(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871313
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】電動弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20210426BHJP
F16K 1/32 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
F16K1/32 B
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-122767(P2019-122767)
(22)【出願日】2019年7月1日
(62)【分割の表示】特願2016-123750(P2016-123750)の分割
【原出願日】2016年6月22日
(65)【公開番号】特開2019-158153(P2019-158153A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2019年7月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】中川 大樹
【審査官】
加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−056736(JP,A)
【文献】
特開2013−133914(JP,A)
【文献】
特開2019−190664(JP,A)
【文献】
特開2019−158152(JP,A)
【文献】
特開昭60−060374(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/00−31/05
F16K 1/00− 1/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁本体の内部に設けられるとともに弁口を有する弁室と、
前記弁口に対して先端のニードル部が挿入される、中間部が円柱状又はテーパ円柱状に形成された棒状のニードル弁と、
前記ニードル弁の前記中間部を挿通させてガイドするガイド孔と、
前記ニードル弁を進退駆動する駆動部と、
前記弁本体に固定されて前記ガイド孔の少なくとも一部である駆動部ガイド孔が設けられた支持部材と、
前記ニードル弁における前記ニードル部とは反対側に、前記ニードル弁と共に進退移動するように設けられ、前記支持部材の一部を内側に収める円筒状のロータ本体及び回転するマグネットを有し、前記ロータ本体が前記マグネットと一緒に回転するマグネットロータと、を備え、
前記弁口と前記ニードル弁の前記ニードル部とのクリアランスよりも、前記ガイド孔の内径と前記ニードル弁の前記中間部の外径との最小差であるクリアランスが大きく設定されており、
前記ニードル部には、前記中間部側から、円柱状のストレート部、当該ストレート部に隣接するとともに前記ニードル部の先端側へと第1テーパ角で先細りとなったニードル中間テーパ部、及び、当該ニードル中間テーパ部に隣接するとともに前記先端側へと前記第1テーパ角よりも大きな第2テーパ角で先細りとなったニードル先端テーパ部、が形成され、
前記駆動部が、前記支持部材の外周の雄ネジ部と、前記ロータ本体の内周の、前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と、を有するネジ送り機構を介して前記ニードル弁を進退駆動するものであり、
前記ニードル弁が、前記中間部から見て前記マグネットロータ側となる部分に、前記中間部よりも外径の小さいロッド部を有し、当該ロッド部にて前記マグネットロータと接続されていることを特徴とする電動弁。
【請求項2】
前記ストレート部の長さが、当該ストレート部の外径よりも小さいことを特徴とする電動弁。
【請求項3】
前記ニードル弁における前記ニードル部と前記中間部との間には、前記ニードル部に向かって先細りとなった弁中間テーパ部が形成され、前記ニードル部の前記ストレート部が前記弁中間テーパ部に隣接していることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【請求項4】
前記ニードル弁の前記中間部が円柱状に形成されており、当該中間部の外径が前記ガイド孔の内径よりも小さく、かつ、前記中間部の前記ニードル部側の先端が前記弁室の内部へと突出していることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【請求項5】
