(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第三スイッチトランジスタと第四スイッチトランジスタは前記ドロップモジュールを構成し、前記第三スイッチトランジスタは前記シフトレジスタユニットにおける二つ前のステージに位置するシフトレジスタユニットにより制御され、前記第四スイッチトランジスタは、前記シフトレジスタユニットにおける二つ後のステージに位置するシフトレジスタユニットにより制御される
ことを特徴とする請求項1に記載の双方向シフトレジスタ。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下には、具体的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0009】
本発明は、選択的に正方向の走査と逆方向の走査との間で切り換わることができる走査駆動回路が提供される。前記走査駆動回路は、ドロップモジュールが設置され、リセット後に、プルダウントランジスタをオンに制御し、シフトレジスタユニットがエラー信号を出力するのを防止して、走査駆動回路の柔軟性を向上させる。
【0010】
図1を参照すると、
図1は、本発明の実施例における駆動表示装置に用いられる表示駆動システム100の等価モジュールを示す模式図である。表示駆動システム100は、表示区域101を囲むように設置された非表示区域103内に設置されている。表示区域101内には、複数の走査線S
1−S
n及び複数のデータ線D
1−D
mが含まれている。ここで、n、mは正の整数である。複数の走査線S
1−S
nは第一方向Xに沿って延伸し、且つ互いに平行に設置され、複数のデータ線D
1−D
mは、第二方向Yに沿って延伸し、且つ互いに平行に設置されており、複数の走査線S
1−S
nと複数のデータ線D
1−D
mは互いに絶縁され、並びにグリッドのように交差して設置され、複数のマトリクス配列されたピクセルユニット20を定義する。
【0011】
表示駆動システム100は、走査駆動回路110、データ駆動回路120及びタイミングコントローラ130を備える。各列のピクセルユニット20は、一つの走査線S
nを介して走査駆動回路110と電気接続され、各行のピクセルユニット20は、一つのデータ線D
mを介してデータ駆動回路120に電気接続される。タイミングコントローラ130は、それぞれ走査駆動回路110及びデータ駆動回路120に電気接続される。タイミングコントローラ130は、複数の同期制御信号を生成して、走査駆動回路110及びデータ駆動回路120に出力する。複数の同期制御信号は、周期性の同期制御信号及び非周期性の同期制御信号を含んでもよい。複数の同期制御信号は、垂直同期信号(Vertical synchronization,Vsync)、水平同期信号(Horizontal synchronization,Hsync)及びデータイネーブル信号(Data Enable,DE)を含む。本実施形態において、タイミングコントローラ130は、四つのクロック信号CKV1−CKV4を走査駆動回路110に提供する。その中で、第一クロック信号CKV1、第二クロック信号CKV2、第三クロック信号CKV3及び第四クロック信号CKV4は順にシフトされる。走査駆動回路110は、走査信号を複数の走査線S
1−S
nに出力することにより、ピクセルユニット20を走査する。データ駆動回路120は、画像信号を複数のデータ線D
1−D
mに出力し画像を表示するためのものである。本実施形態において、走査駆動回路110は、表示区域101の上方に設置され、データ駆動回路120は、表示区域101の左側に設置される。
【0012】
走査駆動回路110は、双方向シフトレジスタ111を含む。
図2は、第一実施形態の双方向シフトレジスタ111のモジュールを示す模式図である。双方向シフトレジスタ111は、選択的に正方向の走査と逆方向の走査との間で切り換わることができる。正方向の走査は、双方向シフトレジスタ111が走査線S
1−S
nを制御して、番号に基づき、第一走査線S
1から最後の走査線S
nの順に走査信号をロードする。逆方向の走査は、双方向シフトレジスタ111が走査線S
1−S
nを制御して、番号に基づき、最後の走査線S
nから第一走査線S
1の順に走査信号をロードする。双方向シフトレジスタ111は、複数のカスケード接続されたシフトレジスタユニットSR
1−SR
nを含む。各ステージシフトレジスタユニットSR
1−SR
nとその中の一つの走査線S
1−S
nとは電気接続される。各シフトレジスタユニットSR
1−SR
nは、一つの出力端G
out1−G
out(n)を介して、その中の一つの走査線S
1−S
nと電気接続される。各シフトレジスタユニットSR
1−SR
nは、タイミングコントローラ130の出力した二つの隣り合わないクロック信号を受信する。その中で、奇数ステージのシフトレジスタユニットSR
2,SR
4,...SR
nは、第一クロック信号CKV1及び第三クロック信号CKV3を受信し、偶数ステージのシフトレジスタユニットSR
1,SR
3,...SR
(n−1)は、第二クロック信号CKV2及び第四クロック信号CKV4を受信する。第一ステージシフトレジスタユニットSR
1の入力端IN
1は起動信号STVを受信し、その他の任意の一つのステージシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力信号は、プリチャージ信号として二つステージ後ろのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の入力端IN
(n−1)及びシフトレジスタユニットSR
nの入力端IN
nに提供され、並びに、二つステージ前のシフトレジスタユニットSR
(n−3)及びシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力した信号をリセット信号として受信する。これからわかるように、第二ステージシフトレジスタユニットSR
2は、一つステージ前のシフトレジスタユニットSR
1の出力信号のみをリセット信号として受信する。各ステージシフトレジスタユニットSR
1−SR
nは同じ構造を有する。各ステージシフトレジスタユニットSR
1−SR
