(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の照明構成における複数の光源と、前記第2の照明構成における1つ以上の光源とが、前記所定の動作距離よりも短い距離だけ、前記対象の皮膚から離隔された、請求項1又は2に記載のシステム。
前記制御ユニットは、前記対象の皮膚を同時に照明するよう、前記第2の照明構成における複数の光源を選択的に制御するよう構成された、請求項5又は6に記載のシステム。
前記第1の皮膚特性は、油性であり、前記制御ユニットは、各第1の画像を処理して、前記皮膚サンプルからの鏡面的な反射の量、前記皮膚サンプルからの鏡面的な反射の分布、粒度及び/又は強度、皮膚の粗さ又は質感、前記画像の主成分分析、及び前記画像における質感マップ及びコントラストのヒストグラム形状エンコードを含む、1つ以上のパラメータに基づいて、油性についてのそれぞれの初期値を決定するよう構成された、請求項8に記載のシステム。
前記装置は更に、前記画像センサユニットに入射する光を偏光させるよう前記画像センサユニットに対して配置された、第1の偏光フィルタを更に有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシステム。
前記装置は更に、前記第2の照明構成における光源により発せられた光を偏光させるための、前記第2の照明構成における各光源に対するそれぞれの第2の偏光フィルタを有し、前記第2の偏光フィルタの偏光方向は、前記第1の偏光フィルタの偏光方向に対して直交する、請求項11に記載のシステム。
前記制御ユニットは、前記対象の皮膚を同時に照明するよう、前記第3の照明構成における複数の光源を選択的に制御するよう構成された、請求項15又は16に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
対象は、パーソナルケアデバイス又はスキンケアルーチン又はコーチングアプリケーション(アプリ)に、例えば、対象の皮膚に関する個人的な知識に基づいて、その特性を手動で入力しても良いが、これらの皮膚特性の客観的な測定値を、好ましくは目立たない方法で、又は大きくは目立たない方法で得ることが望ましい。そのため、対象の皮膚の画像が得られ、その画像が分析されて特性の値が決定されるような、対象の皮膚の特性を決定するための技術が開発されてきた。これらの技術の幾つかは、1つ以上の光源を用いて皮膚を照明することを必要とするが、特定の皮膚特性を測定するために必要な光源の最適配置は、別の皮膚特性を測定するために必要な光源の最適配置とは異なる場合がある。
【0004】
従って、対象の皮膚の特性を決定するためのシステム、装置、及び方法の改善のニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の特定の態様によれば、対象の皮膚の複数の特性の値の決定における使用のための画像を取得するための装置であって、皮膚サンプルの画像を生成するための画像センサユニットであって、前記皮膚サンプルは、前記対象の皮膚が前記画像センサユニットから所定の動作距離だけ離隔されているときに、前記画像センサユニットの視野(FOV)内の前記対象の皮膚の領域に対応する、画像センサユニットと、それぞれの複数の方向から前記対象の皮膚を照明するための、前記画像センサユニットの光軸のまわりに空間的に分散された、複数の光源を有する、第1の照明構成と、前記対象の皮膚を照明するための1つ以上の光源を有する、第2の照明構成と、を有する装置が提供される。前記第1の照明構成における1つ以上の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第1の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射するよう配置され、前記第2の照明構成における1つ以上の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第2の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射しないよう配置される。
【0006】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成の1つ以上の光源と、第2の照明構成の1つ以上の光源とは、1つの平面内に配置されている。
【0007】
幾つかの実施例においては、画像センサユニットは、第1の照明構成の1つ以上の光源及び第2の照明構成の1つ以上の光源と一般的に同じ平面内に配置された画像センサを有する。
【0008】
幾つかの実施例においては、画像センサユニットのFOVは、1つ以上のFOV角によって定義され、ここで、第1の照明構成の1つ以上の光源は、2*D*
tan(θ
min/2)と等しいか又はそれ以下の距離だけ平面方向に画像センサユニットから離隔され、ここで、Dは所定の動作距離であり、θ
minは、1つ以上のFOV角のうちの最小の1つである。
【0009】
幾つかの実施例においては、画像センサユニットのFOVは、1つ以上のFOV角によって定義され、ここで、第2の照明構成の1つ以上の光源が、2*D*tan(θ
max/2)よりも大きい距離だけ画像センサユニットから平面方向に離隔され、ここでDは所定の動作距離であり、θ
maxは1つ以上のFOV角のうちの最大の1つである。
【0010】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成の1つ以上の光源の各々は、3乃至7ミリメートルの範囲内の距離だけ画像センサユニットから離隔されている。
【0011】
幾つかの実施例においては、第2の照明構成の1つ以上の光源の各々は、7乃至15ミリメートルの範囲である距離だけ画像センサユニットから離隔されている。
【0012】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成は、複数の光源を有する。幾つかの実施例においては、第1の光源配置は、画像センサユニットから概ね等距離に配置された少なくとも3つの光源を有する。
【0013】
幾つかの実施例においては、第2の照明構成は、複数の光源を有する。幾つかの実施例においては、第2の光源配置は、画像センサユニットから概ね等距離に配置された少なくとも3つの光源を有する。
【0014】
幾つかの実施例においては、前記装置は更に、画像センサユニットに入射した光を偏光させるよう画像センサユニットに対して配置された、第1の偏光フィルタを有する。これらの実施例においては、該装置は更に、第2の照明構成における光源によって放出された光を偏光させるための、第2の照明構成における各光源のためのそれぞれの第2の偏光フィルタを有しても良く、ここで、第2の偏光フィルタの偏光方向は、第1の偏光フィルタの偏光方向と直交する。これらの実施例においては、該装置は、対象の皮膚を照明するための1つ以上の光源を有する第3の照明構成を更に有しても良く、ここで、第3の照明構成の1つ以上の光源は、画像センサユニットから間隔をおいて配置され、第3の照明構成の光源によって放出された光であって、所定の動作距離で皮膚サンプルによって鏡面反射される光が画像センサユニットに入射しないように配置されている。これらの実施例においては、第3の照明構成は、複数の光源を有する。これらの実施例においては、第3の照明構成は、画像センサユニットの周囲に一般的に環状に配置された少なくとも3つの光源を有しても良い。これらの実施例においては、第2の照明構成の1つ以上の光源の各々は、7乃至11ミリメートルの範囲である距離だけ画像センサユニットから間隔をあけて配置され、第3の照明構成の1つ以上の光源の各々は、11乃至15ミリメートルの範囲である距離だけ画像センサユニットから間隔をあけて配置されている。
【0015】
第2の態様によれば、対象の皮膚の1つ以上の特性を決定するためのシステムが提供され、該システムは、第1の態様又はその任意の実施例による装置と、画像センサユニットによって生成された画像を受信し、受信した画像を処理して、対象の皮膚の1つ以上の特性を決定するように構成された制御ユニットと、を有する。
【0016】
幾つかの実施例においては、制御ユニットは、第1の照明構成の1つ以上の光源が対象の皮膚を照明しているときに、画像センサユニットによって生成された画像を処理して、1つ以上の第1の皮膚特性を決定するように構成され、第2の照明構成の1つ以上の光源が対象の皮膚を照明しているときに、画像センサユニットによって生成された画像を処理して、1つ以上の第2の皮膚特性を決定するように構成されている。
【0017】
幾つかの実施例においては、制御ユニットは更に、対象の皮膚を照明するよう第1の照明構成を選択的に制御し、受信した画像から1つ以上の第1の皮膚特性を決定するよう構成され、対象の皮膚を照明するよう第2の照明構成を選択的に制御し、受信した画像から1つ以上の第2の皮膚特性を決定するよう構成されている。
【0018】
幾つかの実施例においては、1つ以上の第1の皮膚特性は、油性、つや及び皮膚の質感のうちの1つ以上である。
【0019】
幾つかの実施例においては、1つ以上の第2の皮膚特性は、皮膚の質感、色、色素沈着、しみの存在、及び毛の存在のうちの1つ以上である。
【0020】
幾つかの実施例においては、制御ユニットは、第3の照明構成の1つ以上の光源が対象の皮膚を照明しているときに、画像センサによって生成された画像を処理して、1つ以上の第3の皮膚特性を決定するように構成されている。これらの実施例においては、1つ以上の第3の皮膚特性は、皮膚の質感を含む。
【0021】
幾つかの実施例においては、制御ユニットは、決定された対象の皮膚の1つ以上の特性を表す信号を出力するように更に構成されている。
【0022】
