特許第6871030号(P6871030)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871030
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】投影露光装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20210426BHJP
   G03F 7/207 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   G03F7/20 521
   G03F7/207 H
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-57014(P2017-57014)
(22)【出願日】2017年3月23日
(65)【公開番号】特開2018-159812(P2018-159812A)
(43)【公開日】2018年10月11日
【審査請求日】2020年2月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000128496
【氏名又は名称】株式会社オーク製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100166408
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦陽
(72)【発明者】
【氏名】正田 雄樹
【審査官】 冨士 健太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−099117(JP,A)
【文献】 特開2008−219012(JP,A)
【文献】 特開2004−062079(JP,A)
【文献】 特開2005−140936(JP,A)
【文献】 特開2003−188084(JP,A)
【文献】 特開2004−342803(JP,A)
【文献】 特開2009−210033(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0063221(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0028245(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20 − 7/24
9/00 − 9/02
H01L 21/027、21/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被露光面の高さ位置を検出するためのエアマイクロゲージの少なくとも3個のプローブと、
互いに直交する方向に移動制御され、それぞれの開口エッジにより投影光学系による露光領域を制限する二対のアパーチャブレードと、を有する投影露光装置において、
上記二対のアパーチャブレードのいずれか一方の対をなすアパーチャブレードの少なくとも一方が、少なくとも3個の上記プローブ中の第1、第2のプローブの間を進退するように配置されていることを特徴とする投影露光装置。
【請求項2】
請求項1記載の投影露光装置において、少なくとも3個の上記プローブ中の第3のプローブは、上記露光領域を挟んで、上記第1、第2のプローブの反対側に配置されている投影露光装置。
【請求項3】
請求項1記載の投影露光装置において、上記エアマイクロゲージは二対のプローブを有しており、上記二対のプローブは、上記二対のアパーチャブレードの一方の対をなすアパーチャブレードの進退方向の両側部に、その進退方向に離間させて配置されており、かつ上記二対のプローブの間にそれぞれ、上記他方の対をなすアパーチャブレードがそれぞれ進退するように配置されている投影露光装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項記載の投影露光装置において、少なくとも3個のエアマイクロゲージのプローブは、露光開口を有する単一のエアマイクロゲージブロック上に配置されている投影露光装置。
【請求項5】
