【実施例】
【0050】
(実施例1)
種々の溶媒におけるマイトマイシンCの溶解性および安定性
表1に述べた種々の溶媒および溶媒混合物におけるマイトマイシンCの溶解性および安定性を調査した。
【表1】
この目的で、これら混合物のそれぞれを使用して、2.0〜2.2mg/gのマイトマイシンCおよび4.0〜4.4mg/gのマンニトールを含有する溶液を調製した。
【0051】
室温にて遮光下で1.5時間の撹拌時間経過後、得られた混合物について、直線偏光を照射して粒子を調べた。目視試験の結果を表2に示す。
【表2】
【0052】
さらに、室温で24時間貯蔵した後、得られた混合物中のマイトマイシンCおよび不純物の含有量を決定した。対応する結果を表3に示す。
【表3】
*方法1による決定(表5を参照のこと)
**方法2による決定(表5を参照のこと)
【0053】
表3に示した結果は、本発明に従って使用した、tert−ブタノールと水との混合物での凍結乾燥用溶液中のマイトマイシンCが、特に高い安定性を有することを示している。
【0054】
さらに、遮光下、(a)室温および(b)2〜8℃で24時間貯蔵した後、得られた混合物について、直線偏光を照射して、目に見える粒子を再び調べた。そうして得られた結果を表4に示す。
【表4】
【0055】
本発明に従って使用可能な溶媒混合物を用いると、水を用いるより際立って安定した溶液が得られた。32.6重量%のtert−ブタノールと67.4重量%の水との混合物を用いて得られた溶液は、室温および2〜8℃の両方で、24時間後でさえ溶液中に目に見える粒子がなかったことから、最も安定していることがわかった。さらに、室温で24時間貯蔵後のtert−ブタノール−水混合物において、マイトマイシンCの含有量が最も高く、不純物の含有量が最も低かった。
【0056】
高圧液体クロマトグラフィーによるマイトマイシンCおよび不純物の含有量の決定
試料をそれぞれN,N−ジメチルアセトアミドで希釈して0.5mg/mlのマイトマイシンCとする。基準溶液は、N,N−ジメチルアセトアミド中に0.5mg/mlのマイトマイシンCを含有する。
【表5】
カラム: YMC−Pack Phenyl 4.6mm×300mm、10μm
温度: 25°C
注入体積:10μl
【0057】
(実施例2)
ジメチルスルホキシド、およびジメチルスルホキシドとN,N−ジメチルアセトアミドとの混合物における、マイトマイシンCの溶解性および安定性
表6に述べた溶媒、すなわち、ジメチルスルホキシド(DMSO)、およびジメチルスルホキシド(DMSO)とN,N−ジメチルアセトアミド(DMAA)との混合物における、マイトマイシンCの溶解性および安定性を調査した。
【表6】
【0058】
この目的で、これら溶媒のそれぞれを使用する溶液を調製し、溶液は、6番(DMSO/DMAA)については0.53mg/gのマイトマイシンCおよび8.0mg/gの尿素、7番(DMSO)については1.82mg/gのマイトマイシンCおよび27.3mg/gの尿素を含有した。溶液を、室温にて遮光下で、71.5時間までの期間にわたり貯蔵した。
【0059】
【表7a】
1方法3によって決定された含有量。
【0060】
【表7b】
2方法4によって決定された純度。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0061】
両方の溶媒において、マイトマイシンCは、非常に安定していることがわかった。DMSOだけを使用すると、26.5時間の期間内で、マイトマイシンCの当初の含有量は、100%から99.32%へとごくわずかに低下した。
【0062】
マイトマイシンCの含有量、したがって、得られた溶液の安定性は、方法3および4によって検査した。方法3は、Ph Eur 8.0 Mitomycin Monograph 01/2008:1655による含有量法に相当する。方法4は、Ph Eur
8.0 Mitomycin Monograph 01/2008:1655による不純物法に相当する。
【0063】
(実施例3)
種々のtert−ブタノール/水混合物におけるマイトマイシンCの溶解性および安定性
表8に述べたtert−ブタノールと水との種々の混合物におけるマイトマイシンCの溶解性および安定性を調査した。
【0064】
この目的で、これら混合物のそれぞれを使用する溶液を調製し、マイトマイシンCの濃度は、8番の混合物については2.1mg/g、9番の混合物については2.2mg/g
、10番の混合物については2.4mg/gとした。
【0065】
これらの溶液を、遮光下、(a)室温および(b)2〜8℃で16時間貯蔵し、次いで、直線偏光を照射して、目に見える粒子を再び調べた。こうして得られた結果を表8にも示す。
【表8】
tert−ブタノールと水とのすべての混合物が、述べた量のマイトマイシンCを溶解可能であり、得られた溶液中には、16時間の貯蔵後でさえ、目に見える粒子はなかった。
【0066】
