(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6868909
(24)【登録日】2021年4月15日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】停電時電力供給装置及び照明装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/10 20200101AFI20210426BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20210426BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
H05B47/10
F21S9/02
F21V23/04
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-12624(P2019-12624)
(22)【出願日】2019年1月28日
(65)【公開番号】特開2020-119872(P2020-119872A)
(43)【公開日】2020年8月6日
【審査請求日】2020年10月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510235969
【氏名又は名称】アクシオヘリックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(74)【代理人】
【識別番号】100142158
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 啓
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 幸則
(72)【発明者】
【氏名】草間 貢
(72)【発明者】
【氏名】シバスンタラン スハルナン
【審査官】
野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−228735(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00、47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源から負荷への電力の供給のオン/オフを切り替えるための主スイッチを含む主電源回路と、前記主スイッチの前記商用電源側の電源ラインと基準電位ラインとの間に接続された少なくとも1つの他の負荷と、を含む回路において、前記負荷へ停電時に電力を供給する装置であって、
前記負荷に電力を供給可能な補助電源と、前記補助電源から前記負荷への電力供給のオン/オフを切り替える補助電源起動スイッチと、を含む補助電源回路と、
前記主スイッチの前記負荷側の電源ラインに接続され、停電時、前記主スイッチのオンオフ状態を検出する主スイッチ状態検出回路と、
前記主スイッチ状態検出回路によって停電時に前記主スイッチがオン状態であることが検出された場合には前記補助電源起動スイッチをオンに切り替え、停電時に前記主スイッチがオフ状態であることが検出された場合には前記補助電源起動スイッチをオフに維持する補助電源スイッチ切替回路と、
を備え、
前記主スイッチ状態検出回路は制御電極と2つの主電極とからなる第一のスイッチング素子を含み、前記制御電極が前記主スイッチの前記負荷側の電源ラインに接続され、前記主スイッチが停電時にオン状態であれば前記制御電極が前記主スイッチおよび前記他の負荷を通して前記基準電位ラインに接続され、前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で導通し、前記主スイッチが停電時にオフ状態であれば前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で非導通にし、
前記補助電源スイッチ切替回路は、前記第一のスイッチング素子の導通/非導通に応じて前記補助電源起動スイッチのオン/オフを切り替える第二のスイッチング素子を含む、
ことを特徴とする停電時電力供給装置。
【請求項2】
前記負荷は照明手段である請求項1に記載の停電時電力供給装置。
【請求項3】
前記照明手段は、前記補助電源回路と接続される請求項2に記載の停電時電力供給装置。
【請求項4】
照明手段と、
商用電源から前記照明手段への電力の供給のオン/オフを切り替えるための主スイッチを含む主電源回路と、
前記主スイッチの前記商用電源側の電源ラインと基準電位ラインとの間に接続された少なくとも1つの他の負荷と、
前記照明手段に電力を供給可能な補助電源と、前記補助電源から前記照明手段への電力供給のオン/オフを切り替える補助電源起動スイッチと、を含む補助電源回路と、
前記主スイッチの前記照明手段側の電源ラインに接続され、停電時、前記主スイッチのオンオフ状態を検出する主スイッチ状態検出回路と、
