特許第6871125号(P6871125)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871125
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】バルコニーの施工方法およびバルコニー
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/00 20060101AFI20210426BHJP
【FI】
   E04B1/00 501M
   E04B1/00 501G
【請求項の数】6
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-192184(P2017-192184)
(22)【出願日】2017年9月29日
(65)【公開番号】特開2019-65584(P2019-65584A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】安井 英明
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 竜治
【審査官】 河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−183947(JP,A)
【文献】 特開2006−249677(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0005975(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームを組んで床組部を形成し、前記床組部に複数のデッキ材を並設して構成されるバルコニーの施工方法であって、
前記フレームの側面および建物躯体の外壁面のいずれにも取付け可能な第一持出し材と、前記第一持出し材の側面、前記フレームの側面および前記外壁面のいずれにも取付け可能に構成されていると共に前記第一持出し材の幅寸法よりも短い幅寸法とされた第二持出し材と、前記第一持出し材および前記第二持出し材のいずれにも取付け可能であると共に当該取付け部分から前記デッキ材の上面までにわたって配置されるカバー材とを用意し、
前記カバー材と前記第一持出し材および前記第二持出し材のうちの少なくとも一方とを選択し、選択した選択部材を組み込んで前記床組部を形成し、
前記第一持出し材を選択した場合には前記第一持出し材に、
前記第二持出し材を選択した場合には前記第二持出し材に、
前記第一持出し材および前記第二持出し材を選択した場合には前記第二持出し材に、
デッキ材受けまたは根太掛けが取り付けられる
ことを特徴とするバルコニーの施工方法。
【請求項2】
フレームを組んで形成した床組部と、前記床組部に並設した複数のデッキ材とによって構成されるバルコニーであって、
前記フレームの側面または建物躯体の外壁面のいずれにも取付け可能な第一持出し材と、前記第一持出し材の側面、前記フレームの側面または前記外壁面のいずれにも取付け可能に構成されていると共に前記第一持出し材の幅寸法よりも短い幅寸法とされた第二持出し材と、前記第一持出し材または前記第二持出し材のいずれにも取付け可能であると共に前記取付け部分から前記デッキ材の上面までにわたって配置されるカバー材とのうち、前記カバー材と前記第一持出し材および前記第二持出し材のうちの少なくとも一方とが選択部材として前記床組部に組み込まれており、
前記第一持出し材を選択した場合には前記第一持出し材に、
前記第二持出し材を選択した場合には前記第二持出し材に、
前記第一持出し材および前記第二持出し材を選択した場合には前記第二持出し材に、
デッキ材受けまたは根太掛けが取り付けられている
ことを特徴とするバルコニー。
【請求項3】
請求項2に記載のバルコニーにおいて、
前記第二持出し材および前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、
前記第二持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記床組部において建物躯体の入隅部を構成する外壁面に取付け可能に配置されており、
前記第二持出し材の長手方向に沿った他方の側面には、前記デッキ材受けが取り付けられており、
前記カバー材は、前記デッキ材受けよりも上方に配置されて前記第二持出し材に取り付けられている
ことを特徴とするバルコニー。
【請求項4】
請求項2に記載のバルコニーにおいて、
前記第一持出し材および前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、
前記第一持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記フレームに取り付けられており、
前記第一持出し材の長手方向に沿った他方の側面には、前記根太掛けが取り付けられており、
前記カバー材は、前記根太掛けよりも上方に配置されて前記第一持出し材に取り付けられている
ことを特徴とするバルコニー。
【請求項5】
請求項2に記載のバルコニーにおいて、
前記第一持出し材、前記第二持出し材および前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、
前記第一持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記フレームに取り付けられており、
前記第二持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記第一持出し材の長手方向に沿った他方の側面に取り付けられており、
前記第二持出し材の長手方向に沿った他方の側面には、前記デッキ材受けが取り付けられており、
前記カバー材は、前記デッキ材よりも上方に配置されて前記第二持出し材に取り付けられている
ことを特徴とするバルコニー。
【請求項6】
請求項に記載のバルコニーにおいて、
前記フレームの長手方向に沿った一方の側面に前記第一持出し材が取り付けられており、
前記フレームの長手方向に沿った他方の側面に前記デッキ材受けが取り付けられており、
前記フレームの他方の側面に取り付けられた前記デッキ材受けの上方には、前記カバー材が取り付けられている
ことを特徴とするバルコニー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、戸建て住宅等の建物躯体の外壁の出隅部や入隅部に設置される各種バルコニーの施工方法およびバルコニーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特殊形状のバルコニーとして、建物躯体の出隅部に設置される出隅納まりのバルコニーや、建物躯体の入隅部に設置される入隅納まりのバルコニーなどが一般に知られている。これらのバルコニーでは、それぞれの納まりの違いから、出隅用や入隅用の専用部材が桁材、梁材や根太などとして用いられる。このため、部材コストが高くなり、部材点数が多くなって管理が煩雑であった。
【0003】
そこで、例えば特許文献1に記載されているように、上記の専用部材に代えて、一方の側部に根太載置部が形成された桁材アタッチメントや、一方の側部に床材載置部が形成された梁材アタッチメントを備え、桁材アタッチメントおよび梁材アタッチメントを背合わせ状態や重ね合わせ状態で接合して用いたり、梁材アタッチメントなどを単体で用いたりすることで、前述した各種のバルコニー同士において桁材、梁材や根太などを構成可能とすることが知られている。このように各アタッチメントを組み合わせることで、専用部材を備える場合よりも部材コストを抑えることができ、部材点数を少なくして管理を簡略化できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−183947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のバルコニーでは、桁材アタッチメントや梁材アタッチメント自体に根太載置部や床材載置部が形成されているので、桁材アタッチメントや梁材アタッチメントによって構成される桁材や根太に対してこれらの幅方向における根太載置部や床材載置部の位置を調整することができず、構成可能なバルコニーの種類を増やすことが困難である。
