特許第6869669号(P6869669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6869669サーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6869669
(24)【登録日】2021年4月16日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】サーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9035 20190101AFI20210426BHJP
   G06F 16/9038 20190101ALI20210426BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20210426BHJP
【FI】
   G06F16/9035
   G06F16/9038
   G06Q50/10
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-170395(P2016-170395)
(22)【出願日】2016年8月31日
(65)【公開番号】特開2018-36924(P2018-36924A)
(43)【公開日】2018年3月8日
【審査請求日】2018年1月10日
【審判番号】不服2019-14914(P2019-14914/J1)
【審判請求日】2019年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100122116
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 浩二
(72)【発明者】
【氏名】西澤 潔
【合議体】
【審判長】 佐藤 聡史
【審判官】 後藤 嘉宏
【審判官】 相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/041317(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/046838(WO,A1)
【文献】 特開2014−215826(JP,A)
【文献】 特開2009−093648(JP,A)
【文献】 特開2014−190888(JP,A)
【文献】 特開2010−169418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に情報を提供するサーバであって、
検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて記憶する記憶部と、
前記端末装置から送信された検索条件を受信する受信部と、
前記受信された検索条件が前記第1の検索条件である場合、
前記第1の検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を、第1所定数を上限に特定するとともに、
前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第2所定数を上限に特定する特定部と、
前記特定された店舗情報を前記端末装置に送信する送信部と、
を備え、
前記特定部は、前記第1所定数及び前記第2所定数の合計数を、前記送信部によって送信される店舗情報の上限数である第3所定数以下に設定し、
前記送信部は、前記特定された前記第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域と、前記特定された前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域とが視認可能に仕切られた画面を表示するための表示データを前記端末装置に送信することを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記記憶部は、優先度と検索条件とを関連付けて記憶し、
前記特定部は、前記第1の検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を、当該店舗情報に関連付けられている、前記第1の検索条件以外の検索条件に対応付けられている前記優先度の順に、第1所定数を上限に特定する、請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記第2所定数は、前記第1所定数よりも少ない、請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記特定部は、前記第1の検索条件に関連付けられた複数の店舗情報の総数が、前記第3所定数以上である場合、前記第1所定数を前記第3所定数未満に設定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記特定部は、前記特定された前記第1の検索条件に関連付けられた複数の店舗情報の総数が、前記第1所定数未満である場合、前記第2所定数を、前記第3所定数と前記第1の検索条件に関連付けられた店舗情報の総数との差分の数に設定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項6】
前記特定部は、前記受信された第1の検索条件に複数の前記第2の検索条件が関連付けられている場合、前記複数の第2の検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗情報を特定し、
前記送信部は、前記特定された前記第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域と、前記特定された複数の第2の検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗情報を表示する複数の表示領域とを含む画面を表示するための表示データを前記端末装置に送信する、請求項1〜5の何れか1項に記載のサーバ。
【請求項7】
前記記憶部は、前記複数の店舗情報のそれぞれについて、複数の画像情報を関連付けて記憶するとともに、複数の画像情報のそれぞれについて、前記複数の検索条件のうちのいずれかを関連付けて記憶し、
前記特定部は、前記特定された店舗情報が、前記第1の検索条件に関連付けられた店舗情報である場合、前記特定された店舗情報に関連付けられた複数の画像情報のうち、前記第1の検索条件に関連付けられた画像情報を特定し、前記特定された店舗情報が、前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報である場合、前記特定された店舗情報に関連付けられた複数の画像情報のうち、前記第2の検索条件に関連付けられた画像情報を特定し、
前記送信部は、前記特定された店舗情報とともに、前記特定された画像情報を前記端末装置に送信する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項8】
記憶部を有し、端末装置に情報を提供するコンピュータによる情報提供方法であって、
検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて前記記憶部に記憶し、
前記端末装置から送信された検索条件を受信し、
前記受信された検索条件が前記第1の検索条件である場合、
前記第1の検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を、第1所定数を上限に特定するとともに、
