【文献】
白鳥 則郎、他4名,IoTアーキテクチャの最新動向,電子情報通信学会誌 第100巻 第3号,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2017年 3月 1日,第100巻 第3号,pp.214-221
【文献】
菅沼 拓夫、他4名,やわらかいIoTのための環境適応型アーキテクチャの提案,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.116 No.231,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2016年 9月22日,第116巻 第231号,pp.13-18
【文献】
製造業のスマート化を実現するIoT活用を支援 製造業向けFA-ITオープンプラットフォームの新提案,三菱電機株式会社,2017年 3月 6日,pp.1-2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ネットワーク接続可能な複数の機器毎にネットワーク接続に関する属性、および前記機器に対するアクセスが登録設定され、前記機器をオブジェクトとして抽象化する管理シェルを有し、前記管理シェルを、ネットワークのエッジ側に配置される複数の前記機器に対応して最下層に配置した管理シェルと、複数の前記機器が接続され複数の前記機器を管理する機器に対応して前記最下層より上層に配置した管理シェルと、に階層化して設定し、
複数の前記機器に接続され、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器の情報をクラウドの情報システムに送信するとともに、前記情報システムから送信された制御情報を複数の前記機器に送信することを特徴とするデータ収集制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術では、IoT機器、例えば、家電機器は、接続方法やメーカなどが多様であり、ITシステム側との接続方法も多様である。この場合、例えば、ITシステム側では、機器の仕様やサービス(アプリケーション)毎に必要とするデータが異なるため、データの仕分けや管理がIoT活用のためのデータ管理には多大な労力がかかった。
【0006】
また、多数のメーカの複数の家電機器をサーバ等で一元管理することができない。さらには、ITシステム側では、IoT機器からデータを収集しても、収集したIoT機器に対しての制御しか、あるいはユーザに対する通知等しか行えない。例えば、あるメーカのIoT機器に対する情報は同様な他のメーカのIoT機器には提供できない。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、仕様が異なる機器をクラウドの情報システムで一括管理できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のデータ収集制御装置は、ネットワーク接続可能な複数の機器毎にネットワーク接続に関する属性、および前記機器に対するアクセスが登録設定され、前記機器をオブジェクトとして抽象化する管理シェルを有し、
前記管理シェルを、ネットワークのエッジ側に配置される複数の前記機器に対応して最下層に配置した管理シェルと、複数の前記機器が接続され複数の前記機器を管理する機器に対応して前記最下層より上層に配置した管理シェルと、に階層化して設定し、複数の前記機器に接続され、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器の情報をクラウドの情報システムに送信するとともに、前記情報システムから送信された制御情報を複数の前記機器に送信することを特徴とする。
【0010】
また、上層の前記管理シェルが設定された機器は、下層の管理シェルが設定された機器の情報を取りまとめて所定の処理を実行し、前記情報システムに送信する処理を行うことを特徴とする。
【0011】
また、上層の前記管理シェルが設定された機器は、前記情報システムからの要求を、下層の管理シェルが設定された複数の前記機器に対してそれぞれ要求する処理を行うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明のデータ収集制御システムは、ネットワークのエッジ側に配置される複数の機器と、クラウド側の情報システムとの間をデータ収集制御装置を介してネットワーク接続するデータ収集制御システムであって、複数の前記機器毎にネットワーク接続に関する属性、および前記機器に対するアクセスが登録設定され、前記機器をオブジェクトとして抽象化する管理シェルを有し、
