(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
隆起部(1)が設けられている半導体チップ(2)を基板(11)の基板位置に取り付けるための方法であって、較正段階では第1および第2の幾何学的データが判断され、取り付け段階ではそれぞれの半導体チップ(2)に対して以下のステップ:
ウエハテーブル(4)によって前記半導体チップ(2)を所定の位置に設け、かつ、設けられた前記半導体チップ(2)をフリップ装置(5)のピックアップヘッド(6)によって除去し、かつ、前記半導体チップ(2)を180度ねじることでフリップチップ(3)として前記半導体チップ(2)を設けるステップ、または
送給デバイスによってフリップチップ(3)としての前記半導体チップ(2)を設けるステップ、のいずれかのステップと、
移送ヘッド(8)によって、前記ピックアップヘッド(6)または前記送給デバイスから前記フリップチップ(3)を受け取るステップと、
プレート(17)に配設されかつ透明基部が形成されている空洞(18)に融剤を充填するステップであって、前記プレート(17)は、静止するように配設される、または、前記空洞(18)の充填後移動させられることによって、前記空洞(18)は双方の場合において静止するように配設される第1のカメラ(14)の上に位置が定められるステップと、
前記フリップチップ(3)を前記空洞(18)に載置するステップであって、前記隆起部(1)は前記空洞(18)の前記基部に面するステップと、
前記フリップチップ(3)の画像を前記第1のカメラ(14)によって記録し、かつ、前記画像および前記第1の幾何学的データに基づいてボンディングヘッド(10)の機械座標系に対する前記フリップチップ(3)の実際の位置付けを判断するステップと、
前記フリップチップ(3)を前記ボンディングヘッド(10)によって前記空洞(18)から除去するステップと、
前記ボンディングヘッド(10)に据えられる第2のカメラ(15)による前記ボンディングヘッド(10)の前記機械座標系に対する前記基板位置の実際の位置付けを:
前記基板位置が前記第2のカメラ(15)の視野にある、前記基板位置の上の位置へ前記ボンディングヘッド(10)を移動させること、
少なくとも1つの画像を前記第2のカメラ(15)によって記録すること、および
前記少なくとも1つの画像および前記第2の幾何学的データにおける前記基板位置の位置付けに基づいて前記基板位置の前記実際の位置付けを計算すること、または、
少なくとも2つの基板マーキングの実際の位置付けによって前記基板位置の前記実際の位置付けを計算することであって、前記少なくとも2つの基板マーキングのそれぞれの前記実際の位置付けは、新しい基板(11)を支持部(12)へ送給後:
前記基板マーキングが前記第2のカメラ(15)の視野にある、前記基板の上の位置へ前記ボンディングヘッド(10)を移動させること、
画像を前記第2のカメラ(15)によって記録すること、および
前記画像および前記第2の幾何学的データによって前記基板マーキングの前記実際の位置付けを判断すること、
によって判断される、計算すること、
のいずれかによって判断するステップと、
判断された、前記フリップチップ(3)の実際の位置付け、および、判断された、前記基板位置の実際の位置付けに基づいて前記ボンディングヘッド(10)が接近する位置付けを計算するステップと、
前記ボンディングヘッド(10)を、計算された前記ボンディングヘッド(10)が接近する前記位置付けへ移動させ、かつ、前記フリップチップ(3)を前記基板位置に配置するステップと、が実行され、
前記移送ヘッド(8)および前記ボンディングヘッド(10)は少なくとも一部同時に動く、方法。
前記第1の幾何学的データは、第1の光学マーキング(22)の位置付けおよび第1の固定ベクトルを含み、それらによって、前記第1のカメラ(14)の画素座標系の基準点への前記第1の光学マーキング(22)の方向および該基準点からの距離が指定され、前記第1の光学マーキング(22)の前記位置付けは:
前記第1の光学マーキング(22)が前記第2のカメラ(15)の視野にある位置へ前記ボンディングヘッド(10)を移動させること、
画像を前記第2のカメラ(15)によって記録すること、
前記画像および前記第2の幾何学的データに基づいて前記第1の光学マーキング(22)の前記位置付けを判断すること、および
判断された前記位置付けを前記第1の光学マーキング(22)の新しい位置付けとして記憶すること、によって、少なくとも1つの所定の時点で更新される、請求項1に記載の方法。
