特許第6871018号(P6871018)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871018
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】料金収受システム及び料金収受方法
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20210426BHJP
   G08G 1/015 20060101ALI20210426BHJP
   G08G 1/02 20060101ALI20210426BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   G07B15/00 L
   G07B15/00 510
   G08G1/015 A
   G08G1/02 A
   G08G1/09 F
【請求項の数】5
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-36861(P2017-36861)
(22)【出願日】2017年2月28日
(65)【公開番号】特開2018-142233(P2018-142233A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2020年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(72)【発明者】
【氏名】山中 隆幸
(72)【発明者】
【氏名】外尾 祥悟
【審査官】 中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−112464(JP,A)
【文献】 特開2014−215946(JP,A)
【文献】 特開平10−188063(JP,A)
【文献】 特開2005−202848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 11/00−17/04
G08G 1/015,1/02,1/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有料道路の出口料金所に設けられ、車線を走行する車両に搭載された車載器との間で通行料金の収受を行う料金収受システムであって、
前記車両による踏み付けを検出して前記車両の車軸数を特定可能な検知信号を出力する踏板、及び前記車軸数に基づいて前記車両の車種を判別して第一の車種区分として出力する判別処理部を有する車種判別装置と、
料金収受装置と、
を備え、
前記料金収受装置は、
前記踏板よりも前記車線の下流側に規定された第一の通信領域において前記車載器と無線通信を行う第一アンテナと、
前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側であって、前記車両が前記踏板を通過した後に前記車載器が到来可能な位置に規定された第二の通信領域において、前記車載器と無線通信を行う第二アンテナと、
前記車載器から前記車両が前記有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報、及び前記車両の車種を示す第二の車種区分を前記第一アンテナを介して取得するとともに、前記車種判別装置から前記第一の車種区分を取得する情報取得部と、
前記入口情報と、前記第一の車種区分と、前記第二の車種区分とに基づいて前記通行料金を決定するとともに、前記通行料金を前記第一アンテナ及び前記第二アンテナを介して前記車載器に書き込む料金決定部と、
を備え、
前記料金決定部は、
前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示す場合、前記第一の車種区分に基づいて前記通行料金を決定し、
前記入口情報が車種判別できる入口料金所を示す場合、前記第二の車種区分に基づいて前記通行料金を決定する、
料金収受システム。
【請求項2】
前記料金収受装置は、前記第二アンテナの起動を制御するアンテナ制御部を更に備え、
前記アンテナ制御部は、前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示し、且つ、前記車両が前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側へ進入したときに前記情報取得部が前記第一の車種区分を取得していない場合、前記第二アンテナを起動する、
請求項1に記載の料金収受システム。
【請求項3】
前記料金決定部は、前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示し、且つ、前記車両が前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側へ進入したときに前記情報取得部が前記第一の車種区分を取得していない場合、前記第二アンテナを介して前記通行料金を前記車載器に書き込む、
請求項1又は2に記載の料金収受システム。
【請求項4】
前記料金収受装置は、入口料金所のそれぞれにおいて前記車両の車種区分を判別可能か否かを示す料金所情報を予め記憶する記憶部を更に備え、
前記料金決定部は、前記入口情報と関連付けられた料金所情報が前記車種区分を判別不可であることを示す場合、当該入口情報は車種判別できない入口料金所を示すと判断する、
請求項1から3の何れか一項に記載の料金収受システム。
【請求項5】
有料道路の出口料金所において、車種判別装置と、第一アンテナ及び第二アンテナを有する料金収受装置とを備える料金収受システムを用いて、車線を走行する車両に搭載された車載器との間で通行料金の収受を行う料金収受方法であって、
前記車種判別装置により、前記車両による踏み付けを検出する踏板から出力される検知信号に基づいて前記車両の車軸数を特定するとともに、前記車軸数に基づいて前記車両の車種を判別して第一の車種区分として出力する車種判別ステップと、
前記踏板よりも前記車線の下流側に規定された第一の通信領域において、前記第一アンテナにより前記車載器と無線通信を行う第一通信ステップと、
前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側であって、前記車両が前記踏板を通過した後に前記車載器が到来可能な位置に規定された第二の通信領域において、前記第二アンテナにより前記車載器と無線通信を行う第二通信ステップと、
前記料金収受装置により、前記車載器から前記車両が前記有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報、及び前記車両の車種を示す第二の車種区分を前記第一アンテナを介して取得するとともに、前記車種判別ステップにおいて判別された前記第一の車種区分を取得する情報取得ステップと、
前記料金収受装置により、前記入口情報と、前記第一の車種区分と、前記第二の車種区分とに基づいて前記通行料金を決定するとともに、前記通行料金を前記第一アンテナ及び前記第二アンテナを介して前記車載器に書き込む料金決定ステップと、
を有し、
前記料金決定ステップは、
前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示す場合、前記第一の車種区分に基づいて前記通行料金を決定し、
