特許第6871742号(P6871742)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6871742ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するための方法およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871742
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20210426BHJP
   G01N 1/00 20060101ALI20210426BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   G01N35/02 G
   G01N1/00 101F
   G01N35/04 B
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-2422(P2017-2422)
(22)【出願日】2017年1月11日
(65)【公開番号】特開2017-129577(P2017-129577A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2019年11月6日
(31)【優先権主張番号】16152357.6
(32)【優先日】2016年1月22日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(72)【発明者】
【氏名】ゴットリープ・シャッハー
(72)【発明者】
【氏名】ベアト・ヤエッギ
(72)【発明者】
【氏名】ハラルト・フェリフマー
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・インフェルト
【審査官】 草川 貴史
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/043261(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/034342(WO,A1)
【文献】 特開2015−118091(JP,A)
【文献】 特開平11−242039(JP,A)
【文献】 米国特許第06520313(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0342465(US,A1)
【文献】 米国特許第05614415(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00−37/00
G01N 1/00− 1/44
G01N 33/48−33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラボラトリオートメーションシステム(10)と試料保管システム(12)との間で試料管を移送するための方法であって、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)から前記試料保管システム(12)まで試料管(2)を移送する場合には、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)が第1のコンベヤライン(41)を介して第1のテイクオーバーモジュール(40)まで搬送され、前記第1のテイクオーバーモジュール(40)のところで、前記少なくとも1つの試料管が前記試料管キャリア(3)から取り外され、空の試料管キャリア(3)が第2のコンベヤライン(42)を介して前記第1のテイクオーバーモジュール(40)から離れるように搬送され、
試料管(2)を前記試料保管システム(12)から前記ラボラトリオートメーションシステム(10)まで移送する場合には、空の試料管キャリア(3)が第3のコンベヤライン(51)を介して第2のテイクオーバーモジュール(50)まで搬送され、前記第2のテイクオーバーモジュール(50)のところで、少なくとも1つの試料管(2)が前記試料管キャリア(3)内に挿入され、前記少なくとも1つの試料管(2)を担持する前記試料管キャリア(3)が第4のコンベヤライン(52)を介して前記第2のテイクオーバーモジュール(50)から離れるように搬送され
選択的に動作可能である移送デバイス(8)によって、前記試料保管システム(12)の異常時に、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)が前記第1のコンベヤライン(41)から前記第4のコンベヤライン(52)まで移送される、
方法。
【請求項2】
少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第1のコンベヤライン(41)から前記第4のコンベヤライン(52)まで移送する前に、前記第1のコンベヤライン(41)から試料管キャリア(3)を受け取るための十分なキャパシティを前記第4のコンベヤライン(52)が有するようになるまで前記第4のコンベヤライン(52)をさらに動作させながら前記第1のコンベヤライン(41)が停止されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
