(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シャワー本体は、前記複数の第一吐水孔から水を出す第一状態と、前記複数の第一吐水孔から水を出さない第二状態とを、前記散水部と共に回転して切り替える水流切替部を更に有し、
前記水流切替部は、前記第一状態において前記把持部の長手方向に対する前記凹部又は凸部の長手方向の角度が90°±30°の範囲内となり、前記第二状態において前記把持部の長手方向に対する前記凹部又は凸部の長手方向の角度が90°±30°の範囲外となるように構成されている、請求項8記載のシャワーヘッド。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された構成においては、散水板(散水部)の着脱に際して十分なトルクを伝達するために、散水板止めリングに大型の把持部を要する場合がある。大型の把持部を設けることは、シャワーヘッドのデザイン上の制約となり得る。
【0005】
そこで本開示は、大型の把持部を要さずに、散水部を容易に着脱することができるシャワーヘッド、シャワーヘッドシステム、及び水栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るシャワーヘッドは、吐水用の開口を有するシャワー本体と、吐水用の開口に設けられ、シャワー水流を形成する散水部と、を備え、散水部は、第一軸線まわりに回転することでシャワー本体に装着される装着部と、第一軸線に交差してシャワー本体の外側に面する第一面と、第一面に点在する複数の吐水孔と、を有し、第一面は、第一軸線に交差する方向に延びるように形成された凹部又は凸部と、凹部又は凸部の外縁に沿って形成され、装着部の着脱用のトルクを伝達するトルク伝達部とを含み、複数の吐水孔は、凹部又は凸部内の領域に点在する複数の第一吐水孔と、凹部又は凸部外の領域に点在する複数の第二吐水孔とを含む。
【0007】
凹部又は凸部は、第一軸線について対称となるように形成されていてもよい。
【0008】
複数の第一吐水孔は、凹部又は凸部の長手方向に点在していてもよい。
【0009】
複数の第一吐水孔は、凹部又は凸部内の領域に二次元的に点在していてもよい。
【0010】
凹部又は凸部内の領域において、複数の第一吐水孔の少なくとも一部を含む部分と、凹部又は凸部外の領域において、複数の第二吐水孔の少なくとも一部を含む部分とで、第一面の外周側への傾斜角が異なっていてもよい。
【0011】
シャワー本体は、水流の上流側に延びた把持部と、把持部の長手方向に対する凹部又は凸部の長手方向の角度を定めるように装着部の回転を規制する位置決め部を有してもよい。
【0012】
凹部又は凸部内の領域において、複数の第一吐水孔の少なくとも一部を含む部分は、凹部又は凸部外の領域に比較して、第一面の外周側に大きな傾斜角で傾斜していてもよい。
【0013】
シャワー本体は、水流の上流側に延びた把持部と、把持部の長手方向に対する凹部又は凸部の長手方向の角度を90°±30°の範囲内に定めるように装着部の回転を規制する位置決め部を有してもよい。
【0014】
シャワー本体は、複数の第一吐水孔から水を出す第一状態と、複数の第一吐水孔から水を出さない第二状態とを、散水部と共に回転して切り替える水流切替部を更に有し、水流切替部は、第一状態において把持部の長手方向に対する凹部又は凸部の長手方向の角度が90°±30°の範囲内となり、第二状態において把持部の長手方向に対する凹部又は凸部の長手方向の角度が90°±30°の範囲外となるように構成されていてもよい。
【0015】
凹部又は凸部外の領域において、複数の第二吐水孔の少なくとも一部を含む部分は、凹部又は凸部内の領域に比較して、第一面の外周側に大きな傾斜角で傾斜していてもよい。
【0016】
凹部又は凸部は凹部であってもよい。
【0017】
本開示の他の側面に係るシャワーヘッドシステムは、上記シャワーヘッドと、装着部の着脱用のトルクをトルク伝達部に付加する着脱工具と、を備える。
【0018】
本開示の更に他の側面に係る水栓装置は、上記シャワーヘッドと、シャワーヘッドに水を導く導水経路と、導水経路を開閉する水栓部と、を備える。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、大型の把持部を要さずに、散水部を容易に着脱することができるシャワーヘッド、シャワーヘッドシステム、及び水栓装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
