【文献】
島ほか,ニコニコ生放送ポケットガイド,株式会社毎日コミュニケーションズ,2010年11月15日,初版第1刷,p.23−25,49−50,56
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る配信システム10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。配信システム10は、
図1に示すように、インターネット等のネットワーク20を介して複数のユーザ端末30(30−1、30−2、・・・30−N)と通信可能に接続されており、当該複数のユーザ端末30に対して動画又は音声(演奏等を含む)等のデジタルコンテンツ(以下、単に「コンテンツ」と言うことがある。)を配信するコンテンツ配信サービスを提供する。
【0014】
配信システム10は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、ネットワークI/F14と、ストレージ(記憶装置)15と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0015】
CPU11は、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0016】
ユーザI/F13は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。ユーザI/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F13は、ディスプレイ等の情報出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0017】
ネットワークI/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0018】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
【0019】
本実施形態において、配信システム10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、配信システム10は、1又は複数のサーバ装置によって構成することができる。
【0020】
このように構成された配信システム10は、ウェブサーバ、アプリケーションサーバとしての機能を有し、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ、その他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)、制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ、その他の画面が表示される。
【0021】
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、
図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)31と、メインメモリ32と、ユーザI/F33と、ネットワークI/F34と、ストレージ(記憶装置)35と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
CPU31は、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
ユーザI/F33は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置である。ユーザI/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F33は、ディスプレイ等の情報出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0024】
ネットワークI/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムには、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされた各種のアプリケーションが含まれ得る。
