【文献】
Erik Dahlman,4G LTE/LTE−Advancedのすべて 下巻,丸善出版株式会社,2015年10月20日,p.325〜350
【文献】
Ericsson, CMCC,New Work Item on Uplink Capacity Enhancements for LTE[online],3GPP TSG RAN Meeting #71 RP-160664,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/TSG_RAN/TSGR_71/Docs/RP-160664.zip>,2016年 3月10日
【文献】
3GPP TS 36.213 V13.1.1 (2016-03) [online],2016年 3月31日,pp.13-44,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.213/36213-d11.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
2つ以上のアップリンクサブフレームセットに対して、アップリンクサブフレームセットごとに別個にアップリンク256直交振幅変調(QAM)のための変調符号化方式(MCS)テーブルを使用するようにワイヤレスデバイス(12)を設定することと、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するように設定された第1のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける前記ワイヤレスデバイス(12)からの初期アップリンク送信を同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの一部として受信することと、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMをサポートしないMCSテーブルを使用するように設定された第2のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける前記ワイヤレスデバイス(12)からの再送信を前記同期HARQプロセスの一部として受信することと
を備える、ネットワークノード(14)の動作方法であって、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットが、別個のアップリンク電力制御のための2つ以上のアップリンクサブフレームセットであり、
前記再送信は、前記初期アップリンク送信用に設定されたのと同じ送信パラメータを使用する、
ネットワークノード(14)の動作方法。
前記再送信のために、前記再送信のための対応する信号対干渉および雑音比(SINR)ターゲットによって目標とされるものよりも多くの量の前記再送信のためのリソースエレメントをスケジューリングすることをさらに備える、請求項1または2に記載の方法。
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するように設定された第1のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける前記ワイヤレスデバイス(12)からの初期アップリンク送信を非同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの一部として受信することと、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するように設定された前記第1のアップリンクサブフレームセットまたは別のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける前記ワイヤレスデバイス(12)からの再送信を前記非同期HARQプロセスの一部として受信することと
をさらに備える、請求項1または2に記載の方法。
アップリンクサブフレームセットごとに別個にアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するように前記ワイヤレスデバイス(12)を設定するために、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットの第1のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するように前記ワイヤレスデバイス(12)を設定することと、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットの第2のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンク256QAMをサポートしないMCSテーブルを使用するように前記ワイヤレスデバイス(12)を設定することと
を行うようにさらに動作可能である、請求項8に記載のネットワークノード(14)。
2つ以上のアップリンクサブフレームセットに対して、アップリンクサブフレームセットごとに別個にアップリンク256直交振幅変調(QAM)のための変調符号化方式(MCS)テーブルを使用するようにワイヤレスデバイス(12)を設定し、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するように設定された第1のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける前記ワイヤレスデバイス(12)からの初期アップリンク送信を同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの一部として受信し、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMをサポートしないMCSテーブルを使用するように設定された第2のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける前記ワイヤレスデバイス(12)からの再送信を前記同期HARQプロセスの一部として受信するように動作可能な設定モジュール(40−1)を備える、ネットワークノード(14)であって、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットが、別個のアップリンク電力制御のための2つ以上のアップリンクサブフレームセットであり、
前記再送信は、前記初期アップリンク送信用に設定されたのと同じ送信パラメータを使用する、ネットワークノード(14)。
2つ以上のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンクサブフレームセットごとに別個の設定を取得することであって、前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットのアップリンクサブフレームセットごとに、前記アップリンクサブフレームセットの前記別個の設定は、アップリンク256直交振幅変調(QAM)のための変調符号化方式(MCS)テーブルを使用するための設定である、取得することと、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットのうちの1つに対するアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するための前記別個の設定に従って、前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットのうちの1つのサブフレームにおける初期アップリンク送信を同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの一部として送信することと、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMをサポートしないMCSテーブルを使用するように設定された第2のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける再送信を前記同期HARQプロセスの一部として送信することと
を備える、ワイヤレスデバイス(12)の動作方法であって、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットが、別個のアップリンク電力制御のための2つ以上のアップリンクサブフレームセットであり、
前記再送信は、前記初期アップリンク送信用に設定されたのと同じ送信パラメータを使用する、ワイヤレスデバイス(12)の動作方法。
2つ以上のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンクサブフレームセットごとに別個の設定を取得するように動作可能である取得モジュール(28−1)であって、前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットのアップリンクサブフレームセットごとに、前記アップリンクサブフレームセットの前記別個の設定が、アップリンク256直交振幅変調(QAM)のための変調符号化方式(MCS)テーブルを使用するための設定である、取得モジュールと、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットのうちの1つに対するアップリンク256QAMのための前記MCSテーブルを使用するための前記別個の設定に従って、前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットのうちの前記1つのサブフレームにおける初期アップリンク送信を同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの一部として送信し、
前記ワイヤレスデバイス(12)がアップリンク256QAMをサポートしないMCSテーブルを使用するように設定された第2のアップリンクサブフレームセット内のサブフレームにおける再送信を前記同期HARQプロセスの一部として送信するように動作可能である送信モジュール(28−2)と
を備える、ワイヤレスデバイス(12)であって、
前記2つ以上のアップリンクサブフレームセットが、別個のアップリンク電力制御のための2つ以上のアップリンクサブフレームセットであり、
前記再送信は、前記初期アップリンク送信用に設定されたのと同じ送信パラメータを使用する、ワイヤレスデバイス(12)。
【背景技術】
【0003】
Long−Term Evolution(LTE)は、ダウンリンクにおいて直交周波数分割多重(OFDM)を、またアップリンクにおいて離散フーリエ変換(DFT)拡散OFDMを使用する。したがって、基本LTEダウンリンク物理リソースは、
図1に示されるように、時間−周波数グリッドとして見られ得、各リソースエレメントが1つのOFDMシンボル間隔中に1つのOFDMサブキャリアに対応する。
【0004】
時間領域において、LTEダウンリンク送信は、10ミリ秒(ms)の無線フレームに編成され、各無線フレームは、
図2に示されるように、長さT
subframe=1msの10個の等しいサイズのサブフレームからなる。
【0005】