空の試料管キャリア(3)、および、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)が、異なる搬送レベルで搬送されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの試料管が前記試料管キャリア(3)から取り外された後に、リフティングデバイス(44)を介して前記空の試料管キャリア(3)が前記第1のコンベヤライン(41)の搬送レベルから前記第2のコンベヤライン(42)の搬送レベルまで移動させられることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの試料管(2)が前記空の試料管キャリア(3)内に挿入される前に、リフティングデバイス(73)を介して、前記空の試料管キャリア(3)が前記第3のコンベヤライン(51)のレベルから前記第4のコンベヤライン(52)のレベルまで移動させられることを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
ラボラトリオートメーションシステム(10)と試料保管システム(12)との間で試料管を移送するためのデバイス(1)であって、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)から前記試料保管システム(12)へ試料管(2)を移送するための入力モジュール(4)であって、第1のテイクオーバーモジュール(40)、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第1のテイクオーバーモジュール(40)に搬送するための第1のコンベヤライン(41)、および、空の試料管キャリア(3)を前記第1のテイクオーバーモジュール(40)から離すように搬送するための第2のコンベヤライン(42)を備える、入力モジュール(4)と、
前記試料保管システム(12)から前記ラボラトリオートメーションシステム(10)へ試料管(2)を移送するための出力モジュール(5)であって、空の試料管キャリア(3)を第2のテイクオーバーモジュール(50)へ搬送するための第3のコンベヤライン(51)、および、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第2のテイクオーバーモジュール(50)から離すように搬送するための第4のコンベヤライン(52)を備える、出力モジュール(5)と、
前記試料保管システム(12)の異常時に、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第1のコンベヤライン(41)から前記第4のコンベヤライン(52)まで移送するように動作するように構成される、選択的に動作可能である移送デバイス(8)と、を備える
デバイス(1)。
【請求項7】
前記移送デバイス(8)が旋回可能または回転可能となるように構成されるトラックスイッチ(80)を備えることを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(1)
【請求項8】
前記デバイス(1)の前記コンベヤライン(41、42、51、52)は、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第1のコンベヤライン(41)から前記第4のコンベヤライン(52)まで移送する前に、前記第1のコンベヤライン(41)から試料管キャリア(3)を受け取るための十分なキャパシティを前記第4のコンベヤラインが有するようになるまで前記第4のコンベヤライン(52)をさらに動作させながら前記第1のコンベヤライン(41)が停止されることを可能にするように独立して動作可能であることを特徴とする、請求項6または7に記載のデバイス(1)
【請求項9】
前記入力モジュール(4)および前記出力モジュール(5)の少なくとも一方は、回転により試料管キャリア(3)を搬送するための少なくとも1つのカルーセル(47、57)を備えることを特徴とする、請求項6から8までのいずれか一項に記載のデバイス(1)
【請求項10】
ラボラトリオートメーションシステム(10)と試料保管システム(12)との間で試料管を移送するためのデバイス(1)であって、
前記ラボラトリオートメーションシステム(10)から前記試料保管システム(12)へ試料管(2)を移送するための入力モジュール(4)であって、第1のテイクオーバーモジュール(40)、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第1のテイクオーバーモジュール(40)に搬送するための第1のコンベヤライン(41)、および、空の試料管キャリア(3)を前記第1のテイクオーバーモジュール(40)から離すように搬送するための第2のコンベヤライン(42)を備える、入力モジュール(4)と、
