(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
保管設備へのまたはそこからの配送のためにケースユニットのパレット化された積荷とすべく配列される複数のケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムであって、前記自動化ケースユニット保管システムが、
複数の所定の保管エリアを有するマルチレベル保管ラックのアレイであって、前記マルチレベル保管ラックのアレイの複数のシェルフ上に配されている複数の保管スペースに対して前記複数の所定の保管エリアが動的に割り当てられており、前記複数の所定の保管エリアが個別の保管レベルの各々において搬送デッキによって接続されている複数の取り出し通路に沿って配されており、前記搬送デッキの各々は前記搬送デッキに沿った物理的に非拘束な自律搬送ビークル移動面をもたらす搬送デッキのオープンエリアを有するオープン搬送デッキである、マルチレベル保管ラックのアレイと、
前記複数の所定の保管エリアへまたはそこから前記複数のケースユニットを搬送する自律搬送ビークルと、を含み、
前記自律搬送ビークルが、
フレームと、
少なくとも1つのケースユニットを保持する支持シェルフと、
前記フレームに設けられている駆動システムと、
前記フレームに設けられている案内デバイスと、を含み、
前記複数の案内デバイス及び前記駆動システムは、前記自律搬送ビークルが、前記搬送デッキを移動して、差動トルクを用いて物理的な拘束なしに前記搬送デッキの前記移動面から前記複数の取り出し通路の各々への方向転換を行い、前記複数の取り出し通路の各々の前記複数のシェルフに対する、前記複数の取り出し通路の各々における前記自律搬送ビークルの位置を判定し、前記自律搬送ビークルにより、前記複数の取り出し通路の各々における前記複数のシェルフの動的に割り当てられた保管エリア内への異なるサイズのケースユニットの動的な割り当てを行うよう前記フレームを位置決めするように構成されていることを特徴とする自動化ケースユニット保管システム。
前記複数のケースユニットの前記動的な割り当ては、前記自律搬送ビークルが前記マルチレベル保管ラックのアレイの前記複数の取り出し通路に沿った動的に判定された位置に停止して、前記支持シェルフの少なくとも一部を、前記マルチレベル保管ラックのアレイ内に配されているケースユニットまたは空スペースと並置されるようにアラインメントし、前記支持シェルフと前記ケースユニットまたは前記空スペースに対応する保管エリアとの間で少なくとも1つのケースユニットを搬送することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記マルチレベル保管ラックのアレイは、自律搬送ビークルを案内するためのトラック化された搬送エリア及びトラック化されていない搬送エリアを有するフロアを含み、前記自律搬送ビークルは、前記トラック化された搬送エリア及び前記トラック化されていない搬送エリアとの間で遷移し、前記複数の案内デバイスは、前記トラック化されていない搬送エリア内で前記自律搬送ビークルを非接触態様にて案内するために前記トラック化されていない搬送エリアの少なくとも1つの特徴を検出する少なくとも1つのセンサを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記マルチレベル保管ラックのアレイの前記複数のシェルフは、複数の開口チャンネルによって分離された複数の持ち上がった支持面を有する複数の薄板保管シェルフを含み、前記案内デバイスは、前記複数の薄板保管シェルフの複数の薄板を検知し、前記マルチレベル保管ラックのアレイ内の前記自律搬送ビークルを位置特定し、前記複数の所定の保管エリア内の前記複数のケースユニットの動的割り当てを行う複数のセンサを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記自律搬送ビークルの前記支持シェルフは、前記複数の薄板保管シェルフ上で複数のケースユニットを取り出しかつ配置するために前記複数の開口チャンネルに進入するように構成された伸展可能フィンガを含むことを特徴とする、請求項4に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記支持シェルフは移動自在なプッシャーバーを含み、前記伸展可能フィンガの各々が、前記プッシャーバーまたは前記フレームに選択的にラッチングされ、前記プッシャーバーにラッチングされた場合に、前記伸展可能フィンガの各々が前記プッシャーバーによって伸展させられかつ格納させられることを特徴とする、請求項5に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記支持シェルフが、前記支持シェルフ上でケースユニットを固定するために前記プッシャーバーと協働する移動自在フェンスをさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記自律搬送ビークルは、前記支持シェルフを上昇及び下降させて前記薄板保管シェルフへまたはそこからケースユニットを搬送するリフトデバイスを含むことを特徴とする、請求項4に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記フレームは、第1の端部及び第2の端部を有し、前記自律搬送ビークルは、前記第1の端部に配されて前記駆動システムによって駆動される別個に動作可能な駆動ホイールのペア及び前記第2の端部に配されている遊動ホイールのペアをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記自律搬送ビークルは、前記第2の端部に配されている少なくとも1つのキャスタをさらに含み、前記少なくとも1つのキャスタは伸展されかつ格納され、前記キャスタの伸展が、前記遊動ホイールをフロア表面から持ち上げて前記自律搬送ビークルが前記少なくとも1つのキャスタによって前記駆動ホイール周りにピボットすることを可能にすることを特徴とする、請求項9に記載の自動化ケースユニット保管システム。
ケースユニットを前記マルチレベル保管ラックのアレイの所定のレベルまで搬送する実質的に連続的なリフトをさらに含み、前記実質的に連続的なリフトが、その上でケースユニットを取り扱うのに適した薄板搬送シェルフを含み、前記自律搬送ビークルが、直接または間接的に、ケースユニットを前記実質的に連続的なリフトの前記搬送シェルフに配置するかまたは前記搬送シェルフから取り去ることを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
フレーム及び前記フレームに移動自在に結合されている支持シェルフを有する垂直コンベヤをさらに含み、支持シェルフの各々は、前記支持シェルフの所定のエリア内で1または複数の非収容のケースユニットを保持し、前記自律搬送ビークルが、搬送ビークルの実質的に1つの取り上げ動作において、支持シェルフの各々と前記保管エリアとの間で、前記ケースユニットを実質的に直接搬送することを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記支持シェルフは、第1の細長いフィンガを含み、前記自律搬送ビークルは、第2の細長いフィンガを含み、支持シェルフの各々と前記自律搬送ビークルとの間で非収容のケースユニットを移動するために、前記第1及び第2の細長いフィンガが互いの間を通過することを特徴とする、請求項12に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記支持シェルフは、前記フレームと一体化されておりかつ前記フレームに従属しており、前記支持シェルフは、前記支持シェルフによって保持される前記少なくとも1つのケースユニットに接触するケースユニット座面を画定し、前記支持シェルフは、前記自律搬送ビークルと保管エリアの各々との間、及び前記自律搬送ビークルと少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤとの間で前記少なくとも1つのケースユニットを搬送することを特徴とする、請求項1に記載の自動化ケースユニット保管システム。
前記マルチレベル保管ラックのアレイのフロア上の、複数のトラック化された搬送エリアと複数のトラック化されていない搬送エリアとの間で前記自律搬送ビークルを遷移させる工程と、前記複数の案内デバイスの少なくとも1つのセンサにより、前記トラック化されていない搬送エリアにおいて前記自律搬送ビークルを非接触で案内するために前記トラック化されていない搬送エリアの少なくとも1つの特徴を検知する工程と
を備える、請求項15に記載の方法。
前記複数の案内デバイスは複数のセンサを含み、前記方法が、複数の開口チャンネルによって分離された複数の持ち上がった支持面を有する、前記マルチレベル保管ラックのアレイの複数の薄板保管シェルフの薄板を前記複数のセンサによって検知する工程、
前記マルチレベル保管ラックのアレイ内の前記自律搬送ビークルを前記複数のセンサによって位置特定する工程、及び
前記動的に割り当てられた保管エリア内の前記複数のケースユニットの動的割り当てを前記複数のセンサによって行う工程
の1つまたは複数を備える、請求項15に記載の方法。
前記複数の薄板保管シェルフ上で複数のケースユニットを取り出しかつ配置するために前記開口チャンネルに前記自律搬送ビークルの前記支持シェルフの複数の伸展可能なフィンガを伸展させる工程をさらに備える、請求項17に記載の方法。
実質的に1つの搬送ビークルの取り上げ動作において前記複数の保管エリアと、垂直コンベヤのフレームに移動自在に結合された複数の支持シェルフ間で実質的に直接、前記複数のケースユニットを、前記自律搬送ビークルによって搬送する工程であって、前記複数の支持シェルフの各々は、前記支持シェルフの所定のエリア内に、非収容の1つまたは複数のケースユニットを保持するよう構成される工程をさらに備える、請求項15に記載の方法。
前記支持シェルフは、前記フレームと一体化されており、かつ、前記フレームに従属しており、前記支持シェルフは、前記支持シェルフによって保持される前記少なくとも1つのケースユニットに接触するケースユニット座面を画定し、前記方法が、前記自律搬送ビークルと前記複数の保管エリアの各々との間で、かつ、前記自律搬送ビークルと少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤとの間で前記少なくとも1つのケースユニットを搬送する工程をさらに備える、請求項15に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、1つの実施例による保管及び取り出しシステム100を全体的かつ概略的に示している。開示される実施例は、添付の図面に示されている実施例を参照して説明されるが、開示される実施例は、多くの代替的な形成期で実施され得る。さらに、任意の適切なサイズ、形状またはタイプの要素及び材料が使用され得る。
【0009】
1つの実施例によれば、保管及び取り出しシステム100は、例えば、小売店から受けたケースユニットに関する注文を満たすために、小売流通センターまたは倉庫において使用されてもよい(本明細書において使用されるケースユニットは、トレイ内、トート上またはパレット上に保管されていないアイテム、例えば収容されていない(非収容)(uncontained)アイテムを意味する)。ケースユニットは、パレットから取り去られるかまたは配置されるのに適したアイテムのケース(スープ缶のケース、シリアル(穀物)(cereal)の箱等)または個別のアイテムを含んでもよいことに留意する。「自由に配置されるアイテム」は、本明細書において、説明的な目的で「アイテム」と称されることにも留意する。実施例によれば、配送ケースまたはケースユニット(例えば、カートン、樽、箱、クレート、つぼ(jug)またはアイテムを保持するのに適切な任意の他のデバイス等)は、サイズが変更可能であってもよく、配送においてアイテムを保持するために使用されてもよく、配送のためにパレットに載置可能であってもよい。例えば、ケースユニットのパレットが保管及び取り出しシステムに到着した際、パレットの各々の内容物は、同一であってもよく(例えば、パレットの各々が所定数の同一アイテムを保持する−1のパレットがスープを保持し、他のパレットがシリアルを保持する)パレットが保管及び取り出しシステムから離れる際に、パレットが、適切な数でかつ組み合わされた異なったケースユニットを含んでいてもよい(例えば、パレットの各々が、様々なタイプのケースユニットを保持してもよい−1つのパレットがスープ及びシリアルの組み合わせを保持する)。代替実施例において、本明細書に記載されている保管及び取り出しシステムは、ケースユニットが保管されかつ取り出される任意の環境に適用されてもよい。保管及び取り出しシステム100は、例えば、既存の倉庫構造に導入されるように構成されてもよいし、新しい倉庫構造に適合するようにされてもよい。1つの実施例において、保管及び取り出しシステムは、インフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、保管構造130、及び複数の自立車両搬送ロボット110(本明細書において「ボット」と称する)を含んでもよい。代替実施例において、保管及び取り出しシステムは、ロボットまたはボット搬送ステーション140を含んでもよい(
図11A−11D)。ロボットまたはボット搬送ステーション140は、保管及び取り出しシステムの搬送エリア295内に配されていてもよい。インフィード搬送ステーション170及びアウトフィード搬送ステーション160は、保管構造130の1または複数のレベル(高さ)(level)へかつその1または複数のレベルからケースユニットを搬送するために、それらの各々のマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bと共に動作してもよい。本明細書においては、マルチレベル垂直コンベヤが、専用の入荷(inbound)コンベヤ150A及び出荷(outbound)コンベヤ150Bとして説明されているが、代替実施例において、コンベヤ150A及び150Bの各々は、保管及び取り出しシステムのケースユニット/アイテムの入庫及び出庫搬送の両方に使用されてもよい。1つの実施例において、ボット110は、以下に説明するように、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bと直接インタフェースをとって(interface)もよく、代替実施例において、ボット110は、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bと、例えば、各々のボット搬送ステーション140を介して間接的にインタフェースをとってもよい(ボット搬送ステーション140は、ボット110に関して本明細書に説明されているものと実質的に同一でもよいマルチレベル垂直コンベヤの薄板支持シェルフとインタフェースをとる伸縮フィンガを有してもよい)。
【0010】
保管構造130は、複数のレベルの保管ラックモジュールを含んでいてもよく、各々のレベルが、保管スペースのアレイ(複数のレベルにおいて整列されかつ各々のレベルの複数の列内に整列されている)、保管スペースの列の間に形成されている取り出し通路130A、及び搬送デッキ130Bを含んでいてもよい。代替実施例において、保管ラックモジュールの各々のレベルが、各々のボット搬送ステーション140を含んでいてもよい。取り出し通路130A及び搬送デッキ130Bは、保管構造130の保管エリアと任意のマルチレベル垂直コンベヤの任意のシェルフとの間でケースユニットを搬送し、ケースユニットを取り出しストック内に配置し、注文されたケースユニットを取り出すように構成される。ボット110は、保管構造130の1または複数のレベルの取り出しストック内にアイテム(上述の小売商品等)を配置して、注文されたアイテムを店舗または他の適切な場所等に配送するために注文されたアイテムを選択的に取り出すように構成されてもよい。理解されるように、保管及び取り出しシステムは、以下で更に詳細に説明されるように、保管スペースへのランダムなアクセスを可能にしてもよい。例えば、保管構造130の全ての保管スペースは、十分なサイズの任意の保管スペースがケースユニットの保管に使用され得るように、ケースユニットを保管構造130から取り出す/へ配置する際に使用される保管スペースを判定する場合に実質的に同等に扱われてもよい。実施例の保管構造130は、保管構造の垂直方向または水平方向アレイパーティション無しに構成されてもよい。例えば、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの各々が、保管構造130内の全てのまたは実質的に全ての保管スペース(例えば、保管スペースのアレイ)で共通であることで、任意のボット110が保管スペースの各々にアクセス可能でありかつ任意のマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bが任意のレベルの任意の保管スペースからケースユニットを受け取り可能であり、保管スペースのアレイ内の複数のレベル(level)が実質的に単一のレベルとして振る舞ってもよい(例えば、垂直方向パーティション無し)。反対に、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの各々の任意のシェルフからのケースユニットが、保管構造全体の任意のもしくは各々の保管スペースに、または保管構造の任意のレベルの保管スペースの各々に搬送され得る。マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bは、保管構造130の任意のレベルの任意の保管スペースからケースユニットを受け取ることが可能であってもよい(例えば、水平方向パーティション無し)。
【0011】
保管構造130は、例えば、ボット110のバッテリーパックを充電する充電ステーション130Cを含んでもよい。1つの実施例において、充電ステーション130Cは、搬送領域295等に配されて、例えば、ボットが充電されるのと実質的に同時に、ボットとマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bとの間でケースユニットを搬送可能であってもよい。
【0012】
保管及び取り出しシステム100のボット110及び他の適切な特徴は、例えば、任意の適切なネットワーク180等を介して、1または複数の中央システム制御コンピュータ(例えば、制御サーバ)120によって制御されてもよい。ネットワーク180は、任意の適切なタイプ及び/または数の通信プロトコルを用いた有線ネットワーク、無線ネットワーク、または無線及び有線ネットワークの組み合わせであってもよい。1つの実施例において、システム制御サーバ120は、保管及び取り出しシステム100の全ての動作を管理して調整してもよく、かつ倉庫管理システムと連動して全体として倉庫設備を管理してもよい。
【0013】
保管及び取り出しシステム100の注文調達プロセスの例示の動作として、取り出すストックを補充するケースユニットは、非パレット化作業ステーション210(
図2)において搬入され、パレット(または他の適切なコンテナ様の搬送支持体)上に一緒にまとめられているケースユニットが分離させられて、コンベヤ240(
図2)または他の適切な搬送機構(例えば、有人カートまたは自動化カート等)に個々に載せられて、インフィード搬送ステーション170に運ばれる(
図39、ブロック2200)。インフィード搬送ステーション170は、個別のマルチレベル垂直コンベヤ150A上にケースユニットを積み込み、マルチレベル垂直コンベヤ150Aが、ケースユニットを保管構造130の所定のレベルに運ぶ(
図39、ブロック2210)。保管構造130の所定のレベルに配されたボット110は、マルチレベル垂直コンベヤ150Aとインタフェースをとってマルチレベル垂直コンベヤ150Aからケースユニットを取り出し、かつケースユニットを保管構造130内の所定の保管エリアに搬送する。代替実施例において、所定のレベルに割り当てられているボット110は、ボット搬送ステーション140とインタフェースをとって、ボット搬送ステーション140から保管構造130の所定の保管モジュールまでケースユニットを搬送する。マルチレベル垂直コンベヤ150Aの各々が、保管構造130内の任意の保管エリアにケースユニットをもたらすことが可能であることに留意する。例えば、保管及び取り出しシステム100の、任意の1のマルチレベル垂直コンベヤ150Aのシェルフ730(
図7A)は、保管構造130の保管レベルの任意の1に移動させられてもよい(
図39、ブロック2220)。所望の保管レベル上の任意のボット110は、マルチレベル垂直コンベヤ150Aのシェルフ730から1または複数のケースユニット(例えば、ピックフェース(pickface))を取り出してもよい(
図39、ブロック2230)。ボット110は、保管構造130の各々のレベルにある取り出し通路130Aの任意の1にアクセスするために、搬送デッキ130B(
図1−4)を行き来してもよい(
図39、ブロック2240)。取り出し通路の所望の1において、ボットは、取り出し通路の保管エリアの任意の1にアクセスして、保管構造130内にケースユニットを配置するために使用されるマルチレベル垂直コンベヤ150Aに対する保管エリアの位置に関係なく、ケースユニットを任意の所望の保管エリア内に配置する(
図39、ブロック2250)。従って、任意の所望のマルチレベル垂直コンベヤ150Aは、保管レベルまたは保管レベル上の保管エリアの配置に関係なく、保管及び取り出しシステム内の任意の場所に配されている保管スペースにケースをもたらすことが可能である。
【0014】
理解されるように、同一のタイプのケースユニットが、保管構造内の異なった場所に保管されてもよいので、当該ケースユニット内のそのタイプのアイテムが取り出される一方で、そのタイプの他のアイテムがアクセス不可能であり得る。保管及び取り出しシステムは、保管場所(例えば、ピックフェース(pickface))への複数のアクセス経路またはルートを提供してもよく、例えば、保管場所への第1の経路が遮断されている場合に、ボットが第2の経路を使用して保管場所の各々に達してもよい。制御サーバ120及びボット110上の1または複数のセンサは、保管及び取り出しシステム100の補給の間等の入荷アイテムの収納のために、ピックフェースの割り当て及び指定を可能にしてもよい。1つの実施例において、保管スロット/プレースが保管構造130内で利用可能になった場合、制御サーバ120は、仮想的なアイテム(例えば、空のケース)を空の保管スロットに割り当ててもよい。保管構造内に隣り合う空スロットがあった場合、当該隣り合う保管スロットの空ケースが結合されて、保管シェルフ上の空スペースに入れられてもよい。理解されるように、スロットのサイズは、動的にシェルフスペースが割り当てられる場合のように、変化してもよい。例えば、
図24A−24Cを参照すると、保管シェルフ5001上の所定の保管エリア内にケースユニット5011及び5012を配置する代わりに、保管スロットは、ケース5011、5012がケースユニット5010のサイズを有する3つのケースによって置換されるように、動的に割り当てられてもよい。例えば、
図24Aは、従来の保管システムと同様に、保管スロットS1−S4に分割された保管ベイ5000が示されている。保管スロットS1−S4のサイズは、保管ベイ5000のシェルフ600に保管される最も大きなアイテム(例えば、アイテム5011)のサイズに基づいた固定サイズであり得る。
図24Aからわかるように、アイテム5011より小さい様々な寸法のケースユニット5010、5012、5013が、各々の保管スロットS1、S2、S4内に配されている場合、陰付きボックスで示されている保管ベイ収容能力の重要な部分は、使用されずに残っている。
【0015】
実施例によれば、
図24Bは、保管ベイ5000と実質的に同様の寸法を有する保管ベイ5001を示している。
図24Bにおいて、ケースユニット5010−5016は、動的割り当てを用いてシェルフ600に配されており、空の保管スロットは実質的に連続的にサイズ変更され、収容されていない(非収容)ケースユニットが保管シェルフ上に配置される(例えば、保管スロットは、保管シェルフ上で予め決められたサイズ及び/または位置を有さない)。
図24Bからわかるように、保管スペースの動的割り当ては、ケースユニット5010−5013(上述の保管ベイ5000内に配されているケースユニットと同一のもの)に加えてシェルフ600上にケースユニット5014−5016を配置することを可能にするので、ハッチングされたボックスで示されている使用されない保管スペースが、
図24Aの固定サイズスロットを使用している場合の未使用保管スペースよりも小さくなっている。
【0016】
図24Cは、上述の固定スロット及び動的割り当て保管に関する未使用保管スペースを並べた比較を示している。動的割り当てを使用するベイ5001の未使用保管スペースは、シェルフ600上の追加のケースユニットの配置を可能にし得るケースユニット5010−5016間の空間の量を減らすことによって、更に減らされ得ることに留意する。理解されるように、ケースユニットが保管構造内に配置されると、アイテム配置の各々及び空き保管スペースのサイズの変化による動的再割り当ての後に、制御サーバ120等によって空きの保管スペースが分析され、再割り当てされた保管スペースのサイズに対応するサイズ(またはそれ未満のサイズ)を有する追加のケースユニットが、再割り当てされた保管スペース内に配置されてもよい。代替実施例において、保管スロットが、しばしば共に取り出されるケースユニットが互いに隣り合って配されるように割り当てされてもよい。所定のピックフェースが配送されているアイテムに対して指定された場合、当該アイテムが配置されるべき場所内に置かれている空ケースの少なくとも一部が、当該配送されているアイテムの特徴(例えば、サイズ等)を有する仮想アイテムによって置換され、他の入荷ケースユニットが当該所定のピックフェースに割り当てられることが防止される。アイテムが、置換される空ケースよりも小さい場合、当該空ケースはサイズ変更されるかまたは更に小さな空ケースで置換され、保管シェルフの未使用部分が埋められてもよい。その後、サイズ変更された更に小さい空ケースに対応する他のアイテムが、保管スロット内に配置される等してもよい。
【0017】
ケースユニットに関する注文がされた場合、リクエストされたケースユニットの保管レベルにある任意のボット110は、保管構造130の指定された保管エリアから対応するケースユニット(例えば、ピックフェース)を取り出す(
図40、ブロック2300)。ボット110は、ケースユニットが保管されていた取り出し通路130A及び搬送通路130Bを行き来して、任意の1つのマルチレベル垂直コンベヤ150Bの任意の所望のシェルフ730(
図7B)にアクセスする(
図40、ブロック2310)。注文品を含むケースユニットが、任意の順序でボットによって取り出されてもよいことに留意する。例えば、第1のボットが、任意の適切な時間だけ搬送デッキ130Bを走行する等し、例えば、他のボットが注文品のケースユニットの各々を取り出して、他のボットのケースユニットが第1のボット110のケースユニットより前にマルチレベル垂直コンベヤに配送されるべき場合、マルチレベル垂直コンベヤ150Bにそれらのケースユニットを配送することを可能にしてもよい。本明細書で説明されているように、ケースユニットは、例えば、ケースユニットの第1の仕分け(sortation)における所定のシーケンスに従った所定時刻に、マルチレベル垂直コンベヤに配送されてもよい(
図23、ブロック2320)。ボット110は、上述のように、ケースユニットをマルチレベル垂直コンベヤの所望のシェルフに搬送する(
図23、ブロック2330)。代替実施例において、ボットは、ケースユニットを、保管構造130のあるレベルに配されているボット搬送ステーション140に提供し、ポッド搬送ステーション140から、注文されたケースユニットが取り出されてもよい。マルチレベル垂直コンベヤ150Bは、注文されたケースユニットを、ケースユニットの第2の仕分けにおける所定のシーケンスに従った所定時刻に、アウトフィード搬送ステーション160に搬送する(
図40、ブロック2340)。ケースユニットが、例えば、注文を満たすために任意の適切な時刻にアウトフィード搬送ステーションに移動させられ得るように、マルチレベル垂直コンベヤ150Bが、ケースユニットが搬送ループを継続的に周回することを可能にしてもよい。例えば、第1のケースユニットは、マルチレベル垂直コンベヤ150Bの第1のシェルフに配置され、第2のケースユニットが、マルチレベル垂直コンベヤ150Bの第2のシェルフに配置される。第1のシェルフは、マルチレベル垂直コンベヤ150Bのシェルフの配列において、第2のシェルフの正面に配置されており、第2のケースユニットは、第2のケースユニットの前に、アウトフィード搬送ステーション160に提供される。第1のシェルフ(第1のケースユニットを保持している)は、第2のケースが第2のシェルフから取り出されることを可能にするために、第1のケースユニットを荷降ろさずにアウトフィード搬送ステーションを通過することが可能であってもよい。従って、ケースユニットは、任意の順序でマルチレベル垂直コンベヤ150Bのシェルフに配置されてもよい。アウトフィード搬送ステーション160は、所望の時刻においてマルチレベル垂直コンベヤの所望のシェルフからケースユニットを取り出し(
図40、ブロック2350)、個々のケースユニットがコンベヤ230(
図2)によってパレット載置ワークステーション220(
図2)に搬送される。パレット載置ワークステーション220において、個別のケースユニットが、(上述のように)例えば、所定の順序で搬出パレット(または他の適切なコンテナ様の搬送支持体)上に配置され、顧客に配送するための混合パレット9002(
図38)が生成される。アウトフィード搬送ステーション160及びパレット載置ワークステーション220は、まとめて注文組立ステーションと称されてもよい。ケースユニットが搬出コンベヤに搬送されるマテリアルハンドリングシステムの他の例は、米国特許出願第10/928,289(出願日2004年8月28日)及び米国特許出願第12/002,309(出願日2007年12月14日)に記載されており、これらの開示は、全体を参照することによって本明細書に包含されている。理解されるように、保管及び取り出しシステムは、保管構造130へ及びそこから、例えば、ケースユニットのトレイ、トートまたはパレット全体を取り出して搬送すること無しに、任意の適切な量の混合ケースユニットを注文することを可能にする。
【0018】
図2−4を参照すると、保管及び取り出しシステム100の例示の構成が示されている。
図2からわかるように、保管及び取り出しシステム200は、システム200の一端のみが搬送セクションまたはデッキ130Bを有している、シングルエンド取り出し構造として構成されている。シングルエンド取り出し構造は、例えば、ビルの一方の側にしか配されていない積み込みドックを有するビルまたは他の建造物において使用されてもよい。
図2からわかるように、搬送デッキ130B及び取り出し通路130Aは、ボット110が、そのボット110が配されている保管構造130のあるレベル全体を行き来することを可能にして、任意の適切な保管場所/取り出し通路130Aと任意の適切なマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bとの間でケースユニットを搬送することを可能にする。この実施例において、保管及び取り出しシステム200は、並んで配されている第1及び第2の保管セクション230A、230Bを含み、各々のセクションの取り出し通路は、互いに実質的に平行であり、同一の方向を向いている(例えば、搬送デッキ130Bを向いている)。
【0019】
図3は、例えば、ビルの2つの側面に積み込みドックを有するビルまたは他の建造物において使用するためのダブルサイド取り出し構造を有する保管及び取り出しシステム300を示している。
図3において、保管及び取り出しシステム300は、保管セクション340A、340Bの各々の中の取り出し通路130Aが互いに平行であるが反対方向を向いているように配されている2つの保管セクション340A、340Bを含み、実質的に連続している取り出し通路が対向している搬送デッキ330A、330Bの間に形成されている。理解されるように、速達移動レーン335が、対向する搬送デッキ330A、330Bの間に配されて、ボット110が、取り出し通路130A内で可能であるよりも速い速度で搬送デッキ330A、330Bの間を移動可能である。理解されるように、
図3の取り出し構造の各々のレベル上のボット110は、その各々のレベルの全体を移動し得、ボット110が、2つの保管セクション340A、340B全体及び搬入及び搬出ワークステーションへかつそこからケースユニットを搬送してもよい。
【0020】
図4は、保管及び取り出しシステム300と実質的に同様な保管及び取り出しシステム400を示している。しかし、保管及び取り出しシステム400は、例えば、人間及び/または保守点検機器が保管及び取り出しシステムに入って保管及び取り出しシステム400の保守及び/または修理をすることを可能にする保守アクセスゲートウェイ410A、410B、410Cを示している。以下で更に詳細に説明されるように、本明細書で説明されている保管及び取り出しシステムは、保管及び取り出しシステム100内で保守が行われている際に、1または複数のボット110、コンベヤまたは保管及び取り出しシステム100の1または複数のエリアにおける保管及び取り出しシステムの任意の他の適切な機能を停止・無効にさせる適切な機能を有していてもよい。1つの例において、制御サーバ120は、保管及び取り出しシステムの機能を有効化/停止・無効化してもよい。
【0021】
図2−4に関して上述されたような保管及び取り出しシステムは、システムが実質的にスループットの損失無しかまたは最小限の損失で運転を継続するために、システムの停止等の事象において保管及び取り出しシステムの実質的に全てのエリアに実質的にスムーズにアクセス可能であってもよい。システムの停止は、限定するわけではないが、取り出し通路内または搬送デッキ上の停止ボット110、停止マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、及び/または停止インフィードまたはアウトフィード搬送ステーション160、170を含む。理解されるように、保管及び取り出しシステム200、300、400は、取り出し通路内の保管場所の各々への実質的に冗長なアクセスが可能であってもよい。例えば、搬入マルチレベル垂直コンベヤ150Aの損失は、ケースユニットを保管構造130内の各々のレベル/保管スペースに搬送することが可能な複数の搬入マルチレベル垂直コンベヤ150Aが存在する故に、実質的に保管スペースまたはスループットの損失をもたらさなくともよい。他の例において、取り出し通路の外にあるボットの損失は、各々のレベルに有り、保管スペースの任意の1とマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの任意の1との間でケースユニットを搬送することが可能な複数のボット110がある故に、実質的に保管スペースまたはスループットの損失をもたらさなくともよい。さらに他の例において、取り出し通路内のボット110の損失は、取り出し通路の一部だけが遮断されかつ保管及び取り出しシステムが、保管スペースまたは保管スペース内の様々なタイプのケースユニットへの複数の移動経路をもたらしてもよいので、実質的に保管スペースまたはスループットの損失をもたらさなくともよい。さらに他の例において、搬出マルチレベル垂直コンベヤ150Bの損失は、実質的に保管スペースまたはスループットの損失をもたらさなくともよい。なぜならば、保管構造130内の各々のレベル/保管スペースからケースユニットを搬送可能な複数の搬出マルチレベル垂直コンベヤ150Bがある故である。実施例において、ケースユニットの搬送(例えば、マルチレベル垂直コンベヤ及びボット)は、保管能力及びケースユニットの分布から実質的に独立しており、逆もまた然りであり(例えば、保管能力及びケースユニットの分布は、ケースユニットの搬送から実質的に独立している)、保管及び取り出しシステム全体の保管能力またはケースユニットのスループットのどちらかにおける単一点障害は実質的にない。
【0022】
制御サーバ120は、ボット110、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、インフィードまたはアウトフィード搬送ステーション160、170、並びに保管及び取り出しシステムの他の適切な機能/コンポーネントと任意の適切な態様で通信してもよい。ボット110、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B及び搬送ステーション160、170は、例えば、各々の動作状況、位置(ボット110の場合)または任意の他の適切な情報を伝送しかつ/または受信するために制御サーバ120と通信する個別のコントローラを各々が有していてもよい。制御サーバは、ボット110、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B及び搬送ステーション160、170によって送信された情報を記録して、例えば、注文品調達または作業の補充の計画に使用する。
【0023】
理解されるように、保管及び取り出しシステムの制御サーバ120等の任意の適切なコントローラは、1または複数のケースユニットを各々の保管場所から取り出すための任意の適切な数の代替経路を、それらのケースユニットへのアクセスをもたらす経路が制限されているかまたは遮断されている場合に生成してもよい。例えば、制御サーバ120は、ボット110、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B及び搬送ステーション160、170によって送信された情報を分析して、保管構造内の所定のアイテムへのボット110の主ルートまたは好ましいルートを計画する適切なプログラム、メモリ及びその他の構造を含んでもよい。好ましいルートは、ボット110が用いてアイテムを取り出すことが可能な、最速及び/または最も直接的なルートであってもよい。代替実施例において、好ましいルートは、任意の適切なルートであってもよい。制御サーバ120は、ボット110、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、及び搬送ステーション160、170によって送信された情報を分析して、好ましいルート上に障害があることを判定してもよい。好ましいルート上に障害がある場合、制御サーバ120が、アイテムを取り出すための1または複数の副ルートまたは代替ルートを判定してもよく、それによって、障害が回避されて、例えば、注文品調達において、アイテムが実質的な遅延無しで取り出され得る。ボットルート計画が、例えば、任意の適切な制御システム(ボット110のオンボードの制御システム1220(
