(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アクティブ制御装置は、前記変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したことを、前記変位振動検出部の出力を閾値と比較して定めることを特徴とする請求項1に記載の成形品取出機。
前記アクティブ制御装置は、前記変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、前記サーボモータによる位置決め制御における所定の動作時期から予め定めたタイマ時限が経過したことにより決定することを特徴とする請求項1に記載の成形品取出機。
前記アクティブ制御装置は、前記変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号が出されたときとすることを特徴とする請求項1に記載の成形品取出機。
前記アクティブ制御装置は、前記取出ヘッドが成形品を成形機の金型から取出した後で前記取出ヘッドの位置決めが必要なときは、前記変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、成形品取出機の周辺機器から出力される信号に基づいて定める請求項5に記載の成形品取出機。
前記変位振動検出部として、前記サーボモータのモータ電流信号若しくは前記モータのトルク信号または前記モータ電流信号若しくは前記モータのトルク信号に比例する信号を前記変位振動を検出する変位振動検出信号として出力するものを用い、
前記アクティブ制御装置は、前記変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したことを前記変位振動検出信号に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の成形品取出機。
前記アクティブ制御装置は、前記変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、前記変位振動検出部が検出した前記変位振動をA/D変換したときに得られるデジタル信号の数または前記デジタル信号の信号幅の変化に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の成形品取出機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サーボモータによって駆動される引き抜きフレームに設けられた移動ベースに取り付けられた昇降フレームの先端に、取出ヘッド(アタッチメント)が装着されている成形品取出機等では、サーボモータによる位置決め制御機能が完了した後でもアタッチメントに変位振動が生じる問題がある。そのため特許文献1に記載の従来の技術では、変位振動の抑制に時間がかかる問題があった。またサーボ装置の位置決め制御機能に加えて制振機能を併用することも考えられるが、振動抑制のための条件設定が難しいという問題があった。
【0006】
また特許文献2に記載の従来の技術では、取出し条件の変更に応じて適切な共振振動を発生する流体の粘性を利用した動吸振装置を個別に用意しなければならず、汎用性にかける問題があった。そこで動吸振装置として電動アクチュエータを用いることも考えられるが、変位振動のすべてを電動アクチュエータで吸振すると、重量の重い大型の電動アクチュエータを必要とすることになり、このような大型の電動アクチュエータを取出ヘッド等に装着することは現実的ではなかった。
【0007】
本発明の目的は、アクティブ制御を用いて、大型の電動アクチュエータを用いることなく、従来よりも短い時間で
アタッチメントの変位振動を抑制することができる成形品取出機を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、サーボモータの位置制御による制振機能を含む各種の制振機能等と共働して、アクティブ制御を行うことにより、従来よりも短い時間でアタッチメントの変位振動を抑制することができる成形品取出機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明が改良の対象とする成形品取出機では、サーボモータを用いる位置決めサーボ装置によって制御される進入フレームにアタッチメントを備えた成形品取出機である。なおサーボモータはサーボ制御が可能なものであれば、ACサーボモータでも、DCサーボモータでもその種類は問わない。またアタッチメントは、取出ヘッド、カッター等のように成形品の取出に使用するものである。本発明においてアタッチメントの変位振動を検出する変位振動検出部と、変位振動検出部が検出した変位振動と逆位相の振動を電動アクチュエータからアタッチメントに加えてアタッチメントの変位振動を抑制するアクティブ制御を行うアクティブ制御装置を備えている。そしてアクティブ制御装置は、位置決めサーボ装置の少なくとも位置決め制御機能により、アタッチメントの変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になっているときにアクティブ制御を行う。本願明細書において「振幅」とは、変位振動の1周期間での最大変位量の絶対値である。
