特許第6871229号(P6871229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871229
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】医療装置のための薬物放出コーティング
(51)【国際特許分類】
   A61L 27/18 20060101AFI20210426BHJP
   A61L 27/50 20060101ALI20210426BHJP
   A61L 27/54 20060101ALI20210426BHJP
   A61L 27/44 20060101ALI20210426BHJP
   A61L 27/34 20060101ALI20210426BHJP
   A61F 2/82 20130101ALI20210426BHJP
【FI】
   A61L27/18
   A61L27/50
   A61L27/54
   A61L27/44
   A61L27/34
   A61F2/82
【請求項の数】16
【全頁数】81
(21)【出願番号】特願2018-247653(P2018-247653)
(22)【出願日】2018年12月28日
(62)【分割の表示】特願2017-165311(P2017-165311)の分割
【原出願日】2008年5月16日
(65)【公開番号】特開2019-88806(P2019-88806A)
(43)【公開日】2019年6月13日
【審査請求日】2019年1月25日
(31)【優先権主張番号】60/981,380
(32)【優先日】2007年10月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/981,384
(32)【優先日】2007年10月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11/942,452
(32)【優先日】2007年11月19日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509140803
【氏名又は名称】ルトニックス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(72)【発明者】
【氏名】リシャオ・ワン
【審査官】 小森 潔
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−533286(JP,A)
【文献】 Archivos de Cardiologia de Mexico,2006年,Vol.76,No.3,p297−321,URL,https://www.medigraphic.com/cgi-bin/new/resumenI.cgi?IDREVISTA=12&IDARTICULO=8460&IDPUBLICACION=934
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 27/18
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置の外面の上にある薬物放出コーティング層を含む医療装置であって、
該医療装置が、ステントグラフトであり;
該薬物放出コーティング層が、疎水性治療剤と、第1の添加剤及び第2の添加剤を含む添加剤の組み合わせとを含み;
該疎水性治療剤が、パクリタキセル、ラパマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ラパコン、ビタミンD2、ビタミンD3、又はこれらの組み合わせから選択され;
該第1の添加剤が、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、ラウリン酸PEGソルビタン、オレイン酸PEGソルビタン、パルミチン酸PEGソルビタン、及びこれらの組み合わせより選択されるPEG脂肪エステルであり;そして
該第2の添加剤が、ソルビトール、ソルビタン、キシリトール、グルコノラクトン、ラクトビオン酸、及びこれらの組み合わせより選択される;
上記医療装置。
【請求項2】
疎水性治療剤が、パクリタキセル、ラパマイシン、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
第1の添加剤が、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、ラウリン酸PEGソルビタン、オレイン酸PEGソルビタン、パルミチン酸PEGソルビタン、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の医療装置。
【請求項4】
第1の添加剤が、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の医療装置。
【請求項5】
第1の添加剤がモノラウリン酸PEGソルビタンである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項6】
モノラウリン酸PEGソルビタンがモノラウリン酸PEG-20ソルビタンである、請求項5に記載の医療装置。
【請求項7】
第1の添加剤がモノオレイン酸PEGソルビタンである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項8】
モノオレイン酸PEGソルビタンがモノオレイン酸PEG-20ソルビタンである、請求項7に記載の医療装置。
【請求項9】
第1の添加剤が、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項10】
第2の添加剤が、ソルビトール、グルコノラクトン、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項11】
第2の添加剤がソルビトールである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項12】
第2の添加剤がグルコノラクトンである、請求項1に記載の医療装置。
【請求項13】
疎水性治療剤がパクリタキセルであり;
第1の添加剤が、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、又はこれらの組み合わせであり;そして
第2の添加剤が、ソルビトール、グルコノラクトン、又はこれらの組み合わせである;
請求項1に記載の医療装置。
【請求項14】
疎水性治療剤がラパマイシンであり;
第1の添加剤が、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、又はこれらの組み合わせであり;そして
第2の添加剤が、ソルビトール、グルコノラクトン、又はこれらの組み合わせである;
請求項1に記載の医療装置。
【請求項15】
疎水性治療剤がパクリタキセルであり;
第1の添加剤がモノラウリン酸PEG-20ソルビタンであり;そして
第2の添加剤がソルビトールである;
請求項1に記載の医療装置。
【請求項16】
疎水性治療剤がパクリタキセルであり;そして
第2の添加剤がグルコノラクトンである;
請求項1に記載の医療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2006年11月20日に出願された米国特許仮出願第60/860,084号、2007年1月17
日に出願された米国特許仮出願第60/880,742号、2007年1月25日に出願された米国特許仮
出願第60/897,427号、2007年2月26日に出願された米国特許仮出願第60/903,529号、2007
年3月2日に出願された米国特許仮出願第60/904,473号、2007年4月30日に出願された米国
特許仮出願第60/926,850号、2007年10月19日に出願された米国特許仮出願第60/981,380号、および2007年10月19日に出願された米国特許仮出願第60/981,384号(それらのすべての開示内容は参照により本明細書中に組み込まれている)の優先権の利益を主張する、2007年11月19日に出願された特許出願第11/942,452号の一部継続出願である。
【0002】
本発明の実施形態は、コーティングされた医療装置、特にコーティングされたバルーンカテーテル、ならびに特定の組織または体内管腔に治療剤を急速に送達するための、疾患の治療をするための、特に体内管腔の狭窄および遠隔期内径損失を減少させるためのそれらの使用に関する。本発明の実施形態はまた、これらの医療装置、これらの医療装置上に設けられたコーティング、およびそれらのコーティングを作製するための溶液の製造方法、ならびに例えば、これらのコーティングされた医療装置を使用した、特に動脈血管系を含めた血管系などの体内管腔の治療方法に関する。
【背景技術】
【0003】
食道、気管、結腸、胆管、または尿路などの、ヒトまたは動物患者における血管系または他の管腔に医療装置を導入することによって種々の病状を治療することがますます一般になってきた。例えば、血管性疾患の治療のために使用される医療装置には、ステント、カテーテル、バルーンカテーテル、ガイドワイヤー、カニューレなどが挙げられる。これらの医療装置は当初は成功しているように思われるが、このような処置の後の遅発性血栓症などの合併症の発生、または狭窄(再狭窄)などの疾患の再発によってその利点が損なわれることが多い。
【0004】
例えば再狭窄は、血管形成術によってもたらされる血管障害への生理反応が関与する。時が経つにつれて、脱内皮化および平滑筋細胞への損傷は、血栓付着、白血球およびマクロファージ浸潤、平滑筋細胞増殖/遊走、線維症および細胞外マトリックス付着をもたら
す。早期の血管障害と、結果として生ずる新生内膜増殖および管腔欠陥に結びつけるのに、炎症は極めて重要な役割を果たす。バルーンで損傷を受けた動脈において、白血球補充は、早期の好中球浸潤に限定される一方、ステント留置された動脈では、長期の好中球補充に続いてマクロファージ蓄積が起こる。移植された異物からの、薬物溶出ステント(DES)の場合は、ポリマーコーティングの不十分な生体適合性からの慢性刺激のために、より激しく長引く炎症状態をもたらすことによって、冠動脈ステントの普及は損傷に対する血管反応を変化させた。
【0005】
過去数年にわたり、多くの局所薬物送達システムが、バルーン血管形成術またはステント術後の再狭窄の治療および/または防止のために開発されてきた。例には、局所薬物送
達カテーテル、送達バルーンカテーテル、および高分子薬物コーティングステントが挙げられる。多くの疾患が体内の特定の局所部位または臓器に影響を与えることを考えると、影響を受けている領域のみを優先的に治療することが有利である。これによって、不利な副作用をもたらし得る全身性の高い薬物レベルを回避し、治療剤をそれらが必要とされている局所部位に集中させる。患部組織のみを治療することによって、使用される薬物の総量を、有意に減少させることができる。さらに、局所薬物送達は、以前は全身的使用には
毒性または非特異的過ぎると考えられていた特定の有効な治療剤の使用を可能にすることができる。
【0006】
局所送達システムの一例は、薬物溶出ステント(DES)である。ステントは、ポリマーで
コーティングされ、このポリマーに薬物が含浸している。ステントが血管に挿入される場合、ポリマーが分解し、薬物がゆっくりと放出される。数週間から数カ月の期間にわたって起こる薬物の持続放出は、DESを使用する主要な利点の1つとして報告されてきた。しかし、慢性刺激および炎症の源であるステントなどの異物が留置される場合において、持続放出が有利である場合があるが、異物が移植されないのであれば、急性損傷に続く炎症および細胞増殖を阻害するための治療時に、それよりむしろ急速に脈管組織に薬物を送達するのが有利である。したがって、薬物の持続放出のために設計されたDES、または任意の
他の移植された医療装置の著しい不都合は、血管に薬物を急速に放出できないことである。
【0007】
さらに、薬剤溶出ステントは、再狭窄を減少および防止するための効果的な技術であることが当初示されたが、最近、その有効性および安全性が疑問視されてきた。この技術の生命を脅かす合併症である遅発性血栓症が、大きな懸案事項として浮かび上がってきた。薬物溶出ステントは、ベアメタルステント(BMS)と比較した場合、完全に再内皮化しない
ことと、フィブリンの残存とに特徴付けられる動脈治癒の実質的な障害をもたらし、これは、遅発性DES血栓症の根本にある原因であると理解されている。使用されているポリマ
ーが十分に生体適合性でないため、ステント上の抗増殖性薬物が埋め込まれているポリマーマトリックスが、炎症および血栓症を悪化させる可能性があるという懸念が起こってきた。これらのポリマー系は、数秒または数分間ではなく、数日、数カ月、または数年にわたる薬物の長期持続放出を容易にするように設計されている。医療装置のこれらの高分子薬物コーティングはポリマーを放出せず、このポリマーは薬物が放出された後でさえも装置上に残存する。たとえ生分解性ポリマーが使用されていても、ポリマーおよび薬物は同時に放出されない。これらのポリマー系からの薬物の急速放出(本発明の実施形態の意図である)は、可能でない。したがって、医療装置コーティング中で治療剤をポリマーと混合することは、かなりの不都合がある場合がある。
【0008】
DESの他の重要な制限は、水不溶性薬物が、コーティングのポリマーマトリックス中に
均等に分布しないことである。さらに、薬物およびポリマーは、ステントストラットに集中するが、ストラットの間のギャップには集中しない。薬物の不均一な分布は、血管壁の組織への不均一な薬物放出を引き起こす。これによって、過剰な薬物に曝されている領域、ならびに未治療の肥厚領域および再狭窄領域において組織の損傷および血栓症が引き起こされる場合がある。したがって、ポリマーマトリックスなどのコーティング中の薬物と担体との適合性を増すことによって、医療装置のコーティングにおける薬物溶解度を改善し、それによって標的組織への薬物送達の均一性を改善する必要があり、その結果ポリマーマトリックスまたは他のコーティング中の薬物結晶粒子の大きさを解消または減少させ、医療装置上の薬物コーティング中の均一な薬物分布を生じさせる。
【0009】
DESのまた他の重要な制限は、限定された量の活性剤のみがステントの比較的小さい表
面積に添加できることである。
【0010】
バルーンカテーテルなどの非ステントをベースとする局所送達システムもまた、再狭窄の治療および予防に効果的であった。バルーンは活性剤でコーティングされており、血管を拡張した場合、バルーンを血管壁に対して押し付け、活性剤を送達する。したがって、バルーンカテーテルが使用される場合、コーティング中の薬物が急速に放出され、血管組織によって吸収されるのに有利である。脂質またはポリマーまたは封入粒子などの、急速放出を阻害するコーティングの任意の成分は、非常に短時間で膨張し次いで体から除去さ
れるバルーンカテーテルの使用目的に必然的に不都合である。
【0011】
ヘパリンなどの親水性薬物は、ポリマーヒドロゲルでコーティングされたバルーンカテーテルによって送達可能であると報告されている。しかし、水不溶性薬物はヒドロゲルコーティングと混合することができないため、ポリマーヒドロゲルコーティングは、水不溶性薬物(パクリタキセルおよびラパマイシンなど)を効果的に送達することができない。さらに、薬物が放出されると、薬物が放出された後に、架橋ポリマーヒドロゲルがバルーン上に残る。ヨード造影剤イオプロミドは、バルーンカテーテルをコーティングするためにパクリタキセルと共に使用されてきており、再狭窄の治療にある程度成功している。造影剤は、パクリタキセルのバルーン表面への付着を改善することが報告された。しかし、ヨード造影剤にはいくつかの周知の不都合がある。診断手順のために使用される場合、それらは5〜30%の合併症の割合を有する場合がある。これらの薬剤は、徐脈、心室性不整脈、低血圧、心ブロック、洞停止、洞性頻拍、および細動のリスクと関連する。ヨード造影剤はまた、腎不全も誘発する場合があり、その結果、診断手順の後で血管系からこれらの造影剤を除去するかなりの努力が行われている。
【0012】
さらに、米国食品医薬品局(FDA)は、腎性全身性線維症または腎性線維化性皮膚症とし
て知られている造影剤の重篤な遅発性副作用について2006年に2次公衆衛生勧告を公表し
た。造影剤の血管内送達と関連する有害事象の幅を考えると、所望の治療剤を送達するために、患者にさらなる造影剤を本質的に与えないコーティングを有する改良された医療装置が必要である。
【0013】
ヨードX線造影剤は、大きい親水性球状分子である。それらは、細胞外分布および急速
な糸球体濾過および腎排泄によって特徴付けされる。それらは、極性の大きい親水性分子であるため、膜脂質二重層を越えて血管系細胞に入ることがでない。したがってそれらは、パクリタキセルなどの疎水性薬物を細胞中に運ぶのに最適に効果的ではなく、これらの装置の留置後に脈管組織に取り込まれると報告されているパクリタキセルの割合は、わずか5〜20%である。さらに、パクリタキセルおよびイオプロミドの適合性または混合性は良好ではなく、コーティングの完全性および均一性は乏しい。取り扱い中にコーティングからの粒子は容易に剥がれ落ち失われる。これらの欠陥は、標的組織に送達される薬物の量および均一性に悪影響を与える。したがって、造影剤の不必要な投与を回避するだけではなく、また取り扱い中に完全性を維持し、より効率的に均一に薬物を送達し、組織によるその吸収を容易にするコーティングである、改善されたコーティングが必要である。
【0014】
あるいはバルーンカテーテルを、油もしくは脂質と混合されているか、またはリポソームもしくはポリマーなどの粒子中に封入されている疎水性治療剤でコーティングすることが報告されている。これらの薬物送達製剤のすべては、かなり不都合である。親水性造影剤とは異なり、油および脂質は、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの水不溶性薬物とよく混合するが、治療剤を可溶化するために使用される油の粒径は、比較的不安定であり、直径が数百ナノメートルから数ミクロンの広い粒度分布にわたる。
【0015】
従来のミセルの添加能力は低い。油をベースとするリポソーム製剤の他の不都合は、薬物吸収が脂肪分解の速度と程度に依存することである。油をベースとするトリグリセリドの脂肪分解は困難であり、多くの要因に依存しており、患部組織によって吸収されるためにはトリグリセリドが消化され、薬物が放出されなくてはならない。リポソームおよびミセルは効率的に疎水性薬物を放出することができず、疎水性薬物が組織によって吸収される前にそれらを運び去るため、これらの薬剤によって組織に送達される疎水性薬物の量は低いであろう。したがって、油および脂質は、非常に短い装置の留置時間の間に薬物の組織への取込みを急速に効果的に促進させるのに効果的ではなく、これらのタイプのコーティングが効果的であるという報告はこれまでない。薬物は、粒子、ミセル、またはリポソーム中に封入されており、これは薬物よりも有意に高い脂質濃度を必要とするため、これらの製剤中の薬物と脂質との比は典型的には0.2〜0.3である。これらの技術は、薬物/脂質粒子を最初に形成し、次いで調製した粒子で医療装置をコーティングすることを伴う。これらの油/脂質製剤からの薬物放出は、数日から数週間または数カ月の範囲で起こることを示すいくつかの報告がある。薬物放出が数秒から数分の範囲で起こる状況ではこの特性は望ましくない。したがって、油/脂質製剤についての技術は、このような状況において有用なものとするために、かなり改善する必要性がある。
【0016】
ポリマー粒子中に封入された薬物は、コーティングからの拡散が更に長くかかる場合があり(報告されている範囲は、数カ月から数年)、標的組織に急速に浸透するのがさらに困難であろう。ポリエステルなどのポリマー材料で形成されたミクロスフィアは、水不溶性の薬物を封入するために使用される場合、ポリマー材料が分解されるまで薬物を放出することができない。したがって、これらの高分子ミクロスフィアは、長期間にわたる薬物の持続放出のために有用であるが、薬物を急速に放出して、組織への取込みを促進することができない。
【0017】
薬物と医療装置とを合わせることは技術の複雑な領域である。それは、経口または注射可能な医薬の課題などの通常の製剤上の課題と共に、薬物が標的部位に到達し、続いて薬物が所望の放出および吸収動態で標的組織に送達されるまで薬物の医療装置への付着を維持するという追加の課題を伴う。医療装置の薬物コーティングは、装置、例えば、バルーンカテーテルまたはステントの拡張および収縮によってひびが入らないような特性もまた有さなければならない。さらに、コーティングは、バルーンの破裂圧力および伸展性、または自己拡張型ステントもしくはバルーン拡張型ステントの半径方向強度などの機能的性能を損なってはならない。厚いコーティングは医療装置の外形を増大させ、乏しい追跡性および送達性をもたらすため、コーティングの厚さをまた最小に保たなければならない。これらのコーティングは一般に、通常薬物を安定化するために使用されることが多い液体化学物質をほぼ含有しない。したがって、丸剤または注射剤で効果的な製剤は、医療装置のコーティングではまったく作用しないであろう。薬物が装置から余りにも容易に放出される場合、標的部位に留置できる前の装置送達の間に消失する場合があり、または膨張の初期相の間に装置から飛び散り、圧力をかけられ体内管腔壁の標的組織に接触する前に押し流される場合がある。薬物が強く付着している場合、薬物が放出されて標的組織において組織によって吸収されることができる前に、装置が取り出される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/860,084号
【特許文献2】米国特許仮出願第60/880,742号
【特許文献3】米国特許仮出願第60/897,427号
【特許文献4】米国特許仮出願第60/903,529号
【特許文献5】米国特許仮出願第60/904,473号
【特許文献6】米国特許仮出願第60/926,850号
【特許文献7】米国特許仮出願第60/981,380号
【特許文献8】米国特許仮出願第60/981,384号
【特許文献9】特許出願第11/942,452号
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】Schott、J.Pharm.Sciences、79(1)、87〜88頁(1990年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、再狭窄などの血管性および非血管性疾患を治療または防止するために、医療処置の間もしくは後に、局部的な組織領域に直接、治療剤、薬物または生理活性材料を急速に送達することができる、医療装置のための高度に特異化したコーティングを開発する必要性が未だ存在する。装置は、効果的および効率的な方法で所望の標的場所で治療剤を迅速に放出すべきであり、治療剤は、標的組織に急速に浸透し、疾患を治療、例えば狭窄を緩和し、体内管腔の再狭窄および遠隔期内径損失を防止すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明者は、医療装置、特に例えば、バルーンカテーテルまたはステントの外面を、治療剤と、親水性部分および薬物親和性部分の両方を有する添加剤とを含む層でコーティングすることは、上述したコーティングと関連する問題を解決するのに有用であることを見出した。薬物親和性部分は、疎水性部分であり、かつ/または水素結合および/もしくはファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する。驚いたことに、親水性部分および薬物親和性部分を含む本発明の実施形態による少なくとも1種の添加剤は、治療剤と組み合わせて、油および脂質を使用することなしに医療装置上で効果的な薬物送達コーティングを形成し、それによって従来の油をベースとするコーティング製剤の脂肪分解への依存および他の不都合を回避することを本発明者は見出した。さらに、本発明の実施形態による添加剤は、急速な薬物溶出および疾患部位の組織への優れた薬物の浸透を容易にする。したがって、本発明の実施形態によるコーティングは、血管系または他の体内管腔の患部組織における疎水性治療剤の吸収速度および/または程度の増加を実現する。本発明の実施形態では、コーティングされた装置は、2分未満の非常に短い留置時間の間に治療剤を組織に送達し、体内管腔の狭窄および遠隔期内径損失を減少させる。
【0022】
一実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置に関し、この装置は医療装置の外面の上にある層を含む。この装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、先端有孔薬物注入チューブなどの注入カテーテル、有孔バルーン、ダブルスペースバルーン、多孔性バルーン、および滲出性バルーン、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。さらに、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。
【0023】
医療装置の一実施形態では、医療装置の表面の上にあるコーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する。
【0024】
一実施形態では、医療装置の外面の上にあるコーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は界面活性剤
および化合物の少なくとも1つであり、化合物は4つを超えるヒドロキシル基を有する。一実施形態では、4つを超えるヒドロキシル基を有する化合物は、120℃以下の融点を有し、化合物はアルコールまたはエステルである。
【0025】
一実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、治療剤および添加剤から本質的になる。一実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、ヨウ素を共有結合させた造影剤を
含まない。一実施形態では、化合物は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボ
ニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。他の実施形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。
【0026】
他の実施形態では、医療装置の表面の上にあるコーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は界面活性剤である。
【0027】
他の実施形態では、添加剤は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、
カルボキシル、酸、アミド、エステル基を有する化合物である。他の実施形態では、添加剤は、5,000〜10,000未満、好ましくは1000〜5,000未満、さらに好ましくは750〜1,000未満、または最も好ましくは750未満の分子量の、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、またはエステル基を有する親水性化合物である。添加剤の分子量は、送達される薬物の分子量未満であることが好ましい。小分子は迅速に拡散することが可能であり、薬物を運びながら送達バルーンの表面から容易に放出される。薬物が組織と結合すると、それらは薬物から迅速に拡散する。しかし、添加剤の分子量は、あまり低くすることはできない。80未満の分子量の添加剤は、容易に蒸発し、コーティングの安定的な成分でないため望ましくない。他の実施形態では、添加剤は、界面活性剤と、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、またはエステル基を有する化合物との組合せである。他の実施形態では、添加剤は、アミノアルコールと有機酸との組合せである。酸またはアミンとパクリタキセルなどの薬物との反応性によってそうでなければ生じる場合がある不安定性を予防するため、組合せは有利である。他の実施形態では、添加剤は、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシル酸、ヒドロキシルエステル、またはヒドロキシルアミドである。他の実施形態では、添加剤は、グルコノラクトンまたはそのリボン酸ラクトンである。さらに別の実施形態では、添加剤は、メグルミン/乳酸、メグルミン/ゲンチジン酸、メグルミン/酢酸、ラクトビオン酸、Tween20/ソルビトール、Tween20/ラクトビオン酸、Tween20/糖または糖誘導体、およびN-オクタノイルN-メチルグルカミンから選択される。他の実施形態では、添加剤は、ビタミンまたはその誘導体である。他の実施形態では、添加剤は、アミノ酸またはその誘導体である。他の実施形態では、添加剤は、タンパク質またはその誘導体である。他の実施形態では、添加剤は、アルブミンである。他の実施形態では、添加剤は、水性溶媒中で可溶性であり、有機溶媒中で可溶性である。他の実施形態では、添加剤は、有機酸またはその無水物である。さらに別の実施形態では、添加剤は、オレイン酸ソルビタンおよびソルビタン脂肪エステルから選択される。
【0028】
他の実施形態では、医療装置の表面の上にあるコーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は水溶性であり、添加剤は80〜750の分子量を有する化合物である。
【0029】
一実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、油、脂質、またはポリマーを含まない。他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、油を含まない。他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、ポリマーを含まない。他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、純粋に疎水性の添加剤を含まない。一実施形態では、添加剤は治療剤ではない。他の実施形態では、添加剤はサリチル酸またはその塩ではない。
【0030】
他の実施形態では、医療装置の表面の上にあるコーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は、p-イソ
ノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG
、ラウリン酸PEGグリセリル、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEGグリセリル、
ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、
ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0031】
