(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の便座装置では、通常モードと節電モードとの切替(節電モードの開始や終了)を所望する時刻に、使用者が節電モード指示スイッチを操作する必要がある。このため、1日(24時間)のうちで通常モードと節電モードとの切替を所望する回数が多いと、使用者が節電モード指示スイッチを操作する必要のあるタイミングの数が多くなり、使用者に煩わしさを感じさせやすい。
【0005】
本発明の便座装置は、1日のうちの通常モードや節電モードの時間帯の設定に際して使用者に煩わしさを感じさせるのを抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の便座装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の便座装置は、
通常モードと前記通常モードよりも節電する節電モードとのうちの何れかのモードを実行モードとして実行する制御部を備える便座装置であって、
使用者が操作可能な操作部を備え、
前記制御部は、使用者により前記操作部の第1操作が行なわれると、1日のうちの異なる複数の時間帯から対象時間帯を切り替えて設定し、使用者により前記操作部の第2操作が行なわれると、前記対象時間帯の前記実行モードを前記通常モードと前記節電モードとで切り替えて設定する、ことにより前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードを設定する、
ことを要旨とする。
【0008】
この本発明の便座装置では、使用者により操作部の第1操作が行なわれると、1日のうちの異なる複数の時間帯から対象時間帯を切り替えて設定し、使用者により操作部の第2操作が行なわれると、対象時間帯の実行モードを通常モードと節電モードとで切り替えて設定する、ことにより複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定する。これにより、使用者は、一度の操作タイミングで1日のうちの複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定することができる。この結果、1日のうちの通常モードと節電モードとの切替を所望する各タイミングで使用者が操作部を操作する必要があるものに比して、使用者に煩わしさを感じさせるのを抑制することができる。ここで、複数の時間帯の総時間は、24時間(例えば、各3時間の8区分など)であるものとしてもよいし、24時間未満(例えば、各3時間の4区分や各4時間の3区分など)であるものとしてもよい。
【0009】
こうした本発明の便座装置において、情報を表示する表示部を備え、前記制御部は、前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードを前記表示部に表示させるものとしてもよい。こうすれば、1日のうちの複数の時間帯のそれぞれの実行モード(通常モードと節電モードとの切替タイミング)を使用者に把握可能にすることができる。
【0010】
表示部を備える態様の本発明の便座装置において、前記制御部は、前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードの表示が現在の時間帯から順に並ぶように前記表示部の表示を周期的に更新するものとしてもよい。こうすれば、通電モードと節電モードとの切替タイミングを使用者により容易に把握可能にすることができる。
【0011】
表示部を備える態様の本発明の便座装置において、前記表示部は、便座の温度、使用者の局部を洗浄するための洗浄水の温度、洗浄後に前記局部を乾燥させるための温風の温度のうちの少なくとも1つである温度情報と、前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードと、を切り替えて表示するものとしてもよい。こうすれば、温度情報の表示と複数の時間帯のそれぞれの実行モードの表示とをそれぞれ行なうものに比して、表示部の表示用部材(例えばランプなど)の数を削減したり、表示部の消費電力を低減したりすることができる。
【0012】
この場合、前記制御部は、使用者により前記操作部の第3操作が行なわれると、前記温度情報と前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードとを切り替えて前記表示部に表示させるものとしてもよい。こうすれば、使用者による操作部の第3操作に応じて、表示部の表示内容を切り替えることができる。