前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第2所定数を上限に特定し、
前記第1所定数及び前記第2所定数の合計数を、送信される店舗情報の上限数である第3所定数以下に設定し、
前記特定された前記第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域と、前記特定された前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域とが視認可能に仕切られた画面を表示するための表示データを前記端末装置に送信する、
ことを含むことを特徴とする情報提供方法。
【請求項9】
記憶部を有し、端末装置に情報を提供するコンピュータに、
検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて前記記憶部に記憶し、
前記端末装置から送信された検索条件を受信し、
前記受信された検索条件が前記第1の検索条件である場合、
前記第1の検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を、第1所定数を上限に特定するとともに、
前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第2所定数を上限に特定し、
前記第1所定数及び前記第2所定数の合計数を、送信される店舗情報の上限数である第3所定数以下に設定し、
前記特定された前記第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域と、前記特定された前記第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域とが視認可能に仕切られた画面を表示するための表示データを前記端末装置に送信する、
ことを実行させることを特徴とする情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、通信ネットワークを介して携帯電話機等の端末装置に情報を提供する情報提供システムが知られている。このような情報提供システムでは、端末装置から送信された検索条件を受信したサーバが、検索条件に応じた情報を端末装置に提供することできる。
【0003】
例えば、特許文献1には、移動体端末から送信された予約情報(条件情報)に基づいて、店舗情報の一覧を移動体端末に送信する自動予約システムが記載されている。この自動予約システムにおいて、移動体端末から送信された予約情報には、使用目的に応じた用途情報及び料理のジャンル情報等が含まれている。ユーザは、用途情報又はジャンル情報等を予約情報として自動予約システムに送信することにより、所望する使用目的又は料理のジャンルに合致する店舗リストを、自動予約システムから取得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−116424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、情報提供システムでは、店舗等の情報を検索するための検索条件は、各店舗の経営者によって情報提供システムに登録される。しかしながら、各店舗の経営者は、自身が経営する店舗の検索条件を正しく把握していないことがあった。例えば、店舗を利用するユーザから見れば、「デートに使える」ような飲食店であっても、当該飲食店の経営者が、「デートに使える」といった検索条件を情報提供システムに登録していない場合があった。
【0006】
このように、情報の登録者と情報の利用者との間で、当該情報を検索するための検索条件の適用の考え方に相違がある場合、従来の情報提供システムでは、利用者にとって適切な情報を提示できないことがあった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、利用者にとって適切な情報を提供することができるサーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラムを提供することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るサーバは、端末装置に情報を提供するサーバであって、検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて記憶する記憶部と、端末装置から送信された検索条件を受信する受信部と、受信された検索条件が第1の検索条件である場合、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第1所定数を上限に特定するとともに、第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第2所定数を上限に特定する特定部と、特定された店舗情報を端末装置に送信する送信部と、を備える。
【0009】
また、本発明に係るサーバにおいて、記憶部は、優先度と検索条件とを関連付けて記憶し、特定部は、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を、当該店舗情報に関連付けられている、第1の検索条件以外の検索条件に対応付けられている優先度の順に、第1所定数を上限に特定することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るサーバにおいて、送信部は、特定された第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域と、特定された第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域とを含む画面を表示するための表示データを端末装置に送信することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るサーバにおいて、第2所定数は、第1所定数よりも少ないことが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るサーバにおいて、特定部は、第1所定数及び第2所定数の合計数を、送信部によって送信される店舗情報の上限数である第3所定数以下に設定することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るサーバにおいて、特定部は、特定された第1の検索条件に関連付けられた店舗情報の総数が、第3所定数以上である場合、第1所定数を第3所定数未満に設定することが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るサーバにおいて、特定部は、特定された第1の検索条件に関連付けられた店舗情報の総数が、第1所定数未満である場合、第2所定数を、第3所定数と第1の検索条件に関連付けられた店舗情報の総数との差分の数に設定することが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るサーバにおいて、特定部は、受信された第1の検索条件に複数の第2の検索条件が関連付けられている場合、複数の第2の検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗情報を特定し、送信部は、特定された第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を表示する表示領域と、特定された複数の第2の検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗情報を表示する複数の表示領域とを含む画面を表示するための表示データを端末装置に送信することが好ましい。
