(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記非動物性タンパク質が、植物性タンパク質、微生物タンパク質、藻類タンパク質、卵タンパク質、乳タンパク質、昆虫のタンパク質、およびそれらの組合せから選択される、請求項1または2記載のウェットタイプのペットフード製品。
前記ペットフード製品が30〜90質量%の前記肉類似物および10〜70質量%の前記ソースを含有し、該ソースが0.3〜5質量%の酵母エキスを含有する、請求項1から6いずれか1項記載のウェットタイプのペットフード製品。
【背景技術】
【0002】
ペットフードは、一般に、その含水率に基づいて分類される:
(1)ドライタイプまたは低含水率製品(通常は、15%未満)。これらの製品は、通常は、高い栄養素含有量と利便性を併せ持つ;
(2)ウェットタイプまたは高含水率製品(約50%超)。これらの製品は、一般に、ペットにとって最も美味しく感じられる;
(3)セミモイストまたはセミドライまたはソフトドライタイプもしくは中間または中程度の含水率の製品(一般に、15%と50%の間)。
【0003】
2つの主要な種類のウェットタイプのペットフード製品は区別される。第1の種類は、「パテ(pate)」または「ローフ(loaf)」として知られ、通常は、熱で食用成分の混合物を処理して、熱凝固した(heat-coagulated)タンパク質により構造化された均質な半固形塊を生成することによって、調製される。この均質な塊は、通常、一食分または多食分のパッケージに包装され、次いで、そのパッケージは密封され、殺菌される。その均質な塊は、包装の際に、容器の形状をとる。
【0004】
第2の種類のウェットタイプのペットフードは、ソース成分の性質に応じて、「チャンクおよび肉汁ソース」、「チャンクおよびゼリー」または「チャンクおよびムース」として知られている。これらの種類の製品は、ここで、「チャンクおよびソース」製品と称される。そのチャンクは、肉片または再構成肉片を含む。再構成肉片は、通常、熱凝結性成分を含有する肉エマルションを作製し、熱エネルギーを施して、そのエマルションを「凝結」させ、通常は切断後に、それに所望の形状をとらせることによって、調製される。その製品片は、一食分または多食分のパッケージ内でソース(例えば、肉汁ソース、ゼリーまたはムース)と組み合わされ、次いで、そのパッケージは密封され、殺菌される。
【0005】
多くのウェットタイプのペットフード製品は、かなりの量の肉および動物副産物を含有する。動物副産物は、動物の全身または身体の一部、もしくは卵子、胚および精子を含む、ヒトの摂取を目的としない動物起源の産物である。動物副産物としては、数ある中でも、屠体、動物の身体部分、内臓、並びに元々ヒトの摂取用であるが、商業的な理由で回収された動物起源の製品または食品が挙げられる。
【0006】
肉類似物を含有するウェットタイプのペットフード製品も知られている。これらの肉類似物は、通常、肉/動物副産物および植物性タンパク質、例えば、グルテンまたは大豆タンパク質の組合せを含有する。
【0007】
肉類似物は、肉のものに似た物理的構造および高い栄養価を有する。筋肉に見られるものに似た繊維構造を有する肉類似物は、通常、挽肉/動物副産物を植物性タンパク質(例えば、グルテン)と混合する工程、その混合物を非常に高い温度で押し出す工程、およびその押し出された混合物を肉類似物の小片に切断する工程を有してなるプロセスにより製造される。ペットフードに肉類似物を使用すると、最終製品の費用を減少させる、および/またはその全体の栄養的側面を改善することができる。しかしながら、残念なことに、肉類似物は、特に、肉類似物の植物性タンパク質の含有量が多い場合、所望の固有の美味しさがないことが多い。
【0008】
特許文献1には、
・約40から95質量%の、脱脂大豆粉(soy flour)、大豆の絞りかす(soy meal)、大豆濃縮物、不可欠のまたはデンプン含有形態の穀物グルテンおよび卵白の所定の混合物からなる群より選択される食用タンパク性材料、および
・約7質量%までの食用ミネラル結合および架橋化合物、
を含有する混合物を押し出して、粘稠度およびテクスチャーがフレーク状または細断された肉に似た複数の押出物断片を得ることによって、肉類似物を製造する方法が記載されている。
【0009】
特許文献2には、約0.8未満の相対水分活性を有するザラザラしたタンパク性肉類似物を製造する方法が記載されている。その肉類似物は、脱脂大豆粉、大豆の絞りかす、大豆濃縮物、穀物グルテン(不可欠のまたはデンプン含有形態)および卵白粉末、食用結合および架橋化合物、並びにグリセロールおよびブドウ糖の湿潤剤からなる群より選択されるタンパク性材料から作られる。その混合物は、高温の溶融体(lava)に転化され、押し出され、冷却される。
【0010】
特許文献3には、25〜77%の肉および植物性タンパク質を含む押出食品を製造する方法であって、
・その食品の成分であり、肉および植物性タンパク質を含む成分を押出機に連続的に導入し;それらの成分を混合して、押出機内で混合物を製造する工程、
・その押出機内の混合物を加熱して、食品を製造する工程、
・その食品を押出機から押出ダイに通して押し出す工程、および
・その食品を冷却する工程、
を有してなる方法が記載されている。特許文献3の実施例1には、約25%から約75%の肉および約15%から約35%の小麦グルテンの形態にある植物性タンパク質を含むウェットタイプのペットフード製品が記載されている。
【0011】
特許文献4には、肉状の外観およびテクスチャーを有する肉エマルション製品を製造する方法であって、