例えば、建物躯体の入隅部および出隅部の双方がある外壁部分に沿って躯体側出幅違い納まりのバルコニーを組み立てようとしても、この納まりのバルコニーでは、入隅部および出隅部の双方を構成する奥行方向に沿った外壁面にデッキ材受けとするアタッチメントを取り付ける位置と、出隅部を構成する間口方向に沿った外壁面に中間根太とするアタッチメントを取り付ける位置とが異なる位置となってしまい、長さ寸法が揃えられた根太やデッキ材を前述したアタッチメントの根太載置部や床材載置部で受けられる取り合いとすることが困難である。なお、このように、上記各位置が異なるのは、中間根太を建物躯体の柱部にネジ止めするために建物躯体の外壁材の厚さ寸法を考慮することで、中間根太の位置が奥行方向に沿った外壁面から離れた位置に配置せざるを得ないためである。
【0006】
本発明の目的は、各種のバルコニーを構成することができ、部材コストの削減および管理の簡略化を図ることができるバルコニーの施工方法およびバルコニーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のバルコニーの施工方法は、フレームを組んで床組部を形成し、前記床組部に複数のデッキ材を並設して構成されるバルコニーの施工方法であって、前記フレームの側面および建物躯体の外壁面のいずれにも取付け可能な第一持出し材と、前記第一持出し材の側面、前記フレームの側面および前記外壁面のいずれにも取付け可能に構成されていると共に前記第一持出し材の幅寸法よりも短い幅寸法とされた第二持出し材と、前記第一持出し材、前記第二持出し材および前記フレームのいずれにも取付け可能であると共に当該取付け部分から前記デッキ材の上面までにわたって配置されるカバー材とを用意し、前記カバー材を選択し、または、前記カバー材と前記第一持出し材および前記第二持出し材のうちの少なくとも一方とを選択し、選択した選択部材を組み込んで前記床組部を形成することを特徴とする。
本発明のバルコニーの施工方法によれば、第一持出し材および第二持出し材を用いずにカバー材をフレームに取り付けた構成、カバー材を第一持出し材に取り付けた構成、カバー材を第二持出し材に取り付けた構成や、第一持出し材に取り付けた第二持出し材にカバー材を取り付けた構成とすることが選択できる。このため、フレーム、第一持出し材または第二持出し材に対して根太掛けやデッキ材受けを取り付けることで、根太やデッキ材に対するフレームの取り合いの選択幅を広げることができる。これにより、各種のバルコニーを構成することができ、また、各種バルコニー間で共通の各持出し材やカバー材を適用できるので部材コストの削減および管理の簡略化を図ることができる。更に、フレーム、第一持出し材または第二持出し材にカバー材を取り付けることで、フレーム、第一持出し材または第二持出し材とデッキ材との隙間を上方から覆うことができる。
【0008】
本発明のバルコニーは、フレームを組んで形成した床組部と、前記床組部に並設した複数のデッキ材とによって構成されるバルコニーであって、前記フレームの側面または建物躯体の外壁面のいずれにも取付け可能な第一持出し材と、前記第一持出し材の側面、前記フレームの側面または前記外壁面のいずれにも取付け可能に構成されていると共に前記第一持出し材の幅寸法よりも短い幅寸法とされた第二持出し材と、前記第一持出し材、前記第二持出し材または前記フレームのいずれにも取付け可能であると共に前記取付け部分から前記デッキ材の上面までにわたって配置されるカバー材とのうち、前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、または、前記カバー材と前記第一持出し材および前記第二持出し材のうちの少なくとも一方とが選択部材として前記床組部に組み込まれていることを特徴とする。
本発明のバルコニーによれば、第一持出し材および第二持出し材を用いずにカバー材をフレームに取り付けた構成、カバー材を第一持出し材に取り付けた構成、カバー材を第二持出し材に取り付けた構成や、第一持出し材に取り付けた第二持出し材にカバー材を取り付けた構成とすることが選択できる。このため、フレーム、第一持出し材または第二持出し材に対して根太掛けやデッキ材受けを取り付けることで、根太やデッキ材に対するフレームの取り合いの選択幅を広げることができる。これにより、各種のバルコニーを構成することができ、また、各種バルコニー間で共通の各持出し材やカバー材を適用できるので部材コストの削減および管理の簡略化を図ることができる。更に、フレーム、第一持出し材または第二持出し材にカバー材を取り付けることで、フレーム、第一持出し材または第二持出し材とデッキ材との隙間を上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
【0009】
本発明のバルコニーでは、前記第二持出し材および前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、前記第二持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記床組部において建物躯体の入隅部を構成する外壁面に取付け可能に配置されており、前記第二持出し材の長手方向に沿った他方の側面には、デッキ材受けが取り付けられており、前記カバー材は、前記デッキ材受けよりも上方に配置されて前記第二持出し材に取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、第二持出し材を建物躯体の片入隅部や両入隅部を構成する外壁面にそれぞれ取り付けることで、片入隅納まりや両入隅納まりのバルコニーを構成することができる。更に、第二持出し材にカバー材を取り付けることで、第二持出し材とデッキ材との隙間をカバー材によって上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
【0010】
本発明のバルコニーでは、前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、前記フレームの長手方向に沿った両側面にはデッキ材受けまたは根太掛けがそれぞれ取り付けられており、前記カバー材は、前記デッキ材受けまたは前記根太掛けよりも上方の位置で前記フレームの長手方向に沿った両側面側にそれぞれ取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、フレームの一方の側面側において根太掛けに受けられる根太上のデッキ材とフレームの他方の側面側において根太掛けに受けられる根太上のデッキ材とを連結した連結構造のバルコニー、例えば奥行連結納まりのバルコニーを構成することができる。更に、カバー材がフレームの両側面側にあるので、フレームに対して両側面側にあるデッキ材と当該フレームとの隙間をカバー材によってそれぞれ上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
また、建物躯体の入隅部を構成する二つの外壁面にそれぞれ沿って配置される基本バルコニー部と、二つの基本バルコニー部に連続した入隅バルコニー部との連続部分における中間根太として前述したカバー材付きのフレームを適用することで、基本バルコニー部および入隅バルコニー部のデッキ材を中間根太によって連結した連結構造とされた入隅納まりのバルコニーを構成することができる。更に、この入隅納まりのバルコニーにおいても、フレームに対して両側面側にあるデッキ材と当該フレームとの隙間をカバー材によってそれぞれ上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
