(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ピーク位置は、前記周期自己相関信号および前記標準偏差から導出され、前記勾配計算および前記比率計算は、前記周期自己相関信号の正規分布から導出される、請求項4に記載の方法。
前記複数のクライアントシステムは、Launcherアプリケーション(110)を備え、前記Launcherアプリケーション(110)は、前記領域内の試験の開始前に開始される、請求項1に記載の方法。
1つまたは複数の命令を備える1つまたは複数の非一時的な機械可読情報記憶媒体であって、前記1つまたは複数の命令は、1つまたは複数のハードウェアプロセッサによって実行されると、
領域内に存在する1つまたは複数のモバイル帯域の存在を識別するステップ(202)と、
前記1つまたは複数のモバイル帯域のダウンリンク周波数を複数のスロットの間で分割し、複数のクライアントシステム内でさらに分散するステップであって、前記分散は、中央サーバによって前記複数のクライアントシステムの利用可能性に応じて動的に実行される、ステップ(204)と、
前記領域内のモバイルタワーによって送信されたブロードキャスト制御チャネル情報(BCCH)に基づいて、前記1つまたは複数のモバイル帯域からアクティブチャネルを検出するステップ(206)と、
検出されたアクティブチャネルの情報を前記中央サーバに送り戻すステップ(208)と、
前記ダウンリンク周波数から、検出されたアクティブチャネルに関してそれぞれのアップリンクチャネル周波数を計算するステップ(210)と、
前記検出されたアクティブチャネルを、時分割領域で前記複数のクライアントシステムの間で動的に再分散するステップ(212)と、
前記複数のクライアントシステムに関連する複数のソフトウェア無線(SDR)を前記アップリンクチャネル周波数にチューニングするステップ(214)と、
前記SDRから生成された未処理の信号をバイナリデータの形態で捕捉するステップ(216)と、
前記未処理の信号に対して周期自己相関を実行するステップ(218)と、
複数のノイズを除去するために周期自己相関信号をフィルタ処理するステップ(220)と、
前記周期自己相関信号において複数の特徴を強化し、抽出するステップ(222)と、
アクティブRF信号の存在を分類するために、前記抽出された複数の特徴をサポートベクターマシン分類器に提供するステップ(224)と、
前記アクティブRF信号が検出された場合にターゲットデバイス信号情報を抽出するステップ(226)と、
前記ターゲットデバイス信号情報を前記サーバに送るステップ(228)と
生じさせる、1つまたは複数の非一時的な機械可読情報記憶媒体。
前記ターゲットデバイス信号情報および信号源位置は、三角測量方法を使用して前記アクティブRF信号から計算される、請求項9に記載の1つまたは複数の非一時的な機械可読情報記憶媒体。
前記複数の帯域の帯域幅、アップリンク周波数および事業者情報を決定するステップをさらに備える、請求項9に記載の1つまたは複数の非一時的な機械可読情報記憶媒体。
前記ピーク位置は、前記周期自己相関信号および前記標準偏差から導出され、前記勾配計算および前記比率計算は、前記周期自己相関信号の正規分布から導出される、請求項12に記載の1つまたは複数の非一時的な機械可読情報記憶媒体。
前記複数のスロットは、2G信号、3G信号、4G信号または5G信号のうちの1つまたは複数からのものである、請求項9に記載の1つまたは複数の非一時的な機械可読情報記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面を参照しながら、例示的な実施形態について説明する。図では、参照番号の最上位桁は、参照番号が最初に現れる図を識別する。好都合な場合は常に、同じまたは同様の部分を指すために、図面を通じて同じ参照番号が使用される。開示する原理の例および特徴について本明細書で説明するが、開示する実施形態の趣旨および範囲から逸脱することなく、変更形態、改変形態、および他の実装形態が可能である。以下の詳細な説明は、あくまでも例と見なされるものであり、真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0014】
ここで、図面、より詳細には
図1から
図11を参照すると、同様の参照文字が、図を通じて一貫して対応する特徴を示しており、好ましい実施形態が示され、これらの実施形態は、以下の例示的なシステムおよび/または方法の文脈で説明される。
【0015】
本開示の一実施形態によれば、領域内のアクティブ無線周波数(RF)ワイヤレス通信を検出するためのシステム100が、