〔水栓装置〕
本実施形態に係る水栓装置1は、キッチンのシンクに設置されるものである。
図1に示すように、水栓装置1は、シャワーヘッド20を含むシャワーヘッドシステム10と、導水経路40と、水栓部50とを備える。シャワーヘッド20は、キッチンのシンクに水を供給するための経路の端部に設けられ、シャワー水流を形成する。
【0023】
導水経路40は、シャワーヘッド20に水を導く。例えば導水経路40は、冷水管41と、温水管42と、混合ホース43とを有する。冷水管41は、冷水供給系統(例えば上水道)から冷水を導入する。温水管42は、温水供給系統(例えば給湯器)から温水を導入する。混合ホース43は、冷水管41により導入された冷水と、温水管42により導入された温水との混合水をシャワーヘッド20に導く。
【0024】
水栓部50は、導水経路40を開閉する。例えば水栓部50は、本体部51と、ハンドル52とを有する。本体部51は、混合水栓53を内蔵している。混合水栓53は、冷水管41及び温水管42と混合ホース43との間に介在する。ハンドル52は、混合水栓53に接続されている。混合水栓53は、ハンドル52の操作状態に応じて、冷水管41及び温水管42と混合ホース43との間の開閉と、冷水及び温水の混合比率の調節とを行う。
【0025】
〔シャワーヘッドシステム〕
続いて、シャワーヘッドシステム10の構成を詳細に説明する。
図2に示すように、シャワーヘッドシステム10は、シャワーヘッド20と、着脱工具30とを備える。シャワーヘッド20は、吐水用の開口を有するシャワー本体100と、当該吐水用の開口に設けられ、シャワー水流を形成する散水部200とを備える。
【0026】
(散水部)
図3に示すように、散水部200は、装着部210と、散水プレート220とを有する。
【0027】
装着部210は、第一軸線CL1まわりに回転することでシャワー本体100に装着される。例えば、装着部210は、第一軸線CL1を中心とする筒状の嵌合部211と、嵌合部211の外周に設けられた少なくとも一つの取付突起212とを有する。取付突起212は、第一軸線CL1まわりの回転により、シャワー本体100に引っ掛かる。取付突起212を引っ掛けるためのシャワー本体100側の構造については後述する。取付突起212の数に特に制限はない。例えば装着部210は、第一軸線CL1を挟んで互いに逆側に配置された二つの取付突起212を有する。
【0028】
散水プレート220は、第一軸線CL1に沿う方向において装着部210の一端部を塞ぐように設けられている。散水プレート220の一方の面は、第一軸線CL1に交差(例えば直交)してシャワーヘッドシステム10の外側に面する。以下、この面を「第一面230」という。散水プレート220の他方の面は、第一軸線CL1に交差(例えば直交)してシャワーヘッドシステム10の内側に面する。以下、この面を「第二面240」という。
【0029】
散水プレート220は、第一面230に点在する複数の吐水孔250を有する。第一面230に点在するとは、第一面230内に散らばるように配されていることを意味する。複数の吐水孔250のそれぞれは、散水プレート220を貫通して第一面230及び第二面240の両方に開口している。
【0030】
複数の吐水孔250は、散水プレート220の中心(第一軸線CL1の位置)に設けられたストレート吐水孔251と、ストレート吐水孔251を囲むように点在する複数のシャワー吐水孔252とを含む。例えば複数のシャワー吐水孔252は、第一軸線CL1を中心とする第一円周に沿って点在する第一グループのシャワー吐水孔252Aと、第一軸線CL1を中心として第一円周を囲む第二円周に沿って点在する第二グループのシャワー吐水孔252Bと、第一軸線CL1を中心として第二円周を囲む第三円周に沿って点在する第三グループのシャワー吐水孔252Cと、第一軸線CL1を中心として第三円周を囲む第四円周に沿って点在する第四グループのシャワー吐水孔252Dとを含む。第二円周と第三円周との間隔は、第一円周と第二円周との間隔、及び第三円周と第四円周との間隔よりも大きい。
【0031】
