(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明のスペーサを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下では、本発明のスペーサを正中縦割式拡大椎弓形成術に用いられる椎弓スペーサに適用した場合を一例に説明する。
【0043】
<第1実施形態>
図1は、本発明のスペーサの第1実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図2〜
図5は、それぞれ、正中縦割式拡大椎弓形成術について順を追って説明するための図、
図6は、
図1に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において頭側から拡大した図である。
【0044】
<<正中縦割式拡大椎弓形成術>>
まず、本発明のスペーサの第1実施形態を説明するのに先立って、
図2〜
図5を参照して、正中縦割式拡大椎弓形成術について説明する。なお、
図2〜
図5中の上側が背側、下側が腹側、である。
【0045】
図2に示すように、椎骨100は、椎体110と、椎体110の後方(
図2中の上側)に延び、脊柱管(椎孔)140を形成する椎弓120と、椎弓120の中央部から後方に突出する棘突起130とを有している。
【0046】
[1] まず、
図2に示すように、椎骨100における棘突起130を、椎弓120から切断線131において切離(切断)する。
【0047】
[2] 次に、
図3に示すように、椎弓120の中央部(正中部)を、例えばエアドリル等を用いて切断する。
【0048】
また、正中面200を境にして椎弓120の根元部の外側に、例えばエアドリル等を用いて溝121a、121bを形成する。
【0049】
この溝121a、121bの深さは、外板のみ削り、内板を削らない程度とする。この溝121a、121bを形成した部位は、ヒンジ部(蝶番)122a、122bとなる。
【0050】
[3] 次に、
図4に示すように、ヒンジ部122a、122bを中心に、椎弓120を回動させ、椎弓120の切断した部分を広げる。これにより、切断端部(骨)120a、120b同士の間に間隙150が形成される。
【0051】
なお、必要に応じて、椎弓120の間隙150に臨む切断端部120a、120bを整形する。
【0052】
[4] 次に、切断端部120a、120bに貫通孔123a、123bを形成する。その後、
図5に示すように、間隙150に、本発明のスペーサ1が備える本体部2を挿入する。これにより、患者の棘突起130と、スペーサ1(本体部2)とで、拡大された椎弓160が形成される。
【0053】
この操作を行う途中または終了後、椎弓120の貫通孔123a、123bおよびスペーサ1の貫通孔S1に、スペーサ1が備えるバンド部30を挿通する。この貫通孔123a、123bおよび貫通孔S1に対するバンド部30の挿通により、貫通孔S1に連通して設けられた結束部35にもバンド部30が挿通される。この挿通の際に、バンド部30が結束部35により係止され、その結果、スペーサ1が間隙150内に固定される。これにより、患者の椎弓120と、スペーサ1とで、拡大された椎弓160が形成される。
【0054】
このような、本体部2を、間隙150に挿入した状態で、バンド部30を結束部35に挿通すると言う単純な作業で、バンド部30を結束部35により係止することができ、これにより、スペーサ1を間隙150内に容易に固定することができる。
【0055】
また、この固定の際に、後に詳述するように、スクリュー等によりスペーサ1(本体部2)に、穴等を形成する必要がないため、スペーサ1に亀裂・割れ等が生じるのを確実に防止することができる。
【0056】
なお、前記工程[1]において切離された棘突起130を、スペーサ1の背側の第2の面12の中央(正中)に戻し、スペーサ1に糸等により固定してもよい。
【0057】
また、棘突起130を椎弓120から切離することなく、前記工程[2]において、棘突起130ごと正中面200に沿って切断してもよい。
【0058】
<<スペーサ>>
次に、本発明のスペーサの第1実施形態について、
図1および
図5を参照して説明する。
【0059】
なお、以下の説明では、特に断らない限り、スペーサ1を患者の施術部位(間隙150)に挿入(装着)した状態を基本として方向を特定する。すなわち、患者の腹側(脊柱管140側)を「前」、背側(脊柱管140と反対側)を「後」といい、患者の頭側を「上」、患者の脚側を「下」という。
【0060】
図1および
図5に示すように、スペーサ1は、間隙(欠損部)150に設置(挿入)される本体部2(ブロック体)と、この本体部2に固定されたバンド部30と、バンド部30が挿通される結束部35(係止部)とを有している。
【0061】
本体部2は、間隙150に挿入され、拡大された椎弓160を形成するためのものである。
【0062】
本体部2(スペーサ本体)は、第1の面11と、第2の面12と、第3の面13と、第4の面14とを有し、
図1(b)に示す平面視で、これらで囲まれて形成された台形状をなす形状を有している。
【0063】
第1の面11、第2の面12、第3の面13および第4の面14は、ともに、ほぼ平面(平坦面)で構成されている。なお、第1の面11は、湾曲凹面で構成されていてもよい。これにより、脊柱管140をより大きく(広く)拡大することができるため、脊髄神経の圧迫を確実に防止することができる。
【0064】
第1の面11は、第2の面12より短く形成されている。また、第3の面13は、第4の面14とほぼ同様の長さに形成されている。さらに、第3の面13および第4の面14は、ともに、第1の面11と鈍角をなし、第2の面12と鋭角をなすように形成されている。これにより、本体部2は、上記の通り、
図1(b)に示す平面視で、台形状をなす形状とされる。
【0065】
この本体部2は、
図5に示すように、間隙150に挿入された状態で、正中面200に対して、ほぼ線対称な形状をなしている。また、第1の面11は、この状態で、拡大された椎弓160の内側(脊柱管140;腹側)に臨む面(前面)を構成し、第2の面12は、第1の面11に対向する位置で、拡大された椎弓160の外側(背側)に臨む面(後面)を構成する。
【0066】
また、
図5に示すように、椎弓120が切断された切断端部120aの側面は、第3の面13に当接し、切断端部120bの側面は、第4の面14に当接する。すなわち、第3の面13および第4の面14は、それぞれ、切断端部120aおよび切断端部120bの側面に当接する一対の当接面を構成する。
【0067】
また本体部2は、第1の面11と、第2の面12と、第3の面13と、第4の面14とで囲まれた領域を、その上側(頭側)および下側(脚側)で封止する、第5の面15と、第6の面16とを有しており、