前記入口情報が車種判別できる入口料金所を示す場合、前記第二の車種区分に基づいて前記通行料金を決定する、
料金収受方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料金収受システム及び料金収受方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有料道路の通行料金を収受するためのシステムとして、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、電子決済により通行料金を収受する電子式料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System(登録商標)、「自動料金収受システム」ともいう)が知られている。
有料道路では、車両の車種区分(例えば、「軽自動車」、「普通車」、「中型車」、「大型車」、「特大車」の別)に応じて異なる通行料金を課金する場合があるため、車載器には、予め車両の車種区分が登録されている。しかしながら、例えば、車両がトレーラーのような被牽引車を牽引しているか否かに応じて、車載器に登録された車種区分よりも上又は下のランクの車種区分に変化(ランクアップ又はランクダウン)することがある。このため、自動料金収受システムでは、例えば、車両の車軸数を計数する車軸センサを設け、車軸数に基づいて車両の実際の車種区分(被牽引車の有無に応じてランクアップ又はランクダウンした車種区分)を判別している。
【0003】
また、有料道路における課金方式として、車種区分及び距離に応じて異なる通行料金を課金する対距離料金制と、車種区分別に一定の通行料金を課金する均一料金制とがある。
対距離料金制が採用されている有料道路では、入口料金所に上述のような車軸センサと、車載器と通信可能なアンテナとを含む料金所設備を設けて、車軸数に基づいて車種区分を判別するとともに、当該車種区分と、どの入口料金所から有料道路に進入したかを示す入口情報とを、アンテナを介して車載器に書き込む場合がある(例えば特許文献1参照)。そして、出口料金所には車載器と通信可能なアンテナが設けられており、アンテナを介して、入口料金所で書き込まれた車種区分及び入口情報を取得する。そして、出口料金所では、入口料金所で判別された車種区分と、入口情報が示す入口料金所からの距離に応じた通行料金を収受する。これにより、対距離料金制における料金自動収受システムでは、出口料金所で車種区分の判別を行うことなく、入口料金所において判別された実際の車種区分に基づいて通行料金の収受処理を行うことができる。
一方、均一料金制が採用されている有料道路では、入口料金所及び出口料金所の何れか一方に上述のような車軸センサ及びアンテナが設置され、車両の実際の車種区分を判別するとともに、車種区分別に定められた通行料金を収受する。なお、例えば、出口料金所に車軸センサ及びアンテナを設けて通行料金の収受を行う有料道路では、入口料金所にはこれら機器が設けらず、車両が減速、停止することなく有料道路に進入可能な場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−233089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
行政からの指針により、有料道路の課金方式が均一料金制から対距離料金制に変更されるケースがある。
対距離料金制に適用される従来の自動料金収受システムでは、入口料金所において車種区分を判別する必要があるが、均一料金制の有料道路の入口料金所には、上述のように、車軸センサのような車種を判別するための機器が設けられていない場合がある。このため、課金方式を均一料金制から対距離料金制に変更する場合、入口料金所のそれぞれに機器を追加する必要があるので、多大なコストがかかる。更に、入口料金所の立地条件によっては、機器の設置スペースを確保することが困難な場合がある。
【0006】
機器の設置スペースを確保し、且つ、コストを低減させるために、入口料金所にアンテナのみを設置して車両との間で無線通信を行うシステム(フリーフローシステム)を適用することも考えられる。このとき、車載器にはアンテナを介して取得した入口情報が記録される。
しかしながら、対距離料金制に適用される従来の自動料金収受システムでは、出口料金所では車種区分の判別を行わず、入口料金所で判別された車種区分を車載器から取得するようにしている。このため、入口料金所にアンテナのみを設置した場合、出口料金所では車両の実際の車種区分を取得することができなくなる。この結果、被牽引車の有無により車両の車種区分が変化したときに、当該車両の実際の車種区分に対する適切な通行料金を収受することが困難となる可能性がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものあって、入口料金所における機器の設置スペース及びコストを低減しつつ、車両の車種区分に応じた通行料金を収受することができる料金収受システム及び料金収受方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の一態様によれば、有料道路の出口料金所に設けられ、車線を走行する車両に搭載された車載器との間で通行料金の収受を行う料金収受システム(1)は、前記車両による踏み付けを検出して前記車両の車軸数を特定可能な検知信号を出力する踏板(12)、及び前記車軸数に基づいて前記車両の車種を判別して第一の車種区分として出力する判別処理部(13)を有する車種判別装置(10)と、前記踏板よりも前記車線の下流側に規定された第一の通信領域において前記車載器と無線通信を行う第一アンテナ(22)と、前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側であって、前記車両が前記踏板を通過した後に前記車載器が到来可能な位置に規定された第二の通信領域において、前記車載器と無線通信を行う第二アンテナ(23)と、前記車載器から前記車両が前記有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報、及び前記車両の車種を示す第二の車種区分を前記第一アンテナを介して取得するとともに、前記車種判別装置から前記第一の車種区分を取得する情報取得部(241)と、前記入口情報と、前記第一の車種区分と、前記第二の車種区分とに基づいて前記通行料金を決定するとともに、前記通行料金を前記第一アンテナ及び前記第二アンテナを介して前記車載器に書き込む料金決定部(242)と、を備える。前記料金決定部は、前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示す場合、前記第一の車種区分に基づいて前記通行料金を決定し、前記入口情報が車種判別できる入口料金所を示す場合、前記第二の車種区分に基づいて前記通行料金を決定する。
