によって加えられる力を生じさせることができる。それゆえ、第2の端部216に加えられる力は、例えば、スイングアーム204によって支点212を通して伝えられ、第1の端部214によって力が加えられる結果をもたらすことができる。
【0013】
実装形態によっては、クランプ200はまた、クランプホイール206をドラッグ部分208に向けて付勢するためのスイングアーム204と係合したクランプ付勢部材218を含み得る。クランプ付勢部材218は、弾力的に変形可能であり得る弾性部品であり得る。換言すれば、クランプ付勢部材218は、変形または撓みを受けた後にその元の形状および幾何構成へ戻ることが可能であり得る。さらに、クランプ付勢部材218は、変形または撓みに応じた、それに比例した反力を加えることができる。実装形態によっては、クランプ付勢部材218は、ばね、または、より具体的には、引張ばねもしくは張力ばねであり得る。他の諸実装形態では、クランプ付勢部材218は異なる種類のばねであり得る。実装形態によっては、クランプ付勢部材218は、シャーシ202、またはスイングアーム204に対してクランプ付勢部材218の一方の端部を固定するために十分なクランプ200の別の部品に定着され得る。クランプ付勢部材218の反対端部は、実装形態によっては、
図2Aに示されるように、スイングアーム204の第2の端部に取り付けられるか、またはそれと係合し得る。それゆえ、クランプ付勢部材218は、定着点と第2の端部216との間で伸長され得、これにより、クランプ付勢部材218は反作用の引っ張り力をスイングアーム204の第2の端部216に加え、矢印215によって表される、スイングアーム204の枢動方向に沿って加えられる回転力またはトルクを生じさせる。他の諸実装形態では、クランプ付勢部材218は圧縮ばねまたはトーションばねであり得、反作用の押力を第2の端部216に加えることができる。換言すれば、クランプ付勢部材218はスイングアーム204を支点212の周りに付勢し、これにより、第1の端部214、またはその上のクランプホイール206を、ドラッグ部分208に向けて、またはそれに対して付勢する、または押すことができる。したがって、さらに別の言い方をすれば、クランプ付勢部材218は、スイングアーム204をシャーシ202に対して枢動方向215に沿って付勢することができ、これにより、クランプホイール206はドラッグ部分208に向けて付勢される。
【0014】
実装形態によっては、ドラッグ部分208は、クランプホイール206に隣接し得る、シャーシ202の一部分、または別の中間部品であり得る。ドラッグ部分208は、さらなる実装形態では、クランプホイール206の接触点であり得、および/またはクランプ200が媒体をクランプホイール206とシャーシ202との間に挟む、もしくはクランプし得る点であり得る。したがって、クランプ200は媒体をクランプホイール206とドラッグ部分208との間にクランプする、または挟むことができる。さらに、実装形態によっては、ドラッグ部分208は、クランプホイール206の材料と同様である材料、例えば、粘着性、付着性、もしくはゴム状のテクスチャを有する材料、またはドラッグ部分208の摩擦係数を高め得る別の好適な材料を含み得る。さらなる実装形態では、ドラッグ部分208は、ドラッグホイール、摩擦面、またはクランプホイール206が媒体をクランプする、もしくは挟むことができる別の部品であり得る。
【0015】
クランプ200はまた、補助付勢部材210を含み得る。補助付勢部材210は、シャーシ202、スイングアーム204、またはクランプ200の別の好適な部品と係合することができ、これにより、補助付勢部材210は、力をクランプホイール206に対して加えるように位置付けられる。実装形態によっては、補助付勢部材210は、
図2Aに示されるように、クランプホイール206の上部と係合し得る。さらなる実装形態では、補助付勢部材210はクランプホイール206と直接係合することができるか、または中間部品と係合することができ、中間部品は、加えられた力を補助付勢部材210からクランプホイール206へ伝える能力を有する。実装形態によっては、補助付勢部材210はクランプ付勢部材218と同様であり得る。さらなる実装形態では、補助付勢部材210は、トーションばね、圧縮ばね、または異なる構造を有するばねなどの、異なる種類のばねであり得る。
【0016】
図2Bを追加的に参照すると、クランプ200の側面断面図が示されている。実装形態によっては、補助付勢部材210は、力をクランプホイール206に対して加えるための第1の部分、および押圧部品と周期的に係合するための第2の部分を含み得る。押圧部品は第2の部分を撓ませることができ、これにより、第2の部分が押圧部品と係合している場合には、第1の部分によってクランプホイール206に加えられる力の大きさが増大する。換言すれば、
