(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る血圧計の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る血圧計が左手首に装着された状態での手首の長手方向に対して垂直な断面を模式的に示す図である。
【0018】
図1および
図2に示すように、脈波測定装置としての血圧計1は、主として、使用者の左手首90に取り巻いて装着されるベルト20と、当該ベルト20に一体に取り付けられた本体10と、脈波測定用電極ユニット200を備える。
【0019】
ベルト20は、左手首90を
周方向に沿って取り巻くように、細長い帯状形状を有する。ベルト20の幅方向Yの寸法(幅寸法)は、たとえば30
mm程度である。ベルト20は、外周面20bを構成する帯状体23と、当該帯状体23の内周面23aに沿って取り付けられ、かつ、左手首90に接する内周面20aを構成する圧迫カフ21とを含む。圧迫カフ21は、ベルト20と同様に、左手首90の周方向に沿って取り巻くように、細長い帯
状形状を有する。
【0020】
本体10は、ベルト20のうち周方向における一方の端部20eに、たとえば、一体成形により一体に設けられている。なお、ベルト20と本体10とを別体で形成し、ベルト20に対して本体10をヒンジ等の係合部材を用いて一体に取り付けてもよい。
【0021】
図2に示すように、本体10が配置される部位は、装着状態において左手首90の背側面(手の甲側の面)90bに対応する。橈骨動脈91は、左手首90内で掌側面(手の平側の面)90a近傍を通る。
【0022】
再び
図1に示すように、本体10は、ベルト20の外周面20bに対して垂直な方向に厚さを有する。本体10は、使用者の日常生活の邪魔にならないように、小型で、薄厚に形成されている。本体10は、ベルト20から外向きに突起した四角錐台状の輪郭を有する。
【0023】
本体10の頂面(被測定部位から最も遠い側の面)10aには、表示画面を有する表示器50が設けられている。また、本体10の側面(
図1中、左手前側の側面)10fに沿って、使用者からの指示を入力するための操作部52が設けられている。
【0024】
ベルト20のうち、周方向における一方の端部20eと他方の端部20fとの間の部位であって、ベルト20の内周面20aを構成する圧迫カフ21の内周面20a上には、脈波測定用電極ユニット200が設けられている。ベルト20は、脈波測定用電極ユニット200を支持する。
【0025】
脈波測定用電極ユニット200は、複数の電極41〜46(以下、これら全体を「電極群40E」と称する場合がある)、流体袋としての押圧カフ24、および支持部材210を備える。なお、脈波測定用電極ユニット200の詳細な構成については、
図9を用いて後述する。
【0026】
脈波測定用電極ユニット200は、第1脈波センサ401(
図3参照)および第2脈波センサ402(
図3参照)を構成するインピーダンス測定部40を有する。
【0027】
ベルト20のうち、インピーダンス測定部40が配置された部位の内周面20aには、ベルト20の幅方向Yにおいて互いに離間した状態で6個の電極41〜46が配置されている。複数の電極41〜46が配置された部位は、装着状態において左手首90の橈骨動脈91(
図2参照)に対応する。複数の電極41〜46の各々は、板状形状を有する。
【0028】
押圧カフ24は、ベルト20の内周面20aを構成する圧迫カフ21の内周面20a上に配置されている。押圧カフ24は、ベルト20の厚さ方向に伸縮する流体袋である。押圧カフ24は、伸縮可能な2枚のポリウレタンシートを厚さ方向に対向させて、それらの周縁部を溶着することにより形成される。押圧カフ24は、流体の供給または排出により加圧状態または非加圧状態となる。
【0029】
図1に示すように、本体10の底面(被測定部位に最も近い側の面)10bとベルト20の端部20fとは三つ折れバックル15によって接続されている。このバックル15は、外周側に配置された第1板状体材25と、内周側に配置された第2板状体材26とを含む。
【0030】
第1板状体材25の一方の端部25eは、幅方向Yに沿って延在する連結棒27を介して本体10に対して回動自在に取付けられている。第1板状体材25の他方の端部25fは、幅方向Yに沿って延在する連結棒28を介して第2板状体材26の一方の端部26eに対して回動自在に取付けられている。第2板状体材26の他方の端部26fは、固定部29によってベルト20の端部20f近傍に固定されている。
【0031】
なお、ベルト20の周方向における固定部29の取り付け位置は、使用者の左手首90の周囲長に合わせて予め可変して設定されている。これにより、血圧計1(ベルト20)は、全体として略環状に構成されるとともに、本体10の底面10bとベルト20の端部20fとが、バックル15によって矢印B方向に開閉可能になっている。
【0032】
血圧計1を左手首90に装着する際には、バックル15を開いてベルト20の環径を大きくした状態で、
図1中に示す矢印A方向に、使用者がベルト20に左手を通す。続いて、