第一面230は、凹部231及びトルク伝達部232を含む。凹部231は、第一軸線CL1に交差(例えば直交)する方向に延び、第一軸線CL1について対称となるように形成されている。凹部231は、複数のシャワー吐水孔252のうち最外周に位置するシャワー吐水孔252Dよりも外周側まで延びている。このため、第一グループ〜第四グループの全グループにおいて、一部のシャワー吐水孔252が凹部231内の領域(以下、「内領域A1」という。)に位置し、残りのシャワー吐水孔252が凹部231外の領域(以下、「外領域A2」という。)に位置している。すなわち、シャワー吐水孔252は、内領域A1内に位置する複数のシャワー吐水孔252(以下、「第一吐水孔H1」という。)と、外領域A2内に点在する複数のシャワー吐水孔252(以下、「第二吐水孔H2」という。)とを含んでいる。
【0032】
複数の第一吐水孔H1は、凹部231の長手方向D2に点在している。また、複数の第一吐水孔H1は、内領域A1に二次元的に点在している。二次元的に点在するとは、互いに交差する二方向に散らばって配されていることを意味する。例えば、内領域A1において、シャワー吐水孔252A,252B,252C,252Dが長手方向D2に点在しており、複数のシャワー吐水孔252Aが長手方向D2に交差する方向に点在し、複数のシャワー吐水孔252Bが長手方向D2に交差する方向に点在し、複数のシャワー吐水孔252Cが長手方向D2に交差する方向に点在し、複数のシャワー吐水孔252Dが長手方向D2に交差する方向に点在している。
【0033】
トルク伝達部232は、凹部231の外縁に沿って形成され、装着部210の着脱用のトルクを伝達する。例えば、凹部231の外縁には、内領域A1及び外領域A2をつなぐ境界面が形成される。この境界面のうち、凹部231の長手方向D2に沿う二つの部分がトルク伝達部232として機能する。
【0034】
上述の通り、凹部又は凸部内の領域には第一吐水孔H1が設けられるので、吐水孔の配置の自由度を低下させることなく、凹部231の範囲を広げ易い。これを利用し、トルク伝達部232と第一軸線CL1との距離(最短距離)を1.5mm以上としてもよい。この場合、取り外すための操作の軽さと、取り外し易さとの両立を図りやすい。更に、上記距離を2mm以上としてもよく、4mm以上としてもよい。上記距離の拡大は、散水部200(シャワー本体100)の大きさ等によって制限される。これを考慮し、上記距離の上限値を20mm以下としてもよく、更に15mm以下としてもよく、10mm以下としてもよい。
【0035】
図4に示すように、内領域A1において複数の第一吐水孔H1の少なくとも一部を含む部分と、外領域A2において複数の第二吐水孔H2の少なくとも一部を含む部分とでは、第一面230の外周側(以下、単に「外周側」という。)への傾斜角が異なっている。例えば、内領域A1において、複数の第一吐水孔H1の少なくとも一部を含む部分は、外領域A2に比較して、外周側に大きな傾斜角で傾斜している。
【0036】
より具体的に、外領域A2は第一軸線CL1に直交した平面であり、外周側への外領域A2の傾斜角(外領域A2の法線NL2が第一軸線CL1に対して外周側に傾く角度)は0°である。複数の第二吐水孔H2のそれぞれは、外領域A2に直交している。すなわち、第二吐水孔H2の中心軸線は第一軸線CL1に平行である。
【0037】
内領域A1は水の吐出方向に凸となった曲面であり、その頂部は第一面230の中心(第一面230と第一軸線CL1との交点)に位置している。外周側への内領域A1の傾斜角(内領域A1の法線NL1が第一軸線CL1に対して外周側に傾く角度)は、第一面230の外周に近付くにつれて徐々に大きくなっている。なお、法線NL1は、上記曲面に外接する仮想平面の法線である。第一面230の中心に位置するストレート吐水孔251の中心軸線は、第一軸線CL1に一致している。複数の第一吐水孔H1のそれぞれは、内領域A1の傾斜に応じて傾いている。例えば、各第一吐水孔H1は、内領域A1に直交するように外周側に傾斜している。すなわち、各第一吐水孔H1の中心軸線は内領域A1の法線NL1に一致している。
【0038】
このように、外周側への内領域A1及び第一吐水孔H1の傾斜角と、外周側への外領域A2及び第二吐水孔H2の傾斜角とを相違させることにより、シャワー水流の広がりに指向性を持たせることができる。以下、シャワー水流の広がりが大きい方向を「シャワー水流の指向方向」という。
図4に例示したように、外周側への内領域A1及び第一吐水孔H1の傾斜角を、外周側への外領域A2及び第二吐水孔H2の傾斜角に比較して大きくする場合には、凹部231の長手方向D2がシャワー水流の指向方向となる。
【0039】