図5に示すように、間隙150に挿入された状態で、第5の面15は、頭側に位置する上面を構成し、第6の面16は、脚側に位置する下面を構成する。
【0068】
このような本体部2において、第1の面11の長さ(
図1中のL
1)、第2の面12の長さ(
図1中のL
2)および第1の面11と第2の面12との距離(
図1中のL
3)、各面の厚さ等の各寸法は、頸椎、胸椎、腰椎のような椎体の種類や、症例に応じて適宜決定されるが、概ね、以下に示すような範囲内に設定される。
【0069】
すなわち、第1の面11の長さ(
図1中のL
1)は、好ましくは6mm以上25mm以下程度、より好ましくは8mm以上22mm以下程度に設定される。
【0070】
また、第2の面12の長さ(
図1中のL
2)は、好ましくは10mm以上25mm以下程度、より好ましくは16mm以上21mm以下程度に設定される。
【0071】
さらに、第1の面11と第2の面12との(最大)距離(
図1中のL
3)は、好ましくは6mm以上15mm以下程度、より好ましくは9mm以上12mm以下程度に設定される。
【0072】
本体部2における各部の寸法を上述した範囲内に設定することにより、間隙150に本体部2が挿入された際に、拡大された椎弓160を適切な大きさを備えるものとすることができるとともに、本体部2に優れた機械的強度をより確実に付与することができる。
【0073】
また、本体部2は、その全体に亘って、角部が丸みを帯びた形状をなしている(R付けがなされている)ことが好ましい。かかる構成とすることにより、スペーサ1(本体部2)を間隙150に挿入する際に、周辺組織を傷付けるのを防止することができるという利点が得られる。
【0074】
なお、本実施形態では、第1の面11、第2の面12、第5の面15および第6の面16は、それぞれ、ほぼ平面になっているが、これに限定されず、平面になっておらず、湾曲面で構成されていてもよい。
【0075】
このような本体部2は、特に限定されないが、金属材料、高分子材料またはセラミックス材料を主材料として構成されたものが好ましく用いられ、中でも、セラミックス材料を主材料として構成されるものがより好ましい。これらの中でも、セラミックス材料は、特に、安定かつ無機質な材料のため、有機物の溶出という生体への負荷が少ない。
【0076】
セラミックス材料としては、各種のものが挙げられるが、特に、アルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム系化合物等のバイオセラミックスが好ましい。なかでもリン酸カルシウム系化合物は、優れた生体親和性を備えているため、本体部2の構成材料として特に好ましい。
【0077】
リン酸カルシウム系化合物としては、例えば、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト類、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのリン酸カルシウム系化合物のなかでもCa/P比が1.0〜2.0のものが好ましく用いられる。
【0078】
このようなリン酸カルシウム系化合物のうち、ハイドロキシアパタイトが特に好ましい。ハイドロキシアパタイトは、骨の無機質主成分と同様の構造であるため、優れた生体適合性を有している。また、本体部2自体と切断端部120a、120bとの癒合を期待することもできる。
【0079】
また、本体部2は、緻密体であっても、多孔質体であってもよいが、多孔質体であるのが好ましい。本体部2を多孔質体で構成することにより、本体部2内への骨芽細胞の侵入を可能とし、本体部2内において骨新生を行うことができ、特に本体部2を、ハイドロキシアパタイトを主材料として構成する場合、本体部2自体と切断端部120a、120bとの確実な癒合を期待することができる。
【0080】
また、多孔質体の気孔率は、0〜90%程度であるのが好ましく、15〜60%程度であるのがより好ましい。これにより、本体部2の機械的強度が低下するのを防止しつつ、本体部2内への骨芽細胞のより円滑な侵入を可能とし、本体部2内における骨新生が促進することとなる。その結果、切断端部120a、120bと第3の面13および第4の面14との間における骨癒合をより確実かつ早期に生じさせることができる。
【0081】
なお、金属材料としては、各種のものが挙げられるが、特に、チタンまたはチタン合金であるのが好ましい。チタンまたはチタン合金は、金属材料の中では、生体適合性が高く、また、優れた強度を有することから本体部2の構成材料として好ましく用いられる。なお、チタン合金としては、特に限定されないが、例えば、Ti−6Al−4Vや、Ti−29Nb−13Ta−4.6ZrのようなTiを主成分とし、Al、Sn、Cr、Zr、Mo、Ni、Pd、Ta、Nb、V、Pt等が添加されたものが挙げられる。
【0082】
また、高分子材料としては、各種のものが挙げられるが、中でも、生体適合性が高いものが好ましく用いられ、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0083】
バンド部30および結束部35は、共に、本体部2に固定され、この状態で、バンド部30を結束部35に挿通することで係止させて、本体部2を間隙150に固定するために用いられるものである。
【0084】
バンド部30は、可撓性を有する線状体であり、本実施形態では、一対(2つ)のバンド部30のうち、一方が第2の面12の第3の面13側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられ、他方が第2の面12の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0085】
また、このバンド部30は、本実施形態では、帯状をなしており、その一方の面、背側の面に、複数の係合溝31を備え、後述する、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37に係合することで、結束部35により固定(係止)されるよう構成されている。
【0086】
バンド部30の本体部2から突出する長さは、間隙150の大きさ、さらには椎弓120の大きさに応じて設定され、特に限定されないが、好ましくは1mm以上100mm以下程度に設定され、より好ましくは5mm以上40mm以下程度に設定される。これにより、バンド部30を結束部35に挿通させて、間隙150に本体部2を確実に固定させることができる。
【0087】
また、バンド部30の厚さは、0.1mm以上2.0mm以下程度であるのが好ましく、0.3mm以上1.2mm以下程度であるのがより好ましい。これにより、間隙150内に固定した本体部2に応力が付与されたとしても、バンド部30が切断されることなく、本体部2を間隙150内に強固に固定することができ、バンド部30を変形させても本体部2に負荷が掛からない。