【0011】
本発明のバルコニーでは、前記第一持出し材および前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、前記第一持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記フレームに取り付けられており、前記第一持出し材の長手方向に沿った他方の側面には、根太掛けが取り付けられており、前記カバー材は、前記根太掛けよりも上方に配置されて前記第一持出し材に取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、建物躯体の出隅部を構成する二つの外壁面にそれぞれ沿って配置される基本バルコニー部と、二つの基本バルコニー部に連続した出隅バルコニー部との連続部分における中間根太として前述したフレームを適用することで、出隅納まりのバルコニーを構成することができる。ここで、中間根太としてのフレームには、第一持出し材が取り付けられており、この第一持出し材に根太掛けが取り付けられているので、フレームが出隅部のコーナーエッジから離れた位置に配置されても根太との取り合いを第一持出し材によって調整することができる。更に、第一持出し材とデッキ材との隙間はカバー材によって上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
【0012】
本発明のバルコニーでは、前記第一持出し材、前記第二持出し材および前記カバー材が選択部材として前記床組部に組み込まれており、前記第一持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記フレームに取り付けられており、前記第二持出し材の長手方向に沿った一方の側面は、前記第一持出し材の長手方向に沿った他方の側面に取り付けられており、前記第二持出し材の長手方向に沿った他方の側面には、デッキ材受けが取り付けられており、前記カバー材は、前記デッキ材よりも上方に配置されて前記第二持出し材に取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、建物躯体の入隅部および出隅部を構成する外壁面のうち前記出隅部のみを構成する外壁面に取り付けられる梁材を前述した第一、第二持出し材、デッキ材受けおよびカバー材が取り付けられたフレームによって構成することで、奥行方向における奥側が入隅部に納められ、前方側が突出した片入隅途中納まりのバルコニーや、両入隅納まりのバルコニーを構成することができる。更に、第二持出し材とデッキ材との隙間はカバー材によって上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
【0013】
本発明のバルコニーでは、前記フレームの長手方向に沿った一方の側面に前記第一持出し材が取り付けられており、前記フレームの長手方向に沿った他方の側面にデッキ材受けが取り付けられており、前記フレームの他方の側面に取り付けられたデッキ材受けの上方には、前記カバー材が取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、建物躯体の入隅部および出隅部を構成する外壁面のうち前記出隅部のみを構成する外壁面に取り付けられる中間根太を前述した第一、第二持出し材、デッキ材受けおよびカバー材が取り付けられたフレームによって構成することで、建物躯体の入隅部に沿った入隅側バルコニー部と、建物躯体の出隅部に沿った出隅側バルコニー部とが中間根太としてのフレームの両側面側に配置された躯体側出幅違いのバルコニーを構成することができる。更に、フレームの両側面とデッキ材との各隙間はカバー材によってそれぞれ上方から覆うことができ、デッキ材との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各種のバルコニーを構成することができ、部材コストの削減および管理の簡略化を図ることができるバルコニーの施工方法およびバルコニーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るバルコニーの各種納まりを示す概略図。
図2】前記バルコニーに適用される各種部材を示す説明図。
図3】本発明の第1実施形態に係る片入隅納まりのバルコニーを示す平面図。
図4図3に示すIV−IV線に沿った断面図。
図5】本発明の第3実施形態に係る入隅納まりのバルコニーを示す平面図。
図6図5に示すVI−VI線に沿った断面図。
図7】本発明の第4実施形態に係る出隅納まりのバルコニーを示す平面図。
図8図7に示すVIII−VIII線に沿った断面図。
図9】本発明の第5実施形態に係る片入隅途中納まりのバルコニーを示す平面図。
図10図9に示すX−X線に沿った断面図。
図11】本発明の第7実施形態に係る躯体側出幅違い納まりのバルコニーを示す平面図。
図12図11に示すXII−XII線に沿った断面図。
図13】本発明の第8実施形態に係るバルコニーを示す平面図。
図14図13に示すXIV−XIV線に沿った断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1(A)〜(H)は、戸建て住宅等の建物躯体の外壁に対する各種納まりのバルコニー10A〜10Hを示しており、これらの8種類の納まりのバルコニー10A〜10Hは、図2に示すカバー材20や、第一持出し材30、第二持出し材40などの各種部材を用いて組み立てられている。
図1(A)に示すバルコニー10Aは、建物躯体の入隅部2に設置される片入隅納まりのバルコニーであり、第1実施形態として説明する。図1(B)に示すバルコニー10Bは、建物躯体の入隅部2が左右両側にある両入隅部に設置される両入隅納まりのバルコニーであり、第2実施形態として説明する。図1(C)に示すバルコニー10Cは、建物躯体の入隅部2に沿って設置される入隅納まりのバルコニーであり、第3実施形態として説明する。図1(D)に示すバルコニー10Dは、建物躯体の出隅部4に沿って設置される出隅納まりのバルコニーであり、第4実施形態として説明する。図1(E)に示すバルコニー10Eは、建物躯体の入隅部2および出隅部4がある外壁部分に設置される片入隅納まりのバルコニーであり、第5実施形態として説明する。図1(F)に示すバルコニー10Fは、建物躯体の入隅部2および出隅部4が左右両側にある外壁部分に設置される両入隅納まりのバルコニーであり、第6実施形態として説明する。図1(G)に示すバルコニー10Gは、建物躯体の入隅部2および出隅部4の双方がある外壁部分に設置される躯体側出幅違い納まりのバルコニーであり、第7実施形態として説明する。図1(H)に示すバルコニー10Hは、建物躯体の外壁面2Dに沿って設置され、奥行方向においてデッキ材12同士がフレームによって連結される奥行連結納まりのバルコニーであり、第8実施形態として説明する。
以下の説明では、バルコニー10A〜10Hの間口方向をX軸方向とし、バルコニー10A〜10Hの上下方向をY軸方向とし、バルコニー10A〜10Hの奥行方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交している。
【0017】
先ず、各種バルコニー10A〜10Hを組み立てるのに選択される選択部材としてのカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40と、第一持出し材30や第二持出し材40などに取り付けられるデッキ材受け50および根太掛け60との構成について図2を参照して説明する。
