(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記キューの状態は、前記キューの空き状態、ならびに前記キューに格納される通信データのロス率およびスループットのうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項1に記載の通信制御装置。
複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置と、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置とを備える車載通信システムに用いられる通信制御装置における通信制御方法であって、
前記スイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データであって前記外部装置から送信された情報を含む通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得するステップと、
前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送に関する伝送情報を取得するステップと、
取得した前記状態情報および前記伝送情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定するステップとを含む、通信制御方法。
複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継する中継処理を行うスイッチ部と、前記通信データを格納する1または複数のキューとを備えるスイッチ装置における通信制御方法であって、
前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置からの通信データであって前記外部装置から送信された情報を含む通信データを少なくとも格納するための前記キューの状態を示す状態情報を取得するステップと、
前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送に関する伝送情報を取得するステップと、
取得した前記状態情報および前記伝送情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定するステップとを含む、通信制御方法。
複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置と、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置とを備える車載通信システムに用いられる通信制御装置において用いられる通信制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記スイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データであって前記外部装置から送信された情報を含む通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部、
として機能させるためのプログラムであり、
前記取得部は、さらに、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送に関する伝送情報を取得し、
前記制御部は、前記取得部によって取得された前記状態情報および前記伝送情報に基づいて前記制限を決定する、通信制御プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0021】
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
【0022】
(1)本発明の実施の形態に係る通信制御装置は、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置と、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置と、を備える車載通信システムに用いられる通信制御装置であって、前記スイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部とを備える。
【0023】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0024】
(2)好ましくは、前記キューの状態は、前記キューの空き状態、ならびに前記キューに格納される通信データのロス率およびスループットのうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0025】
このような構成により、キューに格納可能な通信データ量、キューに格納された通信データの中継処理の成功率、およびキューに格納された通信データの伝送速度を取得することができるので、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを正しく判断することができる。
【0026】
(3)より好ましくは、前記キューの状態は、前記状態の予測値を含む。
【0027】
このような構成により、将来における、キューに格納可能な通信データ量、キューに格納された通信データの中継処理の成功率、およびキューに格納された通信データの伝送速度を取得することができるので、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かをより早期に判断することができる。
【0028】
(4)好ましくは、前記取得部は、さらに、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送に関する伝送情報を取得し、前記制御部は、前記取得部によって取得された前記状態情報および前記伝送情報に基づいて前記制限を決定する。
【0029】
このような構成により、たとえば、外部装置および車外通信装置間の通信速度、および外部装置が送信する通信データの許容遅延時間等を加味して通信データの伝送の制限を決定することができる。
【0030】
(5)本発明の実施の形態に係るスイッチ装置は、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継する中継処理を行うスイッチ部と、前記通信データを格納する1または複数のキューと、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するための前記キューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部とを備える。
【0031】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0032】
(6)好ましくは、前記キューの状態は、前記キューに格納される通信データの送信可否を含む。
【0033】
このような構成により、車外通信装置から送信された通信データがキューからオーバーフローするか否かを簡易に正しく認識することができる。
【0034】
(7)本発明の実施の形態に係る車外通信装置は、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置であって、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキュー、の状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部とを備える。
【0035】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0036】
(8)本発明の実施の形態に係る通信制御方法は、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置と、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置とを備える車載通信システムに用いられる通信制御装置における通信制御方法であって、前記スイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得するステップと、取得した前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定するステップとを含む。
【0037】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0038】
(9)本発明の実施の形態に係る通信制御方法は、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継する中継処理を行うスイッチ部と、前記通信データを格納する1または複数のキューとを備えるスイッチ装置における通信制御方法であって、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するための前記キューの状態を示す状態情報を取得するステップと、取得した前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定するステップとを含む。
【0039】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0040】
(10)本発明の実施の形態に係る通信制御方法は、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置における通信制御方法であって、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキュー、の状態を示す状態情報を取得するステップと、取得した前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定するステップとを含む。
【0041】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0042】