図1のアーキテクチャ図に示されている。システム100は、RFワイヤレス通信を検出するために領域内で実施され得る設定である。本開示は、携帯電話から発生している任意のRFワイヤレス通信を検出するための方法を提供する。それに加えて、本方法は、RFワイヤレス通信が生成された携帯電話を検出することもできる。
【0016】
本発明は、試験センタの設定において説明され、本方法およびシステム100は、不正行為を回避するために試験センタにおける携帯電話の不法使用を検出するために使用され得る。
図1に示すように、領域内に2つ以上の試験センタがあり得る。試験センタの各々において別個の設定が実施され得る。
【0017】
本開示の一実施形態によれば、システム100は中央サーバ102を備える。中央サーバ102は、クラウドベースサーバ102であり得る。中央サーバ102は、2つ以上の領域と接続されている。
図1の例では、中央サーバ102は領域1と接続されている。システム100は、試験センタに存在する複数のクライアントシステム104を利用している。複数のクライアントシステム104は、ラップトップ、コンピュータまたは任意の他の処理デバイスであり得る。
【0018】
無線周波数(RF)ワイヤレス通信の検出の方法は、キャリブレーション段階および携帯電話検出段階という2つの段階に分けられ得る。キャリブレーション段階の目的は、その領域内のモバイルタワーが動作している周波数を識別することである。携帯電話検出段階は、前の段階で識別された周波数を使用してRFワイヤレス信号を通信している携帯電話を検出するためのものである。試験の開始前に、アクティブ周波数チャネルの詳細を収集するためにキャリブレーション動作が実行される。各試験センタはLanscapeアプリケーション108を、それに接続されている複数のクライアントシステム104の各々を介して実行する。複数のクライアントシステム104の各々は、Lanscapeアプリケーション108と通信するためにLauncherアプリケーション110を有し、Lanscapeアプリケーション108によって提供されたスロットに対して走査を実行する。Lanscapeアプリケーション108およびLauncherアプリケーション110の詳細な動作は、以下で本開示の後半部分において説明している。
【0019】
本開示の一実施形態によれば、システム100はまた、
図1に示すように複数のソフトウェア無線(SDR)106を使用している。SDRは、検出目的のために使用されており、走査されるターゲット帯域を複数のスロットに分割し、それによりこれらのスロットは、走査するために利用可能な複数のクライアントシステム104の間で分散され得る。一般に、スニッフィングに使用されるハードウェアはプロトコル固有であり、そのためSDRは、未処理の信号に対する様々なソフトウェアプロトコルスタックを実装するために使用される。
【0020】
ソフトウェア無線(SDR)は、無線周波数信号を検出するために使用される。SDRは、信号が存在する可能性が高い周波数のセットにチューニングされる。RF信号からデジタルデータ信号が回復される。検出される通信のターゲットプロトコルおよびタイプが決定され、そのためにソフトウェアスタックが実装される。送信の場合の符号化および受信の場合の復号が、使用されるプロトコルに応じてデジタルデータを抽出するために実行される。様々なプロトコルに対して専用ハードウェア(SDRまたはプロトコル固有ハードウェアのいずれか)が使用され得、一方、受信帯域幅内に信号が存在する限り、同時に単一のハードウェア上に様々なソフトウェアプロトコルスタックが実装され得る(たとえば、BT、Wi-FiおよびRF同時検出)。そうすることで、同時に複数のチャネルをカバーする利点がもたらされる。たとえば、2.4GHzのWi-Fiの場合、OFDM変調方式で様々な隣接周波数上に(2.412GHzから2.484GHzの)14個のチャネルが存在する。通信中、サービスプロバイダおよびクライアントは、チャネルのうちの1つにとどまる傾向がある。様々なチャネルでのパケットスニッフィングに伴って、WiFi MACアドレスが容易に抽出され得る。スニッファによって送られた偽の要求に応答するように任意のクライアントを操作することによって、時々のアクティブなスニッフィングが実行される。
【0021】
動作時に、領域内のアクティブ無線周波数(RF)ワイヤレス通信を検出するための方法を示すフローチャート200が、
図3Aから
図3Cに示されている。最初にステップ202において、領域内に存在する1つまたは複数のモバイル帯域の存在が識別される。1つまたは複数のモバイル帯域の各々は、領域内のモバイルタワーから出ている複数のモバイル信号に存在する。モバイル帯域の各々は、それらのダウンリンク周波数を有する。ステップ204において、1つまたは複数のモバイル帯域のダウンリンク周波数が複数のスロットの間で分割され、時分割領域で複数のクライアントシステム104の間でさらに分散される。複数のクライアントシステム104は、試験センタに存在するコンピュータおよびラップトップに他ならない。分散は、複数のクライアントシステム104の利用可能性に応じて中央サーバ102によって動的に実行される。