請求項4記載の投影露光装置において、上記全てのエアマイクロゲージのプローブは、上記露光開口の平面的な中心から露光開口内壁の最大距離の2倍の半径の円内に配置されている投影露光装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項記載の投影露光装置において、上記アパーチャブレードはそれぞれ、直進アクチュエータを備え、上記プローブは、上記直進アクチュエータと上記露光領域の間に位置している投影露光装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項記載の投影露光装置において、上記二対のアパーチャブレードの進退平面の光軸方向の位置は異なっており、上記プローブの先端は、上記二対のアパーチャブレードの進退平面より上記被露光面側に位置している投影露光装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項記載の投影露光装置において、上記投影光学系がダイソン光学系である投影露光装置。
【請求項9】
被露光面の高さ位置を検出するためのエアマイクロゲージの少なくとも2つのプローブと、
開口エッジにより投影光学系による露光領域を制限する少なくとも1つの進退可能なアパーチャブレードと、を有する投影露光装置において、
上記アパーチャブレードの1つが2つの上記プローブ間を進退するように配置されていることを特徴とする投影露光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板(ウエハ、ワーク)の表面の高さと傾きを測定する高さ検知(測定)手段と、露光領域(基板の表面(焦点面)上にレチクルのパターンが投影される範囲)を制限する可変アパーチャ(アパーチャブレード)機構とを備える投影露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
投影光学系による露光装置は、投影光学系の焦点面と基板表面とが正確に一致した状態で露光することにより、精細なパターンを露光することが可能となる。そのため、投影露光装置は一般に、基板表面の高さ(Z方向、光軸方向の位置)と傾きとを測定する高さ検知手段と、高さ検知手段の出力によって基板の高さと傾きを制御する制御手段とを備えている。
【0003】
高さ検知手段としては従来、エアマイクロゲージ、レーザ変位計、磁気センサ等が知られている。特に、エアマイクロゲージは、周知のように、プローブ先端から気体を噴出することで基板との距離を測定するので、基板に塗布されたフォトレジストの光学的特性を問わず、安定して高さを測定できるため、高さ検知手段として好適であり、一般的に用いられている(特許文献1のエアセンサノズル(21)、特許文献2のセンサ(210)参照)。
【0004】
一方、投影光学系のレンズ反射等に起因する迷光、すなわちフレアによって、基板の露光領域の外側に、結像に関与しない光が照射されることが知られており、このフレアにより露光ムラや解像力の低下が起きるため、露光領域を制限する可変アパーチャ機構を設けてフレアを遮断することが一般的に行われている(特許文献3の補助絞り機構(11)、特許文献4のシャッター(26a、26b))。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭61−196532号
【特許文献2】特開2007−49165号
【特許文献3】特開平4-77744号
【特許文献4】特開平11-121330号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、エアマイクロプローブの間隔を離して設置することで基板全体の傾きを検出するという思想を開示しているが、露光領域という狭い範囲の傾きを検知することはできなかった。ステップ露光では、単一の基板上に多数の露光領域を設定して順番に露光するため、基板全体の傾きを検知しても、個々の露光領域の傾きに精確に対応することができない。また、特許文献2は、エアマイクロプローブを露光領域に近接(Z方向だけでなく、XY方向に関しても近接)して設けることで、露光領域に対しての基板のZ方向精度を高めることを提案しているが、露光領域を可変アパーチャ機構によって制限するものではなく、可変アパーチャ機構とエアマイクロプローブとの関係は開示していない。いずれにしても、従来装置では、露光領域を制限する可変アパーチャ機構の近傍に少なくとも3個のエアマイクロプローブを配置することはできないのが実情であった。
【発明の目的】
【0007】
