(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外部から送信される印刷ジョブの終了時から当該印刷ジョブに基づく印刷物が排紙部から回収されるまでの経過時間を計測可能であって、自装置の動作モードが通常モードよりも消費電力が低減される省電力モードである場合に給電が停止される制御部と、
前記動作モードが前記通常モードから前記省電力モードへ移行する場合に、前記制御部への給電が停止される前に前記制御部による前記経過時間の計測を停止させる停止処理部と、
前記動作モードが前記省電力モードから前記通常モードへ移行する場合において前記排紙部に前記印刷物が存在する場合に、前記制御部による前記経過時間の計測を再開させる再開処理部と、
前記制御部による計測時間が予め定められた第1基準時間に達した場合に、前記印刷ジョブの送信元に対応する通知先に前記印刷物が未回収である旨を報知する報知処理部と、
を備える画像形成装置。
外部から送信される印刷ジョブの終了時から当該印刷ジョブに基づく印刷物が排紙部から回収されるまでの経過時間を計測可能であって、自装置の動作モードが通常モードよりも消費電力が低減される省電力モードである場合に給電が停止される制御部を備える画像形成装置で実行される報知方法であって、
前記動作モードが前記通常モードから前記省電力モードへ移行する場合に、前記制御部への給電が停止される前に前記制御部による前記経過時間の計測を停止させることと、
前記動作モードが前記省電力モードから前記通常モードへ移行する場合において前記排紙部に前記印刷物が存在する場合に、前記制御部による前記経過時間の計測を再開させることと、
前記制御部による計測時間が予め定められた第1基準時間に達した場合に、前記印刷ジョブの送信元に対応する通知先に前記印刷物が未回収である旨を報知することと、
を含む報知方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
[画像形成装置100の概略構成]
まず、
図1〜
図3を参照しつつ、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の概略構成について説明する。ここで、
図1は画像形成装置100の外観構成を示す正面図である。また、
図2は画像形成装置100の内部構成を示す断面図である。なお、
図2では、シート排出装置8が取り外された状態の画像形成装置100が示されている。また、
図3では、画像形成装置100の内外を区別するために二点鎖線が用いられている。
【0014】
画像形成装置100は、原稿から画像データを読み取るスキャン機能、及び画像データに基づいて画像を形成するプリント機能と共に、ファクシミリ機能、及びコピー機能などの複数の機能を有する複合機である。なお、本発明は、プリンター装置、ファクシミリ装置、及びコピー機などの画像形成装置に適用可能である。
【0015】
図1〜
図3に示されるように、画像形成装置100は、ADF(自動原稿搬送装置)1、画像読取部2、画像形成部3、給紙部4、制御部5、操作表示部6、記憶部7、シート排出装置8、通信部9、人感センサー10、及び給電部11を備える。
【0016】
ADF1は、原稿セット部、複数の搬送ローラー、原稿押さえ、及び排紙部を備える。ADF1は、前記原稿セット部に載置された原稿を前記排紙部へ搬送する。
【0017】
画像読取部2は、原稿台、光源、複数のミラー、光学レンズ、及びCCDを備える。画像読取部2は、前記原稿台に載置された原稿の画像データを読み取ることが可能である。また、画像読取部2は、ADF1によって搬送される原稿から画像データを読み取ることが可能である。
【0018】
画像形成部3は、画像読取部2で読み取られた画像データに基づいて、電子写真方式で画像を形成することが可能である。また、画像形成部3は、パーソナルコンピューターなどの外部の情報処理装置200(
図3参照)から通信ネットワーク201(
図3参照)を経由して入力された画像データに基づいて画像を形成することも可能である。具体的に、画像形成部3は、感光体ドラム、帯電ローラー、光走査装置(LSU)、現像装置、転写ローラー、クリーニング装置、定着ローラー、加圧ローラー、及び排紙トレイを備える。なお、画像形成部3は、インクジェット方式などの他の画像形成方式で画像を形成可能であってもよい。
【0019】
給紙部4は、給紙カセット、シート搬送路、及び複数の搬送ローラーを備える。給紙部4は、画像形成部3にシートを供給する。画像形成部3は、給紙部4から供給されるシートに、画像データに基づく画像を形成する。画像形成装置100では、画像形成部3による画像形成後のシートは、前記排紙トレイに替えて、シート排出装置8に搬送される。
【0020】
図3に示されるように、制御部5は、CPU5A、ROM5B、及びRAM5Cなどの制御機器を備える。CPU5Aは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。ROM5Bは、CPU5Aに各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の記憶装置である。RAM5Cは、CPU5Aが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性の記憶装置である。制御部5では、CPU5AによりROM5Bに予め記憶された各種の制御プログラムが実行される。これにより、画像形成装置100が制御部5により統括的に制御される。なお、制御部5は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されたものであってもよく、画像形成装置100を統括的に制御するメイン制御部とは別に設けられた制御部であってもよい。
【0021】