tert−ブタノール/水混合物中でのマイトマイシンCの安定性をHPLCで決定するために、10mg/gのマイトマイシンC濃度の溶液が得られるような量で、20重量%のtert−ブタノールと80重量%の水との混合物(11番)に、マイトマイシンCを加えた。さらに、2.1mg/gのマイトマイシンC濃度の溶液が得られるような量で、32.6重量%のtert−ブタノールと67.4重量%の水との混合物(12番)に、マイトマイシンCを加えた。さらに、5mg/gのマイトマイシンC濃度の溶液が得られるような量で、89重量%のtert−ブタノールと11重量%の水との混合物(13番)に、マイトマイシンCを加えた。さらに、純粋なtert−ブタノール(100重量%)のマイトマイシン含有溶液(14番)および比較のための水溶液(15番)を調製した。純粋なtert−ブタノールを用いた実験では、tert−ブタノールを約30℃に温めることにより最初に融解させ、次いで、マイトマイシンCを融解物に溶解させた。
【0067】
次いで、溶液を褐色ガラス容器において室温で24時間貯蔵した。それぞれの結果を表9に示す。
【表9】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0068】
tert−ブタノール含有溶液において、マイトマイシンCは、高い安定性を有し、混
合物12番および13番を使用すると、マイトマイシンCのt=0時点での当初の純度は、100.0%から98.7%へ、また99.56%から98.47%へとごくわずかに低下した。24時間後に100.0重量%という特に高い純度を100重量%のtert−ブタノールで実現することができたが、純粋なtert−ブタノールへのマイトマイシンCの溶解性は低い。
【0069】
これとは対照的に、24時間後の水中でのマイトマイシンCの純度は、著しく不良である(t=0時点での96.8%から89.9%)。
【0070】
(実施例4)
さらなる添加剤のtert−ブタノール/水混合物との適合性
それぞれ、20mgのマイトマイシンCを89重量%のtertブタノールと11重量%の水との混合物6gに溶解させることにより、いくつかの溶液を調製した。各場合において濃度を50mg/gとするために、これらの溶液に添加剤の尿素、PEG4000またはトロメタモールを加えた。加えて、トロメタモールを含む溶液は、酢酸でpH7.4に調整した。
【0071】
室温でt=0時点、6時間後、および24時間後に、溶液について、そのマイトマイシンC含有量を調べ、さらなる添加剤を含有しない溶液と比較した。含有量の決定は、方法2に従って実施しており、結果を表10に示す。
【表10】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0072】
(実施例5)
尿素含有tertブタノール/水混合物中でのマイトマイシンCの安定性
5重量%の濃度を実現するような量で、尿素を89重量%のtert−ブタノールと11重量%の水との混合物に溶解させた。次に、3.33mg/gの濃度を得るような量でマイトマイシンCを加え、溶液を1時間撹拌した。褐色ガラス容器を溶液で満たし、光から保護せず室温(RT)で、遮光下室温(RT)で、また遮光下5℃で9日間貯蔵した。
【0073】
方法2による純度決定を、異なる時点で実施した。結果を表11に示す。
【表11】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0074】
9日間の貯蔵後でさえ、すべての条件下で、溶液は依然として意外にも安定しており、溶液の純度は意外にも高かった。
【0075】
(実施例6)
種々のtert−ブタノール/水混合物中のマイトマイシンCの溶液の凍結乾燥
最初に、16.1重量%、32.6重量%、および72.9重量%のtert−ブタノールを用いたtert−ブタノールと水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。これらの溶液は、16.1重量%のtert−ブタノールとの混合物を用いた溶液については、2.1mg/gのマイトマイシンCおよび4.1mg/gのマンニトール、32.6重量%のtert−ブタノールとの混合物を用いた溶液については、2.2mg/gのマイトマイシンCおよび4.3mg/gのマンニトール、72.9重量%のtert−ブタノールとの混合物を用いた溶液については、2.4mg/gのマイトマイシンCおよび4.8mg/gのマンニトールを含有した。
【0076】
すべての溶液が、透明であり、十分に安定していた。
【0077】
比較のために、7mg/gのマンニトール、および水への溶解性に乏しいために0.7mg/gのマイトマイシンCを含有した、マイトマイシンCの水溶液も調製した。
【0078】
(i)溶液の凍結、(ii)真空の適用、(iii)一次、および(iv)二次乾燥を伴う従来の凍結乾燥により、凍結乾燥物を得た。これらを水で再構成し、得られた再構成された溶液について、実施例1に従い、そのマイトマイシンCおよび不純物含有量を分析した。結果を表12に示す。
【表12】
*ND=検出不能、すなわち、検出限界未満
**方法1によるHPLCでの決定
***方法2によるHPLCでの決定
【0079】