第3の態様によれば、対象の皮膚の複数の特性の値を決定する方法であって、前記方法は、1つ以上の光源を有する第1の照明構成における光源を用いて前記対象の皮膚を照明するステップと、前記第1の照明構成におけるそれぞれの光源が皮膚を照明しているときに、画像センサユニットを用いて皮膚サンプルのそれぞれの第1の画像を生成するステップであって、前記皮膚サンプルは、前記対象の皮膚が前記画像センサユニットから所定の動作距離だけ離隔されているときに、前記画像センサユニットの視野(FOV)内の前記対象の皮膚の領域に対応するステップと、1つ以上の光源を有する第2の照明構成を用いて、前記対象の皮膚を照明するステップと、前記第2の照明構成が前記対象の皮膚を照明しているときに、前記画像センサユニットを用いて前記皮膚サンプルの1つ以上の第2の画像を生成するステップと、制御ユニットを用いて、第1の画像及び第2の画像を処理して、前記対象の皮膚の1つ以上の特性を決定するステップと、を有する方法が提供される。前記第1の照明構成における1つ以上の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第1の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射するよう配置され、前記第2の照明構成における1つ以上の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第2の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射しないよう配置される。
【0023】
幾つかの実施例においては、該方法は、1つ以上の第1の皮膚特性を決定するために第1の画像を処理するステップ、及び1つ以上の第2の皮膚特性を決定するために第2の画像を処理するステップを有する。
【0024】
幾つかの実施例においては、1つ以上の第1の皮膚特性は、油性、つや、及び皮膚の質感のうちの1つ以上である。幾つかの実施例においては、1つ以上の第2の皮膚特性は、皮膚の質感、色、色素沈着、しみの存在、及び毛の存在のうちの1つ以上である。
【0025】
幾つかの実施例においては、該方法は更に、1つ以上の光源を有する第3の照明構成を使用して対象の皮膚を照明するステップと、第3の照明構成が対象の皮膚を照明しているときに画像センサユニットを使用して皮膚サンプルの第3の画像を生成するステップと、第3の画像を処理して1つ以上の第3の皮膚特性を決定するステップとを有する。第3の照明構成の1つ以上の光源は、画像センサユニットから間隔をおいて配置され、所定の動作距離で皮膚サンプルによって鏡面反射される第3の照明構成の光源によって放出される光が画像センサユニットに入射しないように配置されている。これらの実施例においては、1つ以上の第3の皮膚特性は、皮膚の質感を含む。
【0026】
幾つかの実施例においては、該方法は、決定された対象の皮膚の1つ以上の特性を表す信号を出力するステップを更に含む。
【0027】
第4の態様によれば、対象の皮膚の複数の特性の値を決定するためのシステムであって、前記システムは、制御ユニットと、前記対象の皮膚の複数の特性の値の決定における使用のための画像を取得するための装置と、を有するシステムが提供される。前記装置は、皮膚サンプルの画像を生成するための画像センサユニットであって、前記皮膚サンプルは、前記対象の皮膚が前記画像センサユニットから所定の動作距離だけ離隔されているときに、前記画像センサユニットの視野(FOV)内の前記対象の皮膚の領域に対応する、画像センサユニットと、それぞれの複数の方向から前記対象の皮膚を照明するための、前記画像センサユニットの光軸のまわりに空間的に分散された、複数の光源を有する、第1の照明構成と、前記対象の皮膚を照明するための1つ以上の光源を有する、第2の照明構成と、を有する。前記第1の照明構成における複数の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第1の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射するよう配置される。前記第2の照明構成における1つ以上の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第2の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射しないよう配置される。前記制御ユニットは、前記第1の照明構成における光源のそれぞれを、前記対象の皮膚を個々に照明するよう選択的に制御し、前記第1の照明構成におけるそれぞれの光源が皮膚を照明しているときに、前記画像センサユニットにより取得される、それぞれの複数の第1の画像を、前記画像センサユニットから受信し、各第1の画像を処理して、第1の皮膚特性についてのそれぞれの初期値を決定し、前記決定された初期値を組み合わせて前記第1の皮膚特性についての値を決定し、前記対象の皮膚を照明するよう、前記第2の照明構成を選択的に制御し、前記第2の照明構成が前記対象の皮膚を照明しているときに、前記画像センサユニットにより取得される、前記画像センサユニットにより生成される1つ以上の第2の画像を受信し、前記1つ以上の受信された第2の画像を処理して、1つ以上の第2の皮膚特性についての値を決定するように構成される。
【0028】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成における複数の光源と、第2の照明構成における1つ以上の光源とは、1つの平面内に配置される。
【0029】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成における複数の光源及び第2の照明構成における1つ以上の光源は、対象の皮膚から所定の動作距離未満の間隔をおいて配置されている。
【0030】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成は、画像センサユニットの光軸から概ね等距離に配置された少なくとも3つの光源を有する。
【0031】
幾つかの実施例においては、第2の光源配置は、複数の光源を有する。例えば、第2の照明構成は、画像センサユニットの光軸から一般的に等距離に配置された少なくとも3つの光源を有しても良い。これらの実施例においては、制御ユニットは、第2の照明構成の複数の光源を選択的に制御して、同時に対象の皮膚を照明するように構成されても良い。
【0032】
幾つかの実施例においては、第1の皮膚特性は、油性、つや、及び皮膚の質感のうちの1つである。第1の皮膚特性が油性である実施例においては、制御ユニットは、皮膚サンプルからの鏡面反射の量、皮膚サンプルからの鏡面反射の分布、粒度及び/又は強度、皮膚の粗さ又は質感、画像の主成分分析、質感マップのヒストグラム形状エンコーディング、及び画像のコントラストを含む1つ以上のパラメータに基づいて、油性のそれぞれの初期値を決定するために、各第1の画像を処理するように構成されても良い。
【0033】
幾つかの実施例においては、第2の皮膚特性は、皮膚の質感、色、赤み、色素沈着、毛穴、しみの存在、及び毛の存在のうちの1つである。
【0034】
代替の実施例においては、該装置は更に、画像センサユニットに入射する光を偏光するように画像センサユニットに対して配置された第1の偏光フィルタを有する。これらの実施例においては、該装置は更に、第2の照明構成における光源によって放出される光を偏光させるための、第2の照明構成における各光源のためのそれぞれの第2の偏光フィルタを有しても良く、ここで、第2の偏光フィルタの偏光方向は、第1の偏光フィルタの偏光方向と直交している。これらの実施例においては、第2の皮膚特性は、色、赤み、しみ、及び色素沈着のうちの1つであっても良い。これらの実施例においては、該装置は更に、対象の皮膚を照明するための1つ以上の光源を有する第3の照明構成を有しても良く、該第3の照明構成の1つ以上の光源は、画像センサユニットの光軸から間隔をおいて配置され、第3の照明構成の光源によって放射され所定の動作距離で皮膚サンプルによって鏡面反射される光が、画像センサユニットに入射しないように配置され、制御ユニットは更に、該第3の照明構成を選択的に制御する。対象の皮膚を照明するように第3の照明構成を選択的に制御し、画像センサユニットによって生成された1つ以上の第3の画像を受信し、第3の照明構成が対象の皮膚を照明するときに画像センサユニットによって得られる各第3の画像を受信し、受信した1つ以上の第3の画像を処理して、1つ以上の第3の皮膚特性の値を決定する、ように構成される。これらの実施例においては、第3の照明構成は、複数の光源を有しても良い。これらの実施例においては、第3の照明構成は、画像センサユニットの光軸から概ね等距離に配置された少なくとも3つの光源を有しても良い。これらの実施例においては、制御ユニットは、第3の照明構成の複数の光源を選択的に制御して、同時に対象の皮膚を照明するように構成されても良い。これらの実施例においては、第3の皮膚特性は、毛穴及び黒ずみのうちの1つであっても良い。
【0035】
幾つかの実施例においては、該装置は更に、対象の皮膚のインピーダンスを測定するためのインピーダンスセンサを有し、制御ユニットは更に、インピーダンスセンサからインピーダンス測定値を受信し、受信したインピーダンス測定値を処理して皮膚の水分レベルを決定するように構成される。
【0036】
幾つかの実施例においては、制御ユニットは、第1の皮膚特性の決定された値及び/又は第2の皮膚特性の決定された値を表す信号を出力するように更に構成される。
【0037】
幾つかの実施例においては、制御ユニットは、該装置内に含まれる。代替の実施例においては、制御ユニットは、装置から分離されている。
【0038】
第5の態様によれば、対象の皮膚の複数の特性の値を決定する方法であって、前記方法は、複数の光源を有する第1の照明構成における光源を用いて前記対象の皮膚を照明するステップであって、前記対象の皮膚は、前記複数の光源によって個々に照明されるステップと、前記第1の照明構成におけるそれぞれの光源が皮膚を照明しているときに、画像センサユニットを用いて皮膚サンプルのそれぞれの第1の画像を生成するステップであって、前記皮膚サンプルは、前記対象の皮膚が前記画像センサユニットから所定の動作距離だけ離隔されているときに、前記画像センサユニットの視野内の前記対象の皮膚の領域に対応するステップと、1つ以上の光源を有する第2の照明構成を用いて、前記対象の皮膚を照明するステップと、前記第2の照明構成が前記対象の皮膚を照明しているときに、前記画像センサユニットを用いて前記皮膚サンプルの1つ以上の第2の画像を生成するステップと、制御ユニットを用いて、各第1の画像を処理して、第1の皮膚サンプルについてのそれぞれの初期値を決定し、前記決定された初期値を組み合わせて第1の皮膚特性についての値を決定するステップと、制御ユニットを用いて、前記1つ以上の第2の画像を処理して、1つ以上の第2の皮膚特性についての値を決定するステップと、を有し、前記第1の照明構成における前記複数の光源は、複数の方向から前記対象の皮膚を照明するため、前記画像センサユニットの光軸のまわりに空間的に分散され、前記複数の光源は、前記第1の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射するよう配置され、前記第2の照明構成における1つ以上の光源は、前記画像センサユニットの光軸から離隔され、前記第2の照明構成における光源により発せられ前記所定の動作距離において皮膚サンプルにより鏡面的に反射させられた光が、前記画像センサユニットに入射しないよう配置される、方法が提供される。