【0013】
また、この場合、使用者の前記便座への着座を検知する着座センサを備え、前記制御部は、前記着座センサにより使用者の前記便座への着座を検知していないときには、前記温度情報と前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードとのうちの一方を前記表示部に表示させ、前記着座センサにより使用者の前記便座への着座を検知しているときには、前記温度情報と前記複数の時間帯のそれぞれの前記実行モードとのうちの他方を前記表示部に表示させるものとしてもよい。こうすれば、使用者が便座に着座しているか否かに応じて、表示部の表示内容を切り替えることができる。
【0014】
本発明の便座装置において、前記節電モードは、前記通常モードに比して、便座を加温するための便座ヒータ、使用者の局部に噴射するための洗浄水を加温する温水ヒータ、洗浄後の前記局部の乾燥に用いられる乾燥ヒータのうちの少なくとも1つについて節電するモードであるものとしてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本実施形態としての便座装置10および便器1の外観を示す外観図であり、
図2は、便座装置本体20の構成の概略を示す構成図であり、
図3は、操作パネル16の外観を示す外観図である。
【0017】
本実施形態の便座装置10は、
図1に示すように、便器1の上面に設置され、便座装置本体20と、便座装置本体20に対して開閉可能に支持された便座12と、便座12と同様に便座装置本体20に対して開閉可能に支持された便蓋14と、各種の操作や表示が可能な操作パネル16と、を備える。
【0018】
便座装置本体20は、
図2に示すように、便座12を加温するための便座ヒータ21や、使用者の局部に図示しない洗浄ノズルから噴射する洗浄水を加温するための温水ヒータ22、洗浄後の局部の乾燥に用いられる乾燥ヒータ23、乾燥ヒータ23を介して送風を行なう乾燥ファン24を備える。また、便座装置本体20は、便座装置10全体の制御を行なう制御装置40も備える。
【0019】
操作パネル16は、
図3に示すように、使用者が操作可能な操作部17と、複数のランプ(例えばLEDランプ)により情報を表示する表示部18と、を備える。操作部17は、洗浄水により使用者のおしりを洗浄するためのおしり洗浄スイッチ17aや、ビデとして用いられるビデ洗浄スイッチ17b、洗浄強さを調節するための洗浄強さ調節スイッチ17c、洗浄後にぬれたおしりを乾燥させるためおよび乾燥中に温風の温度(乾燥温度)を調節するための乾燥スイッチ17d、便座12の温度(便座温度)を調節するための便座温度調節スイッチ17e、洗浄水の温度(温水温度)を調節するための温水温度調節スイッチ17f、おしり洗浄やビデ洗浄、乾燥を停止させるための停止スイッチ17g、通常モードおよびそれよりも節電する節電モードから制御装置40により実行する実行モードを設定するための節電スイッチ17hや変更スイッチ17i、電源スイッチ17jを有する。
【0020】
表示部18は、洗浄強さを表示する洗浄強さ表示部18aや、乾燥温度を表示する乾燥温度表示部18b、便座温度を表示する便座温度表示部18c、温水温度を表示する表示する温水温度表示部18d、現在の実行モード(通常モードまたは節電モード)を表示する現在モード表示部18e、1日のうちの異なる複数の時間帯のそれぞれの実行モード(通常モードまたは節電モード)を表示する複数時間帯モード表示部18fを有する。
図3では、各ランプについて、「白丸印」は消灯を示し、「黒丸印」は点灯を示す。洗浄強さ表示部18aや乾燥温度表示部18b、便座温度表示部18c、温水温度表示部18dは、ランプの点灯位置を切り替えることにより洗浄強さや乾燥温度、便座温度、温水温度を表示するものとした。現在モード表示部18eは、現在の実行モードが通常モードのときにはランプを消灯し、現在の実行モードが節電モードのときにはランプを点灯するものとした。複数時間帯モード表示部18fは、1日(24時間)を基準時刻から各3時間の8個に区分し、0(基準時刻)〜3時間後や3〜6時間後などの複数の時間帯のそれぞれについて、実行モードが通常モードのときにはランプを消灯し、実行モードが節電モードのときにはランプを点灯するものとした。ここで、基準時刻は、複数の時間帯の全ての実行モードの設定が終了した時刻(後述の複数時間帯モード設定ルーチンの実行が終了した時刻)である。
