(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態では、携帯機器としてデジタル式の時計を例に挙げて説明する。
【0015】
<時計>
図1は、実施形態に係る時計を含むシステムの構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、時計1は、ケース10と、電源部20と、発振回路30と、分周回路40と、入力部50と、通信部60と、主制御部70と、記憶部80(天候情報記憶部)と、表示部90(天候表示部、時刻表示部)と、を備えている。時計1は、無線通信を介して外部端末200と通信を行い、情報の送受信を行う。外部端末200の構成については後述する。
【0016】
<ケース>
図2は、実施形態に係る時計の平面図である。なお、
図2は、後述する時計モードを実行している状態であって、8時20分15秒を表示している状態を示している。
図2に示すように、ケース10は、胴11と、裏蓋(不図示)と、ガラス12と、を備えている。胴11は、円筒状に形成されている。胴11の一方の開口は、ガラス12により閉塞されている。胴11の他方の開口は、裏蓋により閉塞されている。胴11の内側には、回路ブロック(不図示)が配置されている。なお、以下の説明では、ケース10のガラス12側を表側と称し、その反対側を裏側と称する。また、以下の説明では、胴11の周方向における位置は、デジタル式の時計1をアナログ式の時計に仮想的に置き換えることにより表現する。つまり、例えば「12時に対応する位置」は、アナログ式時計の時針が12時を指示する際に向く位置である。
【0017】
胴11の表側の開口縁には、天気を示す天気記号13と、月齢を示す月齢記号14と、降水量や降水確率、温度等を示すことが可能な目盛15と、潮位を示す潮位記号16と、が明示されている。天気記号13は、1時から2時に対応する位置に設けられている。天気記号13は、晴れを示す記号と、曇を示す記号と、雨を示す記号と、雪を示す記号と、により構成されている。月齢記号14は、4時から5時に対応する位置に設けられている。月齢記号14は、月齢がおよそ15(すなわち満月)であることを示す記号と、月齢がおよそ21(すなわち下弦の月)であることを示す記号と、月齢がおよそ0(すなわち新月)であることを示す記号と、月齢がおよそ7(すなわち上弦の月)であることを示す記号と、により構成されている。目盛15は、7時から9時に対応する位置に設けられている。潮位記号16は、10時から11時に対応する位置に設けられている。潮位記号16は、干潮を示す記号や満潮を示す記号等により構成されている。
【0018】
<電源部>
図1に示すように、電源部20は、主制御部70等に電力を供給する。電源部20は、例えば一次電池を備えている。なお、電源部は、太陽電池と、太陽電池から供給された電気エネルギーを蓄える二次電池と、二次電池の充放電を制御する充放電制御回路と、を備えていてもよい。
【0019】
<発振回路>
発振回路30は、水晶振動子と組み合わせることで発振器を実現する回路である。発振回路30は、生成した所定の周波数の信号を分周回路40に出力する。
【0020】
<分周回路>
分周回路40は、発振回路30が出力した所定の周波数の信号を分周し、分周した信号を主制御部70に出力する。
【0021】
<入力部>
図2に示すように、入力部50は、複数(本実施形態では4個)のボタン51〜54を備えている。各ボタン51〜54は、ケース10の胴11の側面に配置されている。各ボタン51〜54は、第1ボタン51(第2入力部)と、第2ボタン52(第1入力部)と、第3ボタン53と、第4ボタン54と、である。第1ボタン51は、胴11の1時から2時に対応する位置に設けられている。第2ボタン52は、胴11の4時から5時に対応する位置に設けられている。第3ボタン53は、胴11の7時から8時に対応する位置に設けられている。第4ボタン54は、胴11の10時から11時に対応する位置に設けられている。入力部50は、ボタン51〜54が使用者により操作(例えば押圧操作)された場合に、この操作に応じた操作信号を主制御部70に出力する。
【0022】
<通信部>
通信部60は、例えばWi−Fi(Wireless Fidelity)規格や、Bluetooth(登録商標) LE(Low Energy)規格の通信方式を用いて、外部端末200との間で、後述する天候情報を含む各種情報の送受信を行う。通信部60は、外部端末200から受信した情報を主制御部70に出力する。また、通信部60は、主制御部70が出力した情報を、外部端末200へ送信する。
【0023】
<主制御部>
主制御部70は、入力部50から出力された操作信号に基づいて、時計1が備える各構成要素の制御を行う。主制御部70は、電源制御部71と、表示制御部72と、天候情報取得部73と、を備えている。