【0010】
サーボモータによって駆動されるベルト伝達機構またロープ伝達機構等を用いた場合、サーボモータによる位置決め制御を行ったときに、アタッチメントの変位振動を短い時間で制振することができない。そこで発明者は、アクティブ制御装置を用いて制振をすることを考えた。しかし特許文献2に示されるような液体の粘性を利用するような動吸振装置を用いたアクティブ制御では、アクティブ制御を開始するタイミングの制御が難しい上、成形品の重量や重心が変わっただけで、適確な制振制御を行うことができなくなる。そこで本発明では、成形品取出時において、変位振動検出部が検出した変位振動と逆位相の振動を電動アクチュエータからアタッチメントに加えて
アタッチメントの変位振動を抑制するアクティブ制御を行うこととした。しかしながら電動アクチュエータを用いたアクティブ制御により制振制御を早期から行おうとすると、電動アクチュエータとして大型で重量の重いものを用いることになり現実的ではない。またサーボモータによる位置決め制御とアクティブ制御を併用する場合には、アクティブ制御の条件を十分に考慮しないと、アクティブ制御がサーボモータによる位置決め制御を阻害したり、一時的に変位振動を大きくする結果となって、必ずしも制振時間を短くすることができなくなる場合がある。
【0011】
そこで本発明では、アクティブ制御装置は、アタッチメントの変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を行うこととした。アタッチメントの変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を行うと、変位振動の振幅が電動アクチュエータの能力を発揮できる大きさになっている状態から電動アクチュエータによる制振が行われることになる。その結果、電動アクチュエータとして軽量で小型のものを用いても、アクティブ制御を有効に活用することができる。したがって電動アクチュエータを用いたアクティブ制御を成形品取出機に適用することが実際上可能になる。電動アクチュエータが軽量で小型であれば、アタッチメント自体または他の部位に電動アクチュエータを装着することが可能になる。
【0012】
本発明は、一軸方向の変位振動を抑制する場合だけでなく、複数軸方向の変位振動を抑制する場合にも、適用できるものである。複数軸方向の変位振動を抑制する場合には、それぞれの軸方向に対して電動アクチュエータを設けて、それぞれの軸方向の変位振動をアクティブ制御により抑制すればよい。
【0013】
なおアクティブ制御は、位置決めサーボ装置が位置決め制御機能だけを発揮している場合だけでなく、位置決めサーボ装置が位置決め制御機能と一緒に制振機能を発揮するように構成されているとき、位置決めサーボ装置が位置決め制御機能と一緒にジャーク制御機能を発揮するように構成されているとき、位置決めサーボ装置が位置決め制御機能と一緒に制振機能及びジャーク制御機能を発揮するように構成されている場合にも適用が可能である。
【0014】
具体的には、アクティブ制御装置は、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したことを、変位振動検出部の出力を閾値と比較して定めることができる。予め定めた大きさを定める閾値は、事前の試験で定めることになる。例えば、変位振動の振幅が電動アクチュエータの能力を発揮できる大きさになっている状態を検知できるように閾値をさだめればよい。また複数軸方向の変位振動をアクティブ制御により抑制する場合には、各軸方向の変位振動の大きさに応じて閾値を変えてもよいのは勿論である。
【0015】
またアクティブ制御を、サーボモータのサーボ装置における制振制御またはジャーク制御と併用して実施する場合、アクティブ制御装置は、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、サーボモータによる位置決め制御における所定の動作時期から予め定めたタイマ時限が経過したことにより決定してもよい。この場合のタイマ時限の設定も、事前の試験で定めることができる。またタイマ時限の設定は、成形品取出機の管理者が現場で適宜に行うことも可能である。
【0016】
所定の動作時期が、サーボモータによる位置決め制御の開始時期、完了指令が出力されたとき、または完了指令が出力される前後のいずれかであるのが好ましい。なお実際のタイマ時限の設定のためには、タイマ時限を調整するタイマ時限調整部を備えているのが好ましい。
【0017】