【0016】
また、本発明に係るサーバにおいて、記憶部は、複数の店舗情報のそれぞれについて、複数の画像情報を関連付けて記憶するとともに、複数の画像情報のそれぞれについて、複数の検索条件のうちのいずれかを関連付けて記憶し、特定部は、特定された店舗情報が、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報である場合、特定された店舗情報に関連付けられた複数の画像情報のうち、第1の検索条件に関連付けられた画像情報を特定し、特定された店舗情報が、第2の検索条件に関連付けられた店舗情報である場合、特定された店舗情報に関連付けられた複数の画像情報のうち、第2の検索条件に関連付けられた画像情報を特定し、送信部は、特定された店舗情報とともに、特定された画像情報を端末装置に送信することが好ましい。
【0017】
本発明に係る情報提供方法は、記憶部を有し、端末装置に情報を提供するコンピュータによる情報提供方法であって、検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて記憶部に記憶し、端末装置から送信された検索条件を受信し、受信された検索条件が第1の検索条件である場合、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第1所定数を上限に特定するとともに、第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第2所定数を上限に特定し、特定された店舗情報を端末装置に送信する、ことを含む。
【0018】
本発明に係る情報提供プログラムは、記憶部を有し、端末装置に情報を提供するコンピュータに、検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて記憶部に記憶し、端末装置から送信された検索条件を受信し、受信された検索条件が第1の検索条件である場合、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第1所定数を上限に特定するとともに、第2の検索条件に関連付けられた店舗情報を、第2所定数を上限に特定し、特定された店舗情報を端末装置に送信する、ことを実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るサーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラムによって、利用者にとって適切な情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】情報提供システム1の概要を説明するための模式図である。
図2】情報提供システム1の概略構成の一例を示す図である。
図3】端末装置2の概略構成の一例を示す図である。
図4】端末装置2によって表示される検索結果画面400の一例を示す図である。
図5】サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
図6】検索条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図7】店舗情報テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図8】情報提供システム1の動作シーケンスの一例を示す図である。
図9】検索処理の動作フローの一例を示す図である。
図10】情報提供システム1の概略構成の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0022】
(情報提供システム1の概要)
情報提供システム1は、店舗情報を検索するための検索条件を送信する端末装置2と、端末装置2から送信された検索条件を受信し、受信した検索条件に関連付けられた店舗情報を特定し、特定した店舗情報を端末装置2に送信するサーバ3とを有する。店舗情報は、飲食店等の店舗に係る店舗名、店舗の住所、店舗の電話番号、店舗の画像情報、店舗の説明文等である。なお、店舗の画像情報は、店舗内を撮影した撮影画像又は店舗内イメージ画像、店舗によって提供される料理やサービス等の撮像画像又はイメージ画像等である。なお、画像情報は、静止画像であっても動画像であってもよい。
【0023】
検索条件は、店舗情報を検索するためのキーワードや文章等のテキスト情報である。例えば、検索条件は、料理やサービスのジャンル、料理やサービスの価格帯、店舗に係る主観的又は客観的情報(例えば、「雰囲気がよい」、「眺望が良い」等)、店舗が所在する区域情報(例えば、「新橋・有楽町」等)等である。端末装置2を操作するユーザは、検索条件として、端末装置2に表示されたテキストボックスにおいてフリーワードで入力されたテキスト情報をサーバ3に送信する。なお、検索条件は、端末装置2に表示された複数の検索条件に係る項目から、ユーザによって選択入力された項目であってもよい。端末装置2は、例えば、「スマートフォン」と呼ばれる多機能携帯電話機又は「フィーチャーフォン」と呼ばれる携帯電話機等であるが、サーバ3との通信機能、情報の表示機能等を備えていれば、どのような通信機器でもよい。
【0024】
以下、図1は、情報提供システム1の概要を説明するための模式図である。以下、図1を参照して、情報提供システム1の検索機能について説明する。
【0025】
まず、サーバ3は、検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶する。図1の(1)に示される例では、「レストランA」に係る店舗情報には、「デートに使える」という検索条件が関連付けて記憶される。また、「レストランB」及び「レストランC]に係る店舗情報には、ともに「眺望が良い」という検索条件が関連付けて記憶され、「レストランD」に係る店舗情報には、「デートに使える」という検索条件が関連付けて記憶される。なお、店舗情報に関連付けられる検索条件は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0026】
また、サーバ3は、複数の検索条件のうち、第1の検索条件及び第2の検索条件を互いに関連付けて記憶する。図1の(1)に示される例では、「デートに使える」という検索条件には、「眺望が良い」という検索条件及び「夜景が見える」という検索条件等が、関連検索条件として関連付けて記憶される。以降、関連検索条件が関連付けられている検索条件を、第1の検索条件と称する場合があり、関連検索条件を、第2の検索条件と称する場合がある。
【0027】
端末装置2は、ユーザからの検索指示に応じて、ユーザによって入力された検索条件をサーバ3に送信し、サーバ3は、端末装置2から送信された検索条件を受信する。図1の(2)に示される例では、端末装置2において、ユーザによって「デートに使える」という検索条件が入力され、入力された検索条件がサーバ3に送信される。
【0028】
