(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記香気成分として、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンからなる群より選択される2種以上を含む、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0011】
本明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビール様の香味を有する飲料を意味し、酒税法(平成二八年六月三日法律第五七号)上のビール、発泡酒、その他の発泡性酒類、及びリキュールも含む。ビールテイスト飲料は、アルコール度数が1v/v%以上であるビールテイストアルコール飲料であってもよく、アルコール度数が1v/v%未満であるノンアルコールビールテイスト飲料であってもよい。なお、本明細書においてアルコールとは、特に言及しない限りエタノールを意味する。
【0012】
ビールテイストアルコール飲料としては、例えば、酒税法(平成二八年六月三日法律第五七号)上のビール、発泡酒、その他の発泡性酒類、リキュールに分類されるものが挙げられる。
【0013】
ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数は、特に制限されず、例えば、1v/v%以上20v/v%以下であってよい。ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数の下限は、例えば、1v/v%以上、2v/v%以上、3v/v%以上、4v/v%以上、5v/v%以上であってもよい。また、ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数の上限は、例えば、20v/v%以下、15v/v%以下、10v/v%以下、9v/v%以下、8v/v%以下、7v/v%以下、6v/v%以下、5v/v%以下、4v/v%以下、3v/v%以下であってもよい。
【0014】
ノンアルコールビールテイスト飲料は、実質的にアルコールを含有しないビールテイスト飲料である。ノンアルコールビールテイスト飲料のアルコール度数は、1v/v%未満であればよく、0.5v/v%以下であってよく、0.1v/v%以下であってよく、0.005v/v%未満(0.00v/v%)であってもよい。
【0015】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発泡性であってもよく、非発泡性であってもよい。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発泡性であることが好ましい。本明細書において発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm
2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm
2)未満であることをいう。発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.235MPa(2.4kg/cm
2)程度としてもよい。
【0016】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料の少なくとも一部に麦芽を用いたビールテイスト飲料であってもよく、原料に麦芽を用いないビールテイスト飲料(非麦芽ビールテイスト飲料)であってもよい。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料の少なくとも一部に麦芽を用いたビールテイスト飲料であることが好ましい。
【0017】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦芽使用比率が、25w/w%以上であることが好ましく、50w/w%以上であることがより好ましく、67w/w%以上であることが更に好ましく、100w/w%であることが更により好ましい。また、麦芽使用比率は、67w/w%未満であってよく、50w/w%未満であってよく、25w/w%未満であってもよい。
【0018】
本明細書において、「麦芽使用比率」とは、原料(水、ホップを除く)の総重量に占める麦芽の総重量の比率である。
【0019】
本明細書において、「コーヒー感」とはコーヒー豆をローストしたような香ばしい特徴をいう。また、本明細書において、「発酵感」とは黒ビールを醸造した時の甘いアロマティックな特徴をいう。
【0020】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、4−ビニルグアイアコールと、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンからなる群より選択される少なくとも1種の香気成分と、を含有し、4−ビニルグアイアコールの含有量は、100μg/L以上500μg/L以下であり、フルフリルアルコールを含有する場合は、フルフリルアルコールの含有量が、4mg/L以上12mg/L以下であり、2−エチルピラジンを含有する場合は、2−エチルピラジンの含有量が、5μg/L以上40μg/L以下であり、2,3−ジメチルピラジンを含有する場合は、2,3−ジメチルピラジンの含有量が、5μg/L以上40μg/L以下である。
【0021】
4−ビニルグアイアコール(4−vinylguaiacol)は、4−ビニル−2−メトキシフェノールとも称される公知の化合物である。4−ビニルグアイアコールは、ビール等のビールテイスト飲料に含まれる香気成分である。また、4−ビニルグアイアコールはスモーキーな香味に寄与する成分であることが知られている。4−ビニルグアイアコールは、例えば、原料として大麦麦芽及び小麦麦芽等を用いて、上面発酵酵母による発酵を経てビールテイスト飲料を製造する際に、フェルラ酸が脱炭酸することにより生成する。4−ビニルグアイアコールは、市販されているものを用いてもよく、4−ビニルグアイアコールを含有する香料を用いてもよい。