アクティブ制御装置は、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号が出されたときして動作するようにしてもよい。成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号の発生時期は、サーボモータによる位置決め制御の開始時期よりも後で、完了指令が出力されるときよりも前に出される。そこでアクティブ制御装置の動作開始タイミングとして成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号を利用することができる。このように成形機側から成形品取出機側に送信されてくるエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号を動作開始タイミングとして利用すると、タイミング決定のために特別な信号処理や、タイマ等を準備する必要がなくなるので、アクティブ制御装置の構成が簡単になる。
【0018】
アクティブ制御装置は、取出ヘッドが成形品を成形機の金型から取出した後で取出ヘッドの位置決めが必要なときは、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、成形品取出機の周辺機器から出力される信号に基づいて定めることができる。このようにすると取出動作以外の方向転換動作、開放動作等のときにも、有効にアクティブ制御を活用することができる。
【0019】
変位振動検出部として、サーボモータのモータ電流信号若しくはモータのトルク信号またはモータ電流信号若しくはモータのトルク信号に比例する信号を、変位振動を検出する変位振動検出信号として出力するものを用いる場合には、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したことを、この変位振動検出信号に基づいて決定してもよい。このように変位振動検出信号を用いると、特別なセンサを設置することなく、アクティブ制御の開始タイミングを定めることができる。
【0020】
またアクティブ制御装置は、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、変位振動検出部が検出した前記変位振動をA/D変換したときに得られるデジタル信号の数またはデジタル信号の信号幅の変化に基づいて決定してもよい。デジタル信号の有効数またはデジタル信号の信号幅の割合については、予備実験により適宜に定めればよい。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下図面を参照して、本発明の成形品取出機の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0023】
<成形品取出機の構成>
図1は本実施の形態の成形品取出機1の全体構成を示す図である。
図2は電動アクチュエータの装着状態の一例を説明するための部分概略斜視図である。成形品取出機1は、トラバース型の成形品取出機であり、図示されていない成形機の固定プラテンに基部が支持される。
図1に示す成形品取出機1は、横行フレーム3と、制御ボックス5と、第1の走行体6と、引き抜きフレーム7と、ランナ用昇降ユニット8と、成形品吸着用昇降ユニット9とを備えている。横行フレーム3は、図示しない成形機の長手方向に水平に直交したX方向に延設される片持ビーム構造を有している。第1の走行体6は、横行フレーム3に支持されており、サーボ機構に含まれるACサーボモータ11を駆動源として横行フレーム3に沿ってX方向に進退する。引き抜きフレーム7は、第1の走行体6に設けられており、成形機の長手方向と平行なY方向に延びている。引き抜きフレーム7には、成形品吸着用昇降ユニット9がサーボ機構に含まれるサーボモータ13(本実施の形態ではACサーボモータ)を駆動源としてY方向に移動可能に支持されている。本実施の形態では、サーボモータ13によりベルト15が回転駆動されて、成形品吸着用昇降ユニット9に含まれて引き抜きフレーム7に支持されたベースとしての第2の走行体17がY方向に移動する。本実施の形態では、ベルト15を用いたベルト伝達機構により第2の走行体17を移動させているが、ベルト伝達機構に代えてロープを力の伝達手段とするロープ伝達機構を用いてもよい。
【0024】
成形品吸着用昇降ユニット9は、駆動源18によって上下方向(Z方向)に昇降する進入フレームとしての昇降フレーム19と、昇降フレーム19のフレーム線を中心として回動する反転ユニット21と、反転ユニット21に設けられたアタッチメントとしての取出ヘッド23とを備えている。本実施の形態では、反転ユニット21と取出ヘッド23とにより取出機構24が構成されている。反転ユニット21が設けられてない場合には、取出ヘッド23だけで取出機構24が構成される。また本実施の形態では、取出機構24の取出ヘッド23に励磁コイルと、励磁コイルによって駆動される永久磁石を備えた可動子とからなる電動アクチュエータ25が取り付けられている。また電動アクチュエータ25の可動子には第1の加速度センサ27が取り付けられている。なお理論的に電動アクチュエータ25の装着位置は取出ヘッド23に限定されるわけではなく、反転ユニット21、昇降フレーム19及び第2の走行体17に電動アクチュエータ25を装着してもよいのは勿論である。
