特許第6869909号(P6869909)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6869909
(24)【登録日】2021年4月16日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】枠体ユニット
(51)【国際特許分類】
   E06B 7/14 20060101AFI20210426BHJP
   E06B 3/964 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   E06B7/14
   E06B3/964 A
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-4623(P2018-4623)
(22)【出願日】2018年1月16日
(65)【公開番号】特開2019-124031(P2019-124031A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2020年5月13日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 販売日 平成29年11月16日 販売した場所 北海道セキスイハイム工業株式会社 北海道札幌市北区北14条西4−2−1
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】吉野 哲
【審査官】 藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】 実公平07−001507(JP,Y2)
【文献】 特開2014−020153(JP,A)
【文献】 特開2013−249610(JP,A)
【文献】 特開平05−209483(JP,A)
【文献】 特開2006−241772(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02349164(GB,A)
【文献】 中国特許出願公開第102966294(CN,A)
【文献】 特開2019−065498(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 7/00 − 7/36
3/96 − 3/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
面材と、
前記面材の端部を収容する面材収容部を形成するとともに、長手方向の全長にわたる中空部を有する複数の枠材と、
前記面材を囲んで配置される前記複数の枠材のうちの互いに隣り合う2つの前記枠材の前記中空部に各々挿入されて当該2つの枠材を連結する枠材挿入部を備えた連結部材と、
を有し、
前記複数の枠材のうちの前記面材の下端を収容する前記面材収容部を形成する下枠材は、
前記面材収容部と前記中空部とを連通する第一連通孔と、
前記枠材挿入部と対向する位置に設けられ、前記中空部と前記枠材の外の屋外空間とを連通する第二連通孔と、
を有することを特徴とする枠体ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の枠体ユニットであって、
前記第一連通孔は、前記枠材挿入部と対向していないことを特徴とする枠体ユニット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の枠体ユニットであって、
前記第二連通孔は、前記下枠材において前記中空部を形成する下面部に設けられており、
前記枠材挿入部は、前記下面部と対向する部位に突起を備えていることを特徴とする枠体ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の枠体ユニットであって、
前記第二連通孔は、見込み方向において前記下面部の一部の部位に設けられており、
前記下面部の前記第二連通孔と見込み方向に隣接する部位の上には、前記下面部と前記連結部材の対向する部位との間の第一空間より大きな第二空間が設けられていることを特徴とする枠体ユニット。
【請求項5】
請求項4に記載の枠体ユニットであって、
前記第二連通孔は、前記第二空間と対向していないことを特徴とする枠体ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面材と、面材を囲む複数の枠材を有する枠体ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