【0039】
第3及び第5の態様による方法の様々な実施例は、第1、第2及び第4の態様による装置及びシステムの様々な実施例にも対応することが想定される。
【0040】
これらの態様及び他の態様は、以下に説明する実施例を参照しながら説明され、明らかとなるであろう。
【0041】
例示的な実施例が、以下に単に例として、図面を参照しながら説明される。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、例示的な態様によるシステム1のブロック図である。システム1は、ヒト又は動物などの対象の皮膚の1つ以上の特性を決定するためのものである。システム1によって測定又は決定することができる皮膚特性は、以下でより詳細に説明するように、システム1の構成に依存し得るが、一般的に、システム1は、油性、つや、皮膚の質感、色、赤み、色素沈着、毛穴、しみ(黒ずみ及びホワイトヘッドのような)の存在、及び毛の存在などの皮膚特性のうちの任意の1つ又は複数を決定するように構成されても良い。
【0044】
システム1は、対象の皮膚の画像を分析することにより、皮膚特性を決定する。システム1は、皮膚サンプルの画像を取得するための装置2と、装置2によって取得された皮膚サンプルの画像を処理又は分析して1以上の皮膚特性を決定するための制御装置3と、を有している。従って、装置2は、皮膚サンプルの画像又は一連の画像を生成するための画像センサユニット4を有する。画像センサユニット4は、画像を生成するために入射光に応答する画像センサ6を有しても良い。画像センサ6は、例えば、デジタルカメラで使用されるタイプの画像センサに類似した、CCD(charged coupled device)ベースのセンサ、又はCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)ベースのセンサであっても良い。当業者は、使用され得る他のタイプの画像センサを認識するであろう。画像センサ6又は画像センサユニット4は、対象の皮膚の個別画像、又は対象の皮膚のビデオシーケンスを取得するように構成されていても良く、又は斯かる動作が可能であっても良い。
【0045】
図1では、画像センサユニット4は、画像センサ6を有するものとしてのみ示されているが、様々な実施例においては、画像センサユニット4は、1つ以上の追加の構成要素を有しても良い。例えば、画像センサユニット4は、対象の皮膚から画像センサ6に入射する光を集光するか、又は他の方法で影響を与えるための1つ以上のレンズを有しても良い。幾つかの実施例においては、画像センサ6に入射する光を偏光させるように作用する、皮膚サンプルから画像センサ6への光路内に偏光子又は偏光フィルタを配置することができる。この偏光子又は偏光フィルタは、本明細書では第1の偏光子又は第1の偏光フィルタと称され、偏光子又は偏光フィルタを通過する光を第1の偏光方向に偏光させる。幾つかの実施例においては、偏光子又は偏光板は、画像センサユニット4の一部として提供されるが、他の実施例においては、偏光子又は偏光板は、画像センサユニット4とは別体である。
【0046】
画像センサユニット4は、画像センサユニット4によって検出され得る光の角度の範囲によって定義される視野(FOV)を有する。例示的な画像センサユニット4のFOVは、
図2に示されている。FOV領域7内から画像センサユニット4に入射した任意の光は、画像センサ6によって受光され、画像を形成するために使用され得る。FOV領域7は、2つの角度、即ち、光が画像センサユニット4によって検出され得る水平面(画像センサ6に対して)で測定される角度である水平FOV角度θ
Hと、光が画像センサユニット4によって検出され得る垂直面(画像センサ6に対して)で測定される角度である垂直FOV角度θ
Vとによって特徴付けられ得る。撮像素子6の形状が矩形の場合、即ち
図2に示すような形状の場合、θ
Hはθ
Vとは異なる角度となる(また、
図2ではθ
Hはθvよりも大きいが、これは単なる一例に過ぎない)。
図2に示す第3の角度θ
Dは、撮像素子ユニット4が光を透過して検出可能な対角面で測定した角度である。矩形状の撮像素子6の場合、対角面内のFOV(θ
D)は、撮像素子ユニット4の最大FOV角度を表している。
図2に示す撮像素子ユニット4の場合、撮像素子ユニット4の最小FOV角はθ
Vである。
【0047】
画像センサユニット4のFOVは、レンズや開口部などの光学部品によって定義され得るか、又は制御され得ることが理解されるであろう。上述したように、画像センサユニット4は、画像センサユニット4に向かって入射する光を合焦するか、又は他の方法で影響を与えるための1つ以上のレンズを含んでいても良い。1つ以上のレンズに加えて、又は代替的に、画像センサユニット4(又はより一般的には装置2)は、画像センサユニット4又は画像センサ6の視野を制限するために、画像センサユニット4又は画像センサ6の前方に配置された、規定のサイズの開口部を有する開口板を含んでも良い。
【0048】
制御ユニット3は、装置2によって得られた又は生成された画像を処理又は解析するために備えられ、幾つかの実施例においては、制御ユニット3は、装置2の動作を制御することができ、例えば、1つ以上の画像を得るよう装置2を制御又は命令することができる。制御ユニット3は、ここで記載される方法を実行又は実行するよう構成されても良い。
【0049】
幾つかの実装例においては、制御ユニット3は、装置2の一部であっても良く、即ち、画像センサユニット4と制御ユニット3とは、同じ装置、例えばハンドヘルド装置の一部であっても良く、対象の皮膚に近接して、又は対象の皮膚上に配置することができる。この場合、制御ユニット3は、画像を受信するために、装置2(特に画像センサユニット4)に接続又は結合されても良い。
【0050】
他の実装例においては、制御ユニット3は、装置2とは別個の装置内にあっても良い。例えば、装置2は、対象の皮膚の近くに、又は対象の皮膚の上に置くことができる携帯型装置であっても良く、制御ユニット3は、別個の第2の装置、例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップ、デスクトップコンピュータ、サーバなどの一部であっても良い。スマートフォン又はタブレットコンピュータの場合、制御装置3は、得られた画像を分析して1つ以上の皮膚特性を決定するために、アプリケーション(アプリ)を実行しても良い。これらの実施例においては、システム1は、制御装置3と装置2との間のデータ接続及び/又はデータ交換を可能にするためのインタフェース回路(図示せず)を更に有しても良い。該接続は、直接又は間接的(例えば、インターネットを介して)であっても良く、従って、インタフェース回路は、任意の望ましい有線又は無線通信プロトコルを介して、インターネットなどのネットワークを介して、装置2と制御ユニット3との間の接続を可能にしても良い。例えば、インタフェース回路は、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、又は任意のセルラー通信プロトコル(Global System for Mobile Communications(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advancedなどを含むが、これらに限定されない)を使用して動作しても良い。制御装置3及び装置2は、その間のデータ接続又はデータ交換を可能にするために、それぞれのインタフェース回路を持っても良い。
【0051】
いずれの実施例においても(即ち、制御ユニット3が装置2の一部であるか、装置2から分離されているかにかかわらず)、装置2は、シェーバ、皮膚洗浄装置、又は皮膚治療装置などの(これらに限定されない)パーソナルケア装置の形をとっても良く、又はその一部であっても良い。
【0052】
幾つかの実施例においては(制御装置3及び装置2が同じ装置の一部であるかどうかにかかわらず)、システム1は、サーバ、データベース、及びユーザ装置のうちの任意の1つ以上を含む他の装置とのデータ接続又はデータ交換を可能にするためのインタフェース回路を有しても良い。このインタフェース回路は、システム1からの皮膚特性の決定された測定値を、他の装置、例えばサーバ又はデータ記憶装置に通信するために使用することができる。
【0053】
制御ユニット3は、ここで記載された様々な機能を実行するために、ソフトウェア及び/又はハードウェアを用いて、多数の方法で実装することができる。制御ユニット3は、必要な機能を実行するために、及び/又は必要な機能に効果を与えるために制御ユニット3の構成要素を制御するために、ソフトウェア又はコンピュータプログラムコードを使用してプログラムされても良い、1つ以上のマイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)で構成されていても良い。制御ユニット3は、幾つかの機能を実行するための専用ハードウェア(例えば、アンプ、プリアンプ、アナログ/デジタル変換器(ADC)及び/又はデジタル/アナログ変換器(DAC))と、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ、コントローラ、DSP及び関連回路)との組み合わせとして実装されても良い。本開示の様々な実施例で採用され得る構成要素の例としては、従来のマイクロプロセッサ、DSP、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
制御ユニット3は、装置2の動作を制御するため、及び/又はここで記載される方法を実行又は実行するために制御ユニット3によって使用するためのデータ、情報、及び/又は信号を記憶することができるメモリユニット(
