(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871093
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】調節可能なバラスト取付装置を備えた移動式クレーン
(51)【国際特許分類】
B66C 23/74 20060101AFI20210426BHJP
B66C 23/76 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
B66C23/74 D
B66C23/76 D
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-135937(P2017-135937)
(22)【出願日】2017年7月12日
(65)【公開番号】特開2018-12604(P2018-12604A)
(43)【公開日】2018年1月25日
【審査請求日】2020年5月22日
(31)【優先権主張番号】10 2016 008 822.2
(32)【優先日】2016年7月19日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597120075
【氏名又は名称】リープヘル−ヴェルク エーインゲン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Liebherr−Werk EhingenGmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケーニヒ ハインツ
(72)【発明者】
【氏名】エールベルガー フランツ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルム ハンス−ディーター
(72)【発明者】
【氏名】エーベルハルト ラルス
(72)【発明者】
【氏名】ケプラー ジャン
【審査官】
今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−088752(JP,A)
【文献】
特開2007−223787(JP,A)
【文献】
特開2012−126497(JP,A)
【文献】
米国特許第05586667(US,A)
【文献】
実開昭57−013588(JP,U)
【文献】
特表2018−509355(JP,A)
【文献】
実開昭48−022353(JP,U)
【文献】
特開2018−016442(JP,A)
【文献】
特開2016−147729(JP,A)
【文献】
特開2016−137998(JP,A)
【文献】
実開昭57−116693(JP,U)
【文献】
特開平11−079673(JP,A)
【文献】
米国特許第5598935(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 23/00 − 23/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体(20)と、
上記下部走行体(20)に対して回転軸回りに回転可能な上部旋回体(10)と、
上記上部旋回体(10)に連結可能なバラスト取付装置(100)と、
上記上部旋回体(10)に設けられた少なくとも1つの接続手段(11)と、
上記バラスト取付装置(100)に設けられた少なくとも2つの被接続手段(4,6)とを備え、
上記バラスト取付装置(100)は、上記被接続手段(4,6)を介して、上記上部旋回体(10)の上記回転軸からの距離が異なる複数の位置で上記上部旋回体(10)に連結可能である移動式クレーンであって、
上記バラスト取付装置(100)は、水平面内で湾曲したおよび/またはU字状のバラストフレーム(1)を有していて、鉛直軸回りの回転により相互に到達可能な2つの位置で上記上部旋回体(10)に連結可能であり、
上記バラスト取付装置(100)は、鉛直軸回りの180°の回転により相互に到達可能な2つの位置で上記上部旋回体(10)に連結可能である
ことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項2】
請求項1において、
上記被接続手段(4,6)は、上記接続手段(11)に対して同時に連結可能ではないことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記被接続手段(4,6)は、上記バラスト取付装置(100)の互いに対向する側に設けられている
ことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
上記被接続手段(4,6)は、上記バラスト取付装置(100)の重心から異なる距離だけ延びている
ことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項において、