前記第1の幾何学的データは、少なくとも1つのさらなる光学マーキング(23)の位置付けおよびさらなる固定ベクトルを含み、これらによって、前記第1のカメラ(14)の前記画素座標系の前記基準点への前記さらなる光学マーキングの方向および該基準点からの距離が指定され、前記さらなる光学マーキング(23)の前記位置付けは:
前記さらなる光学マーキング(23)が前記第2のカメラ(15)の視野にある位置へ前記ボンディングヘッド(10)を移動させること、
画像を前記第2のカメラ(15)によって記録すること、
前記画像および前記第2の幾何学的データに基づいて前記さらなる光学マーキング(23)の前記位置付けを判断すること、および
判断された前記位置付けを前記さらなる光学マーキング(23)の新しい位置付けとして記憶すること、によって更新される、請求項2に記載の方法。
前記プレート(17)の前記空洞(18)の位置が前記第1のカメラ(14)の上の位置付けに定められる時に前記光学マーキング(複数可)が前記プレート(17)によって覆われる場合、前記光学マーキング(複数可)(22、23)の位置付け(複数可)が更新される前に、前記光学マーキング(複数可)(22、23)が現れる位置付けへと前記プレート(17)を移動させることをさらに含む、請求項2または3に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1は、本発明による方法を実行するためにセットアップされる、フリップチップ3として隆起部1が設けられている半導体チップ2を取り付けるための装置の側面視を概略的に示す。該装置は、半導体チップ2を設けるためのウエハテーブル4、ピックアップヘッド6を有するフリップ装置5、移送ヘッド8を有する第1の移送システム7、ボンディングヘッド10を有する第2の移送システム9、支持部12上に基板11を供給しかつ設けるための移送システム(図示せず)、半導体チップを融剤によって濡らすためのデバイス13、第1のカメラ14、および、第2のカメラ15を備える。デバイス13は、カメラ支持部16、基部が透明である空洞18を有するプレート17、および、下方に開放する融剤容器19を備える。ボンディングヘッド10の位置付けは機械座標によって示される。装置は、図示されない制御デバイスによって制御される。
【0006】
第1の移送システム7は、移送ヘッド8を少なくとも2つの空間方向に移動させるようにセットアップされる。第2の移送システム9は、ボンディングヘッド10を3つの空間方向に移動させるようにセットアップされる。
【0007】
やはり、本発明による方法を実行するのに適している別の装置では、ウエハテーブル4、およびピックアップヘッド6を有するフリップ装置5は存在しないが、フリップチップ3として直接半導体チップ2を設ける(フィーダとしても既知の)送給デバイスに置き換えられる。このような装置では、参照符号4によって
図1に示される要素は、送給デバイスを表す。
【0008】
カメラ支持部16は、装置上に静止するように配設され、第1のカメラ14が据えられる基部20と、少なくとも2つの側壁21とを備える。プレート17は、カメラ支持部16に取り外し可能に取り付けられる。
図2は、カメラ支持部16を上面視で示す。カメラ支持部16は、第1の光学マーキング22と、オプションとして、少なくとも1つのさらなる光学マーキング23とを含む。カメラ支持部16は、機械的剛性を有するように形成されることで、第1のカメラ14、光学マーキング22およびオプションとして光学マーキング23が互いに対して動かない幾何学的関係にあるようにし、それによって、第1のカメラ14の画像に割り当てられた画素座標系の位置付けおよび配向は、光学マーキング22およびオプションとして光学マーキング23の位置付けに対して固定的関係にある(すなわち、この場合変更不可能を前提とする)。
【0009】
光学マーキング22およびオプションとして光学マーキング23は、好ましくは、基板11用の支持部12の表面に垂直に延在する方向に、実質的に基板位置の高さに等しい高さで配設される。これによって、第2のカメラ15が、光学マーキング22およびオプションとして光学マーキング23の画像、または、基板位置の画像、もしくは基板の基板マーキングの画像を記録する時、実質的に同じ高さで位置するという利点がもたらされる。これは、ボンディングヘッド10が、物体を、第2のカメラ15の焦点面に対して撮影させるために異なる高さに持ち上げられる必要がないことを意味する。