・タンパク質および脂肪を含有する肉エマルションを形成する工程、
・その肉エマルションを粉砕し、132から160℃の温度に加熱する工程、
・その肉エマルションを160から240℃の温度にさらに加熱する工程、
・そのエマルションを密閉された処理区域に導入する工程、
・その肉エマルションを約100から約1200psi(約0.7から約8.3MPa)の圧力に施す工程、および
・その肉エマルションを密閉された処理区域から吐出する工程、
を有してなる方法が記載されている。その肉エマルションは、小麦グルテンおよび大豆タンパク質などの機能タンパク質を5〜35%含有することがある。
【0012】
ペットフードに酵母エキスを用いることが、当該技術分野において公知である。
【0013】
特許文献5には、全製品に基づいて、1.5〜3.5質量%の乳糖および3.5〜5.0質量%のタンパク質、並びに脂肪を含む、ネコ用の乳製品に基づく液体食品が記載されている。特許文献2の実施例に、酵母エキスを含有する液体食品が記載されている。
【0014】
特許文献6には、レバー状ペットフードを調製するプロセスであって、
・乳化脂肪、全血、および還元糖の水性反応混合物を調製する工程、および
・その反応混合物を固化させ、ざらつきのあるレバー状材料を生成するのに効果的な時間に亘り効果的な温度でその混合物を加熱する工程、
を有してなるプロセスが記載されている。その実施例に、獣脂、水、乾血、ブドウ糖および酵母エキスを含む混合物からのレバー状ペットフードの調製が記載されている。
【0015】
特許文献7には、穀粉(cereal flour)、肉粉、魚粉、小麦胚芽、ビール酵母、ビタミン、ミネラルおよび水を含有する組成物を押し出し;その押出物を乾燥させ;その乾燥した押出物を牛脂および酵母エキスで被覆することによる、ペットフードキブルの調製が記載されている。
【0016】
特許文献8には、コンパニオン・アニマル用食品の表面に施せる美味しさ向上組成物であって、グリセロールおよび/またはプロピレングリコールにより改質された、少なくとも1種類の旨味剤および/または少なくとも1種類の味物質を含む組成物が記載されている。その旨味剤は、リン酸塩、ピロリン酸塩、タンパク質、タンパク質加水分解物、生物抽出物、乾燥酵母、酵母エキス、ペプトンおよびそれらの組合せからなる群より選択してよい。
【0017】
特許文献9には、活性成分として、適正温度(70〜100℃)で加熱されることにより風味が与えられる酵母エキスを含有するペットフード組成物が記載されている。
【0018】
非特許文献1には、成猫用の食品における、リン酸に基づく酸性化剤(A)、特異株(サッカロマイセス・セレビシエ)からの酵母エキス(Y)、およびこれら2つの添加物の組合せを添加する効果を著者が評価した研究の結果が記載されている。この研究の結果は、ネコ用規定食中に0.6%のAまたは1.5%のYの単独使用は推奨されないことを示した。しかしながら、これら2つの添加物の関連は、栄養消化率を増加させるのに有益であった。
【0019】
テシマ等(非特許文献2)は、トウモロコシグルテンを置き換えるために、押出ドッグフードに2%の酵母エキス(Nupro(登録商標)2000)が添加された実験の結果を記載している。犬は、比較製品よりも、酵母エキス含有製品を好むことが分かった。
【0020】
特許文献10には、ペットフードであって、
・動物性タンパク質および植物性タンパク質からなる群より選択される少なくとも1種類のタンパク質、
・動物性脂肪および油並びに植物性脂肪および油からなる群より選択される少なくとも1種類の脂肪または油、
・脱脂ゴマ、および
・肉エキス、魚エキス、内臓エキス、酵母エキス、加工乳およびその加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種類の美味しさ向上剤、
を含むペットフードが記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0028】
20〜100質量%の肉類似物および0〜80質量%のソースを含むウェットタイプのペットフード製品であって、その肉類似物は、
・10〜60質量%のタンパク質であり、その少なくとも40質量%が非動物性タンパク質であるタンパク質、
・30〜90質量%の水、
・0〜15質量%のデンプン、および
・0〜20質量%の脂肪、
を含み、非動物性タンパク質およびデンプンが、1:3を超える非動物性タンパク質対デンプンの質量比でその肉類似物中に存在し、0.1〜3質量%の酵母エキスを含有するウェットタイプのペットフード製品が提供される。そのウェットタイプのペットフード製品は、肉類似物および酵母エキスを適切に含む、から実質的になる、またはからなることがある。そのウェットタイプのペットフード製品は、肉類似物、ソースおよび酵母エキスを適切に含む、から実質的になる、またはからなることもある。
【0029】
ここに記載されたウェットタイプのペットフード製品は、ここに具体的に開示されていないどの成分(ingredientまたはcomponent)がなくとも、適切に調製されるであろう。
【0030】
ここに用いた「ペット」という用語は、飼いネコおよびイヌなどのコンパニオン・アニマルを含む家畜を称する。
【0031】
ここに用いた「ペットフード」という用語は、ペットが摂取するために設計された食品組成物を称する。ここに記載されたウェットタイプのペットフード製品は、通常は、ペットに、それが必要とする適量の必須栄養素の全てを与えるための栄養バランスのとれた食品である。そのウェットタイプのペットフード製品は、1種類以上のさらに別のペットフード成分(例えば、顆粒(granulate))を含有する栄養バランスのとれたペットフード製品の一部であることがあり、そのウェットタイプのペットフード製品は、これらの1種類以上のさらに別のペットフード成分と共に、栄養バランスのとれた製品を提供する。