図1及び17))によって、ボット110自体においてなされてもよいことが理解されるべきである。1つの例として、ボット制御システム1220は、他のボット110、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、及び搬送ステーション160、170からの情報にアクセスするために制御サーバ120と通信して、上述と実質的に同様の態様にて、アイテムにアクセスするための好ましい及び/または代替ルートを判定してもよい。ボット制御システム1220が、好ましい及び/または代替ルートの判定をするために、任意の適切なプログラム、メモリ及び/または他の構造を含んでもよい。
【0024】
図4を参照すると、非限定的な例として、注文品調達プロセスにおいて、搬送デッキ330Aを行き来するボット110Aが取り出し通路131からアイテム499を取り出す応に命令されてもよい。しかし、停止したボット110Bが通路131を遮断していて、ボット110Aがアイテム499への好ましい(最も直接的かつ/または最速)経路をとれないこともある。この例において、制御サーバは、ボット110Aが、例えば、搬送デッキ330Bに沿って移動可能なように、ボット110Aに、任意の予約されていない取り出し通路(例えば、ボットが存在しない通路またはその他障害がない通路)等を通る代替ルートを移動することを命令してもよい。ボット110Aは、搬送デッキ330Bから、取り出し通路131の妨害物と逆側の端部に進入して、停止ボット110Bを回避してアイテム499にアクセスすることができる。他の実施例において、
図3からわかるように、保管及び取り出しシステムは、取り出し通路を実質的に横切って走っている1または複数のバイパス通路132を含んで、ボット110が搬送デッキ330A、330Bを移動するのではなしに、取り出し通路130A間を移動することを可能にする。バイパス通路132は、本明細書で説明されているような搬送デッキ330A、330Bの移動レーンと実質的に同様であってもよく、バイパス通路を通るボットの双方向または一方向移動を可能にしてもよい。バイパス通路132は、ボット移動の1または複数のレーンをもたらしてもよく、レーンの各々はフロア(床部)、及び搬送デッキ330A、330Bに関して本明細書で説明されている態様と同様の態様にて、バイパス通路に沿ってボットを案内する適切なガイドを有してもよい。代替実施例において、バイパス通路は、ボット110が取り出し通路130A間を移動することを可能にする任意の適切な構成を有していてもよい。バイパス通路132が、保管構造の互いに反対にある端部に配されている搬送デッキ330A、330Bを有する保管及び取り出しシステムに関して示されているが、他の実施例において、
図2に示されているように、搬送デッキを1つだけ有する保管及び取り出しシステムが1または複数のバイパス通路を含んでもよい。理解されるように、インフィードもしくはアウトフィード搬送ステーション160、170、またはマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bのうちの1つが停止される場合、注文品調達または補充タスクは、例えば、制御サーバ120によって、保管及び取り出しシステムの実質的な障害無しに、インフィードまたはアウトフィード搬送ステーション160、170及び/またはマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bに命令されてよい。
【0025】
図2−4に示されている保管及び取り出しシステムは、例示の構成のみを有し、代替実施例において、保管及び取り出しシステムは、本明細書に説明されているようにケースユニットを保管及び取り出すための任意の適切な構成及びコンポーネントを有してもよい。例えば、代替実施例において、保管及び取り出しシステムは、任意の適切な数の保管セクション、任意の適切な数の搬送ドック並びに対応する搬入及び搬出ワークステーションを有してもよい。例として、実施例による保管及び取り出しシステムは、例えば、ビルの様々な側部に積み込みドックを提供するために、保管セクションの3つまたは4つの側面に配される搬送ドック並びに対応する搬入及び搬出セクションを含んでいてもよい。
【0026】
図5、6A及び6Bを参照して、保管構造130が更に詳細に説明される。実施例によれば、保管構造130は、例えば、任意の適切な数の垂直支持体612及び任意の適切な数の水平支持体610、611、613を含む。垂直及び水平の用語は、単位例示の目的で使用されていることに留意し、保管構造130の支持体は、任意の適切な空間方位を有していてもよい。この実施例において、垂直支持体612及び水平支持体610、611、613は、保管ベイ510、511を有する保管モジュール501、502、503もアレイを形成してもよい。水平支持体610、611、613は、保管シェルフ600(以下で説明する)、及びボット110のためのトラックを含んでもよい通路スペース130Aのためのフロア130Fを支持してもよい。水平支持体610、611、613は、水平支持体610、611、613の間の接合部の数、例えば、ボット110のタイヤが衝突する接合部の数を最小化するように構成される。単に例示であるが、通路フロア130Fは、例えば、シートメタルの複数のシートに挟まれている木のコアを有する合わせ板で形成された硬いフロアであってもよい。代替実施例において、フロア130fは、任意の適切な、層状化されたもの、薄板状のもの、固体、または他の構造を有してもよく、限定するものではないが、プラスチック、金属及び混合物を含む適切な材料(1または複数)からなっていてもよい。さらに他の実施例において、通路フロア130Fは、ハニカム構造または他の適切な軽量であるが実質的に剛体である構造からなっていてもよい。通路フロア130Fは、摩耗耐性剤でコーティングされるかまたは処理されていてもよいか、または摩耗した場合に取り除ける除去可能シートまたはパネルを含んでもよい。ボット110のトラック1300(
図13B)は、ボット110が保管構造130内で移動する際に、実質的に直線すなわち移動経路内にボット110を案内するために通路フロア130Fに包含されているかまたは固定されていてもよい。フロア130Fは、例えば、垂直または水平支持体(または任意の他の適切な支持構造)の1または複数に、限定するわけではないが、ボルト及び溶接を含む任意の適切な締結要素等で取り付けられていてもよい。1つの実施例において、例えば、
図13からわかるように、トラック1300は、ボットが取り出し通路を移動するために隣接したトラック1300を跨ぐように、保管構造の1または複数の垂直支持体に、任意の適切な態様にて固定されてもよい。
図13Cからわかるように、取り出し通路の1または複数は、フロアによって実質的に垂直方向に妨害されないだろう(例えば、取り出し通路は、フロアを有しない)。取り出しレベルの各々においてフロアがないことは、保守員が取り出し通路まで歩いて行くことを可能にする。そうでなければ、保管レベルの各々の間の高さが実施手雨滴に保守員が取り出し通路を移動することを妨げる。
【0027】
保管ベイ510、511の各々は、通路スペースAによって分離されている保管シェルフ600上の取り出し在庫を保持してもよい。1つの実施例において、垂直支持体612及び/または水平支持体610、611、613が、保管シェルフ及び/または通路フロア130Fの高さまたは高度を、例えば、互いに対して並びに保管及び取り出しシステムが配されている設備の床に対して調整することを可能にしてもよい。代替実施例において、保管シェルフ及びフロアは、高さが固定されている。
図5からわかるように、保管モジュール501は、例えば、他の保管モジュール502、503の約半分の幅を有する端部モジュールとして構成されている。1つの例として、端部モジュール501は、一方の側部に配された壁部、及び反対の側部に配された取り出しスペース130Aを有してもよい。端部モジュール501の奥行きD1は、モジュール501上の保管シェルフ600へのアクセスが、保管モジュールの一方の側に配されている通路スペース130Aによってなされるようにされてもよい一方で、モジュール502、503の保管シェルフ600は、モジュール502、503の保管シェルフ600がモジュール502、503の両側に配されている保管通路130Aによってアクセスされて、例えば、保管モジュール502、503が保管モジュール501の奥行きD1の実質的に2倍の奥行きを有することを可能にしてもよい。
【0028】
保管シェルフ600は、例えば、水平支持体610、611、613から伸張している1または複数の支持脚620L1、620L2を含んでもよい。支持脚620L1、620L2は、任意の適切な構成を有していてもよく、例えば、実質的にU形状のチャンネル620の一部であって、脚がチャンネル部620Bを介して互いに接続されていてもよい。チェンネル部620Bは、チャンネル620と1または複数の水平支持体610、611、613との間の取り付け点を提供してもよい。代替実施例において、支持脚620L1、620L2の各々は、水平支持体610、611、613に個別に取り付けられてもよい。この実施例において、支持脚620L1、620L2の各々は、シェルフ600上に保管されるケースユニットを支持する適切な表面エリアを有する折曲部620H1、620H2を含む。折曲部620H1、620H2は、シェルフ上に保管されるケースユニットの変形を実質的に防止するように構成されてもよい。代替実施例において、脚部620H1、620H2は、シェルフ上に保管されるケースユニットを支持するために、適切な厚さを有してもよく、または任意の他の適切な形状及び/または構成を有していてもよい。
図6A及び6Bに示されているように、支持脚620L1、620L2またはチャンネル620は、スラット(薄板)のあるシェルフまたは波形のシェルフ構造を形成してもよい。支持脚620L1、620L2の間のスペース620Sは、以下にさらに詳細に説明するように、ボット110のアームまたはフィンガがシェルフへ及びそこからのケースユニットの搬送のためにシェルフ内に到達することを可能にする。シェルフ600の支持脚620L1、620L2は、ケースユニットを保管するために構成されてもよく、隣り合うケースユニットは、任意の適切な距離で互いに離間される。例えば、矢印698の方向における支持脚620L1、620L2の間のピッチすなわち間隔は、ケースユニットが、ケースユニットの間の距離を約1ピッチにしてシェルフ600に配置されて、例えば、ケースユニットがボット110によって配置されるとき及び取り去られるときに、ケースユニット間の接触が最小化されるようにされてもよい。単に例示であるが、互いに隣接して配されるケースユニットは、例えば、方向698において約2.54cm離間させられていてもよい。代替実施例において、シェルフ上のケースユニット間の間隔は、任意の適切な間隔であってもよい。(搬送がボット110によって直接または間接的になされても)マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bへ及びそこへのケースユニットの搬送は、保管シェルフ600に関して上述されているのと実質的に同様の態様にて行われてもよい。
【0029】
図2−4を参照すると、保管構造130内の通路の各々の端部において、ボット110が搬送デッキ130Bを移動することを可能にする遷移ベイ290(
図2)があってもよい。上述のように、搬送デッキ130Bは、通路130Aの1または複数の端部に配されてもよい。1つの実施例において、遷移ベイ290は、ボット110が、通路130A内のレール(1または複数)にそった移動から搬送デッキ130B内のレールの制約無しの移動へ遷移することを可能にして、搬送デッキ130Bにおけるボットトラフィックと同化することを可能にする。搬送デッキ130Bは、積層されたすなわち垂直アレイをなす、例えば、実質的にループ状のデッキを含んでもよく、保管構造130の各々レベルは、1または複数の個別の搬送デッキ130を含む。代替実施例において、搬送デッキは、任意の適切な形状及び講師を有していてもよい。搬送デッキ130Bは、各々のレベルの取り出し通路130Aの全てを、当該各々のレベルの対応する搬入及び搬出マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bに接続する一方向デッキ(すなわち、ボット110は、搬送デッキ130bの周囲を所定の単一の方向で移動する)であってもよい。代替実施例において、搬送デッキは、ボットが搬送デッキの周囲を実質的に反対方向に移動することを可能にするために、双方向であってもよい。ボット110が、搬送デッキ130Bの移動レーンを遮ること無しに、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bにアクセスすることを可能にするために、搬送デッキ130Bの各々は、搬送デッキ130Bから伸張してもよいスプール(spur)または搬送エリア295を有してもよい。1つの実施例において、スプール295は、ボット110をマルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、または、代替実施例において、搬送ステーション140に案内するために、トラック1300(
図13B)と実質的に同様なトラックを含んでもよい。代替実施例において、ボットは、本明細書において搬送デッキ関して説明されているのと実質的に同様な態様にて、スプール295内で移動しかつ案内される。
【0030】
搬送デッキ130Bの移動レーンは、保管構造130の通路内の移動レーンより広くてもよい。単に例示であるが、搬送デッキ130Bの移動レーンは、ボット110が、以下にさらに詳細に説明されるように、例えば、搬送デッキ130B上に上がるまたはそこから降りる遷移において、異なったタイプのターンを行うことを可能にしてもよい。搬送デッキのフロア330Fは、ボットが各々の搬送デッキ(1または複数)を移動する際に、ボット110を支持する任意の適切な構造を有していてもよい。単に例示であるが、搬送デッキフロア330Fは、上述の通路フロア130Fと実質的に同様であってもよい。代替実施例において、搬送デッキフロア330Fは、任意の適切な構成及び/または構造を有していてもよい。搬送デッキフロア330Fは、例えば、適切な態様で垂直支持体612及び水平支持体610、611、613と接続されていてもよいフレーム及びコラムの格子によって支持されていてもよい。例えば、1つの実施例において、搬送デッキは、垂直支持体612及び水平支持体610、611、613の1または複数内の対応するスロット、凹部または他の開口部内に入れられる、すなわち挿入されるカンチレバーアームを含んでもよい。代替実施例において、搬送デッキフロア330Fは、
図5、6A、6Bに関して上述されたのと実質的に同様な構造によって支持されてもよい。理解されるように、搬送デッキフロア330Fのピッチは、通路フロア130Fの各々のピッチと実質的に同様であってもよい。
【0031】
1つの実施例において、保管構造130は、保管構造の各々のレベルに関連付けられている職員フロア280(保守アクセスゲートウェイ410A−410Cを含んでもよい)を含んでもよい。職員フロアは、例えば、保管構造の通路及び/または搬送デッキ130B内にまたはそれに隣接して配されていてもよい。代替実施例において、職員フロア280は、搬送構造内部から搬送デッキ130Bの一側部にアクセス可能な所定の位置に適切に配されてもよく、搬送デッキ130Bの他方の反対側の側部は、作業ステーション210、220及び/またはマルチレベル垂直コンベヤに隣接した作業プラットフォーム/足場を介してアクセスされてもよい。1つの実施例において、職員フロア280は、通路130Aまたは搬送デッキ130Bの各々の全長に亘って配されていてもよい。代替実施例において、職員フロア280は、任意の適切な長さを有していてもよい。職員フロア280は、所定の間隔にて互いに垂直に離間されていてもよく、職員フロア280の間のスペースは、限定するわけではないが、ボット110、保管構造130内に保管されているケースユニット及び保管構造130自体の問題を解決するための職員作業ゾーンを提供する。職員フロア280は、例として、保守技術者または職員のための歩行面を提供してもよく、歩行ゾーンは、ボット110の移動レーンとは別になっている。職員フロアへのアクセスは、保守アクセスゲートウェイ410A−410Cまたは任意の適切なアクセスポイントを介して提供されてもよい。可動バリアまたは他の適切な構造が、通路130A及び搬送デッキ130B荷沿って提供されて、例えば、ボット110と職員との間の意図しない干渉を更に無くされる。1つの実施例において、通常の動作において、可動バリアは、収容された状態または格納された状態にされて、例えば、ボット110が保管シェルフ600を通過及びそれらにアクセス可能にさせられてもよい。職員が保管構造130の所定のゾーンまたは位置にいる場合、可動バリアは展開状態にされて、ボット110の職員がいる通路(1または複数)または搬送デッキの部分へのアクセスが遮断される。保管構造130の所定のゾーンの保管構造保守の1つの作業例において、全ての稼働中のボット110が、当該所定のゾーンから除去されてもよい。保守を必要とするボットボット110は、所定ゾーン内で動作を停止させられて動力源を断たれてもよい。可動バリアが展開されて、稼働中のボット110が所定のゾーンに進入することが回避され、職員フロアへのアクセスを遮断するロックが解除されるかまたは除去されてもよい。ボット110を停止させかつボット110を所定のゾーンから除去する可動バリアの展開及び格納は、例えば、中央制御サーバ120並びに機械的及び/または電気機械的インターロック(interlock)等の任意の適切な制御システムによって任意の適切な態様にて制御されてもよい。代替実施例において、保管及び取り出しシステムは、上述の職員アクセス手段に限定されない任意の適切な職員アクセス手段を含んでいてもよいことに留意する。
【0032】
本明細書にて説明されている保管及び取り出しシステムの構造130等の構造は、米国の地域規則及び連邦規則によって定義されている、通常の使用によって及び、単に例示であるが、地震等の事象によって構造にかかる所定の負荷に耐えるように構成されるだろう。例として、これらの負荷は、構造の自重、構造内に保管されかつ構造全体で搬送される全商品、ボット110、地震の負荷、熱膨張、及びボット制御及び位置決めに対する十分な剛性を含んでもよい。保管及び取り出しシステム100の構造は、組み立て、保守アクセス、モジュール化、及び効率的かつ経済的な材料利用を容易にしてもよい。この構造が順守すべき規則の非限定的な例は、ASCE7、AISCの鉄鋼構造のマニュアル、鉄鋼構造物及び鉄鋼橋梁の標準的技法のAISC規則、アメリカのRMI(棚製造業協会(Rack Manufacturers Institute))及びマテリアルハンドリング産業の規則であってもよい。本明細書に記載されている保管及び取り出しシステムの構造コンポーネント(例えば、垂直/水平支持体、フロア等)は、例えば、塗料及び亜鉛メッキ等の表面処理を含む耐摩耗及び/または耐腐食コーティングを含んでもよい。1つの例において、コーディングは、ベースコーティング及び対照的なトップコーティングを含んでもよく、トップコートの摩耗は、容易に見ることができる。代替実施例において、コーティング及び表面処理は、摩耗が容易に識別可能なように、任意の適切な構成及び色を有していてもよい。
【0033】
保管構造130は、現場に「ボトムアップ組み立て」(例えば、シーケンスにおいて低いレベルがシーケンスにおいて高いレベルの前に完成させられるように、各々のレベルが実質的に組み立てられる)にて迅速に組み立てられて設置されてもよい。例えば、垂直支持体612及び/もしくは水平支持体610、611、613(並びに/または保管構造130の他のコンポーネント)が、組み立て孔を事前ドリル孔開けされ、パンチ孔開けされまたはその他の作業がなされもよい。垂直支持体612の各々を支持するため、かつ垂直支持体612をフロアに固定するためのベースプレートは、垂直支持体612の各々に事前設置されていてもよい。ベースプレートを固定するフロア内にアンカーボルトを配置するためにテンプレートが提供されてもよい。垂直支持体612は、水平支持体610、611、613を受けかつ少なくとも部分的に固定するブラケットと共に構成されてもよい。水平支持体内の事前形成された孔は、例えば、水平支持体と垂直支持体とを締結するボルト等に使用されてもよい。シェルフ600は、事前に完成されているコンポーネントを現場で組み合わせて、例えば、任意の態様で水平支持体610、611、613に固定されもよい。ひも等の別個の留め具・支持具(brace)が、水平支持体610、611、613を締結するために提供されてもよい。搬送デッキ130Bは、上述の態様と実質的に同様の態様にて設置されてもよい。保管構造130のフロア及びデッキは、例えば、締結具等を用いた任意の適切な態様にて水平支持体に固定されてもよい。フロア及びデッキが設置孔を伴って事前形成されて、フロア及びデッキが水平支持体に締結可能にされてもよい。ボット110のためのトラック1300(
図13B)は、通路フロア上またはその内部に事前設置されていてもよいか、または、例えば、事前形成孔またはテンプレート等の他の設置誘導ガイドを用いて現場にて設置されてもよい。代替実施例において、保管構造130は、任意の適切な態様にて構築されて組み立てられてもよい。
【0034】
図7Aを参照して、マルチレベル垂直コンベヤが更に詳細に説明される。搬入マルチレベル垂直コンベヤ150A及び関連するインフィード搬送ステーション170(代替実施例において、ボット搬送ステーション140)が説明されるが、アウトフィードマルチレベルマルチレベル垂直コンベヤ150B及びアウトフィード搬送ステーション160は、それらに対応するインフィード機器に関する以下の説明と実質的に同様であってもよいが、物体の流れる方向が、保管及び取り出しシステム100内への方向ではなく、保管及び取り出しシステム100から外への方向であることに留意する。理解されるように、保管及び取り出しシステム100は、例えば、保管及び取り出しシステム100の各々のレベルのボット110によってアクセス可能な複数のインフィード及びアウトフィードマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bを含んでもよく、それによって、ケースユニットがマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bから各々のレベルの保管スペースの各々へ、及び保管スペースの各々から各々のレベルのマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの任意の1へ搬送されることが可能である。ボット110は、保管スペースとマルチレベル垂直コンベヤとの間で、ピックを用いて(例えば、保管スペースとマルチレベル垂直コンベヤとの間で実質的に直接)ケースユニットを搬送可能であってもよい。他の例によって、指定されたボット110が、マルチレベル垂直コンベヤのシェルフから、非収容(uncontained)ケースユニット(1または複数)をつかみ取り、非収容ケースユニット(1または複数)を保管構造130の所定の保管エリアに搬送し、非収容ケースユニット(1または複数)を所定の保管エリア内に配置する(その逆も然りである)。
【0035】
通常、マルチレベル垂直コンベヤは、実質的に一定の速度で動く連続的に移動するループすなわち循環垂直ループ(図面に示されているループの形状は、単に例示であり、代替実施例において、ループは、長方形及び蛇行形状(serpentine)を含む任意の適切な形状を有していてもよい)を形成するチェーンまたはベルトに取り付けられている積載シェルフを含み、シェルフ730は、任意の点で速度低下または停止無しに積載及び荷下ろしを行う、連続的搬送の「パタノスター(paternoster)」原理と称される原理を使用してもよい(例えば、積載シェルフ730は、実質的に一定の速度で連続的に移動する)。マルチレベル垂直コンベヤは、例えば、制御サーバ120等のサーバまたは任意の他の適切なコントローラによって制御されてもよい。1または複数の適切なコンピュータワークステーション700は、マルチレベル垂直コンベヤ及びサーバ120と任意の適切な態様(例えば、有線または無線接続)にて接続されてもよく、一例として、全商品の管理、マルチレベル垂直コンベヤの機能及び制御、並びに顧客注文品調達をなしてもよい。理解されるように、コンピュータワークステーション700及び/またはサーバ120は、インフィード及び/またはアウトフィードコンベヤシステムを制御するようにプログラミングされていてもよい。代替実施例において、コンピュータワークステーション700及び/またはサーバ120は、搬送ステーション140を制御するようにプログラミングされていてもよい。1つの実施例において、ワークステーション700及び制御サーバ120の1または複数は、制御キャビネット、プログラム可能論理コントローラ、及びマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bを駆動するための可変周波数駆動装置を含んでもよい。代替実施例において、ワークステーション700及び/または制御サーバ120は、任意の適切なコンポーネント及び構成を有していてもよい。1つの実施例において、ワークステーション700は、インフィード及び/またはアウトフィードコンベヤシステムにおける任意の例外または欠陥を、実質的にオペレータの補助無しにかつ制御サーバ120との欠陥復旧シナリオの通信無しに、実質的に修正してもよい。
【0036】
この実施例において、マルチレベル垂直コンベヤ150Aは、チェーン720等の駆動部材を支持するフレーム710を含んでもよい。チェーン720は、フレーム710に移動自在に設けられているシェルフ730と結合され、チェーン720が、実質的に一定の速度で、シェルフ730をフレーム710の周りに実質的に連続的に移動させてもよい。代替実施例において、ベルトまたはケーブル等の任意の適切な駆動リンクが、シェルフ730を駆動するために使用されてもよい。
図9も参照すると、シェルフ730の各々が、例えば、支持部930及びプラットフォーム900を含んでもよい。支持部930は、プラットフォーム900から伸張してもよく、かつシェルフ730を、例えば、1または複数の駆動チェーン720に取り付けかつ設けるように構成されてもよい。プラットフォーム900は、例えば、この実施例において全体として「U」形状(例えば、一端においてスパン部材(span member)によって接続されている横方向の部材を有する)である、任意の適切な形状のフレーム911を含んでいてもよく、フレーム911から伸張しており間隔が空いて設けられている任意の適切な数のフィンガ910を有している。フィンガ910は、ピックフェース750、752(
図7B)を支持してもよく、ピックフェースの各々は、少なくとも1つの非収容ケースユニットを含んでいる。1つの実施例において、フィンガ910の各々は、フレーム911に取り外し可能に固定されていてもよく、個々のフィンガの交換または修理が容易にされてもよい。フィンガ910、フレーム911(及び支持部930)は、非収容ケースユニットに接して支持する座面(seating surface)を形成する一体的な構造またはプラットフォームを形成してもよい。シェルフ730は、代表的な構造のみを表しており、代替実施例において、シェルフ730は、ピックフェース750、752を搬送するために任意の適切な構成及びサイズを有していてもよいことに留意する。以下に説明されるように、間隔をもって設けられているフィンガ910は、例えば、ボット110の搬送アームまたはエフェクタ及びインフィード搬送ステーション170とインタフェースをとって、マルチレベル垂直コンベヤ150Aと搬送ステーション170またはボット110の1または複数との間で荷物・貨物(load)(以下、荷物という)750−753を搬送してもよい。代替実施例において、間隔を持って設けられているフィンガ910は、以下に説明するように、ボット搬送ステーション140とインタフェースをとってもよい。
【0037】
マルチレベル垂直コンベヤ150Aは、垂直移動の間にシェルフ730を安定化するための駆動安定化チェーン等の適切な安定化デバイス(1または複数)を含んでもよい。1つの例において、安定化デバイスは、上方及び下方の両方に向かうシェルフに係合されているチェーン駆動ドッグ(dog)を含んで、例えば、シェルフ支持部930との3点係合を形成してもよい。シェルフ730の駆動チェーン720及び安定化デバイスは、例えば、コンピュータワークステーション700及び制御サーバ120の1または複数の制御下にある任意の適切な数の駆動モータと駆動可能に組み合わされていてもよい。
【0038】
1つの実施例において、駆動チェーンに設けられて取り付けられている任意の適切な数のシェルフがあってもよい。
図7Bに見られるように、シェルフ730の各々は、単に例示であるが、シェルフ730上の対応する位置A、Cにおいて2以上の個別のピックフェース750、752を担持していてもよい(例えば、単一の垂直コンベヤは、隣り合って配されて個別に動作する複数のコンベヤと機能的に同等である)。代替実施例において、
図10からわかるように、シェルフ730’は、単に例示であるが、位置A−Dに対応する4つのピックフェース750−753を担持していてもよい。更に他の実施例において、シェルフの各々は、4つよりも多くまたは4つ未満の別個の荷物を担持していてもよい。上述したように、ピックフェースの各々は、1または複数の非収容ケースユニットを含んでもよく、単一のボット110の荷重に対応していてもよい。理解されるように、ピックフェースの各々の空間的範囲または平面領域は、異なってもよい。例えば、マルチレベル垂直コンベヤによって直接搬送されるケース等の非収容ケースは、様々な異なったサイズを有する(例えば、異なる寸法を有する)。上述のように、ピックフェースの各々は、1または複数の非収容ケースを含んでもよい。従って、マルチレベル垂直コンベヤによって担持されるピックフェースの各々の長さ及び幅は、異なってもよい。代替実施例において、ピックフェースの各々は、例えば、ボット110の間で分割されて、ピックフェースの異なった部分が、例えば、保管構造130の異なったレベル上の2以上のボット110によって搬送される。理解されるように、ピックフェースが分割されると、分割されたピックフェースの各々の部分は、保管及び取り出しシステム100によって新しいピックフェースとしてみなされてもよい。単に例示であるが、
図8A、8Bを参照すると、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bのシェルフ730は、所定のピッチPによって互いに離間され、以下に説明するように、実質的に連続的な移動をするシェルフ730に荷物を配置またはそこから荷物を除去することが可能にされてもよい。
【0039】
図10を参照すると、上述のように、コンベヤ150A等のマルチレベル垂直コンベヤ150Aは、インフィード搬送ステーション170(
図1)から、非収容ケースユニット1000を供給される。上述のように、インフィード搬送ステーション170は、非パレット化ステーション210(
図2)、コンベヤ240(
図2)、コンベヤインタフェース/ボット荷物アキュミュレータ(積み上げ・構築装置)1010A、1010B、及びコンベヤ機構1030の1または複数を含んでもよい。
図10に見られるように、非収容ケースユニット1000は、例えば、コンベヤ240によって、非パレット化作業ステーション210(
図2)から移動させられる。この例において、位置A−Dの各々は、インフィード搬送ステーションの各々によって提供される。理解されるように、ケースユニットの搬送がシェルフ730’に関して説明されているが、シェルフ730へのケースユニットの搬送が、実質的に同一の態様にてなされることが理解されるべきである。例えば、位置Aが、インフィード搬送ステーション170Aによって提供されてもよく、位置Cがインフィード搬送ステーション170Bによって提供されてもよい。
図7Aも参照すると、シェルフ730の同様の側部を提供するインフィード搬送ステーション170A、170Bは(この例示の位置A及びCは、シェルフ730の第1の側部1050を形成し、位置B及びDは、シェルフ730の第2の側部1051を形成する)、水平に互い違いに積層された配置にて、他のものの上に配されてもよい(例示の積層構造が、
図7Aに示されている)。代替実施例において、積層配置は、インフィード搬送ステーションが、垂直に直線に上下に配され、かつ、例えば、位置A及びB(並びに位置C及びD)を提供する異なった量だけマルチレベル垂直コンベヤ内に伸張するように構成され、位置A及びB(並びにC及びD)は、隣り合ってではなく向かい合って配される。代替実施例において、インフィード搬送ステーションは、任意の適切な構成及び位置的配置を有していてもよい。
図2及び10からわかるように、シェルフ730の第1の側部1050及び第2の側部1051は、反対方向から荷物を載せられ(及び降ろされ)、マルチレベル垂直コンベヤの各々は、搬送エリア295A、295Bの各々の間に配されており(
図2、
図10)、第1の側部1050は、搬送エリア295Bとインタフェースをとり、第2の側部1051は、搬送エリア295Aとインタフェースをとる。このことは、以下でさらに説明する。
【0040】
この実施例において、アキュミュレータ1010A、1010Bは、マルチレベル垂直コンベヤ730上の位置A−Dの各々に荷物を載せる前に、非収容ケースユニット1000を個別のピックフェース750−753内に生成する。1つの実施例において、コンピュータワークステーション700及び/または制御サーバ120は、ピックフェース750−753を生成するべく所定数のケースユニットを積み上げる(accumulate)ために、命令または適切な制御をアキュミュレータ1010A、1010B(及び/またはインフィード搬送ステーション170の他のコンポーネント)にもたらしてもよい。アキュミュレータ1010A、1010Bは、任意の適切な態様(例えば、ケースユニットの1または複数の側部を同一平面とする等)でケースユニットをアラインメントして、例えば、ケースユニット同士を当接させてもよい。アキュミュレータ1010A、1010Bは、ピックフェース750−753をシェルフ位置A−Dに搬送するために、ピックフェース750−753をコンベヤ機構1030の各々に搬送してもよい。1つの実施例において、コンベヤ機構1030は、ピックフェース750−753を搬送プラットフォーム1060に移動させるための、ベルトまたは他の適切な送り込みデバイスを含んでもよい。搬送プラットフォーム1060は、ピックフェース750−753を支持するための間隔を空けて設けられたフィンガを含んでもよい。シェルフ730のフィンガ910は、搬送プラットフォーム1060から荷物750−753を持ち上げる(またはそこに配置する)ために搬送プラットフォームのフィンガの間を通過する。他の実施例において、搬送プラットフォーム1060のフィンガは可動であってもよく、ボット搬送ステーション140に関して以下に説明されているのと同様の態様にて、ピックフェース750−753をシェルフ730の経路内に挿入してもよい。代替実施例において、インフィード搬送ステーション170(及びアウトフィード搬送ステーション160)は、ケースユニット(例えば、1または複数のケースユニットによって形成されているピックフェース)をマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの各々の上へまたはそこから搬送するために、任意の適切な態様にて構成されていてもよい。
【0041】
図11A−11Dを参照すると、マルチレベル垂直コンベヤ150Aは、ピックフェース750−753を、例えば、インフィード搬送ステーション170(または任意の他の適切なデバイスまたは積載システム)から、例えば、ボット110に直接搬送する。代替実施例において、マルチレベル垂直コンベヤ150Aは、ピックフェース750−753を、例えば、インフィード搬送ステーション170からボット110に、保管構造130内のレベルの各々に関連付けられているボット搬送ステーション140を介して搬送する。理解されるように、ボット搬送ステーション140は、各々のマルチレベル垂直コンベヤ150Aのシェルフ730の移動経路と隣り合った保管構造のレベルの各々に配されている。1つの実施例において、シェルフ730上の位置A−Dの各々に対応するボット搬送ステーション140があってもよい。例えば、第1のボット搬送ステーション140は、シェルフ730上の位置Aから荷物750を除去してもよく、他のボット搬送ステーション140がシェルフ730上の位置C等から荷物752を除去してもよい。他の実施例において、1つのボット搬送ステーション140が、シェルフ730上の2以上の位置A−Dからケースユニットを除去するかまたはそこにケースユニットを配置してもよい。例えば、一方のボット搬送ステーション140が、シェルフ730の第1の側部上の位置A、Cから荷物750、752を除去してもよく、他方の搬送ステーション140が、シェルフの第2の側部1051上の位置B、Dから荷物751、753を除去してもよい。代替実施例において、ボット搬送ステーション140は、シェルフ730の任意の適切な数の位置A−Dへのアクセスのための任意の適切な構成を有していてもよい。
【0042】
代替実施例において、ボット搬送ステーション140の各々は、フレーム1100、1または複数の駆動モータ1110、及びキャリッジシステム1130を含んでもよい。フレーム1100は、ボット搬送ステーション140を、例えば、保管構造130の水平支持体610、611及び垂直支持体612等(
図5)の1または複数の任意の適切な機構に結合させるための任意の適切な構成を有していてもよい。キャリッジシステム1130は、例えば、キャリッジシステム1130が
図11A及び11Bに示されているように収納位置と展開位置との間で移動することを可能とさせるレール1120を介してフレーム1100に可動に設けられていてもよい。キャリッジシステム1130は、キャリッジベース1132及びフィンガ1135を含んでいてもよい。フィンガ1135は、間隔を空ける態様にてキャリッジベース1132に設けられて、フィンガ1135がキャリッジベース1132からカンチレバーのように伸張していてもよい。フィンガ1135の各々は、個々のフィンガ1135の取り替えまたは修理を容易にするために、キャリッジベースに取り外し可能に設けられていてもよい。代替実施例において、フィンガ及びキャリッジベースは、単一のワンピース構造であってもよい。ボット搬送ステーション140のフィンガ1135、シェルフ730から荷物1150(実質的に荷物750−753と同様)等の荷物を除去するために、マルチレベル垂直コンベヤ150Aのシェルフ730のフィンガ910の間を通過するように構成されていてもよい。ボット搬送ステーション140は、例えば、間隔を空けて設けられたフィンガ1135の間で収納可能に伸張する荷物1150位置決めデバイス1140を含んで、ボット搬送ステーション140に対する所定の配向で荷物1150の位置決めを行ってもよい。更に他の代替実施例において、キャリッジシステム1130は、任意の適切な構成及び/またはコンポーネントを有していてもよい。1または複数の駆動モータ1110は、フレーム1100に設けられて、キャリッジシステム1130の展開/収納及び位置決めデバイス1140の展開/収納を、単なる例示であるが、駆動ベルトまたはチェーンを用いるような任意の適切な態様にて行う任意の適切なモータであってもよい。代替実施例において、キャリッジシステム及び位置決めデバイスは、任意の適切な態様にて展開及び収納されてもよい。