凍結乾燥および再構成後、本発明に従って使用したtert−ブタノールと水との混合物すべてが、マイトマイシンC含有量が非常に高くかつ非常に低い含有量の不純物(D1、D2、およびアルボミトマイシンC)しか含まない溶液をもたらした。
【0080】
これとは対照的に、水を使用する凍結乾燥では、マイトマイシンCの含有量が際立って低く、極めて著しい量の不純物を含む再構成溶液が得られた。
【0081】
(実施例7)
20mg/gの尿素を含むtert−ブタノール−水混合物(89/11)中でのマイトマイシンCの安定性
89重量%のtert−ブタノールと11重量%の水との混合物中のマイトマイシンC
の溶液を調製した。溶液は、1.33mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ20mg/gの尿素も含有した。室温(RT)にて遮光下、冷蔵庫内でt=0時点、5、22、および27時間後に、方法2に従って溶液の純度を調査した。結果を表13に示す。
【表13】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0082】
室温で1日より長く貯蔵した後でさえ、溶液の純度は意外にも高く、溶媒中での活性物質の安定性が意外にも高いことを反映している。
【0083】
(実施例8)
25mg/gの尿素を含むtert−ブタノール−水混合物(89/11)中でのマイトマイシンCの安定性
89重量%のtert−ブタノールと11重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、1.67mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ25mg/gの尿素も含有した。室温(RT)にて遮光下、冷蔵庫内でt=0時点、5、22、および27時間後に、方法2に従って溶液の純度を調査した。
【表14】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0084】
室温で1日より長く貯蔵した後でさえ、溶液の純度は意外にも高く、溶媒中での活性物質の安定性が意外にも高いことを反映している。
【0085】
(実施例9)
尿素またはポリエチレングリコール(50mg/g)を含有するマイトマイシンCの溶液の凍結乾燥
89重量%のtert−ブタノールと11重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、3.33mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ50mg/gの尿素またはPEG4000も含有した。各場合において、小さいバイアルをこれらの溶液6gで満たし、従来の手法で凍結乾燥した。尿素およびPEG4000を含有する凍結乾燥物ケークは、堅く、欠陥がなかった。
【0086】
凍結乾燥物について、その調製直後(t=0)および40℃で1カ月間貯蔵した後(t=1カ月)のマイトマイシンCの純度を分析した。結果を表15に示す。
【表15】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0087】
40℃という高温で貯蔵した後でさえ、生成した凍結乾燥物は、マイトマイシンCの純度が高く、その非常に良好な安定性を反映している。
【0088】
その上、凍結乾燥物は、等張性食塩水溶液を用い、30秒よりはるかに短時間で完全に再構成することができた。
【0089】
(実施例10)
尿素(20mg/g)を含有するマイトマイシンCの溶液の凍結乾燥
89重量%のtert−ブタノール(TBA)と11重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、1.33mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ20mg/gの尿素も含有した。各場合において、小さいバイアルをこの溶液1.5gで満たし、従来の手法で凍結乾燥した。凍結乾燥物ケークは、堅く、欠陥がなかった。
【0090】
凍結乾燥物について、その調製直後(t=0)のマイトマイシンCの純度を分析した。加えて、再構成時間も決定した。再構成は、等張性食塩水溶液で実施して、マイトマイシンCの最終濃度を1mg/gとした。結果を表16に示す。
【表16】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0091】
生成した凍結乾燥物は、マイトマイシンCの純度が高く、このことは、上記過程中の活性物質の非常に良好な安定性を反映している。
【0092】
その上、凍結乾燥物は、等張性食塩水溶液を用い、30秒よりはるかに短時間で完全に再構成することができた。
【0093】
(実施例11)
尿素(25mg/g)を含有するマイトマイシンCの溶液の凍結乾燥