図1には示されていない)を有しても良いし、斯かるメモリユニットに接続されていても良い。幾つかの実施例においては、メモリユニットは、制御ユニット3がここで記載された方法を含む1つ以上の機能を実行するように、制御ユニット3によって実行され得るコンピュータ読み取り可能なコードを記憶する。メモリユニットは、メモリチップ、光ディスク(コンパクトディスク(CD)、デジタル多目的ディスク(DVD)、ブルーレイディスクなど)、ハードディスク、テープストレージソリューション、又はメモリスティック、固体ドライブ(SSD)、メモリカードなどの固体デバイスの形態で実装された、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)及び電気的に消去可能なPROM(EEPROM)などの揮発性及び不揮発性のコンピュータメモリを含むキャッシュ又はシステムメモリなどの、任意のタイプの非一過性の機械可読媒体を有しても良い。
【0055】
画像センサユニット4が対象の皮膚の画像を取得し、制御ユニット3が画像を処理して1つ以上の皮膚特性を決定することを可能にするために、装置2は更に、1つ以上の光源12を有する第1の照明構成10と、1つ以上の光源16を有する第2の照明構成14と、を有している。以下で更に詳細に説明するように、異なる皮膚特性は、特性が制御装置3によって決定されるために異なる照明又は照明条件を必要とするので、第1の照明構成10の光源12及び第2の照明構成14の光源16は、それぞれの皮膚特性を測定するための適切な照明条件を提供するために、画像センサユニット4から異なる距離を隔てて配置されている。光源12、16の間隔については、以下でより詳細に説明する。
【0056】
第1の照明構成10の光源12及び第2の照明構成14の光源16のそれぞれは、装置2が対象の上又は近くに置かれたときに、対象の皮膚に向かって光を放射し、それによって対象の皮膚を照明するためのものである。特に、第1の照明構成10及び第2の照明構成14は、画像センサユニット4の視野内の対象の皮膚の領域を照明するためのものである。各光源12、16は、同じ種類の光源であってもよいし、1つ以上の光源12、16は、他の光源12、16とは異なる種類の光源であっても良い。光源12、16は、発光ダイオード(LED)、共振空洞発光ダイオード(RCLED)、垂直空洞面発光レーザ(VCSEL)、端面発光レーザ、又は任意の他の適切なタイプの半導体光源であっても良い。代替的に又はそれに加えて、幾つかの実施例においては、光源12、16は、例えば、有機発光ダイオード(OLED)、パッシブマトリクスOLED(PMOLED)、アクティブマトリクスOLED(AMOLED)、又は任意の他の有機材料ベースの光源であっても良い。代替的又は追加的に、幾つかの実施例においては、光源12、16は、例えば固体光源であっても良い。当業者であれば、装置2において使用され得る他のタイプの光源を認識するであろう。
【0057】
第1の照明構成10及び第2の照明構成14の各々は、1つの光源12、16を有してもよいが、好ましくは、第1の照明構成10及び第2の照明構成14の各々は、複数の光源12、16を有する。幾つかの実施例においては、第1の照明構成10は2つの光源12を有するが、他の実施例においては、第1の照明構成10は3つ、4つ、又は4つ以上の光源12を有する。幾つかの実施例においては、第2の照明構成14は、2つの光源16を有するが、他の実施例においては、第2の照明構成14は、3つ、4つ、又は4つ以上の光源16を有する。幾つかの実施例においては、第1の照明構成10は、第2の照明構成14と同じ数の光源16を有するが、他の実施例においては、第1の照明構成10は、第2の照明構成14と異なる数の光源16を有する。第1の照明構成10及び/又は第2の照明構成14が複数の光源12、16を有する場合、各配置の光源12、16は、皮膚に均一な又は概ね均一な照明を提供するために、画像センサユニット4の周囲に配置されても良い。例えば、特定の構成10、14の光源12、16は、皮膚に均一な照明を提供するために、画像センサユニット4の周囲(例えば、等距離又は実質的に等距離)に環状に提供されても良い。照明構成が複数の光源を有する場合、配置内の光源は、一緒に動作するように構成されても良く、即ち、配置内の光源の各々は、同時に光を発しても良い。即ち、制御装置3は、配置内の光源が全て同時に発光するように、配置内の光源を制御するように構成されていても良い。代替的に、配列内の光源は、順次又は個別に動作するように構成されても良く、即ち、配列内の光源の各々は、制御ユニット3によって、一度に一つずつ光を放出するように制御され、光源の各々が光を放出しているときに、それぞれの画像が得られるように構成されても良い。幾つかの実施例においては、照明構成は、全ての光源が同時に発光しているモードと、光源が一度に1つずつ発光しているモードとを切り替えるように制御可能であっても良い。即ち、制御装置3は、配置された光源を、全ての光源が同時に発光するような第1のモードと、光源が個別に発光するような第2のモードとで選択的に動作させるように構成されていても良い。
【0058】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成10及び第2の照明構成14における光源12、16は、白色光を放出するように構成される。幾つかの実施例においては、第1の照明構成10及び第2の照明構成14における光源12、16のいずれかは、白色光、赤色光、緑色光、及び青色光を含むがこれらに限定されない可視光を放出するように構成され得る。第1の照明構成10及び第2の照明構成14の光源12、16によって放出される光の色は、装置2によって測定されるべき皮膚の特性に依存しても良い。幾つかの実施例においては、第1の照明構成10の光源12は、任意の色の可視光(白色光を含む)を放射するように構成され得る。幾つかの実施例においては、第2の照明構成14の光源16は、任意の色(白色光を含む)、紫外線(UV)光、及び/又は赤外(IR)光の可視光を放射するように有しても良い。幾つかの実施例においては、第1の照明構成10及び/又は第2の照明構成14の光源12、16によって放出される光の色は、例えば、測定されるべき特定の皮膚特性に応じて、制御可能であっても良い。
【0059】
第1の照明構成10及び第2の照明構成14の光源12、16は、非偏光である光を発しても良い。装置2によって測定されるべき皮膚パラメータに依存し得る幾つかの実施例においては、第2の照明構成14の各光源16に対して、第2の照明構成14の光源16によって放射される光が対象の皮膚に入射する前に偏光するように作用する、偏光子又は偏光フィルタを備えても良い。これらの偏光子又は偏光フィルタは、本明細書では第2の偏光子又は第2の偏光フィルタと呼ばれ、第2の偏光子又は第2の偏光フィルタを通過した光を第2の偏光方向に偏光させる。第2の偏光子又は第2の偏光フィルタは、第2の照明構成14の光源16とは別個の構成要素であっても良く、又は第2の照明構成14の光源16と一体であっても良いことは、理解されるであろう。第2の照明構成14の光源16に偏光子又は偏光フィルタが備えられる幾つかの実施例においては、第1の照明構成10の光源12は偏光子又は偏光フィルタを有さない。
【0060】
第1の偏光子又は第1の偏光フィルタが皮膚サンプルから画像センサユニット4への光路内に配置されている実施例においては、第2の照明構成14内の光源に対する第1の偏光フィルタ及び第2の偏光フィルタは、第2の照明構成14内の光源からの光の大部分が画像センサユニット4に入射しないように「交差」させることができる(即ち、偏光の角度が対象の皮膚からの反射によって変化する第2の照明構成14内の光源からの光のみが、第1の偏光フィルタを通過して画像センサユニット4/画像センサ6に到達することができる)。従って、第1の偏光フィルタは、第1の偏光方向が第2の偏光フィルタの第2の偏光方向と直交するように配置することができる。
【0061】
幾つかの実施例においては、装置2は、1つ以上の光源20を有する第3の照明構成18を更に有しても良い。第3の照明構成18は、第1の照明構成10の光源12及び第2の照明構成14の光源16を使用して測定することができない(又は確実に測定することができない)他の皮膚特性を測定するために提供することができる。特定の実施例においては、第3の照明構成18は、第2の照明構成14からの光が、第2の偏光子又は第2の偏光フィルタを使用して偏光される例において備えられる。これらの実施例においては、第3の照明構成18の光源20は、偏光子又は偏光フィルタを有していない。
【0062】
第1の照明構成10及び第2の照明構成14と同様に、第3の照明構成18の各光源20は、装置2が対象の上又は近くに置かれたときに、対象の皮膚に向かって光を放射し、それによって対象の皮膚を照明するためのものである。特に、第3の照明構成18は、画像センサユニット4の視野内の対象の皮膚の領域を照明するためのものである。光源20は、第1の照明構成10及び第2の照明構成14の光源12、16と同じ種類の光源であっても良く、又は光源20は、他の光源12、16とは異なる種類の光源であっても良い。光源20は、LED、RCLED、VCSEL、端面発光レーザ、又は任意の他の適切なタイプの半導体光源であっても良い。代替的に、又はそれに加えて、幾つかの実施例においては、光源20は、例えば、OLED、PMOLED、AMOLED、又は任意の他の有機材料ベースの光源であっても良い。代替的に、又はそれに加えて、幾つかの実施例においては、光源20は、例えば、固体光源であっても良い。当業者であれば、装置2において使用され得る他のタイプの光源を認識するであろう。
【0063】
