特許第6871258号(P6871258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レイトラム,エル.エル.シー.の特許一覧

特許6871258斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール
<>
  • 特許6871258-斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール 図000002
  • 特許6871258-斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール 図000003
  • 特許6871258-斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール 図000004
  • 特許6871258-斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール 図000005
  • 特許6871258-斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール 図000006
  • 特許6871258-斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871258
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュール
(51)【国際特許分類】
   B65G 15/30 20060101AFI20210426BHJP
   B65G 15/44 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   B65G15/30 Z
   B65G15/44
【請求項の数】14
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-536175(P2018-536175)
(86)(22)【出願日】2017年1月6日
(65)【公表番号】特表2019-503316(P2019-503316A)
(43)【公表日】2019年2月7日
(86)【国際出願番号】US2017012501
(87)【国際公開番号】WO2017127244
(87)【国際公開日】20170727
【審査請求日】2019年11月11日
(31)【優先権主張番号】62/280,461
(32)【優先日】2016年1月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ガンドラック,ジェームズ オー.
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−531262(JP,A)
【文献】 特表2009−525934(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第1258461(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 15/00
B65G 17/00
B01D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤベルトであって、
上部の搬送面と、
前記搬送面とは反対側の下面と、
前記搬送面の開口部から前記下面の開口部まで延びている複数のテーパ付き通路であって、各テーパ付き通路が図心軸線を有する、テーパ付き通路と、
を備える、コンベヤベルトであり
前記テーパ付き通路の図心軸線の延長線が前記開口部から複数の方向に延びており、
隣接するテーパ付き通路の図心軸線の延長部が互いに異なる方向に延びている、コンベヤベルト。
【請求項2】
前記搬送面における開口部は、前記下面における開口部よりも小さい、請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項3】
各テーパ付き通路は、斜角錐又は斜円錐のうち基部及び高さを有する部分を定める壁によって境界付けられ、前記高さを表す線及び前記図心軸線は異なる点で前記基部と交差する、請求項1に記載のコンベヤベルト。
【請求項4】
前記高さを表す線は、前記基部と該基部の周囲で交差する、請求項3に記載のコンベヤベルト。
【請求項5】
前記壁は、4つの側面を有する斜角錐の部分を定める、請求項3に記載のコンベヤベルト。
【請求項6】
前記壁は、円形断面を有する斜円錐の部分を定める、請求項3に記載のコンベヤベルト。
【請求項7】
コンベヤベルトモジュールであって、
第1のヒンジ軸線を定める第1のヒンジ素子を有する第1の端部と、
第2ヒンジ軸線を定める第2ヒンジ素子を有する反対側の第2部と
上面と、
下面と、
前記上面から前記下面に延びている複数の通路であって、各通路は、斜円錐又は斜角錐の部分を定める壁によって境界付けられ、前記部分は、前記共通平面に平行な基部と、前記基部と垂直な高さと、斜めの図心軸線とを有し、前記高さを表す線及び前記斜めの図心軸線は、異なる点で前記基部と交差する、通路と、
を備える、コンベヤベルトモジュールであり
前記斜めの図心軸線の延長部が前記通路から複数の方向に延びており、
前記第1のヒンジ軸線及び前記第2のヒンジ軸線が共通平面内にあり、
隣接する通路の図心軸線の延長部が互いに異なる方向に延びている、コンベヤベルトモジュール。
【請求項8】
前記高さを表す線、前記基部の周囲で前記基部と交差する、請求項に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項9】
前記壁は、4つの側面を有し斜角錐の部分を定める、請求項に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項10】
前記壁は、斜円錐を定める閉曲線の壁である、請求項に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項11】