【0026】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、及びゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたユーザ端末30のユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ、その他のアプリケーションを介した配信システム10との通信を実行することによって、配信システム10が提供するコンテンツ配信サービスを利用することができる。
【0028】
次に、本実施形態の配信システム10が有する機能について説明する。
図2は、配信システム10が有する機能を概略的に示すブロック図である。配信システム10は、図示するように、様々な情報を記憶、管理する情報記憶管理部41と、コンテンツ配信サービスの基本機能を制御する基本機能制御部43と、コンテンツの配信を制御するコンテンツ配信制御部45と、を有する。これらの機能は、CPU11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をCPU11が実行することによって実現される。また、
図2に示す機能の一部又は全部は、配信システム10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0029】
情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶、管理する。情報記憶管理部41は、
図2に示すように、例えば、コンテンツ配信サービスを利用するユーザに関する様々な情報を記憶するユーザ管理テーブル411と、コンテンツを配信するための仮想的な空間である配信空間に関する様々な情報を管理する配信空間管理テーブル412と、を有する。
【0030】
配信システム10の基本機能制御部43は、コンテンツ配信サービスの基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関係する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能には、例えば、ログイン認証、課金制御、及び、ユーザ管理(例えば、ユーザ管理テーブル411の更新等)等が含まれる。
【0031】
本実施形態において、基本機能制御部43は、デジタルコンテンツを配信する複数の配信ユーザが配信する配信中の複数のデジタルコンテンツの一覧を、ユーザに提示し得る。当該複数のデジタルコンテンツの一覧は、配信画面のモードが後述する第1のモードであるデジタルコンテンツを、第1のモードでないデジタルコンテンツから識別可能となるように構成され得る。
【0032】
配信システム10のコンテンツ配信制御部45は、コンテンツ配信サービスにおけるコンテンツの配信の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、コンテンツ配信制御部45は、配信ユーザが配信するデジタルコンテンツを再生する配信画面を、デジタルコンテンツを視聴する視聴ユーザに提示する。例えば、コンテンツ配信制御部45は、配信ユーザのユーザ端末30からデジタルコンテンツを受信し、当該受信したデジタルコンテンツを再生する再生領域を有する配信画面のHTMLデータ又は制御データを、視聴ユーザのユーザ端末30に送信する。
【0033】
ここで、本実施形態において、デジタルコンテンツは、各種の電子的なコンテンツを含み得る。例えば、デジタルコンテンツには、動画又は音声が含まれる。また、動画又は音声は、配信ユーザのユーザ端末30のカメラ及びマイク等の入力装置を介して入力されるもの(以下、「撮影動画等」と言うことがある。)、及び、ユーザ端末30のディスプレイ及びスピーカ等の出力装置を介して出力される画面・音声に対応するもの(以下、「画面動画等」と言うことがある。)が含まれる。さらに、こうした撮影動画等及び画面動画等は、配信ユーザのユーザ端末30における入出力と同時に(リアルタイムに)配信され、又は、一旦配信システム10(例えば、ストレージ15等)に記憶されて、その後、非リアルタイムに配信され得る。
【0034】
また、コンテンツ配信制御部45は、配信画面のモードを変更し、当該モードに従う配信画面を視聴ユーザに提示する。例えば、コンテンツ配信制御部45は、配信画面を第1のモードで視聴ユーザに提示し、当該配信画面のモードを第1のモードから第2のモードに変更し、当該配信画面を第2のモードで視聴ユーザに提示する。
【0035】
ここで、本実施形態において、第1のモードの配信画面と第2のモードの配信画面とは、その外観、及び出力音(効果音等)等の少なくとも一部が異なり得る。例えば、配信画面は、第1のモードのときの背景画像と、第2のモードのときの背景画像との間で少なくとも一部が異なる。