カバー材20は、矩形板状の長尺部材であり、その長手方向に沿った一方の側縁側におおける下面に二つの突部21,22が形成されている。カバー材20は、第一持出し材30、第二持出し材40および各種のフレームのいずれにも取付け可能に構成されている。
【0018】
第一持出し材30は、断面略矩形状であって中空の本体部31と、本体部31から上方に立ち上げられた立上げ片部32と、立上げ片部32の上端部から一方の側方に延びた上片部33と、立上げ片部32の上端部から他方の側方に延びた取付片部34と、本体部31から一方の側方に延出した上下の固定片部36,37と、固定片部36,37間において本体部31から一方の側方に延出した当接片部38と、本体部31の下端部から他方の側方に延出した受け片部39とを有している。取付片部34の側縁部には下方に垂下した垂下片部34Aが形成されている。本体部31は、本体上片部311と、本体上片部311に連続した一対の本体側片部312,313と、本体側片部312,313に連続した本体下片部314とを有している。立上げ片部32および固定片部36は、本体上片部311および本体側片部312の連続部分につながっており、固定片部37は、本体下片部314および本体側片部312の連続部分につながっており、当接片部38は、本体側片部312につながっており、受け片部39は、本体下片部314および本体側片部313の連続部分につながっている。第一持出し材30は、その固定片部36,37で各種のフレームの側面および後述する外壁面2A〜2Dのいずれにも取付け可能に構成されている。
【0019】
第二持出し材40は、上下に配置された断面略矩形状の中空矩形部41,42と、中空矩形部41,42を連続した連続片部43と、上側の中空矩形部41から上方に立ち上げられた立上げ片部44と、立上げ片部44から一方の側方に延びた当接片部45と、立上げ片部44の上端から他方の側方に延びた取付片部46と、取付片部46から下方に垂下した垂下片部47とを有している。取付片部46の側縁部には上方に突出した突部48が形成されている。上側の中空矩形部41は、上片部411と、上片部411に連続した一対の側片部412,413と、側片部412,413に連続した下片部414とを有している。下側の中空矩形部42は、上片部421と、上片部421に連続した一対の側片部422,423と、側片部422,423に連続した下片部424とを有している。上側の中空矩形部41の側片部412,413の上下方向寸法は、下側の中空矩形部42の側片部422,423の上下方向寸法よりも短い。連続片部43は、上側の中空矩形部41の下片部414および側片部413の連続部分と、下側の中空矩形部42の上片部421および側片部423の連続部分とにつながっている。立上げ片部44は、上側の中空矩形部41の上片部411および側片部413の連続部分につながっている。第二持出し材40は、第一持出し材30の受け片部39を除いた幅寸法Aよりも短い幅寸法Bとされている。第二持出し材40は、その側片部412および連続片部43で第一持出し材30の側面を有する本体側片部313、各種のフレームの側面および外壁面2A〜2Dのいずれにも取付け可能に構成されている。
【0020】
デッキ材受け50は、底片部51と、底片部51から立ち上げられた一対の側片部52,53とを有しており、底片部51および側片部52,53によって凹溝状の雨樋部を形成している。側片部52は側片部53よりも上方に長く延出している。側片部53の上端部には、側片部52に向かって延出した受け片部54が形成されている。
根太掛け60は、固定片部61と、固定片部61の下縁部から折曲した根太受け片部62とを有して断面略L字状に形成されている。固定片部61の下縁部は、根太受け片部62よりも下方に突出した突部63を形成している。
【0021】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(A)および図3,4において、第1実施形態に係る片入隅納まりのバルコニー10Aは、入隅部2を構成する外壁面2A,2Bに沿った床組部11と、床組部11に並設された樹脂製の複数のデッキ材12とを有している。
床組部11は、フレームである前桁13(桁材)および妻梁14(梁材)と、複数の根太15とを備えている。床組部11は、更に図4に示すようにカバー材20、第二持出し材40およびデッキ材受け50を備えている。
前桁13は、その一端が支柱5に取り付けられており、その他端がZ軸方向に沿った外壁面2Bに取り付けられている。この前桁13の側面には根太掛け60が取り付けられている。
妻梁14は、その一端が支柱5に取り付けられており、その他端がX軸方向に沿った外壁面2Aに取り付けられている。妻梁14にはデッキ材受け55およびカバー材25が取り付けられている。デッキ材受け55は凹溝状の雨樋部を有している。カバー材25は、デッキ材受け55に対して上方に配置されていると共に、妻梁14およびデッキ材12間の隙間を上方から覆っている。
第二持出し材40は、図4に示すように、その側片部412および連続片部43が外壁面2Bにネジ止めされており、この第二持出し材40の側片部413および立上げ片部44には、デッキ材受け50の側片部52がネジ止めされている。デッキ材受け50の側片部52の上端部は、第二持出し材40の立上げ片部44および垂下片部47間の空間に配置されていると共に、取付片部46に突き当てられて位置合わせされている。バルコニー10Aにおける第二持出し材40は、前桁13から外壁面2Aまでにわたる長さ寸法とされている。
第二持出し材40の取付片部46には、カバー材20がネジ止めされており、カバー材20の一方の側縁部は突部21とともに外壁面2Bに当接しており、突部22は、取付片部46の上面に当接している。また、第二持出し材40の突部48は、カバー材20の下面に当接している。このようにして、カバー材20は第二持出し材40に安定した状態で取り付けられている。
外壁面2Aには根太掛け60が取り付けられており、複数の根太15の両端は、前桁13および外壁面2Aに取り付けられた根太掛け60に掛けわたされている。複数の根太15には、雨樋部材6が前桁13およびデッキ材12間に配置されて取り付けられている。外壁面2Aには、複数のデッキ材12の外壁面2A側における端部を上方から覆うシールカバー7が取り付けられている。
複数のデッキ材12は、複数の根太15に載置されてネジ止めされており、複数のデッキ材12の両端部は、第二持出し材40および妻梁14にそれぞれ取り付けられたデッキ材受け50,55に受けられている。
この片入隅納まりのバルコニー10Aにおいては、前桁13および複数のデッキ材12はX軸方向に沿って配置されており、妻梁14、複数の根太15、第二持出し材40、デッキ材受け50,55およびカバー材20,25はZ軸方向に沿って配置されている。
【0022】
次に、片入隅納まりのバルコニー10Aの施工について説明する。
施工概略としては、立設された支柱5および外壁面2A,2Bに前桁13および妻梁14を取り付けて二方枠組みし、前桁13および外壁面2Aにわたって複数の根太15を設置することで床組部11を構成し、複数の根太15上に複数のデッキ材12を並設する。
前桁13および外壁面2Aには予め根太掛け60が取り付けてあり、妻梁14にはデッキ材受け55が予め取り付けてある。複数の根太15の設置後、これら複数の根太15に雨樋部材6が取り付けられ、複数のデッキ材12の並設後、妻梁14にカバー材25が取り付けられる。
