(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接続部には、前記排水孔の周縁から下方に向かって延び、上端から下端に向かうにしたがって前記排水孔の中心に向かって傾斜したテーパー面が設けられている、請求項1に記載されたポータブルトイレ用排水容器。
前記排水孔よりも前記蓋体の縁側における前記蓋体の部位には、前記容器本体内の臭気が排出される空気孔が形成されている、請求項2に記載されたポータブルトイレ用排水容器。
前記蓋体を前記容器本体に取り付けたときにおいて、前記排水孔の下方に位置する前記容器本体の底面の部位には、前記蓋体に向かって突出した凸部が設けられている、請求項1から3までの何れか1つに記載されたポータブルトイレ用排水容器。
前記コネクタの前記コネクタ傾斜面と、前記接続部の前記傾斜面との間に設けられたパッキンを備えた、請求項6または7に記載されたポータブルトイレ用排水容器セット。
前記キャビネットは、前記ポータブルトイレ用排水容器が前記載置板に配置されたときにおいて、前記ポータブルトイレ用排水容器の左右両側における前記載置板の部位から上方に延びたガイド板を備えた、請求項11に記載されたポータブルトイレシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、負圧吸引式トイレにおいて、負圧タンクおよび真空ポンプを屋内に配置する場合、負圧タンクは、例えば、他の排水管路を介して排水容器が接続され、排水容器は、負圧タンクの下方に配置される。負圧タンクに溜まった排水は、自然流下によって、他の排水管路を通じて排水容器に流れる。
【0005】
排水容器に溜まった排水は、定期的に捨てられる。ここで、排水容器に溜まった排水を捨て易くするために、排水容器は、負圧タンクに接続された他の排水管路に着脱可能に接続されている。そのため、排水容器は、他の排水管路に対して着脱し易い構造であることが好ましい。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポータブルトイレに接続された真空タンクに排水管路を介して接続されるポータブルトイレ用排水容器であって、排水管路に着脱し易いポータブルトイレ用排水容器、ポータブルトイレ用排水容器セットおよびポータブルトイレシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るポータブルトイレ用排水容器は、ポータブルトイレに接続された真空タンクに、排水管路を介して接続され、前記ポータブルトイレから排出された排水が貯留されるポータブルトイレ用排水容器である。前記ポータブルトイレ用排水容器は、内部に空間を有する容器本体と、前記容器本体の上端に取り付けられる蓋体と、を備えている。前記蓋体には、上方に突出し、前記排水管路に設けられたコネクタに接続される接続部が設けれている。前記接続部の上部には、一方から他方に向かって下方に傾斜した傾斜面が形成されている。前記傾斜面には、前記排水管路から排出される排水が流れる排水孔が形成されている。
【0008】
上記ポータブルトイレ用排水容器によれば、コネクタを介してポータブルトイレ用排水容器を排水管路に接続させる場合、例えば、傾斜面の他方側の方向へ向かってポータブルトイレ用排水容器をスライド移動させながら、コネクタに近づける。このとき、傾斜面の下方に下がっている部位からコネクタに接触され、傾斜面がコネクタ側に徐々に押されながらコネクタの下方に接続部が配置される。そして、コネクタの下方に接続部が配置されたとき、排水管路とポータブルトイレ用排水容器とが連通した状態となる。また、ポータブルトイレ用排水容器をコネクタから取り外す場合には、傾斜面の一方側の方向へ向かってポータブルトイレ用排水容器をスライド移動させる。このとき、傾斜面によるコネクタ側への押す力が弱まりながら、コネクタから接続部が取り外される。よって、ポータブルトイレ用排水容器をスライド移動させることで、排水管路とポータブルトイレ用排水容器とを着脱させることができる。
【0009】
本発明の好ましい一態様によれば、前記接続部には、前記排水孔の周縁から下方に向かって延び、上端から下端に向かうにしたがって前記排水孔の中心に向かって傾斜したテーパー面が設けられている。
【0010】
上記態様によれば、排水孔を通過した排水は、テーパー面に沿って容器本体内に流れる。よって、ポータブルトイレ用排水容器内に流入した排水を飛散し難くすることができる。また、蓋体に排水を留まり難くすることができる。
【0011】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記排水孔よりも前記蓋体の縁側における前記蓋体の部位には、前記容器本体内の臭気が排出される空気孔が形成されている。
【0012】
上記態様によれば、空気孔は、臭気などの空気が通過する孔であり、排水が通過しないことが好ましい。ここでは、排水孔よりも蓋体の縁側の部位に空気孔が形成されており、排水孔を通過してテーパー面を流れる排水は、平面視において、空気孔から離れるように流れる。よって、容器本体の底面に到達して飛散した排水が空気孔を通過し難くすることができる。
【0013】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記蓋体を前記容器本体に取り付けたときにおいて、前記排水孔の下方に位置する前記容器本体の底面の部位には、前記蓋体に向かって突出した凸部が設けられている。
【0014】
上記態様によれば、排水孔を通過した排水は、容器本体内において、凸部に到達する。ここで、蓋体を容器本体に取り付けた状態において、排水孔から凸部までの距離は、排水孔から凸部が設けられていない容器本体の底面の部位までの距離よりも短くすることができる。よって、排水孔を通過した排水が容器本体内で飛散し難くすることができる。
【0015】
本発明の好ましい他の一態様によれば、水平面に対する前記傾斜面の角度は、5度〜30度である。
【0016】
ポータブルトイレ用排水容器をコンパクトにしたいという観点から、ポータブルトイレ用排水容器の高さは、低いことが好ましい。ポータブルトイレ用排水容器をコンパクトにするためには、水平面に対する傾斜面の角度は、小さい方が好ましい。また、ポータブルトイレ用排水容器の接続部とコネクタとを接続したとき、コネクタと傾斜面との間から排水を漏れなくするために、コネクタと傾斜面とのシール性を確保することが好ましい。水平面に対する傾斜面の角度を大きくする程、コネクタと傾斜面とは圧着されるため、シール性は確保される。そのため、水平面に対する傾斜面の角度は、大きい方が好ましい。そこで、本願出願人は、ポータブルトイレ用排水容器がある程度コンパクトであることと、コネクタと傾斜面とのシール性を確保することの両方が得られる傾斜面の角度を検討した。その結果、水平面に対する傾斜面の角度を5度〜30度にすることで、ポータブルトイレ用排水容器をある程度コンパクトにすることができると共に、コネクタと傾斜面とのシール性を確保することができることを見出した。上記態様によれば、水平面に対する傾斜面の角度を5度〜30度にすることで、コンパクトであり、かつ、コネクタと傾斜面との間から排水が好適に漏れ難くすることができるポータブルトイレ用排水容器を提供することができる。