さらに、LTEにおけるリソース割振りは、典型的にはリソースブロックに関して記述され、リソースブロックは時間領域において1つのスロット(0.5ms)に対応し、周波数領域において12個の連続した副搬送波に対応する。時間方向(1.0ms)における2つの隣接するリソースブロックのペアは、リソースブロックペアとして知られている。リソースブロックは、周波数領域において、システム帯域幅の一端から0で始まる番号が付けられる。
【0006】
仮想リソースブロック(VRB)と物理リソースブロック(PRB)の概念がLTEに導入されている。ユーザ機器(UE)への実際のリソース割振りは、VRBペアに関して行われる。リソース割振りには、局所型と分散型との2種類がある。局所化されたリソース割振りにおいては、VRBペアはPRBペアに直接マッピングされるため、2つの連続した局所化されたVRBも周波数領域において連続したPRBとして配置される。一方、分散型VRBは、周波数領域において連続したPRBにマッピングされないため、これらの分散型VRBを使用して送信されるデータチャネルに周波数ダイバーシティを提供する。
【0007】
ダウンリンク送信は動的にスケジューリングされ、すなわち、各サブフレームにおいて、基地局は、現在のダウンリンクサブフレームにおいて、どの端末にデータが送信されるか、およびどのリソースブロックにデータが送信されるかに関する制御情報を送信する。この制御シグナリングは、通常、各サブフレーム内の最初の1つ、2つ、3つ、または4つのOFDMシンボルにおいて送信され、番号n=1、2、3、または4は、制御フォーマットインジケータ(CFI)として知られている。ダウンリンクサブフレームはまた、受信機に知られており、たとえば制御情報のコヒーレント復調に使用される、共通の参照シンボルを含む。制御としてCFI=3のOFDMシンボルを有するダウンリンクシステムが
図3に示されている。
【0008】
LTEリリース11以降では、拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)上でリソース割当てもスケジューリングされ得る。リリース8からリリース10では、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のみが利用可能である。
【0009】
ノード、たとえばLTEなどのセルラーシステム内のUEからの送受信は、周波数領域または時間領域(または、それらの組合せ)内で多重化され得る。
図4は、周波数分割複信(FDD)および時分割複信(TDD)を示す。FDDは、ダウンリンク送信およびアップリンク送信が、異なる、十分に分離された周波数帯域で行われることを意味する。TDDは、ダウンリンク送信およびアップリンク送信が、異なる、重複しないタイムスロットにおいて行われることを意味する。したがって、TDDはペアになっていないスペクトルにおいて動作することができるが、FDDはペアのスペクトルを必要とする。
【0010】
典型的には、通信システムにおいて送信された信号の構造は、フレーム構造の形態で編成される。たとえば、LTEは、
図5に示されるように、無線フレームあたり長さ1ミリ秒の10個の等しいサイズのサブフレームを使用する。
図5の上部に示されるように、FDD動作の場合、アップリンク送信(f
UL)用とダウンリンク送信(f
DL)用の2つの搬送波周波数が存在する。少なくともセルラー通信システムにおけるUE(すなわち、端末)に関して、FDDは、全二重または半二重のいずれかであり得る。全二重の場合、UEは同時に送受信することができるが、半二重動作の場合、UEは同時に送受信することができない。しかしながら、半二重動作において、基地局は同時に受信/送信することが可能であり、たとえば、一方のUEから受信している間に同時に他方のUEに送信する。LTEにおいては、半二重UEは、特定のサブフレームにおいて明示的に送信を指示されている場合を除いて、ダウンリンクにおいて監視/受信している。
【0011】
図5の下部に示されるように、TDD動作の場合、単一の搬送波周波数のみが存在し、アップリンク送信およびダウンリンク送信は、常にセル単位で時間的に分離される。同じ搬送波周波数がアップリンク送信およびダウンリンク送信に使用されるので、基地局とUEの両方が、送信から受信に、およびその逆に切り替える必要がある。任意のTDDシステムの本質的な態様は、ダウンリンク送信もアップリンク送信も発生しない十分に大きなガード時間の可能性を提供することである。これは、アップリンク送信とダウンリンク送信との間の干渉を回避するために必要とされる。LTEの場合、このガード時間は、ダウンリンク部分(ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS))、ガード期間(GP)、およびアップリンク部分(アップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS))の3つの部分に分割される、スペシャルサブフレーム(サブフレーム1、および、場合によってはサブフレーム6)によって提供される。残りのサブフレームは、アップリンク送信またはダウンリンク送信に割り振られる。
【0012】
TDDは、異なるダウンリンク設定/アップリンク設定によって、アップリンク送信およびダウンリンク送信にそれぞれ割り振られるリソースの量に関して、異なる非対称性を可能にする。LTEにおいては、
図6に示されるように、7つの異なる設定が存在する。以下の説明において、「ダウンリンクサブフレーム」は、ダウンリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームのいずれかを意味することができる点に留意されたい。
【0013】
異なるセル間のダウンリンク送信とアップリンク送信との間の重大な干渉を回避するために、隣接セルは同じダウンリンク設定/アップリンク設定を有するべきである。これが行われない場合、
図7に示されるように、1つのセル内のアップリンク送信は、隣接セル内のダウンリンク送信を干渉する場合がある(逆も同様)。したがって、ダウンリンク/アップリンクの非対称性は、典型的にはセル間で変化することはできないが、システム情報の一部としてシグナリングされ、長期間にわたって固定されたままである。
【0014】
LTEにおいて、増分冗長性を有するハイブリッド自動再送要求(HARQ)が使用される。コードワードの同じ部分を再送信する代わりに、異なる冗長バージョンが再送信され、チェイス合成よりも余分な利得が得られる。完全なバッファが受信機側で利用可能であり、その結果、コードワード全体の受信されたソフト値が記憶され得ることが理想的である。しかしながら、UEの複雑さおよびコストの問題のために、UEにおけるソフトバッファサイズは限られている。より高いレートの送信(より大きいコードワードが送信機から送信される)の場合、UEは、限られたバッファ容量しか有し得ず、完全なコードワードを記憶することができない。したがって、エボルブドノードB(eNB)とUEはソフトバッファのサイズについて同じ理解を有しなければならず、さもないと、eNBは、UEが記憶できない符号化ビットを送信する場合があり、または、UEが受信した符号化ビットが他のビットであることが分からず、UEが記憶するビットと混同してしまう。
【0015】
図8は、完全なコードワードと、UEが記憶できるソフトビットの数とを示す。eNBとUEがソフトバッファのサイズについて同じ理解を有する場合、eNBは、UEが記憶できない符号化ビットを決して送信しない。代わりに、eNBは、UEによって記憶されたそれらの符号化ビットのみを取り、それらのビットを(再)送信に使用する。これは、
図9に示される循環バッファによって示され得る。完全な円は、ソフトバッファのサイズに対応し、コードワード全体には対応しない点に留意することが重要である。第1の送信では、コードレートに応じて、いくつかの/すべてのシステマティックビット、および1つもない/いくつかのパリティビットが送信される。再送信においては、開始位置が変更され、周囲の別の部分に対応するビットが送信される。
【0016】
リリース8 LTE FDDにおいては、各UEは、コンポーネント搬送波あたり最大8つのHARQプロセスを有し、各HARQプロセスは、デュアルコードワード多入力多出力(MIMO)送信をサポートするために最大2つのサブプロセスを含むことができる。リリース8 LTEにおける設計は、利用可能なソフトバッファを、設定された数のHARQプロセスに等しく分割することである。分割されたソフトバッファの各部分は、受信したコードワードのソフト値を記憶するために使用され得る。デュアルコードワードMIMO送信の場合、分割されたソフトバッファは、2つの受信したコードワードのソフト値を記憶するために、さらに等しく分割される。
【0017】
より具体的には、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術仕様書(TS)36.212バージョン9.0.0、セクション5.1.4.1.2「Bit collection,selection and transmission」において、ソフトバッファサイズ割振りは以下のようにプロビジョニングされる。
r番目の符号化ブロックの長さK
w=3K
Πの循環バッファは、以下のように生成される。
k=0,...,の場合、K
Π−1
k=0,...,の場合、K
Π−1
k=0,...,の場合、K
Π−1
トランスポートブロックのソフトバッファサイズをN
IRビットで表し、r番目のコードブロックのソフトバッファサイズをN
cbビットで表す。サイズN
cbは以下のように取得され、ここで、Cはセクション5.1.2において計算されたコードブロックの数である。
−
ダウンリンクターボ符号化トランスポートチャネルの場合
−N
cb=K
w アップリンクターボ符号化トランスポートチャネルの場合
上式で、N
IRは以下に等しい:
上式で、
N
softはソフトチャネルビットの総数[4]である。
[3]のセクション7.1に規定されるように、送信モード3、4、または8に基づいてPDSCH送信を受信するようにUEが設定されている場合、K
MIMOは2に等しく、そのように設定されていない場合、1に等しい。
M
DL_HARQは、[3]のセクション7に規定されるように、DL HARQプロセスの最大数である。
M
limitは8に等しい定数である。
【0018】
単一コードワード送信モードのソフトバッファ割振りが
図10に示されている。コードワードごとに予約されたバッファがあることが分かる。デュアルコードワード送信モードのソフトバッファ割振りが
図11に示されている。コードワードごとに予約されたバッファは前の動作の場合の半分にすぎないことが分かる。ソフトバッファ制限の問題は、デュアルコードワードMIMO送信動作において特に深刻であることは明らかである。この制限は、増分冗長性再送信からのソフト合成利得の有効性を低下させる。
【0019】
LTEリリース12における、拡張された干渉緩和およびトラフィック適合(eIMTA)の導入により、複数のアップリンクサブセットが導入された。アップリンクサブフレームセットの電力制御パラメータは、異なる干渉条件の間の動作を可能にするために、異なる電力制御パラメータによって個別に設定され得る。
【0020】
3GPP TS 36.213 V13.0.0のセクション5.1.1からの以下の抜粋は、アップリンク電力制御の特定の態様を説明している。抜粋に示されているように、電力制御パラメータは、異なる干渉条件を取り扱うために、異なるアップリンクサブフレームセットに対して別個に設定されている。
5.1.1 物理アップリンク共有チャネル
[...]