前記主スイッチ状態検出回路によって停電時に前記主スイッチがオン状態であることが検出された場合には前記補助電源起動スイッチをオンに切り替え、停電時に前記主スイッチがオフ状態であることが検出された場合には前記補助電源起動スイッチをオフに維持する補助電源スイッチ切替回路と、
を備え、
前記主スイッチ状態検出回路は制御電極と2つの主電極とからなる第一のスイッチング素子を含み、前記制御電極が前記主スイッチの前記照明手段側の電源ラインに接続され、前記主スイッチが停電時にオン状態であれば前記制御電極が前記主スイッチおよび前記他の負荷を通して前記基準電位ラインに接続され、前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で導通し、前記主スイッチが停電時にオフ状態であれば前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で非導通にし、
前記補助電源スイッチ切替回路は前記第一のスイッチング素子の導通/非導通に応じて前記補助電源起動スイッチのオン/オフを切り替える第二のスイッチング素子を含む、
ことを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電時電力供給装置及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の天井部などに備え付けられると共に、商用電源からの電力を受けて点灯する照明器具に関して、停電時に商用電源からの電力が途絶えた際、例えば一次電池や二次電池のような直流の補助電源を起動させ照明器具を点灯させる技術が、従来から開発されている。このような、停電時の照明器具の点灯制御に関して、例えば、下記の特許文献1の照明器具が提案されている。
【0003】
特許文献1に開示の照明器具は、商用電源に接続された電源スイッチと、電源スイッチの操作の有無に拘わらず、常時所定の電源電圧を出力するために電源スイッチに取り付けられたモーメンタリースイッチ機能を有する操作変換器と、DC電源回路と、照明用の発光素子に駆動電流を供給する電流回路と、非常用電源回路と、電源スイッチの操作に関連し、DC電源回路の出力電圧から出力信号が供給される電流回路制御用回路と、電源スイッチの出力側で且つDC電源回路の入力側に接続され、停電時に発光素子に駆動電圧を供給する停電検知回路とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6356321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、室内に備え付けられる照明器具は、シーソースイッチやオルタネートスイッチ等の所謂壁スイッチを介して、商用電源ラインと接続されており、壁スイッチのオンオフに基づき、点灯・消灯が操作される。壁スイッチがオンされて照明器具が点灯状態にある場合に停電が起これば、直ぐに照明器具を点灯状態に戻す必要がある一方で、壁スイッチがオフされて照明器具が消灯状態にある場合、停電時、必ずしも照明器具を点灯させる必要はない。
【0006】
このように、停電が起こっても、照明器具を点灯させる必要がない状況であっても、補助電源を起動し、一律に照明器具を点灯させてしまうと、停電後、無駄な電力が消費されることとなる。前記した特許文献1に開示の照明器具において、そのような点を考慮した停電時の照明点灯動作制御の手段を開示しない。
【0007】
また、特許文献1に開示の照明器具は、電源スイッチ(壁スイッチ)に操作変換器といった電気機器を別途備え付ける必要があり、製造コストが高騰するおそれがある。更に、特許文献1に開示の照明器具は、例えば、DC電源回路の出力を監視し、発光素子に駆動電流を供給する電流回路からの出力電流を制御する電流回路制御用回路を設けるなど、複雑な回路構成が採用されている。
【0008】
上記課題に鑑み、本発明は、シンプルな回路構成でありながら、停電が生じて照明器具(照明手段)などの負荷に対して商用電源からの電力供給が途絶えた場合であっても、不必要に負荷に電力を供給しない停電時電力供給装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る停電時電力供給装置は、
商用電源から負荷への電力の供給のオン/オフを切り替えるための主スイッチを含む主電源回路と、前記主スイッチの前記商用電源側の電源ラインと基準電位ラインとの間に接続された少なくとも1つの他の負荷と、を含む回路において、前記負荷へ停電時に電力を供給する装置であって、前記負荷に電力を供給可能な補助電源と、前記補助電源
から前記負荷への電力供給のオン/オフを切り替える補助電源起動スイッチ
と、を含む補助電源回路と、
前記主スイッチの前記負荷側の電源ラインに接続され、停電時、前記主スイッチのオンオフ状態を検出する主スイッチ状態検出回路と、前記主スイッチ状態検出回路によって
停電時に前記主スイッチがオン
状態であることが検出された場合
には前記補助電源起動スイッチをオンに切り替え
、停電時に前記主スイッチがオフ状態であることが検出された場合には前記補助電源起動スイッチをオフに維持する補助電源スイッチ切替回路と、を備え
