(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の単一波のうちそれぞれの対応する波は、他のセンサよりも近い第1のLATを有する隣接するセンサから調査されたセンサへ伝播し、該調査されたセンサから他のセンサよりも近い第2のLATを有する別の隣接するセンサへ伝播する、該対応する波に従って前記処理デバイスが検出する、請求項4に記載の方法。
前記1つ又は2つ以上のプロセッサは、活性化の前記1つ又は2つ以上のRAP発生源区域の検出の可能性を示すRAPスコア情報を提供するように更に構成されている、請求項8に記載のシステム。
前記複数の単一波のうちそれぞれの対応する波は、他のセンサよりも近い第1のLATを有する隣接するセンサから調査したセンサへと伝播し、該調査したセンサから他のセンサよりも近い第2のLATを有する別の隣接するセンサへと伝播する、該対応する波に従って検出される、請求項10に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
カテーテルアブレーションに使用する従来の方法及びシステムは通常、皮膚の切開部を通って心臓まで誘導されるカテーテルを挿入することを含む。アブレーションを実施する前に、心臓の様々な区域に配置された電極を介して、心臓の心内心電図(IC ECG)シグナルが得られる。このシグナルを監視及び使用して、心臓の1つ又は2つ以上の区域が不規則な心拍を引き起こしているかどうかを判定するための情報を提供することができる。しかしながら、これらのアブレーション対象区域を判定するために使用する従来の方法及びシステムは、時間がかかり(例えば、数時間)、特定の専門技術を有する医療関係者、及び(典型的には多くの時間の訓練を必要とする)経験に依存している。
【0011】
本明細書で開示する実施形態では、心臓における活性化のRAP発生源区域の自動検出を介して、アブレーションの標的とする潜在的な関心領域(ROI)を判定するためのシステム、装置、及び方法を採用する。本明細書で開示する実施形態を使用して、マップの解析及び判読訓練に要する時間を潜在的に減少させ、RAP発生源の隔離及び消滅を目的としたアブレーションなどのためのアブレーションの成功率を増加させることができる。
【0012】
本明細書で開示する実施形態は、リアルタイムでのRAP発生源の検出のための種々の機械学習アルゴリズムの実装を含む。例えば、RAP検出は、時空間的発現による活性化波の解析、及び潜在的なRAP発生源を判定するための活性化の発生源の中心の特定など、活性化に基づいたアルゴリズムを含んでいてもよい。RAP検出アルゴリズムはまた、輪型(例えば、Lasso、PentaRay)のカテーテルを使用して、外円から内円への活性化の分布を特定することを更に含んでいてもよい。一部の実施形態では、様々なRAP検出アルゴリズムはそれぞれ、アルゴリズムを用いて潜在的なRAP発生源が検出される可能性又は確率を示すRAPスコア情報(例えば、値)を提供することができる。1つ又は2つ以上のアルゴリズムのためのスコア情報を提供し、潜在的なアブレーションのROIを判定するために使用してもよい。
【0013】
本明細書で開示する実施形態はまた、潜在的なRAP発生源を検出するために心腔をマッピングし、潜在的なアブレーションのROIの効率的かつ正確な判定を容易にするために使用される、表示用のマップを提供する、高速解剖学的(fast anatomical)マッピング(FAM)を含む、種々のマッピング手法も利用する。マッピング手法は、潜在的なRAP発生源を示すマッピング情報を生成し、潜在的なRAP発生源を示すマッピング情報から促進因子マップ(driver maps)を提供するために、ECGシグナル及び検出した局所活性化時間(LAT)の種々のパラメータ(例えば、周期、早期性(earliness)、R−S複合体)を利用する。促進因子マップは、潜在的な永続因子(perpetuator)を示す永続因子マップと組み合わせることができる。マッピング情報はまた、潜在的なアブレーションのROIの効率的かつ正確な判定を容易にするために、AFプロセスの時空間的発現を表すマップ及びビデオに加えて又はこれに代えて、AF基質の電気物理的状態のマップを生成するために使用することができる。
【0014】
図1は、本明細書にて開示された実施形態で使用されるAFの例示的な分類を示すブロック図である。
図1の例示的な分類は、危険性AFと非危険性AF、及びAFの促進因子と永続因子、及びこれらの相対的な時空間的パターンを区別する。
【0015】
例えば、
図1に示すように、AF 102としての特徴を有する不規則な心拍は、危険性104又は非危険性106として分類される。非危険性AF 106の例としては、心臓の拍動が多くの場合、数秒以内又は数時間後にできるだけ早期に正常化する発作性(すなわち、間欠性)の不規則な心拍の発生、及び通常の心臓が拍動の内科治療又は処置(例えば、心臓除細動)により回復することができる持続性のある不規則な心拍発生が挙げられる。危険性AF 104の例としては、心臓が絶えず続くAFの状態にあり、状態が永続的であると考えられる長めの期間(例えば、1年を超えて)継続する長期に亘る持続性のある不規則な心拍発生が挙げられる。
【0016】
危険性AFは、IC ECGシグナルから誘導することができる特徴(例えば、活性化の領域)に従って分類することができる。活性化の領域は、AFの潜在的な一因となる因子として特定することができる。
図1に示すように、危険性AFは、AFの潜在的な促進因子(以下、促進因子)又はAFの潜在的な発生源(以下、発生源)108及び、AFの潜在的な永続因子110(以下、永続因子)を含む、様々な活性化の領域に従って分類される。促進因子108は、電気パルスが発生して、心臓を刺激して収縮させ、例えば、心房の他の区域への細動様伝導(fibrillatory conduction)を生み出すことにより、潜在的にAFの一因となり得る(例えば、心房内の)活性化の領域である。永続因子110は、また潜在的にAFの一因となり得る持続した活性化の領域(例えば、電気生理学的プロセス/基質)である。
【0017】
これらの時空間的発現に従って、促進因子108及び永続因子110を表す(例えば、マッピングする)ことができる。
図1に示すとおり、促進因子108及び永続因子110は、局所性発生源(焦点)112、及び局在化回転性活性化(LRA)発生源又は回転性活性化パターン(RAP)発生源114を含む例示的な時空間的発現タイプにより分類される。局所性発生源は、一点から遠心的に広がる、心房の小さい区域を起点にする促進因子の一種である。RAP 114発生源は、電気パルスが中央区域を中心に少なくとも360°回転する心臓の不規則な領域である。
【0018】
図1はまた、秩序性伝導遅延116を示すあるタイプ、及び無秩序性伝導遅延118を示す別のタイプを含む、様々なタイプの永続因子110を示している。
図1に示す別のタイプの永続因子110としては、秩序性伝導遅延116を特徴とする心房粗動(AFL)120、並びに無秩序性伝導遅延118を特徴とする、局在化した不規則な活性化(LIA)122、線状ギャップ124、及びピボット126(すなわち、中央区域を中心に360°未満回転する電気パルス)が挙げられる。また、RAP発生源114は、促進因子108及び永続因子110の両方として示される。促進因子108及び永続因子110は、例えば、別々にマッピングされて、促進因子のタイプ及び/又は永続因子のタイプの特定を容易にし、潜在的なアブレーションのROIを効率的かつ正確に判定することができる。
【0019】
