特許第6871130号(P6871130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871130
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】キーユニット
(51)【国際特許分類】
   E05B 19/00 20060101AFI20210426BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20210426BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20210426BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20210426BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   E05B19/00 J
   E05B49/00 K
   B60J5/00 N
   H01Q1/24 Z
   H04Q9/00 301B
   H04Q9/00 371A
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-204741(P2017-204741)
(22)【出願日】2017年10月23日
(65)【公開番号】特開2019-78038(P2019-78038A)
(43)【公開日】2019年5月23日
【審査請求日】2020年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100123098
【弁理士】
【氏名又は名称】今堀 克彦
(74)【代理人】
【識別番号】100143797
【弁理士】
【氏名又は名称】宮下 文徳
(74)【代理人】
【識別番号】100176201
【弁理士】
【氏名又は名称】小久保 篤史
(74)【代理人】
【識別番号】100138357
【弁理士】
【氏名又は名称】矢澤 広伸
(72)【発明者】
【氏名】玉根 靖之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 主
(72)【発明者】
【氏名】大嶌 優季
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第2466554(EP,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0176301(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0341414(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2016−0006976(KR,A)
【文献】 米国特許第6178311(US,B1)
【文献】 特開2015−86569(JP,A)
【文献】 特開2009−215739(JP,A)
【文献】 特開2010−193010(JP,A)
【文献】 特開2008−270943(JP,A)
【文献】 特開2004−308368(JP,A)
【文献】 特開2009−194796(JP,A)
【文献】 特開2017−172145(JP,A)
【文献】 特開2008−114669(JP,A)
【文献】 特開2016−182854(JP,A)
【文献】 特開2006−118122(JP,A)
【文献】 特開2006−121278(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
B60J 5/00
H01Q 1/24
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施解錠装置に対して信号を送信することで対象物の施解錠を行うキーユニットであって、
電源回路と、
前記施解錠装置から第一の周波数帯で送信されるリクエスト信号を、受信アンテナを介して受信する受信回路と、
が実装された基板と、
前記基板が組み込まれる筐体と、を有し、
前記電源回路に付随する部品のうち前記基板表面からの高さが最も高い部品が、前記基板の第一の面に実装されており、前記受信アンテナが、前記第一の面と反対側の面である第二の面に実装されており、
前記基板が前記筐体に組み込まれた状態において、前記第二の面における基板表面から前記筐体の内面までの距離が、前記第一の面における基板表面から前記筐体の内面までの距離よりも短い、
キーユニット。
【請求項2】
前記基板は、接地層を中間に有する複層基板である、
請求項1に記載のキーユニット。
【請求項3】
前記施解錠装置は、車両に搭載され、前記第一の周波数帯で前記リクエスト信号を送信し、前記第一の周波数帯より高い周波数帯である第二の周波数帯で応答信号を受信するスマートキーシステムによって前記車両の施解錠を行う装置である、
請求項1または2に記載のキーユニット。
【請求項4】
前記基板は、前記施解錠装置に対して、前記第二の周波数帯で応答信号を送信する送信回路をさらに含む、
請求項3に記載のキーユニット。
【請求項5】
前記基板の第一の辺を含む、前記第一の面の第一の領域に、前記電源回路が実装され、
前記第一の辺に対向する第二の辺を含む、前記第二の面の第二の領域に、前記受信アンテナが実装される、
請求項1から4のいずれかに記載のキーユニット。
【請求項6】
携帯端末と近距離無線通信を行う通信回路が前記第一の領域に実装され、
前記携帯端末から取得した情報に基づいて前記携帯端末の認証を行う、
請求項5に記載のキーユニット。
【請求項7】