前記管理シェルを、ネットワークのエッジ側に配置される複数の前記機器に対応して最下層に配置した管理シェルと、複数の前記機器が接続され複数の前記機器を管理する機器に対応して前記最下層より上層に配置した管理シェルと、に階層化して設定し、前記データ収集制御装置は、複数の前記機器に接続され、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器の情報をクラウドの情報システムに送信するとともに、前記情報システムから送信された制御情報を複数の前記機器に送信し、前記情報システムは、複数の前記機器の情報を収集し、当該収集した情報に基づき複数の前記機器に対し所定の制御情報を送信することを特徴とする。
【0013】
また、複数の前記機器は、異なるメーカおよび通信方式を有し、前記管理シェルは、複数の前記機器が送信する情報をラッピングして前記情報システムに送信することを特徴とする。
【0014】
また、前記管理シェルを、ネットワークのエッジ側に配置される複数の前記機器、および複数の前記機器が接続される機器、に階層化して設定し、前記情報システムは、各階層の装置にそれぞれ対応する制御情報を送信することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のデータ収集制御方法は、ネットワーク接続可能な複数の機器毎にネットワーク接続に関する属性、および前記機器に対するアクセスが登録設定され、前記機器をオブジェクトとして抽象化する管理シェル
を、ネットワークのエッジ側に配置される複数の前記機器に対応して最下層に配置した管理シェルと、複数の前記機器が接続され複数の前記機器を管理する機器に対応して前記最下層より上層に配置した管理シェルと、に階層化して設定し、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器に接続されたデータ収集制御装置が、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器の情報をクラウドの情報システムに送信するとともに、前記情報システムから送信された制御情報を複数の前記機器に送信する、処理を実行することを特徴とする。
【0016】
また、本発明のデータ収集制御プログラムは、ネットワーク接続可能な複数の機器毎にネットワーク接続に関する属性、および前記機器に対するアクセスが登録設定され、前記機器をオブジェクトとして抽象化する管理シェル
を、ネットワークのエッジ側に配置される複数の前記機器に対応して最下層に配置した管理シェルと、複数の前記機器が接続され複数の前記機器を管理する機器に対応して前記最下層より上層に配置した管理シェルと、に階層化して設定し、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器に接続されたデータ収集制御装置に、前記管理シェルの設定に基づき、複数の前記機器の情報をクラウドの情報システムに送信するとともに、前記情報システムから送信された制御情報を複数の前記機器に送信する、処理を実行させることを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、データ収集制御装置は、管理シェルを用いることで、メーカが異なる複数の機器を抽象化および階層化し、情報システムによる管理を一括して行え、機器の情報の収集および機器の制御を容易にできる。また、複数の機器をクラウドの情報システムで一括管理できるようになる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、仕様が異なる機器をクラウドの情報システムで一括管理できるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるデータ収集制御装置、データ収集制御システム、データ収集制御方法およびデータ収集制御プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
(データ収集制御装置を含むシステム構成例)
図1は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置を含むシステム構成例を説明する図である。データ収集制御システム100は、例えば、ユーザYが居住する集合住宅や戸建住宅等の複数の各家庭A〜nに設置されたIoT機器としての家電機器等の機器101が、スマートホームで用いるルータや家庭用ゲートウェイ機器等のネットワーク接続装置102を介してクラウドのITシステム110に通信接続される。
【0022】
各種の機器101は、有線あるいは無線によりネットワーク接続装置102に接続される。ネットワーク接続装置102は、例えば家庭単位で設置され、インターネット等を介してサーバ等のITシステムに通信接続される。ここで、機器101は、種別やメーカ等にかかわらずネットワーク接続できる機器であればよい。
【0023】
データ収集制御装置103は、各家庭A〜nに設けられる複数のネットワーク接続装置102から送信される情報DをITシステム110に送信し、ITシステム110から送信される情報SをユーザY(機器101)側に送信する。