本発明は、基板全体の高さ位置や傾きを検出するのではなく、基板全体の平面的な大きさからすれば遙かに小さい露光領域の高さ位置と傾きを検出してその露光領域の高さと傾きを制御することで、より精密な露出制御が可能となるとの着眼に基づき、露光領域を制限する可変アパーチャ機構の近傍に、少なくとも3個のエアマイクロプローブを該露光領域に接近配置することが可能な投影露光装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、可変アパーチャ機構として、直交二方向に移動制御され、それぞれの開口エッジにより(矩形の)露光領域を決定する二対のアパーチャブレード(可変アパーチャ機構)を用いる投影露光装置において、アパーチャブレードとエアマイクロプローブの配置位置について考察した結果、少なくとも3個のエアマイクロプローブを露光領域に近接して配置することを可能としたものである。
【0009】
本発明の投影露光装置は、基板の表面(被露光面)の高さ位置を検出するためのエアマイクロゲージの少なくとも3個のプローブと、互いに直交する方向に移動制御され、それぞれの開口エッジにより投影光学系による露光領域を制限する二対のアパーチャブレードと、を有する投影露光装置において、上記二対のアパーチャブレードのいずれか一方の対をなすアパーチャブレードの少なくとも一方が、少なくとも3個の上記プローブ中の第1、第2のプローブの間を進退するように配置されていることを特徴とする。
【0010】
少なくとも3個の上記プローブ中の第3のプローブは、上記露光領域を挟んで、上記第1、第2のプローブの反対側に配置することが好ましい。
【0011】
上記エアマイクロゲージは二対のプローブを有しており、上記二対のプローブは、上記二対のアパーチャブレードの一方の対をなすアパーチャブレードの進退方向の両側部に、その進退方向に離間させて配置し、かつ上記二対のプローブの間にそれぞれ、上記他方の対をなすアパーチャブレードがそれぞれ進退するように配置することが好ましい。
【0012】
少なくとも3個のエアマイクロゲージのプローブは、露光開口を有する単一のエアマイクロゲージブロック上に配置することができる。
【0013】
上記全てのエアマイクロゲージのプローブは、上記露光開口の平面的な中心から露光開口内壁の最大距離の2倍の半径の円内、好ましくは1.5倍、より好ましくは1.25倍の円内に配置する。
【0014】
上記アパーチャブレードはそれぞれ、直進アクチュエータを備え、上記プローブは、上記直進アクチュエータと上記露光領域の間に位置させることができる。
【0015】
上記二対のアパーチャブレードの進退平面の光軸方向の位置は異なっており、上記プローブの先端は、上記二対のアパーチャブレードの進退平面より上記被露光面側に位置することが実際的である。
【0016】
上記投影光学系は、ダイソン光学系を使用することができる。
【0017】
本発明の投影露光装置は、別の態様では、基板の表面(被露光面)の高さ位置を検出するためのエアマイクロゲージの少なくとも2つのプローブと、開口エッジにより投影光学系による露光領域を制限する少なくとも1つの進退可能なアパーチャブレードと、を有する投影露光装置において、上記アパーチャブレードの1つが2つの上記プローブ間を進退するように配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の投影露光装置によれば、直交二方向に移動制御される二対のアパーチャブレード(可変アパーチャ機構)によって定まる露光領域の近傍に位置させて、少なくとも3個のエアマイクロプローブを配置することができる。このため、基板上の小さい露光領域の高さと傾きに応じて、該露光領域の高さと傾きを調整しながら露光領域毎に露光し、同時にフレアによる露光不良の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明による投影露光装置の一実施形態を示す、投影露光装置全体の側面透視図である。
図2図1の投影露光装置中のアパーチャユニットの拡大側面図である。
図3A図2のIII-III線に沿う、可変アパーチャ機構による最小露光領域を示す底面図である。
図3B図2のIII-III線に沿う、可変アパーチャ機構による最大露光領域を示す底面図である。
図4】エアマイクロゲージブロック単体の底面図である。
図5】一つの基板上への複数(多数)の露光領域の設定例を示す平面図である。