サーバ3は、受信した検索条件が、第1の検索条件であるか否かを判定する。サーバ3は、受信した検索条件が、第1の検索条件であると判定した場合、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を特定する。図1の(1)に示される例では、「デートに使える」という検索条件には、「レストランA」及び「レストランD」に係る店舗情報が関連付けられている。そのため、サーバは、「デートに使える」という検索条件に関連付けられた「レストランA」及び「レストランD」に係る店舗情報を特定する。なお、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報は、予め定められた第1所定数を上限に特定される。第1所定数は、1回の検索によって特定される店舗情報の上限数未満の数である。なお、1回の検索によって特定される店舗情報の上限数は、第3所定数の一例である。
【0029】
次に、サーバ3は、受信した検索条件に関連付けられた関連検索条件を特定する。図1の(1)に示される例では、「デートに使える」という検索条件には、「眺望が良い」及び「夜景が見える」という関連検索条件が関連付けられている。そのため、サーバは、「デートに使える」という検索条件に関連付けられた「眺望が良い」及び「夜景が見える」という関連検索条件を特定する。
【0030】
次に、サーバ3は、特定した関連検索条件に関連付けられた店舗情報を特定する。図1の(1)に示される例では、「眺望が良い」という関連検索条件には、「レストランB」及び「レストランC」に係る店舗情報が関連付けられている。そのため、サーバは、「眺望が良い」という関連検索条件に関連付けられた「レストランB」及び「レストランC」に係る店舗情報を特定する。なお、関連検索条件に関連付けられた店舗情報は、予め定められた第2所定数を上限に特定される。第2所定数は、第3所定数未満の数である。なお、第1所定数及び第2所定数の合計数は、第3所定数以下に設定される。なお、第2所定数は、第1所定数よりも少ない数であるが、第3所定数と第1所定数の差分の数であってもよい。
【0031】
そして、サーバ3は、特定した店舗情報を、検索条件を送付した端末装置2に送信する。図1の(3)に示される例では、端末装置2に送信される店舗情報には、「デートに使える」という第1の検索条件に関連付けられた「レストランA」及び「レストランD」に係る店舗情報が含まれる。また、端末装置2に送信される店舗情報には、「眺望が良い」という関連検索条件に関連付けられた「レストランB」及び「レストランC」に係る店舗情報が含まれる。
【0032】
なお、端末装置2に送信される各店舗情報は、各店舗情報を特定する処理に用いられた検索条件ごとに設定された表示領域R内に含まれる。図1の(3)に示される例では、「デートに使える」という第1の検索条件に対応する表示領域R1内に、「レストランA」及び「レストランD」に係る店舗情報が表示される。また、「眺望が良い」という関連検索条件に対応する表示領域R2内に、「レストランB」及び「レストランC」に係る店舗情報が表示される。
【0033】
このように、情報提供システム1は、端末装置2から送信された第1の検索条件に応じた店舗情報を検索するとともに、第1の検索条件に関連付けられた第2の検索条件(関連検索条件)に応じた店舗情報を検索する。これにより、利用者にとって適切な情報を提供することができるサーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラムを提供することが可能となる。
【0034】
(情報提供システム1の構成)
図2は、情報提供システム1の概略構成の一例を示す図である。
【0035】
情報提供システム1は、複数の端末装置2と、サーバ3とを有する。端末装置2とサーバ3とは、通信ネットワークを介して相互に接続され、例えば、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6及びインターネット7を介して相互に接続される。端末装置2は、飲食店等の店舗又はイベント会場等の施設を利用するユーザが所有する携帯端末である。
【0036】
サーバ3で実行されるプログラム(例えば、検索プログラム)と、端末装置2で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol, HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。
【0037】
(端末装置2の概略構成)
図3は、端末装置2の概略構成の一例を示す図である。
【0038】
端末装置2は、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7を介してサーバ3に接続し、サーバ3と通信を行う。端末装置2は、ユーザによる端末操作部23(ボタン等)の操作に応じて、検索指示をサーバ3に要求する。また、端末装置2は、サーバ3から検索結果画面等に係る表示データを受信して表示する。そのために、端末装置2は、端末通信部21と、端末記憶部22と、端末操作部23と、端末表示部24と、端末処理部25とを備える。
【0039】
なお、本実施形態では、端末装置2として、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)を想定するが、本発明はこれに限定されるものではない。端末装置2は、本発明が適用可能であればよく、例えば、携帯電話(所謂「フィーチャーフォン」)や携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレーヤ、タブレット端末、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC等でもよい。また、端末装置2は、飲食店で複数設置され且つ飲食店の客がメニューの注文を行うメニュー端末等であってもよい。
【0040】
端末通信部21は、所定の周波数帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を備え、端末装置2を無線通信ネットワークに接続する。端末通信部21は、基地局4により割り当てられるチャネルを介して、基地局4との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局4との間で通信を行う。そして、端末通信部21は、端末処理部25から供給されたデータをサーバ3等に送信する。また、端末通信部21は、サーバ3等から受信したデータを端末処理部25に供給する。
【0041】
端末記憶部22は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部22は、端末処理部25での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、端末記憶部22は、ドライバプログラムとして、端末操作部23を制御する入力デバイスドライバプログラムや、端末表示部24を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、メニュー情報等に係る表示データの取得及び表示を行うプログラム等を記憶する。また、端末記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0042】
端末操作部23は、端末装置2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネルやキーボタン等である。ユーザは、端末操作部23を用いて、文字や数字、記号等を入力することができる。端末操作部23は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として、端末処理部25に供給される。