前記試料保管システム(12)から前記ラボラトリオートメーションシステム(10)へ試料管(2)を移送するための出力モジュール(5)であって、空の試料管キャリア(3)を第2のテイクオーバーモジュール(50)へ搬送するための第3のコンベヤライン(51)、および、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)を前記第2のテイクオーバーモジュール(50)から離すように搬送するための第4のコンベヤライン(52)を備える、出力モジュール(5)と、を備え、
前記入力モジュール(4)および前記出力モジュール(5)の少なくとも一方は、回転により試料管キャリア(3)を搬送するための少なくとも1つのカルーセル(47、57)を備える、
デバイス(1)。
【請求項11】
前記デバイス(1)が少なくとも2つの異なる搬送レベルを有し、空の試料管キャリア(3)、および、少なくとも1つの試料管(2)を担持する試料管キャリア(3)が、異なる搬送レベルで搬送されることを特徴とする、請求項6から10のいずれか一項に記載のデバイス(1)
【請求項12】
前記入力モジュール(4)は、前記第1のコンベヤライン(41)の搬送レベルから前記第2のコンベヤライン(42)の搬送レベルまで前記試料管キャリア(3)を移動させるための、特に、前記第1のコンベヤライン(41)の搬送レベルから前記第2のコンベヤライン(42)の搬送レベルまで空の試料管キャリア(3)を移動させるための、第1のリフティングデバイス(44)を備えることを特徴とする、請求項11に記載のデバイス(1)
【請求項13】
前記出力モジュール(5)は、前記第3のコンベヤライン(51)の搬送レベルから前記第4のコンベヤライン(52)の搬送レベルまで前記試料管キャリア(3)を移動させるための、特に、前記第3のコンベヤライン(51)の搬送レベルから前記第4のコンベヤライン(52)の搬送レベルまで空の試料管キャリア(3)を移動させるための、第2のリフティングデバイス(54)を備えることを特徴とする、請求項11または12に記載のデバイス(1)
【請求項14】
前記入力モジュール(4)は、管理デバイス、リキャップデバイス(46)、および、識別デバイス、のうちの少なくとも1つを備えることを特徴とする、請求項6から13までのいずれか一項に記載のデバイス(1)
【請求項15】
複数の分析前ステーション、分析ステーションおよび/または分析後ステーションを備え、さらに、請求項1からまでのいずれか一項に記載の方法を実施するための手段、および/または請求項から14までのいずれか一項に記載のデバイス(1)を備える、ラボラトリオートメーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラボラトリオートメーションシステム(laboratory automation system)と試料保管システム(sample archiving system)との間で試料管を移送するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、血液、唾液、スワブ、尿、および、人体から取られる他の標本などの試料は、複数の分析前ステーション(pre−analytical station)、分析ステーション、および/または分析後ステーション(post−analytical station)を備えるラボラトリオートメーションシステム内で処理され得る。一般に、試料を含む試料管を提供することが知られている。試料管は試験管とも称される。試料を処理する場合、試料管が、ラボラトリオートメーションシステムの指定されるステーションまたは動作位置に分配される。
【0003】
複数の試料管が、ラボラトリオートメーションシステムを用いての取り扱いおよび分配のためのいわゆるラック内に配置され得る。代替的なシステムでは、試料管は、単一の試料管を保持するための保持領域を有するいわゆるパック(puck)内で直立つまり垂直方向となるように配置される。パックは単一試料管キャリアとも称される。
【0004】
試料を保管する場合、後で使用するために試料を保存することを目的として、例えば、試料を冷凍するかあるいは追加のまたは他の処置をとることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2011/138448A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ラボラトリオートメーションと試料保管システムとの間で試料管を移送するための方法およびデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴部分を含む方法および請求項6または10の特徴部分を備えるデバイスによって達成される。好適な実施形態が従属請求項で定義される。