nは、プルアップトランジスタM1、プルダウントランジスタM2、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8、第七スイッチトランジスタM9、第一コンデンサC1及び第二コンデンサC2を含み、九つのトランジスタ及び二つのコンデンサで構成された9T2C構造が形成される。以下では、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)を例としてシフトレジスタユニットの構造を説明する。
【0013】
図3は、双方向シフトレジスタ111の第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の等価回路図である。プルアップトランジスタM1のソース電極は、第三クロック信号CKV3を受信し、第七トランジスタM9のゲート電極は、第一クロック信号CKV1を受信する。プルダウントランジスタM2、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8及び第七スイッチトランジスタM9のドレイン電極は、リファレンス電圧VGLを受信する。プルアップトランジスタM1のドレイン電極とプルダウントランジスタM2のソース電極とは電気接続され、且つシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)は、プルアップトランジスタM1のドレイン電極とプルダウントランジスタM2のソース電極との間に電気接続される。第一スイッチトランジスタM3と第二スイッチトランジスタM4のドレイン電極とは互いに電気接続され、並びに、第一ノードN1を介して、プルアップトランジスタM1のゲート電極と電気接続されている。第三スイッチトランジスタM5と第四スイッチトランジスタM6のドレイン電極とは互いに電気接続されており、並びに第二ノードN2を介して、プルダウントランジスタM2のゲート電極と電気接続される。第一スイッチトランジスタM3及び第五スイッチトランジスタM7のゲート電極は、第N−3ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−3)の出力端G
out(n−3)と電気接続されている。第二スイッチトランジスタM4及び第六スイッチトランジスタM8のゲート電極は、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)に電気接続されている。第三スイッチトランジスタM5のゲート電極と第N−4ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力端G
out(n−4)とは電気接続される。第四スイッチトランジスタM6のゲート電極と第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)とは電気接続されている。第一スイッチトランジスタM3のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第二スイッチトランジスタM4のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第三スイッチトランジスタM5のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第四スイッチトランジスタM6のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第五スイッチトランジスタM7のソース電極とゲート電極とは電気接続されており、並びに、第二ノードN2と電気接続されている。第六スイッチトランジスタM8のソース電極とゲート電極とは電気接続されており、並びに第二ノードN2と電気接続されている。第一コンデンサC1は、プルアップトランジスタM1のゲート電極及びドレイン電極に並列接続されている。第二コンデンサC2は、プルダウントランジスタM2のゲート電極及びドレイン電極に並列接続されている。本実施形態において、プルアップトランジスタM1、プルダウントランジスタM2、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8、第七スイッチトランジスタM9は、N型金属酸化物半導体(Metal Oxide Semiconductor,MOS)トランジスタである。本実施形態において、リファレンス電圧はローレベル電位であり、例えば0ボルトである。
【0014】
第一スイッチトランジスタM3は、
正方向に走査する際、第一コンデンサC1にプリチャージするのに用いられる。第二スイッチトランジスタM4は、
逆方向に走査する際、第一コンデンサC1にプリチャージするのに用いられる。
【0015】
第三スイッチトランジスタM5及び第四スイッチトランジスタM6は、一つのドロップモジュール30を構成する。ドロップモジュール30は、シフトレジスタユニットSR
(n−2)がリセットされた後、プルダウントランジスタM2をオンするのに用いられ、シフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)がエラー信号を出力するのを防止する。第三スイッチトランジスタM5は、逆方向走査であり且つシフトレジスタユニットSR
(n−2)がリセットされた後、プルダウントランジスタM2をオンするのに用いられる。第四スイッチトランジスタM6は、正方向走査であり且つシフトレジスタユニットSR
(n−2)がリセットされた後、プルダウントランジスタM2をオンするのに用いられる。
【0016】
第五スイッチトランジスタM7は、逆方向に走査を行う際、第二コンデンサC2の放電を制御し、シフトレジスタユニットSR
(n−2)をリセットするためのものである。第六スイッチトランジスタM8は、正方向に走査を行う際、第二コンデンサC2の放電を制御し、シフトレジスタユニットSR
(n−2)をリセットするためのものである。
【0017】
図4は、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)が、正方向に走査を行う方式で動作する際のタイミング図である。一つのフレーム(1frame)画像表示時間は、第一段階T1、第二段階T2、第三段階T3(プリチャージ段階)、第四段階T4、第五段階T5(リセット段階)及び第六段階T6を含む。
【0018】
第一段階T1は、初期段階であり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)を初期段階にするように、第一クロック信号CKV1及び第三クロック信号CKV3が第一段階T1内で同時にハイレベルとなる。