操作表示部6は、制御部5からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部、及びユーザーの操作に応じて制御部5に各種の情報を入力する操作キー又はタッチパネルなどの操作部を有する。
【0022】
記憶部7は、不揮発性の記憶装置である。例えば、記憶部7は、フラッシュメモリー及びEEPROM(登録商標)などの不揮発性メモリ、SSD(ソリッドステートドライブ)、又はHDD(ハードディスクドライブ)などの記憶装置である。
【0023】
シート排出装置8は、複数のシート排出トレイ81、及びシート排出トレイ81の数と同数の検出部82を備える。
図1に示されるように、複数のシート排出トレイ81は、鉛直方向に並設されている。検出部82は、シート排出トレイ81各々に対応して設けられている。シート排出装置8は、画像形成装置100の制御部5からの制御指示に従って、画像形成後のシートを複数のシート排出トレイ81のうち予め設定されるシート排出トレイ81に排出することが可能である。検出部82は、当該検出部82に対応するシート排出トレイ81におけるシートの有無を検出可能な光センサーなどのセンサーである。ここに、シート排出トレイ81が、本発明における排紙部の一例である。
【0024】
通信部9は、外部の情報処理装置200(
図3参照)との間で通信ネットワーク201(
図3参照)を介して有線又は無線によるデータ通信を実行する通信インターフェイスである。
【0025】
人感センサー10は、画像形成装置100の筐体の正面側における人の存否を検出可能である。例えば、人感センサー10は、人体から発せられる赤外線の検出の有無に基づいて、予め定められた検出範囲における人の存否を検出する焦電型の赤外線センサーである。
【0026】
給電部11は、外部電源から供給される電力を画像形成装置100の各部に供給する。例えば、給電部11は、前記外部電源から供給される100Vの交流電圧を所定の電圧の直流電圧に変換するAC−DCコンバーターである。
【0027】
また、制御部5は、
図3に示されるように、第1移行処理部51、印刷処理部52、計測処理部53、及び報知処理部54を含む。具体的に、制御部5のROM5Bには、CPU5Aに後述の第1報知制御処理(
図4のフローチャート参照)、及び第2報知制御処理(
図6のフローチャート参照)を実行させるための報知制御プログラムが予め記憶されている。制御部5のCPU5Aは、ROM5Bに記憶された前記報知制御プログラムを実行する。これにより、制御部5は、第1移行処理部51、印刷処理部52、計測処理部53、及び報知処理部54として機能する。なお、前記報知制御プログラムは、CD、DVD、フラッシュメモリーなどのコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されており、前記記録媒体から記憶部7などの記憶装置にインストールされてもよい。
【0028】
第1移行処理部51は、予め定められた第1移行条件を充足する場合に、画像形成装置100の動作モードを通常モードから前記通常モードよりも消費電力が低減される省電力モードへ移行させる。
【0029】
ここで、前記第1移行条件には、操作表示部6に対する無操作状態が予め定められた時間継続したことが含まれる。また、前記第1移行条件には、操作表示部6においてユーザーにより動作モードの変更操作が行われたことが含まれる。また、前記第1移行条件には、操作表示部6又は画像形成装置100の筐体の側面等に設けられた電源キーが操作されたことが含まれる。また、前記第1移行条件には、人感センサー10による検出状態が人の存在を検出している検出状態から人の存在を検出していない非検出状態に切り替わったことが含まれる。なお、前記第1移行条件は、以上に挙げた複数の条件の一部を含むものであってもよく、以上に挙げた条件以外の条件を含むものであってもよい。
【0030】
具体的に、第1移行処理部51は、前記第1移行条件を充足する場合に、画像形成装置100の構成要素のうち予め定められた給電停止対象について、給電部11による給電を停止させる。例えば、第1移行処理部51は、給電部11に制御信号を入力して、前記給電停止対象への給電を停止させる。
【0031】
ここで、前記給電停止対象には、画像読取部2及び画像形成部3などと共に、制御部5が含まれる。即ち、画像形成装置100では、前記動作モードが前記省電力モードである場合に、制御部5への給電が停止される。また、前記給電停止対象には、通信部9及び人感センサー10は含まれていない。即ち、画像形成装置100では、前記動作モードが前記省電力モードであっても、通信部9及び人感センサー10への給電は継続される。
【0032】
印刷処理部52は、画像形成部3、給紙部4、及びシート排出装置8を用いて、画像データに基づいて画像を形成する印刷ジョブを実行する。具体的に、印刷処理部52は、外部の情報処理装置200から前記印刷ジョブが送信された場合に、当該印刷ジョブを実行する。また、印刷処理部52は、複数のシート排出トレイ81のうち、前記印刷ジョブに含まれる情報によって排紙先として定められたいずれかのシート排出トレイ81に前記印刷物を排出させる。
【0033】
計測処理部53は、印刷処理部52によって実行される前記印刷ジョブの終了時から当該印刷ジョブに基づく印刷物がシート排出トレイ81から回収されるまでの経過時間を計測する。計測処理部53は、印刷処理部52によって実行される前記印刷ジョブごとに、前記経過時間を計測する。
【0034】
報知処理部54は、計測処理部53による計測時間が予め定められた第1基準時間に達した場合に、前記印刷ジョブの送信元に対応する通知先に前記印刷物が未回収である旨を報知する。
【0035】