【0017】
本発明に係るポータブルトイレ用排水容器セットは、上述した何れかのポータブルトイレ用排水容器と、前記排水管路に設けられ、前記ポータブルトイレ用排水容器の前記接続部と接続されるコネクタと、を備えている。前記傾斜面は、前記接続部の前端から後端に向けて下方に傾斜した面である。前記コネクタには、前記接続部に前記コネクタが接続されたときに、前記傾斜面の上方に位置し、前記コネクタの前端から後端に向けて下方に傾斜したコネクタ傾斜面が形成されている。
【0018】
上記ポータブルトイレ用排水容器セットによれば、コネクタを介してポータブルトイレ用排水容器を排水管路に接続させる場合、例えば、傾斜面の後側の方向へ向かってポータブルトイレ用排水容器をスライド移動させながら、コネクタに近づける。このとき、傾斜面の下方に下がっている部位からコネクタに接触され、傾斜面がコネクタ側に徐々に押されながらコネクタの下方に接続部が配置される。そして、コネクタの下方に接続部が配置されたとき、傾斜面とコネクタ傾斜面とが略平行になり、傾斜面とコネクタ傾斜面とのシール性をより確保することができる。よって、コネクタと接続部との間から排水が漏れ難くすることができる。
【0019】
本発明の好ましい一態様によれば、前記排水孔は、前後方向に長い長孔である。
【0020】
上記態様によれば、仮に、接続部とコネクタとの間に、前後方向の多少のずれが生じた場合であっても、排水孔は長孔であるため、排水孔によって排水管路とポータブルトイレ用排水容器とを連通させた状態にすることができる。よって、接続部とコネクタとの前後方向の多少のずれが生じ場合であっても、排水孔を通じて、排水管路から流れる排水をポータブルトイレ用排水容器に流すことができる。
【0021】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記コネクタの前記コネクタ傾斜面と、前記接続部の前記傾斜面との間に設けられたパッキンを備えている。
【0022】
上記態様によれば、パッキンによってコネクタ傾斜面と傾斜面との間のシール性をより確保することができる。よって、コネクタ傾斜面と傾斜面との間から排水がより漏れ難くすることができる。
【0023】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記パッキンは、前記コネクタに支持されている。
【0024】
上記態様によれば、コネクタから接続部を取り外した際、パッキンはコネクタに支持されている。コネクタに接続部を接続する際、パッキンがコネクタに支持された状態で、コネクタに接続部が接続される。そのため、パッキンを気にすることなく、コネクタに対する接続部の着脱を行うことができる。
【0025】
本発明に係るポータブルトイレシステムは、前記ポータブルトイレと、前記ポータブルトイレに接続された真空タンクと、前記真空タンクに接続された真空ポンプと、前記真空タンクに一端が接続された排水管路と、上述した何れかのポータブルトイレ用排水容器セットと、前記真空タンク、前記真空ポンプ、前記排水管路および前記ポータブルトイレ用排水容器が収容されるキャビネットと、を備えている。
【0026】
上記ポータブルトイレシステムによれば、上述した何れかのポータブルトイレ用排水容器セットを備えたポータブルトイレシステムを提供することができる。
【0027】
本発明の好ましい一態様によれば、前記キャビネットは、前記ポータブルトイレ用排水容器が載置される載置板と、前記載置板における前記ポータブルトイレ用排水容器が載置される部位よりも前方の部位に設けられ、上方に突出した係止突起と、を備えている。
【0028】
傾斜面とコネクタ傾斜面とは、共に傾斜しているため、コネクタに接続部を接続したとき、コネクタに対する接続部の位置がずれることで、コネクタに対するポータブルトイレ用排水容器の位置が徐々に前方にずれるおそれがある。しかしながら、上記態様によれば、載置板におけるポータブルトイレ用排水容器が載置される部位よりも前方の部位に係止突起が設けられているため、係止突起によって、ポータブルトイレ用排水容器による前方への移動が規制される。よって、コネクタに対する接続部の位置をずれ難くすることができる。
【0029】
本発明の好ましい他の一態様によれば、前記キャビネットは、前記ポータブルトイレ用排水容器が前記載置板に配置されたときにおいて、前記ポータブルトイレ用排水容器の左右両側における前記載置板の部位から上方に延びたガイド板を備えている。
【0030】
上記態様によれば、載置板にポータブルトイレ用排水容器を配置する際、ガイド板に沿ってポータブルトイレ用排水容器をスライド移動させる。このことで、ポータブルトイレ用排水容器を載置板の適切な箇所に配置し易い。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、ポータブルトイレに接続された真空タンクに排水管路を介して接続されるポータブルトイレ用排水容器であって、排水管路に着脱し易いポータブルトイレ用排水容器、ポータブルトイレ用排水容器セットおよびポータブルトイレシステムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るポータブルトイレ用排水容器(以下、排水容器という。)を備えたポータブルトイレシステムについて説明する。なお、ここで説明する実施形態は、本発明の実施形態に過ぎず、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。
【0034】
図1は、本実施形態に係るポータブルトイレシステム100を模式的に示す側面図である。
図1に示すように、ポータブルトイレシステム100は、真空式のトイレのシステムである。本実施形態では、ポータブルトイレシステム100は、負圧吸引式のトイレのシステムである。しかしながら、ポータブルトイレシステム100は、加圧式のトイレのシステムであってもよい。本実施形態に係るポータブルトイレシステム100は、ポータブルトイレ10と、排水機構20とを備えている。
【0035】
ポータブルトイレ10とは、主に高齢者および身障者などのいわゆる要介護者に使用されるトイレであり、介護用に好適に使用されるトイレである。また、ポータブルトイレ10は、床に固定されるトイレではなく、移動可能式のトイレである。なお、ポータブルトイレ10の具体的な構成は特に限定されない。ここでは、ポータブルトイレ10の構成の具体的な説明は省略するが、例えば、ポータブルトイレ10は、便などの排泄物が含まれる排水が排出される有底の容器を有する便器11と、使用者が座る便座12と、背もたれ13と、肘掛14などを備えている。更に、ポータブルトイレ10において、便器11の底部には、排水孔16が形成されている。
【0036】