アップリンク電力制御は、異なるアップリンク物理チャネルの送信電力を制御する。
[...]
5.1.1.1 UEの挙動
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のためのUE送信電力の設定は、以下のように規定される。
UEがサービングセルcに対して同時PUCCHなしでPUSCHを送信する場合、サービングセルcに対するサブフレームiにおけるPUSCH送信のためのUE送信電力P
PUSCH,c(i)は、以下のように与えられる。
[dBm]
UEがサービングセルcに対してPUCCHと同時にPUSCHを送信する場合、サービングセルcに対するサブフレームiにおけるPUSCH送信のためのUE送信電力P
PUSCH,c(i)は、以下のように与えられる。
[dBm]
UEがサービングセルcに対してPUSCHを送信していない場合、PUSCHのDCIフォーマット3/3Aで受信されたTPCコマンドの蓄積のために、UEは、サービングセルcに対するサブフレームiにおけるPUSCH送信のためのUE送信電力P
PUSCH,c(i)が以下のように計算されると仮定するものとする。
P
PUSCH,c(i)=min{P
CMAX,c(i),P
O_PUSCH,c(1)+α
c(1)・PL
c+f
c(i)}[dBm]
上式で、
−P
CMAX,c(i)は、サービングセルcに対してサブフレームiにおける[6]において規定された、設定されたUE送信電力であり、
はP
CMAX,c(i)の線形値である。UEがサービングセルcに対するサブフレームiにおいてPUSCHなしでPUCCHを送信する場合、PUSCHのDCIフォーマット3/3Aで受信したTPCコマンドの蓄積のために、UEは、副項5.1.2.1によって与えられるようにP
CMAX,c(i)を仮定するものとする。UEがサービングセルcに対するサブフレームiにおいてPUCCHとPUSCHを送信しない場合、PUSCHのDCIフォーマット3/3Aで受信したTPCコマンドの蓄積のために、UEは、MPR=0dB、A−MPR=0dB、P−MPR=0dB、および□TC=0dBと仮定してP
CMAX,c(i)を計算するものとし、上式で、MPR、A−MPR、P−MPR、および□TCは[6]において規定されている。
−
は、副項5.1.2.1において規定されたP
PUCCH(i)の線形値である。
−M
PUSCH,c(i)はサブフレームiおよびサービングセルcに対して有効なリソースブロックの数で表されるPUSCHリソース割当ての帯域幅である。
−UEが、サービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定され、またサブフレームiが、上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、
−j=0の場合、P
O_PUSCH,c(0)=P
O_UE_PUSCH,c,2(0)+P
O_NOMINAL_PUSCH,c,2(0)であり、上式で、j=0は、半永続的許可に対応するPUSCH(再)送信に使用される。P
O_UE_PUSCH,c,2(0)およびP
O_NOMINAL_PUSCH,c,2(0)は、サービングセルcごとに、それぞれ上位層によって提供される、パラメータp0−UE−PUSCH−Persistent−SubframeSet2−r12およびp0−NominalPUSCH−Persistent−SubframeSet2−r12である。
−j=1の場合、P
O_PUSCH,c(1)=P
O_UE_PUSCH,c,2(1)+P
O_NOMINAL_PUSCH,c,2(1)であり、上式で、j=1は、動的にスケジューリングされた許可に対応するPUSCH(再)送信に使用される。P
O_UE_PUSCH,c,2(1)およびP
O_NOMINAL_PUSCH,c,2(1)は、サービングセルcに対して、それぞれ上位層によって提供される、パラメータp0−UE−PUSCH−SubframeSet2−r12およびp0−NominalPUSCH−SubframeSet2−r12である。
−j=2の場合、P
O_PUSCH,c(2)=P
O_UE_PUSCH,c(2)+P
O_NOMINAL_PUSCH,c(2)であり、上式で、P
O_UE_PUSCH,c(2)=0およびP
O_NOMINAL_PUSCH,c(2)=P
O_PRE+Δ
PREAMBLE_Msg3であり、上式で、パラメータpreambleInitialReceivedTargetPower[8](P
O_PRE)およびΔ
PREAMBLE_Msg3は、サービングセルcに対して上位層からシグナリングされ、上式で、j=2はランダムアクセス応答許可に対応するPUSCH(再)送信に使用される。
そうではない場合、
−P
O_PUSCH,c(j)は、j=0および1の上位層から提供されるコンポーネントP
O_NOMINAL_PUSCH,c(j)と、サービングセルcに対してj=0および1の上位層から提供されるコンポーネントP
O_UE_PUSCH,c(j)との合計からなるパラメータである。半永続的許可に対応するPUSCH(再)送信の場合、j=0であり、動的にスケジューリングされた許可に対応するPUSCH(再)送信の場合、j=1であり、ランダムアクセス応答許可に対応するPUSCH(再)送信の場合、j=2である。P
O_UE_PUSCH,c(2)=0およびP
O_NOMINAL_PUSCH,c(2)=P
O_PRE+Δ
PREAMBLE_Msg3であり、上式で、パラメータpreambleInitialReceivedTargetPower[8](P
O_PRE)およびΔ
PREAMBLE_Msg3は、サービングセルcに対する上位層からシグナリングされる。
−UEがサービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定され、またサブフレームiが、上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、
−j=0または1の場合、α
c(j)=α
c,2∈{0,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1}である。α
c,2は、サービングセルcごとの上位層によって提供されるパラメータalpha−SubframeSet2−r12である。
−j=2の場合、α
c(j)=1である。
そうではない場合、
−j=0または1の場合、α
c∈{0,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1}は、サービングセルcに対して上位層によって提供される3ビットパラメータである。j=2の場合、α
c(j)=1である。
−PL
cは、dBにおいてサービングセルcに対してUEにおいて計算されたダウンリンクパスロス推定値であり、また、PL
c=referenceSignalPower−上位層フィルタリングRSRPであり、上式で、referenceSignalPowerは上位層によって提供され、RSRPは参照サービングセルに対して[5]において規定され、上位層のフィルタ設定は参照サービングセルに対して[11]において規定される。
−サービングセルcがプライマリセルを含むTAGに属する場合、プライマリセルのアップリンクに対して、プライマリセルは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用される。セカンダリセルのアップリンクの場合、[11]において規定された上位層パラメータpathlossReferenceLinkingによって設定されたサービングセルは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用される。
−サービングセルcがPSCellを含むTAGに属する場合、PSCellのアップリンクに対して、PSCellは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用され、PSCell以外のセカンダリセルのアップリンクの場合、[11]において規定された上位層パラメータpathlossReferenceLinkingによって設定されたサービングセルは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用される。
−サービングセルcがプライマリセルまたはPSCellを含まないTAGに属する場合、サービングセルcは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用される。
−K
s=1.25の場合は、
−
であり、K
s=0の場合は0であり、上式で、K
sは、サービングセルcごとの上位層によって提供されるパラメータdeltaMCS−Enabledによって与えられる。サービングセルcごとのBPREおよび
は、以下の通り計算される。送信モード2の場合、K
s=0である。
−UL−SCHデータなしにPUSCHを介して送信された制御データの場合、BPRE=O
CQI/N
REであり、他の場合、