前記ストレート部の長さが、前記ニードル中間テーパ部の長さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【請求項6】
前記ニードル弁が前記弁口の側へと最も移動した弁閉時には、前記ストレート部の少なくとも一部が前記弁口の内部に位置することを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機や冷凍機などの冷凍回路の膨張弁など冷媒等の流体の流量を制御する電動弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気調和機や冷凍機などの冷凍回路に用いられる電動弁として、例えば、特開2013−204613号公報(特許文献1)及び特開2011−174587号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
【0003】
特許文献1の電動弁は、ステッピングモータのケース内にマグネットロータを配設し、マグネットロータに固着した雄ネジ軸の中心に、下部にニードル部(弁体部)を有するニードル弁が嵌挿されている。また、雄ネジ軸は弁本体側の支持部材の雌ネジとともにネジ送り機構を構成している。そして、マグネットロータの回転とネジ送り機構によりニードル弁を進退駆動し、弁口(弁ポート)の開度を制御する。特許文献2の電動弁では、弁体はニードル弁ではないが、マグネットロータの回転とネジ送り機構により弁体を進退駆動するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−204613号公報
【特許文献2】特開2011−174587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、空気調和機や冷凍機には省エネ性の向上が盛んに検討されており、その冷凍回路に使用される電動弁にも同様の性能が求められている。例えば、省エネ性を向上するために圧縮機を低周波数で運転し、冷凍サイクルの冷媒の循環量を少なくすることが行われる。この場合、この循環量に併せて電動弁の弁開度を極めて小さくして流量を絞る必要があり、電動弁にはこの微小流量域での高い制御性が要求される。
【0006】
しかしながら、弁開度を極めて小さくすると、弁口とニードル弁の先端部(ニードル部)との間に異物が噛み込むことがあり、このニードル弁をガイドするガイド部(孔等)との摩擦抵抗が増大し、ニードル弁の動きが悪くなったり、ニードル弁が拘束され、動作不良につながるという問題がある。特に、低流量の場合、ニードル弁のストレート部(又は、ニードル部)と弁口との隙間を細かく制御するため異物の影響が大きくなる。
【0007】
本発明は、電動弁において、弁口への異物噛み込みの際にニードル弁とガイド孔との摩擦抵抗を抑制し、ニードル弁の拘束を防止して進退移動を円滑に行わせることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の電動弁は、弁本体の内部に設けられるとともに弁口を有する弁室と、前記弁口に対して先端のニードル部が挿入される、中間部が円柱状又はテーパ円柱状に形成された棒状のニードル弁と、前記ニードル弁の前記中間部を挿通させてガイドするガイド孔と、前記ニードル弁を進退駆動する駆動部と、
前記弁本体に固定されて前記ガイド孔の少なくとも一部である駆動部ガイド孔が設けられた支持部材と、前記ニードル弁における前記ニードル部とは反対側に、前記ニードル弁と共に進退移動するように設けられ、前記支持部材の一部を内側に収める円筒状のロータ本体及び回転するマグネットを有し、前記ロータ本体が前記マグネットと一緒に回転するマグネットロータと、を備え、前記弁口と前記ニードル弁の前記ニードル部とのクリアランスよりも、前記ガイド孔の内径と前記ニードル弁の前記中間部の外径との最小差であるクリアランスが大きく設定されており、前記ニードル部には、前記中間部側から、円柱状のストレート部、当該ストレート部に隣接するとともに前記ニードル部の先端側へと第1テーパ角で先細りとなったニードル中間テーパ部、及び、当該ニードル中間テーパ部に隣接するとともに前記先端側へと前記第1テーパ角よりも大きな第2テーパ角で先細りとなったニードル先端テーパ部、が形成され