排水機構20は、ポータブルトイレ10の便器11に排出された排泄物を含む排水を便器11から排出する機構である。本実施形態では、排水機構20は、真空式の機構であり、後述の真空タンク24を負圧にすることによって、排水を便器11から排出させる。すなわち、ここでは、排水機構20は、負圧吸引式の機構である。なお、排水機構20の具体的な構成は特に限定されない。本実施形態では、排水機構20は、給水タンク21と、給水ポンプ22と、真空タンク24と、真空ポンプ26と、第1排水管路31と、第2排水管路32と、キャビネット70と、排水容器セット40Aと、制御装置110(
図4参照)と、を備えている。
【0037】
給水タンク21および給水ポンプ22は、ポータブルトイレ10の便器11への給水を行うものである。給水タンク21には、水が溜められており、給水タンク21は、給水管路(図示せず)を介して便器11に接続されている。また、給水タンク21には、給水ポンプ22が接続されている。詳しい説明は省略するが、給水ポンプ22が駆動することによって、給水タンク21に溜められた水が上記給水管路を通じて便器11へ流れる。
【0038】
真空タンク24は、吸引孔24aを有する容器であり、所定の負圧に耐えうる耐圧性と、排水を一時的に収容するための所定の耐食性を有しているとよい。吸引孔24aは、真空タンク24に排水が入る孔である。本実施形態では、真空タンク24の底部には、排水孔24dが形成されている。真空ポンプ26は、真空タンク24を所定の真空状態にするポンプである。真空ポンプ26は真空タンク24に接続されている。図示は省略するが、真空ポンプ26は、例えば、圧力計を備え、この圧力計の計測値に基づいて予め定められた負圧を真空タンク24に形成するものであるとよい。
【0039】
第1排水管路31は、ポータブルトイレ10の便器11と、真空タンク24とを繋ぐものである。本実施形態では、第1排水管路31の一端は、便器11に形成された排水孔16に接続されている。第1排水管路31の他端は、真空タンク24の吸引孔24aに接続されている。なお、第1排水管路31の一部は、湾曲していてもよい。
【0040】
第2排水管路32は、真空タンク24と、排水容器セット40Aの後述する排水容器40とを繋ぐものである。本実施形態では、第2排水管路32は、上下方向に延びた管路である。第2排水管路32の一端は、真空タンク24の底部に形成された排水孔24dに接続されている。第2排水管路32の他端は、排水容器40に接続されている。なお、本実施形態では、第2排水管路32は、本発明の「排水管路」の一例である。
【0041】
なお、本実施形態では、排水機構20は、弁35aと、開放弁35bと、弁35cと、弁35dとを備えていてもよい。弁35aは、真空タンク24の吸引孔24aを開閉するためのものであり、例えば、吸引孔24aに設けられている。しかしながら、弁35aは、吸引孔24aに接続された第1排水管路31に設けられていてもよい。開放弁35bは、真空タンク24内の空気を開放させるための弁であり、真空タンク24に設けられている。弁35cは、真空タンク24の排水孔24dを開閉するためのものであり、例えば、排水孔24dに設けられている。しかしながら、弁35cは、排水孔24dに接続された第2排水管路32に設けられていてもよい。弁35dは、真空タンク24と真空ポンプ26との間に設けられている。なお、本実施形態では、弁35a、開放弁35b、弁35c、および、弁35dは、それぞれ電磁弁である。
【0042】
本実施形態では、真空ポンプ26が作動する際、真空タンク24の吸引孔24aに設けられた弁35a、開放弁35bおよび排水孔24dに設けられた弁35cは、それぞれ閉じられている。真空ポンプ26と真空タンク24との間に設けられた弁35dは、真空ポンプ26が真空タンク24内の空気を吸い、負圧を形成する際には開放されている。この状態で、真空タンク24は、真空ポンプ26によって空気が吸い出され、予め定められた圧力(例えば、絶対圧で大凡0.08MPa以下)まで減圧される。弁35dは、予め定められた圧力まで減圧され、かつ、真空タンク24が排水を引き込む際には閉じられる。
【0043】
予め定められた圧力まで減圧された真空タンク24の吸引孔24aに設けられた弁35aが開放されると、便器11に溜まった排水が第1排水管路31を通じて真空タンク24に引き込まれる。ここで、真空タンク24に排水が引き込まれる際には、真空ポンプ26に設けられた弁35dが閉じられているため、真空ポンプ26に排水が入るのが防止される。本実施形態では、真空タンク24の排水孔24dに設けられた弁35cが開かれると、真空タンク24内に溜まった排水は、第2排水管路32を通じて排水容器40に流れる。また、真空タンク24の排水孔24dに設けられた弁35cが開かれた際には、真空タンク24の開放弁35bが開かれる。このことによって、真空タンク24に溜まった排水が排水容器40に流れ易くなる。
【0044】
本実施形態では、排水機構20は、水位センサ37を備えていてもよい。水位センサ37は、排水容器40内の排水の水位を検出するセンサである。例えば、水位センサ37は、後述する仕切部材79a、79b(
図3参照)の何れかに設けられている。しかしながら、水位センサ37の位置は特に限定されない。また、水位センサ37の種類は特に限定されないが、例えば、水位センサ37は、非接触式のセンサであり、排水に接触することなく排水容器40内の排水の水位を検出するように構成されていてもよい。
【0045】
次に、キャビネット70について説明する。
図2は、キャビネット70の正面図である。
図3は、下扉76が開かれた状態を示すキャビネット70の正面図である。
図4は、上扉75および下扉76が開かれた状態を示すキャビネット70の正面図である。
図5は、
図4のV−V断面におけるキャビネット70の右側面断面図であり、スライド棚73が外枠71内に収容されている状態を示す図である。
図6は、排水容器40が取り出され、かつ、スライド棚73が前方にスライドされた状態を示す
図5相当図である。本実施形態では、図面中の符号Fは前を示し、符号Rrは後ろを示す。以下の説明では、符号Fの方向からキャビネット70を見たときの左、右、上および下が、それぞれキャビネット70の左、右、上、下を意味するものとする。図面中の符号L、R、UおよびDは、それぞれ左、右、上および下を意味するものとする。ただし、これら方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、キャビネット70の設置態様を何ら限定するものではない。
【0046】
図5に示すように、キャビネット70は、排水機構20を構成する構成要素の一部、および、排水容器セット40Aが収容されるものである。本実施形態では、キャビネット70には、真空タンク24、真空ポンプ26、第1排水管路31の一部(図示せず)、第2排水管路32および排水容器セット40Aが収容される。キャビネット70は、箱状に形成されており、前部が開口している。本実施形態では、
図3に示すように、キャビネット70は、外枠71と、スライド棚73(