図6】本発明による投影露光装置の別の実施形態を示す、図3Bに対応する底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面について本発明に係る投影露光装置の一実施形態を説明する。本実施形態はダイソン型として知られる投影光学系を備えた投影露光装置10に本発明を適用したものである。図1に示す投影露光装置10は、例えば特許文献5によって知られており、シリコンウェハなどの基板SBの表面(被露光面)にレチクルRなどのフォトマスクに描かれた所定のパターンを投影・露光する装置である。基板SBは、架台11に設けられた基板ステージ12上に載置される。
【0021】
基板ステージ12は、図1の上から順に、基板SBを載置して真空吸着などの手段を用いて保持する基板載置部12Wと、投影露光装置10の出射光軸Oに対して傾動するθ移動部(傾動部)12θと、出射光軸Oと平行な方向に移動するZ移動部12Zと、出射光軸Oと直交するXY平面上を移動するXY移動部12XYとを有する周知の機構である。
【0022】
基板SBの表面(被露光面)には、照明光学系13からの光を用いて、レチクルRに形成されたパターンが投影光学系15を介して投影される。なお、レチクルRは、照明光学系13の光軸13Oに垂直な方向および平行な方向へ移動可能なレチクルステージ14に真空吸着手段などを用いて保持されている。
【0023】
照明光学系13は、ショートアークランプなどを用いた光源16からの光をフライアイインテグレータ17、コリメートレンズ18などを通して均一な平行光としてレチクルRに照射し、照射された平行光をレチクルRを透過して投影光学系15へと導く。なお、光源16から照射される光には、g線(波長436nm)、h線(同405nm)及びi線(365nm)の光が含まれ、照明光学系13は、図示しない波長フィルタやダイクロイックミラーを用いて光源16から放射された光のうち、所定の波長の光のみを投影光学系15へと供給する。また、その光量は、図示しないシャッター等により制御される。
【0024】
投影光学系15は、集光パワーを有する凹面鏡(反射光学素子)M0と、複数のレンズ(屈折光学素子)からなる屈折光学系19から構成されている。この屈折光学系19は、レチクル(物体面)Rからの露光光を屈折光学系19に向けて偏向する第1平面鏡M1と、屈折光学系19からの露光光を基板SBに向けて偏向し、出射光軸O上に出射する第2平面鏡M2を含んでいる。レチクルRを透過した露光光は、第1平面鏡M1により屈折光学系19に向けて反射され、屈折光学系19を通った露光光は凹面鏡M0で反射されて再び屈折光学系19に入射される。その後、露光光は第2平面鏡M2によって反射されて出射光軸O上を基板ステージ12方向に投影され、投影光学系15の像面に対応する基板SBの表面(被露光面)においてレチクルRを結像する。
【0025】
投影光学系15の露光光射出部には、図示しないフレーム等を介して第2平面鏡M2の基部および投影光学系鏡筒にアパーチャユニット20が固定されている(図1)。このアパーチャユニット20は、図2に示すように、投影光学系15側から順に、ユニットベース21とエアマイクロゲージブロック31を有している。ユニットベース21には投影光学系15の出射光軸O上に位置するX方向に長い平面矩形の開口(露光光を通すための開口)22が形成されている。
【0026】
エアマイクロゲージブロック31には、ユニットベース21の開口22より小径の同じくX方向に長い平面矩形の露光開口32が形成されている。この露光開口32のZ方向の上端部には、薄肉エッジ32aが形成されていて、そのX方向の両端のY方向を向く縁部には、マーカ露見凹部32bが形成されている。以下の説明では、露光開口32の平面中心を通る出射光軸Oと平行な方向をZ軸(方向)、Zと直交し、露光開口32の短手方向と長手方向と平行な方向をX軸(方向)とY軸(方向)とする直交座標系XYZを想定する。
【0027】
エアマイクロゲージブロック31には、露光開口32を取り囲んで、エアマイクロゲージの3個のエアマイクロプローブ(以下、単にプローブ)33(33A、33B、33C)が形成されて(取り付けられて)いる。このプローブ33の方向は、プローブ33から吐出される空気(流体)が正しくZ軸と平行な方向に向くように(図2参照)設定されている。エアマイクロゲージブロック31には、プローブ33への配管33aが形成されており、配管33aは、外部配管33bを介して制御手段34(図4)中のエアマイクロゲージ(エアマイクロ測定部)34Aに接続されている。エアマイクロゲージ34Aは図示しない気体供給源に接続されている。
【0028】