図2に示すように、使用者は、左手首90の周りにベルト20角度位置を調節して、左手首90を通っている橈骨動脈91上にベルト20のインピーダンス測定部40を位置させる。これにより、インピーダンス測定部40の電極群40Eが左手首90の掌側面90aのうち橈骨動脈91に対応する部分90a1に当接する。このようにして、使用者は、血圧計1(ベルト20)を左手首90に装着する。
【0033】
図2に示すように、帯状体23は、たとえば、厚さ方向に可撓性を有し、かつ、周方向(長手方向)に実質的に非伸縮性のプラスチック材料によって構成される。圧迫カフ21は、たとえば、伸縮可能な2枚のポリウレタンシートを厚さ方向に対向させて、それらの周縁部を溶着することで形成される。ベルト20の内周面20aのうち、左手首90の橈骨動脈91に対応する部位には、インピーダンス測定部40の電極群40Eが配置されている。
【0034】
図3は、実施の形態1に係る血圧計が左手首に装着された状態での、第1脈波センサ、および第2脈波センサを構成するインピーダンス測定用電極の平面レイアウトを示す図である。
【0035】
図3に示すように、装着状態では、インピーダンス測定部40の電極群40Eは、左手首90の橈骨動脈91に対応して、手首の長手方向(ベルト20の幅方向Yに相当)に沿って並ぶ。電極群40Eは、幅方向Yにおける両側に配置された通電用の電流電極対41,46(一対の電流印加用電極)と、第1脈波センサ401を構成する第1検出電極対42,43(一対の電圧計測用電極)および、第2脈波センサ402を構成する第2検出電極対44,45(他の一対の電圧計測用電極)とを含む。
【0036】
第1脈波センサ401および第2脈波センサ402は、電流電極対41,46の間に配置されている。第1検出電極対42,43および第2検出電極対44,45のそれぞれは、電圧計測用の電極である。
【0037】
第2検出電極対44,45は、第1検出電極対42,43に対して、橈骨動脈91の血流方向における下流側に配置されている。幅方向Yにおいて、第1検出電極対42,43の中央と第2検出電極対44,45の中央との間の距離D(
図5A参照)は、たとえば20mm程度である。この距離Dは、第1脈波センサ401と第2脈波センサ402との間の実質的な間隔に相当する。また、幅方向Yにおいて、第1検出電極対42,43間の間隔、および第2検出電極対44,45間の間隔は、たとえば、いずれも2mm程度である。
【0038】
このような電極群40Eは、扁平に構成することができる。このため、血圧計1では、ベルト20を全体として薄厚に構成できる。また、電極群40Eは、柔軟性を持つように構成することができる。このため、電極群40Eは、圧迫カフ21による左手首90の圧迫を妨げず、後述のオシロメトリック法による血圧測定の精度を損なうことがない。
【0039】
図4は、実施の形態1に係る血圧計の制御構成を示すブロック図である。
図4を参照して、血圧計1の制御構成について説明する。
【0040】
図4に示すように、血圧計1の本体10には、上述の表示器50、操作部52に加えて、制御部としてのCPU100、記憶部としてのメモリ51、および通信部59が搭載されている。また、本体10には、第1圧力センサ31、流体供給源としてのポンプ32、弁33、および第2圧力センサ34が搭載されている。さらに、本体10には、第1圧力センサ31および第2圧力センサ34のそれぞれからの出力を周波数に変換する発振回路310および発振回路340、ならびに、ポンプ32を駆動するポンプ駆動回路320が搭載されている。また、インピーダンス測定部40には、上述の電極群40Eに加えて、通電および電圧検出回路49が搭載されている。また、ポンプ32および弁33の接続先を、圧迫カフ21または押圧カフ24に切り替える切替弁35が搭載されている。
【0041】
表示器50は、たとえば有機ELディスプレイから構成されている。表示器50は、CPU100からの制御信号に従って、血圧測定結果などの血圧測定に関する情報、およびその他の情報を表示する。なお、表示器50は、有機ELディスプレイに限定されず、たとえば、液晶ディスプレイ等の他のタイプの表示器によって構成されていてもよい。
【0042】
操作部52は、たとえばプッシュ式スイッチによって構成されており、使用者による血圧測定開始または停止の指示に応じた操作信号をCPU100に入力する。なお、操作部52は、プッシュ式スイッチに限定されず、たとえば感圧式(抵抗式)または近接式(静電容量式)のタッチパネル式スイッチ等であってもよい。また、図示しないマクロフォンを備えて、使用者の音声によって血圧測定開始の指示を入力するようにしてもよい。
【0043】
メモリ51は、血圧計1を制御するためのプログラムのデータ、血圧計1を制御するために用いられるデータ、血圧計1の各種機能を設定するための設定データ、血圧値の測定結果のデータ等を非一時的に記憶する。また、メモリ51は、プログラムが実行されるときのワークメモリなどとして用いられる。
【0044】
CPU100は、メモリ51に記憶された血圧計1を制御するためのプログラムに従って、制御部として各種機能を実行する。
たとえば、オシロメトリック法による血圧測定を実行する場合は、CPU100は、操作部52からの血圧測定開始の指示に応じて、第1圧力センサ31からの信号に基づいて、ポンプ32(および弁33)を駆動する。また、CPU100は、たとえば第1圧力センサ31からの信号に基づいて、血圧値を算出する。