89重量%のtert−ブタノール(TBA)と11重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、1.67mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ25mg/gの尿素も含有した。各場合において、小さいバイアルをこの溶液1.2gで満たし、従来の手法で凍結乾燥した。尿素を含む凍結乾燥物ケークは、堅く、欠陥がなかった。
【表17】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0094】
生成した凍結乾燥物は、マイトマイシンCの純度が高く、このことは、上記過程中の活性物質の非常に良好な安定性を反映している。その上、凍結乾燥物は、等張性食塩水溶液を用い、30秒よりはるかに短時間で完全に再構成することができた。
【0095】
(実施例12)
マンニトール(45mg/g)を含むtert−ブタノール/水混合物(95/5)中のマイトマイシンC
95重量%のtert−ブタノール(TBA)と5重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、5mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ45mg/gのマンニトールも含有した。各場合において、小さいバイアルをこの溶液4.0gで満たし、従来の手法で凍結乾燥した。凍結乾燥物ケークは、堅く、欠陥がなかった。
【表18】
*方法2によるHPLCでの決定。純度は、HPLCクロマトグラムにおけるすべてのピークの総面積に対するマイトマイシンのピークの面積と定義される。
【0096】
生成した凍結乾燥物は、マイトマイシンCの純度が高く、このことは、上記過程中の活性物質の非常に良好な安定性を反映している。その上、凍結乾燥物は、等張性食塩水溶液を用い、30秒よりはるかに短時間で完全に再構成することができた。
【0097】
(実施例13)
マイトマイシン凍結乾燥物の安定性
89重量%のtert−ブタノール(TBA)と11重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、3.33mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ50mg/gの尿素も含有した。各場合において、小さいバイアルを、これらの溶液6g[20mgのマイトマイシンCに対応する]または12g[40mgのマイトマイシンCに対応する]で満たし、従来の手法で凍結乾燥した。得られた凍結乾燥物を、40℃、相対湿度(r.h.)75%において、t=0、t=3カ月、およびt=6カ月の異なる時点で調べた。
【0098】
マイトマイシンCの含有量の決定は方法3によって、不純物含有量の決定は方法4によって実施した。再構成は、それぞれ20mlおよび40mlの等張性食塩水溶液で実施して、最終濃度を1mg/mlとした。
【表19】
*方法3による決定
**方法4による決定
【表20】
*方法3による決定
**方法4による決定
【0099】
40℃という高温およびr.h.75%という高い大気湿度で6カ月間貯蔵した後でさえ、生成した凍結乾燥物は、ごく少量の不純物しか含有しなかった。その上、凍結乾燥物は、等張性食塩水溶液を用い、30秒よりはるかに短時間で完全に再構成することができた。
【0100】
(実施例14)
再構成後の高い最終濃度
89重量%のtert−ブタノールと11重量%の水との混合物中のマイトマイシンCの溶液を調製した。溶液は、3.33mg/gのマイトマイシンCおよび、それぞれ50mg/gの尿素も含有した。各場合において、小さいバイアルをこれらの溶液6g[20mgのマイトマイシンCに対応する]で満たし、従来の手法で凍結乾燥した。得られた凍結乾燥物を、20mlまたは10mlの注射用水で再構成した。
【表21】
*方法3による決定
【0101】
再構成された注射用水溶液は、マイトマイシンCの含有量が高かった。溶液は、透明で、目に見える粒子を含まなかった。
本発明の実施形態は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
マイトマイシンCを含む凍結乾燥医薬組成物を調製するための方法であって、マイトマイシンCの溶液は、凍結乾燥されており、前記溶液は、少なくとも1種の有機溶媒を含む、方法。
(項目2)
前記溶液が水をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記有機溶媒が、tert−ブタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、1−ペンタノール、クロロブタノール、酢酸、アセトン、炭酸ジメチル、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、四塩化炭素、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサフルオロアセトン、ジメチルスルホン、およびシクロヘキサンの群から選択される、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記有機溶媒が、tert−ブタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジメチルスルホキシド、およびN,N−ジメチルアセトアミドの群から選択される、項目3に記載の方法。