前記第一の周波数帯は長波帯である、
請求項1から6のいずれかに記載のキーユニット。
【請求項8】
施解錠装置に対して信号を送信することで対象物の施解錠を行うキーユニットであって、
前記施解錠装置から第一の周波数帯で送信されるリクエスト信号を、受信アンテナを介して受信する受信回路が実装された基板と、
前記基板が組み込まれる筐体と、を有し、
前記基板が前記筐体に組み込まれた状態において、前記基板の表面および裏面のうち、前記筐体の内面により近くなる側の面に前記受信アンテナが実装されている、
キーユニット。
【請求項9】
施解錠装置に対して信号を送信することで対象物の施解錠を行うキーユニットであって、
電源回路と、
前記施解錠装置から第一の周波数帯で送信されるリクエスト信号を、受信アンテナを介して受信する受信回路と、
が実装された基板と、
前記基板が組み込まれる筐体と、を有し、
前記電源回路に付随する部品のうち前記基板表面からの高さが最も高い部品が、前記基板の第一の面に実装されており、前記受信アンテナが、前記第一の面と反対側の面である第二の面に実装されており、
前記基板が前記筐体に組み込まれた状態において、前記第二の面に実装された前記受信アンテナの基板面側と反対の面から前記筐体の内面までの距離が、前記第一の面に実装された前記基板表面からの高さが最も高い部品の基板面側と反対の面から前記筐体の内面までの距離よりも短い、
キーユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施解錠を行う装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を解錠するための認証情報を、ネットワークを介して携帯端末がサーバ装置から取得し、当該携帯端末を電子キーとして利用できる鍵管理システムが知られている(特許文献1)。当該システムでは、車両がICタグを読み取るための手段を有しており、携帯端末を介して鍵情報が書き込まれたICタグを用いて解錠を行う。
また、特許文献2には、車両の施解錠を遠隔で行うための通信システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−118122号公報
【特許文献2】特開2006−121278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年販売されている車両にはスマートキーシステムが備わっている。スマートキーシステムは、車両と無線通信を行う携帯機(電子キー)に固有のIDを与え、通信によって得られたIDと、車両に事前に登録されたIDとが一致する場合にドアの解錠やエンジンの始動を可能にするシステムである。また、当該システムを利用することで、携帯端末による車両の施解錠を、車両の改造を伴わずに可能にするシステムが検討されている。
【0005】
例えば、電子キーの役割を持つキーユニットを車内に設置し、無線通信を介して行った認証の結果に基づいて電子キーの有効/無効を切り替える。このようにすることで、スマートフォンなどの携帯端末を用いて車両を施解錠することが可能になる。
【0006】
スマートキーシステムは、車両側からのポーリングに長波帯の電波を、車両側への応答信号の送信に極超短波帯の電波を利用している。よって、スマートキーシステムを用いたキーユニットにおいては、低周波数帯の電波を受信する回路(LF回路)と、高周波数帯の電波を送信する回路(RF回路)を搭載する必要がある。さらに、携帯端末との無線通信を行う回路や、これらの回路に電源を供給するためのユニットも必要になる。すなわち、スマートキーシステムを用いたキーユニットを設計する場合、これらの回路の適切な配置が課題となる。
【0007】
本発明は上記の課題を考慮してなされたものであり、対象物の施解錠を制御するキーユニットにおいて、部品の配置を最適化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るキーユニットは、施解錠装置に対して信号を送信することで対象物の施解錠を行うキーユニットである。
対象物が車両である場合、施解錠装置は、車両に搭載され、ドアの施解錠を制御する装置である。この場合、キーユニットは車両の内部に設置され、車内から施解錠装置に対して信号を送信する。当該信号は、スマートキーシステムにおいて利用される鍵信号であってもよい。
【0009】
また、本発明に係るキーユニットは、電源回路と、前記施解錠装置から第一の周波数帯で送信されるリクエスト信号を、受信アンテナを介して受信する受信回路と、が実装された基板と、前記基板が組み込まれる筐体と、を有し、前記電源回路に付随する部品のうち前記基板表面からの高さが最も高い部品が、前記基板の第一の面に実装されており、前記受信アンテナが、前記第一の面と反対側の面である第二の面に実装されており、前記基板が前記筐体に組み込まれた状態において、前記第二の面における基板表面から前記筐体の内面までの距離が、前記第一の面における基板表面から前記筐体の内面までの距離よりも短いことを特徴とする。
【0010】
電源回路に付随する部品とは、例えば、プラグコネクタや電解コンデンサなどである。これらの部品を実装するためには、ある程度の高さが必要となるため、必然的に筐体の高さが増加する。一方、施解錠装置に新しい鍵を登録する場合、第一の周波数帯の電波を受信するアンテナと車両側のアンテナとを近接させる作業が必要となる場合がある。
ここで、電源回路に付随する部品と受信アンテナとを同一面に実装した場合、受信アンテナと筐体との距離が長くなるため、必然的に、受信アンテナと車両側アンテナとの距離も長くなる。すなわち、通信を行う際の感度が低下するという課題が発生する。