図4参照)と、上扉75と、下扉76とを有している。
【0047】
図4に示すように、外枠71は、矩形状の底板72aと、左板72bと、右板72cと、後板72dと、天板72eとを有している。ここでは、底板72aは、本発明の「載置板」の一例である。左板72bは、底板72aの左端から上方に延びている。右板72cは、左板72bと左右方向に対向しており、底板72aの右端から上方に延びている。
図5に示すように、後板72dは、底板72aの後端から上方に延びている。後板72dの左端は左板72bの後端に接続され、後板72dの右端は右板72cの後端に接続されている。天板72eは、底板72aの上方に配置されており、左板72b、右板72cおよび後板72dのそれぞれの上端に接続されている。本実施形態では、外枠71によって囲まれた空間が収容空間78である。なお、本実施形態では、キャビネット70の下面(ここでは、底板72aの下面)の四隅には、キャスター79が回転可能に設けられていてもよい。
【0048】
図5および
図6に示すように、スライド棚73は、外枠71に対して前後方向にスライド可能なものである。本実施形態では、スライド棚73には、例えば、真空タンク24、真空ポンプ26、および、制御装置110が載置される。ここでは、スライド棚73の前部に、制御装置110が配置され、スライド棚73の後部に、真空タンク24および真空ポンプ26が配置される。スライド棚73は、矩形状であり、かつ、板状の棚であり、収容空間78を上下方向に2つの空間に区分けする。ここでは、
図4に示すように、スライド棚73によって、収容空間78は、スライド棚73の上方に位置する上側空間78aと、スライド棚73の下方に位置する下側空間78bに区分けされる。
【0049】
スライド棚73を前後方向にスライドさせる具体的な構成は特に限定されない。本実施形態では、
図4に示すように、キャビネット70は、スライド機構80を備えている。スライド機構80は、スライド棚73を外枠71に対して前後方向にスライドさせる機構である。本実施形態では、スライド機構80は、一対のガイドレール81a、81bと、摺動部材82a、82bと、を備えている。一対のガイドレール81a、81bは、スライド棚73のスライドをガイドするものである。一対のガイドレール81a、81bは、それぞれ前後方向に延びた部材である。ここでは、左側ガイドレール81aは、左板72bの内面(ここでは、右面)に設けられている。右側ガイドレール81bは、左側ガイドレール81aと左右方向で対向するように、右板72cの内面(ここでは、左面)に設けられている。摺動部材82a、82bは、一対のガイドレール81a、81bに摺動可能なものである。ここでは、摺動部材82a、82bは、それぞれ前後方向に延びたものである。具体的には、左側摺動部材82aは、スライド棚73の左端に設けられており、左側ガイドレール81aに摺動可能に係合している。右側摺動部材82bは、スライド棚73の右端に設けられており、右側ガイドレール81bに摺動可能に係合している。本実施形態では、摺動部材82a、82bが一対のガイドレール81a、81bに対して摺動自在に移動することで、スライド棚73は、前後方向に移動可能となる。
【0050】
なお、本実施形態では、
図6に示すように、キャビネット70には、スライド棚73が最も前に移動したときに、スライド棚73をロックするスライドロック機構83が設けられていてもよい。このスライドロック機構83の具体的な機構は特に限定されず、例えば、従来公知の機構であってもよい。
【0051】
図2に示すように、上扉75は、外枠71の前部かつ上部に設けられた扉である。具体的には、
図5に示すように、上扉75は、キャビネット70の前部の開口のうち、上側空間78aの開口部分および下側空間78bの上部の開口部分を開閉するものである。本実施形態では、
図2に示すように、上扉75は、矩形状の板状のものであり、外面(本実施形態では、前面)は平らな面となっている。ここでは、上扉75の外面には、取っ手など、使用者の手が把持されるものや、使用者が手を引っ掛ける凹みなどは形成されていない。
【0052】
上扉75は、外枠71の前端に取り外し可能に設けられている。本実施形態では、上扉75は、下扉76が下側空間78bを開放している状態において、外枠71に対して取り外し可能なように構成されている。ここでは、
図4に示すように、キャビネット70は、取り外し機構44を備えている。取り外し機構44によって、上扉75は、外枠71に着脱可能に設けられる。なお、取り外し機構44の具体的な構成は特に限定されない。
【0053】
図2に示すように、下扉76は、外枠71の前部かつ下部に設けられた扉である。具体的には、下扉76は、キャビネット70の前部の開口のうち、下側空間78b(
図4参照)の上部以外の開口部分を開閉するものである。下扉76は、上扉75の下方に配置される。本実施形態では、下扉76は、矩形状の板状のものであり、外面(本実施形態では、前面)は平らな面となっている。ここでは、上扉75と同様に、下扉76の外面には、使用者の手が把持されるものや、使用者が手を引っ掛ける凹みなどは形成されていない。本実施形態では、
図2および
図3に示すように、下扉76は、外枠71の一端に取り付けられており、外枠71の一端を軸にして、下側空間78bの少なくとも一部を開閉可能に回転する。ここでは、下扉76の右端は、ヒンジ76aを介して外枠71の右板72cの前端に固定されている。
【0054】
本実施形態では、
図3に示すように、キャビネット70は、下扉76の開閉をロックする扉ロック機構87を備えている。扉ロック機構87は、下扉76が下側空間78bを閉じている状態、すなわち、下扉76が外枠71の前端と接触している状態で下扉76の回転をロックする。なお、扉ロック機構87の具体的な構成は特に限定されない。ここでは、扉ロック機構87は、いわゆるラッチ式のロック機構である。
【0055】
本実施形態では、キャビネット70は、木製である。すなわち、外枠71、スライド棚73、上扉75および下扉76は、木製である。しかしながら、キャビネット70を形成する材質は特に限定されない。例えば、キャビネット70を構成する外枠71、スライド棚73、上扉75および下扉76の一部または全部は、プラスチックまたは金属によって形成されていてもよい。
【0056】
本実施形態では、
図3に示すように、外枠71の底面(ここでは、底板72aの上面)には、仕切部材79a、79bが設けられている。仕切部材79a、79bは、排水容器40をキャビネット70内に収容した際、排水容器40が他の部材と干渉することを防止するための板である。また、本実施形態では、排水容器40は前後方向にスライドさせながら、キャビネット70に収容される。そこで、仕切部材79a、79bは、排水容器40をスライドさせる際にガイドする役割を担う。ここでは、仕切部材79a、79bは、底板72aから上方に向かって延びている。詳しくは、左側仕切部材79aは、底板72aの左部の部位から左斜め上に向かって傾斜しながら延びている。右側仕切部材79bは、底板72aの右部の部位から右斜め上に向かって傾斜しながら延びている。左側仕切部材79aの下端と、右側仕切部材79bの下端との左右方向の距離は、排水容器40の左右方向の長さよりも若干長い。ここでは、左側仕切部材79aと右側仕切部材79bとの間のスペースに排水容器40が配置される。なお、本実施形態では、仕切部材79a、79bは、本発明の「ガイド板」の一例である。