【0043】
ボット搬送ステーション140とマルチレベル垂直コンベヤとの間のインタフェースが説明されているが、ボット110とマルチレベル垂直コンベヤとの間のインタフェースが実質的に同一の態様でとられてもよいことが理解されるべきであることに留意する。例えば、動作において、
図7B−7D及び8A−8Bを参照すると、ピックフェース1150等の搬入ピックフェース(例えば、保管及び取り出しシステム内に搬送されてきた1または複数のケースユニットを含むピックフェース)が、マルチレベル垂直コンベヤ150Aに積載され、マルチレベル垂直コンベヤ150Aの周囲を回転させられ、例えば、保管構造の保管エリア内に配置を行う1または複数のボット110によってコンベヤの各々から除去される(
図41、ブロック8000及び8010)。以下にさらに説明するように、実施例において、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bへの(例えば、搬送ステーション170の対応するフィーダ搬入側部及び保管レベルの各々のボット搬送位置における)ケースユニットの搬入積載シーケンスは、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの(例えば、搬送ステーション160の対応する搬出側部及び保管レベルの各々のボット搬送位置における)搬出または荷下ろしシーケンスから実質的に独立していてもよく、その逆も然りである。1つの実施例において、ピックフェース1150は、マルチレベル垂直コンベヤ150Aの上方移動の間にシェルフ730へ積載され、マルチレベル垂直コンベヤ150Aの下方移動の間にシェルフ730から下ろされてもよい(
図7C及び7D参照)。例えば、マルチレベル垂直コンベヤシェルフ730i及び730ii(
図7D)は、順次荷物が載せられてもよく、荷を下ろす場合、シェルフ730iiは、シェルフ730iの前に荷を下ろされてもよい。シェルフ730は、マルチレベル垂直コンベヤの1または複数のサイクルを通して積載をされてもよいことが理解されるべきである。代替実施例において、ピックフェースは、任意の適切な態様にてシェルフ730に積載されるかまたはそこから下ろされてもよい。理解されるように、マルチレベル垂直コンベヤシェルフ730上のケースユニットの一部は、ピックフェース位置を画定し、そこからボット110が取り出しを行う。ボットは、シェルフ730上のピックフェース位置またはピックフェースのサイズ関わらず、シェルフ730から任意の適切な荷物またはピックフェースを取り出してもよい。1つの実施例において、保管及び取り出しシステム100は、シェルフ730の所定の1つから所望のピックフェースを取り出すためにシェルフ730の隣にボットを位置決めするボット位置決めシステムを含んでもよい(例えば、ボット110が位置決めされて、ピックフェースに対してアラインメントされる)。ボット位置決めシステムは、搬送アーム1235が、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bの所定のシェルフ730からピックフェースを除去(またはそこに配置)するように伸展及び格納するように、ボット搬送アーム1235の伸展とシェルフ730の移動(例えば、速度及び位置)とを関連付けてもよい。単なる例示であるが、ボット110は、例えば、コンピュータワークステーション700または制御サーバ120(
図7)によって命令されて、搬送アーム1235をピックフェース1150の移動経路内に伸展させてもよい。ピックフェース1150が、マルチレベル垂直コンベヤ150Aによって矢印860の方向に搬送されるので、ボット搬送アーム1235のフィンガ1235A(ボット搬送ステーション140のフィンガ1135と実質的に同様)は、シェルフ730のフィンガ910を通過し、ピックフェース1150をシェルフ730から搬送アーム1235に搬送する(例えば、ピックフェース1150が、シェルフ730と搬送アーム1235との相対的な移動を介して、フィンガ910から持ち上げられる)。理解されるように、シェルフ間のピッチPは、シェルフ730が、実質的に継続的な速度でマルチレベル垂直コンベヤの周りを回転している間にマルチレベル垂直コンベヤとボット110との間でピックフェースの搬送が可能である任意の適切な距離であってもよい。ボット搬送アーム1235は、ピックフェース1150がマルチレベル垂直コンベヤ150Aのシェルフ730の移動経路内に位置しなくなるように(
図11C、11Dに示されているのと実質的に同様の態様にて)格納されてもよい。代替実施例において、ボット搬送ステーション140が使用される場合、位置決めデバイス1140は、フィンガ1135を通って伸展してもよく、かつキャリッジシステム1130が、ピックフェース1150を位置決めデバイス1140に当接させるために矢印1180の方向に移動させられて、例えば、ボット搬送ステーション140に対する所定の配向でのピックフェース1150の位置決めが行われてもよいことに留意する。キャリッジシステム1130は、以下にさらに詳細に説明されるように、ピックフェース1150をボット110に移動させるために、
図11Dに示されているように完全に格納されてもよい。
【0044】
図8Bを参照すると、搬出方向におけるピックフェースの搬送(例えば、保管及び取り出しシステムからの、すなわち保管及び取り出しシステムの外へのピックフェースの移動)のために、ボット110が、保管構造の所定の保管エリアの各々から、荷物1150等の1または複数のピックフェースを取り出す(
図41、ブロック8020)。ピックフェースは、ボット搬送アーム1235によって、搬送アーム1235をボット110のフレームに対して伸展させることにより、マルチレベル垂直コンベヤ150B(実質的にコンベヤ150あと同様)のシェルフ730の経路内に展開させられてもよい。ピックフェース1150等のピックフェースは、第1の所定の順序にて、マルチレベル垂直コンベヤ150上に配されてもよい(
図41、ブロック8030)。第1の所定の順序は、任意の順序であってもよい。シェルフ730の矢印870方向における実質的に連続的な移動レート(速度)は、シェルフ730のフィンガ910をボット搬送アーム1235のフィンガ1235Aを通って通過させ、シェルフ730の移動は、フィンガ1235Aからのピックフェース1150の持ち上げをもたらす。ピックフェース1150は、マルチレベル垂直コンベヤ150B周りをアウトフィード搬送ステーション160(インフィード搬送ステーション170と実質的に同様)まで移動し、シェルフ730から、コンベヤ機構1030によって、上述の態様と実質的に同様の態様にて除去される。ピックフェースは、例えば、アウトフィード搬送ステーション160によって、第1の所定の順序から異なっておりかつ独立していてもよい第2の所定の順序にてマルチレベル垂直コンベヤ150Bから除去されてもよい(
図8、ブロック8040)。第2の所定の順序は、例えば、保管プランルール9000等の任意の適切な要素に基づいていてもよい(
図38)。
【0045】
マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bとインフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160との間の荷物の搬送の各々は、ボット110及びボット搬送ステーション140に関して上述されたのと実質的に同様の態様にて行われてもよいことに留意する。代替実施例において、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bとインフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160との間のピックフェースの搬送波、任意の適切な態様で行われてもよい。
【0046】
図7C及び7Dからわかるように、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bのシェルフ730は、インフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160並びにボット110によって、シェルフ730の共通側部から積載をされかつ荷下ろしをされる。例えば、シェルフは、共通方向999にて(例えば、シェルフ730の一側部のみから)積載をされかつ荷下ろしをされる。この例において、シェルフの一側部のみからのマルチレベル垂直コンベヤへの積載を容易にするために、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bは、インフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160の各々を囲むので、ピックフェース1150は、インフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160の周りを移動する。このことは、インフィード及びアウトフィード搬送ステーション170、160が、ピックフェース(及びその中のケースユニット)をマルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bへ及びそこから搬送するために、ボット110と同一側のシェルフ730の側部に配されることを可能にする。
【0047】
図12−16Dを参照して、例えば、ボット搬送ステーションと保管シェルフとの間で荷物を搬送するボット110が、更に詳細に説明される。1つの実施例において、ボット110は、以下に説明されるように、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bへかつ/またはそこから直接荷物を搬送してもよい。1つの実施例において、ボット110は、ボット搬送ステーション140に関して説明されたのと実質的に同様の態様にて、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bへかつ/またはそこから直接荷物を搬送してもよいことに留意する。1つの例において、ボット110は、実質的に連続的に動作するために構成されてもよい。単なる例示であるが、ボット110は、約95パーセントのデューティーサイクル(duty cycle)を有していてもよい。代替実施例において、ボットは、任意の適切なデューディーサイクル及び動作期間を有していてもよい。
【0048】
図12からわかるように、ボット110は、全体として、フレーム1200、駆動システム1210、制御システム1220、及び荷物エリア1230を含む。駆動システム1210及び制御システム1220は、任意の適切な態様にてフレームに設けられてもよい。フレームは、荷物エリア1230を形成してもよく、かつ搬送アームまたはエフェクタ1235をボット110に移動可能に設けるために構成されてもよい。
【0049】
1つの実施例において、駆動システム1210は、ボット110の駆動端1298に配されている2つの駆動ホイール1211、1212、及びボット110の被駆動端1299に配されている2つの遊動ホイール1213、1214を含んでもよい。ホイール1211−1214は、任意の適切な態様にてフレーム1200に設けられてもよく、例えば、低回転抵抗ポリウレタン等の任意の適切な材料で形成されていてもよい。代替実施例において、ボット110は、任意の適切な数の駆動及び遊動ホイールを有していてもよい。1つの実施例において、ホイール1211−1214は、実質的に、ボット110の長手軸1470(
図14)に対して固定されて(例えば、ホイール回転面が、ボットの長手軸1470に対して実質的に平行な配向で固定されている。)、ボットが搬送デッキ130B(
図2)上または取り出し通路130A(
図2)内を移動する際等に、ボットが実質的に直線状を移動することが可能になる。代替実施例において、駆動ホイール及び遊動ホイールのうちの1または複数の回転面は、ボットの長手軸1470に対して枢動してもよく(例えば、可動であり)、長手軸1470に対して遊動ホイールまたは駆動ホイールの1または複数の回転面を方向変化させることで、ボット110に操舵能力がもたらされる。ホイール1211−1214は、フレーム1200に実質的に剛に設けられ、ホイールの各々の回転軸は、フレーム1200に対して実質的に固定されている。代替実施例において、ホイール1211−1214は、例えば、任意の適切なサスペンションデバイスによってフレームに移動可能に設けられていてもよく、ホイール1211−1214の回転軸は、フレーム120に対して可動である。フレーム1200へのホイール1211−1214への可動な取り付けは、ボット110が、水平ではない表面において、ホイール1211−1214の表面への接触を維持しつつ、自身を実質的に水平に維持することを可能にする。
【0050】
駆動ホイール1211、1212の各々は、各々のモータ1211M、1212Mによって個別に駆動される。駆動モータ1211M、1212Mは、単なる例示であるが、直流電気モータ等の任意の適切なモータであってもよい。モータ1211M、1212Mは、例えば、フレーム1200に設けられたキャパシタ1400(
図14B)等の任意の適切な電源によって電源供給されてもよい。代替実施例において、電源は、例えば、バッテリーまたは燃料セル等の任意の適切な電源であってもよい。更に他の代替実施例において、モータは、交流電気モータまたは内燃モータであってもよい。さらに他の代替実施例において、モータは、駆動ホイールの各々を個々に駆動させるためのデュアル独立動作駆動トレーン/トランスミッションを有する単一モータであってもよい。駆動モータ1211M、1212Mは、2方向動作のために構成されていてもよく、かつ、例えば、制御システム1220の制御下で個別に動作可能であり、以下に説明するようにボット110の操舵をなしてもよい。モータ1211M、1212Mは、ボットが前進姿勢(例えば、駆動端1299が移動方向に対して後ろにある)または後退姿勢(例えば、駆動端1298が移動方向に対して前にある)のどちらかである場合に、任意の適切な加速度で任意の適切な速度でボット110を駆動させるように構成されてもよい。この実施例において、モータ1211M、1212Mは、各々の駆動ホイール1211、1212を直接駆動するように構成される。代替実施例において、モータ1211M、1212Mは、例えば、駆動シャフト、ベルト及びプーリ、並びに/またはギアボックス等の任意の適切なトランスミッションを介して、各々のホイール1211、1212と結合していてもよい。ボット110の駆動システム1210は、例えば、回生制動システム(制動状態下において、キャパシタ1400を充電する)等の電気的制動システムを含んでもよい。代替実施例において、ボット110は、任意の適切な機械的制動システムを含んでいてもよい。駆動モータは、任意の適切な加速/減速度及び任意の適切な移動速度をもたらしてもよい。単なる例示であるが、モータ1211M、1212Mは、ボットに(ボットが満載のときに)、約3.048m/sec2の加速/減速度、約1.524m/secの搬送デッキコーナリング速度、及び約9.144m/secの搬送デッキ直線速度をもたらしてもよい。
【0051】
上述のように、駆動ホイール1211、1212及び遊動ホイール1213、1214は、ボットが、例えば、搬送デッキ130B、330A、330B(例えば、
図2、3及び4)上を移動している間に、ボット110を実質的に直線経路に沿って案内するために、フレームに対して実質的に固定されている。直線経路における補正は、本明細書に説明されているように、駆動ホイール1211、1212の差動回転によってもたらされてもよい。代替実施例において、フレームに設けられたガイドローラ1250、1251が、搬送デッキ130の壁1801、2100(
図18)との接触等を介して、搬送デッキ130B上のボット110の案内を補助してもよい。しかし、この実施例において、固定された駆動及び遊動ホイール1211−1214は、例えば、ボット110が取り出し通路130A、搬送デッキ130Bまたは搬送エリア295の間で遷移状態にある等の場合に、ボットの迅速な操舵をもたらさなくともよい。1つの実施例において、ボット110は、ボット110が、取り出し通路130A、搬送デッキ130B及びボット搬送エリア295間で遷移状態にある場合に、例えば、実質的に直角のターンをすることが可能であるように、1または複数の収納可能キャスタ1260、1261を有していてもよい。2つのキャスタ1260、1261が示されて説明されているが、代替実施例において、ボット110は、2よりも多いかまたは2よりも少ない収納可能キャスタを有していてもよい。収納可能キャスタ1260、1261は、キャスタ1260、1261が収納状態にある場合に遊動ホイール1213、1214が、レール1300の表面1300Sまたは保管構造130の搬送デッキ130B等のフロア表面に接触しているような、任意の適切な態様にてフレーム1200に設けられてもよい。キャスタ1260、1261が伸展されるかまたは下に降ろされた場合、遊動ホイール1213、1214は、フロア表面から持ち上げられ、ボット110の駆動端1299が、ボットの点P(
図14B)周りに枢動させられ得る。例えば、モータ1211M、1212Mは、個別的にかつ差動的に動作させられて、ボット110の点P周りの枢動をもたらしてもよい。点Pは、例えば、ボットの駆動端1299が、キャスタ1260、1261を介して点P周りに回転する間に、例えば、ホイール1211、1212との中間に配されている。
【0052】
他の実施例において、遊動ホイール12313、1214は、収容不可キャスタ1260’、1261’(
図14C)で置換されてもよく、ボット110の直線移動は、本明細書に記載されているように、駆動ホイール1211、1212の各々の回転速度に差を付けることによって制御される。収容不可キャスタ1260’、1261’は、解放可能にロック可能なキャスタであってよく、キャスタ1260’、1261’は、例えば、移動経路に沿ったボット110の案内を補助するために、所定の回転配向にて選択的にロックされてもよい。例えば、搬送デッキ130B上または取り出し通路130A内のボット110の直線移動の間、収容不可キャスタ1260’、1261’は、キャスタ1260’、1261’のホイールが実質的に駆動ホイール1213、1214の各々と直線になっているような配向にてロックされてもよい(例えば、キャスタのホイールの回転面が、ボットの長手軸1470に対して実質的に平行な配向に固定される)。収容不可キャスタ1260’、1261’のホイールの回転面は、任意の適切な態様にて、ボット110の長手軸1470に対してロック及び解放されてもよい。例えば、ボット110のコントローラ1701(
図17)は、例えば、任意の適切なアクチュエータ及び/またはロック機構を制御することによって、キャスタ1260’、1261’のロック及び解放をもたらしてもよい。代替実施例において、ボット110上に配されているかまたはボット110から離間させられている任意の他の適切なコントローラが、キャスタ1260’、1261’のロック及び解放をもたらしてもよい。
【0053】
ボット110は、ガイドホイール1250−1253を有していてもよい。
図13Bから最も良くわかるように、ボット110が、例えば、取り出し通路130A及び/または搬送エリア295内を移動している間、ボット110の移動は、トラック化された(tracked)案内システムまたはレール案内システムによって案内されてもよい。レール案内システムは、ボット110のどちらかの側部に配されているレール1300を含んでもよい。レール1300及びガイドホイール1250−1253は、複雑な操舵及びナビゲーション制御サブシステム無しに、ボット110の高速移動を可能にし得る。レール1300は、ボット110のガイドホイール1250−1253を受ける形状の凹部1300Rを有してもよい。代替実施例において、レールは、例えば、凹部1300R無しの様な、任意の適切な構成を有していてもよい。レール1300は、例えば、保管ラック構造130の水平及び垂直支持体398、399の1または複数と一体的に形成されているかまたはこれらに固定されていてもよい。
図13Cからわかるように、取り出し通路は、実質的にフロアがなくてもよく、ボット110のホイール1211−1214(またはロック可能キャスタの場合、ホイール1260’、1261’)がレール1300に沿って載るために十分な表面領域を許容するように、ガイドレール1300のボットホイール支持体1300Sが保管エリアから所定距離伸張していてもよい。代替実施例において、取り出し通路は、取り出し通路のどちらかの側部上で、隣り合う保管エリアの間に伸張している任意の適切なフロアを有していてもよい。1つの実施例において、レール1300は、ボット110の駆動ホイール1211、1212にトラクションをもたらす摩擦部材1300Fを含んでもよい。摩擦部材1300Fは、例えば、コーティング、粘着性補強ストリップ(adhesive backed strip)、またはボット110のホイールとの相互作用に対する摩擦表面を実質的に形成する任意の他の適切な部材等の任意の適切な部材であってもよい。
【0054】
4つのガイドホイール1250−1253が示されて説明されているが、代替実施例において、ボット110は、任意の適切な数のガイドホイールを有していてもよい。ガイドホイール1250−1253は、任意の適切な態様にて、例えば、ボットのフレーム1200に設けられてもよい。1つの実施例において、ガイドホイール1250−1253は、例えば、ばね及び減衰デバイスを用いてフレーム1200に設けられていて、ガイドホイール1250−1253とフレーム1200との間の相対運動がもたらされてもよい。ガイドホイール1250−1253とフレームとの間の相対運動は、例えば、トラック1300における任意の方向変化または凹凸(例えば、トラックセグメント間の不整合のある結合部等)に対してボット110及びその積載物の緩衝を行う減衰動作であってもよい。代替実施例において、ガイドホイール1250−1253は、フレーム1200に剛に設けられていてもよい。ガイドホイール1250−1253とトラック1300の凹部1300Rとの間の嵌合が、例えば、コーナリング及び/または搬送アーム1235の伸展の間に、ボットに安定性(傾きの防止)をもたらしてもよい(例えば、搬送アームのカンチレバー荷重によって形成される傾きモーメントに対抗する)。代替実施例において、ボットは、コーナリング及び/または搬送アーム1235の伸展の間に、任意の適切な態様にて安定化されてもよい。例えば、ボット110は、搬送アーム1235の伸展によってボット110に生成されるモーメントに対抗する適切なカウンターウェイトシステムを含んでもよい。
【0055】
搬送アーム1235は、例えば、積載エリア1230内のフレーム1200に可動に設けられていてもよい。積載エリア1230及び搬送アーム1235は、保管及び取り出しシステム100内でケースを搬送するために適切なサイズにされてもよいことに留意する。例えば、積載エリア1230及び搬送アーム1235の幅Wは、保管シェルフ600の奥行きDと実質的に同一であるかまたはそれよりも大きくてもよい(
図6B)。他の例において、積載エリア1230及び搬送アーム1235の長さLは、システム100を通って搬送される最も長いアイテム長さと実質的に同一であるかまたはそれよりも長くてもよく、アイテム長さは、ボット110の長手方軸1470に沿った方向である。
【0056】
図14A及び14Bを参照すると、この実施例において、搬送アーム1235は、フィンガのアレイ1235A、1または複数のプッシャーバー1235B、及びフェンス1235Fを含んでもよい。代替実施例において、搬送アームは、任意の適切な構成及び/またはコンポーネントを有してもよい。搬送アーム1235は、ボット110にかつそこから荷物を搬送するために、積載エリア1230に伸展させられかつそこから収納されてもよい。1つの実施例において、搬送アーム1235は、例えば、ボットの複雑さ及びコストを低減させつつボットの信頼性を高めるために、ボットの長手軸1470に対して一方向に動作または伸展させられてもよい(例えば、ボットの一方の側部から方向1471に伸展する)。搬送アームがボット110の片側でのみ動作可能である場合、ボットは、駆動端部1298または被駆動端部1299のどちらかを移動方向に向けて、取り出し通路130A及び/または搬送エリア295に進入するために自身を配向して、ボットの動作可能側が荷物を配置または取り出す所望の場所に向けられてもよい。代替実施例において、ボット110は、搬送アーム1235がボットの長手軸1470に対して両方向に動作可能または伸展可能であるように構成されてもよい(例えば、方向1471及び1472の方向にボットの両側部から伸展可能)。
【0057】
1つの実施例において、搬送アーム1235のフィンガ1235Aは、フィンガ1235Aが個別に、または1もしくは複数のグループ毎に伸展可能及び収納可能に構成されていてもよい。例えば、フィンガの各々が、フィンガ1235Aの各々を、例えば、ボット110のフレーム1200または搬送アーム1235の可動部材(プッシャーバー1235B等)に選択的に係合するロック機構1410を含んでもよい。プッシャーバー1235B(及びプッシャーバーと結合しているフィンガ)は、例えば、伸展モータ1495等の任意の適切な駆動部によって駆動されてもよい。伸展モータ1495は、例えば、プッシャーバーに、単なる例示であるが、ベルト及びプーリシステム1495B等の任意の適切な伝動部を介して接続されていてもよい(
図14A)。
【0058】
1つの実施例において、フィンガ1235Aを、例えば、プッシャーバー1235Bに結合するロック機構は、例えば、フィンガの各々とプッシャーバーまたはフレームとの係合/解放を生起するように構成されたモータ1490によってカムシャフト駆動されてもよい。代替実施例において、ロック機構は、フィンガ1235Aの対応する1に付随しているソレノイドラッチ等の個別のデバイスを含んでもよい。プッシャーバーは、例えば、ボット110によって搬送されている荷物の配向(アラインメント)を変化させるか、ボット110によって搬送されている荷物を把持するか、または任意の他の適切な目的のために、矢印1471、1472の方向にプッシャーバーを移動させてもよいことに留意する。1つの実施例において、1または複数のロック機構1410が、例えば、プッシャーバー1235Bと係合させられている場合、フィンガ1235Aの各々が、プッシャーバー1235Bの移動と実質的に一致して、矢印1471、1472の方向に伸展及び後退する一方で、フィンガ1235A(これのロッキング機構1410は、例えば、フレーム1200と係合している)は、フレーム1200に対して実質的に静止したままである。
【0059】
他の実施例において、搬送アーム1235は、駆動バー1235Dまたは他の適切な駆動部材を含んでもよい。駆動バー1235Dは、駆動バー1235Dがボット110に担持されている荷物に直接接触しないように構成されていてもよい。駆動バー1235Dは、適切な駆動部によって駆動されて、駆動バー1235Dは、プッシャーバー1235Bに関して上述されたのと実質的に同様な態様にて、矢印1471、1472の方向に移動してもよい。この実施例において、ロック機構1410は、駆動バー1235Dにラッチング(latch)するように構成され、フィンガの各々1235Aがプッシャーバーから独立して伸展させられかつ収納させられてもよく、逆も然りである。代替実施例において、プッシャーバー1235Bは、プッシャーバーを駆動バー1235Dまたはフレーム1200と選択的に係止(ロック)するために、ロッキング機構1410と実質的に同様なロック機構を含んでもいてもよい。ここで、駆動バーは、プッシャーバー1235Bが駆動バー1235Dと係合されている場合に、プッシャーバー1235Bの移動をもたらすように構成されている。
【0060】
1つの実施例において、プッシャーバー1235Bは、フィンガ1235Aの全てに亘っているワンピース(one-piece)バーであってもよい。他の実施例において、プッシャーバー1235Bは、任意の適切な数のセグメント1235B1、1235B2を有するセグメント分けされたバーであってもよい。各々のセグメント1235B1、1235B2は、1または複数のフィンガ1235Aのグループに対応しており、伸展させられ/収納されるフィンガ(1または複数)1235Aに対応するプッシャーバー1235Bの一部のみが矢印1471、1472の方向に移動させられる一方で、プッシャーバー1235Bの残りのセグメントは静止したままであり、静止フィンガ1235A上に配されている荷物の移動が防止される。
【0061】
搬送アーム1235のフィンガ1235Aは、フィンガ1235Aが保管シェルフ600(
図600)の対応する支持脚620L1、620L2及びマルチレベル垂直コンベヤ150A、150B上のシェルフ730のフィンガ910(
図9)を通り抜けるかまたはそれらの間を通過するように、所定の距離で互いに離間されていてもよい。代替実施例において、フィンガ1235Aは、ボット搬送ステーション140のアイテム支持フィンガを通り抜けてもよい。フィンガ1235Aと搬送アーム1235のフィンガの全長との間の空間は、支持される荷物全体(全長及び全幅)が、ボット110へかつそこから搬送されて搬送アーム1235に支持されることを許容する。
【0062】
搬送アーム1235は、搬送アーム1235の伸展/収納の平面と実質的に垂直な方向1350(
図13B)にて、搬送アーム1235を移動させるように構成されている任意の適切なリフト(昇降)デバイス(1または複数)1235Lを含んでもよい。
【0063】
図15A−15Cを参照すると、1つの例において、荷物(ピックフェース750−753と実質的に同様)は、例えば、保管シェルフ600の支持脚620L1、620L2の間のスペース620S内にかつシェルフ600上に配されている1または複数の目標ケースユニット1500の下に、搬送アーム1235のフィンガ1235Aを伸展させることによって、保管シェルフ600から取得される。搬送アームリフトデバイス1235Lは、シェルフ600から目標ケースユニット1500を持ち上げるために、搬送アーム1235を持ち上げるように適切に構成されている。フィンガ1235Aは、目標ケースユニットがボット110の積載エリア1230上に配されるように収納される(後退させられる)。リフトデバイス1235Lは、目標ケースユニットが、ボット110の積載エリア1230内に降ろされるように、搬送アーム1235を下降させる。代替実施例において、保管シェルフ600は、目標ケースユニットを昇降させるリフトモータと共に構成されていてもよく、この場合、ボット110の搬送アーム1235は、リフトデバイス1235Lを含まない。
図15Bは、荷物1501を搬送するための、フィンガ1235Aのうちの3つの伸展を図示している。
図15Cは、隣り合って配置されている2つのケースユニットまたは荷物1502、1503を有するシェルフ1550を示している。
図15Cにおいて、搬送アーム1235の3つのフィンガ1235Aが、シェルフ1550からケースユニット1502のみを取得するために伸展させられている。
図15Cに示されているように、ボット110によって担持される荷物は、個々のアイテムのケースを含んでもよいことに留意する(例えば、ケースユニット1502は、2つの別個のボックスを含み、かつケースユニット1503は、3つの別個のボックスを含む)。1つの実施例において、搬送アーム1235の伸展は、ケースユニットのアレイから所定数のケースユニットを取り出すために制御されてもよい。例えば、
図15Cのフィンガ1235Aは、ケースユニット1502Aのみが取り出されて、ケースユニット1502Bがシェルフ1550上に残るように伸展させられてもよい。他の例において、フィンガ1235Aは、シェルフ600内に一部分だけ(例えば、シェルフ600の奥行きD未満の量)伸展させられ、例えば、シェルフの前部に配されている第1のケースユニット(例えば、取り出し通路に隣接している)が取り出され、シェルフの背部、第1のケースユニットの後ろ、に配されている第2のケースユニットは、シェルフ上に残されてもよい。
【0064】
上述のように、ボット110は、収納可能フェンス1235Fを含んでいてもよい。
図16A−16Dを参照すると、フェンス1235Fは、任意の適切な態様にて、ボット110のフレーム1200に可動に設けられて、
図16Aからわかるように、荷物がボット積載エリアか1230へかつそこから搬送される際に、ケースユニット1600等の荷物が収納されたフェンス1235Fを越えて通過してもよい。ケースユニット1600が積載エリア1230に配置されると、フェンス1235Fは、任意の適切な駆動モータ1610によって上昇すなわち伸展させられて、
図16Bからわかるように、ケースユニット1600が積載領域1230の外に移動することを実質的に妨げるために、フェンス1235Fがボット110のフィンガ1235Aの上まで伸展する。ボット110は、ケースユニット1600を把持して、例えば、搬送中にケースユニットを固定するように構成されてもよい。例えば、プッシャーバー1235Bが、矢印1620の方向にフェンス1235Fに向かって移動し、
図16C、16Dからわかるように、ケースユニット1600がプッシャーバー1235Bとフェンス1235Fとの間で、挟まれる(サンドイッチされる)すなわち把持される。理解されるように、ボット110は、プッシャーバー1235B及び/またはフェンス1235Fによってケースユニット1600に与えられる圧力を検出する適切なセンサを含んで、ケースユニット1600の損傷を防止してもよい。代替実施例において、ケースユニット1600は、任意の適切な態様にてボット110に把持されてもよい。
【0065】
図14B及び14Cを再度参照すると、ボット110は、積載エリア1230内に配されたローラベッド1235RBを含んでいてもよい。ローラベッド1235RBは、ボット110の長手軸1470を横切って配されている1または複数のローラ1235Rを含んでいてもよい。ローラ1235Rは、ローラ1235R及びフィンガ1235Aが交互に配されて、本明細書に説明されているように、ケースユニットを積載エリアへかつそこから搬送するために、フィンガ1235Aがローラ1235Rの間を通過可能なように積載エリア1230内に配されてもよい。1または複数のプッシャー1235Pが積載エリア1230内に配されて、1または複数のプッシャー1235Pのコンタクト部材がローラ1235Rの回転軸と実質的に垂直な方向に伸展かつ後退してもよい。1または複数のプッシャー1235Pは、積載エリア1230内で、ローラ1235Rに沿って矢印1266の方向(例えば、ボット110の長手軸1470に実質的に平行)にケースユニット1600を後ろに及び前に押して、積載エリア1230内で長手方向にケースユニット1600の位置を調整するように構成されてもよい。代替実施例において、ローラ1235Rは被駆動ローラであり、例えば、ボットのコントローラがケースユニット1600を移動させるためにローラを駆動し、ケースユニットが、積載エリア1230内の所定の場所に位置決めされる。さらに他の代替実施例において、ケースユニットは、任意の適切な態様にて積載エリア内の所定の場所に移動させられてもよい。積載エリア1230内のケースユニット1600等のケースユニット(1または複数)の長手方向調整は、積載エリアから、例えば、保管場所または他の適切な場所(マルチレベル垂直コンベヤ150A、150B、または代替実施例においてボット搬送ステーション)にケースユニットを搬送するために、ケースユニットの位置決めを可能にしてもよい。
【0066】
図17を参照して、ボットの制御システム1220が説明される。制御システム1220は、通信、監視制御、ボット位置特定、ボット誘導及び動作制御、ケース検知、ケース搬送、並びにボット電力管理をもたらしてもよい。代替実施例において、制御システム1220は、ボット110に任意の適切なサービスをもたらすように構成されてもよい。制御システム1220は、本明細書に記載のボット動作を実行するための任意の適切なプログラムまたはファームウェアを含んでもよい。制御システム1220は、ボットのリモート(例えば、ネットワークを介した)デバッグを可能とするように構成されてもよい。1つの実施例において、ボットのファームウェアは、例えば、ネットワーク180を介して通信され得るファームウェアバージョン番号をサポートしてもよいので、ファームウェアは適切に更新されてもよい。制御システム1220は、固有のボット識別番号を各々のボット110に割り当て可能であってもよく、ここで、識別番号は、ネットワーク180を介して通信され、例えば、ボットに関する状態、位置、または他の適切な情報が追跡される。1つの実施例において、ボット識別番号は、制御システム1220のある場所内に保存されてもよく、ボット識別番号は、電力喪失を経ても変わらないが、変更は可能である。
【0067】
1つの実施例において、制御システム1220は、任意の適切なサブシステム1702、1705を有するフロントエンド及びバックエンドに分割されてもよい。制御システム1220は、例えば、プロセッサ、揮発性及び不揮発性メモリ、通信ポート、並びにオンボード制御サブシステム1702、1705と通信するためのハードウェアインタフェースポートを有するオンボードコンピュータを含んでいてもよい。サブシステムは、動作制御サブシステム1705及び入力/出力サブシステム1702を含んでいてもよい。代替実施例にいて、ボット制御システム1220は、任意の適切な数の部分/サブシステムを含んでいてもよい。
【0068】
フロントエンド1220Fは、制御サーバ120との任意の適切な通信(例えば、ボット命令、状態レポート等に関する同期または非同期通信)のために構成されてもよい。ボット110と制御サーバ120との間の通信は、1つの実施例において、例えば、ボット110の最初の導入、ボット110の動作欠陥及び/またはボット交換からの実質的に自動的なブートスラップ(bootstrap)をもたらしてもよい。例えば、ボット110が初期化された場合、ボットは、識別番号を取得して、フロントエンド1220Fとの通信を介して、ボットプロキシ2680(