ここで、前記第1基準時間は、情報処理装置200のユーザーが前記印刷物の回収を忘れているか否かの判断に用いられる時間である。即ち、画像形成装置100は、計測処理部53による計測時間が前記第1基準時間に達した場合に、情報処理装置200のユーザーが前記印刷物の回収を忘れていると判断して、前記通知先に前記印刷物が未回収である旨を報知する。
【0036】
例えば、前記第1基準時間は、操作表示部6又は情報処理装置200におけるユーザーの操作によって任意に定められる。例えば、前記第1基準時間は、情報処理装置200のユーザーが情報処理装置200の設置位置から画像形成装置100の設置位置まで移動する際にかかる時間と、30分などの任意の時間との合計時間に定められる。なお、前記第1基準時間は、通信ネットワーク201を介して画像形成装置100に接続された情報処理装置200ごとに定められてもよい。
【0037】
例えば、報知処理部54は、計測処理部53による計測時間が前記第1基準時間に達した場合に、その計測時間に対応する前記印刷ジョブの送信元である情報処理装置200に前記印刷物が未回収である旨を報知する。例えば、報知処理部54は、前記印刷物が未回収である旨を含むメッセージの表示指示を情報処理装置200に送信する。なお、前記通知先は、前記印刷ジョブの送信元である情報処理装置200に対応付けられた電子メールアドレスなどであってもよい。
【0038】
また、通信部9は、
図3に示されるように、第2移行処理部91を備える。例えば、第2移行処理部91は、通信部9に設けられた集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路によって構成される。なお、通信部9は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を備えており、それらの制御機器を用いて第2移行処理部91として機能してもよい。
【0039】
第2移行処理部91は、前記動作モードが前記省電力モードである場合において、予め定められた第2移行条件を充足する場合に、前記動作モードを前記省電力モードから前記通常モードへ移行させる。
【0040】
ここで、前記第2移行条件には、情報処理装置200から送信される印刷ジョブを受信したことが含まれる。また、前記第2移行条件には、人感センサー10による検出状態が前記非検出状態から前記検出状態に切り替わったことが含まれる。なお、前記第2移行条件は、以上に挙げた条件のいずれかを含むものであってもよく、以上に挙げた条件以外の条件を含むものであってもよい。
【0041】
具体的に、第2移行処理部91は、前記動作モードが前記省電力モードである場合において、前記第2移行条件を充足する場合に、前記給電停止対象について、給電部11による給電を再開させる。例えば、第2移行処理部91は、給電部11に制御信号を入力して、前記給電停止対象への給電を再開させる。
【0042】
ところで、画像形成装置100では、前記省電力モード時における前記給電停止対象に制御部5が含まれている。そのため、画像形成装置100では、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が回収される前に前記省電力モードへ移行した場合に、前記印刷物の未回収状態の継続時間を計測することができなくなる。これに対し、前記印刷物が回収される前に前記省電力モードへ移行した場合に、その後の前記通常モードへの移行時に前記印刷物の未回収を報知する構成が考えられる。
【0043】
しかしながら、前記通常モードへの移行直後に前記印刷物の未回収が報知される場合には、前記印刷ジョブの終了時から前記省電力モードへの移行時までの期間と前記省電力モード中の期間との合計期間が前記第1基準時間よりも短い場合に、当該報知のタイミングが早くなりすぎることがある。前記印刷物未回収の報知タイミングが早くなりすぎると、ユーザーはその報知を煩わしいと感じることがある。これに対し、本発明の実施形態に係る画像形成装置100では、以下に説明するように、前記印刷物が回収される前に前記省電力モードへ移行した場合であっても、前記印刷ジョブの終了時から前記印刷物未回収の報知時までの間に前記第1基準時間を超える間隔を設けることが可能である。
【0044】
具体的に、制御部5は、
図3に示されるように、停止処理部55、再開処理部56、取得処理部57、判断処理部58、及び表示処理部59を更に含む。制御部5のCPU5Aは、ROM5Bに記憶された前記報知制御プログラムを実行する。これにより、制御部5は、停止処理部55、再開処理部56、取得処理部57、判断処理部58、及び表示処理部59として機能する。
【0045】
停止処理部55は、画像形成装置100の動作モードが前記通常モードから前記省電力モードへ移行する場合に、第1移行処理部51によって制御部5への給電が停止される前に、計測処理部53による前記経過時間の計測を停止させる。具体的に、停止処理部55は、後に前記経過時間の計測を再開できるように、計測処理部53による前記経過時間の計測を停止させる。
【0046】
例えば、停止処理部55は、計測処理部53による前記経過時間の計測を停止させる際に、前記経過時間の計測が停止される前記印刷ジョブの識別情報、停止時までに計測処理部53によって計測された前記経過時間、及び停止時の時刻を含む停止状況情報を生成する。そして、停止処理部55は、生成された前記停止状況情報を記憶部7に格納する。
【0047】
再開処理部56は、画像形成装置100の動作モードが前記省電力モードから前記通常モードへ移行する場合において、シート排出トレイ81に前記印刷物が存在する場合に、計測処理部53による前記経過時間の計測を再開させる。
【0048】
具体的に、再開処理部56は、画像形成装置100の動作モードが前記省電力モードから前記通常モードへ移行する場合に、記憶部7に前記停止状況情報が格納されているか否かを判断する。
【0049】