図2Bを参照すると、押圧部品は、矢印205によって表される、補助付勢部材210の第2の部分と係合するか、またはそれを圧迫することができる。補助付勢部材210の第1の部分および第2の部分は、第2の部分が押圧部品と係合している場合には、第1の部分が、矢印207によって表される、力をクランプホイール206に対して加え得るように構造化されていてもよい。さらなる実装形態では、第1の部分は初張力がかかっていてもよく、すなわち、換言すれば、第2の部分が押圧部品と係合していない場合に、力をクランプホイール206に対してもとから加えることができる。このような状況では、第2の部分と係合すると、押圧部品は第2の部分をさらに撓ませることができ、これにより、第1の部分によってもとから加えられている力207の大きさが増大する。力207は、クランプホイール206に対して、クランプホイール206の回転203に抵抗する、これを抑止する、または防止するように加えられ得る。クランプホイール206の回転のこのような抑止は、クランプホイール206と係合した、またはクランプホイール206によってクランプ200内に保持された媒体が、クランプ200から抜け出すこと、クランプ200から滑り出すこと、または他の仕方でクランプ200によってもはや保持されなくなることを防止することができる。クランプホイール206の回転のこのような抑止は、換言すれば、媒体をクランプ200から取り除くために必要とされる引き出し力を高めることができる。さらなる実装形態では、補助付勢部材210は、押圧部品と、周期的に、間隔を置いて、または別様に所定の仕方で係合または接触し得る。これは、クランプ200が異なるレベルの力で媒体をクランプ200内に保持することを可能にすることができ、クランプ200が媒体の搬送全体を通して保持力を変更することを可能にすることができる。
【0017】
次に、
図3Aを参照すると、例示的なクランプ300を有する例示的な媒体搬送器301の分解斜視図が示されている。例示的なクランプ300は、上述された他の例示的なクランプと同様であり得る。さらに、例示的なクランプ300の同様の名称の要素は、上述されたとおりの、他の例示的なクランプの要素と機能および/または構造が同様であり得る。媒体搬送器301は、実装形態によっては、画像デバイスの一部であり得る。さらなる実装形態では、媒体搬送器301は複数の画像デバイスの部分であり得、媒体を前記画像デバイスの間で搬送することができる。なおさらなる諸実装形態では、媒体搬送器301は、媒体を、後処理デバイス、仕上げデバイス、または調質デバイスもしくはシステムなどの、画像デバイスもしくはシステムと係合したデバイスへ、そのデバイスから、またはそのデバイスを通して搬送し得る。
【0018】
実装形態によっては、媒体搬送器301は、クランプ300が、媒体を搬送するよう運動する、または駆動され得る搬送経路320を含む送路338を含み得る。それゆえ、クランプ300は、媒体を搬送経路320に沿って搬送するよう、送路338と係合することができる。さらなる実装形態では、搬送経路320は、送路338、および第1の送路338と対向し得る、図示されていない、第2の送路によって規定されてもよく、これにより、第1の送路および第2の送路がクランプ300の両側を適切に支持する。実装形態によっては、クランプ300は、送路338と係合するためのガイド322を含み得る。ガイド322は、クランプ300またはそのシャーシ302の側面から延出し得、送路320と相補的に係合するよう十分にサイズ設定され、適切な幾何構成を有し得る、柱、タブ、または他の突起であり得る。実装形態によっては、ガイド322は、クランプ300が、送路338、ひいては、搬送経路320に沿って駆動されることを可能にすることができる。さらなる実装形態では、クランプ300は、複数のガイド322、または搬送経路320に沿ったクランプ300の効果的な移動を可能にするために十分なガイド322を含み得る。例えば、実装形態によっては、クランプ300は、クランプ300の両側面に配設されたガイド322を含み得、各ガイドは第1の送路338または第2の送路のうちの一方と係合する。さらなる実装形態では、クランプ300は、
図3Aに示されるように、クランプ300の各側面上に2つ以上のガイド322を含み得る。
【0019】