図26A)に登録してもよい。このことは、ボットがタスクを受信可能になることを可能にする。フロントエンド1220Fは、ボット110に割り当てられたタスクを受信して分解し、タスクを、バックエンド1220Bが理解可能であるプリミティブ(primitive)(原始的なもの)(例えば、個々の命令)に変換する。1つの例において、フロントエンド1220Fは、例えば、保管構造130のマップ等の任意の適切なリソースを参考にしてタスクをプリミティブに分解し、タスクの各々の部分に関するパラメータ(速度、加速度、減速度等)に関連付けられた様々な動作を判定してもよい。フロントエンド1220Fは、ボット110による実行のために、プリミティブかつ動作に関連するパラメータをバックエンド1220Bに送ってもよい。ボットフロントエンド1220Fは、ステートマシン(state machine)のペアとして構成されていてもよく、第1のステートマシンは、フロントエンド1220Fと制御サーバ120との間の通信を取り扱い、第2のステートマシンは、フロントエンド1220Fとバックエンド1220Bとの間の通信を取り扱う。代替実施例において、フロントエンド1220Fは、任意の適切な構成を有していてもよい。第1及び第2のステートマシンは、互いに関するイベントを生成することによって、互いにやりとりしてもよい。ステートマシンは、搬送デッキ130Bアクセス等の間のタイムアウトを取り扱うタイマを含んでもよい。1つの例において、ボット110がデッキ130Bに進入する際に、ボットプロキシ2680は、フロントエンド1220Fに、ボットが搬送デッキ130Bに入るための所定の進入時間を提供してもよい。フロントエンド1220Fは、ボットが、デッキに進入する前に待機する時間に従って(所定の進入時間に基づいて)、ステートマシンのタイマを開始してもよい。ステートマシン及びボットプロキシ2680のタイマ(例えば、時計)が、同期された時計であることで、デッキ130B上を移動しているボットと搬送デッキ130Bに進入するボットとの衝突が実質的に避けられてもよい。
【0069】
バックエンド1220Bは、例えば、フロントエンド1220Fから受信したプリミティブに基づいて、上述のボットの機能(例えば、キャスタの降下、フィンガの伸展、モータの駆動等)をもたらしてもよい。1つの実施例において、バックエンド122Bは、限定するわけではないが、ボット位置または速度を含むボットパラメータを監視して更新し、これらのパラメータをボットのフロントエンド1220Fに送信してもよい。フロントエンド1220Fは、パラメータ(及び/または他の適切な情報)を用いて、ボット110の動作を追跡し、ボットタスク(1または複数)の進行を判定してもよい。フロントエンド1220Fが、例えば、ボットプロキシ2680を更新することで、制御サーバ120が、ボットの動作及びタスクの進行並びに/または任意の他の適切なボットの活動を追跡可能であってもよい。
【0070】
動作制御サブシステム1705は、バックエンド1220bの一部であってもよく、かつ、例えば、上述のようなボット110の駆動モータ1211M、1212M、1235L、1495、1490、1610の動作をもたらすように構成されていてもよい。動作制御サブシステム1705は、例えば、動作制御サブシステム1705内にあるサーボ駆動部(または任意の他の適切なモータコントローラ)及びそれに続く各々の駆動モータ1211M、1212M、1235L、1495、1490、1610の動作に対する制御命令を受信するためにコンピュータ1701に動作可能に接続されていてもよい。動作制御サブシステム1705は、例えば、エンコーダ等の適切なフィードバックデバイスを含んで、駆動モータ動作に関する情報を収集して、例えば、搬送アーム1235及びそのコンポーネント、またはボット110自体の動作を監視してもよい(例えば、フィンガ1235Aがプッシュバーに固定されている場合は、プッシュバーの場所、フェンスの伸展等)。例えば、駆動モータ1211M、1212Mに関するエンコーダは、ホイール走行距離情報を提供してもよく、リフトモータ1235L及び伸展モータ1495に関するエンコーダは、搬送アーム1235の高さ及びフィンガ1235Aの伸展の距離に関する情報を提供してもよい。動作制御システム1705は、モータにもたらされる電力レベルの調整を含むがこれに限定されない任意の適切な目的で、駆動モータ情報をコンピュータ1701に送信してもよい。
【0071】
入力/出力サブシステム1702も、バックエンド1220Bの一部であってもよく、かつコンピュータ1701とボット110の1または複数のセンサ1710−1716との間のインタフェースを提供してもよい。センサは、ボットに、例えば、ボットの環境及び外部物体の認知、並びに内部サブシステムの監視及び制御をもたらすように構成されていてもよい。例えば、センサは、ボット110の操作に用いる案内情報、積載情報、または任意の他の適切な情報をもたらしてもよい。単なる例示であるが、センサは、バーコードスキャナ1710、スラットセンサ1711、ラインセンサ1712、ケースオーバーハング(突出)センサ1713、アーム接近センサ1714、レーザセンサ1715、及び超音波センサ1716を含んでもよい。
【0072】
バーコードスキャナ(1または複数)1710は、任意の適切な場所にて、ボット110上に設けられる。バーコードスキャナ(1または複数)1710は、保管構造130内のボット110の絶対位置をもたらしてもよい。バーコードスキャナ(1または複数)1710は、例えば、搬送デッキ、取り出し通路お跳び搬送ステーションのフロアに配されているバーコードを読み取ることによって、通路参照番号・基準(aisles reference)、搬送デッキ上の位置を確認するように構成されてもよい。バーコードスキャナ(1または複数)1710は、シェルフ600内に保管されているケースユニットに配されたバーコードを読み取ってもよい。
【0073】
スラットセンサ1711は、任意の適切な位置にて、ボット110に設けられていてもよい。スラットセンサ1711は、例えば、取り出し通路130Aのシェルフに対するボット110の位置を判定するために、保管シェルフ600(
図6B)スラットまたは脚620L1、620L2を数えるように構成されていてもよい。スラット情報がコンピュータ1701に使用されて、例えば、ボットの走行距離が補正されて、ボット110が、脚620L1、620L2の間の空間内への挿入のために自身のフィンガ1235Aを位置決めして停止することが可能にされてもよい。1つの実施例において、ボットが、ボットの駆動端部1298及び被駆動端部1299上のスラットセンサ1711を含んで、ボットのどの端部がボットの移動方向に向いているかに関係なく、スラットの係数が可能であってもよい。スラットセンサ1711は、例えば、近距離三角測量センサまたは「背景抑制センサ(background suppression)」等の任意の適切なセンサであってもよい。スラットセンサ1711は、センサがスラットを見下ろして、例えば、脚620L1、620L2の薄いエッジを無視するようにボット110上で配向されてもよい。単なる例示であるが、1つの実施例において、スラットセンサ1711は、垂直(ボット110の長手軸1470に対して(
図14B))から約15度の角度をもって設けられていてもよい。代替実施例において、スラットセンサ1711は、任意の適切な態様にてボット上に設けられていてもよい。
【0074】
ラインセンサ1712は、任意の適切な位置に、単なる例示であるが、ボット110の駆動端部及び被駆動端部等、に配されているバンパ1273(
図12)上のボットに設けられている任意の適切なセンサであってもよい。単なる例示であるが、ラインセンサは、拡散赤外線(defuse infrared)センサであってもよい。ラインセンサ1712は、以下で更に詳細に説明される、例えば、搬送デッキ130Bのフロア上に設けられた案内ラインを検知するように構成されていてもよい。ボット110は、搬送デッキ130Bを移動している際に案内ラインに従い、ボットが搬送デッキ130Bへのまたはそこから遷移する際に、ターンの終了(end of turn)を規定するように構成されてもよい。ラインセンサ1712は、ボット110が、絶対位置を判定するためにインデックスリファレンス(index reference)を検出することを可能にしてもよい。ここで、インデックスリファレンスは、交差した案内ラインによって生成される。この実施例において、ボット110は、約6つのラインセンサを有していてもよいが、代替実施例において、ボット110は、任意の適切な数のラインセンサを有していてもよい。
【0075】
ケースオーバーハングセンサ1713は、ボット上に配されて、フィンガ1235Aの頂部表面に隣り合った積載エリア1230を測定する任意の適切なセンサであってもよい。ケースオーバーハングセンサ1713は、積載エリア1230のエッジに配されて、積載エリア1230の外側に少なくとも部分的に展開している荷物を検出してもよい。1つの実施例において、ケースオーバーハングセンサ1713は、コンピュータ1701に信号を提供して(センサを遮る荷物または他のケースユニットがない場合に)、フェンス1235Fが積載エリア1230内の荷物(1または複数)を固定するために上昇させられてもよいことを示してもよい。他の実施例において、ケースオーバーハングセンサ1713は、例えば、フィンガ1235Aが伸展されかつ/または搬送アーム1235の高さが変更される前に、フェンス1235Fの収納を確認してもよい。
【0076】
アーム接近センサ1714は、任意の適切な位置に、例えば、搬送アーム1235上等に設けられていてもよい。アーム接近センサ1714は、搬送アーム1235が上昇/下降させられる際かつ/またはフィンガ1235Aが伸展/収納させられる際に、搬送アーム1235及び/または搬送アーム1235のフィンガ1235Aの周囲の物体を検知するように構成されていてもよい。搬送アーム1235の周囲の物体の検知は、単なる例示であるが、搬送アーム1235と、例えば、シェルフ600または保管構造130の水平及び/もしくは垂直支持体に配されている物体との衝突を実質的に防止してもよい。
【0077】
レーザセンサ1715及び超音波センサ1716(まとめてケースセンサと称する)は、ケースユニットが、例えば、保管シェルフ600及び/またはボット搬送ステーション(または積載物を取得するのに適切な任意の他の場所)から取り出される前に、ボット110が、ボット110によって担持される荷物を形成するアイテムの各々に対する自身の場所を規定することができるように構成されてもよい。ケースセンサは、ボットが空の保管場所に対する自身の位置を定めて、これらの空の保管場所にケースユニットを配置することを可能にする。この取り出されるべきケースユニット及び/またはアイテムを配置するための空の保管場所に対するボットの位置特定は、ボット位置特定と称され、以下で更に詳細に説明される。ケースセンサは、ボット110が、ボットによって担持される荷物が、例えば、保管ンスロット内に配置される前に、保管スロット(または他の荷物配置場所)が空であることを確認することを可能にしてもよい。1つの例において、レーザセンサ1715は、ボット110に(またはそこから)搬送されるべきケースユニットのエッジを検出するために、適切な位置にてボットに設けられてもよい。レーザセンサ1715は、例えば、シェルフ600の背面に配されている逆反射テープ(または他の適切な反射面、コーティングまたは材料)とともに動作して、センサが、保管シェルフ600の背面まで「見る」ことを可能にする。保管シェルフの背面に配されている反射テープは、レーザセンサ1715が、シェルフ600に配されているケースユニットの色、反射性、丸みまたは他の適切な特性によって実質的に影響を受けないことを可能とする。超音波センサ1716は、ボット110からシェルフ600の所定の保管エリア内の第1のアイテムまでの距離を測定して、ボットが取り出し奥行き(例えば、シェルフ600のアイテム(1または複数)をとりあげるために、フィンガ1235Aがシェルフ内600へ移動する距離)を判定可能にするように構成されていてもよい。ケースセンサの1または複数は、例えば、ボット110が、取り出されるべきケースユニットに隣接した停止位置に来た際に、ボット110と取り出されるべきケースユニットの前面との間の距離を測定することによって、ケース配向(例えば、保管シェルフ600内のケースの傾斜・歪み)の検出を可能にしてもよい。ケースセンサは、アイテムがシェルフ上に配置された後にアイテムをスキャンすることによって、保管シェルフ上のアイテムの配置の検証を可能にしてもよい。
【0078】
コンピュータ1701及びそのサブシステム1702、1705は、任意の適切な電源供給コントローラ1706を介して、例えば、キャパシタ1400から電源を取得するために、電源バスに接続されていてもよい。コンピュータ1701が、キャパシタ1400の電圧を監視して、キャパシタ1400の電荷の状態(例えば、そのエネルギ容量)を判定してもよいことに留意する。1つの実施例において、キャパシタは、例えば、1または複数の搬送エリア295または保管構造130の他の適切な場所に配されている充電ステーションを介して充電されてもよいので、ボットは、荷物を搬送している際に再充電され、実質的に連続的に使用される。充電ステーションは、ボット110の荷物の搬送にかかる時間内でキャパシタ1400を充電するように構成されてもよい。単なる例示であるが、キャパシタ1400の充電は、約15秒かかってもよい。代替実施例において、キャパシタの充電は、約15秒よりも多くかかるかまたは約15秒未満でなされてもよい。キャパシタ1400の充電の間、電圧測定値がコンピュータ1701によって使用されて、キャパシタがフル充電状態であることが判定されて、充電処理が終了させられてもよい。コンピュータ1701は、キャパシタ1400の故障状態を検出するために、キャパシタ1400の温度を監視してもよい。
【0079】
コンピュータ1701は、例えば、起動された際に、動作制御サブシステム1705等(またはボット110の任意の他の適切なサブシステム(1または複数))への電源供給の遮断を行い、ボット110の機能を停止させるかまたは動作を停止させる緊急停止デバイス1311(
図13A)を含む、安全モジュールに接続されていてもよい。コンピュータ1701が、緊急停止デバイス1311の起動の間及び起動の後にも電源を供給され続けてもよいことに留意する。安全モジュール1707は、コンピュータとサーボ駆動部の1または複数との間の通信の途絶が検出された場合に、安全モジュール1707が任意の適切な態様でボットの動作を停止させるように、動作制御サブシステム1705のサーボ駆動部を監視してもよい。例えば、コンピュータと1または複数のサーボ駆動部との間の通信の途絶の検出において、安全モジュール1707は、駆動モータ1211M、1212Mの速度を0に設定して、ボット110の移動を停止させてもよい。
【0080】
制御システム1220の通信ポートは、無線ラジオ周波数通信デバイス1703(1または複数のアンテナ1310を含む)等の任意の適切な通信デバイス及び赤外線通信デバイス等の任意の適切な光通信デバイス1704のために構成されていてもよい。無線ラジオ周波数通信デバイス1703は、任意の適切な無線プロトコルで、ボット110と、例えば、制御サーバ120及び/または他の異なるボット110との間の通信を可能としてもよい。単なる例示であるが、制御サーバ120との通信のための無線プロトコルは、無線802.11ネットワークプロトコル(または任意の他の適切案無線プロトコル)でもよい。ボット制御システム1220内の通信は、例えば、制御ネットワークエリアバス等の任意の適切な通信バスを介してもよい。制御サーバ120及びボット制御システム1220は、瞬間的なネットワーク崩壊を予測してもよいことに留意する。例えば、ボットは、例えば、ボット110が所定のトラックセグメント及び/または他の適切な中間地点を通過する際にボットが制御サーバ120と通信可能である限り、動作を維持するように構成されていてもよい。光通信デバイス1704は、例えば、ボット搬送ステーションと通信して、キャパシタの充電の開始及び終了を可能にしてもよい。ボット110が、保管及び取り出しシステム100内で他のボットと通信して、ピアツーピア衝突回避システムを生成することで、以下に説明するように、ボットが互いに所定の距離をもって保管及び取り出しシステム100全体を移動可能であってもよい。
【0081】
図12、14B及び18−23Bを参照して、ボットナビゲーション及び動作制御が説明される。通常、実施例によれば、ボット110は、例えば、3つの移動モードを有する。代替実施例において、ボット110は、4以上の移動モードを有していてもよい。単なる例示であるが、取り出し通路130Aにおいて、ボットは、ホイール1211−1214(または遊動ホイール1213、1214の代わりにロック可能キャスタ1260’、1261’)で移動し、トラック1300の側部に対してガイドホイール12250−1253によって案内される。単なる例示であるが、通常、搬送デッキ130Bにおいて、ボット110は、取り出し通路または搬送エリア295から/へ遷移する場合、実質的に直角のターンをする際に、キャスタ1261、1262を使用する(またはロック可能キャスタ1260’、1261’を解放する)。例えば、搬送デッキ130B上を長い距離移動するために、ボットは、ホイール1211−1214(または、上述のように、キャスタ1260’、1261’の回転がロックされている場合に、遊動ホイール1213、114の代わりのロック可能キャスタ1260’1261’)で、「スキッドステアリング(skid steering)」アルゴリズム(例えば、他方の駆動ホイールに対して一方の駆動ホイールの回転を遅くするかまたは停止させ、ボットでのターン動作を引き起こす)を用いて移動し、搬送デッキ130B上のガイダンスライン1813−1817をたどる。
【0082】
取り出し通路130A内を移動する際、ボット110は、実質的に直線上を移動する。取り出し通路130A内のこれらの実質的な直線移動は、いずれの方向1860、1861及びいずれの配向(例えば、駆動端1299が移動方向において後ろにある前進配向、及び駆動端1298が移動方向において前にある後退配向)でも可能である。搬送デッキ130Bにおける直線移動の間に、ボット110は、単なる例示であるが、前進ボット配向で、反時計回り方向1863に移動する。代替実施例において、ボットは、任意の適切なボット配向で、任意の適切な方向に移動してもよい。さらに他の代替実施例において、ボットが複数の方向に移動することを可能にする複数の移動レーンがあってもよい(例えば、一方の移動レーンが時計回りの移動方向を有し、他方の移動レーンが反時計回り移動方向を有する)。1つの例において、取り出し通路130A及び/または搬送エリア295へ及びそこからのターンは、約90°であり、ここで、ボットの回転中心Pは、実質的に駆動ホイール1211、1212の中間に配されており、ボットは、時計回りまたは反時計回りに回転可能である。代替実施例において、ボットのターンは、約90度都営大きくても小さくともよい。他の実施例において、ボットは、以下に説明されるように、実質的に180°のターンを行ってもよい(例えば、実質的に90°の2つのターンが、停止することなく順次的に停止することなくなされる)。
【0083】
上述のように搬送デッキ130Bは、ボット110を案内するためのガイダンスライン1810−1817を含んでいてもよい。ガイダンスライン1810−1817は、搬送デッキ130Bに接着されているか、搬送デッキ130B内に形成されているか、または搬送デッキ130Bに固定されている任意の適切なラインであってもよい。単なる例示であるが、1つの例において、ガイダンスラインは、搬送デッキ130Bの表面に固定されているテープであってもよい。この実施例において、搬送デッキ130Bは、壁部1801によって分割されている第1のサイド1800A及び第2のサイド1800Bを有するトラック1800を含む。トラック1800の第1及び第2のサイド1800A、1800Bは、エンドトラックセクション1800Eによって結合されている(エンドトラックセクション1800Eが
図18内に1つだけ示されている)。代替実施例において、トラック1800は、任意の適切な構成を有していてもよい。第1及び第2のサイド1800A、1800Bの各々は、例えば、ガイダンスライン1813、1814、及び1816、1817によって各々画定される2つの移動レーンを含んでもよい。エンドトラック部分1800Eは、例えば、ガイダンスライン1815によって画定される1つの移動レーンを含む。代替実施例において、トラック1800のセクション/サイドは、任意の適切な態様にて画定される任意の適切な数の移動レーンを有してもよい。実施例によれば、取り出しレーン130B及び/または搬送エリア295等の搬送エリアは、導入/導出(lead in/out)ガイダンスライン1810−1812を含む。導入/導出ガイダンスライン1810−1812及びエンドトラック部1800Eの単一のガイダンスライン1815は、長いライン追従移動に間のボット位置特定のためのインデックスマークとして、ボットによって検出されてもよい。導入/導出ガイダンスライン1810−1812及びガイダンスライン1815は、ターンをするための基準マークとして、ボット110によって検出されてもよい。
【0084】
ボット110が実質的に直線内、取り出し通路130A及び/または搬送エリア295内等を移動している場合、モータ1211M、1212Mに対する駆動部は、トルクコントローラとして構成されていてもよい。例えば、コンピュータ1701は、「ボット速度」としてホイール1211、1212の両方からの速度フィードバックの平均を使用して、
図20に示されている速度ループを閉じてもよい。性能を向上させかつ速度ループ不安定性を回避するために、速度ループは、トルクフィードフォワード(torque-feed forward)で増加させられ、低い増幅率で動作させられてもよい。コンピュータ1701は、ボット110の停止場所における最終位置に関して、
図20内に示されているように位置ループを閉じてもよい。コンピュータ1701は、差動トルクオフセットにおいて合計をとり、ライン追従を行ってもよい。駆動ホイール1211、1212は、床面及び/またはホイールが液体、ほこりまたは他の粒子によって汚染されている場合、搬送デッキ130Aもしくはフロアまたは取り出し通路130Aもしくは搬送エリア295とのトランクションを失い得る。速度制御ループは、例えば、一方または両方のホイール1211、1212のエンコーダによってもたらされるフィードバックが、ボット110の所定の速度よりも速い速度を示したときには、ホイール1211、1212の両方へのトルクを低下させることによってトラクションの損失を軽減するように構成されてもよい。
【0085】
例えば、搬送デッキ上を長い距離移動する場合、ボットが駆動ホイール1211、1212及び遊動ホイール12313、1214(またはロックされたキャスタ1260’、1261’)の固定特性によって直線軌道から逸れないように、ボット110は、ホイール1211、1212及び遊動ホイール1213、1214(またはロックされたキャスタ1260’、1261’)で移動する。コンピュータ1701は、任意の適切なライン追従アルゴリズムとともに構成されて、ボット110が直線内の移動を維持することを実質的に保証してもよい。ライン追従アルゴリズムは、例えば、ターンからのアラインメントミスの故の初期ライン追従エラーの補正が可能であってもよい。1つの実施例において、ボットは、ラインセンサ1712を使用して、自身の機首方位及びガイダンスライン1810−1817からのオフセットを評価する。ボット110は、ボット110の移動経路における補正をするために、例えば、ファジー理論アルゴリズム等の任意の適切なアルゴリズムを使用して構成されてもよい。この補正は、ボットが移動している際に、差動トルクとしてホイールに与えられてもよい(例えば、スキッドステアリング−一方の駆動ホイールを他方の駆動ホイールよりも遅く回転させて、ボットの一方の側部における抵抗の上昇を生み、ボットにおけるターンモーメントを発生させる)。
【0086】
実質的に直角なターン等のターンに関して、モータ1211M、1212Mのための駆動部は、位置コントローラとして構成されていてもよい。例えば、この駆動部は、コンピュータ1701によって命令されて、駆動部の各々のホイールが所定距離逆方向に回転させられて、約90°よりも僅かに大きいピボットターンが生成されてもよい。例えば、ラインセンサ1712が、停止ガイダンスラインを検知した場合、ターン動作は終了させられる。代替実施例において、モータ1211M、1212Mの駆動部は、実質的に直線にまたはターン中にボットを駆動するために任意の適切な態様にて操作させられてもよい。
【0087】
図19A及び19Bは、取り出し通路130Aから搬送デッキ130B上への遷移の間にボット110によってなされる実質的に90°のターンの例示のターンシーケンスを示している。この例において、ボットは、矢印1910の方向に、前進配向にて移動している。ボット110が取り出し通路130Aを出る際、ボット110はキャスタ1260、1261を降下させ、遊動ホイール1213、1214が搬送デッキ130Bから持ち上げられる(またはロック解除されたキャスタ1260’、1261’)。ボット110は、例えば、ボット110の駆動端1299に配されているラインセンサ1712を使用して、内側移動レーンガイダンスラインを検出し、その後、補正されたホイール走行距離を使用して、外側移動レーンガイダンスライン1813にあるかまたはそれに近接して存在するピボット点Pで停止する。ボット110は、駆動モータ1211M、1212Mにおける差動トルクを使用して駆動ホイール1211、1212を逆方向に回転させて、矢印1920の方向に約90°回転し、ボット110は、点P周りに回転する。ボット110は、ラインセンサ1712を用いてガイダンスライン1813を検知し、ターンを終了する。ボット110は、遊動ホイール1213、1214が搬送デッキ130Bに接触するように、キャスタ1260、1260(またはキャスタ1260’、1261’)を上昇させ、例えば、ライン追従を用いてガイダンスライン1813への追従を続行する。例えば、取り出し通路130Aへの進入のためのボットのターンは、実質的に、取り出し通路130Aからの退出について上述したのと同一の態様にて行われてもよいことに留意する。
【0088】
図21A−23Bは、直線移動及びターンシーケンスを含むボット110の例示の移動経路を示している。異なったタイプのターンは、ボットが移動している取り出し通路130Aまたは搬送デッキ130Bのレーン内のボット110の所望の配向に対応していてもよい。ボット移動の特定の例が図示されて説明されているが、ボット110は、保管構造130の各々のレベル全体を移動するための任意の適切な態様で、任意の適切な数のターン及び任意の適切な数のレーン間の遷移を実行するように構成されていてもよい。
図21は、ボット110の移動経路を示しており、ボット110は、例えば、1つの取り出し通路(または搬送ステーション)から搬送デッキ130Bを横切って遷移し、かつ搬送エリア295(または他の取り出し通路)内に遷移するとともに、ボット110は、後退配向(例えば、駆動端1298が前)から前進配向(例えば、駆動端1298が後ろ)に遷移する。搬送エリアは、例えば、搬送デッキ130Bから伸張し、ボット110が、例えば、マルチレベル垂直コンベヤ150A、150Bとインタフェースをとる(連動する、接続する)ことを可能にするように配されてもよい。この例において、ボット110は、実質的にピボット点Pに配されているラインセンサ(1または複数)1712が、内側移動レーンガイダンスライン1814を検出するように、後退配向にて取り出し通路130Aから退出する。ボット110は、
図19A、19Bに関して上述されたのと実質的に同様な態様にて、点P周りに反時計回りにピボットする。ボットは、例えば、ラインセンサ1712(ボット110の駆動端1298及び被駆動端1299の1または複数に配されているかまたはその近傍に配されている)が、ボットが実質的にガイダンスライン1815と内側移動レーンガイダンスライン1816とが交差する点までライン1815に追従するようにボット110が上述と同様の態様にて点P周りに反時計回りにピボットする点であるガイダンスライン1814及び1815(
図18)の交差を検出するまで、前進配向にてガイダンスライン1814に追従する。ガイダンスライン1815、1816の交差点において、ボット110は、ガイダンスライン1816を追従するために反時計回りにピボットする。ボットは、ラインセンサ1712が、ボットが時計回りにピボットして前進配向で搬送エリア295に進入する点であるガイダンスライン1816と1812との交差点を検出するまで、ガイダンスライン1816を追従する。
【0089】
図21Bは、ボット110の例示の移動経路を示しており、この図において、ボットは、後退配向にて取り出し通路130Aを退出し、後退配向にて搬送エリア295に進入している。この例において、ボットの動作は、
図21Aに関して上述された態様動作と実質的に同様であるが、壁部1801の周囲を移動した後、ボットは、ボット110が後退配向になるように外側移動レーンガイダンスライン1817に遷移する。ボット110の後退配向は、ボットが、搬送デッキ130Bの外側壁部2100と衝突することなく、前進配向にて搬送エリア295に進入するために、搬送デッキ130Bのオープンエリア内に向かって反時計回りでピボットすることを可能にする。
【0090】
図21Cは、前進配向にて取り出し通路130Aから退出して、前進配向にて搬送エリア295に進入するボット110を示している。ボットの動作は、上述と実質的に同様であるが、この例においては、ボット110は、ボットが前進配向で搬送エリア295に進入可能なように外側移動レーンガイダンスライン1813から内側移動レーンガイダンスライン1816まで遷移する。
【0091】
図21D及び21Eは、外側移動レーンガイダンスライン1813及び1817を使用して、前進配向にて取り出し通路130Aから退出し、後退配向にて搬送エリアに進入するボット110を示している。ボット110の動作は、上述と実質的に同様であってもよいが、ボット110がガイダンスライン1815に沿って移動する際、ボット110は、3つのターン2110−2112(例えば、ここで、ターン2110、2111は、ボット110をガイダンスライン1815に沿って実質的に180°ターンさせる)を行って、搬送エリア295内への最後のターン2113を行うためにボット110を配向する。
図21Eからわかるように、ボット110は、追加ターン無しには、本明細書において説明されているライン追従を使用して、外側移動レーンガイドライン1813から外側移動レーンガイダンス1817に、外側壁部2100(陰付きの領域として示されている)に衝突せずに遷移することができない。
【0092】
図22A及び22Bは、取り出し通路130A1から取り出し通路130A2へのボット110の例示の移動経路を示している。この図において、取り出し通路130A1内でのボット110の移動は前進配向にてなされ、取り出し通路130A2内の移動は後退配向にてなされる。この例において、ボットは、取り出し通路130A1、130A2の間の遷移のために外側移動レーンガイダンスライン1813を使用する。
図22Aを見てわかるように、外側移動レーンガイダンスライン1813にそって移動して、取り出し通路130A2に侵入する場合、ボットは、
図22Bに示されているように、ボットの被駆動端1299が搬送デッキ130Bの内側移動レーンに対してスイングして、外側壁部2100との衝突が回避されるような方向にピボットする。
【0093】
図23A及び23Bは、取り出し通路130A1から取り出し通路130A2へのボット110の例示の移動経路を示している。この図において、取り出し通路130A1、130A2内でのボット110の移動は、後退配向にてなされる。この例において、ボットは、取り出し通路130A1、130A2の間の遷移のために内側移動レーンガイダンスライン1814を使用する。
図23Aからわかるように、内側移動レーンガイダンスライン1814に沿って移動している場合、ボットは、
図23Bに示されているように、ボットの被駆動端1299が搬送デッキ130Bの外側移動レーンに向かってスイングして、内側壁部1801との衝突が回避されるような方向にピボットする。
【0094】
ボットは、任意の適切な態様にて、取り出し通路130Aの追跡された移動レーンとオープン搬送デッキ130Bとの間の遷移をなしてもよいことに留意する。1つの実施例において、ガイダンスライン1810−1812は、取り出し通路のトラック1300内にボットを案内してもよい。代替実施例において、センサ1710−1716の1または複数は、ボット110が、例えば、トラック1300のエッジまたは他の任意の特徴を検出して、トラック1300内の凹部1300Rに接触しているガイドホイールを用いて、反対にあるトラックの間を通過するように自身を位置決めすることを可能にする。
【0095】
1つの実施例によれば、ボット移動経路の上述の例において、ボットがターンする場合、ボットは、駆動ホイール1211、1212及びキャスタ1260、1261によって支持される。ボットの直線移動は、駆動ホイール1211、1212及び遊動ホイール1213、1214に支持されているボットによってなされてもよい。上述のように、ボットが直線移動している間のボット移動経路への補正は、スキッドステアリングを用いてなされてもよい。代替実施例において、ボットは、伸展されているキャスタ1260、1261を用いて直線経路内を移動してもよい。さらに他の代替実施例において、ボットの直線移動経路に対する補正は、操舵可能ホイールによってなされてもよい。
【0096】
図17を再度参照すると、ボット110は、例えば、ボット位置特定によって、上述のように、保管構造130を通る遷移のために保管及び取り出しシステム100内で自身の位置を判定することが可能である。1つの実施例において、ボット位置特定は、ボット走行距離、スラット計数値、インデックス計数値及びバーコード読み取り値の1または複数によって導出されてもよい。上述のようにボット走行距離は、例えば、ホイール1211−1214に付随しているエンコーダからもたらされてもよい(
図12)。ホイールの各々からのエンコーダ情報が、任意の適切な態様にて平均化及びスケーリングされて(scale)、ボットの移動距離が提供されてもよい。代替実施例において、ボットの移動距離は、任意の適切な態様にてホイールエンコーダ情報から取得されてもよい。スラット計数値は、例えば、ボットが取り出し通路を通って移動している際に、スラットセンサ1711によって提供されてもよい。スラット計数値は、ボットが取り出し通路内にあるときに、走行距離情報を補足する。インデックス計数値は、例えば、ボットがガイダンスライン1810−1817の交差セクションを超えて移動する際に、センサ1712によって提供されてもよい(
図18)。インデックス計数値は、ボットが搬送デッキ130B上を移動しているときに、ボット走行距離を補足する。バーコード読み取り値は、バーコードセンサ1710によって提供されてもよい。バーコード読み取り値は、ボット110が、オフまたは休止状態から電源を入れられた際等のボットの初期位置を判定することを可能にしてもよい。バーコードは、ボット110を初期化するために、搬送エリア295、または保管構造内の任意の他の適切な場所に配されていてもよい。バーコードは、例えば、ボット位置を確認するため及び見逃されたスラットまたはインデックスを補正するために、取り出し通路内及び搬送デッキ上に配されていてもよい。ボット110のオンボードコンピュータ1701は、ボット走行距離、スラット計数値、インデックス計数値及びバーコード読み取り値の任意の適切な組み合わせを用いて、保管構造130内のボット110の位置を判定してもよい。代替実施例において、コンピュータ1701は、ボット走行距離、スラット計数値、インデックス計数値、及びバーコード読み取り値のうちの1つのみ、またはこれらの任意の適切な組み合わせを用いて、ボットの位置を判定してもよい。さらに他の実施例において、ボットの位置は、例えば、インドア空間ポジショニングシステム等を用いて任意の適切な態様にて判定されてもよい。インドア空間ポジショニングシステムは、グローバルポジショニングシステムと実質的に同様であってもよく、物体の位置を判定するための任意の適切な技術、例えば、音波、光またはラジオ周波数信号等を用いてもよい。
【0097】
1つの実施例において、上述のセンサ1710−1716の1または複数は、任意の適切な態様にて取り出し通路130A内のボット110の動的な位置決めを可能にしてもよい。ボット110が動的に割り当てられるケースユニットのために停止させられた位置は、例えば、制御サーバ120、ボットの制御システム1220またはこれらの組み合わせによって判定されてもよい。例えば、保管スペースの動的割り当ては、例えば、制御サーバ120によって任意の適切な態様にて判定され、保管構造130内の任意の空き保管スペースが、これらの空き保管スペース内に収めることが可能なサイズを有するケースユニットで充填されてもよい。制御サーバは、例えば、所定の保管場所の位置、並びに所定の保管場所内に配置する適切なサイズにされたアイテムまたはケースユニット等の、取り出しシステム100の適切なコンポーネントと通信してもよい。このアイテムは、保管及び取り出しシステム100内に搬送されてもよく、そこで、ボット100は、このアイテムを所定の保管場所に配送する。非限定的な例として、ボット110のセンサ1710−1716は、スラット620L1、620L2(
図6B)を計数しかつ/または保管シェルフ上のケースユニットのエッジを検出して、ボットを動的に位置決めして、アイテムを所定の保管場所に配置してもよい。ボット110を動的に位置決めすること及び/またはシェルフ保管スペースの動的な割り当ては、保管スペースが最大限使用されるように、保管ベイ510、511(
図10)の各々において変化する長さを有するケースユニットを位置決めしてもよい。例えば、
図24Aは、従来の保管システムにおいてなされているように、保管スロットS1−S4に分割された保管ベイ5000を示している。保管スロットS1−S4のサイズは、保管ベイ5000のシェルフ600上に保管される最も大きいアイテムのサイズ(例えば、アイテム5011)に基づく固定サイズであり得る。
図24Aからわかるように、アイテム5011よりも小さい様々な寸法のケースユニット5010、5012、5013が、各々の保管スロットS1、S2、S4内に配される場合、陰付きボックスによって示されているように、保管ベイの容量の大きな部分が使用されないままになっている。1つの実施例によれば、
図24Bは、保管ベイ5000と実質的に同様の寸法を有する保管ベイ5001を示している。
図24Bにおいて、ケースユニット5010−5016は、動的割り当てを用いてシェルフ600上に配される。