第3の照明構成18は、1つの光源20を有してもよいが、好ましくは、第3の照明構成18は、複数の光源20を有する。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18は2つの光源20を有するが、他の実施例においては、第3の照明構成18は3つ、4つ、又は4つ以上の光源20を有する。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18は、第1の照明構成10及び/又は第2の照明構成14と同じ数の光源を有するが、他の実施例においては、第3の照明構成18は、第1の照明構成10及び第2の照明構成14と異なる数の光源を有する。第3の照明構成18が複数の光源20を有する場合、各配置の光源20は、皮膚に均一な、又は概ね均一な照明を提供するために、画像センサユニット4の周囲に配置されても良い。例えば、光源20は、皮膚に均一な照明を提供するために、画像センサユニット4の周囲(例えば、等距離又は実質的に等距離)に環状に備えられても良い。第1の照明構成10及び第2の照明構成14に関して上述したように、制御ユニット3は、第3の照明構成18の光源20を同時に発光するように制御するように、及び/又は第3の照明構成18の光源20を順次又は個別に発光するように制御するように構成されても良い。
【0064】
幾つかの実施例においては、第3の照明構成18の光源20は、白色光を放出するように構成されている。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18の光源20のいずれかは、白色光、赤色光、緑色光、及び青色光を含むがこれらに限定されない可視光を放出するように構成され得る。第3の照明構成18の光源20によって放出される光の色は、装置2によって測定されるべき皮膚の特性に依存しても良い。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18の光源20は、任意の色の可視光(白色光を含む)、赤外線(IR)光、及び/又は紫外線(UV)光を放射するように構成されても良い。
【0065】
第1の照明構成10、第2の照明構成14、及び(存在する場合には)第3の照明構成18は、制御ユニット3によって制御されても良い。例えば、制御ユニット3は、測定されるべき特定の皮膚特性に応じて、特定の照明構成又は照明構成内の特定の光源の起動又は停止を制御することができる。
【0066】
幾つかの実施例においては、装置2は、装置2のユーザ(例えば対象)が装置2に情報、データ及び/又はコマンドを入力することを可能にし、及び/又は装置2が装置2のユーザに情報又はデータを出力することを可能にする1つ以上の構成要素を含む、ユーザインタフェース(
図1には示されていない)を有しても良い。ユーザインタフェースは、キーボード、キーパッド、1つ以上のボタン、スイッチ又はダイヤル、マウス、トラックパッド、タッチスクリーン、スタイラス、カメラ、マイクなどを含む(これらに限定されない)、任意の適切な入力コンポーネントを有することができ、ユーザインタフェースは、表示画面、1つ以上の照明又は光要素、1つ以上のスピーカ、振動要素などを含む(これらに限定されない)、任意の適切な出力コンポーネントを有しても良い。
【0067】
幾つかの更なる実施例においては、装置2はまた、水分レベルなどの皮膚の特性を決定することができ、装置2は更に、皮膚のインピーダンスを測定するためのインピーダンスセンサを有しても良い。インピーダンスセンサは、皮膚サンプルとは異なる皮膚の一部分、例えば皮膚サンプルに隣接する皮膚のインピーダンスを測定するように配置されても良い。インピーダンスセンサは、皮膚と接触して配置される2つ以上の電極を有しても良く、電極を介して皮膚に電流を流すことによってインピーダンスが測定される。
【0068】
装置2の実際的な実施例においては、
図1に示されているものに加えて、追加の構成要素を含んでも良いことが理解されるであろう。例えば、装置2は、電池のような電源装置や、装置2を主電源に接続できるようにするための部品を含んでいても良い。
【0069】
上述したように、異なる皮膚特性は、取得された画像から制御ユニット3によって特性が決定されるために異なる照明条件を必要とし、従って、第1の照明構成10の光源12、第2の照明構成14の光源16、及び第3の照明構成18の光源20(存在する場合)は、それぞれの皮膚特性を測定するための適切な照明条件を提供するために、画像センサユニット4から異なる距離を隔てて配置されている。特に、つやや油性などの幾つかの皮膚特性を測定するためには、取得された画像が明るいスポット(即ち「ホットスポット」)を示すように、光が皮膚サンプルから画像センサユニット4に向かって鏡面的に反射されることが好ましい。また、皮膚の質感は、光が皮膚サンプルから画像センサユニット4に向かって鏡面的に反射されたときに取得された画像を用いて測定することもできる。皮膚の色、赤み、皮膚の色素沈着、毛穴、しみ(黒ずみやホワイトヘッドなど)の存在、毛の存在などの他の皮膚特性については、取得された画像は拡散光を用いて生成されることが好ましく、従って、光が皮膚サンプルから画像センサユニット4に向かって鏡面的に反射されるべきではない(従って、取得された画像は光源に対応する明るいスポット又は「ホットスポット」を示さない)。皮膚の質感は、拡散光を用いて取得された画像を用いて測定することもできる。好ましくは、皮膚の色、赤み、皮膚の色素沈着、しみ(黒ずみやホワイトヘッドのような)の存在、及び/又は毛の存在を測定するための画像を取得する際に、皮膚に入射する光は偏光させられているべきであり、装置2は、皮膚に入射する光の偏光に対して直交するように配置された第1の偏光子を含むことが好ましい。
【0070】
それ故、実施例においては、画像センサユニット4からの幾つかの所定の又は所望の動作距離で皮膚サンプルに向かって第1の照明構成10の光源12によって放射された光が、皮膚サンプルによって鏡面反射されて画像センサユニット4に入射するように、第1の照明構成10の光源12が画像センサユニット4に対して配置されていることを提供する。従って、鏡面反射は、画像センサユニット4によって得られる画像又は画像において視認されることになる。このようにして、第1の照明構成10が皮膚サンプルを照明するために使用されるときに取得された画像は、つや、油性及び質感のような皮膚特性を決定するために、制御ユニット3によって処理又は分析されても良い。実施例はまた、画像センサユニット4からの所定の又は所望の動作距離で皮膚サンプルに向かって第2の照明構成14の光源16によって放射される光が、皮膚サンプルによって鏡面反射されて画像センサユニット4に入射しないように、第2の照明構成14の光源が画像センサユニット4に対して配置されていることを提供する。従って、鏡面反射は、画像センサユニット4によって得られる画像又は画像においては視認されない。このようにして、第2の照明構成14が皮膚サンプルを照明するために使用されるときに取得された画像又は画像は、皮膚の色、赤み、皮膚の色素沈着、しみの存在(黒ずみやホワイトヘッドのような)、毛の存在、皮膚の質感などの皮膚の特性を決定するために、制御ユニット3によって処理又は分析され得る。
【0071】
様々な実施例による画像センサユニット4に関する第1の照明構成10及び第2の照明構成14の例示的な配置を説明するために、装置2の断面が
図3に示されている。この例示的な配置では、第1の照明構成10、第2の照明構成14、及び画像センサユニット4は、概ね同一平面内にある。
図3は、対象の皮膚30の近くに配置された装置2を示しており、特に装置2は、画像センサユニット4及び第1の照明構成10及び第2の照明構成14の光源12、16が皮膚30から動作距離Dだけ離隔されているように、対象の皮膚30の近くに配置されている。
図3には示されていないが、装置2は、画像センサユニット4並びに第1の照明構成10及び第2の照明構成14の光源12、16が、動作距離Dだけ皮膚30から確実に間隔を置くことができるような形状とされ又は構成されていても良い。例えば、装置2は、装置2の筐体上にあるか、又は装置2の筐体の一部であって、画像センサユニット4、第1の照明構成10及び第2の照明構成14を越えて延在するスペーサを含んでいても良く、スペーサが皮膚30に接触して配置され、それによって構成要素4、10、14が皮膚30から距離Dだけ間隔を置くことができるようにする。幾つかの実施例においては、動作距離Dは、20ミリメートル(mm)から80mmの間であり得るが、当業者は、動作距離Dが20mm未満であっても良く、又は80mmを超えても良いことを理解するであろう。
【0072】
上述したように、画像センサユニット4は、1つ以上の角度によって定義される視野7を持ち、
図3では、この角度は単に角度θと称される。
図3が表す装置2を通る特定の断面に応じて、垂直方向のFOV角度θ
Vが
図2の最小のFOV角度であり、斜め方向のFOV角度θ
Dが
図2の最大のFOV角度であることに留意して、角度θは、
図2のθ
Vとθ
Dの間の角度のいずれか(含む)に対応することができることが理解されるであろう。撮像装置4のFOV7の境界を破線32で示す。装置2が皮膚30に近接して配置されると、画像センサユニット4のFOV7は皮膚30の一部の画像を取得することができ、これは皮膚サンプル34として示されている。従って、ここで用いられる「皮膚サンプル」という用語は、皮膚30が画像センサユニット4から所定の動作距離Dだけ離隔されているときの、画像センサユニット4のFOV内の対象の皮膚30の領域を指す。
図3において、皮膚サンプル34は、2*D*tan(θ/2)で与えられる幅w
ssと呼ばれる幅を有している。
【0073】
図3には、第1の照明構成10のための2つの光源12が示されている。光源12は、画像センサユニット4から(皮膚サンプル34の平面と平行な平面内で測定される)皮膚サンプル34の幅w
ssと等しいか、又はそれ以下の距離だけ間隔をあけて配置されている。このようにして、光源12と画像センサユニット4が同じ平面内にあるので、これらの光源12によって放出された光は、皮膚サンプル30によって画像センサユニット4に向かって鏡面的に反射され、画像センサユニット4は、この鏡面的に反射された光から画像を生成することができる。皮膚サンプル34によって画像センサユニット4に向かって鏡面的に反射される光源12の1つからの例示的な光線36が、
図3に示されている。
【0074】
第2の照明構成14のための2つの光源16もまた、
図3に示されている。これらの光源16は、撮像装置4から(皮膚サンプル34の平面と平行な平面内で測定される)皮膚サンプル34の幅w
ssよりも大きい距離だけ間隔をあけて配置されている。このようにして、光源16と撮像装置4とが同一平面内にあるので、皮膚サンプル34によって鏡面反射されたこれらの光源16によって放射された光は、撮像装置4に入射しない。その代わりに、光源16によって提供される拡散光のみが画像センサユニット4に入射し、皮膚サンプル34の画像に寄与する。画像センサユニット4から離れた皮膚サンプル34によって鏡面的に反射される光源16の1つからの例示的な光線38が、