なお、内領域A1及び外領域A2の傾斜角を相違させることなく、第一吐水孔H1及び第二吐水孔H2の傾斜角を相違させるのみでも、シャワー水流の水流に指向性を持たせることは可能である。しかしながら、第一吐水孔H1が内領域A1に直交せず、法線NL1に対して傾く場合、第一吐水孔H1内の各部で吐水開始タイミングの差異が大きくなる。吐水開始タイミングとは、第一吐水孔H1の中心軸線に直交する仮想平面を同時に通過した水が第一面230を通過してシャワー本体100外に排出されるタイミングを意味する。例えば、第一吐水孔H1のうち、第一軸線CL1側に位置する部分の吐水タイミングは、第一軸線CL1の逆側に位置する部分の吐水タイミングに比較して早くなる。その影響で、第一吐水孔H1からの吐水形状が、第一軸線CL1を中心とする径方向に広がり、シャワー水流の形状が乱れるおそれがある(
図5の(b)参照)。第二吐水孔H2が外領域A2に直交せず、法線NL2に対して傾く場合も同様である。
【0040】
これに対し、第一吐水孔H1が内領域A1に直交した構成によれば、第一吐水孔H1内の各部で吐水開始タイミングの差異が小さくなるので、上述した吐水形状の広がりが抑制され、シャワー水流の形状の乱れが抑制される(
図5の(a)参照)。
【0041】
なお、
図4の構成は、外周側への内領域A1の傾斜角を、外周側への外領域A2の傾斜角に比較して大きくする構成の一例に過ぎず、内領域A1は必ずしも曲面でなくてよい。例えば内領域A1は円錐面等の錐面であってもよい。換言すると、外周側への内領域A1の傾斜角は一定であってもよい。
【0042】
また、外領域A2は必ずしも平面でなくてよい。例えば外領域A2は、外周側への傾斜角が内領域A1よりも小さいという条件を満たす限り、曲面であってもよいし、錐面であってもよい。
【0043】
(シャワー本体)
図6及び
図7に示すように、シャワー本体100は、ヘッド110と、把持部120と、水流切替部130とを有する。ヘッド110は、第二軸線CL2を中心とする開口111と、開口111に水を導く導水管路112とを有する。把持部120は、ヘッド110から水流の上流側に延びており、開口111に水を導く導水管路121を有する。例えば把持部120は、ヘッド110の外周から、第二軸線CL2に交差する方向に延びている。
【0044】
水流切替部130は、散水部200と共に回転して、複数の第一吐水孔H1から水を出す第一状態と、複数の第一吐水孔H1から水を出さない第二状態とを切り替える。水流切替部130は、第二軸線CL2まわりに回転自在となるように、ヘッド110の開口111内に取り付けられる。
【0045】
水流切替部130は、第二軸線CL2を中心とする開口131と、開口131の内面に設けられた装着部132と、外周側に突出したツマミ部133と、配水部134,135とを有する。開口131には、第一軸線CL1を第二軸線CL2に一致させた状態で散水部200が配置される。
【0046】
装着部132には散水部200の装着部210が装着される。装着部132は、少なくとも一つの取付溝140を含む。取付溝140は、導入部141と、抜け止め部142と、位置決め部143とを含む。導入部141は、第二軸線CL2に沿って延び、シャワー本体100の外側に開放されている。抜け止め部142は、シャワー本体100の内側において、開口131の周方向に延びており、その一端部は導入部141に接続されている。
【0047】
この構造によれば、取付突起212と導入部141との位置を合わせ、散水部200をシャワー本体100の内側に押し込んだ後、散水部200を第一軸線CL1まわり(第二軸線CL2まわり)に回転させることで、取付突起212を抜け止め部142内に入れることが可能である。抜け止め部142内に取付突起212が入ると、取付突起212が抜け止め部142の内面に引っ掛かり、第二軸線CL2に沿う方向における散水部200の移動が規制されるので、水流切替部130からの散水部200の脱落が防止される。このように、散水部200の装着部210は、第一軸線CL1まわりに回転することで水流切替部130に装着される。
【0048】
位置決め部143は、把持部120の長手方向D1に対する凹部231の長手方向D2の角度を定めるように装着部210の回転を規制する。後述するように、位置決め部143は、長手方向D1に対する長手方向D2の角度を90°±30°の範囲内に定めるように装着部210の回転を規制する。位置決め部143は、例えば抜け止め部142の他端部(導入部141の逆側の端部)により構成されている。当該他端部に取付突起212が接すると、水流切替部130に対する散水部200の回転が規制され、把持部120の長手方向D1に対する上記凹部231の長手方向D2の角度が定まる。