(11)本発明の実施の形態に係る通信制御プログラムは、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置と、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置とを備える車載通信システムに用いられる通信制御装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータを、前記スイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部、として機能させるためのプログラムである。
【0043】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0044】
(12)本発明の実施の形態に係る通信制御プログラムは、スイッチ装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータを、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継する中継処理を行うスイッチ部と、前記通信データを格納する1または複数のキューと、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するための前記キューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部、として機能させるためのプログラムである。
【0045】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0046】
(13)本発明の実施の形態に係る通信制御プログラムは、複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータを、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキュー、の状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部、として機能させるためのプログラムである。
【0047】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0048】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0049】
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムの構成を示す図である。
【0050】
図1を参照して、車載通信システム301は、車外通信装置111Aと、スイッチ装置151とを備える。
【0051】
車載通信システム301は、車両に搭載される。車両には、複数の機能部111が設けられる。
【0052】
スイッチ装置151は、たとえばイーサネットケーブル10により複数の機能部111と接続されており、自己に接続された複数の機能部111と通信を行うことが可能である。スイッチ装置151および機能部111間では、たとえば、イーサネット(登録商標)フレームを用いて情報のやり取りが行われる。
【0053】
車外通信装置111Aは、機能部111の1つであり、車両の外部における外部装置と通信可能である。
【0054】
具体的には、たとえば、車外通信装置111Aは、TCU(Telematics Communication Unit)であり、LTE(Long Term Evolution)または3G等の通信規格に従って無線基地局装置161と無線通信を行うことが可能である。
【0055】
車外通信装置111Aは、外部装置の一例であるサーバ171と無線基地局装置161を介して通信可能である。
【0056】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムの適用例を示す図である。
【0057】
図2を参照して、車載通信システム301の適用例では、スイッチ装置151は、たとえば、車外通信装置111A、センサ111B、運転支援装置111C、カメラ111D、ナビゲーション装置111Eおよびセントラルゲートウェイ111Fとイーサネットケーブル10により接続される。
【0058】
ここで、センサ111B、運転支援装置111C、カメラ111D、ナビゲーション装置111Eおよびセントラルゲートウェイ111Fは、機能部111の一例である。
【0059】
スイッチ装置151は、ある機能部111から受信したイーサネットフレームをその宛先に応じて他の機能部111へ送信する。
【0060】
より詳細には、スイッチ装置151は、受信したイーサネットフレームに含まれる送信元MAC(Media Access Control)アドレスおよび宛先MACアドレスに基づいて、当該イーサネットフレームを宛先の機能部111へ送信する。
【0061】
制御デバイス122は、たとえば、エンジン制御デバイス、AT(Automatic Transmission)制御デバイス、HEV(Hybrid Electric Vehicle)制御デバイス、ブレーキ制御デバイス、シャーシ制御デバイス、ステアリング制御デバイスおよび計器表示制御デバイス等である。
【0062】
セントラルゲートウェイ111Fは、たとえば、CAN(Controller Area Network)(登録商標)の規格に従うCANバス11により各制御デバイス122と接続される。
【0063】
セントラルゲートウェイ111Fは、たとえば、異なるCANバス11にそれぞれ接続された制御デバイス122間における情報の中継処理を行い、また、スイッチ装置151および制御デバイス122間における情報の中継処理を行う。
【0064】
センサ111Bは、たとえば、レーザーレーダであり、車両の周囲の物体を定期的に検知し、検知結果を示すセンサ情報を含むイーサネットフレームを作成する。センサ111Bは、作成したイーサネットフレームの宛先MACアドレスを運転支援装置111CのMACアドレスに設定した後、当該イーサネットフレームをスイッチ装置151経由で運転支援装置111Cへ送信する。
【0065】
カメラ111Dは、たとえば、車両の周囲の物体を定期的に撮影し、撮影結果を示すカメラ情報を含むイーサネットフレームを作成する。カメラ111Dは、作成したイーサネットフレームの宛先MACアドレスを運転支援装置111CのMACアドレスに設定した後、当該イーサネットフレームをスイッチ装置151経由で運転支援装置111Cへ送信する。
【0066】
ナビゲーション装置111Eは、たとえば、コンテンツ等を示す映像情報を要求するための映像情報要求をスイッチ装置151および車外通信装置111A経由でサーバ171へ定期的に送信する。
【0067】
サーバ171は、ナビゲーション装置111Eから映像情報要求を受信すると、受信した映像情報要求に従って、映像情報を含むIPパケットを無線基地局装置161経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0068】
車外通信装置111Aは、サーバ171からIPパケットを受信すると、受信したIPパケットをイーサネットフレームに格納してスイッチ装置151経由でナビゲーション装置111Eへ送信する。
【0069】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムにおけるスイッチ装置の構成を示す図である。
【0070】
図3を参照して、スイッチ装置151は、スイッチ部51と、処理部52と、バッファ53と、複数の通信ポート54とを備える。
【0071】
スイッチ装置151における通信ポート54は、たとえばイーサネットケーブル10を接続可能な端子である。なお、通信ポート54は、集積回路の端子であってもよい。
【0072】
複数の通信ポート54の各々は、イーサネットケーブル10を介して複数の機能部111のうちのいずれか1つに接続されている。
【0073】
また、複数の通信ポート54は、VLAN(Virtual Local Area Network)と対応付けられている。具体的には、たとえば、センサ111B、運転支援装置111C、カメラ111D、ナビゲーション装置111Eおよびセントラルゲートウェイ111Fは、たとえばVLAN1に属している。また、車外通信装置111Aは、たとえば、VLAN1と異なるVLAN2に属している。
【0074】
スイッチ部51は、たとえば、L2(レイヤ2)スイッチであり、通信ポート54のポート番号とVLANとの対応関係を示すVLANテーブルを保持する。
【0075】
また、スイッチ部51は、たとえば、通信ポート54のポート番号と当該通信ポート54を介して接続する機能部111のMACアドレスとの対応関係を示す接続テーブルを保持する。
【0076】
また、スイッチ部51は、たとえば、中継すべき情報の優先度を指定するための優先度テーブルを保持する。より詳細には、優先度テーブルは、たとえば、通信経路と優先度との対応関係を示し、ユーザにより設定される。通信経路は、たとえば送信元MACアドレスおよび宛先MACアドレスにより定まる。
【0077】
具体的には、たとえば、センサ111Bから運転支援装置111Cへの通信経路P1には、最も高い優先度が割り当てられる。たとえば、カメラ111Dから運転支援装置111Cへの通信経路P2には、2番目に高い優先度が割り当てられる。たとえば、車外通信装置111Aからナビゲーション装置111Eへの通信経路PNには、最も低い優先度が割り当てられる。
【0078】
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るバッファにおける通信データの格納形式の一例を示す図である。
【0079】
図4を参照して、バッファ53には、通信データを格納するための複数のキューが設けられる。当該複数のキューのうちの1つのキューには、たとえば車外通信装置111Aからの通信データが格納される。
【0080】
具体的には、バッファ53には、複数のキューの一例として、たとえば優先度に応じたN個の領域R[n](ここで、nは1からNまでの整数である。)が設けられる。nのより小さい領域には、より優先度の高い通信データが格納される。言い換えると、nのより大きい領域には、より優先度の低い通信データが格納される。
【0081】
スイッチ部51は、機能部111からの通信データを他の機能部111へ中継する中継処理を行う。
【0082】
具体的には、スイッチ部51は、たとえば、センサ111Bからイーサネットフレームを受信すると、受信したイーサネットフレームにおける送信元MACアドレスおよび宛先MACアドレスから通信経路P1を特定する。
【0083】