【0057】
本実施形態では、キャビネット70には、リセットボタン101が設けられている。ここでは、制御装置110は、排水機構20によって、ポータブルトイレ10の便器11に溜まった排水を排出した回数である排水回数をカウントし、カウントされた回数は、制御装置110の記憶部114に記憶された排水回数変数に代入される。リセットボタン101は、この排水回数をリセットするためのボタンである。ここでは、使用者がリセットボタン101を押すことで、上記排水回数がリセットされる。なお、リセットボタン101の配置位置は特に限定されない。本実施形態では、リセットボタン101は、キャビネット70の底板72aに配置されている。詳しくは、リセットボタン101は、底板72aの左側仕切部材79aよりも左方の前側の部位に配置されている。しかしながら、リセットボタン101は、例えば、底板72aの右側仕切部材79bよりも右方の前側の部位に配置されていてもよい。
【0058】
次に、本実施形態に係る排水容器セット40Aについて説明する。
図7は、排水容器セット40Aの排水容器40およびコネクタ90の斜視図である。
図8は、
図7のVIII−VIII断面における排水容器40およびコネクタ90の側面断面図である。以下の排水容器セット40Aの排水容器40およびコネクタ90に関する説明において、排水容器40およびコネクタ90の前、後、左、右、上、下とは、排水容器40およびコネクタ90をキャビネット70内に配置したときの排水容器40およびコネクタ90の前、後、左、右、上、下のこという。排水容器セット40Aは、本発明の「ポータブルトイレ用排水容器セット」の一例である。排水容器セット40Aは、ポータブルトイレ10から排出された排水が貯留される容器のセットである。本実施形態では、
図7に示すように、排水容器セット40Aは、排水容器40と、コネクタ90とを備えている。
【0059】
排水容器40は、真空タンク24(
図5参照)から排出された排水が貯留されるものである。排水容器40は、本発明の「ポータブルトイレ用排水容器」の一例である。本実施形態では、
図4に示すように、排水容器40は、キャビネット70の底板72aに配置され、かつ、真空タンク24の下方に配置される。排水容器40には、第2排水管路32の他端が着脱可能に接続される。ここでは、排水容器40は、底板72aに沿って前から後ろに向かってスライド移動させ、
図5に示すように、排水容器40が真空タンク24の下方に位置したときに、第2排水管路32に接続されるように構成されている。ここでは、真空タンク24内の排水は、自然流下によって、排水容器40に流れる。本実施形態では、
図7に示すように、排水容器40は、容器本体41と、蓋体42とを備えている。
【0060】
図8に示すように、容器本体41は、所定の空間が形成された有底のものである。本実施形態では、容器本体41の後部の底面には、上方に突出した凸部45が形成されている。すなわち、容器本体41の後部の底面は、後方に向かうに従って、上方に盛り上がっており、凸部45によって段差が形成されている。
図7に示すように、凸部45は、左右方向において、左右方向の中心に向かうに従って、前方に凸となるように湾曲している。また、
図8に示すように、凸部45は、側面において、上方に凸となるように湾曲している。ここでは、例えば、容器本体41の上端から凸部45までの距離は、容器本体41の上端から容器本体41の前部の底面までの距離よりも短い。
【0061】
図9は、排水容器40の平面図である。本実施形態では、
図9に示すように、容器本体41の上端部には、使用者が把持するための取っ手46が設けられていてもよい。取っ手46は、容器本体41の左右両側面の上部を架け渡すように容器本体41に枢着されている。取っ手46は、略コの字状の形状である。
【0062】
次に、蓋体42について説明する。
図8に示すように、蓋体42は、容器本体41の上端に設けられ、容器本体41の内部の空間を覆うように配置される。本実施形態では、蓋体42には、接続部50が設けられている。接続部50は、コネクタ90を介して第2排水管路32の他端に接続される部位である。ここでは、接続部50は、蓋体42の後部の中央部分であって、蓋体42を容器本体41に配置した状態において、凸部45の上方における蓋体42の部位に形成されている。接続部50は、蓋体42の後部の中央部分から上方に向かって突出している。
【0063】
本実施形態では、接続部50の上部には、接続部50の前端から後端に向かって下方に傾斜した傾斜面51が形成されている。傾斜面51は、平らな面であり、コネクタ90を介して排水容器40を第2排水管路32に接続した際、後述するパッキン97と接触する面である。ここで、水平面に対する傾斜面51の角度R1は、5度から30度であり、好ましくは、5度から15度である。例えば、角度R1は、10度である。ここで、水平面とは、排水容器40をキャビネット70に収容したときの地面の面と平行な面のことである。
【0064】
接続部50の傾斜面51には、排水孔52および空気孔53が形成されている。排水孔52は、ポータブルトイレ10から排出された排水が通過する孔であり、第2排水管路32と容器本体41内の空間とを連通させる孔である。本実施形態では、排水孔52は、傾斜面51の前部に形成されている。詳しくは、蓋体42を容器本体41に配置した状態において、排水孔52は、容器本体41の凸部45の上方における傾斜面51の部位に形成されている。ここでは、
図9に示すように、排水孔52は、前後方向に長い長孔である。すなわち、排水孔52の前後方向の長さL11は、排水孔52の左右方向の長さL12よりも長い。
【0065】
本実施形態では、
図8に示すように、接続部50にはテーパー面55が形成されている。テーパー面55は、排水孔52の周縁から下方に延びた面である。ここでは、テーパー面55は、排水孔52から下方に向かうに従って排水孔52の中心に向かって傾斜している。よって、テーパー面55の下端に形成された孔56は、排水孔52よりも小さい。換言すると、孔56の面積は、排水孔52の面積よりも小さい。
【0066】
空気孔53は、排水容器40内の臭気を含む空気を外部へ逃がすための孔である。蓋体42を容器本体41に配置した際、空気孔53は、容器本体41内の空間と連通する。本実施形態では、空気孔53は、傾斜面51の後部であって、排水孔52よりも後方に位置する傾斜面51の部位に形成されている。しかしながら、空気孔53の位置は特に限定されない。例えば、空気孔53は、排水孔52よりも前方に位置していてもよい。また、空気孔53は、蓋体42の接続部50以外の部位に形成されていてもよい。ここでは、