【0024】
電源制御部71は、電源部20から供給される電力を、所望の電圧値に降圧して、各回路に供給する。
表示制御部72は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。表示制御部72は、表示部90を制御して、表示部90に各種情報を表示させる。
【0025】
天候情報取得部73は、通信部60を介して外部端末200と通信し、外部端末200が例えば天候情報を発信する情報提供者等から取得した天候情報を取得する。天候情報取得部73は、所定の取得時点毎に天候情報を取得する。天候情報取得部73は、取得した天候情報を記憶部80に記憶させる。天候情報取得部73は、第1取得時点において取得した天候情報を、第1取得時点の後の第2取得時点において取得した天候情報に置き換えて記憶部80に記憶させる。なお、取得時点は、予め時計1に設定された所定のタイミングであってもよいし、ユーザーによって設定された所定のタイミングであってもよい。所定の取得時点は、定期的であってもよいし、不定期的であってもよい。取得時点間の間隔は、後述する設定期間よりも短く設定される。
【0026】
天候情報取得部73は、上述した取得時点間の間隔より長い期間の天候予報を含む天候情報を取得する。天候情報取得部73が取得する天候情報は、複数の日時の天候予報を含んでいる。なお、日時とは、日付および時刻の組み合わせであり、日付および時刻のうち少なくともいずれか一方が異なる場合は、異なる日時となる。すなわち、複数の日時とは、天候予報に対応する日付が同一であって時刻が異なる場合も含む。
【0027】
天候情報取得部73が取得する天候情報は、第1期間の天候予報を表す第1天候予報と、第1期間より長い第2期間の天候予報を表す第2天候予報と、を含んでいる。本実施形態では、第1天候予報は、1時間(第1期間)の天候予報を表す1時間予報である。1時間予報は、1時間毎の天候の推移を表す。第2天候予報は、1日(第2期間)の天候予報を表す1日予報である。1日予報は、1日毎の天候の推移を表す。天候予報は、天気、温度、湿度、風速、風向、降水確率および降水量の情報を含んでいる。なお、天気とは、晴れや曇、雨、雪等の要素、およびこれら複数の要素の組み合わせ(例えば晴れ時々曇り等)である。
【0028】
<記憶部>
記憶部80は、例えば、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)やROM(Read Only Memory、読み出し専用メモリ)等の不揮発性の記憶媒体である。記憶部80は、天候情報取得部73が取得した天候情報を含む各種情報を記憶する。
【0029】
図3は、実施形態に係る記憶部に記憶されている天候情報の一例を示す図である。
図3に示すように、記憶部80には、天候情報取得部73が取得した天候情報が記憶される。具体的には、記憶部80には、複数の時刻の1時間予報と各1時間予報に対応する時刻とが対応付けられて記憶されているとともに、複数の日付の1日予報と各1日予報に対応する日付とが対応付けられて記憶されている。本実施形態では、記憶部80には、第1時刻から第7時刻までの1時間毎の6期間の1時間予報と、当日から6日後までの1日毎の7期間の1日予報と、が記憶されている。
【0030】
<表示部>
図1に示すように、表示部90は、表示制御部72より制御され、時刻や天候情報等を表示する。表示部90は、例えば、液晶ディスプレイである。
図2に示すように、表示部90は、平面視略円形状に形成され、ケース10内における回路ブロック(不図示)とガラス12との間に配置されている。表示部90は、ガラス12を通じて視認可能に設けられている。表示部90は、表示部90の中央に設けられた主表示部91と、主表示部91を囲うように円環状に配置された副表示部92と、を備えている。
【0031】
主表示部91は、数字や文字、記号等を表示可能に形成されている。主表示部91は、例えば時刻や日付、天候情報、電池残量等を表示する。副表示部92は、表示部90の外周に沿って並ぶ複数(本実施形態では60個)のドット93を表示可能に形成されている。各ドット93は、平面視でケース10の胴11の表側の開口縁に隣接している。副表示部92は、胴11の表側の開口縁に明示された各種記号13,14,16および目盛15に近接するドット93を表示して、各種記号13,14,16および目盛15とドット93とを対応付けることにより、天気や月齢、降水量、降水確率、温度、潮位等を表示する。また、副表示部92は、12時に対応する位置を北、3時に対応する位置を東、6時に対応する位置を南、9時に対応する位置を西として、方角とドット93とを対応付けるようにドット93を表示することにより、風向を表示する。
