(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記滅菌ガスが定速で供給され、かつ前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内空気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
請求項8に記載の方法。
前記滅菌ガスが定速で供給され、前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内空気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
請求項11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0042】
代表的実施形態に関する下記の説明において、添付図面への言及は、本発明を実施するための実施例を例示するためのものである。開示される本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を実施できることが分かるだろう。
【0043】
「滅菌」と言う用語は、一般的に、物質の再生、代謝、及び/又は成長、を不可能にすることを意味する。この用語は生存有機物が皆無であることを意味すると捉えられることが多いが、本出願においては、事前に許容できると合意された目標程度まで生存有機物の無い物質を意味するためにも、使用できる。従って、特に指示しない限り、滅菌と言う用語は、滅菌より厳格ではない例えば汚染除去及びこれに類似するものの、方法及び手順を意味するためにも使用できる。更に、本発明の方法は、本出願において、医療器具と言う特定の分野に関して説明するが、他の用途例えば様々な商業用途及び工業用途も想定できることが、当業者には分かるはずであろう。
【0044】
本明細書において、真空状態の滅菌チャンバーと言う用語は、滅菌剤を送入するため以外には密封された、事前に排気された滅菌チャンバーを意味する。
【0045】
本明細書は、滅菌サイクル中に気化されて滅菌ガスを発生する液体滅菌剤を用いる滅菌プロセスに関する。従って、本明細書全体を通して滅菌ガスへの言及は、気化した液体滅菌剤を意味する。使用される滅菌剤が水溶液の形式である場合、滅菌ガスと言う用語は、溶液の気化した滅菌成分を意味する。
【0046】
本明細書において、凝結関連のパラメータ、及び、凝結関連のデータ、と言う用語は、滅菌剤の凝結を反映するパラメータ及びデータを意味し、滅菌剤凝結の不在、滅菌剤凝結の開始又は滅菌剤凝結の進行を指示できる。
【0047】
本出願において使用される場合、滅菌プロセスの制御と言う用語は、注入された滅菌剤の体積(実測された実体積、又は注入パルス数、全体注入時間又はチャンバー内における滅菌剤送入端部圧に基づいて判定された相対体積)、殺菌剤注入速度、注入された圧縮ガス量、圧縮ガス注入速度、様々な滞留時間パラメータ(圧縮レベル及び長さ)、様々な滅菌剤排気パラメータ(変化率又は継続時間)、実施される換気回数及び/又はパラメータ、の群から選択された、1つ又はそれ以上の滅菌サイクルパラメータの制御を意味する。滅菌制御の非限定的実施例について以下で説明する。
【0048】
この説明の全体を通じて、本発明については、滅菌のために使用される殺生物剤が過酸化水素である特定の代表的実施形態に関して説明する。好ましい実施形態において、過酸化水素の水溶液は、好ましくは、TSO3 IncのSTERIZONE(登録商標)125-280 Solution(商標)など典型的には添加剤及び/又は安定剤と一緒に提供される50重量%の過酸化水素溶液であり、滅菌ガスを発生するために使用される。当業者は、他の濃度の溶液(非限定的例として3%〜59%)又は気化のための他の液体殺生物剤が、本発明の範囲から逸脱することなく具体的用途のために想定できることが分かるだろう。
【0049】
本発明は、一般的には、滅菌ガス好ましくは過酸化水素ガスを発生するために液体滅菌剤好ましくは過酸化水素がまず気化される滅菌方法に関する。滅菌ガスは、その後排気された滅菌チャンバーの中へ送入され、その後、気化した滅菌剤の送入によってチャンバー内圧力が徐々に上がるにつれて凝結して、チャンバー内の装填品上において滅菌剤のミクロ層になる。滅菌剤の凝結後、以下で明らかになるように、物品の目標無菌状態又は汚染除去保証レベルが得られるように、チャンバー内の排気(制御された排気であることがしばしばあるが)が、実施される。当業者には周知のように、このような作業は、ハーフサイクルと呼ぶことができるが、規制上の目的で(完全滅菌のための10
-6又は10
−12の低減要求の滅菌保証レベルを満たすために)その後反復することができる。プロセスサイクルが完了したら、滅菌チャンバー内及び/又は物品上に残っている可能性のある残留過酸化水素を除去するために滅菌チャンバーを換気する。又は、以下で説明するように、滅菌された物品を取り出す前に効率的に滅菌剤を除去するために、滅菌チャンバーを排気して、非限定的実施例として外気などの適切な気体をこれに供給できる。
【0050】
本発明の滅菌方法は、好ましいことに室温で実施されるので、滅菌サイクル後すぐに滅菌された物品を使用できるように物品を冷却する必要が実質的になく、これは大きな利点である。これによって、病院は、高価な医療器具の在庫を維持するためのコストを削減できる。本発明の滅菌方法は、更にいくつかの利点を与える。この方法は、有害廃棄物を最小限に抑え、危険なガスシリンダの扱いを必要とせず、環境又は使用者の健康への脅威を最小化する。ステンレス鋼器具及び感熱性の器具を同時に処理できるので、使用者によっては2つ又はそれ以上の異なるタイプの滅菌器を使用する必要を無くす。さらに、滅菌器の設計をコンパクトにすることができ、これは、手術室において直接使用するために大きな利点となる。
【0051】
この説明を読めば当業者には明らかになるように、1つの形態に従えば、本発明は、具体的に滅菌対象の装填品に適応化するよう仕立てた滅菌サイクルを提供するために少なくとも1つの滅菌プロセスパラメータの適応制御を実施する滅菌方法に関する。このような方法は、以下で説明するように、例えば材料適合性を改良し及び/又は処理時間を減少する最適化された滅菌プロセスを提供するようにしながら、滅菌剤に適切に暴露して装填品の適切な滅菌を保証することができるので、大きな利点がある。
【0052】
1つの実施形態において、本発明は、滅菌チャンバーにおいて装填品を滅菌する方法を提供し、この方法において滅菌ガスは真空状態の滅菌チャンバーの中へ送入される。滅菌チャンバーは、滅菌剤の送入用を除いて密閉された事前排気の滅菌チャンバーであることが好ましい。以下で詳細に論じるように、滅菌剤凝結関連のデータは、滅菌ガス送入中に滅菌チャンバーにおいて実測される。滅菌サイクルは、実測された凝結関連のデータに応じて、複数の設定された滅菌サイクルの中から選択される。滅菌剤凝結データとしては、滅菌ガス送入中に予測された理論上の圧力曲線と実測された圧力曲線との間の変動、又は両方の曲線の間の面積、予測曲線と実際の曲線の接線間の面積などこれに関連するデータ、又は予測曲線の勾配の変化など凝結の開始に関連するデータ、又は滅菌チャンバー内部における実際の滅菌剤露点を示すデータがある。その後、装填品を滅菌するために、選択された滅菌サイクルが実施される。
【0053】
実際、滅菌チャンバーにおける様々な滅菌プロセスを最適化するが、テストの結果は、滅菌結果が装填品の組成、サイズ、及び温度、を含めて固有の装填品条件に大きく依存することを明らかにした。この文章において、装填品サイズは、滅菌チャンバーに装填される医療器具の数及びサイズを意味する。装填品のコンディショニングは滅菌成果をより信頼できるものにできるが、コンディショニングは、常に信頼できるものではなく、滅菌プロセスをより困難にするだけでなく、滅菌サイクル時間を延長する。従って、装填品を事前にコンディショニングせずに実際に生じている装填品条件に応じて滅菌プロセスを制御することは、滅菌プロセスをより信頼できるものにし制御可能にしながら、過剰な滅菌剤の使用を回避し、サイクル時間を最小化する。
【0054】
それぞれ得られた滅菌の信頼性に関して、滅菌ガス送入中の滅菌チャンバー内における凝結の発生、凝結の開始又は露点を分析したところ、発明者は、滅菌剤凝結関連のデータが直接装填品の実際の条件に関連しており、そのもっとも信頼できる指標であることを発見した。例えば、発明者は、滅菌ガスを定速で送入した時、チャンバー内圧力の動向が装填品条件に直接関連することを発見した。従って、圧力曲線自体及びチャンバー内に装填品がないときの理論上予測される圧力曲線との比較において、圧力曲線の形状及び勾配は、装填品条件の指標である。更に、凝結の開始即ち凝結が始まる時における圧力レベル(露点)は、装填品の固有の条件に直接関連する。滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線に基づいて予測される変化から逸脱するチャンバー内圧力曲線の変化も、固有の装填品条件を指示するものであり、実測されたパラメータに関連付けられる装填品条件において滅菌するのに適切なサイクルを選択するために使用できる。
【0055】
このような意外な発見を考慮して、発明者は、凝結関連のデータを発生する装填品条件に適する滅菌サイクルを識別するために凝結関連のデータ検出を用いて滅菌プロセスを適応制御するための本発明の方法を開発した。この方法は実際の装填品条件に適応するものなので、この方法を使用して、装填品の時間の掛かる事前コンディショニングを必要とせずに、広範囲の装填品温度を含めて広範囲の装填品条件において広範囲の装填品を自動的に処理でき、これは大きな利点を持つ。実際、1つの実施形態において、非限定的例として16℃〜37℃の範囲の温度が首尾よく処理できる。