エアマイクロゲージ34Aは、全てのプローブ33から圧力制御された空気(流体)を噴出し、その圧力変化により、基板SBとの距離を検出する。3個のプローブ33から噴出される空気(流体)の圧力を検出することにより、各プローブ33の位置での基板SBとの距離と、3個のプローブ33で規定される平面の傾きを検出することができる。
【0029】
制御手段34にはまた、図4に示すように、エアマイクロゲージ34Aの出力によって検出される基板SBの高さに応じ基板ステージ12のZ移動部12Zを介して基板載置部12Wを昇降させるZ駆動系34Z、基板SBの表面(被露光面)の傾きに応じθ移動部12θを介して基板載置部12Wを傾動させるθ駆動系34θ、及びXY移動部12XYを介して基板SBのXY平面内の位置を制御するXY駆動系34XYが備えられている。
【0030】
3個のプローブ33のうちの2つである第1のプローブ33A、第2のプローブ33Bは、露光開口32の長手方向と平行なY方向の直線上に、X軸に関する対称位置に配置され、残りの1つである第3のプローブ33Cは、第1のプローブ33A、第2のプローブ33Bの露光開口32を挟んだ反対側に位置させて、第1のプローブ33A及び第2のプローブ33Bと、XY平面と平行な面内に位置する正三角形をなすように、X軸上に配置されている。本実施形態は、基板SBの全体の高さと傾きを検知するのではなく、基板SB上(表面、被露光面)に設定される露光領域毎に基板SBの表面(被露光面)の高さと傾きを検知する。このため、基板SB上の最大露光領域とほぼ同等の大きさ(最大露光領域より若干大)の露光開口32の周囲近傍に、3個のプローブ33(33A、33B、及び33C)を配置している。露光領域EAの高さと傾きを検知するためには、例えば、露光開口32の平面的な中心から露光開口32内壁の最大距離の2倍の半径、好ましくは1.5倍の半径、より好ましくは1.25倍の半径の円内に全てのプローブ33を配置する。図4に示した実施形態では、最大距離の1.25倍の半径で描いた円内に3個のプローブ33A、33B、及び33Cを配置してある。円の半径(露光開口32の中心からの距離)は大きい程傾き検出の精度は高くなるが、円の半径が最大距離の2倍を超えると、プローブ33A、33B、及び33Cを露光領域EAに十分接近させることができなくなる。
【0031】
以上のユニットベース21は、露光開口32を挟んで一対のプローブ33A、33Bの反対側に位置しX方向に並んだ一対の固定部35と、露光開口32を挟んでプローブ33Cと反対側のY軸上に位置する1つの固定部35とによって、ユニットベース21に固定される。
【0032】
ユニットベース21上には、エアマイクロゲージブロック31の露光開口32を制限して露光領域EAを制限する二対の可変アパーチャ機構40と50が備えられている。可変アパーチャ機構40は、露光開口32を開閉するようにX方向に進退する一対のXアパーチャブレード(X遮光板)41と、そのリニアアクチュエータ42とを有しており、可変アパーチャ機構50は、露光開口32を開閉するようにY方向に進退する一対のYアパーチャブレード(Y遮光板)51と、そのリニアアクチュエータ52とを有している。Xアパーチャブレード41とYアパーチャブレード51は、両者が干渉することがないように、その高さ位置(進退平面、Z軸と平行な方向の高さ位置)を異ならせている(図示例では、図2に示すように、Yアパーチャブレード51の方が高い)。
【0033】
Xアパーチャブレード41とYアパーチャブレード51は、その露光開口32側のエッジが、それぞれY方向、X方向と平行な開口エッジ41dと51dを構成しており、これらの開口エッジ41dと51dにより露光領域EA(図3A図3Bにハッチングを付した)が形成される。露光領域EAの大きさは、Xアパーチャブレード41とYアパーチャブレード51をリニアアクチュエータ42と52によって進退させることにより調節(制御)することができる。図3Aは最小露光領域EA、図3Bは、一対のYアパーチャブレード51により、露光開口32のマーカ露見凹部32bを露出させた状態(最大露光領域EA)を示している。
【0034】
以上のプローブ33、Xアパーチャブレード41及びYアパーチャブレード51の位置関係を平面的に見ると(Z軸と平行な方向から見ると)、一対の可変アパーチャ機構40と50のうちの一方の可変アパーチャ機構50の一対のYアパーチャブレード51の一側部に、その進退方向に離間させて、3個のプローブ33中の一対のプローブ33Aと33B)が配置されており、かつ、その一対のプローブ33Aと33Bの間を(プローブ33Aと33B)を結ぶ仮想直線を横切って)他方の可変アパーチャ機構40の一方のXアパーチャブレード41が進退するように配置されている。このように、プローブ33、Xアパーチャブレード41及びYアパーチャブレード51を配置することにより、基板SBの面積に比して小さい露光領域EAの高さと傾きを検知して、その高さと傾きを調整し、個々の露光領域EAに正しく露光することができる。