【0032】
<外部端末>
図1に示すように、外部端末200は、通信機能を有する機器である。外部端末200は、例えばスマートフォンやタブレット端末、携帯ゲーム機器、コンピュータ等である。外部端末200は、制御部201と、入力部202と、表示部203と、記憶部204と、無線通信部205と、を備えている。外部端末200は、例えばGPS(Global Positioning System;グローバル・ポジショニング・システム)を備えていてもよい。
【0033】
制御部201は、ネットワークを介して、天候情報を発信する情報提供者等から天候情報を取得し、記憶部204に記憶させる。
入力部202は、使用者からの操作入力を検出し、検出した操作結果を制御部201に出力する。入力部202は、例えば表示部203上に設けられているタッチパネルセンサーである。
【0034】
表示部203は、例えば液晶ディスプレイである。表示部203には、制御部201の制御に応じて情報を表示する。
記憶部204は、外部端末200の制御に必要な情報や、プログラム、上述した天候情報等を記憶する。
【0035】
無線通信部205は、アンテナを介して少なくとも時計1へ情報の送信を行う。無線通信部205は、制御部201が出力した送信情報に基づいて送信信号を生成し、生成した送信信号を、アンテナを介して時計1へ送信する。また、無線通信部205は、時計1が送信した送信信号を、アンテナを介して受信し、受信した信号から情報を抽出し、抽出した情報を受信情報として制御部201へ出力する。
【0036】
<時計の動作>
次に、実施形態に係る時計1の動作について説明する。
図4は、実施形態に係る時計の動作を説明する図である。
図4に示すように、主制御部70は、入力部50(ボタン51〜54)が操作された場合に、時計1の動作モードを切り替える。ここで、動作モードは、表示部90が主に現在時刻や曜日、日付等を表示する時計モードと、表示部90が天候情報を表示する天候情報表示モードと、を含んでいる。主制御部70は、第3ボタン53が操作された場合に、時計1の動作モードを時計モードから天候情報表示モードに切り替える。また、主制御部70は、第4ボタン54が操作された場合に、時計1の動作モードを天候情報表示モードから時計モードに切り替える。
【0037】
図2に示すように、時計モードでは、表示制御部72は、主表示部91の中央部に現在時刻の時分を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の中央部よりも12時側に対応する領域(以下、上部領域という。)に曜日を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の中央部よりも6時側に対応する領域(以下、下部領域という。)に日付を表示する。また、表示制御部72は、副表示部92に現在時刻の秒を表示する。表示制御部72は、例えば現在時刻の秒が1秒のときに複数のドット93のうち1秒に対応する位置の1ドット目を表示させ、現在時刻の秒が15秒の時に複数のドット93のうち1秒に対応する位置の1ドット目から15秒に対応する位置の15ドット目までを表示させる。このように、表示制御部72は、現在時刻の秒が進むに従い副表示部92に表示されるドット93の表示面積が広くなるように副表示部92を制御する。
【0038】
天候情報表示モードでは、表示制御部72は、現在時刻および天候予報の両方を表示するメイン表示と、詳細な天候予報を表示する詳細表示と、を切り替えて表示する。メイン表示は、時計モードからの切り替え後に表示される。
【0039】
図5から
図9は、天候情報表示モードの表示例を示す図であって、実施形態に係る時計の平面図である。
図5に示すように、メイン表示では、表示制御部72は、主表示部91の中央部に現在時刻の時分を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の上部領域に、所定の第1日時の天気を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の下部領域に、第1日時の気温を表示させる。また、表示制御部72は、副表示部92にドット93を表示させることにより、第1日時の天気および降水量(または降水確率)、当日(現在日時の日付)の月齢、並びに現在時刻の潮位を表示させる。なお、所定の第1日時は、記憶部80に記憶された第1天候予報(1時間予報)に対応する時刻のうち現在時刻よりも未来であって現在時刻に最も近い時刻、または当日である。
【0040】