前記通路内の斜円錐の断面は円形である、請求項10に記載のコンベヤベルト
モジュール。
【請求項12】
前記通路は、前記上面に第1の開口部で開口し、前記下面に第2の開口部で開口し、前記第1の開口部は前記第2の開口部よりも小さい、請求項に記載のコンベヤベルトモジュール。
【請求項13】
コンベヤベルトモジュールであって、
上面と、
前記コンベヤベルトモジュールの厚さを経る、前記上面とは反対側の下面と、
アンダーカットを有しない複数の通路であって、前記通路が、前記上面にある第1の開口部から前記下面にある第2の開口部まで延びており、各通路が図心軸線を有する、通路と、
を備える、コンベヤベルトモジュールであり
前記図心軸線の延長部が前記通路から複数の方向に延びており、
隣接する通路の図心軸線の延長部が互いに異なる方向に延びており、
前記通路は、前記上面にある第1の開口部を出る空気を異なる方向に向けるように先細りにされているコンベヤベルトモジュール。
【請求項14】
前記上面にある第1の開口部は、前記下面にある第2の開口部よりも小さい、請求項13に記載のコンベヤベルトモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に動力駆動式コンベヤに関し、より詳しくは、斜めに進む空気流通路を備えるコンベヤベルト及びモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍する果物、野菜、及び他の食品は、コンベヤベルトによって冷凍室を通って輸送される。加圧され、冷やした空気は、搬送された製品床にコンベヤベルト内の通路を通って押し込まれる。製品は、冷凍庫内におけるそれらの滞留時間中に凍結する。従来のコンベヤベルトは、冷やした空気をベルト面と垂直に、例えば水平なベルト走路上に垂直に向ける通路を有する。全て又はほとんど全ての冷やした空気は、ほとんどかき混ぜることなくベルトを同じ方向に流通するので、製品は一貫して均一に凍結されない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の特徴を具現化する1つのバージョンのコンベヤベルトは、上部の搬送面にある開口部から反対側の下面にある開口部まで延びている複数のテーパ付き通路を有する。各テーパ付き通路は図心軸線を有する。テーパ付き通路の図心軸線の延長線が開口部から複数の方向に延びている。
【0004】
別の態様では、コンベヤベルトモジュールは、第1のヒンジ軸線を定める第1のヒンジ素子を有する第1の端部と、第2のヒンジ軸線を定める第2のヒンジ素子を有する反対側の第2の端部とを備える。第1のヒンジ軸線及び第2のヒンジ軸線は共通平面内にある。モジュールの上面から下面に通路が延びている。各通路は、斜円錐又は斜角錐の部分を定める壁によって境界付けられ、部分は、共通平面に平行な基部と、基部と垂直な高さと、斜めの図心軸線とを有する。高さと斜めの図心軸線とは異なる点で基部と交差し、斜めの図心軸線の延長線が通路から複数の方向に延びている。
【0005】
別のバージョンのコンベヤベルトモジュールは、上面と、モジュールの厚さを経て上面と反対側にある下面とを含む。上面にある第1の開口部から下面にある第2の開口部に、通路がアンダーカットなしで延びている。通路は、上面にある第1の開口部を出る空気を異なる方向に向けるように先細りになっている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の特徴を具現化するコンベヤベルトの部分の斜めの概略図である。
図2図1と同じコンベヤベルトに使用可能なベルトモジュールの断面図である。
図3図2と同じベルトモジュールを射出成形する際に用いる角錐型機能の等角図である。
図4図2と同じベルトモジュールを射出成形するために用いる斜円錐型機能の、斜めの図である。
図5図2と同じベルトモジュールを射出成形するために用いる別のバージョンの斜円錐型機能の斜めの図である。
図6図2と同じベルトモジュールの部分の射出成形中の斜めの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の特徴を具現化するコンベヤベルトの部分が図1に示されている。コンベヤベルト10は、モジュラー式コンベヤベルトであり、隣接する列の間のヒンジ結合部14で端と端とを接続して結合された、一連の列の1つ又は複数のベルトモジュール12から構成されている。コンベヤベルト10は、上部の搬送面16と反対側の下面17とを有する。モジュール12の全厚さに通路18が延び、搬送面16上に上部開口部20で、下面17上に下部開口部(図1では見えない)で開口している。通路18は、冷却空気が開口部20から流出するときに、冷却空気を矢印22Aから22Dで示すように、異なる斜めに進む方向に向けるために斜めに進んでいる。各通路18を出る様々に向けられた空気の噴出は、食材床をより良好に流動化させる傾向があり、その結果個々の粒子は、凝集をほとんど起こさずにより均一に凍結する(図面及び説明を簡略化するために、図1では、通路18は、実際のベルトと比べてサイズがより大きく、数がより少なく示されている)。
【0008】
図1と同じコンベヤベルトを構成するために使用可能なコンベヤベルトモジュール12が図2に示されている。コンベヤベルトモジュール12は、熱可塑性ポリマーを射出成形したものである。モジュール12は、中間部分24と、反対側の第1の端部及び第2の端部28、29にあるヒンジ素子26、27とを有する。各端部28、29に沿って隙間がヒンジ素子26、27を分離し、結果として隣接するモジュールのヒンジ素子が交互配置可能であり、すなわち一方のモジュールのヒンジ素子が隣接するモジュールの間隙内に存在するようになっている。隣接するモジュールの交互配置されたヒンジ素子26、27を通る横方向の穴30同士が、整列してヒンジロッド(図示しない)用の横方向通路を形成する。ヒンジロッドはヒンジ軸線32、33を定め、隣接する列のベルトモジュール12がヒンジ軸線32、33の周りに関節運動することができる。各ベルトモジュール12又はベルト列のヒンジ軸線32、33は、共通平面34内にある。この例では、モジュール12は、共通平面34に平行な上部搬送面36を有する。反対側の下面37は、共通平面に平行な部分と、ヒンジ素子26、27及び駆動バー又は衝撃吸収部38のような、平行でない他の部分とを有する(「上部」及び「下部」という用語は、最も一般的な用途である、水平な輸送路上で製品を搬送しているベルトに関して、反対側にある両面を定義するために使用される。しかしながら、これらの用語は、その特定の向きで動作するベルトに特許請求の範囲を限定することを意味しない)。