【0024】
このデータ収集制御装置103は、機器101から情報Dを整理および収集し、ITシステム110側に送信する機能と、ITシステム110が情報Dに基づき行った制御(分析、解析、診断)の情報Sを機器101のユーザ側に伝達する機能と、を有する。
【0025】
機器101は、一定時間毎あるいは不定期に自身の情報Dを送信するほか、データ収集制御装置103あるいはITシステム110の要求により情報Dを送信することもできる。例えば、機器101は、自身の情報Dとして、メーカ、設置時期、設置後の経過時間、故障有無と故障時の情報、消費電力の情報、省電力モードの有無の情報、等の各種情報を送信する。
【0026】
ITシステム(サーバ)110は、各家庭A〜nに設置された機器101の情報Dをデータ収集制御装置103から収集する。収集した各家庭A〜nの機器101の情報Dは、ビッグデータとして所定の解析処理および診断処理を実行し、データ収集制御装置103側に、機器101(ユーザY)に対する各種サービスの情報Sを出力する。
【0027】
ITシステム110が生成するサービスの情報Sとしては、各家庭A〜nに設置された機器101の情報、例えば、ユーザYが現在保有している機器101の種別に基づく新たな機器101の情報の提案がある。また、現在保有している機器101の現在の動作状態に基づく故障時の対策の情報の提示がある。また、セキュリティーの機器101の監視情報の提示がある。
【0028】
ITシステム110は、サービスの情報Sをデータ収集制御装置103を介して、ユーザ登録されたスマートフォンに送信するほかに、図示のように、サービス事業者P(端末装置)に通知し、サービス要員がユーザYに情報提供することもできる。このほか、ユーザYやサービス要員が介在せずに、サービスの情報Sで直接、機器101を制御することもできる。例えば、機器101の故障内容が特定でき、簡単に故障復帰できる場合等には、ITシステム110が直接、機器101に情報Sとして再起動等のコマンドを送信して機器101を故障復帰させることができる。
【0029】
また、サービス事業者P等は、データ収集制御装置103に対する新たな追加可能な機能や、バージョンアップ等があれば、制御動作用のアプリケーションをデータ収集制御装置103にアプリケーションを登録する。データ収集制御装置103は、該当するアプリケーションをダウンロードし、情報Dの収集や情報Sの提示等の機能を拡張できる。
【0030】
なお、ネットワーク接続装置102がデータ収集制御装置103の機能を有していてもよい。この場合、ある一つのネットワーク接続装置102がデータ収集制御装置103の機能を有し、この一つのネットワーク接続装置102に、複数の家庭A〜nの複数のネットワーク接続装置102を接続すればよい。
【0031】
(データ収集制御装置のハードウェア構成例)
図2は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図2において、データ収集制御装置103は、制御部(CPU)201と、Read−Only Memory(ROM)202と、Random Access Memory(RAM)203と、半導体メモリやディスクドライブ等の記憶部204と、通信インタフェース(I/F)205と、キーボード206、ディスプレイ207と、を含む。これらCPU201〜ディスプレイ207は、バス208によってそれぞれ接続されている。
【0032】
CPU201は、データ収集制御装置103の全体の制御を司る演算処理装置である。ROM202は、データ収集制御装置103のプログラム等を記憶する不揮発性メモリである。RAM203は、CPU201によるプログラムの演算処理実行時のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。記憶部204には、上記機器101の情報Dの収集と、ITシステム110が出力する情報Sの提示(通知)の機能を実行するプログラムが格納保持される。
【0033】
通信インタフェース205は、上述したネットワーク接続のインタフェースを司り、情報D,Sの入出力を制御する。具体的に、通信インタフェース205は、無線/有線のLocal Area Network(LAN)、Wide Area Network(WAN)、インターネットなどに接続され、ネットワークを介してネットワーク接続装置102側とITシステム110側とを通信接続する。
【0034】
また、キーボード206は、データ収集制御装置103を操作するキーを有する。ディスプレイ207は、CPU201のプログラム実行に基づき所定のデータを表示する表示装置である。ディスプレイ207には、例えば、Thin Film Transistor(TFT)液晶表示部、プラズマ表示部、有機EL表示部などを採用することができる。
【0035】
ここで、例えば、