【0035】
図5は、基板SB上に設定する小面積の露光領域EA及びステップ露光の例を示している。図5では、アパーチャユニット20の可変アパーチャ機構40(Xアパーチャブレード41)と可変アパーチャ機構50(Yアパーチャブレード51)によって形成されている露光領域EAを実線のハッチングを付して示し、アパーチャユニット20に対してXY移動部12XYによりXY平面内で移動させて露光する多数の露光領域EAの輪郭を二点鎖線で示している。
【0036】
本実施形態による投影露光装置10によれば、基板SB上の露光領域EAの周囲が可変アパーチャ機構40、50のX、Yアパーチャブレード41、51に覆われているので、投影光学系15から射出した露光光の内、露光に寄与しない不用光はX、Yアパーチャブレード41、51によって確実に遮光され、基板SBに届かない。また、この不要光の遮断効果は、光束が往復することから収差が打ち消される反射屈折光学系として知られているダイソン光学系においても、同様に得られる。
【0037】
なお、図3Bの状態は、可変アパーチャ機構50のYアパーチャブレード51により露光開口32のマーカ露見凹部32bを露出させた状態を示している。実際のステップ露光では、この状態で、基板SB上に形成されているアライメントマーク(図示せず)を観察して露光領域を定め、その後にYアパーチャブレード51(Xアパーチャブレード41)を定めた露光領域の大きさに対応する位置に移動させる。
【0038】
エアマイクロゲージ34Aは、原理的には、上述の実施形態のように、3個のプローブ33によって基板SBの露光領域EAの高さと傾きを検出することができる。しかし、4個以上のプローブ33を用いる(あるいは4個以上のプローブ33を配置して、その中の3個のプローブ33の出力を用いる)ことも可能である。図6は、二対計4個のプローブ33を配置した本発明による投影露光装置の別の実施形態を示している。
【0039】
この実施形態では、可変アパーチャ機構50の一対のYアパーチャブレード51の両側部に2個ずつ、その進退方向に離間させて、プローブ33(33Aと33B、及び33Cと33D)が配置されており、かつ、プローブ33(33Aと33B、及び33Cと33D)を結ぶ仮想直線を横切って、可変アパーチャ機構40の一対のXアパーチャブレード41が進退するように配置されている。別言すると、2個のプローブ33Aと33B、及び2個のプローブ33Cと33Dは、Y軸に関し対称に配置されている。
上述のように、この二対(4個)のプローブ33(33Aと33B、及び33Cと33D)の出力は全てを用いても、選択的に3個を用いてもよい。
エアマイクロプローブの代わりに、レーザ変位計や磁気センサ等の距離測定用のセンサプローブ等を用いてもよい。
【符号の説明】
【0040】
SB 基板
10 投影露光装置
11 架台
12 基板ステージ
12Z Z移動部
12XY XY移動部
12W 基板載置部
12θ θ移動部
13 照明光学系
14 レチクルステージ
15 投影光学系
16 光源
17 フライアイインテグレータ
18 コリメートレンズ
19 屈折光学系
20 アパーチャユニット
21 ユニットベース
22 開口
31 エアマイクロゲージブロック
32 露光開口
32a 薄肉エッジ
32b マーカ露見凹部
33b 外部配管
33 エアマイクロプローブ(エアマイクロゲージ、プローブ)
33A、33B、33C エアマイクロプローブ(第1、第2、第3のプローブ)
33a 配管
34 制御手段
34A エアマイクロゲージ
34XY XY駆動系
34Z Z駆動系
34θ θ駆動系
35 固定ボス
40 可変アパーチャ機構
41 Xアパーチャブレード(一対のアパーチャブレード)
41d 開口エッジ
42 リニアアクチュエータ
50 可変アパーチャ機構
51 Yアパーチャブレード(一対のアパーチャブレード)
51d 開口エッジ
52 リニアアクチュエータ
EA 露光領域
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6