第1の態様によると、ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するための方法が提供され、ここでは、ラボラトリオートメーションシステムから試料保管システムまで試料管を移送する場合には、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアが第1のコンベヤラインを介して第1のテイクオーバーモジュール(take−over module)まで搬送され、この第1のテイクオーバーモジュールのところで、少なくとも1つの試料管が試料管キャリアから取り外され、空の試料管キャリアが第2のコンベヤラインを介して第1のテイクオーバーモジュールから離れるように搬送され、また試料管を試料保管システムからラボラトリオートメーションシステムまで移送する場合には、空の試料管キャリアが第3のコンベヤラインを介して第2のテイクオーバーモジュールまで搬送され、この第2のテイクオーバーモジュールのところで、少なくとも1つの試料管が試料管キャリア内に挿入され、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアが第4のコンベヤラインを介して第2のテイクオーバーモジュールから離れるように搬送される。
【0008】
本出願によると、保管システムに試料を装填する動作および保管システムから試料を回収する動作を独立させて実行するのを可能にする4つの独立したコンベヤラインが提供される。本出願の文脈では、「コンベヤライン」という用語は、線形経路に沿って搬送するデバイスのみに限定されるものとして理解されない。コンベヤラインは、スクリュコンベヤ、カルーセル、移送ベルト、例えばWO2011/138448A1に記載される二次元(2D)磁気トランスポートシステム、または、それらの組合せを含む群から例えば選択される任意適切な種類のコンベヤデバイスを備えることができる。
【0009】
実施形態によると、試料保管システムの異常時に、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアが第1のコンベヤラインから第4のコンベヤラインへ移送される。言い換えると、保管システムの不具合時にまたは任意の他の異常時に、試料が何らかのダメージを受けることまたは試料が失われることを回避するために、試料管を担持する試料管キャリアがラボラトリオートメーションシステムに戻るように移送される。
【0010】
一実施形態によると、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアを第1のコンベヤラインから第4のコンベヤラインまで移送する前に、第1のコンベヤラインから試料管キャリアを受け取るための十分なキャパシティを第4のコンベヤラインが有するようになるまで第4のコンベヤラインをさらに動作させながら第1のコンベヤラインが停止される。それにより、第4のライン上の試料管キャリアまたは第4のラインの上流の搬送要素が衝突することが一切回避され得る。
【0011】
一実施形態では、空の試料管キャリア、および、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアが、異なる搬送レベルで搬送される。こうすることで、システムの全体のコストを増大させることなく、温度、空気、圧力および他の環境条件を、試料管キャリアを担持するキャリアを搬送するための要求条件に適合させることができる。
【0012】
一実施形態では、異なる搬送レベルにおいて、空の試料管キャリアのみが水平方向に移動させられる。特に、少なくとも1つの試料管が試料管キャリアから取り外された後に、リフティングデバイスを介して空の試料管キャリアが第1のコンベヤラインの搬送レベルから第2のコンベヤラインの搬送レベルまで移動させられ、および/または、少なくとも1つの試料管が空の試料管キャリア内に挿入される前に、リフティングデバイスを介して、空の試料管キャリアが第3のコンベヤラインのレベルから第4のコンベヤラインのレベルまで移動させられる。
【0013】
第2の態様によると、ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するためのデバイスが提供され、このデバイスが、ラボラトリオートメーションシステムから試料保管システムへ試料管を移送するための入力モジュール(input module)であって、第1のテイクオーバーモジュール、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアを第1のテイクオーバーモジュールに搬送するための第1のコンベヤライン、および、空の試料管キャリアを第1のテイクオーバーモジュールから離すように搬送するための第2のコンベヤラインを備える、入力モジュールと、試料保管システムからラボラトリオートメーションシステムへ試料管を移送するための出力モジュール(output module)であって、空の試料管キャリアを第2のテイクオーバーモジュールへ搬送するための第3のコンベヤライン、および、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアを第2のテイクオーバーモジュールから離すように搬送するための第4のコンベヤラインを備える、出力モジュールと、を備える。