ここで、床組部11を構成する選択部材としては、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちカバー材20および第二持出し材40を選択し、これらは図1(A)において一点鎖線で囲む部分に設置する。具体的には、予め第二持出し材40にデッキ材受け50を取り付け、床組部11を構成する際に第二持出し材40を外壁面2Bにネジ止めし、カバー材20は、複数のデッキ材12の並設後に第二持出し材40にネジ止めして、図4に示す組立状態とする。カバー材20は、その突部21がある側の側縁部が外壁面2Bに当接し、その下面が複数のデッキ材12の上面に当接し、第二持出し材40および外壁面2B間の隙間を上方から覆った状態とされる。デッキ材受け50の雨樋部は、カバー材20に対して下方であってカバー材20およびデッキ材12間に浸入する雨水を排水可能な位置に配置される。このようにして片入隅納まりのバルコニー10Aを組み立てる。
【0023】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(B)において、第2実施形態に係る両入隅納まりのバルコニー10Bは、前述した片入隅納まりのバルコニー10Aと概略同様に構成されているが、前桁13の両端が左右の外壁面2Bに取り付けられている点と、妻梁14を備えずに左右の外壁面2Bにそれぞれ取り付けられた第二持出し材40を備えている点とが異なる。左右の第二持出し材40には前述同様にデッキ材受け50およびカバー材20が取り付けられている。
両入隅納まりのバルコニー10Bの施工は、片入隅納まりのバルコニー10Aと概略同様であるが、前桁13が左右の外壁面2Bに張り渡され、妻梁14を用いず、左右の外壁面2Bに第二持出し材40がそれぞれ取り付けられる点が異なる。
このバルコニー10Bの施工では、床組部11を構成する選択部材として、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちカバー材20および第二持出し材40を選択し、これらは図1(B)において一点鎖線で囲む左右の部分にそれぞれ設置する。このようにして両入隅納まりのバルコニー10Bを組み立てる。
【0024】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(C)および図5,6において、第3実施形態に係る入隅納まりのバルコニー10Cは、建物躯体の入隅部2を構成する二つの外壁面2A,2Bにそれぞれ沿って配置される基本バルコニー部101,102と、基本バルコニー部101,102に連続した入隅バルコニー部103とを有している。バルコニー10Cでは、入隅バルコニー部103は、基本バルコニー部101とX軸方向に並んで配置されていると共に、基本バルコニー部102とZ軸方向に並んで配置されており、基本バルコニー部102は、入隅バルコニー部103よりもZ軸方向における前方側に配置されている。
基本バルコニー部101,102は、図5に示すように、フレームである前桁13、妻梁14および中間根太16、並びに複数の根太15を備えた床組部104と、床組部104に並設された複数のデッキ材12とによって構成されている。
【0025】
基本バルコニー部101では、前桁13は、両端が支柱5に取り付けられていると共にX軸方向に沿って配置されており、妻梁14および中間根太16は、一端が支柱5に取り付けられていると共にZ軸方向に沿って配置されている。前桁13および外壁面2Aには根太掛け60が取り付けられており、複数の根太15はこれらの根太掛け60に掛けられてZ軸方向に沿って配置されている。妻梁14には、デッキ材受け55およびカバー材25が取り付けられており、中間根太16には、選択部材であるデッキ材受け50およびカバー材20Aが取り付けられている。カバー材20Aは、カバー材20Aの突部22に隣接した位置から下方に延出した側片部を有している点を除いて同じ構成である。複数のデッキ材12は、複数の根太15に載置されてネジ止めされていると共に両端が中間根太16および妻梁14に取り付けられたデッキ材受け50,55に受けられている。これら複数のデッキ材12は、X軸方向に沿って配置されている。
ここで、Z軸方向に沿った中間根太16は、図6に示すように、断面略矩形状であって中空の根太本体部17と、根太本体部17の幅方向に延出した左右の取付片部18とを有している。根太本体部17の長手方向に沿った両側面には、デッキ材受け50の側片部52がそれぞれネジ止めされており、左右の取付片部18にカバー材20Aがそれぞれ取り付けられている。この根太本体部17に対して妻梁14側に位置するカバー材20Aは、取付片部18から中間根太16に隣り合うデッキ材12の上面までにわたって配置されており、このデッキ材12の上面に当接している。このカバー材20Aによって、中間根太16およびデッキ材12間の隙間は上方から覆われており、デッキ材受け50の雨樋部は、カバー材20Aに対して下方であってカバー材20およびデッキ材12間に浸入する雨水を排水可能な位置に配置されている。
【0026】
基本バルコニー部102は、基本バルコニー部101と概略同様に構成されているが設置向きが異なる。具体的には、前桁13はZ軸方向に沿って配置されており、妻梁14、複数の根太15および中間根太16はX軸方向に沿って配置されている。妻梁14および中間根太16は、一端が支柱5に取り付けられ、他端が外壁面2Bに取り付けられている。複数の根太15は、前桁13および外壁面2Bに取り付けられた根太掛け60に掛けられている。そして、複数のデッキ材12は、Z軸方向に沿って配置されている。
この基本バルコニー部102では、X軸方向に沿った中間根太16の妻梁14側における側面および取付片部18には、デッキ材受け50およびカバー材20Aが取り付けられており、中間根太16の外壁面2A側における側面および取付片部18には、根太掛け60およびカバー材20が取り付けられている。このカバー材20に対して下方の位置には、複数の根太15に取り付けられた雨樋部材8が配置されている。
【0027】
入隅バルコニー部103は、基本バルコニー部101,102の各中間根太16を共用しており、複数の根太15、並びに選択部材としてカバー材20およびデッキ材受け50が取り付けられた第二持出し材40を備えた床組部105と、床組部105に並設された複数のデッキ材12とを備えている。Z軸方向に沿ったフレームである中間根太16は、基本バルコニー部101および入隅バルコニー部103の連続部分を構成しており、X軸方向に沿ったフレームである中間根太16は、基本バルコニー部102および入隅バルコニー部103の連続部分を構成している。
複数の根太15は、X軸方向に沿った中間根太16および外壁面2Aに取り付けられた根太掛け60に掛けられてZ軸方向に沿って配置されている。X軸方向に沿った中間根太16に取り付けられたカバー材20は、取付片部18からこのデッキ材12の上面までにわたって配置されており、中間根太16およびデッキ材12間の隙間を上方から覆っている。
Z軸方向に沿った中間根太16の外壁面2B側におけるカバー材20Aは、取付片部18から複数のデッキ材12の上面までにわたって配置されており、中間根太16および複数のデッキ材12間の隙間を上方から覆っている。Z軸方向に沿った中間根太16の外壁面2B側におけるデッキ材受け50の雨樋部は、カバー材20Aに対して下方であってカバー材20Aおよびデッキ材12間に浸入する雨水を排水可能な位置に配置されている。
第二持出し材40は、その側片部412および連続片部43で外壁面2Bにネジ止めされており、前述した片入隅納まりのバルコニー10Aと同様にデッキ材受け50およびカバー材20が取り付けられている。複数のデッキ材12は、複数の根太15に載置されてネジ止めされ且つ両端部がデッキ材受け50に受けられており、X軸方向に沿って配置されている。
【0028】
次に、入隅納まりのバルコニー10Cの施工について説明する。