【0056】
装填品条件を固定した滅菌サイクルに適応化させるために装填品をコンディショニングしなければならない既知の滅菌プロトコル(この場合には、せいぜい装填品条件をサイクルパラメータに近づけるだけである)と異なり、本発明の方法は、実際の滅菌プロセスにおいて検出された正確な装填品条件に合わせて滅菌サイクルを動的に調節する。言い換えると、本発明の方法は、固定サイクルを提供してこれに装填品を適応化しなければならないのではなく、装填品条件にプロセスサイクルを適応化するために使用でき、それによって、使用者により柔軟な使用可能性を与える。これも大きな利点である。この方法はまた、特にロバスト性を有し、既知の滅菌器の作動範囲から外れる初期条件によって典型的に発生するキャンセルサイクルの数を減少させることができる。
【0057】
装填品条件への滅菌サイクルの適応化、特に注入される滅菌ガスの量は、充分な量の滅菌剤の注入に関してだけでなく、過剰な量の滅菌剤の注入(以下で論じるように不十分な滅菌結果をもたらす可能性がある)を防止するためにも、信頼できる滅菌のために重要である。
【0058】
様々な従来の過酸化水素滅菌器は、固定体積の滅菌カプセルを使用し、各カプセルの内容物は単一ステップで気化され、注入される。但し、水と過酸化水素との間に、蒸気圧及び沸点の差があるので、このアプローチは、使用される滅菌剤が過酸化水素水溶液である場合、不利益な効果をもたらす。充分に加熱すると、過酸化水素溶液は気化して、水蒸気と過酸化水素ガスになる。溶液の温度が上がると、水は、沸点が低いので最初に気化する傾向がある。従って、滅菌チャンバーへ入る大量の水が気化すると、気体の初期供給は概ね水蒸気である。この水蒸気は、滅菌チャンバー内空気と装填品との間の温度差のために滅菌チャンバー内において装填品上に凝結する可能性がある。その結果生じた凝結水の層は、過酸化水素ガスが装填品に到達するのを阻むので、不利益である。水の層によって被覆された場所における滅菌は、水の層における過酸化水素ガスの溶解によってのみ可能になり、より長いサイクル時間を必要とし、不利益である。なぜなら、これによって得られる被覆個所における過酸化水素溶液の濃度は、最も高くても元々気化した溶液の濃度である。この問題に対処するために、気化の際の水蒸気/過酸化水素ガス混合物における過酸化水素ガスの濃度を上げるためのプロセスが開発されてきた。しかし、このアプローチは装填品上の凝結水の層内の過酸化水素の濃度を上げるが、気化の際に当初水蒸気のみを注入すると言う基本的問題には対処しない。
【0059】
これに対して、本発明の好ましい実施形態においては、水より高い沸点を有する滅菌剤を含む滅菌水溶液が少量の溶液パルスで気化されて、水蒸気/滅菌ガス混合物の連続的混合物パルスを発生し、混合物パルスが滅菌チャンバーへ送入される。この点に関して、各溶液パルスの体積は、混合物パルスの中の水と滅菌剤の両方が、滅菌チャンバーへ混合物パルスが送入される前に完全に気化されて、気体状態であるように、選択される。これによって、水蒸気と滅菌ガスの両方がほぼ同時に装填品に到達するようにする。滅菌剤の沸点はより高いので、混合物の両方の成分が同時に到着するようにすることによって、本発明の方法は、装填品に凝結水のミクロ層が生じる可能性を回避するだけでなく、装填品上に水の含有量が非常に低い凝結滅菌剤のミクロ層が形成されるようにする。このことは、特に、滅菌剤が過酸化水素である場合に、飽和蒸気圧差があるので、当てはまる。このように、水のミクロ層がまず形成され、その滅菌剤含有量が滅菌サイクルにおいて徐々に増大する既知の過酸化水素滅菌プロセスと異なり、本発明の好ましいプロセスにおいては、滅菌剤のミクロ層が形成されて、その水含有量は、滅菌サイクルにおいて徐々に増大する。これは、送入される過酸化水素ガスと水蒸気の混合物から水に対する過酸化水素の選択的凝結を利用することによって、達成される。従って、本発明のプロセスにおいて装填品上に形成できるミクロ層は、使用される開始時の溶液の濃度よりずっと高い、非常に高い初期滅菌剤濃度を持つのに対して、従来のプロセスにおいて形成されるミクロ層の滅菌剤濃度は、当初非常に低く、徐々に上昇するが、最も高くても開始時溶液の濃度までしか上がらない。開始時溶液よりずっと高い滅菌剤濃度のこのミクロ層は、本発明のプロセスの高い滅菌信頼性に寄与する。50重量%の溶液の場合、凝結は、2Torrで始まり、凝結は、約85%である。
【0060】
発明者は、ミクロ層の滅菌剤濃度は、ミクロ層の厚みの増大に伴い指数関数的に減少することを発見したので(
図10)、過剰な量の滅菌ガスの送入を避けるために滅菌プロセスを制御することは、過剰な厚みのミクロ層の形成を避けるために望ましい。従って、ミクロ層における滅菌剤の最大濃度を維持するために、ミクロ層の厚みをできる限り小さく維持しなければならない。従って、装填品上に滅菌ガス凝結のミクロ層が形成された後、装填品との接触、装填品上の汚染物質又は滅菌剤の継続的分解によって分解した凝結滅菌剤に取って代わる付加的滅菌ガスの送入を制御すると有利である。
【0061】
滅菌プロセスを動的に制御するための本発明の方法の1つの形態において、滅菌対象の装填品は、第1のステップにおいて真空状態の滅菌チャンバーの中へ置かれる。第2のステップにおいて、滅菌チャンバーにおける凝結関連のデータを監視しながら、滅菌ガスが段階的に真空状態の滅菌チャンバーへ送入される。滅菌プロセス全体が、検出された凝結関連のデータに従って制御される。凝結関連のデータを検出する様々な方法について以下で更に論じる。1つの代表的な実施形態は、露点検出を使用する。
【0062】
第1の形態の1つの代表的な実施形態において、滅菌チャンバーにおける滅菌剤凝結関連のデータは、真空状態の滅菌チャンバーへ滅菌ガスを送入する間実測され、滅菌ガスは、少なくとも任意のタイプの装填品に予測される全ての露点を上回る設定圧力に到達するまで、滅菌チャンバーへ送入される。少なくとも1つの選択された送入パラメータは、実測された凝結関連のデータに従って判定され、判定された少なくとも1つの選択された送入パラメータに従って滅菌ガス送入が完遂される。選択された送入パラメータは、滅菌チャンバーへ送入された滅菌ガスの総量、又は、滅菌剤送入端部圧力であることが好ましい。1つの実施形態において、凝結関連のデータは、滅菌チャンバー内で露点において検出された圧力レベルを表す。
【0063】
当業者には明らかなように、上述の方法は、滅菌ガス送入中の滅菌チャンバー内部の凝結関連データの検出に依存する。凝結関連のデータを判定する様々な方法について以下で論じる。
I.露点検出
【0064】
凝結関連のデータが装填品上での凝結の開始時のチャンバー内圧力を反映する場合、滅菌ガスの送入中に滅菌ガスの露点における滅菌チャンバー内部の圧力レベルが検出される。このような露点は、装填品の温度を含めて概ね固有の装填品特性によって決まる。検出された露点は、この説明を読めば明らかになるように、具体的な装填品を滅菌するために選択された滅菌サイクルの様々な設定パラメータを適応化するために有利に使用できる。
【0065】
様々な方法を用いて滅菌ガスの送入中に滅菌チャンバーにおける露点を検出できる。例えば、露点センサー及び/又はUV検出システムを使用できる。但し、好ましい実施形態において、露点は、以下で説明するように、滅菌ガスの送入中の滅菌チャンバー内部における圧力上昇を監視することによって判定される。別の実施形態において、適切なセンサーを用いて、他の凝結関連のパラメータを監視できる。例えば、凝結物のミクロ層の形成又はこのようなミクロ層の厚みを検出できる。
【0066】
本発明の第3の形態によれば、本発明は、装填品条件に応じて滅菌チャンバー内の露点即ち凝結の開始を検出する方法を提供する。この方法において、滅菌チャンバー内の圧力上昇率を監視しながら、真空状態の滅菌チャンバーの中へ滅菌ガスを送入する。滅菌ガスは、少なくとも任意のタイプの装填品に予測される全ての露点を上回る設定圧力に到達するまで、滅菌チャンバーの中へ送入される。好ましくは、以下で説明するように、滅菌ガスは、過酸化水素溶液の連続パルス(増分)を気化して水蒸気/過酸化水素ガス混合物の連続パルスを発生して、定速で滅菌チャンバーの中へ混合物を送入することによって、滅菌チャンバーへ供給されるが、他の滅菌ガス送入法も想定できる。以下でより詳細に説明するように、圧力上昇率の変化(凝結の開始を示す)を検出して、検出された上昇率の変化に応じて露点を判定する。この方法は、実施が非常に単純であり、例えば装填品条件を監視するために高価で面倒な設備を必要としないので、非常に有利である。
【0067】
露点は、直接装填品の温度に直接的に関連する。装填品の相対温度は、装填品の温度及び装填品の温度親和性(即ち、材料のタイプ、材料の性質、その表面仕上げ、形状等との親和性)を考慮に入れる。
【0068】
温度親和性は、それぞれの材料が異なる動向を持つので、数量化するのがずっと困難である。プラスチックなどの特定の材料は、非常に疎水性であり、水と同様の性質を持つ生成物に対して自然の親和性は持たない。従って、疎水性材料は、より親水性材料に比べて、凝結が形成する時点を遅延させる傾向を持つ。更に、表面が非常に平滑である場合、非常に粗い表面又は多孔性表面より凝結の形成は少ない。クラック又はギャップなどの特定の形状は、局部的にミクロ層の早期形成を好む可能性がある。アルミニウムなど他の材料は、熱エネルギーを捕捉する高い能力を持ち、その温度はより容易に変動して、注入中の表面が暖かければそれだけ露点が遅れる。従って、温度親和性は、これらの要因及び露点の変動を生じるその他の要因の影響を受ける。
