(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照射モジュールが、第1の照射モジュールであり、第2の照射モジュールをさらに備え、前記第2の照射モジュールが、第2の光源、第2のライトガイド、第2のDMDアレイ、第2のRTIRプリズム、及び前記第2のDMDアレイを含む第2のDMDハウジングを含み、前記第2のRTIRが前記第2のDMDアレイから前記イメージング部材に第2の画像出射ビームを導くように構成されており、前記第2のDMDハウジングが、前記第2のDMDハウジングの幅内に制限された前記第2の照射モジュールを有する第2の幅を有し、前記第2の照射モジュールが、前記DMDアレイの前記行方向に平行な画像ラインへの前記画像出射ビーム及び第2の画像出射ビームのスティッチのために並置構成で前記第1の照射モジュールに対してスタックされている、請求項1に記載の照射光学系。
前記ライトガイドが長手方向を有するくさびライトガイドであり、前記くさびライトガイドが前記RTIRプリズムに向かって前記長手方向とは異なる方向に前記ライトガイドから前記光ビームを伝達するように構成され、前記合成角プリズムがくさびプリズムである、請求項1に記載の照射光学系。
前記ライトガイドが長手方向を有するくさびライトガイドであり、前記くさびライトガイドが前記RTIRプリズムに向かって前記長手方向とは異なる方向に前記ライトガイドから前記光ビームを伝達するように構成され、前記合成角プリズムがくさびプリズムである、請求項6に記載の照射光学系。
【背景技術】
【0002】
平版インクを用いて印刷するためにディジタルオフセット又はディジタルアーキテクチャ印刷システムが使用可能である。ディジタルオフセット印刷プロセスは、イメージングプレートの表面に湿し水を塗布することを含むことができる。イメージングプレートは、イメージング胴の外周部に配置されることができる。イメージング胴は、湿し水を塗布するための吸収材と、イメージングプレートの選択領域からの湿し水のイメージング又は像様気化のためのイメージングシステムと、イメージングプレート表面にインクを塗布するためのインクローラと、インク像が印刷可能媒体に転写される転写ステーションと、イメージプレートの表面から残留物を除去して新たにプロセスを開始するために表面を整えるクリーナとを含む、隣接するサブシステムにイメージングプレート表面の領域を通過させるために回転可能とすることができる。湿し水を塗布した後、表面の選択領域から湿し水を像様気化するために高出力レーザから構成されるイメージングシステムが使用可能である。光エネルギは、プレート表面からの湿し水を局所的に加熱して沸騰させるためにシリコンを含むことができるイメージングプレートによって吸収される。レーザは、ディジタル像データに応じて選択表面領域において湿し水を気化させるために使用可能である。インクは、インクローラによって塗布されることができ、湿し水がイメージングプレートから気化された領域に堆積されることができる。逆に、インクは、湿し水が残るイメージングプレート表面の領域によって拒否されることができる。得られた像は、圧力によって紙又は他の適切な媒体へと転写ステーションにおいて転写される。
【0003】
イメージングステップについて、イメージングプレート表面の動作幅に及ぶ出射ビームを生成するように構成されたイメージングシステムが使用可能である。高出力要件に起因して、モノリシックイメージャから適切なイメージングシステムを構築することは困難である。それぞれがイメージングプレート動作幅よりも小さい光束幅を有するイメージャのアレイからイメージングシステムを構築することは、はるかに実現可能で経済的である。イメージングシステムを構築するために、複数のイメージャ又は照射モジュールは、より長い全画像のために有用なプロセス幅を有する光ビームをともに「スティッチ」するように構成されることができる。
【0004】
現在のイメージングシステムは、ディジタルミラーデバイス(DMD)などの空間光変調器上に光ビームを均質化して供給するためのミラー又はプリズム設計を有するライトガイドを有する照射モジュールを使用する。これらの現在の照射モジュールは、照射システムの横空間及び軸回転を必要とする。これは、より長い全画像幅を形成するように各モジュールから高解像度画像をスティッチするために照射モジュールの並置スタックを必要とする光源及びDMDを有する照射システムを有する高解像度印刷システムに必要な照射モジュールの並置スタックを防止する。