【0032】
ここに用いた「肉類似物」という用語は、非動物性タンパク質を含み、動物の肉片のものに似たテクスチャーを有する成形製品を称する。
【0033】
ここに用いた「ソース」という用語は、流体、ペースト、ゲルまたはムースの形態にある水性組成物を称する。
【0034】
ここに用いた「動物性タンパク質」という用語は、哺乳類、家禽類および魚類などの脊椎動物に由来するタンパク質を称する。動物性タンパク質は、例えば、筋肉、臓器、腱または骨に由来してよい。牛乳または卵に由来するタンパク質は、動物性タンパク質と見なされない。
【0035】
ここに用いた「非動物性タンパク質」という用語は、動物性タンパク質ではないタンパク質を称する。非動物性タンパク質の例としては、植物性タンパク質、藻類タンパク質、卵タンパク質、乳タンパク質、微生物タンパク質および昆虫のタンパク質が挙げられる。
【0036】
ここに用いた「デンプン」という用語は、アミロースおよびアミロペクチンから作られた多糖類を称する。
【0037】
ここに用いた「脂肪」という用語は、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリドおよびリン脂質などの脂肪酸のエステルを称する。
【0038】
ここに用いた「酵母エキス」という用語は、酵母から細胞含有物を抽出することにより(細胞壁を除去することにより)製造された酵母製品を称する。
【0039】
ここに用いた「マメ科植物」という用語は、マメ科(FabaceaeまたはLeguminosae)の植物、もしくはそのような植物の果実または種子を称する。よく知られたマメ科植物としては、アルファルファ、クローバー、エンドウ豆、マメ、レンズ豆、ルピナス、メスキート、イナゴマメ、大豆、ピーナッツ、およびタマリンドが挙げられる。
【0040】
非動物性タンパク質に関してここに用いた「凝固する」という用語は、非動物性タンパク質の分子間の構造形成相互作用を生じる、そのような非動物性タンパク質の変性を称する。タンパク質の凝固は、様々な過程により、例えば、加熱により、または酸、アルカリ、塩、アルコール、機械的撹拌、放射線、および超音波振動の作用によりもたらされるであろう。
【0041】
前記ウェットタイプのペットフード製品およびその中に使用される成分は、ペットによる摂取のために選択されており、ヒトによる摂取を目的としていない。そのウェットタイプのペットフード製品は、ネコまたはイヌ用のウェットタイプのペットフード製品であることが好ましい。そのウェットタイプのペットフード製品がネコ用のウェットタイプのペットフード製品であることが最も好ましい。
【0042】
前記ウェットタイプのペットフード製品は、肉類似物のみからなることがある。その場合、酵母エキスは肉類似物の一成分である。他の実施の形態において、ウェットタイプのペットフード製品は、ソースと組み合わされた肉類似物を含み、そのような実施の形態において、酵母エキスはその肉類似物および/またはそのソースの一成分であってよい。通常は、その酵母エキス中に存在する成分の大部分は、その酵母エキスが肉類似物またはソース中に最初に含まれたか否かに関係なく、結局は肉類似物およびソース両方に入ることになる。
【0043】
前記ウェットタイプのペットフード製品中に含まれる肉類似物が、固体または半固体であることが好ましく、半固体であることが最も好ましい。その肉類似物の密度は、通常、0.8〜1.2g/ml、より好ましくは0.85〜1.15g/ml、最も好ましくは9.0〜1.1g/mlである。
【0044】
1つの実施の形態によれば、前記肉類似物は、束状に配列された複数の細長い繊維の房を含む。この繊維構造は、非常に本物のような肉状のテクスチャーおよび外観を与える。繊維構造を有する肉類似物は、当該技術分野で公知の方法、例えば、欧州特許出願公開第1231846号明細書および特許文献1に記載された方法により製造してよい。
【0045】
前記肉類似物のタンパク質含有量は、好ましくは15〜50質量%、より好ましくは18〜40質量%、最も好ましくは22〜35質量%の範囲にある。
【0046】
前記ウェットタイプのペットフード製品中の肉類似物は、好ましくは少なくとも15質量%の非動物性タンパク質、より好ましくは18〜40質量%の非動物性タンパク質、最も好ましくは20〜35質量%の非動物性タンパク質を含有する。
【0047】
前記非動物性タンパク質が、植物性タンパク質、藻類タンパク質、微生物タンパク質、昆虫のタンパク質、卵タンパク質、乳タンパク質およびそれらの組合せから選択されることが好ましい。その非動物性タンパク質が、植物性タンパク質、卵タンパク質およびそれらの組合せから選択されることがより好ましい。その非動物性タンパク質が植物性タンパク質であることが最も好ましい。
【0048】
前記植物性タンパク質が、穀類のタンパク質(例えば、グルテン)、マメ科植物のタンパク質およびそれらの組合せから選択されることが好ましい。その植物性タンパク質が穀類のタンパク質であることがより好ましい。その植物性タンパク質が小麦グルテンであることが最も好ましい。
【0049】
前記肉類似物中のタンパク質が、その肉類似物中に含まれる全タンパク質の質量で少なくとも40%の非動物性タンパク質を含むことが好ましい。いくつかの実施の形態において、その肉類似物中に含まれるタンパク質の総量の質量で、その肉類似物中の前記タンパク質の少なくとも50質量%が非動物性タンパク質である。さらに他の実施の形態において、非動物性タンパク質が、前記肉類似物中に含まれる全タンパク質の少なくとも60質量%、またさらには少なくとも70質量%を占める。