上記バラスト取付装置(100)に設けられ、該バラスト取付装置(100)にウインチ(3)を連結するための少なくとも1つのウインチ接続手段(30)を備え、
上記ウインチ接続手段(30)は、特に、上記被接続手段(4,6)の一部として構成されている
ことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項において、
上記バラスト取付装置(100)に設けられ、該バラスト取付装置(100)を上記上部旋回体(10)に対して、および/またはベースプレートに対して移動させるための少なくとも1つのバラストシリンダ(2)を備えている
ことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項において、
上記被接続手段(4,6)のうち少なくとも1つは、上記バラスト取付装置(100)
に着脱可能に連結可能な中間フレームとして構成されている
ことを特徴とする移動式クレーン。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の移動式クレーンのためのバラスト取付装置(100)であって、
上記バラスト取付装置において相互に離間した位置または相互に回転した位置に設けられた少なくとも2つの被接続手段(4,6)を備えている
ことを特徴とするバラスト取付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下部走行体と、下部走行体に対して回転軸回りに回転可能な上部旋回体と、上部旋回体に連結可能なバラスト取付装置とを備えた移動式クレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
移動式クレーンは、その組立てのために建設現場において作業スペースを必要とし、当該スペースは移動式クレーンの完全で安全な操作を確保するために十分に大きい必要がある。しかしながら、建設現場では、壁、植物、別の作業装置、またはその他の障害物が作り出す突出部のために、限られたスペースまたは空間しか利用できないことが多い。
【0003】
必要とされる作業スペースは、実質的に2つの要因によって決まる。第1の要因は個々の支持装置によって装着状態に応じて定まる移動式クレーンの支持ベースであり、第2の要因としての上部旋回体の回転半径、すなわち下部走行体回りの上部旋回体の回転における当該上部旋回体の最外端もまた移動式クレーンの作業スペースを決める。概して、この上部旋回体の回転半径は、取り付けられたバラストプレートによって、またはバラストプレート取付装置によって影響される。なぜなら、組み付けられたバラスト取付装置は、バラストプレートを有していて、往々にして上部旋回体の最外側に突出するためである。
【0004】
上部旋回体の回転半径が短くなれば、一方では、移動式クレーンが必要とする作業スペースが明らかに小さくなる。しかしながら、他方では、バラスト重心から下部走行体回りの上部旋回体の回転軸までの距離が短くなる。このことは、しかしながら、負荷によって生じる負荷トルクに対して作用するトルクを低減させる。
【0005】
従来技術より、互いに物理的寸法が異なりかつ移動式クレーンの上部旋回体に必要に応じて着脱可能に接続されまたは接続可能な第1および第2バラスト取付装置を備えた移動式クレーンが知られている。用いられるバラスト取付装置は、上部旋回体の回転運動の径方向におけるバラスト取付装置の最外側の構成要素または最外側の端部によって表される上部旋回体の回転半径を規定する。支持ベースと上部旋回体の回転半径とは、移動式クレーンに対する第1または第2バラスト取付装置の選択的な装着によって互いに適合され得る。この解決方法は、上部旋回体の回転半径を最適化するが、2つの別々のバラスト取付装置が、設けられている必要があるか、または移動式クレーンのオペレータに利用可能に保たれている必要がある。
【0006】
従来技術より、移動式クレーンの上部旋回体の回転軸からバラスト取付装置までの間隔がバラストシリンダによって可変である移動式クレーンがさらに知られている。それによると、上部旋回体の回転半径がそれ相応に変化する。バラストシリンダを使用することは、移動式クレーンに対する様々な負荷に柔軟に対応することを可能とするが、設備のセットアップを全体として複雑化してしまうという欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この背景に対する本発明の目的は、この種の移動式クレーンであって、できるだけ少ない部品の追加によって、また移動式クレーンの複雑化を伴うことなく、その組立てのために建設現場において必要となる作業スペースを最小化できる移動式クレーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の前提部に係る移動式クレーンによって本発明にしたがって解決されるものであり、ここでは、少なくとも1つの接続手段が移動式クレーンの上部旋回体に設けられかつ少なくとも2つの被接続手段がバラスト取付装置に設けられ、バラスト取付装置は、被接続手段を介して、上部旋回体の回転軸からの距離が異なる複数の位置で上部旋回体に連結可能である。移動式クレーンの有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0009】