【0005】
以下は、本教示の1つ以上の実施形態又は例のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために簡略化した概要を提示する。この概要は、広範な概要ではなく、本教示の重要な又は重大な要素を特定することも、本開示の範囲を詳しく説明することも意図するものではない。むしろ、その主な目的は、単に後述する詳細な説明の序文として簡略化した形態で1つ以上の概念を提示することにすぎない。さらなる目的及び利点は、図面の説明、本開示の詳細な説明、及び特許請求の範囲においてより明白になるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願明細書に開示された装置、システム及び方法の実例が以下に提供される。装置、システム、及び方法の実施形態は、以下に記載される例の任意の1つ以上を、及びその任意の組み合わせを含むことができる。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されることができ、以下に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの例示的な実施形態は、本開示が完璧且つ完全であり、且つ本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。したがって、例示的な実施形態は、本願明細書に記載された装置、機構及び方法の精神及び範囲内に含まれることができる全ての代替例、変更例、及び均等物を包含するように意図される。
【0014】
開示されたプリンタシステムは、従来の制御システムの適切な動作によって動作されて制御されることができる。多くの先行特許及び商品によって教示されるように、イメージング、印刷、紙の取り扱い、及び他の制御機能と、従来の又は汎用マイクロプロセッサのためのソフトウェア命令を有するロジックとをプログラミングして実行することは周知であり且つ好ましい。そのようなプログラミング又はソフトウェアは、当然のことながら、特定の機能、ソフトウェアの種類、及び利用されるマイクロプロセッサ又は他のコンピュータシステムに依存して変化することができるが、コンピュータ技術のソフトウェアの一般的知識とともに、本願明細書において提供されるもの、及び/又は従来の機能の予備知識などの機能の説明にとって利用可能であるか又はそれらから過度の実験なしに容易にプログラミング可能である。あるいは、任意の開示された制御システム又は方法は、標準的な論理回路又は単一チップVLSI設計を使用して、部分的又は完全にハードウェアで実装されてもよい。
【0015】
周知の出発材料、処理技術、構成要素、装置及び他の周知の詳細の記載は、本開示の詳細を不必要に不明瞭にしないように、単に要約又は省略されることができることを最初に指摘する。それゆえに、他の方法で詳細が周知である場合、それらの詳細に関連する選択肢を提案又は決定するために本開示の適用に委ねる。本願明細書に示される特定の構成要素の取り付け、構成要素の作動、又は構成要素の駆動システムの多くは単に例示にすぎず、同一の新規な動作及び機能が多くの他の既知の又は容易に利用可能な代替手段によって提供されることができることは、各エンジニアなどによって理解されるであろう。
【0016】
量に関連して使用される修飾語「約」は、記載された値を含み、文脈によって示される意味を有する(例えば、少なくとも特定量の測定値に関連する誤差の程度を含む)。特定値を使用する場合、同様にその値を開示しているものとして考える必要がある。
【0017】
本願明細書における任意の数値範囲を参照する場合、そのような範囲は、記載された範囲の最小値と最大値との間の全ての数及び/又は分数を含むように理解される。文脈上他が明確に示されていない限り、同じことが本願明細書に記載された数値的特性及び/又は要素的範囲に互いに適用される。
【0018】
本願明細書において使用される用語「印刷装置」、「イメージング機」又は「印刷システム」は、ディジタル複写機若しくはプリンタ、スキャナ、画像印刷機、電子写真装置、静電装置、ディジタルプロダクションプレス、文書処理システム、画像再生機、熱印刷システム、製本機、ファクシミリ装置、複合機、又はいくつかのマーキングエンジン、供給機構、走査アセンブリ、並びに紙フィーダ、フィニッシャなどの他の印刷媒体処理ユニットを含むことができる一般に印刷処理などを行うのに有用な装置を指す。「印刷システム」は、シート、ウェブ、基材などを取り扱うことができる。印刷システムは、任意の表面などにマークを付けることができ、入力シート上のマークを読み取る任意の機械又はそのような機械の任意の組み合わせである。