【0045】
CPU100は、脈波伝播時間に基づく血圧測定(推定)を実行する場合には、操作部52からの血圧測定開始の指示に応じて、圧迫カフ21内の空気を排出させるために弁33を駆動する。また、CPU100は、切替弁35を駆動して、ポンプ32(および弁33)の接続先を押圧カフ24に切り替える。さらに、CPU100は、第2圧力センサ34からの信号に基づいて、血圧値を算出する。
【0046】
通信部59は、CPU100によって制御されて所定の情報を、ネットワーク900を介して外部の装置に送信したり、外部の装置からの情報を、ネットワーク900を介して受信してCPU100に受け渡したりする。このネットワーク900を介して通信は、無線、有線のいずれでもよい。この実施形態において、ネットワーク900は、インターネット(登録商標)であるが、これに限定されず、病院内LANのような他のネットワークであってもよいし、USBケーブルなどを用いた1対1の通信であってもよい。この通信部59は、USB
コネクタを含んでいてもよい。
【0047】
ポンプ32および弁33は、切替弁35、エア配管39a,39bを介して、圧迫カフ21および押圧カフ24に接続されている。また、第1圧力センサ31は、エア配管38aを介して、圧迫カフ21に接続されている。第1圧力センサ31は、圧迫カフ21内の圧力を検出する。第2圧力センサ34は、エア配管38bを介して押圧カフ24に接続されている。第2圧力センサ34は、押圧カフ24内の圧力を検出する。
【0048】
切替弁35は、CPU100から与えられる制御信号に基づいて駆動し、ポンプ32および弁33の接続先を圧迫カフ21または押圧カフ24に切り替える。ポンプ32は、たとえば圧電ポンプによって構成される。
【0049】
切替弁35によりポンプ32および弁33の接続先が圧迫カフ21に切り替えられている場合には、ポンプ32は、エア配管39aを通して圧迫カフ21内に加圧用流体としての空気を供給する。これにより、圧迫カフ21内が加圧される。
【0050】
切替弁35によりポンプ32および弁33の接続先が押圧カフ24に切り替えられている場合には、ポンプ32は、エア配管39bを通して押圧カフ24内に加圧用流体としての空気を供給する。これにより、押圧カフ24内が加圧される。
【0051】
弁33は、ポンプ32に搭載され、ポンプ32のオン/オフに伴って開閉が制御されるように構成されている。
【0052】
切替弁35により、ポンプ32および弁33の接続先が圧迫カフ21に切り替えられている場合には、弁33はポンプ32がオンされると閉じる。これにより、圧迫カフ21内に空気が供給される。一方で、弁33はポンプ32がオフされると開く。これにより、圧迫カフ21内の空気がエア配管39aを通して大気中へ排出される。
【0053】
切替弁35により、ポンプ32および弁33の接続先が押圧カフ24に切り替えられている場合には、弁33はポンプ32がオンされると閉じる。これにより、押圧カフ24内に空気が供給される。一方で、弁33はポンプ32がオフされると開く。これにより、押圧カフ24内の空気がエア配管39bを通して大気中へ排出される。
【0054】
なお、弁33は、逆止弁の機能を有し、排出されるエアが逆流することはない。ポンプ駆動回路320は、ポンプ32をCPU100から与えられる制御信号に基づいて駆動する。
【0055】
第1圧力センサ31としては、たとえばピエゾ抵抗式圧力センサを採用することができる。第1圧力センサ31は、エア配管38aを介して、ポンプ32、弁33および圧迫カフ21に接続されている。第1圧力センサ31は、エア配管38aを介して、ベルト20(圧迫カフ21)の圧力を検出して時系列の信号として出力する。なお、圧力は、大気圧を基準(ゼロ)として検出される。
【0056】
発振回路310は、第1圧力センサ31からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振する。これにより、発振回路310は、第1圧力センサ31の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。たとえば、第1圧力センサ31の出力は、圧迫カフ21の圧力を制御するため、および、オシロメトリック法によって血圧値(収縮期血圧と拡張期血圧とを含む)を算出するために用いられる。
【0057】
一般的なオシロメトリック法に従って血圧を測定する場合、概ね、次のような動作が行なわれる。被験者の被測定部位(腕など)に予めカフを巻き付けておき、測定時には、CPU100は、ポンプ32および弁33を制御して、カフ圧を最高血圧より高く加圧し、その後徐々に減圧していく。この減圧する過程において、カフ圧を圧力センサで検出し、被測定部位の動脈で発生する動脈容積の変動を脈波信号として取り出す。その時のカフ圧の変化に伴う脈波信号の振幅の変化(おもに立ち上がりと立
ち下がり)に基づいて、最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)とを算出する。
【0058】