、前記駆動部が、前記支持部材の外周の雄ネジ部と、前記ロータ本体の内周の、前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と、を有するネジ送り機構を介して前記ニードル弁を進退駆動するものであり、前記ニードル弁が、前記中間部から見て前記マグネットロータ側となる部分に、前記中間部よりも外径の小さいロッド部を有し、当該ロッド部にて前記マグネットロータと接続されていることを特徴とする。なお、ニードル弁の中間部あるいはガイド孔が多少テーパ状になっている場合もあり得るが、ガイド孔とニードル弁の中間部とのクリアランスとは、このガイド孔と中間部との間における最少のクリアランスのことである。
請求項2の電動弁は、請求項1に記載の電動弁において、前記ストレート部の長さが、当該ストレート部の外径よりも小さいことを特徴とする。
請求項3の電動弁は、請求項1に記載の電動弁において、前記ニードル弁における前記ニードル部と前記中間部との間には、前記ニードル部に向かって先細りとなった弁中間テーパ部が形成され、前記ニードル部の前記ストレート部が前記弁中間テーパ部に隣接していることを特徴とする。
請求項4の電動弁は、請求項1に記載の電動弁において、前記ニードル弁の前記中間部が円柱状に形成されており、当該中間部の外径が前記ガイド孔の内径よりも小さく、かつ、前記中間部の前記ニードル部側の先端が前記弁室の内部へと突出していることを特徴とする。
請求項5の電動弁は、請求項1に記載の電動弁において、前記ストレート部の長さが、前記ニードル中間テーパ部の長さよりも短いことを特徴とする。
請求項6の電動弁は、請求項1に記載の電動弁において、前記ニードル弁が前記弁口の側へと最も移動した弁閉時には、前記ストレート部の少なくとも一部が前記弁口の内部に位置することを特徴とする。
【0009】
また、前記ガイド孔は、前記弁本体の一部に設けられた本体ガイド孔と、前記駆動部の一部に形成された駆動部ガイド孔と、で構成され、前記本体ガイド孔と前記ニードル弁の前記中間部とのクリアランスよりも前記駆動部ガイド孔と前記ニードル弁の前記中間部とのクリアランスが大きく設定されてい
てもよい。
【0010】
また、前記ガイド孔は、前記弁本体の一部に設けられた本体ガイド孔と、前記駆動部の一部に形成された駆動部ガイド孔と、で構成され、前記駆動部ガイド孔と前記ニードル弁の前記中間部とのクリアランスよりも前記本体ガイド孔と前記ニードル弁の前記中間部とのクリアランスが大きく設定されてい
てもよい。
【0011】
また、前記ニードル弁の前記ニードル部は、前記中間部側の端部に前記弁口とのクリアランスを最少にするストレート部を備えてい
てもよい。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の電動弁によれば、弁口とニードル部との間への異物の噛み込みの際にも、ニードル弁の中間部とガイド孔との摩擦抵抗を抑制してニードル弁の拘束を防止し、ニードル弁の進退移動を円滑に行うことができる。すなわち、弁口とニードル部とのクリアランスが、ガイド孔とニードル弁の中間部とのクリアランスより大きいと、弁口とニードル部との間に異物の噛み込みが生じた場合、ニードル弁はガイド孔によって拘束されてしまうが、本発明ではこれを防止できる。
【0013】
また、本体ガイド孔とニードル弁の中間部とのクリアランスよりも、駆動部ガイド孔とニードル弁の中間部とのクリアランスの方が大きく設定されている
と、本体ガイド孔でのシール性を高めながら、かつ、中間部と駆動部ガイド孔との摺動抵抗を抑制することができる。
【0014】
また、駆動部ガイド孔とニードル弁の中間部とのクリアランスよりも、本体ガイド孔とニードル弁3の中間部とのクリアランスの方が大きく設定されている
と、組立て時の弁本体に対する例えば支持部材の圧入時に同心バラツキが生じても、この同心バラツキを吸収することができる。
【0015】
また、ストレート部が弁口内にある範囲では、ニードル弁の進退位置が変動しても、最少の微小流量域を一定に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態の電動弁の縦断面図である。
【
図2】実施形態におけるニードル部と弁口の近傍の拡大図である。
【
図3】実施形態における円柱部とガイド孔の部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の電動弁の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の電動弁の縦断面図である。なお、以下の説明における「上下」の概念は
図1の図面における上下に対応する。
【0018】