促進因子108及び永続因子110のマッピング及び特定はまた、潜在的にAFの一因となり得る1つ若しくは2つ以上の更なる因子、又はAF基質を潜在的に特徴付けることができるパラメータ(すなわち、AFプロセスそのもの)及び/若しくはAFプロセスの発現に基づいてもよい。例えば、潜在的な局所性発生源108を特定するために使用するAFパラメータ又はAF因子としては、ある点からの活性化の無指向的な活性化の広がり、早期性(例えば、興奮間隙の後に開始する局所性発生源)、急速な興奮(例えば、短い周期長かつ高い主周波数の)集中点及びブレイクスルー(例えば、PV、自由壁及び経壁、心内膜及び心外膜)等のトリガ、並びに局所性発生源として発現するマイクロリエントリ回路及び中央障害物の特定の異方性構造に応じて促進因子108として発現することができる短半径のリエントリ回路が挙げられる。
【0020】
RAP発生源114をマッピングし、特定するために使用されるAFパラメータ又はAF因子としては、例えば、反復周期、促進因子源108として発現可能な回転子、(例えば、局在化又は分布した)構造的又は機能的異方性、及び中央障害物の特定の異方性構造に応じて、促進因子108又は永続因子110のいずれか一方として発現可能な短半径のリエントリ回路が挙げられる。
【0021】
永続因子110をマッピングし、特定するために使用されるAFパラメータ又はAF因子としては、例えば、延長した(増大した)経路長、解剖学的(病理学的)ブロック線、繊維症、安定した機能的ブロック線(例えば、不能状態が持続した区域)、臨界部(例えば、ブロック線周辺の最短の経路>経路長)及び細動伝導因子(例えば、分離した波、リエントリ回路因子)が挙げられる。
【0022】
図2は、本明細書にて開示した実施形態で使用するための、アブレーションのためのAFのROIを判定するために使用される例示的なシステム200を示すブロック図である。
図2に示すように、システム200は、カテーテル202、処理デバイス204、及び表示デバイス206を備える。カテーテル202は、それぞれが、経時的な心臓の区域の電気活動(電気シグナル)を検出するように構成された、カテーテルセンサ(例えば、電極)のアレイを含む。IC ECGを実施する場合、それぞれの電極は、電極と接触した心臓の区域の電気活動を検出する。システム200はまた、心臓の電気生理学的パターンが原因の皮膚上での電気的変化の検出による、心臓の電気活動を検出するように構成された心外センサ210(例えば、患者の皮膚上の電極)を含む。
【0023】
検出したIC ECGシグナル及び検出した心外シグナルを、処理デバイス204により処理(例えば、経時的に記録、フィルタリング、細分化、マッピング、結合、加工等)し、表示デバイス206上に表示する。
【0024】
実施形態には、IC ECGシグナル及び心外ECGシグナルを検出するために使用されるセンサを含む、ECGシグナルを検出するために使用される任意の数のセンサ210を含むことができる。簡略化する目的で、本明細書に記載するシステム及び方法は、IC ECGシグナルの検出及び使用について言及する。しかしながら、実施形態では、IC ECGシグナル若しくは心外ECGシグナル、又はIC ECGシグナル及び心外ECGシグナルの両者の組み合わせを利用してもよいことに留意されたい。
【0025】
処理デバイス204は、それぞれがECGシグナルを処理するように構成されている1つ又は2つ以上のプロセッサを備えることができる。処理デバイス204のそれぞれのプロセッサは、経時的にECGシグナルを記録し、ECGシグナルをフィルタリングし、ECGシグナルをシグナルの構成要素(例えば、傾斜、波、複合体)に細分化し、ECGシグナルをマッピングし、ECGシグナル情報を組み合わせ、マッピングし、マッピング情報を補間する等を行なうように構成することができる。
【0026】
表示デバイス206は、それぞれが、ECGシグナル、ECGシグナル情報、AFプロセスのマップ、及びAFプロセスの時空間的発現を表すマップを表示するように構成された1つ又は2つ以上のディスプレイを含んでもよい。
【0027】
カテーテルセンサ208及び心外センサ210は、処理デバイス204と有線又は無線で通信することができる。表示デバイス206もまた、処理デバイス204と有線又は無線で通信することができる。
【0028】
図3A及び
図3Bは、潜在的なアブレーションのROIを特定するための例示的な方法300を示すフローチャートの一部である。方法300は、中心部から外側に向かってIC ECG層、前処理層、LAT検出層、マップ分割層、マップ加工層、及びマップ判読層を含むマッピング分類法を用いる。
【0029】
図3Aは、例示的な方法300の一部を示す。
図3Aのブロック302に示すように、方法300は、IC ECG層の一部として、心臓のある区域の電気活動を表すIC ECGシグナルを得ることを含む。ブロック302で得られるIC ECGシグナルは、例えば、心臓の様々な区域と接触する多数の電極のうち1つから得られる。IC ECGを得た(302)後、方法300は、前処理層の一部として、
図3Aのブロック302に示すように、得られたECGシグナルを前処理することを含む。前処理は、例えば、心室遠視野(ventricular far field)シグナルの取消、ベースラインの補正、及びノイズ除去等の、1つ又は2つ以上のアルゴリズムの実行を含んでもよい。心室遠視野の検出の例としては、空間平均法(SAM)、時間平均法(TAM)、システム特定法(SIM)、及び主成分解析(PCA)を挙げることができる。
【0030】
ブロック302で得られたそれぞれのIC ECGシグナルに関して、対応する前処理されたIC ECGシグナルの1つ又は2つ以上のLATがブロック304で検出される。それぞれのシグナルの(
図3AでLATQとして示される)LAT品質(LAT quality)は、例示的なLAT検出層の一部としてブロック306で判定される。シグナルの(
図3AでCPLXとして示される)AF複雑性(AF complexity)は、ブロック308で判定される。
【0031】
決定点310で示すように、方法300は、シグナルのLAT品質及びAF複雑性に基づいて、カテーテルを復位するかどうかを判定することを含む。品質の高いIC ECGの典型的な特徴は、ベースラインのうねりがほとんどないこと(例えば、低いベースライン対IC−ECG RMSの振幅、限定された心室遠視野電位対IC−ECG RMSの振幅)である。IC−ECGシグナルの特徴としては、AF中に特定可能な心房複合体(例えば、50〜200ms間隔、約150msの中央値である等電性セグメントの反復傾斜(isoelectric segments repeating slopes)により分離された、閉じ込められた(約50ms)複合体)が挙げられる。品質の高い複合体の特徴は通常、複合体内に相当の増幅、及び下方向への急な傾斜(対上方向への傾斜)を有する。IC ECGシグナルの特徴を(例えば、測定可能な0%〜100%の値を有する)測定可能な単一の特徴又はパラメータに組み合わせて、LAT品質を規定することができる。LAT品質をAF複雑性と比較して、カテーテルを復位すべきかどうかを判定することができる。
【0032】