図24Bからわかるように、保管スペースを動的に割り当てることは、シェルフ600上に、ケースユニット5010−5013(これらは、上述のベイ5000内に配置されているケースユニットと同一)に加えてケースユニット5014−5016を配置することを可能にするので、ハッチングされたボックスで示されている不使用保管スペースが、
図24Aの固定サイズスロットを用いた場合の不使用保管スペースよりも小さくなる。
図24Cは、上述の固定スロット及び動的割り当て保管の不使用保管スペースを並べた比較を示している。動的割り当てを用いたベイ5001の不使用保管スペースは、ケースユニット5010−5016の間のスペースの量を減らすことによってさらに減少させられてもよく、このことはシェルフ600上にさらなるケースユニットを配置することを可能にし得ることに留意する。理解されるように、ケースユニットが保管構造内に配置される場合、空きの保管スペースは、例えば、制御サーバ120によって、アイテムの配置の各々の後に分析され、空き保管スペースの変更されたサイズに従って動的に際割り当てされ、再割り当てされた保管スペースのサイズに一致する(かまたはそれよりも小さい)追加のケースユニットが、再割り当てされた保管スペース内に配置されてもよい。
【0098】
上述のように、本明細書に記載されている保管及び取り出しシステムのコンポーネントは、
図25及び26に示されているように、制御サーバ120と通信しかつ/または制御サーバ120によって制御される。制御サーバ120は、保管及び取り出しシステム100を管理する、実質的に同時に実行されるプログラムの一群を含んでいてもよく、単なる例示であるが、当該管理には、全てのアクティブな(動作中の)システムコンポーネントの動作を制御、スケジューリング及び監視すること、在庫及びピックフェースの管理、及び倉庫管理システム2500とインタフェースをとることを含む。本明細書において使用されているピックフェースは、顧客の注文に応じるための取り出しトランザクションにおいて使用されるべき保管シェルフの保管スペースまたはエリア内に縦に並べて配される1または複数の在庫品ケースユニットであってもよい。1つの実施例において、所定のピックフェースを形成する全てのケースユニットは、同一のストック保持ユニット(SKU)でありかつもともとは同一のパレットからのものである。代替実施例において、ピックフェースの各々は、任意の適切なケースユニットを含んでもよい。ピックフェースの各々は、ボット荷物750−753(
図7B)の全てまたは一部に対応していてもよい。反対に、ボット荷物は、ピックフェース決定に基づいて構築されてもよい。理解されるように、ピックフェースの決定は、保管及び取り出しシステム内で変化してもよいので、ピックフェースのサイズ及び位置は、動的に変更可能であってもよい。倉庫管理システムとインタフェースをとることは、以下に説明されるように、制御サーバ120が、パレット注文を受信して実行し、補充注文を提示して実行することを可能にすることに留意する。アクティブなシステムコンポーネントは、保管されて取り出されるケースユニットに作用する物理エンティティであってもよい。アクティブなシステムコンポーネントは、非限定的な例として、ボット、インフィード及びアウトフィードステーション、マルチレベル垂直コンベヤ、ネットワーク及びユーザインタフェースターミナル等のアイテムを含んでもよい。代替実施例において、アクティブなシステムコンポーネントは、ボット搬送ステーションを含んでもよい。制御サーバ120は、例えば、ケースユニットが損傷するか、リコールされるか、またはケースユニットの有効期限が経過してしまった等の場合に、注文品調達に加えて、任意の適切な目的のために、保管及び取り出しシステムからのケースユニットの除去を命令してもよい。1つの実施例において、制御サーバ120は、注文品調達の際に、有効期限の近いケースユニットに高い優先度を与えて、これらのケースユニットが、より遅い有効期限を有する同様のケースユニット(同一のSKUを伴うもの)よりも前に保管及び取り出しシステムから取り出されるようにしてもよい。この実施例において、保管及び取り出しシステム内のケースユニットの分配(例えばソート(並び替え・分類・仕分け)(sortation))は、ケースユニットが、2つのソートシーケンスのみを用いて任意の所望のレートでの任意の適切な順序でパレット化ステーションに配送されるように提供され得る分配である。制御サーバ120は、ケースがボット110によって、第1の所定のシーケンス(例えば、ケースユニットの第1のソート)にてマルチレベル垂直コンベヤ150Bにもたらされて、第2の所定のシーケンス(ケースユニットの第2のソート)にてマルチレベル垂直コンベヤ150Bから除去されて、ケースユニットが所定の順序でパレット(または他の適切な配送コンテナ/デバイス)上に配されて、混合パレット9002(
図38)が構築され得るように、注文品を調達してもよい。例えば、ケースユニットの第1のソートにおいて、ボット110は、任意の順序で複数のケースユニットの各々(例えば、ケースユニット)を取り出してもよい。ボット110は、アイテムが所定のマルチレベル垂直コンベヤ150Bに配送されるべき所定の時刻まで、取り出したアイテムと共に取り出し通路及び搬送デッキを移動(例えば、搬送デッキの周りを巡回する)してもよい。ケースユニットの第2のソートにおいて、ケースユニットがマルチレベル垂直コンベヤ150Bにあるとき、ケースユニットは、アイテムがアウトフィード搬送ステーション160に配送されるべき所定の時刻まで、コンベヤの周りを循環してもよい。
図38を参照すると、パレットに配送されるケースユニットの順序は、例えば、保管プランルール9000に対応してもよい。保管プランルール9000は、例えば、顧客の店舗内の通路レイアウト、または、例えば、パレットが荷下ろしされるストア内の具体的な場所もしくは商品のタイプに対応したケースユニットのファミリーグループを包含していてもよい。パレットに配送されるケースユニットの順序は、例えば、1のケースユニットの他のケースユニットとの共存性・互換性、寸法、重量及び耐久性等の、ケースユニットの特徴9001に対応してもよい。例えば、つぶれる可能性のあるケースユニットは、より重くて耐久性のあるケースユニットがパレットに配送された後にパレットに配送されてもよい。ケースユニットの第1及び第2のソートは、本明細書に記載されている混合パレット9002の構築を可能にする。
【0099】
保管及び取り出しシステムの構造的/機械的アーキテクチャと組み合わされた制御サーバ120は、最大荷重バランシングが可能である。上述の通り、保管スペース/保管場所は、保管及び取り出しシステムを介したケースユニットの搬送から切り離される。例えば、保管容量(例えば、保管庫内のケースユニットの分布)は、保管及び取り出しシステムを介したケースユニットのスループットから独立しておりかつ当該スループットに影響しない。保管アレイスペースは、搬出に対して実質的に均一に分布させられていてもよい。水平ソート(各レベルにおける)及び高速ボット、並びにマルチレベル垂直コンベヤ150Bによる垂直ソートは、保管アレイからの搬出場所(マルチレベル垂直コンベヤ150Bのアウトフィード搬送ステーション160)に対して均一に分布させられている保管アレイスペースを実質的に形成する。実質的に均一に分布させられている保管スペースアレイは、ケースユニットが、所望の実質的に一定のレートでアウトフィード搬送ステーション160から搬出されることを可能にし、ケースユニットは、任意の所望の順序にて提供される。最大荷重バランシングを行うために、制御サーバの制御アーキテクチャは、制御サーバ120が、保管構造130内の保管スペース(例えば、保管アレイ)を、マルチレベル垂直コンベヤ150Bに対する保管スペースの場所の地理的な位置(保管スペースの仮想パーティションをもたらす)に基づいて、マルチレベル垂直コンベヤ150Bに関連付けないようなものであってもよい(例えば、マルチレベル垂直コンベヤに最も近い保管スペースは、そのマルチレベル垂直コンベヤから/へ移動するケースには割り当てられない)。むしろ、制御サーバ120は、マルチレベル垂直コンベヤ150Bに対して保管スペースを均一にマッピングして、ボット110、保管場所及び搬出マルチレベル垂直コンベヤ150Bシェルフ配置を選択し、それによって、保管構造内の任意の場所からのケースユニットが、所望の順序で所定の実質的に一定のレートにて任意の所望のマルチレベル垂直コンベヤ搬出部から出てきて、混合パレット9002(
図38)が構築されてもよい。
【0100】
制御サーバ120は、1または複数のサーバコンピュータ120A、120B及び保管システムまたはメモリ2400を含んでもよい。代替実施例において、制御サーバ120は、任意の適切な構成を有していてもよい。1つの実施例において、サーバコンピュータ120A、120Bは、互いに実質的に同一に構成されていてもよく、一方のサーバコンピュータ120Aが、第1の(主)サーバとして指定され、他方のサーバコンピュータ120Bが第2の(副)サーバとして指定されてもよい。通常の動作において、保管及び取り出しシステム100等の保管及び取り出しシステムは、第1のサーバコンピュータ120Aによって実質的に制御されている。第1のサーバコンピュータ120Aの故障の際、第2のサーバコンピュータ120Bが任意の適切な態様にて保管及び取り出しシステム100の動作を引き受けるように構成されていてもよい。例えば、第2のサーバコンピュータ120Bは、例えば、記憶装置システム2400のデータベース2401(
図26)内に保存されている動作情報を用いて、自身を初期化してもよい。代替実施例において、第2のサーバコンピュータ120Bは、データベーススナップショット(snap-shot)またはログファイルに基づいて動作データベースを再構築して再起動し、その後、復元されたデータベースによって自身を初期化してもよい。2つのサーバコンピュータ120A、120Bのみが示されているが、代替実施例において、任意の適切なレベルの冗長性を持つように、任意の適切な数のサーバコンピュータが互いに接続されていてもよい。1つの実施例において、制御サーバ120は、任意の適切な数のホストコンピュータを含むかまたはそれらに接続されていてもよく、ここにおいて、ホストコンピュータの各々は、保管構造130の1または複数のレベルを操作するように構成されていている。ホストコンピュータの故障の際、制御サーバ120は、故障したホストコンピュータの1または複数のレベルの操作を他のホストコンピュータに割り当てて、保管及び取り出しシステムが実質的に中断無く動作させられてもよい。代替実施例において、制御サーバ120は、故障したホストコンピュータの1または複数のレベルに亘って動作制御を引き受けてもよい。
【0101】
制御サーバ120の記憶装置システム2400は、サーバ120A、120Bから物理的に分離されていてもよい。1つの実施例において、記憶装置システム2400は、制御サーバ120と同一の設備内に配されていてもよいが、代替実施例において、記憶装置システム2400は、制御サーバ120A、120Bが配されている設備から離れて配されていてもよい。さらに他の代替実施例において、記憶装置システムは、サーバコンピュータ120A、120Bの1または複数と一体化されていてもよい。記憶装置システム2400は、動作データベース及び他のランタイムデータに対するデータ冗長性をもたらすために、任意の適切な数の記憶場所を有していてもよい。制御サーバ120は、任意の適切な態様にて任意の適切な目的で、動作データベース2401及び他のランタイムデータ(イベントログ2402(
図26)または他の適切なデータ等)にアクセスし、それらを更新し、またはそれら管理してもよい。制御サーバ120は、保管及び取り出しシステムのコンポーネント(例えば、ボット、搬送ステーション、コンベヤ等)の各々のメンテナンス履歴を記録してもよい。ボット110の場合において、ボットの各々が、制御サーバ120に、任意の適切な時間間隔でボットのメンテナンスに関連する情報(ボットが充電された場合、ボットの走行距離、修繕情報、または任意の他の適切な情報)を送信してもよい。他の実施例において、制御サーバ120は、ボット110からメンテナンス情報をリクエストしてもよい。
【0102】
制御サーバ120は、ネットワーク180を介して、保管及び取り出しシステム100のアクティブなシステムコンポーネントと通信してもよい。上述のように、ネットワーク180は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、または有線ネットワーク及び無線ネットワークの組み合わせでもよい。1つの実施例において、保管及び取り出しシステム100のすべての固定的に配されているコンポーネントが、ネットワーク180の有線部分を介して制御サーバ120と接続され、保管及び取り出しシステムの可動に配されているコンポーネント(例えば、ボット110等)がネットワーク180の無線部分を介して制御サーバと接続されていてもよい。代替実施例において、固定要素が無線通信を介して制御サーバ120と接続されていてもよい。さらに他の代替実施例において、可動要素は、任意の適切な有線通信を介して制御サーバ120と接続されていてもよい。
【0103】
ネットワーク180は、単一の物理ネットワークでもよいし、別個の物理ネットワークに分割されていてもよい。例えば、1つの実施形態において、保管構造130のレベルの各々は、制御サーバ120と通信する自己の個別の通信ネットワークを有していてもよい。個別の通信ネットワークは、例えば、他の異なる1の個別の通信ネットワークと異なった通信周波数で動作してもよい。他の実施例において、保管構造130のレベル(1または複数のレベル)のグループは、制御サーバ120と通信する個別のネットワークを共有していてもよい。制御サーバ120は、共有ネットワーク、または1もしくは複数のプライベートネットワークを用いて、1または複数のネットワークと通信してもよいことに留意する。
【0104】
1つの実施例において、
図26からわかるように、制御サーバ120は、フロントエンド2510及び動作コントローラ2520を含む。制御サーバ120が
図26に示されている構成を有するように説明されているが、代替実施例において、制御サーバ120が任意の適切な構成を有していてもよいことに留意する。この実施例において、フロントエンド2510は、保管及び取り出しシステムの動作を実行するための適切なプログラムまたはモジュールを含んでもよい。非限定的な例として、フロントエンド2510は、注文マネージャ2511、在庫・商品マネージャ2512、及び管理サーバ2513を含んでもよい。注文マネージャ2511は、倉庫管理システム2500によって提示された注文を処理してもよい。
【0105】
在庫・商品マネージャ2512は、保管及び取り出しシステム100の適切なコンポーネント及び/または倉庫管理システム2500に在庫・商品サービス(inventory service)を提供してもよい。管理サーバ2513は、保管及び取り出しシステム100の処理を監視してもよい。動作コントローラ2520は、保管及び取り出しシステム100の動作を制御するための任意の適切なプログラムまたはモジュールを含んでもよい。例えば、動作コントローラ2520は、ボット管理サブシステム2521、リソースマネージャ2522、コントローラモニタ2523、及びイベントプロセッサ2524を含んでもよい。ボット管理サブシステム2521は、ボット移動及び搬送動作を管理してもよい。リソースマネージャ2522は、保管及び取り出しシステムのアクティブ及びパッシブ(passive)(例えば、ボット充電ステーション等)コンポーネントの動作を管理してもよい(代替実施例において、ボット動作を含んでもよい)。コントローラモニタ2523は、例えば、保管及び取り出しシステム100のコンポーネント140、150A、150B、160A、160B、210、220、2501、2503等の1または複数のアクティブなコンポーネントを操作するための様々な外部コントローラを監視してもよい。イベントプロセッサ2524は、保管構造130内でのケースユニットの取り出しまたは配置等のイベント、利用可能な保管場所、アクティブなボット、または任意の適切なイベントを監視して、それに従って、1または複数のデータベース2401及び/またはイベントログ2402を更新してもよい。
【0106】
1つの実施例において、1または複数のユーザインタフェースターミナルまたはオペレータコンソール2410が、例えば、ネットワーク180を介するような、任意の適切な態様にて、制御サーバ120に接続されていてもよい。1つの実施例において、ユーザインタフェースターミナル2410は、コンピュータワークステーション700(
図7A)と実質的に同一であってもよい。1または複数のユーザインタフェースターミナル2410は、保管及び取り出しシステム100のオペレータが保管及び取り出しシステム100の1または複数の状態を制御することを可能にする。1つの実施例において、ユーザインタフェースターミナル2410の1または複数は、顧客の注文及び補充の注文の手作業の入力/変更/取消を可能にしてもよい。他の実施例において、ユーザインタフェースターミナル2410は、例えば、在庫・商品マネージャ2512によって維持されているデータベース等のシステム100のデータベース内のデータを検査、変更またはその他アクセス/入力することを可能にしてもよい。ユーザインタフェースターミナル2410の1または複数は、オペレータが、在庫・商品表を図形的に見ることを可能にし、ケースユニットがユーザインタフェースターミナル2410のユーザに示される(例えば、特定のSKUを有するケースユニットの情報、SKUに関する情報、特定の保管レベルがどのくらい一杯なのか、取り出しの状態または補充注文の状態、または任意の適切な情報)基準を特定するメカニズムを提供してもよい。ユーザインタフェースターミナル2410の1または複数は、現在の注文、過去の注文及び/またはリソースデータの表示を可能にしてもよい。例えば、過去のデータは、保管庫内の特定のアイテムの出所、果たされた注文、または他の適切な過去データ(保管及び取り出しシステムコンポーネントに関連する過去データを含んでもよい)を含んでもよい。現在の注文データは、例えば、現在の注文状況、注文配置日、アイテムのSKU及び量、または現在のオーダに関連する任意の他の適切な情報を含んでもよい。リソースデータは、例えば、保管及び取り出しシステム内のアクティブなまたはパッシブなリソースに関する任意の適切な情報を含んでもよい。ユーザインタフェースターミナル2410は、保管及び取り出しシステム100の動作に関連する任意の適切なレポート2699(
図27)の生成を可能にしてもよい。ユーザインタフェースターミナル2410は、取り出し構造(picking structure)の「リアルタイム」または最新(up to date)表示を提供してもよい。1つの実施例において、取り出し構造表示は、例えば、保管及び取り出しシステムの1または複数のコンポーネントの状態を示しているユーザインタフェースターミナル2410のディスプレイ上等に表示されている図形的表示をであってもよい。例えば、保管及び取り出しシステム100全体の図形的レイアウトは、各々のレベルのボット110の位置が示され、保管構造内を搬送されているケースユニットの位置が示され、または保管及び取り出しシステム100の動作に関連する任意の他の適切な図形的情報が示され得るように表示されてもよい。ユーザインタフェースターミナル2410の1または複数は、オペレータが、単なる例示であるが、稼働していない通路、コンベヤ及び/またはボット(及び/または任意の他の適切なシステムリソース)等に使用される保管及び取り出しシステムのリソースの状態を変更するか、またはシステムリソースを稼働状態に戻しかつ新しいリソースをシステムに追加(及び/またはシステムから除去する)することが可能なように構成されてもよい。
【0107】
図27を参照して、保管及び取り出しシステムの例示の動作が実施例に沿って説明される。倉庫管理システム2500は、顧客の注文を受信し、当該注文中のどのケースユニットが保管及び取り出しシステム100によって調達可能であるか判定するように当該注文を実行する。保管及び取り出しシステム100によって調達可能な注文の任意の適切な部分が、倉庫管理システム2500によって制御サーバ120に送られる。保管及び取り出しシステムによって調達できない注文の一部は、手作業で(非自動的に)調達されて、保管及び取り出しシステムが部分的なパレットを構築可能でもよい。単なる例示であるが、ケースユニットが、保管及び取り出しシステム100から取り出されて、1または複数のパレットに配置されるようにリクエストされる注文は、「パレット注文」と称されてもよい。反対に、ケースユニットを保管及び取り出しシステム100内に補充するために保管及び取り出しシステム100によって出される注文は、単なる例示であるが、「補充注文」と称されてもよい。これらの注文は、実行するために、ボット110のタスクに分解されてもよい。単なる例示であるが、パレットオーダーの一部であるボットタスクは、取り出しタスクと称されてもよく、補充注文の一部であるボットタスクは、収納(put away)タスクと称されてもよい。
【0108】
注文品を調達する場合、倉庫管理システム2500は、例えば、注文マネージャに実行オーダーメッセージ(
図28)を出す。実行オーダメッセージは、注文登録の時に特定されたパレットID(identification)を参照し、パレットIDは、アウトフィードステーション2860A、2860B及び/またはパレット化ステーション2820A、2820Bを特定する。
図26及び27からわかるように、注文マネージャ2511は、倉庫管理システム2500から注文を受信するように構成されていてもよい。注文マネージャ2511は、個別のレベルマネージャ2608に対してタスクを発行して、ケースユニットを取り出し及び/または収納してもよい。たとえば、注文マネージャ2511とレベルマネージャ2608との間の通信は、限定するわけではないが、例えば、システム停止または中断において通信が重複しないことを実質的に保証する三相コミットプロトコルを含む任意の適切な通信チャンネル/プロトコルを介していてもよい。レベルマネージャ2608は、保管構造130のレベルの各々を制御してもよい。1つの実施例において、保管構造のレベル毎に1つのレベルマネージャ2608があってもよい。代替実施例において、レベルマネージャ2608の各々に関連付けられた2以上のレベルがあってもよい。さらに他の代替実施例において、保管構造130内のレベルの各々に関連付けられた2以上のレベルマネージャ2608があってもよい。レベルマネージャ2608の各々は、各々のレベルで完了させられるべきタスクを受信して、実行のために、各々のぼっと110A、110B、110Nにタスクを発行してもよい。この例において、ボット110Aは、例えば、保管構造130のレベル1に対応し、ボット110Bは、例えば、保管構造のレベル2に対応し、ボット110Nは、例えば、保管構造のレベル「n」に対応する。この例において、保管構造は、任意の適切な数のレベルを有している。
【0109】
図27Aを参照すると、レベルマネージャ2608の各々が、例えば、フロントエンドサービス、及びバックエンドまたはボットサービス2651等の2つのサービスに分割されていてもよい。フロントエンドサービス2650は、例えば、制御サービス2653及び待機(idle)ボットマネージャ2652を含んでもよい。バックエンド2651は、トラフィックマネージャ2654及びボットプロキシ2680を含んでもよい。構造マネージャ2656及び予約マネージャ2608Aは、フロントエンドサービス2650及びバックエンドサービス2651によって共有されていてもよい。代替実施例において、レベルマネージャ2608は、保管及び取り出しシステム100の1または複数の各レベルを制御するために任意の適切な構成を有していてもよい。1つの実施例において、取り出し及び配置リクエストは、フロントエンド2650を介して制御サービス2653に入力されてもよい。例えば、フロントエンド2650は、例えば、注文マネージャ2511及び/または在庫・商品マネージャ2512からリクエストを受信し、ボットジョブまたはタスクの形式にてこれらのリクエストを待機ボット110に送出してもよい。代替実施例において、フロントエンドは、バックエンド2651からリクエストを受信してもよい。フロントエンドは、このリクエストをジョブに変換して、そのジョブに固有のIDを割り当ててもよい。このジョブは、待機ボットマネージャ2652及び制御サービス2653との間で共有される1または複数のキュー2655(例えば、高い優先度のキューまたは低い優先度のキュー)内に配されてもよい。ジョブは、単なる例示であるが、ジョブが必要とされる、すなわち現在の注文を処理する場合に、高い優先度として分類される。ジョブは、単なる例示であるが、ジョブが後の時点(例えば、現在の注文の後)で達成されるべき注文の処理のために必要とされる場合、低い優先度として分類される。ジョブの状態は、他のジョブが完了した際に、低い優先度から高い優先度に変化してもよい。代替実施例において、ジョブは、ジョブに優先度を付けるための任意の適切な分類を有していてもよい。(例えば、以下に説明する待機ボットマネージャ2652によって判定されるような)ジョブを実行するための待機ボット110が存在しない場合、フロントエンドは、1または複数のボットが待機中として登録され、1または複数のボットのうちの1つがジョブを割り当てられることが可能な場合にフロントエンドに通知をするイベントループに、制御を渡す。
【0110】
待機ボットマネージャ2652は、例えば、待機ボット110(例えば、保管及び取り出しシステム100内で、現にケースユニットを搬送、取り出しまたは配置していないボット)を表示するボットプロキシのリストを保持していていてもよい。ボットプロキシリストは、例えば、待機からアクティブ(動作中)及びその逆へのボット状態の変化を反映するために、積極的に更新されてもよい。待機ボット2652は、任意の適切な態様にて、タスクを実行するために最良のボット110を判定して、タスクの実行のために関連するボットプロキシ2680に通知してもよい。1つの実施例において、単なる例示であるが、どのボットが所定のジョブを割り当てられるべきかが判定された場合、待機ボットマネージャ2652は、ボットが既に所望の取り出し通路内にあるか及びアイテムの取り出しのために配向されているかどうか、注文を達成するために必要とされる通路を遮断するボット110があり、当該ボットが移動させられて当該通路へのアクセスが可能にさせられ得るか、並びに低い優先度のジョブの前に達成されるべき未処置の高い優先度のジョブが考慮されているかどうかの1または複数を分析してもよい。
【0111】
ジョブがボットに割り当てられる場合、待機ボットマネージャ2652は、ジョブを達成するための移動ルートを判定してもよい。待機ボットマネージャ2652は、保管及び取り出しシステム100の任意の適切なコンポーネント(例えば、搬送デッキの荷重バランシングを分析するための情報、保管構造130の使用不可エリア(例えば、メンテナンスが実行されている場所)の情報、ジョブの取り出しまたは配置場所に対するボットの位置、ジョブを完了するためにボットが移動するべき距離、または保管及び取り出しシステム100の任意の他の適切な特性等の任意の適切な情報を、ボットのルートの判定の際に提供する構造マネージャ2656等)と通信してもよい。構造マネージャ2656は、不具合があるかまたは破損しているスラットもしくは脚620、620L1、620L2(
図6A及び6B)、検知不能なインデックスマーカ、追加された保管部、移動及び/もしくは搬送エリア、並びに使用不可または除去されたエリア等の保管構造への任意の適切な変更を監視して追跡してもよく、保管構造130内の変更を、ボット移動ルートの判定のために、例えば、待機ボットマネージャ2652及び/もしくはボットプロキシ2680に伝達してもよいことに留意する。
【0112】
ボットプロキシ2680(
図27A)は、各々のボット110ためのジョブを、例えば、待機ボットマネージャ2652から受信し、例えば、タスクの完了または修復不可能なボットエラーまで、タスクの制御を行う。ボットプロキシ2680は、制御サーバにおいて、各々のボット110の「スタンドイン(代役)(stand in)」であってもよく、かつ例えば、各々ボットによるタスクの詳細な実行を管理してそのタスクの実行を追跡してもよい。ボットプロキシ2680は、例えば、待機ボットマネージャ2652から任意の適切な情報を受信してもよい。1つの実施例において、ボットプロキシオーナー2680Aは、各々のタスクを実行することが期待されているボットのリスト、及びボットプロキシオーナー2680Aの動作に関する任意の他の適切な情報(例えば、保管構造マップ、レベルマネージャインタフェース及びオブジェクトへのポインタ等)を受信してもよい。ボットプロキシオーナー2680Aは、ジョブを実行するために選択されたボットの各々のための1または複数のボットプロキシ2680に情報を送ってもよい。ボットプロキシ2680は、ボットの状態を保管及び取り出しシステム100の任意の適切なエンティティ(例えば、待機ボットマネージャ2652、オペレータワークステーション等)に提供してもよい。1つの例において、ボットプロキシ2680が、ボット110がボット100に割り当てられたタスクを実行できないと判定した場合、ボットプロキシ2680は、制御サービス2653に通知して、ボットを待機ボットマネージャ2652に待機しているとして登録してもよい。ボットプロキシ2680は、例えば、トラフィックマネージャ2654及び予約マネージャ2608Aと通信して、搬送デッキ130B、搬送エリア295及び取り出し通路130A(または、代替実施例において、ボット搬送ステーション140)の1または複数へアクセスしてもよい。タスクの完了において、ボットプロキシ2680は、待機ボットマネージャ2652に待機として登録し、ボット110によって完了されたタスクのIDを示す。タスクが失敗した場合、ボットプロキシ2680は、待機として登録し、タスクのIDを示してなぜタスクが失敗したかを示す。
【0113】
図27を再度参照すると、注文マネージャ2511は、1または複数のマルチレベル垂直コンベヤコントローラ2609に予約のリクエストを送信してもよい。マルチレベル垂直コンベヤコントローラ2609は、マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mを含んでいてもよい。
図27Bも参照すると、本明細書に記載されている予約は、例えば、アクティブなリザーバに関連付けられているアクティブスロット(例えば、現在のジョブ)及び待機リザーバ2692A−2694Aに関連付けられている待ち行列型のスロット2692−2694を有するキュー2690内に構築されていてもよいことに留意する。ここで、リザーバは、例えば、保管及び取り出しシステム100のボット、マルチレベル垂直コンベヤ、搬送ステーション、または任意の他の適切なコンポーネントである。代替実施例において、予約は、任意の適切な態様にて取り扱われてもよい。マルチレベル垂直コンベヤ150の各々に関連付けられた1または複数のマルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mがあってもよい。代替実施例において、マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mの各々に関連付けられた1または複数のマルチレベル垂直コンベヤ150があってもよい。マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mは、例えば、マルチレベル垂直コンベヤ150の動作の追跡を維持して、保管構造130の各々のレベルへ及びそこからケースユニットを搬送するために、マルチレベル垂直コンベヤ150の予約のリクエストに応答してもよい。マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mの各々は、例えば、ネットワーク時間プロトコルを用いて維持される同期された時間を用いる等の任意の適切な態様にて、その各々のマルチレベル垂直コンベヤ(1または複数)150と連動するように構成されてもよい。
【0114】
在庫・商品マネージャ2512は、倉庫管理システムから補充注文を受信してもよい。在庫・商品マネージャ2512は、在庫を追跡しかつ/またはボットタスクの発行における発行もしくは補助のために、記憶装置システム2400の1または複数の適切なデータベースにアクセスしかつ/するかまたはこれらを維持してもよい。1つの実施例において、在庫・商品マネージャ2512は、アイテムマスタデータベース2601、在庫・商品データベース2602及び保管及び取り出しシステムマップデータベース2603(及び任意の他の適切なデータベース)のうちの1または複数と通信してもよい。アイテムマスタデータベース2601は、保管及び取り出しシステム100によって取り扱われているかまたはその中に配されているストック維持ユニット(SKU)の説明を含んでいてもよい。在庫・商品データベース2602は、例えば、保管及び取り出しシステム100内に在庫されているアイテムの各々の場所を含んでもよい。保管及び取り出しシステムマップデータベース2603は、限定するわけではないが、保管及び取り出しシステム内の保管レベルの各々、通路、デッキ、シェルフ、搬送ステーション、コンベヤ及び任意の他の適切な構造を含む、保管及び取り出しシステム100の物理的構造の実質的に完全な説明を含んでいてもよい。代替実施例において、記憶装置システム2400は、例えば、注文マネージャ2511及び/または在庫・商品マネージャ2512に動作情報を提供するための任意の適切なデータベースを含んでいてもよい。1つの実施例において、在庫・商品マネージャ2512は、単なる例示であるが、本明細書において説明されているよう注文マネージャ2511等の保管及び取り出しシステムの他の適切なコンポーネントに任意の適切な在庫・商品情報を提供して、注文マネージャ2511が注文に対してケースユニットを予約可能であってもよい。ケースユニットの予約は、2以上のボットが保管庫から同一のアイテムを取得使用とすることを実質的に防止する。在庫・商品マネージャ2512は、保管及び取り出しシステム100の補充中等に搬入されたアイテムを収納するためのピックフェースの割り当て及び予約も可能にする。1つの実施例において、保管スロット/スペースが保管構造130内で利用可能になった際、在庫・商品マネージャ1512は、仮想的なアイテム(例えば、空ケース)を空の保管スロットに割り当ててもよい。保管構造内に隣接する空スロットがある場合、当該隣接する保管スロットの空ケースが組み合わされて、保管シェルフ上の空スペースが満たされてもよい。理解されるように、スロットのサイズは、シェルフスペースを動的に割り当てる際等に、変更可能であってもよい。例えば、
図24bを参照すると、保管シェルフ5001上にケースユニット5011及び5012を配置する代わりに、保管スロットは、ケース5011、5012がケースユニット5010のサイズを有する3つのケースによって置き換えられるように動的に割り当てられてもよい。代替実施例において、保管スロットは、頻繁に一緒に取り出されるケースユニットが互いに隣り合って配されるように割り当てられてもよい。所定のピックフェースが、配送されているアイテムのために予約される際、アイテムが配置されるべき場所内にある空ケースの少なくとも一部が、配送されるアイテムの特徴(例えば、サイズ等)を有する仮想的なアイテムによって置換されて、他の搬入ケースユニットが所定のピックフェースに割り当てられることが防止される。アイテムが、配置する空ケースより小さい場合、空ケースは、サイズ変更されるかまたは更に小さい空ケースに置き換えられて、保管シェルフの未使用部分が充填される。
【0115】
この例において、制御サーバ120は、例えば、制御サーバ120とオペレータとに間のインタフェースを提供し得る実行モジュール2606を含んでもよい。実行モジュール2606は、例えば、1または複数のユーザインタフェースターミナル2410を介する等の任意の適切な態様にて、保管及び取り出しシステム動作の監視及び/または制御を可能にしてもよい。実行モジュール2606は、任意の適切なレポートを提供してもよく、オペレータが通路メンテナンスマネージャ2607にアクセスすることを可能にしてもよい。通路メンテナンスマネージャ2607は、職員と保管及び取り出しシステムの移動コンポーネントとの間のやりとりが実質的に除去される様に、職員が保管及び取り出しシステムの任意の適切な部分内へアクセスすることを可能にしてもよい。
【0116】
図25、26、及び28を再度参照して、例示のパレット注文入力及び補充処理が説明される。例えば、所定の期間(例えば、時間、日、週、または他の適切な期間)の一部のパレット注文が、注文マネージャ2511に提示される。注文マネージャは、例えば、注文データベース2511B内に注文を記録して、在庫・商品プランナモジュール(在庫・商品マネージャ2512のサブシステムであってもよい)に当該情報を送信する。在庫・商品プランナ2512Bは、取り出すストックの十分な量及び構成を維持して、例えば、所定の期間の注文調達処理を通してケースユニットの取得不可能を実質的に防止し、かつ、例えば、次の注文調達期間の開始のために保管及び取り出しシステムを準備するパレット注文に基づいて補充注文のスケジュールを生成してもよいことに留意する。1つの実施例において、在庫・商品プランナ2512Bは、時刻によって注文をソートし、例えば、現在の在庫・商品を初期収支(balance)として使用して、在庫・商品プランナ2512Bが、所定の注文品調達時間の各々の終了においてもたらされる在庫・商品レベル計算してもよい。例えば、SKU毎の事前注文閾値、SKU毎の経済的注文量、所定の期間収支(time period balance)の目標、及び注文の各々の後に計算された在庫・商品に基づいて、在庫・商品プランナ2512Bは、プランニングされた補充注文のスケジュールを処理して、当該補充注文を倉庫管理システム2500に提示する。新しいパレット注文が注文マネージャ2511に提示された際、補充注文の変更をもたらし得る上述の処理が繰り返される。代替実施例において、在庫・商品保管及び取り出しシステム100は、任意の適切な態様にて維持されてもよい。
【0117】
図29を参照すると、注文の各々が達成される場合、それらの各々の保管レベル2801、2802のボット110は、取り出したケースユニットをアウトプット搬送エリア2840A、2840Bに配送する。搬出搬送エリア2840A、2840Bは、上述の搬送エリア295と実質的に同様であってもよい。搬出搬送エリア2840A、2840Bにおけるボット110は、ケースユニットを、1または複数のアウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bに搬送するために、マルチレベル垂直コンベヤに搬送する。代替実施例において、ボット110は、取り出したケースユニットを間接的に、例えば、ボット搬送ステーション140を介してマルチレベル垂直コンベヤ150Bに配送してもよい。アウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bは、例えば、
