【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明として提案されるアセンブリは、精製用リアクター又は石油化学リアクターに固体粒子を充填するアセンブリであって、リアクターへの固体粒子の充填が均質及び/又は均一となるように構成された、リアクターに固体粒子を充填するディスペンス装置と、概して上部から下部へ固体粒子が流れることが可能な、第一に固体粒子のリザーブに接続され、第二にディスペンス装置に接続される可撓性スリーブを含む、ディスペンス装置に固体粒子を供給する供給システムと、供給システムを制御する制御システムと、を有し、この制御システムが、可撓性スリーブの一部分に隣接し、動作する際、当該一部分においてこのスリーブの有効断面積を減じるように、可撓性スリーブの壁部を移動させるように構成された、可撓性スリーブの中を流れる固体粒子をブロックするブロック装置と、ブロック装置から遠隔的に配置された、ブロック装置の作動装置と、を有することを特徴とする。
【0012】
従って、遠隔的に作動させることができる手段であって、ある部分で可撓性スリーブの壁部を、この部分を減じるように動かすことができる手段(有利には、固体粒子の通過をブロックするためにこの有効断面積を十分に減じるような手段)を設けることにより、オペレータをパイプから離れさせ、ブロック装置の作動装置のところに位置させることが可能となる。
【0013】
更に、ブロック装置に隣接した可撓性スリーブの一部分において固体粒子をブロックする場合に、ディスペンス装置への供給が迅速に停止するように、ディスペンス装置に比較的近いところにブロック装置を位置させることが可能となる。
【0014】
同じように、始動時において、ブロック装置のところで有効断面積が減じられた可撓性スリーブにおけるブロック装置よりも上流側の部分に固体粒子を充填することが可能である。スリーブが充填されると、スリーブは開放可能となり、比較的速やかに一定割合での充填に到達し、従って特定の充填品質が得られる。
【0015】
有利には、固体粒子は、触媒粒子及び/又は不活性ビーズとすることができる。
【0016】
このディスペンス装置は、任意に、完全に均質及び均一な充填を可能にするように構成することができる。特に、ディスペンス装置は、単純なノズルから排出して行われる充填と比べて、充填の均質性及び/又は均一性を改善するように構成することができる。このディスペンス装置は、より均一で均質な充填を行うため、垂直方向に対して直角な成分についての速度を固体粒子に与えるために、固体粒子を分散させる手段を含むことができる。これらの分散手段は、例えば、ブレード(例えば、フレキシブルストラップ)、及び、必要に応じてモーター(特に、これらのブレードの一端が垂直なシャフトに固定されている場合には、垂直軸周りにブレードを回転させるモーター)、及び/又は、放射状に開口する開口部、を含むことができる。
【0017】
本発明は、分散手段の特定の形状に限定されるものではない。
【0018】
有利には、この分散装置は、充填状態を監視するセンサー、及び、センサーからの計測値に応じて分散手段を作動させるアクチュエータを更に含むことができる。
【0019】
「遠隔的に」とは、作動装置とブロック装置との間の距離が、リアクターのベースの半径よりも大きいか、又は、同一であることを意味する。従って、オペレータは、充填時に、リアクターの外側であって比較的遠い位置に立つことができる。
【0020】
作動装置は、例えば、オペレータが後ろに立つことができるコントロールステーションのコンピュータを含むことができる。
【0021】
有利な一実施形態において、ブロック装置は、作動した際に、可撓性スリーブの壁部の少なくとも一部分を他の壁部に対して押し付けるように構成することができる。
【0022】
有利には、ブロック装置は、硬質又は半硬質の支持手段に対して可撓性スリーブの壁部を押し付けるように構成することもできる。
【0023】
有利には、供給システムは、実際に、可撓性スリーブを通過させる硬質の(又は半硬質の、例えば、半硬質プラスチック製の)パイプを更に含むことができる。例えば、このパイプは、任意にディスペンス装置に接続させることができる。