スイッチ部51は、特定した通信経路P1、および優先度テーブルに基づいて、受信したイーサネットフレームの優先度が最も高い優先度であると認識し、当該イーサネットフレームを領域R[1]に格納する。
【0084】
同様に、スイッチ部51は、たとえば、カメラ111Dからイーサネットフレームを受信すると、受信したイーサネットフレームにおける送信元MACアドレスおよび宛先MACアドレスから通信経路P2を特定する。
【0085】
スイッチ部51は、特定した通信経路P2、および優先度テーブルに基づいて、受信したイーサネットフレームの優先度が2番目に高い優先度であると認識し、当該イーサネットフレームを領域R[2]に格納する。
【0086】
また、スイッチ部51は、たとえば、異なるVLANにそれぞれ属する機能部111間において伝送されるイーサネットフレームを受信すると、受信したイーサネットフレームに格納されたIPパケットから送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスを処理部52へ出力する。
【0087】
具体的には、スイッチ部51は、たとえば、ナビゲーション装置111Eへ送信すべきイーサネットフレームを車外通信装置111Aから受信すると、受信したイーサネットフレームから送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスを処理部52へ出力する。
【0088】
処理部52は、たとえば、レイヤ3(L3)ルーティングおよびレイヤ4(L4)ルーティングを行うことによりスイッチ部51の中継処理を制御する。
【0089】
より詳細には、処理部52は、たとえば、通信ポート54のポート番号と当該ポート番号に対応するIPアドレスとの対応関係を示すルーティングテーブルを保持する。
【0090】
たとえば、処理部52は、スイッチ部51から送信先IPアドレスを受けると、受けた送信先IPアドレスに対応するポート番号をルーティングテーブルから取得し、取得したポート番号をスイッチ部51へ出力する。
【0091】
スイッチ部51は、処理部52からポート番号を受けると、受けたポート番号に対応するMACアドレスを接続テーブルから取得する。
【0092】
スイッチ部51は、受信元の車外通信装置111AのMACアドレス、および接続テーブルから取得したMACアドレスすなわちナビゲーション装置111EのMACアドレスから通信経路PNを特定する。
【0093】
スイッチ部51は、特定した通信経路PN、および優先度テーブルに基づいて、車外通信装置111Aからのイーサネットフレームの優先度が最も低い優先度であると認識し、当該イーサネットフレームを領域R[N]に格納する。
【0094】
スイッチ部51は、バッファ53に格納したイーサネットフレームにおいて、優先度のより高い領域に格納されたイーサネットフレームを優先的に宛先の機能部111へ送信する。
【0095】
より詳細には、スイッチ部51は、たとえば、領域R[1]にイーサネットフレームが格納されているか否かを確認し、イーサネットフレームが格納されている場合、当該イーサネットフレームから宛先MACアドレスを取得する。そして、スイッチ部51は、取得した宛先MACアドレスに対応するポート番号を接続テーブルから取得し、当該イーサネットフレームを、取得したポート番号の通信ポート54経由で宛先の機能部111へ送信する。
【0096】
一方、スイッチ部51は、たとえば、領域R[1]にイーサネットフレームが格納されていない場合、領域R[1]についての処理を終了する。
【0097】
スイッチ部51は、領域R[2]〜領域R[N]についても領域R[1]に対して行った処理と同様の処理を行う。
【0098】
このように、優先度のより高い領域に格納されたイーサネットフレームが優先的に宛先の機能部111へ送信される。
【0099】
また、スイッチ部51には、たとえば、イーサネットフレームの送信数および受信数をそれぞれ計数するために、送信カウンタおよび受信カウンタが通信ポート54ごとに設けられている。
【0100】
また、スイッチ部51は、たとえば、送信するイーサネットフレームのスループット(以下、送信スループットとも称する。)、および受信するイーサネットフレームのスループット(以下、受信スループットとも称する。)をVLANごとに計測する。
【0101】
[課題]
たとえば、領域R[N]における空きが少ない状態において車外通信装置111Aから新たなイーサネットフレームが送信されてきた場合、スイッチ部51は、車外通信装置111Aから受信したイーサネットフレームを領域R[N]に格納できないことがある。このような場合、スイッチ部51は、当該イーサネットフレームをたとえば破棄する。
【0102】
このようなイーサネットフレームの破棄が発生すると、車外通信装置111Aはイーサネットフレームの再送を行うため、情報伝送の効率が低下してしまう。
【0103】
そこで、本発明の実施の形態に係る車載通信システムでは、以下のような構成および動作により、このような課題を解決する。
【0104】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムにおける車外通信装置の構成を示す図である。
【0105】
図5を参照して、車外通信装置111Aは、車内通信部21と、無線通信部22と、通信制御装置101とを備える。
【0106】
図5を参照して、車外通信装置111Aにおける無線通信部22は、無線基地局装置161と無線通信を行うことが可能である。より詳細には、無線通信部22は、無線基地局装置161を介して外部装置たとえばサーバ171と通信を行うことが可能である。
【0107】
なお、車外通信装置111Aは、外部装置と無線通信する無線通信部22を備える構成に限らず、外部装置と有線通信を行う有線通信部を備える構成であってもよい。
【0108】
無線通信部22は、たとえば、サーバ171から無線基地局装置161経由でIPパケットを受信すると、受信したIPパケットを車内通信部21へ出力する。
【0109】
車内通信部21は、イーサネットケーブル10を介してスイッチ装置151と通信を行うことが可能である。
【0110】
車内通信部21は、たとえば、無線通信部22からIPパケットを受けると、受けたIPパケットをイーサネットフレームに格納し、当該イーサネットフレームをスイッチ装置151へ送信する。
【0111】
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムにおける通信制御装置の構成を示す図である。
【0112】
図6を参照して、通信制御装置101は、取得部31と、制御部32とを備える。
【0113】
図5および
図6を参照して、取得部31は、スイッチ装置151において自己の車外通信装置111Aからの通信データを格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する。より詳細には、取得部31は、たとえば、当該キューの空き状態を示す状態情報S1を取得する。
【0114】
具体的には、取得部31には、たとえば、送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスの組が登録されている。
【0115】
取得部31は、たとえば、無線通信部22が受信するIPパケットを監視し、登録されていない送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスを含むIPパケットを無線通信部22が受信すると、当該IPパケットから送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスを取得する。そして、取得部31は、取得した送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスを登録する。
【0116】
この例では、送信元IPアドレスとしてのサーバ171のIPアドレス、および送信先IPアドレスとしてのナビゲーション装置111EのIPアドレスの組が登録されている。
【0117】
車内通信部21は、たとえば、所定の情報取得タイミングが到来すると、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S1を要求するための状態要求を作成し、作成した状態要求を車内通信部21経由でスイッチ装置151へ送信する。ここで、情報取得タイミングは、無線通信部22がIPパケットを受信するタイミングであってもよいし、所定の周期ごとのタイミングであってもよいし、不定期なタイミングであってもよい。
【0118】
再び
図3を参照して、スイッチ装置151におけるスイッチ部51は、車外通信装置111Aから状態要求を受信すると、状態要求の受信元の通信ポート54のポート番号(以下、受信元ポート番号とも称する。)、および状態要求を処理部52へ出力する。
【0119】
処理部52は、スイッチ部51から受信元ポート番号および状態要求を受けると、受けた状態要求に従って状態情報S1を作成する。
【0120】
より詳細には、処理部52は、状態要求から送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスおよび受信元ポート番号を用いて優先度を特定する優先度特定処理を行う。
【0121】
具体的には、処理部52は、受信元ポート番号に対応するMACアドレスすなわち車外通信装置111AのMACアドレスをスイッチ部51における接続テーブルから取得する。また、処理部52は、送信先IPアドレスに対応するポート番号をルーティングテーブルから取得し、取得したポート番号に対応するMACアドレスすなわちナビゲーション装置111EのMACアドレスをスイッチ部51における接続テーブルから取得する。
【0122】
処理部52は、車外通信装置111AのMACアドレスおよびナビゲーション装置111EのMACアドレスから通信経路PNを特定し、特定した通信経路PNに対応する優先度すなわち最も低い優先度をスイッチ部51における優先度テーブルから取得する。
【0123】
処理部52は、たとえば、特定した優先度に対応する領域R[N]の空き容量をバイト単位で取得し、取得した空き容量を示す状態情報S1を作成する。処理部52は、作成した状態情報S1をスイッチ部51経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0124】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、スイッチ装置151から車内通信部21経由で状態情報S1を受信すると、受信した状態情報S1を制御部32へ出力する。