枠体ユニットとしては、例えば、45度の傾斜端面を有する縦枠骨及び横枠骨を、互いの傾斜端面同士を相互に突合せ、各々の傾斜している端部にブロックを嵌挿して枠状に組み立てられ、内周側に設けられたパネル嵌合溝にパネルや装飾板が嵌挿される額枠が知られている(例えば、特許文献1参照)。縦枠骨及び横枠骨には、パネル嵌合溝の外周側に長手方向に沿って中空部が設けられており、パネル等の下に位置する下横枠骨には、パネル嵌合溝の底に位置し中空部の上面をなす内周壁と、中空部の下面をなす外周壁部とに排水孔が各々設けられている。そして、パネル嵌合溝に進入した雨水は、内周壁の排水孔より中空部に流入し、外周壁の排水孔より外部に排水される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平7−1507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような額枠は、下横枠骨が有する中空部の上面及び下面に設けられた排水孔が対向または近接して設けられているので、パネル嵌合溝に吹き込んだ雨水を効率良く排水することが可能である。しかしながら、その一方で風圧が高い場合には、外周壁の排水孔より中空部内に吹き込んだ雨水が、内周壁の排水孔を通して室内側に進入する虞がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するために本発明の枠体ユニットは、面材と、前記面材の端部を収容する面材収容部を形成するとともに、長手方向の全長にわたる中空部を有する複数の枠材と、前記面材を囲んで配置される前記複数の枠材のうちの互いに隣り合う2つの前記枠材の前記中空部に各々挿入されて当該2つの枠材を連結する枠材挿入部を備えた連結部材と、を有し、前記複数の枠材のうちの前記面材の下端を収容する前記面材収容部を形成する下枠材は、前記面材収容部と前記中空部とを連通する第一連通孔と、前記枠材挿入部と対向する位置に設けられ、前記中空部と前記枠材の外の屋外空間とを連通する第二連通孔と、を有することを特徴とする枠体ユニットである。
【0006】
このような枠体ユニットによれば、中空部と屋外空間とを連通する第二連通孔が、枠材の中空部に挿入されている枠材挿入部と対向する位置に設けられているので、第二連通孔から風雨が吹き込みにくく、たとえ吹き込んだとしても、第一連通孔に直接向かうことはない。このため、より高い水密性を備えることが可能である。また、枠材挿入部は中空部に挿入されているだけなので、中空部の内面と枠材挿入部の表面との間には、隙間が生じている。このため、風圧が高い場合には風雨の進入を抑えつつも中空部内に進入した雨水等を枠材の外の屋外空間に排出することが可能である。このため、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニットを提供することが可能である。また、第二連通孔と対向しているのは、隣り合う枠材を連結する連結部材の枠材挿入部なので、第二連通孔からの雨水の進入を抑える部材を別途設ける必要がない。このため、より安価に、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニットを提供することが可能である。
【0007】
かかる枠体ユニットであって、前記第一連通孔は、前記枠材挿入部と対向していないことが望ましい。
このような枠体ユニットによれば、第一連通孔は枠材挿入部と対向していないので、面材収容部に進入した雨水は妨げられることなく中空部に流入し、中空部と枠材の外の屋外空間とを連通する第二連通孔から速やかに排出される。このため、優れた排水性を備えることが可能である。
【0008】
かかる枠体ユニットであって、前記第二連通孔は、前記下枠材において前記中空部を形成する下面部に設けられており、前記枠材挿入部は、前記下面部と対向する部位に突起を備えていることが望ましい。
【0009】
このような枠体ユニットによれば、枠材挿入部には、第二連通孔が設けられている下面部と対向する部位に突起が設けられているので、枠材挿入部と下面部との間には突起の高さ分以上の隙間が確保される。このため、中空部内に進入した雨水を、突起により確保された隙間を通して第二連通孔から排出することが可能である。
【0010】
かかる枠体ユニットであって、前記第二連通孔は、見込み方向において前記下面部の一部の部位に設けられており、前記下面部の前記第二連通孔と見込み方向に隣接する部位の上には、前記下面部と前記連結部材の対向する部位との間の第一空間より大きな第二空間が設けられていることが望ましい。
【0011】
このような枠体ユニットによれば、下面部の第二連通孔と見込み方向において隣り合う位置には、下面部と枠材挿入部の対向する部位との間の第一空間より大きな第二空間が設けられているので、たとえ、第二連通孔へと繋がる枠材挿入部と下面との間の第一空間が狭い場合であっても、中空部内に進入した雨水を第二連通孔の見込み方向において隣り合う第二空間に流入させて貯留させ、この第二空間側から第二連通孔を通して排出することが可能である。
【0012】
かかる枠体ユニットであって、前記第二連通孔は、前記第二空間と対向していないことが望ましい。
このような枠体ユニットによれば、第二連通孔が第二空間と対向していないので、第二連通孔から第二空間に雨水が直接吹き込むことはない。このため、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニットを提供することが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニットを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る枠体ユニットを示す縦断面図である。
図2図1におけるA部の拡大図である。