施工概略としては、前桁13、妻梁14および各中間根太16を枠組みし且つデッキ材受け50が取り付けられた第二持出し材40を外壁面2Bに取り付け、各前桁13、X軸方向に沿った中間根太16および外壁面2A,2Bに取り付けられた根太掛け60に複数の根太15を掛け、複数のデッキ材12を複数の根太15に載置してネジ止めし、これら複数のデッキ材12の両端部が各デッキ材受け50,55に受けられた状態とする。次に、各妻梁14、各中間根太16および第二持出し材40にカバー材20,20A,25を取り付ける。
ここで、バルコニー10Cの床組部104,105を構成する選択部材として、用意したカバー材20,20A、第一持出し材30および第二持出し材40のうちカバー材20,20Aおよび第二持出し材40を選択し、カバー材20および第二持出し材40は図1(C)の外壁面2B側において一点鎖線で囲む部分に設置し、二つのカバー材20Aは図1(C)のZ軸方向に沿った中間根太16を一点鎖線で囲む部分に設置する。このようにして入隅納まりのバルコニー10Cを組み立てる。
【0029】
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(D)および図7,8において、第4実施形態に係る出隅納まりのバルコニー10Dは、建物躯体の出隅部4を構成する二つの外壁面2B,2Cにそれぞれ沿って配置された基本バルコニー部101D,102Dと、基本バルコニー部101D,102Dに連続した出隅バルコニー部110とを有している。バルコニー10Dでは、出隅バルコニー部110は、基本バルコニー部102DとX軸方向に並んで配置されていると共に、基本バルコニー部101DとZ軸方向に並んで配置されており、出隅バルコニー部110および基本バルコニー部102Dは、基本バルコニー部101DよりもZ軸方向における前方側に配置されている。
【0030】
基本バルコニー部101Dは、前述した基本バルコニー部101と概略同様に構成されているが設置向きが異なる。具体的には、図7に示すように、前桁13および複数のデッキ材12がZ軸方向に沿って配置されており、妻梁14、中間根太16および複数の根太15がX軸方向に沿って配置されている。このため、各根太掛け60、シールカバー7、および複数の根太15に取り付けられて前桁13およびデッキ材12間に配置された雨樋部材6はZ軸方向に沿って配置されており、妻梁14に取り付けられたデッキ材受け55およびカバー材25、並びに中間根太16に取り付けられたデッキ材受け50およびカバー材20Aは、X軸方向に沿って配置されている。
【0031】
基本バルコニー部102Dは、前述した基本バルコニー部102と概略同様に構成されているが設置向きが異なる。具体的には、図7に示すように、前桁13および複数のデッキ材12がX軸方向に沿って配置されており、妻梁14、中間根太16および複数の根太15がZ軸方向に沿って配置されている。このため、各根太掛け60、シールカバー7、および複数の根太15に取り付けられて前桁13およびデッキ材12間に配置された雨樋部材6はX軸方向に沿って配置されており、妻梁14に取り付けられたデッキ材受け55およびカバー材25、並びに中間根太16に取り付けられたデッキ材受け50およびカバー材20Aは、Z軸方向に沿って配置されている。
【0032】
出隅バルコニー部110は、図7に示すように、基本バルコニー部101D,102Dの各中間根太16を共用しており、前桁13、妻梁14、複数の根太15、並びに選択部材としてカバー材20および根太掛け60が取り付けられた第一持出し材30を備えた床組部111と、床組部111に並設された複数のデッキ材12とを備えている。X軸方向に沿ったフレームである中間根太16は、基本バルコニー部101Dおよび出隅バルコニー部110の連続部分を構成しており、Z軸方向に沿ったフレームである中間根太16は、基本バルコニー部102Dおよび出隅バルコニー部110の連続部分を構成している。
前桁13および妻梁14は、それぞれの両端が支柱5に取り付けられており、前桁13はZ軸方向に沿って配置されており、妻梁14および複数の根太15はX軸方向に沿って配置されている。このため、前桁13に取り付けられた根太掛け60および複数のデッキ材12はZ軸方向に沿って配置されており、妻梁14に取り付けられたデッキ材受け55およびカバー材25は、X軸方向に沿って配置されている。前桁13およびデッキ材12間には複数の根太15に取り付けられた雨樋部材6が配置されている。
Z軸方向に沿った中間根太16の図8において右側の側面には、第一持出し材30の固定片部36,37がネジ止めされており、第一持出し材30の本体側片部313には、根太掛け60がネジ止めされており、第一持出し材30の取付片部34には、カバー材20がネジ止めされている。根太掛け60の突部63は受け片部39に受けられており、カバー材20の突部21,22は取付片部34に当接している。このカバー材20に対して下方の位置には、デッキ材12の雨樋形状とされた側縁部が配置されており、カバー材20およびデッキ材12間に浸入する雨水はデッキ材12の雨樋形状部分によって排水可能となっている。
複数の根太15は、第一持出し材30および前桁13に取り付けられた根太掛け60に掛けられており、複数のデッキ材12は複数の根太15に載置されてネジ止めされていると共に両端部がデッキ材受け50,55に受けられており、妻梁14との隙間はカバー材25によって上方から覆われており、X軸方向に沿った中間根太16との隙間はカバー材20Aによって上方から覆われている。また、第一持出し材30に取り付けられたカバー材20は、取付片部34から第一持出し材30に隣り合うデッキ材12までにわたって配置されており、第一持出し材30およびデッキ材12間の隙間は、このカバー材20によって上方から覆われている。
【0033】
次に出隅納まりのバルコニー10Dの施工について説明する。
施工概略としては、前桁13、妻梁14および各中間根太16を枠組みし、各根太掛け60に複数の根太15を掛け、複数のデッキ材12を複数の根太15に載置してネジ止めし、これら複数のデッキ材12の両端部が各デッキ材受け50,55に受けられた状態とする。次に、各妻梁14、各中間根太16および第一持出し材30にカバー材20,20A,25を取り付ける。第一持出し材30は、上片部33が取付片部18に載置されることで中間根太16の側面に配置されるので、固定片部36,37の中間根太16に対する取付作業を容易に行える。
ここで、バルコニー10Dの床組部111を構成する選択部材として、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちカバー材20および第一持出し材30を選択し、カバー材20および第一持出し材30は図1(D)のZ軸方向に沿った中間根太16に沿って一点鎖線で囲まれた部分に設置する。このようにして出隅納まりのバルコニー10Dを組み立てる。
【0034】
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(E)および図9,10において、第5実施形態に係る片入隅途中納まりのバルコニー10Eは、建物躯体の入隅部2を構成する外壁面2A,2Bに沿って納められる奥側部分と、入隅部2からZ軸方向における前方側に突出した突出部分とを有したバルコニーである。このバルコニー10Eは、前述した片入隅納まりのバルコニー10Aと概略同様に構成されているが、外壁面2Bよりも前方に突出した寸法とされており、外壁面2Bに連続したX軸方向に沿った外壁面2Cに取り付けられる梁材19を備えている点が異なる。バルコニー10Eにおいて、バルコニー10Aと同じ構成については同符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、前桁13は、両端部が支柱5に取り付けられている。梁材19は、一端が支柱5に取り付けられており、他端が外壁面2Cに取り付けられており、その妻梁14側の側面に第一持出し材30が取り付けられている。妻梁14、デッキ材受け55、カバー材25と、第二持出し材40、デッキ材受け50およびカバー材20と、複数の根太15とは、外壁面2Bよりも長いZ軸方向の寸法を有している。第一持出し材30の長さ寸法は、前桁13から外壁面2Cまでの寸法であって梁材19の長さ寸法と略同じ寸法とされている。