このような構成を有することにより、料金決定部は、車両がどの入口料金所から有料道路に進入したかに応じて、車種判別装置から取得した第一の車種区分と、車載器から取得した第二の車種区分との何れか一方に基づいて通行料金を決定することができる。これにより、料金決定部は、被牽引車の有無により車両の車種区分が変化した場合であっても、入口料金所及び出口料金所の何れかにおいて判別された実際の車種区分に基づいて通行料金を決定することができるので、当該車両の実際の車種区分に対する適切な通行料金を収受することが可能となる。
また、車種判別装置が設置されていない入口料金所において対距離料金制を採用する場合、従来の料金収受システムでは、入口料金所に車種判別装置を新たに設置しなければならない。しかしながら、上述の態様に係る料金収受システムでは、出口料金所の車種判別装置において実際の車種区分を判別することができるので、入口料金所に車種判別装置を新たに設置する必要がない。このため、車種判別装置を設置するスペースを確保できないような狭い入口料金所においても、対距離料金制を採用することが可能となる。更に、入口料金所に機器を設置するためのコストを低減することができる。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、上述の態様に係る料金収受システムは、前記第二アンテナの起動を制御するアンテナ制御部(243)を更に備える。前記アンテナ制御部は、前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示し、且つ、前記車両が前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側へ進入したときに前記情報取得部が前記第一の車種区分を取得していない場合、前記第二アンテナを起動する。
このような構成を有することにより、車両の車長が長く、車載器が第一の通信領域を退出する前に第一の車種区分を取得できない場合であっても、料金収受システムは、第二アンテナを起動して、第二の通信領域において第二アンテナと車載器との間で通信を行うことができる。
また、入口情報が車種判別できない入口料金所以外を示す場合、又は、車載器が第一の通信領域に位置している間に第一の車種区分を取得できた場合は、アンテナ制御部は第二アンテナを起動しないので、第二アンテナと車載器との間で不必要な通信が行われて通信異常が発生する可能性を低減させることができる。
【0010】
本発明の第三の態様によれば、上述の何れか一の態様の料金収受システムにおいて、前記料金決定部は、前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示し、且つ、前記車両が前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側へ進入したときに前記情報取得部が前記第一の車種区分を取得していない場合、前記第二アンテナを介して前記通行料金を前記車載器に書き込む。
このような構成を有することにより、車両の車長が長く、車載器が第一の通信領域を退出する前に第一の車種区分を取得できない場合であっても、料金決定部は、第二アンテナを介して通行料金を車載器に書き込むことができる。即ち、料金決定部は、車種判別装置が車種区分の判別を完了するのを待って通行料金を決定したとしても、第二アンテナを介して車載器に通行料金を書き込むことができる。このため、料金決定部は、車種判別装置が判別した車両の実際の車種区分に対する適切な通行料金を決定することができる。
【0011】
本発明の第四の態様によれば、上述の何れか一の態様に係る料金収受システムは、入口料金所のそれぞれにおいて前記車両の車種区分を判別可能か否かを示す料金所情報を予め記憶する記憶部(244)を更に備える。前記料金決定部は、前記入口情報と関連付けられた料金所情報が前記車種区分を判別不可であることを示す場合、当該入口情報は車種判別できない入口料金所を示すと判断する。
このような構成を有することにより、料金決定部は、料金所情報に基づいて容易且つ迅速に入口情報が車種判別できない入口料金所を示すか否かを判断することができる。
【0012】
本発明の第五の態様によれば、有料道路の出口料金所において、車線を走行する車両に搭載された車載器との間で通行料金の収受を行う料金収受方法は、前記車両による踏み付けを検出する踏板(12)から出力される検知信号に基づいて前記車両の車軸数を特定するとともに、前記車軸数に基づいて前記車両の車種を判別して第一の車種区分として出力する車種判別ステップと、前記踏板よりも前記車線の下流側に規定された第一の通信領域において、第一アンテナ(22)により前記車載器と無線通信を行う第一通信ステップと、前記第一の通信領域よりも前記車線の下流側であって、前記車両が前記踏板を通過した後に前記車載器が到来可能な位置に規定された第二の通信領域において、第二アンテナ(23)により前記車載器と無線通信を行う第二通信ステップと、前記車載器から前記車両が前記有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報、及び前記車両の車種を示す第二の車種区分を前記第一アンテナを介して取得するとともに、前記車種判別ステップにおいて判別された前記第一の車種区分を取得する情報取得ステップと、前記入口情報と、前記第一の車種区分と、前記第二の車種区分とに基づいて前記通行料金を決定するとともに、前記通行料金を前記第一アンテナ及び前記第二アンテナを介して前記車載器に書き込む料金決定ステップと、を有する。前記料金決定ステップは、前記入口情報が車種判別できない入口料金所を示す場合、前記第一の車種区分に基づいて前記通行料金を決定し、前記入口情報が車種判別できる入口料金所以外を示す場合、前記第二の車種区分に基づいて前記通行料金を決定する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る料金収受システム及び料金収受方法によれば、入口料金所における機器の設置スペース及びコストを低減しつつ、車両の車種区分に応じた通行料金を収受することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る料金収受システムの概略を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る料金収受システムの機能を説明するための図である。
図4】本発明の一実施形態に係る料金所情報の例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る料金収受システムの処理フローを示す第1の図である。
図6】本発明の一実施形態に係る料金収受システムの処理フローを示す第2の図である。
図7】本発明の一実施形態に係る車種判別装置及び料金収受装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(全体構成)
以下、本発明の一実施形態に係る料金収受システム1について、図1図7を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る料金収受システムの概略を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る料金収受システム1は料金所設備100を備えている。
料金所設備100は、有料道路の出口料金所に設けられ、有料道路の利用者から、当該利用者が乗車する車両Aの車種区分と、車両Aが走行した有料道路上の距離とに応じた通行料金を収受するための設備である。