【0019】
高出力(例えば、40W〜200W)レーザダイオードバー及びディジタルミラーデバイス(DMD)を利用する高解像度(例えば、300dpi〜2400dpi)印刷システムは、より長い全画像幅を形成するために、各モジュールからの画像のスティッチングに対して照射モジュール(例えば、イメージャ)の並置スタックを必要とする。現在の照射方法は、光を均質化してDMD空間光変調器上に供給するために、ライトガイド又は他の光ビーム均質化機構(例えば、導波器、ミラー、レンズ、マイクロレンズアレイ、光学リレー、及びそれらの組み合わせ)を利用する。これらの設計は、並置スタックを防止する照射システムの横空間及び軸回転を必要とする。
【0020】
本願明細書において使用される用語「ライトガイド」は、特定領域において光放射をトラップしてそのエネルギの流れをガイドして伝達する能力を有する構造を指す。ライトガイドは、光放射の指向伝達のために構成された任意のビーム均質化機構を指すことができる。ライトガイドは、コヒーレント光が光学材料を伝播するときにライトガイド壁に衝突するたびに全内部反射を受けるように構成されて配置された光学的に透明な誘電体材料(例えば、ガラス又はプラスチック)を含む固体積分光学素子とすることができ、それにより、ライトガイドに入射するコヒーレント光は、混合(変換)され、略均質光としてライトガイドから出る。
【0021】
図1〜
図3は、空間光変調器(例えば、DMDアレイ16)上に入射するレーザ光源(図示しない)からの入射ビーム14を方向転換する折り畳みミラー12を有する異なる視点からの照射モジュール10のそのような設計を示している。リレーレンズ18は、折り畳みミラー12を介してDMDアレイ16上に入射ビーム14をフォーカスすることができ、折り畳みミラーは、方向転換された入射光ビーム20として入射ビームを反射する。方向転換された入射光ビーム20は、DMDアレイ面の法線方向に合成角で到来する。例えば、
図4からわかるように、光ビーム20は、DMDアレイ16の表面の接平面に対して垂直なベクトルに合成角に沿って導かれる。
【0022】
図4は、例えば、DMDアレイ面の法線32において、光ビーム20を変調して反射された画像出射ビーム24としての画像を生成するために、対角軸まわりの傾斜角を有するマイクロミラー22の2Dアレイを含むDMDアレイ16を示している。例えば、マイクロミラー22は、45度対角軸まわりに傾斜角プラス又はマイナス12度を有することができる。マイクロミラーは、ゼロ〜90度までの他の傾斜軸を有して製造されてもよいことが理解され、本発明は、任意の特定の傾斜軸に限定されるものではない。
【0023】
再度
図1〜
図3を参照すると、折り畳みミラー12は、DMDハウジング26に収容されたDMDアレイ16に合成角で入射光ビーム14を反射する。DMDアレイ16は、イメージング部材(図示しない)上にレンズ28を含むことができる後段DMD投影光学系によってフォーカスされる出射画像ビーム24を反射する。DMDウィンドウ30は、光ビームがウィンドウを通過するのを可能としながら、DMDアレイ16を保護するためにDMDアレイ面に平行に取り付けられることができる。
【0024】
合成角照射を生成するために、レーザ光源及び均質化光学系(例えば、リレーレンズ18)からDMDアレイ16に光を導くために折り畳みミラー12が使用される。合成角は、DMDアレイにおけるマイクロミラー22の傾斜軸が行又は列方向のいずれかに配向された場合には存在しない照射光学系と照射モジュール10の光学機械的レイアウトに複雑さを加える。その結果のうちの1つは、照射光学系の光学部品(例えば、折り畳みミラー、後段DMDレンズ)がDMDアレイ16と並行して空間に延在しなければならないということである。他の制約は、DMDアレイ16上に投影された照射パターンがアレイの行方向34に平行になるように照射光学系の一部が光軸まわりに回転されなければならないということである。光軸は、光学素子の平面に対して垂直でもある対称軸に平行な光学素子の中心を通る線である。さらに
図1〜