図1に関して上述されているアウトフィード搬送ステーション160と実質的に同様であってもよい。ケースユニットは、アウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bからパレット化ステーション2820A、2820Bの各々まで、1または複数の適切なコンベヤによって搬送される。この例においては、パレット化ステーション2820A、2820Bの各々を搬送する2つの積み上げコンベヤが存在する。代替実施例において、パレット化ステーション2820A、2820Bを搬送する2よりも多いかまたは2よりも少ないコンベヤがあってもよい。積み上げコンベヤ2870、2871のセットの各々は、個々のパレット化ステーション2820A、2820Bの各々にバッファシステムを提供するために、例えば、注文マネージャ2511、または制御サーバ120の任意の他の適切なサブシステムによって管理されてもよい。例えば、アウトフィード搬送ステーション2860Aは、コンベヤ2870のセットのうちのコンベヤ1を満たし、その一方でパレット化ステーション2820Aがコンベヤ2870のセットのうちのコンベヤ2を空にするので、アウトフィードステーションへのケースユニットのレート(rate)は、パレット化ステーション2820Aがパレット上にケースユニットを配置するレートと合致させられなくともよい。代替実施例において、任意の適切なバッファシステムが、ケースユニットを供給するために、パレット化ステーション2820A、2820Bに提供される。さらに他の代替実施例において、ケースユニットをアウトフィードステーション2860A、2860Bに供給するレート・速度は、ケースユニットがパレット化ステーション2820A、2820Bによってパレット化されるレートと合致していてもよい。
【0118】
1つの実施例において、上述の例示の注文達成プロセスは、例えば、任意の適切な数の段階・フェイズによって、注文マネージャ2511によって処理されてもよい。単なる例示であるが、この実施例において、注文マネージャ2511は、トランザクションプランニングフェイズ及びトランザクション実行フェイズにおいて、パレット注文を処理してもよい。トランザクションプランニングフェイズにおいて、注文マネージャ2511は、注文された各々のSKUの所定数のケースユニットを所定のシーケンスにてパレット化ステーションに配送するために、マルチレベル垂直コンベヤ及びピックフェースリソースを予約してもよい。注文マネージャ2511は、パレット注文を達成する一連の取り出しトランザクションを生成してもよい。トランザクションプランニングフェイズは、実行のために第1のトランザクションが発出される前に、バッチとして、パレット注文全体に対して実行されてもよい。代替実施例において、取り出しトランザクションは、任意の適切な態様にて生成されて実行されてもよい。
【0119】
取り出しトランザクションは、任意の適切な態様にて注文マネージャ2511によって生成されてもよい。1つの実施例において、取り出しトランザクションは、マルチレベル垂直コンベヤを選択して、搬出搬送ステーション/保管レベルを選択して、ピックフェースを選択することによって生成されてもよい。1つの実施例において、指定されたパレット化ステーション2820A、2820B搬送する搬出マルチレベル垂直コンベヤ150B上の次の予約されていないシェルフ730が、取り出されたケースユニットのために予約される。代替実施例において、任意の適切な搬出マルチレベル垂直コンベヤの任意の適切なシェルフ730は、任意の適切な態様にて予約されてもよい。
【0120】
搬出搬送ステーション/保管レベルは、搬出搬送ステーション2840A、2840BがSKUのピックフェースを含むレベル上に配されるように、選択される。選択されるために、搬出搬送ステーション2840A、2840Bは、目標のマルチレベル垂直コンベヤプラットフォームまたはシェルフ730が到着した時点で使用中としてスケジューリングされていてはならず、目標のシェルフ730は、少なくともX秒(ここでX秒は、ボット110が注文されたアイテム(1または複数)を取り出して、搬出搬送ステーション2840A、2840Bに移動するのに必要であると推測される時間である)で搬出搬送ステーションに到着するようにスケジューリングされていてはならない。代替実施例において、SKUのピックフェースを含む保管レベル上に上記基準を満たす搬出搬送ステーションが存在しない場合、目標のマルチレベル垂直コンベヤシェルフ730が空のままにされ、次のプラットフォームが代わりに予約される。搬出搬送ステーション2840A、2840Bの選択処理は、少なくとも1つの搬出搬送ステーションの候補が基準を満たすまで繰り返されてもよい。
【0121】
注文マネージャ2511は、例えば、在庫・商品データベース2602に、例えば、ケースの数、場所、導入日及び有効期限等の特性による特定のSKUの全ての利用可能なピックフェースのリストをリクエストしてもよい。代替実施例において、注文マネージャ2511は、取り出されているケースユニットに関する任意の適切な情報をリクエストしてもよい。注文マネージャ2511は、マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mに、指定されたパレット化ステーション2820A、2820Bを搬送する搬出搬送ステーション2840A、2840Bの全ての可用性をリクエストしてもよい。注文マネージャ2511は、上述の基準に沿って、どの搬出搬送ステーション2840A、2840Bが取り出しトランザクションに適当であるかを判定して、例えば、以下の因子の1または複数に基づいて、適当な搬出搬送ステーション2840A、2840Bから最も高くランク付けされた候補を選択してもよい。
【0122】
取り出されるべきケースユニットが配されているレベルの欠乏度。例えば、特定の注文ラインに関するSKUがP(十分な(plentiful))数よりも多いレベルに存在する場合、注文マネージャ2511は、N注文ラインを先読みする。これらN注文ライン内のオーダーラインが、S(乏しい(scarce))数よりも少ないレベルに存在するSKUに対するものである場合、搬出搬送ステーション/レベルは、この因子に関して負の順位付けを受け、現在の注文ラインに使用されて、乏しいSKUに対するこのレベルの使用を潜在的に阻止する。Pは、SKUが「十分な」数のレベルに存在することを示す値であり、Sは、SKUが「乏しい」数のレベルに存在することを示す値であり、Nは、搬出搬送ステーションが搬送をした後に当該搬出搬送ステーションによってアクセス不可能になるマルチレベル垂直プラットフォームの数を特定する値である。
【0123】
所定の保管レベル2801、2802のボット使用率。例えば、所定のレベルにおけるボット使用率が低いほど、搬送ステーション/レベルのランキングが高くなる。このランキング因子は、保管構造130全体の取り出しタスクの負荷を均等に分散させるロードバランシングをもたらしてもよい。
【0124】
取り下ろし(pick-down)の機会。例えば、ピックフェース取り下ろしの機会がある場合、そのピックフェースからの取り出しがピックフェースを空にし、このことがランキングを上昇させる。
【0125】
ピックフェース存在度。例えば、所定のレベル上のピックフェースの数が多くなるほど、当該レベルが受けるランキングが高くなる。
【0126】
最大配送ウィンドウ。例えば、任意の所定の搬送ステーション2840A、2840Bの配送ウィンドウは、搬送ステーション2840A、2840Bにおける目標マルチレベル垂直コンベヤシェルフ730の到着時間と、搬送ステーション2840A、2840Bにおいて降ろすことを行う(drop off)最後のボット110の出発時間との間の差であってもよい。この時間ウィンドウが多くなるほど、ボット110の移動における遅延がウィンドウに入らない配送が減少する。
【0127】
有効期限。例えば、SKUが有効期限への注意を必要とする場合、より早い有効期限を有するピックフェースを有するレベルが、比較して遅い有効期限を有するピックフェースを有するレベルよりも高いスコアを与えられる。1つの実施例において、この因子の重み付けが有効期限までの残った日数に反比例して、配送商品が有効期限に非常に近いことを防止する必要がある場合に、いくつかの他の基準に優先してもよい。
【0128】
注文ラインの最小取り出し。例えば、注文ラインが単一の取り出しによって達成されない場合、注文ラインは、2以上のマルチレベル垂直コンベヤシェルフ730及び複数のボット110を必要とする複数の取り出しに分解されるべきである。完全に注文ラインを満足できる単一のピックフェースを含むレベルの搬出搬送ステーションは、注文ラインを複数の取り出しに分割する必要があるレベルの優先度を超える優先度を与えられる。
【0129】
このランキングアルゴリズムは、因子の各々に関する値を生成し(この値が大きくなると、トランザクションのための候補搬送ステーションがさらに望ましいものとなる)、全ての因子の値は、その後、重み付けされて合計され、搬出搬送ステーション/レベルの各々に関する合計スコアが生成される。注文マネージャ2511は、最も高い合計スコアを有する搬出搬送ステーションを選択して、トランザクションのために、この搬出ステーションのマルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mを用いて予約する。代替実施例において、注文マネージャ2511は、任意の適切な態様にて、どの搬出搬送ステーション2840A、2840Bが、取り出しトランザクションに適当なのかを判定してもよいことに留意する。
【0130】
1つの実施例において、ピックフェースの選択は、所定の因子に基づいてピックフェースの優先順位を付け得るランキングシステムを含んでもよい。代替実施例において、ピックフェースは、任意の適切な態様にて選択されてもよい。単に例示であるが、ピックフェースの選択において使用される因子は、以下のものを含む。
【0131】
レベル上のSKUの全てのピックフェースを使い果たすことなく取り下ろしされる選択されたレベルにあるピックフェースは、高いスコアである。
【0132】
注文ラインの取り出し数を最小化するピックフェースは、高く評価される。
【0133】
早い有効期限を有するピックフェース、または、適用できる場合は、早い導入日を有するピックフェースは、より遅い有効期限または導入日を有するピックフェースよりも高い優先度を与えられる。
【0134】
潜在的に競合しない取り出しがプランニングされている通路内に配されているピックフェースは、このような競合がボットの遅延を引き起こすだろう通路内のピックフェースよりも高い優先度を与えられる。1つの実施例において、ピックフェースが取り出しトランザクションのために一度選択されると、評価された取り出し時間が、このランキングパラメータにおいて使用するために記録されることに留意する。
【0135】
ピックフェースが一度選択されると、これらのケースユニットの予約が、在庫・商品マネージャによってなされる。
【0136】
トランザクションプランニングの上述の手順は、取り出されるべきケースの数、ケースが取り出されるべきピックフェース、ピックフェースを搬送する搬出搬送ステーション、搬出搬送ステーションが配されるべきMVCプラットフォーム、及びボットがケースを安全に配送可能な配送時間ウィンドウのうちの1または複数を特定する注文ラインの各々に対する少なくとも1つの取り出しトランザクションを生成してもよい。この少なくとも1つのピックトランザクションは、例えば、記憶装置システム2400内のトランザクションレコード内等の任意の適切な場所に保管されてもよい。
【0137】
パレット注文内いくつかの注文ラインは、注文されるケースユニットの量が、そのSKUに関するピックフェース毎のケースユニットの最大数を超える故、または他のいくつかの理由のために2または3以上の部分的に満たされているピックフェースから取り出す必要があるかもしくはそれが有利である故に、単一の取り出しトランザクションによっては達成され得ないことに留意する。この場合、連続的な取り出しトランザクションは、注文ラインが達成されるかまたは在庫切れ状態が発生するまで、上述のトランザクションプランニング手順を用いて生成される。
【0138】
トランザクションの各々の実行は、上述で定めたように、通常は、ボット110を用いてピックフェースから搬送ステーション2840A、2840Bまでアイテム(1または複数)を搬送すること、マルチレベル垂直コンベヤを用いて搬送ステーション2840A、2840Bから1または複数のアウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bにアイテム(1または複数)を搬送すること、並びに積み上げコンベヤ2870、2871を用いてアウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bから各々のパレットかステーション2820A、2820Bにアイテム(1または複数)を搬送することを含み、ここでアイテム(1または複数)の全てのまたは一部が搬出コンテナに搬送される。搬送ステーション2840A、2840Bへのアイテム(1または複数)の搬送は、ボット110が、所定の搬出搬送ステーション2840A、2840Bへの搬送のためにボット110が特定数のケースを取り出す指定されたピックフェースまで、その各々の保管レベル2801、2802を移動することを含む。搬出搬送ステーション2840A、2840Bにおいて、アイテム(1または複数)は、所定のマルチレベル垂直コンベヤシェルフ730が到着するのを待って、アイテム(1または複数)がシェルフ730上に搬送される。上述のように、これらのボット動作の管理は、1または複数のレベルマネージャによって行われてもよい。だいたい実施例において、ボットは、保管及び取り出しシステム100の任意の適切なコンポーネントによって、任意の適切な態様にて管理されてもよい。
【0139】
1つの実施例において、構造内のレベルの各々に対して個別のレベルマネージャ2806があってもよい。レベルマネージャ2806の各々は、取り出し及び収納タスクの実行に関して各々のレベル上の全てのボットの動作を管理してもよい。注文マネージャ2511は、パレット注文に関するピックトランザクションの各々を、例えば、トランザクションレコード内で指定されているレベルに適切なレベルマネージャ2806に割り振り、アイテム(1または複数)の搬出搬送ステーション2840A、2840Bへの搬送を達成したというレベルマネージャ2608からの通知を待ってもよい。
【0140】
取り出しトランザクションの各々に関して、レベルマネージャ2608は、所定の配送ウィンドウ内での、所定の搬送ステーション2840A、2840Bへの所定のケースユニットの配送(取り出し注文において示されたもの)をもたらしてもよい。レベルマネージャ2608は、タスクを実行するためのボット110を割り当て、そのタスクにおいてボットが起動するタイミングを判定し、指定されたボットの実際の動作を管理するようにボットプロキシ指示してもよい。ボットプロキシ2680は、移動ルートを生成し、リソースを予約し、搬送デッキ上へボットを通過させることによってボットの移動を管理してもよい。ボットプロキシ2680は、単なる例示であるが、上述のレベルマネージャ2608(
図27A)内に存在してもよい。代替実施例において、ボットプロキシは、保管及び取り出しシステム100の任意の他の場所に配されていてもよい。ボット110が所定のピックフェース(1または複数)から特定数のケースユニットを取り出す場合、レベルマネージャは、取り出されたケースユニットの状態を「予約されている」から「取り出された」に更新するように在庫・商品マネージャにメッセージを送信してもよい。取り出されたケースユニットが所定のピックフェース内の最後に残ったケースユニットであった場合、この取り出しは、新しい保管スロットを生成するか、または少なくとも1つの隣接スロットを拡大し、それに従って、在庫・商品マネージャ2512は、保管スロットデータベース2910(
図30)を更新する。
【0141】
ボット110は、搬出搬送ステーション2840A、2840Bに到着したことをレベルマネージャ2608に通知してもよい。レベルマネージャ2608は、例えば、マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mを用いて、マルチレベル垂直コンベヤ150Bが時間通りでありかつ所定のシェルフ730が空であることを確認してもよい。レベルマネージャ2608は、ボット110に、その荷物(例えば、取り出したケースユニット)を、上述にように事前に予約されている所定のマルチレベル垂直コンベヤシェルフ730(
図7A及び
図29)に配置するように命令してもよい。ボット110からマルチレベル垂直コンベヤ150Bへのケースユニットの搬送は、直接的な搬送でもよいし、この搬送は、搬出搬送ステーション2840A、2840Bの中間搬送アーム(
図11A−Dに関して説明されている)を用いて行ってもよい。ボット110は、ケースユニットがマルチレベル垂直コンベヤ150Bに既に搬送されたことを、レベルマネージャ2608に通知してもよい。レベルマネージャ2608は、注文マネージャ2511に、取り出しトランザクションのこの段階が完了したことを通知してもよい。マルチレベル垂直コンベヤ150Bは、ケースユニットをアウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bに搬送する(
図29)。代替実施例において、マルチレベル垂直コンベヤへのケースユニットの搬送は、任意の適切な態様にてなされてもよい。さらに他の代替実施例において、注文マネージャ2511は、任意の適切な態様にて、マルチレベル垂直コンベヤへのアイテム(1または複数)の搬送を通知されてもよい。1つの実施例において、ボットが定刻通りに所定の搬出搬送ステーション2840A、2840Bに到着することに失敗した場合、またはマルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mが、マルチレベル垂直コンベヤ150Bが定刻通りではないかまたは指定されたシェルフが空でないことを通知した場合、レベルマネージャ2608は、同一の内容を注文マネージャに通知してもよいことに留意する。注文マネージャ2511は、パレット注文に関する配送プランを修正して、当該修正された取り出しスケジュールをレベルマネージャ2608に通知する1または複数のメッセージをレベルマネージャ2608に送信してもよい。レベルマネージャ2608は、当該メッセージ(1または複数)に基づいてタスクプランを修正して、当該修正された取り出しスケジュールをボット110に通知してもよい。代替実施例において、取り出しスケジュールは、マルチレベル垂直コンベヤ150Bへのケースユニットの搬送において遅延がある場合に、任意の適切な態様にて修正されてもよい。
【0142】
マルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mは、所定のパレット化ステーション2820A、2820Bを使用可能にするアウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bにメッセージを送信して、アウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bに、所定のマルチレベル垂直コンベヤシェルフからアイテム(1または複数)を抽出して、当該アイテム(1または複数)を、パレット化ステーション2820A、2820Bを移送する各々の積み上げコンベヤ(1または複数)2870、2871上に配置することを指示してもよい。アウトフィード搬送ステーション2860A、2860Bは、アイテム(1または複数)がマルチレベル垂直コンベヤ150Bから取り出されたことのメッセージをマルチレベル垂直コンベヤマネージャ2609Mに送信して、取り出しトランザクションの完了を示してもよい。上述と実質的に同様な態様にて、所定のパレット注文の取り出しトランザクションの全てが一度完了すると、そのパレット注文に関する注文の実行は完了する。他の実施例において、本発明において使用されているアイテム−レベル注文−達成センターにおいて、注文取り出し処理は、上述のケース−レベル処理と非常に類似している。しかし、アイテム−レベル注文−達成を用いた場合、相違、すなわち、取り出しのために個々のアイテムユニットを露出するためにパレット化ステーションにおけるケースユニットの取り出しを追加することが存在し、ケースユニットは、空でない限り、各々のアイテム取り出しの後に保管構造に返還される。
図35及び37を参照すると、注文取り出し処理が始まり、非パレット化作業ステーション351001において、到着してすぐにまたは一時保管場所に配された後に、納入業者から受け取った単一製品パレットからケースユニットを取り出す(
図37、ブロック371200)。各々作業ステーションにおいて、個別化されたケースユニットは、すぐにその頂部を除去される(
図37、ブロック371202)。自動化された頂部除去マシンは、市場入手可能である。このマシンは、例えば、段ボールケースがコンベヤを流れて、最初の通過において、光カーテン(light-curtain)を通過させてケースの寸法を測定し、測定された寸法に基づいて正確に位置決めされた切断ブレード通してケースの材料をボックスの4つの側面全てに沿って切断し、その後、吸引機構が頂部に付着して頂部を取り去ることで、段ボールケースから頂部を取り去るマシンである。取り出しのためにケースの頂部が取り去られて個々のアイテムユニットが露出すると、ケースのユニットは、上述の態様と実質的に同様の態様にて、保管シェルフに搬送される。その後、非パレット化作業ステーション351001の各々の取り出しは、各々が商品の単一の上部開放ケースを保持する搬送トレイの流れと
なる。例えば、ケースユニットは、マルチレベル垂直コンベヤ150A(
図1)に搬送されて(
図37、ブロック371201)、ボット110によって所定の保管場所に搬送される(
図37、ブロック371203)(
図37、ブロック371204)。上述の態様と実質的に同様の態様にて、ボット110が、所定のケースユニットを所定の保管場所から取り出され(
図37、ブロック371205)、取り出されたケースユニットがマルチレベル垂直コンベヤ150Bに搬送され(
図37、ブロック371206)、次に、例えば、パレット化ステーション2820A、2820Bと一体になっているかまたは隣接していてもよい特定の注文構築作業ステーション351002に搬送され得る(
図37、ブロック371208)。アイテム−レベル注文−達成センターにおいて、注文構築は、取り出し及びパッケージング(pick-and-pack)処理を含み、この処理において、特定数のケースユニットがケースユニットから取り出され、パレット、箱またはトート等の搬出配送コンテナ内に配される。取り出しが完了した後にケースユニット内に残っているケースユニットがある場合、ケースユニットは保管構造内の特定の場所に返還される(通常は元の場所であるが、必ずしもそうでなくともよい)。
【0143】
そして、本発明は、従来のセルフサービスの小売店とは非常に異なる小売店の新しい運用モデルを可能にする。すなわち、顧客がショッピングカートでケースユニットを集める代わりに、電子買い物端末を用いてケースユニットを注文し、その後、注文品がリアルタイムで取り出されて、顧客が店を後にする際に受け取っていけるように受け取りベイに搬送されることによって顧客が買い物を行う自動化フルサービス小売店を可能にする。
【0144】
図36を参照すると、本発明に基づいた自動化フルサービス小売店の簡略化された平面図が示されている。この店は、顧客が購入したいケースユニットを選択する買い物セクション、及び注文品調達セクション361102の、2つの主要なセクションに分割されている。
【0145】
注文品調達セクション361102は、本質的に、上述のアイテム−レベル注文−達成センターの縮小版である。商品は、上述の態様と同様の態様にて、流通センターからは配送された混合製品パレットに載って店に到着し、非パレット化作業ステーション361001において処理され、保管構造36800内に搬送される。顧客の注文を達成するように、ボットは、保管構造から注文されたケースユニットを含むケースユニットを取得して、注文構築ステーション361002に搬送されてもよく、ここで、注文された数のケースユニットがケースユニットの各々から取り出されて、買い物バッグ(または同等の容器)内に配される。ケースユニットが空でなければ、ケースユニットは、上述のように保管構造36800に返還される。自動化小売店の1つの実施例において、買い物バッグは、自前であり、搬送トレイ内に配され、ボット110または任意の適切な自動化搬送システムによって注文構築ステーションに搬送され、満たされると、自動化ボットによって受け取りベイに搬送される。
【0146】
買い物セクション361101は、ロビーエリア及び製品展示エリア361105を含む。ロビー361104において、フロアスペースを節約するために好ましくは壁に沿って、バンクショッピング(bank shopping)端末361106、及び多数の自動精算システム361107がある。
【0147】
買い物をする人は、入り口通路を通って店のロビー361104に入り、買い物端末を手に取り、試用及び評価のみのためにアイテムユニットが展示棚361108におかれている商品展示エリア内で買い物をする。通常、製品毎に1つの展示ユニットのみがあるが、小売業者はいくつかの製品の追加の展示ユニットを加えて、販売促進のために強調するか、または大きな容量のケースユニットに対する競合を減少させてもよい。買い物客は、購入決定のために情報を得る目的で展示ユニットを手に取るが、その後それらを展示棚のそれらの場所に戻す。実際の注文は、展示アイテムのパッケージ及び棚のラベルに印刷されているUPCバーコードをスキャンすることによって生成される。(RFIDタグまたはタッチメモリボタン等の他の機械可読IDも使用可能であるが、単純さ及び低いコストの故に、好ましい実施例においてはUPSバーコードが使用されることに留意する。)
自動化小売店の1つの実施例において、買い物端末は、本質的に、CPU、メモリ、無線ネットワークインタフェース(802.11b等)、バーコードスキャナ、及びユーザインタフェース(ユーザへの情報を表示するスクリーン、ボタン及び/またはユーザからのタッチ入力を許容する透明タッチスクリーンオーバーレイからなるもの)からなる携帯バッテリー駆動コンピュータである。スキャナ上のソフトウェアは、オペレーティングシステム(リナックス等)、ブラウザ(オペラ等)、及びデバイスドライバを含む。システムマスタコンピュータ上で実行されるアプリケーション−サーバソフトウェアは、スクリーンに表示されるべき情報を生成する。買い物端末上のブラウザは、端末とアプリケーション−サーバソフトウェアとの間の情報の相互交換を制御し、端末のスクリーンにサーバに提供された情報を表示する。アプリケーション−サーバソフトウェアに対して端末(従って買い物客)を特定するために使用される固有の識別子が、買い物端末の各々のメモリ内に保存されている。買い物端末として使用可能な現存する市場入手可能なハンドヘルドデバイスの2つの例は、SymbolTechnologies社のPPT2800及びPDT7200である。
【0148】
顧客がアイテムを注文するためにUPSをスキャンすると、例えば、上述のコントローラと同様のコントローラ内に含まれているアプリケーション−サーバソフトウェアが、最初にそのアイテムが持ち帰り(on-hand)できるかをチェックする。注文品調達セクションに予約されていないアイテムのユニットがある場合、アプリケーション−サーバソフトウェアは、買い物客のためにそれを予約し、端末のブラウザに、アイテムの説明、その価格、及びそのアイテムを含む新しい注文の合計を表示するスクリーン更新を返送する。その一方で、注文品調達セクションに予約されていないそのアイテムのユニットが無い場合、アプリケーション−サーバソフトウェアは、在庫無し報告を返送するので、買い物客はすぐに代わりの選択を行うことが可能である。買い物の間の任意の時間に、顧客は、注文されたアイテムの各々の説明及びその価格、並びに注文全体の合計か価格を示すユーザ注文のリストを端末に表示させることが可能である。通常、ケースユニットは、上述のように製品のUPCをスキャンすることによってのみリストに追加することが可能であるが、既にリストにあるアイテムのユニットの数は、端末の前面にあるタッチスクリーンインタフェース及び/またはボタンを用いて容易に変更可能である。例えば、リストを上にまたは下にスクロールして、アイテムを選択し、そのアイテムの注文されたユニット数を増加または減少させることによって注文を変更してもよい。(一度アイテムが注文リストに追加されると、当該アイテムのUPCバーコードのその後のスキャンの各々は、注文にある当該アイテムのユニットの数を増加させる。例えば、アイテムのバーコードの3回のスキャンは、当該アイテムのユニット3つの注文となる。)アイテム注文のユニット数の増加の各々において、コンピュータは、上述と同一の手順に従う。すなわち、コンピュータは、取得可能な在庫をチェックし、取得可能であればアイテムユニットを予約し、追加アイテムユニットの注文または在庫無し報告を表示するように端末のスクリーンを更新する。アイテム注文のユニット数の減少の各々において、中央コンピュータは、アイテムユニットの取り消しを反映するように端末のスクリーンを更新し、取り出し在庫内の当該アイテムユニットに以前になされた「予約」を取り消し、他の顧客によって注文されるようにアイテムユニットを解放する。(顧客に注文されたアイテムのユニットの数が0にまで減少した場合、アイテムの説明は注文リストから取り消されず、0のユニット数が表示され続ける。アイテム注文の減少はもはや効果を持たないが、顧客は、アイテムの棚の場所まで実際に戻らなくともスクリーン/ボタンインタフェースによってアイテムの注文を再度増加させることが可能である。)
買い物が完了すると、買い物客は、ロビーにある利用可能な精算ステーション361107に進む。銀行におけるATMに似て、精算ステーション361107は、それ自体が、CPU、メモリ、ネットワークインタフェース(無線または有線)、並びにクーポン獲得デバイス、現金両替機、磁気カードリーダ、プリンタ及びタッチセンサ式のスクリーン周辺機器のアレイを有するコンピュータである。精算ステーションの各々は、その前面に目立つように配されている識別バーコードを有しており、顧客は、買い物端末でこのバーコードをスキャンすることによって精算手続きを開始する。このことは、精算ステーションを稼働させ、買い物端末を停止させる。最後の数量変更の後、顧客は、注文の内容に責任を持ち、クーポン、現金及び/または電子決済で支払いを行う。大量の精算マシンを導入することで、小売店主は、精算において顧客が行列内で待つ必要を効果的に解消することが可能である。
【0149】
通常は、コントローラは、上述の注文品取り出し処理が開始される前に顧客が注文を確約するまで待機をするので、顧客は、小売店にコストを掛けさせることなく、任意の時点で任意の注文アイテムの数量を変更することが可能である。注文されたアイテムが取り出された後に注文されたアイテムの数量を変化させる場合、第2のトランザクションが再現取り出し、またはアイテムがバッグから取り出されてケース内に戻されて配置される「逆向き取り出し(reverse pick)」を必要とされる。注文の確認まで待機することの他の利点は、システムマスタコンピュータ上のソフトウェアが、ケースユニットの全セットが既知である場合に、複数のバッグの間のケースユニットの配分及び組み合わせをさらに最適化可能であることである。しかし、需要のピーク時の間、ボット110を最大限に利用するためかつ許容可能なサービスレベルを維持するために、いくつかの注文の一部が最終確認の前に取り出される必要があり得る
一度支払いが完了すると、生産ステーション361107は、バーコードID番号を含む紙のレシートを印刷する。スクリーンは、店での買い物に対する顧客への感謝を述べ、買い物端末の返却を求め、注文品を受け取れるようになるまでのおおよその時間を顧客に報告するメッセージを表示する。その後、顧客は、買い物端末の置き場に端末を返却し、彼または彼女の車に行き、受け取りエリア361103に車で移動する。受け取りエリア36113において、顧客の注文が搬送システムによって配送される特定の受け取りベイ361110に顧客を誘導するサインが出される。レシート上のバーコードが確認のためにスキャンされ、その後、注文品が、顧客または店の従業員による顧客の車への積み込みのために放出される。
【0150】
図27、30及び31を参照して、実施例に従って、在庫補充の例が説明される。この例において、在庫・商品マネージャ2512は、リクエストされた補充注文のスケジュールを倉庫管理システム2500に提示してもよい。この補充注文は、上述の取り出し処理の間に保管及び取り出しシステム100から取り出された在庫に基づいて生成されてもよい。補充注文に従って、倉庫管理システム2500は、実質的に、在庫・商品マネージャ2512によって示された所定の補充時刻において、保管及び取り出しシステム100の補充注文を実施してもよい。代替実施例において、補充注文は、任意の適切な倉庫エンティティによって任意の適切な態様にて実施されてもよい。倉庫管理システム2500は、補充注文準部完了メッセージを、所定の補充時刻近傍または実質的に所定の補充時刻において、例えば、注文マネージャ2511に送信してもよい。代替実施例において、注文マネージャ2511は、任意の適切な態様にて補充注文の開始を通知されてもよい。1つの実施例において、補充注文準備完了メッセージは、注文マネージャ2511の補充注文実行プログラム(executor)2511Kによって受信されてもよい。代替実施例において、補充注文準備完了メッセージは、例えば、注文マネージャとの通信を介して、在庫・商品マネージャ2512によって受信されてもよい。代替実施例において、在庫・商品マネージャ2512は、補充注文準備完了メッセージを、倉庫管理システム2500から直接受信してもよい。1つの実施例において、補充注文準備完了メッセージは、ケースユニットのパレットが、例えば、非パレット化ステーション200に載置されていること、及びパレットからの荷下ろし器・非パレット化器(depalletizer)がケースユニットを保管及び取り出しシステム内に搬送する準備が完了していることを示してもよい。補充注文準備完了メッセージは、保管及び取り出しシステム100内への補充のために載置されているケースユニットに関連する任意の適切な情報を含んでもよい。単なる例示であるが、1つの実施例において、補充注文準備完了メッセージは、SKU、パレットから荷下ろしされるべきケースユニットの数、及び非パレット化ステーションIDを含んでもよい。在庫・商品マネージャ2512は、補充注文準備完了メッセージ内にもたらされる情報を確認して、かつ特定された非パレット化ステーションに対応するインフィード搬送ステーション170が使用可能であることを確認してもよい。在庫・商品マネージャ2512は、確認作業において、補充されるSKUが補充注文において特定されたSKUと異なると判定された場合、補充されているケースユニットが多すぎるもしくは少なすぎると判定された場合、補充が、補充注文において特定されている予定の補充時刻より早いかもしくはその時刻を過ぎていると判定された場合、保管構造内に利用可能なスペースが無いと判定された場合、または使用できるリソースが無いと判定された場合(例えば、インフィード搬送ステーション210及び/またはマルチレベル垂直コンベヤ150Aが使用できない)倉庫管理システム2500にメッセージを送信してもよい。代替実施例において、メッセージは、載置されているケースユニットと補充注文においてリクエストされたアイテムとの間で任意の適切な相違が発見された際に送信されてもよい。相違が無い場合、在庫・商品マネージャ2512は、補充の準備メッセージを倉庫管理システム2500に送信して、補充の開始を示してもよい。
【0151】
実施例によれば、補充注文の実行は、特に説明のない限り、上述のパレット注文と実質的に同様であってもよい。しかし、補充注文のためにケースユニットのフロー(ケースユニットの流入フロー)は、パレット注文のフロー(例えば、ケースユニットの流出フロー)とは実質的に逆であることに留意する。1つの実施例において、補充注文のためのパレット上に混合されたSKUがあってもよい。他の実施例において、パレットは、同一のSKUを有するケースユニットを含んでもよい。さらに他の実施例において、補充注文におけるケースユニットは、任意の適切な態様にてパレットから下ろされてもよい。例えば、1つの実施例において、ケースユニットは特定の順序では下ろされなくともよいが、代替実施例においては、ケースユニットは特定の順序で下ろされてもよい。
【0152】
パレット注文に関して上述した態様と同様の態様にて、在庫・商品マネージャ2512は、1または複数のフェイズにおいて補充注文を処理してもよい。単なる例示であるが、1つの実施例において、在庫・商品マネージャ2512は、トランザクションプランニングフェイズ及びトランザクション実行フェイズにて補充注文を処理してもよい。トランザクションプランニングは、例えば、補充ケースユニットのためにシェルフ600上の保管スロットを予約すること、補充ケースユニットを所定の保管構造レベルに搬送するために搬入マルチレベル垂直コンベヤリソースを予約すること、及び補充ケースユニットを保管シェルフ600に搬送するために1または複数の収納トランザクションを生成することを含んでもよい。1つの実施例において、トランザクションプランニングは、第1の収納トランザクションが実行のために発出される前に、補充注文全体に対してバッチとして実行されてもよい。代替実施例において、トランザクションプランニング及びトランザクション実行の少なくとも一部が同時に行われてもよい。
【0153】
補充注文内でプランニングされたトランザクションの数は、例えば、在庫・商品マネージャ2512のような制御サーバ120の任意の適切なサブシステムによって、任意の適切な態様にて計算され得る。1つの実施例において、トランザクションの数は、パレットから荷下ろしされるべきケースユニットの数を特定のSKUのピックフェース毎のケースユニットの基準数(例えば、最大数)によって除算することによって計算されてもよい。ピックフェース毎のケースユニットの基準数は、SKU固有のアイテム寸法に基づいていてもよく、この寸法が、いくつのケースユニットが保管シェルフ600上の奥行き−幅にフィット可能であるかを決定する。この除算は、全てのピックフェースを用いたトランザクションの数を生成し、残りがある場合、全部よりも少ないピックフェース内の残ったケースの追加のトランザクションが生成される。
【0154】