【0024】
従って、ブロック装置は、硬質パイプに対して可撓性スリーブの壁部を押して平らにするように構成することができる。
【0025】
ブロック装置は、有利には、可撓性壁部に当接し、この可撓性壁部を移動させるような付勢要素(例えば、シャンクタイプの硬質要素、バルーンタイプの膨張要素など)を含むことができる。
【0026】
ブロック装置は、例えば、硬質パイプに対して可撓性スリーブを押し付けるために、可撓性スリーブの長手方向に対して横断する方向へ動かすことができるようなシャンク(例えば、ピストンのシャンク、又は、ジャックシステムのシャンク)を含むことができる。このシャンクの端部には、シャンクと可撓性スリーブとの間の接触が比較的広い範囲となり、局部的にならないように、シャンクの長手方向に対し横断する方向に延在する支持部材を固定することができる。
【0027】
有利には、このブロック装置は、動作の際の、非動作状態(可撓性スリーブの有効断面積が比較的大きく残っている状態)から動作状態(スリーブの有効断面積が減少するように、ブロック装置が可撓性スリーブの壁部を移動させる状態)への移行に適合したものとすることができる。
【0028】
有利には、この装置は、作動装置からの命令又は不命令に従って、動作状態から非動作状態への移行に適したものとすることができる。システムは、ブロック装置が動作状態から非動作状態へ移行するとき、有効断面積を大きくするように、そして固体粒子が通過できるように、可撓性スリーブの壁部が移動するように構成することができる。
【0029】
システムは、動作状態から非動作状態へ、そして動作状態へという移行の数サイクルをサポートするように構成することができる。換言すれば、オペレータは、所望のときに、何度でも、充填の停止と再開を選択することができる。
【0030】
ブロック装置の作動は、空圧的及び/又は電気的な作用によるものとすることができる。しかしながら、空圧的な作動は、精製所における場合のように、爆発性雰囲気の環境である場合に、特に賢明であることを証明することができる。空圧的な作動は、特に、安全性の要件、例えば、ATEXレギュレーション(爆発性雰囲気)等に、比較的容易に適合させることができる。
【0031】
有利な一実施形態において、ブロック装置は、気体供給パイプに空圧的に接続されたバルーン要素を含むことができる。
【0032】
従って、バルーンに空気を供給する命令が発せられたとき、バルーンは膨張し、固体粒子がブロックされたままとなるように、硬質パイプの壁部に対し可撓性スリーブを押し付ける。
【0033】
バルーン要素は、非動作状態において比較的軽量でコンパクトであるという点で有利である。
【0034】
有利には、及び、限定されることなく、ブロック装置がバルーンを含むとき、このバルーンは、単管によって空圧ネットワークに接続されることができる。例えば、この単管を空気供給管及びエスケープパイプに接続する空気分配要素を備えることもできる。従って、バルーンにおける空間的な要件は減少し、従って、人間が介入するための空間をはっきりと残すことができる。
【0035】
他の一の実施形態においては、もちろん、空気を供給するためのインレット及び空気を排出するためのアウトレットが形成されたバルーンを備えることも可能である。
【0036】
有利には、及び、限定されることなく、バルーンは、可撓性材料製の、気密的に結合された二つの平らなパーツ(例えば、ポリパラフェニレン・テレフタルアミド(poly(p-phenylene terephtalamide)製の又はケブラー(登録商標)製の二つのパーツ)を含むことができる。
【0037】
強固な結合は溶着等によって得られる。従って、バルーンが収縮したとき、比較的平らな状態となる。
【0038】
更に、ケブラー(登録商標)のような比較的硬い材料を選択することにより、膨張したバルーンのボリューム(時間が経過しても比較的安定的に残っているボリューム)を比較的正確に把握することができる。
【0039】
もちろん本発明は、このタイプのバルーンに限定されるものではなく、可撓性材料(例えばゴム)のブローンバルーンを選択することができる。