図4に示すように、詳細表示は、メイン表示が表示されている状態で、第1ボタン51が操作された場合に表示される。詳細表示は、第1日時を含む複数の日時の詳細な天候予報をそれぞれ日時毎に表示する。本実施形態では、詳細表示は、第1日時の詳細な天候予報を表示する第1詳細表示から、第7日時の詳細な天候予報を表示する第7詳細表示までの、7つの詳細表示を含んでいる。各日時の詳細表示は、1時間予報である場合、天気および温度を表示する天気温度表示と、降水量を表示する降水量表示と、風速および風向を表示する風速風向表示と、湿度を表示する湿度表示と、を含んでいる。各日時の詳細表示は、1日予報である場合、天気および温度を表示する天気温度表示と、降水確率を表示する降水確率表示と、を含んでいる。なお、第1日時から第7日時の決定方法については後述する。
【0041】
図6に示すように、天気温度表示では、表示制御部72は、主表示部91の中央部に、温度を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の上部領域に、天気を文字により表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の下部領域に、表示された天候予報に対応する日時(予報時刻または予報日付)を表示する。また、表示制御部72は、副表示部92のドット93を表示させることで、天気を表示する。
【0042】
図7に示すように、降水量表示では、表示制御部72は、主表示部91の中央部に、降水量の数字を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の上部領域に、降水量の単位(図示の例では「mm」)を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の下部領域に、表示された天候予報に対応する日時(予報時刻または予報日付)を表示する。また、表示制御部72は、副表示部92のドット93を表示させることで、天気および降水量を表示する。
【0043】
図8に示すように、風速風向表示では、表示制御部72は、主表示部91の中央部に、風速の数字を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の上部領域に、風速の単位(図示の例では「m/s」)を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の下部領域に、表示された天候予報に対応する日時(予報時刻または予報日付)を表示する。また、表示制御部72は、副表示部92のドット93を表示させることで、風向を表示する。図示の例では、表示制御部72は、複数のドット93のうち、6時に対応する位置近傍のドット93を、それ以外の位置のドット93よりも表示面積が広くなるように表示することで、風向が南であることを表示している。
【0044】
図9に示すように、湿度表示では、表示制御部72は、主表示部91の中央部に、湿度の数字を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の上部領域に、湿度の単位(図示の例では「%RH」)を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の下部領域に、表示された天候予報に対応する日時(予報時刻または予報日付)を表示する。また、表示制御部72は、副表示部92のドット93を表示させることで、天気および湿度を表示する。
【0045】
図10に示すように、降水確率表示では、表示制御部72は、主表示部91の中央部に、降水確率の数字を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の上部領域に、降水確率の単位(図示の例では「%」)を表示する。また、表示制御部72は、主表示部91の下部領域に、表示された天候予報に対応する日時(予報時刻または予報日付)を表示する。また、表示制御部72は、副表示部92のドット93を表示させることで、降水確率を表示する。
【0046】
図4に示すように、表示制御部72は、表示部90にメイン表示が表示されている状態で第1ボタン51が操作されることにより、第1詳細表示に表示を切り替える。表示制御部72は、第2ボタン52が操作されることにより、第1詳細表示から第7詳細表示に、順に表示を切り替える。表示制御部72は、表示部90に第7詳細表示が表示されている状態で第2ボタン52が操作されることにより、メイン表示に表示を切り替える。また、表示制御部72は、表示部90に第1詳細表示から第7詳細表示のいずれかが表示されている状態で、第3ボタン53が操作された場合、または入力部50が所定の時間(例えば20秒)操作されなかった場合に、メイン表示に表示を切り替える。
【0047】
