特許第6871582号(P6871582)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871582
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】コーヒー豆粉砕機構
(51)【国際特許分類】
   A47J 42/06 20060101AFI20210426BHJP
   A47J 43/08 20060101ALI20210426BHJP
   B02C 13/14 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   A47J42/06
   A47J43/08
   B02C13/14 Z
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-566455(P2019-566455)
(86)(22)【出願日】2019年1月15日
(86)【国際出願番号】JP2019000845
(87)【国際公開番号】WO2019142758
(87)【国際公開日】20190725
【審査請求日】2020年6月29日
(31)【優先権主張番号】特願2018-7412(P2018-7412)
(32)【優先日】2018年1月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504078545
【氏名又は名称】スリーピース株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000110206
【氏名又は名称】株式会社TOK
(74)【代理人】
【識別番号】100104204
【弁理士】
【氏名又は名称】峯岸 武司
(72)【発明者】
【氏名】西山 弘信
(72)【発明者】
【氏名】宇塚 和夫
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−064115(JP,A)
【文献】 特表2010−527677(JP,A)
【文献】 特開2009−148534(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第3106069(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第3181023(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 42/06
A47J 43/08
B02C 13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂部を切り欠いた円錐状体の外周斜面に刃が形成されたコニカル内刃と、前記刃の周囲を覆う筒状胴部の内周に前記刃に所定の隙間をもって対向する対向刃が形成されたコニカル外刃と、前記隙間の大きさを調整する隙間調整機構と、前記コニカル内刃と前記コニカル外刃とを相対回転させて前記隙間に落下するコーヒー豆を前記隙間の大きさに応じた粒度で粉砕する回転駆動機構と、粉砕したコーヒー豆を排出する排出口と、前記コニカル内刃と共に回転して粉砕したコーヒー豆を前記排出口に掃き出す回転羽根とを備えて構成されるコーヒー豆粉砕機構において、
前記コニカル内刃および前記コニカル内刃の底部に設けられる前記回転羽根の周囲を囲み前記排出口につながる空間を有する筒状のドラムが形成され、前記回転羽根の底面が前記ドラムの底面に接して前記コニカル内刃および前記回転羽根が前記ドラムの底面中央を貫通する回転軸に着脱自在に取り付けられると共に、前記回転軸の軸心に平行に前記ドラムに形成された案内凹部に前記コニカル外刃の外周に突出する案内凸部が係合して前記コニカル外刃を前記軸心方向に移動自在に前記ドラム内に収納するベースと、
前記ドラムの外周に回転自在に嵌まるリング状をし、前記ドラムの外周に嵌まることで前記軸心に平行に前記ドラムに形成された切り欠きから前記ドラムの外周に突出する前記コニカル外刃の外周に形成されたピンに螺合する雌ネジが内周に刻まれ、回転して前記雌ネジに螺合する前記ピンがネジ作用で動くことで前記コニカル外刃を前記軸心方向に移動させて前記隙間の大きさを変える、前記軸心に平行に突出する突出部が外周に形成された上下移動カムと、
前記ドラムの外周に回転自在に嵌まる筒状をして前記ドラムの外周に嵌まった前記上下移動カムに乗せられ、前記上下移動カムの外周に形成された前記突出部に係合する係合溝および前記軸心に平行な方向に刻まれて周方向に並ぶ歯からなるウォームホイールが外周に形成されて、前記係合溝に前記突出部が係合することで前記上下移動カムと共に回転する粒度調整用回転部品と、
前記ドラムに隣接する位置の前記ベースに設けられ、前記ウォームホイールに螺合するウォームギヤが形成された粒度調整設定部材と
を備えることを特徴とするコーヒー豆粉砕機構。
【請求項2】
前記ドラムの下方における前記回転軸に同軸に設けられて前記回転軸に動力を伝達する前記コニカル内刃の前記円錐状体の底面外径よりも小さな外径をした歯車を備え、
前記排出口は、前記円錐状体の底面外周における前記刃と前記コニカル外刃の前記筒状胴部内周における前記対向刃との対向箇所からコーヒー豆の挽き粉を垂直に落下させる通路を前記歯車に並んで有し、
前記回転羽根は、前記円錐状体の底面外周と同じで前記通路の前記歯車側内側壁に並ぶもしくは前記歯車側内側壁の形成位置を超える外径、または前記円錐状体の底面外周より小さく前記通路の前記歯車側内側壁に並ぶもしくは前記歯車側内側壁の形成位置を超える外径をした円筒側面の外周囲に、所定間隔をあけて複数の羽根が前記ドラムの内周壁へ向けて突出して設けられ、前記羽根の先端が前記ドラムの内周壁に近接すると共に前記排出口に張り出る
ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【請求項3】
前記粒度調整用回転部品は、途切れた一部によって前記係合溝を構成する段部および前記ウォームホイールが外周の所定周方向位置に所定軸心方向高さで弧状に突出して形成され、
前記上下移動カムは、前記突出部が前記係合溝に係合することで前記粒度調整用回転部品に対する相対位置が規定され、
前記粒度調整用回転部品を前記ドラムの外周に嵌める際に、前記上下移動カムの内周に形成された前記雌ネジの回転位置が前記コニカル外刃の前記筒状胴部外周に形成された前記ピンに対して粒度調整の初期位置になるときにのみ、前記段部および前記ウォームホイールに干渉せずに前記粒度調整用回転部品を通過させてその取り付け位置に嵌めさせ、前記粒度調整用回転部品がその取り付け位置に嵌まって回転すると、所定軸心方向高さに切り欠かれて側面に形成された各溝に前記段部および前記ウォームホイールをそれぞれ挟持する、前記ドラムの外周近傍における前記ベースに互いに離間して突出して設けられた一対のフック部を備える
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【請求項4】