ここで、再開処理部56は、記憶部7に前記停止状況情報が格納されていると判断すると、記憶部7に格納されている前記停止状況情報ごとに、当該停止状況情報に対応する前記印刷ジョブに基づく前記印刷物がシート排出トレイ81に存在するか否かを判断する。具体的に、再開処理部56は、前記印刷ジョブに含まれる情報によって排紙先として定められたシート排出トレイ81に対応する検出部82を用いて、前記印刷物がシート排出トレイ81に存在するか否かを判断する。
【0050】
そして、再開処理部56は、前記印刷物がシート排出トレイ81に存在すると判断された前記印刷ジョブについて、計測処理部53による前記経過時間の計測を再開させる。具体的に、再開処理部56は、前記停止状況情報に含まれる停止時までに計測された前記経過時間を用いて、計測処理部53による前記経過時間の計測を再開させる。一方、再開処理部56は、前記印刷物がシート排出トレイ81に存在しないと判断された前記印刷ジョブについては、前記停止状況情報を記憶部7から消去する。
【0051】
取得処理部57は、再開処理部56によって計測処理部53による前記経過時間の計測が再開される場合に、停止処理部55による前記経過時間の計測の停止時から再開処理部56による前記経過時間の計測の再開時までの停止時間を取得する。
【0052】
具体的に、取得処理部57は、前記停止状況情報に含まれる停止時の時刻及び再開処理部56による前記経過時間の計測の再開時の時刻に基づいて、前記停止時間を取得する。
【0053】
取得処理部57によって前記停止時間が取得されると、報知処理部54は、取得処理部57によって取得された前記停止時間が予め定められた第2基準時間を超過するか否かを判断する。そして、報知処理部54は、前記停止時間が前記第2基準時間を超過すると判断した場合に、前記通知先に前記印刷物が未回収である旨を報知する。一方、報知処理部54は、前記停止時間が前記第2基準時間を超過しないと判断した場合には、計測処理部53による計測時間が前記第1基準時間に達するまで、前記通知先への報知を保留する。
【0054】
例えば、前記第2基準時間は、前記第1基準時間から前記停止状況情報に含まれる停止時までに計測された前記経過時間を差し引いた時間である。なお、前記第2基準時間は、前記第1基準時間と同じ時間であってもよい。また、前記第2基準時間は、操作表示部6又は情報処理装置200におけるユーザーの操作によって任意に定められてもよい。
【0055】
なお、制御部5は、取得処理部57を含んでいなくてもよい。この場合、報知処理部54は、計測処理部53による計測時間のみに基づいて、前記通知先への報知を行ってもよい。
【0056】
判断処理部58は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において、検出部82によって前記印刷物が存在する存在状態から前記印刷物が存在しない不存在状態への切り替わりが検出された場合に、当該印刷ジョブに基づく前記印刷物が回収されたか否かを判断する。
【0057】
例えば、判断処理部58は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたシート排出トレイ81における前記不存在状態の継続時間、及び前記印刷物が存在しない他のシート排出トレイ81における前記不存在状態から前記存在状態への切り替わりの有無に基づいて、前記印刷物が回収されたか否かを判断する。
【0058】
具体的に、判断処理部58は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたシート排出トレイ81における前記不存在状態の継続時間が予め定められた保留時間を超過し、且つその間に前記印刷物が存在しない他のシート排出トレイ81において前記不存在状態から前記存在状態への切り替わりが検出されない場合に、前記印刷物が回収されたと判断する。一方、判断処理部58は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたシート排出トレイ81においてその切替わり時から前記保留時間が経過する前に前記存在状態が検出された場合は、前記印刷物が回収されていないと判断する。また、判断処理部58は、前記保留時間が経過する前に前記印刷物が存在しない他のシート排出トレイ81において前記不存在状態から前記存在状態への切り替わりが検出された場合は、前記印刷物が回収されていないと判断する。
【0059】
ここで、前記保留時間は、予め定められた時間である。例えば、前記保留時間は、10秒から1分の間で任意に定められる時間である。前記保留時間は、操作表示部6におけるユーザーの操作によって任意に定められてよい。
【0060】
計測処理部53は、判断処理部58によって前記印刷ジョブに基づく前記印刷物がシート排出トレイ81から回収されたと判断された場合に、当該印刷ジョブについて前記経過時間の計測を終了する。即ち、前記経過時間は、前記印刷ジョブの終了時から判断処理部58によって前記印刷物がシート排出トレイ81から回収されたと判断されるまでの時間である。また、計測処理部53は、前記経過時間の計測を終了する前記印刷ジョブに対応する前記停止状況情報が記憶部7に格納されている場合は、当該停止状況情報を記憶部7から消去する。
【0061】
なお、判断処理部58は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたシート排出トレイ81における前記不存在状態の継続時間のみに基づいて、前記印刷物が回収されたか否かを判断してもよい。具体的に、判断処理部58は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたシート排出トレイ81における前記不存在状態の継続時間が前記保留時間を超過した場合に、前記印刷物が回収されたと判断してもよい。また、判断処理部58は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において、検出部82によって前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出された場合に、直ちに前記印刷物が回収されたと判断してもよい。