である。
−上式で、Cはコードブロックの数であり、K
rはコードブロックrのサイズであり、O
CQIはCRCビットを含むCQI/PMIビットの数であり、N
REは
として決定されたリソースエレメントの数であり、上式で、C、K
r、
および、
は、[4]において規定される。
−UL−SCHデータなしにPUSCHを介して送信された制御データの場合、
であり、他の場合は1である。
−δ
PUSCH,cは、TPCコマンドとも呼ばれる補正値であり、サービングセルcに対してDCIフォーマット0/4を有するPDCCH/EPDCCHに含まれるか、またはCRCパリティビットがTPC−PUSCH−RNTIでスクランブルされたDCIフォーマット3/3Aを有するPDCCH内の他のTPCコマンドと共同で符号化される。UEがサービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定され、またサブフレームiが、上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、サービングセルcに対する現在のPUSCH電力制御調整状態はf
c,2(i)によって与えられ、UEはP
PUSCH,c(i)を決定するために、f
c(i)の代わりにf
c,2(i)を使用するものとする。それ以外の場合、サービングセルcに対する現在のPUSCH電力制御調整状態はf
c(i)によって与えられる。f
c,2(i)およびf
c(i)は、以下によって規定される:
−f
c(i)=f
c(i−1)+δ
PUSCH,c(i−K
PUSCH)、および、上位層によって提供されるパラメータAccumulation−enabledに基づいて蓄積が可能である場合、または、TPCコマンドδ
PUSCH,cがサービングセルcに対してDCIフォーマット0を有するPDCCH/EPDCCHに含まれ、臨時C−RNTIによってCRCがスクランブルされる場合、f
c,2(i)=f
c,2(i−1)+δ
PUSCH,c(i−K
PUSCH)である
−上式で、δ
PUSCH,c(i−K
PUSCH)は、DCIフォーマット0/4を有するPDCCH/EPDCCH、またはサブフレームi−K
PUSCH上にDCIフォーマット3/3Aを有するPDCCHでシグナリングされ、f
c(0)は蓄積リセット後の最初の値である。
−K
PUSCHの値は、
−FDDまたはFDD−TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ1の場合、K
PUSCH=4であり、
−TDDの場合、UEが2つ以上のサービングセルで設定され、少なくとも2つの設定されたサービングセルのTDD UL/DL設定が同じでない場合、または、UEが少なくとも1つのサービングセルについてパラメータEIMTA−MainConfigServCell−r12で設定されるか、FDD−TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ2の場合、「TDD UL/DL設定」は、サービングセルcに対するUL参照UL/DL設定(副項8.0において規定された)を指す。
−TDD UL/DL設定1−6の場合、K
PUSCHは、表5.1.1.1−1において与えられる
−TDD UL/DL設定0の場合、
−ULインデックスのLSBが1に設定されたDCIフォーマット0/4のPDCCH/EPDCCHでサブフレーム2または7におけるPUSCH送信がスケジューリングされる場合、K
PUSCH=7であり、
−他のすべてのPUSCH送信については、K
PUSCHは表5.1.1.1−1において与えられる。
−サービングセルcの場合、UEは、SPS C−RNTIのためのUEのC−RNTIまたはDCIフォーマット0を有するDCIフォーマット0/4のPDCCH/EPDCCH、および、DRX中またはサービングセルcが非アクティブ化されている場合を除いて、各サブフレーム内にこのUEのTPC−PUSCH−RNTIを有するDCIフォーマット3/3AのPDCCHを復号しようとする。
−サービングセルcに対するDCIフォーマット0/4と、DCIフォーマット3/3Aの両方が同じサブフレームで検出された場合、UEはDCIフォーマット0/4において提供されるδ
PUSCH,cを使用するものとする。
−サービングセルcに対してTPCコマンドが復号されないか、DRXが発生するか、またはiがTDDまたはFDD−TDD内のアップリンクサブフレームではなく、サービングセルcフレーム構造タイプ2でもないサブフレームの場合、δ
PUSCH,c=0dBである。
−DCIフォーマット0/4を有するPDCCH/EPDCCH上でシグナリングされたδ
PUSCH,cdB蓄積値は、表5.1.1.1−2において与えられる。DCIフォーマット0を有するPDCCH/EPDCCHがSPSアクティベーションまたはリリースPDCCH/EPDCCHとして検証された場合、δ
PUSCH,cは0dBである。
−DCIフォーマット3/3Aを有するPDCCH上でシグナリングされたδ
PUSCH dB蓄積値は、上位層によって提供されるパラメータTPC−Indexによって決定されるように、表5.1.1.1−2において与えられるSET1、または表5.1.1.1−3において与えられるSET2の1つである。
−UEがサービングセルcに対してP
CMAX,c(i)に到達した場合、サービングセルcに対する正のTPCコマンドは蓄積されないものとする
−UEが最小電力に到達した場合、負のTPCコマンドは蓄積されないものとする
−UEがサービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定されていない場合、UEは、蓄積をリセットするものとする
−サービングセルcに対して、P
O_UE_PUSCH,c値が上位層によって変更される場合
−サービングセルcに対して、UEがサービングセルcに対するランダムアクセス応答メッセージを受信する場合
−UEが、サービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定されている場合、
−UEは、サービングセルcに対するf
c(*)に対応する蓄積をリセットするものとする
−P
O_UE_PUSCH,c値が上位層によって変更される場合
−UEがサービングセルcに対するランダムアクセス応答メッセージを受信する場合
−UEは、サービングセルcに対するf
c,2(*)に対応する蓄積をリセットするものとする
−P
O_UE_PUSCH,c,2値が上位層によって変更される場合
−UEが、サービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定されている場合、
−サブフレームiが上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、f
c(i)=f
c(i−1)であり、
−サブフレームiが上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属さない場合、f
c,2(i)=f
c,2(i−1)である
−上位層によって提供されるパラメータAccumulation−enabledに基づいて、サービングセルcに対して蓄積が可能にされない場合、f
c(i)=δ
PUSCH,c(i−K
PUSCH)およびf
c,2(i)=δ
PUSCH,c(i−K
PUSCH)である
−上式で、δ
PUSCH,c(i−K
PUSCH)は、サブフレームi−K
PUSCH上のサービングセルcに対してDCIフォーマット0/4を有するPDCCH/EPDCCH上でシグナリングされる
−K
PUSCHの値は、
−FDDまたはFDD−TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ1の場合、K
PUSCH=4であり、
−TDDの場合、UEが2つ以上のサービングセルで設定され、少なくとも2つの設定されたサービングセルのTDD UL/DL設定が同じでない場合、または、UEが少なくとも1つのサービングセルについてパラメータEIMTA−MainConfigServCell−r12で設定されるか、FDD−TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ2の場合、「TDD UL/DL設定」は、サービングセルcに対するUL参照UL/DL設定(副項8.0によって規定された)を指す。
−TDD UL/DL設定1−6の場合、K
PUSCHは、表5.1.1.1−1において与えられる。
−TDD UL/DL設定0の場合、
−ULインデックスのLSBが1に設定されたDCIフォーマット0/4のPDCCH/EPDCCHでサブフレーム2または7におけるPUSCH送信がスケジューリングされる場合、K
PUSCH=7であり、
−他のすべてのPUSCH送信については、K
PUSCHは表5.1.1.1−1において与えられる。
−DCIフォーマット0/4を有するPDCCH/EPDCCH上でシグナリングされたδ