前記上下移動カムはコーヒー豆の粉砕粒度を示す目盛りが外周に形成され、前記ベースには、現在のコーヒー豆の粉砕粒度に対応する目盛りを指し示す指示部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【請求項5】
前記コニカル内刃の前記刃は、前記円錐状体の外周斜面上方から下方にかけて複数本刻まれた螺旋状溝の両端に突出して複数形成された第1刃と、前記外周斜面下方に前記第1刃より細かく複数傾斜して形成された第2刃とから構成され、前記螺旋状溝の前記第2刃側の終端は前記第2刃の形成領域に食い込み、食い込んだ前記第2刃の形成領域に前記螺旋状溝に連なる窪みが形成され、
前記コニカル外刃の前記対向刃は、前記第1刃の周囲を覆う前記筒状胴部内周に前記第1刃に所定の隙間をもって対向して粗く形成された第1対向刃と、前記第2刃の周囲を覆う前記筒状胴部内周に前記第2刃に所定の隙間をもって対向して細かく形成された第2対向刃とから構成される
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【請求項6】
前記コニカル外刃の前記第2対向刃は、前記第1対向刃の刃数の2.5倍程度の刃数に形成され、前記窪みの高さに並ぶ高さを有することを特徴とする請求項5に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【請求項7】
前記コニカル外刃の外周と前記ドラムの内周との間に所定の隙間が形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【請求項8】
前記粒度調整設定部材は、前記ウォームギヤを回転させるつまみを端部に有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のコーヒー豆粉砕機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コニカル内刃とコニカル外刃とを相対回転させてこれら両者の隙間に落下するコーヒー豆を粉砕するコーヒー豆粉砕機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のコーヒー豆粉砕機構としては、例えば、特許文献1に開示されたコーヒー豆粉砕装置がある。このコーヒー豆粉砕装置は、本体容器に設けられた第1刃部Aと、第1刃部Aに対向して投入容器に設けられた第2刃部Bとを備えており、これら両者の間の隙間がコーヒー豆の粉砕空間になっている。粉砕空間の延在方向における一方側の端部は、粉砕された豆が粉砕空間から外部に排出される排出部とされる。排出部から排出される粉末の豆は回転羽根の回転により排出通路に押し出され、粉末容器に導かれる。
【0003】
第1刃部Aと第2刃部Bとの間の隙間は間隔調整部によって調整され、排出部から排出される豆の粒度が調整される。間隔調整部は、第2刃部Bを外側から支持し固定する筒状の支持台と、支持体と一体的に回転する調整リングとを備えている。支持台の径方向外側には筒状の支持側壁が備えられ、支持側壁はねじによって投入容器に固定されている。支持台の外周面に形成された雄ねじは、支持側壁の内周面に形成された雌ねじに螺合しており、調整リングが回転されると支持台が回転し、支持台が支持側壁に対して移動する。第2刃部Bはこの送りねじ機構を介して投入容器に固定されている。
【0004】
また、従来この種のコーヒー豆粉砕機構として、特許文献2に開示されたコーヒーミルもある。このコーヒーミルは、外筒と内筒とにそれぞれ取り付けたグラインダのオス刃とメス刃とを対面させて構成され、外筒と内筒とを高さ調節可能かつ回動自在に連結してなる。外筒は、上下に開口した内部空間を有し、内部にオス刃が固着されると共に、下部開口に容器が着脱自在に連結される。内筒は、上下に開口した内部空間を有し、内部にメス刃が固着され、下部を外筒の上部開口から外筒内部へ挿入し得る形状にされると共に、上部外壁にハンドルが突設されている。高さ調整手段により外筒と内筒との高さを調節してオス刃とメス刃との間隙の大きさを調節することで、挽くコーヒー豆の粗さが調節される。オス刃は、その周斜面上部から下部にかけて螺旋状の溝が供給溝として形成され、周斜面下部には傾斜した細かな刃が圧漬部として形成されている。メス刃は、上部内面全周に縦方向に複数本の送り刃が形成され、下部に向かって傾斜状に拡径する下方の傾斜面に、オス刃の圧漬部に刻設した刃と交差する方向に刻設された刃により圧漬部が形成されている。
【0005】
また、従来この種のコーヒー豆粉砕機構として、特許文献3に開示されたコーヒーミルもある。このコーヒーミルは、回転するミルと、ミルの周囲に固定配置されてコーヒー豆を粉砕して下方に排出するサイドミルとを備える。ミルは、裁頭円錐型の本体部と、本体部の上部周縁から下部側に向けて螺旋状をなす複数のカッター刃と、このカッター刃間の螺旋状溝の下部に連続するサブカッター兼用のガイド溝を備える。このミルは、ギヤードモータの出力軸にカップリングを介して連結される駆動軸に固定される。サイドミルは、ミルの本体部底面外形より大きな内径の開口部の内側に、その上部から下部側に向けて平行に包囲する複数のカッター刃を備える。このサイドミルは、コーンの下端開口部にミルの周囲に対向して固定される。コーヒー豆は、ミルの一方向回転により、螺旋状溝方向に沿って強制的に移送され、カッター刃間でせん断され、せん断された挽き豆の片は遠心力により下方に吹き飛ばされ、カップ内に集積される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016−22413号公報
【特許文献2】実開平1−79437号公報
【特許文献3】特開平9−173222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された上記従来のコーヒー豆粉砕装置は、送りねじ機構を構成する雄ねじが外周面に形成され、第2刃部Bを外側から支持し固定する支持台、および、送りねじ機構を構成する雌ねじが内周面に形成された支持側壁は、共に投入容器に固定されている。つまり、第2刃部Bが、間隔調整部を構成する送りねじ機構を介して投入容器に固定されている。このため、特許文献1に開示された上記従来のコーヒー豆粉砕装置は、第2刃部Bとその周囲の支持台および支持側壁との間等に詰まったコーヒー豆の粉体を容易に取り除くことができない。コーヒー豆の粉体がコーヒー豆粉砕機構内に堆積したまま取り残されると、取り残されて腐食した粉体が、正常に粉砕されたコーヒー豆の粉体に混入して、食品被害を引き起こす危険性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