【0022】
次のステップ206において、領域内のモバイルタワーによって送信されたブロードキャスト制御チャネル情報(BCCH)に基づいて、1つまたは複数のモバイル帯域からアクティブチャネルが検出される。各モバイルサービスプロバイダは、各2G、3Gおよび4G信号においてほんのいくつかのアクティブチャネルを有する。モバイル信号は、検出の方法には無用である多くの非アクティブチャネルを含む。ステップ208において、検出されたアクティブチャネルの情報が中央サーバ102に送り戻される。次のステップ210において、ダウンリンク周波数を使用して、検出されたアクティブチャネルに関してそれぞれのアップリンクチャネル周波数が計算される。ダウンリンク周波数からアップリンク周波数を計算するための式は、式1のとおりである。
アップリンク周波数の中心(MHz)=ダウンリンク周波数の中心(MHz)-ギャップ(MHz)(1)
アップリンク周波数は、(アップリンク周波数の中心)+/-(帯域幅/2)で取得可能である。
ギャップテーブルを下のTABLE I(表1)に示す。
【0024】
次のステップ212において、検出されたアクティブチャネルが、時分割領域で動的に複数のクライアントシステム104の間で再分散される。このステップまでは、RFワイヤレス通信の検出の方法のキャリブレーション段階である。
【0025】
次のステップ214において、複数のクライアントシステムに関連する複数のソフトウェア無線(SDR)106が、計算されたアップリンクチャネル周波数にチューニングされる。次のステップ216において、SDRから生成された未処理の信号がバイナリデータの形態で捕捉される。通信システムにおいて使用される多くの信号は、サンプリング、変調、多重化およびコーディングなどの動作に起因するそれらの2次統計パラメータの周期性を示す。スペクトル相関特徴と名付けられたこれらの周期定常特性は、スペクトル感知に使用され得る。
図2は、信号検出目的のための様々な手法を示す。本実施形態では、検出は送信機検出技法に基づく。送信機検出技法は、1次送信機からの弱い信号の検出に基づく。照合フィルタ手法は、識別されるチャネルまたは信号の事前知識を必要とする。合致の度合いを検出するために、未知の入力信号が既知の信号と相関付けられる。エネルギー検出技法は、検出目的のためにチャネル内の電力の量を計算する。周期定常特徴検出手法は、信号周期特性を使用し、シグナリングオーバーヘッドをほとんど必要とせず、より少ない信号観測時間を必要とする。そのため、周期定常特徴検出技法が使用された。
【0026】
次のステップ218において、未処理の信号に対して周期自己相関が実行される。自己相関は、周期関数または概周期関数のいずれかである。いずれの場合も、式(2)を使用してフーリエ級数によって表され得る。
【0030】
は、周期自己相関関数と呼ばれるフーリエ級数係数である。フーリエ周波数αは、周期周波数(CF)と呼ばれる。式(3)に示すようにフーリエ係数に関して通常の方法でCAFが取得される。
【0032】
さらに、式(4)を使用して周期自己相関が実行され得る。
【0038】
は2つの時間インスタンスである。
x(t)は、適切な確率空間に対して定められた複素数値信号である。
さらに、式(5)に示すように周期自己相関のフーリエ変換をとることによってスペクトル相関が得られる。
【0040】
自己相関関数は、ランダム信号の2つの時間インスタンスに対応するランダム変数の間の相関である。ステップ220において、複数のノイズを除去するために周期自己相関信号がフィルタ処理される。周期自己相関は、異なる信号に関する異なる周期ラグを有する異なるサイズに対して計算され、特徴抽出の利便性に基づいて異なるタイプの信号に異なるフィルタが使用される。異なるタイプのフィルタおよびそれらの効果については、本開示の後半部分で説明している。
【0041】
ステップ222において、周期自己相関信号から複数の特徴が強化され、抽出される。複数の特徴は、ピーク位置、標準偏差、勾配計算および比率計算を含む。ピーク位置は、周期自己相関信号および標準偏差から導出され、勾配計算および比率計算は、周期自己相関信号の正規分布から導出される。複数の特徴は、次のように抽出される。
【0042】
ピーク位置:フィルタ処理された周期自己相関信号が正規化される。周期定常信号が周期ピークを含んでいることに伴い、それは、フレーム持続時間、パイロット信号位置、または周期自己相関信号において実施される任意の同期技法のいずれかに応じて現れる。これらの信号の離間および位置決めは固有であり、ブラインド信号分析において非常に重要な特徴である。ピークを計算する際に、2つの主な要素、すなわち、しきい値および隣接するピークの間の最小距離が考慮される。