【0025】
<アクティブ制御装置の構成>
本実施の形態の成形品取出機1は、
図1には示していない制御部に
図3に示すアクティブ制御装置31を具備する。アクティブ制御装置31は、変位振動検出部33と、位相補正部34と、取出ヘッド23の水平方向または上下方向への振動を抑制するために取出ヘッド23に装着される電動アクチュエータ25と、付加振動検出部35と、駆動信号生成部37を備えている。
【0026】
電動アクチュエータ25は、能力の範囲において、取出ヘッド23に任意のパワーで且つ任意の周波数の振動を加えることができるものであれば、その構造はどのようなものでもよい。本実施の形態では、シンフォニアテクノロジー株式会社がRM040−021の製品番号で製造した電磁アクチュエータを用いている。本実施の形態では、取出機構24が、昇降フレーム19に装着された反転ユニット21と反転ユニット21に装着された取出ヘッドとから構成されるため、前述の通り、電動アクチュエータ25を取出ヘッド23に装着している。これは反転ユニット21が、所定の剛性を有するため、効果的に振動を抑制できるからである。なお電動アクチュエータ25は、水平方向の振動を抑制するためには、電動アクチュエータが発生する振動方向が水平方向になるように取付ける。そして上下方向の振動を抑制するためには、電動アクチュエータが発生する振動方向が上下方向になるようにアクチュエータを取付ければよい。本発明は、複数の電動アクチュエータを用いて複数軸方向の振動を抑制する場合にも当然にして適用できる。
【0027】
図4(A)及び(B)には、本実施の形態で使用可能な電動アクチュエータ25´の一例の斜視図及び断面図が示されている。この電動アクチュエータ25´は、筒状の固定子25´Aの中央部に可動子25´Bが配置され、可動子25´Bが3本の板バネ25´Cによって固定子25´Aに支持された構造を有している。可動子23´Cの稼働範囲は、ストッパ45´Dによって規制されている。この電動アクチュエータ25´は、いわゆる円筒型リニアモータと同じ原理で動作するものである。固定子25´Aが取出ヘッドに固定され、可動子25´Bの振動が固定子25´Aに伝わることにより、アクティブ制御が実施される。前述の加速度センサ27は、可動子25´Bに取り付けられる。
【0028】
変位振動検出部33は、取出ヘッド23に装着した第2の加速度センサ38の出力に基づいて取出ヘッド23の水平方向への変位振動に比例する変位振動周波数成分の情報を含む変位振動検出信号S1を出力する。変位振動には、昇降フレーム19及び取出ヘッド23の動作により生じる一次振動、二次振動等に基づく複数の振動周波数成分が含まれている。サーボモータ13と昇降フレームとの間に設けられるベルト式またはロープ式の搬送機構の構造によって変位振動に含まれる振動周波数成分が変わることになる。成形品取出機の取出機構24は、成形機の二つの型の間に進入する必要がある。このような理由から、取出機構24に電動アクチュエータ25を取り付けて取出ヘッド23の振動を電動アクチュエータ25により抑制するためには、軽量且つ小型の電動アクチュエータを用いることが望ましい。
【0029】
なお変位振動検出部33としては、加速度センサ以外の他の振動検出センサまたはレーザ変位計等の振動検出装置を用いることができるのは勿論である。
【0030】
<アクティブ制御装置の詳細>
本実施の形態では、軽量且つ小型の電動アクチュエータを用いる場合においても、その制振能力を最大限活用できるようにするために、サーボモータによる位置決め制御、制振制御及びジャーク制御と、アクティブ制御を併用する。本実施の形態では、サーボモータによる位置決め制御とアクティブ制御とを併用している。
図5は、
図3の位相補正部34、付加振動検出部35及び駆動信号生成部37の基本構成と動作を説明するために用いる図である。なお
図5においては、理解を容易にするために、サーボモータによる位置決め制御機能は実施せずに、アクティブ制御だけを実施している。サーボモータによる位置決め制御とアクティブ制御の併用については、後に説明する。
【0031】
位相補正部34は、第2の加速度センサ38の出力を入力とする変位振動検出部33が出力する変位振動検出信号S1の位相ずれを予め求めた位相ずれ情報に基づいて補正して補正変位振動検出信号S1´を生成する。変位振動検出信号S1と実際の変位振動との間には、変位振動検出部33の構成等の様々な要因による位相ずれが生じる。成形品取出機の場合、一度セッティングを行うと取出機構24及び取り出す成形品の形状及び重量は変わらない。したがって取出動作を開始する前の事前測定により、この位相ずれは予め求めることができる。そこで本実施の形態では、予め求めた位相ずれ情報により、変位振動検出信号S1の位相ずれを補正して補正変位振動検出信号S1´を生成し、位相ずれに基づく発振の発生を防止する。
【0032】