【0088】
結束部35は、バンド部30が挿通される挿通孔36と、この挿通孔36に設けられ、バンド部30が備える係合溝31に係合する係止爪37とを備える。この係止爪37は、バンド部30を挿通方向への移動は許容し、挿通方向と反対方向へは移動を制限する。本実施形態では、一対(2つ)の結束部35のうち、一方が第3の面13の中央部に第3の面13と平坦面を構成するように埋設され、他方が第4の面14の中央部に第4の面14と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0089】
なお、第3の面13および第4の面14に埋設される結束部35は、それぞれ、第3の面13および第4の面14において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた貫通孔S1に連通している。そして、これら貫通孔S1は、その反対側の端部が、それぞれ、第2の面12において開口する。すなわち、本体部2は、結束部35を介して第3の面13と第2の面12とを連通する貫通孔S1、および、結束部35を介して第4の面14と第2の面12とを連通する貫通孔S1を備えている。
【0090】
これら一対の結束部35のうち第3の面13に設けられた一方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第2の面12の第3の面13側に設けられた一方のバンド部30を、貫通孔123aに挿通させた状態で挿通させる。そして、貫通孔S1を介して、バンド部30の先端を第2の面12から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定される。
【0091】
また、一対の結束部35のうち第4の面14に設けられた他方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第2の面12の第4の面14側に設けられた他方のバンド部30を、貫通孔123bに挿通させた状態で挿通させる。そして、貫通孔S1を介して、バンド部30の先端を第2の面12から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。なお、余分なバンド部30の各先端は、鋏などで切り取ってもよい。
【0092】
以上のようにして、一対のバンド部30を、貫通孔123a、123bに挿通させた状態で、一対の結束部35により固定(係止)することで、本体部2が間隙150内に強固に固定される。
【0093】
すなわち、結束部35は、バンド部30を挿通させることで、間隙150に本体部2を固定するための固定部として機能する。
【0094】
また、本体部2が備える貫通孔S1は、結束部35に挿通されたバンド部30を、第2の面12側に案内して、第2の面12から突出させるガイド孔として機能する。
【0095】
以上のように、スペーサ1では、上記のような構成のバンド部30および結束部35を備える構成となっており、このバンド部30を結束部35に挿通することで、間隙150に本体部2(スペーサ1)が固定される。
【0096】
したがって、本体部2にネジ等で穴を形成することなく、本体部2を間隙150に固定することができるため、本体部2に亀裂・割れ等が生じるのを確実に防止することができる。また、バンド部30を結束部35に挿通するという単純な作業で、本体部2(スペーサ1)を間隙150内に容易に固定することができる。
【0097】
このようなバンド部30および結束部35は、特に限定されないが、金属材料または高分子材料を主材料として構成されたものが好ましい。金属材料と高分子材料は、優れた強度と弾性を有しているため、本体部2をより確実に間隙150内に固定することができ、特に、バンド部30を変形させても本体部2に負荷が掛からない。
【0098】
金属材料としては、各種のものが挙げられるが、特に、チタンまたはチタン合金であるのが好ましい。チタンまたはチタン合金は、生体適合性が高く、また、優れた強度を有することからバンド部30および結束部35の構成材料として好ましく用いられる。なお、チタン合金としては、特に限定されないが、例えば、Ti−6Al−4Vや、Ti−29Nb−13Ta−4.6ZrのようなTiを主成分とし、Al、Sn、Cr、Zr、Mo、Ni、Pd、Ta、Nb、V、Pt等が添加されたものが挙げられる。
【0099】
また、高分子材料としては、各種のものが挙げられるが、特にポリエーテルエーテルケトンが好ましい。この他にもポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレートなど臨床で使用されているものが挙げられる。
【0100】
なお、バンド部30と結束部35とは、上述したような構成材料のうち、同一または同種の材料で構成してもよいし、異なる材料で構成してもよい。
【0101】
なお、本明細書中において、上述した「間隙」とは、本実施形態のように椎弓拡幅のために形成される空間の他、例えば、腸骨などの自家骨採取によって形成される空間や、事故や病気で骨を失った空間等を含むこととする。
【0102】
また、本実施形態において、一対のバンド部30は、
図1に示すように、第2の面12の第3の面13側の端部および第4の面14側の端部から、それぞれ、第2の面12に沿って突出するように形成されているが、この場合に限定されず、それぞれ、第3の面13および第4の面14に沿って突出するように形成されていてもよい。
【0103】
<第2実施形態>
次に、本発明のスペーサの第2実施形態について説明する。
【0104】
図7は、本発明のスペーサの第2実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図8は、
図7に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において頭側から拡大した図である。
【0105】
以下、第2実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0106】
図7に示すスペーサ1は、本体部2が備える結束部35および貫通孔S1が形成される位置が異なる以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0107】
すなわち、第2実施形態のスペーサ1において、一対(2つ)の結束部35のうち、一方は、第2の面12における第3の面13側に、第2の面12と平坦面を構成するように埋設され、他方は、第2の面12における第4の面14側に、第2の面12と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0108】