図3を参照すると、光軸は、DMDを中心とするDMDアレイ16の平面に対して垂直な線である。これらの要件は、DMDベースのコンピュータプロジェクタにおいてほぼ対応することができる。しかしながら、高解像度印刷システムについて、全ライン画像幅は、スティッチのために並置スタックされる必要がある個々の照射モジュールからより短いライン画像をスティッチすることによって生成される。
【0025】
照射モジュール10の設計上の制限は、照射モジュールの並置スタックと、DMDアレイの行方向34に平行な所望のスティッチされたライン画像の形成とを妨げる。
図3から最もよくわかるように、レーザ光源からの入射ビームとDMDアレイ16からの反射後にイメージングプレートに向かい且つ投影光学系を通って伝達される出射画像ビームのための光学系(例えば、後段DMDレンズ22)との間の光学機械的干渉を回避するために、折り畳みミラー12は、DMDハウジング26の側方を越えて延在する位置に配置されなければならない。したがって、DMDハウジング26が照射モジュールの横方向範囲を画定する照射モジュール10などの照射システムは、任意の機械的干渉がなく並置スタックされることができない。
図5は、
図1〜
図3に示されるDMDアレイ16上の光の照射パターンを示している。照射パターンは、あまり望ましくない平行四辺形形状を有することがわかる。
【0026】
高解像度印刷システムについて、本発明者らは、レーザ及びライトガイドのいかなる軸回転の必要性も排除し、横空間の必要性を排除し、且つ並置モジュールスタッキングを可能とするライトガイドの所定角度とともに空隙を有する屈折プリズム及びTIRプリズムペアを有するインライン照射光学系を実装することによってこれらの問題を排除した。レーザ及びライトガイドの軸回転の排除はまた、より多くの矩形且つより少ない平行四辺形状のDMD上に投影された照射パターンを形成する。これは、複数のレーザダイオードバーを使用する照射モジュールのために重要であり、各レーザダイオードバーは、複数のレーザダイオードを含むことができる。
【0027】
図6〜
図12は、DMDアレイを照射するように構成された照射光学系を示している。照射光学系は、光源102、ライトガイド104、ディジタルミラーデバイス(DMD)アレイ106及び屈折全反射(RTIR)プリズム108を有する照射モジュール100を含む。照射光学系はまた、DMDアレイ106を含むDMDハウジング110を含む。例示的な実施形態において、DMDハウジング110は、照射モジュール100が並置スタッキングを可能とするように制限される幅を有する。
【0028】
特定の理論に限定されるものではないが、光源102は、少なくとも1本の光ビームを生成するように構成されたレーザ放射器である。例えば、光源は、各光ビーム116、118を放射する各レーザダイオードバーを有する1つ以上のレーザダイオードバー112、114とすることができる(
図8)。コリメータレンズ128(
図6)などの光学部品が光源102とライトガイド104との間に示されている。コリメータレンズは、2mm焦点距離FACレンズなどの高速軸コリメータ(FAC)レンズとすることができる。
【0029】
ライトガイド104は、光源からの光ビーム116、118を受光するためにコリメータレンズに面するその第1の側123に入射面122と、光ビームがライトガイドから出る第1の側と反対側のライトガイドの第2の側121に出射面120とを有する光源102に対向する隣接コリメータレンズ128である。特定の理論に限定されるものではないが、ライトガイド104は、例えば、長手方向において入射面と出射面との間に延在する細長シャフト125を有する矩形断面パイプ形状に細長にされており、例えば、全内部反射によって最小に又は損失なしで長手方向においてライトガイドを介して光源からの光ビームを伝達するように構成されている。これらの光ビームは、以下により詳細に記載されるように、DMDアレイ106の行及び列方向に対して合成角で出射面120から伝達される。ライトガイド104は、アクリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ、及びガラスなどの光学グレードの材料から構成されることができる。入射面122及び出射面120は、細長ライトガイド104の長手方向に対して垂直に示されているが、その範囲が任意の特定の角度又は寸法に限定されるものではないことが理解される。ライトガイドは、この構成に限定されるものではないことが理解される。例えば、中空ライトガイドはまた、反射壁を形成する平坦ミラーを使用して構成されることができる。