【0125】
また、取得部31は、たとえば、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送に関する伝送情報を取得する。
【0126】
具体的には、取得部31は、たとえば、外部装置が送信しようとする通信データの伝送量を示す伝送情報T1を取得する。ここで、外部装置は、登録されている送信元IPアドレスを有する装置すなわちサーバ171である。
【0127】
より詳細には、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T1を要求するための伝送量要求を作成し、作成した伝送量要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0128】
再び
図2を参照して、サーバ171は、車外通信装置111Aから伝送量要求を受信すると、受信した伝送量要求に従って、たとえば、送信しようとする通信データ量をバイト単位で示す伝送情報T1を作成し、作成した伝送情報T1を車外通信装置111Aへ送信する。
【0129】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、サーバ171から無線基地局装置161および無線通信部22経由で伝送情報T1を受信すると、受信した伝送情報T1を制御部32へ出力する。
【0130】
制御部32は、取得部31によって取得された状態情報S1に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0131】
より詳細には、制御部32は、たとえば、取得部31によって取得された状態情報S1および伝送情報T1に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0132】
具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S1の示す領域R[N]の空き容量と伝送情報T1の示すサーバ171が送信しようとする通信データ量とを比較する。
【0133】
制御部32は、たとえば、領域R[N]の空き容量が、サーバ171が送信しようとする通信データ量より小さい場合、サーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0134】
制御部32は、上記伝送の制限を決定した場合、たとえばサーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信速度を下げる。
【0135】
具体的には、制御部32は、現在の通信速度より低い通信速度に設定することを要求するための設定要求SR1を無線通信部22へ出力する。
【0136】
無線通信部22は、制御部32から設定要求SR1を受けると、受けた設定要求SR1に従って、たとえば、現在の通信速度より通信速度が低くなるように無線基地局装置161との無線通信における変調方式および誤り訂正方式の組み合わせを新たに設定する。
【0137】
そして、無線通信部22は、新たに設定した組み合わせにより無線基地局装置161と無線通信を行う。
【0138】
なお、制御部32が無線通信部22における無線通信の通信速度を下げる構成に限らず、制御部32がサーバ171における通信データの送信速度を下げる構成であってもよい。
【0139】
具体的には、制御部32は、たとえば、現在の送信速度より低い送信速度に設定することを要求するための設定要求SR2を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。サーバ171は、たとえば、車外通信装置111Aから設定要求SR2を受信すると、受信した設定要求SR2に従って、現在の送信速度より低くなるように新たな送信速度を設定し、新たに設定した送信速度で通信データを車外通信装置111Aへ送信する。
【0140】
また、制御部32が無線通信部22における無線通信の通信速度を下げる構成に限らず、制御部32が車内通信部21における通信データの送信速度を下げる構成であってもよい。
【0141】
具体的には、制御部32は、たとえば、現在の送信速度より低い送信速度に設定することを要求するための設定要求SR3を車内通信部21へ出力する。車内通信部21は、たとえば、設定要求SR3を制御部32から受けると、受けた設定要求SR3に従って、現在の送信速度より低くなるように新たな送信速度を設定する。車内通信部21は、たとえば、スイッチ装置151へ送信すべきイーサネットフレームを送信バッファに一時的に蓄積し、イーサネットフレームの送信を遅延させることにより、新たに設定した送信速度で送信バッファにおけるイーサネットフレームをスイッチ装置151へ送信する。
【0142】
また、制御部32が無線通信部22における無線通信の通信速度を下げる構成に限らず、制御部32がサーバ171からの通信データの送信を停止する構成であってもよい。
【0143】
具体的には、制御部32は、たとえば、通信データの送信停止をサーバ171に対して要求するための停止要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。サーバ171は、たとえば、車外通信装置111Aから停止要求を受信すると、受信した停止要求に従って、通信データの車外通信装置111Aへの送信を停止する。
【0144】
[通信制御装置101の変形例1]
取得部31は、たとえば、スイッチ装置151において自己の車外通信装置111Aからの通信データを格納するためのキューに格納される通信データのロス率を示す状態情報S2を取得する。
【0145】
具体的には、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S2を要求するための状態要求を作成し、作成した状態要求を車内通信部21経由でスイッチ装置151へ送信する。
【0146】
再び
図3を参照して、スイッチ装置151におけるスイッチ部51は、車外通信装置111Aから状態要求を受信すると、受信元ポート番号および状態要求を処理部52へ出力する。
【0147】
処理部52は、スイッチ部51から受信元ポート番号および状態要求を受けると、受けた状態要求に従って状態情報S2を作成する。
【0148】
より詳細には、処理部52は、状態要求から送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスおよび受信元ポート番号を用いて受信カウント値および送信カウント値を取得するカウント値取得処理を行う。
【0149】
具体的には、処理部52は、受信元ポート番号すなわち領域R[N]に格納されたイーサネットフレームの受信元のポート番号の通信ポート54に対応する受信カウンタから受信カウント値を取得する。
【0150】
また、処理部52は、送信先IPアドレスに対応するポート番号すなわち領域R[N]に格納されたイーサネットフレームの送信先のポート番号をルーティングテーブルから取得し、取得したポート番号の通信ポート54に対応する送信カウンタから送信カウント値を取得する。
【0151】
処理部52は、たとえば、取得した受信カウント値および送信カウント値に基づいて、領域R[N]に格納される通信データのロス率を算出する。
【0152】
具体的には、処理部52は、たとえば、送信カウント値の単位時間当たりの増分を受信カウント値の単位時間当たりの増分で除した値すなわち成功率を算出し、1から成功率を減ずることにより領域R[N]に格納される通信データのロス率を算出する。
【0153】
処理部52は、たとえば、算出したロス率を示す状態情報S2を作成し、作成した状態情報S2をスイッチ部51経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0154】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、スイッチ装置151から車内通信部21経由で状態情報S2を受信すると、受信した状態情報S2を制御部32へ出力する。
【0155】
また、取得部31は、たとえば、外部装置が送信しようとする通信データの許容可能な遅延時間を示す伝送情報T2を取得する。ここで、外部装置は、サーバ171である。また、許容可能な遅延時間は、地図情報等のようにリアルタイム性を求められる通信データに対してはより短い時間が割り当てられる。一方、許容可能な遅延時間は、たとえば、ファームウェアのアップデート情報のようにリアルタイム性は求められないが重要な通信データに対してはより長い時間が割り当てられる。
【0156】
より詳細には、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T2を要求するための許容遅延要求を作成し、作成した許容遅延要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0157】
再び
図2を参照して、サーバ171は、車外通信装置111Aから許容遅延要求を受信すると、受信した許容遅延要求に従って伝送情報T2を作成し、作成した伝送情報T2を車外通信装置111Aへ送信する。
【0158】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、サーバ171から無線基地局装置161および無線通信部22経由で伝送情報T2を受信すると、受信した伝送情報T2を制御部32へ出力する。
【0159】
制御部32は、たとえば、取得部31によって取得された状態情報S2および伝送情報T2に基づいて外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0160】
具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S2の示すロス率が所定のしきい値Th21以上である場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th22以上であるとき、サーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信速度を下げることを決定する。
【0161】