【0050】
前記肉類似物中のタンパク質が、その肉類似物中に含まれるタンパク質の総量の質量で0〜50%の動物性タンパク質を含むことが好ましい。動物性タンパク質が、肉類似物中に存在するタンパク質の総量のより好ましくは5〜40質量%、最も好ましくは10〜30質量%を占める。
【0051】
前記動物性タンパク質が、筋肉のタンパク質、臓器のタンパク質およびそれらの組合せから選択されることが好ましい。その動物性タンパク質が、哺乳類、家禽類、魚類およびそれらの組合せから選択される脊椎動物に由来することが好ましく、畜牛、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、家禽、魚およびそれらの組合せから選択される脊椎動物に由来することが最も好ましい。
【0052】
前記肉類似物が、好ましくは12質量%未満のデンプン、より好ましくは10質量%未満のデンプン、最も好ましくは8質量%未満のデンプンを含有する。
【0053】
利用される非動物性タンパク質が植物源に適切に由来することがある。使用できる非動物性タンパク質の供給源の例として、小麦グルテンなどの植物性タンパク質または植物性タンパク質濃縮物が挙げられる。ここに用いた「植物性タンパク質濃縮物」という用語は、植物性物質から抽出されたまたはそれから調製された、元の植物性物質に対してタンパク質が豊富な材料を称する。「植物性タンパク質濃縮物」という用語は、大豆タンパク質分離物などの植物性タンパク質分離物を包含する。
【0054】
タンパク質濃縮物は、相当な量のデンプンを含有することがある。例えば、市販されているグルテン調製品は、通常、20質量%程度のデンプンを含有する。高いタンパク質含有量を有し、限られた量のデンプンを含有する植物性タンパク質の供給源を使用することが好ましい。植物性タンパク質濃縮物が用いられる実施の形態において、肉類似物中の非動物性タンパク質対デンプンの質量比は、1:1を超える、2:1を超える、またさらには3:1を超えることが好ましい。
【0055】
前記ウェットタイプのペットフード製品中に含まれる肉類似物の脂肪含有量は、通常、15質量%未満である。その脂肪含有量は、より好ましくは2から12質量%の範囲、最も好ましくは4から10質量%の範囲にある。
【0056】
前記肉類似物中に含まれる脂肪は、好ましくは少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも70質量%のトリグリセリドを含有する。その脂肪は、動物性脂肪、植物油、魚油およびそれらの組合せを適切に含有してよい。特に好ましい実施の形態によれば、その脂肪は、少なくとも10質量%、より好ましくは少なくとも30質量%、最も好ましくは少なくとも50質量%の動物性脂肪を含有する。その動物性脂肪が、畜牛、ブタ、ヒツジ、ヤギ、家禽、魚およびそれらの組合せから選択される動物に由来することが好ましい。
【0057】
前記ウェットタイプのペットフード製品中に存在する肉類似物は、動物由来成分を適切に含有することがある。その肉類似物中の乾燥物質の0〜50質量%が肉および/または動物副産物に由来することが好ましい。その肉類似物中の乾燥物質のより好ましくは5〜35質量%、最も好ましくは10〜25質量%が肉および/または動物副産物に由来する。
【0058】
前記肉類似物の含水率は、通常、少なくとも40質量%、より好ましくは45〜90質量%、最も好ましくは50〜85質量%である。前記製品が肉類似物およびソースの組合せを含有する場合、その肉類似物の含水率および組成は、その肉類似物の小片をソースから分離し、その小片に付着したソースを少量の温水で洗い流した後に、適切に決定することができる。
【0059】
前記肉類似物は、タンパク質、デンプン、水、脂肪および酵母エキスを適切に含む、から実質的になる、またはからなることがある。その肉類似物は、タンパク質、デンプン、水、脂肪および酵母エキスを含む、から実質的になる、またはからなることがあり、そのタンパク質は少なくとも40%の量で非動物性タンパク質を含む。
【0060】
前記ウェットタイプのペットフード製品中に必要に応じて存在するソースは、通常、少なくとも80質量%の水を含有する。そのソースの含水率は、より好ましくは90〜98質量%の範囲、最も好ましくは93〜97質量%の範囲にある。
【0061】
前記ウェットタイプのペットフード製品のソースが、流体(肉汁ソース)、ゲルまたはムースであることが好ましい。ゲル化ソースを調製するために適切に利用されることがあるゲル化生体高分子としては、カラギーナン、キサンタン、グアーガム、カッシアガム、デンプン、ゼラチンおよびそれらの組合せが挙げられる。
【0062】
前記ウェットタイプのペットフード製品中に用いられる酵母エキスは、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、ハンゼヌラ属、カンジダ属などの異なる種類の酵母から得てよい。その酵母エキスをサッカロマイセス属の酵母から得ることが好ましい。その酵母エキスが、サッカロマイセス・セレビシエから得た酵母エキスを含む、それから実質的になる、またはそれからなることがさらにより好ましい。その酵母エキスが、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、ハンゼヌラ属、カンジダ属からなる群より選択される二種類の酵母からのエキスを含む、それらからなる、またはそれらから実質的になることがある。もしくは、その酵母エキスが、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、ハンゼヌラ属、カンジダ属からなる群より選択される三種類の酵母からのエキスを含む、それらから実質的になる、またはそれらからなることがある。もしくは、その酵母エキスが、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、ハンゼヌラ属、カンジダ属からなる群より選択される四種類の酵母からのエキスを含む、それらから実質的になる、またはそれらからなることがある。もしくは、その酵母エキスが、サッカロマイセス属、ピチア属、クルイベロマイセス属、ハンゼヌラ属、カンジダ属の五種類全てからのエキスを含む、それらから実質的になる、またはそれらからなることがある。