【0062】
表示処理部59は、判断処理部58によって前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が回収されていないと判断された場合において、前記経過時間が計測されており且つ当該印刷ジョブと排紙先が共通する他の前記印刷ジョブが存在する場合に、選択画面X10(
図7参照)を操作表示部6に表示させる。ここで、選択画面X10は、判断処理部58によって前記印刷物が回収されていないと判断された前記印刷ジョブ及び前記経過時間が計測されており且つ当該印刷ジョブと排紙先が共通する他の前記印刷ジョブのうち、いずれか一つ又は複数の選択に用いられる画面である。ここに、操作表示部6が、本発明における表示部の一例である。
【0063】
ここで、
図7には、選択画面X10の一例が示されている。選択画面X10は、メッセージ欄X11、印刷ジョブ表示欄X12、及び操作キーX13を含む。
【0064】
メッセージ欄X11には、ユーザーへのメッセージが表示される。前記メッセージには、前記印刷物が回収された前記印刷ジョブを選択する選択操作を促す内容が含まれる。
【0065】
印刷ジョブ表示欄X12には、計測処理部53によって前記経過時間が計測されている前記印刷ジョブ各々の識別に用いられる番号と共に、当該印刷ジョブ各々を特定するための情報が列挙して表示される。具体的に、印刷ジョブ表示欄X12には、前記印刷ジョブの送信元を示す情報、当該送信元に対応付けられたユーザーの名称を示す情報、及び前記印刷ジョブの実行開始時刻を示す情報が、前記印刷ジョブを特定するための情報として表示されている。なお、印刷ジョブ表示欄X12に表示される前記印刷ジョブを特定するための情報は、以上に述べたものに限られず、印刷される文書の名称などの他の情報を含んでいてもよい。
【0066】
印刷ジョブ表示欄X12には、操作受付欄X121〜X123が含まれている。操作受付欄X121は1番の前記印刷ジョブに、操作受付欄X122は2番の前記印刷ジョブに、操作受付欄X123は3番の前記印刷ジョブに、それぞれ対応している。前記選択操作は、操作受付欄X121〜X123に対して行われる。例えば、前記選択操作は、操作受付欄X121〜X123のいずれか一つに対するタップ操作である。なお、
図7に示された操作受付欄X121には、操作受付欄X121に対して前記選択操作が行われたことを示すチェック記号が付されている。
【0067】
操作キーX13は、選択画面X10における操作内容の確定に用いられる。
【0068】
計測処理部53は、選択画面X10で一又は複数の前記印刷ジョブが選択された場合に、選択された前記印刷ジョブについて前記経過時間の計測を終了する。
【0069】
なお、表示処理部59は、選択画面X10を表示させる際に、ユーザーに選択画面X10の表示を気付かせるために、警告音の鳴動又は音声による案内を行ってもよい。また、制御部5は、表示処理部59を含んでいなくてもよい。
【0070】
[第1報知制御処理]
以下、
図4を参照しつつ、画像形成装置100において制御部5により実行される第1報知制御処理の手順の一例とともに、本発明に係る報知方法の手順の一例について説明する。ここで、ステップS11、S12・・・は、制御部5により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。また、前記第1報知制御処理は、情報処理装置200から送信された前記印刷ジョブが実行される度に、その印刷ジョブに対応する処理として実行される。
【0071】
<ステップS11>
まず、ステップS11において、制御部5は、前記印刷ジョブが終了したか否かを判断する。
【0072】
ここで、制御部5は、前記印刷ジョブが終了したと判断すると(S11のYes側)、処理をステップS12に移行させる。また、前記印刷ジョブが終了していなければ(S11のNo側)、制御部5は、ステップS11で前記印刷ジョブの終了を待ち受ける。
【0073】
<ステップS12>
ステップS12において、制御部5は、前記印刷ジョブについて前記経過時間を計測する。なお、ステップS13以降の処理は、ステップS12の処理と並行して実行される。ここで、ステップS12の処理は、制御部5の計測処理部53により実行される。
【0074】
<ステップS13>
ステップS13において、制御部5は、前記第1移行条件を充足したか否かを判断する。
【0075】
ここで、制御部5は、前記第1移行条件を充足したと判断すると(S13のYes側)、処理をステップS131に移行させる。また、前記第1移行条件を充足していなければ(S13のNo側)、制御部5は、処理をステップS14に移行させる。
【0076】
<ステップS131>
ステップS131において、制御部5は、ステップS12における前記経過時間の計測を停止させる。ここで、ステップS131の処理は、制御部5の停止処理部55により実行される。
【0077】
例えば、制御部5は、ステップS12における前記経過時間の計測を停止させる際に、前記経過時間の計測が停止される前記印刷ジョブの識別情報、停止時までに計測処理部53によって計測された前記経過時間、及び停止時の時刻を含む停止状況情報を生成する。そして、制御部5は、生成された前記停止状況情報を記憶部7に格納する。
【0078】
<ステップS132>
ステップS132において、制御部5は、画像形成装置100の動作モードを前記通常モードから前記省電力モードへ移行させる。ここで、ステップS132の処理は、制御部5の第1移行処理部51により実行される。