【0011】
そこで、本実施形態に係るキーユニットは、電源回路に付随する部品のうち最も背が高い部品と、受信アンテナとを、基板のそれぞれ異なる面に配置する。かかる構成によると、受信アンテナが実装された面における部品の高さを低く抑えることができるため、受信アンテナを車両側アンテナにより近接させることができるようになる。すなわち、登録時において良好な通信感度を得ることができる。
【0012】
また、前記基板は、接地層を中間に有する複層基板であることを特徴としてもよい。
【0013】
基板の中間に接地層を設けることで、基板の表面と裏面との間におけるノイズの伝播を抑制することができるようになる。すなわち、電源回路等において発生したノイズが、受信アンテナに到達することを防ぐことができ、通信状態をより良好に保つことができるようになる。
【0014】
また、前記施解錠装置は、車両に搭載され、前記第一の周波数帯で前記リクエスト信号を送信し、前記第一の周波数帯より高い周波数帯である第二の周波数帯で応答信号を受信するスマートキーシステムによって前記車両の施解錠を行う装置であることを特徴としてもよい。
また、前記基板は、前記施解錠装置に対して、前記第二の周波数帯で応答信号を送信する送信回路をさらに含むことを特徴としてもよい。
【0015】
本発明は、既設のスマートキーシステムを利用して車両の施解錠を行う形態に好適に適用することができる。
【0016】
また、前記基板の第一の辺を含む、前記第一の面の第一の領域に、前記電源回路が実装され、前記第一の辺に対向する第二の辺を含む、前記第二の面の第二の領域に、前記受信アンテナが実装されることを特徴としてもよい。
【0017】
このように、基板上の領域を第一の領域と第二の領域に分けた場合、第一の領域に電源回路を、第二の領域に受信アンテナを配置することが好ましい。かかる構成によると、電源回路と受信アンテナとの距離を確保できるため、ノイズによる悪影響を抑えることができる。
【0018】
また、本発明に係るキーユニットは、携帯端末と近距離無線通信を行う通信回路が前記
第一の領域に実装され、前記携帯端末から取得した情報に基づいて前記携帯端末の認証を行うことを特徴としてもよい。
【0019】
受信アンテナはノイズの影響を受けやすいため、他の通信手段と離して配置することが好ましい。第一の領域に通信回路を実装することで、受信アンテナとの距離を確保することができ、ノイズの影響を低減することができる。
【0020】
また、前記第一の周波数帯は長波帯であることを特徴としてもよい。
【0021】
本発明は、長波帯(30〜300kHz)の電波によってリクエスト(ポーリング)信号を送信するシステムに好適に適用することができる。
【0022】
また、本発明に係るキーユニットは、
施解錠装置に対して信号を送信することで対象物の施解錠を行うキーユニットであって、前記施解錠装置から第一の周波数帯で送信されるリクエスト信号を、受信アンテナを介して受信する受信回路が実装された基板と、前記基板が組み込まれる筐体と、を有し、前記基板が前記筐体に組み込まれた状態において、前記基板の表面および裏面のうち、前記筐体の内面により近くなる側の面に前記受信アンテナが実装されていることを特徴としてもよい。
【0023】
また、本発明に係るキーユニットは、
施解錠装置に対して信号を送信することで対象物の施解錠を行うキーユニットであって、電源回路と、前記施解錠装置から第一の周波数帯で送信されるリクエスト信号を、受信アンテナを介して受信する受信回路と、が実装された基板と、前記基板が組み込まれる筐体と、を有し、前記電源回路に付随する部品のうち前記基板表面からの高さが最も高い部品が、前記基板の第一の面に実装されており、前記受信アンテナが、前記第一の面と反対側の面である第二の面に実装されており、前記基板が前記筐体に組み込まれた状態において、前記第二の面に実装された前記受信アンテナの基板側面と反対の面から前記筐体の内面までの距離が、前記第一の面に実装された前記基板表面からの高さが最も高い部品の基板面側と反対の面から前記筐体の内面までの距離よりも短いことを特徴としてもよい。
【0024】
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を含むキーユニットとして特定することができる。また、前記キーユニットを含む施解錠システムとして特定することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、対象物の施解錠を制御するキーユニットにおいて、部品の配置を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】実施形態に係る施解錠システムのシステム概要図である。
図2】施解錠システムが有する構成要素の一例を概略的に示したブロック図である。
図3】照合ECU303に含まれる機能モジュールの例である。
図4】制御部104に含まれる機能モジュールの例である。
図5】キーユニット100のセットアップフロー図である。
図6】各構成要素間におけるデータおよび処理のフロー図である。
図7】キーユニット100の各構成要素を実装した基板の斜視図である。
図8】筐体に収納した基板をX軸方向から観察した透視図である。
図9】変形例に係る基板をX軸方向から観察した透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(システム概要)
実施形態に係る施解錠システムの概要について、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る施解錠システムは、車両に搭載されたキーユニット100および施解錠装置300、携帯端末200、サーバ装置400を含んで構成される。