表示制御部72は、表示部90に第1詳細表示から第7詳細表示のいずれかが表示されている状態で第1ボタン51が操作されることにより、天気温度表示や降水量表示、風速風向表示、湿度表示、降水確率表示等の表示を順に切り替える。例えば、詳細表示が1時間予報を表示している場合には、天気温度表示、降水量表示、風速風向表示および湿度表示を順に切り替えて表示する。また、詳細表示が1日予報を表示している場合には、天気温度表示および降水確率表示を順に切り替えて表示する。なお、第1詳細表示では、表示制御部72は、第1ボタン51の操作により天気温度表示、降水量表示、風速風向表示および湿度表示の表示が一巡すると、メイン表示に表示を切り替える。
【0048】
続いて、上述した天候表示モードにおいて表示される天候予報に対応する第1日時から第7日時の決定方法について説明する。
表示制御部72は、記憶部80に記憶されている天候情報の取得時点を起点とした所定の設定期間までは、第1天候予報(1時間予報)を表示させるように表示部90を制御し、設定期間を経過後には、第1天候予報を表示せずに第2天候予報(1日予報)を表示させるように表示部90を制御する。つまり、所定の設定期間は、第1天候予報を表示させることができる表示期限である。所定の設定期間は、天候情報取得部73が天候情報を取得する取得時点間の間隔以上に設定されている。以下の説明では、所定の設定期間として、4時間が設定されている場合を例に挙げて説明する。
【0049】
図11は、表示部に表示させる天候予報の日時を決定する際に主制御部が行う処理のフローチャートである。
図11に示すように、主制御部70は、時計1の動作モードが時計モードから天候情報表示モードに切り替わると、現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から24時間以下であるか否かを判定する(ステップS10)。現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から24時間以下の場合(S10:Yes)、ステップS20に移行する。現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から24時間以上経過している場合(S10:No)、表示制御部72は、第1日時から第7日時を設定せずに、処理を終了する。この場合、表示部90には、天候予報が表示されない。
【0050】
ステップS20では、主制御部70は、現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から4時間以下であるか否かを判定する。現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から4時間以下の場合(S20:Yes)、ステップS30に移行する。現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から4時間を経過している場合(S20:No)、ステップS21に移行する。
【0051】
ステップS21では、主制御部70は、現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点当日であるか否かを判定する。現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点当日である場合(S21:Yes)、ステップS22に移行する。現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点当日でない場合(S21:No)、すなわち現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点1日後の場合、ステップS23に移行する。
【0052】
ステップS22では、主制御部70は、上述した第1日時を取得時点当日とし、第2日時を取得時点1日後とし、第3日時を取得時点2日後とし、第4日時を取得時点3日後とし、第5日時を取得時点4日後とし、第6日時を取得時点5日後として設定する。なお、第7日時は設定しない。そして、処理を終了する。これにより、表示部90には、現在日時当日から5日後までの1日予報が表示される。
【0053】
ステップS23では、主制御部70は、上述した第1日時を取得時点1日後とし、第2日時を取得時点2日後とし、第3日時を取得時点3日後とし、第4日時を取得時点4日後とし、第5日時を取得時点5日後とし、第6日時を取得時点6日後として設定する。なお、第7日時は設定しない。そして、処理を終了する。これにより、表示部90には、現在日時当日から5日後までの1日予報が表示される。
【0054】
ステップS30では、主制御部70は、現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の第1時刻の過去であるか否かを判定する。現在時刻が第1時刻の過去である場合(S30:Yes)、ステップS31に移行する。現在時刻が第1時刻の過去でない場合(S30:No)、すなわち現在時刻が第1時刻を経過している場合、ステップS40に移行する。