補充注文内のプランニングされたトランザクションの各々について、在庫・商品マネージャ2512は、補充注文に含まれる収納トランザクションによって生成されるべきピックフェースの全てに対して保管スロットを予約するためのバッチリクエストを提示してもよい。SKUの寸法に基づいて、在庫・商品マネージャは、どのレベルが搬入されるケースユニットを保管可能であるかを最初に判定する(例えば、最大許容アイテム高さがSKU高さよりも大きいかまたは実質的に同一であるレベルか)。在庫・商品マネージャ2512は、例えば、保管システム2400内に配されている利用可能スロットデータベースから、スロットの長さ及び場所等のスロットの各々の特性に従っている適切な保管レベル上の利用可能な保管スロットのリストを取得してもよい。在庫・商品マネージャ2512は、補充注文から生成されたピックフェースに割り当てるために、利用可能スロットのリストから1または複数の保管スロットを選択して予約してもよい。
図24A−24Cに関して上述されている動的割り当て等の、ケースユニットの保管場所(ピックフェース)に対するシェルフスペース(スロット)の割り当ては、ピックフェース場所の空間的多様性、保管能力の使用、及び最適化されたボット取り出しスループットの1または複数を提供してもよい。上述のように、保管スロットのサイズ、数及び場所は、変更可能であってもよい。例えば、空間的多様性は、構造全体の所望のSKUのピックフェースの分散を、取り出しトランザクションにおける搬出搬送エリア295におけるスケジューリング競合を最小化するために垂直方向に最大化してもよく、いくつかの取り出しレーンへのアクセスを妨害する例外的なもの(例えば、メンテナンス、閉鎖等)の存在におけるピックフェース利用可能性を維持するために水平方向に最大化してもよい。保管能力利用は、保管密度、すなわち、取り出し構造内に配置され得るケースの数、を上述のように(
図24A−24C)浪費されるシェルフスペースを最小化することによって最大化してもよい。ボット取り出しスループットの最適化は、遅いSKUよりも搬送デッキに近く迅速に移動するSKUを保管することによって取り出しタスクを実行する場合に、ボット移動時間を最小化してもよい。
【0155】
在庫・商品マネージャ2512は、以下の因子の1または複数にて、候補保管スロットの各々にスコアを付けることによって、保管スロットをピックフェースに割り当ててもよい。
【0156】
垂直分散−所定のスロットに関して、同一のレベル(任意の通路)上に特定のSKUのために存在するピックフェースの数が小さくなれば、この因子のスコアが高くなる。
【0157】
水平分散−任意のレベルにおける同一の通路上にたくさんのピックフェースがある場合よりも、同一の通路(任意のレベルにおいて)上の特定されたSKUのピックフェースが少ない場合に、この因子のスコアが非常に高くなる。
【0158】
空間利用−所定のスロットに関して、スロット使用してプランニングされたピックフェースのうちの1つを保存する結果として浪費される利用可能なシェルフエリアの量が少ないほど、この因子のスコアが高くなる。
【0159】
ボット移動時間−最も近い搬送デッキからのスロットの距離が、SKU移動速度に反比例するスコアを計算するために使用される。すなわち、スロットが搬送デッキに近いほど、速く移動するSKUに対するスコアが高くなり、遅い移動体に対するスコアが低くなる。反対に、搬送デッキからのスロットの距離が遠くなると、遅く移動するSKUのスコアが上がり、速い移動体に対するスコアが低下する。
【0160】
上述の因子の1または複数に基づいた保管スロットの割り当ては、因子の各々の値(値が高いほどトランザクションに望ましい候補シェルフ/スロット)を生成し、その後、全ての因子に対する値が重み付けされて合計され、補充注文におけるピックフェースの保管において使用する候補であるスロットの各々の総合スコアが生成される。在庫・商品マネージャ2512は、スコアをソートして、最も高い総合スコアを有する所望の数のスロットを選択してスロットの各々に特定のピックフェースを割り当てるためのスロットの比較順位付けを生成してもよい。代替実施例において、保管スロットの割り当ては、任意の適切な態様にて、例えば、制御サーバ120の任意の適切なサブシステム(1または複数)によって実行されてもよい。
【0161】
在庫・商品マネージャ2512、または制御サーバ120の任意の他の適切なサブシステムは、相対的なシーケンスを判定してもよく、そのシーケンスで。ケースユニットがマルチレベル垂直コンベヤ150Aの各々によって保管構造130のレベルの各々に配送されてもよい。在庫・商品マネージャ2512が個々のインフィード搬送ステーション170の各々における連続的なトランザクション間の時間間隔を最大化して、各々のアイテムに対するボット110の取り出しウィンドウが最大化させられてもよい。所定のマルチレベル垂直コンベヤ150Aによって供給を受けるインフィード搬送ステーションは、コンベヤ150Aに対するケースユニットの特定の順序付けが必要ないように、常に単一の補充注文専用であることに留意する。
【0162】
補充注文処理は、補充トランザクションのセットを生成してもよく、トランザクションの各々はピックフェースの各々に対応し、これらのトランザクションは、スロット割り当て処理の一部として在庫・商品マネージャ2512によって割り当てられた固有のピックフェースIDを示す;ピックフェースを形成するケースユニットの数、及び各々がケースユニットのうちの1つに割り当てられるべき固有のアイテムIDの対応するセット;スロットID、位置(例えば、レベル、通路、シェルフ番号、及び基準スラット番号)、及び寸法(例えば、長さ及び奥行き);並びに、トランザクションのプランニングされた実行シーケンス番号である。代替実施例において、補充トランザクションは、ケースユニット及びケースユニットが保管されるべき場所を特定する任意の適切な情報を含んでもよい。
【0163】
在庫・商品マネージャ2512(または制御サーバ120の他の適切なサブシステム)は、任意の適切な態様にてトランザクションを実行してもよい。マルチレベル垂直コンベヤシェルフ730及び/またはインフィード搬送ステーション170等に対するリソース予約は、トランザクション実行には必要でなくともよいことに留意する。なぜならば、マルチレベル垂直コンベヤ150Aの各々が、例えば、単一の非パレット化ステーションの提供に専用であってもよいからである。代替実施例において、マルチレベル垂直コンベヤは、例えば、在庫・商品マネージャがパレット注文の達成に関して上述されたのと実質的に同様な態様にてシステムリソースを予約するように、2以上の非パレット化ステーションを提供してもよい。
【0164】
1つの実施例において、1または複数の検査ステーション3010が、非パレット化ステーション210からインフィード搬送ステーション170へケースユニットを搬送するコンベヤに沿って配されていてもよい。検査ステーション3010は、限定するわけではないが、所定のアイテム特性(例えば、アイテム寸法、重量、SKU等)を含む検査パラメータを受け取ってもよい。検査ステーション3010は、例えば、アイテムの各々がコンベヤに沿って通過する際に、任意の適切な態様にてアイテム特性を検知して、それらを所定のSKUに関する所定のアイテム特性と比較してもよい。検査ステーション3010は、検査パラメータを満足しないケースユニット(例えば、拒否されるケースユニット)を手作業検査及び判断のための不良品(run-off)エリアに迂回させる。検査ステーション3010は、制御サーバと通信してもよいので、制御サーバは拒否ケースユニットを通知され得る。制御サーバ120の在庫・商品マネージャ2512は、拒否ケースユニットを倉庫管理システム2500に通知して、保管及び取り出しシステム100内に補充される予定のケースユニットの数を減少させ、これらの拒否されたアイテム(1または複数)を考慮に入れて補充トランザクションを変更してもよい。
【0165】
1つの例において、拒否されたアイテムが所定のSKUに対する取り出し注文を充足すると判定されたが、当該SKUに対して特定された寸法と異なった寸法を有している場合、在庫・商品マネージャ2512は、例えば、この特定のアイテムに関して新しい寸法を記録してもよい。この拒否されたアイテムは、保管及び取り出しシステム内に復帰させられてもよく、それに従って、補充トランザクションが、新しく決定されたケース寸法を考慮するために更新されてもよい。
【0166】
検査ステーション3010は、例えば、ケースユニットがインフィード搬送ステーション170に搬送される際に、検査を通過したアイテムの各々を在庫・商品マネージャ2512に通知してもよい。在庫・商品マネージャ2512は、ケースユニットの各々に固有のID番号を割り当てる。このID番号は、保管及び取り出しシステム内で各々のアイテムを追跡するために使用される。
【0167】
ケースユニットは、インフィード搬送ステーション170から、保管構造130の所定のレベル3000の各々のボット110(かまたは代替実施例において搬入ボット搬送ステーション140)に、パレット注文に関して上述された態様と実質的に反対の態様にて搬送される。ケースユニットは、マルチレベル垂直コンベヤ150Aから所定の保管場所の各々に、ボット110によって、パレット注文に関して上述された態様と実質的に反対の態様にて搬送されてもよい。
【0168】
図2、27及び32−34を参照して、例えば、搬送デッキ130B及び取り出し通路130Aを通る、並びに搬送エリア295におけるボット110の移動に関するボットトラフィック管理が説明される。1つの実施例において、ボットトラフィックは、例えば、レベルマネージャ2608及び/またはボットプロキシ2680の各々(
図27A)によって、保管レベルの各々において管理されてもよい。代替実施例において、ボットトラフィックは、保管及び取り出しシステム100の任意の適切なコンポーネントによって任意の適切な態様にて管理されてもよい。レベルマネージャ2608の各々は、取り出し通路130A及び/または搬送エリア295(またはボット110が使用可能な任意の他の適切なリソース)を予約する予約マネージャ2608Aを含んでいてもよい。レベルマネージャ2608の各々は、トラフィックコントローラ2608Bを含んでいてもよい。例えば、各々のレベルの搬送デッキ130B(または他の適切な場所)を移動するボット110を呼び出す任意のボットタスクは、トラフィックコントローラ2608Bによって実行を許可されてもよい。ボット110は、例えば、所定の速度及び搬送デッキ130B上の他のボット110からの隔離距離が維持されるように、搬送デッキ130B上を自立的に移動してもよい。
【0169】
動作において、ボット110が取り出し通路130Aに進入する際、ボットは取り出し通路130Aに対する予約を取得する。1つの実施例において、1つのボット110(例えば、予約ボット)による取り出し通路に対する予約は、予約ボットが予約された通路を移動する間に、他のボットがその取り出し通路内で動作することを排除し得る。他の実施例において、複数のボット110が、同一の通路の少なくとも一部を予約可能であってもよく、複数のボットが同一の通路内で同時に動作してもよい。搬送エリア295の通路内のボット移動のための予約は、取り出し通路130Aの予約と実質的に同様であってもよい。予約は、より早い配送時刻のケースユニットを取り出すボットが、予約が許可される際に優先されるように、例えば、マルチレベル垂直コンベヤにおいてアイテムが取り出されることが予定されている時間に基づいて許可されてもよい。
【0170】
実施例によれば、予約間の競合が任意の適切な態様にて実質的に回避される。単なる例示であるが、ボットトラフィック及び対応する予約は、1つのレベル上の動作が保管構造130の他のレベル上の動作と干渉しないように、レベルベースで1つのレベルにおいて管理されてもよい。ボット110による搬送デッキ130B上の移動時間は、所定の期間(例えば、進入点から予約された退出点までボットが移動するのにかかる時間)に制限されて、移動超過及び搬送デッキ130Bの混雑が回避されてもよい。搬送エリア295の通路及び取り出し通路130Aに対する予約間の競合は、1のレベル上のボット110の数よりも当該1のレベルの取り出し通路130A及び搬送エリア通路の数を多くすることで実質的に回避されてもよい。所望の通路を予約できないボットは、異なる取り出しまたは補充ジョブを提供されてもよい。この場合、有効な他のジョブが無い場合、ボットは、他のボットによって予約されている通路または搬送デッキ130Bを占有しないように、空き通路に送られてもよい。
【0171】
搬送デッキ上のボット110による移動は、ボット110が、実質的に、ボット110がデッキを退出する取り出しまたは搬送通路に対する予約無しに、搬送デッキ130Bに進入(例えば、このようになると、退出点がなく、搬送デッキ上に閉じ込められてしまう)しないように計画されてもよい。搬送デッキ上の移動は、ボットが、回転ドアと同様の態様にて、搬送デッキ130B上にいる間に同一の方向に移動するように計画されてもよい。例えば、搬送デッキ130Bのセグメントの各々を移動するボット110は、所定の速度でそのセグメントの周りを移動し、あるボットが一度退出予約を取得すると、その退出予約を達成するために、当該ボットが搬送デッキ130Bの次の利用可能な対応するセグメントを割り当てられる。
【0172】
実施例によれば、ボットが保管シェルフ600からアイテム(1または複数)を取り出した後、ボット110は、取り出し通路130Aの端部まで移動して、搬送デッキ130Bに進入する許可を待つ。ボット110は、例えば、制御サーバ120にメッセージを送信して、搬送デッキ130Bへのアクセスをリクエストしてもよい。ボット110が、例えば、
図17に関して上述されたように自身の各々の位置を追跡・記録している場合、制御サーバ120は、個別のレベルの各々において、例えば、ボット110からの無線通信を介してボット110の位置を追跡してもよい。ボット110の位置は、マッピングデータベース等の任意の適切なデータベースにおいて、例えば、継続的に更新されてもよい。代替実施例において、ボット110の各々の位置は、任意の適切な態様にて追跡されて記録されてもよい。制御サーバ120は、このボット位置を用いて、搬送デッキ110上で事前に移動しているボット110が実質的な速度低下無しに所定の速度で動作することを許容しつつ、ボット110が搬送デッキ130Bに進入することを許可するための時間スロットを判定してもよい。制御サーバ120は、ボット110にメッセージを送信して、搬送デッキ130Bに進入するための時間スロットを示してもよい。
【0173】
図33A及び33Bからわかるように、搬送デッキ130Bに進入するボット110は、搬送デッキ130B上を移動している1または複数の他のボット110との任意の適切な通信を確立する。例えば、ボット3210が搬送デッキ130B上のボット3200の前を移動していてもよい。ボットが搬送デッキ130Bに沿って移動している際に、ボット3210が実質的に継続的に、例えば、現在位置、速度、加速度(または減速度)及び/または任意の他の適切な情報を、後ろを移動するボット(例えば、ボット3200)に送信するように、通信接続3250がボット3210、3200の間で確立されてもよい。ボット3200は、例えば、ボット3210、3200の間で所定の移動距離が維持されるように、ボット3210から受信した情報を使用して、ボット3200の速度を調節してもよい。第3のボット、ボット3220が、上述のように、所定の時間スロット内で搬送デッキ130Bに進入するために待機していてもよい。この例において、ボット3220は、ボット3200、3210の間で、搬送デッキ130Bに進入する。搬送デッキ130Bへの進入において、ボット3220は、すぐ後ろのボット3200との通信を確立する。ボット3210、3200は、自分たちの通信を変更して、搬送デッキ130B上へのボット3220の進入を考慮する。1つの例において、搬送デッキ130Bへの進入に関してボット3220へのアクセス許可する場合、制御サーバ120は、搬送デッキ130B上を既に移動しており、ボット3220の進入の影響を受けるボット3210、3200にメッセージ(例えば、ボット3200との通信を切断し、ボット3220に接続せよというボット3210へのメッセージ)を送信して、ボット3210、3200に新しい通信エンドポイントを割り当ててもよい。代替実施例において、ボット間通信は、ボットが搬送デッキ130B上で互いに移動可能となるように、任意の適切な態様にてなされてもよい。
【0174】
図34は他の例であり、取り出し通路3310、3311内にある2つのボット3301、3302が搬送デッキ130Bへのアクセスをリクエストしており、2つのボット3303、3305が搬送デッキ130Bの周りを移動しており、搬送通路3320上の1つのボット3304が搬送デッキ130Bへの進入を待っていることを示している。この例において、ボット3302は、取り出しを実行し終えて搬送デッキ130Bへの進入を待っている。ボット3301は、取り出しを実行しようとしており、その後、G点に到達して搬送デッキ130Bへの進入を待つ。制御サーバ120は、ボット3301の前にボット3302が搬送デッキ130Bに進入することを許可する。その理由は、例えば、ボット3305がボット3301に近すぎて、既に搬送デッキ上にいるボットの流れを妨害することなくボット3301が搬送デッキ130Bに進入できないからであってもよい。制御サーバ120は、ボット3305が点Gを通過した後に、ボット3301に搬送デッキに進入することを許可してもよい。同様に、制御サーバ120は、ボット3304がボット3305の後ろにて、搬送デッキ130Bに進入することを許可してもよい。制御サーバ120が、ボット3301−3305の各々と同時に通信して、ボットが実質的に同時に搬送デッキに進入しかつそこから退出することを可能にしてもよいことに留意する。代替実施例において、制御サーバは、順次的な態様でボットの各々と通信してもよい。例えば、制御サーバ120は、ボット3301−3305からの通信が制御サーバ120によって受信された順序にて、ボットの各々と通信してもよい。
【0175】
1つの実施例において、制御サーバ120は、保管及び取り出しシステムエミュレータ100A(
図27)を含んでいてもよい。1つの実施例において、システムエミュレータ100Aは、任意の適切な目的のために、例えば、ユーザインタフェースターミナル2410を介してアクセスされてもよい。他の実施例において、システムエミュレータ100Aは、単なる例示であるが、本明細書に記載されている注文達成/補充処理の任意の適切な段階の実行のためのプランニングをするために、制御サーバ120よって使用されてもよい。システムエミュレータ100Aは、保管及び取り出しシステム100の任意の適切なコンポーネント、またはコンポーネントの組み合わせ(例えば、ボット、マルチレベル垂直コンベヤ、ボット搬送ステーション、インフィード/アウトフィード搬送ステーション、検査ステーション等)の動作をエミュレーション・模倣してもよい。
【0176】
1つの例において、システムエミュレータ100Aは、1または複数の個別のボット110の動作をエミュレーションするボットエミュレータを含んでいてもよい。ボットエミュレータのソフトウェアは、例えば、ボット制御システム1220(
図12)に見られるようなものと実質的に同一であってもよい。ボット命令に対するボット動作を(例えば、ボット各々の実際の動作無しに)再現するためのスタブ(stub)実装があってもよい。ボットエミュレータは、プレースホルダ(placeholder)ボット環境において実行されて、実際のボットで実行されなくともよい。プレースホルダボット環境は、同一ホスト環境または定義済み(所定の)ホスト環境を含んでもよい。同一ホスト環境において、制御サーバ120は、制御サーバが動作している同一のコンピュータ120A、120B(
図25)において、所定数のボットエミュレータ処理を開始してもよい。定義済みホスト環境において、制御サーバ120は、ボット110の制御システム1220の1または複数のコンポーネントとして動作する定義済みコンピュータ(オンボードコンピュータ1701(
図17)等においてエミュレーションを実行してもよい。この所定のコンピュータは、有線または無線接続等の任意の適切な態様にて制御サーバ120に接続されていてもよい。制御サーバ120は、エミュレーションされているボット環境内で、実際のボット環境内にある場合と実質的に同一の起動シーケンス及びネットワーク通信プロトコルを実行してもよい。エミュレーションされたボットセットアップは、ボットの配置・展開の問題を明らかにするので、これらの問題は、実際のボット110が配置・展開される前に修正され得る。同様に、制御システム120は、例えば、マルチレベル垂直コンベヤエミュレータ、ボット搬送ステーションエミュレータ、インフィード及びアウトフィード搬送ステーションエミュレータ、及び搬入検査ステーションエミュレータを含んでいてもよい。これらのエミュレータは、制御サーバを用いてアプリケーションプログラムインタフェースを使用して、保管及び取り出しシステムのコンポーネントの各々の待ち時間をエミュレーションし、かつ保管及び取り出しシステム内にランダムなまたは制御された欠陥を注入して、除外操作を行いかつシステムスループットにおけるそれらの影響を発生させる方法をもたらしてもよい。代替実施例において、制御サーバ120は、任意の適切な態様にて、任意の適切な目的のために、保管及び取り出しシステム100の任意の部分をエミュレーションしてもよい。
【0177】
第1の実施例において、倉庫へ配送しかつそこから配送するためにパレット化することに適したケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、各々のレベルが搬送エリア及びケースユニットを保持するのに適した保管シェルフのアレイを含む保管エリアを含むマルチレベル保管構造と、当該マルチレベル保管構造の所定のレベルへかつそこから少なくとも1つのケースユニットを搬送する少なくとも1つの実質的に連続的なリフトと、当該マルチレベル保管構造の少なくとも1つのレベルに割り当てられている少なくとも1つの自立搬送ビークル・車両と、を含み、当該少なくとも1つの自立搬送ビークルは、当該レベルの各々の当該搬送エリアを移動して当該実質的に連続的なリフトと当該レベルの各々上の当該保管シェルフの所定の保管場所との間で当該ケースユニットを搬送するフレームを有し、かつ当該フレームに対して移動自在に設けられており少なくとも1つの非収容ケースユニットを支持するケースユニット搬送システムを有し、当該搬送システムは、伸展状態と収納状態との間でフレームに対して移動自在であり、当該搬送システムは、少なくとも1つの非収容ケースユニットを当該保管シェルフ上から取り出し、かつ当該保管シェルフ上に配置するために伸展する。
【0178】
第1の実施例において、第1の実施例の第1の自動化ケースユニット保管システムは、少なくとも1つの実質的に連続的なリフト及び少なくとも1つの自立搬送ビークルの動作を調整する制御システムをさらに含んでもよい。
【0179】
第1の実施例の他の例において、第1の実施例の少なくとも1つの実質的に連続的なリフトは、少なくとも1つのケースユニットをマルチレベル保管構造の所定のレベルへかつそこから双方向に搬送するために支持シェルフを有する少なくとも1つの垂直コンベヤを含む。
【0180】
第1の実施例のさらに他の例において、第1の実施例のマルチレベル保管構造は、片面取り出し構造を含み、少なくとも1つの実質的に連続的なリフトは、マルチレベル保管構造の単一の取り出し面に配されている少なくとも1つの搬入ステーション及び少なくとも1つの搬出ステーションを含んでいる。
【0181】
第1の実施例のさらに他の例において、第1の実施例のマルチレベル保管構造は、第1の取り出し面及び第2の取り出し面を有する2面取り出し構造を含み、少なくとも1つの実質的に連続しているリフトが、第1の取り出し面及び第2の取り出し面の各々に配されている少なくとも1つの搬入ステーション及び少なくとも1つの搬出ステーションを含む。
【0182】
第1の実施例の他の例によれば、マルチレベル保管構造の各々のレベルの搬送エリアは、複数の取り出し通路及び当該取り出し通路及び少なくとも1つの実質的に連続的なリフトの各々への共通アクセスをもたらす少なくとも1つの搬送デッキを含み、保管エリアが取り出し通路の各々の少なくとも片側に沿って配されている少なくとも1つの保管シェルフを含んでいる。
【0183】
第1の実施例の他の例において、第1の実施例の保管エリアは、所定の動的に割り当てられるサイズを有する少なくとも1つの保管モジュールを含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルが、少なくとも1つの保管モジュールの各々内の少なくとも1つのシェルフ上にて、異なる寸法を有するケースユニットの動的な割り当てを行って、ケースユニットが所定のサイズを有する対応する保管スロット内に配置されかつ当該保管スロットのサイズが第2の保管モジュール内に保管される最も大きなケースユニットのサイズに基づいている固定サイズである第2の保管モジュールの保管能力と比較した際に、少なくとも1つのシェルフの保管能力を最大化する。
【0184】
第1の実施例のさらに他の例において、第1の実施例の実質的に連続的なリフト及び少なくとも1つの自立搬送ビークルが、少なくとも1つのケースユニットを実質的に連続的なリフトと少なくとも1つの自立搬送ビークルとの間で直接搬送する。
【0185】
第1の実施例の他の例によれば、第1の実施例のマルチレベル保管構造のレベルの各々が、少なくとも1つのケースユニットを実質的に連続的なリフトと少なくとも1つの自立搬送ビークルとの間で搬送するインタフェースデバイスをさらに含む。
【0186】
上記段落の実質的に連続的なリフトは、薄板搬送シェルフを含んでもよく、インタフェースデバイスは、少なくとも1つのケースユニットを実質的に連続的なリフトへかつそこから搬送するために薄板搬送シェルフを通り抜けるフィンガを含んでいる。
【0187】
上記段落のインタフェースデバイスのフィンガは、薄板搬送シェルフを含んでもよく、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、少なくとも1つのケースユニットをインタフェースデバイスへかつそこから搬送するために薄板搬送シェルフを通り抜けるビークルフィンガを含んでいる。
【0188】
第2の実施例において、倉庫へかつそこから配送するためにパレット化するのに適したケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、取り出し通路によって分割されている保管エリアを有するマルチレベル保管ラックモジュールのアレイと、各々がマルチレベル保管ラックモジュールのアレイの少なくとも1つのレベルへのアクセスをもたらす複数のレベルの積層フロアと、各々がマルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内へのケースユニットの搬入を可能とし、複数のレベルの積層フロアの各々に接続されている少なくとも1つの搬入ステーションと、各々がマルチレベル保管ラックモジュールのアレイからのケースユニットの搬出を可能とし、複数のレベルの積層フロアの各々に接続されている少なくとも1つの搬入ステーションと、複数のレベルの積層フロアの各々に割り当てられている少なくとも1つの自立搬送ビークルと、を含み、複数のレベルの積層フロアの各々のレベルは、少なくとも1つの自立搬送ビークルの各々が少なくとも1つの非収容ケースユニットを、少なくとも1つの取り出し通路と、少なくとも1つの搬入ステーションと、少なくとも1つの搬出ステーションとの間で搬送することを可能にする。
【0189】
第2の実施例の第1の例において、自動化ケースユニット保管システムは、少なくとも1つの実質的に連続的なリフトをさらに含み、少なくとも1つの実質的に連続的なリフトは、少なくとも1つの搬入ステーションの各々及び少なくとも1つの搬出ステーションの各々と接続されて、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイへのケースユニットの進入かつそこからのケースユニットの退出がもたらされる。
【0190】
第2の実施例の第2の例において、複数のレベルの積層フロアの各々は、少なくとも1つの取り出し通路及び少なくとも1つの搬送デッキを含み、少なくとも1つの取り出し通路は、当該取り出し通路内で少なくとも1つの自立搬送ビークルの移動を物理的に制限し、少なくとも1つの搬送デッキは、少なくとも1つの自立搬送ビークルの制限無しの案内された移動を可能にする。
【0191】
第2の実施例の第2の例によれば、少なくとも1つの搬送デッキは、少なくとも1つの自立搬送ビークルが少なくとも1つの取り出し通路にアクセスすることを可能にする、隣接して配されている少なくとも1つの第1の移動レーン及び第2の移動レーンをふくむ。
【0192】
第2の実施例の第2の例によれば、少なくとも1つの取り出し通路及び少なくとも1つの搬送デッキが、少なくとも1つの自立搬送ビークルが少なくともマルチレベル保管ラックモジュールのアレイと、各々のレベルの少なくとも1つの搬入ステーション及び少なくとも1つの搬出ステーションとの間で制限無しに移動することを可能にする。
【0193】
第2の実施例の第3の例によれば、上記段落の少なくとも1つの自立搬送ビークルが、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイの特徴を検知して、取り出し通路に沿った移動中に少なくとも1つの自立搬送ビークルの位置決めを行う。
【0194】
第2の実施例の第3の例によれば、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイの特徴は、少なくともマルチレベル保管ラックモジュールのアレイのシェルフ内のコルゲーション・波形(corrugation)を含む。
【0195】
第2の実施例の第3の例によれば、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、積載エリアを含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、積載エリアの少なくとも一部をマルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内に配されているケースユニットまたは空きスペースにアラインメントするために取り出し通路に沿った動的に定められた位置に停止して、積載エリアとケースユニットまたは空きスペースの1つに対応する保管エリアとの間で少なくとも1つのケースユニットの搬送を行う。
【0196】
第2の実施例の第4の例において、積層フロア及び取り出し通路の複数のレベルのうちの少なくとも1つのフロアの各々は、第1及び第2の表面層並びに当該第1の表面層と第2の表面層との間にあるコア層を有する少なくとも1つの層状パネルを含み、第1及び第2の表面層は、コア層よりも大きい剛性を有している。
【0197】
第3の実施例によれば、倉庫へかつそこからの配送のためにパレット化されるのに適したケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、少なくとも1つの保管ラックモジュールを有する少なくとも1つのフロアと、少なくとも1つのケースユニットを搬送するための少なくとも1つのフロアの各々に配置されている少なくとも1つの自立搬送ビークルと、少なくとも1つの保管ラックモジュールの保管スペースを監視して、少なくとも1つの保管ラックモジュールの各々内に異なるサイズを有するケースユニットを配置するために保管スペースを動的に割り当てて、第2の保管ラックモジュール内に保管される最も大きなケースユニットのサイズに基づいている固定サイズである同様のサイズの保管スロットを有する第2の保管ラックモジュール内における異なるサイズを有するケースユニットの配置と比較した際に少なくとも1つの保管ラックモジュールの各々内のケースユニットの保管密度を最大化する制御ユニットと、を含む。
【0198】
第3の実施例の第1の例において、少なくとも1つのフロアは、複数のレベルの積層フロアを含み、複数のレベルの積層フロアの各々は、少なくとも1つの個別の保管ラックモジュールを有する。
【0199】
上記段落によれば、第3の実施例の自動化ケースユニット保管システムは、複数のレベルの積層フロアを搬入及び搬出作業ステーションに接続している少なくとも1つの実質的に連続的なリフトをさらに含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、少なくとも1つの実質的に連続的なリフトと保管ラックモジュールの各々との間で非収容ケースユニットを搬送する。
【0200】
第3の実施例の第2の例において、少なくとも1つの保管ラックモジュールは、ケースユニットを保持するのに適した支持シェルフを含み、支持シェルフの各々は、波形支持体を含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、少なくとも波形支持体内の個々の波形の検出によって支持シェルフに対する自身の位置を判定する。
【0201】
上記段落によれば、波形支持体は、ケースユニットを直接指示する持ち上がった表面を含み、当該持ち上がった表面は、開口チャンネルによって分離させられている。
【0202】
上記段落によれば、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、伸展可能フィンガを含む搬送シェルフを含み、当該伸展可能フィンガは、支持シェルフへかつそこからケースユニットを搬送するために、波形支持体内の開口チャンネルを通り抜けように構成されている。
【0203】
第3の実施例の第3の例において、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、積載エリアを含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、積載エリアの少なくとも一部を少なくとも1つの保管ラックモジュール内に配されているケースユニットまたは空きスペースにアラインメントするために少なくとも1つの保管ラックモジュールの取り出し通路に沿った動的に定められる位置に停止して、アイテム積載エリアとケースユニットの隣にあるかまたは空きスペース内にある保管エリアとの間の少なくとも1つのケースユニットの搬送を行う。
【0204】
上記段落によれば、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、少なくとも1つの保管ラックモジュールのシェルフ上のケースユニットの存在または不在を検知する少なくとも1つのセンサを含み、当該少なくとも1つのセンサは、シェルフ上に配されているケースユニットの位置及び配向の能動的な判定を行う。
【0205】
第4の実施例によれば、倉庫へかつそこからの配送のためにパレット化されるのに適したケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、所定の保管エリアを有するマルチレベル保管ラックモジュールのアレイと、所定の保管エリアへかつそこからケースユニットを搬送する自立搬送ビークルと、を含む。自立搬送ビークルは、フレームと、少なくとも1つのケースユニットを保持するのに適しておりかつフレームに移動自在に接続されて伸展位置と収納位置との間で移動自在である支持シェルフと、フレームに設けられている駆動システムと、フレームに設けられている案内デバイスと、を含む。自立搬送ビークルは、動的に割り当てられる保管エリアへの異なるサイズのケースユニットの動的な割り当てを行って、異なった保管ラックモジュール内に保管される最も大きなケースユニットのサイズに基づいた固定サイズである同様のサイズの保管スロット内に、異なったサイズのケースユニットが配置される当該異なった保管モジュールの保管能力と比較した際に、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイの保管能力を最大化する。
【0206】
第4の実施例の第1の例において、ケースユニットの動的割り当ては、支持シェルフの少なくとも一部をマルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内に配されているケースユニットまたは空きスペースにアラインメントするためにマルチレベル保管ラックモジュールのアレイの取り出し通路に沿った動的に定められる位置に停止して、支持シェルフとケースユニットまたは空きスペースの1つに対応する保管エリアとの間で少なくとも1つのケースユニットの搬送を行う自立搬送ビークルを含む。
【0207】
第4の実施例の第1の例において、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイは、接触及び無軌道搬送エリアを通して自立搬送ビークルを案内するための有軌道搬送エリアを有するフロアを含み、自立搬送ビークルは、有軌道搬送エリアと無軌道搬送エリアとの間で遷移し、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイは、さらに、無軌道搬送エリア内で自立搬送ビークルを非接触で案内するために無軌道搬送エリアの少なくとも1つの特徴を検出する少なくとも1つのセンサを含む案内デバイスを含む。
【0208】
上記段落によれば、有軌道搬送エリアは、ガイドレールを含み、案内デバイスは、ガイドレールと係合するガイドローラを含む。ガイドレールとガイドローラとの間の係合は、ケースユニットの配置及び所定の保管エリアからのケースユニットの取り出しの間、自立搬送ビークルを少なくとも点的に固定する。
【0209】
第4の実施例の第2の例において、所定の保管エリアは、開口チャンネルによって分離されている持ち上がった支持面を有する薄板保管シェルフを含む。案内デバイスは、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内で自立搬送ビークルを配置して所定の保管エリアにおけるケースユニットの動的な配置をなすために持ち上がった支持面を検知するセンサを含む。
【0210】
上記段落によれば、自立搬送ビークルは、薄板保管シェルフへかつそこからケースユニットを搬送するために支持シェルフを上昇及び下降させるリフトデバイスを含む。
【0211】
第4の実施例の第3の例によれば、第4の実施例の第2の例の支持シェルフは、薄板保管シェルフ上のケースユニットを取り出しかつ配置するために開口チャンネル内に進入する伸展可能フィンガを含む。
【0212】
上記段落によれば、伸展可能フィンガは、自立搬送ビークルへかつそこからの、ケースユニットのグループ内の1つのケースユニットの個別の搬送を行うために個別に伸展可能であり、自立搬送ビークルは、並べる配置にてケースユニットのグループを搬送する。
【0213】
上記段落によれば、支持シェルフは可動プッシャーバーを含み、個別に伸展可能なフィンガの各々は、プッシャーバーまたはフレームに選択的にラッチングされており、プッシャーバーにラッチングされている場合、フィンガの各々はプッシャーバーの移動によって伸展及び収納される。