図3】外横枠材と外縦枠材とが連結部材により連結された状態の中空部内を屋外側から見た図である。
図4】下側の外横枠材と連結部材とを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る枠体ユニットについて図面を参照して説明する。
本実施形態では、枠体ユニットが、面材と、面材を囲む複数の枠材とを有し、玄関ドアの採光窓をなしている例を挙げて説明する。
【0016】
本実施形態の玄関ドア2には、図1に示すように、パネル状の断熱材でなる芯材3a、芯材3aの外周を囲むように設けられた鉄製のフレーム3b、及び、芯材3aの屋外側及び屋内側の面を覆う鋼板製の表面材3cを有する戸体3と、戸体3の中央部に設けられた開口3dに取り付けられて玄関ドア2の採光窓を形成する枠体ユニット1と、を有している。
枠体ユニット1は、複数の枠材で構成され、戸体3の開口3dに取り付けられる矩形状の額縁11と、額縁11により保持される面材としての複層ガラス10と、を有している。
【0017】
以下の説明においては、建物等に取り付けられて閉じた状態の玄関ドア2の上下となる方向を上下方向、屋内外方向である奥行き方向を見込み方向または複層ガラスの面外方向、複層ガラスの表面に沿う方向を面内方向、として示す。玄関ドア2の各部位であっても、また、玄関ドア2を構成する各部材については単体の状態であっても、建物等に取り付けられて閉じた状態にて上下方向、見込み方向、面外方向、面内方向、となる方向にて方向を特定して説明する。また、矩形状の額縁11の、矩形の内側を内周側、外側を外周側として説明する。
【0018】
額縁11は、戸体3の屋内側及び屋外側から各々挿入されてビス止めされる内額縁体12と外額縁体13と、内額縁体12を屋内側から覆うカバー材14と、を有している。
内額縁体12は、同一断面形状をなす合成樹脂製の押出成形部材でなる4本の内枠材12aが、四隅に配置されるコーナー部材を介して矩形状に接合されている。
【0019】
各内枠材12aは、図2に示すように、複層ガラス10の屋内側面における周端部に当接される止水材12bが一体成形された内ガラス保持部12cが内周側に設けられており、外周側には戸体3の屋内側の表面材3cに当接される内表面当接部12dが設けられている。内ガラス保持部12cと内表面当接部12dとは、鉛直面を形成する連結壁部12eにより連結されている。矩形状に接合された内枠材12aは、内周側に内ガラス保持部12cが全周に亘って設けられており、外周側に開口3dの周縁と全周に亘って対向する内表面当接部12dが設けられている。また、各内枠材12aには、内額縁体12を屋内側から覆う矩形状のカバー材14が嵌合されている。
【0020】
外額縁体13は、上下に配置される外横枠材15と左右に配置される外縦枠材16とが矩形状に接合されて構成されている。外横枠材15と外縦枠材16とは、同一断面形状をなすアルミニウム製の押出成形部材である。このため、以下では、外横枠材15と外縦枠材16との共通する部位については、外横枠材15を例に挙げて説明し、外縦枠材16の説明を省略する。
【0021】
外横枠材15は、長手方向の全長にわたる中空部15aを有する本体部151と、本体部151から屋内側に延出された板状の屋内延出片152と、屋内延出片152の屋内側の端に設けられ、内額縁体12の連結壁部12eを屋内側から貫通するビス4が螺合されるビス螺合部153と、を有している。
【0022】
各外横枠材15及び各外縦枠材16は、各々の両端部が45度に切断され、互いに隣り合う2つの枠材15、16同士の端部が突き合わされ、合成樹脂製の成型材でなる連結部材17により矩形状に連結されている。
【0023】
各外横枠材15の本体部151は、矩形状に接合された状態で、屋外側の表面材3cよりも屋内側であって複層ガラス10より屋外側にて当該複層ガラス10と対向する内周面内壁部151aと、戸体3より屋外側にて戸体3が有する屋外側の表面材3cにおける開口3dの周縁部と対向する外周面内壁部151bと、外周面内壁部151bの内周側の縁から屋内側に延出され開口3dの内周面と対向し内周面内壁部151aの外周側の端と連結する開口対向壁部151cと、内周面内壁部151aの内周側の縁から屋外側に延出された内周延出壁部151dと、外周面内壁部151bの縁から屋外側に延出された外周延出壁部151eと、内周延出壁部151d及び外周延出壁部151eと繋がり内周面内壁部151a及び外周面内壁部151bと屋外方向の間隔を空けて対向する屋外対向壁部151fと、により中空部15aが形成されている。ここで、外周延出壁部151eが中空部15aの下に位置して当該中空部15aを形成する下面部に相当する。
【0024】
屋外対向壁部151fの上部側は上方に向かって内周面内壁部151aとの間隔が狭まるような傾斜が設けられている。また、屋外対向壁部151fの下端部は、屋外対向壁部151fと外周延出壁部151eとが直角にならないように面取り程度の傾斜面が設けられている。内周面内壁部151aの内周側の端部には、複層ガラス10の屋外側面における周端部に当接される止水部材154が嵌合される止水部材嵌合部151gが設けられており、外周面内壁部151bの外周側の端部には、屋内側に突出して屋外側の表面材3cに当接される表面材当接部151hが設けられている。