図3に示されている。画像センサユニット4の視野7の定義によって、皮膚サンプル34の一部ではない皮膚30によって鏡面的に反射される光源16からの任意の光は、画像センサユニット4によって検出されないことが理解されるであろう。
【0075】
第3の照明構成18が提供される実施例においては、第2の照明構成14と同様に、第3の照明構成18を形成する光源20は、画像センサユニット4から(皮膚サンプル34の平面に平行な平面内で測定される)皮膚サンプル34の幅w
ssよりも大きい距離だけ間隔をあけて配置されても良い。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18を形成する光源20は、第2の照明構成14を形成する光源16と同様の距離だけ画像センサユニット4から間隔をあけて配置されても良い。他の実施例においては、第3の照明構成18を形成する光源20は、第2の照明構成14を形成する光源16よりも大きな距離だけ画像センサユニット4から間隔を空けられても良い。他の実施例においては、第3の照明構成18を形成する光源20は、第2の照明構成14を形成する光源16よりも小さい距離(それでもw
ssよりも大きい)だけ画像センサユニット4から間隔を空けられても良い。
【0076】
上述した光源12、16の例示的な間隔は、光源12、16が互いに同じ平面内にあり、かつ画像センサユニット4と同じ平面内にあることに基づいていることが理解されるであろう。光源12、16が画像センサユニット4とは異なる平面内にある場合(例えば、光源12、16が皮膚30から画像センサユニット4から皮膚30までの距離とは異なる距離である場合)、第1の照明構成10からの光が皮膚サンプル34によって鏡面的に反射されて画像センサユニット4に入射し、皮膚サンプル34によって鏡面的に反射される第2の照明構成14からの光が画像センサユニット4に入射しないことを提供するためには、光源12、16と画像センサユニット4との間の距離に関する要件は、それに応じて調整される必要があるであろう。照明構成が皮膚30と画像センサユニット4との間に配置される例示的な実施例を、
図8及び
図9を参照して以下に説明する。
【0077】
図4は、例示的な装置2の前面図である。この例示的な装置2では、光源と撮像素子4は、同一平面内にあるか、一般的には同一平面内にある。従って、
図4は、皮膚サンプル34の視点から見た装置2を示している。
図4において、第1の照明構成10及び第2の照明構成14の各々は、画像センサユニット4の周囲にそれぞれ環状に配置された4つの光源12、16からなり、これらの光源12、16の各々は、画像センサユニット4に対して斜めにオフセットされている。従って、各環内の光源12、16は、画像センサユニット4の光軸(即ち、画像センサユニット4の平面の中心から垂直に延びる軸)の周りに空間的に分散させられており、皮膚30が異なる方向から照らされるようになっている。各環内の光源12、16は、他の構成も可能であるが、一般に、画像センサユニット4の周囲で互いに等間隔に配置されている。第1の照明構成10における光源12は、それぞれ、画像センサユニット4から(具体的には画像センサユニット4の光軸から)、w
ss(この例示的な配置では、両方の構成における光源12、16が画像センサユニット4から斜めにオフセットされているので、FOV7の対角寸法の幅である)と等しいか、又はそれ以下の距離R
1だけ離間しており、第2の照明構成14の光源16は、それぞれ、画像センサユニット4から(具体的には画像センサユニット4の光軸から)w
ssよりも大きい距離R
2だけ間隔をあけて配置されている。第1の照明構成10の4つの光源12の各々は、第2の照明構成14の4つの光源16の各々と半径方向に整列しているが、これは純粋に例示的なものであり、他の構成も可能であることが理解されるであろう。
【0078】
図5は、別の例示的な装置2の前面図である。この例示的な装置2では、光源及び撮像素子4は、ここでもまた同一平面内に、又は概して同一平面内にある。
図5の装置2は、
図4の装置2に対応し、4つの光源20を有する第3の照明構成18が追加されており、各光源20は画像センサユニット4から斜めにオフセットされている。ここでもまた、光源20は、皮膚30が異なる方向から照らされるように、画像センサユニット4の光軸の周りに空間的に分散させられている。この例示的な装置2では、画像センサユニット4に入射する光を偏光させるための第1の偏光子が設けられ、第2の照明構成14内の4つの光源16の各々は、それぞれ第2の偏光子(第1の偏光子と直交するように配置されている)を有する。第1の照明構成10の光源12及び第3の照明構成18の光源20から出射される光は、非偏光である。
図5において、第3の照明構成18は、画像センサユニット4の周囲のそれぞれの環状に配置されており、第3の照明構成18内の光源20は、画像センサユニット4の周囲で互いに概ね等間隔に配置されており、画像センサユニット4から(具体的には画像センサユニット4の光軸から)R
2よりも大きい(従ってw
ssよりも大きい)距離R
3だけ離間して配置されている。第3の照明構成18の光源20は、第1の照明構成10及び第2の照明構成14の4つの光源12、16のそれぞれの1つと半径方向に整列しているが、これは純粋に例示的なものであり、他の構成も可能であることが理解されるであろう。
【0079】
幾つかの実施例においては、第1の照明構成10の光源12間の距離R
1は、少なくとも4ミリメートル(mm)、又は3乃至7mmの範囲内の別の距離である。幾つかの実施例においては、第2の照明構成14の光源16間の距離R
2は、少なくとも8mm、又は7乃至15mmの範囲の別の距離である。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18の光源20間の距離R
3は、少なくとも8mm、又は7乃至15mmの範囲の別の距離である。幾つかの実施例においては、第2の照明構成14の光源16間の距離R
2は、少なくとも8mm、又は7乃至11mmの範囲内の別の距離であり、第3の照明構成18の光源20間の距離R
3は、少なくとも12mm、又は11乃至15mmの範囲内の別の距離である。
【0080】
動作距離Dが60mmであり、画像センサユニット4の視野が12mm×9mmの寸法を有する皮膚サンプル34を定義する特定の実施例においては、第1の照明構成10の光源12は、画像センサユニット4から9mm未満であることが好ましく、これは、皮膚サンプル34から画像センサユニット4への第1の照明構成10からの光の入射角(画像センサユニット4の光軸に関して測定されたもの)が8.5°を超えないことを提供し(9mm視野の最小寸法に基づく)、特定の実施例においては、第1の照明構成10の光源12は、5.5°の光の入射角を提供するために、画像センサユニット4から間隔を置いている。従って入射角は、第2の照明構成14の光源16及び/又は33の照明構成18の光源20(ここでこれらの光源16は、画像センサユニット4の最短寸法に関してオフセットされている)によって放出される光については、少なくとも8.5°であり、これの光源が画像センサ6から斜めにオフセットされている場合(視野の最大寸法が15mm(FOV内の皮膚サンプル34の角から角までの長さ)であることを考慮すると)、第2の照明構成14の光源16及び/又は第3の照明構成18の光源20によって放出される光については、少なくとも14°である。
【0081】
動作距離Dが20mmであり、画像センサユニット4の視野が10mm*7.5mmの寸法を有する皮膚サンプル34を定義する別の特定の実施例においては、第1の照明構成10の光源12は、7.5mmより短い距離だけ画像センサユニット4から離れているべきであり、これにより、皮膚サンプル34から画像センサユニット4への第1の照明構成10からの光の入射角が(画像センサユニット4の光軸に関して測定されたもの)20°を超えない(7.5mmの視野の最小寸法に基づく)こと提供される。従って、入射角は、第2の照明構成14の光源16及び/又は第3の照明構成18の光源20(ここで、これらの光源16、20は、画像センサユニット4の最短寸法に対してオフセットされている)、第2の照明構成14の光源16及び/又は第3の照明構成18の光源20によって放出される光については、少なくとも20°であるべきであり、これの光源が画像センサ6から斜めにオフセットされている場合(視野の最大寸法が12.5mm(FOV内の皮膚サンプル34の角から角までの長さ)であることを考慮すると)、第2の照明構成14の光源16及び/又は第3の照明構成18の光源20によって放出される光については、少なくとも32°である。
【0082】
一般的に、第1の照明構成10の光源12は、
2*D*tan(θ
min/2)
以下の距離だけ画像センサユニット6から離隔され、ここで、Dは所定の動作距離であり、θ
minは撮像素子ユニット4の最小FOV角である。
図2に示す例では、θ
minはθ
vである。これは、画像センサユニット4の周囲の光源12の位置に関係なく(最小FOV角を使用するので)適用されることが理解されるであろう。しかしながら、第1の照明構成10の光源12が、画像センサユニット4のFOVの最長寸法に対してのみ(例えば、
図4及び
図5に示すように、斜め方向に)配置されている場合には、第1の照明構成10の光源12の画像センサユニット4からの最大間隔を決定するために、θ
minをθ
Dに代入することができる。
【0083】
更に、第2の照明構成14の光源16及び第3の照明構成18の光源20は、
2*D*tan(θ
max/2)
よりも大きな距離だけ画像センサユニット4から離隔されており、ここで、Dは所定の動作距離であり、θ
maxは撮像素子ユニット4の最大FOV角である。
図2に示す例では、θ
maxはθ
Dである。これは、画像センサユニット4の周囲の光源16、20の位置に関係なく(最大のFOV角を使用するので)適用されることが理解されるであろう。しかしながら、第2の照明構成14及び第3の照明構成18の光源16、20が、画像センサユニット4のFOVのより短い寸法(例えば、画像センサユニット4が