【0010】
フリップチップ3の画素座標は、第1のカメラ14によって記録されたフリップチップ3の画像から判断され、第1の幾何学的データによってボンディングヘッド10の機械座標に変換される。第1の幾何学的データは、第1の光学マーキング22の位置付け、および、固定値(u、v)を有するベクトルAを含み、それらによって、第1のカメラ14の画素座標系の基準点からの第1の光学マーキング22の方向および距離が指定される。第1の幾何学的データは固定角Ψをさらに含み、この固定角Ψによって、第1のカメラ14の画素座標系と、ボンディングヘッド10の機械座標系との間のねじれが示される。光学マーキングが2つ以上ある場合、第1の幾何学的データは、それぞれのさらなる光学マーキングの位置付け、および、関連する、固定値を有するベクトルを含み、これらによって、第1のカメラ14の画素座標系の基準点からのさらなる光学マーキングの方向および距離が指定される。
【0011】
図3は、ボンディングヘッド10の機械座標系MS、第1のカメラ14の画素座標系PS、第1の光学マーキング22、ベクトルA、および、角度Ψを概略的に示す。ベクトルAの値(u、v)は機械座標系MSにおける数である。
【0012】
より詳細に後に説明されるように、フリップチップ3は、本発明による方法で空洞18に載置される。この場合、その隆起部1は、融剤に浸漬され、画像は第1のカメラ14によって記録され、濡れ期間の終結後、フリップチップ3は空洞18から除去され、基板11に取り付けられる。空洞18は、この段階中、第1のカメラ14の上の固定位置上に位置が定められ、第1のカメラ14の視野は空洞18の基部へ方向づけられ、それによって、その画像は、隆起部を有するフリップチップ3の底部側を示す。
【0013】
第1の実施形態において、融剤容器19は静止するように配設される。この場合、デバイス13は、プレート17の往復運動のための駆動装置を備える。空洞18に融剤を充填するために、空洞18が融剤容器19の下に、または、融剤容器19の反対側に位置が定められる程度までプレート17を移動させ、その後、空洞18が第1のカメラ14の上の前述の位置に位置が定められるように再び戻される。
【0014】
第2の実施形態では、プレート17は静止するように配設され、ここで空洞18は第1のカメラ14の上に位置する。この場合、デバイス13は、空洞18のある側から空洞18のその反対側までの融剤容器19の運動のための駆動装置を備える。融剤容器19はプレート17上を摺動し、空洞18に融剤を充填する。
【0015】
第2のカメラ15はボンディングヘッド10に据えられる。カメラ15の光軸は、ボンディングヘッド10の把持軸に平行に延在する。第2のカメラ15は、第2のカメラ15の画像に割り当てられる画素座標系の配向がボンディングヘッド10の把持軸に対して固定された幾何学的関係にあるように、ボンディングヘッド10に機械的に据えられる。基板位置の少なくとも1つの画像によって、または、第2のカメラ
15によって記録される基板上のマーキングによって判断される基板位置の画素座標は、第2の幾何学的データによって、ボンディングヘッド10の機械座標に変換される。
【0016】
第2の幾何学的データは、ボンディングヘッド10の機械座標系の基準点から第2のカメラ15の画素座標系の基準点までの方向および距離を指定する、値(x、y)を有するベクトルBを含む。第2の幾何学的データは、これら2つの座標系のねじれを示す角度ψをさらに含む。
【0017】
第1および第2の幾何学的データは、対応するカメラの画素座標系における値をボンディングヘッド10の機械座標系における値に変換できるようにするスケーリング因子をさらに含む。第1および第2の幾何学的データは、取り付け段階前に実行される較正段階において判断される。較正段階は、装置および方法の長期安定性を高めるために、異なる時点で実行できる。
【0018】
記載された装置の実施形態は、基板にフリップチップとしての半導体チップを取り付けるための、本発明による方法を実行することができる。本発明による方法は、一方では、第1および第2の幾何学的データが判断される前述の較正段階、および、それぞれの半導体チップに対して以下のステップ:
ウエハテーブル4によって半導体チップ2を所定の位置に設けるステップ;
設けられた半導体チップ2をフリップ装置5のピックアップヘッド6によって除去し、かつ、半導体チップ2を180度ねじることでフリップチップ3として半導体チップ2を設けるステップ;または