これに関して、バラスト取付装置の異なった連結は、特に移動式クレーンの組立ての間、とりわけ移動式クレーンの展開前に行われてもよく、そのために移動式クレーン自体が何らかの追加的なアクチュエータまたはその他複雑な拡張を有する必要はない。
【0010】
ここで、好ましい実施形態において、バラスト取付装置は、特に水平面内で湾曲したおよび/またはU字状のバラストフレームを有することが考えられる。
【0011】
これに関して、バラストフレームは、当該バラストフレームによって保持されるバラストまたはバラストプレートが、2つの被接続手段を介して、異なった距離で上部旋回体に連結可能となるように構成されていてもよい。ここで、バラスト取付装置の被接続手段は、バラスト取付装置のおよび取り付けられたバラストプレートの重心からの距離を異ならせて設けられていてもよく、また上部旋回体との対応する連結において当該上部旋回体に異なるトルクを導いてもよい。
【0012】
別の好ましい実施形態において、被接続手段は、接続手段に同時に連結可能ではないことが考えられる。これにより、その都度において被接続手段のうち1つのみが上部旋回体に連結可能であり、よって低トルクまたは高トルクのいずれかが必要に応じて導かれることが確保される。
【0013】
別の好ましい実施形態において、バラスト取付装置は、鉛直軸回りの回転、特に180°の回転により相互に到達可能な2つの位置で上部旋回体に連結可能であることが考えられる。回転により相互に到達可能な2つの位置の設定により、バラスト取付装置を水平面内で回転させ、それにより上部旋回体へのバラスト取付装置の対応する回転連結に対する少ない処理労力でバラストワゴンに異なるトルクを導くことが可能となる。ここで、有利には、移動式クレーンの組立てに用いられる補助ユニットを使用してもよい。しかしながら、セルフ式の組立てがまた同様の態様において可能である。
【0014】
ここで特に、被接続手段は、バラスト取付装置の互いに対向する側に設けられていてもよい。これにより、バラスト取付装置の組立てを簡易化することができ、また上記2つの位置において上部旋回体に異なる横方向トルクが導かれないことを容易に実現できる。
【0015】
また、好ましい実施形態において、被接続手段は、取付装置の重心から異なる距離だけ延びていてもよい。上部旋回体へのバラスト取付装置の対応する連結において、バラスト取付装置の質量に起因する上部旋回体への異なるトルクの導入は、使用される被接続手段に依存して生じる。
【0016】
別の好ましい実施形態において、バラスト取付装置にウインチを連結するための少なくとも1つのウインチ接続手段がバラスト取付装置に設けられていてもよく、ウインチ接続手段は特に被接続手段の一部として構成されていてもよい。ここで、ウインチは、バラスト取付装置の異なる領域に連結可能であってもよく、ウインチ接続手段は、バラスト取付装置の位置に応じてバラスト取付装置の異なる領域において使用可能である。これにより、バラスト取付装置の異なる位置においてウインチを使用することがシンプルな態様で可能となる。ウインチ接続手段が被接続手段の一部として構成されている実施形態において、上部旋回体へのバラスト取付装置の連結に使用されていない被接続手段を、バラスト取付装置へのウインチの接続に使用することが考えられる。これにより、フレキシブルなウインチ接続が、特にシンプルな態様で追加的な部品を必要とせずにもたらされ得る。
【0017】
また、別の好ましい実施形態において、上部旋回体に対しておよび/またはベースプレートに対してバラスト取付装置を移動させるための少なくとも1つのバラストシリンダがバラスト取付装置に設けられていることが考えられる。例えば、バラストシリンダによってバラスト取付装置を下部走行体から上部旋回体まで持ち上げることができ、その後バラスト装置を上部旋回体に連結してもよい。上部旋回体へのバラスト取付装置の連結後、バラストシリンダは、バラスト取付装置に設けられまたは取り付けられるべきバラストプレートまたはバラストを持ち上げるためにさらに動かされてもよい。その上にバラストプレートが配置され得るベースプレートは、この目的のためにバラストシリンダによって持ち上げられてもよい。バラストシリンダは、互いに直線的に移動可能なバラスト取付装置の残りの構造体にベースプレートを連結することができる。
【0018】
また、好ましい実施形態において、被接続手段のうち少なくとも1つは、バラスト取付装置に着脱可能に連結可能な中間フレームとして構成されていることが考えられる。この点において、中間フレームは、第1被接続手段と上部旋回体の接続手段との間に装着されるという点で、被接続手段の1つを置換または補完し得る。