第2圧力センサ34としては、たとえばピエゾ抵抗式圧力センサを採用することができる。第2圧力センサ34は、エア配管38bを介して、ポンプ32、弁33および押圧カフ24に接続されている。第2圧力センサ34は、エア配管38bを介して、押圧カフ24の圧力を検出して時系列の信号として出力する。なお、圧力は、大気圧を基準(ゼロ)として検出される。
【0059】
発振回路340は、第2圧力センサ34からのピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化に基づく電気信号値に基づき発振する。これにより、発振回路340は、第2圧力センサ34の電気信号値に応じた周波数を有する周波数信号をCPU100に出力する。たとえば、第2圧力センサ34の出力は、押圧カフ24の圧力を制御するため、および、脈波伝播時間に基づく血圧を算出するために用いられる。脈波伝播時間に基づく血圧測定のために押圧カフ24の圧力を制御する場合には、CPU100は、ポンプ32および弁33を制御して、種々の条件に応じてカフ圧の加圧と減圧を行なう。
【0060】
電池53は、本体10に搭載された要素、本実施の形態においては、CPU100、第1圧力センサ31、ポンプ32、弁33、表示器50、メモリ51、通信部59、発振回路310、ポンプ駆動回路320の各要素へ電力を供給する。また、電池53は、配線71を通して、インピーダンス測定部40の通電および電圧検出回路49へも電力を供給する。配線71は、信号用の配線72とともに、ベルト20の帯状体23と圧迫カフ21との間に挟まれた状態で、ベルト20の周方向に沿って本体10とインピーダンス測定部40との間に延在して設けられている。
【0061】
図5Aは、実施の形態1に係る血圧計が左手首に装着された状態での、脈波伝播時間に基づく血圧測定を行なう際の手首の長手方向に沿った断面を模式的に示す図である。
図5Bは、
図5Aにおける血圧測定にて、第1脈波センサおよび第2脈波センサがそれぞれ出力する第1脈波信号の波形および第2脈波信号の波形を示す図である。
【0062】
インピーダンス測定部40の通電および電圧検出回路49は、CPU100によって制御される。動作時には、CPU100は、
図5Aに示すように、手首の長手方向(ベルト20の幅方向Y)における両側に配置された電流電極対41、46間に高周波定電流iを流す。たとえば、高周波定電流iは、周波数50kHz、電流値1mAの電流である。電流電極対41、46間に高周波定電流iが流れている状態で、通電および電圧検出回路49は、第1脈波センサ401を構成する第1検出電極対42,43間の電圧信号v1と、第2脈波センサ402を構成する第2検出電極対44,45間の電圧信号v2とを検出する。
【0063】
これらの電圧信号v1,v2は、それぞれ、左手首90の掌側面90aのうち第1脈波センサ401および第2脈波センサ402が対向する部分における橈骨動脈91の血流の脈波による電気インピーダンスの変化を表す(インピーダンス方式)。通電および電圧検出回路49は、これらの電圧v1,v2を整流、増幅および濾波して、
図5B中に示すような山状の波形を有する第1脈波信号PS1および第2脈波信号PS2を時系列で出力する。本実施の形態においては、電圧信号v1,v2は、約1mV程度になっている。また、第1脈波信号PS1および第2脈波信号PS2のそれぞれのピークA1,A2は、たとえば1Vになっている。
【0064】
なお、橈骨動脈91の血流の脈波伝播速度(PWV)が100cm/s〜2000cm/sの範囲であるとすると、第1脈波センサ401と第2脈波センサ402との間の実質的な間隔D1が20mmであることから、第1脈波信号SP1および第2脈波信号SP2間の時間差Δtは1.0ms〜2.0msの範囲となる。
【0065】
図5Aに示すように、押圧カフ24は加圧状態となっており、圧迫カフ21は内部の空気が排出されて非加圧状態となっている。押圧カフ24は、ベルト20の厚さ方向において、第1脈波センサ401、第2脈波センサ402、および電流電極対41,46に重なるように配置されている。
【0066】
したがって、押圧カフ24は、ポンプ32により加圧されると、第1脈波センサ401、第2脈波センサ402、および電流電極対41,46を左手首90の掌側面90aに押圧する。
【0067】
なお、左手首90の掌側面90aに対する、電流電極対41,46、第1脈波センサ401、第2脈波センサ402のそれぞれの押圧力は、適宜設定することができる。
【0068】
本実施の形態においては、押圧カフ24を用いているので、ポンプ32および弁33を圧迫カフ21と共通に使用することができ、構成の簡略化を図ることができる。また、後述するように、第1脈波センサ401、第2脈波センサ402、および電流電極対41,46を適切に体表面に密着させることができるため、被測定部位に対する押圧力が略均一になる。これにより、精度よく脈波伝播時間に基づく血圧測定を行なうことができる。
【0069】