【0014】
好適な実施形態では、試料保管システムの異常時に、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアを第1のコンベヤラインから第4のコンベヤラインまで移送するように動作するように構成される、選択可能に動作可能である移送デバイスが提供され、ここでは特に、移送デバイスが、旋回可能にまたは回転可能に構成されるトラックスイッチを備える。このようにして、通常の動作モードでは、入力モジュールおよび出力モジュールが互いに独立して動作する。しかし、例えば保管システムの不具合などの、異常時に、保管システムに向かうように入力モジュールによって搬送される試料管キャリアが、出力モジュールを介してラボラトリオートメーションシステムに戻るように移送される。
【0015】
一実施形態では、デバイスのコンベヤラインが、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアを第1のコンベヤラインから第4のコンベヤラインまで移送する前に、第1のコンベヤラインから試料管キャリアを受け取るための十分なキャパシティを第4のコンベヤラインが有するようになるまで第4のコンベヤラインをさらに動作させながら第1のコンベヤラインが停止されることを可能にするように独立して動作可能である。
【0016】
一実施形態では、デバイスが、少なくとも2つの異なる搬送レベルを有し、ここでは、空の試料管キャリア、および、少なくとも1つの試料管を担持する試料管キャリアが、異なる搬送レベルで搬送される。搬送レベルは、各々が、搬送されるアイテムの要求に適合され得る。
【0017】
一実施形態では、入力モジュールが、第1のコンベヤラインの搬送レベルから第2のコンベヤラインの搬送レベルまで試料管キャリアを移動させるための第1のリフティングデバイスを備える。リフティングデバイスが、空にする前にキャリアを移送するように構成され得る。好適な実施形態では、リフティングデバイスが、第1のコンベヤラインの搬送レベルから第2のコンベヤラインの搬送レベルまで空の試料管キャリアを移動させるように構成される。このようにして、試料管が、空の試料管キャリアのための搬送レベルに入らないようになる。
【0018】
同様に、一実施形態では、出力モジュールが、第3のコンベヤラインの搬送レベルから第4のコンベヤラインの搬送レベルまで試料管キャリアを移動させるための第2のリフティングデバイスを備え、好適な実施形態では、リフティングデバイスが、第3のコンベヤラインの搬送レベルから第4のコンベヤラインの搬送レベルまで空の試料管キャリアを移動させるように構成される。
【0019】
一実施形態では、入力モジュールが、特にカメラなどの管理デバイス、リキャップデバイス、および、特にバーコードリーダなどである識別デバイス、のうちの少なくとも1つを備える。これにより、試料管を試料保管システムに装填する前に、試料管が確実に閉じられて明確に識別されるようにすることが可能となる。他の実施形態では、ステップが少なくとも部分的に試料保管システムによって実行される。
【0020】
一実施形態では、入力モジュールおよび出力モジュールの少なくとも一方が、回転により試料管キャリアを搬送するための少なくとも1つのカルーセルを備える。カルーセルが、カルーセルの周囲部に沿う所定の位置のところに1つの試料管用のキャリアを正確に配置することを可能にする。カルーセルは、正確に1つの試料管を保持するように適合される単一試料管キャリアに特に適する。
【0021】
第3の態様によると、複数の分析前ステーション、分析ステーションおよび/または分析後ステーションと、上述した、ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するための方法を実行するための手段と、および/または、上述した、ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するためのデバイスとを備える、ラボラトリオートメーションシステム。
【0022】
以下では、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面全体を通して、同様の要素が同じ参照符号で示される。
図は、概略図である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ラボラトリオートメーションシステムと試料保管システムとの間で試料管を移送するためのデバイスの第1の実施形態を示す上面図である。
図2】通常の動作時の、図1と同様のデバイスを示す上面図である。
図3】異常時での動作中の、図2のデバイスを示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1が、ラボラトリオートメーションシステム10(ブロックによって概略的に示される)と試料保管システム12(ブロックによって概略的に示される)との間で、試料管キャリア3によって搬送される試料管2を移送するためのデバイス1を示す。示される実施形態では、試料管キャリア3は単一試料管キャリアであり、ここでは、1つのみの試料管2が各キャリア3内で保持される。しかし、本発明はこのタイプのキャリアのみに限定されない。