また、第2の面12に埋設される2つの結束部35は、それぞれ、第2の面12において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた貫通孔S1に連通している。そして、これら貫通孔S1は、その反対側の端部が、それぞれ、第3の面13および第4の面14において開口する。
【0109】
これら一対の結束部35のうち第2の面12の第3の面13側に設けられた一方の結束部35の挿通孔36に、
図8に示すように、一対のバンド部30のうち第2の面12の第3の面13側に設けられた一方のバンド部30を、貫通孔123aおよび貫通孔S1に挿通させた状態で挿通させる。そして、バンド部30の先端を第2の面12から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定される。
【0110】
また、一対の結束部35のうち第2の面12の第4の面14側に設けられた他方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第2の面12の第4の面14側に設けられた他方のバンド部30を、貫通孔123bおよび貫通孔S1に挿通させた状態で挿通させる。そして、バンド部30の先端を第2の面12から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0111】
以上のようにして、一対のバンド部30を、貫通孔123a、123bに挿通させた状態で、一対の結束部35により固定(係止)することで、本体部2が間隙150内に強固に固定される。
【0112】
このような第2実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0113】
<第3実施形態>
次に、本発明のスペーサの第3実施形態について説明する。
【0114】
図9は、本発明のスペーサの第3実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図10は、
図9に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において頭側から拡大した図である。
【0115】
以下、第3実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0116】
図9に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30が形成される数および位置、さらに、結束部35および貫通孔S1が形成される数が異なる以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0117】
すなわち、第3実施形態のスペーサ1において、
図9に示すように、1つのバンド部30は、第4の面14(他方の当接面)の中央部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0118】
また、1つの結束部35は、第3の面13(一方の当接面)の中央部に第3の面13と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0119】
さらに、第3の面13に埋設される結束部35は、第3の面13において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた貫通孔S1に連通している。そして、この貫通孔S1は、その反対側の端部が、第2の面12において開口する。
【0120】
第4の面14に設けられたバンド部30を、
図10に示すように、貫通孔123bに挿通させ、間隙150の背側を巻き回した後に、さらに貫通孔123aに挿通させた状態で、第3の面13に設けられた結束部35の挿通孔36に挿通させる。そして、貫通孔S1を介して、バンド部30の先端を第2の面12から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合する。その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定され、さらに、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0121】
以上のようにして、1つのバンド部30を、貫通孔123a、123bに挿通させた状態で、1つの結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2が間隙150内に固定される。そのため、1つのバンド部30と1つの結束部35により、より容易に本体部2を間隙150内に固定することができる。
【0122】
このような第3実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0123】
<第4実施形態>
次に、本発明のスペーサの第4実施形態について説明する。
【0124】
図11は、本発明のスペーサの第4実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図12は、
図11に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において頭側から拡大した図である。
【0125】
以下、第4実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0126】
図11に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30が形成される数および位置、さらに、結束部35および貫通孔S1が形成される数が異なる以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0127】
すなわち、第4実施形態のスペーサ1において、
図11に示すように、1つのバンド部30は、第4の面14(他方の当接面)の中央部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0128】
また、1つの結束部35は、第2の面12における第3の面13(一方の当接面)側に、第2の面12と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0129】
さらに、第2の面12に埋設される結束部35は、第2の面12において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた貫通孔S1に連通している。そして、この貫通孔S1は、その反対側の端部が、第3の面13において開口する。
【0130】