【0021】
制御装置40は、CPU42やROM44、RAM46、タイマ48を備えるマイクロプロセッサとして構成されている。タイマ48は、24時間を1周期として計時を繰り返すと共に、複数の時間帯の全ての実行モードの設定が終了したとき(後述の複数時間帯モード設定ルーチンの実行が終了したとき)に値0にリセットしてから計時を再開する。
図2に示すように、制御装置40には、操作パネル16からの操作信号や、使用者の便座12への着座を検知する着座センサ28からの着座信号などが入力されている。また、制御装置40には、着座センサ以外の各種センサ、例えば、便座12の温度(便座温度)を検出する温度センサや、洗浄水の温度(温水温度)の温度を検出する温度センサ、乾燥温度を検出する温度センサなどからの検出信号も入力されている。制御装置40からは、便座ヒータ21(ヒータスイッチ)への駆動信号や、温水ヒータ22(ヒータスイッチ)への駆動信号、乾燥ヒータ23(ヒータスイッチ)への駆動信号、乾燥ファン24への駆動信号、操作パネル16への表示制御信号などが出力されている。また、制御装置40からは、水道管と洗浄ノズルとを接続する給水路に設けられた開閉弁への駆動信号や、洗浄ノズルに供給する洗浄水の流量を調節する流量調節弁への駆動信号なども出力されている。
【0022】
こうして構成された便座装置10では、制御装置40は、1日のうちの複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定していないときに(例えば、電源がオンされてから後述の複数時間帯モード設定ルーチンを1回も実行していないときに)、使用者により節電スイッチ17hが短押しされると、実行モードを通常モードと節電モードとで切り替える(現在のモードとは異なるモードにする)。また、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定した後に(例えば、後述の複数時間帯モード設定ルーチンの実行を終了した後に)、使用者により節電スイッチ17hが短押しされると、実行モードを通常モードと節電モードとで切り替え、その後に所定時間(例えば数時間程度)が経過する或いは時間帯が切り替わる(例えば、0〜3時間後の時間帯から3〜6時間後の時間帯に切り替わる)と、複数の時間帯のそれぞれの実行モードに従う。なお、「短押し」や「長押し」は、それぞれ、所定時間(例えば2秒や3秒、5秒など)未満や所定時間以上の押下をいう。
【0023】
制御装置40は、実行モードが通常モードのときには、便座ヒータ21や温水ヒータ22、乾燥ヒータ23について通常制御を行なう。便座ヒータ21の通常制御では、便座温度調節スイッチ17eからの操作信号に基づいて目標便座温度を設定し、目標便座温度と温度センサからの便座温度との差分に基づいて便座ヒータ21(ヒータスイッチ)を駆動する。温水ヒータ22の通常制御では、温水温度調節スイッチ17fからの操作信号に基づいて目標温水温度を設定し、目標温水温度と温度センサからの温水温度との差分に基づいて温水ヒータ22(ヒータスイッチ)を駆動する。乾燥ヒータ23の通常制御では、乾燥スイッチ17dからの操作信号に基づいて目標乾燥温度を設定し、目標乾燥温度と温度センサからの乾燥温度との差分に基づいて乾燥ヒータ23(ヒータスイッチ)を駆動する。なお、乾燥を行なう場合、乾燥ヒータ23の駆動に加えて、乾燥ファン24を駆動する。
【0024】
また、制御装置40は、実行モードが節電モードのときには、便座ヒータ21や温水ヒータ22、乾燥ヒータ23について節電制御を行なう。便座ヒータ21の節電制御では、通常制御に比して目標便座温度を低くして便座ヒータ21(ヒータスイッチ)を駆動する、或いは、便座ヒータ21を駆動停止する。温水ヒータ22の節電制御では、通常制御に比して目標温水温度を低くして温水ヒータ22(ヒータスイッチ)を駆動する、或いは、温水ヒータ22を駆動停止する。乾燥ヒータ23の節電制御では、通常制御に比して目標乾燥温度を低くして乾燥ヒータ23(ヒータスイッチ)を駆動する、或いは、乾燥ヒータ23を駆動停止する。なお、便座ヒータ21や温水ヒータ22、乾燥ヒータ23のうちの一部について節電制御を行なうと共に残余について通常制御を行なうものとしてもよい。また、便座ヒータ21や温水ヒータ22、乾燥ヒータ23以外について節電を行なう(例えば、制御装置40を省電力モードにするなど)ものとしてもよい。
【0025】