頂部を切り欠いた円錐状体の外周斜面に刃が形成されたコニカル内刃と、前記刃の周囲を覆う筒状胴部の内周に前記刃に所定の隙間をもって対向する対向刃が形成されたコニカル外刃と、前記隙間の大きさを調整する隙間調整機構と、コニカル内刃とコニカル外刃とを相対回転させて前記隙間に落下するコーヒー豆を前記隙間の大きさに応じた粒度で粉砕する回転駆動機構と、粉砕したコーヒー豆を排出する排出口と、コニカル内刃と共に回転して粉砕したコーヒー豆を排出口に掃き出す回転羽根とを備えて構成されるコーヒー豆粉砕機構において、
コニカル内刃およびコニカル内刃の底部に設けられる回転羽根の周囲を囲み排出口につながる空間を有する筒状のドラムが形成され、回転羽根の底面がドラムの底面に接してコニカル内刃および回転羽根がドラムの底面中央を貫通する回転軸に着脱自在に取り付けられると共に、回転軸の軸心に平行にドラムに形成された案内凹部にコニカル外刃の外周に突出する案内凸部が係合してコニカル外刃を軸心方向に移動自在にドラム内に収納するベースと、
ドラムの外周に回転自在に嵌まるリング状をし、ドラムの外周に嵌まることで前記軸心に平行にドラムに形成された切り欠きからドラムの外周に突出するコニカル外刃の外周に形成されたピンに螺合する雌ネジが内周に刻まれ、回転して雌ネジに螺合するピンがネジ作用で動くことでコニカル外刃を前記軸心方向に移動させて前記隙間の大きさを変える、前記軸心に平行に突出する突出部が外周に形成された上下移動カムと、
ドラムの外周に回転自在に嵌まる筒状をしてドラムの外周に嵌まった上下移動カムに乗せられ、上下移動カムの外周に形成された突出部に係合する係合溝および前記軸心に平行な方向に刻まれて周方向に並ぶ歯からなるウォームホイールが外周に形成されて、係合溝に突出部が係合することで上下移動カムと共に回転する粒度調整用回転部品と、
ドラムに隣接する位置のベースに設けられ、ウォームホイールに螺合するウォームギヤが形成された粒度調整設定部材と
を備えることを特徴とする。
【0009】
本構成によれば、コニカル外刃は、外周に突出する案内凸部がドラムに形成された案内凹部に係合して回転が固定され、コニカル内刃および回転羽根が回転軸の回転に伴って回転することで、コニカル内刃はコニカル外刃に対して相対回転する。したがって、コニカル内刃とコニカル外刃との間の隙間に落下するコーヒー豆は、コニカル内刃の外周斜面に形成された刃と、この刃に対向してコニカル外刃の筒状胴部の内周に形成された対向刃とによって粉砕されて、粉体に挽かれる。挽かれたコーヒー豆は、コニカル内刃の底部に設けられて、底面がドラムの底面に接してコニカル内刃と共に回転する回転羽根により、ドラムの内部に形成される空間につながる排出口へ掃き出される。
【0010】
コーヒー豆を挽く粗さ、つまり、挽き豆の粒度は、コニカル内刃とコニカル外刃との間の隙間の大きさが隙間調整機構によって調整されることで、調節される。本構成では、隙間調整機構は、ドラムに形成された切り欠きからドラムの外周に突出するコニカル外刃の外周に形成されたピン、このピンに螺合する雌ネジが内周に刻まれた上下移動カム、この上下移動カムの外周に形成された突出部に係合する係合溝およびウォームホイールが外周に形成された粒度調整用回転部品、および、ウォームホイールに螺合するウォームギヤが形成された粒度調整設定部材によって構成される。粒度調整設定部材に形成されたウォームギヤを回転させることで、ウォームギヤに螺合するウォームホイールが外周に形成された粒度調整用回転部品が、ウォームギヤの回転量に応じた分だけドラムの周囲を回転する。ウォームホイールが回転すると、粒度調整用回転部品の外周に形成された係合溝に突出部が係合する上下移動カムも、粒度調整用回転部品と共にドラムの周囲を回転する。上下移動カムの内周には、コニカル外刃の外周に形成されたピンに螺合する雌ネジが刻まれているので、上下移動カムがドラムの周囲を回転すると、ドラムに形成された切り欠きからドラムの外周に突出するピンが、雌ネジとのネジ作用によって回転軸に平行な方向に動く。この結果、コニカル外刃は、上下移動カムの回転量、すなわち、粒度調整設定部材の外周に形成されたウォームギヤの回転量および回転の向きに応じて、回転軸の軸心方向に移動し、コニカル内刃とコニカル外刃との間の隙間の大きさが調節される。
【0011】
このような構成をしたコーヒー豆粉砕機構は、簡単に分解することができる。すなわち、粒度調整用回転部品、上下移動カムおよびコニカル外刃は、それぞれ回転軸の軸心に平行な方向に移動させることで、ドラムから引き離すことができる。また、コニカル内刃および回転羽根は回転軸に着脱自在に取り付けられるので、ベースから簡単に取り外すことができる。したがって、各部品が分離し、ドラム内に堆積する挽き残り粉や各部品に付着する挽き粉は簡単に除去することができる。このため、コーヒー豆の粉体がコーヒー豆粉砕機構内に堆積したまま取り残され、取り残されて腐食した粉体が、正常に粉砕されたコーヒー豆の粉体に混入して、食品被害を引き起こす懸念の無いコーヒー豆粉砕機構を提供することができる。
【0012】
また、本発明は、
ドラムの下方における回転軸に同軸に設けられて回転軸に動力を伝達するコニカル内刃の円錐状体の底面外径よりも小さな外径をした歯車を備え、
排出口が、円錐状体の底面外周における前記刃とコニカル外刃の筒状胴部内周における対向刃との対向箇所からコーヒー豆の挽き粉を垂直に落下させる通路を歯車に並んで有し、回転羽根が、円錐状体の底面外周と同じで通路の歯車側内側壁に並ぶもしくは歯車側内側壁の形成位置を超える外径、または円錐状体の底面外周より小さく通路の歯車側内側壁に並ぶもしくは歯車側内側壁の形成位置を超える外径をした円筒側面の外周囲に、所定間隔をあけて複数の羽根がドラムの内周壁へ向けて突出して設けられ、羽根の先端がドラムの内周壁に近接すると共に排出口に張り出る
ことを特徴とする。
【0013】
本構成によれば、回転軸に動力を伝達する歯車の外径がコニカル内刃の円錐状体の底面外径よりも小さいので、円錐状体の底面外周におけるコニカル内刃の刃とコニカル外刃の筒状胴部内周における対向刃との対向箇所からコーヒー豆の挽き粉を垂直に落下させる通路を持つ排出口を、歯車に並んで設けることができる。ドラムの底面に落下する挽き粉は、円筒側面から羽根が突出し、羽根先端がドラムの内周壁に近接して、底面がドラムの底面に接する回転羽根の回転により、ほぼ全てが排出口に寄せ集められる。したがって、ドラムの底面に落下する挽き粉は、回転羽根の回転によりほぼ全てが排出口に寄せ集められて、排出口に張り出る羽根によって排出口へ確実に掃き出される。また、排出口に臨む箇所で各刃が対向する部分から落下する挽き粉は、そのまま直接排出口に放出される。従来の特許文献1に開示されたコーヒー豆粉砕機構では、排出部から排出される挽き粉は、所定長に平坦に形成された排出通路を介して押し出されるため、排出通路に挽き粉が堆積してしまう。しかし、本構成によれば、従来のような排出通路が無いので、コーヒー豆の粉体がコーヒー豆粉砕機構内に堆積したまま取り残されるおそれはさらに低くなり、食品被害を引き起こす懸念がさらに低減されたコーヒー豆粉砕機構が提供される。
【0014】
また、本発明は、