【0036】
本実施形態において、配信画面のモードの変更は、様々な基準に従って様々なタイミングで実行され得る。例えば、コンテンツ配信制御部45は、配信ユーザからの指示に応答して、配信画面のモードを第1のモードから第2のモードに変更し得る。また、コンテンツ配信制御部45は、第1のモードの継続時間が第1の時間に到達したときに、配信画面のモードを第1のモードから第2のモードに変更し得る。
【0037】
また、コンテンツ配信制御部45は、配信画面を介して視聴ユーザが入力した入力情報を受け付ける。例えば、コンテンツ配信制御部45は、視聴ユーザのユーザ端末30に表示されている配信画面を介して視聴ユーザが入力情報を入力すると、当該入力情報を受信して情報記憶管理部41(例えば、配信空間管理テーブル412)に記憶する。また、コンテンツ配信制御部45は、受け付けた入力情報に対する様々な後続処理を実行し得る。例えば、コンテンツ配信制御部45は、受け付けた入力情報に基づく様々な演算(配信ユーザに対する報酬の演算等を含む)、表示に関する様々な後続処理を実行し得る。
【0038】
本実施形態において、配信画面は、第1のモードのときに入力可能な入力情報と、第2のモードのときに入力可能な入力情報とが異なるように構成されている。例えば、配信画面は、第2のモードのときに入力可能な入力情報が、第1のモードのときに入力可能な入力情報よりも制限されるように構成され得る。例えば、配信画面は、第1のモードのときには、複数の種類の入力情報が入力可能であり、第2のモードのときには、1つの特定の種類の入力情報が入力可能であるように構成され得る。この場合、第2のモードのときに入力可能な特定の種類の入力情報を、第1のモードのときに入力可能としても良いし、第1のモードのときに入力不可能としても良い。また、例えば、第1のモードの配信画面は、何れの入力情報も受け付けないように構成され得る。
【0039】
また、本実施形態において、配信画面は、第1のモード及び/又は第2のモードのときに入力可能な入力情報と、後述する第3のモードのときに入力可能な入力情報とが異なるように構成され得る。
【0040】
ここで、本実施形態において、入力情報は、仮想的なアイテム(仮想的な通貨、コイン等を含む)を含む。この場合、配信画面は、第1のモードのときには、少なくとも無償のアイテムを入力可能であり、第2のモードのときには、有償のアイテムのみを入力可能であるように構成され得る。
【0041】
本実施形態において、コンテンツ配信制御部45は、配信ユーザがデジタルコンテンツの配信を開始することに応答して、配信画面を第3のモードで視聴ユーザに提示し得る。また、コンテンツ配信制御部45は、配信画面のモードを第3のモードから第1のモードに変更し、配信画面を第1のモードで視聴ユーザに提示し得る。上述したように、配信画面のモードの変更は、様々な基準に従って様々なタイミングで実行され得るが、コンテンツ配信制御部45は、例えば、配信ユーザからの指示に応答して、配信画面のモードを第3のモードから第1のモードに変更し得る。
【0042】
また、本実施形態において、コンテンツ配信制御部45は、配信画面のモードを第2のモードから第3のモードに変更し、配信画面を再び第3のモードで視聴ユーザに提示し得る。上述したように、配信画面のモードの変更は、様々な基準に従って様々なタイミングで実行され得るが、コンテンツ配信制御部45は、例えば、第2のモードの継続時間が第2の時間に到達したときに、配信画面のモードを第2のモードから第3のモードに変更し得る。この場合、第2のモードの配信画面は、第2のモードの継続時間が第2の時間に到達するまでの残り時間を表示するように構成され得る。
【0043】
また、本実施形態において、第2のモードの配信画面は、複数の視聴ユーザの中から特定された特定の視聴ユーザによる入力情報の入力状況を表示するように構成され得る。例えば、第2のモードの配信画面は、入力情報を入力した視聴ユーザを特定し、当該視聴ユーザによる入力情報の入力内容を通知するように構成され得る。また、例えば、第2のモードの配信画面は、入力情報を入力していない視聴ユーザを特定し、当該視聴ユーザによる入力情報の入力を促すように構成され得る。
【0044】
また、本実施形態において、第2のモードの配信画面は、複数の視聴ユーザが入力した入力情報の受付状況を表示するように構成され得る。例えば、第2のモードの配信画面は、複数の視聴ユーザが入力した入力情報の総数に関する情報を表示するように構成され得る。
【0045】
