(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記スクリーンが、縦枠の内部に収容した巻取軸に巻き取られたロールスクリーン、或いは、交互に逆方向への折り返しによりアコーディオン式に拡縮自在としたスクリーンとして構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の仮設用可搬型スクリーン装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的課題は、庇付きのベランダや縁側、または、屋内であっても屋外に開く建物開口部の直ぐ内側の一部等に、新鮮な外気に触れながら寛げるようにした空間を手軽に仮設できるようにするための仮設用可搬型スクリーン装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明によれば、 庇付きのベランダや、屋内であっても屋外に開く建物開口部の直ぐ内側の一部に、防虫や日除けのために設置する仮設用可搬型スクリーン装置であって、縦枠の内部に収納したスクリーンを、該スクリーンの先端に取り付けた可動桟の横引きにより、該縦枠の上下端から横方向に平行に突出させた上下の横枠に沿って導出入可能にしてなる
一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠を、それらの上下の横枠の各先端をそれぞれ離脱可能な回転接ぎ手を介して連結し、上下の回転接ぎ手はそれらの回転の軸線が同一の直線上にあるものとして、該一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠における上下の横枠を、該回転接ぎ手において少なくとも直線状と直角状の範囲で任意角度に折り曲げ可能に形成し
、前記回転接ぎ手は、前記一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の夫々の上側の横枠の先端間を連結する上側回転接ぎ手と、前記一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の夫々の下側の横枠の先端間を連結する下側回転接ぎ手と、から構成され、前記第1スクリーン組立枠及び前記第2スクリーン組立枠の夫々は、前記上下の横枠によって区画された開口部を有し、これらの開口部は、前記上側回転接ぎ手と前記下側回転接ぎ手との間で一体に連結されていることを特徴とする仮設用可搬型スクリーン装置が提供される。
【0005】
本発明に係る仮設用可搬型スクリーン装置の好ましい実施形態においては、上記スクリーンが、縦枠の内部に収容した巻取軸に巻き取られたロールスクリーン、或いは、交互に逆方向への折り返しによりアコーディオン式に拡縮自在としたスクリーンとして構成される。
【0006】
また、本発明に係る仮設用可搬型スクリーン装置の他の好ましい実施形態においては、上記一対の
前記第1スクリーン組立枠及び前記第2スクリーン組立枠における可動桟に、それらの可動桟によるスクリーンの展張時に両可動桟の間で上下の
前記上側回転接ぎ手及び前記下側回転接ぎ手間に生じる隙間を遮蔽するための隙間遮蔽部材を付設したものとして構成される。
【0007】
更に、本発明に係る仮設用可搬型スクリーン装置の他の好ましい実施形態においては、
庇付きのベランダや、屋内であっても屋外に開く建物開口部の直ぐ内側の一部に、防虫や日除けのために設置する仮設用可搬型スクリーン装置であって、縦枠の内部に収納したスクリーンを、該スクリーンの先端に取り付けた可動桟の横引きにより、該縦枠の上下端から横方向に平行に突出させた上下の横枠に沿って導出入可能にしてなる一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠を、それらの上下の横枠の各先端をそれぞれ離脱可能な回転接ぎ手を介して連結し、上下の回転接ぎ手はそれらの回転の軸線が同一の直線上にあるものとして、該一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠における上下の横枠を、該回転接ぎ手において少なくとも直線状と直角状の範囲で任意角度に折り曲げ可能に形成し、前記回転接ぎ手は、前記一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の夫々の上側の横枠の先端間を連結する上側回転接ぎ手と、前記一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の夫々の下側の横枠の先端間を連結する下側回転接ぎ手と、から構成され、上記一対の第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の上下横枠の各先端をそれぞれ連結する上下の前記上側回転接ぎ手及び前記下側回転接ぎ手間を、両可動桟によるスクリーンの展張時に該可動桟が当接する受け枠により相互に連結し、該受け枠により上横枠の各先端を支持させており、前記第1スクリーン組立枠及び前記第2スクリーン組立枠の夫々の上下横枠を連結する上下の
前記上側回転接ぎ手及び前記下側回転接ぎ手を、上下の各横枠端に連結する連結部材における回転連結部を相互に回転可能に連結することにより構成し、
前記第1スクリーン組立枠及び前記第2スクリーン組立枠の夫々における上下横枠端に連結した連結部材間を、
前記第1スクリーン組立枠及び前記第2スクリーン組立枠の夫々の可動桟が当接する上記受け枠により相互に連結し、
前記第1スクリーン組立枠及び前記第2スクリーン組立枠の夫々の受け枠を、上記