第1の加速度センサ27の出力を入力とする付加振動検出部35は、電動アクチュエータ25自身が発生する水平方向への付加振動を検出して付加振動の付加振動周波数成分の情報を含む付加振動検出信号S2´を出力する。補正変位振動検出信号S1´のみを用いて電動アクチュエータ25を動作させて制振動作を行った場合には、電動アクチュエータ25自身の水平方向の付加振動周波数成分は変位振動周波数成分に含まれている。しかしこの付加振動周波数成分も考慮しなければ、電動アクチュエータ25を用いた制振を迅速に且つ発振することなく実現することはできない。そこで本実施の形態では、付加振動検出部35として、電動アクチュエータ25の可動子に装着されて可動子の加速度を検出する加速度センサ27を用いている。現在、第1及び第2の加速度センサ27及び38としては、例えば、半導体型加速度センサを用いることができる。半導体加速度センサには、可動子に装着可能な寸法のものが販売されている。本実施の形態では、Kionix, Inc.がKXR94-2050の製品名で販売している加速度センサを用いている。
【0033】
駆動信号生成部37は、補正変位振動検出信号S1´に含まれる変位振動周波数成分と付加振動検出信号に含まれる付加振動周波数成分とに基づいて、取出機構24の取出ヘッド23の水平方向の振動を抑制するように電動アクチュエータ25をアクティブ制御するのに必要な駆動信号を生成する。変位振動周波数成分の情報を含む変位振動検出信号S1のみに基づいて生成したアクチュエータを駆動する駆動信号だけでは、振動の抑制ができなくなる場合がある。その原因は、アクチュエータ自身の振動が原因となって発生する付加振動(付加振動周波数成分)が変位振動周波数成分に含まれているためである。そこで、変位振動周波数成分の情報を含む検出信号S1を位相補正した補正変位振動検出信号S1´から、取出ヘッド23の水平方向の振動を抑制するための振動を発生する電動アクチュエータ25の振動子の付加振動による付加振動周波数成分の情報を含む加速度センサ27の加速度信号S2を積分して得た速度に比例する付加振動検出信号S2´を除いて生成した駆動信号Saを用いる。これにより、付加振動の減衰を大きくして発振を防ぐことができ、電動アクチュエータ25を利用したアクティブ制御をより有効なものとする。その結果、従来よりも短い時間で取出ヘッド23の振動を確実に抑制することができる。
【0034】
図5は、サーボモータによる位置決め制御による制振制御は実施せずに、アクティブ制御だけを実施して電動アクチュエータ25による制振を行う場合の駆動信号Saを生成する過程を波形で示した図である。
図5に示すように、駆動信号生成部37は、第1ゲイン調整部37Aと、第2ゲイン調整部37Bと演算部37Cとから構成されている。第1ゲイン調整部37Aは位相補正部34から出力された補正変位振動検出信号S1´のゲインを調整する。第2ゲイン調整部37Bは、付加振動検出部35から出力される付加振動検出信号S2´のゲインを調整する。第1ゲイン調整部37A及び第2ゲイン調整部37Bは、補正変位振動検出信号S1´と付加振動検出信号S2´の次元及び振幅の相違を調整して演算を可能にしている。そして演算部37Cは、変位振動周波数成分に含まれるアクチュエータの付加振動によって発生する付加振動周波数成分による影響を低減または除去する演算をして、ゲイン調整した補正変位振動検出信号S1´からゲイン調整した付加振動検出信号S2´を除去する演算を実行する。加速度センサ27の出力の極性がマイナスの場合には、演算部37Cで加算演算を行うことになる。なお演算部37Cは、サーボモータによる位置決め制御とアクティブ制御とを併用する場合において、アクティブ制御の開始タイミングを決定するタイミング決定機能を有している。
図5の例では、この機能は使用されていない。
【0035】
さらにアクティブ制御装置31は、取出ヘッド23が成形品開放位置で停止動作をする際や移動方向を変更するときに停止動作をする際に、動作状態にあってもよい。このようにすると、まだ完全に硬化していない成形品の変形を防止できる。
【0036】
<サーボモータの位置決め制御とアクティブ制御との併用>
本実施の形態では、サーボモータによる位置決め制御とアクティブ制御とを併用する。そのためアクティブ制御装置31は、サーボモータ13による位置決め制御によって取出ヘッド23の変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を行う。サーボモータの位置決め制御の機能は、市販のサーボアンプ39に一般的に搭載されている制御機能であり、停止指令が出力されるとサーボモータの駆動フレームの振動を抑制しながら位置決めをする制御である。なお市販のサーボアンプ39には、特定の周波数の振動を制振する制振制御の機能と、加速度変化率を所定の範囲内に抑えるジャーク制御の機能が一般的に実装されている。そしてサーボアンプ39は、位置決め完了すると、完了指令を出力するように構成されている。
【0037】