一実施形態では、治療剤は、パクリタキセルおよびその類似体、ラパマイシンおよびその類似体、β-ラパコンおよびその類似体、生物学的ビタミンDおよびその類似体、ならびにこれらの治療剤の混合物の1つである。他の実施形態では、治療剤は第2の治療剤と組み合わされ、治療剤はパクリタキセル、ラパマイシン、およびその類似体の1つであり、第2の治療剤は、β-ラパコン、生物活性ビタミンD、およびそれらの類似体の1つである。
【0032】
一実施形態では、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置は、医療装置の外面およびこの層の間の接着層をさらに含む。他の実施形態では、装置は、この層の表面の上にある最上層をさらに含み、組織への体内通過の間の薬物の損失を減少させる。他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層の表面の上にある最上層は、医療装置の外面の上にある層中の添加剤より親水性でない添加剤を含み、最上層の添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、
ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0033】
他の実施形態では、医療装置は、ジメチルスルホキシド溶媒層をさらに含み、ジメチルスルホキシド溶媒層は、層の表面の上にある。
【0034】
医療装置の一実施形態では、装置は、治療剤および添加剤を放出し、治療剤を組織に約0.1〜2分で送達することができる。一実施形態では、層中の治療剤の濃度は、1〜20μg/mm2である。一実施形態では、層中の治療剤の濃度は、2〜10μg/mm2である。一実施形態では、治療剤は水溶性ではない。
【0035】
一実施形態では、添加剤は、バルーンからの治療剤の放出を増強する。他の実施形態では、添加剤は、組織における治療剤の浸透および吸収を増強する。他の実施形態では、添加剤は、少なくとも1mg/mlの水およびエタノールへの溶解度を有し、治療剤は水溶性ではない。
【0036】
医療装置の他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、治療剤および少なくとも2種の添加剤を含み、添加剤の各々は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物
親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、各添加剤は極性有機溶媒中で可溶性であり、水中で可溶性である。この実施形態の一態様では、極性有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジメチルホルミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、酢酸エチル、およびクロロホルムおよびこれらの極性有機溶媒と水との混合物から選択される。この実施形態の他の態様では、装置は、医療装置の外面の上にある層の表面の上にある最上層をさらに含み、標的組織への体内通過の間の薬物の損失を減少させる。
【0037】
医療装置の他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は、治療剤の
結晶の大きさおよび粒子数を減少させ、添加剤は水溶性であり、治療剤は水溶性ではない。
【0038】
医療装置の他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は、酸、エス
テル、エーテル、またはアルコールの脂肪鎖を有し、脂肪鎖を組織の脂質膜構造に直接挿入することができ、治療剤は水溶性ではない。
【0039】
医療装置の他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、治療剤および添加剤を
含み、添加剤は、親水性部分および疎水性部分を含み、添加剤は、組織の脂質膜構造に浸透し、構造を再編成することができ、治療剤は水溶性ではなく、ミセル中に囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもいない。
【0040】
医療装置の他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、添加剤は、酸、エステル、エーテル、またはアルコールの脂肪鎖を有し、脂肪鎖は組織の脂質膜構造に直接挿入され、添加剤は、水素結合および/またはファンデルワールス相互作用によって薬物への親和性を有する1つまたは複数の官能基を有し(官能基には、ヒドロキシル、エステル、アミド、カルボン酸、第一級、第二級および第三級アミン、カルボニル、無水物、酸化物、ならびにアミノアルコールが挙げられる)、治療剤は水溶性ではなく、ミセル中に囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもおらず、層は、ポリマーを含まず、層はヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。
【0041】
さらに別の実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するためのステントコーティングに関し、ステントコーティングは、ステント表面の上にある層を含む。この実施形態の一態様では、ステントの表面の上にある層は、治療剤、添加剤、およびポリマーマトリックスを含み、治療剤は、ポリマーマトリックス中に粒子として分散しているが、封入されてはおらず、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つである。この実施形態の一態様では、添加剤は、治療剤およびポリマーマトリックスの適合性を改善し、添加剤は粒径を減少させ、ポリマーマトリックス中の治療剤の分布の均一性を改善し、添加剤はポリマーマトリックスからの薬物の急速放出を増強する。
【0042】
さらに別の実施形態では、本発明は、混合物から調製された、薬物を組織に送達するための医療装置コーティングに関する。この実施形態の一態様では、コーティングは、その中に分散した薬物粒子を含有する有機相と、水溶性添加剤を含有する水相とを含む混合物から調製される。この実施形態の一態様では、水溶性添加剤は、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリジノン、ポリペプチド、水溶性界面活性剤、水溶性ビタミン、およびタンパク質から選択される。この実施形態の他の態様では、混合物の調製には、高剪断条件下、および任意選択で加圧下の均質化が含まれる。
【0043】
他の実施形態では、本発明は、治療剤を血管に送達するためのバルーンカテーテルに関し、カテーテルはバルーンの外面の上にあるコーティング層を含む。バルーンカテーテルの一実施形態では、コーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界面活性剤お
よび化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する。
【0044】
バルーンカテーテルの他の実施形態では、コーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は4つを超えるヒドロキシル基を有する。この実施形態の一態様では、4つを超えるヒドロキシル基を有する化合物は、120℃以下の融点を有し、化合物はアルコールまたはエステルである。
【0045】
バルーンカテーテルの一実施形態では、医療装置の外面の上にあるコーティング層は、
治療剤および添加剤から本質的になる。他の実施形態では、医療装置の外面の上にある層は、ヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。
【0046】
一実施形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。一
実施形態では、化合物は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボ
キシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、1個または複数のヒド
ロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。
【0047】
バルーンカテーテルの一実施形態では、バルーンの外面の上にあるコーティング層は、純粋に疎水性の添加剤を含まない。他の実施形態では、バルーンの表面の上にあるコーティング層は、ヨード造影剤を含有しない。他の実施形態では、添加剤は治療剤ではない。他の実施形態では、添加剤はサリチル酸またはその塩ではない。他の実施形態では、バルーンの表面の上にあるコーティング層は、油、脂質、またはポリマーを含まない。さらに別の実施形態では、バルーンの表面の上にあるコーティング層は、油を含まない。この実施形態の他の態様では、コーティング層は、ポリマーを含まない。
【0048】
バルーンカテーテルの一実施形態では、治療剤および添加剤を含むコーティング層中の添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0049】
一実施形態では、治療剤は、パクリタキセルおよびその類似体、ラパマイシンおよびその類似体、β-ラパコンおよびその類似体、生物学的ビタミンDおよびその類似体、ならびにこれらの治療剤の混合物の1つである。他の実施形態では、治療剤は第2の治療剤と組み合わされ、治療剤はパクリタキセル、ラパマイシン、およびその類似体の1つであり、第2の治療剤は、β-ラパコン、生物活性ビタミンD、およびそれらの類似体の1つである。一
実施形態では、治療剤は水溶性ではない。
【0050】
一実施形態では、添加剤は有機溶媒中および水中で可溶性である。他の実施形態では、添加剤は、血管の組織での治療剤の浸透および吸収を増強させる。他の実施形態では、治療剤は水溶性ではない。他の実施形態では、添加剤は少なくとも1mg/mlの水およびエタノールへの溶解度を有し、治療剤は水溶性ではない。
【0051】
バルーンカテーテルの一実施形態では、カテーテルは、バルーンの外面とコーティング層との間の接着層をさらに含む。他の実施形態では、カテーテルはコーティング層の上にある最上層をさらに含み、最上層は、血管への体内通過の間の治療剤の損失を減少させる。最上層は、本明細書に記載する本発明の実施形態によるそれらの添加剤から選択される添加剤を含む。最上層は、治療的介入のための標的部位に対する体内管腔への体内通過の間にゆっくりと溶解するであろう。この最上層は、本発明の実施形態の医療装置を押し付け管腔組織に接触させる場合、通過の間の薬物損失を減少させ、組織が利用可能な薬物を増加させるであろう。一実施形態では、最上層中の添加剤は、コーティング層中の添加剤より親水性ではない。他の実施形態では、カテーテルは、ジメチルスルホキシド溶媒層をさらに含み、ジメチルスルホキシド溶媒層は、コーティング層の表面の上にある。
【0052】
一実施形態では、バルーンカテーテルは、治療剤および添加剤を放出し、治療剤を血管に約0.1〜2分で送達することができる。
【0053】
バルーンカテーテルの一実施形態では、コーティング層中の治療剤の濃度は、1〜20μg
/mm2である。他の実施形態では、コーティング層中の治療剤の濃度は、2〜10μg/mm2である。
【0054】
さらなる実施形態では、本発明は、治療剤を血管に送達するためのバルーンカテーテルに関する。この実施形態の一態様では、カテーテルには、管腔および遠位端を有する細長い部材と、細長い部材の遠位端と連結し、管腔と流体連通している拡張バルーンと、バルーンの外面の上にあるコーティング層とが含まれる。この実施形態の一態様では、バルーンの表面の上にあるコーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有し、カテーテルは、治療剤および添加剤を放出し、治療剤を血管の組織に約2分未満で送達することができる。この実施形態の一態様では、層は、ヨード造影剤を含有しない。
【0055】
一実施形態では、バルーンカテーテルは、コーティング層の上にあるジメチルスルホキシド溶媒層をさらに含み、ジメチルスルホキシド層は、血管を浸透する治療剤の能力を増強する。他の実施形態では、バルーンカテーテルは、バルーンの外面とコーティング層との間の接着層をさらに含む。さらに別の実施形態では、バルーンカテーテルは、コーティング層の上にある最上層をさらに含み、最上層は、治療的介入のための標的部位への血管通過の間にコーティング層の完全性を維持する。
【0056】
一実施形態では、コーティング層中の治療剤の濃度は、2.5〜6μg/mm2である。一実施
形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG
脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エ
ステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。一実施形
態では、化合物は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル
、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、1個または複数のヒドロキシ
ル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。一実施形態では、化合物は、4つを超えるヒドロキシル基を有し、120℃以下の融点を有し、化合物はアルコールまたはエステルである。
【0057】
バルーンカテーテルの一実施形態では、添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリ
グリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノ
ラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタ
ン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、Tween20、Tween40、Tween60、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0058】
さらなる実施形態では、本発明は、治療剤および添加剤を含む医薬組成物に関し、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤
は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する。この実施形態の一態様では、医薬組成物は、ヨウ素を共有結合させた造影剤またはポリマーを含まず、治療剤は、ミセルまたは粒子中に封入されていない。
【0059】
一実施形態では、化合物は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カ
ルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、1個または複数の
ヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロ
ール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。一実施形態では、化合物は4つを超えるヒドロキシル基を有し、120℃以下の融点を有し、化合物はアルコールまたはエステルである。一実施形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。
【0060】
医薬組成物の一実施形態では、添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチ
ン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0061】
さらなる実施形態では、本発明は、カテーテルによる注入または噴霧によって手術部位に医薬組成物を送達するステップを含む、外科的処置または介入処置後の罹患した体内管腔または体腔の治療方法に関し、組成物は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくと
も1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する。一実施形態では、化合物は、1個また
は複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、添加剤は水溶性であり、組成物はヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。
【0062】
一実施形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。一
実施形態では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸
、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。
【0063】
さらなる実施形態では、本発明は、卵巣、乳房、肺、食道、頭頸部領域、膀胱、前立腺、脳、肝臓、大腸の癌、ならびにリンパ腫を含めた癌を治療するための医薬組成物に関し、組成物は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、治療剤は、ミセル中に囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもおらず、組成物はヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。この実施形態の一態様では、治療剤は、パクリタキセルおよびその類似体ならびにラパマイシンおよびその類似体から選択される。
【0064】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置をコーティングするための溶液に関する。この実施形態の一態様では、溶液は、有機溶媒、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する。他の実施形態では、医療装置をコーティングするための溶液は、ヨウ素を共有結合させた造影剤、油、脂質、またはポリマーを含まない。
【0065】
一実施形態では、化合物は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カ
ルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、1個または複数の
ヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。一実施形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。一実施形態では、治療剤は、パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその類似体もしくは誘導体である。
【0066】
他の実施形態では、コーティング溶液中の添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、Tween20、Tween60、Tween80、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0067】
さらなる実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置に関し、装置は、医療装置の外面に塗布される第1の層、および第1の層の上にある第2の層を含む。
この実施形態の一態様では、第1の層は治療剤を含み、第2の層は添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つである。この実施形態の一態様では、第1の層は添加剤をさらに含み、添加剤は水溶性であり、この層はヨード造影剤を含まない。この実施形態の他の態様では、第2の層は治療剤をさらに含む。この実施形態のさらなる態様では、第1の層は添加剤をさらに含み、第2の層は治療剤をさらに含む。
【0068】
さらなる実施形態では、本発明は、治療剤を含む第1の層と、添加剤を含む最上層とを
含む2層コーティングに関する。この実施形態の一態様では、最上層は、第1の層の上にある場合がある。この実施形態の一態様では、第1の層中および最上層中の両方の添加剤は
、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界
面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する。この実施形態の一態様では、第1の層は、ヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。この実
施形態の他の態様では、最上層は治療剤をさらに含む。
【0069】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の調製方法に関する。この実施形態の一態様では、この方法は、(a)有機溶媒、治療剤および添加剤を含むコーティング溶液を調製
するステップ(添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、
疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水
溶性であり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する)と、(b)コーティング溶液を医療装置に塗布するステップと、および(c)コーティング溶液を乾燥させ、コーティング層を形成するステップとを含む。この実施形態の一態様では、コーティング層は、ヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。この実施形態の一態様では、コーティング溶液は、医療装置の外面の一部をコーティング溶液中に液浸することによって塗布される。この実施形態の他の態様では、コーティング溶液は、医療装置の外面の一部をコーティング溶液で噴霧することによって塗布される。この実施形態の他の態様では、コーティング層において治療有効量の治療剤が医療装置の表面上に付着するまで、ステップ(b)および(c)を繰り返す。この実施形態の他の態様では、コーティング層の全厚さは、約0.1〜200ミクロンである。この実施形態の他の態様では、この方法は、ジメチルスルホキシド溶媒をステップ(c)で得た乾燥したコーティング層に塗布するステップをさらに含む。
【0070】
さらなる実施形態では、本発明は、薬物コーティングされたバルーンカテーテルの調製方法に関する。この実施形態の一態様では、この方法は、(a)有機溶媒、治療剤および添
加剤を含むコーティング溶液を調製するステップ(添加剤は、親水性部分および薬物親和
性部分を含み、薬物親和性は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する)と、(b)コーティング溶液を膨張したバルーンカテーテルに塗布
するステップと、および(c)バルーンカテーテルを収縮させ、折り畳み、コーティング溶
液を乾燥させて、薬物コーティングの均一性を増加させるステップとを含む。
【0071】
さらなる実施形態では、本発明は、血管の治療方法に関する。この実施形態の一態様では、この方法は、コーティング層を含む医療装置を血管に挿入するステップ(コーティン
グ層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する)と、治療剤および添加剤を放出させ、治療剤を血管の組織に2分以下で送達するステップとを含む。この実施形態の一態様では、コーティング層は、ヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない。
【0072】
さらなる実施形態では、本発明は、体内導管の完全閉塞または狭窄の治療方法に関する。この実施形態の一態様では、この方法は、プラークを体内導管から除去するステップと、コーティング層を含む医療装置を体内導管に挿入するステップ(コーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する)と、治療剤および添加剤を放出させ、治療剤を体内導管の組織へ2分以下で送達するステップとを含む。
【0073】
さらなる実施形態では、本発明は、コーティング層を含む医療装置を体の組織と接触させるステップ(コーティング層は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分お
よび薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり、添加剤は界面活性剤および
化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する)と、治療剤および添
加剤を放出させ、治療剤を組織に2分以下で送達するステップとを含む、体の組織の治療
方法に関する。一実施形態では、コーティング層は、ヨウ素共有結合造影剤を含まない。この実施形態の一態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。
【0074】
さらなる実施形態では、本発明は、バルーンカテーテルの製造方法に関する。この実施形態の一態様では、この方法は、有機溶媒、治療剤および添加剤を含む溶液を調製するステップ(添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性は、疎水性部分
、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、添加剤は水溶性であり
、添加剤は界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物は80〜750の分子量を有する)と、溶液をバルーンカテーテルに塗布するステップと、溶媒を蒸発させるステッ
プとを含む。一実施形態では、溶液は、ヨード造影剤を含有しない。
【0075】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、PEG脂肪エステル、PEG脂肪エーテル、およびPEG脂肪アルコールの1つである。この実施形態の一態様では、添加剤は、ラウリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20、オレイン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32およびジオレイン酸PEG-32から選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0076】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、グリセロール脂肪エステルおよびポリグリセロール脂肪エステルおよびPEGグリセロール脂肪エステルの1つである。この実施形態の一態様では、添加剤は、オレイン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、リノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、モノ、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6、ポリリシノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸PEG-30グリセリル、ラウリン酸PEG-40グリセリル、オレイン酸PEG-20グリセリル、およびオレイン酸PEG-30グリセリルから選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0077】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、ソルビタン脂肪エステル、およびPEGソルビタンエステルの1つである。この実施形態の一態様では、添加剤は、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、およびモノステアリン酸PEG-20ソルビタンから選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0078】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し
、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤はフェノール部分を含有する化合物である。この実施形態の一態様では、添加剤は、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、オクトキシノール-9、およびモノキシノール-9から選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0079】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、グルカミン、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、ならびにグルコサミンから選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0080】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、イオン性界面活性剤である。この実施形態の一態様では、添加剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、塩化エドロホニウム、臭化ドミフェン、スルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、コール酸ナトリウム、およびタウロコール酸ナトリウムから選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0081】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤はビタミンまたはビタミン誘導体である。この実施形態の一態様では、添加剤は、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸、セトチアミン、シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸およびその塩、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、ビタミンU、エルゴステロール、1-α-ヒドロキシコレカル-シフェロール、ビタミンD2、ビタミンD3、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、ビタミンA、フルスルチアミン、メチロールリボフラビン、オクトチアミン、プロスルチアミン、リボフラビン、ビンチアモール、ジヒドロビタミンK1、メナジオール二酢酸、メナジオール二酪酸、メナジオール二硫酸、メナジオール、ビタミンK1、ビタミンK1オキシド、ビタミンK2、およびビタミンK-S(II)から選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0082】