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手の回転の軸線と同一の直線上において回転する連結筒部で相互に連結している
、ことを特徴とする仮設用可搬型スクリーン装置が提供される。
【0008】
上記構成を有する仮設用可搬型スクリーン装置は、一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠を
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手により離脱可能に形成しているために搬送に至便であるだけでなく、
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手において折り曲げることにより自立させることが可能になるため、庇のある任意の場所に手軽に寛ぎ等のための空間を仮設できるものである。
なお、上記スクリーン装置は、設置及び解体収納が非常に簡易に行えるために、極めて仮設に適したものではあるが、風対策や他の危険性防止のために固定的に設置可能にすることもできる。
【0009】
また、上記スクリーン装置は、一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠における横枠の長さの同じものや、長さの異なるものを
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手により連結し、或いは、
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手により上下の横枠を適宜角度に折り曲げることにより、各種の変化のある寛ぎの空間を形成することができるものである。更に、一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠を鈎型に形成したり、或いは、一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の一端に他の一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠や単一のスクリーン組立枠を連結して多連に形成し、それらを
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手において適宜折り曲げることにより、多様な形態に形成することもできる。また、
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手により連結した一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠を折り曲げないで、簡単な脚等により、手摺りや建物開口部に沿って設置することもできる。
【発明の効果】
【0010】
以上に詳述した本発明の仮設用可搬型スクリーン装置によれば、庇付きのベランダやテラス、または、屋内であっても屋外に開く建物開口部の直ぐ内側の一部等に、新鮮な外気に触れながら寛げるようにして、防虫や日除け、目隠し等の機能を持たせた空間を手軽に仮設して、利用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係る仮設用可搬型スクリーン装置の第1実施例を、一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠が上下の
上側回転接ぎ手及び下側回転接ぎ手において直角に折り曲げられ、且つスクリーンを半開とした状態として示す斜視図である。
【
図2】(a)は、上記第1実施例における一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の横枠が同長である場合の断面図、(b)は同じく一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠が
下側回転接ぎ手において折り曲げられていない状態として示す断面図である。
【
図3】
図2の(b)の状態にある上記第1実施例の正面図である。
【
図4】スクリーン組立枠の上下の横枠にスクリーンの上下側端を保持させる態様を示す一部破断拡大断面図である。
【
図5】上記第1実施例における
下側回転接ぎ手の構成を示すもので、(a)は一対の横枠を直角に折り曲げて接続する場合の形態、(b)は横枠を折り曲げない場合の形態についての斜視図である。
【
図6】本発明に係る仮設用可搬型スクリーン装置の第2実施例を、
図1の第1実施例と同じ状態において示す斜視図である。
【
図7】(a)は、上記第2実施例における一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠の横枠が同長である場合の断面図、(b)は同じく一対の
第1スクリーン組立枠及び第2スクリーン組立枠が
下側回転接ぎ手において折り曲げられていない状態として示す断面図である。
【
図8】
図7の(b)の状態にある上記第2実施例の正面図である。
【
図9】上記第2実施例における
下側回転接ぎ手の構成を示すもので、(a)は一対の横枠を直角に折り曲げて接続する場合の形態、(b)は横枠を折り曲げない場合の形態についての斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1〜
図5は、本発明に係る仮設用可搬型スクリーン装置の第1実施例を示している。この仮設用可搬型スクリーン装置は、住居その他の建物における庇付きのベランダや、屋内であっても屋外に開く建物開口部の直ぐ内側の一部に、憩い、寛ぎ、談話、飲食等のための空間を、防虫や日除け、目隠し等を配慮して一時的に仮設するために用いるものである。そのため、基本的には固定的或いは常設的に設置するものではなく、そのような固定設置手段は備えていないが、風対策や他の危険性防止等のために固定的に設置可能にすることもできる。