図2のように配向されている場合には垂直方向又は水平方向)に対してのみ配置されている場合には、第2の照明構成14の光源16及び第3の照明構成18の光源20の画像センサユニット4からの最小間隔を決定するために、θ
maxを、垂直方向の場合にはθ
V又は水平方向の場合にはθ
Hに代入することができる。
【0084】
上述したように、特定の皮膚特性を測定するために必要な照明又は照明条件は、皮膚特性自体によって異なる。これらの照明又は照明条件は、画像センサユニット4の視野7内に関連する照明構成10、14、18からの鏡面反射があるかどうか、画像センサユニット4に入射する光の偏光、及び出射光の色を含む。また該条件は、光源−撮像素子間の距離、入射角、出射光の発散角、撮像素子6に入射する光の偏光、光源の数、照明の均一性、撮像素子ユニット4の視野内にホットスポット(鏡面反射)があるべきか否か、光源を順次(個別に)動作させるか、同時に動作させるか、等にも関係し得る。例えば、皮膚の油性やつやを測定するためには、皮膚サンプル34から画像センサユニット4に向けて鏡面反射する光が画像センサユニット4の視野7内にある必要があり、複数の光源を順次又は個別にイネーブルにして又は起動して、異なる角度/方向から(即ち、異なる空間位置から)皮膚サンプル34を照明することによって生じる影の影響を平均化しなければならない。しかしながら、皮膚の色、赤み又はしみ(しみがその色によって識別される場所)を測定するための最適な照明条件は、偏光及び均質な照明を必要とし、鏡面ホットスポットは視野7内にあってはならない。
【0085】
画像センサユニット6の視野に対して別々の位置に複数の照明配置10、14を備えることにより、単一の装置2内で異なるタイプの皮膚パラメータを測定するための適切な照明条件を実現することが可能となる。
【0086】
以下の表1は、様々な異なる皮膚特性を測定するために使用することができる幾つかの照明又は照明条件をまとめたものである。表1に含まれる情報は単なる例示的なものであり、照明又は照明条件の1つ以上のバリエーションが可能であることが理解されるであろう。
【表1】
表1において、並行又は順次とは、照明構成内の光源を一緒に(即ち並行して)動作させるか、一度に1つずつ(即ち順次又は個別に)動作させるかを意味する。後者の場合、皮膚パラメータを確実に決定するためには、複数の画像(又はビデオシーケンス)が必要となる場合があり、複数の画像の各々は、照明構成内の光源のうちの異なる1つが操作されているときに得られる。皮膚は異方性であるため、皮膚からの反射は、画像センサユニット4に対する光源の位置に基づいて異なることがあり、従って、皮膚特性(例えばつや又は油性)の測定値は、好ましくは、複数の画像の平均から導出される(しかしながら所望であれば、単一の光源12を使用して得られる単一の画像を使用することができる)。複数の画像を使用することにより、皮膚特性のより安定した値が得られ、皮膚上の装置2の向きの影響を受けにくくなり、測定の感度を犠牲にすることなく、皮膚特性の連続した測定値の間に一貫性を提供するのに役立ち得る。このように、制御ユニット3は、第1の照明構成10内の光源12の各々を選択的に制御して、対象の皮膚を個別に照明することができ、画像センサユニット4は、光源12の各々がアクティブであるときに、それぞれの画像を取得することができる。制御ユニット3は、これらの各画像を処理して、皮膚特性(例えばつや、油性、輝度及び/又は質感)についてのそれぞれの初期値を決定し、次いで、初期値を組み合わせて(例えば、平均値、モード又は中央値などの平均化によって)、皮膚特性のための値を決定することができる。
【0087】
幾つかの実施例においては、つやは、皮膚サンプル34からの鏡面反射の量(例えば、強度)として決定することができる。油性の皮膚パラメータは、皮膚サンプルがどの程度油性に見えるかを表すことができ、皮膚のつや、皮膚の汗の量、及び皮膚上の皮脂の量に影響される。油性は、反射の量(例えば強度)、皮膚サンプル34からの鏡面反射の分布、粒度及び/又は強度、皮膚の粗さ又は質感、画像の主成分分析、質感マップのヒストグラム形状エンコーディング、及び画像内のコントラストを含む1つ以上のパラメータに基づいて、各画像から決定することができる。
【0088】
偏光の列は、光源(L)、画像センサユニット4(S)、又はその両方(S+L)のいずれにおいて偏光子が必要か否かを示す。光源発散(別の言い方をすれば、出射光のコリメーションのレベルと呼ばれる)は、特定の皮膚特性を測定するために使用される光源の所望の発散を示す。従って、第1の照明構成10の光源12は、好ましくは広いダイバージェンスを有し(例えば、光源12は、広角(又は全方向に渡って)同じ又は類似の強度で光を放射する)、第2の照明構成14の光源は、測定されるべき皮膚特性に応じて、狭いダイバージェンス又は広いダイバージェンスを持つべきであることが分かる。狭い発散を提供することができる(即ち、狭い角度を横切ってのみ光を発する)光源の例としては、レーザーベースの光源又はコリメートされた光を提供するためのレンズ配置を有する光源が挙げられる。広い発散角と狭い発散角の両方を有することができる光を提供するために照明構成が必要とされる場合、例えば表1の第2の照明構成14の場合、照明構成は、異なる発散特性を有する複数の光源(例えば、異なるコリメーション角度を有するLED、又は異なるレンズ配置を有する光源)を有しても良く、特定の皮膚特性が測定されるべきときに適切な光源を作動させることができる。RGB検出器チャネルは、画像センサ6のキャプチャモードを指す。特に、画像センサ6は、カラー(即ちRGBモード)、又は1つ以上のカラーチャネル(即ち赤(R)、緑(G)及び/又は青(B)モード)で画像をキャプチャするように制御されても良い。
【0089】
赤みの皮膚パラメータは、第2の照明構成14を使用して測定することができ、全ての光源16は、皮膚サンプル34を均等に照明するように同時に作動される。赤みは、取得された画像内のピクセルの赤み値(例えば、各ピクセルのR成分の値)に基づいて決定することができる。例えば、赤みは、取得された画像内の全てのピクセルの赤み値の平均として決定することができる。色のコントラストの測定値も赤みを決定するために使用されても良い。
【0090】
毛穴及び/又は黒ずみの皮膚のパラメータ(毛穴が詰まっている又はふさがっているとみなすことができる)は、第3の照明構成18を使用して測定することができ、全ての光源20が、皮膚サンプル34を均一に照明するために同時に作動される。この照明構成18からの光が画像センサユニット4に鏡面的に反射しないので、毛穴及び黒ずみは、取得された画像のコントラストの違いによって識別することができる。画像解析(例えば「機械学習」トレーニングされたアルゴリズムを使用する)が、毛穴/黒ずみを識別し、その数及び/又は大きさを定量化するために使用されても良い。画像解析はまた、毛穴と黒ずみを区別することもできる。
【0091】
図6は、別の例示的な装置2の前面図である。当該装置2は、一般的には
図5の装置2に対応するが、第2の照明構成14の光源16は、画像センサユニット4に対して異なる位置にある(即ち、異なる空間分布を有する)。特に、第1の照明構成10の光源12、20と第3の照明構成18の光源16は、画像センサユニット4の向きに対して斜めにオフセットされているが、第2の照明構成14の光源16は、画像センサユニット4の向きに関して垂直方向と水平方向にオフセットされている。更に、本実施例においては、第2の照明構成14のための光源16と第3の照明構成18のための光源20とは、画像センサユニット4の光軸から概ね同じ距離にある。更に、撮像素子6は、垂直方向が水平方向よりも短い長方形の形状を有しているので、撮像素子ユニット4に対して垂直方向にオフセットされた第2の照明構成14のための光源16は、撮像素子ユニット4に対して水平方向にオフセットされた第2の照明構成14のための光源16よりも、撮像素子ユニット4の光軸に近い位置に配置することができる。このように配置することで、装置2をよりコンパクトにすることができる。
【0092】
図7は、別の例示的な装置2の前面図である。当該装置2は、一般的には
図5に示す装置2に対応するが、第3の照明構成18は、画像センサユニット4の中間点から概ね等距離に配置された8つの光源20を有している。光源20は、画像センサユニット4の向きに対して垂直、水平、及び斜めにオフセットされている。この実施例においては、第3の照明構成18のための光源20は、第2の照明構成14のための光源16よりも画像センサユニット4から離隔されている。画像センサユニット4からの距離のこの増加は、照明の浅い角度を提供し、従って、皮膚に大きなシャドウイング効果を与え、取得された画像において構造(例えば質感)をより視認可能にする。幾つかの実施例においては、第3の照明構成18の光源20は、異なるタイプのものであっても良く、例えば、光源20のうちの4つの光源20は可視光を発することができ、他の4つの光源20はUV光を発しても良い(UV光は、構造測定のためのより高い分解能を可能にすることができるため)。
【0093】
図8は、別の例示的な装置2の前面図であり、
図9は、
図8の線A−A'による断面図である。この例示的な装置2は、第1、第2及び第3の照明構成10、14、18を含む。画像センサユニット4に入射する光を偏光させるための第1の偏光子が設けられ、第2の照明構成14の光源16から出射される光を偏光させるための第2の偏光子が設けられている。第2の偏光子は、上述したように、第1の偏光子に対して交差している。
【0094】
この例示的な装置2では、照明構成10、14、18は、画像センサユニット4と皮膚30との間にある平面内に配置されている。即ち、画像センサユニット4は、前述の実施例と同様に、皮膚30から所定の動作距離Dだけ間隔をあけて配置されているが、照明構成10、14、18は、皮膚30に対する距離Dよりも小さい位置に配置されている。照明構成10、14、18と皮膚との間の距離をD
LA−>Sと称し、画像センサユニットと照明構成10、14、18との間の距離をD