図1の例では、出口料金所には、有料道路と一般道路とを接続する車線Lの両側にアイランドIが敷設されている。
なお、以下の説明では、車線Lが延在する方向(図1における±X方向)を「車線方向」、車線方向の有料道路側(図1の+X側)を「上流側」または「車線方向手前側」、車線方向の一般道路側(図1の−X側)を「下流側」または「車線方向奥側」とも記載する。また、車線方向と水平に直交する方向(図1における±Y方向)を「車線幅方向」とも記載し、車線方向と垂直に直交する方向(図2における±Z方向)を「高さ方向」とも記載する。
【0016】
図1に示すように、料金所設備100は、車種判別装置10と、料金収受装置20と、路側表示器30と、発進制御機40と、発進検知器50と、を備えている。
【0017】
車種判別装置10は、車線Lを走行する車両Aの車種区分を判別する装置である。車種判別装置10は、料金所設備100のうち、車線方向の最も上流側(+X側)に設けられている。本実施形態では、車種判別装置10は、第一車両検知器11と、踏板12とを有している。
第一車両検知器11は、アイランドI上において車線Lの両側に投受光一対設けられている。第一車両検知器11は、高さ方向(図1のZ方向)に配列された不図示の投光センサにより投光された光を対向する受光センサで受光するか否かに基づき、すなわち、車線Lに進入した車両Aが光を遮ることで、車両A一台ごとの進入及び通過(存在、非存在)を検出する。
踏板12は、車線Lの路面上において車線幅方向(±Y方向)に伸びるように配置され、走行する車両Aのタイヤによる踏み付けを検出する。第一車両検知器11と踏板12とは、車線方向(±X方向)において同じ位置に配置されている。また、踏板12は、踏まれた位置及び範囲を検出可能であり、踏板12の検出結果と第一車両検知器11の検出結果とを組み合わせることで、車両Aの車軸数、トレッド幅及びタイヤ幅を特定することができる。
【0018】
料金収受装置20は、車両Aに搭載された車載器αとの間で無線通信を行い、車両Aの車種区分に応じた通行料金を収受する装置である。
料金収受装置20は、第二車両検知器21と、第一アンテナ22と、第二アンテナ23と、制御部24とを有している。
第二車両検知器21は、車種判別装置10よりも車線方向の下流側(−X側)のアイランドI上に設けられ、第一車両検知器11と同様の仕組みにより、車両Aの進入及び通過を検出する。
第一アンテナ22は、車種判別装置10よりも車線方向の下流側(−X側)であって、第二車両検知器21の近傍に設けられている。また、第一アンテナ22は、図1に示すように、車線Lの上空に配置されるように、車線Lを跨いで設置されるガントリ上に設けられている。第一アンテナ22は、車線L上の所定位置(第一の通信領域Q1内)に到来した車載器αと無線通信を行う。なお、第一の通信領域Q1は、第一車両検知器11及び踏板12よりも車線方向の下流側(−X側)、且つ、第二車両検知器21よりも車線方向の上流側(+X側)における車線L上に規定されている。
第二アンテナ23は、料金所設備100の車線方向の最も下流側(−X側)において、第一アンテナ22と同様に車線Lの上空に配置されるように設けられている。第二アンテナ23は、車線L上の所定位置(第二の通信領域Q2内)に到来した車載器αと無線通信を行う。なお、第二の通信領域Q2は、第一の通信領域Q1よりも車線方向の下流側(−X側)であって、車両Aが第二車両検知器21を通過した後に車載器αが到来可能な位置に規定されている。また、第二の通信領域Q2は、図1に示すように、後述の発進検知器50よりも車線方向の上流側(+X側)の規定されており、車両Aが車線Lを退出する前に車載器αとの間で通信を行えるようになっている。
制御部24は、第一アンテナ22及び第二アンテナ23を制御して、車両Aの車種区分に応じた通行料金を収受する。制御部24の詳細については後述する。
【0019】
路側表示器30は、車種判別装置10よりも車線方向の下流側(−X側)におけるアイランドI上に設けられ、車線Lを走行する車両Aの運転者等(以下、利用者)に対し情報を通知する装置である。例えば、路側表示器30は、料金収受装置20が収受する通行料金の金額を、電光掲示板を通じて利用者に提示する。
【0020】
発進制御機40は、車両Aの車線Lからの退出を規制又は許可する装置である。
発進制御機40は、第一アンテナ22よりも車線方向下流側(−X側)に設けられており、開閉バーの開閉により車線Lを開放、閉塞することで、当該車線Lを走行する車両Aの発進、停止を制御する。
発進制御機40は、車両の発進を許可する許可信号N4(図2)を受信すると開閉バーを開き、車両の発進を禁止する停止信号を受信すると開閉バーを閉じる。これにより、発進制御機40は、料金収受装置20が車両Aの通行料金の収受処理を完了するまで、車両Aが車線Lから退出することを規制する。
【0021】
発進検知器50は、発進制御機40よりも車線方向の下流側(−X側)のアイランドI上に設けられ、第一車両検知器11と同様の仕組みにより、車両Aが車線Lから退出したことを検出する。発進検知器50は、車両Aが車線Lから退出したことを検出すると、退出検知信号N5(図2)を料金収受装置20に送信するとともに、発進制御機40に後続車両の発進を禁止する停止信号N6(図2)を出力する。
【0022】
(料金収受システムの機能構成)
図2は、本発明の一実施形態に係る料金収受システムの機能構成を示す図である。
以下、図2を参照して料金収受システム1の機能構成について説明する。
図2に示すように、料金収受システム1の料金収受設備100は、車種判別装置10と、料金収受装置20と、路側表示器30と、発進制御機40と、発進検知器50とを有している。
車種判別装置10は、第一車両検知器11と、踏板12と、判別処理部13とを有している。また、料金収受装置20は、第二車両検知器21と、第一アンテナ22と、第二アンテナ23と、制御部24とを有している。
【0023】
第一車両検知器11は、車線方向(図1の±X方向)において第一車両検知器11が配されている位置(即ち、第一の通信領域Q1の上流端)に車両Aが存在するか否かを示す車両検知信号N1を判別処理部13と、料金収受装置20とに出力する。
また、踏板12は、車両Aのタイヤによる踏み付けを検出すると、車両Aの車軸数(即ち、踏板12がタイヤにより踏まれた回数)と、トレッド幅と、タイヤ幅とを特定可能な踏付け検知信号N2を判別処理部13に出力する。
【0024】
判別処理部13は、車両検知信号N1及び踏付け検知信号N2に基づいて、車両Aの特徴情報(車軸数、トレッド幅、タイヤ幅等)を特定するとともに、当該特徴情報に基づいて車両Aの車種区分M1(第一の車種区分)を判別する。判別処理部13は、判別した車両Aの車種区分M1を料金収受装置20へ出力する。
【0025】
第二車両検知器21は、車線方向(図1の±X方向)において第二車両検知器21が配されている位置(即ち、第一の通信領域Q1の下流端)に車両Aが存在するか否かを示す車両検知信号N3を制御部24に出力する。
【0026】
制御部24は、情報取得部241と、料金決定部242と、アンテナ制御部243と、記憶部244とを有している。
【0027】