次に、こうして構成された便座装置10の動作、特に、1日のうちの異なる複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定する際の動作について説明する。
図4は、制御装置40により実行される複数時間帯モード設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、使用者により操作パネル16の節電スイッチ17hが長押しされたときに実行される。なお、節電スイッチ17hが長押しされると、複数の時間帯の全ての実行モードの設定が終了するまで(本ルーチンの実行が終了するまで)現在モード表示部18eのランプを点滅させるものとした。また、本ルーチンの説明では、
図3に示したように、1日(24時間)を基準時刻から各3時間の8個に区分した場合について説明する。
【0026】
複数時間帯モード設定ルーチンが実行されると、制御装置40は、対象時間帯に最初の時間帯(0〜3時間後の時間帯)を設定し(ステップS100)、複数時間帯モード表示部18fにおける対象時間帯のランプを点滅させる(ステップS110)。対象時間帯のランプを点滅させることにより、対象時間帯が0〜3時間後の時間帯や3〜6時間後の時間帯などのうちの何れの時間帯であるかを使用者に把握可能にすることができる。
【0027】
続いて、変更スイッチ17iが押下されたか否かを判定し(ステップS120)、変更スイッチ17iが押下されたと判定したときには、対象時間帯の実行モードを未設定か設定済みかを判定する(ステップS130)。そして、対象時間帯の実行モードを未設定であると判定したときには、その実行モードに節電モードを設定すると共に(ステップS150)、複数時間帯モード表示部18fにおける対象時間帯のランプを点灯させて(ステップS160)、ステップS120に戻る。
【0028】
ステップS130で対象時間帯の実行モードを設定済みであると判定したときには、その実行モードが通常モードか節電モードかを判定する(ステップS140)。そして、対象時間帯の実行モードが節電モードであると判定したときには、その実行モードを通常モードに切り替えると共に(ステップS170)、複数時間帯モード表示部18fにおける対象時間帯のランプを消灯させて(ステップS180)、ステップS120に戻る。一方、対象時間帯の実行モードが通常モードであると判定したときには、その実行モードを節電モードに切り替えると共に(ステップS150)、複数時間帯モード表示部18fにおける対象時間帯のランプを点灯させて(ステップS160)、ステップS120に戻る。
【0029】
このように、変更スイッチ17iの押下回数に応じて、対象時間帯の実行モードを、未設定(ランプを点滅)、節電モード(ランプを点灯)、通常モード(ランプを消灯)、節電モード(ランプを点灯)、・・・と切り替えるのである。
【0030】
ステップS120で変更スイッチ17iが押下されていないと判定したときには、節電スイッチ17hが押下されたか否かを判定し(ステップS190)、節電スイッチ17hが押下されていないと判定したときには、ステップS120に戻る。
【0031】
ステップS190で節電スイッチ17hが押下されたときには、対象時間帯の実行モードを未設定か設定済みかを判定し(ステップS200)、対象時間帯の実行モードを未設定であると判定したときには、その実行モードに通常モードを設定すると共に(ステップS210)、複数時間帯モード表示部18fにおける対象時間帯のランプを消灯させる(ステップS220)。一方、対象時間帯の実行モードを設定済みであると判定したときには、このステップS210,S220の処理を実行しない。
【0032】
次に、対象時間帯が最後の時間帯(21〜24時間後の時間帯)であるか否かを判定し(ステップS230)、対象時間帯が最後の時間帯でないと判定したときには、節電スイッチ17hが短押しされたか長押しされたかを判定する(ステップS240)。そして、節電スイッチ17hが短押しされたと判定したときには、対象時間帯に次の時間帯を設定して(ステップS250)、ステップS110に戻る。こうしてステップS110〜S250の処理を繰り返し実行することにより、対象時間帯を0〜3時間後の時間帯、3〜6時間後の時間帯、・・・の順に切り替えながら複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定する。
【0033】