【0013】
まず、上記スクリーン装置1の概要について説明すると、該スクリーン装置1は、対向配置した一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bを備え、該
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bは、スクリーン5の収納ボックスを形成する縦枠3の内部に、上下端を回転可能に支持させて収容した巻取軸4にスクリーン5を巻き取り可能とし、該巻取軸4にはその内部に収容した図示省略のスプリングによって巻取り方向の回転付勢力を付与し、上記スクリーン5を巻き取り状態に保つようにしている。そして、該スクリーン5の先端に取り付けた可動桟6の横引きにより、該スクリーン5及び可動桟6を、上記縦枠3の上下端から横方向に平行に突出させたところの押出型材からなる上下の横枠7,8に沿って導出入可能とし、この
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの一対を、それらの上下の横枠7,8の各先端をそれぞれ
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12を介して連結したものである。なお、
図1から分かるように、
第1スクリーン組立枠2Aにおける横枠7,8と、
第2スクリーン組立枠2Bにおける横枠7,8とは、長さが異なるものとすることもできる。
【0014】
更に具体的に説明すると、上記一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bにおけるスクリーン5は、
図4に示すように、その上下側端に沿ってそれぞれ多数の係合子5aを取り付け、該係合子5aを上下の横枠7,8内に保持させたインナーレール10のスリット10aに係合させることにより、スクリーン5の上下側端を該インナーレール10に摺動自在に保持させたものである。上記スクリーン5の上下側端に対する係合子5aの取り付けは、衣服等において多用されているファスナーの半体を、スクリーン5の側端に沿って、溶着、縫着、接着等の手段で取り付けることによって行うのが望ましい。
【0015】
また、上記スクリーン5の可動桟6への取り付けは、
図2の(a)(b)から分かるように、該スクリーン5の可動桟6への取付端にも、上記スクリーン5の上下端と同様に上記ファスナー半体により形成される多数の係合子5bを取り付け、可動桟6における縦枠3側にスクリーン5の取付部材9が嵌着可能な凹溝6aを形成して、スクリーン5を保持させた該取付部材9を上記凹溝6aに着脱可能に嵌着することにより行っている。上記取付部材9は、合成樹脂により拡開傾向を持つように形成したケース状部材内にスリット9aを設け、該スリット9aに係合子5bを係合させて、それを凹溝6a内に押入可能に形成したものである。
【0016】
次に、上記一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bにおける上下横枠7,8の各先端を連結する
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12の構成について説明する。
図5は、一対の下横枠8の先端を連結する
下側回転接ぎ手12の形態を示しているが、一対の上横枠7の先端を連結する
上側回転接ぎ手11は、上記下横枠8の
下側回転接ぎ手12に対して上下対称の立体形状を有するものとして構成され、それらを上下に対向させて配設するようにしている。
【0017】
そこで、まず、
図5に示す下横枠8の
下側回転接ぎ手12の構成について具体的に説明するに、該
下側回転接ぎ手12は、
図1に示す一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの各下横枠8の先端に連結する連結部材13a,13bに、下部と上部に位置をずらして相互に重なる回転連結部14a,14bを付設し、両回転連結部14a,14bを相互に回転可能に連結するため、その一方の回転連結部14aに短軸16を立設すると共に、他方の回転連結部14b内に軸孔17を備えて、上記短軸16を上記軸孔17に回転自在に嵌入し、両連結部材13a,13bをそれらの軸線の周りで回転可能に連結している。また、上記連結部材13a,13bには、それぞれ下の横枠8の端部の中空孔8a(
図4参照)に押入して嵌着する横枠嵌着部18a,18bを備えている。
【0018】
一方、一対の上横枠7の先端を連結する
上側回転接ぎ手11は、上述したように上記下横枠8の
下側回転接ぎ手12に対して上下対称の立体形状を有するものであるから、その詳細な説明は省略するが、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの折り曲げのために、該一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2B間において上下の
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12の回転連結部14a,14bの短軸16と軸孔17により形成される回転の軸線は、同一の直線上にあるものとする必要がある。
【0019】
なお、ここでは上下の横枠7,8の先端を連結する