【0079】
<ステップS14>
ステップS14において、制御部5は、ステップS12で計測されている前記経過時間が前記第1基準時間に到達したか否かを判断する。
【0080】
ここで、制御部5は、ステップS12で計測されている前記経過時間が前記第1基準時間に到達したと判断すると(S14のYes側)、処理をステップS141に移行させる。また、ステップS12で計測されている前記経過時間が前記第1基準時間に到達していなければ(S14のNo側)、制御部5は、処理をステップS15に移行させる。
【0081】
<ステップS141>
ステップS141において、制御部5は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の未回収を報知する。ここで、ステップS141の処理は、制御部5の報知処理部54により実行される。
【0082】
<ステップS15>
ステップS15において、制御部5は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において、検出部82によって前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたか否かを判断する。
【0083】
ここで、制御部5は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたと判断すると(S15のYes側)、処理をステップS16に移行させる。また、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されていなければ(S15のNo側)、制御部5は、処理をステップS13に移行させる。
【0084】
<ステップS16>
ステップS16において、制御部5は、後段で説明する回収判定処理を実行する。
【0085】
<ステップS17>
ステップS17において、制御部5は、ステップS16で実行された前記回収判定処理において前記印刷物が回収されたと判定されたか否かを判断する。
【0086】
ここで、制御部5は、前記回収判定処理において前記印刷物が回収されたと判定されたと判断すると(S17のYes側)、処理をステップS21に移行させる。また、前記回収判定処理において前記印刷物が回収されたと判定されていなければ(S17のNo側)、制御部5は、処理をステップS18に移行させる。
【0087】
<ステップS18>
ステップS18において、制御部5は、前記印刷ジョブと排紙先が共通であって、前記経過時間が計測されている他の前記印刷ジョブが存在するか否かを判断する。
【0088】
ここで、制御部5は、他の前記印刷ジョブが存在すると判断すると(S18のYes側)、処理をステップS19に移行させる。また、他の前記印刷ジョブが存在しなければ(S18のNo側)、制御部5は、処理をステップS13に移行させる。
【0089】
<ステップS19>
ステップS19において、制御部5は、選択画面X10を操作表示部6に表示させる。ここで、ステップS19の処理は、制御部5の表示処理部59により実行される。
【0090】
これにより、ユーザーは、シート排出トレイ81に排出されていた複数の前記印刷物から当該ユーザーが回収した前記印刷物を選択画面X10で選択して、回収された前記印刷物に対応する前記通知先への未回収の報知を回避することが可能である。
【0091】
<ステップS20>
ステップS20において、制御部5は、ステップS19で表示された選択画面X10において、前記印刷ジョブ(実行中の前記第1報知制御処理に対応する前記印刷ジョブ)が選択されたか否かを判断する。
【0092】
ここで、制御部5は、選択画面X10において前記印刷ジョブが選択されたと判断すると(S20のYes側)、処理をステップS21に移行させる。また、選択画面X10において前記印刷ジョブが選択されていなければ(S20のNo側)、制御部5は、処理をステップS13に移行させる。
【0093】
なお、制御部5は、選択画面X10の表示後、所定時間が経過しても前記選択操作が行われない場合に、選択画面X10の表示を終了させて、処理をステップS13に移行させてもよい。
【0094】
<ステップS21>
ステップS21において、制御部5は、ステップS12における前記経過時間の計測を終了させる。ここで、ステップS21の処理は、制御部5の計測処理部53により実行される。
【0095】
なお、前記第1報知制御処理は、ステップS18〜ステップS20の処理を含んでいなくてもよい。この場合、制御部5は、ステップS17で前記回収判定処理において前記印刷物が回収されていないと判定されたと判断した場合に、処理をステップS13に移行させてよい。
【0096】
また、前記第1報知制御処理は、ステップS16〜ステップS20の処理を含んでいなくてもよい。この場合、制御部5は、ステップS15で前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたと判断した場合に、前記印刷物が回収されたと判断して、処理をステップS21に移行させてよい。
【0097】
[回収判定処理]
次に、
図5を参照しつつ、前記第1報知制御処理のステップS16で実行される回収判定処理の手順の一例について説明する。ここで、前記回収判定処理は、制御部5の判断処理部58により実行される。
【0098】
<ステップS31>
まず、ステップS31において、制御部5は、前記印刷物が存在しないシート排出トレイ81のいずれかにおいて前記不存在状態から前記存在状態への切り替わりが検出されたか否かを判断する。
【0099】