本実施形態に係る施解錠システムでは、キーユニット100が、スマートキーの電子キー(携帯機)と同様の無線インタフェースを有しており、既設の施解錠装置300と通信を行うことで、物理的な鍵を用いることなく車両の施解錠を行うことができる。また、キーユニット100は、携帯端末200と近距離無線通信を行い、携帯端末200を認証した結果に基づいて、自身が車両10の電子キーとして振る舞うか否かを決定する。すなわち、システムのユーザは、車両10の外部から携帯端末200を操作することにより、車両の施解錠を行うことができる。
【0028】
(システム構成)
システムの構成要素について、詳しく説明する。
図2は、図1に示したキーユニット100、携帯端末200、施解錠装置300、サーバ装置400の構成の一例を概略的に示したブロック図である。このうち、キーユニット100および施解錠装置300が、施解錠(施錠および解錠)の対象である車両10に搭載される。
【0029】
施解錠装置300は、車両のドアを施錠および解錠するための装置であり、スマートキーシステムの一部を構成する既設の装置である。具体的には、車両のユーザが所持する電子キー(以下、携帯機)から、高周波(Radio Frequency,以下、RFと称する)帯の電
波を介して送信される施錠信号および解錠信号に応じて、車両10のドアを施錠および解錠する。また、携帯機を検索するための、低周波(Low Frequency,以下、LFと称する
)帯の電波を送信する機能を有している。
【0030】
本実施形態では、ユーザが所持する携帯機の代わりに、キーユニット100がRF帯およびLF帯の電波を送受信することで、車両のドアの施解錠を制御する。以降、断りがない限り、施解錠装置300の通信先をキーユニット100に限定して説明を行う。
【0031】
施解錠装置300は、LF送信機301、RF受信機302、照合ECU303、ボディECU304、ドアロックモータ305を含んで構成される。施解錠装置300は、車両10に搭載される不図示の補機バッテリから供給される電力で動作する。
【0032】
LF送信機301は、キーユニット100を検索(ポーリング)するための低周波数帯(本発明における第一の周波数帯。例えば、100KHz〜300KHz)の電波を送信する手段である。LF送信機301は、例えば、車室内のセンターコンソールやハンドルの近傍に内蔵される。
【0033】
RF受信機302は、キーユニット100から送信された高周波数帯(本発明における第二の周波数帯。例えば、100MHz〜1GHz)の電波を受信する手段である。RF受信機302は、車室内のいずれかの場所に内蔵される。
【0034】
照合ECU303は、キーユニット100からRF帯の電波を介して送信された信号(施錠信号または解錠信号)に基づいて、車両10のドアを施錠および解錠する制御を行うコンピュータである。照合ECU303は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
なお、以下の説明において、施錠信号と解錠信号を施解錠信号と総称する。施解錠信号という語は、施錠信号と解錠信号の少なくともいずれかを表す。
【0035】
照合ECU303に含まれる機能モジュールを図3に示す。図3に示した各機能モジュールは、ROM(Read Only Memory)等の記憶手段に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)(いずれも不図示)によって実行することで実現してもよい。
【0036】
LF送信処理部3031は、LF送信機301を介して、LF帯の電波としてポーリング信号(本発明におけるリクエスト信号)を車室内に送信する制御を行う。
RF受信処理部3032は、RF受信機302を介して、キーユニット100からRF帯の電波として送信された施解錠信号(本発明における応答信号)を受信する制御を行う。
認証部3033は、キーユニット100から送信された施解錠信号が、正当な装置から送信されたものであることを認証する。具体的には、施解錠信号に含まれるキーIDが、照合ECU303が有する記憶手段(不図示)に予め記憶されたキーIDと一致するか否かを判定する。具体的な内容については後述する。
【0037】
鍵制御部3034は、認証部3033が行った認証の結果に基づいて、後述するボディECU304に解錠指令または施錠指令を送信する。当該信号は、CAN(Controller Area Network)等の車内ネットワークを介して送信される。
【0038】
ボディECU304は、車両のボディ制御を行うコンピュータである。ボディECU304は、受信した解錠指令または施錠指令に基づいて、後述するドアロックモータ115を制御することで、車両のドアの解錠および施錠を行う機能を有している。なお、ボディECU304は、パワーウインドウ制御、シート調節、盗難防止、シートベルト制御、ヘッドライト制御など、車体に関連付いた要素の制御を行う機能をさらに有していてもよい。
【0039】
ドアロックモータ305は、車両10のドア(乗降用ドアやリアゲートのほか、トランクも含む)を施錠および解錠するアクチュエータである。ドアロックモータ305は、ボディECU304から送信された信号に基づいて動作する。
【0040】
なお、鍵制御部3034は、解錠指令または施錠指令の代わりに、認証に成功した旨の情報のみをボディECU304に送信するようにしてもよい。かかる構成によると、ユーザによるアクション(例えば、解錠ボタンの押下、ドアノブへのタッチ等)をトリガとして、施錠または解錠動作を行わせることが可能になる。
