特許第6870833号(P6870833)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニューテックジャパンの特許一覧

<>
  • 特許6870833-焚き火台 図000002
  • 特許6870833-焚き火台 図000003
  • 特許6870833-焚き火台 図000004
  • 特許6870833-焚き火台 図000005
  • 特許6870833-焚き火台 図000006
  • 特許6870833-焚き火台 図000007
  • 特許6870833-焚き火台 図000008
  • 特許6870833-焚き火台 図000009
  • 特許6870833-焚き火台 図000010
  • 特許6870833-焚き火台 図000011
  • 特許6870833-焚き火台 図000012
  • 特許6870833-焚き火台 図000013
  • 特許6870833-焚き火台 図000014
  • 特許6870833-焚き火台 図000015
  • 特許6870833-焚き火台 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6870833
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】焚き火台
(51)【国際特許分類】
   F24B 1/195 20060101AFI20210426BHJP
   F24B 1/193 20060101ALI20210426BHJP
   F24B 1/192 20060101ALI20210426BHJP
   F24B 15/00 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   F24B1/195
   F24B1/193
   F24B1/192
   F24B15/00 B
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-201410(P2016-201410)
(22)【出願日】2016年10月13日
(65)【公開番号】特開2017-75774(P2017-75774A)
(43)【公開日】2017年4月20日
【審査請求日】2019年10月7日
(31)【優先権主張番号】特願2015-203194(P2015-203194)
(32)【優先日】2015年10月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500010967
【氏名又は名称】株式会社ニューテックジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100067644
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100125313
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】白石 徳宏
【審査官】 河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3177062(JP,U)
【文献】 特開2009−127994(JP,A)
【文献】 実公昭36−001275(JP,Y1)
【文献】 実開昭61−036202(JP,U)
【文献】 実開昭49−140372(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24B 1/00−3/00,15/00
F24C 1/16
A47J 37/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部に通気孔を設けた炭受け部と、該炭受け部の下方に通気孔に連通する筒状の火起こし部を備え、該火起こし部の下面開口付近に配置される外気導入部材が、前記火起こし部の軸心を含む又は軸心と平行な板面を備えることを特徴とする焚き火台。
【請求項2】
火起こし部の下面開口に開口面を覆うメッシュ部材を設置することを特徴とする請求項1記載の焚き火台。
【請求項3】
外気導入部材は、基板表面に金属板を立設してなることを特徴とする請求項1又は2記載の焚き火台。
【請求項4】
外気導入部材は、メッシュ部材の下面に立設した金属板からなることを特徴とする請求項記載の焚き火台。
【請求項5】
火起こし部の下方に、火起こし部の下面開口に密着または下面開口から所定間隔を維持して配置される板面を備えた外気導入量調整部材を取り付け可能としたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の焚き火台。