【0069】
滅菌サイクルにおいて、露点の判定は、その使用パラメータ内でより高い滅菌効能を持つ滅菌サイクルを実施するために使用される。この方法の利点は、非侵襲性であり、温度の直接読取りを必要とせず、また、初期真空又はその後の注入ステップにおいて装填品が受ける加熱/冷却(排気ステップにおいて又はプラトーにおける放射、伝導又は気化)を考慮に入れることである。
【0070】
露点は、チャンバー内圧力曲線の変曲点を見つけることによって判定され、変曲点は、注入された過酸化水素ガスの理論上の蒸気圧曲線からのチャンバー内圧力曲線の逸脱点である。変曲点は、チャンバー内圧力曲線の勾配の変化で表される。露点において、チャンバー内圧力曲線は、
図8に示すように直線から曲線へ変化する。
【0071】
凝結が最初に発生した時の圧力即ち露点を判定することによって、装填品の温度だけでなく、滅菌を確実にするために注入をどのように実施すべきかを決定できる。露点と温度との間の関係は、熱力学によって及び過酸化水素と水の混合物の等温曲線を調べることによって説明される。例えば、50重量%の過酸化水素のモル分率は、0.34である。いくつかの温度におけるこの混合物の液線(liquid curve)を計算することによって、
図15に示すようにその動向を予測できる。圧力が所与の温度及び混合物に関する液線を上回った時、上記の凝結が始まる。
【0072】
気体過酸化水素が凝結した時、チャンバー内での圧力上昇はもはやない。従って、チャンバー内圧力曲線に転換点又は変曲点が現れる。この変換点すなわち露点は、液相によって生じた蒸気相平衡の破壊を示し、装填品の相対温度を示す。液体は、より冷たい表面上(滅菌チャンバーの周囲表面ではなく装填品を意味する)で凝結し、ミクロ層を形成する。
【0073】
様々な装填品の理論上の露点を検出するために、様々な温度でいくつかの実験を実施した。以下の表の分析において、装填品の温度は装填品を滅菌チャンバーの中へ挿入する前に調整された温度であり、装填品の温度親和性及び滅菌器内部の温度変化を考慮していないことに留意しなければならない。従って、検出露点と理論上の露点の値の間に僅かな差があると見るのが妥当である。但し、実用値は理論上の値に近いことを指摘しておく。
【表1】
【0074】
露点が検出されたら、過度の希釈なしにかつ滅菌するのに充分な厚みのミクロ層を装填品の各表面上に得るように、いくつかの様々な方法で注入を管理できる。上述のように、以下で説明する上記の表1に示すように、検出された装填品に応じて固定圧力増分を加えることができる。このために、露点を判定し、その後増分圧力を追加する。実験的テストの結果、増分圧力上昇は、検出された露点の値に比例できることが判明した。例えば6.9Torrの露点の場合、注入は30Torrで終了できる。注入される滅菌剤の量は予め設定されたもの又は固定のものではなく、各固有の装填品に適応化されることが、当業者には分かるだろう。
【0075】
実施されたテストシリーズにおいて(その結果を表1に示す)、検出された露点が反映される装填品条件情報を用いて、滅菌サイクルを調整した。特に、装填品条件情報を用いて、注入される滅菌ガスの量を調節した。これは、露点値に基づいて、滅菌チャンバーへの滅菌ガス送入を継続する際の固定された付加的圧力増分を選択することによって実施し、それが達成された後送入を終了した。実施されたすべてのテストは、滅菌が得られた点で成功であった。表1に示す結果から分かるように、装填品の温度と露点との間には明らかな相関関係が存在する。より重要なことは、露点値に直接相関して滅菌ガス総量を選択することによって、充分な滅菌を得ることに成功した。このように、テストシリーズは、装填品の条件に基づいて滅菌サイクル特に使用される滅菌剤の量を制御すると、滅菌剤注入前に装填品条件を検出する必要がないことを立証した。更に、テストシリーズは、装填品の滅菌中の滅菌チャンバーの滅菌ガスの凝結に関連するデータに基づいて滅菌サイクルを制御することによって、充分な滅菌が得られることを立証した。テストシリーズは、凝結関連のデータ及びパラメータ例えば装填品が在るときの滅菌ガス露点が装填品条件の優れた指標であり、これを用いて使用される滅菌剤総量をうまく制御できることも立証した。
【0076】
又は、露点検出後、増分時間又はパルス数を追加して、注入を完了できる。任意に、追加された注入時間は、露点に到達するために注入時間に比例できる。1つの代表的実施形態において、5Torrで露点が検出された後、さらに5分の注入時間を追加するか、更に300パルスの混合物を送入して、注入を完了した。
II.凝結液体の量
【0077】
気体中にもはや存在しない液体の面積を積分することによって、凝結した液体を判定することができる。この面積の積分は、
図11に示すように理論上の蒸気圧線と滅菌チャンバーにおいて実測された実際の圧力との間の面積を直接計算することによって数学的に行える。次に、実験テストに従って滅菌を保証するための最小面積を判定し、この面積に到達したら直ちに滅菌剤注入を停止する。例えば、以下に説明するように、注入完了のために6000min.Torrの設定面積が設定される。この方法によれば、露点の検出は必要ない。
III.曲線間の差異
【0078】
又、
図12に示すように、理論上の曲線と実際の曲線との間の距離の1つ又はそれ以上を追跡することもできる。その後、その区間に関して、滅菌のために必要な最小長さを判定できる。1つの実施例においては、単一の差異を使用する。100%蒸気の理論上の圧力曲線と現実の圧力曲線に基づいて、実験的テストによって装填品を滅菌するために2つの曲線の間に必要とされる圧力差(ΔP)を確立できる。この方法は、前の方法と同様に、現実の曲線と理論上の曲線との間の差のみを使用するので、露点検出に依存しない。
IV.曲線間の差異の比率
【0079】
理論上の曲線と実際の曲線との間の距離の様々な長さの間の比率も、
図12に示すように判定できる。その後、滅菌を得るのに充分な明確な比率を判定できる。例えば、第2の差異の長さを第1の差異より2倍とするように、決定できる。
V.曲線間の差異によって画定される面積
【0080】
図12に示すように、台形の形状を用いて差異から曲線間の面積を計算できる((短い差異+長い差異)×時間/2)。その後、滅菌を達成するために必要な最小面積を判定し、最小面積に達した時に滅菌ガス送入を停止するように滅菌プロセスを制御できる。この面積を、以下において曲線上方面積(the area above the curve)と呼ぶ。
【0081】
実際の圧力曲線上方の面積が装填品条件を表すか否かを決定するために、使用される滅菌装置(80リットル滅菌チャンバーモデル、TSO3 80Lプロトコル)の最大容量を表す複雑な装填品を用いて一連のテストを実施した。結果を、以下の表2に示す。露点値は、表1の結果によって表されるテストシリーズとの比較のためにのみ含まれている。露点は、注入中に検出した。但し、このテストシリーズにおいて、露点は、注入の制御又は注入の終了のためには使用されていない。注入は、曲線上方面積に基づいてのみ制御した。全てのテストの結果、滅菌は満足できるものであった。滅菌ガスは、約6000単位(秒×Torr、
図11を参照のこと、
図11において注入量は時間に比例する)の曲線上方面積に到達するまで定速で滅菌チャンバーに送入され、この時点で、注入を終了して、注入圧力を実測した。表2から、温度の関数としての注入圧力(曲線上方面積に基づいてこの圧力に到達した)は、表1に示すように露点に基づいて到達した圧力と同様であることが明らかであろう。このように、露点と曲線上方面積の両方が、滅菌チャンバーにおける滅菌ガスの凝結に関連するパラメータであり、信頼できる滅菌を得るために滅菌サイクルを制御する上で有益である。更に、曲線上方面積は曲線の形状に依存するので、以下で論じるような曲線の形状を分析する他の方法も、滅菌サイクルを制御するために有用な凝結関連のデータを入手するために使用できることが容易に分かるはずであろう。
【表2】
VI.接線の長さ
【0082】
図13及び14に示すように、それぞれの区間及び露点又は注入開始の間の接線を見つけて、
図14から分かるように接線の長さ又は接線間の面積を使用することも可能である。これらの接線は、滅菌のための最小接線長さを設定するために使用できる。
【0084】
この説明を読めば当業者には明らかになるように、具体的に装填品に関して、露点が検出された後残りの注入のために理想的な注入曲線を予測できる。望ましい注入曲線は、滅菌対象のチューブの幾何学的形状に応じて又はチューブの長さに応じて画定できる。曲線が理論上の曲線から逸脱する時点を始点とする圧力上昇率の制御は、装填品に関係なく一定の上昇率を維持するために使用できる。例えば、全ての表面が同時に同じように圧力上昇を受けるように、小さい装填品より大きい装填品により多くのパルス数/秒を使用できる。
【0085】
上に説明する方法の2つの組合せを特定の用途のため及び/又は制御強化のために使用できる。
【0086】
第1の方法を使用して、上述のように滅菌プロセスを制御できるが、例えばいくつかの欧州諸国において典型的に要求されるように、第1の方法とは別個の第2の方法を滅菌サイクルの効能をパラメータに基づき監視するために使用できる。例示的例として、滅菌チャンバーにおける凝結を表す面積を使用して、滅菌サイクルが正確に実施されるようにしながら、露点検出を用いて滅菌サイクルのパラメータを制御できる。
滅菌プロセス実施例
【0087】