、前記主スイッチ状態検出回路は制御電極と2つの主電極とからなる第一のスイッチング素子を含み、前記制御電極が前記主スイッチの前記負荷側の電源ラインに接続され、前記主スイッチが停電時にオン状態であれば前記制御電極が前記主スイッチおよび前記他の負荷を通して前記基準電位ラインに接続され、前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で導通し、前記主スイッチが停電時にオフ状態であれば前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で非導通にし、前記補助電源スイッチ切替回路は、前記第一のスイッチング素子の導通/非導通に応じて前記補助電源起動スイッチのオン/オフを切り替える第二のスイッチング素子を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる停電時電力供給装置によれば、例えば壁スイッチのような主スイッチのオンオフ状態を検出する主スイッチ状態検出回路と、主スイッチ状態検出回路により主スイッチのオン状態が検出されると補助電源を起動する補助電源起動回路により、停電時、照明手段などの負荷に電力を供給する(照明手段を点灯させる)構成であるため、非常にシンプルな構成で停電時に負荷に電力を供給できると共に、停電時に主スイッチがオフ状態の場合、負荷に電力を供給しないため、無駄な電力消費を避けることができる。
【0011】
また、本発明に係る停電時電力供給装置において、前記主スイッチ状態検出回路は、前記主スイッチのオンオフ状態に応じて切り替わる第一のスイッチング素子を含み、前記補助電源スイッチ切替回路は、前記第一のスイッチング素子のオンオフ状態に応じて切り替わる第二のスイッチング素子を含むことが好ましい。
【0012】
この態様の停電時電力供給装置によれば、更にシンプルな回路構成を用いて、停電発生から極力タイムロス無く、負荷に電力を供給することができる。
【0013】
また、本発明に係る停電時電力供給装置では、前記負荷は照明手段であり、前記照明手段は、前記補助電源回路と接続されることが好ましい。
【0014】
この態様の停電時電力供給装置によれば、例えば室内の天井に照明手段を新規に設置又は天井に既設の使用済み照明と照明手段を交換し、主スイッチ状態検出回路や補助電源スイッチ切替回路を主電源回路に接続するなどの簡易な作業のみで設置を完了することができる。そのため、設置時、主電源回路を組み直したり別の装置を導入するなどの重作業を特別行わなくても、過度な手間なく停電時照明点灯装置を室内に設置することができる。
【0015】
また、本発明に係る照明装置は、
照明手段と、商用電源から前記照明手段への電力の供給のオン/オフを切り替えるための主スイッチを含む主電源回路と、
前記主スイッチの前記商用電源側の電源ラインと基準電位ラインとの間に接続された少なくとも1つの他の負荷と、前記照明手段に電力を供給可能な補助電源と、前記補助電源
から前記照明手段への電力供給のオン/オフを切り替える補助電源起動スイッチ
と、を含む補助電源回路と、
前記主スイッチの前記照明手段側の電源ラインに接続され、停電時、前記主スイッチのオンオフ状態を検出する主スイッチ状態検出回路と、前記主スイッチ状態検出回路によって
停電時に前記主スイッチがオン
状態であることが検出された場合
には前記補助電源起動スイッチをオンに切り替え
、停電時に前記主スイッチがオフ状態であることが検出された場合には前記補助電源起動スイッチをオフに維持する補助電源スイッチ切替回路と、を備え、
前記主スイッチ状態検出回路は制御電極と2つの主電極とからなる第一のスイッチング素子を含み、前記制御電極が前記主スイッチの前記照明手段側の電源ラインに接続され、前記主スイッチが停電時にオン状態であれば前記制御電極が前記主スイッチおよび前記他の負荷を通して前記基準電位ラインに接続され、前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で導通し、前記主スイッチが停電時にオフ状態であれば前記補助電源から供給される直流電流を前記2つの主電極の間で非導通にし、前記補助電源スイッチ切替回路は前記第一のスイッチング素子の導通/非導通に応じて前記補助電源起動スイッチのオン/オフを切り替える第二のスイッチング素子を含む、ことを特徴とする。
【0016】
本発明にかかる照明装置によれば、例えば壁スイッチのような主スイッチのオンオフ状態を検出する主スイッチ状態検出回路と、主スイッチ状態検出回路により主スイッチのオン状態が検出されると補助電源を起動する補助電源回路により、停電時、照明手段を点灯させる構成であるため、非常にシンプルな構成で停電時に照明手段を点灯できると共に、停電時に主スイッチがオフ状態の場合、照明手段を点灯させないため、無駄な電力消費を避けることができる。
【0017】
更に、本発明に係る照明装置は
、非停電時、前記補助電源起動スイッチをオフするよう制御す
る。
【0018】