【0063】
別の好ましい実施の形態によれば、前記酵母エキスは、醸造過程で生成された酵母から得られる。
【0064】
前記ウェットタイプのペットフード製品が、少なくとも0.2質量%の酵母エキス、もしくは少なくとも0.4質量%、または少なくとも0.6質量%、または少なくとも0.8質量%、または少なくとも1.0質量%、または少なくとも1.2質量%の酵母エキスを含有することが好ましい。そのウェットタイプのペットフード製品は、約3.0質量%までの酵母エキス、もしくは約2.8質量%まで、または約2.6質量%まで、または約2.4質量%までの酵母エキスを含有することがある。いくつかの実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、0.2質量%から3.0質量%、または0.4〜2.8質量%、または0.6から2.6質量%、または0.8から2.4質量%、または1.0質量%〜2.4質量%の酵母エキスを含むことがある。
【0065】
前記ウェットタイプのペットフード製品が、1:50から1:1の範囲の質量比で酵母エキスよび非動物性タンパク質を含有することが好ましい。その質量比は、より好ましくは1:20から1:2の範囲、さらにより好ましくは1:15から1:3の範囲にある。その質量比が1:10から1:5の範囲にあることが最も好ましい。
【0066】
前記肉類似物、前記ソースまたはその両方のいずれか中に、前記ウェットタイプのペットフード製品に適切に利用してよい他の成分としては、脂肪、酸化防止剤、炭水化物、調味料、着色料、香味料、ミネラル、保存料、ビタミン、乳化剤、デンプン質材料およびそれらの組合せが挙げられる。
【0067】
前記ペットフード製品は、通常、0.1〜1.0質量%のタウリン、より好ましくは0.15〜0.5質量%のタウリンを含有する。タウリンは、動物の組織中に広く分布している有機酸である。タウリンには多くの基本的な生物学的役割がある。タウリンは、ネコおよびイヌの必須飼料要件である。何故ならば、ネコとイヌはその化合物を合成できないからである。タウリンの補給は、欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)および米国飼料検査官協会(AAFCO)の両方の要件である。
【0068】
違う言い方をすれば、本発明のペットフード製品が、1000キロカロリー当たり400〜2000mgのタウリンを含有することが好ましく、1000キロカロリー当たり425〜1200mgのタウリンを含有することがより好ましい。
【0069】
前記ウェットタイプのペットフード製品が、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6(ピリドキシン)およびそれらの組合せの群から選択される添加栄養素を含有することが好ましい。通常、ビタミンB1は、1000キロカロリー当たり0.1〜3.0mgの濃度でその製品中に含まれる。ビタミンB2は、通常、1000キロカロリー当たり0.8〜2.0mgの濃度で存在する。ビタミンB6の含有量は、通常、1000キロカロリー当たり0.5〜0.9mgの範囲にある。
【0070】
いくつかの実施の形態において、前記ウェットタイプのペットフード製品は、複合肉製品、酵母エキス、並びにビタミンB1、ビタミンB2およびビタミンB6を含む、それらから実質的になる、またはそれらからなる。他の実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、複合肉製品、ソース、酵母エキス、並びにビタミンB1、ビタミンB2およびビタミンB6を適切に含む、それらから実質的になる、またはそれらからなることもある。いくつかの実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、複合肉製品、酵母エキス、並びにビタミンB1、ビタミンB2およびビタミンB6の内の2つを含む、それらから実質的になる、またはそれらからなる。他の実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、複合肉製品、ソース、酵母エキス、並びにビタミンB1、ビタミンB2およびビタミンB6の内の2つを適切に含む、それらから実質的になる、またはそれらからなることもある。いくつかの実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、複合肉製品、酵母エキス、並びにビタミンB1、ビタミンB2およびビタミンB6の内の1つを含む、それらから実質的になる、またはそれらからなる。他の実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、複合肉製品、ソース、酵母エキス、並びにビタミンB1、ビタミンB2およびビタミンB6の内の1つを適切に含む、それらから実質的になる、またはそれらからなることもある。