いくつかの実施形態において、AF複雑度に関してAFをマッピングする能力により品質を規定する。カテーテルを復位するかどうかを判定することは、マップを生成し、生成したマップを使用して、マッピング電極の適用範囲の程度が、AF複雑度を満たす(例えば、一致する)かどうかに基づき、AFをマッピングすることができる(例えば、マッピングするのに十分である)かどうかを判定することを含んでもよい。AF複雑度に関してAFをマッピングする能力は、マップの閾値(例えば、十分な程度、信頼できる程度)を満たすことを含んでもよい。単一のパラメータ(すなわち、マッピングの適用範囲)を使用して、マッピング電極の適用範囲の程度を規定する。マッピングの適用範囲を規定するために組み合わせられる特徴の例としては、(1)マッピング電極の接触(例えば、カバーした区域に関係する活性組織(壁)との接触とLATの正確性)、(2)電極の分解能(例えば、平均距離、最小距離及び最大距離を含む電極間の距離及び電極の感度半径)、(3)検出アルゴリズムにより提供されるIC ECGの品質及び関係するアノテーションが挙げられる。
【0033】
AF複雑性としては、AFが波の分解(ブロック線)、融合及び波の湾曲を生成する間の、活性化の複雑性を挙げることができる。したがって、(例えば、y軸に沿って測定される)あるAF複雑度が所与の場合、(x軸に沿って測定されるシグナル及びアノテーションの品質を含む)マッピング適用範囲が、AF複雑性をマッピングするのに十分である場合に、AFをマッピングするために使用することができる(例えば、信頼できる又は十分な)マップとして、マップを判定してもよい。そうでない場合、マップの信頼性は損なわれるか、又は不十分となり得る。
【0034】
次に、信頼できるか又は十分なマップを使用してシグナルを解析して、カテーテルを復位すべきかどうかを判定することができる。決定点310にてカテーテルを復位することを判定した場合、カテーテル(例えば、カテーテル202)はブロック312で復位され、ブロック302で新しいIC ECGシグナルが得られる。決定点310でカテーテルを復位すべきであることを判定した場合、方法300は、(
図3A及び
図3Bに示される)「点A」313へと続く。
【0035】
図3Aは、簡便化の目的のために、単一のIC ECGシグナルを得ることを示す。しかしながら、実際には、心臓に接触する複数の電極のそれぞれについての複数のシグナルが得られる。ブロック202で得られるそれぞれのIC ECGシグナル、及びシグナル毎にブロック204で検出された1つ又は2つ以上のLATは、「点A」313で受信される。
【0036】
図3Bは、潜在的なアブレーションのROIを判定するために使用することができる例示的な方法を示す。
図3Bに示すように、得られたそれぞれのIC ECGシグナル、及びシグナル毎に検出された1つ又は2つ以上のLATを使用して、(
図3BでAF基質314として示される)AF基質の電気物理的状態を含むAFプロセスのマップ、及び例示的なマップ分割層の一部としての、(
図3BでAFプロセス316として示される)AFプロセスの時空間的発現を表すマップを生成する。
【0037】
例えば、
図3Bに示すAF基質314に関して、検出した1つ又は2つ以上のLATを使用して、AFの一因となり得る1つ又は2つ以上の因子又はパラメータを独立して判定する。
図3Bの左側は、所定の時間窓にわたり情報を収集しながら、後続のLAT318、最初の活性化(早期性)324、並びにRS比320及び細分化322(例えば、細分化した電気記録図)を含むIC ECGの形態的側面の違いに基づく、平均間隔(例えば、周期)を評価することによりAF基質を特徴付ける方法を示す。例えば、検出したLATを使用して、ブロック318にて周期情報(例えば、周期長)を判定し、ブロック324にて早期性情報(例えば、最早期活性化時間、活性化間隙の後に開始する初期の促進因子)を独立して判定する。それぞれのIC ECGシグナルを使用することで、ブロック320にてR−S複合体情報(例えば、S波に対するR波の比率)、並びにブロック322にてIC ECGシグナルの細分化(例えば、傾斜情報、例えば、関係する電極が隣接する電極よりも早く活性化された割合を示すといった、複数の電極のうち1つからの最早期活性化として提示される、発生源の挙動の発生を示す情報)により得られる情報、並びにブロック326にてCVブロック情報(例えば、心臓を通過する電気インパルスの伝導(すなわち、進行)遅延又はブロックを示す情報、例えば、電気パルスが心臓内のある距離を移動する伝導時間(CT)、経路長(すなわち距離)、及び電気パルスのCV)もまた独立して判定される。
【0038】
図示されるとおり、促進因子マップ328は、周期情報318、早期性情報324、及びR−S複合体情報320から生成される。永続因子マップ330は、CVブロック情報326、及び細分化情報322から生成される。図示されるように、促進因子マップ328の生成に使用した情報と永続因子マップ330の生成に使用した情報を組み合わせて(例えば、1つのマップ、又は1つのディスプレイ区域内での重ねたマップ若しくは隣接するマップ)、組み合わせた促進因子/永続因子マップ334を生成する。次に、組み合わせた促進因子/永続因子マップ334を使用して(例えば、例示的なマップ加工層の一部として加工して)、1つ又は2つ以上のアブレーションのROI 350を判定することができる。
【0039】
図3Bに示すAFプロセス316に関して、検出した1つ又は2つ以上のLATを使用して、活性化/波マップ336、CVマップ338(例えば、電気パルスのCT、経路長及び/又はCVから生成したマップ)、並びにブロックマップ344(例えば、シグナルの伝導における妨害物を示す情報から生成したマップ)を独立して生成する。
【0040】
活性化/波マップは、例えば、同一の波により活性化された隣接電極により制限されるものの、隣接電極よりも早く活性化された対応する電極により検出される、活性化波の割合を示すといった、同一の波により制限された複数の電極のうちの1つの最早期活性化を提示する発生源の挙動の発生を表すマップを含んでもよい。活性化波マップはまた、例えば、細動波の開始と関係する電極位置の発生を表すマップを含んでもよい。
【0041】
それぞれのIC ECGシグナルを使用して、電圧マップ342及び細分化マップ340を独立して生成する。マップ336〜344の生成に使用した情報を組み合わせて、組み合わせたマップ又はビデオ346を提供する。いくつかの実施形態において、活性化/波マップ336及び電圧マップ342の生成に使用した情報を組み合わせて、組み合わせた活性化/波/電圧マップ又はビデオを生成し、CVマップ338、ブロックマップ344、及び細分化マップ340の生成に使用した情報を組み合わせて、組み合わせたCV/ブロック/細分化マップ又はビデオを生成する。ブロック348にて、組み合わせたマップ/ビデオ346を解析(例えば、例示的なマップ判読層の一部として、医療関係者により判読)して、ブロック350でアブレーション対象のROIを判定する。組み合わせたマップ/ビデオ346は、容易に可視化及び判読可能なAFプロセスの時空間的発現を表し、アブレーションのためのROIを判定するための、効率的かつ正確なプロセスを容易にすることができる。判定されたROIを、例えば、色、4Dマップ上の3D断面、アイコン(例えば、動的に変化するアイコン)等により表す(例えば、表示する)ことができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、組み合わせた促進因子/永続因子マップ334と、組み合わせたマップ/ビデオ346の両方を使用して、ブロック350にてアブレーションのためのROIを判定する。いくつかの実施形態において、組み合わせた促進因子/永続因子マップ334又は組み合わせたマップ/ビデオ346のいずれか一方を使用して、ブロック350にてアブレーションのためのROIを判定する。例えば、組み合わせたマップ/ビデオ346を使用する(例えば、見る、解析する)ことなく、組み合わせた促進因子/永続因子マップ334を使用して、ブロック350にてアブレーションのためのROIを判定することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、品質マップ332もまた、組み合わせた促進因子/永続因子マップ334及び/又は組み合わせたマップ/ビデオ346と組み合わせて使用して、ブロック350にてアブレーションのためのROIを判定する。品質マップ332を使用して、例えば、AF基質314に関係する生成されたマップ(例えば、促進因子マップ328、永続因子マップ330、及び促進因子/永続因子マップ334)、並びにAFプロセス316パラメータに関係する生成されたマップ(例えば、活性化/波マップ336、CVマップ338、細分化マップ340、電圧マップ342、及びブロックマップ344)の信用度又は信頼度の判定を容易にすることができる。品質マップの品質が低いと、生成したマップは信頼性が低く、品質マップが、生成したマップの基準として高い品質のシグナル(IC ECG)を示す場合と比較して、アブレーションのROI(350)を指定することは、(例えば、医師による)注意レベルが高いとみなさなければならない。