【0043】
端末表示部24も、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。端末表示部24は、端末処理部25から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。
【0044】
端末処理部25は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。端末処理部25は、端末装置2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。端末処理部25は、端末装置2の各種処理が端末記憶部22に記憶されているプログラムや端末操作部23の操作等に基づいて適切な手順で実行されるように、端末通信部21や端末表示部24等の動作を制御する。端末処理部25は、端末記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部25は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0045】
端末処理部25は、端末送信部251と、表示処理部252と、端末受信部253とを有する。端末処理部25が有するこれらの各部は、端末処理部25が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、端末処理部25が有するこれらの各部は、ファームウェアとして端末装置2に実装されてもよい。
【0046】
端末送信部251は、ユーザからの指示に応じて、検索指示を、端末通信部21を介してサーバ3に送信する。表示処理部252は、検索指示を送信するための画面及び検索結果画面等の各種画面を表示するための表示データ等の取得及び表示を行う。表示処理部252は、受信した表示データに基づいて描画データを作成する。即ち、表示処理部252は、受信した表示データを解析して制御データ及び内容データを特定し、特定した制御データに基づいて同じく特定した内容データをレイアウトし、描画データを作成する。そして、表示処理部252は、作成した描画データを端末表示部24に出力する。端末受信部253は、検索指示に応じた検索結果に係る検索結果画面を表示するための表示データ等を、サーバ3から端末通信部21を介して受信する。
【0047】
(端末装置2の表示機能)
図4は、端末装置2の表示機能によって表示される検索結果画面400の一例を示す図である。検索結果画面400には、サーバ3によって特定された店舗情報を含む検索結果領域401が表示される。なお、図4に示される例では、検索結果領域に含まれる店舗情報として、店舗名、店舗の画像、住所又は説明文等が表示される。
【0048】
また、検索結果領域401には、各店舗情報の特定に用いられた検索条件ごとに設定された表示領域Rが表示され、表示された表示領域Rには、表示領域Rに対応する検索条件に関連付けられた店舗情報が含まれる。例えば、図4に示される例では、表示領域R1に対応する「デートに使える」という検索条件に関連付けられた「レストランA」及び「レストランD」に係る店舗情報が表示領域R1内に表示される。なお、表示領域R2内には、表示領域R2に対応する「眺望が良い」という検索条件に関連付けられた店舗情報が表示される。
【0049】
(サーバ3の概略構成)
図5は、サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
【0050】
サーバ3は、検索条件に関連付けられた複数の店舗情報を記憶するとともに、第1の検索条件及び第2の検索条件(関連検索条件)を互いに関連付けて記憶する。また、サーバ3は、複数の店舗情報のそれぞれについて、検索条件と関連付けられた画像情報を記憶する。サーバ3は、端末装置2から送信された検索条件を受信し、受信した検索条件に関連付けられた店舗情報を、端末装置2に送信する。以上のような機能を実現するために、サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ記憶部32、サーバ処理部33とを備える。
【0051】
サーバ通信部31は、サーバ3をインターネット7に接続するための通信インターフェース回路を有する。サーバ通信部31は、端末装置2等から受信したデータをサーバ処理部33に供給する。また、また、サーバ通信部31は、サーバ処理部33から供給されたデータを端末装置2等に送信する。
【0052】
サーバ記憶部32は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置のうちの少なくとも一つを有する。サーバ記憶部32は、サーバ処理部33による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部32は、ドライバプログラムとして、サーバ通信部31を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。各種プログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いてサーバ記憶部32にインストールされてもよい。サーバ記憶部32は、データとして、後述する検索条件テーブル及び店舗情報テーブル、並びに、画像情報等を記憶する。さらに、サーバ記憶部32は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0053】
なお、本実施形態でいうテーブルは、データベースの形式の一例であり、データがサーバ内にプールしているような形式であってもよい。
【0054】
サーバ処理部33は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。サーバ処理部33は、サーバ3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。サーバ処理部33は、サーバ3の各種処理がサーバ記憶部32に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、サーバ通信部31等の動作を制御する。サーバ処理部33は、サーバ記憶部32に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部33は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0055】
サーバ処理部33は、サーバ受信部331と、特定部332と、サーバ送信部333とを有する。サーバ処理部33が有するこれらの各部は、サーバ処理部33が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、サーバ処理部33が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとしてサーバ3に実装されてもよい。
【0056】
(各種テーブルのデータ構造)
図6図7は、各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。なお、サーバ記憶部32は、以下に説明する各種テーブルの全て又は一部を記憶せずに、サーバ3とは異なる一又は複数の他の装置(データベース装置等)が、これらの各種テーブルの全て又は一部を記憶してもよい。この場合、サーバ3は、これらの各種テーブルに記憶された情報を使用する際に、当該テーブルを記憶する他の装置にアクセスして、当該テーブルに記憶された情報を取得する。また、各テーブルに含まれる各情報は、テーブル以外の形式で記憶されてもよく、例えば、それぞれ独立して記憶されてもよい。