【請求項6】
火起こし部が炭受け部の通気孔を貫通し、炭受け部の底面から火起こし部の上端が突出することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の焚き火台。
【請求項7】
円筒状の火起こし部の側面に、該側面の円周方向に沿って移動可能な脚部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の焚き火台。
【請求項8】
炭受け部は上面を解放した略逆四角錐形状とし、上端周縁には複数の山部と谷部とが交互に繰り返す波形状を形成することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の焚き火台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薪や木炭などの炭燃料に火を起こして簡単に焚き火することができる、携帯に便利な焚き火台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アウトドアレジャーの一環として焚き火やバーベキューを行うことが広く親しまれており、焚き火等には、持続性や火力に優れることから、一般的に薪や木炭が用いられる。一方、近年のキャンプ場においては、地面に黒い焚き火痕が残ることを防止するため焚き火台を使用することを義務づけているところが多い。
【0003】
このため、火がつきにくい薪や木炭は、火起こし器などを用いて火を起こす作業を行い、その後、着火したものを焚き火台に移すなど、焚き火やバーベキューなどの調理を行うまでに手間のかかる作業が必要であった。
【0004】
このような現状に対し、アウトドアレジャーをより快適に楽しむため、薪や木炭に簡単に火を起こして焚き火等を行うことが可能であり、火起こし器を持ち運ぶ必要がなく、携帯にすぐれた焚き火台の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−243043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、薪や木炭などの炭燃料に火を起こして簡単に焚き火を行うことができる、携帯に便利な焚き火台を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために本発明者が検討を行った結果、底部に通気孔を設けた炭受け部と、該炭受け部の下方に通気孔に連通する筒状の火起こし部を備えることにより、薪や木炭などの炭燃料に簡単に火を起こし、そのまま焚き火等を行うことが可能となることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、底部に通気孔を設けた炭受け部と、該炭受け部の下方に通気孔に連通する筒状の火起こし部を備え、該火起こし部の下面開口付近に配置される外気導入部材が、前記火起こし部の軸心を含む又は軸心と平行な板面を備えることを特徴とする焚き火台である。
【0009】
さらに本発明は、火起こし部の下面開口に開口面を覆うメッシュ部材を設置することを特徴とする焚き火台である。
【0011】
さらに本発明は、外気導入部材が、基板表面に金属板を立設してなることを特徴とする焚き火台である。
【0012】
また本発明は、外気導入部材が、メッシュ部材の下面に立設した金属板からなることを特徴とする焚き火台である。
【0013】
さらに本発明は、火起こし部の下方に、火起こし部の下面開口に密着または下面開口から所定間隔を維持して配置される板面を備えた外気導入量調整部材を取り付け可能としたことを特徴とする焚き火台である。
【0014】
さらに本発明は、火起こし部が炭受け部の通気孔を貫通し、炭受け部の底面から火起こし部の上端が突出することを特徴とする焚き火台である。
【0015】
さらに本発明は、円筒状の火起こし部の側面に、該側面の円周方向に沿って移動可能な脚部材を設けたことを特徴とする焚き火台である。
【0016】
さらに本発明は、炭受け部は上面を解放した略逆四角錐形状とし、上端周縁には複数の山部と谷部とが交互に繰り返す波形状を形成することを特徴とする焚き火台である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、薪や木炭などの炭燃料に簡単に火を起こし、そのまま焚き火等を行うことが可能な携帯に便利な焚き火台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】焚き火台の外観図
図2】メッシュ部材の外観図
図3】火起こし部の下面開口に配置したメッシュ部材と外気導入部材の外観図