【0044】
いくつかの実施形態において、ブロック350でのアブレーションのためのROIを判定することは、アブレーションのための1つ又は2つ以上のROIの判定に使用する1つ又は2つ以上のアブレーション部位の指定又は選択を含む。例えば、促進因子の兆候及び永続因子の兆候からアブレーション部位を指定又は選択(例えば、促進因子マップ328、永続因子マップ330、又は組み合わせた促進因子/永続因子マップ334から判定)してもよく、指定した部位に基づいてROIを判定してもよい。
【0045】
本明細書にて開示したマップ及びマッピング手法は、潜在的に、(i)AFマップの解析訓練時間を減少させ、(ii)アブレーションのためのROIを判定する時間を減少させ、(iii)AFマップの効率的な判読を容易にし、(iv)促進因子の隔離及び消滅、経路の延長、リエントリ回路、細動伝導、及び細分化した電位の低速化を目的とするアブレーションに対するアブレーションの成功率を増加させる。
【0046】
上述したとおり、本明細書で開示する実施形態では、心臓における活性化のRAP発生源区域の自動検出を介して、アブレーションの標的とする潜在的なROIを判定するためのシステム、装置、及び方法を採用する。
図4A及び
図4Bは、様々な心臓の場所における例示的なRAP 404及び408を示す心臓402の線
図400である。例えば、
図4Aの線
図400Aは、心臓402を中心に回転するRAP 404を示す。促進因子は、心臓402の様々な場所406におけるRAPへとシグナルを不規則に送ることができる。
図4Bの線
図400Bは、心臓402の右心房410のある区域において環状に回転するRAP 408を示す。促進因子は、心臓402の場所412におけるRAP 408へと、シグナルを不規則に送る。
図4A及び
図4Bにおける、RAP 404及び408のサイズ、形状、及び場所、並びに場所406及び412は、単なる例示である。RAP現象を、最小の旋回数又は回転数により定義してもよい。RAPの強度を、旋回数を基準にした値により定義してもよい。
【0047】
RAPの検出は、時空間的解析、輪型(例えば、Lasso、PentaRay)のカテーテルを使用した外円から内円への活性化分布の特定、及び安定した形態(例えば、周期長(CL)及び形態)の特定による、活性化波に従う活性化に基づくアルゴリズムを含んでいてもよい。
【0048】
活性化に基づくアルゴリズム
図5は、実施形態による、RAPを検出するために使用することができる例示的なバスケット型カテーテル500を示す。例えば、
図5に示すように、バスケットカテーテル500は、複数の電極502を備える。患者の心臓の電気活動を示し、それぞれの電極502に対応する、ECGシグナルを検出することができる。医療関係者(例えば、医師)は、電極502a及び502bを、アノテーション用の類似したタイムスタンプを有するものとして特定することができる。医師は、類似したアノテーションを有する多くの電極502を特定することができる。電極502a及び502bの特定後、既定範囲(例えば、類似したアノテーションを有する電極の2センチメートル)内にあるその他の隣接する電極を特定する。例示的な範囲を、
図5の円504により示す。隣接する電極のパラメータを算出(例えば、平均)して、RAPの活性化の線の中心を特定することができる。
【0049】
図6は、実施形態による、RAP発生源の検出の例示的な方法600を示すフローチャートである。説明の目的のために、64個の電極を備えたバスケットカテーテルを介して取得したIC ECGシグナルの記録の例示的な解析法を使用して
図6に示す方法600を実施する。しかしながら、様々なタイプのカテーテルを使用して、様々な数の電極を使用して、方法を実施することができる。本例では、記録を使用して、潜在的に回転子に関連するRAP発生源として視覚的に特定可能であり、アブレーション(例えば、高周波アブレーション(RFA))の標的になり得る、ROIを生成することができる。
【0050】
本例では、単極電位図(EGM)の活性化データをリアルタイムに提供し、品質及び遠視野の心室EGMに対してEGMデータをフィルタリングする。単極EGMは、自動的にアノテーションされる。主周波数(DF)解析及び自動EGM解析を実行して、単一発生源から流出する波頭を示唆する周期長の50%超を占める、QSパターン及び「規則的な」活性化勾配を特定する。心房の自動的なアノテーションは、RAP検出用のための未加工データである。心房の伝導波の単一の伝播を、単一電極に基づいて調査する。
【0051】
図6のブロック602に示すように、方法600は、心房のアノテーションのための時間窓を選択することを含む。単一波を、所与の窓における電極ごとに繰り返し判定する。調査中の電極に向かって波を伝播している最も確実な電極によって、かつ調査中の電極から波を伝播されている最も確実な電極によって、時間窓において現在調査中の電極ごとに、伝導の「単一波」を画定する。最も確実な電極は、有効な伝導速度(0.1mm/秒超かつ15mm/秒未満)を有する最も近い活性化を有する隣接する電極である。
【0052】
図7は、電極A2のための波の形成を判定する例示的な図である。
図7に示すように、複数の電極(A1、A2、...H8)をY軸上に示し、時間(秒)をX軸上に示す。時間窓は、時間0.0秒〜時間0.19秒の破線704間で選択される。窓は平均的な周期長に相当する。
図7に示すドットは、対応する電極のための心房のアノテーションを表す。ドット704は、電極A2のための波を形成するのに有効である心房のアノテーションを表す。残りのドットは、A2から空間的に遠く離れているため無視される。
【0053】
窓は、例えば、周期長の±の割合(例えば、20%)のシグナルの周期長を示す窓を含んでいてもよい。例えば、窓は、
図7に示すように、破線706により画定される追加の20%のマージンを有する。追加のマージンを使用して、対象の窓内にはない最も確実な電極を発見し、現在の周期長の背後にある複合波の潜在的な適用範囲を増加させることができる。
【0054】
決定ブロック604にて、任意の追加のアノテーション(例えば、類似したタイムスタンプを有する電極)を追加するかどうかに関する判定を行なう。例えば、上述したとおり、電極のアノテーションを使用して、所与の窓における電極ごとに単一波を繰り返し判定する。したがって、電極A2の調査後、電極A3のための波を形成するのに有効な心房のアノテーションを使用して、別の電極(例えば、電極A3)のための単一波を判定する。
【0055】