【0040】
有利には、及び、限定されることなく、ブロック装置は更に、概ね平らな形状の金属薄板要素をバルーンの内側に含むことができる。この金属薄板要素は、収縮状態において、バルーン要素を確実に平坦な状態にさせることができる。
【0041】
作動システムは、加圧ガス(例えば空気)を供給することができるポンプ要素、バルーンを収縮させるための吸引ポンプ要素、圧力を監視するための圧力計測要素、バルーンに供給される加圧空気が、バルーンにおいてサポート可能な圧力と比較して過大に高圧となることを回避するための空気減圧弁要素、及び/又は、他の要素を含むことができる。
【0042】
本発明は、もちろん、壁部をお互いに押し付けるように構成されたブロック装置には限定されない。
【0043】
ブロック装置は、例えば、特定の部位において可撓性スリーブを取り囲むように適合されたコード(オペレータが両端を引っ張ったときに、可撓性スリーブの壁部が閉じて、固体粒子の通過を阻止されるように、離れた位置から引っ張るのに十分な長さを有するコード)、及び、リングを含むことができる。
【0044】
更に、精製用リアクター及び/又は石油化学リアクターへの固体粒子の充填を管理する上記アセンブリを使用することも提案される。
【0045】
有利には、固体粒子は、触媒粒子、及び/又は、不活性ビーズとすることができる。
【0046】
更に、精製用リアクター及び/又は石油化学リアクターに固体粒子を充填するディスペンス装置(固体粒子の充填を均質化及び均一化するように構成されたディスペンス装置)に固体粒子を供給するシステム(第一に固体粒子のリザーブに接続され、第二にディスペンス装置に接続され、概して上部から下部へ固体粒子が中を流れる可撓性スリーブを含む供給システム)を制御する方法も提案される。この方法は、可撓性スリーブの中を流れる固体粒子をブロックする装置(可撓性スリーブの有効断面積を減じるように、可撓性スリーブの壁部を移動させるように構成された装置)の遠隔的な作動を命令するステップを含む。
【0047】
この命令のステップは、充填中に又は充填前に発生させることができる。例えば、タンクが開いたときにスリーブが満たされるように、スリーブの有効断面積を減少させることができ、そしてこの方法は、減少したスリーブの有効断面積が増加するように、ブロックしないことを命令するステップを含むことができる。そして、スリーブを満たしている固体粒子は、充填装置へ向かって落下する。従って、閉じていない可撓性スリーブに対してタンクが開いた場合よりも迅速に、非適時的にフィットしたり開始されることなく、一定割合での充填に到達させることができる。換言すれば、ディスペンス装置の実際の充填の際に、比較的迅速に一定割合での充填に到達するように、スリーブには固体粒子が予め充填される。これは、このような移行時に、ディスペンス装置のいくつかの開口部がほとんど供給されない又は供給されないというリスクを制限させることができ、従って、高密度充填の場合に特に有利な、より優れた充填品質の保証を可能にする。
【0048】
充填停止は、固体粒子のリザーブと可撓性スリーブの間の通路(例えばホッパーのバルブ)を閉じることによって始めることができる。そしてディスペンス装置内へ固体粒子が落下して、スリーブは空になる。
【0049】
例えば、この方法は、可撓性スリーブを硬質の製品に対して押し付け、流れを停止させるように、可撓性スリーブと硬質パイプ(可撓性スリーブの一部分を受け入れる)の間に配置されたバルーンの膨張を命令するステップを含むことができる。
【0050】
更に、上記方法におけるステップがプロセッサによって実行されるときに、それらのステップを実行させる指令を含むコンピュータプログラム製品が提案される。
【0051】
上記方法は、実際に、プロセッサタイプの処理装置(例えばマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ等)において実行されることができる。
【0052】
本発明は、例としての実施形態を示す図面を参照することにより、より良く理解される。