ステップS230で対象時間帯が最後の時間帯であると判定したときには、複数の時間帯の全ての実行モードの設定が終了したと判断し、本ルーチンを終了する。また、ステップS230で対象時間帯が最後の時間帯ではないと判定したときでも、ステップS240で節電スイッチ17hが長押しされたと判定したときには、使用者が複数の時間帯の全ての実行モードの設定の終了を所望している(残余の時間帯については前回の本ルーチンの実行時の設定内容を保持すればよい)と判断し、本ルーチンを終了する。本ルーチンの実行を終了すると、制御装置40は、現在モード表示部18eにおける最初の時間帯(0〜3時間後)のランプを実行モードに応じて点灯または消灯させる。なお、対象時間帯が最後の時間帯ではないときに節電スイッチ17hが長押しされたときには、残余の時間帯については、実行モードに通常モードを設定すると共にランプを消灯させるものとしてもよい。
【0034】
このように、使用者による節電スイッチ17hや変更スイッチ17iの操作に従って1日のうちの異なる複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定することにより、使用者は、一度のタイミングで複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定することができる。この結果、1日のうちの通電モードと節電モードとの切替を所望する各タイミングで使用者が節電スイッチ17hを操作する必要があるものに比して、使用者に煩わしさを感じさせるのを抑制することができる。また、複数時間帯モード表示部18fにおける複数の時間帯のそれぞれのランプを実行モードに応じて点灯または消灯させることにより(
図3参照)、複数の時間帯のそれぞれの実行モード(通常モードと節電モードとの切替タイミング)を使用者に把握可能にすることができる。
【0035】
図5は、1日のうちの複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定する様子を示す説明図である。
図5では、複数時間帯モード表示部18fが
図3の状態(0〜3時間後の時間帯、12〜18時間後の時間帯の実行モードが節電モードで、3〜12時間後の時間帯、18〜24時間後の時間帯の実行モードが通常モード)となるように複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定する場合について説明する。また、
図5では、操作パネル16のうち節電スイッチ17hや変更スイッチ17i、現在モード表示部18e、複数時間帯モード表示部18f周辺だけを示した。
【0036】
最初に節電スイッチ17hが長押しされると、現在モード表示部18eのランプを点滅させると共に複数時間帯モード表示部18fにおける0〜3時間後の時間帯のランプを点滅させ(
図5(a)参照)、変更スイッチ17iが押下されると、その時間帯の実行モードに節電モードを設定すると共にその時間帯のランプを点灯させる(
図5(b)参照)。続いて、節電スイッチ17hが短押しされると、3〜6時間後の時間帯のランプを点滅させ(
図5(c)参照)、変更スイッチ17iが2回短押しされると、その時間帯の実行モードに通常モードを設定すると共にその時間帯のランプを消灯させる(
図5(d)参照)。そして、節電スイッチ17hが短押しされると、6〜9時間後の時間帯のランプを点滅させ(
図5(e)参照)、6〜9時間後の時間帯、・・・、21〜24時間後の時間帯の順に、上述したのと同様に実行モードを設定すると共にランプを点灯または消灯させ、最後に、節電スイッチ17hが押下されると、0〜3時間後の時間帯の実行モードが節電モードであることを踏まえて、現在モード表示部18eのランプを点灯させる(
図5(f)参照)。
【0037】
以上説明した本実施形態の便座装置10では、使用者により操作部17の節電スイッチ17hが操作されると、1日のうちの異なる複数の時間帯から対象時間帯を切り替えて設定し、使用者により変更スイッチ17iが操作されると、対象時間帯の実行モードを通常モードと節電モードとで切り替えて設定する、ことにより複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定する。これにより、使用者は、一度のタイミングで1日のうちの複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定することができる。この結果、1日のうちの通電モードと節電モードとの切替を所望する各タイミングで使用者が節電スイッチ17hを操作する必要があるものに比して、使用者に煩わしさを感じさせるのを抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態の便座装置10では、複数時間帯モード表示部18fにおける複数の時間帯のそれぞれのランプを実行モードに応じて点灯または消灯させる。これにより、複数の時間帯のそれぞれの実行モード(通常モードと節電モードとの切替タイミング)を使用者に把握可能にすることができる。