【0030】
DMDは、対角軸まわりに傾斜された2D構成のマイクロミラー22のアレイ106を含む。マイクロミラーのDMDアレイは、行方向34及び行方向に対して直交する列方向36を有する平面である。それゆえに、行方向34及び列方向36は、双方とも、DMDアレイ106の平面に沿っている。DMDアレイ106は、光ビーム116、118を変調して反射された画像出射ビーム124、126として画像を生成するように構成されている。例において、DMDアレイマイクロミラー22は、45度傾斜した対角軸まわりに直面し且つプラス又はマイナス12度傾いた正方形である。すなわち、マイクロミラーは、マイクロミラーの反対側のコーナーにわたる対角軸に沿って傾斜又は回動する。当然のことながら、本発明の範囲は、いかなる特定の傾斜又は軸に限定されるものではなく、ゼロと90度の間の任意の軸に適用することができる。
【0031】
RTIRプリズム108は、以下により詳細に記載されるように、ライトガイド104からの光ビーム116、118を受光し、合成入射角に沿ってDMDアレイ106に光ビームを方向転換するように構成されている。RTIRプリズム108は、小さな空隙によって分離された2つの光学部材を含む。
図6〜
図12に示される光学部材は、双方のプリズムが好ましくは同じ屈折率を有する45−45−90度プリズム130及び合成角プリズム132である。合成角プリズムは、DMDアレイ106上に光ビーム116、118を導く合成角で傾斜した頂面140を有する。当然のことながら、合成角プリズムは、頂面の所望の合成傾斜角を達成するために回転される単純なくさびとすることができる。
【0032】
図8からわかるように、合成角プリズム132は、それらの間に空隙144(例えば、5μm〜50μm)を有する45−45−90度プリズム130の頂面136上に45度の底面134を有して示されている。底面134及び頂面136は、その間に空隙144を有して互いに平行に維持されるべきであることが理解される。スペーサ(図示しない)は、プリズム130、132の間の平行度を維持するのを助けるために設けられることができる。45−45−90度プリズム130は、DMDアレイ106の平面に平行に取り付けられることができる底面138を有する。45−45−90度プリズム130は、高解像度印刷システムのイメージング部材上にDMDアレイ106をイメージングする投影光学系(図示しない)に画像出射ビーム124、126を導くように構成されている。換言すれば、45−45−90度プリズム130は、投影光学系を介してイメージング部材に画像出射ビーム124、126を導くように構成されている。
【0033】
さらに
図8を参照すると、45−45−90度プリズム130は、合成角プリズム132からDMDアレイ106に光ビーム116、118を通過させ、イメージング部材上のより長い全画像幅を形成するために、隣接するイメージングモジュールからの画像出射ビームによってスティッチされることができるイメージング部材上にDMDアレイ106をイメージングする投影光学系に画像出射ビーム124、126を反射する。45−45−90度プリズム130はまた、画像出射ビーム124、126とは異なるDMDアレイ106からオフ状態ビームの入射光146を反射する。これらのオフ状態ビームがイメージングモジュール100から無害に導かれることを保証するのに役立つために、45−45−90度プリズムは、光ビーム116、118及び画像出射ビームから離れるようにオフ状態ビームの入射光を導くように合成角プリズムの幅よりも大きな幅を有することができる。
【0034】
リレーレンズは、RTIRプリズム108を介してDMDアレイ106上にライトガイドの出射面をイメージングするようにライトガイド出射面120と合成角プリズム132の頂面140との間に配置されることができる。DMDウィンドウ142は、45−45−90度プリズム130の底面138とDMDアレイ106との間に並列に取り付けられることができる。特定の理論に限定されるものではないが、DMDウィンドウ142は、塵埃又は異物のような汚染から、及び不注意による物理的接触からDMDアレイ106を保護することができる。DMD上のマイクロミラー22は、典型的には、例えば直径が約10.8ミクロンのように非常に小さく、さらに損傷又は汚染されることなく洗浄されることができない。DMDウィンドウはまた、水分が入らないように気密封止されることができ、マイクロミラー動作を助ける特定種類のガスに保持することができる。