図6は、実施の形態1に係る血圧計が左手首に装着された状態での、オシロメトリック法による血圧測定を行なう際の手首の長手方向に沿った断面を模式的に示す図である。この場合には、押圧カフ24は内部の空気が排出されて非加圧状態となっており、圧迫カフ21は空気が供給された状態となっている。圧迫カフ21は左手首90の周方向に延在しており、ポンプ32により加圧されると、左手首90の周方向を一様に圧迫する。ここで、圧迫カフ21の内周面21aと、左手首90との間には、扁平な脈波測定用電極ユニット200しか存在していない。このため、圧迫カフ21による圧迫が他の部材により阻害されることがなく、血管を十分に閉じることができる。したがって、オシロメトリック法による血圧測定を精度よく行なうことができる。
【0070】
図7は、実施の形態1に係る血圧計がオシロメトリック法による血圧測定を行なう際の
動作フローを示す図
である。
【0071】
オシロメトリック法による血圧測定を行なう際には、使用者が本体10に設けられた操作部52としてのプッシュ式スイッチによってオシロメトリック法による血圧測定を指示すると(ステップS1)、CPU100は動作を開始して、処理用メモリ領域を初期化する(ステップS2)。また、CPU100は、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32をオフし、弁33を開いて、圧迫カフ21内の空気を排出する。続いて、第1圧力センサ31の現時点の出力値を大気圧に相当する値として設定する(0mmHg調整)。
【0072】
続いて、CPU100は、弁33を閉鎖し、その後、ポンプ駆動回路320によってポンプ32を駆動して、圧迫カフ21に空気を供給する。これにより、圧迫カフ21を膨張させるとともにカフ圧を徐々に加圧していく(ステップS3)。
【0073】
この加圧過程で、CPU100は、血圧値を算出するために、第1圧力センサ31によって、カフ圧をモニタし、これにより被測定部位としての左手首90の橈骨動脈91で発生する動脈容積の変動成分を脈波信号として取得する。
【0074】
次に、CPU100は、第2血圧算出部として機能し、この時点で取得されている上記脈波信号に基づいて、オシロメトリック法により公知のアルゴリズムを適用して血圧値(収縮期血圧と拡張期血圧)の算出を試みる。
【0075】
この時点で、データ不足のために未だ血圧値を算出できない場合(ステップS5:NO)は、カフ圧が上限圧力に達していない限り、ステップS3〜S5の処理を繰り返す。なお、上限圧力は、安全のために、たとえば、300mmHgというように予め決定されている。
【0076】
このようにして血圧値が算出できた場合(ステップS5:YES)には、CPU100は、ポンプ駆動回路320を介してポンプ32を停止し、弁33を開いて、圧迫カフ21内の空気を排出する(ステップS6)。そして最後に、血圧値の測定結果を表示器50に表示するとともに、メモリ51に記録する(ステップS7)。
【0077】
なお、血圧値の算出は、上述のように加圧過程に限定されず、減圧過程において行なわれてもよい。
【0078】
図8は、実施の形態1に係る血圧計が脈波伝播時間を取得して、当該脈波伝播時間(PTT)に基づく血圧測定(推定)を行なう際の動作フローを示す図である。
【0079】
図8に示すように、脈波伝播時間に基づく血圧測定(推定)を行なう際には、使用者が本体10に設けられた操作部52としてのプッシュ式スイッチによって、PTTに基づく血圧測定を指示すると(ステップS10)、CPU100は、切替弁35を駆動して、ポンプ32および弁33の接続先を押圧カフ24に切り替える(ステップS11)。次に、CPU100は、弁33を閉鎖するとともに、ポンプ駆動回路320によってポンプ32を駆動して、押圧カフ24に空気を供給する。これにより、押圧カフ24を膨張させるとともに、カフ圧を徐々に加圧していく(ステップS12)。たとえば、カフ圧を5mmHg/s程度の一定速度で連続的に高くしていく。なお、後述する相互相関係数rを算出するための時間を容易に確保できるように、カフ圧を段階的に高くしてもよい。
【0080】
この加圧過程で、CPU100は、相互相関係数算出部として機能し、第1脈波センサ401、第2脈波センサ402がそれぞれ時系列で出力する第1脈波信号PS1および第2脈波信号PS2を取得して、これら第1脈波信号PS1および第2脈波信号PS2の波形間の相互相関係数rをリアルタイムで算出する(ステップS13)。
【0081】
また、CPU100は、押圧力設定部として機能し、算出した相互相関係数rが予め決定された閾値Thを超えているか否かを判断する(ステップ14)。たとえば、閾値Thは、0.99である。
【0082】
ここで、相互相関係数rが閾値Th以下である場合(ステップS14:NO)、相互相関係数rが閾値Thを超えるまでステップS12〜S14の処理を繰り返す。一方、相互相関係数rが閾値Thを超える場合(ステップS14:YES)には、CPU100は、ポンプ32を停止して(ステップS15)、カフ圧をその時点、すなわち、相互相関係数rが閾値Thを超えた時点の値に設定する。
【0083】
この状態で、CPU100は、第1脈波信号PS1および第2脈波信号PS2の間の時間差Δt(
図5B参照)を脈波伝播時間PTTとして取得する(ステップS16)。具体的には、
図5Bにおける第1脈波信号PS1のピークA1と第2脈波信号PS2のピークA2との間の時間差Δtを脈波伝播時間として取得する。
【0084】