【0043】
標準偏差(σ):標準偏差は、データ値のセットのばらつきまたは分散の量を定量化するために使用される尺度である。低い標準偏差は、データ点がセットの平均(期待値とも呼ばれる)に近い傾向があることを示し、一方、高い標準偏差は、データ点が値のより広い範囲に拡散されていることを示す。標準偏差を計算するための式は、式(5)のとおりである。
【0045】
周期自己相関信号の正規分布(すなわち、ヒストグラム)が計算される。
図7に示すように、特徴の残りは、主に正規分布のみに基づく。信号が存在しない場合、周期性の欠如に起因して相関グラフにピークがまったく存在しない。それは、ノイズに起因するわずかな歪みを有するほぼまっすぐな水平線を示す。正規分布は、平均値の周りにかなり集中し、狭いサイズを有する。周期定常信号が検出されたとき、ピークが相関において生成され、上記の2Gの場合のプロットに示すように、正規分布グラフにおいて広い分布を有する。これは、データ点の値の大きいばらつきに起因する。したがって、標準偏差が大きくなるほど、ピークの存在の確率が高くなる。
【0046】
勾配計算:上述のように、正規分布が広くなるほど、データ点の間のばらつきが大きくなる。ピーク点に主に寄与するデータ点は、数がより少なく、正規分布の端にある(平均値から遠く離れている)。
図7に示す正規分布グラフによると、点(x1, y1)は、最大発生数を有する点であり、そのため、ほぼ平均値となるはずである。点B(x2, y2)は、より少ない発生数を有する点であり、正規分布の端に存在し、そのため、ピークに寄与しているはずである(この点は最高ピークに属する)。狭い形状のピークを検出し、ランダムなガウスノイズまたは方形波のいずれかに起因する拡散分布を回避するために、点(x1,y1)および(x2,y2)をつなぐ緑の線の勾配が式(6)を使用して計算される。
【0048】
比率計算:狭い形状のピークの特性を一意に識別するために、比率が計算される。この手順では、正規分布(キー:x軸上、ウェイト:y軸上)の正の半分のみ(最大点、すなわち点(x1, y1)において0が考慮される)が考慮される。分布ウェイトに対して中央値が計算される。ここで、ウェイト分布におけるスライスされた中央値の位置を計算して、それぞれのキーが計算される。この予想中央値は、スライスされた正の分布を2つの部分に分割し、
図7に示すように、部分Aは点(x1,y1)から予想中央値までであり、部分Bは予想中央値から点(x2,y2)までである。この比率を計算することは、式(7)で提示するように、ほぼ平均に寄与する点に対するピークに寄与する点の比率に応じて、狭さの度合いを見出すのを支援する。
比率=(x2-予想_中央値)/(予想_中央値-x1)(7)
【0049】
次のステップ224において、アクティブRF信号の存在を分類するために、抽出された複数の特徴がサポートベクターマシン分類器に提供される。一例では、信号が存在するか否かを見出すために、それぞれの周波数帯域での信号のタイプごとにバイナリ分類器が実装され得る。次のステップ226において、アクティブRF信号が検出された場合にターゲットデバイス信号情報が抽出される。そして最後にステップ228において、ターゲットデバイス信号情報がサーバに送られる。
【0050】
本開示の一実施形態によれば、例の助けをかりてシステム100について説明することもできる。インドにおける2G、3Gおよび4Gの動作帯域ならびに走査中にそれらがどのように分割されるかの詳細をTable II(表2)に示す。
【0052】
Table II(表2)によれば、全体で93個のスロットが利用可能であり、完全な走査に必要な総時間は1時間半(93.5分)である。Table II(表2)に記載されている動作周波数は、様々なチャネルのダウンリンク周波数範囲である。アクティブダウンリンク周波数を検出することは、ワークフローの第2の段階で携帯電話通信が検出され得るそれぞれのアップリンクチャネルを計算するのを支援する。
【0053】
中央サーバは、これら93個のスロットのコレクションを有している。ほとんどの時間、特定の領域に関するスペクトル割振りの詳細が、インドの政府によって「Telecom Regulatory Authority of India」のウェブサイトで提示されている。今では、走査されるスロットは、