ここで、制御部5は、前記印刷物が存在しないシート排出トレイ81のいずれかにおいて前記不存在状態から前記存在状態への切り替わりが検出されたと判断すると(S31のYes側)、処理をステップS311に移行させる。また、制御部5は、前記印刷物が存在しないシート排出トレイ81のいずれにおいても前記不存在状態から前記存在状態への切り替わりが検出されていなければ(S31のNo側)、制御部5は、処理をステップS32に移行させる。
【0100】
<ステップS32>
ステップS32において、制御部5は、前記回収判定処理の開始時から前記保留時間が経過したか否かを判断する。
【0101】
ここで、制御部5は、前記回収判定処理の開始時から前記保留時間が経過したと判断すると(S32のYes側)、処理をステップS33に移行させる。また、前記回収判定処理の開始時から前記保留時間が経過していなければ(S32のNo側)、制御部5は、処理をステップS31に移行させる。
【0102】
<ステップS33>
ステップS33において、制御部5は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が回収されたと判定する。
【0103】
<ステップS311>
ステップS311において、制御部5は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が回収されていないと判定する。
【0104】
このように、前記回収判定処理では、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出された場合であっても、前記保留時間が経過する前に前記存在状態が検出された場合には、当該印刷物は回収されていないと判定される。これにより、例えば、画像形成装置100のユーザーが誤って自分とは異なるユーザーの前記印刷物をシート排出トレイ81から取り出して、その後誤りに気付いて当該印刷物を元のシート排出トレイ81に戻した場合に、当該印刷物が回収されたと判定されることを回避可能である。
【0105】
また、前記回収判定処理では、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出された場合であっても、前記保留時間が経過する前に他のシート排出トレイ81で前記存在状態が検出された場合には、当該印刷物は回収されていないと判定される。これにより、例えば、画像形成装置100のユーザーが誤って自分とは異なるユーザーの前記印刷物をシート排出トレイ81から取り出して、その後誤りに気付いて当該印刷物を別のシート排出トレイ81に戻した場合に、当該印刷物が回収されたと判定されることを回避可能である。
【0106】
[第2報知制御処理]
次に、
図6を参照しつつ、画像形成装置100において制御部5により実行される第2報知制御処理の手順の一例とともに、本発明に係る報知方法の手順の一例について説明する。ここで、前記第2報知制御処理は、前記第1報知制御処理のステップS131の処理が実行された後、画像形成装置100の動作モードが前記省電力モードから前記通常モードへ移行された場合に実行される。
【0107】
なお、制御部5は、前記動作モードが前記通常モードへ移行された場合に、記憶部7に前記停止状況情報が格納されているか否かに基づいて、ステップS131の処理の実行後に前記動作モードが前記通常モードへ移行したか否かを判断する。また、制御部5は、記憶部7に格納されている前記停止状況情報に対応する前記印刷ジョブごとに、前記第2報知制御処理を実行する。
【0108】
<ステップS41>
まず、ステップS41において、制御部5は、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において前記印刷物が存在するか否かを判断する。
【0109】
ここで、制御部5は、シート排出トレイ81に前記印刷物が存在すると判断すると(S41のYes側)、処理をステップS42に移行させる。また、シート排出トレイ81に前記印刷物が存在していなければ(S41のNo側)、制御部5は、処理をステップS52に移行させる。
【0110】
<ステップS42>
ステップS42において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS131の実行時から現在までの時間である前記停止時間を取得する。ここで、ステップS42の処理は、制御部5の取得処理部57により実行される。
【0111】
<ステップS43>
ステップS43において、制御部5は、ステップS42で取得された前記停止時間が前記第2基準時間を超過しているか否かを判断する。
【0112】
ここで、制御部5は、前記停止時間が前記第2基準時間を超過していると判断すると(S43のYes側)、処理をステップS431に移行させる。また、前記停止時間が前記第2基準時間を超過していなければ(S43のNo側)、制御部5は、処理をステップS44に移行させる。
【0113】
これにより、計測処理部53による計測時間のみに基づいて前記通知先への報知を行う構成と比較して、前記省電力モードの期間が長期間に及ぶ場合に前記印刷物未回収の報知が遅れることを抑制可能である。
【0114】
<ステップS431>
ステップS431において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS141と同様に、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の未回収を報知する。
【0115】
<ステップS44>
ステップS44において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS131で停止された前記経過時間の計測を再開させる。ここで、ステップS44の処理は、制御部5の再開処理部56により実行される。
【0116】
<ステップS45>