第4の面14に設けられたバンド部30を、貫通孔123bに挿通させ、間隙150の背側を巻き回した後に、さらに貫通孔123aおよび貫通孔S1に挿通させた状態で、第2の面12に設けられた結束部35の挿通孔36に挿通させる。そして、バンド部30の先端を第2の面12から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合する。その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定され、さらに、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0131】
以上のようにして、1つのバンド部30を、貫通孔123a、123bに挿通させた状態で、1つの結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2が間隙150内に固定される。そのため、1つのバンド部30と1つの結束部35により、より容易に本体部2を間隙150内に固定することができる。
【0132】
このような第4実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0133】
<第5実施形態>
次に、本発明のスペーサの第5実施形態について説明する。
【0134】
図13は、本発明のスペーサの第5実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図14は、
図13に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において背側から拡大した図である。
【0135】
以下、第5実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0136】
図13に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30および結束部35が形成される位置が異なり、さらに、貫通孔S1の形成が省略されること以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0137】
すなわち、第5実施形態のスペーサ1において、
図13に示すように、一対(2つ)のバンド部30のうち、一方が第5の面15の第3の面13側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられ、他方が第5の面15の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0138】
また、一対(2つ)の結束部35のうち、一方が第6の面16の第3の面13側に第6の面16から突出するように設けられ、他方が第6の面16の第4の面14側に第6の面16から突出するように設けられており、これにより、2つの結束部35が本体部2に固定されている。
【0139】
この際、第6の面16に突出した状態で固定される結束部35は、第6の面16の長手方向に沿った方向(第6の面16の第3の面13および第4の面14と接する方向)において、挿通孔36が開口するように配設されている。
【0140】
なお、本実施形態では、上述のように、本体部2における貫通孔S1の形成は省略される。
【0141】
これら一対の結束部35のうち第6の面16の第3の面13側に設けられた一方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第5の面15の第3の面13側に設けられた一方のバンド部30を、
図14に示すように、椎弓120の切断端部120aを巻き回した状態で挿通・突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定される。
【0142】
また、一対の結束部35のうち第6の面16の第4の面14側に設けられた他方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第5の面15の第4の面14側に設けられた他方のバンド部30を、椎弓120の切断端部120bを巻き回した状態で挿通・突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0143】
以上のようにして、一対のバンド部30を、切断端部120a、120bに巻き回した状態で、一対の結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2を間隙150内に固定することができる。すなわち、切断端部120a、120bへの貫通孔123a、123bの形成を省略したとしても、本体部2に形成されたバンド部30と結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができる。そのため、貫通孔123a、123bを形成するための手間が省かれるとともに、切断端部120a、120bの強度の向上が図られる。
【0144】
なお、本実施形態において、一対のバンド部30は、
図13に示すように、第5の面15の第3の面13側の端部および第4の面14側の端部から、それぞれ、第5の面15に沿って突出するように形成されているが、この場合に限定されず、それぞれ、第3の面13および第4の面14に沿って突出するように形成されていてもよい。
【0145】
このような第5実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0146】
<第6実施形態>
次に、本発明のスペーサの第6実施形態について説明する。
【0147】
図15は、本発明のスペーサの第6実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図16は、
図15に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において背側から拡大した図である。
【0148】
以下、第6実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0149】
図15に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30、結束部35および貫通孔S1が形成される位置が異なること以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0150】
すなわち、第6実施形態のスペーサ1において、
図15に示すように、一対(2つ)のバンド部30のうち、一方が第5の面15の第3の面13側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられ、他方が第5の面15の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0151】
また、一対(2つ)の結束部35のうち、一方が第5の面15の第3の面13側に、第5の面15と平坦面を構成するように埋設され、他方が第5の面15の第4の面14側に、第5の面15と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0152】