【0019】
第二段階T2において、第一クロック信号CKV1はハイレベルであり、第三クロック信号CKV3はローレベルであり、第N−4ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力端G
out(n−4)はハイレベルを出力し、第N−3ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−3)の出力端G
out(n−3)、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)及び第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力する。第三スイッチトランジスタM5及び第七スイッチトランジスタはオンになり、プルダウントランジスタM2をオフにし、プルダウントランジスタM2をオンする。第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7及び第六スイッチトランジスタM8は全てオフになる。
【0020】
第三段階T3(プリチャージ段階)において、第一クロック信号CKV1及び第三クロック信号CKV3はローレベルであり、第N−4ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力端G
out(n−4)、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)及び第NステージのシフトレジスタSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力し、第N−3ステージのシフトレジスタSR
(n−3)の出力端G
out(n−3)はハイレベルを出力する。第一スイッチトランジスタM3及び第五スイッチトランジスタM7はオンになり、第一コンデンサC1は充電され、プルアップトランジスタM1はオンになり、プルダウントランジスタM2はオフになり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)は、第三クロック信号CKV3に基づきローレベルを出力すると共に、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第六スイッチトランジスタM8及び第七スイッチトランジスタM9は全てオフになる。
【0021】
第四段階T4において、第一クロック信号CKV1はローレベルであり、第三クロック信号CKV3はハイレベルであり、第N−4ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力端G
out(n−4)、第N−3ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−3)の出力端G
out(n−3)、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)及び第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力する。プルアップトランジスタM1は、第一コンデンサC1が蓄える電位に基づいてオンになり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)は、第三クロック信号CKV3に基づいてハイレベルを出力し、対応する走査線S
(n−2)に走査信号をロードすると共に、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8及び第七スイッチトランジスタM9はオフになる。
【0022】
第五段階T5(リセット段階)において、第一クロック信号CKV1及び第三クロック信号CKV3はローレベルであり、第N−4ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力端G
out(n−4)、第N−3ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−3)の出力端G
out(n−3)及び第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力し、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)はハイレベルを出力する。第二スイッチトランジスタM4はオンになり、プルアップトランジスタM1をオンし、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)は、第三クロック信号CKV3が出力したローレベルに基づいて、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)をリセットする。第六スイッチトランジスタはオンになり、プルダウントランジスタM2をオフにすると共に、第一スイッチトランジスタM3、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7及び第七スイッチトランジスタM9はオフなる。
【0023】
第六段階T6において、第一クロック信号CKV1はハイレベルであり、第三クロック信号CKV3はローレベルであり、第N−4ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−4)の出力端G
out(n−4)はハイレベルを出力し、第N−3ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−3)の出力端G
out(n−3)及び第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)、第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はハイレベルを出力する。プルアップトランジスタM1、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8及び第七スイッチトランジスタM9はオフになり、第四スイッチトランジスタM6はオンになり、プルダウントランジスタM2をオンし、さらに、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)はローレベルを出力し、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)がエラー信号を出力するのを防止する。