粒度調整用回転部品が、途切れた一部によって係合溝を構成する段部およびウォームホイールが外周の所定周方向位置に所定軸心方向高さで弧状に突出して形成され、
上下移動カムが、突出部が係合溝に係合することで粒度調整用回転部品に対する相対位置が規定され、
粒度調整用回転部品をドラムの外周に嵌める際に、上下移動カムの内周に形成された雌ネジの回転位置がコニカル外刃の筒状胴部外周に形成されたピンに対して粒度調整の初期位置になるときにのみ、段部およびウォームホイールに干渉せずに粒度調整用回転部品を通過させてその取り付け位置に嵌めさせ、粒度調整用回転部品がその取り付け位置に嵌まって回転すると、所定軸心方向高さに切り欠かれて側面に形成された各溝に段部およびウォームホイールをそれぞれ挟持する、ドラムの外周近傍におけるベースに互いに離間して突出して設けられた一対のフック部を備える
ことを特徴とする。
【0015】
本構成によれば、ベースに設けられた一対のフック部により、粒度調整用回転部品は、上下移動カムの内周に形成された雌ネジの回転位置がコニカル外刃の筒状胴部外周に形成されたピンに対して粒度調整の初期位置になるときにのみ、ドラムのその取り付け位置に嵌まる。そして、粒度調整用回転部品の取り付け位置が定まるのに伴い、粒度調整用回転部品によって相対位置が定まる上下移動カムの取り付け位置も自動的に定まる。したがって、誰が粒度調整用回転部品および上下移動カムをベースに組み付けても、粒度調整用回転部品および上下移動カムは決まった位置に取り付けられ、粒度調整の初期位置に取り付けられる。このため、組立性の向上したコーヒー豆粉砕機構が提供される。
【0016】
また、本発明は、上下移動カムが、コーヒー豆の粉砕粒度を示す目盛りが外周に形成され、ベースに、現在のコーヒー豆の粉砕粒度に対応する目盛りを指し示す指示部が形成されることを特徴とする。
【0017】
本構成によれば、粒度調整設定部材に形成されたウォームギヤの回転は、粒度調整用回転部品を介して上下移動カムに伝達される。上下移動カムの回転位置は、ベースに形成された指示部が指し示す、上下移動カムの外周に形成された目盛りを読むことで知れる。このため、コーヒー豆粉砕機構によって挽かれるコーヒー豆の粉砕粒度を容易に把握することができ、使い勝手の向上したコーヒー豆粉砕機構が提供される。
【0018】
また、本発明は、
コニカル内刃の前記刃が、円錐状体の外周斜面上方から下方にかけて複数本刻まれた螺旋状溝の両端に突出して複数形成された第1刃と、外周斜面下方に第1刃より細かく複数傾斜して形成された第2刃とから構成され、螺旋状溝の第2刃側の終端は第2刃の形成領域に食い込み、食い込んだ第2刃の形成領域に螺旋状溝に連なる窪みが形成され、
コニカル外刃の対向刃が、第1刃の周囲を覆う筒状胴部内周に第1刃に所定の隙間をもって対向して粗く形成された第1対向刃と、第2刃の周囲を覆う筒状胴部内周に第2刃に所定の隙間をもって対向して細かく形成された第2対向刃とから構成される
ことを特徴とする。
【0019】
本構成によれば、コニカル内刃とコニカル外刃との間の隙間に落下するコーヒー豆は、コニカル内刃の回転に伴って、コニカル内刃の外周斜面上方から下方にかけて複数本刻まれた螺旋状溝に沿って落下する。この落下時、コーヒー豆は、螺旋状溝の両端に突出して複数形成されたコニカル内刃の第1刃と、この第1刃に対向してコニカル外刃の筒状胴部内周に粗く形成された第1対向刃とに挟まれて粗く粉砕される。粗く粉砕されたコーヒー豆は、さらに落下することで、コニカル内刃の第1刃下方に第1刃より細かく複数傾斜して形成された第2刃と、この第2刃に対向してコニカル外刃の筒状胴部内周に細かく形成された第2対向刃とに挟まれて細かく挽かれる。細かく挽かれたコーヒー豆は、第2刃と第2対向刃との間の隙間から落ちきれない分が、第2刃の形成領域に食い込んで形成された螺旋状溝に連なる窪みに溜まる。この窪みに溜まる挽き豆には、窪みに対向するコニカル外刃に細かく形成された第2対向刃および上方から落下する粉砕されたコーヒー豆によって下方に向かう排出力が作用し、この排出力によって速やかに第2刃と第2対向刃との間の隙間から押し出される。
【0020】
特許文献2に開示されたコーヒーミルでは、オス刃の周斜面下部に傾斜した細かな刃によって形成された圧漬部と、メス刃の下部に向かって傾斜状に拡径する傾斜面に形成された圧漬部との間に、挽き豆の粉体が目詰まりし、挽き豆の吐出量が少なかった。しかし、本構成によれば、上記のように、螺旋状溝に連なる窪みに溜まる挽き豆に作用する排出力により、第2刃と第2対向刃との間の隙間から落ちきれない挽き豆の粉体が速やかに押し出されるため、特許文献2に開示されたコーヒーミルのように目詰まりはせず、挽き豆の吐出量を増大させることができる。
【0021】
また、本発明は、コニカル外刃の第2対向刃が、第1対向刃の刃数の2.5倍程度の刃数に形成され、窪みの高さに並ぶ高さを有することを特徴とする。
【0022】
本構成によれば、コニカル外刃の筒状胴部内周に第1刃に所定の隙間をもって対向して粗く形成される第1対向刃と、筒状胴部内周に第2刃に所定の隙間をもって対向して細かく形成される第2対向刃との各刃数の関係、および第2対向刃の高さが最適化され、挽き豆の吐出量をさらに増大させることができる。
【0023】
また、本発明は、コニカル外刃の外周とドラムの内周との間に所定の隙間が形成されることを特徴とする。
【0024】
特許文献2に開示されたコーヒーミルでは、外筒の内部にオス刃が固着されると共に、内筒の内部にメス刃が固着される。したがって、オス刃およびメス刃共にその回転中心が固定されてしまい、オス刃とメス刃との間に形成される隙間は、外筒と内筒の各軸中心が偏心することで、オス刃の周りに幅を持って形成され、この幅以下に小さくすることができない。また、特許文献3に開示されたコーヒーミルでも、ミルは、ギヤードモータの出力軸にカップリングを介して連結される駆動軸に固定され、サイドミルは、コーンの下端開口部にミルの周囲に対向して固定される。したがって、これらミルおよびサイドミルもその回転中心が固定されてしまい、ミルとサイドミルとの間に形成される隙間は、駆動軸とサイドミルの各軸中心が偏心することで、ミルの周りに幅を持って形成され、この幅以下に小さくすることができない。しかし、本構成では、コニカル外刃はドラムの内部に固定されずに収納されて取り付けられ、コニカル外刃の外周とドラムの内周との間に形成される所定の隙間により、遊動することが可能である。したがって、コニカル外刃は、コニカル内刃の回転中心に一致するようにドラム内で位置を変えることができる。このため、本構成によれば、コニカル外刃のコニカル内刃に対する自動調心により、コニカル外刃とコニカル内刃の各回転中心が一致し、コニカル外刃の内周とコニカル内刃の外周との間に形成される隙間を小さくすることができる。この結果、コーヒー豆をより細かく細挽きすることが可能になる。
【0025】
また、本発明は、粒度調整設定部材が、ウォームギヤを回転させるつまみを端部に有することを特徴とする。