【0049】
なお、以上に示した散水部200の装着構造はあくまで一例である。散水部200の装着構造は、散水部200の装着部210が第一軸線CL1まわりの回転によりシャワー本体100に装着される限り、どのように構成されていてもよい。例えば、装着部210側に取付溝140が形成され、水流切替部130側に取付突起212が形成されていてもよい。また、取付突起212及び取付溝140に代えて、嵌合部211の外周に雄ねじが形成され、開口131の内周面に雌ねじが形成されていてもよい。
【0050】
ツマミ部133は、外周側(第二軸線CL2の逆側)に突出しており、水流切替部130を回転させるためのツマミとして用いられる。
【0051】
配水部134は、複数の第一吐水孔H1を含む複数の吐水孔に接続されている。例えば配水部134は、複数の第一吐水孔H1及び複数の第二吐水孔H2に連通している。配水部135は、第一吐水孔H1を含まない少なくとも一つの吐水孔に接続されている。例えば配水部135は、ストレート吐水孔251に連通している。
【0052】
図7に示すように、配水部134は、上記第一状態においては導水管路112に接続され(
図7の(b)参照)、上記第二状態においては導水管路112から遮断される(
図7の(a)参照)。配水部135は、上記第一状態においては導水管路112から遮断され、上記第二状態においては導水管路112に接続される。
【0053】
水流切替部130は、第一状態において凹部231の長手方向D2と把持部120の長手方向D1とのなす角度が90°±30°の範囲内となり、第二状態において長手方向D2と長手方向D1とのなす角度が90°±30°の範囲外となるように構成されている。例えば位置決め部143は、配水部134が導水管路112に接続され、配水部135が導水管路112から遮断された状態において、長手方向D1に対する長手方向D2の角度を90°±30°の範囲内に規制し、配水部135が導水管路112に接続され、配水部134が導水管路112から遮断された状態において、長手方向D1に対する長手方向D2の角度を90°±30°の範囲外に規制する位置に設けられている。
【0054】
上述したように、外周側への内領域A1及び第一吐水孔H1の傾斜角を、外周側への外領域A2及び第二吐水孔H2の傾斜角に比較して大きくする場合には、凹部231の長手方向D2がシャワー水流の指向方向となる。このように凹部231の長手方向D2がシャワー水流の指向方向となる構成と、第一状態において凹部231の長手方向D2と把持部120の長手方向D1とのなす角度が90°±30°の範囲内となる構成とを併せて採用することで、シャワー水流の指向方向と把持部120の長手方向D1とのなす角度を直角に近い状態に保つことができる。このため、横長のシンクSKの短辺方向に把持部120が沿う構成において、シャワー水流の指向方向をシンクSKの長辺方向に合わせることができる(
図8参照)。これにより、シンクSKの長辺方向への広がりを有効活用して当該長辺方向にシャワー水流を広げ、使い勝手を向上させることができる。
【0055】
図2に戻り、着脱工具30は、シャワーヘッド20とは別体となっており、装着部210の着脱用のトルクをトルク伝達部232に付加する。より具体的に、着脱工具30は、先端部31及び把持部32を有する。
【0056】
先端部31は、一方向に伸びた断面形状を有する。以下、当該一方向を「長手方向D3」という。
図9に示すように、先端部31は、長手方向D3を凹部231の長手方向D2に沿わせた状態で凹部231内に嵌め込むことが可能である。
【0057】
把持部32は、ユーザが把持するための部分であり、先端部31が凹部231内に嵌まり込んだ状態で凹部231外に位置する。
【0058】
トルク伝達部33は、着脱用のトルクを散水部200のトルク伝達部232に伝達する。例えば、先端部31の外周面のうち、長手方向D3に沿う部分がトルク伝達部33として機能する。
【0059】
先端部31が凹部231内に嵌まり込んだ状態で、第一軸線CL1まわりのトルクを把持部32に付加すると、トルク伝達部33がトルク伝達部232に接し、着脱用のトルクが散水部200に伝達される。
【0060】
〔散水部の変形例〕