さらなる実施形態では、本発明は、医療装置の外面の上にある層を含む医療装置に関し、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、アミノ酸、アミノ酸塩、またはアミノ酸誘導体である。この実施形態の一態様では、添加剤は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびその誘導体から選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0083】
さらなる実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置に関し、この装置は医療装置の外面の上にある層を含み、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、ペプチド、オリゴペプチド、またはタンパク質である。この実施形態の一態様では、添加剤は、アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、およびリパーゼから選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0084】
さらなる実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置に関し、この装置は医療装置の外面の上にある層を含み、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、界面活性剤および化合物両方の組合せまたは混合物を含み、化合物は、1個または
複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。この実施形態の一態様では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。この実施形態の他の態様では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、80〜750の分子量を有する。この実施形態の他の態様では、化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。この実施形態の他の態様では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、酢酸および無水物、安息香酸および無水物、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物、マレイン酸および無水物、コハク酸および無水物、ジグリコール酸および無水物、グルタル酸および無水物、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、アスパラギン酸、ニコチン酸、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、糖硫酸、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリトール、2-エトキシエタノール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上記の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。この実施形態の他の態様では、組織には、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織が含まれる。この実施形態の他の態様では、装置には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つが含まれる。
【0085】
他の実施形態では、本発明は、哺乳動物に投与するための医薬製剤に関し、この医薬製剤は、パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその誘導体と、界面活性剤および化合物の両方の組合せとを含み、化合物は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニ
ル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する。一実施形態では、界面活性剤は、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される。一実施形態では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、80〜750の分子量を有する。一実施形態では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、またはエステル基を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、糖類、グルコース、スクロース、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される。一実施形態では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物は、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、リボン酸ラクトン、メグルミン/乳酸、メグルミン/ゲンチジン酸、メグルミン/酢酸、ソルビトール、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0086】
他の実施形態では、本発明は、哺乳動物に投与するための医薬製剤に関し、この医薬製剤は、パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその誘導体と、1個または複数のヒドロ
キシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物とを含み、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、
アミドまたはエステル基を有する化合物は、80〜750の分子量を有する。一実施形態では
、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、ま
たはエステル基を有する化合物は、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、糖リン酸、糖硫酸、カテキン、カテキンガレート、およびアミノアルコールと有機酸との組合せから選択される。この実施形態の一態様では、アミノアルコールは、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、グルコサミン、リシン、およびその誘導体から選択され、有機酸は、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、バニリン酸、乳酸、酢酸、およびその誘導体から選択される。
【0087】
さらに別の実施形態では、本発明は、哺乳動物に投与するための医薬製剤に関し、この医薬製剤は、パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその誘導体と、アミノアルコールおよび有機酸の組合せとを含み、アミノアルコールは、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、グルコサミン、リシン、およびその誘導体から選択され、有機酸は、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、バニリン酸、乳酸、酢酸、およびその誘導体から選択される。
【0088】
さらに別の実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置に関し、この装置は医療装置の外面の上にある層を含み、この層は治療剤および添加剤を含み、添加剤は、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトンおよびラクトビオン酸から選択される。
【0089】
さらに別の実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置に関し、この装置は医療装置の外面の上にある層を含み、層は治療剤および添加剤を含み、治療剤は、パクリタキセルおよびその類似体またはラパマイシンおよびその類似体であり、添加剤は、ソルビトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールオリゴマー、ポリプロピレングリコールオリゴマー、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマーオリゴマー、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、Tween20、Tween40、Tween60、およびそれらの誘導体から選択され、薬物と添加剤との重量比は0.5〜3であり、治療剤および添加剤は同時に放出される。
【0090】
本発明の多くの実施形態は、血管性疾患の治療ならびに狭窄および遠隔期内腔損失の減少のために特に有用であり、またはその目的のための装置の製造に有用である。
【0091】
上記の概要および下記の詳細な説明の両方は、単に例示的および説明的なものであり、特許請求されているような本発明を制限するものではないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
図1】本発明によるバルーンカテーテルの例示的な実施形態の斜視図である。
図2A】例示的コーティング層を示す、線A-Aに沿って見た図1のバルーンカテーテルの遠位部分の異なる実施形態の断面図である。
図2B】例示的コーティング層を示す、線A-Aに沿って見た図1のバルーンカテーテルの遠位部分の異なる実施形態の断面図である。
図2C】例示的コーティング層を示す、線A-Aに沿って見た図1のバルーンカテーテルの遠位部分の異なる実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
本発明の実施形態は、急速な薬物放出コーティングを有する、特にバルーンカテーテルおよびステントを含む医療装置、ならびにこのようなコーティングされた装置の調製方法に関する。本発明の実施形態による治療剤は、遅延放出または長期間の放出を必要とせず、代わりに好ましくは治療剤および添加剤は、非常に短期間に放出され、組織と接触すると治療効果をもたらす。本発明の実施形態の目的は、標的部位における一時的な装置留置の間の標的組織による薬物の急速で効果的な取込みを促進することである。
【0094】
図1に示されているように、一実施形態では、医療装置はバルーンカテーテルである。
バルーンカテーテルは、当業者には公知の従来のバルーンカテーテルを含めた所望の使用法のための任意の適切なカテーテルでよい。例えば、バルーンカテーテル10は、カテーテル10の遠位端の拡張可能な膨張式バルーン12、カテーテル10の近位端のハンドルアセンブリ16、および近位端と遠位端との間に延在する細長い可撓性部材14を含む場合がある。ハンドルアセンブリ16は、膨張媒体(例えば、空気、食塩水、または造影剤)の源などの1つ
または複数の適切な医療装置を連結および/または受け止めてもよい。可撓性部材14は、
適切な生体適合性材料でできており、1つまたは複数の内腔をその中に有する管でよい。
内腔の少なくとも1つは、膨張媒体を受け、およびこのような媒体をバルーン12にその拡
張のために伝えるように構成される。バルーンカテーテルは、急速交換カテーテルまたは
オーバーザワイヤーカテーテルでよく、任意の適切な生体適合性材料でできている。
【0095】
一実施形態では、本発明は、治療剤を組織に送達するための医療装置を提供する。装置は、例えばバルーンカテーテルまたはステントなどの医療装置の外面に塗布された層を含む。層は、治療剤および添加剤を含む。例えば図2Aに示される実施形態に示されているように、バルーン12は、治療剤および添加剤を含む層20でコーティングされている。いくつかの実施形態では、この層は本質的に治療剤および添加剤からなり、すなわち層は、他の物質的に影響のある成分を有さず治療剤および添加剤のみを含む。いくつかの実施形態では、装置は、接着層を任意選択で含んでもよい。例えば、図2Bに示されている実施形態に示されるように、バルーン12は、接着層22でコーティングされている。治療剤および添加剤を含む層24は、接着層の上にある。薬物コーティング層の下にある分離した層である接着層は、薬物コーティング層の医療装置の外面への接着性を改善し、コーティングの完全性を保護する。例えば、薬物および添加剤の医療装置への付着性に差異がある場合、接着層は、成分の差異による損失を防止し、治療的介入のための標的部位への通過の間のコーティング中の薬物と添加剤の比を維持する場合がある。さらに、接着層は、標的部位において組織と接触すると装置表面からのコーティング層成分の急速放出を促進するように機能することができる。他の実施形態では、装置は、最上層を含んでもよい。最上層は、標的組織に接触する前、例えば、治療的介入部位へのバルーン12の通過の間、またはコーティング層20を押し付け標的組織に直接接触させる前のバルーン12の膨張の最初の瞬間に、薬物層の損失を減少させることができる。
【0096】
一実施形態では、医療装置の表面に塗布される少なくとも1種の治療剤の濃度は、約1〜20μg/mm2であり、またはさらに好ましくは約2〜6μg/mm2である。治療剤と添加剤の重量比は、約0.5〜100、例えば、約0.1〜5、0.5〜3、さらに例えば、約0.8〜1.2である。治療剤と添加剤の(重量)比が低すぎる場合、薬物は早まって放出される場合があり、その比が高すぎる場合、標的部位において留置される場合、薬物は迅速に溶出せず、組織によって吸収されない場合がある。
【0097】
他の実施形態では、層は、治療剤および添加剤を含み、治療剤は、パクリタキセルおよびその類似体またはラパマイシンおよびその類似体であり、添加剤は、ソルビトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、Tween20、Tween40、Tween60、およびそれらの誘導体から選択され、治療剤と添加剤の重量比は0.5〜3である。薬物と添加剤の比が0.5未満の場合、薬物は早まって放出される場合があり、その比が3を超える場合、標的部位において留置される場合、薬物は迅速に溶出せず、組織によって吸収されない場合がある。他の実施形態では、層には、治療剤および複数の添加剤が含まれてもよい。例えば、1種の添加剤は、薬物放出または薬物の組織への取込みの促進に優れた他の添加剤(1種または複数)のバルーンへの付着を改善する役目を果たす場合がある。
【0098】
他の実施形態では、層には、ステントまたはバルーンなどの医療装置をコーティングするための少なくとも1種の治療剤、少なくとも1種の添加剤、および少なくとも1種のポリ
マー担体が含まれてもよい。治療剤は、ポリマー粒子中に封入されていない。層中の添加剤は、薬物およびポリマー担体の適合性を改善する。それはコーティングのポリマーマトリックス中の薬物結晶粒子のサイズを減少させまたは除去する。コーティング中の均一な薬物分布は、薬物を標的組織により均一に送達することによって臨床成績を改善する。
【0099】
他の実施形態では、装置は、医療装置、特に例えばバルーンカテーテルの外面に塗布された2層を含む。第1の層は治療剤を含む。第1の層は、添加剤(1種または複数)を任意選択で含むことができる。第2の層は添加剤(1種または複数)を含む。第2の層は、少なくとも1
種の治療剤を任意選択で含むことができる。第1の層および第2の層の両方が治療剤を含有する場合、第2の層中の治療剤の含量は、第1の層中の治療剤の含量より低い。一実施形態では、第2の層は、第1の層の上にある。この配置において、第2の層は、体内導管への医
療装置の留置の間の、例えば、バルーンカテーテルが血管系中の組織部位に蛇行状の生体構造を通るときの薬物損失を防止することができる。
【0100】
他の実施形態では、装置は、医療装置、特に例えばバルーンカテーテルの外面に塗布された2層を含む。第1の層は治療剤を含む。第1の層は、添加剤(1種または複数)を任意選択で含むことができる。第2の層は添加剤(1種または複数)を含む。第2の層は、少なくとも1種の治療剤を任意選択で含むことができる。第1の層および第2の層の両方が治療剤を含有する場合、第1の層中の治療剤の含量は、第2の層中の治療剤の含量より低い。一実施形態では、第2の層は、第1の層の上にある。例えば、治療剤がバルーン表面にしっかりと付着し、バルーンを標的部位において膨張させた場合バルーンから急速に溶出しない場合に、この配置は有用である。この配置において、第1の層は、装置が治療的介入の標的部位で
膨張している間に、装置の表面からの第2の層中にある薬物の大半の急速放出を促進する
働きをする。
【0101】
他の実施形態では、2つ以上の治療剤は、薬物-添加剤層に組み合わせて使用される。
【0102】
さらなる実施形態では、2層コーティングを有する装置は、接着層を任意選択で含むこ
とができる。接着層は治療剤を含有しない。例えば、図2Cに示されている実施形態に示されているように、バルーン12は、接着層22でコーティングされている。治療剤を含み、任意選択で添加剤(1種または複数)を含む第1の層26は、接着層22の上にある。添加剤を含み、任意選択で治療剤を含む第2の層28は、第1の層26の上にある。接着層は、第1の層の医療装置の外面への接着性を改善し、第1の層の完全性を保護する。例えば、第1の層中の薬物および添加剤(1種または複数)が医療装置への付着強度が異なる場合、接着層は、成分の差異による損失を妨げ、治療的介入のための標的部位への通過の間の、第1の層および第2の層における薬物と添加剤の比および添加剤と添加剤の比を維持する場合がある。さらに、接着層は、標的部位において組織と接触すると装置表面からのコーティング層の急速な溶出を促進するように機能することができる。一実施形態では、第1の層、第2の層、および接着層は各々、添加剤を含有する。
【0103】
ジメチルスルホキシド(DMSO)は、組織への薬物の浸透および吸収をさらに増強することができるので、任意選択で、DMSOまたは他の溶媒による治療後処置は有利な場合がある。DMSOは、標的細胞の膜脂質二重層の脂質頭基およびタンパク質ドメインから水を置換し、間接的に脂質構造をゆるめ、薬物吸収および浸透を促進する。
【0104】
さらなる実施形態では、本発明は、外科的処置または介入処置(PTCA、PTA、ステント留置、癌などの患部組織の切除、および狭窄の軽減または治療)後の罹患した体内管腔また
は体腔を治療するための医薬組成物に関し、医薬組成物は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分であり、かつ/または水素結合および/もしくはファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有し、治療剤は、ミセル中に囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもいない。
【0105】
他の実施形態では、PTCA、PTA、ステント留置、デバルキングによる狭窄もしくはプラ
ーク除去、アテレクトミー、またはレーザー処置などの外科的処置または介入処置後の合併症または疾患(癌または再狭窄など)の再発の予防方法、コーティングされた医療装置(
薬物コーティングバルーンなど)によって、または噴霧、注入、もしくは付着によって、
医薬組成物を介入部位に、または介入部位の近くに局所的に送達する。例えば、再発の危
険性を減少させるため、癌組織の外科的切除によって生じた体腔へ噴霧、注入、バルーンまたは付着の他の方法によって医薬組成物を送達することができる。他の例として、医薬組成物の送達方法は、再狭窄を防ぐためのPTCA、PTA、またはステント留置などの血管介
入後に、医療装置(ガイドカテーテルまたは薬物注入カテーテルなど)を血液に挿入し、医薬組成物を注入するステップを含み、医薬組成物は、治療剤および添加剤を含み、添加剤は、親水性部分および薬物親和性部分を含み、薬物親和性部分は、疎水性部分であり、かつ/または水素結合および/もしくはファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有し、治療剤は、ミセル中に囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもいない。
【0106】
本発明の多くの実施形態は、血管性疾患を治療するため、ならびに狭窄および遠隔期内腔損失を減少するために特に有用であり、またはその目的のための、もしくはその疾患の治療方法における装置の製造に有用である。
【0107】
添加剤
本発明の実施形態の添加剤は、2つの部分を有する。1つの部分は親水性であり、他の部分は薬物親和性部分である。薬物親和性部分は、疎水性部分であり、かつ/または水素結
合および/もしくはファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する。添
加剤の薬物親和性部分は、ラパマイシンまたはパクリタキセルなどの親油性薬物に結合することができる。親水性部分は、拡散を加速し、薬物の組織への透過を増加させる。それは、疎水性薬物分子が互いにおよび装置に凝集することを防止し、間質腔における薬物溶解度を増加させ、かつ/または標的組織の細胞膜の脂質二重層への極性頭基を通る薬物の
通過を促進することによって、標的部位における留置の間の医療装置からの薬物の急速な移動を促進することができる。本発明の実施形態の添加剤は、装置が標的部位に留置される前に装置表面からの薬物の早すぎる放出を防止する一方、共に作用して、(薬物が高親
和性を有する組織との薬物の接触を促進することによって)留置の間の装置表面からの薬
物の急速放出および標的組織による取込みを促進する2つの部分を有する。
【0108】
本発明の実施形態では、治療剤は、医療装置が組織と接触した後急速に放出され、容易に吸収される。例えば、本発明の装置の特定の実施形態は、バルーン血管形成術の間に高い薬物濃度で短期間の直接圧力接触によって親油性抗増殖性医薬(パクリタキセルまたは
ラパマイシンなど)を脈管組織に送達する薬物コーティングされたバルーンカテーテルを
含む。親油性薬物は送達部位において標的組織中に優先的に保持され、そこで肥厚および再狭窄を阻害するが、内皮化は可能とする。これらの実施形態において、本発明のコーティング製剤は、留置の間のバルーン表面からの薬物の急速放出および薬物の標的組織への移動を促進するだけではなく、標的部位に到達する前に蛇行状の解剖学的形態を通過する間に、薬物が装置から拡散することを防止し、薬物コーティングを押し付け血管壁の表面に直接接触させる前にバルーン膨張の初期相の間に、薬物が装置から飛び散ることを防止する。
【0109】
特定の実施形態による添加剤は、薬物親和性部分および親水性部分を有する。薬物親和性部分は疎水性部分であり、かつ/または水素結合および/もしくはファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する。薬物親和性部分は、とりわけベンゼン、トルエン、およびアルカンなどの脂肪族および芳香族の有機炭化水素化合物を含むことができる。これらの部分は水溶性ではない。それらは、疎水性薬物(構造的類似性を共有する)、および細胞膜の脂質の両方に結合することができる。それらは、共有結合ヨウ素を有さない。薬物親和性部分は、薬物およびそれ自体と水素結合を形成することができる官能基を含むことができる。親水性部分には、とりわけ、ヒドロキシル基、アミン基、アミド基、カルボニル基、カルボン酸および無水物、エチルオキシド、エチルグリコール、ポリエチレングリコール、アスコルビン酸、アミノ酸、アミノアルコール、グルコース、スクロー
ス、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機塩およびそれらの置換分子が挙げられる。例えば、1個または複数のヒドロキシル、カルボ
キシル、酸、アミドまたはアミン基は、細胞膜の極性頭基および表面タンパク質に水素結合した水分子を容易に置換し、疎水性薬物と細胞膜脂質との間のこのバリアを除去する役割を果たす場合があるので、有利であり得る。これらの部分は、水および極性溶媒に溶解することができる。これらの添加剤は、油、脂質、またはポリマーではない。治療剤は、ミセルもしくはリポソームに囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもいない。本発明の実施形態の添加剤は、薬物に結合するのみならず、留置の間、医療装置から標的組織への薬物の急速な移動を促進する成分を有する。
【0110】
本発明の実施形態における添加剤は、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボ
ニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル部分を有する界面活性剤および化合物である。界面活性剤には、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤が挙げられる。1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド
またはエステル部分を有する化合物は、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸および無水物、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、糖類、グルコース、スクロース、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、およびそれらの置換分子から選択される。
【0111】
当技術分野で周知のように、用語「親水性」および「疎水性」は相対語である。本発明の例示的な実施形態において添加剤として機能するために、化合物には極性または電荷を帯びた親水性部分、ならびに非極性の疎水性(親油性)部分が含まれる。
【0112】
医薬化合物の相対的な親水性および疎水性を特徴付けるために医薬品化学において通常使用される経験的パラメーターは、2種の不混和性溶媒、通常オクタノールおよび水の混
合物の2相中の非イオン化化合物の濃度比である分配係数(P)である(P=([溶質]オクタノール/[溶質]水))。より高いlog Pを有する化合物はより疎水性であり、一方より低いlog P
を有する化合物はより親水性である。リピンスキーの法則は、log P<5を有する医薬化合
物は典型的にはより膜透過性であることを示唆する。本発明の特定の実施形態のために、添加剤は、製剤される薬物のlog Pより低いlog Pを有することが好ましい(一例として、
パクリタキセルのlog Pは7.4である)。薬物と添加剤の間のlog Pの差異が大きくなると、薬物の相分離を促進する場合がある。例えば、添加剤のlog Pが、薬物のlog Pよりもずっと低い場合、添加剤は、薬物がそうでなければしっかりと付着している場合がある装置の表面から水性環境中への薬物の放出を促進し、それによって介入部位における短時間の留置の間に組織への薬物送達を促進する場合がある。本発明の特定の実施形態では、添加剤のlog Pはマイナスである。他の実施形態では、添加剤のlog Pは、薬物のlog P未満であ
る。化合物のオクタノール-水分配係数Pまたはlog Pは相対的親水性および疎水性の測定
として有用であるが、本発明の実施形態において使用するための適切な添加剤を限定するのに有用な場合がある大まかな指針にすぎない。
【0113】
本発明の実施形態において使用することができる適切な添加剤には、これらだけに限定されないが、有機および無機の医薬賦形剤、天然物およびその誘導体(糖類、ビタミン、
アミノ酸、ペプチド、タンパク質、および脂肪酸など)、低分子量オリゴマー、(アニオン性、カチオン性、非イオン性、およびイオン性)界面活性剤、およびこれらの混合物が挙
げられる。本発明において有用な添加剤の下記の詳細なリストを、例示的な目的のためのみに提供するが、これは包括的であることを意図していない。多くの他の添加剤は、本発明の目的のために有用であり得る。
【0114】
界面活性剤
界面活性剤は、医薬組成物に使用するのに適切な任意の界面活性剤でよい。このような界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、双性イオン性または非イオン性でよい。界面活性剤の混合物もまた、界面活性剤および他の添加剤の組合せと同様に本発明の範囲内である。界面活性剤は、細胞膜の脂質二重層に直接挿入されて脂質構造の部分を形成することができる、脂肪酸などの1種または複数の脂肪族長鎖を有することが多く、一方界面活性
剤の他の成分は、脂質構造をゆるめ、薬物浸透および吸収を増強する。造影剤イオプロミドは、これらの特性を有さない。
【0115】
界面活性剤の相対的親水性および疎水性を特徴付けるために一般に使用される経験的パラメーターは、親水性-親油性バランス(「HLB」値)である。より低いHLB値を有する界面
活性剤はより疎水性であり、油中でより高い溶解度を有し、一方より高いHLB値を有する
界面活性剤はより親水性であり、水溶液中でより高い溶解度を有する。HLB値を大まかな
指針として使用すると、親水性界面活性剤とは一般に、HLBスケールが一般に適用されな
いアニオン性、カチオン性、双性イオン性化合物と同様に、約10を超えるHLB値を有する
それらの化合物であると考えられている。同様に、疎水性界面活性剤は、約10未満のHLB
値を有する化合物である。本発明の特定の実施形態では、増加した親水性によって装置の表面からの疎水性薬物の放出が促進される場合があるため、より高いHLB値が好ましい。
一実施形態では、界面活性剤の添加剤のHLBは10より高い。他の実施形態では、添加剤のHLBは14より高い。あるいは、より低いHLBを有する界面活性剤は、標的部位における装置
留置の前に薬物損失を防止するために、例えば非常に親水性の添加剤を有する薬物層の上のトップコート中で使用される場合、好ましい場合がある。
【0116】
界面活性剤のHLB値は、例えば工業用、医薬用および化粧品用エマルジョンの製剤を可