【0009】
図2におけるベルトモジュール12の断面により、モジュールの全厚さに延び上面及び下面36、37に開口する、4つの通路18A〜18Dが切り開かれる。この例では、各通路18A〜18Dの一方の側面が垂直線40として、即ち共通平面34と垂直な線として示されている。通路のうち垂直線40の向かい側の側面42は、全てが共通平面34と垂直とは限らない。代わりに、側面42は、直角以外の斜めに角度が付いている。角度が付いた側面は、下面37の開口部21に入る空気を、共通平面34に対して斜めの角度で上面36の開口部20から異なる方向に出るように向ける。図2に示すように、隣り合う通路の垂直でない面42は、垂直線から反対方向に角度が付いて、空気の噴流を矢印で示すように複数の異なる方向に向ける。図2の二次元断面には2つの異なる方向しか示していないが、この断面では見えないモジュールの他の通路は、示した方向とは異なる方向に角度が付いた通路を含み、モジュールから出る空気を矢印によって示す二方向以外の方向に向ける。
【0010】
図2のように射出成形されたベルトモジュール12にテーパ付き通路18を形成する1つの方法は、図3のように型にテーパ付き機能44を備えることである。型機能44は斜四角錐45の部分であり、斜四角錐45は、型壁にある基部48と、基部と垂直な高さ50とを有する(斜角錐の高さは基部の中心と交差しない)。高さ50は、基部48から角錐台45の仮想頂点52まで延びている。斜角錐45は、基部48の中心Cと頂点52との間に図心軸線56を有する。このバージョンでは、高さ50は、角錐の基部48の周囲58上又は準線上において基部の中心Cではない点Pにある。高さ50が角錐の基部48の周囲58と交差するので、型機能44の垂直面54は、図2のモジュール12において通路18を境界付ける壁の垂直側面40を形成する。反対側の傾いた面59は、通路18の傾いた向かい側の側面42を形成する。型機能44の垂直面54と同様に、このバージョンでは、接続面60、61も垂直である。しかしながら、接続面は、頂点に向かって垂直から外れて内側に先細りにすることができる。従って、斜角錐型機能44は、図2のモジュール12にテーパ付き通路18を形成し、各通路は、閉じた四角錐の壁51によって境界付けられている。機能44は、1つの型半体に形成され、共通平面34と垂直な方向に他の型半体から分割されるので、しかも角錐の高さが基部48と交差するので、モジュールには、型半体同士の滑らかな分割を妨げるアンダーカットが形成されない。そのため、このようなモジュールの射出成形による製造は簡単である。
【0011】
他のバージョンの型機能が図4及び図5に示されている。機能62、63は斜円錐であり、斜円錐により図2のベルトモジュール12に、テーパ付き通路18を境界付ける閉曲線の壁が形成される。これら両方のバージョンにおいて、錐体の断面は、基部64、65から切頭頂部66、67まで円形である。しかしながら、錐体は、長円形断面、楕円形断面、又は他の湾曲した断面を提供するように先細りにすることができ、断面の周囲は、基部64、65から頂部66、67まで、必ずしも直線的でなく減少する。従って、「錐体」という用語は、錐体の表面が基部から頂点まで直線的に減少するその厳密な数学的意味よりも、広い意味で使用する。図5の型機能63では、高さ69は、基部65の周囲と点Oで交差している。図4の型機能62では、高さ68は、基部64とその内部の点Qで交差している。この理由により、何れの型機能62、63によって形成されたモジュール通路にもアンダーカットは形成されない。両方の場合において、高さ68、69は、図心軸線70、71と一致せず、結果として円錐型機能62、63は、ベルトモジュールの全厚さに斜めの通路を形成する。
【0012】
図6は、型内にあるコンベヤベルトモジュール12の部分の構造を示す。型は2つの半体A、Bを有する。図5の斜円錐型機能と同様の2つの斜円錐の型機能72、73が、型半体Aの内面74から上方に延びている。円錐機能72、73の切頭頂部76、77は、型半体Bの内面75と接触している。2つの結合された半体A、B間の型空洞内に、溶融した熱可塑性ポリマーを注入する。ポリマーを硬化させるために熱及び圧力が加えられ、モジュール12を形成する。切頭円錐72、73は、モジュール12に各テーパ付き空気流通路を形成し、テーパ付き空気流通路は、円錐72、73の閉曲線の壁と、切頭頂部76、77によって形成された面にあるより小さな開口部と、基部78、79に形成されたより大きな開口部とを備える。斜円錐72、73の異なって向けた図心軸線80、81により、モジュール12に隣接するテーパ付き通路が形成され、テーパ付き通路は、空気流を上面開口部から図心軸線80、81の延長部84、85に沿って異なる方向にそらせる。隣接する通路の図心軸線は、図示のように同一平面上にあっても良く、又は斜めに進んでも良い。斜円錐の型機能は、ベルトモジュール12のアンダーカット領域を形成しないので、2つの型半体A、Bは、ライン82、83に沿って容易に分割される。
【0013】
本発明をいくつかのバージョンに関して詳細に説明したが、他のバージョンも可能である。例えば、角錐状の通路は、断面が四角な四角形であると説明した。しかしながら、通路は、三角形、五角形、又は他の多角形の断面で形成することができる。別の例として、斜めの空気流通路は、空気をモジュールの共通平面と垂直に向ける、斜めでない通路と組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6