【0041】
次に、キーユニット100について説明する。
キーユニット100は、車両10の内部に配置された装置であり、携帯端末200と近距離無線通信を行って当該携帯端末200を認証する機能と、携帯端末200を認証した結果に基づいて、RF帯の電波を用いて施解錠信号を送信する機能を有している。キーユニット100は、LF受信機101、RF送信機102、近距離通信部103、制御部104を有して構成される。
【0042】
本実施形態では、キーユニット100は、車室内の所定の位置(例えばグローブボックス内)に配置され、車両10に搭載される不図示の補機バッテリから供給される電力で動作する。
【0043】
LF受信機101は、施解錠装置300から、LF帯の電波を介して送信されたポーリング信号を受信する手段である。LF受信機101は、LF帯の電波を受信するためのア
ンテナ(以下、LFアンテナ)を有している。
【0044】
RF送信機102は、RF帯の電波を介して、キーユニット100に対して施解錠信号を送信する手段である。
【0045】
近距離通信部103は、ユーザが所持する携帯端末200と通信を行う手段である。近距離通信部103は、所定の無線通信規格を用いて、近距離(車室内と車室外で通信が行える程度)における通信を行う。
【0046】
本実施形態では、近距離通信部103は、Bluetooth(登録商標)LowEnergy規格(以下、BLE)によるデータ通信を行う。BLEとは、Bluetoothによる低電力通信規格であり、機器同士のペアリングを必要とせず、相手を検知することですぐに通信を開始できるという特徴を有する。
なお、本実施形態ではBLEを例示するが、他の無線通信規格も利用可能である。例えば、NFC(Near Field Communication)、UWB(Ultra Wideband)、WiFi(登録商標)などを利用することもできる。
【0047】
制御部104は、近距離通信部103を介して携帯端末200と近距離無線通信を行い、携帯端末200を認証する制御と、認証結果に基づいて施解錠信号を送信する制御を行うコンピュータである。制御部104は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
【0048】
制御部104に含まれる機能モジュールを、図4に示す。図4に示した各機能モジュールは、記憶手段(ROM等)に記憶されたプログラムをCPU(いずれも不図示)によって実行することで実現してもよい。
【0049】
LF受信処理部1041は、LF受信機101を介して、施解錠装置300からLF帯の電波として送信されたポーリング信号を受信する制御を行う。
RF送信処理部1042は、RF送信機102を介して、RF帯の電波として施解錠信号を送信する制御を行う。施解錠信号は、後述する認証部1044が携帯端末200の認証を成功させた場合に、後述する通信処理部1043によって生成される。
【0050】
通信処理部1043は、近距離通信部103を介して行う携帯端末200との通信を処理する。具体的には、携帯端末200から施錠要求または解錠要求(以下、施解錠要求と総称する)を受信し、受信した要求に応じて、施解錠信号を生成する。
なお、生成された施解錠信号は、一時的に記憶され、後述する認証部1044が携帯端末200の認証に成功したタイミングで出力される。
【0051】
認証部1044は、携帯端末200から送信された施解錠要求に含まれる認証情報に基づいて、携帯端末200の認証を行う。具体的には、不図示の記憶手段に記憶された認証情報と、携帯端末200から送信された認証情報とを比較し、これらが一致した場合に、認証成功と判断する。双方の認証情報が一致しない場合、認証失敗と判断する。認証部1044が携帯端末200の認証に成功した場合、通信処理部1043が生成した施解錠信号が、RF送信処理部1042へ出力され、施解錠装置300へ無線送信される。
なお、認証部1044が行う認証の方式は、認証情報同士を単純に比較して同一性を検証する方式であってもよいし、非対称暗号を用いた方式であってもよい。
以降、説明の必要に応じて、キーユニット100に記憶される認証情報を装置認証情報、携帯端末200から送信される認証情報を端末認証情報と称するものとする。
【0052】
なお、本例では、認証部1044が施解錠信号の送信トリガを生成するものとしたが、
認証部1044が、認証状況に基づいてキーユニット100の電源を制御してもよい。例えば、携帯端末200の認証が行われていない状況においては、通信処理部1043および認証部1044を除く全ての構成要素をサスペンド状態とし、認証が成功した場合に、所定の期間において(例えば、送信した施解錠信号に対するレスポンスが施解錠装置300からあるまで)、すべての構成要素を通電状態とするようにしてもよい。認証が成功した場合にのみ施解錠信号を送信できれば、その実現方法は限定されない。
【0053】
また、キーユニット100は、施解錠信号とともに、電子キーのID(以下、キーID)を同時に施解錠装置300に送信する。キーIDは、平文の状態で予めキーユニット100に記憶されていてもよいし、携帯端末200に固有な暗号によって暗号化した状態で記憶されていてもよい。キーIDが暗号化した状態で記憶される場合、携帯端末200から送信された認証情報によって暗号化されたキーIDを復号し、本来のキーIDを得るようにしてもよい。
【0054】
次に、携帯端末200について説明する。