この態様の照明装置によれば、別段複雑な回路構成を用いることなく、非停電時に補助電源からの電力が照明手段に供給されることを防ぐことができる。そのため、無駄な電力消費を避け、主スイッチがオフであるにも関わらず、照明手段が点灯するなどの事態を防ぐことができる。
【0019】
更に、本発明に係る照明装置は、前記主電源回路と、前記商用電源に接続される他の負荷を含む回路とが、前記商用電源と並列に接続されることが好ましい。
【0020】
この態様の照明装置によれば、停電時、照明手段を点灯させる際、照明手段が備え付けられる建物に既に設けられている他の回路(負荷)を有効利用することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、シンプルな回路構成でありながら、停電が生じて照明器具(照明手段)などの負荷に対して商用電源からの電力供給が途絶えた場合であっても、不必要に負荷に電力を供給しない(照明器具を点灯させない)停電時電力供給装置及びそれを備える照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の停電時電力供給装置の一実施形態に係る停電時照明点灯装置及び照明点灯装置の構成概略図。
【
図2】本実施形態に係る停電時照明点灯装置の回路図。
【
図3】本実施形態に係る停電時照明点灯装置及び照明装置の動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0024】
図1を参照して、本発明に係る停電時電力供給装置及びそれを備えた照明装置の一実施形態に係る停電時照明点灯装置1を説明する。ここで、
図1は、停電時照明点灯装置1や後述する照明装置100の構成概略図である。
図1に示されるように、本実施形態に係る停電時照明点灯装置1は、補助電源回路10、主スイッチ状態検出回路20、補助電源スイッチ切替回路30を備える。また、停電時照明点灯装置1は、補助電源回路10、主スイッチ状態検出回路20、補助電源スイッチ切替回路30、及び後述する補助電源11等を収めるケース(図示しない)を更に備えていてもよい。この場合、補助電源回路10、主スイッチ状態検出回路20、補助電源スイッチ切替回路30及びこれらの回路に含まれる各種素子は、例えば一枚のプリント基板に実装された状態で前記ケースに収められていてもよい。
【0025】
更に、停電時照明点灯装置1は、ケース内の回路と接続されるプラグPLを介して、例えば、室内壁面に埋設される所謂壁コンセントに差し込み可能であってもよい。このように、プラグPLを介して停電時照明点灯装置1を壁コンセントに差し込み可能とすることで、室内に既設された各種設備を有効に用いて、停電時照明点灯装置1を作動させることができる。ただし、停電時照明点灯装置1は、この態様に限定されない。
【0026】
本実施形態に係る停電時照明点灯装置1は、後述する照明手段112(例えば、室内の天井に設置可能な直管型LED照明等)と一体化されることが好ましい(この場合、照明手段112を含むものを「停電時照明点灯装置1」と言う。)。このような態様とすることで、照明手段112を天井に新規に設置又は照明手段112を天井に既設の使用済み照明と交換し、主スイッチ状態検出回路20や補助電源スイッチ切替回路30を主電源回路110(電源ライン)に接続する簡易な作業のみで、設置を完了することができる。そのため、設置時、主電源回路110(電源ライン)を組み直したり別の装置を導入するなどの重作業を特別行わなくても、過度な手間なく停電時照明点灯装置1を室内に設置することができる。
【0027】
次に、停電時照明点灯装置1の構成をより詳細に説明する。まず、停電時照明点灯装置1における補助電源回路10は、
図1に示されるように、負荷である照明手段112(例えば、LED照明など)と接続される回路であり、一次電池や二次電池等の直流の補助電源11と、補助電源11のオンオフを切り替えて、補助電源11を起動する補助電源起動スイッチ12を含む。また、補助電源回路10は、補助電源起動スイッチ12がオンされた場合に、所定の定電圧を出力するレギュレータ13を更に含んでもよい。
【0028】
次に、停電時照明点灯装置1における主スイッチ状態検出回路20は、例えば前述のプラグPLを介して、主電源回路110と接続される回路であり、停電時、商用電源111からの電力が途絶えた際に、回路内に流れる電流状態によって、主電源回路110に含まれる主スイッチ113(例えば、室内壁面に設置されるシーソースイッチやオルタネートスイッチ等の所謂壁スイッチなど)のオンオフ状態を検出する。
【0029】
より詳しくは、主スイッチ状態検出回路20や主スイッチ113と共に、商用電源111と接続された他の負荷(例えば、
図1の負荷L1,L2,L3,・・・,Lnのうちの少なくとも一つ)を含む回路において、主スイッチ113がオンされると、前記回路が閉状態となり、主スイッチ状態検出回路20に電流が流れる。これにより、主スイッチ状態検出回路20は、主スイッチのオン状態を検出する。これに対して、主スイッチ113がオフされていると、前記回路は開状態となり、主スイッチ状態検出回路20に電流が流れない。これにより、主スイッチ状態検出回路20は、主スイッチのオフ状態を検出する。