ISU−>LAと称する。照明構成を画像センサユニット4よりも皮膚30に近い位置に配置することにより、装置2は、特定の照明構成に適した皮膚サンプルの鏡面反射性照明又は非鏡面反射性照明を達成しながら、光源を画像センサユニット4の光軸に近づけることができ、よりコンパクトにすることができる。この例示的な装置2では、照明構成10、14、18の光源は回路基板40上に配置されており、回路基板40は、画像センサユニット4が皮膚サンプル34を見ることができる開口部又は穴42を有している。照明構成10、14、18の光源は、開口部42の周囲に配置されている。この例示的な装置2では、(線32で表される)画像センサユニット4の視野は、開口部42よりも狭いものであるが、他の実施例においては、開口部42は、開口部42を通して画像センサユニット4に見える皮膚サンプルの大きさを定義するのに役立ち得る。
【0095】
図8は、皮膚サンプル34の視点から見た装置2を示す。
図8はまた、幅w
ss及び長さl
ssを有する皮膚サンプル34の例示的な輪郭を示す。
図8において、第1の照明構成10、第2の照明構成14、及び第3の照明構成18のそれぞれは、画像センサユニット4の周囲にそれぞれ環状に配置された4つの光源12、16、20を有し、これらの光源12、16は、それぞれ画像センサユニット4に対して斜めにオフセットされている。第3の照明構成18の光源20は、画像センサユニット4の向きに関して垂直方向及び水平方向にオフセットされている。このようにして、各環の光源12、16、20は、画像センサユニット4の光軸の周りに空間的に分散させられており、皮膚30が異なる方向から照らされるようになっている。画像センサユニット4の光軸は、
図9の線44で図示されている。各環内の光源12、16は、他の構成/空間的分布も可能であるが、画像センサユニット4の周囲では、一般的に互いに等間隔に配置されている。
【0096】
第1の照明構成10の光源12は、皮膚サンプル上の光の鏡面反射が画像センサユニット4に入射するように、画像センサユニット4から(具体的には画像センサユニット4の光軸から)それぞれ距離R
1だけ間隔をあけて配置されている。第2の照明構成14の光源16及び第3の照明構成18の2つの光源20は、それぞれ、画像センサユニット4から距離R
2だけ(具体的には画像センサユニット4の光軸から)離間している。R
2は、これらの光源からの光の皮膚サンプルへの鏡面反射が画像センサユニット4に入射しないように、R
1よりも大きい。第3の照明構成18の他の2つの光源20は、これらの光源からの光の皮膚サンプル上の鏡面反射が画像センサユニット4に入射しないように、本実施例においてはR
1とR
3との間にある距離R
3だけ画像センサユニット4の光軸から離隔されている。代替的な実施例においては、第2及び第3の照明構成14、18の全ての光源16、20は、画像センサユニット4の光軸から同じ距離だけ離れていても良い。
【0097】
特定の実施例においては、D
LA−>Sは24mm、又は20乃至60mmの範囲の別の距離であり、D
ISU−>LAは34mm若しくは34.7mm、又は10乃至40mmの範囲の別の距離である。これらの実施例においては、所定の動作距離Dは、58mm若しくは58.7mm、又は30乃至100mmの範囲の別の距離であっても良い。画像センサユニット4の視野は、皮膚30からの距離58.7mmにおいて、皮膚サンプル34が幅w
ss=11.45mm(又は約11.5mm若しくは約11mm)、長さl
ss=8.6mm(又は約9mm)を有するようなものであっても良い。距離R
1は、5.5mm、又は1乃至6mmの範囲内の別の距離であっても良い。距離R
2は、8.75mm又は約9mmであっても良い。距離R
3は、7mmであっても良い。代替的に、距離R
2及び/又はR
3は、7mmよりも大きい任意の距離であり得る。
【0098】
図8に示す例示的な装置2(及び
図5乃至7に示す例示的な装置2)では、第1の照明構成は、皮膚サンプル34の油性、輝度及び/又は質感の値を決定するために処理された画像を得るために使用されることができ、第2の照明構成14は、皮膚サンプル34の赤み、しみ(それらの色によって識別される)、色及び/又は色素沈着の値を決定するために処理された1つ以上の画像を得るために使用されることができ、第3の照明構成18は、皮膚サンプル34の毛穴及び黒ずみの値を決定するために処理された1つ以上の画像を得るために使用することができる。
【0099】
対象の皮膚30の1つ以上の特性を決定するためにシステム1を動作させる方法が、
図10に示されている。以下に記載するように、方法の様々なステップは、画像センサユニット4、第1の照明構成10及び第2の照明構成14、並びに存在する場合には第3の照明構成18と協働して、制御ユニット3によって実行され得る。
【0100】
ステップ101では、第1の照明構成10を用いて対象の皮膚を照明する。このステップは、制御ユニット3が、第1の照明構成10の光源12を発光させるように制御するステップを有しても良い。第1の照明構成10が複数の光源12を有する実施例においては、このステップは、皮膚が全ての光源12によって一度に照らされるか、又は皮膚が選択的に光源12によって一度に照らされるように有しても良い。
【0101】
ステップ103では、皮膚サンプル34の第1の画像が画像センサユニット4を用いて生成される。第1の画像は、第1の照明構成10が皮膚30を照明している間に生成される。上述したように、皮膚サンプル34は、皮膚30が画像センサユニット4から所定の動作距離Dだけ離隔されているときに、画像センサユニット4のFOV内にある皮膚30の領域に対応する。
【0102】
ステップ105では、第2の照明構成14を用いて対象の皮膚を照明する。このステップは、制御ユニット3が第2の照明構成14の光源16を制御して発光させるステップを有しても良い。第2の照明構成14が複数の光源16を有する実施例においては、このステップは、皮膚を一度に全ての光源16によって照らされるか、又は皮膚を一度に1つの光源16によって照らされるように有しても良い。
【0103】
ステップ107では、皮膚サンプル34の第2の画像が画像センサユニット4を用いて生成される。第2の画像は、第2の照明構成14が皮膚30を照明している間に生成される。
【0104】
次に、ステップ109において、第1の画像及び第2の画像は、制御ユニット3によって処理され、対象の皮膚の1つ以上の特性を決定する。上述したように、決定されるべき皮膚の特性は、皮膚サンプル34を照明するために使用される照明構成に依存する。
【0105】
皮膚サンプル34の画像から上述した様々な皮膚特性を決定するための技術は、当業者に知られており、従って、更なる詳細はここでは記載されていない。
【0106】
本方法の特定の実施例においては、本方法は、複数の皮膚特性の値を決定するためのものであり、第1の皮膚特性は、皮膚サンプルが第1の照明構成10からの光で照らされたときに得られる画像から決定され、第2の皮膚特性は、皮膚サンプルが第2の照明構成14からの光で照らされたときに得られる画像から決定される。第1の照明構成10は、複数の光源12からなり、制御ユニット3は、光源12を個別に(即ち、一度に1つずつ)皮膚サンプルを照明するように制御し、画像センサユニット4は、光源12の各々がアクティブであるときに、それぞれの画像を取得する。これらの画像は、「第1の」画像と呼ばれる。第2の照明構成14は、1つ以上の光源16を含み、画像センサユニット4は、光源16がともにアクティブであるときに、1つ以上の画像を取得する。この画像又はこれらの画像は、「第2の」画像と呼ばれる。
【0107】
第1の皮膚特性(例えば油性、輝度、つや又は質感)の値を決定するために、制御ユニット3は、各第1の画像を処理して、第1の皮膚特性のためのそれぞれの初期値を決定し、決定された初期値を組み合わせて、第1の皮膚特性の値を決定する。組み合わせは平均、例えば平均値、モード値、又は中央値とすることができる。第2の皮膚特性(例えば色、赤み、色素沈着、質感、毛穴、黒ずみなど)の値を決定するために、制御装置3は、第2の皮膚特性の値を決定するために、1つ以上の第2の画像を処理する。
【0108】
装置2が第3の照明構成18を有する実施例においては、制御ユニット3は、第3の皮膚特性(例えば、毛穴又は黒ずみ)が決定されるべきときに、皮膚サンプル34を照明するように第3の照明構成18を選択的に制御することができる。第3の照明構成18が複数の光源20を有する場合、制御ユニット3は、皮膚サンプル34を同時に照明するように光源20を制御することができる。画像センサユニット4は、光源20がアクティブであるときに、1つ以上の画像を取得する。この画像又はこれらの画像は、「第3の」画像と呼ばれる。制御ユニット3は、第3の皮膚特性の値を決定するために第3の画像を処理する。
【0109】
装置2がまた、対象の皮膚のインピーダンスを測定するためのインピーダンスセンサを有する実施例においては、制御ユニット3は、インピーダンスを測定するためのインピーダンスセンサを制御し、皮膚の水分レベルの測定値を決定するためにインピーダンス測定値を処理することができる。
【0110】
従って、対象の皮膚の特性を決定するために使用するための画像を得るための改善されたシステム、装置、及び方法が提供される。一般に、第1の照明構成10は、画像中の鏡面反射を必要とする皮膚特性(例えば油性、輝度、つや、質感)を測定することを可能にし、第2の照明構成14は、画像センサユニット4との交差偏光により、色に関する皮膚特性を鏡面障害なしに測定することを可能にし(例えば色、色の多様性、色素沈着、毛髪の存在)、第3の照明構成18は、皮膚構造に関する皮膚特性を鏡面障害なしに測定することを可能にする(例えば、毛穴、黒ずみ)。
【0111】
図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、請求される本発明を実施化する当業者によって、開示された実施例に対する他の変形が理解され実行され得る。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又はその他のユニットが、請求項に列記された幾つかのアイテムの機能を実行しても良い。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に利用されることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体のような適切な媒体上で保存/配布されても良いが、インターネット又はその他の有線若しくは無線通信システムを介してのような、他の形態で配布されても良い。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。