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12が上下対称の立体形状を有する旨を説明しているが、それらが完全に対称であることが必要であるのではなく、少なくとも本発明の作用を奏する点で構成的な対称性があれば、例えば、下の横枠8の
下側回転接ぎ手12にスクリーン装置1の自立性を高めるための若干の構成が付加されていても、上下の
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12の対称性が否定されるべきではなく、更に、上記短軸16と軸孔17とは、回転連結部14a,14bのいずれに設けられていても差し支えない。
【0020】
また、上記一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bは、それを必要な場所に設置して使用し、更に不使用時には収納保管場所に搬送、収納することから、少なくとも一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bを分離して取り扱えるようにしておく必要があり、そのためには、
下側回転接ぎ手12の横枠嵌着部18a,18bを横枠7,8から抜脱により分離可能にしておくとか、或いは、上記回転連結部14a,14bの短軸16と軸孔17の挿脱を可能にしておくことが望まれ、これにより、スクリーン装置1の可搬性を著しく改善することができる。
【0021】
上述した上下の
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12により一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bが連結されたスクリーン装置1は、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bが該
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12において少なくとも
図5の(a)に示すように連結部材13a,13bの一部が当接する直角状、或いは、
図5の(b)に示す直線状になるように連結できるだけでなく、その間の任意角度に折り曲げ可能であり、しかも、該一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bを
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12において離脱させることにより、重ねて保管、搬送することも可能になり、一時的なスクリーン装置1の設置及びその収納に至便に構成されている。
【0022】
更に、上記構成を有するスクリーン装置1では、縦枠3の内部に収納したスクリーン5を可動桟6の横引きにより上下の横枠7,8に沿って導出可能にしているが、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bにおける両スクリーン5を導出したときに、両
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bが
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12において折り曲げられている角度によっては、両可動桟6,6が召し合わせ部分において当接するとは限らず、上下の
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12間において両可動桟6,6の間に隙間が生じることになる。上述したスクリーン装置1においては、このような隙間が生じて見苦しくなるのを避けるため、一対の可動桟6の先端に、両スクリーン5の展張時に両可動桟6の間に生じる隙間を遮蔽するための隙間遮蔽部材19a,19bを付設している。
【0023】
上記隙間遮蔽部材19a,19bは、
図2の(a)に示すように、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bが
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12において直角状に折り曲げられている場合に、隙間遮蔽部材19aの側面に隙間遮蔽部材19bの先端が接触し、同図の(b)に示すように、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bが
上側回転接ぎ手11及び下側回転接ぎ手12において折り曲げられていない場合には、両隙間遮蔽部材19a,19bの先端同士が接触するものとしている。但し、中間的な角度の折り曲げでは、可動桟6,6の間に若干の隙間が生じることになるが、かかる隙間をもなくすことが望まれる場合には、可撓性のあるシートを両可動桟6,6の間に張設するなど、適宜手段を採用することができる。
【0024】
なお、上記スクリーン装置1を
図2の(b)に示すような直線状の状態で使用する場合には、該スクリーン装置に必要な自立手段を付設することを考慮する必要がある。また、上記スクリーン装置1のスクリーン5として防虫網を用いることにより、該スクリーン装置を防虫のために用いる場合において、庇と上の枠材7との間に大きな空間が生じる場合には、その空間をスクリーンその他の部材で封じるなど、何らかの対応策を講じることが望まれる。
【0025】
次に、
図6〜
図9を参照して、本発明の第2実施例について説明する。この第2実施例の仮設用可搬型スクリーン装置1は、上記第1実施例と比較して、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bにおける上下横枠7,8の各先端間をそれぞれ