情報取得部241は、車両Aが有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報M2と、車両Aの車種を示す車種区分M3(第二の車種区分)とを含む履歴情報R1を、第一アンテナ22を介して車両Aに搭載された車載器αより取得する。また、情報取得部241は、車種判別装置10から出力された車種区分M1を取得する。
なお、本実施形態において、入口情報M2及び車種区分M3は、入口料金所に設けられたアンテナと車載器αとの間で無線通信を行うことにより、車載器α(より具体的には、車載器αに挿入されたICカード)に記録される。
【0028】
図3は、本発明の一実施形態に係る料金収受システムの機能を説明するための図である。
例えば、図3に示すように、有料道路の始点である入口料金所T1から終点である出口料金所Tnまでの間に、複数の入口料金所T2、T3、T4、…が設けられているとする。また、当該有料道路は、均一料金制が採用されている均一料金区間(例えば入口料金所T1から入口料金所T4まで)と、対距離料金制が採用されている対距離料金区間(例えば入口料金所T4から終点まで)を有しているとする。そして、対距離料金区間の入口料金所T4には車種判別装置81及びアンテナ82を含む料金収受設備80が設けられているが、均一料金区間の入口料金所T1〜T3には車種判別装置、アンテナ等の機器は設けられていないとする。
このような有料道路の全区間(T1〜Tn)において対距離料金制を採用する場合、本実施形態では、例えば、既に料金収受設備80が設けられている入口料金所T4においては、機器の追加、変更を行わず、既存の車種判別装置81及びアンテナ82をそのまま使用する。なお、料金収受設備80の車種判別装置81及びアンテナ82は、料金収受設備100の車種判別装置10及び第一アンテナ22と同様の構成であるため説明を省略する。このため、車両Aが入口料金所T4から進入した場合、料金収受設備80の車種判別装置81において、当該車両Aの車種区分M3が判別される。そして、料金収受設備80のアンテナ82を介して、車両Aの車載器αに入口料金所T4を示す入口情報M2と、車種判別装置により判別された車種区分M3とが書き込まれる。即ち、車両Aが車種判別装置81が設けらている入口料金所T4から進入した場合、情報取得部241が車載器αから取得する車種区分M3には、被牽引車の有無によりランクアップ又はランクダウンが反映されている。
このため、車種判別装置81による車種判別が可能な入口料金所T4では、車載器αには、車載器αのセットアップ時に予め登録された車種区分ではなく、車種判別装置81により判別された実際の車種区分(被牽引車の有無に応じてランクアップ又はランクダウンした車種区分)が車種区分M3として記録される。
【0029】
一方、料金収受設備81が設けられていない入口料金所T2〜T3には、対距離料金制を採用するにあたり、新たに車載器αと無線通信可能なアンテナ82のみが設置される。更に、始点である入口料金所T1には、アンテナ82の設置は省略される。なお、アンテナ82は、料金収受設備80のアンテナ82と同様の構成であるため、説明を省略する。
入口料金所T2〜T3では、車種判別装置による車種判別ができないため、車載器αには実際の車種区分を示す情報は書き込まれず、入口情報M2のみが書き込まれる。この場合、車載器αは、出口料金所の第一アンテナ22と無線通信を行う際に、車載器αのセットアップ時に予め登録された車種区分を車種区分M3として出力する。即ち、車両Aが車種判別装置81が設けられていない入口料金所T1〜T3から進入した場合、情報取得部241が車載器αから取得する車種区分M3には、被牽引車の有無によりランクアップ又はランクダウンが反映されていない。
また、アンテナが設置されていない入口料金所T1では、車載器αに入口情報M2及び車種区分M3は記録されない。しかしながら、この有料道路においてアンテナが設置されていないのは入口料金所T1のみであるため、出口料金所の料金収受設備100では、車載器αに入口情報M2が記録されていない場合、車両Aは入口料金所T1から進入したと特定することが可能である。
なお、他の実施形態では、入口料金所T1にもアンテナ82を設置するようにしてもよい。
【0030】
また、情報取得部241は、車載器αを特定可能な識別番号である「車載器ID」、車載器αが搭載された車両Aの「車両ナンバー」、通行料金の電子決済処理に用いられる「カードID」を更に取得してもよい。「車載器ID」及び「車両ナンバー」は、車載器αのセットアップ時に車載器αの記憶部(不図示)に予め登録されている情報であり、「カードID」は車載器αに挿入されたICカードに登録されている情報である。
【0031】
料金決定部242は、情報取得部241が取得した車種区分M1、入口情報M2、及び車種区分M3に基づいて、車両Aの通行料金M4を決定する。
具体的には、料金決定部242は、記憶部244に記憶された料金所情報D1を参照して、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示すものであるか否かを判断する。
図4は、本発明の一実施形態に係る料金所情報の例を示す図である。
図4に示すように、料金所情報D1には、入口料金所別に車種判別が可能であるか否かを示す情報が登録されている。例えば、入口料金所T1〜T3には車種判別装置が設置されていないため、車種判別ができないことを示す情報(「不可」)が登録されている。また、入口料金所T4には車種判別装置81が設置されているため、車種判別ができることを示す情報(「可」)が登録されている。
入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示す場合、車載器αから取得した車種区分M3は、セットアップ時に車載器αに登録された車種区分である。この場合、車種区分M3は実際の車種区分(被牽引車両の有無によるランクアップ又はランクダウンを反映した車種区分)と異なる可能性があるため、料金決定部242は、車種判別装置10から取得した車種区分M1に基づいて通行料金M4を決定する。
一方、入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示す場合、車載器αから取得した車種区分M3は、入口料金所において車種判別装置81が判別した車種区分である。この場合、車種区分M3は実際の車種区分を示すものであるため、料金決定部242は、車載器αから取得した車種区分M3に基づいて通行料金M4を決定する。
なお、料金決定部242は、入口料金所と車種区分との組み合わせ別に予め定めた料金テーブルを参照して通行料金を決定するようにしてもよい。
また、料金決定部242は、決定した通行料金M4を含む履歴情報R1を、第一アンテナ22及び第二アンテナ23を介して車載器αに書き込む。更に、料金決定部242は、通行料金M4を路側表示器30に出力して、路側表示器30に通行料金M4の金額を利用者に提示させる。
そして、料金決定部242は、通行料金M4と、情報取得部241が取得した各種情報(カードID等)とを含む明細情報を作成するとともに、不図示の中央管理サーバに当該明細情報を送信し、車両Aに対する通行料金の電子決済処理を行う。
【0032】