【0030】
このように、主スイッチ状態検出回路20は、既設の主電源回路110や、これに接続される他の負荷を利用して、主スイッチ113のオンオフ状態を検出できる。そのため、主スイッチ113のオンオフを検出するための専用の回路設備等を別途設ける必要がなく、設置コストを低減することができる。なお、主スイッチ状態検出回路20の回路詳細に関しては、後述する。
【0031】
次に、停電時照明点灯装置1における補助電源スイッチ切替回路30は、前記した主スイッチ状態検出回路20と接続される回路であり、停電時、主スイッチ状態検出回路20による主スイッチ113のオン状態の検出に連動して、補助電源回路10の補助電源起動スイッチ12をオンするように動作する。なお、補助電源スイッチ切替回路30の回路詳細に関しては、後述する。
【0032】
このように、停電時照明点灯装置1は、主スイッチ状態検出回路20と補助電源スイッチ切替回路30を含むことで、停電時に主スイッチ113がオフされている状況(例えば、停電の際、室内に入室者がおらず、照明手段112が使用されていない状況等)において、改めて照明手段112を点灯させない。そのため、停電後、不必要に電力が消費されることを有効に防止することができる。
【0033】
次に、
図1に示される照明装置100は、前述した停電時照明点灯装置1と、商用電源111に接続される主電源回路110とを含む。ここで、停電時照明点灯装置1と主電源回路110とは、前述のように、プラグPLやコンセント等を介して接続される。
【0034】
図1に示されるように、主電源回路110は、照明手段112、主スイッチ113の他、商用電源111からの交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換器114、所定の定電圧を照明手段112に供給するレギュレータ115を更に含む。本実施形態における照明手段112は、例えば、主スイッチ113と同室に設けられ、主スイッチ113のオンオフの切り替えで点灯・消灯が操作される天井照明を想定するが、これに限られない。照明手段112の他の例として、主電源回路110と接続する室内コンセントに電源コードが差し込まれ、そこから電力が供給されるスタンド型照明などが挙げられる。
【0035】
また、
図1に示されるように、前記した他の負荷L1,L2,L3,・・・,Lnの夫々は、主電源回路110に対して、商用電源111に並列に接続される。特に限定されるものではないが、負荷の例として、主電源回路110と接続する室内コンセントに電源コードが差し込まれて動作する各種家電製品や、例えば、同じく室内コンセントに差し込まれて使用される抵抗装置などが挙げられる。
【0036】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る停電時照明点灯装置1(特に、主スイッチ状態検出回路20や補助電源スイッチ切替回路30)の回路構成の一例を説明する。
図2は、停電時照明点灯装置1の回路図の一例である。
【0037】
図2に示されるように、本実施形態における主スイッチ状態検出回路20は、pnp型のバイポーラトランジスタ21を含む。このトランジスタ21のベース端子は、主電源回路110の主スイッチ113と接続されている。同じく
図2に示されるように、本実施形態における補助電源スイッチ切替回路30は、npn型のバイポーラトランジスタ31を含む。このトランジスタ31のベース端子は、前記したトランジスタ21のコレクタ端子と接続される。
【0038】
主スイッチ113がオフ状態であると、主電源回路110の負荷Lnを含む回路部、主スイッチ状態検出回路20(トランジスタ21)、及び補助電源スイッチ切替回路30(トランジスタ31)を含む閉ループCR1が形成される。この状態で、トランジスタ21にベース電流が流れると、トランジスタ21がオンされて、そのエミッタ端子−コレクタ端子間に電流が流れる。これにより、主スイッチ113のオン状態が検出される。
【0039】
更に、トランジスタ21のコレクタ端子を介して、トランジスタ31にベース電流が流れる。これにより、トランジスタ31がオンされて、そのコレクタ端子−エミッタ端子間に電流が流れる。なお、特に限定されるものではないが、本実施形態の補助電源11は、トランジスタ21のエミッタ端子及びトランジスタ31のコレクタ端子の各々とも接続されており、トランジスタ21のエミッタ端子及びトランジスタ31のコレクタ端子に流れる電流の電流源としても機能する。
【0040】
更に、
図2に示されるように、トランジスタ31のコレクタ端子は、補助電源回路10の起動スイッチとして機能する接合形FET12のゲート端子と接続されており、トランジスタ31のオン動作に連動して、接合形FET12がオンされる。これにより、補助電源スイッチ切替回路30は、補助電源起動スイッチ(接合形FET12)をオンに切り替える。
【0041】