一方、制御部32は、たとえば、上記場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th22より小さいとき、サーバ171からの通信データの送信を停止することを決定する。
【0162】
[通信制御装置101の変形例2]
取得部31は、たとえば、スイッチ装置151において自己の車外通信装置111Aからの通信データを格納するためのキューに格納される通信データのスループットを示す状態情報S3を取得する。
【0163】
具体的には、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S3を要求するための状態要求を作成し、作成した状態要求を車内通信部21経由でスイッチ装置151へ送信する。
【0164】
再び
図3を参照して、スイッチ装置151におけるスイッチ部51は、車外通信装置111Aから状態要求を受信すると、受信元ポート番号および状態要求を処理部52へ出力する。
【0165】
処理部52は、スイッチ部51から受信元ポート番号および状態要求を受けると、受けた状態要求に従って状態情報S3を作成する。
【0166】
より詳細には、処理部52は、状態要求から送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスおよび受信元ポート番号を用いて車内スループットおよび車内外スループットを取得するスループット取得処理を行う。
【0167】
具体的には、処理部52は、VLANテーブルに基づいて、受信元ポート番号に対応するVLANがVLAN1であると特定する。
【0168】
また、処理部52は、送信先IPアドレスに対応するポート番号をルーティングテーブルから取得し、VLANテーブルに基づいて、取得したポート番号に対応するVLANがVLAN2であると特定する。
【0169】
処理部52は、たとえば、スイッチ部51によって計測されたVLAN1の送信スループットおよび受信スループットに基づいて、車内装置間で送受信される通信データのスループット(以下、車内スループットとも称する。)を算出する。
【0170】
また、処理部52は、たとえば、スイッチ部51によって計測されたVLAN2の送信スループットおよび受信スループットに基づいて、車外装置および車内装置間で送受信される通信データのスループット(以下、車内外スループットとも称する。)を算出する。
【0171】
処理部52は、算出した車内スループットおよび車内外スループットを示す状態情報S3を作成し、作成した状態情報S3をスイッチ部51経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0172】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、スイッチ装置151から車内通信部21経由で状態情報S3を受信すると、受信した状態情報S3を制御部32へ出力する。
【0173】
また、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T2を要求するための許容遅延要求を作成し、作成した許容遅延要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0174】
取得部31は、許容遅延要求の応答として、サーバ171から無線基地局装置161および無線通信部22経由で伝送情報T2を受信すると、受信した伝送情報T2を制御部32へ出力する。
【0175】
制御部32は、たとえば、取得部31によって取得された状態情報S3および伝送情報T2に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0176】
具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S3の示す車内外スループットと車内スループットとの差が所定のしきい値Th31以上である場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th32以上であるとき、サーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信速度を下げることを決定する。
【0177】
一方、制御部32は、たとえば、上記場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th32より小さいとき、サーバ171からの通信データの送信を停止することを決定する。
【0178】
[通信制御装置101の変形例3]
取得部31は、たとえば、スイッチ装置151において自己の車外通信装置111Aからの通信データを格納するためのキューの空き状態の予測値を示す状態情報S4を取得する。
【0179】
具体的には、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S4を要求するための状態要求を作成し、作成した状態要求を車内通信部21経由でスイッチ装置151へ送信する。
【0180】
再び
図3を参照して、スイッチ装置151における処理部52は、たとえば、バッファ53における領域R[1]〜R[N]の空き容量の履歴を示す容量履歴情報を保持しており、所定周期ごとに容量履歴情報を更新する。
【0181】
スイッチ部51は、車外通信装置111Aから状態要求を受信すると、受信元ポート番号および状態要求を処理部52へ出力する。
【0182】
処理部52は、スイッチ部51から受信元ポート番号および状態要求を受けると、受けた状態要求に従って状態情報S4を作成する。
【0183】
より詳細には、処理部52は、状態要求から送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスおよび受信元ポート番号を用いて優先度特定処理を行う。
【0184】
処理部52は、たとえば、優先度特定処理によって特定した優先度に対応する領域R[N]の現在の空き容量、および容量履歴情報に基づいて、領域R[N]の将来の空き容量を予測し、予測結果を示す状態情報S4を作成する。処理部52は、作成した状態情報S4をスイッチ部51経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0185】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、スイッチ装置151から車内通信部21経由で状態情報S4を受信すると、受信した状態情報S4を制御部32へ出力する。
【0186】
また、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T1を要求するための伝送量要求を作成し、作成した伝送量要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0187】
取得部31は、伝送量要求の応答として、サーバ171から無線基地局装置161および無線通信部22経由で伝送情報T1を受信すると、受信した伝送情報T1を制御部32へ出力する。
【0188】
制御部32は、たとえば、取得部31によって取得された状態情報S4および伝送情報T1に基づいてサーバ171から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0189】
具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S4の示す領域R[N]の空き容量の予測値と伝送情報T1の示すサーバ171が送信しようとする通信データ量とを比較する。
【0190】
制御部32は、たとえば、領域R[N]の空き容量の予測値が、サーバ171が送信しようとする通信データ量より小さい場合、サーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0191】
[通信制御装置101の変形例4]
取得部31は、たとえば、スイッチ装置151において自己の車外通信装置111Aからの通信データを格納するためのキューに格納される通信データのロス率の予測値を示す状態情報S5を取得する。
【0192】
具体的には、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S5を要求するための状態要求を作成し、作成した状態要求を車内通信部21経由でスイッチ装置151へ送信する。
【0193】
再び
図3を参照して、スイッチ装置151における処理部52は、たとえば、バッファ53における領域R[1]〜R[N]のロス率の履歴を示すロス率履歴情報を保持しており、所定周期ごとにロス率履歴情報を更新する。
【0194】
スイッチ部51は、車外通信装置111Aから状態要求を受信すると、受信元ポート番号および状態要求を処理部52へ出力する。
【0195】
処理部52は、スイッチ部51から受信元ポート番号および状態要求を受けると、受けた状態要求に従って状態情報S5を作成する。
【0196】
より詳細には、処理部52は、状態要求から送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスおよび受信元ポート番号を用いてカウント値取得処理を行う。
【0197】
処理部52は、たとえば、カウント値取得処理によって取得した受信カウント値および送信カウント値に基づいて、領域R[N]に格納される通信データの現在のロス率を算出する。
【0198】
処理部52は、たとえば、算出したロス率、およびロス率履歴情報に基づいて、領域R[N]の将来のロス率を予測し、予測結果を示す状態情報S5を作成する。処理部52は、作成した状態情報S5をスイッチ部51経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0199】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、スイッチ装置151から車内通信部21経由で状態情報S5を受信すると、受信した状態情報S5を制御部32へ出力する。
【0200】
また、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T2を要求するための許容遅延要求を作成し、作成した許容遅延要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0201】