しかしサーボモータ13によって駆動されるベルト伝達機構を用いた場合、サーボモータによる位置決め制御だけでは、取出ヘッド23の変位振動を短い時間で制振することができない。そこでアクティブ制御装置31によるアクティブ制御をサーボモータによる位置決め制御と併用する。本実施の形態では、成形品取出時において、変位振動検出部33が検出した変位振動と逆位相の振動を電動アクチュエータ25から取出ヘッド23に加えて取出ヘッド23の変位振動を抑制する。本実施の形態では、アクティブ制御装置31が、サーボモータによる位置決め制御により取出ヘッド23の変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を行う。サーボモータによる位置決め制御により取出ヘッド23の変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を行うと、当初はサーボモータによる位置決め制御により制振が行われ、後から電動アクチュエータ25によるアクティブ制御による制振が行われる。その結果、電動アクチュエータとして軽量で小型のものを用いることができる。なおアクティブ制御は、成形品取出時だけでなく、サーボモータによる位置決め制御を行うときであれば、どのようなときにも実施することができるのは勿論である。
【0038】
具体的に、サーボモータによる位置決め制御とアクティブ制御とを併用する場合、アクティブ制御装置31は、サーボモータによる位置決め制御により取出ヘッド23の変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を開始する。変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したこと(アクティブ制御の開始タイミング)は、変位振動検出部33の出力に基づいて定める。具体的には、演算部37C内に
図5の第1ゲイン調整部37Aの出力をプラスとマイナスの「予め定めた大きさ」に対応する閾値と比較して開始タイミング信号を発生する比較手段を設ける。この比較手段は、第1ゲイン調整部37Aの出力がプラスとマイナスの「予め定めた大きさ」に対応する閾値内に収まったことを判定すると、開始タイミング信号を発生する。そして演算部37Cは、開始タイミング信号が発生するとアクチュエータ駆動信号Saを出力する。なおこの閾値は、事前の試験で定めることになる。
【0039】
またアクティブ制御装置31は、演算部37Cにタイマ時限を計数するタイマ手段を設け、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、サーボモータによる位置決め制御における所定の動作時期から予め定めたタイマ時限が経過したことにより決定してもよい。所定の動作時期は、サーボモータによる位置決め制御の開始時期、停止指令が出力されたとき、または停止指令が出力される前後のいずれかの任意の時期とすることができる。この場合のタイマ時限の設定も、事前の試験で定めることになる。実際のタイマ時限の設定のためには、タイマ時限を調整するタイマ時限調整部を備えているのが好ましい。タイマ時限調整部を備えていれば、タイマ時限の設定を、成形品取出機の管理者が現場で適宜に行うことが可能になる。
【0040】
また変位振動検出部として、サーボモータのモータ電流信号若しくはモータのトルク信号またはモータ電流信号若しくはモータのトルク信号に比例する信号を、変位振動を検出する変位振動検出信号として出力するものを用いてもよい。
【0041】
またアクティブ制御装置31は、演算部37C内に、変位振動の振幅が予め定めた大きさ以上あるときの変位振動検出部33の出力(本実施の形態では位相補正部34の出力)をカットするフィルタ回路を設けても良い。このフィルタ回路から出力が出ているときには、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になっているものとして、演算部37Cは演算を実行する。フィルタ回路のカット周波数は、試験によって定めることになる。この場合も特別なセンサを設置する必要がないという利点が得られる。なおカット周波数を調整するカット周波数調整部をさらに設ければ、汎用性を高めることができる。
【0042】
またアクティブ制御装置は、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、変位振動検出部が検出した前記変位振動をA/D変換したときに得られるデジタル信号の数またはデジタル信号の信号幅の変化に基づいて決定してもよい。デジタル信号の有効数またはデジタル信号の信号幅の割合については、予備実験により適宜に定めればよい。なおA/D変換及びデジタル信号の計数並びに信号幅の計数を行う手段は、演算部37C内にプログラムによって実現すればよい。
【0043】
また変位振動検出部33として、サーボモータのモータ電流信号若しくはモータのトルク信号またはモータ電流信号若しくはモータのトルク信号に比例する信号を、変位振動を検出する変位振動検出信号として出力するものを用いてもよい。このように変位振動検出信号を用いると、特別なセンサを設置することなく、アクティブ制御の開始タイミングを定めることができる。具体的には、変位振動検出部33が、