【0019】
本発明は、さらに、請求項1〜9のいずれか1項に係る移動式クレーンのためのバラスト取付装置に関し、ここでは、相互に離間した位置および/または相互に回転した位置において少なくとも2つの被接続手段がバラスト取付装置に設けられる。ここで、上述したように、少なくとも2つの被接続手段を介して、2つの異なる位置でバラスト取付装置を移動式クレーンの上部旋回体に連結することが可能であり、当該2つの位置ではそれぞれに異なったトルクが上部旋回体に導かれる。バラスト取付装置は、さらに、移動式クレーンおよびそのバラスト取付装置に関して上述した特徴を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1a】
図1aは、本発明に係る移動式クレーンの細部図であって、バラスト取付装置が第1位置にある状態を示している。
【
図1b】
図1bは、本発明に係る移動式クレーンの斜視図であって、バラスト取付装置が第1位置にある状態を示している。
【
図2】
図2は、本発明に係る移動式クレーンの平面図であって、バラスト取付装置が第2位置にある状態を示している。
【
図3a】
図3aは、移動式クレーンの上部旋回体へのバラストマウントの連結を示す図である。
【
図3b】
図3bは、移動式クレーンの上部旋回体へのバラストマウントの連結を示す図である。
【
図3c】
図3cは、移動式クレーンの上部旋回体へのバラストマウントの連結を示す図である。
【
図3d】
図3dは、移動式クレーンの上部旋回体へのバラストマウントの連結を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の別の利点および詳細について、図面に例示された実施形態を参照して説明する。
【0022】
図1aは、本発明に係る移動式クレーンの部分図である。似たような部分図を示す
図1bでは、移動式クレーンの下部走行体20が底部に示されている。この下部走行体20上には上部旋回体10が当該下部走行体20に対して回転可能に設けられており、バラスト取付装置100がさらに上部旋回体10に連結可能に設けられている。バラスト取付装置100は、接続手段11および被接続手段4を介して上部旋回体10に連結される。接続手段11は上部旋回体10に関連付けられ、被接続手段は下部走行体20に関連付けられている。接続手段11および被接続手段4,6の各々は、バラスト取付装置100のバラストフレーム11において互いに横方向に設けられた2つの接続外形を有する。
【0023】
本発明によると、ある設定では建設現場でのスペース要求を最小化しかつ「後方傾斜」基準を改善するように小さくなり、別の設定では大きな負荷トルクに対応できるように大きくなる可変バラスト半径が提供される。
【0024】
図1aは、バラストシリンダ2を収容する湾曲または傾斜したバラストフレーム1を示している。ここで、バラストフレーム1は、追加的または代替的に、U字状であってもよい。バラストシリンダ2はバラストフレーム1の外側端部に設けられていてもよい一方、被接続手段4,6はバラストシリンダ2の間に位置するバラストフレーム1の中間領域に設けられていてもよい。バラストフレーム1は、5つの相互に角度をなす領域から形成されていてもよく、特に移動式クレーンの長手方向において延びる鉛直面に関して対称であってもよい。
【0025】
ウインチ3は、ウインチ接続手段30を介して湾曲バラストフレーム1に着脱可能に取り付けられている。ここで、ウインチ接続手段30は、被接続手段4,6の一部であってもよいし、被接続手段4,6とは別個に形成されていてもよい。この点において、バラスト取付装置100の連結に使用されていない被接続手段4,6をウインチ接続手段30として用いることが考えられる。ウインチ3およびバラストフレームは、バラストベースプレート7および必要に応じて別のバラストプレート5と共にバラスト13を形成している。上部旋回体10がまた確認され得る。上部旋回体10は、湾曲バラストフレーム1における被接続手段4,6への接続のための接続手段11を有する。接続手段11が被接続手段4,6に接続された場合、バラストプレート5の上昇または降下が公知の態様で行われ得る。同時に、第2被接続手段4または6は接続手段11に結合されない。
【0026】
被接続手段4,6は、移動式クレーンの長手方向に平行に延びる2つの支持構造体として構成されていてもよく、当該支持構造体の各前側端部は第1被接続手段4を形成し、当該支持構造体の後側端部は第2被接続手段6を形成している。バラストフレーム1に4つの支持構造体が設けられた実施形態も考えられ、互いに横方向に離間した2つの各支持構造体が第1または第2被接続手段4,6をそれぞれ形成する。ここで、第1または第2被接続手段4,6は、バラストフレーム1またはバラスト13およびバラストプレート5の全体重心から異なった距離だけ離れて延びていて、それにより第1および第2被接続手段4,6を介してバラストに異なるトルクが導かれることを可能としている。