図1を参照して、本発明の滅菌方法を実施するための代表的滅菌器の実施形態について説明する。滅菌器は、非限定的例としてアルミニウム又はステンレス鋼で製造された、80リットル滅菌チャンバー10を備え、滅菌チャンバーは、真空を収容するように密封できる。滅菌チャンバー10へのアクセスのために選択的に開放できるアクセスドア14は、閉鎖状態において滅菌チャンバーを密閉するために使用される。圧力センサー12は、処理中のチャンバー内圧力を監視するために滅菌チャンバー10内部に取り付けられることが好ましい。滅菌器は、気化過酸化水素を滅菌チャンバー10へ供給するための過酸化水素送出ユニット20も備える。過酸化水素送出ユニット20は以下で更に詳述する気化ユニット22を備え、気化ユニットは、加熱装置、即ち図解する代表的実施形態においては2つの埋込加熱素子24、26を備える。加熱素子24、26は、適切な気化率を得てかつ気化ユニットにおける容積の凍結を防止するのに充分に高く過酸化水素溶液の温度を維持するように制御される。滅菌器は、更に、滅菌チャンバー10へ充分な真空を与えて、滅菌ガスの浸透を増大しかつ滅菌チャンバー内部の温度で気化過酸化水素溶液を発生することができるようにされた真空ポンプ40を含む。好ましい実施形態において、真空ポンプ40は、滅菌チャンバー内の水の沸点温度を滅菌チャンバー内の実際の大気温度より低くするために、滅菌チャンバー内で充分な真空を発生するようにされる。好ましい実施形態において、真空ポンプは、1Torr(1.33mbar)の真空を発生することができる。滅菌器は、滅菌プロセス完了時に滅菌環境に含まれる残留過酸化水素を破壊するためのユニットも備える。例えば、ガスを滅菌チャンバー10から取り除いて、予選択された時間だけ触媒コンバーター42へ送るか、又は滅菌ガスの分解が加速する温度例えば300℃まで3秒間加熱できる。当業者には既知のように、他の構成、例えばMnO
2媒体などの触媒の使用を考慮することもできる。
【0088】
非限定的実施例として以前に言及した当該出願者の特許文献2において開示される2つの例など過酸化水素送出ユニット20の様々な構成が可能である。
図1及び
図2に示す本出願の送出ユニット20は、主に、バッファタンク又は容器52に接続された過酸化水素のボトルで50ある。タンク52は、過酸化物の分解を制限するために温度制御できる。技術上既知のように、適切な低レベルデテクタをボトル50又はタンク52に取り付けできる。送出ユニットの別の構成(図示せず)はバッファタンク52を排除する。代わりに、H
2O
2は、当業者には明らかなはずであるが、適切な低レベルデテクタ及び適切なボトル温度制御装置を備えたボトル50の中に留まる。
【0089】
次に
図5及び
図7を参照して、本発明の第1の形態に従った代表的滅菌サイクルについて説明する。ステップ510において、滅菌チャンバーのウォームアップが実施される。実際には、滅菌チャンバー10の壁並びに気化ユニット22の壁の温度は、滅菌プロセス全体を通じて制御されることが好ましい。滅菌チャンバー壁は、壁上の滅菌ガス凝結を減少するために40℃〜45℃に維持されることが好ましい。実際、この構成の場合、滅菌ガスは、装填品のより冷たい表面で凝結することが好ましい。ステップ520において、滅菌対象の物品は滅菌チャンバー内に置かれる。医療器具などの物品は、滅菌チャンバーに直に配置できるが、病院環境において一般に使用されるような滅菌包装容器、滅菌ラップ又はポーチの中に密封してから、技術上既知のように滅菌チャンバーの中へ配置されることが好ましい。
【0090】
ステップ530において、以下で詳述するように、使用者にサイクル選択権を与えることができる。その後ステップ550においてチャンバー内空気の温度で過酸化水素水を気化するのに充分な第1の真空圧力まで最初に排気される前に、滅菌チャンバーは、ステップ540において密封される。
【0091】
ステップ550において、
図7に示すように、チャンバー内空気は周囲大気圧Aから準大気圧力(sub-atmospheric pressure)Bへ真空化される。排気は、
図1から明らかなように、真空ポンプと滅菌チャンバーとの間の適切な弁機構を作動することによって開始される。技術上既知のように、周囲大気圧Aは、気象条件及び滅菌器の地理的位置に応じて、典型的には815Torr〜430Torrまで変動する可能性がある。テストは、カナダのケベック市で行われ、ここの気圧は、概ね760Torrである。準大気圧Bは、図解する実施例において1Torrになるように選択するが、当業者は、典型的には10Torr〜絶対真空に含まれる他の値も固有の用途に想定できることが、分かるだろう。
【0092】
排気率(Torr/分)又は排気流量(L/分)は、一般的に、滅菌チャンバーサイズ、滅菌器の機械的配列、及び、周囲温度及び相対湿度などの外部周囲条件、に依存する。又、排気率は、例えば物品の材料及びその吸収又は吸着特性など、装填品の特性にも依存する。又、温度及び湿度など装填品の実際の条件にも依存する。例えば、本発明の分野の当業者には分かるはずであるが、規定量の水分が中に閉じ込められている冷たい装填品は、概ね、僅かな量の水分しか含まない装填品より、水分を取り除くためにより長い排気時間を必要とする。
【0093】
更に
図7を参照すると、準大気圧Bが得られたとき、滅菌チャンバー内部空気を周囲条件及び真空源から分離するために上述の弁機構を作動することによって滞留時間が開始される。この滞留時間は、好ましい実施形態においては3分が選ばれるが、他の値を想定できる。例えば、滞留時間は、具体的な用途に応じて1秒から10分まで変動し得る。この時間の間、複雑な幾何学的表面及び長い管腔などの制限拡散エリアを含めて装填品の表面は、プロセス処理を受けるように準備される。実際、このとき空気、水、湿気、吸収・吸着媒体が装填品の表面及び制限拡散エリアから除去され、内部空気において気化(液相から気相への変化)するようにする。言い換えると、ガス放出が生じる。圧力は、維持するか又は気化の結果として上昇するようにできる。図解する事例において、チャンバー内圧力は、点Cで示すように上昇できる。
【0094】
この滞留時間が実施されたら、
図7の点Dに示されるように真空リセットが実施される。この真空リセットは任意であるが、滅菌チャンバーから滞留時間中に生じる放出ガスを除去するために非常に有利である。このステップにおいて、点BとCとの間の滞留時間中に表面及び制限拡散エリアから気化できた空気、水、湿気、吸収・吸着媒体は、滅菌チャンバー内部空気から除去される。図示される事例において、点Dの圧力は、点Bの圧力と同じ値即ち1Torrを持つが、他の構成も想定できる。
【0095】
図5のステップ552に示す滅菌ガス送入及び曝露は、動的滅菌剤注入(Dynamic Sterilant Injection(商標))とも呼ばれるが、点Dから開始される。この説明を読めば当業者には明らかになるように、滅菌ガス曝露は、様々な様式で実施できる。典型的には、液体滅菌剤は、滅菌チャンバーへの送入前に液相から気相へ移行するのに便利な様式で気化される。滅菌剤の気相は、装填品の複雑な形状及び制限エリアへ到達するように、滅菌チャンバーの内部空気の中への均等な分配(拡散)を容易にする。更に、蒸気相は、滅菌ガスが、器具又は技術上周知のように最終滅菌プロセスにおいて必要とされる梱包材料に自然に存在する機械的バリア材料を通過できるようにする。
【0096】
滅菌チャンバー内部へ滅菌ガスを送入するための好ましい方法は、特許文献3において開示される「過酸化水素滅菌法(Hydrogen Peroxide Sterilization Method)」と題する当該出願者の方法であり、参照により、本出願に組み込まれる。当然、当業者には明らかなように、滅菌チャンバー内部へ滅菌ガスを送入するためのその他の都合のよい構成も考慮に入れることができる。
【0097】
想定される方法において、上述のように、滅菌チャンバーへの滅菌ガスの送入は、過酸化水素溶液の連続的パルス(投与量又は増分)を気化することによって可能であり、パルスは、上述のように、適切な過酸化水素送出ユニットを介して滅菌チャンバーへ連続的に送入される。過酸化水素溶液パルスは、固定的な制御された量の好ましくは15マイクロリットル〜75マイクロリットルの体積を持つマイクロパルスであることが好ましい。当該出願者の上述の特許出願において説明するように、このような過酸化水素注入法は、装填品上での滅菌ガスの制御された選択的凝結を実施できるようにし、これは特に有利である。
【0098】
好ましい実施形態において、滅菌環境においてどのような成分の除去も、滅菌ガスの送入中停止される。更に、過酸化水素水溶液は、水蒸気含有量を減少するどのような措置も講じずに気化されて滅菌チャンバーへ直接注入されることが好ましい。但し、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく滅菌ガス送入に様々な修正を加えられることが分かるはずである。
【0099】
1つの実施形態において、
図1に示すように、過酸化水素送出ユニット20は、直列的に接続されかつマイクロコントローラ32(
図3)を介して予めプログラムされたシーケンスに従って制御される、2つの弁28、30を有する。2つの弁28、30は、その間に通路(図示せず)を形成し、通路は、上流の滅菌剤溶液供給源52及び下流の気化ユニット22に作動的に接続される。気化ユニット22は、弁又は絞り弁無しに滅菌チャンバー10に直接接続されることが好ましいが、他の配列も想定できる。弁28、30は、正確な時間量の間、滅菌剤溶液の流れが弁を通過できるように操作される。このような構成は、滅菌剤溶液供給源52と弁28、30との間の制御された導管リンク(パイプ、接続金具、及び付属品)と組み合わされて、各パルスが気化されるように気化ユニット22へ固定的な制御された量の滅菌剤溶液を提供する。