図10に示すように、梁材19の妻梁14側における側面には、第一持出し材30の固定片部36,37がネジ止めされており、第一持出し材30の本体側片部313に第二持出し材40の側片部412および連続片部43がネジ止めされており、第二持出し材40の側片部413および立上げ片部44にデッキ材受け50の側片部52が当てられ、立上げ片部44に側片部52がネジ止めされており、第二持出し材40の取付片部46にカバー材20が取り付けられている。第二持出し材40の当接片部45は、第一持出し材30の垂下片部34Aに当接している。ここで、第二持出し材40の下片部424は第一持出し材30の受け片部39に受けられるので、第二持出し材40の第一持出し材30に沿った位置に配置でき、取付け作業を容易に行える。
片入隅途中納まりのバルコニー10Eの施工は、梁材19、第一持出し材30の設置を除いて片入隅納まりのバルコニー10Aの施工と概略同様である。
ここで、バルコニー10Eの床組部11を構成する選択部材として、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちすべてを選択し、これらを図1(E)の外壁面2Bから梁材19に沿って一点鎖線で囲まれた部分に設置する。このようにして片入隅途中納まりのバルコニー10Eを組み立てることで、梁材19を建物躯体の柱部分にネジ止めするために出隅部4のコーナーエッジから離れてしまっても、梁材19に第一持出し材30を取り付けることで第二持出し材40を梁材19側に取付可能となり、これにより、外壁面2Bに沿った第二持出し材40およびこれに取り付けられたデッキ材受け50およびカバー材20を外壁面2Aから前桁13まで延びた通し材として用いることができ、異なる形材形状の部品点数の増加を抑えることができる。
【0035】
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(F)において、第6実施形態に係る両入隅途中納まりのバルコニー10Fは、前述した片入隅途中納まりのバルコニー10Eと概略同様に構成されているが、バルコニー10Fの左右両側に梁材19、第一持出し材30、第二持出し材40、デッキ材受け50およびカバー材20が配置されている点が異なる。
両入隅途中納まりのバルコニー10Fの施工は、片入隅途中納まりのバルコニー10Eと概略同様であるが、妻梁14を用いずに梁材19を用いる点が異なる。
このバルコニー10Fの施工では、床組部11を構成する選択部材として、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちのすべてを選択し、これらを図1(F)において一点鎖線で囲む左右の部分にそれぞれ設置する。このようにして両入隅途中納まりのバルコニー10Fを組み立てる。
【0036】
[第7実施形態]
以下、本発明の第7実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(G)および図11,12において、第7実施形態に係る躯体側出幅違い納まりのバルコニー10Gは、前述した片入隅納まりのバルコニー10Eと概略同様の構成だが、梁材19に代えて中間根太16を備え、外壁面2Cに沿った基本バルコニー部102Dが構成される点が異なる。
躯体側出幅違い納まりのバルコニー10Gの施工では、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちのすべてを選択部材として選択し、これらを図1(G)において一点鎖線で囲む部分に設置する。このバルコニー10Gの施工では、前述した片入隅納まりのバルコニー10Eの施工を梁材19ではなく中間根太16を用いて行い、更に前述した基本バルコニー部102Dを外壁面2Cに沿って組み立てることによって行われる。
【0037】
[第8実施形態]
以下、本発明の第8実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(H)および図13,14において、第8実施形態に係る奥行連結納まりのバルコニー10Hは、建物躯体の平坦な外壁面2Dに沿って設置されており、Z軸方向における前側バルコニー部120および躯体側バルコニー部130を有している。
前側バルコニー部120は、図13に示すように、支柱5(前柱)に取り付けられた前桁13および左右の妻梁14と、前桁13および後述する連結桁26に取り付けられた根太掛け60に掛けられる複数の根太15とを備えた床組部121と、床組部121に並設された複数のデッキ材12とを備えている。前桁13およびデッキ材12間には複数の根太15に取り付けられた雨樋部材6が配置されている。左右の妻梁14には、デッキ材受け55およびカバー材25が取り付けられている。
躯体側バルコニー部130は、図13に示すように、支柱5(中間柱)に取り付けられたフレームである連結桁26および左右の妻梁14と、連結桁26および外壁面2Dに取り付けられた根太掛け60に掛けられる複数の根太15とを備えた床組部131と、床組部131に並設された複数のデッキ材12とを備えている。左右の妻梁14には、デッキ材受け55およびカバー材25が取り付けられている。外壁面2Dには、デッキ材12との隙間を覆うシールカバー7が取り付けられている。
連結桁26には、図14に示すように、その幅方向に延出した左右の取付片部28が形成されており、この左右の取付片部28にカバー材20がそれぞれネジ止めされている。左右のカバー材20は、取付片部28からデッキ材12の上面までわたって配置されており、連結桁26およびデッキ材12間の隙間を上方から覆っている。前側バルコニー部120においてカバー材20の下方に位置するデッキ材12の側縁部には雨樋形状部分が形成されている。このため、カバー材20およびデッキ材12間に浸入する雨水はデッキ材12の側縁部によって排水可能である。躯体側バルコニー部130においてカバー材20の下方には、複数の根太15に取り付けられた雨樋部材8が配置されている。このためカバー材20およびデッキ材12間に浸入する雨水は雨樋部材8によって排水可能である。
この奥行連結納まりのバルコニー10Hの施工では、先ず床組部121、131を枠組みし、枠組みした床組部121,122に複数のデッキ材12をX軸方向に沿って配置する。
ここで、用意したカバー材20、第一持出し材30および第二持出し材40のうちカバー材20を選択部材として選択し、このカバー材20を図1(H)の一点鎖線で囲まれた部分に設置する。すなわち、カバー材20を連結桁26の両取付片部28に取り付ける。このようにして奥行連結納まりのバルコニー10Hを組み立てる。
【0038】
[本実施形態の効果]