PUSCH,cdB絶対値は、表5.1.1.1−2において与えられる。DCIフォーマット0を有するPDCCH/EPDCCHがSPSアクティベーションまたはリリースPDCCH/EPDCCHとして検証された場合、δ
PUSCH,cは0dBである。
−サービングセルcに対してDCIフォーマット0/4を有するPDCCH/EPDCCHが復号されないか、DRXが発生するか、またはiがTDDまたはFDD−TDD内のアップリンクサブフレームではなく、サービングセルcフレーム構造タイプ2でもないサブフレームの場合、f
c(i)=f
c(i−1)およびf
c,2(i)=f
c,2(i−1)である。
−UEが、サービングセルcに対して上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated−v12x0で設定されている場合、
−サブフレームiが上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、f
c(i)=f
c(i−1)であり、
−サブフレームiが上位層パラメータtpc−SubframeSet−r12によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属さない場合、f
c,2(i)=f
c,2(i−1)である。
−f
c(*)の両方のタイプ(蓄積または現在の絶対値)の場合、第1の値は次のように設定される。
−上位層によってP
O_UE_PUSCH,c値が変更され、サービングセルcがプライマリセルである場合、またはP
O_UE_PUSCH,c値が上位層によって受信され、サービングセルcがセカンダリセルである場合、
−f
c(0)=0
−そうではない場合、
−UEがサービングセルcに対するランダムアクセス応答メッセージを受信した場合
−f
c(0)=ΔP
rampupc+δ
msg2,c 上式で、
δ
msg2,cは、サービングセルcにおいて送信されるランダムアクセスプリアンブルに対応するランダムアクセス応答において示されるTPCコマンドであり(副項6.2参照)、
また、ΔP
rampuprequested,cは、上位層によって提供され、サービングセルcにおける最初のプリアンブルから最後のプリアンブルまで上位層によって要求される全電力ランプアップに対応し、M
PUSCH,c(0)は、サービングセルcにおける第1のPUSCH送信のサブフレームに有効なリソースブロックの数で表されるPUSCHリソース割当ての帯域幅であり、Δ
TF,c(0)は、サービングセルcにおける第1のPUSCH送信の電力調整である。
−P
O_UE_PUSCH,c,2値がサービングセルcに対する上位層によって受信される場合、
−f
c,2(0)=0
表5.1.1.1-1:TDD設定0〜6のK
PUSCH
表5.1.1.1-2:DCIフォーマット0/3/4におけるTPCコマンドフィールドの絶対値と蓄積δ
PUSCH,c値へのマッピング
表5.1.1.1-3:DCIフォーマット3AにおけるTPCコマンドフィールドの蓄積δ
PUSCH,c値へのマッピング
UEがSCGまたはPUCCH−SCellで設定されておらず、UEの総送信電力が
を超過する場合、UEは、サブフレームiにおけるサービングセルcに対して
をスケーリングし、その結果、条件
が満たされ、
はP
PUCCH,c(i)の線形値であり、
はP
PUSCH,c(i)の線形値であり、
は、サブフレームi内の[6]において規定されるUE合計設定最大出力電力P
CMAXの線形値であり、w(i)はサービングセルcに対する
のスケーリングファクタであり、0≦w(i)≦1である。サブフレームiにおいてPUCCH送信がない場合、
である。UEがSCGまたはPUCCH−Scellで設定されておらず、またUEがサービングセルj上のUCIによるPUSCH送信と、残りのサービングセルのいずれかにおいてUCIなしのPUSCHとを有し、UEの総送信電力が
を超える場合、UEは、サブフレームiにおいてUCIなしのサービングセルに対する
をスケーリングし、したがって、条件
が満たされ、上式で、
は、UCIを有するセルに対するPUSCH送信電力であり、w(i)はUCIなしのサービングセルcに対する
のスケーリングファクタである。この場合、
およびUEの総送信電力が依然として
を超えない限り、
に電力スケーリングは適用されない。
SCGまたはPUCCH−SCellで設定されていないUEの場合、w(i)>0であればw(i)値はサービングセル全体で同じであるが、特定のサービングセルw(i)は0であり得る点に留意されたい。
UEがSCGまたはPUCCH−SCellで設定されておらず、UEがサービングセルj上のUCIによる同時PUCCHおよびPUSCH送信、ならびに残りのサービングセルのいずれかにおいてUCIなしのPUSCH送信を有する場合、また、UEの総送信電力が
を超過する場合、UEは
および
に従って、
を取得する。
UEがSCGまたはPUCCH−SCellで設定されていない場合、また、
−UEが複数のTAGで設定されている場合、およびTAG内の所与のサービングセルに関するサブフレームi上のUEのPUCCH/PUSCH送信が、別のTAG内の異なるサービングセル用のサブフレームi+1上のPUSCH送信の第1のシンボルの一部と重複する場合、UEは、任意の重複した部分上のP
CMAXを超えないように、その総送信電力を調整するものとする。
−UEが複数のTAGで設定されている場合、およびTAG内の所与のサービングセルに関するサブフレームi上のUEのPUSCH送信が、別のTAG内の異なるサービングセル用のサブフレームi+1上のPUCCH送信の第1のシンボルの一部と重複する場合、UEは、任意の重複した部分上のP
CMAXを超えないように、その総送信電力を調整するものとする。
−UEが複数のTAGで設定されている場合、およびTAG内の所与のサービングセルに関するサブフレームi上のシンボル内のUEのSRS送信が、同一または別のTAG内の異なるサービングセル用のサブフレームiまたはサブフレームi+1上のPUCCH/PUSCH送信と重複する場合、UEは、その総送信電力がシンボルの任意の重複した部分上のP
CMAXを超えた場合、SRSをドロップするものとする。
−UEが複数のTAGおよび3つ以上のサービングセルで設定されている場合、および所与のサービングセルに関するサブフレームi上のシンボル内のUEのSRS送信が、異なるサービングセル用のサブフレームi上のSRS送信と重複し、別のサービングセル用のサブフレームiまたはサブフレームi+1上のPUSCH/PUCCH送信と重複する場合、UEは、総送信電力がシンボルの任意の重複した部分上のP
CMAXを超えた場合、SRS送信をドロップするものとする。
−UEが複数のTAGで設定されている場合、UEは、異なるTAGに属する異なるサービングセルのサブフレーム上のシンボル内のSRS送信と並行して第2のサービングセルにおけるPRACHを送信するように上位層によって要求されるとき、総送信電力がシンボル内の任意の重複した部分上のP
CMAXを超えた場合、SRSをドロップするものとする。
−UEが複数のTAGで設定されている場合、UEは、異なるTAGに属する異なるサービングセル内のPUSCH/PUCCHと並行して、第2のサービングセルにおけるPRACHを送信するように、上位層によって要求されるとき、その総送信電力が重複した部分上のP
CMAXを超えないようにPUSCH/PUCCHの送信電力を調整するものとする。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下に述べる実施形態は、当業者が実施形態を実施することを可能にする情報を表し、実施形態を実施する最良の形態を示す。添付の図面に照らして以下の説明を読むと、当業者は本開示の概念を理解し、本明細書において特に言及されないこれらの概念の適用を認識するであろう。これらの概念および適用は、本開示の範囲および添付の特許請求の範囲に含まれることが理解されるべきである。
【0043】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、Long−Term Evolution(LTE)拡張ライセンスアシストアクセス(LAA)for LTEのアップリンク容量拡張に関する作業を開始した(たとえば、RP−160664、New Work Item on Uplink Capacity Enhancements for LTE enhanced LAA for LTE,3GPP RAN WG #71;Ericsson,CMCCを参照)。これらのアップリンク拡張の一部として、アップリンク256直交振幅変調(256QAM)のサポートが提供される。
【0044】