【0024】
上述の構造の双方向シフトレジスタに基づくと、双方向シフトレジスタは、選択的に正方向の走査方法と逆方向の走査方法との間で切り換わり、双方向シフトレジスタの柔軟性を向上させることができる。また、一つのフレーム時間内に四つのクロック信号を介して走査駆動回路を制御して、消費電力を低減できると共に、ドロップモジュールを設置することにより、リセット後にプルダウントランジスタをオンに制御して、シフトレジスタユニットがエラー信号を出力するのを防止できる。
【0025】
図5は、本発明の第二実施例に係る双方向シフトレジスタ211のモジュール図である。双方向シフトレジスタ211は、選択的に正方向の走査と逆方向の走査方法との間で切り換わることができる。正方向の走査は、双方向シフトレジスタ211が走査線S
1−S
nを制御して、番号に基づき、第一走査線S
1から最後の走査線S
nまで順に走査信号をロードする。逆方向の走査は、双方向シフトレジスタ211が走査線S
1−S
nを制御して、番号に基づき、最後の走査線S
nから第一走査線S
nまで順に走査信号をロードする。双方向シフトレジスタ211は、複数のシフトレジスタユニットSR
1−SR
nを含む。各ステージシフトレジスタユニットSR
1−SR
nとその中の一つの走査線S
1−S
nとは電気接続されている。複数のシフトレジスタユニットSR
1−SR
nはカスケード接続されている。各シフトレジスタユニットSR
1−SR
nは、一つの出力端G
out1−G
out(n)を介して、一つの走査線S
1−S
nと電気接続されている。各シフトレジスタユニットSR
1−SR
nは、タイミングコントローラ130が出力した二つのクロック信号を受信する。その中で、奇数のステージシフトレジスタユニットSR
1,SR
3,...SR
(n―1)は、第一クロック信号CKV1及び第三クロック信号CKV3を受信し、偶数ステージのシフトレジスタユニットSR
2,SR
4,...SR
(n)は、第二クロック信号CKV2及び第四クロック信号CKV4を受信する。第一ステージシフトレジスタユニットSR
1はSTV信号を受信し、その他任意の一つのステージシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力信号は、プリチャージ信号として一つステージ後ろのシフトレジスタユニットSR
nの入力端IN
nに出力され、並びに、一つステージ前のシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力信号をリセット信号として受信する。各ステージシフトレジスタユニットSR
1−SR
nは同じ構造を有する。各ステージシフトレジスタユニットSR
1−SR
nは、プルアップトランジスタM1、プルダウントランジスタM2、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8及び第一コンデンサC1を含み、八つのトランジスタ及び一つのコンデンサで構成された8T1C構造が形成される。以下、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)を例としてシフトレジスタユニットの構造を説明する。
【0026】
図6は、双方向シフトレジスタ211の第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の等価回路図である。プルアップトランジスタM1のソース電極は第二クロック信号CKV2を受信し、第六トランジスタM8のゲート電極は、第四クロック信号CKV4を受信する。プルダウントランジスタM2、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7及び第六スイッチトランジスタM8のドレイン電極は、リファレンス電圧VGLを受信する。プルアップトランジスタM1のドレイン電極とプルダウントランジスタM2のソース電極とは電気接続されており、且つシフトレジスタSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)は、プルアップトランジスタM1のドレイン電極とプルダウントランジスタM2のソース電極との間に電気接続される。第一スイッチトランジスタM3及び第二スイッチトランジスタM4のドレイン電極は互いに電気接続されており、並びに、第一ノードN1を介して、プルアップトランジスタM1のゲート電極と電気接続されている。第三スイッチトランジスタM5のドレイン電極は、第二ノードN2を介してプルダウントランジスタM2のゲート電極と電気接続される。第一スイッチトランジスタM3及び第四スイッチトランジスタM6のゲート電極と、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)とは電気接続される。第二スイッチトランジスタM4及び第五スイッチトランジスタM7のゲート電極と第NステージのシフトレジユニットSR
nの出力端G
out(n)とは電気接続されている。第三スイッチトランジスタM5のゲート電極と第四クロック信号CKV4とは電気接続されている。第一スイッチトランジスタM3のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第二スイッチトランジスタM4のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第三スイッチトランジスタM5のソース電極とゲート電極とは電気接続されている。第四スイッチトランジスタM6のソース電極とゲート電極とは電気接続されており、並びに第二ノードN2と電気接続されている。第五スイッチトランジスタM7のソース電極とゲート電極とは電気接続されており、並びに第二ノードN2と電気接続されている。第六スイッチトランジスタM8のソース電極と第一ノードN1とは電気接続されている。第一コンデンサC1は、プルアップトランジスタM1のゲート電極及びドレイン電極に並列接続されている。本実施形態において、プルアップトランジスタM1、プルダウントランジスタM2、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6、第五スイッチトランジスタM7、第六スイッチトランジスタM8、第七スイッチトランジスタM9は、N型金属酸化物半導体(Metal Oxide Semiconductor,MOS)トランジスタである。本実施形態において、リファレンス電圧はローレベル電位であり、例えば0ボルトである。