ステップS45において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS14と同様に、計測されている前記経過時間が前記第1基準時間に到達したか否かを判断する。
【0117】
ここで、制御部5は、計測されている前記経過時間が前記第1基準時間に到達したと判断すると(S45のYes側)、処理をステップS431に移行させる。また、計測されている前記経過時間が前記第1基準時間に到達していなければ(S45のNo側)、制御部5は、処理をステップS46に移行させる。
【0118】
<ステップS46>
ステップS46において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS15と同様に、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物が排出されたシート排出トレイ81において、検出部82によって前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたか否かを判断する。
【0119】
ここで、制御部5は、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたと判断すると(S46のYes側)、処理をステップS47に移行させる。また、前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されていなければ(S46のNo側)、制御部5は、処理をステップS45に移行させる。
【0120】
<ステップS47>
ステップS47において、制御部5は、前記回収判定処理を実行する。なお、ステップS47で実行される前記回収判定処理は、前記第1報知制御処理のステップS16で実行される前記回収判定処理と同じ処理である。
【0121】
<ステップS48>
ステップS48において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS17と同様に、ステップS47で実行された前記回収判定処理において前記印刷物が回収されたと判定されたか否かを判断する。
【0122】
ここで、制御部5は、前記回収判定処理において前記印刷物が回収されたと判定されたと判断すると(S48のYes側)、処理をステップS52に移行させる。また、前記回収判定処理において前記印刷物が回収されたと判定されていなければ(S48のNo側)、制御部5は、処理をステップS49に移行させる。
【0123】
<ステップS49>
ステップS49において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS18と同様に、前記印刷ジョブと排紙先が共通であって、前記経過時間が計測されている他の前記印刷ジョブが存在するか否かを判断する。
【0124】
ここで、制御部5は、他の前記印刷ジョブが存在すると判断すると(S49のYes側)、処理をステップS50に移行させる。また、他の前記印刷ジョブが存在しなければ(S49のNo側)、制御部5は、処理をステップS45に移行させる。
【0125】
<ステップS50>
ステップS50において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS19と同様に、選択画面X10を操作表示部6に表示させる。
【0126】
<ステップS51>
ステップS51において、制御部5は、前記第1報知制御処理のステップS20と同様に、ステップS50で表示された選択画面X10において、前記印刷ジョブ(実行中の前記第2報知制御処理に対応する前記印刷ジョブ)が選択されたか否かを判断する。
【0127】
ここで、制御部5は、選択画面X10において前記印刷ジョブが選択されたと判断すると(S51のYes側)、処理をステップS52に移行させる。また、選択画面X10において前記印刷ジョブが選択されていなければ(S51のNo側)、制御部5は、処理をステップS45に移行させる。
【0128】
<ステップS52>
ステップS52において、制御部5は、前記経過時間の計測を終了させる。また、制御部5は、前記印刷ジョブに対応する前記停止状況情報を記憶部7から消去する。ここで、ステップS52の処理は、制御部5の計測処理部53により実行される。
【0129】
なお、前記第2報知制御処理は、ステップS49〜ステップS51の処理を含んでいなくてもよい。この場合、制御部5は、ステップS48で前記回収判定処理において前記印刷物が回収されていないと判定されたと判断した場合に、処理をステップS45に移行させてよい。
【0130】
また、前記第2報知制御処理は、ステップS47〜ステップS51の処理を含んでいなくてもよい。この場合、制御部5は、ステップS46で前記存在状態から前記不存在状態への切り替わりが検出されたと判断した場合に、前記印刷物が回収されたと判断して、処理をステップS52に移行させてよい。
【0131】
このように、画像形成装置100では、前記印刷ジョブの終了時から当該印刷ジョブに基づく前記印刷物が回収されるまでの前記経過時間の計測中に動作モードが前記省電力モードに移行する場合に、制御部5への給電が停止される前に前記経過時間の計測が停止される。そして、前記通常モードへ移行した場合に前記経過時間の計測が再開されて、計測時間が前記第1基準時間に到達した場合に、前記印刷物の未回収が報知される。従って、前記印刷物が回収される前に前記省電力モードへ移行した場合であっても、前記印刷ジョブの終了時から前記印刷物未回収の報知時までの間に前記第1基準時間を超える間隔を設けることが可能である。
【0132】
なお、画像形成装置100は、シート排出装置8を備えていなくてもよい。この場合、前記印刷ジョブに基づく前記印刷物は、画像形成部3の前記排紙トレイに排出されてよい。また、前記排紙トレイに、検出部82と同様のセンサーが設けられてよい。