さらに、第5の面15に埋設される一対の結束部35は、それぞれ、第5の面15において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた一対の貫通孔S1に連通している。そして、これら貫通孔S1は、その反対側の端部が、それぞれ、第6の面16において開口する。すなわち、本実施形態では、本体部2は、結束部35を介して第5の面15と第6の面16とを連通する一対の貫通孔S1を備えている。
【0153】
これら一対の結束部35のうち第5の面15の第3の面13側に設けられた一方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第5の面15の第3の面13側に設けられた一方のバンド部30を、
図16に示すように、椎弓120の切断端部120aを巻き回した状態で、第6の面16側から第5の面15側に、貫通孔S1を介して挿通・突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定される。
【0154】
また、一対の結束部35のうち第5の面15の第4の面14側に設けられた他方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第5の面15の第4の面14側に設けられた他方のバンド部30を、椎弓120の切断端部120bを巻き回した状態で、第6の面16側から第5の面15側に、貫通孔S1を介して挿通・突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0155】
以上のようにして、一対のバンド部30を、切断端部120a、120bに巻き回した状態で、一対の結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2を間隙150内に固定することができる。すなわち、切断端部120a、120bへの貫通孔123a、123bの形成を省略したとしても、本体部2に形成されたバンド部30と結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができる。そのため、貫通孔123a、123bを形成するための手間が省かれるとともに、切断端部120a、120bの強度の向上が図られる。
【0156】
このような第6実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0157】
<第7実施形態>
次に、本発明のスペーサの第7実施形態について説明する。
【0158】
図17は、本発明のスペーサの第7実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図18は、
図17に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において背側から拡大した図である。
【0159】
以下、第7実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0160】
図17に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30、結束部35および貫通孔S1が形成される位置が異なること以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0161】
すなわち、第7実施形態のスペーサ1において、
図17に示すように、一対(2つ)のバンド部30のうち、一方が第5の面15の第3の面13側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられ、他方が第5の面15の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0162】
また、一対(2つ)の結束部35のうち、一方が第6の面16の第3の面13側に、第6の面16と平坦面を構成するように埋設され、他方が第6の面16の第4の面14側に、第6の面16と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。さらに、第6の面16に埋設される一対の結束部35は、それぞれ、第6の面16において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた一対の貫通孔S1に連通している。そして、これら貫通孔S1は、その反対側の端部が、それぞれ、第5の面15において開口する。すなわち、本実施形態では、本体部2は、結束部35を介して第5の面15と第6の面16とを連通する一対の貫通孔S1を備えている。
【0163】
これら一対の結束部35のうち第6の面16の第3の面13側に設けられた一方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第5の面15の第3の面13側に設けられた一方のバンド部30を、
図18に示すように、椎弓120の切断端部120aを巻き回した状態で、第6の面16側から挿通し、そして、貫通孔S1を介して、第5の面15から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定される。
【0164】
また、一対の結束部35のうち第6の面16の第4の面14側に設けられた他方の結束部35の挿通孔36に、一対のバンド部30のうち第5の面15の第4の面14側に設けられた他方のバンド部30を、椎弓120の切断端部120bを巻き回した状態で、第6の面16側から挿通し、そして、貫通孔S1を介して、第5の面15から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0165】
以上のようにして、一対のバンド部30を、切断端部120a、120bに巻き回した状態で、一対の結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2を間隙150内に固定することができる。すなわち、切断端部120a、120bへの貫通孔123a、123bの形成を省略したとしても、本体部2に形成されたバンド部30と結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができる。そのため、貫通孔123a、123bを形成するための手間が省かれるとともに、切断端部120a、120bの強度の向上が図られる。
【0166】
このような第7実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0167】
<第8実施形態>
次に、本発明のスペーサの第8実施形態について説明する。
【0168】