このように脈波伝播時間を取得することにより、脈波伝播時間の測定精度を高めることができる。また、カフ圧を相互相関係数rが閾値Thを超えた時点の値に設定するため、カフ圧を無用に大きくすることなく、脈波伝播時間を取得できる。これにより、使用者の身体的負担を軽減することができる。
【0085】
次に、CPU100は、第1の血圧算出部として機能し、脈波伝播時間と血圧との間の予め決定された対応式を用いて、ステップS16で取得された脈波伝播時間に基づいて、血圧を算出(推定)する(ステップS17)。
【0086】
以上のようにして血圧を算出(推定)する場合には、上述のように脈波伝播時間の測定精度を高めているため、血圧測定精度を高めることができる。なお、血圧値の測定結果は、表示器50に表示されるとともに、メモリ51に記録される。
【0087】
本実施の形態においては、ステップS18において、操作部52によって測定停止が指示されていない場合(ステップS18:NO)には、脈波伝播時間の算出(ステップS16)と、血圧の算出(ステップS17)とを、脈波に応じて第1脈波信号PS1および第2脈波信号PS2が入力されるごとに周期的に繰り返す。CPU100は、血圧値の測定結果を、表示器50に更新して表示するとともに、メモリ51に蓄積して記録する。そして、ステップS18において測定停止が指示された場合(ステップS18:YES)には、測定動作が終了する。
【0088】
この血圧計1によれば、脈波伝播時間に基づく血圧測定によって、使用者の身体的負担が軽い状態で、血圧を長期間に亘って連続的に測定することができる。
【0089】
また、この血圧計1によれば、脈波伝播時間に基づく血圧測定(推定)と、オシロメトリック法による血圧測定とを一体の装置で行なうことができる。これにより、使用者の利便性を高めることができる。
【0090】
図9は、実施の形態1に係る脈波測定用電極ユニットを示す斜視図である。
図9を参照して、実施の形態1に係る脈波測定用電極ユニット200の詳細な構成について説明する。
【0091】
図9に示すように、脈波測定用電極ユニット200は、複数の電極41〜46と、支持部材210と、押圧カフ24と、を備える。
【0092】
複数の電極41〜46は、測定に際して被計測者の体表面に接触する。複数の電極41〜46は、板状形状を有する。複数の電極41〜46は、後述する支持部材210の幅方向Wに沿って並んで配置されている。複数の電極41〜46のそれぞれは、後述する分割袋241〜246の表面に設けられている。複数の電極41〜46は、印刷等によって形成される。
【0093】
複数の電極41〜46のうち、電極41,46は、一対の電流印加用電極に相当する。複数の電極41〜46のうち、電極42,43は、第1の一対の電圧計測用電極に相当する。複数の電極41〜46のうち、電極44,45は、第2の一対の電圧計測用電極に相当する。上記、第1の一対の電圧計測用電極および第2の一対の電圧計測用電極は、上記一対の電流印加用電極の間に配置されている。
【0094】
支持部材210は、シート状形状を有する。支持部材210は、厚さ方向に対向する第1主面211および第2主面212を有する。第1主面211は、血圧計1(脈波測定用電極ユニット)が被計測者に装着された装着状態において被計測者の体表面に対向する。第2主面212は、支持部材210の厚さ方向において第1主面211の反対側の面である。
【0095】
支持部材210は、上記装着状態において、周方向となる長さ方向Lと、当該長さ方向Lおよび上記厚さ方向に直交する幅方向Wとを有する。支持部材210は、たとえば、絶縁性の樹脂部材によって構成される。支持部材210は、可撓性を有するものの、圧迫カフ21等によって押圧された場合に塑性変形しないように構成されることが好ましい。
【0096】
押圧カフ24は、上述のように、流体を出し入れすることにより膨縮可能に構成され、測定に際して膨張することにより、複数の電極41〜46を被計測者の体表面に向けて押圧する。
【0097】
押圧カフ24は、第1主面211上に設けられている。押圧カフ24は、複数の分割袋241〜246を有する。複数の分割袋241〜246のそれぞれは、複数の電極41〜46と支持部材210の第1主面211との間に配置されている。複数の分割袋241〜246は、支持部材210の幅方向Wに沿って並んで配置されている。
【0098】
複数の分割袋241〜246は、エア配管39
bによってポンプ32に接続されている。エア配管39
bの一端側は、ポンプ32に接続され、エア配管39
bの他端側は、分岐して複数の分割袋241〜246に接続される。
【0099】
切替弁35(
図4参照)によって、ポンプ32および弁33(
図4参照)の接続先を押圧カフ24に切り替え、弁33を閉鎖した状態でポンプ32を駆動させることにより、複数の分割袋241〜246のそれぞれに流体が供給される。これにより、複数の分割袋241〜246のそれぞれが膨張する。ポンプ32を停止した状態で、弁33を開くことにより、複数の分割袋241〜246内の空気が外部に排出される。
【0100】
脈波測定用電極ユニット200においては、互いに隣り合う電極間のそれぞれに、厚さ方向に電極に重なる部分R1よりも剛性が低い低剛性部R2が設けられている。低剛性部R2の低い剛性は、互いに隣り合う分割袋の間に隙間が構成されることによってもたらされている。