【0071】
1つの好ましい実施の形態において、前記ウェットタイプのペットフード製品は、90〜100質量%の肉類似物、より好ましくは少なくとも95質量%の肉類似物、および最も好ましくは少なくとも98質量%の肉類似物を含有する。
【0072】
別の好ましい実施の形態において、前記ウェットタイプのペットフード製品は、肉類似物のチャンクおよびソースを含有する製品である。そのウェットタイプのペットフード製品が30〜90質量%の肉類似物および10〜70質量%のソースを含有することが好ましい。
【0073】
ここに記載されたウェットタイプのペットフード製品を製造する方法であって、肉類似物を、
・非動物性タンパク質の供給源を1種類以上の他のペットフード成分と混合して、10〜40質量%の非動物性タンパク質、30〜90質量%の水、および1〜50質量%の1種類以上の他の食用成分を含有するタンパク質塊を提供し、
・そのタンパク質塊を0.1から5分間に亘り少なくとも110℃の温度に加熱して、その非動物性タンパク質を凝固させ、
・その加熱されたタンパク質塊を肉類似物の小片に成形する、
ことによって、調製する工程を有してなる方法も提供される。
【0074】
本発明の方法における加熱されたタンパク質塊の成形により、肉類似物の小片が形成される。これらの小片は、規則的な形状、または不規則な形状をしていることがある。その加熱されたタンパク質塊は、同様のサイズまたは同様の形状に成形されることがある。しかしながら、その加熱されたタンパク質塊が、サイズ(質量)および/または形状が非常に異なる肉類似物の小片に成形される方法も、考えられる。
【0075】
その加熱されたタンパク質塊の肉類似物の小片への成形は、その加熱されたタンパク質塊をダイに通して吐出し、必要に応じてそのタンパク質塊が冷めた後に、吐出されたタンパク質塊を切断するまたは他の様式で細かくすることによって、適切に行われるであろう。
【0076】
その非動物性タンパク質の供給源は、通常、(最終的な)タンパク質塊の少なくとも15質量%、より好ましくは20〜50質量%、最も好ましくは25〜40質量%の量でそのタンパク質塊に適用される。
【0077】
本発明の方法に用いられる非動物性タンパク質の供給源が、乾燥物質の質量で少なくとも50%の非動物性タンパク質を含有することが好ましい。その非動物性タンパク質の供給源は、より好ましくは乾燥物質の質量で少なくとも70%の非動物性タンパク質、最も好ましくは乾燥物質の質量で少なくとも75%の非動物性タンパク質を含有する。
【0078】
非動物性タンパク質の適切な供給源は、植物性タンパク質濃縮物である。その動物性タンパク質の供給源が、穀物のタンパク質濃縮物、マメ科植物のタンパク質濃縮、およびそれらの組合せから選択されることがより好ましい。その非動物性タンパク質の供給源が、小麦、トウモロコシ、エンドウ豆、大豆、米またはこれらの植物の組合せから得られるタンパク質濃縮物であることがさらにより好ましい。その動物性タンパク質の供給源が、グルテン、大豆タンパク質濃縮物、およびそれらの組合せから選択されることが最も好ましい。
【0079】
前記非動物性タンパク質の供給源が、限られた量以下のデンプンを含有することが好ましい。この成分は、非動物性タンパク質の質量で、通常、50%未満、より好ましくは30%未満、最も好ましくは25%未満のデンプンを含有する。
【0080】
本発明の方法において、酵母エキスがタンパク質塊中に導入されることがある、および/または酵母エキスがウェットタイプのペットフード製品の他の成分、例えば、ソースまたはゼリー中に導入されることがある。本発明の方法に用いられる酵母エキスは、通常、乾燥物質の質量で、少なくとも10%、より好ましくは少なくとも12%のヌクレオチドを含有する。
【0081】
前記1種類以上の他のペットフード成分が、肉、動物副産物、酸化防止剤、炭水化物、着色料、脂肪、特徴となる芳香の香味料、ミネラル、保存料、ビタミン、乳化剤およびそれらの組合せの1つ以上を含むことが好ましい。
【0082】
好ましい実施の形態によれば、前記タンパク質塊の調製に用いられる1種類以上の他の成分は、肉、動物副産物およびそれらの組合せから選択される動物性材料を含む。動物副産物は、動物の全身または身体の一部、もしくは卵子、胚および精子を含む、ヒトの摂取を目的としない動物起源の産物である。動物副産物の例には以下が挙げられる:
・ヒトの摂取に適しているが、商業的理由のためにヒトの摂取を目的としていない屠殺動物の一部、
・ヒトの摂取に適していないと拒絶されるが、伝染性疾患のどのような兆候にも影響されていない屠殺動物の一部、
・屠殺場で屠殺され、ヒトの摂取に適していると認定された、動物に由来する皮と皮膚、蹄と角、豚毛と羽毛、
・ヒトの摂取に適していると認定された動物から得られた血液、
・脱脂された骨と脂かすを含む、ヒトの摂取を目的とした製品の製造に由来する動物副産物、
・商業的理由のために、もしくは製造または包装欠陥の問題のために、もはやヒトの摂取を目的としない動物起源のかつての食品、
・伝染性疾患のどのような兆候も示さない動物に由来する生乳、
・魚粉製造の目的のために外海で捕獲された、海洋哺乳類を除く、魚類または他の海洋動物、およびヒトの摂取用の魚加工品を製造するプラントからの魚の新鮮な副産物、
・伝染性疾患のどのような兆候も示さない動物に由来する卵の殻、および
・健康な動物に由来する血液、皮と皮膚、蹄、羽毛、羊毛、角、毛、および毛皮。
【0083】
特に好ましい実施の形態によれば、上述した動物性材料は、(最終的な)タンパク質塊の10〜90質量%、より好ましくは30〜85質量%、最も好ましくは40〜80質量%と同じ量でそのタンパク質塊に適用される。