図4】炭受け部と火起こし部を分離した状態図
図5】火起こし部の上端の拡大図
図6】焚き火台の分解図
図7】火起こし部の側面に脚部材を取り付けた状態図((a)脚部材を収束した状態図、(b)脚部材を展開した状態図)
図8】脚部材材と金属板との連結方法を示す図((a)取り付け前の状態、(b)取り付け後の状態)
図9】外気導入量調整部材の外観図(第1の態様)
図10】外気導入量調整部材の外観図(第2の態様)
図11】焚き火台トレーの外観図
図12】焚き火台トレーの上に焚き火台を設置した状態を示す拡大図
図13】外気導入部材(その他の態様例)
図14】外気導入部材(その他の態様例)の設置方法を示す図((a)火起こし部に取り付けた状態、(b)火起こし部から取り外した状態、(c)火起こし部の下方に設置した状態)
図15】外気導入部材(その他の態様例)を焚き火台トレーの上に設置した状態を示す拡大図
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の焚き火台について、図を参照して以下に説明する。
【0020】
本発明の焚き火台は、図1に示すように、薪や木炭などの炭燃料を保持する炭受け部(2)と、炭受け部の下方に配置した、炭燃料に火を起こすための火起こし部(3)と、からなる。炭受け部の底部には、図4に示すように通気孔(4)を設けており、この通気孔に連通するように筒状の火起こし部(3)が配置される。
【0021】
炭受け部(2)は、その内側に薪や木炭などの炭燃料を保持することができ、キャンプ場の敷地に黒い焚き火痕を残すことなく焚き火を楽しむことができるほか、炭受け部の上方では、薪や炭燃料の燃焼熱を利用してバーベキューや鍋料理を行うことができる。
【0022】
火起こし部(3)は、炭受け部の底部の通気孔(4)に連通するように配置した略垂直に起立した筒状体とすることができる。火起こし部の内部は外気より高温であるため、火起こし部内部の空気は浮力が生じ、火起こし部の下面開口から外部の冷たい空気を引き入れながら暖かい空気が上昇するという、所謂、煙突効果を発揮する。このような空気の供給により、火起こし部内の薪や炭燃料は火がつき易くなり、また、通気孔(4)を介して、炭受け部の炭燃料にも火が燃え広がり、炭受け部内の炭燃料全体に容易に火をつけることが可能となる。火起こし部は筒状であれば、特に形状を限定する必要が無く、円筒状や多角筒状等の形状を広く採用することができる。
【0023】
火起こし部(3)の下面開口(3d)には、図2のような、開口面を覆うためのメッシュ部材(5)を設置する(図3)。このようなメッシュ部材を設置することにより、空気の取り入れを妨げることなく、火起こし部あるいは炭受け部の薪や炭燃料が地面に落下し、地面に黒い焚き火痕をつけることを防ぐことができる。
【0024】
火起こし部の下面開口(3d)付近には、図3に示すように、火起こし部の軸心を含む又は軸心と平行な板面を備えた外気導入部材(6)を配設することができる。このような外気導入部材(6)を火起こし部の下面開口付近に配設すると、火起こし部の下面開口と地面との間を流れる風が外気導入部材(6)の板面に当たり、火おこし部の内部へ流れ込みやすくなり、より効率的に炭燃料に火をつけることができる。
【0025】
図3に示す外気導入部材(6)は2枚の金属板(6a,6b)を十字状に配置した例を示すが、このように十字状にすることで、風の向きにかかわることなく、火おこし部の内部へ空気を効果的に引き込むことができる。尚、金属板の数、大きさ、配置は、火起こし部の形状や大きさにより適宜設計すべきであるが、図3に示す十字状に配置した例のように、外気導入部材の金属板の板面が、火起こし部の下面開口の略中心から放射状に配列するような形態で配置すると、風の向きにかかわらず空気を火起こし部内に導入することができるため好適である。
【0026】
また図3に示すように、外気導入部材(6)をメッシュ部材(5)の下面に立設すれば、火起こし部の下面開口付近への外気導入部材(6)の取り付けを容易に行うことができるとともに強度にもすぐれることから、焚き火台の量産性や安全性において有利である。このように、外気導入部材(6)は、メッシュ部材(5)の下面に立設した金属板により形成することができる。
【0027】
メッシュ部材(5)と外気導入部材(6)の火起こし部の下面開口への取り付けは、図6に示すように、火起こし部(3)の下端面にメッシュ部材(5)、リング状プレート(14)、および外気導入部材(6)を配置し、外気導入部材とリング状プレートに設けた挿通孔(6c,14a)に取り付けネジ(13)を通しながら、火起こし部の下端面に設けたネジ穴に螺入することにより行うことができる。
【0028】