携帯端末200は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)といった小型のコンピュータである。携帯端末200は、近距離通信部201、通信部202、制御部203、入出力部204を有して構成される。
【0055】
近距離通信部201は、近距離通信部103と同一の通信規格によって、キーユニット100との間で通信を行う手段である。
通信部202は、携帯端末200をネットワークに接続するための通信手段である。本実施形態では、3GやLTE等の移動体通信サービスを利用して、ネットワーク経由で他の装置(例えばサーバ装置400)と通信を行うことができる。
【0056】
制御部203は、携帯端末200の制御を司るコンピュータである。制御部203は、例えば、施解錠要求を生成する処理、前述した端末認証情報を取得する処理、施解錠要求および端末認証情報をキーユニット100に送信する処理などを行う。制御部203は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。制御部203は、記憶手段(ROM等)に記憶されたプログラムをCPU(いずれも不図示)によって実行することでこれらの機能を実現してもよい。
【0057】
制御部203は、入出力部204を介してユーザとのインタラクションを行う。
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示する手段である。具体的には、タッチパネルとその制御手段、液晶ディスプレイとその制御手段から構成される。タッチパネルおよび液晶ディスプレイは、本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。
【0058】
制御部203は、入出力部204に操作画面を表示し、ユーザが行った操作に基づいて、解錠要求また、施錠要求を生成する。例えば、制御部203は、タッチパネルディスプレイに、解錠を行うためのアイコン、施錠を行うためのアイコン等を出力し、ユーザによって行われた操作に基づいて、解錠要求ないし施錠要求を生成する。
なお、ユーザが行う操作は、タッチパネルディスプレイを介したものに限られない。例えば、ハードウェアスイッチ等によるものであってもよい。
【0059】
また、制御部203は、端末認証情報を取得する処理を行う。本実施形態では、端末認証情報は、サーバ装置400において生成され、通信部202を介して携帯端末200へ伝送される。
なお、携帯端末200が端末認証情報を有していない場合、操作画面からの施錠操作お
よび解錠操作は不可能となる。
【0060】
携帯端末200が取得する端末認証情報は、不変のキーであってもよいし、ワンタイムキーであってもよい。いずれの場合も、端末認証情報に対応する装置認証情報が、キーユニット100に事前に記憶される。
【0061】
(施解錠装置の概要)
システムの詳細な説明に入る前に、既設の施解錠装置300が行う動作の概要について説明する。施解錠装置300は、従来のスマートキーシステムを構成する装置であり、ユーザが所持する携帯機と通信を行うことにより、携帯機が車両の近傍もしくは車室内にあることを検出する。なお、前述した通り、本実施形態ではキーユニット100が携帯機の役割を果たす。
【0062】
具体的には、照合ECU303が、LF送信機301を介して一定の周期でポーリング信号を車内外に送信し、当該ポーリング信号に応答してキーユニット100が送信した返信信号を受信する。返信信号には、キーユニット100に固有なキーIDが含まれており、また、照合ECU303には、登録されたキーユニット100のキーIDが記憶されており、照合ECU303は、受信したキーIDと、記憶されたキーIDを用いてキーユニット100の認証処理を行う。
キーユニット100の認証に成功した場合、その旨をボディECU304に通知し、これにより、車両に所定の動作(例えば、ドアの解錠、イモビライザーの解除等)を行わせることが可能になる。
【0063】
ここで、キーユニット100のキーIDを施解錠装置300に登録する作業について説明する。当該作業は、車両の製造者またはオーナーによって行われる。ここで、図5を参照しながら、当該作業のフローについて説明する。
【0064】
まず、ステップS1にて、施解錠装置300が、新規のキーIDを登録するモードへの切り替えを行う。この際、施解錠装置300は、既に登録されている携帯機(すなわち、既に記憶されているキーIDを持つ携帯機)との通信を要求してもよい。これにより、登録作業を行っている者が正当な車両のオーナーであることを確認することができる。
【0065】
次に、ステップS2にて、ユーザが、キーユニット100のLFアンテナを、施解錠装置300が有する不図示のアンテナコイル(典型的には車両のプッシュスタートスイッチ付近に内蔵される)に近接ないし略接触させる。これにより、電磁誘導によってアンテナコイルからキーユニット100に電力が供給され、当該電力を用いて、キーユニット100がキーIDを送信する(ステップS3)。当該動作は、自動車用のスマートキーシステムにおいて、車両側にキーIDを登録するためのものとして知られている(一般的にトランスポンダ通信と呼ばれる)。送信されたキーIDは、施解錠装置300によって受信され、有効なキーIDとして登録される(ステップS4)。すなわち、施解錠装置とキーユニットとの紐付けが行われる。
【0066】
以上、施解錠装置300とキーユニット100との間で行われる通信および処理について説明した。
本実施形態に係る施解錠システムでは、車両内に設置されたキーユニット100が携帯機の代わりにキーIDを施解錠装置300に送信することで、携帯機を用いることなく車両の施解錠が可能になる。
【0067】
(システムの動作)