図4に示すように最大46個に減らされ得る。同じ情報がさらに、試験センタのロケーションに応じてスロットの数を30個に絞り込むために使用され得る。ここで、走査のためにソフトウェア無線とともに少なくとも5個のシステムが利用可能である場合、システム当たり6個のスロットが分配され得ることを考える。スロットが連続し得る場合でも、同時にすべてのスロットをカバーすることは、莫大な処理電力を必要とするので可能ではない。そのため、システムは、経時的に1つずつこれら6個のスロットをホッピングする。留意すべきこととして、周波数割振りの詳細が適切に入手可能ではない場合に、93個のスロットすべてがこれら5個のシステムの間で分散されなければならず、それは、本開示で提供する解決策と比較してより多くの時間を要する。アクティブアップリンク周波数スロットにおける携帯電話検出のための第2の段階において、同様の構造が使用される。この負荷分散方法により、システム当たり最小の処理電力と同時に最大量のスペクトルをカバーすることが可能になる。
【0054】
本開示の一実施形態によれば、複数のクライアントシステム104の各々は、
図5の流れ図に示すようにLanscapeアプリケーション108およびLauncherアプリケーション110を備える。Lanscapeアプリケーション108およびLauncherアプリケーション110は、次のようにキャリブレーション段階を支援する。
【0055】
Lanscapeアプリケーション108は、スロットに分割されたスペクトルをすでに有し、複数のクライアントシステムにスロットを分散することを担う。Lanscapeアプリケーション108はまた、SDRが接続されたシステムを知っている。まず第一に、Lanscapeアプリケーション108は、個々のシステム上で実行されるLauncherアプリケーション110を開始する。これによりLauncherアプリケーション110が、その中のキャリブレーションプログラムをアクティブ化することが可能になる。ここでLanscapeアプリケーション108は、キャリブレーションアプリケーションを実行しているLauncherアプリケーション110にスロットを1つずつ送ることを開始する。さらに、キャリブレーションアプリケーションはシステムレベル依存性を有し、これをLauncherアプリケーション110に完全にパッケージ化することはできない。しかし、静的キャリブレーションプログラムファイルがLauncherアプリケーション110に存在し、その結果、Launcherアプリケーション110を更新するだけで、このプログラムを変更することができる。Launcherアプリケーション110はキャリブレーションプログラムを、それがシステムアプリケーションであるかのように呼び出し、そのため、それらの間の相互通信は外部ファイル、すなわち、入力ファイルおよび出力ファイルを通じたものとなる。次のステップにおいて、Lanscapeアプリケーション108は、Launcherアプリケーション110に命令を提供し、Launcherアプリケーション110は、それをファイルに書き込むことによって、それをキャリブレーションアプリケーションに渡す。
【0056】
次のステップにおいて、キャリブレーションアプリケーションは、前の命令を分析し、アルゴリズムのうちの1つを使用して、要求された周波数を走査する。キャリブレーションアプリケーションは、所与のスロットでの走査を完了させるために、上記の表に記載されている時間を要する。キャリブレーションアプリケーションは、出力ファイルに応答を書き込む。Launcherアプリケーション110は、応答を読み取り、ステータスフィールドに応じてそれをLanscapeアプリケーション108に転送する。ステータスフィールドは、タワー検出とともに走査が成功した場合の「ポジティブ」、走査が成功したがタワーが検出されていない場合の「ネガティブ」、および時間切れまたはプログラムのクラッシュの場合の「無効」である。「無効」ステータスの場合、Launcherアプリケーション110は、すべてのインスタンスをキルし、次いでキャリブレーションアプリケーションを再起動する。
【0057】
次のステップにおいて、Lanscapeアプリケーション108は、完全なスペクトルのマップを作成し、そのマップはさらに、携帯電話をスニッフィングするために使用される。そして最後に、すべてのスロットを完了させた後、Lanscapeアプリケーション108は、すべてのLauncherアプリケーション110を停止するよう命令を送り、Launcherアプリケーション110は、そのシステム上のキャリブレーションインスタンスをキルする。
【0058】
本開示の一実施形態によれば、Lanscapeアプリケーション108およびLauncherアプリケーション110は、次のように携帯電話検出段階も支援する。
【0059】