アンテナ制御部243は、車種判別装置10から出力された車両検知信号N1及び車種区分M1と、第二車両検知器21から出力された車両検知信号N3と、情報取得部241が取得した入口情報M2とに基づいて、第一アンテナ22及び第二アンテナ23の起動及び停止を制御する。
アンテナ制御部243は、車種判別装置10(第一車両検知器11)から車両検知信号N1を受信することにより車両A(車載器α)が第一の通信領域Q1に到来したことを検知すると、第一アンテナ22を起動(電波放射をON)する。また、第二車両検知器21から車両検知信号N3を受信することにより車両A(車載器α)が第一の通信領域Q1よりも車線方向の下流側(図1の−X側)へ進入したこと、即ち、第一の通信領域Q1を退出したことを検知すると、第一アンテナ22を停止(電波放射をOFF)する。
更に、アンテナ制御部243は、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示し、且つ、車両Aが第一の通信領域Q1から退出したときに、情報取得部241が車種判別装置10から車種区分M1を取得していない場合、第二アンテナ23を起動する。そして、アンテナ制御部243は、発進検知器50から退出検知信号N5を受信することにより車両A(車載器α)が第二の通信領域Q2から退出したことを検知すると、第二アンテナ23を停止する。
【0033】
記憶部244には、図4に示す料金所情報D1が予め記憶されている。また、記憶部244には、料金テーブルが予め記憶されていてもよい。
【0034】
(アンテナ制御処理の処理フロー)
図5は、本発明の一実施形態に係る料金収受システムの処理フローを示す第1の図である。
以下、図5を参照して、料金収受システム1の処理フローのうち、料金収受装置20のアンテナ制御部243におけるアンテナ制御処理の流れについて説明する。
まず、アンテナ制御部243は、車種判別装置10(第一車両検知器11)から車両検知信号N1を受信すると(ステップS100)、第一アンテナ22を起動する(ステップS101)。
【0035】
次に、料金収受装置20の情報取得部241は、車両Aが有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報M2と、車種区分M3とを含む履歴情報R1を、第一アンテナ22を介して車両Aに搭載された車載器αより取得する(ステップS102)。
【0036】
次に、アンテナ制御部243は、記憶部244に記憶された料金所情報D1(図4)を参照して、入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示すか否かを判断する(ステップS103)。
例えば入口情報M2が入口料金所T4を示す場合、アンテナ制御部243は、料金所情報D1を参照して当該入口料金所T4は「車種判別ができる」と判断する(ステップS103:YES)。一方、例えば入口情報M2が入口料金所T3を示す場合、アンテナ制御部243は、料金所情報D1を参照して当該入口料金所T3は「車種判別ができない」と判断する(ステップS103:NO)。
【0037】
入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示す場合(ステップS103:YES)、車載器αから取得した車種区分M3は、入口料金所の車種判別装置81によって判別された実際の車種区分である。この場合、料金決定部242では、車種判別装置10による判別結果を待つことなく、当該車種区分M3に基づいて通行料金M4を決定し、車載器αに書き込む処理を即座に実行することができる。このため、アンテナ制御部243は、第二アンテナ23の起動は不要であると判断して第二アンテナ23の起動を行わずに次のステップに進む。
そして、アンテナ制御部243は、第二車両検知器21から車両検知信号N3を受信すると(ステップS104)、第一アンテナ22を停止させて(ステップS105)、アンテナ制御処理を終了する。
【0038】
また、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示す場合(ステップS103:NO)、車載器αから取得した車種区分M3は、実際の車種区分ではなく、車載器αのセットアップ時に予め登録された車種区分である。この場合、料金決定部242では、出口料金所の車種判別装置10が判別した車種区分M1を取得するまで待機してから、通行料金M4を決定する処理を行う必要がある。しかしながら、車両Aの車長が長い場合、車載器α(車両Aの先頭部)が第一の通信領域Q1を退出する前に、車両Aの全てのタイヤが踏板12を通過せず車種判別装置10における車種判別が完了しない可能性がある。
このため、アンテナ制御部243は、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示す場合は、車両Aの車線L上における位置と、車種判別装置10の車種判別が完了したタイミングとに応じて、第二アンテナ23を起動するか否かを判断する。
具体的には、まず、アンテナ制御部243は、第二車両検知器21から車両検知信号N3を受信したか否かを判断する(ステップS106)。
アンテナ制御部243は、車両検知信号N3を受信していない場合(ステップS106:NO)、車両検知信号N3を受信するまで待機する。また、アンテナ制御部243は、車両検知信号N3を受信した場合(ステップS106:YES)、車両A(車載器α)は第一の通信領域Q1を退出して第一アンテナ22との通信が不可となったと判断して、第一アンテナ22を停止させる(ステップS107)。
【0039】
車両検知信号N3を受信して第一アンテナ22を停止させると、アンテナ制御部243は、車種判別装置10から車種区分M1を取得したか否かを判断する(ステップS108)。アンテナ制御部243は、車両検知信号N3を受信したとき、即ち、車両A(車載器α)が第一の通信領域Q1から退出したときに車種区分M1を取得済みである場合(ステップS108:YES)、料金決定部242は車種区分M1に基づいて通行料金M4を決定する処理を終えているとみなし、第二アンテナ23の起動は不要であると判断する。このため、アンテナ制御部243は、第二アンテナ23を起動せずにアンテナ制御処理を終了する。
また、アンテナ制御部は、車両検知信号N3を受信したときに車種区分M1を取得していない場合(ステップS108:NO)、料金決定部242における処理が完了していないとみなし、第二アンテナ23を起動する(ステップS109)。
【0040】
アンテナ制御部243は、第二アンテナ23を起動した後、退出検知信号N5を受信すると(ステップS110)、車両A(車載器α)は第二の通信領域Q2を退出して第二アンテナ23との通信が不可となったと判断して、第二アンテナ23を停止させる(ステップS111)。そして、アンテナ制御部243は、アンテナ制御処理を終了する。
アンテナ制御部243は、車両が車線Lに進入する度に上述のアンテナ制御処理を繰り返し実行する。
【0041】
(料金決定処理の処理フロー)
図6は、本発明の一実施形態に係る料金収受システムの処理フローを示す第2の図である。
以下、図6を参照して、料金収受システム1の処理フローのうち、料金収受装置20の料金決定部242における料金決定処理の流れについて説明する。