次に、このような機能を有する本実施形態の配信システム10の具体的な動作について具体例を用いて説明する。上述したように、本実施形態の配信システム10が配信するデジタルコンテンツの種類は特に限定されないが、以下、配信ユーザのユーザ端末30のカメラ及びマイク等の入力装置を介して入力される撮影動画等がリアルタイムに配信される場合を例として説明する。なお、こうした撮影動画等の配信は、「ライブ配信」等と呼ばれることがある。
【0046】
図3は、情報記憶管理部41のユーザ管理テーブル411において管理される情報の一例を示す。ユーザ管理テーブル411は、コンテンツ配信サービスのユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザID」に対応付けて、アカウント名、年齢、性別、アバター等のユーザの基本的な情報である「基本情報」、このユーザが保有する仮想的なアイテムに関する情報である「保有アイテム情報」、このユーザによるコンテンツ配信の履歴に関する情報である「配信履歴情報」、このユーザによる他のユーザが配信するコンテンツの視聴履歴に関する情報である「視聴履歴情報」等の情報を管理する。
【0047】
ユーザ管理テーブル411において管理される情報のうち、基本情報は、コンテンツ配信サービスに新規登録(アカウント作成)するとき等のタイミングでユーザによって入力された情報が設定され、その後、ユーザによる指示に応じて適宜に更新される。また、配信履歴情報及び視聴履歴情報は、ユーザによるコンテンツの配信及び視聴に応じて適宜に更新される。
【0048】
保有アイテム情報は、ユーザが保有するアイテム毎の保有数を含む。この保有アイテム情報は、ユーザによるアイテムの入手及び消費(使用)に応じて適宜に更新される。アイテムは、無償のアイテム及び有償のアイテムを含む。例えば、ユーザは、コンテンツ配信サービスに新規登録したとき、レベルアップしたとき(例えば、視聴したコンテンツの数に応じてレベルアップするように構成しても良い)等のタイミングで無償のアイテムを入手する。また、ユーザは、アイテムショップ等を介して有償のアイテムを入手(購入)する。
【0049】
図4は、配信空間管理テーブル412において管理される情報の一例を示す。配信空間管理テーブル412は、ユーザがコンテンツを配信する仮想空間としての配信ルームに関する情報を管理し、図示するように、個別の配信ルームを識別する「配信ルームID」に対応付けて、この配信ルームに対応する配信ユーザを識別する「配信ユーザID」、この配信ルームの名称である「ルーム名称」、この配信ルームを説明するテキストである「ルーム説明文」、この配信ルームの現時点での配信画面のモードを示す「モード」、配信画面のモードの1つである特別モード(第1のモード)の残り時間を示す「特別モード残り時間」、配信画面のモードの1つである評価モード(第2のモード)の残り時間を示す「評価モード残り時間」、この配信ルームに入室している(コンテンツを視聴している)視聴ユーザに関する情報である「視聴ユーザ情報」等の情報を管理する。
【0050】
この例では、配信画面のモードとして、通常モード(第3のモード)、特別モード(第1のモード)、及び評価モード(第2のモード)が存在し、配信空間管理テーブル412のモードには、これらの何れかのモードに対応する値が設定される。
【0051】
配信管理テーブル412において管理される情報のうち、配信ルームID、配信ユーザID、ルーム名称、及びルーム説明文は、ユーザが配信ルームを作成したときに設定される。また、モード、特別モード残り時間、評価モード残り時間、視聴ユーザ情報は、コンテンツの配信中に適宜に更新される。
【0052】
図5は、配信システム10によって実行されるコンテンツ配信処理の一例を示すフロー図である。コンテンツ配信処理では、まず、
図5に示すように、配信ユーザの指示に応答してコンテンツの配信を開始する(ステップS100)。配信ユーザによる配信開始の指示は、ユーザ端末30に表示されるコンテンツ配信サービス用の画面を介して行われる。まず、コンテンツ配信サービス用の画面の具体例について説明する。
【0053】
図6は、コンテンツ配信サービスのユーザが当該サービスを利用するときの起点となるメイン画面60の一例を示す。このメイン画面60は、例えば、コンテンツ配信サービス用のアプリケーションをユーザ端末30上で起動したとき、又は、配信システム10が提供するコンテンツ配信サービス用のウェブサイトにユーザ端末30がウェブブラウザを介してアクセスしたとき等に表示される。
【0054】
メイン画面60は、