【0026】
本構成によれば、コーヒー豆を挽く粗さは、つまみを手で操作してウォームギヤを回転させることで、手動で調節される。このため、コーヒー豆の粒度調整は、ウォームギヤを電動で回転させて行う調整に限定されなくなり、操作性が向上したコーヒー豆粉砕機構が提供される。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コーヒー豆の粉体がコーヒー豆粉砕機構内に堆積したまま取り残され、取り残されて腐食した粉体が、正常に粉砕されたコーヒー豆の粉体に混入して、食品被害を引き起こす懸念の無いコーヒー豆粉砕機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構の分解斜視図である。
図2】一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構を左斜め上方から見下ろした外観斜視図である。
図3】一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構を右斜め上方から見下ろした外観斜視図である。
図4】(a)は一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構の平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
図5】(a)は一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構の左側面図、(b)は右側面図である。
図6】一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明によるコーヒー豆粉砕機構を実施するための形態について説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態によるコーヒー豆粉砕機構1の分解斜視図、図2は左斜め上方からの外観斜視図、図3は右斜め上方からの外観斜視図、図4(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は底面図、図5(a)は左側面図、図5(b)は右側面図である。また、図6は、コーヒー豆粉砕機構1を図5(a)に示す破断線VI−VIで破断して、矢視方向から見た断面図である。
【0031】
コーヒー豆粉砕機構1は、ベース2、回転羽根3、コニカル内刃4、上下移動カム5、コニカル外刃6、粒度調整用回転部品7、および粒度調整設定部材8を備えて構成される。
【0032】
コニカル内刃4は、頂部を切り欠いた裁頭円錐状体の外周斜面に刃4aが形成されている。刃4aは第1刃4a1と第2刃4a2とから構成される。第1刃4a1は、裁頭円錐状体の外周斜面上方から下方にかけて複数本刻まれた螺旋状溝4bの両端に突出して、複数形成されている。第2刃4a2は、裁頭円錐状体の外周斜面下方に、第1刃4a1より細かく複数傾斜して形成されている。螺旋状溝4bの第2刃4a2側の終端は第2刃4a2の形成領域に食い込み、食い込んだ第2刃4a2の形成領域に、螺旋状溝4bに連なる窪み4cがお椀状に形成されている。
【0033】
回転羽根3は、半球体が割かれた形状をした係合突起3aが上面に形成されており、この係合突起3aがコニカル内刃4の裁頭円錐状体の内部に形成された不図示の係合溝と係合することで、コニカル内刃4の底部にコニカル内刃4と一体に回転するように設けられる。回転羽根3の円筒側面3bの外周囲には、所定間隔をあけて複数の羽根3cが突出して設けられている。各羽根3cは先端が垂直方向に立って形成されている。
【0034】
ベース2には筒状のドラム2aが形成されている。ドラム2aは、コニカル内刃4およびコニカル内刃4の底部に設けられる回転羽根3の周囲を囲み、排出口2b(図6参照)につながる空間2cを有する。コニカル内刃4および回転羽根3は、ドラム2aの底面中央を貫通する回転軸9に着脱自在に取り付けられる。本実施形態では、コニカル内刃4および回転羽根3のそれぞれの中央に開口した軸穴に回転軸9が挿通され、回転軸9の雄ネジ形成部9aにナット10が螺合することで、コニカル内刃4および回転羽根3が回転軸9に着脱自在に取り付けられる。
【0035】
回転軸9は、図6に示すように、ドラム2aの下方におけるその下端部に歯車14が同軸に設けられている。この歯車14は、コニカル内刃4の裁頭円錐状体の底面外径よりも小さな外径をしており、ベース2の内部に収納された減速ギヤ機構13を介してモータ11の出力軸11aに連結される。したがって、モータ11に通電されることで、減速ギヤ機構13および歯車14によって回転軸9に動力が伝達され、回転軸9が回転する。回転軸9、歯車14、減速ギヤ機構13およびモータ11は、コニカル内刃4をコニカル外刃6に対して相対回転させて、コニカル内刃4とコニカル外刃6との間の隙間に落下するコーヒー豆をその隙間の大きさに応じた粒度で粉砕する回転駆動機構を構成する。
【0036】
回転羽根3は、その底面がドラム2aの底面に接してドラム2aに収容され、羽根3cの先端がドラム2aの内周壁へ向けて突出し、ドラム2aの内周壁に近接する。また、回転羽根3の円筒側面3bは、図6に示すように、コニカル内刃4の裁頭円錐状体の底面外周と同じで、排出口2bの通路の歯車14側内側壁に並ぶ外径を有している。羽根3cの先端は排出口2bに張り出し、回転羽根3は、コニカル内刃4と共に回転して、コニカル内刃4とコニカル外刃6によって粉砕されてドラム2aの底面に落下したコーヒー豆の挽き粉を排出口2bに掃き出す。なお、円筒側面3bは、コニカル内刃4の裁頭円錐状体の底面外周と同じで、排出口2bの通路の歯車14側内側壁の歯車14側に寄った図示しない形成位置を超える外径を有していてもよい。また、円筒側面3bは、コニカル内刃4の裁頭円錐状体の底面外周より小さくて、排出口2bの通路の歯車14側内側壁に並ぶ、または歯車14側内側壁の歯車14側に寄った図示しない形成位置を超える外径を有していてもよい。
【0037】
排出口2bは、その周りが排出部材接続部2jに覆われて形成され、その通路の歯車14側内側壁と反対側の内側壁が下方に向かって拡径しており、粉砕されて挽かれたコーヒー豆をドラム2aから排出する。排出口2bは、コニカル内刃4の裁頭円錐状体の底面外周における刃4aとコニカル外刃6の筒状胴部6a内周における対向刃6bとの対向箇所からコーヒー豆の挽き粉を垂直に落下させる通路を、歯車14に並んで有する。排出部材接続部2jは、ベース2の本体側端から突出するドラム2aの側壁下部において、ベース2に一体に形成されている。この排出部材接続部2jには、排出口2bから排出されるコーヒー豆の挽き粉を不図示の容器に導く排出部材12が着脱自在に取り付けられる。
【0038】