【0057】
図6には、検索条件テーブルが示されている。検索条件テーブルには、各検索条件について、検索条件ID(Identification)、検索条件内容、関連検索条件ID、優先度等が互いに関連付けて記憶される。検索条件IDは、各検索条件を識別するための識別情報である。
【0058】
検索条件内容には、店舗情報を検索するためのキーワード及び文章等のテキスト情報が記憶される。検索条件テーブルの検索条件に記憶されるテキスト情報は、情報提供システム1のサーバ3を運営する運営者によって登録される。
【0059】
関連検索条件IDは、検索条件内容に対する関連検索条件として設定される、1又は複数の検索条件の検索条件IDが記憶される。なお、例えば、図6に示される「イタリアン」(検索条件ID「KS00021」)にように、関連検索条件IDが設定されない場合は、関連検索条件が関連付けられていないことを示す情報が記憶される。なお、関連検索条件が関連付けられた検索条件内容は、第1の検索条件である。
【0060】
検索優先度は、検索指示に応じて店舗情報が検索される場合の優先度を示す情報である。検索優先度は、例えば、1〜20の数値で示され、本例においては、優先度1から順に検索が行われる。また、検索優先度は、情報提供システム1のサーバ3を運営する運営者によって予め設定された数値であってもよく、また、ユーザの検索履歴に応じて自動的に設定された数値でもよい。なお、これらの数値は適宜変更可能なものとする。
【0061】
図7には、店舗情報テーブルが示されている。店舗情報テーブルには、各店舗について、店舗ID、店舗名、検索条件、画像、住所、最寄り駅等が互いに関連付けて記憶される。
【0062】
店舗IDは、各店舗を識別するための識別情報である。検索条件は、各店舗に係る店舗情報を検索するためのキーワードや文章等のテキスト情報である。なお、店舗情報テーブルの検索条件に記憶されるテキスト情報は、情報提供システム1のサーバ3を運営する運営者や、当該運営者と契約した、各店舗を経営する経営者等によって登録される。
【0063】
画像には、店舗の画像情報と、当該画像情報に関連付けられた検索条件の検索条件IDとが、互いに関連付けて記憶される。なお、検索結果画面400に表示される店舗情報に含まれる店舗の画像情報は、当該店舗情報の特定に用いられた検索条件の検索条件IDに関連付けられた画像情報である。
【0064】
(情報提供システム1の動作シーケンス)
図8は、情報提供システム1の動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部25及びサーバ処理部33により、端末装置2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。
【0065】
最初に、端末装置2の表示処理部252は、ユーザによる端末操作部23の操作に応じて、検索条件をフリーワード入力するためのテキストボックスを含む検索指示送信画面(図示せず)を端末表示部24に表示する。なお、検索条件を入力するためのテキストボックスに替えて、検索条件を選択入力するためのチェックボックス等が、検索指示画面に表示されてもよい。
【0066】
次に、表示処理部252は、ユーザによる端末操作部23の操作によって検索指示送信画面において入力された検索条件を取得する。なお、検索条件がテキストボックスによってフリーワード入力された場合、検索条件としてテキスト情報が取得され、検索条件がチェックボックス等によって選択入力された場合、検索条件として検索条件IDが取得される。次に、端末送信部251は、ユーザによる端末操作部23の操作に応じて、検索指示を、取得した検索条件及び端末装置2の端末識別情報とともに、端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS101)。
【0067】
次に、サーバ3のサーバ受信部331は、端末装置2から送信された検索指示を、検索条件及び端末識別情報とともに、サーバ通信部31を介して受信する。サーバ受信部331は、検索指示を受信すると、検索処理の実行を特定部332に指示し、検索指示とともに受信した検索条件を特定部332に渡す。
【0068】
特定部332は、サーバ受信部331から検索処理の実行を指示されて、検索条件を受け取ると、検索処理を実行する(ステップS102)。検索処理の詳細については後述する。
【0069】
次に、サーバ3のサーバ送信部333は、検索処理によって作成された検索結果画面400を表示するための表示データを、検索指示とともに受信された端末識別情報に対応する端末装置2にサーバ通信部31を介して送信する(ステップS103)。
【0070】
次に、端末装置2の端末受信部253は、サーバ3から送信された表示データを、端末通信部21を介して受信する。端末受信部253は、表示データを受信すると、表示処理部252に、受信した表示データに基づく検索結果画面400の表示処理の実行を指示する。そして、表示処理部252は、端末受信部253から表示処理の実行を指示されると、受信された表示データに基づいて検索結果画面400を表示する画面表示処理を実行する(ステップS104)。以上により、情報提供システム1の動作シーケンスは終了する。
【0071】
(検索処理)
図9は、検索処理の一例を示すフローチャートである。図9に示される検索処理は、図8のステップS102において実行される。
【0072】
まず、特定部332は、サーバ受信部331から受け取った検索条件を特定する(ステップS201)。以下、検索条件の特定処理について説明する。まず、特定部332は、サーバ受信部331から受け取った検索条件が、テキスト情報であるか又は検索条件IDであるかを判定する。サーバ受信部331から受け取った検索条件が、テキスト情報である場合、特定部332は、検索条件テーブルに記憶された検索条件内容を参照し、テキスト情報に対応する検索条件内容を検索する。次に、特定部332は、検索された検索条件内容に関連付けられた検索条件IDを特定する。なお、テキスト情報に対応する検索条件内容の検索は、テキスト情報を含む検索条件内容を検索する方法でもよく、または、テキスト情報を形態素解析して得られた単語を検索する検索条件内容を検索する方法でもよい。また、サーバ受信部331から受け取った検索条件が、検索条件IDである場合、特定部332は、受け取った検索条件としての検索条件IDを特定する。以上により、検索条件の特定処理は終了する。
【0073】
次に、特定部332は、ステップS202において特定した検索条件が、第1の検索条件であるか否かを判定する(ステップS202)。すなわち、特定部332は、特定した検索条件IDが、検索条件テーブルに記憶された、関連検索条件が関連付けられた第1の検索条件の検索条件IDであるか否かを判定する。
【0074】
特定部332は、特定した検索条件が第1の検索条件であると判定した場合(ステップS202−Yes)、検索条件テーブルを参照し、特定された検索条件IDに対応付けられた優先度(本例においては、検索優先度)が1(すなわち、検索優先度が最も高いもの)である関連検索条件IDを特定する。そして、店舗情報テーブルを参照し、特定した関連検索条件IDに関連付けられた店舗IDを、第1所定数を上限に特定する(ステップS203)。なお、第1所定数は、予め設定されていており、適宜その数を設定変更可能なものであってもよい。