(項目5)
前記有機溶媒がtert−ブタノールである、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記溶液が、tert−ブタノールと水との混合物を含む、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記tert−ブタノールと水との混合物が、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、特に好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも15重量%のtert−ブタノールを含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記tert−ブタノールと水との混合物が、80〜99重量%、特に84〜95重量%、好ましくは88〜92重量%、格別に好ましくは約89重量%のtert−ブタノールを含むか、または10〜30重量%、特に15〜25重量%、好ましくは18〜22%、格別に好ましくは約20重量%のtert−ブタノールを含む、項目6に記載の方法。(項目9)
前記溶液が、0.1〜500mg/g、特に0.5〜10.0mg/g、好ましくは0.8〜6.0mg/g、特に好ましくは1.0〜4.0mg/gの濃度でマイトマイシンCを含む、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記溶液が、尿素、ポリエチレングリコール、およびマンニトールの群から選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記溶液が、1〜200mg/g、特に5〜100mg/g、好ましくは10〜60mg/gの濃度で尿素を含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記ポリエチレングリコールが、1000〜8000、好ましくは2000〜8000の平均分子量(数平均)を有する、項目10または11に記載の方法。
(項目13)
前記溶液が、1〜200mg/g、特に5〜100mg/g、好ましくは10〜60mg/gの濃度でポリエチレングリコールを含む、項目10から12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記溶液が、1〜200mg/g、特に5〜100mg/g、好ましくは10〜60mg/gの濃度でマンニトールを含む、項目10から13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
マイトマイシンCを含む凍結乾燥医薬組成物であって、項目1から14のいずれか一項に記載の方法によって取得可能である、凍結乾燥医薬組成物。
(項目16)
尿素、ポリエチレングリコール、およびマンニトールの群から選択される少なくとも1種の添加剤を含む、項目15に記載の組成物。
(項目17)
組成物1グラムあたり0.2〜1g、特に0.5〜0.99g、好ましくは0.8〜0.95g、特に好ましくは0.93〜0.94gの濃度で尿素を含む、項目16に記載の組成物。
(項目18)
組成物1グラムあたり0.2〜1g、特に0.5〜0.99g、好ましくは0.8〜0.95g、特に好ましくは0.93〜0.94gの濃度でポリエチレングリコールを含む、項目16または17に記載の組成物。
(項目19)
組成物1グラムあたり0.2〜1g、特に0.5〜0.99g、好ましくは0.8〜0.95g、特に好ましくは0.93〜0.94gの濃度でマンニトールを含む、項目16
から18のいずれか一項に記載の組成物。
(項目20)
tert−ブタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、1−ペンタノール、クロロブタノール、酢酸、アセトン、炭酸ジメチル、アセトニトリル、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、四塩化炭素、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサフルオロアセトン、ジメチルスルホン、およびシクロヘキサンの群から選択される少なくとも1種の有機溶媒を含む、凍結乾燥用のマイトマイシンC含有溶液。
(項目21)
前記有機溶媒が、tert−ブタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジメチルスルホキシド、およびN,N−ジメチルアセトアミドの群から選択され、特に好ましくはtert−ブタノールである、項目20に記載のマイトマイシンC含有溶液。