本実施形態では、排出部材12は、その側部に上下端が揺動自在に設けられたラッチ片12aが、排出部材接続部2jの側部に突出して設けられた係合突起2fに係合することで、排出部材接続部2jに取り付けられる。また、ラッチ片12aの下端が押されてラッチ片12aと係合突起2fとの係合が解かれることで、排出部材12は排出部材接続部2jから取り外される。なお、排出部材12は、必ずしも排出部材接続部2jと着脱自在に設けられる必要はなく、排出部材接続部2jと一体に形成される構成としてもよい。
【0039】
コニカル外刃6は、その外周がドラム2aの内周より小さく、その外周とドラム2aの内周との間に所定の隙間をもってドラム2aの内部に収容される。コニカル外刃6は、その筒状胴部6aの内周に対向刃6bが形成されており、ドラム2aの内部に収容されると、対向刃6bがコニカル内刃4の刃4aの周囲を覆って刃4aに所定の隙間をもって対向する。コニカル内刃4は、図6に示すように、裁頭円錐状体の底面外周における刃4aが、コニカル外刃6の筒状胴部6aの底面よりも内周に奥まった高さ位置で、コニカル外刃6の対向刃6bと対向する。対向刃6bは第1対向刃6b1と第2対向刃6b2とから構成される。第1対向刃6b1は、第1刃4a1の周囲を覆う筒状胴部6aの内周に、第1刃4a1に所定の隙間をもって対向して、粗く形成されている。第2対向刃6b2は、第2刃4a2の周囲を覆う筒状胴部6aの内周に、第2刃4a2に所定の隙間をもって対向して、細かく形成されている。本実施形態では、第2対向刃6b2は、第1対向刃6b1の刃数の2.5倍の刃数に設定されており、コニカル内刃4の窪み4cと並ぶ高さを有する。なお、本実施形態では、第2対向刃6b2は細かく垂直に形成されているが、細かく斜めに形成されるように構成してもよい。
【0040】
コニカル外刃6の筒状胴部6a外周における対向する位置には、回転軸9の軸心に平行に一対の案内凸部6c,6cが突出して形成されている。また、ドラム2aの側壁における対向する位置には、回転軸9の軸心に平行に一対の案内凹部2d,2dが形成されている。コニカル外刃6は、一対の案内凸部6c,6cが一対の案内凹部2d,2dに係合して、回転軸9の軸心方向に移動自在にドラム2a内に収納される。また、コニカル外刃6の筒状胴部6a外周における対向する位置には、一対のピン6d,6dが立設されている。また、ドラム2aの側壁における対向する位置には、回転軸9の軸心に平行に一対の切り欠き2e,2eが形成されている。コニカル外刃6がドラム2a内に収納されると、コニカル外刃6の筒状胴部6a外周に形成された一対のピン6d,6dは、ドラム2aの側壁に形成された一対の切り欠き2e,2eからそれらの先端が突出する。
【0041】
上下移動カム5は、ドラム2aの外周に回転自在に嵌まるリング状をし、ドラム2aの外周に嵌まることで、ドラム2aの外周に突出する一対のピン6d,6dに螺合する二条雌ネジ5aが内周に刻まれている。上下移動カム5が回転すると、二条雌ネジ5aに螺合する一対のピン6d,6dは、ネジ作用により、回転軸9の軸心に平行な方向に動く。コニカル内刃4の刃4aとコニカル外刃6の対向刃6bとの間に形成される隙間の大きさは、このネジ作用によって一対のピン6d,6dと共にコニカル外刃6の筒状胴部6aが上下動することで、変化する。この上下移動カム5の外周には、回転軸9の軸心に平行な方向に突出する突出部5bが柱状に形成されている。また、上下移動カム5には、コーヒー豆の粉砕粒度を示す目盛り5cが外周に複数形成されている。ベース2には、現在のコーヒー豆の粉砕粒度に対応する目盛り5cを指し示すライン2gが指示部として形成されている。なお、目盛り5cは所定間隔をあけて形成された突起部に、コーヒー豆の挽き粒度を示す数字を並記するようにしてもよい。
【0042】
粒度調整用回転部品7は、ドラム2aの外周に回転自在に嵌まる筒状をしており、ドラム2aの外周に嵌まった上下移動カム5に乗せられて、ベース2に取り付けられる。粒度調整用回転部品7の外周には、係合溝7aおよびウォームホイール7bが形成されている。係合溝7aは、粒度調整用回転部品7の外周に帯状に形成された段部7cの途切れた一部によって構成され、上下移動カム5の外周に形成された突出部5bに係合させられる。ウォームホイール7bは、粒度調整用回転部品7の外周に帯状に形成されており、回転軸9の軸心に平行な方向に刻まれて周方向に並ぶ歯からなる。段部7cおよびウォームホイール7bは、それぞれ、粒度調整用回転部品7の外周の所定周方向位置に、所定軸心方向高さで、弧状に突出して形成されている。粒度調整用回転部品7は、係合溝7aに突出部5bが係合することで、上下移動カム5と共に回転する。上下移動カム5は、突出部5bが係合溝7aに係合することで、粒度調整用回転部品7に対する相対位置が規定される。
【0043】
ドラム2aの外周近傍における回転軸9を中心とするベース2の対称位置には、一対のフック部2h,2hが互いに離間して、ベース2の表面に突出して立設されている。一対のフック部2h,2hは、粒度調整用回転部品7をドラム2aの外周に嵌める際に、上下移動カム5の内周に形成された二条雌ネジ5aの回転位置がコニカル外刃6の筒状胴部6aの外周に形成されたピン6dに対して粒度調整の初期位置になるときにのみ、段部7cおよびウォームホイール7bに干渉せずに粒度調整用回転部品7をドラム2aの周囲に沿って通過させて、ドラム2aに対するその取り付け位置に嵌めさせる。また、一対のフック部2h,2hは、粒度調整用回転部品7がその取り付け位置に嵌まって回転すると、所定軸心方向高さに切り欠かれて側面に形成された各溝2i,2iに、段部7cおよびウォームホイール7bをそれぞれ挟持する。また、ドラム2aに隣接する位置のベース2には、ウォームホイール7bに螺合するウォームギヤ8aが形成された粒度調整設定部材8が設けられている。本実施形態では、粒度調整設定部材8は、ウォームギヤ8aを回転させるつまみ8bを端部に有する。
【0044】
ドラム2aに形成された一対の切り欠き2e,2eからドラム2aの外周に突出するコニカル外刃6の外周に形成された一対のピン6d,6d、この一対のピン6d,6dに螺合する二条雌ネジ5aが内周に刻まれた上下移動カム5、この上下移動カム5の外周に形成された突出部5bに係合する係合溝7aおよびウォームホイール7bが外周に形成された粒度調整用回転部品7、並びに、ウォームホイール7bに螺合するウォームギヤ8aが形成された粒度調整設定部材8は、コニカル内刃4の刃4aとコニカル外刃6の対向刃6bとの間に形成される隙間の大きさを調整する隙間調整機構を構成する。
【0045】
このような本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、コニカル外刃6は、外周に突出する案内凸部6cがドラム2aに形成された案内凹部2dに係合して回転が固定され、コニカル内刃4および回転羽根3が回転軸9の回転に伴って回転することで、コニカル内刃4はコニカル外刃6に対して相対回転する。したがって、コニカル内刃4とコニカル外刃6との間の隙間に落下するコーヒー豆は、コニカル内刃4の外周斜面に形成された刃4aと、この刃4aに対向してコニカル外刃6の筒状胴部6aの内周に形成された対向刃6bとによって粉砕されて、粉体に挽かれる。挽かれたコーヒー豆は、コニカル内刃4の底部に設けられて、底面がドラム2aの底面に接してコニカル内刃4と共に回転する回転羽根3により、ドラム2aの内部に形成される空間2cにつながる排出口2bへ掃き出される。