図19は、本発明のスペーサの第8実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図20は、
図19に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において背側から拡大した図である。
【0169】
以下、第8実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0170】
図19に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30および結束部35が形成される数および位置が異なり、さらに、貫通孔S1の形成が省略されること以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0171】
すなわち、第8実施形態のスペーサ1において、
図19に示すように、1つのバンド部30は、第5の面15の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0172】
また、1つの結束部35は、第5の面15の第3の面13側に第5の面15から突出するように設けられており、これにより、2つの結束部35が本体部2に固定されている。
【0173】
この際、第5の面15に突出した状態で固定される結束部35は、第5の面15の長手方向に沿った方向(第5の面15の第3の面13および第4の面14と接する方向)において、挿通孔36が開口するように配設されている。
【0174】
なお、本実施形態では、上述のように、本体部2における貫通孔S1の形成は省略される。
【0175】
第5の面15の第3の面13側に設けられた結束部35の挿通孔36に、第5の面15の第4の面14側に設けられたバンド部30を、
図20に示すように、椎弓120の切断端部120b、間隙150の背側および椎弓120の切断端部120aを巻き回した状態で挿通・突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定され、さらに、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0176】
以上のようにして、1つのバンド部30を、切断端部120aと切断端部120bとの双方に巻き回した状態で、1つの結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2を間隙150内に固定することができる。すなわち、切断端部120a、120bへの貫通孔123a、123bの形成を省略したとしても、本体部2に形成されたバンド部30と結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができる。そのため、貫通孔123a、123bを形成するための手間が省かれるとともに、切断端部120a、120bの強度の向上が図られる。また、1つのバンド部30と1つの結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができるため、間隙150内に本体部2をより容易に固定することができる。
【0177】
このような第8実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0178】
なお、本実施形態では、1つのバンド部30は、第4の面14に設けられているが、これに限定されず、例えば、第5の面15に突出して形成される結束部35に設けることもできる。バンド部30を、かかる構成のものとしても、前記と同様の効果を得ることができる。
【0179】
<第9実施形態>
次に、本発明のスペーサの第9実施形態について説明する。
【0180】
図21は、本発明のスペーサの第9実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図22は、
図21に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において背側から拡大した図である。
【0181】
以下、第9実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0182】
図21に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30、結束部35および貫通孔S1が形成される数および位置が異なること以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0183】
すなわち、第9実施形態のスペーサ1において、
図21に示すように、1つのバンド部30は、第5の面15の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0184】
また、1つの結束部35は、第5の面15の第3の面13側に、第5の面15と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0185】
さらに、第5の面15に埋設される結束部35は、第5の面15において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた貫通孔S1に連通している。そして、この貫通孔S1は、その反対側の端部が、第6の面16において開口する。すなわち、本実施形態では、本体部2は、結束部35を介して第5の面15と第6の面16とを連通する1つの貫通孔S1を備えている。
【0186】
第5の面15の第3の面13側に設けられた結束部35の挿通孔36に、第5の面15の第4の面14側に設けられたバンド部30を、
図22に示すように、椎弓120の切断端部120b、間隙150の背側および椎弓120の切断端部120aを巻き回した状態で、第5の面15側から挿通し、その後、貫通孔S1を介して第6の面16から突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定され、さらに、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0187】
以上のようにして、1つのバンド部30を、切断端部120aと切断端部120bとの双方に巻き回した状態で、1つの結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2を間隙150内に固定することができる。すなわち、切断端部120a、120bへの貫通孔123a、123bの形成を省略したとしても、本体部2に形成されたバンド部30と結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができる。そのため、貫通孔123a、123bを形成するための手間が省かれるとともに、切断端部120a、120bの強度の向上が図られる。また、1つのバンド部30と1つの結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができるため、間隙150内に本体部2をより容易に固定することができる。