図1に示すように、データ収集制御装置103の操作端末(携帯可能なスマートフォン)103aを用いて、ディスプレイ207上にキーボード206として透明なタッチキーを重ねて配置したタッチパネルを用い、不図示の通信IFを介してデータ収集制御装置103の操作コンソールとして用いることもできる。
【0036】
また、
図1に示したネットワーク接続装置102、さらには、ITシステム110についても、
図2に記載したCPU、ROM、RAM等を備えたハードウェアにより構成することができる。
【0037】
(管理シェル機能)
上述したデータ収集制御装置103は、階層化した管理シェルを用いて機器101の情報Dの収集、およびITシステム110が出力する情報Sの提示(通知)、を円滑に行う。
【0038】
図3は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置が用いる管理シェルを説明する図である。データ収集制御装置103は、オブジェクトの集合体の管理に管理シェル300を用いる。この管理シェル300を用いることで、
図1で示した家庭A内の全ての機器101を情報システム(ITシステム)110に対して統一したインタフェースで接続できるようになる。
【0039】
管理シェル300は、プロパティ311と、オブジェクト管理リスト312とを含む。プロパティ311には、管理シェル300の名前、ネットワーク上のアドレス(IPアドレス)、アクセス権限レベル等、管理シェル300の各種属性が設定される。オブジェクト管理リスト312には、管理対象のリソース(機器)101を操作するオブジェクトを登録する。そして、オブジェクトに定義された操作(Method)を介してリソース101にアクセス可能となる。これらプロパティ311、オブジェクト管理リスト312は、一つの管理シェル300に対してそれぞれ定義(設定)される。
【0040】
リソース101は、管理シェル300に登録されたオブジェクト管理リスト312が操作する対象の資源であり、上記の機器101(コントローラ、データ、プログラム、図面等を含む)である。
【0041】
図4は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置が用いる管理シェルの階層化機能を説明する図である。データ収集制御装置103は、管理シェル300を階層化して用いることができる。
【0042】
図4(a)は、工場Aの製造ラインで製造する装置への適用例である。この場合、最上層に工場Aの管理シェル300aを配置し、中間層に工場Aの各製造ライン(工作機械や産業用ロボット)1,2の管理シェル300bを配置する。最下層には製造ライン1,2で生産する装置1〜3の管理シェル300cを配置する。
【0043】
例えば、装置1,2の管理シェル300cは、製造ライン1の管理シェル300bに属し、製造ライン1,2の管理シェル300bは、工場Aの管理シェル300aに属する。
【0044】
図4(b)は、ある車両への適用例である。この場合、最上層に車両の管理シェル300aを配置し、中間層に車両の機能種別の管理シェル300bを配置する。最下層には機能種別の部品の管理シェル300cを配置する。
【0045】
例えば、部品(ブレーキ、エンジン、ABS)の管理シェル300cは、機能種別(制御機能)の管理シェル300bに属し、制御機能の管理シェル300bは、車両の管理シェル300aに属する。
【0046】
このように、管理対象の親子関係を管理シェル300に設定することで、各階層に設ける組み込みシステムを情報システム(ITシステム110)からの視点で階層化することができる。
図1で示した各家庭A〜nに配置された各機器101や、ネットワーク接続装置102についても階層化することができる。この場合、機器101をオブジェクトとして抽象化し、
図4に示したように、家庭内におけるネットワーク接続状態に基づき、組織図の如く管理シェル300で階層化することができる。
【0047】
管理シェル300の階層構造は、上記例の家庭、工場、車両に限らず、町等の行政区域単位で階層化することもできる。
【0048】
現在、機器(コントローラ、アクチエータ、センサ等)と、情報システムとは、機器固有の通信方式、データフォーマットでしか繋ぐことができない。しかし、実施の形態の管理シェル300を用い、各機器の情報にラッパー(Wrapper)をかぶせることで、情報システムに対し、各機器を統一したインタフェースで繋ぐことができ、IoT化を促進できるようになる。
【0049】
例えば、製造システムの工作機械、産業用ロボットに対し、管理シェル300を適用することで、メーカを問わず自由に組み合わせて情報システム(ITシステム)110に接続することができる。CAD/CAM、生産管理システム(ERP)、製造ライフサイクル管理(PLM)等の様々な市販アプリケーションを、メーカを問わずに組み合わせて使用できるようになり、大幅な生産性向上を実現できるようになる。