図6に示すように、表示するコンテンツ(ライブ配信)のジャンルを選択するためのジャンル選択領域62と、選択しているジャンルに対応する配信中のコンテンツを表示するコンテンツ表示領域64と、を有する。コンテンツ表示領域64は、配信中のコンテンツのうち、特別モードで配信しているコンテンツを表示する特別モード一覧領域66を有する。また、コンテンツ表示領域64の右下隅には、「配信する」と表示された配信開始ボタン68が配置されている。
【0055】
コンテンツ表示領域64は、ジャンル選択領域62において選択されているジャンルに対応する現在配信中のコンテンツを特定のルールに従う順序(例えば、配信を開始した時刻が新しいほど優先される順序、視聴ユーザ数が多いほど優先される順序等)で一覧表示する。コンテンツ(配信ルーム)のジャンルは、例えば、配信空間管理テーブル412において管理することができる。表示されるコンテンツに関する情報としては、配信ルームの名称(
図6の例では「XXX」、「YYY」等と表示されている)、及び、配信ユーザの情報が含まれる。上述したように、配信中のコンテンツのうち、特別モードで配信中のコンテンツは特別モード一覧領域66に表示されるから、メイン画面60は、特別モードのコンテンツを、特別モード以外のモードのコンテンツから識別可能に表示していると言える。ユーザは、コンテンツ表示領域64に表示されているコンテンツの何れかを選択することにより、当該コンテンツの視聴を開始することができる。
【0056】
ユーザがメイン画面60の配信開始ボタン68を選択すると、
図7に例示する配信ルーム作成画面70がユーザ端末30に表示される。配信ルーム作成画面70は、図示するように、配信ルームの名称を入力するための名称入力領域72と、配信ルームの説明文を入力するための説明文入力領域74と、「登録」と表示された登録ボタン76と、を有する。
【0057】
ユーザが、名称入力領域72及び説明文入力領域74に、所望の名称及び説明文をそれぞれ入力した上で、登録ボタン76を選択すると、配信ルームが登録されてコンテンツの配信が開始される。ここで、配信ルームの登録後、更に、ユーザによる指示を介して配信が開始されるようにしても良い。また、配信ルームを既に登録しているユーザの場合には、メイン画面60の配信開始ボタン68を選択すると、配信ルーム作成画面70を介することなく、直ちにコンテンツの配信が開始されるようにしても良い。配信ルームを登録すると、配信空間管理テーブル412に新たなレコードが作成される。
【0058】
図8は、コンテンツの配信を開始した直後の配信ユーザのユーザ端末30に表示される配信ユーザ用配信画面80の一例である。配信ユーザ用配信画面80は、図示するように、画面領域全体に配信ルームに対応する仮想空間200が表示されており、画面の下側にコメント一覧表示領域84が重ねて配置されており、画面の右下隅に「配信メニュ」と表示された配信メニュボタン86が重ねて配置されている。コメント一覧表示領域84は、透明性を有する領域として構成されており、ユーザは、領域84の背後にある仮想空間200についても視認することができる。
【0059】
仮想空間200は、コンテンツを表示(再生)する表示オブジェクト202と、ステージ204と、観客エリア206と、によって構成されている。表示オブジェクト202は、配信ユーザが配信するコンテンツが表示され、具体的には、配信ユーザのユーザ端末30のカメラ及びマイク等の入力装置を介して入力されるリアルタイムの撮影動画(ライブ動画)が表示される。ステージ204及び観客エリア206は、視聴ユーザが当該コンテンツの視聴を開始すると(配信ルームに入室すると)、当該視聴ユーザに対応するアバターが表示される領域である。
【0060】
配信メニュボタン86は、コンテンツの配信に関する様々な設定・指示を行うためのボタンであり、例えば、配信画面のモードの変更に関する指示、配信の終了指示等を行うためのメニュに対応するボタンである。
【0061】
配信ユーザがコンテンツの配信を開始すると、メイン画面60のコンテンツ表示領域64に当該コンテンツが配信中のコンテンツとして表示されるようになり、他のユーザが視聴ユーザとして当該コンテンツを視聴できるようになる。
図9は、3人のユーザが当該コンテンツの視聴を開始している(配信ルームに入室している)ときの配信ユーザ用配信画面80の一例である。図示するように、3人の視聴ユーザにそれぞれ対応するアバター208が、仮想空間200の観客エリア206に表示されている。
【0062】
図5のフロー図に戻り、コンテンツの配信が開始されると、配信ユーザから特別モードへの変更指示がなされるまでの間(ステップS110)、通常モードでのコンテンツ配信が継続される。