【0055】
ステップS31では、主制御部70は、上述した第1日時を第1時刻とし、第2日時を第2時刻とし、第3日時を第3時刻として設定する。続いて、ステップS60に移行する。ステップS60については後述する。
【0056】
ステップS40では、主制御部70は、現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の第2時刻の過去であるか否かを判定する。現在時刻が第2時刻の過去である場合(S40:Yes)、すなわち現在時刻が第1時刻と第2時刻との間である場合、ステップS41に移行する。現在時刻が第2時刻の過去でない場合(S40:No)、すなわち現在時刻が第2時刻を経過している場合、ステップS50に移行する。
【0057】
ステップS41では、主制御部70は、上述した第1日時を第2時刻とし、第2日時を第3時刻とし、第3日時を第4時刻として設定する。続いて、ステップS60に移行する。
【0058】
ステップS50では、主制御部70は、現在時刻が記憶部80に記憶された天候情報の第3時刻の過去であるか否かを判定する。現在時刻が第3時刻の過去である場合(S50:Yes)、すなわち現在時刻が第2時刻と第3時刻との間である場合、ステップS51に移行する。現在時刻が第3時刻の過去でない場合(S50:No)、すなわち現在時刻が第3時刻を経過しているとともに、記憶部80に記憶された天候情報の取得時点から4時間以下の場合、ステップS52に移行する。
【0059】
ステップS51では、主制御部70は、上述した第1日時を第3時刻とし、第2日時を第4時刻とし、第3日時を第5時刻として設定する。続いて、ステップS60に移行する。
【0060】
ステップS52では、主制御部70は、上述した第1日時を第4時刻とし、第2日時を第5時刻とし、第3日時を第6時刻として設定する。続いて、ステップS60に移行する。
【0061】
ステップS60では、主制御部70は、現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点当日であるか否かを判定する。現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点当日である場合(S60:Yes)、ステップS61に移行する。現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点当日でない場合(S60:No)、すなわち現在日時が記憶部80に記憶された天候情報の取得時点1日後の場合、ステップS62に移行する。
【0062】
ステップS61では、主制御部70は、上述した第4日時を取得時点当日とし、第5日時を取得時点1日後とし、第6日時を取得時点2日後とし、第7日時を取得時点3日後として設定する。そして、処理を終了する。これにより、表示部90には、現在時刻よりも未来であって、かつ現在時刻に最も近い時刻から、その2時間後までの1時間予報と、現在日時当日からその3日後までの1日予報と、が表示される。
【0063】
ステップS62では、主制御部70は、上述した第4日時を取得時点1日後とし、第5日時を取得時点2日後とし、第6日時を取得時点3日後とし、第7日時を取得時点4日後として設定する。そして、処理を終了する。これにより、表示部90には、現在時刻よりも未来であって、かつ現在時刻に最も近い時刻から、その2時間後までの1時間予報と、現在日時当日からその3日後までの1日予報と、が順に表示される。
【0064】
図12は、表示部に表示させる天候予報の日時の一例を示す図である。
ここで、上述したフローに基づいて決定した第1日時から第7日時に応じて表示される天候予報の具体例について、
図12を参照して説明する。なお、以下の例では、天候情報の取得時点の間隔は、所定の設定期間である4時間よりも短い3時間であるとする。また、天候情報取得部73が16時(取得時点)に天候情報を取得し、次の天候情報の取得時点である19時に天候情報の取得を失敗した場合を例に挙げて説明する。
【0065】
図12に示すように、例えば16時に取得された天候情報は、6時間後(22時)までの1時間予報と、6日後までの1日予報と、を含んでいる。
現在時刻が天候情報の取得直後の16時台である場合、上述したステップS31の処理に基づいて、第1日時から第3日時は、第1時刻から第3時刻である17時から19時に設定される。また、上述したステップS61の処理に基づいて、第4日時から第7日時は、取得時点当日から取得時点3日後に設定される。これにより、表示部90は、天候情報表示モードにおいて、17時から19時に対応する1時間予報のそれぞれと、当日から3日後に対応する1日予報のそれぞれと、を表示する。