【0050】
図5は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置が管理シェルを用いた一元管理の例を説明する図である。
図5(a)には、一元管理によるサービスの例を示し、
図5(b)には管理シェルを用いた情報のやり取りを示す。
【0051】
図5(a)には、家庭A内に設置したセンサ、設備機器、家電機器等の機器101を、管理シェル300を用いて一元管理し、各種サービスを提供する例を示す。データ収集制御装置103は、機器101やセンサの情報を収集し、収集した情報Dを情報システム(ITシステム)110に送信し、情報システム110から送信された各種サービスSをユーザYに提供する。
【0052】
情報システム(ITシステム)110が行うサービスSとしては、例えば、機器101の防犯機能を用いた見守りサービスS1、機器101のサポートサービスS2、機器101の電気使用状況の見える化サービスS3、等がある。機器101のサポートサービスS2では、機器101の平常時における動作状態の情報Dを監視し、状態変化により機器101の故障の予兆診断、機器101の買い替え提案等の情報を提供する。機器101の電気使用状況の見える化サービスS3では、機器101毎や機器101全体の電力の情報Dを監視し、機器101の消し忘れや電気の使いすぎ等の情報を提供する。
【0053】
ここで、データ収集制御装置103は、
図5(a)に示した機器101は、管理シェル300を用いることで、
図5(b)に示すように階層化する。家庭Aの情報を集約する家庭用ゲートウェイ機器501には、上層の管理シェル300aを設定する。データ収集装置103は、個別の装置に限らず、汎用の家庭用ゲートウェイ機器501やネットワーク接続装置102に管理シェル300の機能を備えて構成することもできる。
【0054】
そして、家庭用ゲートウェイ機器501に接続される家庭Aの各機器101、例えば、設備機器(太陽光発電機511a、蓄電池511b、熱交換機511c)、家電機器(照明器具511d、エアコン511e)、電気自動車(EV/PHV)511fには、それぞれ下層の管理シェル300bを設定する。
【0055】
これにより、家庭用ゲートウェイ機器501は、下層の管理シェル300bの機器101からの情報Dを収集し、上層の管理シェル300aにより、各情報Dを一元化して情報システム(ITシステム)110に送信する。ここで、各機器101のメーカが異なっても管理シェル300bにより各機器101の情報Dの内容を変更することなく情報システム(ITシステム)110に送信することができる。
【0056】
これにより、情報システム(ITシステム)110は、家庭Aに対し、各機器101の情報Dに基づき、各種サービスS(上記サービスS1,S2,S3)を提供することができる。データ収集装置103(家庭用ゲートウェイ機器501等)は、クラウド側の情報システム(ITシステム)110と、情報処理を連携して分担処理するため、システム全体のデータ処理効率を向上することができる。
【0057】
さらに、階層化して設定した管理シェル300により、情報システム(ITシステム)110は、階層毎に異なるサービス情報Sを提供するなど、各階層の機器別に異なる制御を行うこともできる。
【0058】
(管理シェルを用いた情報処理例1)
図6は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置が管理シェルを用い消費電力の情報管理を行う処理例を示すシーケンス図である。家庭Aの機器101として、熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511eを図示している。
【0059】
情報システム(ITシステム)110は、例えば、定期的に家庭Aの家庭用ゲートウェイ機器501に対して総消費電力取得要求(S601)を送信する。これにより、家庭Aの家庭用ゲートウェイ機器501は、管理シェル300a配下の各管理シェル300bの各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)に対して、それぞれ消費電力取得要求(S602)を送信する。
【0060】
各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)は、それぞれ受信した消費電力取得要求(S602)に基づき、自身の消費電力の情報Dを家庭用ゲートウェイ機器501に送信する(S603)。
【0061】
家庭用ゲートウェイ機器501は、各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)が送信した消費電力の情報Dを取りまとめて情報システム(ITシステム)110に送信する。なお、管理シェル300aのオブジェクト管理リスト312には、収集した各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)が送信した消費電力の情報Dから消費電力の値を合計する処理実行する旨を記述しておく。