薪や炭燃料の火起こしは、薪や炭燃料を紙あるいは着火剤とともに火起こし部(3)に充填し、火起こし部の下面開口からライター等を用いて着火することにより容易に行うことができる。着火した薪や炭燃料は、火起こし部の中でそのまま燃焼を継続させてもよいが、火起こし部から取り出し、炭受け部(2)に並べて焚き火やバーベキューを行いやすい面積に広げて燃焼させてもよい。
【0029】
薪や炭燃料の燃焼速度は、火起こし部の下面開口からの空気の流入量により調整することができる。図9は、有底筒体の側壁上端の対向する位置2箇所に取り付け片(15a,15b)を設けた外気導入量調整部材(15)を示すが、このような外気導入量調整部材(15)を火起こし部の下方に配置し、2つの取り付け片(15a,15b)で火起こし部の側面を挟み込むようにして火起こし部に取り付ければ、火起こし部の下面開口からの空気の流入量を容易に調整することができる。2つの取り付け片(15a,15b)には、それぞれ異なる高さに水平リブ(16,17)が3本ずつ設けており、火起こし部への取り付け高さを調整できるようにしている。例えば、外気導入量調整部材(15)の底面に相当する板面(15c)を火起こし部の下面開口から離して低い位置に配置すれば、火起こし部の下面開口からの空気の流入量は増え、火起こし部内の燃焼速度は増大する。一方、外気導入量調整部材(15)を高い位置に配置し、外気導入量調整部材の板面(15c)を火起こし部の下面開口に密着させれば、火起こし部の下面開口からの空気の流入は遮断され、火起こし部内の燃焼速度は減少する。このように、外気導入量調整部材(15)の板面(15c)を配置する高さを調整することで、火起こし部内の燃焼速度を調整することができる。また図10は、有底筒体の側壁高さを低くし(あるいは無くしてもよい)、板面(15c)に十字状の打ち抜き孔(18)を設けた外気導入量調整部材(15)の例を示す。図10のような外気導入量調整部材(15)を火起こし部の下面開口に取り付ければ、火起こし部の下面開口からの空気の流入を遮断し火起こし部内の燃焼速度を減少させることができる。十字状の打ち抜き孔(18)は、火起こし部の下面開口付近に十字状の外気導入部材(6)が配置されている場合にも、外気導入量調整部材(15)の板面(15c)が火起こし部の下面開口面に密着できるように設けられたものである。このような外気導入量調整部材(15)を火起こし部の下面開口に取り付けることにより、火起こし部の薪や炭燃料の灰や燃えかすが地面に落下することを防止するという効果もある。
【0030】
焚き火台(1)は、図11に示すような焚き火台トレー(19)の上に設置することができる。焚き火台トレー(19)は、略方形状の金属平板の周縁を金属枠(21)に巻き付かせて固定した補強縁部(21)を備えるとともに、平板の中央には、1〜8mmの高さの円形状のリブを突設している。焚き火台トレー(19)の上に焚き火台(1)を設置すると、図12に示すように、円形状のリブ(20)の内側上方に焚き火台の火起こし部の下面開口が配置することとなり、たとえ火起こし部の下面開口から薪や炭燃料の灰や燃えかすが落下したとしても、焚き火台トレーの板面で受けるため地面を汚すことはない。また、円形状のリブ(20)によって、落下した灰や燃えかすは四方に散らばることがなく、後片付けを容易にすることができる。
【0031】
外気導入部材(7)はメッシュ部材(5)の下面に立設するだけでなく、図13のように、基板(7c)に取り付けた金属板(7a,7b)の板面が火起こし部の軸心を含むか又は軸心と平行となるように火起こし部の下面開口付近の地面に置いてもよい。
【0032】
図14に示すように、外気導入部材(7)は、金属板(7a,7b)を固定する基板(7c)を蓋体として火起こし部(3)の上端(3a)に取り付けておき、焚き火台を使用する際には、これを取り外し、金属板(7a,7b)が上方に立設するように基板(7c)を地面に置いて用いることができる。このように、外気導入部材は基板表面に金属板を立設する構造としてもよい。
【0033】
また、焚き火台トレー(19)を使用する場合には、図15のように、火起こし部の下面開口の下方に位置する焚き火台トレー(19)上に、外気導入部材(7)を配置すればよい。
【0034】