まず、料金収受装置の情報取得部241は、車両A(車載器α)が第一の通信領域Q1に到来すると、車両Aが有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報M2と、車種区分M3とを含む履歴情報R1を、第一アンテナ22を介して車載器αより取得する(ステップS200)。
【0042】
次に、料金決定部242は、記憶部244に記憶された料金所情報D1(図4)を参照して、入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示すか否かを判断する(ステップS201)。
入口情報M2が「車種判別できる入口料金所(例えば入口料金所T4)」を示す場合(ステップS201:YES)、車載器αから取得した車種区分M3は、入口料金所の車種判別装置81によって判別された実際の車種区分である。この場合、料金決定部242は、車種判別装置10による判別結果を待つことなく、車載器αから取得した車種区分M3に基づいて車両Aの通行料金M4を決定する(ステップS202)。
また、料金決定部242は、決定した通行料金M4を含む履歴情報R1を、第一アンテナ22介して車載器αに書き込むと(ステップS203)、料金決定処理を終了する。
【0043】
一方、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所(例えば入口料金所T3)」を示す場合(ステップS201:NO)、車載器αから取得した車種区分M3は、実際の車種区分ではなく、車載器αのセットアップ時に予め登録された車種区分である。この場合、料金決定部242は、実際の車種区分に基づく正確な通行料金を算出するために、車種判別装置10から取得した車種区分M1に基づく料金決定処理を行う。
具体的には、料金決定部242は、車種判別装置10から車種区分M1を取得したか否かを判断する(ステップS204)。
料金決定部242は、車種区分M1を取得していない場合(ステップS204:NO)、車種区分M1を取得するまで待機する。
また、料金決定部242は、車種区分M1を取得した場合(ステップS204:YES)、当該車種区分M1に基づいて車両Aの通行料金M4を決定する(ステップS205)。
【0044】
そして、料金決定部242は、通行料金M4を決定すると、車両A(車載器α)が第一の通信領域Q1内に位置しているか否かを判断する(ステップS206)。
料金決定部242は、車両Aが第一の通信領域Q1内に位置している場合(ステップS206:YES)、即ち、第二車両検知器21から車両検知信号N3を受信していない場合、決定した通行料金M4を含む履歴情報R1を、第一アンテナ22介して車載器αに書き込み(ステップS203)、料金決定処理を終了する。
一方、料金決定部242は、車両Aが第一の通信領域Q1内に位置していない場合(ステップS206:NO)、即ち、第二車両検知器21から車両検知信号N3を受信した場合、決定した通行料金M4を含む履歴情報R1を、第二アンテナ23介して車載器αに書き込み(ステップS207)、料金決定処理を終了する。
料金決定部242は、車両が車線Lに進入する度に上述の料金決定処理を繰り返し実行する。
【0045】
(ハードウェア構成)
図7は、本発明の一実施形態に係る車種判別装置及び料金収受装置のハードウェア構成を示す図である。
以下、図7参照して、本実施形態に係る車種判別装置10及び料金収受装置20のハードウェア構成について説明する。
【0046】
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の車種判別装置10及び料金収受装置20は、それぞれ異なるコンピュータ900に実装される。そして、上述した車種判別装置10及び料金収受装置20の各部の動作は、プログラムの形式でそれぞれのコンピュータ900が有する補助記憶装置903に記憶されている。CPU901(車種判別装置10の判別処理部13、料金収受装置20の制御部24)は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、料金収受装置20のCPU901は、プログラムに従って、記憶部244に対応する記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
なお、コンピュータ900は、入出力インタフェース904を介して、外部記憶装置910と接続されており、上記記憶部244は、外部記憶装置910に確保されてもよい。また、コンピュータ900は、通信インタフェース905を介して、外部記憶装置920と接続されており、上記記憶部244は、外部記憶装置920に確保されてもよい。
【0047】
なお、少なくとも一つの実施形態において、補助記憶装置903は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、入出力インタフェース904を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。
【0048】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置903に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0049】
(作用効果)
以上のように、本実施形態に係る料金収受システム1は、有料道路の出口料金所に設けられ、車線Lを走行する車両Aに搭載された車載器αとの間で通行料金の収受を行う料金収受システム1であって、車両Aによる踏み付けを検出して当該車両の車軸数を特定可能な踏付け検知信号N2を出力する踏板12、及び車軸数に基づいて車両Aの車種を判別して車種区分M1(第一の車種区分)として出力する判別処理部13を有する車種判別装置10と、踏板12よりも車線Lの下流側に規定された第一の通信領域Q1において車載器αと無線通信を行う第一アンテナ22と、第一の通信領域Q1よりも車線Lの下流側であって、車両Aが踏板12を通過した後に車載器αが到来可能な位置に規定された第二の通信領域Q2において、車載器αと無線通信を行う第二アンテナ23と、車載器αから車両Aが有料道路に進入した入口料金所を示す入口情報M2、及び車両Aの車種を示す車種区分M3(第二の車種区分)を第一アンテナ22を介して取得するとともに、車種判別装置10から車種区分M1を取得する情報取得部241と、入口情報M2と、車種区分M1と、車種区分M3とに基づいて通行料金M4を決定するとともに、通行料金M4を第一アンテナ22及び第二アンテナ23を介して車載器αに書き込む料金決定部242と、を備える。料金決定部242は、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示す場合、車種判別装置10から取得した車種区分M1に基づいて通行料金M4を決定し、入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示す場合、車載器αから取得した車種区分M3に基づいて通行料金M4を決定する。