【0035】
ライトガイド104は、RTIRプリズム108の屈折率及びDMDに入射する光ビームを方向転換したRTIRプリズム中心光線方向に基づいて、合成角プリズム132に向かって所定角度で傾斜している。上述したように、RTIRプリズム108は、ライトガイド104からの光ビーム116、118を受光し、必要な合成入射角に沿ってDMDアレイ106上に光を方向転換する。45−45−90度プリズム130及び合成角プリズム132は、双方とも、同じガラス種類から構成され、したがって、同じ屈折率nを有する。レーザ、FAC(高速軸コリメータ)レンズ、及びライトガイドは、DMDアレイの行方向34に平行なDMDアレイ106上に投影された照射パターンを生成するようにDMD面法線32(p)から角度θで傾斜して示されている。特定の理論に限定されるわけではないが、傾斜角θは、RTIRプリズム108の屈折率及びDMDアレイ上に入射した光ビーム116、118を方向転換したRTIRプリズムの中心光線方向の単位ベクトルkによって決定されることができる。
【0037】
ここで、x方向は、DMDの行方向34に平行であり、y方向は、DMD面に対する法線32であり、z方向は、DMDの列方向36に平行である。
【0038】
図6〜
図12を参照すると、コリメータレンズ128は、2mmの焦点距離FACレンズであり、ライトガイド104は、1020nmで屈折率nが約1.507を有する長さ100mmのBK7直線矩形断面の光パイプであり、RTIRプリズム108は、1020nmで約1.65の屈折率nを有するSF5のRTIRプリズムである。レーザダイオードバー112、114、コリメータレンズ128及びライトガイド104は、垂直から10.185度の傾斜角で傾斜している。45−45−90度プリズム130は、約20mm×20mm×25mmの寸法を有し、合成角プリズム132は、約16mm×16mm×8mmの寸法を有する。45−45−90度プリズム130及び合成角プリズム132は、10μmの空隙144だけ分離されており、合成角プリズムの頂面140は、傾斜角θx=79.815度、θy=24.658度、傾斜角θx=20.719度だけ傾斜している。ライトガイド104は、10mm×6mmの内部開口断面を有する。これらの寸法を参照すると、ライトガイド104の出射面120は、RTIRプリズム108との機械的干渉を回避するためにDMDアレイ106上15mm以上とすることができる。15mmは、DMDウィンドウ空隙に対して1.11mmのDMDアレイ106と、DMDウィンドウと45−45−90度プリズム130の底面138との間の1.0mm空隙とを可能とする。DMDウィンドウ142は、約1.0〜1.1mm厚とすることができる。要素の寸法は、単に例示にすぎず、任意の特定の寸法に範囲を限定するものではないことが理解される。
【0039】
上述したように、DMDアレイ106は、マウント(例えば、セラミック)及びDMDに関連付けられた電子機器を含むのに十分な大きさであるDMDハウジング110内に含まれている。特定のサイズに限定されるものではないが、DMDハウジング110は、DMDアレイ106の幅(例えば、DMDアレイの行方向34におけるマイクロミラー22の合計)よりも大きい幅148を有する。幅148は、DMDアレイの幅よりも1.1から10倍大きくすることができ、より具体的には、DMDアレイの幅よりも2から5倍大きくすることができる。例えば、DMDハウジングは、約32.2mm幅×22.3mm×3.0mmの寸法を有することができるとともに、DMDアレイは、約11.06mm幅とすることができ、45−45−90度プリズムは、約25mm幅とすることができる。これは、照射モジュール100がDMDハウジング110の側面を越えて延びていないことを意味する。
図6からわかるように、照射モジュール100の幅は、DMDハウジングが照射モジュールの横方向の広がりを表すようにDMDハウジング110の幅によって制限される。このインライン構成は、照射モジュール100が照射光学系において並置スタックされるのを可能とする。したがって、照射光学系は、各照射モジュールからDMDアレイ106の行方向34に平行な画像ラインへの画像出射ビームのスティッチのために意図的に設計されたDMDハウジング110を当接して並置構成で互いにスタックされた複数の照射モジュール100を含むことができる。
【0040】