最終的には、接合形FET12のオン動作に連動して、補助電源回路10に含まれるレギュレータ13が起動し、レギュレータ13に接続される照明手段112に直流電力が供給される。このような態様とすることで、非常にシンプルな回路構成でありながら、トランジスタ21,31が瞬時にオンに切り替わり、停電発生からタイムロス無く照明手段112を点灯させることができる。
【0042】
ただし、主スイッチ状態検出回路20のスイッチング素子の種類は、バイポーラトランジスタに限られず、接合形FETやMOS−FET等の半導体スイッチング素子、並びにリレー等の他の種類のスイッチング素子であってもよい(主スイッチ状態検出回路20に設けられるスイッチング素子を「第一のスイッチング素子」と言う場合がある。)。同様に、補助電源スイッチ切替回路30のスイッチング素子の種類も、バイポーラトランジスタに限られず、接合形FETやMOS−FET等の半導体スイッチング素子、並びにリレー等の他の種類のスイッチング素子であってもよい(補助電源スイッチ切替回路30に設けられるスイッチング素子を「第二のスイッチング素子」と言う場合がある。)。更に、補助電源回路10のスイッチの種類も、接合形FET等の半導体スイッチング素子に限られず、他の種類のスイッチング素子であってもよい。
【0043】
なお、
図1及び
図2に示されるように、主電源回路110に含まれるレギュレータ115の出力側の一端子を接合形FET12のゲート端子と接続し、レギュレータ115の起動の際(すなわち非停電時)、レギュレータ115から接合形FET12をオフするゲート電圧を印加するようにしてもよい。特に限定されないが、本実施形態の接合形FET12において、ゲート電圧のLOW状態がオンに対応し、HIGH状態がオフに対応する。
接合形FET12がオフされると、これに接続する補助電源回路10のレギュレータ13が切れ、補助電源11から照明手段112へ電力が供給されない状態となる。
【0044】
これにより、別段複雑な回路構成を用いることなく、非停電時に補助電源11からの電力が照明手段112に供給されることを防ぎ、主スイッチ113がオフであるにも関わらず、照明手段112が点灯するなどの事態を防ぐことができる。すなわち、本実施形態に係る停電時照明点灯装置1は、更なる節電効果を有する。なお、
図2に示されるトランジスタ31のエミッタ端子と接続する抵抗R2は、レギュレータ115が起動して、接合形FET12をオンするために設けられるものである。
【0045】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る停電時照明点灯装置1の動作を説明する。
図3は、停電時照明点灯装置1及び照明装置100の動作を示すフローチャートである。まず、停電が生じて、商用電源111からの電力が停止する(S10)と、主スイッチ113がオンの場合、主スイッチ状態検出回路20のトランジスタ21にベース電流が流れ、トランジスタ21がオンする(S21)。
【0046】
また、トランジスタ21のオンに伴い、トランジスタ21のコレクタ端子を介して、補助電源スイッチ切替回路30のトランジスタ31にベース電流が流れる(S30)。これにより、トランジスタ31がオンされ、更に、トランジスタ31のコレクタ端子と接続される補助電源回路10の接合型FET12がオンされる(S40)。その結果、補助電源回路10を介して、補助電源11から照明手段112へ電力が供給され、照明手段112が点灯する(S50)。
【0047】
これに対して、停電時に主スイッチ113がオフの場合、前記した閉ループCR1が形成されないため、主スイッチ状態検出回路20のトランジスタ21にベース電流が流れない(S22)。それに伴い、補助電源スイッチ切替回路30のトランジスタ31及び補助電源回路10の接合型FET12も、オンされない。そのため、補助電源11から照明手段112へ電力が供給されず、照明手段112は点灯しない(S60)。
【0048】
上記実施形態では、本発明における補助電源の電力が供給される負荷が照明手段(照明装置)112である場合を示したが、補助電源の電力が供給される負荷は、照明手段には限らず、他の電気機器や装置であってもよい。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明した。ただし、上記説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定する趣旨で記載されたものではない。本発明には、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るものを含む。また、本発明にはその等価物が含まれる。
【符号の説明】
【0050】
1 停電時照明点灯装置
10 補助電源回路
11 補助電源
12 補助電源起動スイッチ(接合形FET)
13 レギュレータ
20 主スイッチ状態検出回路
21 第一のスイッチング素子(バイポーラトランジスタ)
30 補助電源スイッチ切替回路
31 第二のスイッチング素子(バイポーラトランジスタ)
100 照明装置
110 主電源回路
111 商用電源
112 照明手段
113 主スイッチ(壁スイッチ)
114 AC/DC変換器
115 レギュレータ