【0075】
次に、特定部332は、店舗情報テーブルに記憶された画像を参照し、ステップS203において特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた画像情報のうち、特定した検索条件に関連付けられた画像情報を特定する(ステップS204)。
【0076】
次に、特定部332は、検索条件テーブルを参照し、特定された検索条件IDに対応付けられた優先度(本例においては、検索優先度)が2(すなわち、検索優先度が1の次)である関連検索条件IDを特定する。そして、店舗情報テーブルを参照し、特定した関連検索条件IDに関連付けられた店舗IDを、第2所定数を上限に特定する(ステップS205)。なお、第2所定数は、予め設定されていており、適宜その数を設定変更可能なものであってもよい。
【0077】
次に、特定部332は、店舗情報テーブルに記憶された画像を参照し、ステップS205において特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた画像情報のうち、特定した関連検索条件に関連付けられた画像情報を特定する(ステップS206)。
【0078】
次に、特定部332は、特定された各種情報に基づいて、検索結果画面400を表示するための表示データを作成し(ステップS207)、一連のステップを終了する。以下、表示データの作成処理について説明する。まず、特定部332は、店舗情報テーブルを参照し、ステップS203において特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた店舗名、住所、及び/又は最寄り駅を抽出する。次に特定部は、抽出した各店舗IDに関連付けられた店舗名、住所、及び/又は最寄り駅と、ステップS204において特定した各店舗IDに関連付けられた画像情報とを、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報として特定する。
【0079】
次に、特定部332は、店舗情報テーブルを参照し、ステップS205において特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた店舗名、住所、及び/又は最寄り駅を抽出する。次に特定部は、抽出した各店舗IDに関連付けられた店舗名、住所、及び/又は最寄り駅と、ステップS206において特定した各店舗IDに関連付けられた画像情報とを、関連検索条件に関連付けられた店舗情報として特定する。
【0080】
次に、特定部332は、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R1と、関連検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R2とが表示された検索結果画面400を表示するための表示データを作成する。以上により、表示データの作成処理は終了する。
【0081】
また、特定部332は、特定した検索条件が第1の検索条件でないと判定した場合(ステップS202−No)、店舗情報テーブルを参照し、特定した検索条件に関連付けられた店舗IDを、第3所定数を上限に特定する(ステップS207)。なお、第3所定数は、予め設定されていており、適宜その数を設定変更可能なものであってもよい。また、特定部は、特定した店舗情報がそれぞれ第1所定数〜第3所定数よりも多い場合には、検索結果画面400に表示する店舗情報を、第1所定数〜第3所定数内に収まるように特定してもよい。本特定は、第1所定数〜第3所定数となるよう、店舗情報をランダムに特定してもよいし、ユーザの閲覧履歴に応じて特定してもよい。
【0082】
次に、特定部332は、店舗情報テーブルに記憶された画像を参照し、ステップS207において特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた画像情報のうち、特定した検索条件に関連付けられた画像情報を特定する(ステップS208)。
【0083】
次に、特定部332は、特定された各種情報に基づいて、検索結果画面400を表示するための表示データを作成し(ステップS209)、一連のステップを終了する。
【0084】
以上詳述したとおり、情報提供システム1は、端末装置2から送信された第1の検索条件に応じた店舗情報を検索するとともに、第1の検索条件に関連付けられた第2の検索条件(関連検索条件)に応じた店舗情報を検索する。これにより、利用者にとって適切な情報を提供することができるサーバ、情報提供方法、及び情報提供プログラムを提供することが可能となる。
【0085】
(変形例1)
なお、端末装置2は、移動体通信網5を介してサーバ3と通信を行う通信機器に限らず、例えば、据置型のパーソナルコンピュータ(Personal Computer, PC)等の、アクセスポイント(図示せず)、ルータ(図示せず)、インターネットを介してサーバ3と通信を行う情報端末であってもよい。
【0086】
図10は、情報提供システム1の概略構成の他の一例を示す図である。なお、図12において、図2に示す情報提供システム1と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0087】
情報提供システム1は、複数の端末装置2、20と、サーバ3とを有する。端末装置20は、例えば、据置型のパーソナルコンピュータ(PC)等の情報端末である。端末装置20とサーバ3とは、インターネット7を介して相互に接続される。サーバ3で実行されるプログラム(例えば、検索プログラム)と、端末装置20で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol, HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。
【0088】
端末装置2に送信される店舗情報の表示態様と、端末装置20に送信される店舗情報の表示態様とが、互いに異なるように、サーバ3は、端末装置2に送信される店舗情報を含む検索結果画面400を表示するための表示データ及び端末装置20に送信される店舗情報を含む検索結果画面400を表示するための表示データを作成する。なお、表示態様は、表示領域Rの形状、大きさ及び又は/表示色等、店舗情報として表示される店舗名、店舗の画像情報、住所又は説明文等の大きさ、又は、表示領域R内における表示配置位置等である。これにより、端末装置2,20を所有する各利用者にとって適切な情報を提示することが可能となる。
【0089】
(変形例2)
また、サーバ記憶部32は、端末装置2からの検索指示に対応するための検索条件テーブルと、端末装置20からの検索指示に対応するための検索条件テーブルとを、それぞれ記憶してもよい。この場合、端末装置2からの検索指示に対応するための検索条件テーブルと、端末装置20からの検索指示に対応するための検索条件テーブルとにおいて、同じ検索条件IDに関連付けられた関連検索条件IDが異なってもよい。このように、サーバ記憶部32が端末装置2,20の種別に応じた検索条件テーブルを記憶することにより、端末装置2,20が同じ第1の検索条件に係る検索指示をサーバ3に送信した場合でも、端末装置2,20の種別に応じて、第2の検索条件(関連検索条件)の検索結果が異なる。これにより、端末装置2,20を所有する各利用者にとって適切な情報を提供することが可能となる。