【0066】
現在時刻が天候情報の取得失敗直後であって、天候情報の取得から所定の設定期間経過前の19時台である場合、上述したステップS52の処理に基づいて、第1日時から第3日時は、第4時刻から第6時刻である20時から22時に設定される。また、上述したステップS61の処理に基づいて、第4日時から第7日時は、取得時点当日から取得時点3日後に設定される。これにより、表示部90は、天候情報表示モードにおいて、20時から22時に対応する1時間予報のそれぞれと、当日から3日後に対応する1日予報のそれぞれと、を表示する。
【0067】
現在時刻が天候情報の取得から所定の設定期間経過後の20時台の場合、上述したステップS22の処理に基づいて、第1日時から第6日時は、取得時点当日から取得時点5日後に設定される。これにより、表示部90は、天候情報表示モードにおいて、1時間予報を表示せずに、当日から5日後に対応する1日予報のそれぞれを表示する。
【0068】
このように、本実施形態の時計1は、取得時点毎に天候情報を取得する天候情報取得部73と、1時間の天候予報を表す1時間予報と、1時間より長い期間である1日の天候予報を表す1日予報と、を含む天候情報を記憶する記憶部80と、取得時点を起点とした所定の設定期間までは、1時間予報を表示させるように制御し、所定の設定期間を経過後には、1時間予報を表示せずに1日予報を表示させるように制御する表示制御部72と、を備える。
【0069】
一般に、1時間予報等の短期間の天候予報の予報精度は、天候情報が発信された時点の直近の予報に比べ時間が経過するに従い(直近の予報から遠くなるに従い)低下する傾向にある。これに対して、1日予報等の長期間の天候予報は、天候情報が発信された時点からの時間経過に伴う予報精度の低下が、短期間の天候予報と比べて小さい傾向にある。
本実施形態によれば、天候情報取得部73が最新の天候情報を取得できず、記憶部80に記憶された天候情報に含まれる1時間予報の予報精度が取得時点からの時間経過に伴って低下している場合に、1時間予報を表示せずに1時間予報よりも予報精度の高い1日予報を表示できる。これにより、天候情報を取得(更新)できない場合でも、より予報精度の高い天候予報を表示できる。
【0070】
しかも、天候情報取得部73が取得する天候情報は、取得時点間の間隔より長い期間の天候予報を含むので、天候情報の取得時点前(更新前)に、天候予報のない期間が生じることを抑制できる。
【0071】
また、記憶部80は、第1取得時点における天候情報を、第1取得時点の後の第2取得時点における天候情報に置き換えるので、表示制御部72は、取得した最新の天候情報を表示できる。したがって、より予報精度の高い天候予報を表示できる。
【0072】
また、取得時点間の間隔は、所定の設定期間より短いので、天候情報の取得時点からの時間経過に伴って1時間予報の予報精度が低下し、表示部90が1時間予報を表示しなくなる前に、天候情報取得部73が新しい天候予報を含む天候情報を取得することができる。したがって、より予報精度の高い天候予報を表示できる。
【0073】
また、天候情報は、複数日時の天候予報を含み、第2ボタン52は、複数日時の天候予報の表示を切り替え、第1ボタン51は、天候予報が含む、例えば天気や降水量等の複数の情報の表示を切り替える。このため、使用者は、第1ボタン51および第2ボタン52を操作して、知りたい天候予報を表示部90に表示させることができる。したがって、天候予報を表示する時計1の利便性を向上させることができる。
【0074】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、携帯機器として時計を例に挙げて説明しているが、天候情報を取得して天候予報を表示できる機器であれば時計に限定されない。したがって、例えばスマートフォンやタブレット端末、携帯ゲーム機器等であってもよい。
【0075】
また、上記実施形態においては、天候予報は、天気、温度、湿度、風速、風向、降水確率および降水量の情報を含んでいるが、さらに紫外線情報を含んでいてもよい。
また、上記実施形態においては、時計1は、外部端末200を通じて天候情報を取得しているが、例えば天候情報を発信する情報提供者等から天候情報を直接取得してもよい。
【0076】
また、上記実施形態においては、天候情報取得部73は、所定の取得時点毎に天候情報を取得しているが、所定の取得時点において天候情報の取得が失敗した場合には、再度天候情報の取得を試みるように構成されていてもよい。
【0077】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。