取得部31は、許容遅延要求の応答として、サーバ171から無線基地局装置161および無線通信部22経由で伝送情報T2を受信すると、受信した伝送情報T2を制御部32へ出力する。
【0202】
制御部32は、たとえば、取得部31によって取得された状態情報S5および伝送情報T2に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0203】
具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S5の示すロス率の予測値が所定のしきい値Th51以上である場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th52以上であるとき、サーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信速度を下げることを決定する。
【0204】
一方、制御部32は、たとえば、上記場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th52より小さいとき、サーバ171からの通信データの送信を停止することを決定する。
【0205】
[通信制御装置101の変形例5]
取得部31は、たとえば、スイッチ装置151において自己の車外通信装置111Aからの通信データを格納するためのキューに格納される通信データのスループットの予測値を示す状態情報S6を取得する。
【0206】
具体的には取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S6を要求するための状態要求を作成し、作成した状態要求を車内通信部21経由でスイッチ装置151へ送信する。
【0207】
再び
図3を参照して、スイッチ装置151における処理部52は、たとえば、VLANごとの送信スループットおよび受信スループットの計測値の履歴を示すスループット履歴情報を保持しており、所定周期ごとにスループット履歴情報を更新する。
【0208】
スイッチ部51は、車外通信装置111Aから状態要求を受信すると、受信元ポート番号および状態要求を処理部52へ出力する。
【0209】
処理部52は、スイッチ部51から受信元ポート番号および状態要求を受けると、受けた状態要求に従って状態情報S6を作成する。
【0210】
より詳細には、処理部52は、状態要求から送信先IPアドレスを取得し、取得した送信先IPアドレスおよび受信元ポート番号を用いてスループット取得処理を行う。
【0211】
処理部52は、たとえば、スループット取得処理によって算出した車内スループット、およびスループット履歴情報に基づいて将来の車内スループットを予測する。
【0212】
また、処理部52は、たとえば、スループット取得処理によって算出した車内外スループット、およびスループット履歴情報に基づいて将来の車内外スループットを予測する。
【0213】
処理部52は、車内スループットの予測値および車内外スループットの予測値を示す状態情報S6を作成し、作成した状態情報S6をスイッチ部51経由で車外通信装置111Aへ送信する。
【0214】
再び
図5および
図6を参照して、通信制御装置101における取得部31は、スイッチ装置151から車内通信部21経由で状態情報S6を受信すると、受信した状態情報S6を制御部32へ出力する。
【0215】
また、取得部31は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T2を要求するための許容遅延要求を作成し、作成した許容遅延要求を無線通信部22および無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0216】
取得部31は、許容遅延要求の応答として、サーバ171から無線基地局装置161および無線通信部22経由で伝送情報T2を受信すると、受信した伝送情報T2を制御部32へ出力する。
【0217】
制御部32は、たとえば、取得部31によって取得された状態情報S6および伝送情報T2に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0218】
具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S6の示す車内外スループットの予測値と車内スループットの予測値との差が所定のしきい値Th61以上である場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th62以上であるとき、サーバ171から自己の車外通信装置111Aへの通信速度を下げることを決定する。
【0219】
一方、制御部32は、たとえば、上記場合において、伝送情報T2の示す許容可能な遅延時間が所定のしきい値Th62より小さいとき、サーバ171からの通信データの送信を停止することを決定する。
【0220】
[動作]
車載通信システム301における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図またはフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
【0221】
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムにおける通信制御装置が通信データの伝送の制限を決定する際の動作手順を定めたフローチャートである。
【0222】
図7を参照して、まず、通信制御装置101は、情報取得タイミングが到来するまで待機する(ステップS102でNO)。
【0223】
そして、通信制御装置101は、情報取得タイミングが到来すると(ステップS102でYES)、サーバ171から伝送情報を取得する(ステップS104)。
【0224】
次に、通信制御装置101は、スイッチ装置151から状態情報を取得する(ステップS106)。
【0225】
次に、通信制御装置101は、取得した伝送情報および状態情報に基づいて、サーバ171から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する(ステップS108)。
【0226】
次に、通信制御装置101は、新たな情報取得タイミングが到来するまで待機する(ステップS102でNO)。
【0227】
なお、上記ステップS104,S106の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
【0228】
また、通信制御装置101は、状態情報および伝送情報を同じ情報取得タイミングで取得する構成であるとしたが(ステップS102でYES、ステップS104およびステップS106)、これに限定するものではない。通信制御装置101は、状態情報および伝送情報をそれぞれ異なるタイミングで取得する構成であってもよい。
【0229】
また、本発明の第1の実施の形態に係る車載通信システムでは、通信制御装置101が車外通信装置111Aの内部に設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信制御装置101が車外通信装置111Aの外部に設けられる構成であってもよい。
【0230】
また、本発明の第1の実施の形態に係る通信制御装置では、制御部32は、取得部31によって取得された状態情報および伝送情報に基づいてサーバ171から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。制御部32は、状態情報に基づいて、当該通信データの伝送の制限を決定する構成であってもよい。具体的には、制御部32は、たとえば、状態情報S1の示す領域R[N]の空き容量が所定のしきい値以下である場合、当該通信データの伝送の制限を決定する。
【0231】
また、本発明の第1の実施の形態に係る通信制御装置では、制御部32は、状態情報S1〜S6のいずれか1つを用いて通信データの伝送の制限を決定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。制御部32は、状態情報S1〜S6のうちの少なくとも2つを用いて通信データの伝送の制限を決定する構成であってもよい。
【0232】
また、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置では、バッファ53において、複数のキューが設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではない。バッファ53において1つのキューが設けられる構成であってもよい。この場合、1つのキューの状態を示す状態情報が通信制御装置101へ送信される。
【0233】
また、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ装置では、車外通信装置111Aからの通信データが領域R[N]に格納される構成であるとしたが、これに限定するものではない。キューには、車外通信装置111Aからの通信データが少なくとも格納される構成であればよい。具体的には、車外通信装置111Aからの通信データ、および車外通信装置111A以外の機能部111からの通信データが領域R[N]に格納される構成であってもよい。
【0234】
ところで、たとえば、特許文献1に記載の車載ネットワークが、車両の外部における外部ネットワークと接続される場合、外部ネットワークと通信するための車外通信装置が車両に設けられることがある。車外通信装置が外部ネットワークから受信した情報を車載ネットワークにおける対象装置へ送信する場合において、たとえば対象装置におけるバッファの空きが少ないと、対象装置はバッファに格納しきれない情報を破棄することがある。このような場合、車外通信装置は情報の再送を行うため、情報伝送の効率が低下してしまう。
【0235】
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る通信制御装置は、複数の機能部111が車両に設けられ、機能部111の1つであり、車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置111Aと、機能部111からの通信データを他の機能部111へ中継可能なスイッチ装置151と、を備える車載通信システム301に用いられる。取得部31は、スイッチ装置151において車外通信装置111Aからの通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する。そして、制御部32は、取得部31によって取得された状態情報に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0236】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部111へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0237】