送給デバイスによってフリップチップとしての半導体チップ2を設けるステップ、のいずれかのステップと;
移送ヘッド8によって、ピックアップヘッド6または送給デバイスからフリップチップ3を受け取るステップと;
プレート17に配設されかつ透明基部が形成されている空洞18に融剤を充填するステップであって、プレート17は、静止するように配設される、または、空洞18の充填後移動させられることによって、空洞18は双方の場合において第1のカメラ14の上に位置が定められるステップと;
フリップチップ3を空洞18に載置するステップであって、隆起部1は空洞18の基部に面するステップと;
フリップチップ3の画像を第1のカメラ14によって記録し、かつ、該画像および第1の幾何学的データに基づいてボンディングヘッド10の機械座標系に対するフリップチップ3の実際の位置付けを判断するステップと;
フリップチップ3をボンディングヘッド10によって空洞18から除去するステップと;
ボンディングヘッド10の機械座標系に対する基板位置の実際の位置付けを:
基板位置が第2のカメラ15の視野にある、基板位置の上の位置へボンディングヘッド10を移動させること、
少なくとも1つの画像を第2のカメラ15によって記録すること、および
少なくとも1つの画像および第2の幾何学的データにおける基板位置に基づいて基板位置の実際の位置付けを計算すること;または:
少なくとも2つの基板マーキングの実際の位置付けによって基板位置の実際の位置付けを計算することであって、少なくとも2つの基板マーキングのそれぞれの実際の位置付けは、新しい基板11を支持部12へ送給後:
基板マーキングが第2のカメラ15の視野にある基板11の上の位置へボンディングヘッド10を移動させること、
画像を第2のカメラ15によって記録すること、および
該画像および第2の幾何学的データによって基板マーキングの実際の位置付けを判断すること、
によってそれぞれ判断される、計算すること;および、
判断された、フリップチップ3の実際の位置付け、および、判断された、基板位置の実際の位置付けに基づいてボンディングヘッド10が接近する位置付けを計算すること、
のいずれかによって判断するステップと;
ボンディングヘッド10を計算された位置へ移動させ、かつ、フリップチップ3を基板位置に配置するステップと、
が実行される取り付け段階を含む。
【0019】
ピックアップヘッド6または送給デバイスからフリップチップ3を受け取り、かつ、前記チップを空洞18に配置する移送ヘッド8、および、フリップチップ3を空洞18から除去し、かつ、前記チップを基板11上に配置するボンディングヘッド10を装置に装備させることによって、装置のスループットを高めることができるが、これは、移送ヘッド8およびボンディングヘッド10が実質的に同時に、すなわち、平行に動作できるからである。制御デバイスは、移送ヘッド8およびボンディングヘッド10の運動を、2つのヘッドが互いに衝突せずに少なくとも部分的に同時に動くように制御するようにセットアップされる。装置の最大可能スループットに関して、制御デバイスは、特に、方法の個々のステップのシーケンスを制御するようにプログラムされることで、ボンディングヘッド10が空洞18から取り付けられるべき次のフリップチップ3を除去すると、移送ヘッド8が、個々の工程ステップの継続時間に基づいてできるだけ迅速に、次に続くフリップチップ3を空洞18に配置するようにする。
【0020】
図1は、フリップチップ装置5のピックアップヘッド6が半導体チップ2をウエハテーブル4から取り、フリップチップ3が空洞18に配置されており、ボンディングヘッド10が、融剤で濡らされたフリップチップ3を基板11へ移送する時点の装置を示す。
【0021】
第1のカメラ14によって記録されるフリップチップ3の画像を使用して、フリップチップ3の実際の位置付けの判断に加えて、隆起部1全てが存在するおよび/または正確に濡らされているかどうかをチェックすることもできる。さらに、第1のカメラ14は、フリップチップ3の画像を次々に記録することができ、画像処理ソフトウェアは画像を評価し、かつ、隆起部1全てが正確に濡らされているかどうかチェックすることができ、この時に、ボンディングヘッド10がフリップチップ3を空洞18から即座に除去し、かつ、該フリップチップ3を基板位置に配置しなければならないというメッセージを発することができる。
【0022】