【0100】
この制御された量の滅菌剤溶液(滅菌剤パルス)は、次に、気化ユニット22へ送入される。好ましい気化ユニット設計は、加熱ブロック、好ましくは、制御された量の滅菌剤溶液を受け取る入口36と気化した滅菌剤溶液を滅菌チャンバー10へ供給するための出口38まで延在する熱制御可能な蛇行経路34を有するアルミニウムブロックから成る。蛇行経路34は、蛇行経路に沿った流動特性及び熱分布を制御するために予め決定され選択された形状及び選択された材料及び表面特性を使用する。蛇行経路は、滅菌剤溶液の劣化を制限しながら、気化ユニット22の出口38前に滅菌剤溶液の各投与量をほぼ完全に気化できるようにする。気化ユニット22の温度制御は、PLC60(
図3)又は出力信号を発生するために信号値を使用する電子インターフェイスを介して駆動されるPIDコントローラを介して実行される。好ましい実施形態において、気化ユニットの温度は、約115℃〜130℃に維持されるが、特定の気化器設計については他の温度が好都合な場合がある。気化ユニット22の出口38は、弁又は絞り弁無しに適切な配管を介して滅菌チャンバー10に直接接続されるので、気化ユニットは
図7の圧力点Dにおいて到達したのと同じ真空レベル(又は滅菌チャンバー内部における気化滅菌剤ガスの送入中のDとEとの間の任意の値)となる。連続パルスは、滅菌ガス注入終了まで固定速度で滅菌チャンバーへ連続的に注入される。
【0101】
滅菌チャンバーへの気化溶液の導入は、当初は滅菌チャンバー内空気に導入された分子数に比例するチャンバー内圧力の上昇を生じる。この比例性は、チャンバー内条件が気体から液体への相変化(凝結)を許容するのに充分になるまで維持される。この時点(露点)は、
図7において星印(*)で示される。
【0102】
上述のように、凝結を生じる条件は複数ある。チャンバー内空気に含有される気化溶液の分子は、自由に移動できて全ての利用可能な内部空間を使用し尽くす(最大無秩序)。分子は相互に衝突して、他の表面に衝突する。このような接触は、分子と表面との間のエネルギー伝達を生じる。より低いエネルギーレベルの表面に衝突するより高いエネルギーの分子は、そのエネルギーの一部を表面へ伝達し、その結果表面の温度が上昇して、分子のエネルギーが減少する(速度、温度、圧力などが低くなる)。同様に、より高いエネルギーレベルの表面に衝突するより低いエネルギーレベルの分子は、エネルギーを獲得し、その結果、表面の温度が低下し、分子のエネルギーは増大する(速度、温度、圧力などが高くなる)。エネルギーを損失又は獲得する分子は、エネルギー伝達が生じる条件に応じてより安定した状態(気相、液相又は固相)を得る。従って、凝結は、気体分子から表面へのエネルギー伝達の結果であり、表面特性及び局部的大気条件は、液相分子パッケージ又は層を形成するのに十分に分子を合体させる。
【0103】
気化ユニットへ液体滅菌剤溶液を送入するために定速のマイクロパルス注入を使用することによって、気化ユニット出口においてほぼ連続的な蒸気(ガス)の流れを発生できる。ほぼ連続的な蒸気の流れが送入される滅菌チャンバーに圧力センサーを設置することによって、滅菌チャンバー内の時間の経過に伴う圧力上昇率(又は固定された圧力上昇に到達するために必要な時間)を監視できる。凝結が生じない場合、圧力上昇率は、理想気体の法則PV=nRT(ここで、P=チャンバー内圧力、V=滅菌チャンバー体積、n=チャンバー内の分子のモル数、R=気体定数、T=気体の温度)に従えば線形である。V、R、及びTが一定に維持される場合、圧力Pは、nに比例するはずなので、ΔPは、Δnに比例するはずである。Δnを一定に維持すると、ΔPも一定であるはずである。凝結が生じると、ΔPは、
図7及び
図8に示すように、Δnとの比例性を失う。
【0104】
再び
図7及び
図5を参照すると、上述のように、滅菌ガス送入はステップ552において点Dにおいて始まる。この滅菌プロセス例は、具体的な装填品の滅菌のために最適化されたサイクルパラメータを割り当てるために露点検出法を使用する。
【0105】
ステップ554において、滅菌ガスの送入中に露点を検出し、その後露点を使用して、滅菌ガス注入を停止する滅菌ガス注入端部圧Eを設定する。このような滅菌ガス注入端部圧は、ステップ556に従ってかつ以下で詳述するように予め規定されたセットの中から選択されるサイクルを規定する1つのパラメータとなり得る。従って、この圧力Eは、滅菌チャンバーにおいて処理される特定の装填品について検出される露点に依存する。従って、この注入ステップ552において、滅菌ガスは、滅菌チャンバー内へ送入されて、星印(*)によって示される圧力から滅菌チャンバー内の様々な表面上で凝結し始める。
【0106】
この説明を読めば明らかになるように、滅菌ガス注入は、任意の装填品条件に滅菌プロセスを調整又は適応化して、それによって具体的装填品の目標滅菌レベルを獲得/強化できるようにする最適条件(装填品上での凝結量を含めて)を与えるように制御できる。
【0107】
上の表1に示すように、最適の滅菌ガス注入端部圧Eを実験に基づき判定するために様々な装填品温度で様々な装填品組成についてテストを実施した。好ましい非限定的実施形態において、ステップ556に従って、滅菌ガス注入端部圧Eは、装填品温度18℃〜30℃の場合、13Torr〜35Torrである。点D〜点Eの全体注入時間は、様々なパラメータに及び装填品条件(医療器具の温度、サイズ、タイプ)に依存するが、概ね数分間継続する。非限定的な典型的な実施例として、全体注入時間は、本明細書において説明する80リットル滅菌器の場合、4〜10分の範囲である。
【0108】
図7の点Eにおいて、ステップ558に従って、滅菌ガス注入が停止されると、注入サイクルが完了する。図示する実施例において、圧力プッシュが実施される。圧力プッシュは、「滅菌における低蒸気圧化学性蒸気滅菌剤の浸透強化の方法」と題する特許文献4(参照により本出願に組み込まれる)において詳述されるように、医療器具の制限エリア及び複雑な形状へ分子を到達させるように、滅菌チャンバー内空気に圧縮ガスを導入することから成る。ガス(空気、HEPAフィルタ空気、オゾン、酸素、不活性ガス又はその他の任意の気体又は蒸気など。但し空気が好ましい)は、ガス供給源(この場合には周囲空気)及び滅菌チャンバーとの間の弁機構を作動することによって導入される。充填率(Torr/分)及び流量(L/分)は、滅菌チャンバーサイズ、機械的構成素子選択(例えば、空気取入れ口の直径)、及び実際の条件(温度、湿度、電力供給)、によって決まる。圧縮ガス導入は、チャンバー内圧力をEから圧力Fへ上昇させる。1つの実施形態において、実験的に、F=E+35Torr(固定)を選択した。即ち、Fは、48〜70Torrの範囲である。言い換えると、Fは、E〜Fの固定量(ΔP)である。別の実施形態において、固定圧力F例えば50Torr又は制限エリアへ都合よく滅菌ガスを送り込める値を上回る任意の値を使用することも想定できる。更に別の実施形態において、圧力プッシュは、時間制御することもできる。言い換えると、圧縮ガスの導入によって生じた圧力上昇は、固定時間によって制御できる。このステップにおいて、滅菌ガスは、滅菌チャンバー内部の表面上に更に凝結して、微生物の不活性化に更に寄与する。
【0109】
圧力プッシュE−Fの後、上側圧力滞留時間が、チャンバー内空気を圧縮ガス源即ち周囲大気から分離するように適切な弁機構を作動することによって開始される。好ましい実施形態において、上側圧力滞留時間は30秒が選択されるが、他の値例えば数秒から数分までが適切である可能性がある。この時間において、滅菌チャンバー内部の周囲条件は、より安定し及び/又は平衡に到達すると考えられる。また、管腔などの制限エリア及び複雑な形状の表面の殺菌効率を強化するとも考えられる。このステップにおいて、圧力は、装填品特性を含めたチャンバー内空気の条件に自然に反応する即ち僅かに増減する可能性がある。別の実施形態において、滅菌チャンバー内の圧力は、対応する排気弁の作動によって一定に維持するように制御できる。
【0110】
更に
図7を参照すると、滞留時間F−G後に、「液体滅菌剤を使用する二段階滅菌プロセス」と題する特許文献5(参照により本出願に組み込まれる)において説明される方法に従って滅菌チャンバーの制御排気が続く。以下で明らかになるように、この制御排気(ステップ558において、
図5のサイクルの完了)は、第1のステップにおける表面エリアの並びにその後のステップにおける長い管腔の内部表面などの制限拡散エリアの目標無菌状態が得られるように工夫される。
【0111】
G−Hとして示される第1の滅菌ガス排気が開始される。排気率(Torr/分)及び流量(L/分)は、初期真空に関連して上で説明したように、様々な条件特に機械的条件及び装填品関連の条件に依存する。排気は、Gからこれより低い圧力H(一般的にはGと20Torrとの間であるが、典型的には22Torrと32Torrとの間)になるように実施される。上述の特許文献5において詳述されるように、このステップは、チャンバー内圧力を設定圧力範囲にするステップを含み、このステップにおいて、液体(凝結)滅菌剤の一部は、非制限拡散エリアから気化する。
【0112】
圧力Hは、第1の実施形態において例えば固定レベル22Torrであるように選択できるが、この圧力は、それ以前の露点検出に応じて設定レベルに調節できる。実際、別の実施形態において、この圧力Hは、以下で更に詳述するように、様々な露点検出レベルにおいてテストによって実験的に判定できる。
【0113】