LTEリリース12における拡張された干渉緩和およびトラフィック適合(eIMTA)の導入により、複数のアップリンクサブセットが導入された。アップリンクサブフレームセットの電力制御パラメータは、異なる干渉条件の間の動作を可能にするために、異なる電力制御パラメータによって個別に設定され得る。これは、異なるアップリンクサブフレームセットにおける異なる干渉条件の可能性のために、アップリンクにおける256QAMの使用に影響を与える。たとえば、アップリンクサブフレームセットのうちの1つの干渉条件は、そのアップリンクサブフレームセットにおいて256QAMを利用することが困難になる可能性があり、一方、別のアップリンクサブフレームセットにおける干渉条件は、そのアップリンクサブフレームセットにおいて256QAMを利用することが可能になる可能性がある。したがって、アップリンク256QAMが利用されているか否かに関して、サブフレームセットごとに個別にユーザ機器(UE)を設定できることは有益であり得る。本明細書で開示される実施形態は、アップリンク電力制御サブフレームセットごとに別個にアップリンク256QAMのための変調符号化方式(MCS)テーブルの使用を設定することを提案する。
【0045】
これに関して、ワイヤレスデバイスがアップリンク256QAMを使用できるか否かに関して、アップリンクサブフレームセットごとに個別に(すなわち、別個に)ワイヤレスデバイス(たとえば、UE)を設定するためのシステムおよび方法が本明細書に開示される。言い換えれば、アップリンク(たとえば、電力制御)サブフレームセットごとに別個にアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの使用を設定するためのシステムおよび方法が本明細書に開示される。たとえば、干渉条件が256QAMを利用することを可能にするアップリンクサブフレームセットにおいて、UEはアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定される。反対に、干渉条件が256QAMを利用することが困難になる別のアップリンクサブフレームセットでは、UEはアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用しないように設定される(たとえば、UEは、アップリンク256QAMをサポートしていない別のMCSテーブルを使用するように設定される)。
【0046】
記載された実施形態は、従来の手法の特定の欠点を認識して生成される。UEが異なるアップリンクサブフレームセットで設定されている従来の手法では、エボルブドノードB(eNB)は、送信を受信するときに異なるサブフレームセット内の異なる干渉レベルに遭遇し得る。補償するために、UEは、セットのうちの少なくとも1つにおいてより高い電力を使用し得る。この文脈において生じる問題は、干渉レベルにより、セットのうちの1つにおいて256QAMを使用することが不可能になる場合があるか、または性能が著しく低下することである。
【0047】
したがって、いくつかの実施形態は、UE内のアップリンクサブフレームセットごとに別個にアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを設定する。eNBは、信号対干渉および雑音比(SINR)がアップリンク256QAMを復号するために十分ではないと仮定して、最適化された復号化を採用し得る。本明細書に記載されるこれらのおよび他の実施形態は、より多くのアップリンクサブフレームが256QAMを使用することを可能にし、アップリンクデータレートを潜在的に増加させることができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、UEは、アップリンクにおいて256QAMを含むMCSテーブルを使用することが可能かどうかに関して、アップリンクサブフレームセットごとに別個に設定される。同期HARQが適用される場合、以下の設定態様が初期送信に適用され、たとえば、新しいデータインジケータ(NDI)は1に等しい。アップリンク256QAM MCSで設定されたアップリンクサブフレームセットの一部ではないサブフレームにおいて、256QAMとともに最初に送信されたトランスポートブロックの再送信が行われる場合については、さらに後述する。非同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)が適用される場合、eNBは、アップリンク256QAMをサポートするMCSテーブルで設定され、一部はアップリンク256QAMをサポートしないMCSテーブルで設定されたサブフレームに使用されるHARQプロセスのセットを動作させることができる。
【0049】
いくつかの他の実施形態では、アップリンク256QAM送信の再送信は、より高い干渉を有するサブフレームセットの一部であるサブフレームにおいて発生する。代替案はまた、同じサブフレーム内でアップリンク256QAM送信の初期送信が行われることである。eNBは、より高い干渉を補償するために、以下のアクションのうちの1つまたは複数を行うことができる。
●所与の再送信のために、そのSINRターゲットによってターゲットとなるものよりも多くのリソースエレメントをスケジューリングする。
●符号化ビットを復号するプロセスにおいて、eNBは、変調シンボルから計算されたソフトビットの異なる信頼性のみを考慮することができる。たとえば、LTE 256QAMシンボルから、ソフト復調器によって8つのソフトビットが生成される。ソフトビットの第1のペアは、最も高い信頼性および強度を有する。次のペアは、順次信頼性および強度が次第に低くなる。1つの非限定的な実装形態では、受信機は、干渉の悪影響を低減するために、信頼性の低いビットのソフトビットをゼロに設定することができる。たとえば、4つの最も信頼性の低いビットがゼロに設定されている場合、受信機は受信信号を256QAMよりも干渉に耐性のある16QAMとして効果的に扱う。さらなる非限定的な実装形態では、受信機が(たとえば、復調参照シンボル内の残留誤差をチェックすることによって)実質的に高い干渉が存在すると推定する場合、受信機は、6つの最も信頼性の低いソフトビットをゼロに設定する(すなわち、信号を直角位相シフトキーイング(QPSK)として扱う)ことができ、または、すべてのソフトビットをゼロに設定する(それによって、高度に汚染された送信を廃棄する)。
○復号プロセスにおいては、これは初期送信のために考慮され得る。再送信のために、eNBは、上記のビットと、eNBに記憶された対応するソフトビットだけを組み合わせることを選択することができる。言い換えれば、初期アップリンク送信のために、eNBは、対応する信頼性を有するソフトビットを提供するためにソフト復調を実行し、低信頼性ソフトビットのうちの1つまたは複数をゼロに設定することができる。次いで、eNBは、対応する信頼性を有する再送信用のソフトビットを提供するために、再送信のためのソフト復調を実行し、低信頼性ソフトビットのうちの1つまたは複数をゼロに設定し、初期アップリンク送信のためのソフトビットと再送信のための対応するソフトビットとを組み合わせるか、再送信のための非ゼロソフトビットのみを初期アップリンク送信のための対応するソフトビットと組み合わせることができる。
【0050】
ビットを記憶する際に、eNBが初期送信または再送信を復号することに失敗した場合、eNBは、より信頼性の高いソフトビットのみを記憶する(および、信頼性の低いビットを廃棄する)ことを決定することができる。これは、予想される干渉レベルがより高いサブフレームにおいて送信が受信された場合に特に有用である。
【0051】
記載された実施形態は、任意の適切な通信規格をサポートし、任意の適切なコンポーネントを使用する、任意の適切なタイプの通信システムにおいて実装され得る。一例として、特定の実施形態は、
図12に示されるようなLTEネットワークにおいて実装され得る。
【0052】
図12を参照すると、通信ネットワーク10は、複数のワイヤレス通信デバイス12(たとえば、従来のUE、マシンタイプ通信(MTC)/マシンツーマシン(M2M)UE)と、複数の無線アクセスノード14(たとえば、eNBまたは他の基地局)とを備える。通信ネットワーク10は、セル16に編成され、セル16は、対応する無線アクセスノード14を介してコアネットワーク18に接続される。無線アクセスノード14は、ワイヤレス通信デバイス間、またはワイヤレス通信デバイスと別の通信デバイス(固定電話など)との間の通信をサポートするために適した任意の追加のエレメントとともに、ワイヤレス通信デバイス12(本明細書ではワイヤレスデバイス12とも呼ばれる)と通信することができる。
【0053】