また、本発明の第1の実施の形態に係る通信制御装置では、キューの状態は、キューの空き状態、ならびにキューに格納される通信データのロス率およびスループットのうちの少なくともいずれか1つを含む。
【0238】
このような構成により、キューに格納可能な通信データ量、キューに格納された通信データの中継処理の成功率、およびキューに格納された通信データの伝送速度を取得することができるので、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部111へ送信可能か否かを正しく判断することができる。
【0239】
また、本発明の第1の実施の形態に係る通信制御装置では、キューの状態は、状態の予測値を含む。
【0240】
このような構成により、将来における、キューに格納可能な通信データ量、キューに格納された通信データの中継処理の成功率、およびキューに格納された通信データの伝送速度を取得することができるので、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部111へ送信可能か否かをより早期に判断することができる。
【0241】
また、本発明の第1の実施の形態に係る通信制御装置では、取得部31は、さらに、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送に関する伝送情報を取得する。そして、制御部32は、取得部31によって取得された状態情報および伝送情報に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0242】
このような構成により、たとえば、外部装置および車外通信装置111A間の通信速度、および外部装置が送信する通信データの許容遅延時間等を加味して通信データの伝送の制限を決定することができる。
【0243】
また、本発明の第1の実施の形態に係る車外通信装置は、複数の機能部111が車両に設けられ、機能部111の1つであり、車両の外部における外部装置と通信可能である。取得部31は、機能部111からの通信データを他の機能部111へ中継可能なスイッチ装置151において車外通信装置111Aからの通信データを少なくとも格納するためのキュー、の状態を示す状態情報を取得する。そして、制御部32は、取得部31によって取得された状態情報に基づいて、外部装置から車外通信装置111Aへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0244】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部111へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0245】
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0246】
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る車載通信システムと比べて通信制御装置がスイッチ装置に設けられる車載通信システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る車載通信システムと同様である。
【0247】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る車載通信システムの適用例を示す図である。
【0248】
図8を参照して、車載通信システム302は、車外通信装置111Gと、スイッチ装置152とを備える。車外通信装置111Gは、機能部111の1つであり、たとえばサーバ171と通信可能である。
【0249】
車載通信システム302におけるセンサ111B、運転支援装置111C、カメラ111D、ナビゲーション装置111E、セントラルゲートウェイ111F、制御デバイス122、無線基地局装置161およびサーバ171の動作は、
図1に示す車載通信システム301におけるセンサ111B、運転支援装置111C、カメラ111D、ナビゲーション装置111E、セントラルゲートウェイ111F、制御デバイス122、無線基地局装置161およびサーバ171とそれぞれ同様である。
【0250】
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る車載通信システムにおける車外通信装置の構成を示す図である。
【0251】
図9を参照して、車外通信装置111Gは、
図5に示す車外通信装置111Aと比べて、通信制御装置101の代わりに、制限部23を備える。
【0252】
車外通信装置111Gにおける車内通信部21および無線通信部22の動作は、
図5に示す車外通信装置111Aにおける車内通信部21および無線通信部22とそれぞれ同様である。
【0253】
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る車載通信システムにおけるスイッチ装置の構成を示す図である。
【0254】
図10を参照して、スイッチ装置152は、スイッチ部51と、処理部52と、バッファ53と、複数の通信ポート54と、通信制御装置102とを備える。
【0255】
スイッチ装置152におけるスイッチ部51、処理部52およびバッファ53の動作は、
図3に示すスイッチ装置151におけるスイッチ部51、処理部52およびバッファ53とそれぞれ同様である。スイッチ装置152における複数の通信ポート54は、
図3に示すスイッチ装置151における複数の通信ポート54とそれぞれ同様である。
【0256】
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る車載通信システムにおける通信制御装置の構成を示す図である。
【0257】
図11を参照して、通信制御装置102は、
図6に示す通信制御装置101と比べて、取得部31の代わりに取得部41を備える。
【0258】
通信制御装置102における制御部32の動作は、
図6に示す通信制御装置101における制御部32と同様である。
【0259】
図10および
図11を参照して、取得部41は、たとえば、キューに格納される通信データの送信可否を示す状態情報S7を取得する。
【0260】
具体的には、取得部41には、たとえば、車外通信装置111Gからの通信データが格納されるバッファ53の監視領域として、領域R[N]が登録されている。
【0261】
取得部41は、たとえば、バッファ53における各領域を監視する。取得部41は、たとえば、所定の情報取得タイミングが到来すると、登録されている領域R[N]の空き容量をバイト単位で取得し、取得した空き容量と所定のしきい値Th71とを比較する。
【0262】
取得部41は、領域R[N]の空き容量が所定のしきい値Th71以下である場合、領域R[N]に格納される通信データの送信不可を示す状態情報S7を作成する。
【0263】
一方、取得部41は、領域R[N]の空き容量が所定のしきい値Th71より大きい場合、領域R[N]に格納される通信データの送信可能を示す状態情報S7を作成する。
【0264】
なお、取得部41は、領域R[N]の空き容量に基づいて状態情報S7を作成する構成に限らず、領域R[N]に格納される通信データのロス率およびスループット、ならびに空き容量の予測値、ロス率の予測値およびスループットの予測値に基づいて状態情報S7を作成する構成であってもよい。
【0265】
取得部41は、作成した状態情報S7を制御部32へ出力する。
【0266】
制御部32は、取得部41から状態情報S7を受けると、受けた状態情報S7に基づいてサーバ171から車外通信装置111Gへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0267】
具体的には、制御部32は、状態情報S7が領域R[N]に格納される通信データの送信可能を示す場合、サーバ171から車外通信装置111Gへの通信データの伝送制限が不要であると決定する。
【0268】
一方、制御部32は、状態情報S7が領域R[N]に格納される通信データの送信不可を示す場合、サーバ171から車外通信装置111Gへの通信データの伝送を制限すべきと決定し、伝送制限情報を作成する。そして、制御部32は、作成した伝送制限情報をスイッチ部51経由で車外通信装置111Gへ送信する。
【0269】
再び
図9を参照して、車外通信装置111Gにおける制限部23は、車内通信部21経由でスイッチ装置152から伝送制限情報を受信すると、受信した伝送制限情報に従って、サーバ171から車外通信装置111Gへの通信データの伝送制限を実行する。
【0270】
具体的には、制限部23は、たとえば、サーバ171から自己の車外通信装置111Gへの通信速度を下げたり、サーバ171における通信データの送信速度を下げたり、車内通信部21における通信データの送信速度を下げたり、サーバ171からの通信データの送信を停止したりする。
【0271】
[通信制御装置102の変形例]
再び
図10および
図11を参照して、取得部41には、たとえば、車外通信装置111GからのIPパケットに含まれる送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスの組が登録されている。
【0272】
取得部41は、たとえば、スイッチ部51が、車外通信装置111Gと接続する通信ポート54経由で受信するイーサネットフレームを監視し、登録されていない送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスを含むイーサネットフレームをスイッチ部51が受信すると、当該IPパケットから送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスを取得する。そして、取得部41は、取得した送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスを登録する。