【0025】
デバイス1が、ラボラトリオートメーションシステム10から試料保管システム12まで試料管2を移送するための入力モジュール4と、試料保管システム12からラボラトリオートメーションシステム10まで試料管2を移送するための出力モジュール5とを備える。
【0026】
入力モジュール4が、第1のテイクオーバーモジュール40と、試料管2を担持する試料管キャリア3を第1のテイクオーバーモジュール40まで搬送するための第1のコンベヤライン41と、空の試料管キャリア3を第1のテイクオーバーモジュール40から離すように搬送するための第2のコンベヤライン42とを備える。テイクオーバーモジュール40のところで、試料管キャリア3から試料管2を取り試料保管システム12に試料管2を供給する適切なデバイス6(円および矢印で概略的に示される)に試料管2が提供される。特にバーコードリーダ43である識別デバイスがデバイス6に隣接するところに設けられ、試料管2の中に含まれる試料を正確に保管することを確実なものとする。
【0027】
入力モジュール4の2つのコンベヤライン41、42は独立して動作する。言い換えると、第2のコンベヤライン42の動作が継続される間、第1のコンベヤライン41が停止され得る。示される実施形態では、第1のコンベヤライン41および第2のコンベヤライン42が異なるレベルに配置され、この示される実施形態では、試料管2を担持する試料管キャリア3を搬送するための第1のコンベヤライン41が第2のコンベヤライン42の上方に配置される。空の試料管キャリア3のみを搬送する第2のコンベヤライン42のためのコンベヤレベルの高さは、第1のコンベヤライン41の高さより低くなるように選択されてよい。入力モジュール4が、試料管キャリア3から試料管2を取るデバイス6の下流に配置される第1のリフティングデバイス44をさらに備え、これは、第1のコンベヤライン41の搬送レベルから第2のコンベヤライン42の搬送レベルまで空の試料管キャリア3を移動させるためのものであり、つまり、示される実施形態では空の試料管キャリア3を降下させるためのものである。
【0028】
示される実施形態では、入力モジュール4が、特にカメラ45である管理デバイスと、リキャップデバイス46とをさらに備え、これらが第1のコンベヤライン41に沿うように配置される。
【0029】
出力モジュール5が、第2のテイクオーバーモジュール50と、空の試料管キャリア3を第2のテイクオーバーモジュール50まで搬送するための第3のコンベヤライン51と、少なくとも1つの試料管2を担持する試料管キャリア3を第2のテイクオーバーモジュール50から離すように搬送するための第4のコンベヤライン52とを備える。第2のテイクオーバーモジュール50のところで、試料保管システム12から取られた少なくとも1つの試料管2を試料管キャリア3の中に挿入する適切なデバイス7(矢印で示される)に試料管キャリア3が提供される。
【0030】
示される実施形態では、第3のコンベヤライン51および第4のコンベヤライン52が異なるレベルのところに配置され、示される実施形態では、試料管2を担持する試料管キャリア3を搬送するための第4のコンベヤライン52が第3のコンベヤライン51の上方に配置される。第1のコンベヤライン41および第4のコンベヤライン52が同じレベルのところに配置される。同様に、第2のコンベヤライン42および第3のコンベヤライン51が同じレベルのところに配置される。出力モジュール50が、試料管2を空の試料管キャリア3の中に挿入するデバイス7の上流に配置される第2のリフティングデバイス54をさらに備え、これは、第3のコンベヤライン51の搬送レベルから第4のコンベヤライン52の搬送レベルまで空の試料管キャリア3を移動させるためのものであり、つまり、示される実施形態では空の試料管キャリア3を持ち上げるためのものである。
【0031】
第1のテイクオーバーモジュール40および第2のテイクオーバーモジュール50の各々が、上側カルーセル47、57および下側カルーセルを備え、ここでは、各モジュールの上側カルーセル47、57を見ることができる。好適な実施形態の各テイクオーバーモジュール40、50の上側カルーセル47、57および下側カルーセルは互いに独立して回転するように駆動される。他の実施形態では、各テイクオーバーモジュール40、50の上側カルーセル47、57および下側カルーセルが、共通の回転軸を中心として協働して回転するように結合される。
【0032】
好適な実施形態では、保管システム12がデバイス1の上方に配置される。さらに、保管システム12がハンドオーバー位置120を有し、ここでは、保管システムのハンドオーバー位置120、第1のテイクオーバーモジュール40のハンドオーバー位置、および、第2のテイクオーバーモジュール50のハンドオーバー位置が位置合わせされる。したがって、第1のテイクオーバーモジュール40から保管システム12まで、および、保管システム12からテイクオーバーモジュール50まで、試料管を移送するのに、2つの運動軸を有するシングルグリッパデバイス6、7で十分である。