【0046】
コーヒー豆を挽く粗さ、つまり、挽き豆の粒度は、コニカル内刃4とコニカル外刃6との間の隙間の大きさが隙間調整機構によって調整されることで、調節される。つまり、粒度調整設定部材8に形成されたウォームギヤ8aを回転させることで、ウォームギヤ8aに螺合するウォームホイール7bが外周に形成された粒度調整用回転部品7が、ウォームギヤ8aの回転量に応じた分だけドラム2aの周囲を回転する。ウォームホイール7bが回転すると、粒度調整用回転部品7の外周に形成された係合溝7aに突出部5bが係合する上下移動カム5も、粒度調整用回転部品7と共にドラム2aの周囲を回転する。上下移動カム5の内周には、コニカル外刃6の外周に形成された一対のピン6d,6dに螺合する二条雌ネジ5aが刻まれているので、上下移動カム5がドラム2aの周囲を回転すると、ドラム2aに形成された一対の切り欠き2e,2eからドラム2aの外周に突出する一対のピン6d,6dが、二条雌ネジ5aとのネジ作用によって回転軸9に平行な方向に動く。この結果、コニカル外刃6は、上下移動カム5の回転量、すなわち、粒度調整設定部材8の外周に形成されたウォームギヤ8aの回転量および回転の向きに応じて、回転軸9の軸心方向に移動し、コニカル内刃4とコニカル外刃6との間の隙間の大きさが調節される。
【0047】
このような構成をしたコーヒー豆粉砕機構1は、簡単に分解することができる。すなわち、粒度調整用回転部品7、上下移動カム5およびコニカル外刃6は、粒度調整用回転部品7および上下移動カム5を、一対のフック部2h,2hと干渉しない粒度調整の初期位置の回転位置に設定し、それぞれ回転軸9の軸心に平行な方向に移動させることで、ドラム2aから引き離すことができる。また、コニカル内刃4および回転羽根3は回転軸9にナット10によって着脱自在に取り付けられているので、ナット10を回転させてナット10と雄ネジ形成部9aとの締結を解くことで、ベース2から簡単に取り外すことができる。したがって、各部品が分離し、ドラム2a内に堆積する挽き残り粉や各部品に付着する挽き粉は簡単に除去することができる。また、コーヒー豆粉砕機構1は、分解する手順と逆の手順で、簡単に組み立てることができる。このため、コーヒー豆の粉体がコーヒー豆粉砕機構1内に堆積したまま取り残され、取り残されて腐食した粉体が、正常に粉砕されたコーヒー豆の粉体に混入して、食品被害を引き起こす懸念の無いコーヒー豆粉砕機構1を提供することができる。
【0048】
また、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、回転軸9に動力を伝達する歯車14の外径がコニカル内刃4の裁頭円錐状体の底面外径よりも小さいので、裁頭円錐状体の底面外周におけるコニカル内刃4の刃4aとコニカル外刃6の筒状胴部6a内周における対向刃6bとの対向箇所からコーヒー豆の挽き粉を垂直に落下させる通路を持つ排出口2bを、歯車14に並んで設けることができる。ドラム2aの底面に落下する挽き粉は、円筒側面3bから羽根3cが突出し、羽根3cの先端がドラム2aの内周壁に近接して、底面がドラム2aの底面に接する回転羽根3の回転により、ほぼ全てが排出口2bに寄せ集められる。したがって、ドラム2aの底面に落下する挽き粉は、回転羽根3の回転によりほぼ全てが排出口2bに寄せ集められて、排出口2bに張り出る羽根3cによって排出口2bへ確実に掃き出される。また、排出口2bに臨む箇所で各刃4a,6bが対向する部分から落下する挽き粉は、そのまま直接排出口2bに放出される。
【0049】
従来の特許文献1に開示されたコーヒー豆粉砕機構では、排出部から排出される挽き粉は、所定長に平坦に形成された排出通路を介して押し出されるため、排出通路に挽き粉が堆積してしまう。しかし、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、従来のような排出通路が無いので、コーヒー豆の粉体がコーヒー豆粉砕機構1内に堆積したまま取り残されるおそれはさらに低くなり、食品被害を引き起こす懸念がさらに低減されたコーヒー豆粉砕機構1が提供される。
【0050】
また、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、ベース2に設けられた一対のフック部2h,2hにより、粒度調整用回転部品7は、上下移動カム5の内周に形成された二条雌ネジ5aの回転位置がコニカル外刃6の筒状胴部6aの外周に形成された一対のピン6d,6dに対して粒度調整の初期位置になるときにのみ、ドラム2aのその取り付け位置に嵌まる。そして、粒度調整用回転部品7の取り付け位置が定まるのに伴い、粒度調整用回転部品7によって相対位置が定まる上下移動カム5の取り付け位置も自動的に定まる。したがって、誰が粒度調整用回転部品7および上下移動カム5をベース2に組み付けても、粒度調整用回転部品7および上下移動カム5は決まった位置に取り付けられ、粒度調整の初期位置に取り付けられる。このため、組立性の向上したコーヒー豆粉砕機構1が提供される。
【0051】
また、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、粒度調整設定部材8に形成されたウォームギヤ8aの回転は、粒度調整用回転部品7を介して上下移動カム5に伝達される。上下移動カム5の回転位置は、ベース2に形成されたライン2gが指し示す、上下移動カム5の外周に形成された目盛り5cを読むことで知れる。このため、コーヒー豆粉砕機構1によって挽かれるコーヒー豆の粉砕粒度を容易に把握することができ、使い勝手の向上したコーヒー豆粉砕機構1が提供される。
【0052】
また、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、コニカル内刃4とコニカル外刃6との間の隙間に落下するコーヒー豆は、コニカル内刃4の回転に伴って、コニカル内刃4の外周斜面上方から下方にかけて複数本刻まれた螺旋状溝4bに沿って落下する。この落下時、コーヒー豆は、螺旋状溝4bの両端に突出して複数形成されたコニカル内刃4の第1刃4a1と、この第1刃4a1に対向してコニカル外刃6の筒状胴部6aの内周に粗く形成された第1対向刃6b1とに挟まれて粗く粉砕される。粗く粉砕されたコーヒー豆は、さらに落下することで、コニカル内刃4の第1刃4a1の下方に第1刃4a1より細かく複数傾斜して形成された第2刃4a2と、この第2刃4a2に対向してコニカル外刃6の筒状胴部6aの内周に細かく形成された第2対向刃6b2とに挟まれて細かく挽かれる。細かく挽かれたコーヒー豆は、第2刃4a2と第2対向刃6b2との間の隙間から落ちきれない分が、第2刃4a2の形成領域に食い込んで形成された螺旋状溝4bに連なるお椀状の窪み4cに溜まる。この窪み4cに溜まる挽き豆には、窪み4cに対向するコニカル外刃6に細かく形成された第2対向刃6b2および上方から落下する粉砕されたコーヒー豆によって下方に向かう排出力が作用し、この排出力によって速やかに第2刃4a2と第2対向刃6b2との間の隙間から押し出される。