【0039】
本実施形態では、複数の時間帯の全ての実行モードの設定を終了すると(
図4の複数時間帯モード設定ルーチンの実行を終了すると)、その後は、複数時間帯モード表示部18fの表示を保持する、即ち、現在の時間帯が切り替わっても(例えば、0〜3時間後の時間帯から3〜6時間後の時間帯に切り替わっても)表示を切り替えないものとした。しかし、
図6に示すように、複数の時間帯のそれぞれの時間間隔(
図6の場合、3時間間隔)で、複数の時間帯のそれぞれの実行モードの表示が現在の時間帯から順に並ぶように複数時間帯モード表示部18fの表示を周期的に更新する(1つずつ左側にずらす)ものとしてもよい。こうすれば、通常モードと節電モードとの切替タイミングを使用者により容易に把握可能にすることができる。
【0040】
本実施形態では、操作パネル16の表示部18は、複数時間帯モード表示部18fとして専用のランプを有するものとした。しかし、
図7に示すように、操作パネル16Bの表示部18Bは、複数時間帯モード表示部18Bfとして、乾燥温度表示部18b、便座温度表示部18c、温水温度表示部18dとランプを兼用するものとしてもよい。こうすれば、ランプ数を削減したり、ランプの点灯数を減らして消費電力を低減したりすることができる。この場合、制御装置40は、乾燥温度表示部18b、便座温度表示部18c、温水温度表示部18dと複数時間帯モード表示部18Bfとの兼用部分に、基本的には乾燥温度や便座温度、温水温度を表示させ(乾燥温度表示部18bや便座温度表示部18c、温水温度表示部18dとして機能させ)、変更スイッチ17iなどが押下されると、所定時間(例えば数分など)に亘って複数の時間帯のそれぞれの実行モードを表示させる(複数時間帯モード表示部18Bfとして機能させる)ものとしてもよい。また、この兼用部分に、変更スイッチ17iなどが押下される毎に、乾燥温度や便座温度、温水温度と複数の時間帯のそれぞれの実行モードとを切り替えて表示させるものとしてもよい。これらのようにすれば、使用者の操作に応じて、兼用部分の表示内容を切り替えることができる。さらに、この兼用部分に、着座センサ28により使用者の便座12への着座を検知していないときには、乾燥温度や便座温度、温水温度と複数の時間帯のそれぞれの実行モードとのうちの一方を表示させ、使用者の便座12への着座を検知しているときには、乾燥温度や便座温度、温水温度と複数の時間帯のそれぞれの実行モードとのうちの他方を表示させるものとしてもよい。こうすれば、使用者が便座12に着座しているか否かに応じて、兼用部分の表示内容を切り替えることができる。なお、乾燥温度表示部18b、便座温度表示部18c、温水温度表示部18dと複数時間帯モード表示部18Bfとを兼用するのに代えて、乾燥温度表示部18b、便座温度表示部18c、温水温度表示部18dとのうちの一部と複数時間帯モード表示部18Bfとを兼用するものとしてもよい。
【0041】
本実施形態では、操作パネル16の表示部18の複数時間帯モード表示部18fは、複数の時間帯それぞれのランプを実行モードに応じて点灯または消灯するものとしたが、複数の時間帯のそれぞれのランプの色や輝度などを実行モードに応じて切り替えるものとしてもよい。
【0042】
本実施形態では、操作パネル16の表示部18の複数時間帯モード表示部18fは、複数の時間帯のそれぞれのランプを実行モードに応じて点灯または消灯するものとした。しかし、
図8に示すように、操作パネル16Cの表示部18Cの複数時間帯モード表示部18Cfは、複数の時間帯のそれぞれについて通常モード用ランプと節電モード用ランプとを有し、複数の時間帯のそれぞれについて実行モードに応じて通常モード用ランプと節電モード用ランプとのうちの何れかのランプを点灯するものとしてもよい。また、
図9に示すように、操作パネル16Dの表示部18Dの複数時間帯モード表示部18Dfは、複数の時間帯のそれぞれについて通常/節電モード用ランプと電源切用ランプとを有し、複数の時間帯のそれぞれについて通常モードと節電モードと電源切とのうちの何れを実行モードに設定するかに応じて通常/節電モード用ランプおよび電源切用ランプを点灯または消灯するものとしてもよい。