第2のカメラ15の視角が比較的小さいことによって、基板位置全体が画像内に適合しない場合、ボンディングヘッド10は、有利には、種々の位置付けへと移動させられ、画像は、基板位置の一部を含むそれぞれの位置付けで記録される。次いで、基板位置の位置付けおよび配向はこれらの画像に基づいて判断される。
【0023】
第1の製造モードでは、フリップチップが位置付けられるべき基板位置の位置付けは、基板位置の少なくとも1つの画像に基づいて判断される。第2の製造モードでは、その位置付けは、新しい基板を送給後基板マーキングに基づいて一旦判断され、その後、フリップチップの個々の目標位置付けは幾何学的材料データによって計算される。このような応用は「ウエハレベルパッケージング」(WLB)であり、この場合、基板はウエハであり、当該ウエハ上でプラスチックが成型される。ウエハは、個々の基板位置のいずれの位置付けマーキングも含まず、ウエハの縁近くに付される基板マーキングを含む。
【0024】
温度の変化によって引き起こされる基板位置上のフリップチップ3の位置付けエラーを排除するために、第1の光学マーキング22の位置付けは、較正段階において判断され、かつ:
第1の光学マーキング22が第2のカメラ15の視野にある位置へボンディングヘッド10を移動させること;
画像を第2のカメラ15によって記録すること;
該画像および第2の幾何学的データに基づいて第1の光学マーキング22の位置付けを判断すること;および
判断された位置付けを第1の光学マーキング22の新しい位置付けとして記憶すること、によって、1つまたはいくつかの所定の時点で更新される。
【0025】
プレート17の空洞18の位置が第1のカメラ14の上の位置付けに定められる時に光学マーキング(複数可)がプレート17によって覆われる場合、方法は、光学マーキング(複数可)22、23の位置付け(複数可)が更新される前に、光学マーキング(複数可)22、23が現れる位置付けへとプレート17を移動させることをさらに含む。
【0026】
よって、本発明は、第1のカメラ14が固定されるカメラ支持部16に付される1つまたはいくつかの光学マーキングが、現在の要件を満たすレベルまで、基板位置上のフリップチップ3の位置付け時に、第1のカメラ14の画素座標系と、第2のカメラ15の画素座標系と、ボンディングヘッド10の機械座標系との間の変化の影響を低減するのに十分であるという見出された事柄を活用する。
【0027】
1つまたはいくつかのさらなる光学マーキング、例えば、光学マーキング23が存在する場合、さらなる光学マーキング(複数可)の位置付けは、較正段階時の同様のやり方で判断され、かつ、前述の時点で更新される。
【0028】
有利には、2つのピックアンドプレースシステムが設けられ、そのシステムのそれぞれは、ピックアップヘッド6を有するフリップ装置5、移送ヘッド8を有する第1の移送システム7、ボンディングヘッド10を有する第2の移送システム9、フリップチップを融剤で濡らすためのデバイス13、ならびに、第1のカメラ14および第2のカメラ15を備える。該システムは、ウエハテーブル4から半導体チップ2を交互に収集し、かつ、該半導体チップ2をフリップチップ3として、支持部12上に設けられる基板11に交互に取り付ける。
【0029】
本発明による方法によって、以下の利点がもたらされる:
−空洞からのフリップチップの除去と同じ位置で空洞にフリップチップを配置することによって、第1の位置から第2の位置への空洞の運動によって空洞における融剤の分布が変更されないように、かつ、フリップチップの隆起部の濡れに悪影響を与える可能性がある、または、装置のスループットの低減につながる可能性のある、フリップチップの空洞におけるずれが生じないように徹底される。
−フリップチップの隆起部が融剤に浸漬される間の継続時間は他の工程ステップから独立して調節できる。このことは、一方でフリップチップの隆起部の最適な濡れを実現するために、他方で最大可能スループットを実現するために重要である。
−移送ヘッドおよびボンディングヘッドを装備することによって、かつ、移送ヘッドおよびボンディングヘッドを同時に平行に動作させることによって、装置のスループットが高められる。
【0030】
この発明の実施形態および応用を示しかつ説明したが、本明細書における発明の概念から逸脱することなく、上述されるものよりもさらに多くの修正が可能であるという利点がこの開示にあることは、当業者には明らかとなろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の趣旨を除いて制限されるものではない。