能にするために一般に用いられるほんの大まかな指針であることを理解すべきである。いくつかのポリエトキシ化界面活性剤を含めた多くの重要な界面活性剤については、HLB値
を決定するために選択される経験による方法によって、HLB値は約8HLB単位ほども異なる
場合があることが報告されている(Schott、J.Pharm.Sciences、79(1)、87〜88頁(1990年))。これらの固有の問題に留意して、かつHLB値を指針として使用して、本明細書に記載するように本発明の実施形態において使用するための適切な親水性または疎水性を有する界面活性剤を同定することができる。
【0117】
PEG-脂肪酸ならびにPEG-脂肪酸モノエステルおよびジエステル
ポリエチレングリコール(PEG)自体は、界面活性剤の役割を果たさないが、種々のPEG-
脂肪酸エステルは、有用な界面活性剤特性を有する。PEG-脂肪酸モノエステルの中で、ラウリン酸、オレイン酸、およびステアリン酸のエステルが、本発明の実施形態において最も有用である。好ましい親水性界面活性剤には、ラウリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20およびオレイン酸PEG-20が挙げられる。HLB値は4〜20の範囲である。
【0118】
ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステルもまた、本発明の実施形態の組成物における界面活性剤としての使用に適切である。最も好ましい親水性界面活性剤には、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32およびジオレイン酸PEG-32が挙げられる。HLB値は5〜15の範囲である。
【0119】
一般に、2つ以上の市販の界面活性剤の混合物、ならびに他の添加剤(1種または複数)との界面活性剤の混合物を含めた界面活性剤の混合物もまた、本発明の実施形態において有用である。いくつかのPEG-脂肪酸エステルは、混合物として、またはモノエステルおよびジエステルとして市販されている。
【0120】
ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル
好ましい親水性界面活性剤は、ラウリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸PEG-30グリセリル、ラウリン酸PEG-40グリセリル、オレイン酸PEG-20グリセリル、およびオレイン酸PEG-30グリセリルである。
【0121】
アルコール-油のエステル交換生成物
アルコールまたは多価アルコールと、種々の天然油および/または硬化油との反応によ
って、異なる程度の疎水性または親水性の多数の界面活性剤を調製することができる。通常、使用される油は、ヒマシ油もしくは硬化ヒマシ油;またはトウモロコシ油、オリーブ
油、落花生油、パーム核油、杏仁油、またはアーモンド油などの食用植物油である。好ましいアルコールには、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、およびペンタエリトリトールが挙げられる。これらのアルコール-油のエステル交換された界面活性剤の中で、好ましい親水性界面活性剤は
、PEG-35ヒマシ油(Incrocas-35)、PEG-40硬化ヒマシ油(Cremophor RH40)、トリオレイン
酸PEG-25(TAGAT(登録商標)TO)、PEG-60コーングリセリド(Crovol M70)、PEG-60アーモン
ド油(Crovol A70)、PEG-40パーム核油(Crovol PK70)、PEG-50ヒマシ油(Emalex C-50)、PEG-50硬化ヒマシ油(Emalex HC-50)、PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Labrasol)、およびPEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Softigen 767)である。この部類における好ましい疎水性界面活性剤には、PEG-5硬化ヒマシ油、PEG-7硬化ヒマシ油、PEG-9硬化ヒマシ油、PEG-6トウモロコシ油(Labrafil(登録商標)M2125CS)、PEG-6アーモンド油(Labrafil(登録商標)M1966CS)、PEG-6杏仁油(Labrafil(登録商標)M1944CS)、PEG-6オリーブ油(Labrafil(登録商標)M1980CS)、PEG-6落花生油(Labrafil(登録商標)M1969CS)、PEG-6硬化パーム核油(Labrafil(登録商標)M2130 BS)、PEG-6パーム核油(Labrafil(登録商標)M2130CS)、PEG-6トリオレイン(Labrafil(登録商標)bM2735CS)、PEG-8トウモロコシ油(Labrafil(登録商標)WL2609BS)、PEG-20コーングリセリド(Crovol M40)、およびPEG-20アーモンドグリセリド(Crovol A40)が挙げられる。
【0122】
ポリグリセリル脂肪酸
脂肪酸のポリグリセロールエステルもまた、本発明の実施形態における使用のために適切な界面活性剤である。ポリグリセリル脂肪酸エステルの中で、好ましい疎水性界面活性剤には、オレイン酸ポリグリセリル(Plurol Oleique)、ジオレイン酸ポリグリセリル-2(Nikkol DGDO)、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、およびリノール酸ポリグリセリルが挙げられる。好ましい親水性界面活性剤には、ラウリン酸ポリグリセリル-10(Nikkol Decaglyn1-L)、オレイン酸ポリグリセリル-10(Nikkol Decaglyn1-O)、およびモノ、ジオレイン酸ポリグリセリル-10(Caprol(登録商標)PEG860)、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6が挙げられる。ポリリシノール酸ポリグリセリル(Polymuls)もまた好ましい界面活性剤である。
【0123】
プロピレングリコール脂肪酸エステル
プロピレングリコールおよび脂肪酸のエステルは、本発明の実施形態における使用のために適切な界面活性剤である。この界面活性剤の部類において、好ましい疎水性界面活性剤には、モノラウリン酸プロピレングリコール(Lauroglycol FCC)、リシノール酸プロピ
レングリコール(Propymuls)、モノオレイン酸プロピレングリコール(Myverol P-O6)、ジ
カプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール(Captex(登録商標)200)、およびジオクタン酸プロピレングリコール(Captex(登録商標)800)が挙げられる。
【0124】
ステロールおよびステロール誘導体
ステロールおよびステロールの誘導体は、本発明の実施形態における使用のために適切な界面活性剤である。好ましい誘導体には、ポリエチレングリコール誘導体が挙げられる。この部類における好ましい界面活性剤は、PEG-24コレステロールエーテル(Solulan C-24)である。
【0125】
ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル
種々のPEG-ソルビタン脂肪酸エステルが利用可能であり、本発明の実施形態における界面活性剤としての使用のために適切である。PEG-ソルビタン脂肪酸エステルの中で、好ましい界面活性剤には、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン(Tween-20)、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン(Tween-40)、モノステアリン酸PEG-20ソルビタン(Tween-60)が挙げられる。オレイン酸エステルと比較して短い脂質鎖を有し、薬物吸収を増加させるため、ラウリン酸エステルが好ましい。
【0126】
ポリエチレングリコールアルキルエーテル
ポリエチレングリコールおよびアルキルアルコールのエーテルは、本発明の実施形態における使用のために適切な界面活性剤である。好ましいエーテルには、PEG-3オレイルエ
ーテル(Volpo3)およびPEG-4ラウリルエーテル(Brij30)が挙げられる。
【0127】
糖類およびその誘導体
糖誘導体は、本発明の実施形態における使用のために適切な界面活性剤である。この部類における好ましい界面活性剤には、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルト
シド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプ
チル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチル
グルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-
オクチル-β-D-グルコピラノシド、およびオクチル-β-D-チオグルコピラノシドが挙げられる。
【0128】
ポリエチレングリコールアルキルフェノール
いくつかのPEG-アルキルフェノール界面活性剤、PEG-10-100ノニルフェノールおよびPEG-15-100オクチルフェノールエーテル、チロキサポール、オクトキシノール、ノノキシノールなどが利用可能であり、本発明の実施形態における使用に適切である。
【0129】
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン(POE-POP)ブロックコポリマー
POE-POPブロックコポリマーは、ポリマー界面活性剤の独特な部類である。明確な比お
よび位置で親水性POEおよび疎水性POP部分を有する界面活性剤の独特の構造は、本発明の実施形態における使用に適切な多種多様の界面活性剤をもたらす。これらの界面活性剤は、Synperonic PEシリーズ(ICI)、Pluronic(登録商標)シリーズ(BASF)、Emkalyx、Lutrol(BASF)、Supronic、Monolan、Pluracare、およびPlurodacを含めて様々な商品名で入手可能である。これらのポリマーの総称は、「ポロキサマー」(CAS9003-11-6)である。これらのポリマーは、式
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)aH
(式中、「a」および「b」は、各々ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレン単位
の数を示す)を有する。
【0130】
この部類の好ましい親水性界面活性剤には、ポロキサマー108、188、217、238、288、338、および407が挙げられる。この部類の好ましい疎水性界面活性剤には、ポロキサマー124、182、183、212、331、および335が挙げられる。
【0131】
ソルビタン脂肪酸エステル
脂肪酸のソルビタンエステルは、本発明の実施形態における使用のために適切な界面活性剤である。これらのエステルの中で、好ましい疎水性界面活性剤には、モノラウリン酸ソルビタン(Arlacel20)、モノパルミチン酸ソルビタン(Span-40)、およびモノオレイン酸ソルビタン(Span-80)、モノステアリン酸ソルビタンが挙げられる。
【0132】
モノパルミチン酸ソルビタン、(ビタミンC活性を有する)ビタミンCの両親媒性誘導体は、可溶化系において2つの重要な機能を果たすことができる。第1に、それは微小環境を調節することができる効果的な極性基を有する。これらの極性基は、ビタミンC自体(アスコルビン酸)を利用可能な最も水溶性の有機固体化合物の1つとする同じ基である。アスコルビン酸は、水中で約30wt/wt%まで可溶性である(例えば、塩化ナトリウムの溶解度と非常に近い)。第2に、パルミチン酸アスコルビルの画分を、パルミチン酸アスコルビルナトリウムなどのより可溶性の塩に変換するようにpHが上昇する場合。
【0133】
イオン性界面活性剤
カチオン性、アニオン性および双性イオン性界面活性剤を含めたイオン性界面活性剤は、本発明の実施形態において使用するための適切な親水性界面活性剤である。好ましいイオン性界面活性剤には、第四級アンモニウム塩、脂肪酸塩および胆汁塩が挙げられる。具体的には、好ましいイオン性界面活性剤には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、塩化エドロホニウム、臭化ドミフェン、スルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、コール酸ナトリウム、およびタウロコール酸ナトリウムが挙げられる。これらの第四級アンモニウム塩は、好ましい添加剤である。それらは、有機溶媒(エタノール、アセトン、およびトルエンなど)ならびに水の両方に溶解することができる。これは、調製およびコーティング処理を簡略化し、良好な付着特性を有するため、医療装置コーティングのために特に有用である。水不溶性薬物は通常、有機溶媒に溶解する。
【0134】
本明細書に記載する界面活性剤のいくつかは、加熱下で非常に安定的である。それらは、エチレンオキシド滅菌処理後も有効に存続する。それらは、滅菌処理下でパクリタキセルまたはラパマイシンなどの薬物と反応しない。薬物と反応する可能性が低いため、ヒドロキシル、エステル、アミド基が好ましいが、一方アミンおよび酸基は滅菌の間にパクリタキセルまたはラパマイシンと反応することが多い。さらに、界面活性剤の添加剤は、取扱いの間に粒子が脱落しないようにコーティング層の完全性および質を改善する。本明細書に記載する界面活性剤をパクリタキセルと共に製剤する場合、実験的に、標的部位における0.2分〜2分の非常に短期間の留置時間の間にパクリタキセルの急速放出および溶出を促進する一方で、装置送達過程の間の早すぎる放出から薬物を保護する。標的部位における組織による薬物吸収は、実験的に予想外に高い。
【0135】
1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまた
はエステル部分を有する化合物
1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまた
はエステル部分を有する化合物には、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子が挙げられる。分子量5,000〜10,000未満を有する1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル部分を有する親水性化合物が、特定の実施形態において好ましい。他の実施形態では、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、またはエステル部分を有する添加剤の分子量は、好ましくは1000〜5,000未満、またはさらに好ましくは750〜1,000未満、または最も好ましくは750未満である。これらの実施形態において、添加剤の分子量は、送達される薬物の分子量未満であることが好ましい。さらに、80未満の分子量を有する分子は非常に容易に蒸発し、医療装置のコーティング中に留まらないので、添加剤の分子量は80より高いことが好ましい。小分子は迅速に拡散することができる。それらは、薬物の放出を促進しながら、それ自体が送達バルーンから容易に放出されることが可能であり、薬物が体内管腔の組織に結合する場合、薬物から離れて拡散することができる。
【0136】
特定の実施形態では、例えば高分子量添加剤の場合、4つを超えるヒドロキシル基が好
ましい。大きな分子はゆっくりと拡散する。添加剤または化合物の分子量が高い場合、例えば分子量が800超、1000超、1200超、1500超、または2000超である場合、大きな分子は
医療装置の表面からゆっくりと溶出し、2分未満で薬物を放出できない場合がある。これ
らの大きな分子が4つを超えるヒドロキシル基を含有する場合、比較的大きな分子が薬物
を迅速に放出するために必要な増加した親水性特性を有する。増加した親水性は、バルーンからのコーティングの溶出を助長し、薬物の放出を促進し、水性バリアおよび脂質二重層の極性頭基を通る薬物の移動を改善または促進し、組織に浸透させる。パクリタキセルまたはラパマイシンなどの水不溶性薬物と反応する可能性が少ないため、ヒドロキシル基が親水性部分として好ましい。いくつかの実施形態では、4つを超えるヒドロキシル基を
有する化合物は、120℃以下の融点を有する。いくつかの実施形態では、4つを超えるヒドロキシル基を有する化合物は、立体配置ではすべて分子の片側上にある3つの隣接したヒ
ドロキシル基を有する。例えば、ソルビトールおよびキシリトールは、立体配置ではすべて分子の片側上にある3つの隣接したヒドロキシル基を有し、一方ガラクチトールはそう
ではない。この差異は、融解温度などの異性体の物理学的性質に影響を与える。3つの隣
接したヒドロキシル基の立体配置は、薬物結合を増強する場合がある。これは、水不溶性薬物および親水性添加剤の適合性の改善をもたらし、薬物の組織への取込みおよび吸収を改善するであろう。
【0137】
本明細書に記載する1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシ
ル、またはエステル部分を有する化合物のいくつかは、加熱下で非常に安定的である。それらは、エチレンオキシド滅菌処理後も有効に存続し、滅菌の間に水不溶性薬物パクリタキセルまたはラパマイシンと反応しない。他方、L-アスコルビン酸およびその塩ならびにジエタノールアミンは、このような滅菌処理後は必ずしも有効に存続せず、パクリタキセルと反応する。したがって、L-アスコルビン酸およびジエタノールアミンについては、異なる滅菌方法が好ましい。パクリタキセルまたはラパマイシンなどの治療剤と反応する可能性は低いため、ヒドロキシル、エステル、およびアミド基が好ましい。時として、アミンおよび酸基はパクリタキセルと反応し、例えば、実験的に、安息香酸、ゲンチジン酸、ジエタノールアミン、およびアスコルビン酸は、エチレンオキシド滅菌、加熱、および老化作用下で安定的ではなく、パクリタキセルと反応した。本明細書に記載する化合物がパクリタキセルと共に製剤される場合、親水性小分子は薬物を容易に放出しすぎる場合があるため、標的部位における留置の前の装置送達過程の間の早すぎる薬物損失を防ぐために、トップコート層が有利な場合がある。本明細書における化合物は、標的部位における留置の間にバルーンから薬物を急速に溶出させる。驚いたことに、コーティングがこれらの添加剤を含有する場合、いくつかの薬物は標的部位への装置の通過の間に失われるが、例えば、リボン酸ラクトンおよびグルコノラクトンなどの添加剤ヒドロキシルラクトンを有する場合、実験的に組織による薬物吸収は、0.2分〜2分のみの留置後に予想外に高い。
【0138】
脂溶性ビタミンおよびその塩
様々な形態およびプロビタミン形態の多くのビタミンA、D、EおよびKは、脂溶性ビタミ
ンと見なされ、これらに加えていくつかの他のビタミンおよびビタミン源または近い類縁体もまた脂溶性であり、極性基、および比較的高いオクタノール-水分配係数を有する。
明らかに、このような化合物の一般の部類は、安全な使用および高い対危険便益比の歴史を有し、本発明の実施形態における添加剤として有用なものとなっている。
【0139】
脂溶性ビタミン誘導体および/または源の下記の例もまた、添加剤として有用である。
α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、酢酸トコフェロール、エルゴステロール、1-α-ヒドロキシコレカル-シフェロール、ビタミンD2、ビタミンD3、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、ビタミンA、フルスルチアミン、メチロールリボフラビン、オクトチアミン、プロスルチアミン、リボフラビン、ビンチアモール、ジヒドロビタミンK1、メナジオール二酢酸、メナジオール二酪酸、メナジオール二硫酸、メナジオール、ビタミンK1、ビタミンK1オキシド、ビタミンK2、およびビタミンK-S(II)。葉酸もまたこのタイプであり、生理的pHで水溶性ではあるが、遊離酸の形態で製剤することができる。本発明の実施形態において有用な脂溶性ビタミンの他の誘導体は、親水性分子との周知の化学反応を介して容易に得ることができる。
【0140】
水溶性ビタミンおよびそれらの両親媒性誘導体
ビタミンB、C、U、パントテン酸、葉酸、および様々な形態の多くのメナジオンに関連
するビタミン/プロビタミンのいくつかは、水溶性ビタミンと見なされている。これらは
また、疎水性部分または多価イオンと共役または複合体化し、比較的高いオクタノール-
水分配係数および極性基を有する両親媒性形態となる場合もある。また、このような化合物は、低毒性および高い対危険便益比である場合があり、それによって本発明の実施形態における添加剤として有用なものとなる。これらの塩もまた、本発明における添加剤として有用であり得る。水溶性ビタミンおよび誘導体の例には、これらだけに限定されないが、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸、セトチアミン、シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンUが挙げられる。また上記のように、葉酸は、生理的pHを含めた広範なpH範囲にわたって塩のように水溶性である。
【0141】
アミノまたは他の塩基性基が存在する化合物は、脂肪酸などの疎水基含有酸(特に、ラ
ウリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、または2-エチルヘキサン酸)、低溶解度アミノ酸、安息香酸、サリチル酸、または酸性脂溶性ビタミン(リボフラビンなど)との単純な酸塩基反応によって容易に修飾することができる。他の化合物
は、このような酸をヒドロキシル基などのビタミン上の他の基と反応させて、エステル結合などの結合を形成することによって得ることができる。酸性基を含有する水溶性ビタミンの誘導体は、本発明の実施形態において有用な化合物を生じさせる、例えば、ステアリルアミンまたはリボフラビンなどの疎水基含有反応物との反応において生じさせることができる。パルミチン酸鎖のビタミンCへの結合によって、パルミチン酸アスコルビルが生
じる。
【0142】
アミノ酸およびそれらの塩
アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびその誘導体は、本発明の実施形態において他の有用な添加剤である。
【0143】
1価または多価イオンを有する双性イオン形態および/または塩の形態の特定のアミノ酸は、極性基、比較的高いオクタノール-水分配係数を有し、本発明の実施形態において有
用である。本開示とのとの関連で、「低溶解度アミノ酸」とは、非緩衝水中の溶解度が約4%(40mg/ml)未満のアミノ酸を意味する。これらには、シスチン、チロシン、トリプトフ
ァン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニンが挙げられる。
【0144】
アミノ酸二量体、糖共役体、および他の誘導体もまた有用である。当技術分野で周知の単純な反応によって、親水性分子が疎水性アミノ酸に結合、または疎水性分子が親水性アミノ酸に結合し、本発明の実施形態において有用なさらなる添加剤となる場合がある。
【0145】
ドーパミン、レボドパ、カルビドパ、およびDOPAなどのカテコールアミンもまた、添加剤として有用である。
【0146】
オリゴペプチド、ペプチドおよびタンパク質
疎水性および親水性アミノ酸は、容易に結合でき、アミノ酸の様々な配列は、薬物による組織の透過を最大限に促進するように試験することができるため、オリゴペプチドおよびペプチドは添加剤として有用である。
【0147】
タンパク質もまた、本発明の実施形態における添加剤として有用である。例えば、血清アルブミンは、水溶性であり、薬物に結合する重要な疎水性部分を含有するため、特に好ましい添加剤である。パクリタキセルは、ヒト静脈内への注入後89%から98%がタンパク質に結合し、ラパマイシンは、92%がタンパク質に結合し、大部分(97%)がアルブミンに結合する。さらに、PBS中のパクリタキセルの溶解度は、BSAを添加すると20倍を超えて増加する。アルブミンは、自然に血清中に高濃度で存在し、したがってヒト血管内の使用のために非常に安全である。
【0148】
他の有用なタンパク質には、これらだけに限定されないが、他のアルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼなどが挙げられる。
【0149】
有機酸およびそれらのエステルおよび無水物
例としては、酢酸および無水物、安息香酸および無水物、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物、マレイン酸および無水物、コハク酸および無水物、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、アスパラギン酸、ニコチン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、および2-ピロリドンである。
【0150】
これらのエステルおよび無水物は、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの有機溶媒中で可溶性である。水不溶性薬物は、これらのエステルおよび無水物を有する有機溶媒に溶解することができ、したがって医療装置上に容易にコーティングされ、その結果高pH条件下で加水分解する。加水分解した無水物またはエステルは、酸またはアルコールであり、これらは水溶性で、薬物を装置から血管壁に効率的に運ぶことができる。
【0151】
1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル
部分を有する他の化合物
実施形態による添加剤には、環状および直鎖状両方の脂肪族基および芳香族基中のアミノアルコール、アルコール、アミン、酸、アミドおよびヒドロキシル酸が挙げられる。例は、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、
グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、糖硫酸、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、リボース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、アラビノース、リキソース、フルクトース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上記の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せである。
【0152】
添加剤の組合せもまた、本発明の目的のために有用である。
【0153】
1つの実施形態は、2種の添加剤の組合せまたは混合物を含み、例えば、第1の添加剤は
界面活性剤を含み、第2の添加剤は、1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物を含む。
【0154】
界面活性剤および水溶性小分子(1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物)の組合せまたは混合物には利点があ
る。2種の添加剤と水不溶性薬物との混合物を含む製剤は、特定の場合どちらか一方の添
加剤を単独で含む混合物よりも優れている。疎水性薬物は、界面活性剤に結合するよりも、極めて水溶性の小分子に結合しない。それらは水溶性小分子から相分離していることが多く、それによって最適以下のコーティングの均一性および完全性をもたらす場合がある。水不溶性薬物は、界面活性剤および水溶性小分子の両方よりも高いLog Pを有する。しかし、界面活性剤のLog Pは、典型的には1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物のLog Pよりも高い。界面活性剤は、比較的高いLog Pを有し(通常0を超える)、水溶性分子は、低いLog Pを有する(通常0未満)。いくつかの界面活性剤は、本発明の実施形態において添加剤として使用される場合、水不溶性薬物および医療装置の表面に強力に付着するため、標的部位において医療装置の表面から薬物を急速に放出することができない。他方、(1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する)水溶性小分子のいくつかは、医療装置への付着が不十分であるので、標的部位に到達する前に、例えば、介入の標的部位へのコーティングされたバルーンカテーテルの通過の間に、血清中に薬物を放出させる。驚いたことに、製剤中の親水性小分子および界面活性剤の濃度比を調節することによって、特定の場合に膨張し、治療的介入標的部位における管腔壁の組織に対して押し付けられたとき、通過および急速な薬物放出の間のコーティングの安定性は、どちらか一方の添加剤単独を含む製剤より優れていることを本発明者は見出した。さらに、水不溶性薬物および高度に水溶性の分子の混合性および適合性は、界面活性剤の存在によって改善する。界面活性剤はまた、薬物および小分子へのその良好な付着によって、コーティングの均一性および完全性を改善する。界面活性剤の長鎖疎水性部分は薬物にしっかりと結合し、一方界面活性剤の親水性部分は水溶性小分子に結合する。
【0155】
混合物または組合せ中の界面活性剤には、本発明の実施形態において使用するための本
明細書に記載する界面活性剤のすべてが挙げられる。混合物中の界面活性剤は、PEG脂肪
エステル、PEGオメガ-3脂肪エステルおよびアルコール、グリセロール脂肪エステル、ソ
ルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、Tween20、Tween40、Tween60、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン
酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、Tween20、Tween40、Tween60、Tween80、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシドおよびそれらの誘導体から選択することができる。
【0156】
混合物または組合せ中に1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボ
キシル、またはエステル部分を有する化合物には、本発明の実施形態において使用するための本明細書に記載する1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキ
シル、またはエステル部分を有する化合物のすべてが挙げられる。混合物中に1個または