図13は、光源102からのDMDアレイ106上の例示的な画像照射パターンを示している。図からわかるように、DMDアレイ上の光の照射パターンは、必要に応じて矩形であり、
図5に示される平行四辺形パターン状である。
【0041】
本願明細書において記載されるライトガイドは、光源からの光エネルギの導光伝達のために構成された例示的な光均質化機構であることが理解される。用語「ライトガイド」はまた、特定の方向に光を伝達するように意図的に設計された導波路、マイクロレンズアレイ均質化器、ミラー、プリズム及び他のリレー光学系、又はそれらの組み合わせを含む他の光均質化機構を指す。
【0042】
図14〜
図19は、DMDを露光するように構成された照射光学系の他の例を示している。照射光学系は、
図6〜
図12に示される照射モジュール100と同様の照射モジュール200を含む。例えば、照射モジュール200は、上述したように、光源102及びDMDアレイ106を含む。さらに、照射モジュール200は、ライトガイド104と同様のライトガイド204と、RTIRプリズム108と同様のRTIRプリズム208とを含む。
図14〜
図19を指す照射光学系はまた、DMDアレイ106を含むDMDハウジング110を含む。
図14からわかるように、DMDハウジング110は、照射モジュール200が並置スタッキングを可能とするように制限された幅148を有する。
【0043】
ライトガイド204は、光源から光ビーム116、118を受光するようにコリメータレンズに面するその第1の側123に入射面122と、光ビームがライトガイドを出る第1の側に対向するライトガイドの第2の側122に出射面220とを有する光源102に対向するコリメータレンズ128に隣接している。特定の理論に限定されるものではないが、ライトガイド204は、長手方向において入射面と出射面との間に延在する細長シャフト225を有する一般に矩形断面のパイプ形状で細長くされており、例えば、全内部反射によって最小に又は損失なしで長手方向においてライトガイドを介して光源からの光ビームを伝達するように構成されている。ライトガイド204は、アクリル樹脂、ポリカーボネート、エポキシ、及びガラスなどの光学グレードの材料から構成されることができる。
【0044】
RTIRプリズム208は、以下により詳細に記載されるように、ライトガイド204からの光ビーム116、118を受光し、合成入射角に沿ってDMDアレイ106に光ビームを方向転換するように構成されている。RTIRプリズム208は、2つの光学部材を含む。
図14〜
図19に示される光学部材は、双方のプリズムが好ましくは同じ屈折率を有する小空隙144によって分離される合成角プリズム232及び45−45−90度プリズム130である。合成角プリズム232は、DMDアレイ106上に光ビーム116、118を導く所定角度で傾斜することができる頂面240を有するくさびプリズムとすることができる。
【0045】
上述した合成角プリズム132と同様に、合成角プリズム232は、それらの間に空隙(例えば、10μm)を有する45−45−90度プリズム130の頂面136上に45度の底面134を有して示されている。45−45−90度プリズム130は、DMDアレイ106の平面に平行に取り付けられることができる底面138を有する。45−45−90度プリズム130は、高解像度印刷システムのイメージング部材上にDMDアレイ106をイメージングする投影光学系に画像出射ビーム124、126を導くように構成されている。
【0046】
図14及び
図17〜
図19から最もよくわかるように、ライトガイド204は、ライトガイドの細長シャフト225の法線に対して曲がった第2の側122に出射面220を有するくさびライトガイドである。換言すれば、第2の側122は、ライトガイドシャフト225の軸の法線に対して曲がった又は傾斜した出射面220を有して構成されている。特定の理論に限定されるものではないが、第2の側122は、くさびプリズムの底面又は外面に対応する出射面220を有するくさびプリズムを含むことができる。この曲がった出射面220は、光ビーム116、118を細長シャフト225の長手方向から曲がった方向に出射させる。これらの光ビームは、DMDアレイ106の行及び列方向34、36に対して合成角で曲がった出射面220から伝達されることができる。しかしながら、曲がった出射面220のくさび面による光方向の変化に起因して、合成角プリズム232の頂面240は、合成角で傾斜していない。DMDアレイ106の行及び列方向に対する所望の合成角は、光の方向をRTIRプリズム208へと変化させるくさびライトガイド204によって達成されることができる。