図10は、視聴ユーザのユーザ端末30に表示される通常モードの視聴ユーザ用配信画面90の一例である。視聴ユーザ用配信画面90は、図示するように、配信ユーザ用配信画面80と同様に、画面領域全体に仮想空間200が表示されており、画面の下側に情報表示領域92が重ねて配置されており、画面の下端略中央に、コメント入力領域94が重ねて配置されており、画面の右下隅にアイテム入力ボタン96が重ねて配置されている。情報表示領域92は、透明性を有する領域として構成されており、ユーザは、当該領域94の背後にある仮想空間200についても視認することができる。
【0063】
情報表示領域92は、図示するように、「配信ユーザ」、「コメント」、及び「配信中」の3つのタブを切り替え可能なタブ形式の領域として構成されている。
図10は、コメントのタブが選択されている場合の例であり、視聴ユーザによって入力されたコメントが時系列に従って一覧表示される。なお、情報表示領域92には、配信ユーザのタブが選択されると、配信ユーザに関する情報(例えば、配信履歴等)が表示され、配信中のタブが選択されると他の配信中のコンテンツに関する情報が一覧表示される。視聴ユーザは、当該一覧表示されている他の配信中のコンテンツを選択することによって、視聴するコンテンツを変更(他の配信ルームに移動)することもできる。
【0064】
コメント入力領域94は、視聴ユーザが所望の文字列等を入力できるように構成されており、入力した文字列等の送信を視聴ユーザが指示すると、情報表示領域92のコメントのタブにおいて表示されると共に、仮想空間200内の対応するアバター208から吹き出し形式で表示される。このように、視聴ユーザは、情報表示領域92及び仮想空間200(アバター208の吹き出し)に表示されるコメントによって、同じ仮想空間200に入場している(同じコンテンツを視聴している)他のユーザとコメントの内容を共有し、テキストチャットを楽しむことができる。また、このコメント入力領域94を介して入力されたコメントは、配信ユーザ用配信画面80においても同様に表示される。従って、視聴ユーザは、当該テキストチャット機能により、配信ユーザとのコミュニケーションを楽しむこともできる。
【0065】
アイテム入力ボタン96は、ユーザがアイテムの入力を指示するためのボタンである。アイテム入力ボタン96には、視聴ユーザによって予め選択されているアイテム、及び、当該アイテムの保有数が表示されている(
図10の例では、星形のアイテムが選択されており、当該星形のアイテムの保有数は9個である)。ユーザは、アイテム入力ボタン96を選択することによって、予め選択されているアイテムを入力(投入)することができる。アイテムを入力すると、予め選択されているアイテムが、視聴ユーザに対応するアバターから表示オブジェクト202の方向に投げられるような視覚効果(アニメーション表示)が仮想空間200において実行される。また、アイテムを入力すると、ユーザ管理テーブル411の保有アイテム数が更新される。
【0066】
図11は、視聴ユーザが、入力するアイテムを選択するためのアイテム選択画面100の一例である。アイテム選択画面100は、視聴ユーザ用配信画面90のアイテム入力ボタン96を長押し(ロングタップ)すること等によって表示される。アイテム選択画面100は、図示するように、入力可能なアイテムを保有数と共に一覧表示している。ユーザは、アイテム選択画面100において所望のアイテムを選択することによって、アイテム入力ボタン96を選択したときに入力されるアイテムを予め選択しておくことができる。
【0067】
上述したように、アイテムは、無償のアイテム及び有償のアイテムが含まれる。この例では、通常モードのアイテム選択画面100を介して選択可能なアイテム(即ち、通常モードの視聴ユーザ用配信画面90を介して入力可能なアイテム)は、無償のアイテム及び有償のアイテムの両方が含まれる。例えば、
図11の例において、星形のアイテムは無償のアイテムであり、太陽の形のアイテムは有償のアイテムである。例えば、視聴ユーザは、配信ユーザに対する好意的な感情を、アイテムの投入によって表現することができる。
【0068】
ここで、無償のアイテムを入力した場合と有償のアイテムを入力した場合とで、仮想空間200において実行される視覚効果、配信ユーザが獲得する報酬、視聴ユーザが獲得する報酬等を異なるようにしても良い。例えば、有償のアイテムが入力された場合の方が、無償のアイテムが入力された場合と比較して、希少な視覚効果が実行されるようにし、配信ユーザが獲得する報酬を大きくし、視聴ユーザが獲得する報酬を大きくするようにすることができる。