図6に戻り参照するが、追加的なアノテーションがある(つまり、電極のそれぞれに対し反復が完了する)と判定した場合、ブロック606にてアノテーションのフィルタリングが行われる。例えば、調査した(電極に対応する)心房のアノテーションごとに、周期長の閾値未満の周期長を有する調査した電極付近における心房のアノテーションを、解析結果を元にフィルタリングを行なう。自動EGM解析を実行して、単一発生源から流出する波頭を示唆する周期長の50%超を占める、QSパターン及び「規則的な」活性化勾配を特定する。
【0056】
その後、ブロック608にて単一波の検出を行なうことができる。例えば、
図7に示すように、電極A1及び電極A3は、電極が有効な伝導速度を有する最も近い活性化を有しているために、波において「最も確実な」電極である。したがって、単一波は、A1→A2→A3によって形成され得る。
【0057】
図8Aに、複数の例示的な単一波802の構成を示す。
図8Aに示すように、単一波802は、(
図8Aでは破線806により画定される)窓内のアノテーションのそれぞれ1つから繰り返し構築することができる。単一波802を形成するために使用する電極を
図8Aの左側に示す。その後、窓の始点及び終点を、既定量(例えば、CL/2)だけ増やしてもよく、(
図8Aの破線808によって画定される)新しい窓において単一波が検出される。
【0058】
単一波802が形成された後、ブロック610にて複合波の検出を行なう。例えば、現在の例を使用して、最大64個の単一波のセットから複合波を形成することができる。1つ又は2つ以上の主波を構築可能であり、また主波の先頭からかつ終端から、主波に重なり合う単一波が加えられる。
【0059】
図8Bは、単一波802から形成される、(
図8Bでは破線806により画定される窓における複数の例示的な複合波804の構成を示す。例えば、複合波(G5→G6→F6→E5)は、単一波(G5→G6→F6)、(G5→G6)及び(G6→F6→E5)から組み立てられる。単一波(G5→G6)は、電極G5のために構成された波である。G5より前に心房活性化が判定されないため、G5は、複合波の始点である。更に、電極E5が単離された点であるため、この点の後に判定される心房活性化はなく、複合波は、電極E5において終了する。
【0060】
ここで、以下の単一波(B5→B6→A7、A7→B7→C6、C6→C7、H3→H4、H1→H2→H3)に基づいた、複合波の形成を説明するために1つの例について記載する。複合波は、第1の単一波(B5→B6→A7)から開始する。主波(A7→B7→C6)の終点及び単一波(A7、B7、C6)の始点が電極A7において重なり合うため、2つの波が結び付けられ、複合波(B5→B6→A7→B7→C6)が構成される。第3の単一波(C6→C7)が主波の終点と電極C6において重なり合うため、2つの波が結び付けられ、複合波(B5→B6→A7→B7→C6→C7)が生成される。
【0061】
次の2つの単一波(H3→H4及びH1→H2→H3)は複合波(B5→B6→A7→B7→C6→C7)と重なり合わないため、単一波は結び付けられず、より大きな複合波を形成しない。次の2つの単一波(H3→H4及びH1→H2→H3)を使用して、次の複合波(H1→H2→H3→H4)を形成する。複合波ごとに、パラメータのセット(例えば、持続時間、S波の存在、及び周期長に対する波の割合(以下、「%CL」))を算出する。%CLが%CLの閾値(例えば、50%)よりも小さい場合、波は、更なる解析結果から無視される。
【0062】
単一波をなす2つの電極が複合波と交差する(つまり、波の境界にはない)場合、主波は2つの波(例えば、複合波(B5→B6→A7→B7)を単一波(B6→A7→A8)と組み合わせて、2つの複合波(B5→B6→A7→B7及びB5→B6→A7→A8)を形成)に分割される。
【0063】
複合波が所与の窓に対して形成された後、窓の始点及び終点が既定量(例えば、CL/2)だけ増加し、(
図8Bの破線808によって画定される)新しい増加した窓において複合波が検出される。ブロック610にて複合波の検出が完了した後、方法は、ブロック602へと戻る。(電極ごとの)アノテーションのそれぞれが解析されるまで、プロセスは繰り返される。
【0064】
更なる心房のアノテーションがないと判定された場合、複合波は、ブロック612にてフィルタリングされ統合される。つまり、プロセスが完了すると、「1サイクル」の複合波のそれぞれは、統合されて、RAPを形成する。周期長の50%未満を占める複合波がフィルタリングされる。解析用の基本的な窓がCLに基づき、2つの連続した窓がCL/2だけ重なるので、同一の複合波は、2回以上検出されてもよい。したがって、同一の複合波は、更なる解析からフィルタリングされる。例えば、(1)持続時間において90%超のオーバラップが波間に存在する場合、(2)波を形成する心房のアノテーションの75%超が同一である場合、2つの複合波は同一とみなされる。この場合、短い方の波がフィルタリングされる。
【0065】
複合波のそれぞれがフィルタリングされ統合される際、潜在的なRAPは、ブロック614にて検出される。
【0066】
RAPは、(1)CLの50%超に亘る2つ以上の連続的な全収縮期の波、及び(2)周期範囲の閾値内にある2つ以上の周期から構築される。しかしながら、RAPは、周期間を移動することができる。したがって、RAPの静止画像を表し、RAPの始点とRAPの終点との間の距離(例えば、ミリメートル単位)を抽出するために、電極間の波のそれぞれの移動を計算する。電極から隣接する電極への伝導経路は、電極からその隣接する電極への最大の移動によって決定される。例えば、電極A2が5周期に亘ってRAPに関与している場合、3つの波がA2からB2へと伝播し、4番目の波がA2からA1へと伝播し、また5番目の波では電極A2の存在が確認できず、その後、RAPは、静的表現に関して、A2からB2へと伝播すると考えられる。それぞれの伝導経路が形成される際、波の静的表現が得られ、波の2つのタップ間のユークリッド距離は、波の先頭と終端との間の距離により規定される。
【0067】
潜在的には、所与の電極により確認される心房活性化の一般的な特性は、2つ以上のRAP周期の間ほぼ同じままである。一部の実施形態では、波における電極間の同一の移動の割合が、既定の移動閾値以上(例えば、35%)である場合、連続波(波の始点間の差が最大300ミリ秒)は、RAPであるとみなされる。
【0068】
一部の実施形態では、コサイン類似度指数:
【0069】
【数1】
[式中、・は、2つの波のドット積であり、||波χ||は、波のノルムである]を使用して、2つの心房活性化間の類似度を組み込んでもよい。電極の割合が既定の類似度閾値(例えば、50%)以上である場合、RAPは有効であり、それにより同形特性(つまり、コサイン類似度指数が0.5超)を示す。
【0070】
図9A〜
図9Dは、様々な類似度を有する波920及び904の例を示すグラフである。
図9A〜
図9Dに示すように、波はそれぞれ、0.95987、0.25502、0.19444、及び0.52399の類似度を有する。
図9A及び
図9Cの心房の活動は、低類似度によりフィルタリングされる。
図9A及び
図9Cにおける心房の活動は、コサイン類似度指数が0.5超であるため、有効なRAPである。
【0071】
一部の実施形態では、RAPが示す電位パターン、例えば、周期パターンを利用して、RAPを検出することができる。3D空間内における任意の閉ループは、潜在的にRAPの周期パターンを表すことができる。先頭から終端間の最小距離(つまり、先頭電極と終端電極との間の距離)を、RAPに関与している電極に基づいて算出すことができる。
【0072】