【0101】
厚さ方向に電極41〜46の各々に重なる部分R1では、当該厚さ方向に支持部材210、分割袋241〜246が積層されている。一方、互いに隣り合う分割袋の間には、隙間が形成されており、当該部分では、支持部材210のみが配置されている。これにより、脈波測定用電極ユニット200のうち互いに隣り合う電極間のそれぞれに位置する部分においては、厚さ方向に電極に重なる部分R1よりも剛性が低くなる。
【0102】
このように、互いに隣り合う電極間のそれぞれに低剛性部が設けられることにより、脈波測定用電極ユニット200を被計測者に装着させる際に、各電極41〜46の移動の自由度が高くなる。これにより、体表面に凹凸がある場合であっても、各電極41〜46を体表面に適切に密着させることができる。この結果、生体情報の検出精度が向上させることができる。
【0103】
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2に係る脈波測定用電極ユニットを示す斜視図である。
図10を参照して、実施の形態2に係る脈波測定用電極ユニット200Aについて説明する。
【0104】
図10に示すように、実施の形態2に係る脈波測定用電極ユニット200Aは、実施の形態1に係る脈波測定用電極ユニット200と比較した場合に、支持部材210Aおよび押圧カフ24Aの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0105】
支持部材210Aは、実施の形態1に係る支持部材210と比較した場合に、複数の開口部213a〜213eが設けられている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0106】
複数の開口部213a〜213eは、互いに隣り合う電極間のそれぞれに設けられている。開口部213aは、電極41と電極42との間に設けられている。開口部213bは、電極42と電極43との間に設けられている。開口部213cは、電極43と電極44との間に設けられている。開口部213dは、電極44と電極45との間に設けられている。開口部213eは、電極45と電極46との間に設けられている。
【0107】
電極41〜電極46は、支持部材210Aの第1主面211上に設けられている。電極41〜電極46は、印刷法、蒸着法、およびフォトリソグラフィ法等によって第1主面211上に形成される。
【0108】
押圧カフ24Aは、支持部材210Aの第2主面212側に配置される。押圧カフ24Aは、支持部材210Aと押圧カフ24Aとが並ぶ方向に沿って見た場合に、支持部材210Aの全体に重なるように配置されている。第1主面211側から支持部材210Aと押圧カフ24Aとが並ぶ方向に沿って脈波測定用電極ユニット200Aを見た場合に、押圧カフ24Aは、開口部213a〜213eから露出する。
【0109】
脈波測定用電極ユニット200
Aにおいては、互いに隣り合う電極間のそれぞれに、厚さ方向に電極に重なる部分R1よりも剛性が低い低剛性部R2が設けられている。低剛性部R2の低い剛性は、互いに隣り合う電極間のそれぞれに位置する部分の支持部材210Aに開口部213a〜213eが設けられていることによってもたらされる。
【0110】
厚さ方向に電極41〜46の各々に重なる部分R1では、当該厚さ方向に支持部材210A、押圧カフ24Aが積層されている。一方、互いに隣り合う電極間においては、支持部材210Aに開口部が形成されており、当該部分では、押圧カフ24Aのみが配置されている。これにより、脈波測定用電極ユニット200Aのうち互いに隣り合う電極間のそれぞれに位置する部分においては、厚さ方向に電極に重なる部分R1よりも剛性が低くなる。
【0111】
また、開口部213a〜213eが設けられることにより、開口部213a〜213eが設けられていない場合と比較して、互いに隣り合う電極間であって、開口部213a〜213eの周囲に位置する部分の支持部材210Aの剛性も低下する。
【0112】
このように構成される場合であっても、実施の形態2に係る脈波測定用電極ユニット200Aは、実施の形態1に係る脈波測定用電極ユニット200とほぼ同様の効果が得られる。
【0113】
(実施の形態3)
図11は、実施の形態3に係る脈波測定用電極ユニットを示す斜視図である。
図11を参照して、実施の形態3に係る脈波測定用電極ユニット200Bについて説明する。
【0114】
図11に示すように、実施の形態3に係る脈波測定用電極ユニット200Bは、実施の形態2に係る脈波測定用電極ユニット200Aと比較した場合に、押圧カフ24Bの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0115】
押圧カフ24Bは、支持部材210Aに設けられた開口部213a〜213eに対応する部分が、開口部241B〜245Bとなっている。
【0116】
実施の形態3においては、開口部213a〜213eおよび開口部241B〜245Bの周囲に位置する部分の脈波測定用電極ユニット200Bが低剛性部R2となる。この低剛性部R2の低い剛性は、開口部213a〜213eおよび開口部241B〜245Bが設けられることによってもたらされる。