【0214】
上記段落によれば、支持シェルフは、支持シェルフ上のケースユニットを保護するためにプッシャーバーと協働する可動フェンスをさらに含む。
【0215】
第4の実施例の第3の例によれば、伸展可能フィンガは選択的に動作可能であり、支持シェルフへかつそこから搬送されるべきケースユニットの下にあるフィンガのみが、ケースユニットを搬送するために対応して上昇させられるかまたは降下させられる。
【0216】
第4の実施例の第4の例において、フレームは第1の端部及び第2の端部を有し、自立搬送ビークルは、第1の端部に配されており駆動システムによって駆動される駆動ホイールのペア及び第2の端部に配されている遊動ホイールのペアをさらに含んでいる。
【0217】
上記段落によれば、自立搬送ビークルは、第2の端部に配されている少なくとも1つのキャスタを含む。当該少なくとも1つのキャスタは、伸展及び収納されるように構成されている。キャスタの伸展はフロア面から遊動ホイールを持ち上げて自立搬送ビークルが少なくとも1つのキャスタで駆動ホイール周りにピボットすることを可能にする。
【0218】
上記段落によれば、駆動ホイールは、自立搬送ビークルの差動操舵をなすように個別に動作可能であってもよい。
【0219】
第4の実施例の第5の例において、自動化ケースユニット保管システムは、主コントローラをさらに含み、自立搬送ビークルは、主コントローラと通信してマルチレベル保管ラックモジュールのアレイへのかつそこからのケースユニットの搬送をなすビークルコントローラをさらに含む。
【0220】
第4の実施例の第6の例において、自立搬送ビークルは、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイの所定の保管エリア内に配されているケースユニットまたは空き保管エリアをスキャンするセンサをさらに含む。
【0221】
第4の実施例の第7の例において、案内デバイスは、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内の自立搬送ビークルの位置決めをなすライン検知センサ及びバーコードスキャナの少なくとも1つを含む。
【0222】
第4の実施例の第8の例において、自動化ケースユニット保管システムは、ケースユニットをマルチレベル保管ラックモジュールのアレイの所定のレベルに搬送する実質的に連続的なリフトをさらに含み、当該実質的に連続的なリフトは、ケースユニットを保持するのに適した薄板搬送シェルフを含む。
【0223】
上記段落によれば、自動化ケースユニット保管システムは、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイのレベルの各々に配されており、かつ実質的に連続的なリフトへかつそこからケースユニットを搬送するために薄板搬送シェルフを通り抜けるフィンガを含むインタフェースデバイスと、インタフェースデバイスへかつそこからケースユニットを搬送するためにインタフェースデバイスのフィンガを通り抜ける伸展可能フィンガを含む支持シェルフと、をさらに含む。
【0224】
第4の実施例の第8の例によれば、支持シェルフは、ケースユニットを実質的に連続的なリフト上から取り出しかつそこに配置するために薄板搬送シェルフを通過する伸展可能フィンガを含む。
【0225】
第5の実施例によれば、保管設備の自動化保管システムが提供される。自動化保管システムは、保管設備からの配送のために複数の異なった製品を選択して組み合わせ、自動化保管システムは、保管設備及び注文組み立てステーションへ及びそこからの配送のためにパレット化されるケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムを含む。自動化ケースユニット保管システムは、以下のものを含む。
【0226】
マルチレベル保管構造−マルチレベル保管構造の各々のレベルは、搬送エリア及び保管エリアを含み、保管エリアは、ケースユニットを保持する保管シェルフのアレイを含む。
【0227】
マルチレベル保管構造の所定のレベルへかつそこから少なくとも1つのケースユニットを搬送する少なくとも1つの実質的に連続的なリフト。
【0228】
マルチレベル保管構造の少なくとも1つのレベルに割り当てられる少なくとも1つの自立搬送ビークル−少なくとも1つの自立搬送ビークルは、ケースユニットを実質的に連続的なリフトと各々のレベル上の保管シェルフの所定の保管場所との間で搬送するために各々のレベルの搬送エリアを移動するフレームを有し、フレームに移動自在に設けられており少なくとも1つの非収容ケースユニットを支持する搬送システムを有し、搬送システムは、伸展位置と収納位置との間でフレームに対して移動自在であり、搬送システムは、少なくとも1つの非収容ケースユニットを保管シェルフ上から取り出しかつそこに配置するために伸展させられる。
【0229】
少なくとも1つの自立搬送ビークルの所定の1つに命令をし、少なくとも1つの非収容ケースユニットを取り出すかまたは配置するために少なくとも1つの自立搬送ビークルの所定の1つを保管シェルフの所定の保管場所に移動させるコントローラ。
【0230】
実質的に連続的なリフトから搬出コンテナに少なくとも1つのケースユニットを搬送する注文組み立てステーション。
【0231】
コントローラは、所定のケースユニットを所定の保管場所から注文組み立てステーションするようにさらに構成され、注文組み立てステーションは、所定のケースユニットの中身の全てまたは一部を搬出コンテナに搬送するようにさらに構成されている。
【0232】
第5の実施例において、保管及び取り出しシステムが提供される。保管及び取り出しシステムは、各々が保管場所を有する保管レベルの垂直アレイと、各々がマルチレベル垂直コンベヤシステムから非収容ケースユニットを受け取る保管レベルの垂直アレイへかつそこから非収容ケースユニットを搬送するマルチレベル垂直コンベヤシステムと、保管場所の各々とマルチレベル垂直コンベヤシステムとの間で非収容ケースユニットを搬送する少なくとも1つの自立搬送装置と、マルチレベル垂直コンベヤシステム及び少なくとも1つの自立搬送装置を動作させて、保管及び取り出しシステムに亘って同一の非収容ケースユニットの一団を移動させることなく、いくつかの異なったタイプの非収容ケースユニットの注文を組み立てるコントローラと、を含む。
【0233】
第5の実施例の第1の例によれば、保管レベルの各々は、自立搬送装置移動ループ及び少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤアクセスステーションを含み、自立搬送装置移動ループは、少なくとも1つの自立搬送装置に、保管場所の各々及び少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤアクセスステーションへのアクセスを提供する。
【0234】
第5の実施例の第5の例によれば、保管場所の列は取り出し通路によって分離され、保管及び取り出しシステムは、取り出し通路の端部に配されている遷移ベイを含み、搬送ベイは、自立搬送装置移動ループ内の物理的に制約されていない移動と取り出し通路内の物理的に制約されて案内された移動との間の少なくとも1つの自立搬送装置の遷移をもたらす。
【0235】
第5の実施例の第1の例によれば、少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤアクセスステーションは、自立搬送装置移動ループに沿った移動を妨害しない。
【0236】
第5の実施例の第2の例によれば、保管レベルの各々は、実質的に剛体のフロアを含んでいる。
【0237】
第5の実施例の第2の例によれば、実質的に剛体のフロアは、ベースコーティング及び対照的なトップコーティングを含み、これらはトップコーティングの摩耗が認識できるようになされている。
【0238】
第5の実施例によれば、保管場所は、少なくとも1つの非収容ケースユニットを支持する2以上の支持脚を含み、少なくとも1つの自立搬送装置は、保管場所と少なくとも1つの自立搬送装置との間で少なくとも1つのケースユニットを搬送するために支持脚の間に挿入するフィンガを有する。
【0239】
第6の実施例において、保管設備へまたはそこから配送するためにパレット化される非収容ケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、取り出し通路によって分離されている保管エリアを有するマルチレベル保管ラックモジュールのアレイと、各々の層がマルチレベル保管ラックモジュールのアレイの1つのレベルへのアクセスを提供しかつ少なくとも1つの搬送デッキ及び取り出し通路を含む複数のレベルの積層構造と、複数のレベルの積層構造の少なくとも1つに接続され、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内に非収容ケースユニットを搬入することを可能にする少なくとも1つの搬入コンベヤと、複数のレベルの積層構造の少なくとも1つに接続され、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイから非収容ケースユニットを搬出することを可能にする少なくとも1つの搬出コンベヤと、複数のレベルの積層フロアの少なくとも1つに配置されている少なくとも1つの自立搬送ビークルと、を含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、複数のレベルの積層フロアの少なくとも1つの搬送デッキ及び取り出し通路を移動して、所定の保管ラックモジュールと搬入及び搬出コンベヤのうちの1つとの間で少なくとも1つの非収容ケースユニットを搬送し、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、保管エリアの各々にアクセス可能である。
【0240】
第6の実施例によれば、少なくとも1つの搬送デッキの各々は、取り出し通路に実質的に垂直に配されている少なくとも1つの移動ループを含み、移動ループは、取り出し通路の各々へのアクセスをもたらし、少なくとも1つの搬入コンベヤ及び少なくとも1つの搬出コンベヤが積層構造のレベルの各々に関連している。請求項9の自動化ケースユニット保管システムであって、少なくとも1つの搬送デッキが、片側取り出し構造を形成するために取り出し通路の一端に配置されている保管システム。
【0241】
第6の実施例の第1の例によれば、少なくとも1つの搬送デッキが、取り出し通路の互いに反対の側に配置されて2面取り出し構造を形成している2つの搬送デッキを含んでいる。
【0242】
第6の実施例によれば、複数のレベルの積層構造の少なくとも1つ及び取り出し通路は、第1の表面層及び第2の表面層並びに第1の表面層と第2の表面層との間に配されているコア層を有する少なくとも1つの層状パネルを含み、第1の表面層と第2の表面層は、コア層よりも大きな剛性を有している。
【0243】
第6の実施例によれば、少なくとも1つの搬入コンベヤ及び少なくとも1つの搬出コンベヤは、少なくとも1つの実質的に連続的なリフトシステムを含み、少なくとも1つの実質的に連続的なリフトは、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイへかつそこからケースユニットを進入させかつ退出させる。
【0244】
第6の実施例によれば、取り出し通路の少なくとも1つは、取り出し通路内の移動中に少なくとも1つの自立搬送ビークルを物理的に拘束して移動させ、少なくとも1つの搬送デッキは、少なくとも1つの自立搬送ビークルの非拘束で案内された移動を可能にする。
【0245】
第6の実施例によれば、少なくとも1つの搬送デッキは、少なくとも1つの自立搬送ビークルが取り出し通路にアクセス可能にする第1の移動レーン及び第2の移動レーンを少なくとも含む。
【0246】
第6の実施例によれば、少なくとも1つの取り出し通路及び少なくとも1つの搬送デッキは、少なくとも1つの自立搬送ビークルが、各々のレベルのマルチレベル保管ラックモジュールのアレイ、少なくとも1つの搬入ステーション及び少なくとも1つの搬出ステーションへ拘束されずにアクセスすることを可能にする。
【0247】
第6の実施例によれば、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内の少なくとも1つの保管ラックモジュールは、少なくとも1つの波形シェルフを含む。
【0248】
第7の実施例によれば、保管設備へまたはそこから配送するためにパレット化される非収容ケースユニットを自動的に取り扱う方法が提供される。この方法は、取り出し通路によって分離されている保管エリアを有するマルチレベル保管ラックモジュールのアレイを提供するステップと、少なくとも1つの層がマルチレベル保管ラックモジュールのアレイの1つのレベルへのアクセスを提供しかつ少なくとも1つの搬送デッキ及び取り出し通路を含む複数のレベルの積層構造を提供するステップと、複数のレベルの積層構造の少なくとも1つに共通に接続されている少なくとも1つの搬入コンベヤを使用してマルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内に非収容ケースユニットを搬入するステップと、複数のレベルの積層構造の少なくとも1つに共通に接続されている少なくとも1つの搬出コンベヤを使用してマルチレベル保管ラックモジュールのアレイから非収容ケースユニットを搬出するステップと、レベルの各々に収容されている少なくとも1つの自立搬送ビークルを使用して、所定の保管ラックモジュールと搬入及び搬出コンベヤのうちの1つとの間で少なくとも1つの非収容ケースユニットを搬送するステップと、を含み、少なくとも1つの自立搬送ビークルは、少なくとも1つの搬送デッキ及び取り出し通路を移動して少なくとも1つの非収容ケースユニットを搬送する。
【0249】
第8の実施例によれば、自動化ケースユニット保管システム内の所定の保管エリアへかつそこからケースユニットを搬送する自立搬送ビークルが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、マルチレベル保管ラックのアレイと、可動シェルフを有する少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤと、を含み、マルチレベル保管ラックのアレイは、ラック間を通り抜けている取り出し通路を有している。自立搬送ビークルは、取り出し通路及び当該取り出し通路に接続されている搬送デッキを少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤまで移動して、所定の保管エリアと少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤとの間でケースユニットを搬送するフレームと、フレームに取り付けられているコントローラと、を含み、コントローラは、マルチレベル保管ラックのアレイの各々のレベル内の保管エリアの各々及び少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤのシェルフの各々へのアクセスのために取り出し通路に亘って自立搬送ビークルを移動させる。
【0250】
第8の実施例によれば、自立搬送ビークルは、フレームと一体かつフレームに従属しているエフェクタをさらに含み、エンドエフェクタによって保持されているケースユニットに接触しているケースユニット座面を画定し、エフェクタはケースユニットを保持し、かつ自立搬送ビークルと保管エリアの各々との間及び自立搬送ビークルと少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤとの間でケースユニットを搬送する。
【0251】
第8の実施例によれば、自立搬送ビークルは、マルチレベル保管ラックのアレイの個々のレベルの保管エリアの各々と少なくとも1つのマルチレベル垂直コンベヤとの間でワンピック・一度の把持・取り出し動作(one pick)でケースユニットを搬送する。
【0252】
第9の実施例によれば、保管設備へまたはそこから配送するためにパレット化されるケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、特定の保管エリアを有するマルチレベル保管ラックのアレイと、所定の保管エリアへまたはそこからケースユニットを搬送する自立搬送ビークルを含む。自立搬送ビークルは、フレームと、フレームに移動自在に設けられて伸展位置と収納位置との間で移動自在であり少なくとも1つのケースユニットを保持する支持シェルフと、フレームに設けられた駆動システムと、フレームに設けられている案内デバイスと、を含む。自立搬送ビークルは、動的に割り当てられている保管エリアに、異なったサイズのケースユニットを動的に割り当てる。
【0253】
第9の実施例によれば、ケースユニットの動的割り当ては、支持シェルフの少なくとも一部をマルチレベル保管ラックのアレイ内に配されているケースユニットまたは空きスペースにアラインメントするためにマルチレベル保管ラックのアレイの取り出し通路に沿った動的に定められる位置に停止して、支持シェルフとケースユニットまたは空きスペースの1つに対応する保管エリアとの間で少なくとも1つのケースユニットの搬送を行う自立搬送ビークルを含む。
【0254】
第9の実施例によれば、マルチレベル保管ラックのアレイは、有軌道及び無軌道搬送エリア内で、有軌道搬送エリアと無軌道搬送エリアとの間で遷移する自立搬送ビークルを案内するための有軌道搬送エリアを有するフロアと、無軌道搬送エリア内で自立搬送ビークルを非接触で案内するために無軌道搬送エリアの少なくとも1つの特徴を検出する少なくとも1つのセンサを含む案内デバイスと、を含む。
【0255】
第9の実施例の第1の例によれば、所定の保管エリアは、開口チャンネルによって分離された持ち上げられた支持面を含み、案内デバイスは、マルチレベル保管ラックのアレイ内で自立搬送ビークルを配置して所定の保管エリア内のケースユニットの動的配置を行うために、持ち上げられた支持面を検知するセンサを含む。
【0256】
第9の実施例の第1の例によれば、支持シェルフは、薄板保管シェルフ上でケースユニットを取り出しかつ配置するために開口チャンネル内に進入する伸展可能フィンガを含む。支持シェルフは可動プッシャーバーを含み、伸展可能フィンガは、プッシャーバーまたはフレームと選択的にラッチングされ、プッシャーバーとラッチングされている場合、フィンガの各々は、プッシャーバーの移動によって伸展されかつ収納される。支持シェルフは、支持シェルフ上でケースユニットを固定するためにプッシャーバーと協働する可動フェンスをさらに含む。
【0257】
第9の実施例の第1の例によれば、自立搬送ビークルは、支持シェルフを上昇及び下降させて薄板保管シェルフへまたはそこからケースユニットを搬送するリフトデバイスを含む。
【0258】
第9の実施例の第2の例によれば、フレームは第1の端部と第2の端部を有し、自立搬送ビークルは、第1の端部に配されておりかつ駆動システムによって駆動されて個別に動作可能な駆動ホイールのペア及び第2の端部に配されている遊動ホイールのペアを含んでいる。
【0259】
第9の実施例の第2の例によれば、自立搬送ビークルは、第2の端部に配されている少なくとも1つのキャスタをさらに含み、当該少なくとも1つのキャスタは、伸展及び収納可能である。キャスタの伸展は、フロア面から遊動ホイールを持ち上げて、自立搬送ビークルが少なくとも1つのキャスタで駆動ホイールの周りをピボットすることを可能にする。
【0260】
第9の実施例の第1の例によれば、自動化ケースユニット保管システムは、ケースユニットをマルチレベル保管ラックのアレイの所定のレベルに搬送する実質的に連続的なリフトを含み、実質的に連続的なリフトは、ケースユニットを保持する薄板搬送シェルフを含み、自立搬送ビークルは、実質的に連続的なリフトの搬送シェルフにおいて直接または間接的にケースユニットを配置または取り出す。
【0261】
第10の実施例によれば、保管レベルのアレイを有する保管及び取り出しシステムの搬送システムが提供される。保管レベルの各々は、各々の保管エリアを有する。搬送システムは、フレーム及びフレームに可動に結合されておりかつ各々が自身の所定のエリア内で1または複数の非収容ケースユニットを保持する支持シェルフ有する垂直コンベヤと、保管レベルの各々に配置されている搬送ビークルと、を含み、搬送ビークルは、実質的に1回の搬送ビークル把持動作において、非収容ケースユニットを支持シェルフの各々と保管エリアとの間で実質的に直接搬送する。
【0262】
第10の実施例によれば、支持シェルフは、第1の細長いフィンガを含み、搬送ビークルは、第2の細長いフィンガを含み、第1の細長いフィンガ及び第2の細長いフィンガは、互いの間を通過して、支持シェルフの各々と搬送ビークルとの間で非収容ケースユニットが搬送される。
【0263】
第11の実施例によれば、保管設備へまたはそこから配送するためにパレット化されるケースユニットを取り扱う方法が提供される。当該方法は、所定の保管エリアを有するマルチレベル保管ラックのアレイを提供するステップと、マルチレベル保管ラックのアレイ内で自立搬送ビークルを位置決めして、異なったサイズのケースユニットを動的に割り当てられている保管エリア内に動的に割り当てるステップと、を含む。
【0264】
第11の実施例によれば、ケースユニットを動的に割り当てるステップは、マルチレベル保管ラックのアレイの取り出し通路に沿った動的に定められた位置に自立搬送ビークルを停止させるステップと、自立搬送ビークルの支持シェルフの少なくとも一部をマルチレベル保管ラックのアレイ内に配されているケースユニットまたは空のスペースにアラインメントして、支持シェルフとケースユニットまたは空のスペースのうちの1つに対応する保管エリアとの間で少なくとも1つのケースユニットを搬送するステップと、を含む。
【0265】
第11の実施例によれば、自立搬送ビークルを位置決めするステップは、自立搬送ビークルが、ボット走行距離、スラット計数値、インデックス計数値、及びバーコード読み取り値のうちの1または複数によって自動化ケースユニット保管システム内での自立搬送ビークルの位置を判定することによって行われる。
【0266】
第12の実施例によれば、保管レベルのアレイを有する保管及び取り出しシステムの搬送システムが提供される。保管レベルの各々は、各々の保管エリアを有している。搬送システムは、フレーム及びフレームに可動に結合されておりかつ各々が自身の所定のエリア内で1または複数の非収容ケースユニットを保持する支持シェルフ有する垂直コンベヤと、保管レベルの各々に配置されている搬送ビークルと、を含み、垂直コンベヤは、実質的に1回の搬送ビークル把持動作において、非収容ケースユニットを支持シェルフの各々と搬送ビークルとの間で実質的に直接搬送する搬送ビークルインタフェースへのコンベヤを有する。
【0267】
第12の実施例によれば、所定のエリアはエリアのアレイを含む。
【0268】
第12の実施例によれば、支持シェルフは第1の細長いフィンガを含み、搬送ビークルは第2の細長いフィンガを含み、第1の細長いフィンガ及び第2の細長いフィンガは、互いの間を通り抜けて、支持シェルフの各々と搬送ビークルとの間で非収容ケースユニットが搬送される。
【0269】
第12の実施例によれば、垂直コンベヤの支持シェルフの各々は、保管レベルの各々の保管エリアの各々に共通である。
【0270】
第12の実施例によれば、垂直コンベヤの支持シェルフの各々は、保管レベルのアレイ内の保管スペースの各々に共通である。
【0271】
第12の実施例によれば、保管エリアの各々は、保管エリア内に保管されている非収容ケースユニットに接触する座面を画定する固定された構造を有する。
【0272】
第13の実施例によれば、垂直積層保管レベルのアレイを有するマルチレベル保管構造へかつそこから非収容ケースユニットを搬送する垂直コンベヤシステムが提供される。垂直コンベヤシステムは、フレーム、フレームに接続されている駆動部材及び駆動部材に結合されている支持シェルフを含むマルチレベル垂直コンベヤを含み、駆動部材は、実質的に連続的な垂直ループ内で支持シェルフをフレームに対して移動させ、支持シェルフの各々は、複数の非収容ケースユニットを支持し、複数の非収容ケースユニットの各々は、個々の支持シェルフの所定のエリアの各々に配される。垂直コンベヤシステムは、支持シェルフの経路内に伸張している少なくとも1つの搬送ステーションをさらに含み、少なくとも1つの搬送ステーションは、支持シェルフの所定のエリアの各々に積載をするかまたはそこから荷下ろしをし、非収容ケースユニットの少なくとも1つは、支持シェルフの各々の他の異なる所定のエリア内に配されている他の非収容ケースユニットから実質的に独立して、支持シェルフの各々の所定のエリア内に配置されるかまたはそこから取り出される第13の実施例によれば、少なくとも1つの搬送ステーションは、支持シェルフの経路内に伸張する少なくとも1つのインフィード搬送ステーションを含み、支持シェルフは、少なくとも1つのインフィード搬送ステーションとインタフェースをとり、少なくとも1つのインフィード搬送ステーションから、搬入支持シェルフの少なくとも1つの所定のエリアにて非収容ケースユニットを受け取り、搬入支持シェルフの所定のエリアは、少なくとも1つのインフィード搬送ステーション場所に対応している。
【0273】
第13の実施例によれば、少なくとも1つの搬送ステーションは、支持シェルフの経路内に伸張する少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションを含み、支持シェルフは、少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションとインタフェースをとり、少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションを用いて、搬出支持シェルフの少なくとも1つの所定のエリアから非収容ケースユニットを取り出し、搬出支持シェルフの所定のエリアは、少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーション場所に対応している。
【0274】
第13の実施例によれば、支持シェルフの各々の所定のエリアは、所定のエリアのアレイを含む。
【0275】
第13の実施例によれば、支持シェルフの各々は、第1の細長いフィンガを含み、インフィード及びアウトフィード搬送ステーションの各々は、第2の細長いフィンガを含み、第1の細長いフィンガ及び第2の細長いフィンガは、支持シェルフがインフィード及びアウトフィード搬送ステーションを通り抜けることを可能にして、複数の非収容ケースユニットの搬送がなされる。
【0276】
第13の実施例によれば、インフィード搬送ステーション及びアウトフィード搬送ステーションのうちの1または複数は、垂直コンベヤシステムの搬入側及び搬出側の各々にある水平にずらされた垂直積層構造内に配されている。
【0277】
第13の実施例によれば、インフィード搬送ステーション及びアウトフィード搬送ステーションのうちの1または複数は、上下に配された垂直積層構造にて、垂直コンベヤシステムの搬入側及び搬出側に配されており、垂直に積層されているインフィード及びアウトフィード搬送ステーションは、他のインフィード及びアウトフィード搬送ステーションと異なった量だけ搬入及び搬出シェルフの各々内に伸張している。
【0278】
第13の実施例の第1の例によれば、請求項7の垂直コンベヤシステムは、マルチレベル保管構造の各々のレベルに配置されているボット搬送場所を含んで、搬送ビークルが各々のレベルに配されている保管モジュールと支持シェルフとの間で非収容ケースユニットを搬送することを可能にする。
【0279】
第13の実施例の第1の例によれば、搬送ビークルは、支持シェルフと直接インタフェースをとり、搬送ビークルは、少なくとも1つの非収容ケースユニットを支持シェルフと保管モジュールとの間で、実質的に1回の把持動作で搬送する。
【0280】
第13の実施例によれば、少なくとも1つのインフィード搬送ステーションは、搬入支持シェルフの所定のエリアの各々内への配置のために、非収容ケースユニットの個々のボット荷物を生成するアキュミュレータを含み、個々のボット荷物は、少なくとも1つの非収容ケースユニットを含む。
【0281】
第13の実施例によれば、少なくとも1つのインフィード搬送ステーションは、コンテナから非収容ケースユニットを取り出す非パレット化装置を含み、少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションは、コンテナに非収容ケースユニットを配置するパレット化器を含む。
【0282】
第13の実施例によれば、マルチレベル垂直コンベヤ及び少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションは、非収容ケースユニットが所定の順序でマルチレベル垂直コンベヤから取り出されるように構成される。
【0283】
第14の実施例によれば、垂直積層保管レベルのアレイを有するマルチレベル保管構造へかつそこから非収容ケースユニットを搬送する方法が提供される。当該方法は、各々が所定のエリアのアレイ内に複数の非収容ケースユニットを支持する支持シェルフの実質的に連続的に移動する垂直ループを提供するステップと、支持シェルフの経路内に伸張している少なくとも1つのインフィード搬送ステーションを用いて支持シェルフの連続的に移動する垂直ループの搬入支持シェルフの所定のエリアの各々に非収容ケースユニットを搬送するステップと、を含み、非収容ケースユニットは、支持シェルフの各々の他の所定のエリアに配されている他の非収容ケースユニットから実質的に独立して、支持シェルフの各々の所定のエリアの各々に個別的に配置されるまたはそこから取り出される。
【0284】
第14の実施例の第1の例によれば、当該方法は、支持シェルフの経路内に伸張している少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションを用いて支持シェルフの連続的に移動する垂直ループの支持シェルフから非収容ケースユニットを搬送するステップをさらに含み、少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションは、搬出支持シェルフの所定のエリアの各々から非収容ケースユニットを取り出し、搬出支持シェルフの所定のエリアの各々は、少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションの1つの場所に対応している。
【0285】
第14の実施例の第1の例によれば、少なくとも1つのインフィード搬送ステーション及び少なくとも1つのアウトフィード搬送ステーションと支持シェルフとの間の非収容ケースユニットの搬送は、支持シェルフの第1の細長いフィンガがインフィード搬送ステーション及びアウトフィード搬送ステーションの各々の第2の細長いフィンガを通り抜けることによってなされる。
【0286】
第15の実施例によれば、倉庫へかつそこから配送するためにパレット化されるケースユニットを取り扱う自動化ケースユニット保管システムが提供される。自動化ケースユニット保管システムは、複数の固定レベルで配されかつ各々のレベルにおいて複数の列に並べられており各々が非収容ケースユニットを保持可能である保管スペースのアレイと、非収容ケースユニットを保持して昇降させるリフト支持部有し、当該リフト支持部を実質的に一定のレートで実質的に連続的に移動させる連続的な垂直リフトと、連続的な垂直リフトのリフト支持部上に非収容ケースユニットを搬入する搬入部と、連続的な垂直リフトのリフト支持部から非収容ケースユニットを搬出する搬出部と、を含み、連続的な垂直リフトは、連続的な垂直リフトから搬出された非収容ケースユニットは、非収容ケースが連続的な垂直リフトに搬入された順序から独立している所定の順序にて配されるように構成されている。
【0287】
第15の実施例によれば、連続的な垂直リフトは、少なくとも1つのレベル上の保管スペースの各々に共通のリフトである。
【0288】
第15の実施例によれば、連続的な垂直リフトは、保管スペースのアレイの保管スペースの各々に共通のリフトである。
【0289】
第15の実施例によれば、保管スペースの各々は、保管スペース内に保管されている非収容ケースユニットに接触する座面を画定する固定された構造を有している。
【0290】
第16の実施例によれば、倉庫保管及び取り出しシステムは、少なくとも1つの搬送デッキ、取り出し通路、及び取り出し通路に沿って配されており異なる荷物を保持する保管エリアを有するマルチレベル保管ラックのアレイと、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイの保管エリアを可変にサイズ変更して可変にサイズ決定された保管エリアを異なる荷物の対応する1つに割り当てる管理モジュールを含むコントローラと、を含み、保管及び取り出しシステムは、異なる荷物を搬送して、コントローラによって割り当てられた可変にサイズ決定された保管エリア内に配置する。
【0291】
第16の実施例によれば、コントローラは、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内の保管エリアの位置を変更する。
【0292】
第16の実施例によれば、コントローラは、可変にサイズ決定された保管エリアの各々の寸法を変更する。
【0293】
第16の実施例によれば、コントローラは、隣り合う可変にサイズ決定された保管エリアを結合させる。
【0294】
第16の実施例によれば、コントローラは、所定の荷物のサイズに応じて少なくとも1つの可変にサイズ決定された保管エリアのサイズを決定するかまたはサイズ変更する。
【0295】
第16の実施例によれば、コントローラは、少なくとも1つの所定の注文達成期間の終了時において在庫量を判定して、判定された在庫量に基づいて在庫補充注文をスケジューリングする在庫プランニングモジュールをさらに含む。
【0296】
第16の実施例の第1の例によれば、コントローラは、保管エリアから少なくとも1つの荷物を取り出し少なくとも1つの取り出しトランザクションを生成する注文管理モジュールをさらに含む。
【0297】
第16の実施例の第1の例によれば、注文管理ユニットは、荷物が取り出されるべき保管エリアを判定し、保管及び取り出しシステムのリソースを予約して、保管エリアからの少なくとも1つの荷物の搬送をなす。
【0298】
第16の実施例によれば、倉庫保管及び取り出しシステムは、積層フロアのレベルの各々に配置されている少なくとも1つのボットをさらに含み、少なくとも1つのボットの各々は、荷物を搬送するように構成され、コントローラは、少なくとも1つのレベル管理ユニットをさらに含み、レベル管理ユニットの各々は、積層フロアのレベルの各々に対応し、レベルの各々上の荷物の進入及び退出に関するボット動作を管理する。
【0299】
第16の実施例によれば、倉庫保管及び取り出しシステムは、積層フロアのレベルの各々に配置されている少なくとも1つのボットをさらに含み、少なくとも1つのボットの各々は、荷物を搬送するように構成され、コントローラは、ボットの各々が所定の時刻に少なくとも1つの搬送デッキ及び取り出し通路の各々に進入するようにボット動作を管理する。
【0300】
第16の実施例によれば、コントローラは、保管エリアの1または複数のレベルと保管荷物インタフェースとを接続する少なくとも1つの連続的なリフトを管理する少なくとも1つの管理ユニットを含む。
【0301】
第17の実施例によれば、倉庫保管及び取り出しシステムは、少なくとも1つの搬送デッキ、取り出し通路、及び取り出し通路に沿って配されており少なくとも1つの荷物を保持する可変保管エリアを有するマルチレベル保管ラックモジュールのアレイと、各々が異なった寸法を有する個々の荷物を可変保管エリアに搬送する搬送システムと、対応する荷物の寸法に応じて可変保管エリアの各々を構築するコントローラと、を含み、コントローラは、搬送システムをして、個々に構築された保管エリア内に個々の荷物の各々を配置せしめる。
【0302】
第17の例によれば、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内の可変保管エリアの位置は可変である。
【0303】
第17の例によれば、可変保管エリアの寸法は、対応する荷物の寸法によって可変である。
【0304】
第18の例によれば、少なくとも1つの搬送デッキ、取り出し通路及び取り出し通路にそって配されている可変にサイズ決定される保管エリアを備えるマルチレベル保管ラックモジュールのアレイを有する保管及び取り出しシステムにおいて荷物を保管する方法が提供される。可変にサイズ決定される保管エリアは、異なる荷物を保管する。当該方法は、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイの保管エリアを可変にサイズ決定する管理モジュールを含むコントローラを提供するステップと、当該コントローラを使用して、可変にサイズ決定された保管エリアを異なる荷物のうちの対応する1つに割り当てるステップと、異なる荷物を搬送して当該コントローラによって割り当てられた可変にサイズ決定された保管エリア内に配置する搬送部を提供するステップと、を含む。
【0305】
第18の実施例によれば、当該方法は、コントローラを使用して、マルチレベル保管ラックモジュールのアレイ内の保管エリアの位置を変更するステップをさらに含む。
【0306】
第18の実施例によれば、当該方法は、コントローラを使用して、異なる荷物のうちの対応する1つの寸法によって可変にサイズ決定される保管エリアの各々の寸法を変更するステップをさらに含む。
【0307】
第18の実施例によれば、当該方法は、コントローラを使用して、荷物が取り出される保管エリアを判定するステップと、保管エリアの各々から荷物を搬送するために保管及び取り出しシステムのリソースを予約するステップと、をさらに含む。
【0308】
第18の実施例によれば、搬送部は、荷物を搬送するボットを含み、当該方法は、ボットの各々が、所定の時刻に少なくとも1つの搬送デッキ及び取り出し通路の各々に進入するようにボット動作を管理するステップをさらに含み、少なくとも1つのボットは、荷物を搬送するために積層フロアのレベルの各々に配置されている。
【0309】
第18の実施例によれば、当該方法は、コントローラを使用して保管及び取り出しシステムの1または複数のコンポーネントの機能をエミュレーションすることによって、保管及び取り出しシステムへ及びそこからの荷物の進入及び退出をプランニングするステップをさらに含む。
【0310】
本明細書に記載されている実施例は、個別にまたは任意の組み合わせで使用されてもよいことが理解されるべきである。上述の説明は、実施の単なる例示であることが理解されるべきである。本実施例から逸脱することなく、当業者によって様々な代替及び変更が考案され得る。従って、本実施例には、添付の特許請求の範囲内にあるこのような全ての代替例、変更例及び変形例を包含されることが意図されている。