複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物は、本発明における実施形態の1つにおいて少なくとも1つのヒドロキシル基を有する。特定の実施形態では、例えば高分子量添加剤の場合は、4つを超えるヒドロキシル基
が好ましい。いくつかの実施形態では、4つを超えるヒドロキシル基を有する化合物は、120℃以下の融点を有する。大きな分子はゆっくりと拡散する。添加剤または化合物の分子量が高い場合、例えば分子量が800超、1000超、1200超、1500超、または2000超である場合、大きな分子は、医療装置の表面からゆっくりと溶出し、2分未満で薬物を放出しない場合がある。これらの大きな分子が4つを超えるヒドロキシル基を含有する場合、それらは増加した親水性特性を有し、これは比較的大きな分子が薬物を迅速に放出するのに必要である。増加した親水性によって、コーティングがバルーンから溶出するのを助長し、薬物の放出を促進し、水性バリアおよび脂質二重層の極性頭基を通る薬物の移動を改善または促進し、組織に浸透させる。ヒドロキシル基は、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの水不溶性薬物と反応する可能性は少ないため、親水性部分として好ましい。
【0157】
混合物中に1個または複数のヒドロキシル、アミン、カルボニル、カルボキシル、また
はエステル部分を有する化合物は、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、糖硫酸、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリト
ール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、リボース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、アラビノース、リキソース、フルクトース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上記の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される。
【0158】
界面活性剤および水溶性小分子の混合物または組合せは、両方の添加剤の利点を実現する。水不溶性薬物は、高度に水溶性の化合物に対して乏しい適合性を有することが多く、界面活性剤が適合性を改善する。界面活性剤はまた、コーティングの質、均一性、および完全性も改善し、取り扱いの間に粒子はバルーンから脱落しない。界面活性剤は、標的部位通過の間の薬物損失を減少させる。水溶性化合物は、バルーンからの薬物の放出および組織における薬物の吸収を改善させる。驚いたことに、組合せは実験的に、通過の間の薬物放出を防止し、非常に短期間の0.2分〜2分の留置後の組織における高い薬物レベルを達成するのに効果的であった。さらに、動物実験において、動脈狭窄および遠隔期内径損失を効果的に減少させた。
【0159】
界面活性剤および水溶性小分子の混合物または組合せのいくつかは、加熱下で非常に安定的である。それらは、エチレンオキシド滅菌処理後も有効に存続し、滅菌の間に水不溶性薬物であるパクリタキセルまたはラパマイシンと反応しない。パクリタキセルまたはラパマイシンなどの治療剤と反応する可能性が低いため、ヒドロキシル、エステル、アミド基が好ましい。アミンおよび酸基はパクリタキセルと反応し、エチレンオキシド滅菌、加熱、および老化の下で安定的ではないことがある。本明細書に記載する混合物または組合せが、パクリタキセルと共に製剤される場合、装置の間の早すぎる薬物損失から薬物層を保護するためにトップコート層が有利である場合がある。
【0160】
好ましい添加剤には、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、オレイン酸PEGグリ
セリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリ
セリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、モノラウリン酸PEGソ
ルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン
酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピ
ラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチ
ル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オク
タノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チ
オグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、
フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン(
アミノ酸);セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコ
チン酸およびその塩、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフ
ラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、
およびビタミンU(ビタミン);アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せ(1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、またはエステル部分を有する化合物)が挙げられる。これらの添加剤のいくつかは、水溶性および有機溶媒溶性の両方である。それらは、良好な付着特性を有し、バルーンカテーテルなどのポリアミド医療装置の表面に付着する。したがって、それは、本発明の実施形態の接着層、最上層、および/または薬物層中に使用することができる。芳香族および脂肪族基は、コーティング溶液中の水不溶性薬物の溶解度を増加させ、アルコールおよび酸の極性基は、組織の薬物透過を促進する。
【0161】
本発明の実施形態による他の好ましい添加剤には、アミノアルコールおよび有機酸の組合せもしくは混合物またはアミド反応生成物が挙げられる。例は、リシン/グルタミン酸
、酢酸リシン、ラクトビオン酸/メグルミン、ラクトビオン酸/トロメタネミン、ラクトビオン酸/ジエタノールアミン、乳酸/メグルミン、乳酸/トロメタネミン、乳酸/ジエタノールアミン、ゲンチジン酸/メグルミン、ゲンチジン酸/トロメタネミン、ゲンチジン酸/ジ
エタノールアミン、バニリン酸/メグルミン、バニリン酸/トロメタネミン、バニリン酸/
ジエタノールアミン、安息香酸/メグルミン、安息香酸/トロメタネミン、安息香酸/ジエ
タノールアミン、酢酸/メグルミン、酢酸/トロメタネミン、および酢酸/ジエタノールア
ミンである。
【0162】
本発明の実施形態による他の好ましい添加剤には、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシル酸、ヒドロキシルエステル、およびヒドロキシルアミドが挙げられる。例は、グルコノラクトン、D-グルコヘプトノ-1,4-ラクトン、グルコオクタン酸ラ
クトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、エリトロン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、グルクロン酸、グルコン酸、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、乳酸、アセトアミノフェン、バニリン酸、シナピン酸、ヒドロキシ安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびその誘導体である。
【0163】
本発明の実施形態において有用であり得る他の好ましい添加剤には、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、ビタミンD3、葉酸(ビタミンB9)、ビタミン12、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物、マレイン酸および無水物、コハク酸および無水物、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、L-アスコルビン酸、チアミン、ニコチンアミド、ニコチン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、シス
チン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニンが挙げられる。
【0164】
構造的見地から、これらの添加剤は、構造的類似性を共有し、水不溶性薬物(パクリタ
キセルおよびラパマイシンなど)と適合性である。それらは、芳香族または脂肪族構造中
にC=C、C=N、C=Oなどの二重結合を含有することが多い。これらの添加剤はまた、アミン
、アルコール、エステル、アミド、無水物、カルボン酸、および/またはヒドロキシル基
を含有する。それらは、薬物と水素結合および/またはファンデルワールス相互作用を形
成することができる。それらはコーティングの最上層においても有用である。例えば、1
個または複数のヒドロキシル、カルボキシル、またはアミン基を含有する化合物は、装置表面からの薬物放出を促進し、細胞膜の極性頭基および表面タンパク質に隣接する水を容易に置換し、それによって疎水性薬物の透過性に対するこのバリアを取り除く場合があるので添加剤として特に有用である。それらによって、バルーンから、疎水性薬物が非常な高親和性を有する細胞膜の脂質層および組織への、疎水性薬物の移動が加速する。それらは、バルーンから、例えばバルーン血管形成術またはステント拡張によって損傷を受けた脈管組織の間質腔などのより水性の環境への薬物の移動を行い、または促進する場合がある。ポリグリセリル脂肪エステル、脂肪酸のアスコルビン酸エステル、糖エステル、アルコールおよび脂肪酸のエーテルなどの添加剤は、標的組織膜の脂質構造に組み入れることができる脂肪鎖を有し、薬物を脂質構造に運ぶ。アミノ酸、ビタミンおよび有機酸のいくつかは、それらの構造に芳香族C=N基ならびにアミノ、ヒドロキシル、およびカルボキシ
ル成分を有する。それらは、パクリタキセルまたはラパマイシンなどの疎水性薬物に結合し、または複合体を形成することができる構造的部分を有し、また疎水性薬物と細胞膜の脂質構造の間のバリアを除去することによって組織への浸透を促進する構造的部分を有する。
【0165】
例えば、イソノニルフェニルポリグリシドール(Olin-10GおよびSurfactant-10G)、モノオレイン酸PEGグリセリル、モノラウリン酸ソルビタン(Arlacel20)、モノパルミチン酸ソルビタン(Span-40)、モノオレイン酸ソルビタン(Span-80)、モノステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、およびステアリン酸ポリグリセリル-10のすべては、親水性部分中に4つを超えるヒドロキシル基を有する。これらのヒドロキシル基は、血管壁への非常に良好な親和性を有し、水素結合水分子を置換することができる。同時に、それらは疎水性薬物と複合体を形成するだけではなく、細胞膜の脂質構造中に組み入れられ、脂質構造の部分を形成することができる脂肪酸、アルコール、エーテルおよびエステルの長鎖を有する。標的細胞の脂質膜のこの変形またはゆるみによって、さらに疎水性薬物の組織への透過を加速することができる。
【0166】
他の例では、L-アスコルビン酸、チアミン、マレイン酸、ナイアシンアミド、および2-ピロリドン-5-カルボン酸のすべては、非常に高い水およびエタノールへの溶解度ならび
に低分子量ならびに小さなサイズを有する。それらはまた、芳香族C=N、アミノ、ヒドロ
キシル、およびカルボキシル基を含めた構造的成分を有する。これらの構造は、パクリタキセルおよびラパマイシンと非常に良好な適合性を有し、これらの水不溶性薬物の水中での溶解度を増加させ、それらの組織への吸収を増強することができる。しかし、それらは医療装置の表面への付着が乏しいことが多い。したがってそれらは、薬物層および最上層(そこでは、薬物吸収を増強するのに有用である)において他の添加剤と組み合わせて使用
されることが好ましい。ビタミンD2およびD3は、特にパクリタキセルと組み合わせて使用される場合、それら自体が抗再狭窄作用を有し、血栓症を減少させるために特に有用である。
【0167】
本発明の実施形態では、添加剤は、水性溶媒中で可溶性であり、有機溶媒中で可溶性である。十分な親水性部分を欠き、色素スダンレッドなどの水性溶媒中で不溶性である例示的な疎水性化合物は、これらの実施形態において添加剤として有用ではない。スダンレッドはまた遺伝毒性である。
【0168】
一実施形態では、医療装置の表面に塗布される少なくとも1種の治療剤の濃度は、約1〜20μg/mm2であり、またはさらに好ましくは約2〜6μg/mm2である。一実施形態では、医療装置の表面に塗布される少なくとも1種の添加剤の濃度は、約1〜20μg/mm2である。本発
明の実施形態におけるコーティング層中の添加剤と薬物の重量比は、約20〜0.05であり、好ましくは約10〜0.5であり、またはさらに好ましくは約5〜0.8である。
【0169】
コーティング層中の治療剤および添加剤の相対量は、適用できる状況によって変化する場合がある。添加剤の最適量は、例えば、選択した特定の治療剤および添加剤、ミセルを形成する場合は表面改質剤の臨界ミセル濃度、界面活性剤の親水性親油性バランス(HLB)
、または添加剤のオクタノール-水分配係数(P)、添加剤の融点、添加剤および/または治
療剤の水溶性、表面改質剤の水溶液の表面張力などに依存する場合がある。
【0170】
水溶液による希釈によって、担体が、有機水溶液中に疎水性治療剤を含有する清澄な水性分散液またはエマルジョンまたは溶液を形成するような量で、添加剤は本発明の実施形態の例示的コーティング組成物中に存在する。界面活性剤の相対量が多すぎる場合、このように得られた分散液は、目に見えるほど「濁って」いる。
【0171】
水性分散液の光学的透明度は、混濁度評価のための標準的定量的技術を使用して測定することができる。混濁度を測定するための1つの便利な手順は、例えば、紫外可視分光光
度計を使用して、溶液によって伝わる所与の波長の光の量を測定することである。この測定を使用すると、より濁った溶液は入射放射をより散乱させ、より低い透過率測定をもたらすため、光学的透明度は高い透過率と対応する。
【0172】
光学的透明度と水性の境界層を通る担体の拡散率とを決定する他の方法は、分散液を構成する粒子の大きさを定量的に測定することである。これらの測定は、市販の粒径分析器で行うことができる。
【0173】
他の考慮すべき点は、異なる添加剤の特定の比率の選択についてさらに情報を与えるであろう。これらの考慮すべき点には、添加剤の生体許容性の程度および提供される疎水性治療剤の所望の投与量が挙げられる。
【0174】
治療剤
本発明の実施形態において使用することができる薬物または生物活性のある材料は、任意の治療剤または物質でよい。薬物は、様々な物理的状態、例えば、分子分布、結晶形態またはクラスター形態でよい。本発明の実施形態において特に有用な薬物の例は、パクリタキセル、ラパマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ラパコン、ビタミンD2およびD3、ならびにその類似体および誘導体などの親油性の実質的に水不溶性の薬物である。これらの薬物は、血管系の組織の治療に使用されるバルーンカテーテル上のコーティングにおける使用に特に適切である。
【0175】
本発明の実施形態において有用であり得る他の薬物には、これらだけに限定されないが
、グルココルチコイド(例えば、デキサメサゾン、ベタメタゾン)、ヒルジン、アンジオペプチン、アスピリン、増殖因子、アンチセンス薬剤、抗癌剤、抗増殖剤、オリゴヌクレオチド、およびより一般には、抗血小板剤、抗凝固性薬剤、有糸分裂阻害剤、抗酸化剤、代謝拮抗剤、抗走化性剤、および抗炎症剤が挙げられる。
【0176】
本発明の実施形態においてまた有用であるものは、炎症および/または平滑筋細胞もし
くは線維芽細胞の増殖を阻害する例えば、ポリヌクレオチド、アンチセンス、RNAi、またはsiRNAである。
【0177】
抗血小板剤には、アスピリンおよびジピリダモールなどの薬物を含めることができる。アスピリンは、鎮痛性、解熱性、抗炎症性および抗血小板性の薬物として分類されている。ジピリダモールは、抗血小板特性を有するという点でアスピリンと同様の薬物である。ジピリダモールもまた、冠血管拡張薬として分類される。本発明の実施形態において使用するための抗凝固性薬剤には、ヘパリン、プロタミン、ヒルジンおよびマダニ抗凝血タンパク質などの薬物を含めることができる。抗酸化薬剤にはプロブコールを含めることができる。抗増殖剤には、アムロジピンおよびドキサゾシンなどの薬物を含めることができる。本発明の実施形態において使用することができる有糸分裂阻害剤および代謝拮抗剤には、メトトレキサート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、5-フルオロウラシル、アドリアマイシン、およびムタマイシンなどの薬物を含めることができる。本発明の実施形態において使用するための抗生物質には、ペニシリン、セフォキシチン、オキサシリン、トブラマイシン、およびゲンタマイシンが挙げられる。本発明の実施形態において使用するための適切な抗酸化剤には、プロブコールが挙げられる。さらに、遺伝子または核酸、またはその部分を、本発明の実施形態における治療剤として使用することができる。さらに、トラニラストなどのコラーゲン合成阻害剤を、本発明の実施形態における治療剤として使用することができる。
【0178】
例えば、ポルフィマーなどの様々なポルフィリン化合物を含めた光線力学療法または放射線療法のための光感作性薬剤もまた、本発明の実施形態において薬物として有用である。
【0179】
本発明の実施形態において使用するための薬物には、エベロリムス、ソマトスタチン、タクロリムス、ロキシスロマイシン、デュナイマイシン、アスコマイシン、バフィロマイシン、エリスロマイシン、ミデカマイシン、ジョサマイシン、コンカナマイシン、クラリスロマイシン、トロレアンドマイシン、ホリマイシン、セリバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、アトルバスタチン、プラバスタチン、ピタバスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、エトポシド、テニポシド、ニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、シクロホスファミド、4-ヒドロキシシクロホスファミド、エストラムスチン、メルファラン、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、ベンダムスチン、ダカルバジン、ブスルファン、プロカルバジン、トレオスルファン、テモゾロマイド、チオテパ、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ダクチノマイシン、メトトレキサート、フルダラビン、フルダラビン-5'-リン酸二水素、クラドリビン、メルカプトプリン、チオグアニン、シタラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、カペシタビン、ドセタキセル、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、アムサクリン、イリノテカン、トポテカン、ヒドロキシカルバミド、ミルテホシン、ペントスタチン、アルデスロイキン、トレチノイン、アスパラギナーゼ、ペガスパルガーゼ、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、ホルメスタン、アミノグルテチミド、アドリアマイシン、アジスロマイシン、スピラマイシン、セファランチン、smc増殖阻害剤-2w、エポチロンAおよびB、ミトキサントロン、アザチオプリン、ミコフェノレートモフェチル、c-myc-アンチセンス、b-myc-アンチセンス、ベツリン酸、カンプトテシン、ラパコール、β-ラパコン、ポドフィロトキシン、ベツリン、ポドフィリン酸2-エチルヒドラジド、モルグラモスチム(rhuGM-CSF)、ペグインターフェロンa-2b、レノグラスチム(r-HuG-CSF)、フィルグラスチム、マクロゴール、ダカルバジン、バシリキシマブ、ダクリズマブ、セレクチン(サイトカインアンタゴニスト)、CETP阻害剤、カドヘリン、サイトカイニン阻害剤、COX-2阻害剤、NFkB、アンジオペプチン、シプロフロキサシン、カンプトテシン、フルロブラスチン、筋肉細胞増殖を阻害するモノクローナル抗体、bFGFアンタゴニスト、プロブコール、プロスタグランジン、1,11-ジメトキシカンチン-6-オン、1-ヒドロキシ-11-メトキシカンチン-6-オン、スコポレチン、コルヒチン、NO供与体(四硝酸ペンタエリトリトールおよびシンドノエイミンなど)、S-ニトロソ誘導体、タモキシフェン、スタウロスポリン、β-エストラジオール、a-エストラジオール、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、ホスフェストロール、メドロキシプロゲステロン、シピオン酸エストラジオール、安息香酸エストラジオール、トラニラスト、カメバカウリンおよび癌の治療において塗布される他のテルペノイド、ベラパミル、チロシンキナーゼ阻害剤(チルホスチン)、シクロスポリンA、6-a-ヒドロキシ-パクリタキセル、バッカチン、タキソテールおよび他の亜酸化炭素の大環状オリゴマー(MCS)およびその誘導体、モフェブタゾン、アセメタシン、ジクロフェナク、ロナゾラク、ダプソン、o-カルバモイルフェノキシ酢酸、リドカイン、ケトプロフェン、メフェナム酸、ピロキシカム、メロキシカム、リン酸クロロキン、ペニシラミン、ヒドロキシクロロキン、オーラノフィン、金チオリンゴ酸ナトリウム、オキサセプロール、セレコキシブ、β-シトステリン、アデメチオニン、ミルテカイン、ポリドカノール、ノニバミド、レボメントール、ベンゾカイン、アエシン、エリプチシン、D-24851(Calbiochem)、コルセミド、サイトカラシンA-E、インダノシン、ノコダゾール、S100タンパク質、バシトラシン、ビトロネクチン受容体アンタゴニスト、アゼラスチン、グアニジルシクラーゼ刺激剤、金属プロテイナーゼ-1および-2の組織阻害剤、遊離核酸、ウイルス伝達物質に組み込まれている核酸、DNAおよびRNAフラグメント、プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1、プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-2、アンチセンスオリゴヌクレオチド、VEGF阻害剤、IGF-1、抗生物質の群からの活性剤(セファドロキシル、セファゾリン、セファクロル、セフォタキシム、トブラマイシン、ゲンタマイシンなど)、ペニシリン(ジクロキサシリン、オキサシリンなど)、スルホンアミド、メトロニダゾール、抗血栓剤(アルガトロバン、アスピリン、アブシキマブ、合成アンチトロンビンなど)、ビバリルジン、クマディン、エノキサパリン、脱硫酸化およびN-再アセチル化ヘパリン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、GpIIb/IIIa血小板膜受容体、第Xa因子阻害抗体、ヘパリン、ヒルジン、r-ヒルジン、PPACK、プロタミン、プロウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、ワルファリン、ウロキナーゼ、血管拡張剤(ジピラミドール、トラピジル、ニトロプルシドなど)、PDGFアンタゴニスト(トリアゾロピリミジンおよびセラミンなど)、ACE阻害剤(カプトプリル、シラザプリル、リシノプリル、エナラプリル、ロサルタンなど)、チオールプロテアーゼ阻害剤、プロスタサイクリン、バピプロスト、インターフェロンa、βおよびy、ヒスタミンアンタゴニスト、セロトニン遮断剤、アポトーシス阻害剤、アポトーシス制御因子(p65NF-kBまたはBcl-xLアンチセンスオリゴヌクレオチドなど)、ハロフギノン、ニフェジピン、トラニラスト、モルシドミン、チャポリフェノール、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、ボスウェリック酸およびその誘導体、レフルノミド、アナキンラ、エタネルセプト、スルファサラジン、エトポシド、ジクロキサシリン、テトラサイクリン、トリアムシノロン、ムタマイシン、プロカインアミド、レチノイン酸、キニジン、ジソピラミド、フレカイニド、プロパフェノン、ソタロール、アミドロン、天然および合成によって得たステロイド(ブリオフィリンA、イノトジオール、マキロサイドA、ガラキノシド、マンソニン、ストレブロシド、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、デキサメサゾンなど)、非ステロイド性物質(NSAID)(フェノプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、フェニルブタゾンなど)、ならびに他の抗ウイルス剤(アシクロビル、ガンシクロビルおよびジドブジンなど)、抗真菌剤(クロトリマゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナイスタチン、テルビナフィンなど)、抗原虫剤(クロロキン、メフロキン、キニーネなど)、さらに天然テルペノイド(ヒポカエスクリン、バリングトジェノール-C21-アンゲレート、14-デヒドロアグロスチスタチン、アグロスケリン、アグロスチスタチン、17-ヒドロキシアグロスチスタチン、オバトジオリド、4,7-オキシシクロアニソメリン酸、バッカリノイドB1、B2、B3およびB7、ツベイモシド、ブルセアノールA、BおよびC、ブルセアンチノシドC、ヤダンジオサイドNおよびP、イソデオキシエレファントピン、トメンファントピンAおよびB、コロナリンA、B、CおよびD、ウルソル酸、ハイプタチン酸A、ゼオリン、イソ-イリドジャーマナル、マイテンフォリオール、エフサンチンA、エクシサニンAおよびB、ロンギカウリンB、スクルポネアチンC、カメバウニン、レウカメニンAおよびB、13,18-デヒドロ-6-a-セネシオイロキシカパリン、タクサマイリンAおよびB、レジェニロール、トリプトライドなど)、さらにシマリン、アポシマリン、アリストロキン酸、アノプテリン、ヒドロキシアノプテリン、アネモニン、プロトアネモニン、ベルベリン、塩化ケリブリン、シクトキシン、シノコクリン、ボムブレスタチンAおよびB、クドライソフラボンA、クルクミン、ジヒドロニチジン、塩化ニチジン、12-β-ヒドロキシプレグナジエン-3,20-ジオン、ビロボール、ギンコール、ギンコール酸、ヘレナリン、インジシン、インジシン-N-オキシド、ラシオカルピン、イノトジオール、グリコシド1a、ポドフィロトキシン、ジャスティシジンAおよびB、ラレアチン、マロテリン、マロトクロマノール、イソブチリルマロトクロマノール、マキロサイドA、マルカンチンA、メイタンシン、ライコリディシン、マルゲチン、パンクラチスタチン、リリオデニン、ビスパルテノリジン、オキソウシンスニン、アリストラクタム-AII、ビスパルテノリジン、ペリプロコシドA、ガラキノシド、ウルソル酸、デオキシプソロスペルミン、プシコルビン、リシンA、サンギナリン、マヌー小麦酸、メチルソルビフォリン、スファセリアクロメン、スチゾフィリン、マンソニン、ストレブロシド、アカゲリン、ジヒドロウサムバレンシン、ヒドロキシウサムバリン、ストリキノペンタミン、ストリキノフィリン、ウサムバリン、ウサムバレンシン、ベルベリン、リリオデニン、オキソウシンスニン、ダフノレチン、ラリシレシノール、メトキシラリシレシノール、シリンガレシノール、ウンベリフェロン、アフロモソン、アセチルビスミオンB、デスアセチルビスミオンA、ならびにビスミオンAおよびBが挙げられる。
【0180】
薬物の組合せもまた、本発明の実施形態において使用することができる。パクリタキセルおよびラパマイシン、パクリタキセルおよび生物学的ビタミンD、パクリタキセルおよ
びラパコン、ラパマイシンおよび生物学的ビタミンD、ラパマイシンおよびラパコンなど
の組合せのいくつかは、異なる機構を有するため相加効果を有する。相加効果のために、薬物用量をまた減らすことができる。これらの組合せは、高用量の薬物の使用からの合併症を減少させることができる。
【0181】
接着層
薬物コーティング層の下にある任意選択の層である接着層は、薬物コーティング層の医療装置の外面への付着性を改善し、コーティングの完全性を保護する。薬物および添加剤が医療装置への付着性が異なっている場合、薬物層における一貫した薬物と添加剤の比または薬物と薬物の比、および介入の標的部位における医薬の送達を維持するために、接着層は、薬物層成分の差異による損失(通過の間)または溶出(標的部位における)を妨げる場合がある。さらに、接着層は、そうでなければ標的部位における組織との短期間の接触の間に溶出するには装置にしっかりと付着してしまう可能性があるコーティング層成分の放出を促進する役割を果たす場合がある。例えば、特定の薬物が医療装置にしっかりと結合している場合、薬物の装置表面への親和性を減少させるために、より親水性の成分が接着層に組み込まれる。
【0182】
上記のように、接着層は、ポリマーまたは添加剤または両方の混合物を含む。接着層を形成するのに有用なポリマーは、生体適合性であり、身体組織の刺激作用を回避する。接
着層を形成するために有用なポリマーのいくつかの例は、ポリウレタン、シリコーン、およびポリエステルなどの、生体安定性のポリマーである。接着層を形成するために有用な他のポリマーには、溶解し医療装置上で重合することができるポリマーが挙げられる。
【0183】
本発明の実施形態の接着層において有用なポリマーのいくつかの例には、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、エチレン-α-オレフィンコポリマー、アクリルポリマーおよびコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリビニルメチルエーテル、ポリフッ化ビニリデンおよびポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、エチレン-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリロニトリル-スチレンコポリマー、ABS樹脂、ナイロン12およびそのブロックコポリマー、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、レーヨン-トリアセテート、セルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、セロハン、硝酸セルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、キチン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸-ポリエチレンオキシドコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ならびにそれらの混合物およびブロックコポリマーが挙げられる。