【0188】
このような第9実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0189】
<第10実施形態>
次に、本発明のスペーサの第10実施形態について説明する。
【0190】
図23は、本発明のスペーサの第10実施形態を示す図((a)正面図、(b)平面図、(c)側面図)、
図24は、
図23に示すスペーサを、間隙に挿入した状態を
図5に示すF部において背側から拡大した図である。
【0191】
以下、第10実施形態のスペーサ1について、前記第1実施形態のスペーサ1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0192】
図23に示すスペーサ1は、本体部2が備えるバンド部30、結束部35および貫通孔S1が形成される数および位置が異なること以外は、
図1に示すスペーサ1と同様である。
【0193】
すなわち、第10実施形態のスペーサ1において、
図23に示すように、1つのバンド部30は第5の面15の第4の面14側の端部から突出するように本体部2に固定して設けられている。
【0194】
また、1つの結束部35は、第6の面16の第3の面13側に、第6の面16と平坦面を構成するように埋設されることで、本体部2に固定されている。
【0195】
さらに、第6の面16に埋設される結束部35は、第6の面16において、挿通孔36の一方の開口部が開口し、挿通孔36の他方の開口部が、本体部2に設けられた貫通孔S1に連通している。そして、この貫通孔S1は、その反対側の端部が、第5の面15において開口する。すなわち、本実施形態では、本体部2は、結束部35を介して第5の面15と第6の面16とを連通する1つの貫通孔S1を備えている。
【0196】
第6の面16の第3の面13側に設けられた結束部35の挿通孔36に、第5の面15の第4の面14側に設けられたバンド部30を、
図24に示すように、椎弓120の切断端部120b、間隙150の背側および椎弓120の切断端部120aを巻き回した状態で、第5の面15側から第6の面16側に、貫通孔S1を介して挿通・突出させる。これにより、バンド部30が備える係合溝31と、結束部35が備える挿通孔36に設けられた係止爪37とが係合し、その結果、本体部2の第3の面13側の端部が椎弓120の切断端部120aに固定され、さらに、本体部2の第4の面14側の端部が椎弓120の切断端部120bに固定される。
【0197】
以上のようにして、1つのバンド部30を、切断端部120aと切断端部120bとの双方に巻き回した状態で、1つの結束部35により固定(係止)することによっても、本体部2を間隙150内に固定することができる。すなわち、切断端部120a、120bへの貫通孔123a、123bの形成を省略したとしても、本体部2に形成されたバンド部30と結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができる。そのため、貫通孔123a、123bを形成するための手間が省かれるとともに、切断端部120a、120bの強度の向上が図られる。また、1つのバンド部30と1つの結束部35により、本体部2を間隙150内に固定することができるため、間隙150内に本体部2をより容易に固定することができる。
【0198】
このような第10実施形態のスペーサ1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、各部の寸法は、前記第1実施形態のスペーサ1と同様である。
【0199】
以上、本発明のスペーサを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0200】
例えば、本発明のスペーサにおいて、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
【0201】
例えば、本発明では、前記第1〜第3実施形態で示した任意の2以上の構成を組み合わせるようにしてもよい。例えば、第1のガイド部と第2のガイド部とを両方とも設けるようにしてもよい。
【0202】
さらに、前記実施形態のスペーサでは、いずれも本体部2の平面視での形状がほぼ台形状をなし、側面視での形状がほぼ長方形状のものについて示したが、本発明のスペーサは、かかる形状のものに限定されず、側面視での形状がほぼ円形状や、ほぼ台形状のものであってもよいし、平面視での形状が湾曲状をなすもの等であってもよい。また、正面視と平面視とがともに台形状のものであってもよい。
【0203】
また、本体部2は、前記実施形態では、中実体であるものについて説明したが、本体部2は、第3の面13および第4の面14の双方で開口する開口部を備える中空体であってもよい。
【0204】
さらに、本体部2の第2の面12における第3の面13側と第4の面14との双方の端部に、椎弓120の切断端部120a、120bに係合する係合部を備えるものであってもよい。
【0205】
また、前記実施形態では、バンド部は、帯状をなし、その一方の面に複数の係合溝を備え、さらに、結束部は、バンド部が挿通される挿通孔と、この挿通孔に設けられ、バンド部の係合溝に係合する係止爪とを備える場合について説明したが、これに限定されず、
図25に示すように、バンド部30は、離間して複数設けられる球状をなす膨出部33と、これら膨出部33を一体に連結する線状をなす連結部34とを備える線状体で構成され、さらに、結束部35は、バンド部30(膨出部33および連結部34の双方)が挿通される挿通孔36と、この挿通孔36の側面に設けられ、バンド部30の膨出部33の通過が許容されず、連結部34の通過が許容される係止溝39を有する係止部38とを備える構成のものであってもよい。かかる構成の結束部35では、挿通孔36にバンド部30を挿通させることでバンド部30の移動(通過)が許容され、係止溝39にバンド部30を係止させることでバンド部30の移動が制限され、その結果、バンド部30が係止部38により固定される。そして、バンド部30の係止溝39による係止を解除し、挿通孔36にバンド部30が挿通された状態とすることで、再度、挿通孔36におけるバンド部30の移動が許容される。
【0206】
また、前記実施形態では、スペーサ1を正中縦割式拡大椎弓形成術に用いる場合について示したが、本発明では、スペーサを、椎弓の一方側(片側)を切断し、他方側をヒンジのようにして椎弓を開くことにより脊柱管を拡大する片側侵入片開き式脊柱管拡大術に用いるようにしてもよい。
【0207】
さらに、スペーサ1を、椎弓に形成された間隙に設置して固定する他、腸骨、大腿骨、頭蓋骨等の各種骨に形成された間隙に配置して固定することもできる。