【0025】
屋内延出片152は、内周面内壁部151aの止水部材嵌合部151gと開口対向壁部151cとの間に設けられており、先端のビス螺合部153に内額縁体12の連結壁部12eを屋内側から貫通するビス4が螺合されると、ビス螺合部153が連結壁部12eに当接されて内額縁体12と外額縁体13とが一体化される。このとき、屋内延出片152より内周側の内周面内壁部151a及び連結壁部12eと、屋内延出片152と、ビス螺合部153とにより全周に亘って形成される溝部が、複層ガラス10の端部10aが収容される面材収容部11aをなしている。すなわち、外横枠材15及び外縦枠材16が、面材の端部を収容する面材収容部を形成するとともに面材の端部に沿って連通する中空部を有する複数の枠材に相当する。
【0026】
面材収容部11aに収容された複層ガラス10は、内額縁体12に一体形成された止水材12bと、外額縁体に嵌合された止水部材154とに挟持されて額縁11に保持される。
【0027】
互いに隣り合う隣接する外横枠材15と外縦枠材16とを連結する連結部材17は、図3図4に示すように、隣接する外横枠材15と外縦枠材16との小口が当接される板状の当接板部171と、外横枠材15及び外縦枠材16の中空部15a、16aに各々挿入されて嵌合される枠材挿入部としての挿入嵌合部172が当接板部171の両面から各々突出されており、2つの挿入嵌合部172が90度をなすように形成されている。尚、図3は、外横枠材15と外縦枠材16とが連結部材17により連結された状態を示すため、屋外対向壁部151fを除いた状態を示している。
【0028】
挿入嵌合部172は、内周面内壁部151aと対向し、成型材の連結部材17のリブでなる内周面内壁部対向部172aと、内周延出壁部151dと対向する内周延出部対向部172bと、外周延出壁部151eと対向する外周延出部対向部172cと、屋外対向壁部151fの下部側の見付け面151iと対向する屋外見付け面対向部172dと、を有している。内周面内壁部対向部172aと外周延出部対向部172cとには、対向している内周面内壁部151aまたは外周延出壁部151e側に突出する突起172eが、挿入されている外横枠材15または外縦枠材16の長手方向に沿って設けられている。
【0029】
内周延出部対向部172bは内周延出壁部151dに当接し、屋外見付け面対向部172dは屋外対向壁部151fの見付け面151iに当接されている。このため、連結部材17は、内周延出壁部151dに内周延出部対向部172bが当接され、外周面内壁部151eに外周延出部対向部172cに設けられた突起172eが当接して面内方向が規制されて嵌合され、屋外見付け面対向部172dが屋外対向壁部151fの見付け面151iに当接され、内周面内壁部151aに内周面内壁部対向部172aに設けられた突起172eが当接して面外方向が規制されて嵌合されている。また外横枠材15及び外縦枠材16と連結部材17の挿入嵌合部172とは屋内側からビス止めされている。
【0030】
連結部材17が、外横枠材15及び外縦枠材16に嵌合された状態で、外周延出部対向部172cは、外周延出壁部151eの屋内側の部位と対向しており、外周延出壁部151eの屋外側には、連結部材17が近接しない空隙S1が設けられている。
【0031】
外額縁体13を構成する外横枠材15と外縦枠材16とのうち、複層ガラス10の下端を収容する下枠材としての下側の外横枠材15には、面材収容部11aと中空部15aとを連通する第一連通孔15bが設けられている。第一連通孔15bは、下側の外横枠材15の長手方向におけるほぼ中央、すなわち、連結部材17の挿入嵌合部172が挿入されていない部位に設けられており、第一連通孔15bの下縁が屋内延出片152の上面と同じ高さになるように形成されている。
【0032】
また、下側の外横枠材15の外周延出壁部151eには、長手方向における両端部側に、中空部15a内と屋外空間S2とを連通する第二連通孔15cが設けられている。第二連通孔15cは、面外方向(見込み方向)において外周延出壁部151eの一部の部位に設けられており、端部に挿入されている連結部材17の挿入嵌合部172と対向する位置に配置されている。第二連通孔15cの見込み方向の幅は、外周延出部対向部172cに設けられた突起172eの見込み方向の幅より広く形成されている。このため、第二連通孔15cは、外周延出部対向部172cに設けられた突起172eが、外周延出壁部151eにおいて第二連通孔15cが設けられていない部位に当接されることにより、外周延出壁部151eとの間隔を確保しつつ、上方が外周延出部対向部172cに覆われている。
【0033】
より具体的には、本実施形態の下側の外横枠材15に設けられている第二連通孔15cは、見込み方向において外周延出部対向部172cと対向する部位から外周延出部対向部172cより屋内側に設けられており、外周延出部対向部172cと対向する部位より屋外側には設けられていない。すなわち、第二連通孔15cは、見込み方向において外周延出部対向部172cの一部の部位に設けられている。また、外周延出部対向部172cにおける第二連通孔15cと屋外側にて隣接する部位の上には、外周延出壁部151eと外周延出部対向部172cとの間の第一第一空間としての隙間S3より大きな第二空間としての空隙S1が設けられており、この空隙S1は、中空部15aにおいて、内周面内壁部151aの第一連通孔15bが形成されている部位と繋がっている。