【0062】
情報システム(ITシステム)110は、家庭Aの各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)の消費電力の情報Dを一括取得する(S604)。一括取得した情報Dは、家庭Aの各機器101の総消費電力に相当する。
【0063】
このように、クラウド側の情報システム(ITシステム)110は、S601,S604のように、上層の管理シェル300aに相当する家庭用ゲートウェイ機器501との間で家庭Aを単位に集約・抽象化した情報をやり取りするので、通信処理を簡素化でき、また、通信効率を向上できる。また、複数の個別の機器101の情報Dの収集は、S602で上層の管理シェル300aが管理して行うため、各機器101の情報Dの収集を簡単に行うことができる。
【0064】
図7は、既存の技術による消費電力の情報管理の処理例を示すシーケンス図である。
図7を用いて実施の形態の
図6の処理と対比説明する。この図に示すように、管理シェル300を用いない処理では、情報システム(ITシステム)110が家庭Aの機器101に対し、個別に消費電力取得要求(S701)を送信する。
【0065】
各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)は、それぞれ受信した消費電力取得要求(S701)に基づき、自身の消費電力の情報Dを情報システム(ITシステム)110に送信する(S702)。
【0066】
このため、クラウド側の情報システム(ITシステム)110は、各機器101に対してS701,S702の処理を繰り返し行う必要があり、通信処理が複雑となり通信効率を向上できない。さらに、情報システム(ITシステム)110では、複数の個別の機器101の情報Dを収集する毎に、取得した消費電力を総消費電力に加算する処理(S703)を機器101の数だけ繰り返して総消費電力を求める処理(S704)を行う必要があり、処理が煩雑となり各機器101の情報Dの収集を簡単に行うことができない。
【0067】
(管理シェルを用いた情報処理例2)
図8は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置が管理シェルを用い省電力制御を行う処理例を示すシーケンス図である。情報システム(ITシステム)110は、所定の時期に家庭Aの各機器101に対して個別に消費電力を抑える省電力モード要求(S801)を送信する。これにより、家庭Aの機器101は、省電力モード要求の受信により省電力モードとなる。
【0068】
このように、クラウド側の情報システム(ITシステム)110は、直接各機器101の管理シェル300bにアクセスすることが可能である。そして、省電力モードの移行にユーザ(人手)の操作が介在する必要がないため、迅速な制御が可能である。
【0069】
図9は、既存の技術による省電力制御の処理例を示すシーケンス図である。
図9を用いて実施の形態の
図8の処理と対比説明する。この図に示すように、管理シェル300を用いない既存の技術により家庭Aの機器101を省電力モードに移行させるには、情報システム(ITシステム)110がユーザ(家庭AのユーザY等)に対し、機器101を操作する指示(省電力モード要求S901)を送信する。例えば、この指示は、ユーザYが保有する端末装置等のWebブラウザ上に表示する。
【0070】
そして、ユーザYは、端末装置のWebブラウザ上の表示を確認した上で各機器101(熱交換機511c、照明器具511d、エアコン511e)を手動操作(S902)する。このように、既存の技術では、ユーザ操作により省電力モードに移行させる必要があり、ユーザYの手間がかかるとともに操作が煩雑となった。
【0071】
(管理シェルを用いた情報処理例3)
図10は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置が管理シェルを用いた情報管理の拡張例を説明する図である。
図10(a)に示すように、各家庭A〜nの各機器101は家庭用ゲートウェイ機器501を介してクラウド側の情報システム(ITシステム)110に接続される。
【0072】
そして、
図10(a)に管理シェル300を適用した構成例では、
図10(b)に示すように、各家庭A〜n毎に下層の管理シェル300bを配置し、各家庭A〜nが属する町T1の単位で上層の管理シェル300aを配置する。上層の管理シェル300aは、各町T1〜T3毎に配置して、それぞれ情報システム(ITシステム)110に接続する。
【0073】
このような階層構造により、情報システム(ITシステム)110は、管理シェル300を家庭単位のみに限らず、町単位で階層構造に配置することで、情報システム(ITシステム)110側では、情報を所定の地域や町単位、あるいはそれ以上の行政区域単位で一元管理することができるようになる。