図6を参照して、本実施形態に係る施解錠システムの動作について説明する。図6は、
各構成要素間で送受信されるデータの流れ、および、各構成要素が行う処理を説明するフロー図である。
【0068】
まず、ステップS11で、携帯端末200が、サーバ装置400に対して端末認証情報の発行を要求する。ここで説明する端末認証情報は、施解錠装置300がキーユニット100を認証するための情報ではなく、キーユニット100が携帯端末200を認証するための情報である。
携帯端末200が、端末を識別する情報をサーバ装置400に送信すると、サーバ装置400が、携帯端末200に固有な端末認証情報を取得し(ステップS12)、取得した端末認証情報を携帯端末200に送信する(ステップS13)。
これにより、携帯端末200上において、車両10を解錠する操作が可能になる。
なお、ステップS11〜S13の処理は、施解錠を行うための準備処理であるため、事前に行っておくことが好ましい。
【0069】
ステップS21〜S24は、携帯端末200を用いて車両10を解錠するための処理である。
携帯端末200のユーザが、入出力部204を介して車両10を解錠する操作を行うと、ステップS21で、携帯端末200が、サーバ装置400に対して解錠要求および端末認証情報を送信する。そして、ステップS22で、キーユニット100が、携帯端末200から送信された端末認証情報と、事前に記憶された装置認証情報とを比較し、認証処理を行う。
【0070】
認証に成功した場合、ステップS23で、キーユニット100が、施解錠装置300に対して解錠信号およびキーIDを送信する。そして、ステップS24で、施解錠装置300が、受信したキーIDに基づいて認証処理を行う。この結果、認証に成功した場合、車両10のドアが解錠される。なおこの際、アンサーバック等を行ってもよい。
【0071】
ステップS31〜S36は、携帯端末200を用いて車両10を解錠するための処理である。
携帯端末200のユーザが、タッチパネルスクリーンを介して車両10を施錠する操作を行うと、ステップS31で、携帯端末200が、サーバ装置400に対して施錠要求および端末認証情報を送信する。そして、ステップS32で、キーユニット100が、携帯端末200から送信された端末認証情報と、事前に記憶された装置認証情報とを比較し、認証処理を行う。
【0072】
認証に成功した場合、ステップS33で、キーユニット100が、施解錠装置300に対して施錠信号およびキーIDを送信する。そして、ステップS34で、施解錠装置300が、受信したキーIDに基づいて認証処理を行う。この結果、認証に成功した場合、車両10のドアが施錠される。
【0073】
また、キーユニット100は、施錠信号を送信した後で、携帯端末200に対して施錠が完了した旨の通知(施錠通知)を送信する(ステップS35)。これにより、携帯端末200のタッチパネルスクリーン上に、施錠が完了した旨の通知が出力される。なお、認証情報がワンタイムキーである場合、ステップS35のタイミングでワンタイムキーを無効化してもよい。携帯端末200は、システムの利用が終了した旨の通知を生成し、サーバ装置400に送信する(ステップS36)。
【0074】
次に、キーユニット100の設計上の課題について説明する。
前述したように、キーユニット100は、車両が有する補機バッテリから電源の供給を受けて動作する。よって、LF受信機101、RF送信機102、近距離通信部103、
制御部104に所定電圧の電源を供給するための電源回路が必要となる。
【0075】
ここで発生する第一の問題は、部品の配置に起因する通信不良である。キーユニット100を施解錠装置300に登録する場合、前述したように、携帯機と同様にLFアンテナを施解錠装置に接触させる必要がある。しかし、キーユニット100が有する電源回路には、電源コネクタ、電解コンデンサなどの比較的背の高い部品が集まって配置されるため、これらの部品が配置された基板を筐体内に収容する場合、基板から筐体までの距離が、部品の高さに応じて長くなる。そのため、基板面を施解錠装置300へ向けて通信を行う場合、部品の背が高いほど、LFアンテナと施解錠装置300との距離が長くなる。これにより、良好な通信を行うために必要な距離を超えてしまい、通信不良が生じるおそれがある。
【0076】
第二の問題は、回路において発生したノイズが、LF受信機101に回り込むことで発生する通信不良である。前述したように、LF受信機101は長波帯の電波を受信するため、特にノイズの影響を受けやすい。ノイズは、典型的には電源回路から発生するほか、近距離通信部103からも発生しうる。これらのノイズが混入すると、ポーリング信号が正しく受信されなくなるおそれがある。
【0077】
これらの問題を解決するため、本実施形態に係るキーユニット100は、低周波数帯の電波を受信するLFアンテナを、基板上の、電源回路に付随する部品が実装された面と反対側の面に実装する。
図7は、キーユニット100の各構成要素を実装した基板の斜視図である。図7(A)が基板の表面を表し、図7(B)が基板の裏面を表す。本実施形態では、図示したように、電源回路に付随する部品、制御部104であるマイコン、近距離通信部103であるICが基板の表面に実装され、LF受信機101(具体的にはLFアンテナ。以降、LFアンテナ101Aとして図示する)が基板の裏面に実装されている。
【0078】
なお、図7において、基板は半透明で図示している。よって、裏面に実装された部品が図7(A)においても視認でき、表面に実装された部品が図7(B)においても視認できる。
【0079】
本実施形態では、LFアンテナ101Aを基板の裏面に配置することで、キーユニット100の登録作業における通信不良を低減できるという効果を得ることができる。