【0053】
さらに、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、第2対向刃6b2は、刃数が50枚で、第1対向刃6b1の刃数20枚の2.5倍に形成され、コニカル内刃4の窪み4cの高さに並ぶ高さに設定されるので、第1対向刃6b1と第2対向刃6b2との各刃数の関係、および第2対向刃6b2の高さが最適化されている。
【0054】
特許文献2に開示された従来のコーヒーミルでは、オス刃(8)の周斜面下部に傾斜した細かな刃によって形成された圧漬部(36)と、メス刃(16)の下部に向かって傾斜状に拡径する傾斜面に形成された圧漬部(39)との間に、挽き豆の粉体が目詰まりし、挽き豆の吐出量が少なかった。特許文献2に開示された従来のコーヒーミルのコピーモデルを製作し、検証したところ、本実施形態の第2対向刃6b2に相当するメス刃(16)の圧憤部(39)の刃数は100枚で、本実施形態の第1対向刃6b1に相当するメス刃(16)の送り刃(38)の刃数20枚の5.0倍であり、また、コーヒー豆の吐出量は0.6g/秒であった。
【0055】
本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1についても、実際に製作して検証したところ、コーヒー豆の吐出量は2.4g/秒となり、特許文献2に開示された従来のコーヒーミルにおける0.6g/秒の吐出量の約4倍になった。この際、第2対向刃6b2の刃の高さは、第2対向刃6b2に相当するメス刃(16)の圧憤部(39)の高さの2倍であった。すなわち、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、上記のように、螺旋状溝4bに連なる窪み4cに溜まる挽き豆に作用する排出力により、第2刃4a2と第2対向刃6b2との間の隙間から落ちきれない挽き豆の粉体は速やかに排出口2bへ押し出されるため、特許文献2に開示されたコーヒーミルのように目詰まりはせず、挽き豆の吐出量を増大させることができる。また、第1対向刃6b1と第2対向刃6b2との各刃数の関係、および第2対向刃6b2の高さが最適化されることにより、挽き豆の吐出量をさらに増大させることができる。
【0056】
また、特許文献2に開示されたコーヒーミルでは、外筒(3)の内部にオス刃(8)が固着されると共に、内筒(5)の内部にメス刃(16)が固着される。したがって、オス刃(8)およびメス刃(16)共にその回転中心が固定されてしまい、オス刃(8)とメス刃(16)との間に形成される隙間は、外筒(3)と内筒(5)の各軸中心が偏心することで、オス刃(8)の周りに幅を持って形成され、この幅以下に小さくすることができない。また、特許文献3に開示されたコーヒーミルでも、ミル(26)は、ギヤードモータ(16)の出力軸(18)にカップリング(20)を介して連結される駆動軸(24)に固定され、サイドミル(28)は、コーン(14)の下端開口部にミル(26)の周囲に対向して固定される。したがって、これらミル(26)およびサイドミル(28)もその回転中心が固定されてしまい、ミル(26)とサイドミル(28)との間に形成される隙間は、駆動軸(24)とサイドミル(26)の各軸中心が偏心することで、ミル(26)の周りに幅を持って形成され、この幅以下に小さくすることができない。
【0057】
しかし、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1では、コニカル外刃6はドラム2aの内部に固定されずに収納されて取り付けられ、コニカル外刃6の外周とドラム2aの内周との間に形成される所定の隙間により、遊動することが可能である。したがって、コニカル外刃6は、コニカル内刃4の回転中心に一致するようにドラム2a内で位置を変えることができる。このため、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、コニカル外刃6のコニカル内刃4に対する自動調心により、コニカル外刃6とコニカル内刃4の各回転中心が一致し、コニカル外刃6の内周とコニカル内刃4の外周との間に形成される隙間を小さくすることができる。この結果、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1では、コーヒー豆をより細かく細挽きすることが可能になる。
【0058】
特許文献2に開示された、メス刃(16)の外周と内筒(5)の内周とが固着されてそれらの間に隙間の無い従来のコーヒーミルのコピーモデルで検証したところ、挽かれたコーヒー豆の粉体の最大粒径は400μmであった。一方、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1では、コニカル外刃6の外周とドラム2aの内周との間に形成される隙間の大きさを約0.1mmに設定して検証したところ、挽かれたコーヒー豆の粉体の最大粒径は250μmであった。すなわち、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、特許文献2に開示された従来のコーヒーミルに比較して、コーヒー豆をより細かく細挽きすることが可能であることが確認された。
【0059】
また、本実施形態のコーヒー豆粉砕機構1によれば、コーヒー豆を挽く粗さは、つまみ8bを手で操作してウォームギヤ8aを回転させることで、手動で調節される。このため、コーヒー豆の粒度調整は、ウォームギヤ8aを電動で回転させて行う調整に限定されなくなり、操作性が向上したコーヒー豆粉砕機構1が提供される。
【符号の説明】
【0060】
1…コーヒー豆粉砕機構、2…ベース、2a…ドラム、2b…排出口、2c…空間、2d…案内凹部、2e…切り欠き、2f…係合突起、2g…ライン(指示部)、2h…フック部、2i…溝、2j…排出部材接続部、3…回転羽根、3a…係合突起、3b…円筒側面、3c…羽根、4…コニカル内刃、4a…刃、4a1…第1刃、4a2…第2刃、4b…螺旋状溝、4c…窪み、5…上下移動カム、5a…二条雌ネジ、5b…突出部、5c…目盛り、6…コニカル外刃、6a…筒状胴部、6b…対向刃、6b1…第1対向刃、6b2…第2対向刃、6c…案内凸部、6d…ピン、7…粒度調整用回転部品、7a…係合溝、7b…ウォームホイール、7c…段部、8…粒度調整設定部材、8a…ウォームギヤ、8b…つまみ、9…回転軸、9a…雄ネジ形成部、10…ナット、11…モータ、11a…出力軸、12…排出部材、12a…ラッチ片、13…減速ギヤ機構、14…歯車
図1
図2
図3
図4
図5
図6