図1に示した昇降フレーム19を水平方向に移動させるサーボ機構中のサーボモータ13のモータ電流信号若しくはモータのトルク信号またはモータ電流信号若しくはモータのトルク信号に比例する信号をサーボアンプ39から変位振動検出信号S1として検出することになる。この信号S1から変位振動周波数成分の情報を得れば、取出機構24や成形機の型の周囲に、取出ヘッド23の水平方向の振動の検出のために特別なセンサを設ける必要がなくなる。昇降フレーム19の上下方向の振動を抑制するためには、昇降フレーム19を上下方向に移動させるモータのモータ駆動用のサーボアンプ39の出力からモータ電流信号またはトルク信号を取得して電動アクチュエータ25を駆動すればよい。なおこの場合には、電動アクチュエータ25の取付位置を、電動アクチュエータ25が発生する振動が上下方向に向くように、電動アクチュエータ25の取付位置を変えればよい。
【0044】
図6(A)は、引き抜き動作時の取出機構24の振動状態をレーザ変位計(株式会社キーエンスがIL−S100の製品名で販売しているレーザ変位計)により測定した振動波形Aとサーボモータ13のトルク指令波形Bとを対比できるように表示した波形図である。ちなみにトルク指令波形Bは、富士電機株式会社がRYT201D5-LS2-Z25の商品名で販売しているサーボアンプのトルク指令出力端子から取り出しものである。波形Aと波形Bとを比較すると、位相のずれはあるものの、ピーク値で見ると、両波形A及びBは比例関係にあることが判る。このことは
図6(B)に示す通りである。トルク指令波形の絶対値とレーザ変位計の出力の絶対値のプロット結果からも確認できた。この関係はモータのモータ電流信号についても同様に現れていることが確認されている。両波形の第1ピーク及び第2ピークに着目してみると、両波形には0.03〜0.04秒の立ち上がりのずれ(進み)があることが判る。
【0045】
<サーボモータの位置決め制御とアクティブ制御との併用結果>
以下本実施の形態で用いるアクティブ制御装置におけるフィードバック制御の効果を確認した結果について
図7乃至
図10に基づいて説明する。まず
図7は、比較例であり、アクティブ制御を行わずに、サーボモータによる位置決め制御に加えて、サーボモータの位置決めサーボ装置が有する制振制御を用いた場合(ON)と制振制御を用いなかった場合(OFF)における、成形品の引抜動作開始位置から制振動作が完了するまでの複数種類の波形及び一部拡大波形を示す図である。
図7において、「サーボモータ帰還速度」の波形は、サーボモータによる位置決め制御をフィードバック制御で行う場合に使用するフィードバック速度信号である。そして「サーボモータ指令トルク」の波形は、フィードバック制御に使用するトルク指令である。また「ヘッドの変位量」の波形は、レーザ変位計の出力から検出した取出ヘッド23の変位量である。さらに「昇降フレームの加速度」の波形は、昇降フレーム19に確認用に設けた水平方向の加速度を検出する第3の加速度センサ(図示せず)の出力波形である。そして
図7において「区間A」は、引抜動作開始位置から引抜完了までの時間である。また「X1」は、サーボモータの位置決めサーボ装置による制振制御を行っていない場合(OFF)の波形であり、「X2」は、サーボモータの位置決めサーボ装置により制振制御を行っている場合(ON)の波形である。拡大図に付随して記載のように、サーボモータの位置決めサーボ装置により制振制御を行うと、目標位置到達時の振動の振幅が低減される。しかしながら、引抜動作完了後においても、サーボモータの位置決めサーボ装置による制振制御では、残留振動を確実に低減することができていない。
【0046】
図8は、アクティブ制御とサーボモータの位置決め制御及び制振制御を併用する場合(制振制御ON:波形Y2)と、アクティブ制御を行うが、サーボモータの制振制御を併用しない場合(制振制御OFF:波形Y1)の制御結果を示す複数種類の波形及び一部拡大波形を示す図である。
図8において、「区間B」がアクティブ制御を行っている区間である。この例では、「区間A」の終了時(変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になっているとき)、即ち引抜完了時からアクティブ制御を行った。
図8からは、取出ヘッド23の変位振動の振幅が大きいうちは、アクティブ制御だけでは(Y1の波形)変位振動の低減に時間がかかることと、サーボモータによる位置決め制御及び制振制御とアクティブ制御とを併用する場合(Y2)には、迅速に変位振動を低減することができ、且つ目標位置到達後の残留振動も低減できることが判る。
【0047】