図8は、筐体に収納した基板をX軸正方向から観察した透視図である。基板は、図示したように箱型の筐体に収納される。図からもわかるように、基板の表面には、電源回路に付随する部品が配置されているため、基板表面から筐体内面までの距離H1を長く取らなければならない。一方、基板の裏面には、背の高い部品が存在しないため、LFアンテナ101Aを基板の裏面に配置することで、基板表面から筐体内面までの距離(H2)を短くすることができる(H2<H1)。すなわち、LFアンテナ101Aから筐体表面までの距離をより短くすることができるため、キーユニット100の登録時において、LFアンテナ101Aを施解錠装置300により近接させることができるようになる。これにより、登録作業における通信状態をより良好なものにすることが可能になる。
【0080】
また、本実施形態における基板は、中間に接地層を含む複層基板である。かかる構成によると、基板の表面に実装された部品から発生したノイズが、基板の裏面に実装された部品に与える影響を少なくすることができる。すなわち、電源回路や近距離通信部103において発生したノイズが、LF受信機101に与える影響を少なくすることができる。
なお、基板の中間に接地層を設けることで、ノイズをよりよく低減することができるが、これ以外の構成であっても、LFアンテナ101Aをノイズ源から遠ざけることができるため、ある程度のノイズ低減効果を得ることができる。
【0081】
また、本実施形態では、基板の第一の辺(符号701)を含む第一の領域702に、電源回路に付随する部品と近距離通信部を配置し、第一の辺に対向する第二の辺(符号703)を含む第二の領域704にLFアンテナ101Aを配置している。これにより、電源回路とLFアンテナ101Aとの距離を確保できるようになるため、LF帯の通信におけるノイズの影響を低減することができる。
【0082】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
【0083】
例えば、実施形態の説明では、車両に搭載された施解錠装置を例示したが、本発明に係るキーユニットと組み合わせて利用される施解錠装置は、車両以外の施設や建物に搭載されたものであってもよい。
また、図8で例示した筐体はプラスチック製を想定しているが、筐体のいずれかの面を金属によって構成し、接地させるようにしてもよい。LF送信機301が有するアンテナとキーユニット100が有するLFアンテナ101Aとの位置関係、または、LFアンテナ101Aの指向性に応じて、適切な素材を選択することもできる。
【0084】
また、実施形態の説明では、携帯端末200を例示したが、携帯端末200は、認証情報を保持し、キーユニット100と近距離無線通信を行うことができれば、必ずしもネットワーク通信機能を持った端末装置でなくてもよい。例えば、非接触ICカードやその他の装置であってもよい。
【0085】
また、実施形態の説明では、キーユニット100が車両の施解錠のみを行う形態を例示したが、キーユニット100によって施解錠以外の動作を行わせてもよい。例えば、キーユニット100が、エンジンを管理する制御装置に対して通信を行うことで、車両のエンジン始動を可能にしてもよい。かかる形態によると、ユーザが所持する従来型の携帯機(電子キー)を携帯端末に完全に置き換えることができる。
【0086】
また、実施形態の説明では、LF帯の電波を介して送信されたポーリング信号をキーユニット100が受信すると述べたが、施解錠信号は必ずしもポーリング信号に応答して送信しなくてもよい。ポーリング信号に応答してキーIDを送信することで、有効な電子キーが車内にあると施解錠装置300に認識させることができるが、単にRF帯の電波を介して施解錠信号を送信するのみであってもよい。
【0087】
また、実施形態の説明では、車載されたスマートキーシステムを利用してキーユニット100が施解錠を制御したが、無線通信によって施解錠を行うことができれば、キーユニット100の通信先となる施解錠装置はスマートキー以外を利用するものであってもよい。例えば、キーレスエントリーシステム等を利用するものであってもよい。
【0088】
また、実施形態の説明では、電源回路に付随する部品と、LFアンテナ101Aとが基板の反対側の面にそれぞれ実装されている形態を例示したが、LFアンテナ101A上部から筐体までの距離を、電源回路に付随する部品の上部から筐体までの距離より小さくすることができれば、必ずしもこの形態に限定されない。例えば、図9のように、前述した構成要素を基板の表面に実装したうえで、LFアンテナ101Aが設けられている部分の筐体の高さを低くしてもよい。かかる構成によっても、LFアンテナ101Aから筐体内面までの距離を短くすることができる。
また、筐体を加工するのではなく、基板側に段差等(Z軸方向)を設けることで、LFアンテナ101A自体を嵩上げしてもよい。かかる構成によっても、LFアンテナ101
A上部から筐体までの距離を小さくすることができる。
【符号の説明】
【0089】
10・・・車両
100・・・キーユニット
101・・・LF受信機
102・・・RF送信機
103,201・・・近距離通信部
104,203・・・制御部
200・・・携帯端末
202・・・通信部
204・・・入出力部
300・・・施解錠装置
301・・・LF送信機
302・・・RF受信機
303・・・照合ECU
304・・・ボディECU
305・・・ドアロックモータ
400・・・サーバ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9