【0027】
図1bには、下部走行体20およびバラストベースプレート7が示されている。バラストベースプレート7は、下部走行体2に2つの位置において配置され得る。よって、バラストベースプレート7は、異なるバラスト半径の設定のために下部走行体20上に配置可能である。本発明によると、湾曲バラストフレーム1は、追加的な第2被接続手段6を有する。被接続手段6は、接続手段11によって上部旋回体10に接続されるのに同様に適している。この場合、湾曲バラストフレーム1は180°回転させられて上部旋回体10に取り付けられ、上部旋回体10からバラスト13の全体重心までの距離が長くなる。このことは、
図1aおよび
図2を見比べることにより容易に認識できる。
【0028】
第2被接続手段6を有しかつ湾曲バラストフレーム1、特にその第1被接続手段に着脱可能に連結可能な着脱中間フレーム(図示せず)が、当然にまた、設けられていてもよい。この場合、1つの別個の部品、すなわち上記中間フレームを操作する必要がある。上述の湾曲バラストフレーム1が2つの別個の部品に分割されることも考えられる。バラスト取付装置100の異なる位置におけるウインチ3の位置が上部旋回体10に対して変化しないかまたは実質的に変化しない場合、2つ以上の接続手段が、ウインチ3またはウインチ接続手段30の設置のために、湾曲バラストフレーム1またはバラスト取付装置に設けられてもよい。ウインチ接続手段30は、ウインチ3を支持するための支持部と、代替的または追加的に、ウインチの領域に設けられてウインチ駆動部を移動式クレーン側のエネルギー源および/またはウインチ制御部に連結するための接続部とを有していてもよい。
【0029】
また
図1aからわかるように、第2被接続手段6は、移動式クレーンのバラスト半径が小さい状態において、バラストベースプレート7またはバラストプレート5よりも上部旋回体10の回転軸から離れていてもよい。この場合、第2被接続手段6または対応する支持構造体を鉛直軸回りに旋回させる少なくとも1つの旋回支持部8が設けられていてもよい。よって、第2被接続手段6をバラストベースプレート7上またはバラストプレート5上で十分に旋回させることが可能であり、それにより当該第2被接続手段6はもはや上部旋回体10の回転の最外径を決定しない。全ての被接続手段4,6の支持構造体を、旋回支持部8を介してバラストフレーム1の残りの構造体と対応させて連結することが同様に可能である。
【0030】
図3a〜
図3dは、バラストシリンダ2への、およびよって上部旋回体10への湾曲バラストフレーム1の接続または設置を示している。バラストベースプレート7は、下部走行体20における各バラスト半径に対して設けられた取付装置内に配置されている。また、別のバラストプレート5が必要に応じて既に配置される。
【0031】
湾曲バラストフレーム1は、クレーンに取り付けられる。これは原則として自己によってなされるが、補助クレーンによって実行されてもよい。また、ウインチ3は、湾曲バラストフレーム1に予め取り付けられていてもよい。
【0032】
バラストシリンダ2が、バラストベースプレート7の方へ移動させられ、接続手段7’と係合する(
図3b)。
【0033】
上部旋回体10とバラストシリンダ2との間で流体圧接続が確立される。これは間接的になされてもよい。そして、バラストシリンダ2が伸ばされ、その過程において、当該バラストシリンダ2は、バラストベースプレート7上で支持され、接続手段11が対応する被接続手段4または6と接続可能になるまで湾曲バラストフレーム1を持ち上げる(
図3c)。その後、接続手段11と被接続手段4または6との間で接続が確立される。
【0034】
バラストシリンダ2は、上記接続の確立後に再び収縮される。このプロセスにおいて、バラストベースプレート7が、下部走行体20から持ち上がり、その重量または対応するトルクを上部旋回体10に導き得る。
【0035】
バラストの再構成が建設現場で行われる場合、湾曲バラストフレーム1が原則として上部旋回体10に予め取り付けられ、各ステップがそれに応じて適用される。理解のために、
図3が、本発明に係る湾曲バラストフレーム1を備えたシステムよりもバラスト半径を大きくするための別のシステムを示していることに言及しておく必要がある。ここでは、変位シリンダが使用されている。それでも、組み立て方法は上記と同様である。
【符号の説明】
【0036】
1 バラストフレーム
2 バラストシリンダ
3 ウインチ
4 被接続手段
5 バラストプレート
6 第2被接続手段
7 バラストベースプレート
8 旋回支持部
10 上部旋回体
11 接続手段
13 バラスト
20 下部走行体
30 ウインチ接続手段
100 バラスト取付装置