【0184】
医療装置は機械的操作、すなわち拡張および収縮を受けるため、接着層において有用なポリマーの例には、シリコーン(例えば、ポリシロキサンおよび置換ポリシロキサン)、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリオレフィンエラストマー、およびEPDMゴムなどのエラストマー性ポリマーが挙げられる。これらのポリマーが使用される場合、装置が力または応力に曝された場合、これらのポリマーの弾性によってコーティングは医療装置の表面により良好に付着する。
【0185】
接着層はまた、完全性およびコーティング層の装置への付着性を維持し、通過の間の薬物および添加剤成分の付着と、治療的介入部位における留置の間の急速な溶出との両方を促進するために、上記の添加剤の1種もしくは複数、または他の成分を含む場合がある。
【0186】
最上層
薬物層の完全性をさらに保護するため、標的部位への蛇行状の生体構造を通る通過の間、またはコーティングが標的組織と直接接触する前の装置の最初の拡張の間に薬物の損失を防止するために、任意選択の最上層を塗布する場合がある。最上層は、薬物層を保護しながら体内管腔内でゆっくりと放出することができる。最上層は、より疎水性の高分子量添加剤からなる場合、よりゆっくりと浸食されるであろう。界面活性剤は、Tween20およびオレイン酸ポリグリセリルなど長い脂肪鎖を有するより疎水性構造の例である。高分子量添加剤には、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、およびポリビニルピロリドンが挙げられる。疎水性薬物自体は、最上層成分の機能を果たすことができる。例えば、パクリタキセルまたはラパマイシンは、疎水性である。それらは最上層において使用することができる。他方、最上層は、あまりにゆっくりと浸食されることができず、さもないと標的部位における留置の間の薬物の放出を実際に遅くする場合がある。トップコートにおいて有用な他の添加剤には、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピ
ルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピ
ル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せなどの、薬物またはコーティング層と強力に相互作用する添加剤が挙げられる。
【0187】
溶媒
コーティング層を調製するための溶媒には、例として、下記の1種または複数の任意の
組合せを含めることができる。(a)水、(b)ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、およびヘプタンなどのアルカン、(c)ベンゼン、トルエン、およびキシレンなどの芳香族溶媒、(d)エタノール、プロパノール、およびイソプロパノール、ジエチルアミド、エチレングリコールモノエチルエーテル、トランスクトール、およびベンジルアルコールなどのアルコール、(e)ジオキサン、ジメチルエーテルおよびテトラヒドロフランなどのエーテル、(f)酢酸エチルおよび酢酸イソブチルなどのエステル/酢酸、(g)アセトン、アセトニトリル、ジエチルケトン、およびメチルエチルケトンなどのケトン、および(h)水/エタノール、水/アセトン、水/メタノール、水/テトラヒドロフランなどの水と有機溶媒との混合物。トップコーティング層における好ましい溶媒はアセトンである。
【0188】
短鎖アルコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒は、これらの有機溶媒は一般にコロイド状凝集物を崩壊させ、コーティング溶液中のすべての成分を共可溶化するため、本発明の実施形態において特に有用で好ましい溶媒である。
【0189】
治療剤および添加剤(1種または複数)は、溶媒中に分散、可溶化、またはそうでなけれ
ば混合することができる。溶媒中の薬物および添加剤の重量パーセントは、0.1〜80重量%の範囲、好ましくは2〜20重量%の範囲でよい。
【0190】
本発明の他の実施形態は、医療装置、特に、例えば、バルーンカテーテルまたはステントの調製方法に関する。最初に、少なくとも1種の溶媒、少なくとも1種の治療剤、および少なくとも1種の添加剤を含むコーティング溶液または懸濁液を調製する。少なくとも1つの実施形態では、コーティング溶液または懸濁液は、これらの3つの成分のみを含む。コ
ーティング溶液中の治療剤の含量は、溶液の全重量に対して0.5〜50重量%でよい。コーティング溶液中の添加剤の含量は、溶液の全重量に対して1〜45重量%、1〜40重量%、または1〜15重量%でよい。使用される溶媒の量は、コーティング処理および粘度による。それは、薬物-添加剤コーティングの均一性に影響を与えるが、蒸発するであろう。
【0191】
他の実施形態では、2つ以上の溶媒、2つ以上の治療剤、および/または2つ以上の添加剤を、コーティング溶液に使用してもよい。
【0192】
他の実施形態では、治療剤、添加剤およびポリマー材料を、コーティング溶液中、例えばステントコーティング中に使用してもよい。コーティング中で、治療剤は、ポリマー粒子中に封入されていない。
【0193】
キャスティング、スピニング、噴霧、液浸(浸漬)、インクジェットプリント、静電気技術、およびこれらの処理の組合せなどの、コーティング溶液を医療装置に塗布するための様々な技術を使用することができる。塗布技術の選択は、溶液の粘度および表面張力に主に依存する。本発明の実施形態では、医療装置に塗布されるコーティング層の厚さの均一性ならびに治療剤の濃度を制御するのがより容易になるため、液浸および噴霧が好ましい。コーティングが噴霧または液浸または他の方法または方法の組合せによって塗布されるかどうかに関係なく、医療装置に塗布される治療物質および添加剤の均一性および量を制御するために、各層を通常医療装置上に複数の塗布ステップで付着する。
【0194】
各々の塗布された層は、約0.1ミクロン〜15ミクロンの厚さである。医療装置に塗布さ
れる層の総数は、約2〜50の範囲である。コーティングの全厚さは、約2〜200ミクロンで
ある。
【0195】
上記のように、噴霧および液浸は、本発明の実施形態において使用するための特に有用なコーティング技術である。噴霧技術において、本発明の実施形態のコーティング溶液または懸濁液を調製し、次いでコーティング溶液または懸濁液をバルーンカテーテルに塗布するために塗布装置に移す。
【0196】
使用することができる塗布装置は、調整器(Norgren、0〜160psi)によって加圧空気源を供給されるBadger Model150などの、エアブラシに取り付けられている塗料ジャーである
。このような塗布装置を使用する場合、ブラシホースが調整器の下流の加圧空気源に接続されると、空気が加えられる。圧力を約15〜25psiに調節し、制動装置を押し下げること
によってノズル条件を検査する。
【0197】
収縮し、折り畳まれた状態、または膨張し、もしくは部分的に膨張し、折り畳まれない状態にバルーンを維持するために、噴霧の前に、ゆるんだバルーンの両端を、取付け具に2つの弾性の固定器具、すなわちワニ口クリップによって固定し、クリップ間の距離を調
整する。次いで、ローターに通電し、スピンの速度を所望のコーティングスピードである約40rpmに調節する。
【0198】
バルーンを実質的に水平面で回転させて、ノズルからバルーンへの距離が約1〜4インチであるように噴霧ノズルを調節する。最初に、約3回のバルーン回転中に1回の噴霧サイクルとなるような速度で弧を描くように、バルーンの遠位端から近位端に、次いで近位端から遠位端に、バルーンに沿って配向されたブラシで実質的に水平にコーティング溶液を噴霧する。有効量の薬物がバルーン上に付着するまで、バルーンにコーティング溶液を繰り返し噴霧し、次いで乾燥させる。
【0199】
本発明の一実施形態では、バルーンを、膨張または部分的に膨張させ、コーティング溶液を膨張させたバルーンに、例えば噴霧によって塗布し、次いで乾燥の前にバルーンを収縮させ、折り畳む。乾燥は真空下で行うことができる。
【0200】
塗布装置、取付け具、および噴霧技術のこの説明は、単なる例示であることを理解すべきである。医療装置をコーティングするために、特にバルーンカテーテルまたはステント送達システムまたはステントのバルーンをコーティングするために、任意の他の適切な噴霧または他の技術を使用することができる。
【0201】
医療装置をコーティング溶液で噴霧した後、コーティングしたバルーンを乾燥させ、そこでコーティング溶液中の溶媒が蒸発する。これによって治療剤を含有するバルーン上のコーティングマトリックスが生成する。乾燥技術の一例は、コーティングされたバルーンをオーブン内に約20℃以上にて約24時間置くことである。コーティング溶液を乾燥させる任意の他の適切な方法を使用することができる。特定の添加剤および治療剤によって、時間および温度が異なる場合がある。
【0202】
任意選択の治療後処置
本発明の特定の実施形態の装置上に薬物-添加剤含有層を付着させた後、ジメチルスル
ホキシド(DMSO)または他の溶媒を、液浸または噴霧または他の方法によって、コーティングの完成した表面に塗布してもよい。DMSOは薬物を容易に溶解し、膜に容易に浸透し、組織吸収を増強することができる。
【0203】
本発明の実施形態の医療装置は、とりわけ、冠動脈、末梢血管、および脳血管系を含めた血管系;食道、胃、小腸、および大腸を含めた消化管;気管、気管支、細気管支を含めた肺気道;洞、胆管、尿路、前立腺および脳内管を含めた任意の体内導管の封鎖および閉塞
の治療への適応性を有することが意図されている。それらは、血管系の組織を、例えばバルーンカテーテルまたはステントで治療するのに特に適切である。
【0204】
本発明のまた他の実施形態は、血管の治療方法に関する。この方法には、コーティングを含む医療装置を血管に挿入するステップが含まれる。コーティング層は、治療剤および添加剤を含む。この実施形態では、医療装置は、少なくとも1つの拡張可能な部分を有す
るように構成することができる。このような装置のいくつかの例には、バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、先端有孔薬物注入カテーテルなどの注入カテーテル、有孔バルーン、ダブルスペースバルーン、多孔性バルーン、および滲出性バルーン、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、自己拡張型およびバルーン拡張型ステント、ガイドカテーテル、ガイドワイヤー、塞栓症保護装置、ならびに様々な撮像装置が挙げられる。
【0205】
上記のように、本発明において特に有用な医療装置の一例は、コーティングされたバルーンカテーテルである。バルーンカテーテルは典型的には、小型の収縮させたバルーンを付けた長くて細い中空管を有する。本発明の実施形態では、バルーンは、薬液でコーティングされている。次いで、バルーンを、封鎖、閉塞部位、または治療剤を必要とする他の組織に心臓血管系を通るように操作する。適正な位置に到達させると、バルーンを膨張させ、血管壁および/または封鎖または閉塞に接触させる。急速に薬物を標的組織に送達し
、標的組織による吸収を促進することが、本発明の実施形態の目的である。装置を標的部位に留置している間にできるだけ短期間で薬物を組織に効果的に送達することが有利である。薬物コーティングを罹患した脈管組織に押し付け接触させながら、バルーン膨張時間の例えば約0.1〜30分で、または好ましくは約0.1〜10分で、またはさらに好ましくは約0.2〜2分で、または最も好ましくは、約0.1〜1分で、治療剤をこのような組織、例えば血管壁に放出する。
【0206】
本発明の実施形態によって治療有効量の薬物を、例えば動脈壁中に送達することができる場合、ある場合にはステントの必要性がなくなり、それと関連する骨折および血栓症の合併症を未然に防ぐ場合がある。
【0207】
たとえステントの留置がまだ所望であっても、本発明の実施形態についての特に好ましい使用は、ベアメタルステント(BMS)などのステントを、例えば、本明細書において実施
形態において記載した薬物でコーティングしたバルーン上に圧着することである。バルーンを膨張させ、ステントを罹患した血管系の部位に留置する場合、有効量の薬物が動脈壁に送達され、再狭窄または他の合併症の重症度を防止または減少させる。あるいは、ステントおよびバルーンを共にコーティングしてもよく、またはステントをコーティングし、次いでバルーン上に圧着してもよい。
【0208】
さらに、(単独で、または血管系を治療するための他の方法、例えば光線力学療法また
はアテレクトミーと組み合わせて)バルーンカテーテルを使用して、脈管組織/疾患を治療することができる。アテレクトミーは、動脈からプラークを除去する処置である。具体的には、アテレクトミーは、末梢動脈および冠動脈からプラークを除去する。末梢または冠動脈アテレクトミーのために使用される医療装置は、レーザーカテーテルまたはカテーテルの端部上のロータブレーターもしくは直接のアテレクトミー装置でよい。カテーテルを体内に挿入し、狭窄部に動脈を通して進む。アテレクトミーによってプラークのいくつかを除去した後、本発明の実施形態のコーティングしたバルーンを使用したバルーン血管形成術を行うことができる。さらに、上記のようなコーティングしたバルーンによる拡張の後に、または同時にステント術を行うことができる。光線力学療法は、光または照射エネルギーを使用して患者の標的細胞を殺す処置である。光活性化光感作性薬物は、本発明の実施形態によって組織の特定の領域に送達することができる。標的光または放射線源は、選択的に薬物を活性化し、細胞障害性反応をもたらし、治療上の抗増殖性作用を媒介する。
【0209】
本発明による薬物含有コーティングおよび層の実施形態のいくつかにおいて、コーティングまたは層には、ポリマー、油、または脂質が含まれない。さらに治療剤は、ポリマー粒子、ミセル、またはリポソーム中に封入されない。上記のように、このような製剤はかなりの不都合を有し、薬剤の意図した効果的な急速放出および組織への浸透を、特に血管系の患部組織の環境中で阻害する場合がある。
【0210】
いくつかの実施形態を、本明細書に特に例示し記載したが、本発明の改変および変形は、本発明の精神および所期の範囲から逸脱することなしに、上記の教示の適用を受け、添付の特許請求の範囲内であることを理解されたい。
【0211】
操作例を除き、または別途指示がある場合を除き、明細書および特許請求の範囲に使用される層中の成分の量、反応条件などを表すすべての数字は、すべての場合に用語「約」によって修飾されていることを理解すべきである。したがって、別段の指示がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載の数のパラメーターは、本開示によって得ようとしている所望特性によって変化する場合がある近似値である。
【0212】
調製
本発明の実施形態の医療装置およびコーティング層は、様々な方法によって作製することができる。例えば、コーティング溶液は、治療剤、添加剤、および溶媒などのすべての成分を同時に一緒に、分散、溶解、拡散、またはそうでない場合は混合することによって調製することができる。また、コーティング溶液は、溶解度または任意の他のパラメーターに基づいて、各成分を順次に加えることによって調製することができる。例えば、コーティング溶液は、最初に治療剤を溶媒に加え、次いで添加剤を加えることによって調製することができる。あるいは、添加剤を溶媒に最初に加えることができ、次いで治療剤を後で加えることができる。使用される溶媒が薬物を十分に溶解しない場合、添加剤が溶媒中の薬物溶解度を増加させるであろうため、最初に添加剤を溶媒に加え、次いで薬物を加えることが好ましい。
【0213】
(実施例)
下記の実施例には、本発明の範囲内の医療装置およびコーティング層の実施形態が含まれる。下記の実施例は本発明を具体化したものと考えられるが、これらの実施例は本発明を限定するものとして解釈するべきではない。
【0214】
(実施例1)
コーティング溶液の調製
製剤1-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタ
ノール)、25〜100mgのパルミチン酸アスコルビル、25〜100mgのL-アスコルビン酸および0.5mlのエタノールを混合した。
【0215】
製剤2-50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシン、2〜6mlのアセトン(またはエタノ
ール)、50〜200mgのオレイン酸ポリグリセリル-10および0.5mlのエタノールを混合した。
【0216】
製剤3-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタ
ノール)、50〜200mgのオクトキシノール-9および0.5mlのエタノールを混合した。
【0217】
製剤4-50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシン、2〜6mlのアセトン(またはエタノ
ール)、50〜200mgのp-イソノニルフェノキシポリグリシドールおよび0.5mlのエタノール
を混合した。
【0218】
製剤5-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタ
ノール)、50〜200mgのチロキサポールおよび0.5mlのエタノールを混合した。
【0219】
製剤6-2〜6mlのアセトン(またはエタノール)中の50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシン、1mlの水またはエタノール、両方中の50〜150mgのL-アスコルビン酸を、次いで混合した。
【0220】
製剤7-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタ
ノール)、1mlの水またはエタノール中の50〜150mgのナイアシンアミドを混合した。
【0221】
製剤8-50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシン、2〜6mlのアセトン(またはエタノ
ール)、1mlの水またはエタノール中の50〜200mgのニコチン酸を混合した。
【0222】
製剤9-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのエタノール(またはア
セトン)、1mlの水中の150mgのチアミン塩酸塩、および0.5mlを混合した。
【0223】
製剤10-50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシン、2〜6mlのアセトンまたはエタノ
ール、1mlの水またはエタノール中の150mgの2-ピロリドン-5-カルボン酸を混合した。
【0224】
製剤11-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタノール)、75mgのp-イソノニルフェノキシポリグリシドール、1mlの水またはエタノール中の75mgのナイアシンアミド、および0.5mlのエタノールを混合した。
【0225】
製剤12-50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシン、2〜6mlのアセトン(またはエタノール)、75mgのオクトキシノール-9、1mlの水またはエタノール中の75mgのチアミン塩酸塩、および0.5mlのエタノールを混合した。
【0226】
製剤13-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタノール)、75mgのp-イソノニルフェノキシポリグリシドール、1mlの水またはエタノール中の75mgの2-ピロリドン-5-カルボン酸、および0.5mlのエタノールを混合した。
【0227】
製剤14-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタノール)、75mgのp-イソノニルフェノキシポリグリシドール、1mlの水またはエタノール中の75mgのニコチン酸、および0.5mlのエタノールを混合した。
【0228】
製剤15-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセル、2〜6mlのアセトン(またはエタノール)、75mgのp-イソノニルフェノキシポリグリシドール、1mlの水またはエタノール中の75mgのL-アスコルビン酸、および0.5mlのエタノールを混合した。
【0229】
製剤16-50〜150mg(0.06〜0.18mmole)のパクリタキセルを、5〜10mlの塩化メチレンに溶解した。溶液を、30mlのヒト血清アルブミン溶液(5%w/v)に加えた。次いで、溶液を低速
で5分間ホモジナイズして、エマルジョンを形成させた。次いで、エマルジョンを、40kHzで50〜90%パワーで0〜5℃にて1〜5分間超音波処理した。
【0230】
製剤17-50〜150mg(0.05〜0.16mmole)のラパマイシンを、5〜10mlの塩化メチレンおよび10〜30mgのp-イソノニルフェノキシポリグリシドールに溶解した。溶液を30mlのヒト血清アルブミン溶液(5%w/v)に加えた。次いで、溶液を低速で5分間ホモジナイズし、エマルジョンを形成させた。次いで、エマルジョンを、40kHzで50〜90%パワーで0〜5℃にて1〜5分間超音波処理した。
【0231】
製剤18-50〜100mg(0.06〜0.12mmmole)パクリタキセル、1〜1.6mlのアセトン、1〜1.6mlのエタノール、0.4〜1.0mlの水、および50〜200mgのグルコノラクトンを混合した。
【0232】
製剤19-35〜70mg(0.042〜0.084mmmole)パクリタキセル、0.5〜1.0mlのアセトン、0.5〜1.0mlのエタノール、35〜70mgのTween20、および35〜70mgのN-オクタノイルN-メチルグルカミンを混合した。
【0233】
製剤20-35〜70mg(0.042〜0.084mmmole)パクリタキセル、0.4〜1.0mlのアセトン、0.4〜1.0mlのエタノール、0.2〜0.4mlの水、35〜70mgのTween20、および35〜70mgのソルビトールを混合した。
【0234】
製剤21-40〜80mg(0.048〜0.096mmmole)パクリタキセル、0.5〜1.0mlのアセトン、0.5〜1.0mlのエタノール、40〜80mgのメグルミン、および32〜64mgのゲンチジン酸(メグルミンと同一のモル比)を混合した。
【0235】
製剤22-35〜70mg(0.042〜0.084mmmole)パクリタキセル、0.4〜0.8mlのアセトン、0.4〜0.8mlのエタノール、0.25〜0.50mlの水、35〜70mgのラクトビオン酸、および10〜20mgの
ジエタノールアミン(ラクトビオン酸と同一のモル比)を混合した。
【0236】
製剤23-35〜70mg(0.042〜0.084mmmole)パクリタキセル、0.5〜1.0mlのアセトン、0.5〜1.0mlのエタノール、および70〜140mgのN-オクタノイルN-メチルグルカミンを混合した。
【0237】
製剤24-35〜70mg(0.042〜0.084mmmole)パクリタキセル、0.4〜0.8mlのアセトン、0.4〜0.8mlのエタノール、0.2〜0.4mlの水、35〜70mgのメグルミン、および18〜36mgの乳酸(メグルミンと同一のモル比)を混合した。
【0238】
製剤25-50〜100mg(0.06〜0.12mmole)のパクリタキセル、0.8〜1.6mlのアセトン、0.8〜1.6mlのエタノール、0.4〜1.0mlの水、50〜100mgのゲンチジン酸、および30〜60mgのジエタノールアミン(ゲンチジン酸と同一のモル比)を混合した。
【0239】
製剤26-比較溶液-50mg(0.06mmole)のパクリタキセル、1mlのエタノール、0.2mlのアセ
トン、0.042mlのUltravist370を混合した。
【0240】
製剤27-比較溶液-40mg(0.048mmole)のパクリタキセル、0.5mlのエタノール、0.5mlのアセトンを混合した。
【0241】
製剤28-35〜70mg(0.042〜0.084mmmole)パクリタキセル、0.5〜1.0mlのアセトン、0.5〜1.0mlのエタノール、35〜70mgのTriton X-100、および35〜70mgのN-ヘプタノイルN-メチ
ルグルカミンを混合した。
【0242】
(実施例2)
3つのウイングを有する5つのPTCAバルーンカテーテル(直径3mmおよび長さ20mm)を真空
下で折り畳んだ。折り畳まれたバルーンを真空下で、実施例1の製剤(1〜17)で噴霧または液浸した。次いで、バルーン上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が得られるまで
、折り畳まれたバルーンを乾燥させ、再び噴霧または液浸し、再び乾燥させ、再び噴霧または液浸した。次いで、コーティングした折り畳まれたバルーンを、動物試験のために再包装し、滅菌した。
【0243】
(実施例3)
3つのウイングを有する5つのPTCAバルーンカテーテル(直径3mmおよび長さ20mm)を真空
下で折り畳んだ。折り畳まれたバルーンを真空下で、実施例1の製剤(1〜5)で噴霧または
液浸した。次いで、バルーン上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が得られるまで
、折り畳まれたバルーンを乾燥させ、製剤(6〜10)で再び噴霧または液浸し、乾燥させ、
再び噴霧または液浸した。次いで、コーティングした折り畳まれたバルーンを、動物試験のために再包装および滅菌した。
【0244】
(実施例4)
ベアメタル冠動脈ステント(直径3mmおよび長さ20mm)を圧着した5つのPTCAバルーンカテーテルを、実施例1の製剤(1〜5)で噴霧または液浸した。次いで、ステントおよびバルーン上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が得られるまで、ステント送達システムを乾燥させ、製剤(6〜10)で再び噴霧または液浸し、乾燥させ、再び噴霧または液浸した。次いで、コーティングした折り畳まれたステント送達システムを、動物試験のために滅菌した。
【0245】
(実施例5)
薬物コーティングされたバルーンカテーテルおよび(対照として)コーティングされていないバルーンカテーテルを、ブタの冠動脈に挿入した。バルーンを過拡張させ(1:1.2)、
膨張させたバルーンを血管内で60秒間保持し、薬物および添加剤を放出させ、次いで収縮させ、ブタから引き抜いた。3日後、31日後、3カ月後、6カ月後、9カ月後および12カ月後に動物を血管造影した。屠殺動物の動脈組織中の薬物量を、60分後、3日後、31日後、3カ月後、6カ月後、9カ月後および12カ月後に測定した。
【0246】
(実施例6)
5つの冠動脈ステント(直径3mmおよび長さ18mm)を、実施例1の製剤(1〜17)で噴霧または液浸コーティングした。次いで、ステント上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が
得られるまで、ステントを乾燥させ、再び噴霧または液浸し、再び乾燥させた。次いで、コーティングしたステントをPTCAバルーンカテーテル(直径3mmおよび長さ20mm)上に圧着
した。次いで、バルーンカテーテルを有するコーティングしたステントを、動物試験のために滅菌した。
【0247】
(実施例7)
薬物でコーティングされたステントおよび(対照として)コーティングされていないステントをブタの冠動脈に挿入し、次いでバルーンを過拡張させた(1:1.2)。ステントを移植
し、薬物および添加剤を放出させ、バルーンを収縮させ、ブタから引き抜いた。次いで、5分後、30分後、60分後、3日後、31日後、3カ月後、6カ月後、9カ月後および12カ月後に
動物を血管造影した。60分、1日、3日、31日、3カ月、6カ月、9カ月および12カ月に屠殺
動物の動脈組織中の薬物量を測定した。
【0248】
(実施例8)
5つのPTCAバルーンカテーテルを、バルーン上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が得られるまで、実施例1の製剤(1〜17)で噴霧または液浸し、乾燥させ、噴霧または液浸し、再び乾燥させた。ベアメタル冠動脈ステント(直径3mmおよび長さ20mm)を、各々のコ
ーティングされたバルーン上に圧着した。次いで、圧着ベアメタルステントを有するコーティングしたバルーンを、動物試験のために包装および滅菌した。
【0249】
(実施例9)
5つのPTCAバルーンカテーテルを、実施例1の製剤(1〜5)で噴霧または液浸し、乾燥させ、製剤(6〜10)で再び噴霧または液浸した。次いで、バルーン上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が得られるまで、バルーンを乾燥させ、再び噴霧または液浸した。ベアメタル冠動脈ステント(直径3mmおよび長さ20mm)を、各々のコーティングされたバルーン上に圧着した。次いで、圧着したベアメタルステントを有するコーティングしたバルーンを、動物試験のために包装および滅菌した。
【0250】
(実施例10)
実施例8および9の薬物でコーティングしたバルーン-拡張可能なベアメタルステント、
ならびに(対照として)単純なバルーン-拡張可能なベアメタルステントを、ブタの冠動脈
に挿入し、バルーンを過拡張させた(1:1.2)。ステントを移植し、60秒間バルーンを膨張
させ続け、薬物および添加剤を放出させ、バルーンを収縮し、ブタから引き抜いた。次いで、5分後、30分後、60分後、3日後、31日後、3カ月後、6カ月後、9カ月後および12カ月
後に、動物を血管造影した。60分後、1日後、3日後、31日後、3カ月後、6カ月後、9カ月
後および12カ月後に、屠殺動物の動脈組織中の薬物量を測定する。
【0251】
(実施例11)
150mg(0.18mmole)のパクリタキセル、5mlのアセトン(または酢酸エチルまたはメチルエチルケトン)、150mgの無水酢酸または無水マレイン酸またはジグリコール酸無水物および0.5mlのエタノールを混合し、次いで溶液が得られるまで攪拌した。5つのPTCAバルーンカテーテルを、バルーン上に十分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)が得られるまで、溶液