以上に例示したように、第一面230が、第一軸線CL1に交差する方向に延びるように形成された凹部又は凸部と、当該凹部又は凸部の外縁に沿って形成され、装着部210の着脱用のトルクを伝達するトルク伝達部とを含み、複数の吐水孔が、当該凹部又は凸部内の領域に点在する複数の第一吐水孔と、当該凹部又は凸部外の領域に点在する複数の第二吐水孔とを含む限り、散水部200はどのように構成されていてもよい。
【0061】
例えば、長手方向D2における凹部231の両端部は、必ずしも最外周に位置するシャワー吐水孔252Dよりも外周側まで延びていなくてよい。
図10の(a)は、長手方向D2における凹部231の両端部が、シャワー吐水孔252B,252Cの間に位置する場合を例示している。
【0062】
図10の(b)に示すように、長手方向D2における凹部231の両端部は、散水プレート220の外周側に開放されていてもよい。
【0063】
凹部231は、長手方向D2において複数の部分に分かれていてもよい。
図10の(c)は、凹部231が、ストレート吐水孔251を挟んで二つの部分に分かれている場合を例示している。
【0064】
図10の(d)に示すように、凹部231は、第一面230の外周側に向かうにつれて広がるように形成されていてもよいし、これとは逆に、第一面230の外周側に向かうにつれて狭まるように形成されていてもよい。
【0065】
図10の(e)に示すように、凹部231は、第一軸線CL1から離れた位置に設けられていてもよい。すなわち、第一軸線CL1と凹部231との交差は、互いにねじれの位置にある関係(すなわち立体交差)を含む。この場合に、第一面230は、互いに平行な複数の凹部231C,231Dを有していてもよい。
【0066】
図10の(f)に示すように、第一面230は、互いに交差する複数の凹部231(例えば十字状に交差する二つの凹部231E,231F)を有していてもよい。
【0067】
外領域A2において複数の第二吐水孔H2の少なくとも一部を含む部分は、内領域A1に比較して、第一面230の外周側に大きな傾斜角で傾斜していてもよい。例えば、
図4の例とは逆に、外周側への内領域A1及び第一吐水孔H1の傾斜角を、外周側への外領域A2及び第二吐水孔H2の傾斜角に比較して小さくしてもよい(
図11参照)。
【0068】
図12に示すように、第一面230は、凹部231に代えて、第一軸線CL1に交差する方向に延びるように形成された凸部261を含んでいてもよく、トルク伝達部232は凸部261の外縁に沿って形成されていてもよい。
【0069】
第一面230が凹部231に代えて凸部261を含む構成においても、内領域A1(凸部261内の領域)において複数の第一吐水孔H1の少なくとも一部を含む部分と、外領域A2(凸部261外の領域)において複数の第二吐水孔H2の少なくとも一部を含む部分とで、外周側への傾斜角が異なっていてもよい。例えば、
図13の(a)に示すように、内領域A1において、複数の第一吐水孔H1の少なくとも一部を含む部分は、外領域A2に比較して、外周側に大きな傾斜角で傾斜していてもよい。
図13の(b)に示すように、外領域A2において複数の第二吐水孔H2の少なくとも一部を含む部分は、内領域A1に比較して、第一面230の外周側に大きな傾斜角で傾斜していてもよい。
【0070】
第一面230は、凹部231及び凸部261の両方を含んでいてもよい。一例として、
図14は、第一面230が、第一軸線CL1に沿って延びる凸部261と、凸部261の両端部(長手方向D2における両端部)に連なる二つの凹部231とを有する構成を例示している。
【0071】
〔本実施形態の効果〕
以上に説明したように、シャワーヘッド20は、吐水用の開口111,131を有するシャワー本体100と、吐水用の開口111,131に設けられ、シャワー水流を形成する散水部200と、を備える。散水部200は、第一軸線CL1まわりに回転することでシャワー本体100に装着される装着部210と、第一軸線CL1に交差してシャワー本体100の外側に面する第一面230と、第一面230に点在する複数の吐水孔250と、を有する。第一面230は、第一軸線CL1に交差する方向に延びるように形成された凹部231又は凸部261と、凹部231又は凸部261の外縁に沿って形成され、装着部210の着脱用のトルクを伝達するトルク伝達部232とを含む。複数の吐水孔250は、内領域A1に点在する複数の第一吐水孔H1と、外領域A2に点在する複数の第二吐水孔H2とを含む。
【0072】