この電動弁は、ステンレスや真鍮等で金属部材の切削加工により形成された弁本体1を有しており、弁本体1はその内部に弁室1Aを有している。弁本体1の外周片側には弁室1Aに導通される第1継手管11が接続されている。また、弁本体1の下端には第2継手管12が接続されるとともに、弁本体1の内底面には弁口13が形成されており、第2継手管12は弁口13を介して弁室1Aに導通される。なお、第1継手管11及び第2継手管12は、弁本体1に対してろう付け等により固着されている。弁本体1の弁口13と反対側には上端に開口する「ガイド孔」の一部としての本体ガイド孔14と、取り付け孔15が形成されており、取り付け孔15には支持部材2が圧入により取り付けられている。
【0019】
支持部材2は「駆動部」の一部を構成しており、略円柱状のホルダ部21と、このホルダ部21の弁本体1寄りに形成されたフランジ部22と、固定側ストッパ部23とを有している。ホルダ部21の外周には雄ネジ部21aが形成されており、この雄ネジ部21aより上部には後述のマグネットロータ52をガイドする円筒状のロータガイド21bが形成されている。さらに、支持部材2の中心には、弁口13の軸線Xと同軸の「ガイド孔」の一部としての駆動部ガイド孔21cが形成されており、この駆動部ガイド孔21c内にニードル弁3が挿通されている。
【0020】
ニードル弁3はステンレスや真鍮等の金属部材により形成され、下側の先端のニードル部31と、円錐台形状のテーパ部32とを有している。また、ニードル弁3は、弁本体1の本体ガイド孔14と支持部材2の駆動部ガイド孔21cとに挿通される「中間部」としての円柱部33と、円柱部33より径が小さい棒状のロッド部34とを有している。ロッド部34の周囲には円柱部33の段部33aとマグネットロータ52との間に付勢バネ4が圧縮した状態で配置されている。これにより、ニードル弁3は、マグネットロータ52に対して常時、弁口13側に付勢されている。
【0021】
弁本体1の上端には蓋16が取り付けられ、この蓋16に「駆動部」の一部を構成するステッピングモータ5のケース51が溶接等によって気密に固定されている。ケース51内には外周部を多極に着磁されたマグネットロータ52が回転可能に設けられている。また、ケース51の外周には、ステータコイル53が配設されており、このステッピングモータ5は、ステータコイル53にパルス信号が与えられることにより、そのパルス数に応じてマグネットロータ52を回転させる。マグネットロータ52はロータ本体521とその外周に固着されたマグネット522とから構成されている。
【0022】
ロータ本体521の中心下方には、弁口13の軸線Xと同軸の雌ネジ部521aとそのネジ孔が形成されるとともに、ロータ本体521の中央には雌ネジ部521aのネジ孔の内周よりも径の小さな円筒状のスライド孔521bが形成されている。さらに、スライド孔521bの上方中心には、ニードル弁挿通孔521cが形成されている。また、マグネット522の下部一箇所には下に突出する可動側ストッパ52aが形成されている。
【0023】
ニードル弁3の円柱部33は、弁本体1の本体ガイド孔14と支持部材2の駆動部ガイド孔21cとに挿通されるとともに、ロータ本体521のニードル弁挿通孔521cにニードル弁3の端部3a(ロッド部34の端部)が挿通されている。また、マグネットロータ52は、スライド孔521bに支持部材2のロータガイド21bを挿通されるとともに、このマグネットロータ52側の雌ネジ部521aが支持部材2側の雄ネジ部21aに螺合されている。そして、ニードル弁3の端部3aに、固定部材6が圧入され、溶接により(ニードル弁3と固定部材6が)一体に固着されている。
【0024】
なお、雄ネジ部21aと雌ネジ部521aはネジ送り機構であるが、この実施形態では、雄ネジ部21aと雌ネジ部521aは右ネジである。また、ケース51とマグネットロータ52との間には、マグネットロータ52を弁閉方向に付勢する圧縮バネ54が配設されているが、雄ネジ部21aと雌ネジ部521aとのバックラッシュを除去することで、マグネットロータ52の作動音を低減する役割をする。
【0025】
以上の構成により、マグネットロータ52が回転すると、雌ネジ部521aと雄ネジ部21aのネジ送り作用により、マグネットロータ52が軸線X方向(上下)に移動する。また、ニードル弁3の上端の固定部材6は付勢バネ4の付勢力によりマグネットロータ52に当接しており、ニードル弁3がマグネットロータ52と共に移動し、ニードル弁3のニードル部31が弁口13に対して進退する。これにより、弁口13の開度を変化させ、第1継手管11から第2継手管12へ流れる冷媒の流量、または第2継手管12から第1継手管11へ流れる冷媒の流量が制御される。
【0026】