【0034】
本実施形態の枠体ユニット1によれば、中空部15aと屋外空間S2とを連通する第二連通孔15cが、下側の外横枠材15の中空部15aに挿入されている連結部材17の外周延出部対向部172cと対向する部位に設けられているので、第二連通孔15cから風雨が吹き込みにくく、たとえ吹き込んだとしても、連結部材17が第二連通孔15cからの風雨の進入を妨げるので、第一連通孔15bに直接向かうことはない。このため、より高い水密性を備えることが可能である。
【0035】
また、連結部材17には、第二連通孔15cが設けられている外周延出壁部151eと対向する外周延出部対向部172cに突起172eが設けられているので、外周延出壁部151eにおける第二連通孔15cが設けられていない部位と連結部材17との間には突起172eの高さ分の隙間S3が確保されている。このため、中空部15a内に進入した雨水を、突起172eにより確保される隙間S3を通して第二連通孔15cから排出することが可能である。すなわち、風圧が高い場合には風雨の進入を抑えるとともに中空部15a内に進入した雨水等を屋外空間S2に排出することが可能である。このとき、第一連通孔15bは連結部材17と対向していないので、面材収容部11aに進入した雨水は妨げられることなく中空部15aに流入し、中空部15aと外横枠材15の外の屋外空間S2とを連通する第二連通孔15cから速やかに排出される。このため、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニット1を提供することが可能である。
【0036】
また、第二連通孔15cと対向しているのは、隣り合う外横枠材15及び外縦枠材16を連結する連結部材17なので、第二連通孔15cからの雨水の進入を抑えるための部材を別途設ける必要がない。このため、より安価に、水密性に優れつつも排水性に優れた枠体ユニット1を提供することが可能である。
【0037】
また、中空部15aを形成する外周延出壁部151eの第二連通孔15cと見込み方向において隣り合う位置には、第一連通孔15bが設けられている部位と繋がり外周延出壁部151eと外周延出部対向部172cとの隙間S3より大きな空隙S1が設けられているので、たとえ、第二連通孔15cへと繋がる連結部材17と外周延出壁部151eとの隙間S3が狭い場合であっても、中空部15a内に進入した雨水を第二連通孔15cの見込み方向において隣り合う空隙S1に流入させて一旦貯留させ、この空隙S1側から第二連通孔15cを通して屋外空間S2に排出することが可能である。
【0038】
また、第二連通孔15cが空隙S1と対向していないので、第二連通孔15cから空隙S1に雨水が直接吹き込むことはない。このため、より水密性に優れ、排水性に優れた枠体ユニット1を提供することが可能である。
【0039】
上記実施形態においては、第二連通孔15cが空隙S1と対向していない例について説明したが、第二連通孔15cの一部分と連結部材17とが対向して、第二連通孔15cからの風雨の吹き込みの妨げとなれば、第二連通孔15cの他の部分は、外周延出部対向部172cと対向する部位よりも見込み方向に広く設けられていても構わない。また、上記実施形態のように、第二連通孔15cに外周延出部対向部172c近接せず、第二連通孔15cと外周延出部対向部172cとが離れた状態で対向していても、中空部15aに挿入された挿入嵌合部172が、第二連通孔15cからの風雨の吹き込みの妨げとなる構成であれば構わない。
【0040】
上記実施形態においては、外周延出部対向部172cに突起172eが設けられている例について説明したが、突起172eは必ずしも設けられていなくともよい。連結部材17は接着等されることなく、中空部15aに挿入されているだけなので、中空部15aを形成している外周延出壁部151eと連結部材17の外周延出部対向部172cとの間には、隙間S3が生じている。このため、外周延出部対向部172cに突起172eが設けられていなくとも、中空部15a内に進入した雨水等を外周延出壁部151eと外周延出部対向部172cとの間に浸入させて第二連通孔15cから屋外空間S2に排出することが可能である。
【0041】
上記実施形態においては、面材を複層ガラス10としたが、これに限るものではない、例えば、透光性を有する合成樹脂製の面材や、化粧板などであっても構わない。
【0042】
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0043】
1 枠体ユニット、10 複層ガラス、11 額縁、11a 面材収容部、
13 外額縁体、15 外横枠材、15a 中空部、15b 第一連通孔、
15c 第二連通孔、17 連結部材、151a 内周面内壁部、
151e 外周延出部、172c 外周延出部対向部、172e 突起、
S1 空隙、S2 屋外空間、S3 隙間、
図1
図2
図3
図4