火起こし部(3)は、図4及び図5に示すように、炭受け部(2)の通気孔(4)を貫通し、炭受け部(2)の底面から火起こし部(3)の上端(3a)が突出する構造にすることが好ましい。火起こし部は外気との温度差を利用し上昇気流を発生させることで空気を導入し、炭燃料の着火を促進するものであり、火起こし部の長さは長い方が吸気速度は高まり、炭燃料の着火には有利となる。一方、炭受け部はその上方で焚き火やバーベキュー等の調理を行うために、幅広の形状であることが好ましいことから、火起こし部をあまりに長くすると安定性に欠け、焚き火台が転倒する危険性が生じる。このため、図5のように、火起こし部が炭受け部の通気孔を貫通し、炭受け部の底面から火起こし部の上端が突出する構造とすることにより、火起こし部の長さを確保しながら、焚き火台の高さを低く保つことが可能となる。また、火起こし部の先端を炭受け部の底面から突出させることにより、炭受け部に置かれた炭燃料の燃焼熱で火起こし部の上面開口で上昇気流が促進され、火起こし部の下面開口における吸気速度がさらに高まることが期待できる。
【0035】
火起こし部は、図6に示すように、上部パーツ(3b)と下部パーツ(3c)を連結することにより形成することができるが、上部パーツ(3b)と下部パーツ(3c)による連結ではなく、一体成型された筒状体であってもよい。
【0036】
火起こし部(3)の形状を円筒状とし、火起こし部の側面の円周方向に沿って移動可能な脚部材(8)を設けることで、脚部材の展開や収束を容易に行うことができ、焚き火台の設営や片付けを簡単に行うことができる(図7)。
【0037】
脚部材(8)は、例えば、図6に示すように、火起こし部(3)の側面に沿って垂直に延びる垂直部(8b)と、垂直部の上方先端から斜め上方に延び出し炭受け部(2)を支える支え部(8a)と、垂直部の下方先端から斜め下方に延びし地面に当接する接地部(8c)と、からなるものとし、円筒状の火起こし部(3)への4本の脚部材(8)の取り付けは、外環部材(9)を使用することにより行うことができる。展開したときに平面四角形の対角に位置する一組の脚部材を第1外環部材(9a)と第4外環部材(9d)に連結し、もう一組の脚部材を第2外環部材(9b)と第3外環部材(9c)に連結し、第1乃至第4外環部材を火起こし部に外挿すれば、脚部材を火起こし部の側面を円周方向に移動させることができ、一組の脚部材を固定しながら、もう一組の脚部材を移動すれば、脚部材を容易に展開・収束することができる。
【0038】
脚部材(8)は、焚き火台を設営した際、火起こし部の下面開口が外気を取り入れることができるように、火起こし部の下面開口を地面より浮かせた状態で維持する。また、火起こし部の下面開口付近に外気導入部材を立設する場合には、外気導入部材の高さ以上の高さに火起こし部の下面開口が位置するよう接地部(8c)の長さや開き角度など、脚部材(8)の形状を調整する必要がある。
【0039】
炭受け部(2)は、上面を解放した略逆四角錐形状とし、上端周縁には複数の山部と谷部とが交互に繰り返す波形状を形成することができる。
【0040】
略逆四角錐形状の炭受け部は、図6に示すように、4枚の金属板(2a,2b,2c,2d)を組み合わせて形成するような組み立て式にすれば、焚き火台の持ち運びが容易となる。図8に示すように、金属板(2a)の折り返し部(10)には折り返し部の端縁をL字状に切り欠いて形成したL字状溝(11)が設けられており、これを脚部材の支え部(8a)の側面に立設するピン(12)に引っ掛けるようにして連結する。このように、4枚の金属板の折り返し部をそれぞれ4つの脚部材の支え部側面に連結することで、略逆四角錐形状の炭受け部を形成することができる。
【0041】
また、略逆四角錐形状の炭受け部の上端周縁に、周方向に沿って複数の山部と谷部とが交互に繰り返す波形状を設けることにより、炭受け部内の薪等を燃え易く立てかけて並べることができ、またバーべーキューなどで串焼きを行う際にも、炭受け部の上端周縁にわたした串が転がり落ちることを防止して円滑に調理することが可能となる。
【符号の説明】
【0042】
1 焚き火台
2 炭受け部
2a 金属板
2b 金属板
2c 金属板
2d 金属板
3 火起こし部
3a 上端
3b 上部パーツ
3c 下部パーツ
3d 下面開口
4 通気孔
5 メッシュ部材
6 外気導入部材
6a 金属板
6b 金属板
6c 挿通孔
7 外気導入部材
7a 金属板
7b 金属板
7c 基板
8 脚部材
8a 支え部
8b 垂直部
8c 接地部
9 外環部材
9a 第1外環部材
9b 第2外環部材
9c 第3外環部材
9d 第4外環部材
10 折り返し部
11 L字状溝
12 ピン
13 取り付けネジ
14 リング状プレート
14a 挿通孔
15 外気導入量調整部材
15a 取り付け片
15b 取り付け片
15c 板面
16 水平リブ
16a 水平リブ
16b 水平リブ
16c 水平リブ
17 水平リブ
17a 水平リブ
17b 水平リブ
17c 水平リブ
18 打ち抜き孔
19 焚き火台トレー
20 リブ
21 金属枠
22 補強縁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15