【0090】
(変形例3)
また、サーバ記憶部32は、検索条件テーブルを、区域情報に応じて複数記憶してもよい。すなわち、端末装置2が、検索条件として、所定の検索条件とともに、店舗が所在する区域情報を入力した場合、サーバ3の特定部332は、端末装置2から受信した検索条件に含まれる区域情報に応じて、サーバ記憶部32に記憶された区域情報に応じた検索条件テーブルを抽出し、抽出された検索条件テーブル参照して、所定の検索条件に基づく検索処理を実行する。これにより、利用者が利用したい地域、場所に応じて、適切な情報を提供することが可能となる。なお、端末装置2は、店舗が所在する区域情報の入力に替えて、端末装置2が備えるGPS(Global Positioning System)受信機等によって所得された自己位置に応じた区域情報を自動的に入力してもよい。
【0091】
(変形例4)
また、検索条件テーブルにおいて、検索条件IDに対応付けられた優先度が記憶されてもよい。この場合、サーバ3の332は、ステップ203において、特定した検索条件に関連付けられた店舗IDを、当該店舗IDに関連付けられている、特定された検索条件以外の検索条件に対応付けられた優先度の高い順に、第1所定数を上限に特定する。また、この場合、特定部332は、ステップS205において、特定した関連検索条件に関連付けられた店舗IDを、当該店舗IDに関連付けられている、特定された検索条件以外の検索条件に対応付けられた優先度の高い順に、第2所定数を上限に特定する。また、この場合、特定部332は、ステップS207において、特定した検索条件に関連付けられた店舗IDを、特定された検索条件以外の検索条件に対応付けられた優先度の高い順に、第3所定数を上限に特定する。このように、各店舗の他の検索条件に対応付けられた優先度に応じて、各店舗が表示されるため、各店舗の雰囲気やジャンル等に応じて、適切な情報を利用者に提供することが可能となる。
【0092】
(変形例5)
また、特定部332は、ステップS203において、特定した検索条件(第1の検索条件)に関連付けられた店舗IDの総数を計数し、計数した店舗IDの総数が第3所定数以上である場合に、第3所定数未満の第1の所定数を設定してもよい。また、特定部332は、計数した店舗IDの総数が第1所定数未満である場合、第1の所定数を設定せず、第2所定数を、第3所定数と計数した店舗IDの総数との差分の数に設定してもよい。
【0093】
(変形例6)
また、特定部332は、ステップS205において、特定した検索条件に関連付けられた関連検索条件が複数ある場合、特定した複数の関連検索条件のそれぞれに関連付けられた検索優先度の高い順に、店舗IDを特定してもよい。なお、特定した複数の関連検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗IDの合計数が第2所定数を超えないように、店舗IDが特定される。また、この場合、特定部332は、検索優先度が最も高い関連検索条件に応じて特定された店舗情報の数が、所定の閾値に満たない場合に限り、次の検索優先度の関連検索条件に応じて店舗情報を検索してもよい。
【0094】
この場合、特定部332は、ステップS206において、特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた画像情報のうち、特定した複数の関連検索条件それぞれに関連付けられた画像情報を特定する。そして、特定部332は、ステップS207において、店舗情報テーブルを参照し、ステップS205において特定した店舗IDごとに、各店舗IDに関連付けられた店舗名、住所、及び/又は最寄り駅を抽出し、さらに、抽出した各店舗IDに関連付けられた店舗名、住所、及び/又は最寄り駅と、ステップS206において特定した各店舗IDに関連付けられた画像情報とを、複数の関連検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗情報として特定する。そして、特定部332は、第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R1と、複数の関連検索条件のそれぞれに関連付けられた店舗情報を含む複数の表示領域R2とが表示された検索結果画面400を表示するための表示データを作成する。このように、検索処理で用いられた各関連検索条件に対応する各表示領域R2に、各関連検索条件に応じて検索された店舗情報が表示されることによって、各利用者にとって視認性の高い、適切な情報を提供することが可能となる。
【0095】
(変形例7)
また、情報提供システム1は、端末装置2のみを備える構成を備える構成としてもよい。この場合、端末装置2は、サーバ3の各機能を有する。
【0096】
(変形例8)
なお、情報提供システム1におけるサーバ3が提供する情報は、店舗情報に限らない。例えば、イベント施設等の施設情報等であってもよい。この場合、店舗情報テーブルには、各施設について、施設ID、施設名、検索条件、画像、住所、最寄駅等が互いに関連付けて記憶される。そして、端末装置2を所有するユーザがイベント施設等を利用する際に、ユーザの検索指示に応じて、サーバ3による施設情報の検索処理が実行される。また、検索条件は、テキスト情報に限らず、音声情報、画像情報等の検索処理可能な各種データ形式の情報であれば、どのような情報でもよい。
【0097】
(変形例9)
また、特定部332は、ステップS202において、特定した検索条件が複数ある場合、複数の検索条件の全てに関連付けられた店舗情報を特定する。例えば、「デートに使える」という第1の検索条件と「六本木」という区域情報の検索条件とが特定された場合、「デートに使える」且つ「六本木」の両者の検索条件に関連付けられた店舗情報が検索される。この場合、サーバ記憶部32は、検索条件テーブルを、区域情報に応じて複数記憶しており、即ち、「六本木」という区域情報に対応付けられた検索条件テーブルが更に記憶されている。なお、検索結果画面400において、「デートに使える」という第1の検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R1と、関連検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R2との他に、「六本木」という区域情報の検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R3と、「六本木」という区域情報に対応付けて更に記憶されている検索条件テーブルで検索された関連検索条件に関連付けられた店舗情報を含む表示領域R4とが表示される。
【0098】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0099】
1,10 情報提供システム
2,20 端末装置
21 端末通信部
22 端末記憶部
23 端末操作部
24 端末表示部
25 端末処理部
251 端末送信部
252 表示処理部
253 端末受信部
3 サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ記憶部
33 サーバ処理部
331 サーバ受信部
332 特定部
333 サーバ送信部
4 基地局
5 移動体通信網
6 ゲートウェイ
7 インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10