【0069】
図5のフロー図に戻り、配信ユーザから特別モードへの変更指示がなされると(ステップS110)、配信画面のモードが、通常モードから特別モードに変更される(ステップS120)。当該変更指示は、配信ユーザ用配信画面80の配信メニュ86等を介して実行される。
図12は、特別モードに変更された後の視聴ユーザ用配信画面90の一例である。特別モードの視聴ユーザ用配信画面90では、図示するように、仮想空間200の表示オブジェクト202の外縁に特別枠202Aが付加されている。また、通常モードから特別モードに変更されるタイミングで、一時的な視覚効果(例えば、特別モードに変更されたことを通知するアニメーションを一時的に表示する等)を実行しても良い。
【0070】
特別モードは、例えば、配信ユーザが特別なパフォーマンスを実行するモードとして運用される。配信ユーザは、特別モードへの変更を指示した上で、特別なパフォーマンスを実行する様子をライブ動画として視聴ユーザに配信する。
【0071】
このように、視聴ユーザ用配信画面90は、通常モード(第3のモード)のときの背景画像と特別モード(第1のモード)のときの背景画像との間で少なくとも一部が異なるように構成されている。ここで、この例における背景画像の相違(特別枠202Aの有無)は、少なくとも一部が異なる背景画像の一例であって、背景画像のその他の構成要素(例えば、仮想空間200内のその他のオブジェクト(ステージ204及び観客エリア206を含む)、又は、仮想空間200外の構成要素(情報表示領域92、コメント入力領域94、アイテム入力ボタン96を含む)の一部又は全部が異なるように、それぞれのモードの視聴ユーザ用配信画面90を構成することもできる。
【0072】
例えば、コンテンツを途中から視聴したユーザは、表示オブジェクト202の特別枠202Aを視認することにより、当該コンテンツが通常モードから特別モードに変更されていること(例えば、特別なパフォーマンスが始まっていること等)を認識できる。
【0073】
そして、特別モードの継続時間が予め定められた時間T1(例えば、5分)を経過し、又は、配信ユーザが特別モードの終了を指示すると(ステップS130)、特別モードから評価モードに変更される(ステップS140)。特別モードの終了指示は、配信ユーザ用配信画面80の配信メニュ86等を介して実行される。
【0074】
図13は、評価モードに変更された後の視聴ユーザ用配信画面90の一例である。評価モードの視聴ユーザ用配信画面90では、図示するように、仮想空間200の表示オブジェクト202の外縁に、特別枠202Aに代えて、特別枠202Bが付加されている。
【0075】
また、評価モードの視聴ユーザ用配信画面90では、アイテム入力ボタン96の選択に応じて入力されるアイテムが、評価モード専用のアイテム(
図13の例では、コイン型のアイテム)に限定されている。当該評価モード専用のアイテムは、有償のアイテムである。
【0076】
このように、評価モードの視聴ユーザ用配信画面90は、入力可能なアイテム(入力情報)が、評価モード専用のアイテムのみに限定されているから、ユーザは、入力するアイテムの選択に迷うことがない。
【0077】
また、評価モードの視聴ユーザ用配信画面90では、情報表示領域92に重ねて、実況キャラクタ210及びアイテム受付状況ゲージ212が表示される。実況キャラクタ210は、吹き出しを介して様々な情報を通知するように構成されている。例えば、実況キャラクタ210は、評価モードの残り時間に関する情報を通知する。また、例えば、実況キャラクタ210は、複数の視聴ユーザの中から1の視聴ユーザを特定し、当該特定した視聴ユーザによるアイテムの入力状況に応じたコメントを通知する。例えば、実況キャラクタ210は、アイテムを入力した視聴ユーザを特定し、当該視聴ユーザのアカウント名と共に入力されたアイテムの情報(例えば「ユーザAさん、アイテム3個ありがとう!」等)を通知する。また、例えば、実況キャラクタ210は、アイテムを入力していない視聴ユーザを特定し、当該特定した視聴ユーザのアカウント名と共にアイテムの入力を促すコメント(例えば「ユーザBさん、そろそろアイテム入力しない!?」等)を通知する。実況キャラクタ210が通知する内容(実況内容)はここに例示したものに限定されず、実況キャラクタ210は、評価モードにおける様々な状況を通知し得る。
【0078】