また、ニードル部31は、テーパ部32側の端部に円柱状のストレート部31aを有しており、このストレート部31aと弁口13とのクリアランスは微小であり、このストレート部31aが弁口13内に位置するときに、微小流量域での制御を行う。なお、マグネットロータ52の下端位置は固定側ストッパ部23により規制される。すなわち、マグネットロータ52は、回転して下降するときは可動側ストッパ52aは固定側ストッパ部23の上を通過し、可動側ストッパ52aが固定側ストッパ部23に当接すると、回転が規制される。
【0027】
図2はニードル部31と弁口13の近傍の拡大図、
図3は円柱部33とガイド孔の部分の拡大図である。
図2に示すように、弁口13の径をD1、ニードル部31のストレート部31aの径をD2とすると、径D2は径D1より僅かに小さく、
D1−D2=CL1
が、弁口13とニードル部31(ストレート部31a)とのクリアランスとなっている。
【0028】
また、
図3に示すように、本体ガイド孔14の径をD3、駆動部ガイド孔21cの径をD4、ニードル弁3の円柱部33の径をD5とすると、D3及びD4はD5より僅かに大きく、かつ、
D3<D4
となっている。そして、
D3−D5=CL2
が、本体ガイド孔14と円柱部33とのクリアランスであり、
D4−D5=CL3
が、駆動部ガイド孔21cと円柱部33とのクリアランスとなっている。したがって、
CL2<CL3
となっている。
【0029】
さらに、この実施形態では、
CL1<CL2<CL3
となっている。すなわち、弁口13とニードル弁3の先端のニードル部31とのクリアランス(CL1)よりも、本体ガイド孔14及び駆動部ガイド孔21c(ガイド孔)と円柱部33(中間部)とのクリアランス(CL2及びCL3)が大きく設定されている。
【0030】
これにより、弁口13とニードル部31との間への異物の噛み込みの際にも、ニードル弁3の円柱部33と、本体ガイド孔14及び駆動部ガイド孔21cとの摩擦抵抗を抑制してニードル弁3の拘束を防止し、このニードル弁3の進退移動を円滑に行うことができる。すなわち、弁口13とニードル部とのクリアランスが、ガイド孔とニードル弁3の円柱部33とのクリアランスより大きいと、弁口13とニードル部3との間に異物の噛み込みが生じた場合、ニードル弁3はガイド孔によって拘束されてしまうが、このようなことが防止できる。
【0031】
また、本体ガイド孔14とニードル弁3の円柱部33(中間部)とのクリアランス(CL2)よりも、駆動部ガイド孔21cとニードル弁3の円柱部33(中間部)とのクリアランス(CL3)の方が大きく設定されている。したがって、本体ガイド孔14でのシール性を高めながら、かつ、円柱部33と駆動部ガイド孔21cとの摺動抵抗を抑制することができる。
【0032】
上記の実施形態とは逆に、駆動部ガイド孔21cとニードル弁3の円柱部33(中間部)とのクリアランス(CL3)よりも、本体ガイド孔14とニードル弁3の円柱部33(中間部)とのクリアランス(CL2)の方が大きく設定されていてもよい。この場合は、円柱部33は本体ガイド孔14に実質的に接触しないので、組立て時の弁本体1に対する支持部材2の圧入時に同心バラツキが生じても、この同心バラツキを吸収することができる。
【0033】
以上の実施形態の電動弁は、ネジ送り機構を構成する雄ネジ部21aと雌ネジ部521aとの関係は、雄ネジ部21aが弁本体1側に固定され、雌ネジ部521aがマグネットロータ52側に固定されているが、逆の構成でもよい。すなわち、本発明は、例えば特許文献1のように、マグネットロータに対して固定関係にある雄ネジ部を、弁本体に対して固定関係にある雌ネジ部に螺合させてネジ送り機構を構成するように電動弁にも適用できる。
【0034】
また、以上の実施形態では、駆動部はネジ送り機能によりニードル弁を進退駆動するものであるが、駆動部はニードル弁を進退駆動するものであれば、他の構成でもよい。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0036】
1 弁本体
1A 弁室
11 第1継手管
12 第2継手管
13 弁口
14 本体ガイド孔(ガイド孔)
2 支持部材(駆動部)
21 ホルダ部
21a 雄ネジ部
21b ロータガイド
21c 駆動部ガイド孔(ガイド孔)
3 ニードル弁
31 ニードル部
31a ストレート部
32 テーパ部
33 円柱部(中間部)
34 ロッド部
4 付勢バネ
5 ステッピングモータ(駆動部)
51 ケース
52 マグネットロータ
521a 雌ネジ部
53 ステータコイル
X 軸線