実装形態によっては、媒体搬送器301は、クランプ300を搬送経路320に沿って駆動する、または運動させるための駆動システムを含み得る。駆動システムは、実装形態によっては、駆動部品342、および伝達部品324を含み得る。駆動部品342は、モータ、またはトルクを駆動部品342へ伝達する能力を有する他の要素などの、原動要素と係合し得る。伝達部品324は、実装形態によっては、運動を駆動部品342からクランプ300へ伝達する能力を有する部品であり得る。実装形態によっては、駆動部品342はホイールまたは歯車であり得、伝達部品324は、搬送ベルト、チェーン、または他の好適な部品であり得る。さらなる実装形態では、伝達部品324は、伝達部品324に固定された駆動ラグ344を含み得る。駆動ラグ344は、伝達部品324と係合した突起または他の好適な構造であり得、これにより、駆動ラグ344は伝達部品324とともに運動する。さらなる実装形態では、駆動ラグ344は、クランプ300またはそのシャーシ302内の、またはそれに取り付けられた駆動クレードル346(受け部)と係合し得る。駆動ラグ344は伝達部品324とともに運動し、このような運動をクランプ300へ伝えることができる。換言すれば、伝達部品324は、駆動ラグ344を通じて、例示的なクランプ300を搬送経路320の周りに、またはそれに沿って押す、または引っ張ることができる。さらなる実装形態では、クランプ300は搬送ベルトによって搬送経路320に沿って運動することができる。
【0020】
次に、
図3Bを参照すると、例示的なクランプ300の詳細斜視図が示されている。実装形態によっては、クランプ300は補助付勢部材310を含み得る。補助付勢部材310は、クランプホイール306と係合するための中央アーム326、および搬送経路320に沿ったリブと係合するための外側アーム328を含み得る。さらなる実装形態では、補助付勢部材310は、搬送経路320に沿ったそのリブまたは別のリブと係合するための第2の外側アーム330を含み得る。外側アーム328あるいはアーム328および330ならびに中央アーム326は、外側アーム328および330が撓ませられるか、または変形させられた場合には、このような撓みの結果、中央アーム326によって、例えば、クランプホイール306に反力が加えられるように構造化され得る。それゆえ、媒体搬送器301は、補助付勢部材310によってクランプホイール306に対して加えられる力を増大させ、これにより、クランプ300内における媒体に対する保持力の大きさを増大させるべく、以上において補助付勢部材の第2の部分と呼ばれる、外側アーム328および330を撓ませるための搬送経路320に沿って配設されたリブもしくはリブ群を含み得る。
【0021】
次に、
図3C〜Dを参照すると、例示的な媒体搬送器301および関連付けられた例示的なクランプ300の側面断面図が示されている。
図3C〜Dは、クランプ300が媒体搬送器301の送路338と係合し、また、媒体340もしくはこれらのうちの一媒体とも係合しており、これにより、クランプ300が媒体をクランプホイール306とドラッグホイール308との間に挟むか、またはクランプし、媒体340をクランプ300内に保持する様子を示す。実装形態によっては、媒体340は印刷媒体と呼ばれ得る。媒体340は、画像デバイスとともに、または画像デバイス内で使用するのに適した材料であり得る。さらなる実装形態では、媒体340は、媒体340に対する、またはこれを用いた画像動作を遂行させるために適した材料であり得る。このような画像動作としては、限定するものではないが、印刷、スキャン、コピー、または他の画像動作が挙げられる。このような好適な材料としては、紙、ビニール、ラテックス、ボール紙またはカード用紙、あるいは他の好適な材料を挙げることができる。
【0022】
ドラッグホイール308は、時として、ドラッグタイヤと呼ばれる場合があり、実装形態によっては、クランプホイール306のものと同様の構造のものであり得る。他の諸実装形態では、ドラッグホイール308は、ホイール、シリンダ、またはクランプ300と回転可能に係合し得る別の部品であり得る。ドラッグホイール308は、クランプ300のシャーシ302上に、クランプホイール306に隣接して配置されていてもよい。さらなる実装形態では、クランプ300はドラッグ付勢部材334をさらに含み得る。ドラッグ付勢部材334は、実装形態によっては、クランプ付勢部材、または他の上述された付勢部材と構造および/または機能が同様であり得る。さらなる実装形態では、ドラッグ付勢部材334は引張ばねまたは張力ばねであり得、一方の端部において、シャーシ302、またはクランプ300の別の好適な部品に定着され得る。なおさらなる諸実装形態では、ドラッグ付勢部材334の反対端部はドラッグホイール308と係合することができ、これにより、ドラッグ付勢部材334はドラッグホイール308と定着点との間で伸長され、これにより、矢印311によって表される反作用の引っ張り力をドラッグホイール308に加え、その結果、矢印309によって表される内向きのトルクをドラッグホイール308に加え、ドラッグホイール308を係止面348に対して係止する。トルク309は、矢印309と反対の方向であり得る、ドラッグホイール308の外向きの回転に抵抗するか、これを抑止するか、またはこれを防止することができる。