第1の滅菌剤排出が行われた後、直後の圧力滞留時間H−I、これは数秒から10分まで変化し得るが、典型的には30秒〜3分、が開始される。この時間の間に、新たな周囲条件がチャンバー内で平衡化する。実際に、選択される圧力Hは、典型的には特定の温度における滅菌剤の蒸気圧を上回るので、第1の排気において除去される排気チャンバー内空気のほとんどは水分である。このとき、装填品上で凝結した滅菌溶液の水分の一部は滅菌チャンバーから除去され、それによって、装填品表面により高い濃度の滅菌剤のミクロ層を与える。この滞留時間は、滅菌剤が、滅菌プロセスにおいてこの時点まで抵抗して残った微生物と反応できるようにする。グラフに示すように、圧力はチャンバー内空気の状態に自然に反応、即ち上昇、するようにできるが、定圧Hに維持することもできる。明らかになるように、固定時間を使用する代わりに、露点検出を用いて滞留時間の長さを決定できる。
【0114】
前述のように、その後第2の滅菌剤排出I−Jが開始される。排出は、圧力Iから、それより低い圧力J、これは一般に20Torrと1Torrとの間であるが、より典型的には8Torrと1Torrとの間、まで実施される。このステップは、チャンバー内圧力を、液体(凝結)滅菌剤の一部が制限拡散エリアから気化する更に低い圧力範囲にするステップから成る。好ましい実施形態において、圧力Jは、滅菌チャンバー内部で以前に検出された露点に従って設定レベルに調節される。これは、更に残留する微生物の不活性化に寄与すると考えられる。
【0115】
上述のように更に低い圧力の滞留時間J−Kが開始される。この滞留時間は、数秒から10分まで変動し得るが、1〜3分が非常に長い管腔及び/又は非常に到達しにくい場所を持つ医療器具には適するだろう。同様に露点検出に従って動的に決定できるこの時間において、滅菌チャンバー内の複雑な形状の表面(管腔など長い制限エリア)は、新しいチャンバー内条件に合わせて安定化する。この滞留時間は、滅菌ガスが、この時点まで滅菌ガスの攻撃に抵抗して残った微生物と反応できるようにする。この滞留時間において、圧力は、チャンバー内空気の条件に合わせて自然に再調整、即ち上昇、するか、又は選択された値に留まるように制御することもできる。
【0116】
この時点で、装填品の目標滅菌が得られ、気体を導入することによってチャンバー内を大気に戻すことができる。気体(空気、HEPAフィルタ空気、オゾン、酸素、不活性ガス又はその他の気体又は蒸気など、好ましくは空気)は、上述のように、適切な弁機構を作動することによって導入される。圧力は、安全上実際の大気圧より僅かに下に維持することが好ましいのでKからほぼ大気圧Mまで上昇される。このステップにおいて、導入された気体は、チャンバー内の表面と接触して、残留液体又は気体滅菌剤を除去するのに役立つ。
【0117】
滅菌チャンバーから全ての残留液体又は気体滅菌剤を除去するために、換気段階(
図5)を開始できる。換気段階は、技術上既知のように、滅菌チャンバーを排気して、空気又はその他の適切な気体を流入する複数サイクルを含むことが好ましい。非限定的実施例として、酸素、窒素、オゾン又はアルゴンを使用できる。換気段階560の後、ステップ570においてドアのロックを外して、滅菌済み物品を滅菌チャンバーから安全に取り出せる。
【0118】
好ましい実施形態において、上述のように、完全滅菌プロセスは、規制上の目的で2回反復される上述のサイクルと同様のサイクルから成る。言い換えると、チャンバー内圧力が圧力Mに達した時、A−Bにおいて実施されたようにチャンバー内を真空にして、最終換気段階を実施する前に、もう一度滅菌ガス送入及び排気が開始される。換気段階の好ましい実施形態において、好ましくは1Torrまで真空が行われるが、非限定的例として10Torrまでの値が想定できる。1Torrの高真空は、装填品に閉じ込められて残った凝結滅菌ガスを蒸気状態にする圧力レベルに到達するために非常に好ましい。この作業は、器具表面の残留液体滅菌剤を少なくするためにも使用される。空気、水分、湿気、吸収・吸着生成物は、このステップにおいて、表面及び複雑な形状から除去される。
【0119】
さらに好ましい実施形態において、滞留時間の後の真空リセットが、滅菌チャンバーへの空気流入前に実施される。滞留時間は、1秒〜数分まで持続できるが、1分の滞留時間が好ましい。空気、水分、湿気、吸収・吸着生成物は、チャンバー内空気において気化できる。この作業は、装填品表面上の残留液体滅菌剤を更に少なくするために有利である。チャンバー内圧力は、チャンバー内空気の条件に自然に反応して、ガス放出が生じる。その後、真空リセットが、滞留時間中に気化した生成物を除去するために実施される。
【0120】
換気段階は、上述のように、残留液体滅菌剤の除去を助けるために連続的排気及び流入ステップを含むことができる。上述のように、実施される換気回数及び他の関連パラメータは、それ以前に検出された露点に従ってプロセスサイクル中に動的に決定できる。当然、所望の液体又は気体滅菌剤除去が得られる限り、異なる真空圧、滞留時間、及び反復回数、を使用できる。非限定的実施例として、換気回数は、注入された滅菌ガス量に従って決定できる。このプロセス中、滅菌チャンバー10から排出された気体混合物は、液体又は気体滅菌剤の完全分解を保証するために、大気へ放出される前に過酸化水素破壊ユニットへ送られる。
【0121】
最終流入ステップ後大気圧に到達したら、滅菌チャンバーのドア機構が作動されて、装填品にアクセスできる。
【0122】
更に別の実施形態において、滞留時間J−K後でかつ大気へ戻す前に、前述の特許文献5に詳述するように、任意の第3の滅菌剤排出を実施できる。典型的には、この任意の第3の滅菌剤排出の圧力レベルは、1Torr〜5Torrであるが、1Torrが好ましい。本出願において述べるように、圧力をこのように低いレベルにすることによって残留液体又は気体滅菌剤を除去し及び/又は滅菌効率を高めるのに役立つ。
【0123】
次に
図6を参照して、次に、本発明の好ましい実施形態に従った、装填品条件に応じた滅菌チャンバー内の露点を判定する方法について説明する。上述のように、好ましい実施形態において、滅菌チャンバー内部を真空にするステップ600の後、ステップ610において、好ましくは一定パルス速度でかつ滅菌ガスの選択的凝結を制御するのに十分なパルス体積で、滅菌剤溶液の反復な均等パルス又は増分を気化することによって、滅菌ガスが滅菌チャンバーへ送入される。滅菌剤溶液のパルス体積は、上述のように75マイクロリットル未満であることが好ましい。
【0124】
滅菌チャンバー内の圧力は、ステップ620に従って滅菌ガス注入前及び注入中に監視される。チャンバー内圧力勾配(秒/torr)即ち経過時間/圧力増分は、例えば、滅菌ガス送入開始後の経過時間で割った初期チャンバー内圧力からのデルタ(Δ)圧力を使用して、好ましくは周期的に計算される。言い換えると、滅菌ガスの送入中の滅菌チャンバー内部の圧力上昇は、圧力上昇率における勾配変化を検出するために監視される。ステップ630において検出された上昇率変化を使用して、以下で更に明らかになるように、ステップ640に従って滅菌チャンバーの露点が判定される。
【0125】
1つの実施形態に従って、以下の表3に示すように設定圧力変化率範囲、これは比率範囲Riとも呼ばれる、の表が作成される。この表は、まず、滅菌チャンバー内部で凝結が生じる前の滅菌ガス送入の期間のチャンバー内圧力勾配の角度を判定するために使用される。チャンバー内圧力変化率(勾配)は、少なくとも滅菌ガス送入の開始から任意のタイプの装填品に予測される全ての露点を上回る設定圧力に到達するまでの時間、0.2秒ごとに連続的に監視され、比較される。
【表3】
【0126】
各比率範囲Riは、下記の通りに予め定義される。
[ Δt/ΔP
low ,Δt/ΔP
high ]
ここで、Δtは、滅菌ガス送入の開始から経過した時間であり、ΔPは、滅菌ガス送入開始からの圧力差である。比率範囲Riの数は、選択された任意の都合のよい値であるが、例えば、12の範囲が適当である。1つの実施例において、R1は0〜3.5秒/Torr、R2は3.5〜3.7秒/Torr、R12は7.0〜10.0秒/Torrになるように選択できる。最後の範囲セットRnは選択から除外され、凝結がすでに生じている注入の終了時に対応する重要なデータ記録から除外するために、充分に大きい数字が選ばれる。以下において当業者には明らかなように、Riのセットは、滅菌ガスの送入中のチャンバー内の圧力上昇を特徴づけるために使用される。
【0127】
各固定時間間隔で、観測された変化率値は、設定間隔セットRiと比較される。変化率値が具体的なインターバルにおいて適合する場合、このイベントの繰返しNiが関連するメモリスロットに追加され、以下で詳述するように、実際のチャンバー内圧力値Piが別の関連するメモリスロットに記録される。言い換えると、各固定Δtについて、Δt/ΔPを計算し、利用可能な範囲Riと比較する。対応するRiについて、Ni=Ni+1、Pi=観測圧力、である。
【0128】
チャンバー内圧力が、滅菌チャンバーの露点より上であることが知られている設定圧力、例えば12Torr、に到達したら、「繰返しNi」の欄の、より大きい数を示す行に対応する「記録圧力」の値は、チャンバー内において凝結がまだ開始されていないチャンバー内圧力基準を特徴づける入力データとして使用される。言い換えると、チャンバー内圧力勾配は、この点から減少し、チャンバー内における凝結が発生し始める。
【0129】