図9の例では、複数の時間帯のそれぞれについて、実行モードが通常モードのときには、通常/節電モード用ランプおよび電源切用ランプを消灯し、実行モードが節電モードのときには、通常/節電モード用ランプだけ点灯し、実行モードが電源切のときには、電源切用ランプだけ点灯するものとした。
【0043】
本実施形態では、1日を基準時刻から各3時間の8個に区分し、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定して複数時間帯モード表示部18fに表示させるものとした。しかし、1日を基準時刻から各6時間の4個に区分し、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定して表示させるものとしてもよい。この場合、
図10の操作パネル16Eの表示部18Eの複数時間帯モード表示部18Efのようにするものとしてもよい。また、1日を基準時刻から各4時間の6個に区分し、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定して表示させるものとしてもよい。この場合、
図11の操作パネル16Fの表示部18Fの複数時間帯モード表示部18Ffのようにするものとしてもよい。さらに、1日を基準時刻から各2時間の12個に区分し、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定して表示させるものとしてもよい。この場合、
図12の操作パネル16Gの表示部18Gの複数時間帯モード表示部18Gfのようにするものとしてもよい。
【0044】
本実施形態では、0〜3時間後の時間帯や3〜6時間後の時間帯など、基準時刻からの経過時間で1日のうちの複数の時間帯を定めて、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定して複数時間帯モード表示部18fに表示させるものとした。しかし、便座装置10がリアルタイムクロックなどを備える場合、0〜3時の時間帯や3時〜6時の時間帯など、時刻で1日のうちの複数の時間帯を定めて、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定して表示させるものとしてもよい。この場合、
図13の操作パネル16Hの表示部18Hの複数時間帯モード表示部18Hfのようにするものとしてもよい。
【0045】
本実施形態では、操作パネル16の操作部17は、現在の実行モードを表示する現在モード表示部18eと、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを表示する複数時間帯モード表示部18fと、を備えるものとしたが、複数時間帯モード表示部18fを備えずに、現在モード表示部18eだけを備えるものとしてもよい。
【0046】
本実施形態では、複数の時間帯の総時間は、24時間(例えば、各3時間の8区分など)であるものとしたが、24時間未満(例えば、各3時間の4区分や各4時間の3区分など)であるものとしてもよい。
【0047】
本実施形態では、操作パネル16の操作部17は、節電スイッチ17hおよび変更スイッチ17iを備えるものとしたが、節電スイッチ17hだけを備えるものとしてもよい。この場合、節電スイッチ17hが長押しされると、複数の時間帯のそれぞれの実行モードを設定可能にしたり、複数の時間帯から対象時間帯を切り替えて設定したり、複数の時間帯の全ての実行モードの設定を終了したりし、節電スイッチ17hが短押しされると、対象時間帯の実行モードを通常モードと節電モードとで切り替えて設定するものとしてもよい。
【0048】
本実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。本実施形態では、制御装置40が「制御部」に相当し、操作部17が「操作部」に相当し、表示部18が「表示部」に相当する。
【0049】
なお、本実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、本実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、本実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0050】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。