図9に示すように、空気孔53の形状は、前部が矩形状であり、かつ、後部が円形状な形状であるが、排水孔52と同様に長孔形状であってもよい。また、ここでは、空気孔53は、排水孔52よりも小さい孔である。換言すると、空気孔53の面積は、排水孔52の面積よりも小さい。しかしながら、空気孔53は、排水孔52よりも大きくてもよいし、排水孔52と同じ大きさであってもよい。
【0067】
本実施形態では、
図7に示すように、蓋体42には、把手58が形成されていてもよい。把手58は、蓋体42の中央部分であって、接続部50よりも前方に位置する蓋体42の部位に設けられている。ここでは、把手58は、蓋体42の中央部分から上方に突出しており、把手58には、左右方向に貫通した把手孔58aが形成されている。使用者は、把手孔58aに手を挿入して把手58を掴むことで、蓋体42を持つことができる。
【0068】
なお、本実施形態では、
図9に示すように、排水容器40は、容器ロック部材65を備えている。容器ロック部材65は、容器本体41に対して蓋体42をロックするものである。ここでは、容器ロック部材65は、蓋体42の左右両側に1つずつ設けられている。
図10は、
図9のX−X断面における排水容器40の断面図である。本実施形態では、
図10に示すように、容器本体41の上端の周縁には、下方に開口した断面コの字状の本体側折り曲げ部61が形成されている。蓋体42の周縁には、下方に開口した断面コの字状の蓋側折り曲げ部62が形成されている。蓋体42を容器本体41に配置したとき、本体側折り曲げ部61を覆うように本体側折り曲げ部61上に蓋側折り曲げ部62が配置される。ここでは、蓋側折り曲げ部62の外周の左右両側の部位には、外側に突出したロック部材取付部63が形成されている。容器ロック部材65は、ロック部材取付部63に回転自在に設けられている。
【0069】
本実施形態では、容器ロック部材65は、板状の把手部66と、把手部66の一端に設けられ、前後方向に延びた回転軸67aが形成された軸受け部67と、軸受け部67に設けられたフック部68とを備えている。回転軸67aは、ロック部材取付部63に回転自在に支持されており、回転軸67aの回転に伴い、容器ロック部材65は回転する。フック部68は、断面コの字状であり、本体側折り曲げ部61および蓋側折り曲げ部62に下方から嵌め込まれるものである。本実施形態では、本体側折り曲げ部61上に蓋側折り曲げ部62を配置させている状態において、回転軸67aを軸にして把手部66の先端が下方に向かうように回転させる。このとき、容器ロック部材65のフック部68が本体側折り曲げ部61および蓋側折り曲げ部62に対して下方から嵌め込まれる。このことによって、容器本体41に対して蓋体42がロックされる。
【0070】
図8に示すように、コネクタ90は、第2排水管路32と排水容器40とを接続するための部材である。本実施形態では、コネクタ90は、第2排水管路32の他端に設けられており、排水容器40が前方から後方に向かってスライドして、コネクタ90の下方に位置したとき、コネクタ90と排水容器40の接続部50とが接続される。
図11は、コネクタ90の斜視図である。本実施形態では、
図11に示すように、コネクタ90は、コネクタ傾斜面91と、コネクタ側面92とを備えている。
図8に示すように、コネクタ傾斜面91は、コネクタ90に排水容器40が接続された際、排水容器40の傾斜面51と対向する面である。コネクタ傾斜面91は、前端から後端に向かって下方に傾斜している。コネクタ傾斜面91は、平らな面である。なお、水平面に対するコネクタ傾斜面91の角度R2は、水平面に対する傾斜面51の角度R1と略同じである。ここでは、角度R2は、5度から30度であり、好ましくは、5度から15度である。例えば、角度R2は、10度である。本実施形態では、コネクタ傾斜面91は、傾斜面51と同じ形状である。
【0071】
本実施形態では、コネクタ傾斜面91には、コネクタ排水孔93およびコネクタ空気孔94が形成されている。コネクタ排水孔93は、ポータブルトイレ10から排出された排水が通過する孔であり、第2排水管路32と、排水容器40の排水孔52とを連通させる孔である。本実施形態では、コネクタ排水孔93は、コネクタ傾斜面91の前部に形成されている。詳しくは、コネクタ排水孔93は、コネクタ90と排水容器40が接続された状態において、排水孔52の上方に位置するコネクタ傾斜面91の部位に形成されている。本実施形態では、コネクタ排水孔93の形状は、真円形状であるが、排水孔52と同様に、長孔形状であってもよい。ここでは、コネクタ排水孔93は、排水孔52よりも小さい。すなわち、コネクタ排水孔93の面積は、排水孔52の面積よりも小さい。
【0072】
なお、本実施形態では、コネクタ90のコネクタ排水孔93の周縁には、上方に延びた排水側接続筒95が設けられている。排水側接続筒95には、第2排水管路32の他端が接続される。ここでは、排水側接続筒95の外周面、および、第2排水管路32の他端部の内周面には、ねじ溝が形成されている。そのため、排水側接続筒95を第2排水管路32の他端部に挿入することで、コネクタ90は、第2排水管路32に固定される。
【0073】
コネクタ空気孔94は、排水容器40内の臭気を含む空気を外部へ逃がすための孔である。コネクタ90に排水容器40が接続されたとき、コネクタ空気孔94と、排水容器40の空気孔53とは連通する。本実施形態では、コネクタ空気孔94は、コネクタ傾斜面91の後部であって、コネクタ排水孔93よりも後方に位置するコネクタ傾斜面91の部位に形成されている。詳しくは、コネクタ空気孔94は、コネクタ90と排水容器40とが接続された状態において、排水容器40の空気孔53の上方に位置するコネクタ傾斜面91の部位に形成されている。ここでは、コネクタ空気孔94の形状は、真円形状であるが、長孔形状であってもよい。コネクタ空気孔94は、コネクタ排水孔93および空気孔53よりも小さい。すなわち、コネクタ空気孔94の面積は、コネクタ排水孔93の面積よりも小さく、空気孔53の面積よりも小さい。しかしながら、コネクタ空気孔94は、コネクタ排水孔93と同じ大きさであってもよいし、コネクタ排水孔93よりも大きくてもよい。また、コネクタ空気孔94は、空気孔53と同じ大きさであってもよいし、空気孔53よりも大きくてもよい。
【0074】
なお、本実施形態では、コネクタ空気孔94の周縁には、上方に延びた空気側接続筒96が設けられている。空気側接続筒96には、空気が通るチューブなどの管路(図示せず)が接続される。ここでは、空気側接続筒96の外周面、および、上記管路の内周面には、ねじ溝が形成されている。そのため、空気側接続筒96を上記管路に挿入することで、コネクタ90に上記管路が固定される。
【0075】
図11に示すように、コネクタ側面92は、コネクタ傾斜面91の周縁から下方に延びたものである。コネクタ側面92に囲まれるように空間が形成されており、その空間に排水容器40の接続部50の一部が嵌め込まれている。
【0076】
本実施液体では、