上述の実施形態において、チャンバー内圧力勾配(秒/torr)は、滅菌ガス送入の開始から経過した時間で割った初期チャンバー内圧力からのデルタ圧力を用いて周期的に計算されるが、様々な別の様式を使用できることが当業者には分かるだろう。例えば、他の圧力ウィンドウ又は動的ウィンドウが想定できる。更に、圧力vs時間曲線の変曲点の検出を可能にする他の便利な方法も想定できる。変曲点を検出するために特に設計されたツール又はソフトウェアを使用できる。既知の滅菌ガス注入パターンのアバカス又はチャートも、当業者には明らかになるように、比較のために使用できる。
【0130】
図5及び
図7を参照して上に説明したように、露点において判定されたチャンバー内圧力をデータソースとして使用して、表3においてパラメータセット#1PS
i,jを使用する際の動的滅菌ガス注入端部圧E及びパラメータセット#2PS
i,J+1を使用する際の第2の滅菌剤排出圧力設定点Jなど様々な滅菌サイクルパラメータを判定でき、これらの値は、テストを介して実験により判定される。この実施例において、前述のように、滅菌剤注入は、チャンバー内の観測圧力が、初期圧力、すなわちこの例において1Torr、に加えて動的滅菌剤注入圧力設定点に到達した時に停止される。
【0131】
1つの例示的実施例において、抽気圧力は3.2Torrである。動的滅菌剤注入デルタ圧力設定点は15Torrに設定される。真空状態の初期チャンバー内圧力は1Torrなので、滅菌剤注入ステップは、チャンバー内圧力が16Torrに達した時に完了する。同様に、抽気圧力が3.2Torrの場合、第2の滅菌剤排出圧力設定点Jは、2Torrに設定される。これらの値は、規定された装填品のテストを介して実験的に設定されたものであり、例示としてのみ示す。
【0132】
実験に基づく設定点Jは、様々なテストにおいてチャンバー内空気を監視することによって判定できる。例えば、UVディテクタ、赤外線分光器又は他の便利なツールを使用して、滅菌チャンバー内部の気化滅菌剤の濃度に関連するデータを提供できる。当業者には明らかなように、滅菌剤の送入中に圧力Hも動的に判定される場合にも、このような技法を使用できる。
【0133】
上述のように、他の方法を使用して、他の凝結関連のパラメータを監視できる。例えば、滅菌チャンバー内の凝結物のミクロ層の形成を実測するセンサーを使用できる。装填品表面におけるこのようなミクロ層の厚み及び/又は滅菌剤濃度を監視できる特別に設計された別のセンサーも想定できる。
【0134】
当業者には明らかなように、滅菌サイクルのあらゆるパラメータは、検出された凝結関連のデータに応じて滅菌剤の送入中に具体的に判定でき、それによって、処理を受ける装填品に適応化された、選択されるサイクルを与えることができる。当業者は、装填品の温度及び組成を含めて固有の装填品条件に従って完全に調整できることが分かるだろう。これによって、装填品の事前コンディショニングの必要なく、広範囲の例えば16℃〜37℃の範囲の装填品温度の処理を可能にする。使用される滅菌剤の量も、処理を受ける装填品に固有に適応化できる。これによって、器具との適合性を強化しながら、作動コスト及び処理時間を減少することができる。
【0135】
再び
図5を参照すると、1つの実施形態によれば、使用者は、複数の異なる滅菌サイクルの選択肢を有する。好ましい方法において、使用者は、プロセスのサイクル選択ステップ530において固有の装填品特性に適応化された複数の設定枠サイクルの中から選択できる。例えば、あまり問題がない装填品についてはエクスプレスサイクルを実施できる。剛性内視鏡のみ又は可撓性内視鏡のみを含む装填品のための他のサイクル枠も用意できる。
【0136】
このように、使用者は、まず、実施するために選択するサイクル枠を、処理する装填品のタイプに応じて複数のサイクル枠の中から選択できる。その後、選択されたサイクルの各パラメータは、装填品の特異性に応じて滅菌剤の送入中に自動的に判定できる。
使用者は、提案されるサイクルの1つを選択したら、滅菌チャンバードアを閉めて、スタートボタンを押す。滅菌器制御システム(
図3)は、組込みオペレーティングソフトウェアの制御を受けて、選択されたサイクルに従って選択されたサイクルのための予選択されたパラメータを用いて滅菌プロセスを開始する。
【0137】
次に
図3及び4を参照すると、1つの実施形態において、滅菌装置は、PLCシェルフ60(プログラマブルロジックコントローラ)周辺に組み込まれた制御システムによって制御されることが好ましい。このシェルフは、技術上知られるように、電源、CPUユニット、デバイスネットトランシーバ(Device Net Transceiver)、24ボルトDC離散入力モジュール、120VAC離散出力モジュール、トランジスタ離散出力モジュール、及びRS232C通信モジュール、を収容する。これらのモジュールは全て、データ及びアドレスバスを収容する固有の接続システムによってスタックされる。デバイスネットトランシーバは、CPUと様々なコンバーターとの間でデータを全二重で通信するために使用される。
【0138】
制御システムは、ユーザーインターフェイスを備え、インターフェイスは、好ましい実施形態において、タッチ感応液晶ディスプレイ(LCD)画面80、パフォーマンスリポート用のプリンタ82、及び使用者が装置を使用するために必要な情報を送受信できるようにする通信ポート(Series RS−232)、を含む。タッチ感応パッド、キーボード又はこれに類似するもの、及び他のタイプの通信インターフェイスなど、他のタイプのユーザーインターフェイスを使用できることが、当業者には容易に分かるだろう。
以上の説明において、説明のために、本発明の実施形態を充分に理解できるように多数の細部を示す。但し、これらの具体的な細部は、本発明を実施するために要求されるものではないことが当業者には明らかであろう。
[構成1]
真空状態の滅菌チャンバーにおいて装填品を滅菌する方法であって、
前記真空状態の滅菌チャンバーの中へ滅菌ガスを送入するステップと、
前記滅菌ガスの送入中に、前記滅菌チャンバーにおいて、滅菌剤凝結関連のパラメータを監視するステップと、
凝結が発生したら、前記凝結関連のパラメータの値を判定するステップと、
前記凝結関連のパラメータの前記値に応じて、複数の設定された滅菌サイクルの中から滅菌サイクルを選択するステップと、
前記装填品を滅菌するために、前記選択された滅菌サイクルを実施するステップと、
を含む、方法。
[構成2]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、前記装填品の条件に依存する、
構成1に記載の方法。
[構成3]
前記滅菌ガスが定速で供給され、前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、前記滅菌チャンバー内圧力である、
構成2に記載の方法。
[構成4]
凝結の発生が、前記滅菌ガスの送入中の前記滅菌チャンバーにおける圧力上昇率の変化を監視することによって検出される、
構成3に記載の方法。
[構成5]
前記滅菌サイクルが、前記圧力上昇率の前記変化が検出された時点における前記滅菌チャンバー内の圧力に基づいて選択される、
構成4に記載の方法。
[構成6]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、凝結した滅菌ガスの量を含む、
構成1に記載の方法。
[構成7]
前記滅菌ガスが定速で供給され、かつ前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内空気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
構成6に記載の方法。
[構成8]
前記滅菌サイクルが、凝結した滅菌ガスの前記判定された量に基づいて選択される、
構成7に記載の方法。
[構成9]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、注入された滅菌ガスの総量に対する凝結した滅菌ガスの量の比率を含む、
構成1に記載の方法。
[構成10]
前記滅菌ガスが定速で供給され、前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内空気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
構成9に記載の方法。
[構成11]
前記滅菌サイクルが、注入された滅菌ガスに対する凝結した滅菌ガスの前記判定された比率に基づいて選択される、
構成10に記載の方法。
[構成12]
前記滅菌サイクルを選択するステップが、注入する滅菌ガスの最終的量を判定するステップを含む、
構成1に記載の方法。
[構成13]
前記滅菌サイクルを選択するステップが、設定された滅菌ガス注入端部圧を判定するステップを含む、
構成1に記載の方法。
[構成14]
真空状態の滅菌チャンバーにおいて装填品を滅菌する方法であって、
前記真空状態の滅菌チャンバーの中へ、滅菌ガスを送入するステップと、
前記滅菌ガスの送入中に、前記滅菌チャンバーにおいて滅菌剤凝結関連のパラメータを監視するステップと、
凝結の開始を検出し、前記凝結の開始時に前記凝結関連のパラメータの値を判定するステップと、
前記凝結関連のパラメータの前記値に応じて、複数の設定された滅菌サイクルの中から滅菌サイクルを選択するステップと、
前記装填品を滅菌するために、前記選択された滅菌サイクルを実施するステップと、
を含む、方法。
[構成15]
前記滅菌ガスが、定速で供給され、前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、前記滅菌チャンバー内圧力である、
構成14に記載の方法。
[構成16]
前記凝結の開始が、前記滅菌ガスの送入中に前記滅菌チャンバーにおいて圧力上昇率の変化を監視することによって検出される、
構成15に記載の方法。
[構成17]