アイテム受付状況ゲージ212は、複数の視聴ユーザが入力したアイテムの受付状況を表示する。この例では、評価モードにおいて視聴ユーザから入力されるアイテム数の目標値が配信ユーザに対して設定されている。そして、アイテム受付状況ゲージ212は、当該目標値に対する実際に入力を受け付けたアイテムの総数の割合(進捗度合)を表示する。
【0079】
また、特別モードから評価モードに変更されるタイミングで、一時的な視覚効果(例えば、評価モードに変更されたことを通知するアニメーションを一時的に表示する等)を実行しても良い。
【0080】
このように、視聴ユーザ用配信画面90は、特別モード(第1のモード)のときの背景画像と評価モード(第2のモード)のときの背景画像との間で少なくとも一部が異なるように構成されている。ここで、この例における背景画像の相違(特別枠202Aと特別202Bとの相違、実況キャラクタ210及びアイテム受付状況ゲージ212の有無)は、少なくとも一部が異なる背景画像の一例であって、背景画像のその他の構成要素の一部又は全部が異なるように、それぞれのモードの視聴ユーザ用配信画面90を構成することもできる。
【0081】
例えば、コンテンツを途中から視聴したユーザは、表示オブジェクト202の特別枠202B、実況キャラクタ210、及びアイテム受付状況ゲージ212を視認することにより、当該コンテンツが特別モードから評価モードに変更されていることを認識できる。
【0082】
また、コンテンツを途中から視聴したユーザは、実況キャラクタ210及びアイテム受付状況ゲージ212の表示内容により、他の視聴ユーザによるアイテムの入力・受付状況を把握することができる。
【0083】
評価モードは、例えば、特別モードにおいて実行された特別なパフォーマンスを視聴ユーザが評価するモードとして運用される。当該モードは、視聴ユーザが、特別なパフォーマンスに対する報酬を配信ユーザに対して付与するモードということもできる。従って、評価モード専用のアイテムの入力に応じて、又は、入力されたアイテム数が上記目標値に達したことに応じて、配信ユーザに対して特別な報酬を付与するようにしても良い。
【0084】
そして、評価モードの継続時間が予め定められた時間T2(例えば、30秒)を経過すると(ステップS150)、評価モードから再び通常モードに変更する(ステップS160)。通常モードの視聴ユーザ用配信画面90については既に説明した。その後、配信ユーザの指示に応答してコンテンツの配信を終了し(ステップS170)、このコンテンツ配信処理を終了する。
【0085】
ここで、上述した具体例では、通常モード(第3のモード)及び特別モード(第1のモード)間で、視聴ユーザ用配信画面90を介して入力可能なアイテム(入力情報)が変更されないように構成したが、当該モード間で入力可能なアイテムが変更されるように構成しても良い。例えば、特別モードの視聴ユーザ用配信画面90を、何れのアイテムも入力できないように構成することもできる。例えば、特別モードを、配信ユーザが特別なパフォーマンスを実行するモードとして運用する場合には、アイテムを入力できないようにすることにより、視聴ユーザがパフォーマンスの視聴に集中することを促すことができる。
【0086】
以上説明した本実施形態に係る配信システム10は、配信ユーザが配信するデジタルコンテンツを再生する配信画面を第1のモードで視聴ユーザに提示し、配信画面のモードを第1のモードから第2のモードに変更し、当該配信画面を第2のモードで視聴ユーザに提示する。従って、提示される配信画面のモードによって、視聴ユーザはコンテンツの状況を把握し易い。
【0087】
また、本実施形態に係る配信システム10は、第1のモード及び第2のモードの配信画面の各々を介して視聴ユーザが入力した入力情報を受け付け、当該配信画面は、第1のモードのときに入力可能な入力情報と、第2のモードのときに入力可能な入力情報とが異なる。従って、モード毎に適切な入力情報を入力可能とすることができ、この結果、視聴ユーザは、適切な入力情報を入力し易い。
【0088】
このように、本発明の実施形態は、視聴するコンテンツの状況を容易に把握できるようにし、又は、デジタルコンテンツを視聴するユーザによる適切な入力情報の入力を促進し得る。
【0089】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0090】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0091】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。