この段階では、試験センタは、すべてのシステム上のLauncherアプリケーション110を通じて試験を実施し、バックグラウンドでは、携帯電話通信検出のために走査されるスロットを提供する。これらのスロットは、モバイル通信に利用可能なチャネルに他ならない。まず第一に、試験センタは、個々のシステム上で実行されているLauncherアプリケーション110にスニッフィング命令を提供する。これによりLauncherアプリケーション110が、その中のスニッフィングプログラムをアクティブ化することが可能になる。ここで試験センタは、スニッフィングアプリケーションを実行しているLauncherアプリケーション110にアクティブリンク周波数のためのスロットを送り始める。スニッフィングアプリケーションはシステムレベル依存性を有し、これをLauncherアプリケーション110に完全にパッケージ化することはできない。しかし、静的スニッフィングプログラムファイルがLauncherアプリケーション110に存在し、その結果、Launcherアプリケーション110を更新するだけで、このプログラムを変更することができる。Launcherアプリケーション110はスニッフィングプログラムを、それがシステムアプリケーションであるかのように呼び出し、その間にスロットの詳細を提供する。
【0060】
次のステップにおいて、スニッフィングアプリケーションは、試験センタによって提供されたスロットを分析し、アルゴリズムのうちの1つを使用して、要求された周波数を走査する。プログラムは、少なくとも15秒間は単一のスロット上にとどまるように設計されている。さらに、スニッフィングアプリケーションは、スニッフィングファイルに応答を書き込む。Launcherアプリケーション110は、応答を読み取り、それを試験センタに転送する。試験を完了させた後、試験センタは、すべてのLauncherアプリケーション110にスニッフィングを停止するための命令を送り、Launcherアプリケーション110は、そのシステム上のスニッフィングインスタンスをキルする。
【0061】
最後に、試験センタは、それに接続されたすべてのシステムから応答を収集し、それぞれの機関にワイヤレス通信の検出について知らせる。
【0062】
本開示の一実施形態によれば、Wi-FiおよびBluetooth(登録商標)スニッフィングが当業者によって同様の方式で実施されてもよい。
【0063】
本開示の一実施形態によれば、システム100は、信号のタイプに応じて異なるタイプのフィルタを使用することができる。周期自己相関信号から特徴を抽出する前に、容易な特徴検出および信号特性におけるノイズの回避のためにフィルタが使用される。
【0064】
たとえば、周波数1760.6MHzでのフィルタ処理されていない2G信号が
図6に示されている。グラフに示すように、2G信号は、非常に歪められており、そのため、正規分布および特徴がそれによってかなり影響を受けている。ここで、2G信号をローパスフィルタに通し、ノイズを除去した後、特徴抽出のためにより良好ではるかに適切なデータ点が取得され得る。フィルタ処理された2G信号が
図7に示されている。
【0065】
同様に、フィルタ処理を適用していない2315.0MHzでの4G信号が
図8に示されている。そして、4G信号をローパスフィルタに通した後が
図9に示されている。図に示すように、ローパスフィルタ処理した後、特徴抽出ははるかに容易になる。
【0066】
同様に、WCDMA(登録商標)変調を使用した3G信号の場合、10msごとにスパイクを示す。この状況は、スパイクおよびノイズを除去するためにローパスフィルタが使用された前述の状況と比較して反対である。ここで、焦点は主にスパイクに当てられており、オフセット信号が存在する場合にそれを除去する。したがって、ハイパスフィルタが使用されており、それにより、スパイクなどの高周波数信号が通ることが可能になり、オフセットまたは直流信号などの低周波数信号が遮断される。
図10は、フィルタのない942.0MHzでの3G信号のグラフを示し、
図11は、ハイパスフィルタを通った後の3G信号のグラフを示す。
【0067】
記載された説明は、当業者が実施形態を製作および使用できるように、本明細書の主題について述べている。主題の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によって定められており、当業者に発生する他の変更を含み得る。そのような他の変更は、特許請求の範囲の文言と異ならない同様の要素を有する場合または特許請求の範囲の文言と実質的には異ならない同等の要素を含む場合、特許請求の範囲内に入るものとする。
【0068】
本明細書における本開示の実施形態は、試験センタなどの禁止領域でのアクティブRF通信を識別する問題を解決する。本開示は、領域内のアクティブ無線周波数(RF)ワイヤレス通信を検出するための方法を提供する。
【0069】