図13は、限定されるものではないが、本開示のいくつかの実施形態による無線アクセスノード14などのネットワークノードの動作を示すフローチャートである。上述したように、ネットワークノードは、アップリンク(たとえば、電力制御)サブフレームセットごとに別個にアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するためのワイヤレスデバイス12を設定する(ステップ100)。たとえば、ネットワークノードは、あるアップリンクサブフレームセットについてアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するようにワイヤレスデバイス12を設定し、別のアップリンクサブフレームセットについてアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用しないようにワイヤレスデバイス12を設定し得る。上述したように、いくつかの実施形態では、アップリンクサブフレームセットは、アップリンクサブフレームセット内の異なる干渉条件に基づいてアップリンク電力制御パラメータが別個に設定され得るアップリンクサブフレームセットである。設定を提供するために、任意の適切な技法が使用され得るが、いくつかの実施形態では、ネットワークノードは無線アクセスノード14であり、設定は、たとえば無線リソース制御(RRC)シグナリングなどの制御シグナリングを介して提供される。任意で(破線によって示されるように)、ネットワークノードは、対応するアップリンクサブフレームセットに対するアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するためのワイヤレスデバイス12の設定に従って、サブフレーム内でワイヤレスデバイス12からアップリンク送信を受信する(ステップ102)。
【0054】
図14は、限定されるものではないが、本開示のいくつかの実施形態による
図12のワイヤレスデバイス12などのワイヤレスデバイスの動作を示すフローチャートである。上述したように、ワイヤレスデバイスは、アップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するためのアップリンク(たとえば、電力制御)サブフレームセットごとに別個の設定を取得する(ステップ200)。たとえば、ワイヤレスデバイスは、あるアップリンクサブフレームセットに対してアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定を取得してもよく、別のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用しないように別の設定を取得してもよい。上述したように、いくつかの実施形態では、アップリンクサブフレームセットは、アップリンクサブフレームセット内の異なる干渉条件に基づいてアップリンク電力制御パラメータが別個に設定され得るアップリンクサブフレームセットである。アップリンクサブフレームセットごとに別個の設定を取得するために、任意の適切な技法が使用され得るが、いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、たとえば、RRCシグナリングなどの制御シグナリングを介して、アップリンクサブフレームセットごとに別個の設定を受信する。任意で(破線によって示されるように)、ワイヤレスデバイスは、対応するアップリンクサブフレームセットのためにアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するために、ワイヤレスデバイス12の設定に従って、たとえば無線アクセスノード14にアップリンク送信をサブフレームにおいて送信する(ステップ202)。
【0055】
やはり上述したように、アップリンク256QAMのためのMCSテーブルの使用の別個の設定は、同期HARQまたは非同期HARQとともに使用され得る。当業者には理解されるように、同期HARQを使用する場合、ワイヤレスデバイス12は、知られている時間t
0において初期送信を送信し、その後、規定された時間t
1において初期送信のための肯定応答/否定応答(ACK/NASK)を受信し、ここで、LTE t
1=t
0+4ミリ秒(ms)である。ワイヤレスデバイス12がNACKを受信した場合、ワイヤレスデバイス12は、規定された時間t
2において再送信を送信し、ここで、LTE t
2=t
1+4msであり、HARQプロセスは、ワイヤレスデバイス12がACKを受信するまで、このように継続する。同期HARQの時に、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定されたアップリンクサブフレームセット内にあるサブフレームにおいて、初期送信が行われ得るという点で問題が発生するが、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用しないように設定された別のアップリンクサブフレームセット内にあるサブフレームにおいて、再送信が行われ得る。
【0056】
これに関して、
図15は本開示のいくつかの実施形態による、同期HARQとともにアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの使用の別個の設定の使用を示す。図示されているように、無線アクセスノード14は、上述したように、複数の(すなわち2つ以上の)アップリンクサブフレームセットに対して別個にワイヤレスデバイス12によるアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの使用を別個に設定する(ステップ300)。無線アクセスノード14は、当業者には理解されるように、アップリンクグラントをワイヤレスデバイス12に送信する(ステップ302)。この例では、アップリンクグラントは、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定されたアップリンクサブフレームセット内にあるサブフレームにおけるアップリンク送信のためのものである。同期HARQに従って、ワイヤレスデバイス12は、アップリンクグラントおよびアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの設定された使用に従って初期アップリンク送信を送信する(ステップ304)。
【0057】
無線アクセスノード14は、初期アップリンク送信を復号しようとする(ステップ306)。この例では、無線アクセスノード14は、初期アップリンク送信を首尾よく復号することができず、したがって、同期HARQ手順に従って予め規定された時間にワイヤレスデバイス12にNACKを送信する(ステップ308)。NACKを受信すると、ワイヤレスデバイス12は、同期HARQ手順に従って予め規定された時間に再送信を送信する(ステップ310)。この例では、同期HARQ手順の再送信に必要なタイミングは、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定されていないアップリンクサブフレームセット内にあるサブフレームに再送信を配置する。しかしながら、再送信は、初期送信用に設定されたのと同じ送信パラメータを使用する。これらの送信パラメータは、アップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用して初期送信用に決定された256QAMを含み得る。このように、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用しないように設定されたサブフレームにおいて再送信が行われたとしても、再送信は256QAMを使用し得る。無線アクセスノード14は、同期HARQ手順に従って再送信を復号しようとする(ステップ312)。同期HARQ手順は、たとえば、無線アクセスノード14が送信を首尾よく復号することができるまで、このように継続する。
【0058】
上述したように、再送信が送信されるサブフレーム内の潜在的に高い干渉を補償するために、上述したように、以下のアクションのうちの1つまたは複数が行われ得る。
●無線アクセスノード14は、再送信のために、そのSINRターゲットによってターゲットとなるものよりも多くのリソースエレメントをスケジューリングし得る。
●符号化ビットを復号するプロセスにおいて、無線アクセスノード14(すなわち、LTEのeNB)は、変調シンボルから計算されたソフトビットの異なる信頼性のみを考慮することができる。たとえば、LTE 256QAMシンボルから、ソフト復調器によって8つのソフトビットが生成される。ソフトビットの第1のペアは、最も高い信頼性および強度を有する。次のペアは、順次信頼性および強度が次第に低くなる。1つの非限定的な実装形態では、無線アクセスノード14における受信機は、干渉の悪影響を低減するために、信頼性の低いビットのソフトビットをゼロに設定することができる。たとえば、4つの最も信頼性の低いビットがゼロに設定されている場合、無線アクセスノード14における受信機は受信信号を256QAMよりも干渉に耐性のある16QAMとして効果的に扱う。さらなる非限定的な実装形態では、無線アクセスノード14における受信機が(たとえば、復調参照シンボル内の残留誤差をチェックすることによって)実質的に高い干渉が存在すると推定する場合、無線アクセスノード14における受信機は、6つの最も信頼性の低いソフトビットをゼロに設定する(すなわち、信号をQPSKとして扱う)ことができ、または、すべてのソフトビットをゼロに設定する(それによって、高度に汚染された送信を廃棄する)。
【0059】
ビットを記憶する際に、無線アクセスノード14が初期送信または再送信を復号することに失敗した場合、無線アクセスノード14は、より信頼性の高いソフトビットのみを記憶する(および、信頼性の低いビットを廃棄する)ことを決定することができる。これは、予想される干渉レベルがより高いサブフレームにおいて送信が受信された場合に特に有用である。