【0047】
くさびライトガイド204は、必要とされる合成入射角に沿ってDMDアレイ106上に光ビームを方向転換するRTIRプリズム208に対して変化する光方向に光ビーム116、118を伝達するように合成角プリズム232に向かって所定角度で傾斜している。45−45−90度プリズム130及び合成角プリズム232は、同じガラス種類から構成され、したがって、同じ屈折率nを有する。光源102、コリメータレンズ128、及びライトガイド204は、DMDアレイの行方向34に平行なDMDアレイ106上に投影された照射パターンを生成するようにDMD面法線pから角度θで傾斜して示されている。特定の理論に限定されるものではないが、傾斜角θは、例えば、式(1)から(4)において、上述したように、RTIRプリズム108の屈折率及びDMDアレイに入射した光ビーム116、118を方向転換したRTIRプリズムの中心光線方向の単位ベクトルkによって決定されることができる。ここで、x方向は、DMDの行方向34に平行であり、y方向は、DMD面32に対して垂直であり、z方向は、DMDの列方向36に平行である。
【0048】
図14〜
図19に示される例を参照すると、コリメータレンズ128は、2mmの焦点距離FACレンズである。ライトガイド204は、10mm×6mmの内部開口断面及びライトガイドの細長シャフト225の法線に対して約20度(例えば、19.83度)で曲がった出射面220を有する100mm長の直線SF11ライトパイプである。RTIRプリズムは、1020nmで1.507の屈折率nを有するBK7光学ガラスから構成されている。レーザダイオードバー112、114、コリメータレンズ128及びライトガイド204は、垂直から11.2091の傾斜角度で傾斜している。合成角プリズム232は、それらの間に10μmの空隙を有する45−45−90度プリズム130上に取り付けられる33.7909度くさびプリズムである。くさびプリズムは、くさびプリズムの頂面の面に対して垂直なライトガイドの水平及び名が手方向から11.2091度曲がっている。上述したように、中空ライトガイドはまた、反射壁を形成する平坦ミラーを使用して構成されることができる。この実施形態において、そのような中空ライトガイドの後には、理想的には、10mm×6mmの開口断面積及びライトガイドの細長シャフトの法線に対して約20度(例えば、19.83度)曲がった出射面220を有するプリズムがある。
【0049】
これらの寸法を参照すると、ライトガイド204の出射面220は、RTIRプリズム208との機械的干渉を回避するためにDMDアレイ106上15mm以上とすることができる。15mmは、DMDウィンドウ142の空隙に対して1.11mmのDMDアレイ106と、DMDウィンドウと45−45−90度プリズム130の底面138との間の1.0mm空隙とを可能とする。DMDウィンドウ142は、約1.0〜1.1mm(例えば、1.05mm)厚とすることができる。くさびプリズム232は、約16mm×8.65mm×12.93mmである。要素の寸法は、単に例示にすぎず、任意の特定の寸法に範囲を限定するものではないことが理解される。
【0050】
上述したように、DMDハウジング110は、DMDアレイ106の行方向34においてマイクロミラー22の長さよりも大きい幅を有する。これは、照射モジュール200がDMDハウジング110の側面を越えて延びていないことを意味する。
図14からわかるように、照射モジュール200の幅は、DMDハウジングが照射モジュールの横方向の広がりを表すようにDMDハウジング110の幅によって制限される。このインライン構成は、照射モジュール200が照射光学系において並置スタックされるのを可能とする。したがって、照射光学系は、各照射モジュールからDMDアレイ106の行方向34に平行な画像ラインへの画像出射ビームのスティッチのために意図的に設計されたDMDハウジング210を当接して並置構成で互いにスタックされた複数の照射モジュール200を含むことができる。
【0051】
図20は、そのDMDアレイ106上の照射モジュール200の光源102からの例示的な画像照射パターンを示している。図からわかるように、DMDアレイ上の光の照射パターンは、
図13に示される矩形の照射パターンのように、必要に応じて矩形であり、
図5に示される平行四辺形パターン状である。