図8に示すように、コネクタ90と排水容器40の接続部50との間には、板状のパッキン97が設けられている。パッキン97は、多孔質の材料、例えばスポンジによって形成されている。本実施形態では、パッキン97は、コネクタ90のコネクタ側面92に囲まれるように配置されている。
図12は、パッキン97の平面図である。
図12に示すように、パッキン97は、パッキン本体97aと、支持部97bとを備えている。パッキン本体97aは、コネクタ傾斜面91と同様の形状をしている。ここでは、パッキン本体97aは、後方が円形形状であり、かつ、前方が矩形状である。
【0077】
本実施形態では、パッキン本体97aには、パッキン排水孔98aおよびパッキン空気孔98bが形成されている。パッキン排水孔98aは、パッキン本体97aの前部に形成されている。ここでは、
図8に示すように、パッキン97をコネクタ90に取り付けた状態において、パッキン排水孔98aは、コネクタ排水孔93の下方に位置するパッキン本体97aの部位に形成されている。本実施形態では、パッキン排水孔98aは、排水孔52よりも小さく、コネクタ排水孔93よりも若干大きい。すなわち、パッキン排水孔98aの面積は、排水孔52の面積よりも小さく、コネクタ排水孔93の面積よりも若干大きい。パッキン空気孔98bは、パッキン本体97aの後部に形成されている。ここでは、パッキン97をコネクタ90に取り付けた状態において、パッキン空気孔98bは、コネクタ空気孔94の下方に位置するパッキン本体97aの部位に形成されている。本実施形態では、パッキン空気孔98bは、空気孔53よりも小さく、コネクタ空気孔94よりも大きい。すなわち、パッキン空気孔98bの面積は、空気孔53の面積よりも小さく、コネクタ空気孔94の面積よりも大きい。
【0078】
図12に示すように、支持部97bは、パッキン本体97aの左右両側にそれぞれ2つずつ設けられている。詳しくは、左側の2つの支持部97bは、パッキン本体97aの左端の前部および後部に設けられており、左方に突出している。右側の2つの支持部97bは、パッキン本体97aの右端の前部および後部に設けられており、右方に突出している。4つの支持部97bの形状は、角柱形状である。本実施形態では、
図11に示すように、コネクタ90のコネクタ側面92のうち、左右両側の側面には、支持孔92aが2つずつ形成されている。これら支持孔92aにパッキン97の支持部97bがそれぞれ挿入されることで、パッキン97は、コネクタ90に支持されている状態となる。
【0079】
本実施形態では、
図3に示すように、キャビネット70の底板72aには、係止突起99が設けられている。この係止突起99は、底板72a上において、排水容器40をコネクタ90に接続した際、排水容器40がスライドすることで、排水容器40がコネクタ90から外れることを抑制するためのものである。
図5に示すように、係止突起99は、排水容器40がコネクタ90に接続されている状態において、排水容器40の前方に位置する底板72aの部位に形成されている。係止突起99は、排水容器40のすぐ前方に配置される。ここでは、係止突起99は、底板72aから上方に若干突出している。なお、係止突起99の形状および材質は特に限定されない。本実施形態では、係止突起99は、平面視において矩形状であり、金属によって形成されている。
【0080】
次に、制御装置110について説明する。
図13は、排水機構20のブロック図である。制御装置110は、ポータブルトイレ10の便器11内の排泄物が含まれる排水を排出する制御を行うものである。制御装置110は、マイクロコンピュータからなっている。制御装置110は、中央処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えている。ここでは、マイクロコンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、排泄物を排出する制御を行う。なお、ここでいうプログラムとは、いわゆるファームウェアのことである。
【0081】
本実施形態では、
図4に示すように、制御装置110は、キャビネット70に収容されている。詳しくは、制御装置110は、金属製の制御用ケース111に収容されている。
図13に示すように、制御装置110は、給水ポンプ22、真空ポンプ26、弁35a、開放弁35b、弁35c、弁35d、水位センサ37、および、リセットボタン101に接続され、給水ポンプ22、真空ポンプ26、弁35a、開放弁35b、弁35c、弁35d、水位センサ37、および、リセットボタン101を制御する。なお、制御装置110は、導線などの配線112を介して給水ポンプ22、真空ポンプ26、弁35a、開放弁35b、弁35c、弁35d、水位センサ37、および、リセットボタン101などと接続されている。ここでは、
図4に示すように、配線112の一部は、キャビネット70の底板72aにおける右側仕切部材79bよりも右方の部位に収容されている。なお、底板72aにおける右側仕切部材79bよりも右方の部位には、チューブなどの管路の一部が収容されていてもよい。
【0082】
ここでは、上記プログラムに沿って、給水ポンプ22、真空ポンプ26、弁35a、開放弁35b、弁35c、弁35d、水位センサ37、および、リセットボタン101の制御が行われることで、ポータブルトイレ10の便器11に溜まった排水が排出される。本実施形態では、
図13に示すように、制御装置110は、記憶部114と、カウント部115と、警告部116と、リセット部117とを備えている。記憶部114には、例えば、ポータブルトイレ10の便器11から排水が排出された回数である排出回数が代入される排出回数変数が記憶されている。カウント部115は、排水が排出された回数である排水回数をカウントするように構成されている。ここでは、ポータブルトイレ10の便器11から排水が排出されたとき、カウント部115は、排出回数変数に1をプラスする。警告部116は、上記排水回数が所定の回数以上になったとき、例えばスピーカ(図示せず)などを利用して、排水容器40に排水が溜まった旨の警告を発するように構成されている。また、警告部116は、水位センサ37によって検出された排水容器40内の排水の水位が所定の水位以上である場合、警告を発するように構成されている。例えば、リセットボタン101が押されたとき、リセットボタン101から制御装置110にリセット信号が送信される。そして、リセット信号を受信した後、リセット部117は、排水回数変数に0を代入し、排水回数をリセットするように構成されている。
【0083】
以上、本実施形態では、
図8に示すように、コネクタ90を介して排水容器40を第2排水管路32に接続させる場合、例えば、排水容器40の傾斜面51の他方側の方向(ここでは、後方)へ向かって排水容器40をスライド移動させながら、コネクタ90に近づける。このとき、傾斜面51の下方に下がっている部位からコネクタ90に接触され、傾斜面51がコネクタ90側に徐々に押されながらコネクタ90の下方に接続部50が配置される。そして、コネクタ90の下方に接続部50が配置されたとき、第2排水管路32と排水容器40とが連通した状態となる。そして、コネクタ90の下方に接続部50が配置されたとき、傾斜面51とコネクタ傾斜面91とが略平行になり、傾斜面51とコネクタ傾斜面91とのシール性をより確保することができる。よって、コネクタ90と接続部50との間から排水が漏れ難くすることができる。