【0060】
図16は、本開示のいくつかの実施形態による、非同期HARQとともにアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの使用の別個の設定の使用を示す。図示されているように、無線アクセスノード14は、上述したように、複数の(すなわち2つ以上の)アップリンクサブフレームセットに対して別個にワイヤレスデバイス12によるアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの使用を別個に設定する(ステップ400)。無線アクセスノード14は、当業者には理解されるように、アップリンクグラントをワイヤレスデバイス12に送信する(ステップ404)。この例では、アップリンクグラントは、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定されたアップリンクサブフレームセット内にあるサブフレームにおけるアップリンク送信のためのものである。非同期HARQに従って、ワイヤレスデバイス12は、アップリンクグラントおよびアップリンク256QAMのためのMCSテーブルの設定された使用に従って初期アップリンク送信を送信する(ステップ404)。
【0061】
無線アクセスノード14は、初期アップリンク送信を復号しようとする(ステップ406)。この例では、無線アクセスノード14は、初期アップリンク送信を首尾よく復号することができない。非同期HARQのために同期HARQに必要とされる予め規定された時間にNACKを送信するのではなく、無線アクセスノード14は、再送信のためにアップリンクグラントとともに、またはその一部として(たとえば、暗示される)、NACKをいつ送信するかを決定する。この例では、無線アクセスノード14は、再送信のためのNACKおよびアップリンクグラントを送信し、グラントは、ワイヤレスデバイス12がアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するように設定された同じまたは異なるアップリンクサブフレームセット内にあるアップリンクサブフレームのためのものである(ステップ408)。アップリンクグラントおよびNACKを受信すると、ワイヤレスデバイス12は、アップリンクグラントにおいて示されたサブフレーム内の再送信を、再送信のために送信する(ステップ410)。無線アクセスノード14は、非同期HARQ手順に従って再送信を復号しようとする(ステップ412)。非同期HARQ手順は、たとえば、無線アクセスノード14が送信を首尾よく復号することができるまで、このように継続する。
【0062】
ワイヤレス通信デバイス12は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組合せを含む通信デバイスを表し得るが、これらのワイヤレス通信デバイスは、ある実施形態では、
図17および
図18によってより詳細に示される例示的なワイヤレス通信デバイスなどのデバイスを表し得る。同様に、例示された無線アクセスノード14は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組合せを含むネットワークノードを表し得るが、これらのノードは、特定の実施形態では、
図19および
図20によってより詳細に示される例示的な無線アクセスノード14などのデバイスを表し得る。
【0063】
図17を参照すると、ワイヤレス通信デバイス12は、プロセッサ20と、メモリ22と、トランシーバ24と、アンテナ26とを備える。当業者には理解されるように、プロセッサ20は、たとえば、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/または同様のものを含む。特定の実施形態では、UE、MTC、またはM2Mデバイス、および/あるいは任意の他のタイプのワイヤレス通信デバイス12によって提供されるものとして記載された機能のいくつかまたはすべては、
図17に示されるメモリ22などのコンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行するプロセッサ20によって提供され得る。代替実施形態は、
図17に示されているものを超えて、本明細書に記載される機能のいずれかを含む、デバイスの機能の特定の態様を提供することを担当し得る追加のコンポーネントを含み得る。
【0064】
図18に示されるように、いくつかの他の実施形態では、ワイヤレスデバイス12はいくつかのモジュール28を含み、各々がソフトウェアに実装されている。この例では、モジュール28は、取得モジュール28−1と、任意で、送信モジュール28−2とを含む。取得モジュール28−1は、上述したように、複数のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するための別個の設定を取得するように動作可能である。送信モジュール28−2は、上述したように、アップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するための別個の設定に従ってアップリンク送信を送信するように動作可能である。
【0065】
図19を参照すると、無線アクセスノード14は、プロセッサ30と、メモリ32と、ネットワークインターフェース34と、トランシーバ36と、アンテナ38とを備える。当業者には理解されるように、プロセッサ30は、たとえば、CPU、DSP、ASIC、および/または同様のものを含む。特定の実施形態では、基地局、ノードB、eNB、および/または任意の他のタイプのネットワークノードによって提供されるものとして記載された機能のいくつかまたはすべては、
図19に示されるメモリ32などのコンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行するプロセッサ30によって提供され得る。無線アクセスノード14の代替実施形態は、本明細書に記載される機能および/または関連するサポート機能などの追加の機能を提供するための追加のコンポーネントを備え得る。
【0066】
図20に示されるように、いくつかの他の実施形態では、無線アクセスノード14はいくつかのモジュール40を含み、各々がソフトウェアに実装されている。この例では、モジュール40は、設定モジュール40−1と、任意で、受信モジュール40−2とを含む。設定モジュール40−1は、上述したように、複数のアップリンクサブフレームセットに対してアップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するためのワイヤレスデバイス12を別個に設定するように動作可能である。受信モジュール40−2は、上述したように、アップリンク256QAMのためのMCSテーブルを使用するための別個の設定に従ってアップリンク送信を受信するように動作可能である。
【0067】
開示された主題は、様々な実施形態を参照して上記に提示されているが、開示された主題の全体的な範囲から逸脱することなしに、記載された実施形態に様々な形態および詳細の変更がなされ得ることが理解されよう。
【0068】
以下の略語は、本開示を通じて使用される。
●3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
●ACK 肯定応答
●ASIC 特定用途向け集積回路
●CFI 制御フォーマットインジケータ
●CPU 中央処理装置
●DFT 離散フーリエ変換
●DSP デジタル信号プロセッサ
●DwPTS ダウンリンクパイロットタイムスロット
●eIMTA 拡張された干渉緩和およびトラフィック適合
●eNB エボルブドノードB
●EPDCCH 拡張物理ダウンリンク制御チャネル
●FDD 周波数分割複信
●GP ガード期間
●HARQ ハイブリッド自動再送要求
●LAA ライセンスアシストアクセス
●LTE Long−Term Evolution
●M2M マシンツーマシン
●MCS 変調符号化方式
●MIMO 多入力多出力
●ms ミリ秒
●MTC マシンタイプ通信
●NACK 否定応答
●NDI 新しいデータインジケータ
●OFDM 直交周波数分割多元接続
●PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
●PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル
●PRB 物理リソースブロック
●QAM 直交振幅変調
●QPSK 直角位相シフトキーイング
●RRC 無線リソース制御
●SINR 信号対干渉および雑音比
●TDD 時分割複信
●TS 技術仕様書
●UE ユーザ機器
●UpPTS アップリンクパイロットタイムスロット
●VRB 仮想リソースブロック
【0069】
当業者であれば、本開示の実施形態に対する改善および修正を認識するであろう。そのような改善および修正はすべて、本明細書に開示される概念の範囲内であると見なされる。