を噴霧または液浸し、乾燥させ、再び噴霧または液浸した。次いで、コーティングしたバルーンを高pH(pH範囲8〜11.5)条件下で処理し、無水物を加水分解した。これは、IR法に
よって確認することができる。コーティングの親水性は、今や増加した。次いで、コーティングしたバルーンを動物試験のために滅菌した。
【0252】
(実施例12)
薬物コーティングされたバルーンカテーテルおよび(対照として)コーティングされていないバルーンカテーテルを、ブタの肺気道に気管支鏡を介して挿入した。バルーンを拡張させ、膨張させたバルーンを、管坑内で60秒間拡張し続け、薬物および添加剤を放出させた。バルーンを収縮させ、ブタから引き抜いた。次いで、動物を気管支鏡で検査し、3日
後、31日後、3カ月後、6カ月後、9カ月後および12カ月後に、病理および薬物取込みの定
量化のために組織試料を採取した。
【0253】
(実施例13)
コーティングされていないステント送達カテーテルを、ブタの血管内腔に挿入した。バルーンを拡張させ、ステントを留置し、収縮させたバルーンを引き抜いた。実施例1の医
薬製剤1〜15(10〜100ml)を、ステント移植の部位に注入した(ブタ毎に5〜15mgの薬物)。
次いで、薬物は損傷した組織によって吸収された。次いで、動物を検査し、病理のために組織試料を採取した。
【0254】
(実施例14)
患部組織(乳癌または前立腺またはアテロームまたは狭窄)を、人体から外科的に除去した。次いで、実施例1の医薬製剤1〜15(10〜100ml)を、外科的介入によって生じた外科的
な腔中または上に注入した(約5〜20mgの薬物)。局所薬物送達には、長い針、ガイドカテ
ーテル、誘導針シース、薬物注入管および他の薬物送達カテーテルによる注入が挙げられた。次いで、薬物は標的部位において組織によって吸収された。
【0255】
(実施例15)
6つのPTCAバルーンカテーテル(直径3.5mmおよび3.0mmならびに長さ20mm)を、1〜3atmで膨張させた。膨張させたバルーンに、実施例1の製剤18〜28を添加した。バルーン上に十
分な量の薬物(3マイクログラム/mm2)を得た。膨張させたバルーンを折り畳み、次いで乾
燥させた。次いで、コーティングした折り畳まれたバルーンを、動物試験のために再包装し、滅菌した。
【0256】
コーティングしたPTCAバルーンカテーテルを、25〜45ポンドのブタの冠血管系(LAD、LCXおよびRCA)内の標的部位に挿入した。バルーンを約12atmまで膨張させた。伸張比(バルーン直径と血管直径の比)は、約1.15〜1.20であった。30〜60秒間の膨張の間に、薬物を標的組織に送達した。次いで、バルーンカテーテルを収縮させ、動物体から引き抜いた。標的血管を処置の0.25〜24時間後に回収した。標的組織における薬物含量およびバルーン上に残る残留薬物を、組織抽出およびHPLCによって分析した。
【0257】
これらの動物実験のいくつかにおいて、留置の前に、薬物コーティングされたバルーンカテーテルにステントを圧着した。長期間の動物試験において、すべての介入の前および
後、ならびに処置の28〜35日後に血管造影を行った。管腔直径を測定し、遠隔期内径損失を計算した。遠隔期内径損失は、経過観察時間の期間後(この例の場合、血管形成および
ステント留置などの介入の通常数週間から数カ月後)に測定した最小の管腔直径と、介入
の直後に測定した最小の管腔直径との差異である。再狭窄は、経過観察時および処置直後の平均管腔直径の差異を、処置直後の平均管腔直径で除した直径狭窄によって定量化することができる。製剤18〜28についての動物試験結果を下記に報告する。すべてのデータは、5つまたは6つの実験データポイントの平均である。
【0258】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤18の薬物含量は、3.26μg/mm2であった。処置後、バルーン上の残留薬物は15.92μg、またはバルーン上に添加された総薬物の2.3%であった。処置の15〜30分後に回収された組織中の薬物含量は64.79μg、またはバルーン上に当初添加された総薬物含量の9.2%であった。18mmステントがコーティングしたバルーンによって留置された場合、バルーン上の残留薬物は31.96μg、または薬物添加量の4.5%であり、処置の15〜30分後に回収された組織中の薬物含量は96.49μg、または薬物添加量の13.7%で
あった。伸張比は、処置中1.3である。28〜35日後の遠隔期内径損失は、0.10(sd0.2)mmであった。直径狭窄は3.3%である。
【0259】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤19の薬物含量は、3.08μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は80.58μg、または総薬物添加量の11.4%であった。処置の15〜30
分後に回収された組織中の薬物含量は、42.23μg、または総薬物添加量の6.0%であった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は、0.30(sd0.23)mmであった。直径狭窄は、5.4%であった。
【0260】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤20の薬物含量は、3.61μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は174.24μg、または総薬物添加量の24.7%であった。処置の15〜30分後に回収された組織中の薬物含量は83.83μg、または総薬物添加量の11.9%であった。
予め圧着した18mmステントと共に留置する場合、バルーン上の残留薬物は114.53μg、ま
たは総薬物添加量の16.1%であり、処置の15〜30分後に回収された組織中の薬物含量は147.95μg、または総薬物添加量の18.1%であった。伸張比は、処置中1.3であった。28〜35日後の遠隔期内径損失は、0.10(sd0.1)mmであった。直径狭窄は、3.4%であった。
【0261】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤21の薬物含量は、4.71μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は44.39μg、または総薬物添加量の6.3%であった。処置の15〜30分後に回収された組織中の薬物含量は、77.87μg、または総薬物添加量の11.0%であった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は、0.23(sd0.44)mmであった。直径狭窄は、7.3%であった
【0262】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤22の薬物含量は、3.85μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は24.59μg、または総薬物添加量の3.5%であった。処置の15〜30分後に回収された組織中の薬物含量は37.97μg、または総薬物添加量の5.4%であった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は、0.33(sd0.14)mmであった。直径狭窄は、6.7%であった。
【0263】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤23の薬物含量は、3.75μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は0.82μg、または総薬物添加量の0.1%であった。処置の60分後に
回収された組織中の薬物含量は、45.23μg、または総薬物添加量の5.5%であった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は、0.49(sd0.26)mmであった。直径狭窄は、11.3%であった。
【0264】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤24の薬物含量は、3.35μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は62.07μg、または総薬物添加量の7.5%であった。処置の60分後に回収された組織中の薬物含量は、40.55μg、または総薬物添加量の4.9%であった。28〜35
日後に、遠隔期内径損失は、0.47(sd0.33)mmであった。直径狭窄は、9.9%であった。
【0265】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤25の薬物含量は、3.41μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は50.0μg、または総薬物添加量の6.0%であった。処置の60分後に
回収された組織中の薬物含量は26.72μg、または総薬物添加量の3.2%であった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は、0.36(sd0.41)mmであった。直径狭窄は、9.3%であった。
【0266】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤28の薬物含量は、3.10μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は総薬物添加量の1.9%であった。処置の2時間後に回収された組織
中の薬物含量は34.17μg、または総薬物添加量の5.0%であった。処置の24時間後に回収した組織において、組織中の薬物含量は28.92μg、または総薬物添加量の4.2%であった。
【0267】
3.5mmバルーンカテーテル上の対照製剤(コーティングされていないバルーン)の薬物含
量は、0.0μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は、総薬物添加量の0%であった。処置の15分後に回収された組織中の薬物含量は0μgであった。処置の24時間後に回収した組織において、組織中の薬物含量は0μgであった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は、0.67(sd0.27)mmであった。直径狭窄は20.8%である。第2の繰り返し実験において、伸張比は1.3であった。遠隔期内径損失は、1.1(sd0.1)であった。直径狭窄は37.5%であった。
【0268】
3.5mmバルーンカテーテル上の比較製剤26の薬物含量は、3.21μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は13.52μg、または総薬物添加量の1.9%であった。組織中の薬物含量は、28.32μg、または総薬物添加量の4.0%であった。バルーンを予め圧着した18mmステントと共に留置した場合、バルーン上の残留薬物は26.45μg、または総薬物添加量の3.7%であった。組織中の薬物含量は113.79μg、または薬物添加量の16.1%であった。28〜35日後に、遠隔期内径損失は0.27(sd0.15)mmであった。直径狭窄は7.1%であった。
【0269】
3.5mmバルーンカテーテル上の製剤27(添加剤を含有しない)の薬物含量は、4.22μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は321.97μg、または総薬物添加量の45.6%であった。組織中の薬物含量は12.83μg、または総薬物添加量の1.8%であった。
【0270】
驚いたことに、本発明の実施形態による製剤18〜25および28をコーティングしたバルーンの留置後に、ブタ冠動脈組織によって吸収された薬物の濃度は、比較製剤26をコーティングしたバルーンによって送達されるよりも高く、薬物単独の製剤27でコーティングしたものよりも高かった。28〜35日の経過観察後の遠隔期内径損失は、対照(コーティングさ
れていないバルーン)未満であった。
【0271】
(実施例16)
6つのPTCAバルーンカテーテル(直径3.5mmおよび3.0mmならびに長さ20mm)を、1〜3atmで膨張させた。膨張させたバルーンに、実施例1の製剤18〜25、および28を添加した。バル
ーン表面上に十分な量(3μg/mm2)の薬物を得た。膨張させたバルーンを乾燥させた。次いで、薬物でコーティングしたバルーンに、トップコートを添加した。アセトンまたはエタノール中のトップコーティング製剤は、ゲンチジン酸、メチルパラベン、酢酸、Tween20
、バニリンおよびアスピリンから選択された。コーティングした折り畳まれたバルーンを乾燥させ、次いで動物試験のために再包装および滅菌した。
【0272】
膨張の前のバルーンカテーテル挿入および標的部位への通過の間に、どれだけの薬物が失われるかを試験するために、浮遊実験を設計した。対照バルーンカテーテルを製剤18でコーティングした。プロピルパラベンのトップコーティングを有するトップコーティングされたカテーテルもまた調製した。トップコーティングされたカテーテルについては、バ
ルーンカテーテルは、製剤18でコーティングし、次いで乾燥させ、製剤18コーティングの上にアセトン中の25〜50mgのプロピルパラベン(パクリタキセル約50重量%)をコーティン
グした。対照およびトップコーティングされたバルーンカテーテルの各々を、ブタ動脈に挿入した。ブタ動脈血管系における浮遊時間は1分であった。薬物、添加剤およびトップ
コーティングを放出させた。次いで、カテーテルを引き抜いた。バルーンカテーテル上の残留薬物をHPLCによって分析した。対照バルーンカテーテルの残留薬物含量は、総薬物添加の53%であった。トップコーティングされたバルーンカテーテルの残留薬物含量は、88%であった。トップコートは、治療的介入の部位までの装置の通過を模した条件の間に血管系における薬物損失を減少させた。製剤18をバルーン上に最初にコーティングし、第1の
コーティング層の上にあるトップコーティング層としてプロピルパラベンを使用して、実施例15と同一の動物試験を行った。3.5mmバルーンカテーテル上の薬物含量は、3.39μg/mm2であった。処置後に、バルーン上の残留薬物は64.5μg、または総薬物添加量の8.6%であった。組織中の薬物含量は28.42μg、または総薬物添加量の4%であった。
【0273】
(実施例17)
6つのPTCAバルーン構成要素(直径3.5mmおよび3.0mm、ならびに長さ20mm)に、実施例1で得られた製剤18を添加した。十分な量の薬物(3μg/mm2)を、バルーン表面上で得た。バルーンを乾燥させた。
【0274】
次いで、トップコーティング層のための製剤を調製した。トップコーティング層の製剤はパクリタキセルであり、1種の添加剤を、アセトン中のTween20、Tween80、ポリプロピ
レングリコール-425(PPG-425)、およびポリプロピルグリコール-1000(PPG-1000)から選択した。対照カテーテルのバルーン表面には、製剤18のみを添加した。アセトン中の25〜50mgのトップコーティング製剤(パクリタキセルの約50重量%)を、他のバルーン表面上の製剤18のコーティング層の上にコーティングした。コーティングしたバルーンを、in vitro薬物放出試験のために乾燥させた。
【0275】
バルーン膨張の間にどれだけの薬物が失われるかを試験する放出実験を設計した。コーティングしたバルーンの各々を、1%BSA溶液中で37℃にて2分間12atmまで膨張させた。薬
物、添加剤およびトップコーティングを放出させた。バルーンカテーテル上の残留薬物をHPLCによって分析した。対照バルーンカテーテルの残留薬物含量は、総薬物添加の34%で
あった。Tween20、Tween80、ポリプロピレングリコール-425(PPG-425)またはポリプロピ
ルグリコール-1000(PPG-1000)を有するトップコーティング層を含んだバルーンカテーテ
ルの残留薬物含量は、各々47%、56%、71%および81%であった。したがって、トップコーティング層は、in vitro試験においてバルーン構成要素の膨張の間に薬物損失を減少させた。
【符号の説明】
【0276】
10 バルーンカテーテル
12 バルーン
14 可撓性部材
16 ハンドルアセンブリ
20 治療剤および添加剤を含む層
22 接着層
24 治療剤および添加剤を含む層
26 第1の層
28 第2の層
ある態様において、本発明は以下であってもよい。
[態様1]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有する、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様2]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が4つを超えるヒドロキシル基を有する、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様3]4つを超えるヒドロキシル基を有する前記化合物が、120℃以下の融点を有し、前記化合物がアルコールまたはエステルである、態様2に記載の医療装置。
[態様4]前記層が、ヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様1または2に記載の医療装置。
[態様5]前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様1または2に記載の医療装置。
[態様6]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様1または2に記載の医療装置。
[態様7]前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、態様1に記載の医療装置。
[態様8]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様7に記載の医療装置。
[態様9]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様7に記載の医療装置。
[態様10]前記添加剤が治療剤ではない、態様1または2に記載の医療装置。
[態様11]前記添加剤がサリチル酸またはその塩ではない、態様10に記載の医療装置。
[態様12]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様13]前記組織が、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織を含む、態様1または2に記載の医療装置。
[態様14]バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つを含む、態様1または2に記載の医療装置。
[態様15]前記治療剤が、パクリタキセルおよびその類似体、ラパマイシンおよびその類似体、β-ラパコンおよびその類似体、生物学的ビタミンDおよびその類似体、ならびにこれらの治療剤の混合物の1つである、態様1または2に記載の医療装置。
[態様16]前記治療剤が第2の治療剤と組み合わされ、前記治療剤が、パクリタキセル、ラパマイシン、およびその類似体の1つであり、前記第2の治療剤が、β-ラパコン、生物活性ビタミンD、およびそれらの類似体の1つである、態様1または2に記載の医療装置。
[態様17]医療装置の外面と前記層との間の接着層をさらに含む、態様1または2に記載の医療装置。
[態様18]医療装置の外面の上にある前記層の表面の上にある最上層をさらに含み、前記標的組織への体内通過の間の薬物の損失を減少させる、態様1または2に記載の医療装置。
[態様19]前記最上層が、医療装置の外面の上にある前記層中の添加剤より親水性でない添加剤を含み、前記最上層の前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、態様18に記載の医療装置。
[態様20]ジメチルスルホキシド溶媒層をさらに含み、前記ジメチルスルホキシド溶媒層が前記層の表面の上にある、態様1または2に記載の医療装置。
[態様21]前記治療剤および前記添加剤を放出し、前記治療剤を組織に約0.1〜2分で送達することができる、態様1または2に記載の医療装置。
[態様22]前記層が、前記治療剤および前記添加剤から本質的になる、態様1または2に記載の医療装置。
[態様23]前記層中の前記治療剤の濃度が、1〜20μg/mm2である、態様1または2に記載の医療装置。
[態様24]前記層中の前記治療剤の濃度が、2〜10μg/mm2である、態様1または2に記載の医療装置。
[態様25]前記治療剤が水溶性ではない、態様1または2に記載の医療装置。
[態様26]前記添加剤が、医療装置からの前記治療剤の放出を増強させ、前記治療剤および前記添加剤の両方が放出される、態様1または2に記載の医療装置。
[態様27]前記添加剤が、組織中の前記治療剤の浸透および吸収を増強する、態様1または2に記載の医療装置。
[態様28]前記添加剤が少なくとも1mg/mlの水およびアルコールへの溶解度を有し、前記治療剤が水溶性ではない、態様1または2に記載の医療装置。
[態様29]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が治療剤および少なくとも2種の添加剤を含み、前記添加剤の各々が親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、各添加剤が極性有機溶媒中で可溶性であり、水中で可溶性である、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様30]前記極性有機溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジメチルホルミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、酢酸エチル、およびクロロホルム、ならびにこれらの極性有機溶媒と水との混合物から選択される、態様29に記載の医療装置。
[態様31]前記医療装置の外面の上にある前記層の表面の上にある最上層をさらに含み、前記標的組織への体内通過の間の薬物の損失を減少させる、態様29に記載の医療装置。
[態様32]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が前記治療剤の結晶の大きさおよび粒子数を減少させ、前記添加剤が水溶性であり、前記治療剤が水溶性ではない、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様33]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、酸、エステル、エーテル、またはアルコールの脂肪鎖を有し、前記脂肪鎖を組織の脂質膜構造に直接挿入することができ、前記治療剤が水溶性ではない、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様34]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および疎水性部分を含み、前記添加剤が組織の脂質膜構造中に浸透し、再編成することができ、前記治療剤が水溶性ではなく、ミセル中に囲い込まれても、またはポリマー粒子中に封入されてもいない、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様35]ステント表面の上にある層を含み、前記層が、治療剤、添加剤、およびポリマーマトリックスを含み、前記治療剤が、前記ポリマーマトリックス中で粒子として分散しているが、封入されてはおらず、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つである、治療剤を組織に送達するためのステントコーティング。
[態様36]前記添加剤が前記治療剤および前記ポリマーマトリックスの適合性を改善し、前記添加剤が粒径を減少させ、かつ前記ポリマーマトリックス中の前記治療剤の分布の均一性を改善し、前記添加剤が前記ポリマーマトリックスからの薬物の急速放出を増強する、態様35に記載のステント。
[態様37]その中に分散した薬物粒子を含有する有機相と、水溶性添加剤を含有する水相とを含む混合物から調製される、薬物を組織に送達するための医療装置コーティング。
[態様38]前記混合物の調製が、高剪断条件下、および任意選択で加圧下の均質化を含む、態様37に記載の医療装置コーティング。
[態様39]前記水溶性添加剤が、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリジノン、ポリペプチド、水溶性界面活性剤、水溶性ビタミン、およびタンパク質から選択される、態様37に記載の医療装置コーティング。
[態様40]バルーンの外面の上にあるコーティング層を含み、前記コーティング層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が、80〜750の分子量を有する、治療剤を血管に送達するためのバルーンカテーテル。
[態様41]前記医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が4つを超えるヒドロキシル基を有する、治療剤を血管に送達するためのバルーンカテーテル。
[態様42]4つを超えるヒドロキシル基を有する前記化合物が、120℃以下の融点を有し、前記化合物がアルコールまたはエステルである、態様41に記載のバルーンカテーテル。
[態様43]前記層がヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様44]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様45]前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、態様40に記載のバルーンカテーテル。
[態様46]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様45に記載のバルーンカテーテル。
[態様47]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様45に記載のバルーンカテーテル。
[態様48]前記添加剤が治療剤ではない、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様49]前記添加剤がサリチル酸またはその塩ではない、態様48に記載のバルーンカテーテル。
[態様50]前記添加剤が有機溶媒中および水中で可溶性である、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様51]前記治療剤が水溶性ではない、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様52]前記添加剤が、血管の組織中への前記治療剤の浸透および吸収を増強する、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様53]前記添加剤が少なくとも1mg/mlの水およびアルコールへの溶解度を有し、前記治療剤が水溶性ではない、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様54]前記治療剤が、パクリタキセルおよびその類似体、ラパマイシンおよびその類似体、β-ラパコンおよびその類似体、生物学的ビタミンDおよびその類似体、ならびにこれらの治療剤の混合物の1つである、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様55]前記治療剤が第2の治療剤と組み合わされ、前記治療剤が、パクリタキセル、ラパマイシン、およびその類似体の1つであり、前記第2の治療剤が、β-ラパコン、生物活性ビタミンD、およびそれらの類似体の1つである、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様56]バルーンの外面とコーティング層との間の接着層をさらに含む、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様57]前記コーティング層の上にある最上層をさらに含み、前記最上層が、血管への体内通過の間の前記治療剤の損失を減少させる、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様58]ジメチルスルホキシド溶媒層をさらに含み、前記ジメチルスルホキシド溶媒層が前記コーティング層の表面の上にある、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様59]前記治療剤および前記添加剤を放出し、かつ前記治療剤を約0.1〜2分で血管に送達することができる、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様60]前記コーティング層中の前記治療剤の濃度が、1〜20μg/mm2である、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様61]前記コーティング層中の前記治療剤の濃度が、2〜10μg/mm2である、態様40または41に記載のバルーンカテーテル。
[態様62]バルーンの外面の上にあるコーティング層を含み、前記コーティング層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、治療剤を血管に送達するためのバルーンカテーテル。
[態様63]管腔および遠位端を有する細長い部材と、
前記細長い部材の前記遠位端に結合し、前記管腔と流体連通している拡張バルーンと、
前記バルーンの外面の上にあり、治療剤および添加剤を含むコーティング層と
を含み、
前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、
前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有し、
前記治療剤および前記添加剤を放出し、かつ前記治療剤を血管の組織に約2分未満で送達することができる、治療剤を血管に送達するためのバルーンカテーテル。
[態様64]前記コーティング層の上にある最上層をさらに含み、前記最上層が、治療的介入のための標的部位への血管通過の間に前記コーティング層の完全性を維持する、態様63に記載のバルーンカテーテル。
[態様65]前記コーティング層中の前記治療剤の濃度が、2.5〜6μg/mm2である、態様63に記載のバルーンカテーテル。
[態様66]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様63に記載のバルーンカテーテル。