(1)本実施形態では、各種納まりのバルコニー10A〜10Hは、カバー材20単体、または、カバー材20と第一持出し材30および第二持出し材40のうちの少なくとも一方とが選択部材として床組部11,104,105,106,121,131に組み込まれている。このため、第一持出し材30および第二持出し材40を用いずにカバー材20(20A)をフレーム(中間根太16、連結桁26)に取り付けた入隅納まりのバルコニー10Cや奥行連結納まりのバルコニー10Hを構成すること、カバー材20を第一持出し材30に取り付けた出隅納まりのバルコニー10Dを構成すること、カバー材20を第二持出し材40に取り付けた片入隅納まりのバルコニー10A、両入隅納まりのバルコニー10Bや入隅納まりのバルコニー10Cを構成すること、第一持出し材30に取り付けた第二持出し材40にカバー材20を取り付けた片入隅途中納まりのバルコニー10E、両入隅途中納まりのバルコニー10F、躯体側出幅違い納まりのバルコニー10Gを構成することなどを選択することができる。フレーム、第一持出し材30または第二持出し材40に対して根太掛け60やデッキ材受け50を取り付けることで、根太15やデッキ材12に対するフレームの取り合いの選択幅を広げることができる。また、各種バルコニー10A〜10H間で共通の各持出し材30、40やカバー材20を適用できるので部材コストの削減および管理の簡略化を図ることができる。更に、フレーム、第一持出し材30または第二持出し材40にカバー材20を取り付けることで、フレーム、第一持出し材30または第二持出し材40とデッキ材12との隙間を上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(2)第1実施形態および第2実施形態では、第二持出し材40を建物躯体の片入隅部や両入隅部を構成する外壁面2A,2Bにそれぞれ取り付けるので、片入隅納まりのバルコニー10Aや両入隅納まりのバルコニー10Bを構成することができる。更に、第二持出し材40にカバー材20を取り付けることで、第二持出し材40とデッキ材12との隙間をカバー材20によって上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(3)第3実施形態では、基本バルコニー部101と入隅バルコニー部103との連続部分に、選択部材としてのカバー材20Aを両側面に取り付けた中間根太16を適用することで、基本バルコニー部101および入隅バルコニー部103のデッキ材12を中間根太16によって連結した連結構造とされた入隅納まりのバルコニー10Cを構成することができる。更に、この入隅納まりのバルコニー10Cにおいても、中間根太16に対して両側面側にあるデッキ材12と当該中間根太16との隙間をカバー材20Aによってそれぞれ上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(4)第4実施形態では、基本バルコニー部101D,102Dに連続した出隅バルコニー部110との連続部分における中間根太16に選択部材としてのカバー材20が取り付けられた第一持出し材30を取り付けることで、出隅納まりのバルコニー10Dを構成することができる。
ここで、中間根太16としてのフレームには、第一持出し材30が取り付けられており、この第一持出し材30に根太掛け60が取り付けられているので、中間根太16を出隅部4のコーナーエッジから離れた位置に配置されても根太15との取り合いを第一持出し材30によって調整することができる。更に、第一持出し材30とデッキ材12との隙間はカバー材20によって上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(5)第5、第6実施形態では、入隅部2および出隅部4を構成する外壁面2A〜2Cのうち出隅部4を構成する外壁面2B,2Cに取り付けられるフレームである梁材19に選択部材として第一持出し材30、第二持出し材40、デッキ材受け50およびカバー材20を取り付けることで、Z軸方向における奥側(躯体側)が入隅部2に納められ、前方側が突出した片入隅途中納まりのバルコニー10Eや、両入隅納まりのバルコニー10Fを構成することができる。更に、第二持出し材40とデッキ材12との隙間はカバー材20によって上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(6)第7実施形態では、建物躯体の入隅部2および出隅部4を構成する外壁面2A〜2Cのうち出隅部4を構成する外壁面2B,2Cに取り付けられるフレームである中間根太16に、第一持出し材30、第二持出し材40、デッキ材受け50およびカバー材20,20Aを取り付けることで、建物躯体の入隅部2に沿った入隅側バルコニー部と、建物躯体の出隅部4に沿った出隅側バルコニー部とが中間根太16の両側面側に配置された躯体側出幅違いのバルコニー10Gを構成することができる。更に、中間根太16の両側面とデッキ材12との各隙間はカバー材20によってそれぞれ上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(7)第8実施形態では、連結桁26の一方の側面側において根太掛け60に受けられる根太15上のデッキ材12と連結桁26の他方の側面側において根太掛け60に受けられる根太15上のデッキ材12とを連結した奥行連結納まりのバルコニー10Hを構成することができる。更に、カバー材20が連結桁26の両側面側にあるので、連結桁26に対して両側面側にあるデッキ材12と当該連結桁26との隙間をカバー材20によってそれぞれ上方から覆うことができ、デッキ材12との取り合いに多少の誤差があっても外観上目立つことがない。
(8)前述したデッキ材受け50には凹溝状の雨樋部が形成されているので、デッキ材12を受ける部材と雨樋部材とを別々に備える必要がなくなり、部材コストの削減および施工の簡略化を図ることができる。また、デッキ材受け50の雨樋部がカバー材20の下方に配置されることで、カバー材20およびデッキ材12間に浸入する雨水を前記雨樋部によって排水することができる。
(9)カバー材20(20A)を設置することで、デッキ材12の熱反りに対する上方への突出変形をカバー材20(20A)によって押えることができる。これにより、デッキ材12の熱反りを考慮して段差を各フレームおよびデッキ材12間に形成する必要が低減し、この段差をカバー材20(20A)の厚さ寸法程度にまで小さくすることができる。
【0039】
[変形例]
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、下方に延出した側片部を有したカバー材20Aに代えてカバー材20を取り付けていてもよい。
前記各実施形態では、第一持出し材30や第二持出し材40には、デッキ材受け50および根太掛け60のうちの一方または双方が取り付けられていてもよい。
第3実施形態では、入隅バルコニー部103の複数のデッキ材12は、基本バルコニー部101の複数のデッキ材12と同様に外壁面2Aに沿って配置されているが、基本バルコニー部102の複数のデッキ材12と同様に外壁面2Bに沿って配置されていてもよい。この場合、入隅バルコニー部103では、Z軸方向に沿った中間根太16および外壁面2Bに根太掛け60が取り付けられ、外壁面2Aにデッキ材受け50付き第二持出し材40が取り付けられ、X軸方向に沿った中間根太16にデッキ材受け50が取り付けられ、複数の根太15は根太掛け60に掛けられてX軸方向に沿って配置され、複数のデッキ材12は当該複数の根太15に載置されてネジ止めされ、且つ両端部が各デッキ材受け50に受けられる。
また、第一持出し材30は、垂下片部34A、当接片部38や受け片部39を有しており、第二持出し材40は、当接片部45や垂下片部47を有しているが、これらの構成を省略してもよく、各フレームや第一持出し材30および第二持出し材40相互が取付可能であると共にカバー材20(20A)、デッキ材受け50や根太掛け60が取付可能な構成であって各部材の本来の機能を発揮可能な範囲内であれば設計変更してもよい。
【符号の説明】
【0040】
10A〜10H…バルコニー、11,104,105,106,111,121,122,131…床組部、12…デッキ材、13…前桁、14…妻梁、15…根太、16…中間根太、19…梁材、20,20A,25…カバー材、26…連結桁、2…入隅部、2A〜2D…外壁面、4…出隅部、30…第一持出し材、40…第二持出し材、50,55…デッキ材受け、60…根太掛け。
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