【0023】
同様に、クランプ300はまた、引っ張り力を、クランプホイール306が配設され得るスイングアーム314に加えることによって、矢印303によって表される、クランプホイール306の外向きの回転に抵抗するか、これを抑止するか、またはこれを防止するための、図示されていない、クランプ付勢部材を含み得る。したがって、クランプ付勢部材およびドラッグ付勢部材334は各々、媒体340が外側方向317に運動するのに抵抗し得る。さらなる実装形態では、ドラッグ付勢部材334は、中間部材、例えば、ボールリンク336を通じてドラッグホイール308と係合することができ、ドラッグ付勢部材334における張力または引っ張り力はボールリンク336を通じてドラッグホイール308へ伝えられる。
【0024】
実装形態によっては、媒体340を搬送経路320に沿って搬送するために、スイングアーム314は、媒体340を受け入れるために開放方向に運動させられ、次に、媒体をクランプホイール306とドラッグホイール308との間にクランプする、または挟むために閉鎖方向に運動させられ得る。開放方向および閉鎖方向は
図3Cにおける両方向矢印319によって表され得る。クランプ付勢部材は、媒体340を第1のクランプ力で挟むために、スイングアーム314、ひいてはクランプホイール306をドラッグホイール308に対して下方へ引っ張ることができる。
図3C〜Dを合わせて参照すると、クランプ300は、クランプ300が媒体340と係合している間に、搬送経路320に沿って例示的な方向313に駆動され、これにより、媒体340を搬送経路320に沿って搬送することができる。
【0025】
実装形態によっては、送路338は、搬送経路320に沿った所定の部位または複数の所定の部位におけるリブ332を含み得る。したがって、クランプ300が媒体340を搬送経路320に沿って搬送する際に、補助付勢部材310またはその外側アームもしくはアーム群はリブ332と接触または係合することができる。補助付勢部材310がリブ332と係合すると、リブ332は、
図3Dにおける矢印305によって示されるように、補助付勢部材310の接触部分を撓ませること、または、実装形態によっては、さらに撓ませることができる。補助付勢部材310のこのような撓みは、補助付勢部材310が力をクランプホイール306に対して加える、または、矢印307によって表される、クランプホイール306に対してもとから加えられている力の大きさを増大させる結果をもたらすことができる。したがって、リブ332を有する搬送経路320の一部分に沿って移動する際に、媒体搬送器301またはそのクランプ300は、媒体340に加えられるクランプ力または保持力を第1のクランプ力から第2のより高いクランプ力へ増大させることができる。換言すれば、クランプ300は、媒体340をクランプ300から引き出すために必要な力を増大させることができる。媒体搬送器301またはそのクランプ300はまた、搬送経路320に沿って、リブ332の端部、または、実装形態によっては、リブ332内の間隙に遭遇することによって、媒体340に加えられる保持力を低下させることもできる。このような端部または間隙は、補助付勢部材310によって経験される撓みの量を減少させることができ、これにより、クランプホイール306に加えられる反力を低下させ、クランプホイール306の外向きの回転303に対する抵抗を低下させる。クランプ300は、媒体340へのクランプ力または保持力を第2のクランプ力から、より低いクランプ力へ、または、実装形態によっては、元の第1のクランプ力へ低下させることができる。換言すれば、クランプ300は、補助付勢部材310がリブ332と係合している場合には、補助付勢部材310がリブ332と係合していないとした場合よりも強く媒体340を保持することができる。
【0026】
したがって、クランプ300は、クランプ300から取り除かれるために媒体340が静止部品と接触する前に、または搬送経路320に沿った他の所定の間隔で、もしくは部位において、媒体340に加えられる保持力もしくはクランプ力を低下させるか、または必要な引き出し力を低下させることができる。必要な引き出し力を増大させることは、クランプ300が、様々な重量、厚さ、または摩擦面を有する媒体340を搬送することを可能にすることができ、その一方で、必要な引き出し力を低下させることは、クランプ300から引き出されるか、または押し出される際に媒体340に損傷が生じるのを回避することができる。