前記滅菌サイクルが、前記圧力上昇率の前記変化が検出された時点における前記滅菌チャンバー内の圧力に基づいて選択される、
構成16に記載の方法。
[構成18]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、凝結した滅菌ガスの量を含む、
構成14に記載の方法。
[構成19]
前記滅菌ガスが、定速で供給され、
前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌剤の理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内空気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、
前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
構成18に記載の方法。
[構成20]
前記滅菌サイクルが、凝結した滅菌ガスの前記判定された量に基づいて選択される、
構成19に記載の方法。
[構成21]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが注入された滅菌ガスの総量に対する凝結した滅菌ガスの量の比率を含む、構成20に記載の方法。
[構成22]
前記滅菌ガスが定速で供給され、
前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌剤の理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内大気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、
前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
構成21に記載の方法。
[構成23]
前記滅菌サイクルが、注入した滅菌ガスに対する凝結した滅菌ガスの、前記判定された比率に基づいて選択される、
構成22に記載の方法。
[構成24]
前記滅菌サイクルを選択するステップが、注入する滅菌ガスの最終的量を判定するステップを含む、
構成14に記載の方法。
[構成25]
前記滅菌サイクルを選択するステップが、前記滅菌ガス注入の終了時の設定チャンバー内圧力を判定するステップを含む、
構成14に記載の方法。
[構成26]
液体滅菌剤を用いて真空状態の滅菌チャンバーにおいて装填品を滅菌する方法であって、
滅菌ガスを発生するために、前記液体滅菌剤を気化するステップと、
前記真空状態の滅菌チャンバーの中へ、前記滅菌ガスを送入するステップと、
前記滅菌ガスの送入中に、前記滅菌チャンバーにおいて滅菌剤凝結関連のパラメータを監視するステップと、
凝結の発生を検出し、凝結を検出しながら前記凝結関連のパラメータの値を判定するステップと、
前記凝結関連のパラメータの前記値に応じて、複数の設定された滅菌サイクルの中から滅菌サイクルを選択するステップと、
前記装填品を滅菌するために、前記選択された滅菌サイクルを実施するステップと、
を含む、方法。
[構成27]
前記液体滅菌剤が、水性滅菌剤溶液であり、
前記気化のステップが、前記送入のステップの前に水蒸気と滅菌ガスの混合物を発生するために、滅菌剤と溶媒の両方を完全に気化するステップを含む、
構成26に記載の方法。
[構成28]
前記水性滅菌剤が、過酸化水素の水溶液であり、滅菌ガスが、過酸化水素ガスである、
構成27に記載の方法。
[構成29]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、前記装填品の条件に依存する、
構成28に記載の方法。
[構成30]
前記滅菌ガスが、定速で供給され、前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、チャンバー内圧力である、
構成29に記載の方法。
[構成31]
前記凝結の発生が、前記滅菌ガスの送入中に前記滅菌チャンバーにおける圧力上昇率の変化を監視することによって検出される、
構成30に記載の方法。
[構成32]
前記滅菌サイクルが、前記圧力上昇率の前記変化が検出される時点における前記滅菌チャンバーの圧力に基づいて選択される、
構成31に記載の方法。
[構成33]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、凝結した滅菌ガスの量を含む、
構成28に記載の方法。
[構成34]
前記滅菌ガスが、定速で供給され、
前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内大気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、
前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
構成33に記載の方法。
[構成35]
前記滅菌サイクルが、凝結した滅菌ガスの前記判定された量に基づいて選択される、
構成34に記載の方法。
[構成36]
前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、注入した滅菌ガスの総量に対する凝結した滅菌ガスの量の比率を含む、
構成28に記載の方法。
[構成37]
前記滅菌ガスが定速で供給され、
前記凝結した滅菌ガスの量が、前記滅菌ガスの理論上の蒸気圧曲線と実測されたチャンバー内大気パラメータに基づく実際の蒸気圧曲線との間の面積を計算することによって判定され、
前記面積が、前記凝結した滅菌ガスの量の尺度を表す、
構成36に記載の方法。
[構成38]
前記滅菌サイクルが、注入した滅菌ガスに対する凝結した滅菌ガスの前記判定された比率に基づいて選択される、
構成37に記載の方法。
[構成39]
前記滅菌サイクルを選択するステップが、注入する滅菌ガスの最終的量を判定するステップを含む、
構成28に記載の方法。
[構成40]
前記滅菌サイクルを選択するステップが、前記滅菌ガス注入の終了のための設定チャンバー内圧力を判定するステップを含む、
構成28に記載の方法。
[構成41]
装填品を滅菌するための装置であって、
滅菌チャンバーと、
前記滅菌チャンバーにおいて真空を与えるための、真空の配置と、
真空状態の前記滅菌チャンバーの中へ滅菌ガスを送入するための、滅菌剤注入の配置と、
前記滅菌ガスの送入中に前記滅菌チャンバーにおいて滅菌剤凝結関連のパラメータを監視するため、及び、前記滅菌チャンバーにおいて凝結が発生した時、前記凝結関連のパラメータの値を判定するための、監視の配置と、
監視ユニットに接続された制御ユニットであって、前記監視ユニットによって検出された前記凝結関連のパラメータの前記値に応じて複数の設定された滅菌サイクルの中から滅菌サイクルを選択するための、監視ユニットに接続された制御ユニットと、
を備える、装置。
[構成42]
前記監視の配置によって観測された前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、前記滅菌チャンバーの中に配置されたときの前記装填品の条件に依存する、
構成41に記載の装置。
[構成43]
前記滅菌剤注入の配置が、定速で前記滅菌ガスを供給し、前記監視の配置によって観測された前記滅菌剤凝結関連のパラメータが、チャンバー内圧力である、
構成42に記載の装置。
[構成44]
前記監視の配置が、前記滅菌チャンバーにおける凝結の発生、開始又は度合いを検出するために、2つ又はそれ以上の時点で、前記滅菌ガスの送入中の前記滅菌チャンバーにおける圧力上昇率の変化、理論上のチャンバー内圧力曲線からの観測されたチャンバー内圧力の偏差、前記理論上のチャンバー内圧力曲線からの前記観測されたチャンバー内圧力曲線の偏差の度合い、前記理論上のチャンバー内圧力曲線からの前記観測されたチャンバー内圧力曲線の偏差の量、の少なくとも1つについて、前記滅菌チャンバーにおいて前記圧力を監視する、
構成43に記載の装置。
[構成45]
前記制御ユニットが、前記監視の配置によって検出された凝結の度合い、前記凝結の開始時の前記滅菌チャンバーにおける圧力、又は前記凝結の発生中の前記滅菌チャンバー内の前記圧力の曲線、に基づいて、前記滅菌サイクルを選択するようにされている、
構成44に記載の装置。
[構成46]
前記制御ユニットが、前記圧力上昇率の前記変化が前記監視の配置によって検出された時点における前記滅菌チャンバー内の前記圧力に基づいて、前記滅菌サイクルを選択するようにされている、
構成44に記載の装置。
[構成47]
前記監視ユニットが、前記観測されたチャンバー内圧力曲線と前記理論上のチャンバー内圧力曲線との間の面積から凝結した滅菌ガスの量を判定し、
前記制御ユニットが、前記凝結した滅菌ガスの量に基づいて前記滅菌サイクルを選択する、
構成44に記載の装置。
[構成48]
前記注入の配置が、定速で前記滅菌ガスを送入するように構成される、
構成47に記載の装置。
[構成49]
前記監視ユニットが、前記観測されたチャンバー内圧力曲線と前記理論上のチャンバー内圧力曲線との間の面積から凝結した滅菌ガスの量を判定し、
前記制御ユニットが、前記監視ユニットによって判定された前記凝結した滅菌ガスの量と前記注入の配置によって判定された注入した滅菌ガスの総量の比率に基づいて、前記滅菌サイクルを選択する、
構成44に記載の装置。
[構成50]
前記制御ユニットが、注入する残りの滅菌ガスの量に基づいて、前記滅菌サイクルを選択する、
構成49に記載の装置。
[構成51]
前記制御ユニットが、滅菌ガスの送入終了時の所望のチャンバー内圧力に基づいて、前記滅菌サイクルを選択する、
構成41に記載の装置。