例えば、RAPにおける対となる電極間の距離(例えば、波内の任意の数の電極を分ける距離)を算出する。最小距離は、先頭から終端となる。以下の電極(A1、A2、A3、B2、B3、C2、C3、B4、A3)によって画定されるRAPに対して、A1〜C3、A1〜B4、A1〜A3、A2〜B4、A2〜A3、A3〜A3の距離を算出する。A3とそれ自身との間のユークリッド距離が0であるため、先頭から終端までの距離はゼロである。先頭から終端までの距離は、RAPのフィルタとなる(つまり、先頭から終端までの距離が既定閾値距離(例えば、25mm)未満である場合、RAPは有効である)。
【0073】
RAP解析のため、記録ごとに、以下のパラメータを抽出する。
1)波に関与する電極により表される静的なRAPの波。(例えば、A1、A2、A3、B3、C3は、電極A1で始まり電極C3で終わる波である。)RAPの指標としては、円の類似形状を形成すること及び密集した連続した電極が挙げられる。
2)RAP内の周期数−以下の2つの測定値の最小値を算出する。(1)平均CLにより除されたRAP持続時間、(2)RAPを形成する実際の複合波の数。周期数が大きくなるほど、全収縮期の活性化である可能性が高いことが示される。
3)%CL−RAPに関与する全複合波の周期長の平均割合。50%超である場合、全収縮期の活性化である可能性が高いことが示される。
4)RAPの始点−終点:RAPの始点及び時点。RAPにおける最初の複合波の最初の時間アノテーションから、RAPに関与する最後の複合波による最後の時間アノテーションまで。
5)波の持続時間=(終点−始点)秒単位
6)先頭から終端(mm)−静的波の最初の電極と最後の電極との間のミリメートル単位のユークリッド距離。距離が短くなると、RAPの高い可能性を示す因子となる。
7)先頭から終端(ミリ秒)=RAP中の平均周期長−RAPを形成する複合波の平均持続時間。ACLが短くなると、RAPの高い可能性を示す因子となる。
8)S波の#(S波の%)−RAPに関与する複合波におけるS波の数(又は割合)である。%が高くなるほど、RAPの高い可能性を示す因子となり、また局所性発生源がRAPに隣接していることを意味することができる。
9)最初のS波−静的なRAPの最初の電極は、少なくとも1回S波から始まりますか?そうである場合、RAPの高い可能性を示す因子となり、また、局所性発生源がRAPに隣接していることを意味し、局所性発生源がRAPに隣接していることを意味することができる。
【0074】
図10A及び
図10Bは、
図10Eの表1002における1行目のデータに対応するRAPの例示的な静的表示を示す図である。
図10Aは、電極間の三次元(3D)空間を通って伝播する例示的な波1004を示す図である。
図10Bは、
図10Aに示す関連する電極の電位図である。
【0075】
図10C及び
図10Dは、シミュレーションデータからの例示的なRAPを示す図である。
図10Cは、電極間の三次元(3D)空間を通って伝播する例示的な波1006を示す図である。
図10Dは、
図10Cに示す関連する電極の電位図である。
図10Cの心房のアノテーションは、180ミリ秒の周期長の間に電極A1で始まり電極B2で終わる、13個の均等に間隔をあけたアノテーションを含む。
図10Cは、30ミリ秒の位相シフトを有する6周期に沿うアノテーションを有する周期の100%に亘る全収縮期の活性化を表す。
【0076】
複合波をフィルタリングし統合した後、潜在的なアブレーションのROIとして、RAPを判定する。例えば、連続する少なくとも2つの、「同一の」全収縮期の活性化をRAPとしてみなしてもよい。波間の同一の電極移動の割合(又は数)が移動割合の閾値(例えば、35%)以上である場合、活性化を同一の波としてみなしてもよい。
【0077】
上述したとおり、一部の実施形態では、様々なRAP検出アルゴリズムはそれぞれ、アルゴリズムを使用して潜在的なRAP発生源が検出される可能性又は確率を示すRAPスコア情報(例えば、値)を提供してもよい。例えば、スコア情報は、別々の周期に亘る2つ以上の心房活性化間の類似度に基づいていてもよい。スコア情報は、2つ以上の全収縮期の活性化の特定された中心の比較に基づいていてもよい。スコア情報は、時間間隔に亘るECGシグナルの、RAP強度の値に基づいていてもよく、RAP強度は、以下のとおり算出することができる。
RAP強度=合計(現象(n)×現象あたりの旋回数) (式2)
【0078】
方法600は、RAP活性化発生源を検出すると終了する。
【0079】
外円から内円への活性化の分布
上述したとおり、RAP検出はまた、輪型(例えば、Lasso、PentaRay)のカテーテルを使用して、外円から内円への活性化の分布を特定することを含んでいてもよい。例えば、本出願と同時に出願された、その出願全体が記載されているかのように、その全体が参照として組み込まれる「Non−Overlapping Loop−Type Or Spline−Type Catheter To Determine Activation Source Direction And Activation Source Type」と題された出願JNJ−BIO5643USNP4に記載されるカテーテルなど、多くの非オーバラップの同心状の環を備え、かつ90度だけ離れて列状に配列された極を有するカテーテルを使用して、それぞれのシグナルに対しIC ECGシグナル及びLATを検出することができる。
【0080】
図11は、活性化の波頭方向を特定して、回転性活性化パターンの活性化の起点を判定するために使用することができる例示的な電極構成1100の図である。本例では、電極の活性化配列は、円形パターン又は回転性パターンで生じ得る。例えば、波頭1110がカテーテルに接近すると、電極A1、A2、A3、及びA4は、波頭1110を検出し、ほぼ同時に活性化する。電極A1、A2、A3、及びA4の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。波頭1110が進行し続けると、電極B1、B2、B3、及びB4が波頭1110を検出し、ほぼ同時に活性化する。電極B1、B2、B3、及びB4の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。電極B1、B2、B3、及びB4の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。電極B1、B2、B3、及びB4の活性化に続いて、電極C1、C2、C3、及びC4が波頭1110を検出し、ほぼ同時に活性化する。電極C1、C2、C3、及びC4の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。電極C1、C2、C3、及びC4の活性化に続いて、電極D1、D2、D3、及びD4が波頭1110を検出し、ほぼ同時に活性化する。電極D1、D2、D3、及びD4の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。本例では、外側の円の回転性パターンは、周期長(CL)の大部分をカバーすることができる。カテーテルが回転活動の中心に向けて移動するにつれ、回転性パターンの短縮化を観察することができる。
【0081】
図12は、
図11の電極構成を有するカテーテルからの記録シグナル1200の一例の図である。本例におけるカテーテルからの記録シグナル1200は、回転性活性化パターンに対する電極活性化時間に基づき、ディスプレイ上に表示されることができる。本例では、電極セットA1210は、電極A1、A2、A3、及びA4を含む。電極セットB 1220は、電極B1、B2、B3及びB4を含む。電極セットC 1230は、電極C1、C2、C3及びC4を含む。電極セットD 1240は、電極D1、D2、D3及びD4を含む。無制限数の周期を示すことができるが、本例では簡便化のため、2周期の回転活動をC