シャワーヘッド20によれば、第一面230に形成されたトルク伝達部232を利用して、着脱工具30を介したトルク伝達が可能である。このため、装着部210の着脱のために、散水部200に大型の把持部を設ける必要がない。また、内領域A1及び外領域A2の両方に複数の吐水孔250が形成される構造の採用により、吐水孔250の配置の自由度を低下させることなく、内領域A1及び外領域A2の広さのバランスを適正化し得る。これにより、トルク伝達部232に着脱工具30を配置する際の作業性が向上する。更に、内領域A1及び外領域A2の広さのバランスを適正化することで、トルク伝達部232の強度も向上するので、着脱に際してのトルク伝達部232の破損が抑制される。従って、大型の把持部を要さずに、散水部200を容易に着脱することができる。
【0073】
凹部231又は凸部261は、第一軸線CL1について対称となるように形成されていてもよい。この場合、第一軸線CL1まわりのトルクをより発生させ易くなる。従って、散水部200を更に容易に着脱することができる。
【0074】
複数の第一吐水孔H1は、凹部231又は凸部261の長手方向D2に点在していてもよい。この場合、内領域A1をその長手方向D2において有効活用することで、吐水孔250の配置の自由度を高めることができる。
【0075】
複数の第一吐水孔H1は、凹部231又は凸部261内の領域に二次元的に点在していてもよい。この場合、吐水孔250の配置の自由度を更に高めることができる。
【0076】
内領域A1において複数の第一吐水孔H1の少なくとも一部を含む部分と、外領域A2において複数の第二吐水孔H2の少なくとも一部を含む部分とで、第一面230の外周側への傾斜角が異なっていてもよい。この場合、内領域A1と外領域A2との不連続性を利用して、第一吐水孔H1からのシャワー水流の広がり角度(第一面230の外周側への広がり角度)と、第二吐水孔H2からのシャワー水流の広がり角度(第一面230の外周側への広がり角度)とを相違させることで、シャワー水流の広がりに指向性を持たせることができる。
【0077】
シャワー本体100は、水流の上流側に延びた把持部120と、把持部120の長手方向D1に対する凹部231又は凸部261の長手方向D2の角度を定めるように装着部210の回転を規制する位置決め部143を有してもよい。この場合、シャワー水流の広がりが大きい方向(以下、「シャワー水流の指向方向」という。)と、把持部120とのなす角が安定するので、使い勝手が向上する。
【0078】
内領域A1において、複数の第一吐水孔H1の少なくとも一部を含む部分は、外領域A2に比較して、第一面230の外周側に大きな傾斜角で傾斜していてもよい。この場合、凹部231又は凸部261の長手方向におけるシャワー水流の広がりを大きくすることができる。
【0079】
シャワー本体100は、水流の上流側に延びた把持部120と、把持部120の長手方向D1に対する凹部231又は凸部261の長手方向の角度を90°±30°の範囲内に定めるように装着部210の回転を規制する位置決め部143を有してもよい。この場合、シャワー水流の指向方向と把持部120の長手方向D1とのなす角度を直角に近い状態に保つことができる。
【0080】
シャワー本体100は、複数の第一吐水孔H1から水を出す第一状態と、複数の第一吐水孔H1から水を出さない第二状態とを、散水部200と共に回転して切り替える水流切替部130を更に有し、水流切替部130は、第一状態において把持部120の長手方向D1に対する凹部231又は凸部261の長手方向D2の角度が90°±30°の範囲内となり、第二状態において把持部120の長手方向D2に対する凹部231又は凸部261の長手方向D2の角度が90°±30°の範囲外となるように構成されていてもよい。この場合、第一吐水孔H1から水を出す際において、シャワー水流の指向方向と把持部120の長手方向とのなす角度を直角に近い状態に保つことができる。
【0081】
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、
図15に示すように、同心円状に並ぶ第一散水部200A及び第二散水部200Bを有するシャワーヘッド20Aにおいて、第一散水部200A及び第二散水部200Bのいずれか一方(例えば内側の第一散水部200A)に上述した散水部200の構造を適用してもよい。この場合、装着部210を装着するための構成は、第二散水部200Bの開口の内周面に構成可能である。また、上述した構成の適用対象は、キッチン用の水栓装置1に限られない。例えば、
図16に示すように、浴室用のシャワーヘッド20Bに上述した散水部200の構造を適用してもよい。