【0033】
通常の動作モードでは、入力モジュール4および出力モジュール5が独立して動作する。しかし、上側カルーセル64、74間に移送デバイス8が設けられ、この移送デバイス8は、試料保管システム12の異常時に、少なくとも1つの試料管2を担持する試料管キャリア3を第1のコンベヤライン41から第4のコンベヤライン52まで移送するように動作するように構成される。こうすることにより、保管システムに入らない試料管2が第1のテイクオーバーモジュール40内で足止め状態になることおよび/または入力モジュール4の第2のライン42に向かうように誤って搬送されること、が回避される。
【0034】
示される実施形態では、移送デバイス8が旋回可能または回転可能となるように構成されるトラックスイッチ80を備え、これが、第1のテイクオーバーモジュール40の上側カルーセル47から第2のテイクオーバーモジュール50の上側カルーセル57まで試料管キャリア3を押し込む径方向に延在する1つのフィンガ81を備える。
【0035】
通常の動作モードでは、試料管2を担持する試料管キャリア3が第1のコンベヤライン41を介して第1のテイクオーバーモジュール40の上側カルーセル47まで搬送され、上側カルーセル47により定位置に送られ、そこで、デバイス6がキャリア3から試料管2を取ってその試料管2を試料保管システム12の中まで移送する。空になった試料管キャリア3が上側カルーセル47によりリフティングデバイス44まで移送され、次いでリフティングデバイス44により、下側カルーセルまで降下させられるか、または、空の試料管キャリア3を第2のコンベヤライン42まで搬送するための他の任意適切な搬送デバイスまで降下させられる。
【0036】
空の試料管キャリア3が第3のコンベヤライン51を介して第2のテイクオーバーモジュール50の下側カルーセルまで搬送されるかまたは他の任意適切なコンベヤデバイスを介して第2のリフティングデバイス54まで搬送され、第2のリフティングデバイス54により上側カルーセル57のレベルまで持ち上げられる。上側カルーセル57により、空の試料管キャリア3が定位置まで移動させられ、そこで、デバイス7が試料保管システム12からの試料管2を試料管キャリア3の中に挿入する。装填された試料管キャリア3が上側カルーセル57により第4のコンベヤライン52まで移送され、ラボラトリオートメーションシステム10の方に送られる。
【0037】
例えば試料保管システム12の不具合時などの、異常時、第1のライン41が停止されるかまたはその速度を落とされる。第2の移送モジュールの上側カルーセル57および/または第4のライン52が中身を取り除かれ、移送デバイス8が、試料管2を担持する試料管キャリア3を第4のライン52までさらには第4のラインを介してラボラトリオートメーションシステム10まで移動させるように、動作する。
【0038】
図2および3が、ディスク470を備える第1のカルーセル47を備える入力モジュール4と、ディスク570を備える第2のカルーセル57を備える出力モジュール5とを備える、図1に示されるデバイス1と同様のデバイス1の第2の実施形態の上面図を示す。
【0039】
試料管2を担持する試料管キャリア3が第1のコンベヤライン41を介してカルーセル47まで送られ、カルーセル47により定位置49まで移動させられる。定位置49で、デバイス(図示せず)が試料管キャリア3から試料管2を取り、空の試料管キャリアがカルーセル47により第2のコンベヤライン42まで搬送される。同様に、空の試料管キャリア3が第3のコンベヤライン51を介してカルーセル57まで送られ、カルーセル57により定位置59まで移動させられる。定位置59で、デバイス(図示せず)が試料管2を試料管キャリア3の中に挿入し、装填された試料管キャリア3がカルーセル57により第4のコンベヤライン52まで搬送される。
【0040】
回転ディスク82および分離壁83を備える移送デバイス8が2つのカルーセル47、57の間に設けられる。必要である場合、移送デバイス8が、第1のカルーセル47から第2のカルーセル57まで試料管キャリア4を移送するように、駆動される。
【0041】
図3が動作を示しており、ここでは、試料管キャリア3が第1のカルーセル47から第2のカルーセル57まで移送される。この目的のため、第1のカルーセル47が停止され、第2のカルーセル57が完全に中身を抜き取られるか、または、少なくとも、移送領域のところに配置される一続きの連続した空である収納部分を有するように、中身を抜き取られる。
【0042】
次いで、第2のカルーセル57が停止され、移送デバイス8のディスク82が少なくとも180°回転するように駆動され、ここでは、最初に、移送ディスク82が第1のカルーセル47と共に回転するように駆動され、1つ先まで第1のカルーセル47を進めた後、移送ディスク82が、第1のカルーセル47から第2のカルーセル57まで試料管キャリア3を移動させるように単独で回転するように駆動される。
図1
図2
図3