【0117】
支持部材210Aに開口部213a〜213eが設けられることにより、開口部213a〜213eが設けられていない場合と比較して、互いに隣り合う電極間であって、開口部213a〜213eの周囲に位置する部分の支持部材210Aの剛性が低下する。
【0118】
加えて、開口部241B〜245Bが設けられることにより、開口部241B〜245Bが設けられていない場合と比較して、互いに隣り合う電極間であって、開口部241B〜245Bの周囲に位置する部分の押圧カフ24Bの剛性も低下する。
【0119】
このように構成される場合であっても、実施の形態3に係る脈波測定用電極ユニット200Bは、実施の形態2に係る脈波測定用電極ユニット200
Aとほぼ同様の効果が得られる。
【0120】
(実施の形態4)
図12は、実施の形態4に係る脈波測定用電極ユニットを示す斜視図である。
図12を参照して、実施の形態4に係る脈波測定用電極ユニット200Cについて説明する。
【0121】
図12に示すように、実施の形態4に係る脈波測定用電極ユニット200Cは、実施の形態3に係る脈波測定用電極ユニット200Bと比較した場合に、支持部材210Cおよび押圧カフ24Cの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0122】
支持部材210Cは、実施の形態3に係る支持部材210Aと比較した場合に、複数の開口部213a〜213eに代えて、複数の切欠部214a〜214eが設けられている点において相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0123】
複数の切欠部214a〜214eは、互いに隣り合う電極間のそれぞれに設けられている。複数の切欠部214a〜214eは、支持部材210
Cの長さ方向Lにおける一端側に開口するように設けられている。
【0124】
なお、複数の切欠部214a〜214eは、支持部材210
Cの長さ方向Lにおける他端側に開口するように設けられていてもよいし、支持部材210
Cの長さ方向Lにおける一端側および他端側に交互に開口するように設けられていてもよい。
【0125】
押圧カフ24Bは、支持部材210
Cに設けられた切欠部214a〜214eに対応する部分が、切欠部241C〜245Cとなっている。
【0126】
実施の形態
4においては、切欠部214a〜214eおよび切欠部241C〜245Cの周囲に位置する部分の脈波測定用電極ユニット200Cが低剛性部R2となる。この低剛性部R2の低い剛性は、切欠部214a〜214eおよび切欠部241C〜245Cが設けられることによってもたらされる。
【0127】
支持部材210Cに切欠部214a〜214eが設けられることにより、切欠部214a〜214eが設けられていない場合と比較して、互いに隣り合う電極間であって、切欠部214a〜214eの周囲に位置する部分の支持部材210Cの剛性が低下する。
【0128】
加えて、切欠部241C〜245Cが設けられることにより、切欠部241C〜245Cが設けられていない場合と比較して、互いに隣り合う電極間であって、切欠部241C〜245Cの周囲に位置する部分の押圧カフ24Cの剛性も低下する。
【0129】
このように構成される場合であっても、実施の形態4に係る脈波測定用電極ユニット200Cは、実施の形態3に係る脈波測定用電極ユニット200Bとほぼ同様の効果が得られる。
【0130】
なお、実施の形態
4においては、押圧カフ24
Cに切欠部241C〜245Cが設けられる場合を例示して説明したが、これに限定されず、切欠部241C〜245Cが設けられていなくてもよい。この場合には、互いに隣り合う電極間のそれぞれに設けられた低剛性部R2の低い剛性は、互いに隣り合う電極間のそれぞれに位置する部分の支持部材210
Cに切欠部214a〜214eが設けられていることによってもたらされる。
【0131】
上述の実施の形態として例示した構成は、本開示の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
【0132】
上述した実施の形態1から4においては、脈波測定用電極ユニットが、被計測者の手首に装着可能に構成された手首式血圧計に搭載される場合を例示して説明したが、これに限定されない。たとえば、手首以外の部分に装着される血圧計に搭載されてもよい。上記血圧計1から圧迫カフ21が省略されたベルト20に脈波測定用電極ユニットが組み込まれてもよい。この場合には、脈波測定装置は、血圧測定機能を有さず、検出された脈波情報から血圧を推定する血圧推定装置として機能する。
【0133】
実施の形態2から4においては、脈波測定用電極ユニットの押圧カフが血圧計1の圧迫カフから独立して設けられている場合を例示して説明したが、これに限定されず、押圧カフが圧迫カフと共通のカフで構成され、圧迫カフの一部として用いられてもよい。この場合には、圧迫カフが流体袋として機能する。
【0134】
以上、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。