【0074】
例えば、地域や町単位での防犯システム、救急システム、介護システム、防災システムを容易に構築できるようになる。例えば、町単位の防犯システムによれば、見知らぬ人物が町に侵入したときの警告を町の全家庭に対して通知できるようになる。また、全家庭のドアホンカメラを用いて、逃走車がどの方向に逃げたかを探索することができるようになる。このほか、各家庭毎に予備の必需品や消耗品を購入するのではなく、町全体で一括購入して、備蓄しておき、必要となった家庭に逐次販売することもできるようになる。
【0075】
図11〜
図13は、実施の形態にかかるデータ収集制御装置によるデータ収集の利点を説明する図である。
図11(a)には、既存の技術による機器101と情報システム(ITシステム)110との接続構成を示す。既存の技術では、機器101毎にメーカが異なる場合、情報システム(ITシステム)110側に設ける機器101別の情報システム1101,1102は、それぞれ自社製の機器101の通信等の接続方法で機器101に接続しなければならない。
【0076】
これに対し、
図11(b)に示すように、実施の形態では各メーカの機器101の情報を集約するデータ収集制御装置103を介して情報システム(ITシステム)110と接続する。データ収集制御装置103は、管理シェル300の機能により、抽象化インタフェースを提供し、メーカ別に異なる機器101の通信等の接続方法にかかわらず、これらの機器101を情報システム(ITシステム)110に簡単に接続することができる。情報システム1101,1102は、各機器101から受信した情報Dのラッピングを解除して、機器101のメーカ別のサービスを提供する。
【0077】
次に、
図12(a)には、既存の技術による機器101別のデータ管理を示す。既存の技術では、機器101毎にメーカが異なる場合、情報システム(ITシステム)110側では、提供するサービスS(アプリケーション)毎に、機器101から必要とするデータ(情報D)が異なる。このため、情報システム(ITシステム)110側では、データ(情報D)の仕分けや管理に手間がかかり、容易に管理できない。
【0078】
これに対し、
図12(b)に示すように、実施の形態のデータ収集制御装置103を配置することで、情報システム(ITシステム)110では、各家庭A〜n内、さらには町や地域全体までデータ(情報D)を階層化して整理することができる。これによりIoT活用に必要なデータ(情報D)を簡単に抽出でき、機器101に適したサービスSを提供できるようになる。
【0079】
次に、
図13(a)には、既存の技術による機器101のアプリケーションの課題を示す。例えば、家庭Aの機器101のユーザYが情報Dを有効活用するアプリケーションが欲しい場合であっても、現状では、家庭Aの機器101が送信する情報Dを有効活用した便利なアプリケーションはほとんど流通していない。
【0080】
これに対し、
図13(b)に示すように、実施の形態によればクラウドの情報システム(ITシステム)110側が取り扱う情報Dを用いた各種のアプリケーション1301をアプリストア1302に用意しておくことができる。アプリケーション1301は、管理シェル300対応のデータ収集制御装置103向けのアプリケーションであり、サードパーティの開発事業者1303が開発を行うこととしてもよい。これにより、ユーザYは、アプリストア1302を通じて使用する機器101の目的に適合した各種機能のソフトウェア(アプリケーション1301)を選択し使用できるようになる。
【0081】
以上説明した実施の形態によれば、複数の機器をクラウドの情報システム(ITシステム)で一括管理できるようになる。データ収集制御装置は、管理シェルを用いることで、メーカ等の仕様が異なる複数の機器を抽象化および階層化し、情報システムによる管理を一括して行え、機器の情報の収集および機器の制御を容易にできる。
【0082】
管理シェルは、機器毎および家屋、町や地域毎に階層を有して設定でき、階層単位で機器の情報の収集および制御が行えるようになる。これにより、スマートホームや、分散型システムをシームレスに連携できるようになる。データ収集制御装置は、ネットワークのエッジ側に配置されるスマートメータ等のネットワーク接続装置を用いてエッジ側サーバとして機能し、クラウド側の情報システムと情報処理を連携して分担処理できるため、システム全体のデータ処理効率を向上することができる。
【0083】
なお、本実施の形態で説明したデータ収集および制御のプログラムは、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本データ収集制御方法は、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。