[態様67]前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、態様63に記載のバルーンカテーテル。
[態様68]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様67に記載のバルーンカテーテル。
[態様69]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様67に記載のバルーンカテーテル。
[態様70]前記化合物が4つを超えるヒドロキシル基を有し、120℃以下の融点を有し、前記化合物がアルコールまたはエステルである、態様67に記載のバルーンカテーテル。
[態様71]前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、態様63に記載のバルーンカテーテル。
[態様72]添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有する、治療剤および添加剤を含む医薬組成物。
[態様73]ヨウ素を共有結合させた造影剤またはポリマーを含まず、前記治療剤がミセルまたは粒子中に封入されていない、態様72に記載の医薬組成物。
[態様74]前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、態様72に記載の医薬組成物。
[態様75]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様72に記載の医薬組成物。
[態様76]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様74に記載の医薬組成物。
[態様77]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様74に記載の医薬組成物。
[態様78]前記化合物が4つを超えるヒドロキシル基を有し、120℃以下の融点を有し、前記化合物がアルコールまたはエステルである、態様74に記載の医薬組成物。
[態様79]前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、態様72に記載の医薬組成物。
[態様80]カテーテルによる注入または噴霧によって医薬組成物を手術部位に送達するステップを含み、前記組成物が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が、80〜750の分子量を有する、外科的処置または介入処置後の罹患した体内管腔または体腔の治療方法。
[態様81]前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、態様80に記載の方法。
[態様82]前記添加剤が水溶性であり、前記組成物がヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様80に記載の方法。
[態様83]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様80に記載の方法。
[態様84]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様81に記載の方法。
[態様85]有機溶媒、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有する、医療装置をコーティングするための溶液。
[態様86]ヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様85に記載の溶液。
[態様87]前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、態様85に記載の溶液。
[態様88]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様85に記載の溶液。
[態様89]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様85に記載の溶液。
[態様90]前記治療剤が、パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその類似体もしくは誘導体である、態様85に記載の溶液。
[態様91]前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、ラウリン酸PEG、Tween20、Tween40、Tween60、オレイン酸PEG、ステアリン酸PEG、ラウリン酸PEGグリセリル、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10モノラウリン酸PEGソルビタン、モノラウリン酸PEGソルビタン、モノオレイン酸PEGソルビタン、ステアリン酸PEGソルビタン、PEGオレイルエーテル、PEGラウリルエーテル、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、モノパルミチン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド;シスチン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびメチオニン;無水酢酸、無水安息香酸、アスコルビン酸、2-ピロリドン-5-カルボン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、ジグリコール酸無水物、グルタル酸無水物、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸;セトチアミン;シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、およびビタミンU;アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、リパーゼ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、およびスルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビトール、キシリトール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、任意の有機酸および有機アミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、態様85に記載の溶液。
[態様92]医療装置の外面に塗布された第1の層と、
前記第1の層の上にある第2の層と
を含み、
前記第1の層が治療剤を含み、
前記第2の層が添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つである、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様93]前記第1の層が添加剤をさらに含み、前記添加剤が水溶性であり、前記層がヨード造影剤を含まない、態様92に記載の医療装置。
[態様94]前記第2の層が治療剤をさらに含む、態様92に記載の医療装置。
[態様95]前記第1の層が添加剤をさらに含み、前記第2の層が治療剤をさらに含む、態様92に記載の医療装置。
[態様96]治療剤および添加剤を含む第1の層と、
添加剤を含む最上層と
を含み、
前記最上層が前記第1の層の上にあり、
前記第1の層中および前記最上層中の両方の前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有する、2層コーティング。
[態様97]前記第1の層がヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様96に記載の2層コーティング。
[態様98]前記最上層が治療剤をさらに含む、態様96に記載の2層コーティング。
[態様99](a)有機溶媒、治療剤および添加剤を含むコーティング溶液を調製するステップであって、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、化合物が80〜750の分子量を有するステップと、
(b)前記コーティング溶液を医療装置に塗布するステップと、
(c)前記コーティング溶液を乾燥させ、コーティング層を形成するステップと
を含む、医療装置の調製方法。
[態様100]前記コーティング層がヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様99に記載の方法。
[態様101]前記コーティング溶液が、前記医療装置の外面の部分を前記コーティング溶液中に液浸することによって塗布される、態様99に記載の方法。
[態様102]前記コーティング溶液が、前記医療装置の外面の一部をコーティング溶液で噴霧することによって塗布される、態様99に記載の方法。
[態様103]前記コーティング層中の治療有効量の前記治療剤が前記医療装置の表面上に付着されるまで、ステップ(b)および(c)が繰り返される、態様99に記載の方法。
[態様104]前記コーティング層の全厚さが約0.1〜200ミクロンである、態様99に記載の方法。
[態様105]ジメチルスルホキシド溶媒をステップ(c)で得た前記乾燥させたコーティング層に塗布するステップをさらに含む、態様99に記載の方法。
[態様106](a)有機溶媒、治療剤および添加剤を含むコーティング溶液を調製するステップであって、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有するステップと、
(b)前記コーティング溶液を膨張したバルーンカテーテルに塗布するステップと、
(c)前記バルーンカテーテルを収縮させ、折り畳み、前記コーティング溶液を乾燥させて、薬物コーティングの均一性を増加させるステップと
を含む、薬物コーティングされたバルーンカテーテルの調製方法。
[態様107]コーティング層を含む医療装置を血管に挿入するステップであって、前記コーティング層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有するステップと、
前記治療剤および前記添加剤を放出させ、前記治療剤を血管の組織に2分以下で送達するステップと
を含む、血管の治療方法。
[態様108]前記コーティング層がヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様107に記載の方法。
[態様109]プラークを体内導管から除去するステップと、
コーティング層を含む医療装置を前記体内導管に挿入するステップであって、前記コーティング層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有するステップと、
前記治療剤および前記添加剤を放出させ、前記治療剤を前記体内導管の組織に2分以下で送達するステップと
を含む、体内導管の完全閉塞または狭窄の治療方法。
[態様110]コーティング層を含む医療装置を、体の組織と接触させるステップであって、前記コーティング層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性部分が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有するステップと、
前記治療剤および前記添加剤を放出させ、前記治療剤を前記組織に2分以下で送達するステップと
を含む、体の組織の治療方法。
[態様111]前記コーティング層がヨウ素を共有結合させた造影剤を含まない、態様110に記載の方法。
[態様112]前記組織が、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織を含む、態様110に記載の治療方法。
[態様113]有機溶媒、治療剤および添加剤を含む溶液を調製するステップであって、前記添加剤が、親水性部分および薬物親和性部分を含み、前記薬物親和性が、疎水性部分、水素結合によって治療剤への親和性を有する部分、およびファンデルワールス相互作用によって治療剤への親和性を有する部分の少なくとも1つであり、前記添加剤が水溶性であり、前記添加剤が、界面活性剤および化合物の少なくとも1つであり、前記化合物が80〜750の分子量を有するステップと、
前記溶液を前記バルーンカテーテルに塗布するステップと、
前記溶媒を蒸発させるステップと
を含む方法によって製造されるバルーンカテーテル。
[態様114]前記溶液がヨード造影剤を含有しない、態様113に記載のバルーンカテーテル。
[態様115]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、PEG脂肪エステル、PEG脂肪エーテル、およびPEG脂肪アルコールの1つである、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様116]前記添加剤が、ラウリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-8、オレイン酸PEG-9、ラウリン酸PEG-10、オレイン酸PEG-10、ラウリン酸PEG-12、オレイン酸PEG-12、オレイン酸PEG-15、ラウリン酸PEG-20、オレイン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-20、ジステアリン酸PEG-20、ジラウリン酸PEG-32およびジオレイン酸PEG-32から選択される、態様115に記載の医療装置。
[態様117]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、グリセロール脂肪エステルおよびポリグリセロール脂肪エステルおよびPEGグリセロール脂肪エステルの1つである、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様118]前記添加剤が、オレイン酸ポリグリセリル、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル、ミリスチン酸ポリグリセリル、パルミチン酸ポリグリセリル、リノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、モノ、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、パルミチン酸ポリグリセリル-6、およびリノール酸ポリグリセリル-6、ポリリシノール酸ポリグリセリル、ラウリン酸PEG-20グリセリル、ラウリン酸PEG-30グリセリル、ラウリン酸PEG-40グリセリル、オレイン酸PEG-20グリセリル、およびオレイン酸PEG-30グリセリルから選択される、態様117に記載の医療装置。
[態様119]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、ソルビタン脂肪エステル、およびPEGソルビタンエステルの1つである、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様120]前記添加剤が、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸PEG-20ソルビタン、モノパルミチン酸PEG-20ソルビタン、モノオレイン酸PEG-20ソルビタン、およびモノステアリン酸PEG-20ソルビタンから選択される、態様119に記載の医療装置。
[態様121]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤がフェノール部分を含有する化合物である、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様122]前記添加剤が、p-イソノニルフェノキシポリグリシドール、オクトキシノール、モノキシノール、チロキサポール、オクトキシノール-9、およびモノキシノール-9から選択される、態様121に記載の医療装置。
[態様123]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、モノラウリン酸スクロース、デカノイル-N-メチルグルカミド、n-デシル-β-D-グルコピラノシド、n-デシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、ヘプタノイル-N-メチルグルカミド、n-ヘプチル-β-D-グルコピラノシド、n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド、n-ヘキシル-β-D-グルコピラノシド、ノナノイル-N-メチルグルカミド、n-ノイル-β-D-グルコピラノシド、オクタノイル-N-メチルグルカミド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、オクチル-β-D-チオグルコピラノシド、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、グルカミン、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、ならびにグルコサミンから選択される、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様124]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤がイオン性界面活性剤である、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様125]前記添加剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、塩化エドロホニウム、臭化ドミフェン、スルホンコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、コール酸ナトリウム、およびタウロコール酸ナトリウムから選択される、態様124に記載の医療装置。
[態様126]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤がビタミンまたはビタミン誘導体である、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様127]前記添加剤が、アセチアミン、ベンフォチアミン、パントテン酸、セトチアミン、シコチアミン、デクスパンテノール、ナイアシンアミド、ニコチン酸およびその塩、5-リン酸ピリドキサール、アスコルビン酸ニコチンアミド、リボフラビン、リン酸リボフラビン、チアミン、葉酸、メナジオール二リン酸、メナジオン重亜硫酸ナトリウム、メナドキシム、ビタミンB12、ビタミンK5、ビタミンK6、ビタミンK6、ビタミンU、エルゴステロール、1-α-ヒドロキシコレカル-シフェロール、ビタミンD2、ビタミンD3、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、ビタミンA、フルスルチアミン、メチロールリボフラビン、オクトチアミン、プロスルチアミン、リボフラビン、ビンチアモール、ジヒドロビタミンK1、メナジオール二酢酸、メナジオール二酪酸、メナジオール二硫酸、メナジオール、ビタミンK1、ビタミンK1オキシド、ビタミンK2、およびビタミンK-S(II)から選択される、態様126に記載の医療装置。
[態様128]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、アミノ酸、アミノ酸塩、またはアミノ酸誘導体である、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様129]前記添加剤が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびその誘導体から選択される、態様128に記載の医療装置。
[態様130]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、ペプチド、オリゴペプチド、またはタンパク質である、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様131]前記添加剤が、アルブミン、免疫グロブリン、カゼイン、ヘモグロビン、リゾチーム、免疫グロビン、a-2-マクログロブリン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、フィブリノゲン、およびリパーゼから選択される、態様130に記載の医療装置。
[態様132]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、界面活性剤および化合物両方の組合せまたは混合物を含み、前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様133]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様132に記載の医療装置。
[態様134]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、80〜750の分子量を有する、態様132に記載の医療装置。
[態様135]前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様134に記載の医療装置。
[態様136]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、酢酸および無水物、安息香酸および無水物、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物、マレイン酸および無水物、コハク酸および無水物、ジグリコール酸および無水物、グルタル酸および無水物、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、アスパラギン酸、ニコチン酸、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、糖硫酸、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリトール、2-エトキシエタノール、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上記の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、態様132に記載の医療装置。
[態様137]前記組織が、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気道、洞、気管、結腸、胆管、尿路、前立腺、および脳内管の1つの組織を含む、態様115、117、119、121、123、124、126、128、130、132のいずれか一に記載の医療装置。
[態様138]バルーンカテーテル、潅流バルーンカテーテル、注入カテーテル、カッティングバルーンカテーテル、スコアリングバルーンカテーテル、レーザーカテーテル、アテレクトミー装置、デバルキングカテーテル、ステント、フィルター、ステントグラフト、カバードステント、パッチ、ワイヤ、および弁の1つを含む、態様115、117、119、121、123、124、126、128、130、および132のいずれか一に記載の医療装置。
[態様139]パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその誘導体と、界面活性剤および化合物の両方の組合せとを含み、前記化合物が、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する、哺乳動物に投与するための医薬製剤。
[態様140]前記界面活性剤が、イオン性、非イオン性、脂肪族および芳香族界面活性剤、PEG脂肪エステル、PEGオメガ-3脂肪エステル、エーテル、アルコール、グリセロール脂肪エステル、ソルビタン脂肪エステル、PEGグリセリル脂肪エステル、PEGソルビタン脂肪エステル、糖脂肪エステル、PEG糖エステル、ならびにその誘導体から選択される、態様139に記載の医薬製剤。
[態様141]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、80〜750の分子量を有する、態様139に記載の医薬製剤。
[態様142]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、またはエステル基を有する前記化合物が、アミノアルコール、ヒドロキシルカルボン酸、エステル、無水物、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、ヒドロキシルエステル、糖リン酸、糖硫酸、エチルオキシド、エチルグリコール、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、糖類、グルコース、スクロース、ソルビタン、グリセロール、多価アルコール、ホスフェート、サルフェート、有機酸、エステル、塩、ビタミン、アミノアルコールと有機酸との組合せ、およびそれらの置換分子から選択される、態様139に記載の医薬製剤。
[態様143]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、L-アスコルビン酸およびその塩、D-グルコアスコルビン酸およびその塩、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、アミンアルコール、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、ラクトビオン酸、グルコサミン、グルタミン酸、ベンジルアルコール、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、リシン酢酸塩、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、ラクチトール、ソルビトール、グルシトール、糖リン酸、リン酸グルコピラノース、糖硫酸、シナピン酸、バニリン酸、バニリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、リボース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、アラビノース、リキソース、フルクトース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-シクロデキストリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、レチノイン酸、酢酸リシン、ゲンチジン酸、カテキン、カテキンガレート、チレタミン、ケタミン、プロポフォール、乳酸、酢酸、上記の任意の有機酸およびアミンの塩、ポリグリシドール、グリセロール、マルチグリセロール、ガラクチトール、ジ(エチレングリコール)、トリ(エチレングリコール)、テトラ(エチレングリコール)、ペンタ(エチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)オリゴマー、ジ(プロピレングリコール)、トリ(プロピレングリコール)、テトラ(プロピレングリコール、およびペンタ(プロピレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)オリゴマー、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー、ならびにこの誘導体および組合せから選択される、態様139に記載の医薬製剤。
[態様144]パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその誘導体と、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する化合物とを含み、1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミドまたはエステル基を有する前記化合物が、80〜750の分子量を有する、哺乳動物に投与するための医薬製剤。
[態様145]1個または複数のヒドロキシル、アミノ、カルボニル、カルボキシル、酸、アミド、またはエステル基を有する前記化合物が、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトン、糖リン酸、糖硫酸、カテキン、カテキンガレート、およびアミノアルコールと有機酸との組合せから選択される、態様144に記載の医薬製剤。
[態様146]前記アミノアルコールが、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、グルコサミン、リシン、およびその誘導体から選択され、前記有機酸が、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、バニリン酸、乳酸、酢酸、およびその誘導体から選択される、態様145に記載の医薬製剤。
[態様147]パクリタキセルまたはラパマイシンまたはその誘導体と、アミノアルコールおよび有機酸の組合せとを含み、前記アミノアルコールが、トロメタミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メグルミン、グルカミン、グルコサミン、リシン、およびその誘導体から選択され、前記有機酸が、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸、ラクトビオン酸、バニリン酸、乳酸、酢酸、およびその誘導体から選択される、哺乳動物に投与するための医薬製剤。
[態様148]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記添加剤が、ヒドロキシルケトン、ヒドロキシルラクトン、グルコノラクトン、グルコヘプトノラクトン、グルコオクタン酸ラクトン、グロン酸ラクトン、マンノン酸ラクトン、リボン酸ラクトンおよびラクトビオン酸から選択される、治療剤を組織に送達するための医療装置。
[態様149]医療装置の外面の上にある層を含み、前記層が、治療剤および添加剤を含み、前記治療剤が、パクリタキセルおよびその類似体またはラパマイシンおよびその類似体であり、前記添加剤が、ソルビトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールオリゴマー、ポリプロピレングリコールオリゴマー、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのブロックコポリマーオリゴマー、キシリトール、2-エトキシエタノール、糖類、ガラクトース、グルコース、マンノース、キシロース、スクロース、ラクトース、マルトース、Tween20、Tween40、Tween60、およびそれらの誘導体から選択され、薬物と添加剤の重量比が0.5〜3であり、前記治療剤および前記添加剤が同時に放出される、治療剤を組織に送達するための医療装置。
図1
図2A
図2B
図2C