1 1250、及びC
2 1260として示す。第1の周期C
1 1250では、波頭1110が、電極セットA 1210の電極全てをほぼ同時に活性化し、電極セットA 1210の電極の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。波頭1110が回転経路に沿って移動するにつれて、波頭1110は、電極セットB 1220の電極全てをほぼ同時に活性化し、電極セットB 1220の電極の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。次に、波頭1110は、回転経路に沿って移動を続け、電極セットC 1230の電極全てをほぼ同時に活性化し、その後、最終的にほぼ同時に電極セットD 1240を活性化する。電極セットC 1230及び電極セットD 1240の電極の活性化はそれぞれ、システム内で記録シグナルとして記録される。その後、この活性化周期は、C
2 1260で繰り返される。この情報、及び記録シグナル1200の配列に基づいて、システムは、波頭1110が回転性活性化パターンであること、及びカテーテルが活性化の起点にあることを判定することができる。
【0082】
図13は、
図11の電極構成を有するカテーテルからの記録シグナル1300の別の例の図である。本例におけるカテーテルからの記録シグナル1300は、回転性活性化パターンに対する電極活性化時間に基づき、ディスプレイ上に表示されることができる。本例では、
図12と同じデータが、代替的な構成において表示される。本例では、記録シグナル1300は、ユーザにより手動で変更することができるか、又は電極の列のそれぞれに沿う活性化の配列に基づき最適な構成を表示するためのアルゴリズムを使用することにより自動でアップデートすることができる、所定のテンプレート又は構成に従って配列することができる。
【0083】
図13を参照すると、電極セット1 1310は、電極A1、B1、C1、及びD1を含む。電極セット2 1320は、電極A2、B2、C2、及びD2を含む。電極セット3 1330は、電極A3、B3、C3、及びD3を含む。電極セット4 1340は、電極A4、B4、C4、及びD4を含む。本例では、波頭1110は、電極A1、A2、A3、及びA4をほぼ同時に活性化し、これらの電極の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。波頭1110が回転経路に沿って移動するにつれて、波頭1110は、電極B1、B2、B3、及びB4をほぼ同時に活性化し、これらの電極の活性化は、システム内で記録シグナルとして記録される。その後、波頭1110は、回転経路に沿って移動を続け、電極C1、C2、C3、及びC4をほぼ同時に活性化し、その後、最終的に、電極D1、D2、D3、及びD4をほぼ同時に活性化する。電極C1、C2、C3、及びC4並びに電極D1、D2、D3、及びD4の活性化はそれぞれ、システム内で記録シグナルとして記録される。
【0084】
上述のとおり、1つ又は2つ以上のアルゴリズム(例えば、活性化に基づいたアルゴリズム、及び外円から内円への活性化分布に関するアルゴリズム)のためのスコア情報を提供し、潜在的なアブレーションのROIを判定するために使用することができる。
【0085】
本明細書における開示に基づき多くの変更が可能であると理解されるべきである。特定の組み合わせにおける特徴及び構成要素を上述したが、それぞれの特徴又は構成要素は、他の特徴及び構成要素なしで単独で、又は他の特徴及び構成要素と種々に組み合わせて、若しくは組み合わせることなく使用することができる。
【0086】
参照により本特許出願に援用された文書は、これらの援用された文書で定義されているあらゆる用語が、本明細書において明示的又は暗示的になされた定義と矛盾するような場合を除いて、本出願の一体部分とみなされるべきであり、本明細書における定義のみが検討されるべきである。
【0087】
提供した方法は、汎用コンピュータ、プロセッサ、又はプロセッサコアへの実装を含む。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、特殊用途のプロセッサ、従来のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数個のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ若しくは2つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、現場でプログラミング可能なゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、及び/又はステートマシンが挙げられる。かかるプロセッサは、処理したハードウェア記述言語(HDL)の命令の結果、及びネットリストを含む他の仲介データ(コンピュータの可読媒体に保管可能なかかる命令)を使用する製造プロセスを構成することにより製造することができる。かかる処理の結果は、続いて、本明細書に記載の方法を実装するプロセッサを製造するための、半導体製造プロセスで使用されるマスクワークとすることができる。
【0088】
本明細書において提供する方法又はフローチャートは、汎用コンピュータ若しくはプロセッサにより実行するための、非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアで実装することができる。非一過性のコンピュータ可読記憶媒体の例としては、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内部ハードディスク及び取り外し可能なディスク等の磁気媒体、磁気光学媒体、並びにCD−ROMディスク、及びデジタル汎用ディスク(DVD)等の光学媒体が挙げられる。
【0089】
〔実施の態様〕
(1) 心房の回転性活動パターン(RAP)発生源の検出の方法であって、該方法は、
複数のセンサを介して、経時的な心電図(ECG)シグナルを検出することであって、それぞれのECGシグナルは、該複数のセンサのうち1つを介して検出され、心臓の電気活動を示す、ことと、
該複数のECGシグナルのそれぞれに対して、1つ又は2つ以上の局所活性化時間(LAT)を判定することであって、それぞれのLATは、対応するECGシグナルの活性化の時間を示す、ことと
該心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が、該検出されたECGシグナル及び該1つ又は2つ以上の局所的なLATに基づいて示されているかどうかを検出することと、を含む、方法。
(2) 活性化の前記検出された1つ又は2つ以上のRAP発生源区域に基づいて、前記心臓における活性化の前記検出された1つ又は2つ以上のRAP発生源区域のマッピング情報を生成することと、
前記心臓の前記電気活動及び前記心臓の前記電気活動の時空間的発現のうち少なくとも一方を表す1つ又は2つ以上のマップのための該マッピング情報を提供することと、を更に含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 活性化の前記1つ又は2つ以上のRAP発生源区域の前記検出の可能性を示すRAPスコア情報を提供することを更に含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、
前記LATの時間窓を選択することと、