【0273】
この例では、送信元IPアドレスとしてのサーバ171のIPアドレス、および送信先IPアドレスとしてのナビゲーション装置111EのIPアドレスの組が登録されている。
【0274】
取得部41は、たとえば状態情報S1を取得する。具体的には、取得部41は、たとえば、登録されている送信元IPアドレス、および処理部52におけるルーティングテーブルから受信元ポート番号を特定する。
【0275】
取得部41は、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S1を要求するための状態要求、および特定した受信元ポート番号を処理部52へ出力し、当該状態要求の応答として状態情報S1を処理部52から受ける。
【0276】
なお、取得部41は、状態情報S1の代わりに、状態情報S2、S3、S4、S5またはS6を取得してもよい。具体的には、取得部41は、たとえば、登録されている送信先IPアドレスを含む、状態情報S2、S3、S4、S5またはS6を要求するための状態要求、および受信元ポート番号を処理部52へ出力し、当該状態要求の応答として対応の状態情報を処理部52から受ける。
【0277】
また、取得部41は、たとえば、サーバ171が送信しようとする通信データの伝送量を示す伝送情報T1を取得する。
【0278】
より詳細には、取得部41は、たとえば、情報取得タイミングが到来すると、伝送情報T1を要求するための伝送量要求を作成する。そして、取得部41は、作成した伝送量要求を、登録されている送信元IPアドレスすなわちサーバ171のIPアドレスを宛先としてスイッチ部51、車外通信装置111Gおよび無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。
【0279】
取得部41は、伝送量要求の応答として、サーバ171から無線基地局装置161、車外通信装置111Gおよびスイッチ部51経由で伝送情報T1を受信すると、受信した伝送情報T1を制御部32へ出力する。
【0280】
なお、取得部41は、伝送情報T1の代わりに、伝送情報T2を取得してもよい。具体的には、取得部41は、伝送情報T2を要求するための許容遅延要求をサーバ171のIPアドレスを宛先としてスイッチ部51、車外通信装置111Gおよび無線基地局装置161経由でサーバ171へ送信する。取得部41は、許容遅延要求の応答として、サーバ171から無線基地局装置161、車外通信装置111Gおよびスイッチ部51経由で伝送情報T2を受信すると、受信した伝送情報T2を制御部32へ出力する。
【0281】
制御部32は、たとえば、取得部41によって取得された状態情報S1および伝送情報T1に基づいて外部装置から車外通信装置111Gへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0282】
なお、制御部32は、状態情報S4および伝送情報T1に基づいて上記通信データの伝送の制限を決定してもよい。また、制御部32は、状態情報S2、S3、S5またはS6と、伝送情報T2とに基づいて上記通信データの伝送の制限を決定してもよい。
【0283】
制御部32は、上記通信データの伝送を制限すべきと決定した場合、伝送制限情報を作成し、作成した伝送制限情報をスイッチ部51経由で車外通信装置111Gへ送信する。
【0284】
なお、本発明の第2の実施の形態に係る車載通信システムでは、通信制御装置102がスイッチ装置151の内部に設けられる構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信制御装置102がスイッチ装置151の外部に設けられる構成であってもよい。
【0285】
また、本発明の第2の実施の形態に係る通信制御装置では、制御部32は、状態情報S1〜S7のいずれか1つを用いて通信データの伝送の制限を決定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。制御部32は、状態情報S1〜S7のうちの少なくとも2つを用いて通信データの伝送の制限を決定する構成であってもよい。
【0286】
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ装置では、スイッチ部51は、複数の機能部111が車両に設けられ、機能部111からの通信データを他の機能部111へ中継する中継処理を行う。1または複数のキューは、通信データを格納する。取得部41は、機能部111の1つであって車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置111G、からの通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する。そして、制御部32は、取得部41によって取得された状態情報に基づいて、外部装置から車外通信装置111Gへの通信データの伝送の制限を決定する。
【0287】
このような構成により、たとえば、状態情報に基づいて、通信データがキューにおいてオーバーフローしないように通信データを送信先の機能部111へ送信可能か否かを判断することができるので、通信データがオーバーフローする可能性のある場合に、通信データの伝送速度の制限、および通信データの伝送の停止等を行うことができる。これにより、たとえば、通信データの伝送速度を制限することで、通信データがオーバーフローする可能性を低下させることができ、また、通信データの不用な伝送を停止させることで、開放された帯域を他の通信データの伝送に利用することができる。したがって、車両外部から車載ネットワークへ情報を効率よく伝送することができる。
【0288】
また、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ装置では、キューの状態は、当該キューに格納される通信データの送信可否を含む。
【0289】
このような構成により、車外通信装置111Gから送信された通信データがキューからオーバーフローするか否かを簡易に正しく認識することができる。
【0290】
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る車載通信システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
【0291】
なお、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る車載通信システムでは、通信制御装置は、車外通信装置およびスイッチ装置のいずれか一方に含まれる構成であるとしたが、これに限定するものではない。通信制御装置は、車外通信装置およびスイッチ装置等と別個の装置であり、かつ車外通信装置およびスイッチ装置等に接続される構成であってもよい。
【0292】
また、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る各装置の構成要素および動作のうち、一部または全部を適宜組み合わせることも可能である。
【0293】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0294】
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
【0295】
[付記1]
複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置と、
前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置と、
を備える車載通信システムに用いられる通信制御装置であって、
前記スイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部とを備え、
前記車両には、センサ、運転支援装置、カメラ、ナビゲーション装置またはセントラルゲートウェイが前記機能部として設けられ、
前記車外通信装置は、TCU(Telematics Communication Unit)であり、LTE(Long Term Evolution)または3Gの通信規格に従って無線基地局装置と無線通信を行うことが可能であり、
前記外部装置は、サーバであり、
前記車外通信装置は、前記無線基地局装置を介して前記サーバと通信を行い、
前記通信制御装置は、前記車外通信装置または前記スイッチ装置に設けられる、通信制御装置。
【0296】
[付記2]
複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継する中継処理を行うスイッチ部と、
前記通信データを格納する1または複数のキューと、
前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するための前記キューの状態を示す状態情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部とを備え、
前記車両には、センサ、運転支援装置、カメラ、ナビゲーション装置またはセントラルゲートウェイが前記機能部として設けられ、
前記車外通信装置は、TCUであり、LTEまたは3Gの通信規格に従って無線基地局装置と無線通信を行うことが可能であり、
前記外部装置は、サーバであり、
前記車外通信装置は、前記無線基地局装置を介して前記サーバと通信を行う、スイッチ装置。
【0297】
[付記3]
複数の機能部が車両に設けられ、前記機能部の1つであり、前記車両の外部における外部装置と通信可能な車外通信装置であって、
前記機能部からの通信データを他の前記機能部へ中継可能なスイッチ装置において前記車外通信装置からの通信データを少なくとも格納するためのキュー、の状態を示す状態情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記状態情報に基づいて、前記外部装置から前記車外通信装置への通信データの伝送の制限を決定する制御部とを備え、
前記車両には、センサ、運転支援装置、カメラ、ナビゲーション装置またはセントラルゲートウェイが前記機能部として設けられ、
前記車外通信装置は、TCUであり、LTEまたは3Gの通信規格に従って無線基地局装置と無線通信を行うことが可能であり、
前記外部装置は、サーバであり、
前記車外通信装置は、前記無線基地局装置を介して前記サーバと通信を行う、車外通信装置。