図9は、アクティブ制御を行わずにサーボモータの位置決め制御だけを行った場合(Z1の波形)と、サーボモータによる位置決め制御と、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になっているときを決定するタイマ時限を用いてアクティブ制御を併用した場合(Z2の波形)の制御結果を示す複数種類の波形図及び一部拡大波形図である。この例では、アクティブ制御を開始するタイミングを決めるタイマ時限は、引抜動作開始時から0.5秒でアクティブ制御を開始するように定められている。
図9において「Active ON」の区間が、アクティブ制御が行われている区間である。
図9からは、タイマ時限の計数の完了をアクティブ制御開始信号として使用しても、タイマ時限の設定が適切であれば、サーボモータの位置決め制御とアクティブ制御の併用効果を確実に得られることが判る。
【0048】
<他の実施の形態>
上記実施の形態では、サーボモータの位置決め制御または位置決め制御及び制振制御により取出ヘッドの変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰した後または減衰したとみなせる状態になったときから、アクティブ制御を行っている。しかし市販のサーボモータ用のサーボ装置は、位置決め制御機能、所定の周波数の振動を制振する制振機能の他に、加速度変化率を所定の範囲内に抑えるジャーク制御機能を有している。本発明は、位置決めサーボ装置が位置決め制御と一緒に制振制御を行うように構成されているとき、位置決めサーボ装置が位置決め制御と一緒にジャーク制御を行うように構成されているとき、位置決めサーボ装置が位置決め制御と一緒に制振制御及びジャーク制御を行うように構成されている場合にも当然にして適用が可能である。
【0049】
図10の概念波形において、Aの波形はサーボ装置で位置決め制御だけを行った場合における、取出ヘッドの変位振動を模しており、Bの波形は、サーボ装置で位置決め制御と制振制御とを併用した場合における取出ヘッドの変位振動を模しており、Cの波形はサーボ装置で位置決め制御と制振制御とジャーク制御を併用した場合における取出ヘッドの変位振動を模している。
図10において、THはアクティブ制御の開始時期を決定するために設定した閾値である。この例では、閾値THと波形A〜Cの振幅の比較により、振幅が閾値TH以下に減衰した後に、アクティブ制御を開始するものとする。A´の波形はサーボ装置で位置決め制御を行った場合において、アクティブ制御を時刻T3から併用した場合における、取出ヘッドの変位振動を模しており、B´の波形は、サーボ装置で位置決め制御と制振制御とを行った上で、さらにアクティブ制御を時刻T2から併用した場合における取出ヘッドの変位振動を模しており、C´の波形はサーボ装置で位置決め制御と制振制御とジャーク制御を併用した上で、さらにアクティブ制御を時刻T1 から併用した場合における取出ヘッドの変位振動を模している。これらの波形からは、サーボ装置が有する各種の制御機能とアクティブ制御の併用が有効であることが判る。特に波形A、B及びCと波形A´、B´及びC´を対比すると判るように、サーボ装置の位置決め制御と、制振制御と、ジャーク制御とアクティブ制御を併用すると、早期に変位振動を抑制できるので、小形の電動アクチュエータでもアクティブ制御を有効に活用できることが判る。
【0050】
またアクティブ制御装置は、変位振動の振幅が予め定めた大きさまで減衰したとみなせる状態になったときを、成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号が出されたときして動作するようにしてもよい。成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号の発生時期は、サーボモータによる位置決め制御の開始時期よりも後で、完了指令が出力されるときよりも前に出される。そこでアクティブ制御装置の動作開始タイミングとして成形機からのエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号を利用することができる。このように成形機側から成形品取出機側に送信されてくるエジェクタ後退限信号、エジェクタ前進限信号、金型開閉中信号、金型開限信号または金型閉限信号を動作開始タイミングとして利用すると、タイミング決定のために特別な信号処理や、タイマ等を準備する必要がなくなるので、アクティブ制御装置の構成が簡単になる。
【0051】
さらにアクティブ制御装置31は、
図11に示すように取出機構24が成形品開放位置RPで停止動作をする際に動作状態にあってもよい。このようにすると、まだ完全に硬化していない成形品の変形を防止できる。そして成形品開放位置RPに、取出機構24が左右方向及び上下方向と直交する横行方向に変位振動しているときの横行変位振動を検出する変位センサ26を備えてもよい。そしてこの場合、アクティブ制御装置31は、変位センサ26の出力に基づいて横行変位振動を抑制する電動アクチュエータ(図示せず)を取出機構24にさらに実装してアクティブ制御を行うように構成する。このようにすると、成形品開放の際に成形品に加わる振動の大部分を抑制できる。