保護の範囲は、そのようなプログラムに拡張され、中にメッセージを有するコンピュータ可読手段に加えてのものであり、そのようなコンピュータ可読記憶手段は、プログラムがサーバもしくはモバイルデバイスまたは任意の適切なプログラマブルデバイス上で実行されたときに、本方法の1つまたは複数のステップを実施するためのプログラムコード手段を含んでいることを理解されたい。ハードウェアデバイスは、たとえば、サーバもしくはパーソナルコンピュータなど、またはそれらの任意の組合せのような、任意の種類のコンピュータを含む、プログラムされ得る任意の種類のデバイスであり得る。デバイスはまた、たとえば、ハードウェア手段、たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはハードウェア手段とソフトウェア手段との組合せ、たとえば、ASICおよびFPGA、もしくは少なくとも1つのマイクロプロセッサおよび少なくとも1つのメモリでソフトウェアモジュールがその中に位置するものあり得る、手段を含み得る。したがって、手段は、ハードウェア手段とソフトウェア手段の両方を含むことができる。本明細書で説明する方法実施形態は、ハードウェアおよびソフトウェアにおいて実装され得る。デバイスはソフトウェア手段を含んでもよい。代替的に、実施形態は、たとえば、複数のCPUを使用して、異なるハードウェアデバイス上で実装され得る。
【0070】
本明細書における実施形態は、ハードウェアおよびソフトウェア要素を備えることができる。ソフトウェアにおいて実装される実施形態は、限定はしないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む。本明細書で説明する様々なモジュールによって実行される機能は、他のモジュールまたは他のモジュールの組合せにおいて実装され得る。本明細書の目的上、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置もしくはデバイスによる使用またはこれらに関連する使用のために、プログラムを備えること、記憶すること、通信すること、伝搬すること、またはトランスポートすることができる任意の装置であり得る。
【0071】
説明したステップは、示した例示的な実施形態を説明するために提示されており、目下の技術的発展が、特定の機能が実行される方法を変えることを認識されたい。これらの例は、説明のために本明細書で提示されており、限定するものではない。さらに、機能ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書では任意に定められている。指定された機能およびそれらの関係が適切に実行される限り、代わりの境界が定められてよい。代替物(本明細書で説明するものの同等物、拡張、変形形態、逸脱などを含む)は、本明細書に含まれている教示に基づいて当業者には明らかであろう。そのような代替物は、開示する実施形態の範囲および趣旨内に入る。また、「備える(comprising)、「有する(having)」、「含んでいる(containing,)」および「含む(including)」という単語および他の同様の形態は、意味において同等であり、これらの単語のいずれか1つの後に来る1つまたは複数のアイテムがかかる1つまたは複数のアイテムの網羅的な列挙となるように意図されておらず、列挙された1つまたは複数のアイテムのみに限定されるように意図されていないという点で、制約がないものである。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段に明示しない限り、複数への言及を含むことにも留意されたい。
【0072】
さらに、本開示に一致する実施形態を実装する際に1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体が利用され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサが読み取ることが可能な情報またはデータが記憶され得る任意のタイプの物理メモリを指す。したがって、コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書で説明する実施形態に一致するステップまたは段階をプロセッサに実行させるための命令を含む、1つまたは複数のプロセッサが実行するための命令を記憶し得る。「コンピュータ可読媒体」という用語は、有形アイテムを含み、搬送波および過渡信号を除く、すなわち、非一時的であると理解されるべきである。例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードドライブ、CD ROM、DVD、フラッシュドライブ、ディスク、および任意の他の既知の物理記憶媒体がある。
【0073】
本開示および例は例示的なものにすぎないと見なされるものであり、開示する実施形態の真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。