【0084】
本発明の方法に用いられる動物性材料は、それが非動物性タンパク質の供給源と組み合わされる前に、粉砕されていることが好ましい。この粉砕動物性材料は、通常、ポンプ輸送できる粘稠度を有する。
【0085】
前記非動物性タンパク質の供給源と混合される1種類以上の他の成分が、タウリン、ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンB3およびそれらの組合せから選択される1種類以上の成分を含むことが好ましい。タウリンが、タンパク質塊の調製において、非動物性タンパク質の供給源および随意的な他のペットフード成分と混合されることが最も好ましい。
【0086】
前記タンパク質塊を少なくとも110℃の温度に加熱することにより、その塊中の非動物性タンパク質を凝固させて、5分未満で堅い構造を形成することができる。通常、これらの加熱温度で用いられる圧力は、5バール(500kPa)を超える。用いられる圧力が6〜90バール(0.6〜9MPa)の範囲にあることがより好ましい。高温と高圧の組合せが、その製品に繊維の定義を与える。
【0087】
前記タンパク質塊が、急速機械的加熱および/または水蒸気圧入により、その塊が高温に急激に加熱される設備内で加熱されることが好ましい。
【0088】
特に好ましい実施の形態によれば、そのタンパク質塊は、少なくとも120℃、最も好ましくは130〜240℃の温度に加熱される。
【0089】
堅い製品を形成するためにタンパク質塊が十分に凝結するのに必要な期間は、エマルションが過熱される温度、そのエマルション中のタンパク質の量と種類などの多数の要因に依存するが、少なくとも130℃の温度での0.5〜4分の滞留時間で、一般に十分である。その滞留時間が1〜3分の範囲にあることが好ましい。
【0090】
そのタンパク質塊を加熱して、非動物性タンパク質を凝固させた後、そのタンパク質塊を急冷することが好ましい。
【0091】
その加熱された塊の肉類似物の小片への成形は、タンパク質塊を管に通している間に、非動物性タンパク質を凝固させ、タンパク質塊を凝結させることにより、適切に行われることがある。その管から出るタンパク質塊は、好ましくはそのタンパク質塊が101℃未満の温度に冷却された後に、肉類似物の小片に切断または他の様式で分割してよい。
【0092】
このように形成された肉類似物の小片は、優れた完全性および強度を有し、商業的缶詰およびレトルト処理手順に施したときに、その形状および繊維特性を維持する。
【0093】
その肉類似物の小片の繊維状の外観を向上させるために、最終製品へのサイズ変更または賽の目切りの前に、同様の速度で回転する2つの長い軽くざらついたシリンダ(ロール)からなる一組の圧縮ロールを使用することができる。肉類似物の小片を、回転シリンダの間の狭い可変開口に落とすことができ、それにより、繊維が広げられる、もしくは部分的に分離される、または引き裂かれる。この不完全な細断により、線状繊維が強調される。
【0094】
その加熱されたタンパク質塊が肉類似物の小片に成形された後、これらの小片のサイズは、例えば、細断または粉砕によって、さらに減少させてもよい。特に、肉類似物並びにソースを含有するウェットタイプのペットフード製品を調製するために、この過程が使用される場合、肉類似物の小片のサイズが、少なくとも2倍、より好ましくは少なくとも4倍減少させられる、追加のサイズ減少工程を用いることが好ましい。
【0095】
本発明の方法の混合工程において生成されるタンパク質塊は、好ましくは少なくとも15質量%の非動物性タンパク質、より好ましくは18〜40質量%の非動物性タンパク質、最も好ましくは20〜35質量%の非動物性タンパク質を含有する。そのタンパク質塊の総タンパク質含有量は、好ましくは15〜50質量%、より好ましくは20〜42質量%、最も好ましくは25〜38質量%の範囲にある。
【0096】
前記混合工程において得られるタンパク質塊の含水率は、通常、少なくとも40質量%である。そのタンパク質塊の含水率は、より好ましくは45〜80質量%の範囲、最も好ましくは50〜75質量%の範囲にある。
【0097】
本発明の方法の1つの好ましい実施の形態において、少なくとも0.1質量%の酵母エキス、より好ましくは少なくとも0.2質量%の酵母エキスを含有するタンパク質塊の調製で、その非動物性タンパク質の供給源が酵母エキスと混合されることが好ましい。そのように製造されたタンパク質塊は、さらにより好ましくは0.4〜3質量%の酵母エキス、またより好ましくは0.8〜2.8質量%の酵母エキス、最も好ましくは1.2〜2.4質量%の酵母エキスを含有する。
【0098】
この実施の形態により得られる肉類似物の小片は、缶、パウチまたはトレイなどの容器内に一片としてその後包装されるローフ(またはパテ)製品の形態で適切に成形されることがある。肉類似物のこれらの成形片の小片体積は、通常、20〜2,000cm
3、より好ましくは40〜1,500cm
3、最も好ましくは50〜1,000cm
3である。あるいは、チャンクおよび肉汁ソースまたはチャンクおよびゼリーのタイプの製品を調製するために、肉類似物の小片をソースと組み合わせてもよい。包装後、上述した製品が、例えば、レトルト殺菌により、包装内で殺菌されることが好ましい。
【0099】
別の好ましい実施の形態によれば、本発明の方法は、肉類似物の小片をソースと組み合わせて、ウェットタイプのペットフード製品を製造する工程をさらに含み、そのソースは、少なくとも0.1質量%の酵母エキス、より好ましくは少なくとも0.2質量%の酵母エキス、さらにより好ましくは0.4〜4.5質量%の酵母エキス、さらにより好ましくは0.8〜4.0質量%の酵母エキス、最も好ましくは1.2〜3.5質量%の酵母エキスを含有する。また、この製品が、例えば、レトルト殺菌によって、パッケージ内で殺菌されることが好ましい。