このような構成を有することにより、料金決定部242は、車両Aがどの入口料金所から有料道路に進入したかに応じて、車種判別装置10から取得した車種区分M1と、車載器αから取得した車種区分M3との何れか一方に基づいて通行料金M4を決定することができる。即ち、料金決定部242は、被牽引車の有無により車両Aの車種区分が変化した場合であっても、入口料金所及び出口料金所の何れかにおいて判別された実際の車種区分に基づいて通行料金M4を決定することができるので、当該車両Aの実際の車種区分に対する適切な通行料金を収受することが可能となる。このとき、料金決定部242は、入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示す場合、車載器αから取得した車種区分M3に基づいて通行料金M4を決定するので、車種判別装置10が車種区分の判別を完了するまで待たずに、料金決定処理を終了させることができる。このため、料金決定部242における処理速度を速めることが可能である。
また、車種判別装置81が設置されていない入口料金所において対距離料金制を採用する場合、従来の料金収受システムでは、入口料金所に車種判別装置81を新たに設置しなければならない。しかしながら、本実施形態に係る料金収受システム1では、出口料金所の車種判別装置10において実際の車種区分(車種区分M1)を判別することができるので、入口料金所に車種判別装置81を新たに設置する必要がない。このため、車種判別装置81を設置するスペースを確保できないような狭い入口料金所においても、対距離料金制を採用することが可能となる。
更に、入口料金所には、図3の入口料金所T2〜T3のようにアンテナ82のみを設置すればよいので、機器を設置するためのコストを低減することができる。また、図3の入口料金所T1のように、入口情報M2が記録されていない場合であっても入口料金所T1から有料道路に進入したことを特定できる場合は、アンテナ82を省略してもよい。これにより、機器を設置するためのコストを更に削減することができる。
【0050】
また、上述の実施形態に係る料金収受システム1は、第二アンテナ23の起動を制御するアンテナ制御部243を更に備える。アンテナ制御部243は、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示し、且つ、車両Aが第一の通信領域Q1よりも車線Lの下流側へ進入したときに情報取得部241が車種判別装置10から車種区分M1を取得していない場合、第二アンテナ23を起動する。
このような構成を有することにより、車両Aの車長が長く、車載器αが第一の通信領域Q1を退出する前に車種区分M1を取得できない場合であっても、料金収受システム1は、第二アンテナ23を起動して、第二の通信領域Q2において第二アンテナ23と車載器αとの間で通信を行うことができる。
また、入口情報M2が「車種判別できる入口料金所」を示す場合、又は、車載器αが第一の通信領域Q1に位置している間に車種判別装置10から車種区分M1を取得できた場合は、アンテナ制御部243は第二アンテナ23を起動しないので、第二アンテナ23と車載器αとの間で不必要な通信が行われて通信異常が発生する可能性を低減させることができる。
【0051】
また、上述の実施形態に係る料金収受システム1において、料金決定部242は、入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示し、且つ、車両Aが第一の通信領域Q1よりも車線Lの下流側へ進入したときに情報取得部241が車種判別装置10から車種区分M1を取得していない場合、第二アンテナ23を介して通行料金M4を車載器αに書き込む。
このような構成を有することにより、車両Aの車長が長く、車載器αが第一の通信領域Q1を退出する前に車種区分M1を取得できない場合であっても、料金決定部242は、第二アンテナ23を介して通行料金M4を車載器αに書き込むことができる。即ち、料金決定部242は、車種判別装置10が車種区分M1の判別を完了するのを待って通行料金M4を決定したとしても、第二アンテナ23を介して車載器αに通行料金M4を書き込むことができる。このため、料金決定部242は、車種判別装置10が判別した車両Aの実際の車種区分(車種区分M1)に対する適切な通行料金M4を決定することができる。
【0052】
また、上述の実施形態に係る料金収受システム1は、入口料金所のそれぞれにおいて車種区分を判別可能か否かを示す料金所情報D1を予め記憶する記憶部244を更に備える。料金決定部242は、入口情報M2と関連付けられた料金所情報D1が車種区分を判別不可であることを示す場合、入口情報M2は「車種判別できない入口料金所」を示すと判断する。
このような構成を有することにより、料金決定部242は、料金所情報D1に基づいて容易且つ迅速に入口情報M2が「車種判別できない入口料金所」を示すか否かを判断することができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、これらに限定されることはなく、多少の設計変更等も可能である。
例えば、上述の実施形態において、料金所情報D1には、入口料金所別に車種判別が可能であるか否かを示す情報が登録されている態様について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態では、料金所情報D1には、「車種判別できない入口料金所」のみが登録されていてもよい。そして、料金決定部242は、入口情報M2が示す入口料金所が料金所情報D1に登録されている場合、「車種判別できない入口料金所」であると判断するようにしてもよい。このようにすることで、料金所情報D1の情報量を削減するとともに、料金決定部242における処理を簡略化することが可能である。
【0054】
また、上述の実施形態において、車種判別装置10の判別処理部は、第一車両検知器11から受信した車両検知信号N1と、踏板12から受信した踏付け検知信号N2とに基づいて車両Aの特徴情報を特定するとともに、車種区分M1を判別する態様について説明したが、これに限られることはない。他の実施形態では、車種判別装置10は、車両Aのナンバープレート情報(ナンバープレート番号、プレートサイズ等)、車長、及び車高を特定可能な検出信号を出力するナンバープレート読取装置、車長検知器、及び車高検知器を更に有していてもよい。そして、判別処理部13は、車両検知信号N1及び踏付け検知信号N2と、これらの機器から受信した検知信号とに基づいて車両Aの特徴情報(ナンバープレート情報、車長、車高)を特定し、車種区分M1を判別するようにしてもよい。これにより、判別処理部13における車種区分M1の判別処理の精度を向上させることができる。なお、これらの機器は、出口料金所の設置スペース等に応じて追加又は省略が可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 料金収受システム
100 料金収受設備
10 車種判別装置
11 第一車両検知器
12 踏板
13 判別処理部
20 料金収受装置
21 第二車両検知器
22 第一アンテナ
23 第二アンテナ
24 制御部
241 情報取得部
242 料金決定部
243 アンテナ制御部
244 記憶部
30 路側表示器
40 発進制御機
50 発進検知器
A 車両
I アイランド
L 車線
Q1 第一の通信領域
Q2 第二の通信領域
α 車載器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7