【0027】
第一スイッチトランジスタM3は、逆方向に走査する際に、第一コンデンサC1にプリチャージするのに用いられる。第二スイッチトランジスタM4は、正方向に走査する際、第一コンデンサC1にプリチャージするのに用いられる。
【0028】
第三スイッチトランジスタM5は、ドロップモジュール30を構成する。ドロップモジュール30は、第四クロック信号CKV4を制御する。ドロップモジュール30は、シフトレジスタユニットSR
(n−1)がリセットされた後、プルダウントランジスタM2をオンにし、シフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)がエラー信号を出力するのを防止するためのものである。
【0029】
第四スイッチトランジスタM6は、逆方向に走査する際に、第二コンデンサC2の放電を制御するのに用いられ、シフトレジスタユニットSR
(n−1)をリセットする。第五スイッチトランジスタM7は、正方向に走査される際、第二コンデンサC2の放電を制御し、シフトレジスタユニットSR
(n−1)をリセットするためのものである。
【0030】
図7は、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)が、正方向に走査を行う際に動作するタイミング図である。一つのフレーム(1frame)画像の表示時間は、第一段階T1、第二段階T2、第三段階T3及び第四段階T4及び第五段階T5を含む。
【0031】
第一段階T1は初期段階であり、第二クロック信号CKV2及び第四クロック信号CKV4は、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)を初期段階にするように、第一段階T1内で同時にハイレベルとなる。
【0032】
第二段階T2(プリチャージ段階)において、第二クロック信号CKV2はローレベルであり、第四クロック信号CKV4はローレベルであり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)はハイレベルを出力し、第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力する。第一トランジスタM3はオンになり、第一コンデンサC1は充電される。プルアップトランジスタM1はオンになり、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)は、第二クロック信号CKV2に基づいてローレベルを出力する。
【0033】
第三段階T3において、第二クロック信号CKV2はハイレベルであり、第四クロック信号CKV4はローレベルであり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)はローレベルを出力し、第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力する。プルアップトランジスタM1はオンになり、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)は、第二クロック信号CKV2に基づいて、ハイレベルを出力する。
【0034】
第四段階T4(リセット段階)において、第二クロック信号CKV2はローレベルであり、第四クロック信号CKV4はローレベルであり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)はローレベルを出力し、第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はハイレベルを出力する。第二スイッチトランジスタM4及び第五スイッチトランジスタM7はオンになり、プルアップトランジスタM1をオンにし、さらに第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)は、第二クロック信号CKV2が出力したローレベルに基づいて、シフトレジスタユニットSR
(n−1)リセットと共に、プルダウントランジスタM2、第一スイッチトランジスタM3、第三スイッチトランジスタM5、第四スイッチトランジスタM6及び第六スイッチトランジスタM8はオフになる。
【0035】
第五段階T5において、第二クロック信号CKV2はローレベルであり、第四クロック信号CKV4はハイレベルであり、第N−2ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−2)の出力端G
out(n−2)はローレベルを出力し、第NステージのシフトレジスタユニットSR
nの出力端G
out(n)はローレベルを出力する。第三スイッチトランジスタM5及び第六スイッチトランジスタM8はオンになり、プルアップトランジスタM1はオフになり、プルダウントランジスタM2はオンになり、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)はローレベルを出力し、第N−1ステージのシフトレジスタユニットSR
(n−1)の出力端G
out(n−1)がエラー信号を出力するのを防止する。第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4及び第五スイッチトランジスタM7はオフになり、プルアップトランジスタM1、第一スイッチトランジスタM3、第二スイッチトランジスタM4、第四スイッチトランジスタM6及び第五スイッチトランジスタM7はオフになる。
【0036】
上述の構造の双方向シフトレジスタに基づくと、双方向シフトレジスタは選択的に正方向の走査方法と逆方向の走査方法との間で切り換わることができ、双方向シフトレジスタの柔軟性を向上できる。また、一つのフレーム時間内に四つのクロック信号を介して走査駆動回路を制御することにより、消費電力を低減できると共に、ドロップモジュールを設置することにより、リセット後に、プルダウントランジスタをオンに制御することにより、シフトレジスタユニットがエラー信号を出力するのを防止できる。
【0037】
本技術分野の通常の技術者は、以上の実施形態は本発明を説明するために用いられ、決して本発明を限定するものではないことを認識していなければならない。本発明の実質的な精神の範囲内であるならば、以上の実施例による最適な変更及び変化等は全て本発明が保護する範囲内でなければならない。