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22によって連結した点において共通し、一方、両
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bのスクリーン5の展張時に可動桟6,6が当接する受け枠25a,25bを設けて、該受け枠により上下の
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22間を相互に連結し、該受け枠により上横枠7,7の各先端を支持させている点において主たる差異を有している。
【0026】
そのため、第2実施例についての以下の説明において、第1実施例と同様に、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bにおける上下の横枠7,8の各先端間を、それぞれ
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22によって連結した点の構成については、説明の重複を避けるため、各図における第1実施例と同一又は対応部分に、第1実施例の場合と同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
【0027】
図6〜
図9に示す第2実施例においては、上述したように、各
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの上下の横枠7,8の先端を上下の
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22により連結し、しかも、上記受け枠25a,25bにより上下の
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22間を相互に連結しているが、この第2実施例においても、一対の上横枠7の連結する
上側回転接ぎ手21を下横枠8の
下側回転接ぎ手22に対して上下対称の立体形状を有するものとして、それらを上下に対向させて配設するようにし、
図9においては、一対の下横枠8の先端を連結する
下側回転接ぎ手22の形態のみを示している。
【0028】
そこで、
図9を参照して、下横枠8の
下側回転接ぎ手22の構成について説明するに、この
下側回転接ぎ手22は、一対の
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの各下横枠8の先端に連結する連結部材23a,23bに、相互に重なる回転連結部24a,24bを付設し、両回転連結部24a,24bを相互に回転可能に連結するため、それらに第1実施例と同様の短軸及び軸孔を設けてそれらを回転自在に嵌合し、両連結部材23a,23bをそれらの軸線の周りで回転可能に連結している。また、上記連結部材23a,23bには、下の横枠8の端部の中空孔8a(
図4参照)に押入して嵌着する横枠嵌着部28a,28bを備えている。
【0029】
下側回転接ぎ手22の上述したところは前記第1実施例と実質的に変わるところがないが、この第2実施例では、
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bのそれぞれにおける各横枠8端に連結する連結部材23a,23bの上面に、各
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bのそれぞれにおける上下の横枠7,8端に連結した連結部材23a,23a間、及び連結部材23b,23b間を、各
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの可動桟6,6が当接する受け枠25a,25bで相互に連結するための、該受け枠25a,25bの端部を嵌着させる受け枠嵌着部30a,30bを突出させ、上下の
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22における連結部材にそれぞれ設けた該受け枠嵌着部に受け枠25a,25bの端部を嵌着させることにより、上横枠7の各先端を受け枠で支持させている。
【0030】
なお、上記受け枠嵌着部30a,30bの表面に弾性的に突出させた係止片31a,31bは、受け枠25a,25bの端部に設けた図示省略の係止孔に嵌入して、受け枠嵌着部30a,30bからの受け枠の離脱を防止し、また該係止片31a,31bの押入により、受け枠の離脱を可能にするものである。
また、上記両
第1スクリーン組立枠2A及び第2スクリーン組立枠2Bの受け枠25a,25bは、上下の
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22の回転の軸線と同一の直線上において二重の状態で嵌り合って回転する連結筒部26a,26bで相互に連結している。この連結筒部26a,26bは、第1実施例の隙間遮蔽部材19a,19bと同様に、上下の
上側回転接ぎ手21及び下側回転接ぎ手22間で一対の受け枠25a,25bの間に隙間が生じるのを抑止するものである。
【0031】
上記第1及び第2実施例におけるスクリーン5としては、縦枠3の内部に収容した回転自在の巻取軸4に巻き取られたロールスクリーンを用いているが、該スクリーン5としては、それに限るものではなく、例えば、交互に逆方向への折り返しによりアコーディオン式に拡縮自在としたスクリーンを用い、その上下側端に離散的に取り付けた係合子を上下横枠7,8内に設けた摺動用ガイドに沿って摺動自在に保持させるようなものとして構成することもできる。