該時間窓において、それぞれが前記複数のセンサのうち異なるセンサに対応する前記LATの心房のアノテーションを提供することと、
前記複数のセンサのそれぞれに対応するそれぞれの心房のアノテーションのための1つ又は2つ以上の単一波を構成することによって、該心房のアノテーションのための複数の単一波を検出することと、
該複数の単一波から、複数の複合波を検出することと、
該検出された複数の複合波に基づいて、活性化の前記1つ又は2つ以上のRAP発生源区域を検出することと、を更に含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記複数の単一波のうちそれぞれの対応する波は、他のセンサよりも近い第1のLATを有する隣接するセンサから調査されたセンサへ伝播し、該調査されたセンサから他のセンサよりも近い第2のLATを有する別の隣接するセンサへ伝播する、該対応する波に従って検出される、実施態様4に記載の方法。
【0090】
(6) 前記複合波をフィルタリングし、統合することを更に含む、実施態様4に記載の方法。
(7) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、
複数の活性化周期に基づく周期長(CL)の所定の割合以上に亘る2つ以上の連続的な全収縮期の波から、該1つ又は2つ以上のRAP発生源区域を検出することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、輪型のカテーテルを使用して外円から内円への活性化の分布を特定することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
(9) 心房の回転性活動パターン(RAP)発生源の検出のためのシステムであって、該システムは、
それぞれが経時的な心臓の電気活動を示す複数の心電図(ECG)シグナルを検出するように構成された複数のセンサであって、該複数のセンサのそれぞれは、該ECGシグナルのうち1つを検出するように構成されている、センサと、
処理デバイスであって、
該複数のECGシグナルのそれぞれに対して、1つ又は2つ以上の局所活性化時間(LAT)を判定することであって、それぞれのLATは、対応するECGシグナルの活性化の時間を示す、ことと、
該心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が該検出したECGシグナル及び該1つ又は2つ以上の局所的なLATに基づいて示されているかどうかを検出することと、を行なうように構成されている、1つ又は2つ以上のプロセッサを備える、処理デバイスと、を備える、システム。
(10) 前記1つ又は2つ以上のプロセッサは、
活性化の前記検出した1つ又は2つ以上のRAP発生源区域に基づいて、前記心臓における活性化の前記検出した1つ又は2つ以上のRAP発生源区域のマッピング情報を生成することと、
前記心臓の前記電気活動及び前記心臓の前記電気活動の時空間的発現のうち少なくとも一方を表す1つ又は2つ以上のマップのための該マッピング情報を提供することと、を行なうように更に構成されている、実施態様9に記載のシステム。
【0091】
(11) 前記1つ又は2つ以上のプロセッサは、活性化の前記1つ又は2つ以上のRAP発生源区域の検出の可能性を示すRAPスコア情報を提供するように更に構成されている、実施態様10に記載のシステム。
(12) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、
前記LATの時間窓を選択することと、
該時間窓において、それぞれが前記複数のセンサのうち異なるセンサに対応する前記LATの心房のアノテーションを提供することと、
前記複数のセンサのそれぞれに対応するそれぞれの心房のアノテーションのための1つ又は2つ以上の単一波を構成することによって、該心房のアノテーションのための複数の単一波を検出することと、
該複数の単一波から、複数の複合波を検出することと、
該検出された複数の複合波に基づいて、活性化の該1つ又は2つ以上のRAP発生源区域を検出することと、を更に含む、実施態様9に記載のシステム。
(13) 前記複数の単一波のうちそれぞれの対応する波は、他のセンサよりも近い第1のLATを有する隣接するセンサから調査したセンサへと伝播し、該調査したセンサから他のセンサよりも近い第2のLATを有する別の隣接するセンサへと伝播する、該対応する波に従って検出される、実施態様14に記載のシステム。
(14) 前記1つ又は2つ以上のプロセッサは、前記複合波をフィルタリングし、統合するように更に構成されている、実施態様12に記載のシステム。
(15) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、
複数の活性化周期に基づく周期長(CL)の所定の割合以上に亘る2つ以上の連続的な全収縮期の波から、該1つ又は2つ以上のRAP発生源区域を検出することを更に含む、実施態様9に記載のシステム。
【0092】
(16) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、輪型のカテーテルを使用して外円から内円への活性化の分布を特定することを更に含む、実施態様9に記載のシステム。
(17) コンピュータに心房の回転性活動パターン(RAP)発生源の検出の方法を実行させるための命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体であって、該命令は、
複数のセンサを介して、経時的な心電図(ECG)シグナルを検出することであって、それぞれのECGシグナルは、該複数のセンサのうち1つを介して検出され、心臓の電気活動を示す、ことと、
該複数のECGシグナルのそれぞれに対して、1つ又は2つ以上の局所活性化時間(LAT)を判定することであって、それぞれのLATは、対応するECGシグナルの活性化の時間を示す、ことと、
該心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が、該検出されたECGシグナル及び該1つ又は2つ以上の局所的なLATに基づいて示されているかどうかを検出することと、を含む、コンピュータ可読媒体。
(18) 前記命令は、
活性化の前記検出された1つ又は2つ以上のRAP発生源区域に基づいて、前記心臓における活性化の前記検出された1つ又は2つ以上のRAP発生源区域のマッピング情報を生成することと、
前記心臓の前記電気活動及び前記心臓の前記電気活動の時空間的発現のうち少なくとも一方を表す1つ又は2つ以上のマップのための該マッピング情報を提供することと、を更に含む、実施態様17に記載のコンピュータ可読媒体。
(19) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、
前記LATの時間窓を選択することと、
該時間窓において、それぞれが前記複数のセンサのうち異なるセンサに対応する前記LATの心房のアノテーションを提供することと、
前記複数のセンサのそれぞれに対応するそれぞれの心房のアノテーションのための1つ又は2つ以上の単一波を構成することによって、該心房のアノテーションのための複数の単一波を検出することと、
該複数の単一波から、複数の複合波を検出することと、
該検出された複数の複合波に基づいて、活性化の該1つ又は2つ以上のRAP発生源区域を検出することと、を更に含む、実施態様17に記載のコンピュータ可読媒体。
(20) 前記心臓における活性化の1つ又は2つ以上のRAP発生源区域が示されているかどうかを検出することは、輪型のカテーテルを使用して外円から内円への活性化の分布を特定することを更に含む、実施態様17に記載のコンピュータ可読媒体。