【0084】
また、本実施形態では、排水容器40をコネクタ90から取り外す場合には、傾斜面51の一方側の方向(ここでは、前方)へ向かって排水容器40をスライド移動させる。このとき、傾斜面51がコネクタ90側への押す力が弱まりながら、コネクタ90から接続部50が取り外される。よって、排水容器40をスライド移動させることで、第2排水管路32と排水容器40とを着脱させることができる。
【0085】
本実施形態では、接続部50には、排水孔52の周縁から下方に向かって延び、上端から下端に向かうにしたがって排水孔52の中心に向かって傾斜したテーパー面55が設けられている。このことによって、排水孔52を通過した排水は、テーパー面55に沿って容器本体41内に流れる。よって、排水容器40内に流入した排水を飛散し難くすることができる。また、蓋体42に排水を留まり難くすることができる。
【0086】
本実施形態では、排水孔52よりも蓋体42の縁側における蓋体42の部位(ここでは、排水孔52よりも後方の蓋体42の部位)には、容器本体41内の臭気が排出される空気孔53が形成されている。空気孔53は、臭気などの空気が通過する孔であり、排水が通過しないことが好ましい。ここでは、排水孔52よりも蓋体42の縁側の部位に空気孔53が形成されており、排水孔52を通過してテーパー面55を流れる排水は、平面視において、空気孔53から離れるように流れる。よって、容器本体41の底面に到達して飛散した排水が空気孔53を通過し難くすることができる。
【0087】
本実施形態では、蓋体42を容器本体41に取り付けたときにおいて、排水孔52の下方に位置する容器本体41の底面の部位には、蓋体42に向かって突出した凸部45が設けられている。このことによって、排水孔52を通過した排水は、容器本体41内において、凸部45に到達する。ここで、蓋体42を容器本体41に取り付けた状態において、排水孔52から凸部45までの距離は、凸部が設けられていない容器本体における排水孔から容器本体の底面までの距離よりも短くすることができる。よって、排水孔52を通過した排水が容器本体41内で飛散し難くすることができる。
【0088】
キャビネット70をコンパクトにするためには、例えば排水容器40をコンパクトにするとよい。そこで、排水容器40をコンパクトにしたいという観点から、排水容器40の高さは、低いことが好ましい。排水容器40をコンパクトにするためには、水平面に対する傾斜面51の角度R1は、小さい方が好ましい。また、排水容器40の接続部50とコネクタ90とを接続したとき、コネクタ90と傾斜面51との間から排水を漏れなくするために、コネクタ90と傾斜面51とのシール性を確保することが好ましい。水平面に対する傾斜面51の角度R1を大きくする程、コネクタ90と傾斜面51とは圧着されるため、シール性は確保される。そのため、水平面に対する傾斜面51の角度R1は、大きい方が好ましい。そこで、本願出願人は、排水容器40がある程度コンパクトであることと、コネクタ90と傾斜面51とのシール性を確保することの両方が得られる傾斜面51の角度R1を検討した。その結果、水平面に対する傾斜面51の角度を5度〜30度にすることで、排水容器40をある程度コンパクトすることができると共に、コネクタ90と傾斜面51とのシール性を確保することができることを見出した。本実施形態によれば、水平面に対する傾斜面51の角度R1を5度〜30度にすることで、キャビネット70をコンパクトにすることができ、かつ、コネクタ90と傾斜面51との間から排水が好適に漏れ難くすることができる排水容器40を提供することができる。
【0089】
本実施形態では、
図9に示すように、排水孔52は、前後方向に長い長孔である。このことによって、仮に、接続部50とコネクタ90との間に、前後方向の多少のずれが生じ場合であっても、排水孔52は長孔であるため、排水孔52によって第2排水管路32と排水容器40とを連通させた状態にすることができる。よって、接続部50とコネクタ90との前後方向の多少のずれが生じ場合であっても、排水孔52を通じて、第2排水管路32から流れる排水を排水容器40に流すことができる。
【0090】
本実施形態では、
図8に示すように、コネクタ90のコネクタ傾斜面91と、接続部50の傾斜面51との間には、パッキン97が設けられている。このことによって、パッキン97によってコネクタ傾斜面91と傾斜面51との間のシール性をより確保することができる。よって、コネクタ傾斜面91と傾斜面51との間から排水がより漏れ難くすることができる。
【0091】
本実施形態では、パッキン97は、コネクタ90に支持されている。このことによって、コネクタ90から接続部50を取り外した際、パッキン97はコネクタ90に支持されている。コネクタ90に接続部50を接続する際、パッキン97がコネクタ90に支持された状態で、コネクタ90に接続部50が接続される。そのため、パッキン97を気にすることなく、コネクタ90に対する接続部50の着脱を行うことができる。
【0092】
本実施形態では、
図5に示すように、キャビネット70は、排水容器40が載置される底板72aと、底板72aにおける排水容器40が載置される部位よりも前方の部位に設けられ、上方に突出した係止突起99と、を備えている。傾斜面51とコネクタ傾斜面91とは、共に傾斜しているため、コネクタ90に接続部50を接続したとき、排水容器40がスライドしてコネクタ90に対する接続部50の位置がずれることで、コネクタ90に対する排水容器40の位置が徐々に前方にずれるおそれがある。特に、排水容器40に排水が入っていない場合には、排水容器40の位置が前方にずれ易い。しかしながら、本実施形態によれば、底板72aにおける排水容器40が載置される部位よりも前方の部位に係止突起99が設けられているため、係止突起99によって、排水容器40による前方への移動が規制される。よって、コネクタ90に対する接続部50の位置をずれ難くすることができる。
【0093】
本実施形態では、
図3に示すように、キャビネット70は、排水容器40が底板72aに配置されたときにおいて、排水容器40の左右両側における底板72aの部位から上方に延びた仕切部材79a、79bを備えている。このことによって、底板72aに排水容器40を配置する際、仕切部材79a、79bに沿って排水容器40をスライド移動させる。このことで、排水容器40を底板72aの適切な箇所に配置し易い。
【0094】
なお、第2排水管路32の他端、および、排水容器40の接続部50の何れかには、排水容器40が第2排水管路32に接続されたときには、開放し、排水容器40が第2排水管路32から取り外されたときには、閉鎖するシャッターなどの開閉機構が設けられていてもよい。