【0100】
通常、約20から120分間に亘り115℃から130℃のレトルト処理温度が、商業的に無菌の製品を製造する上で申し分ない。
【0101】
この方法に用いられるソースが、ここに先に定義されたようなウェットタイプのペットフード製品のソース成分であることが好ましい。
【0102】
ここに提供されたウェットタイプのペットフード製品の、コンパニオン・アニマル、特に、ネコおよびイヌから選択されたコンパニオン・アニマルに給餌するためなどの使用も考えられる。いくつかの実施の形態において、そのウェットタイプのペットフード製品は、ネコの給餌に使用される。
【実施例】
【0103】
ここで、以下の非限定的実施例において、いくつかの実施の形態を詳しく説明する。
【0104】
実施例1
表1に示されたレシピに基づいて、ウェットタイプのキャットフード製品用の肉類似物を調製した。
【0105】
【表1】
【0106】
このレシピに基づいて調製された肉類似物の栄養組成が表2に示されている。
【0107】
【表2】
【0108】
前記肉類似物は、冷凍された動物副産物を挽くことによって調製した。挽いた後、肉粒子の混合物を、均一になるまで肉を混合する混合タンクに移送し、加熱して、肉混合物のポンプ輸送を容易にした。次に、挽肉粒子の均一な混合物を、その肉材料を乳化し、肉混合物のタンパク質と水が脂肪球を被包するマトリクスを形成している肉エマルションを形成する条件下で粉砕した。
【0109】
乳化中の肉混合物の温度は、タンパク質の変性を最小にするために、50℃未満に維持した。肉の乳化後に、肉に、小麦タンパク質、炭酸カルシウムおよびミネラルを加えた。
【0110】
そのようにして得られた粘性肉エマルションは、約35℃の温度を有し、二軸スクリュー押出機内で約136℃に加熱された。
【0111】
その高温の肉エマルションを容積型ポンプで保持管に移送した。その生成物を7バール(700kPa)を超える圧力で処理区域に送り込んだ。その肉エマルション中のタンパ靴が、エマルションを凝結させ、堅いエマルション生成物を形成するのに十分に凝固するまで、エマルションを、そのエマルションの蒸気圧より高い圧力で保持管内に維持した。その堅いエマルション生成物は、保持管から吐出されたときに、その形状と構造を維持した。
【0112】
密閉された処理区域から吐出された凝結した肉エマルションは、98〜100℃の温度を有し、保持管の吐出端に取り付けられた回転切断ナイフを使用して、切断された。処理区域から吐出された際に、肉類似物のチャンクを、約88℃の範囲の温度に蒸発冷却することによって、急冷し、周囲温度まで冷ませた。
【0113】
次に、肉類似物のチャンクを、表3に記載された組成を有する2種類の異なるゼリーと組み合わせた。
【0114】
【表3】
【0115】
最終製品の質量でのビタミン/栄養素混合物の組成が、表4に示されている。
【0116】
【表4】
【0117】
肉類似物のチャンクおよびゼリーを、35:65の質量比でパウチに入れ、40から60の範囲のF
0値にレトルト殺菌した。
【0118】
その殺菌製品を肉類似物成分およびゼリー成分に注意深く分離した時に、その肉類似物成分は殺菌製品の約60質量%を占め、ゼリーは殺菌製品の約40質量%を占めることが分かった。
【0119】
実施例2
実施例1の2種類のウェットタイプのキャットフード製品(製品1および対照)に、給餌試験を行った。「トゥー・ボウル試験(two-bowl test)」または「対照試験(versus test)」と呼ばれるこれらの給餌試験において、2つの製品をネコの群に同時に提示した。2つのボウルの各々に、同量の製品を提供した。給餌試験において、ネコを、2つの製品に2回露出した。どのような偏りも避けるために、二回目の露出において、2つのボウルの位置を交換した。一回の食餌露出の後に、食べられた量を測定した。観測した差の統計的有意性を決定するために、データに統計的分析(分散分析)を行った。給餌試験の結果が表5に纏められている。
【0120】
【表5】
【0121】
実施例3
この時は、表6に示されたレシピに基づいて肉類似物を調製したことを除いて、実施例1を繰り返した。
【0122】
【表6】
【0123】
実施例1と同じゼリー、すなわち、酵母エキスを含有するゼリー(製品2)および酵母エキスを含まないゼリー(対照)を使用して、チャンクおよびゼリー製品を調製した。
【0124】
実施例2に記載された「トゥー・ボウル試験」を使用して、これらの2つの製品(製品2および対照)に給餌試験を行った。その給餌試験の結果が表7に纏められている。
【0125】
【表7】
【0126】
実施例4
この時は、表8に示されたレシピに基づいて肉類似物を調製したことを除いて、実施例1を繰り返した。
【0127】
【表8】
【0128】
実施例1と同じゼリー、すなわち、酵母エキスを含有するゼリー(製品3)および酵母エキスを含まないゼリー(対照)を使用して、チャンクおよびゼリー製品を調製した。
【0129】
実施例2に記載された「トゥー・ボウル試験」を使用して、これらの2つの製品(製品3および対照)に給餌試験行った。その給餌試験の結果が表9に纏められている。
【0130】
【表9】
【0131】
酵母エキスを含有するウェットタイプのペットフード製品に対するネコの優先傾向が、表10に示されるように、植物性タンパク質の含有量を増加させることにより、強烈に増すことが、表5、7および9に提示されたデータから推定できる。
【0132】
【表10】