【0022】
本実施形態に係るビールテイスト飲料中の4−ビニルグアイアコールの含有量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、100μg/L以上500μg/L以下である。上記4−ビニルグアイアコールの含有量は、本発明による効果がより顕著に発揮されることから、100μg/L以上400μg/L以下であることが好ましく、150μg/L以上350μg/L以下であることがより好ましく、150μg/L以上300μg/L以下であることがさらに好ましい。また、上記4−ビニルグアイアコールの含有量は、100μg/L以上、150μg/L以上、180μg/L以上、又は200μg/L以上であってもよい。また、上記4−ビニルグアイアコールの含有量は、500μg/L以下、400μg/L以下、350μg/L以下、300μg/L以下、又は250μg/L以下であってもよい。
【0023】
本実施形態に係るビールテイスト飲料中の4−ビニルグアイアコールの含有量を上記範囲に調整する方法としては、例えば、常法によりビールテイスト飲料を製造する際、含有量が上記範囲になるように4−ビニルグアイアコールを添加する方法(添加時期は任意に設定できる。)、4−ビニルグアイアコールの含有量が高くなるような原料種類(例えば、麦芽の種類)を適宜選択する方法、4−ビニルグアイアコールの生成能が高い酵母(例えば、4−ビニルグアイアコール生成能を指標として酵母をスクリーニングして得られる酵母)を使用して発酵させる方法、仕込工程の制御(例えば、糖化工程の温度設定、酵素添加等)により4−ビニルグアイアコールの生成量を高める方法、及びこれらを任意に組み合わせた方法が挙げられる。4−ビニルグアイアコールを添加する方法において、4−ビニルグアイアコールの添加は、4−ビニルグアイアコールを含有する香料を添加することにより行ってもよい。
【0024】
ビールテイスト飲料中の4−ビニルグアイアコールの含有量は、例えば、SPME−GC−MS法によって測定することができ、定量は標準添加法で実施することが好ましい。
【0025】
フルフリルアルコール(furfuryl alcohol)は、2−(ヒドロキシメチル)フランとも称される公知の化合物である。フルフリルアルコールは、ビール等のビールテイスト飲料に含まれる香気成分である。フルフリルアルコールは、市販されているものを用いてもよく、フルフリルアルコールを含有する香料を用いてもよい。
【0026】
本実施形態に係るビールテイスト飲料がフルフリルアルコールを含有する場合、フルフリルアルコールの含有量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、4mg/L以上12mg/L以下である。上記フルフリルアルコールの含有量は、本発明による効果がより顕著に発揮されることから、4mg/L以上10mg/L以下であることが好ましく、4mg/L以上8mg/L以下であることがより好ましい。上記フルフリルアルコールの含有量は、4mg/L以上、又は5mg/L以上であってもよい。また、上記フルフリルアルコールの含有量は、12mg/L以下、10mg/L以下、又は8mg/L以下であってもよい。
【0027】
本実施形態に係るビールテイスト飲料中のフルフリルアルコールの含有量を上記範囲に調整する方法としては、例えば、常法によりビールテイスト飲料を製造する際、含有量が上記範囲になるようにフルフリルアルコールを添加する方法(添加時期は任意に設定できる。)、フルフリルアルコールの含有量が高くなるような原料種類(例えば、麦芽の種類)を適宜選択する方法、仕込工程、発酵工程(例えば、発酵方法等)の制御によりフルフリルアルコールの生成量を調整する方法、及びこれらを任意に組み合わせた方法が挙げられる。フルフリルアルコールを添加する方法において、フルフリルアルコールの添加は、フルフリルアルコールを含有する香料を添加することにより行ってもよい。
【0028】
ビールテイスト飲料中のフルフリルアルコールの含有量は、例えば、抽出溶媒(例えば、ジクロロメタン等)で抽出した後、脱水、濃縮したものをGC−MSを用いて分析することにより測定することができ、定量は標準添加法で実施することが好ましい。
【0029】
2−エチルピラジン(2−ethylpyrazine)は、ビール等のビールテイスト飲料に含まれる香気成分である。また、2−エチルピラジンはナッツ様の香気を有する成分であることが知られている。2−エチルピラジンは、市販されているものを用いてもよく、2−エチルピラジンを含有する香料を用いてもよい。
【0030】
本実施形態に係るビールテイスト飲料が2−エチルピラジンを含有する場合、2−エチルピラジンの含有量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、5μg/L以上40μg/L以下である。上記2−エチルピラジンの含有量は、本発明による効果がより顕著に発揮されることから、10μg/L以上40μg/L以下であることが好ましく、10μg/L以上20μg/L以下であることがより好ましい。上記2−エチルピラジンの含有量は、5μg/L以上、10μg/L以上、又は15μg/L以上であってもよい。また、上記2−エチルピラジンの含有量は、40μg/L以下、30μg/L以下、又は25μg/L以下であってもよい。
【0031】
本実施形態に係るビールテイスト飲料中の2−エチルピラジンの含有量を上記範囲に調整する方法としては、例えば、常法によりビールテイスト飲料を製造する際、含有量が上記範囲になるように2−エチルピラジンを添加する方法(添加時期は任意に設定できる。)、2−エチルピラジンの含有量が高くなるような原料種類(例えば、麦芽の種類)を適宜選択する方法、仕込工程、発酵工程(例えば、発酵方法等)の制御により2−エチルピラジンの生成量を調整する方法、及びこれらを任意に組み合わせた方法が挙げられる。2−エチルピラジンを添加する方法において、2−エチルピラジンの添加は、2−エチルピラジンを含有する香料を添加することにより行ってもよい。
【0032】
ビールテイスト飲料中の2−エチルピラジンの含有量は、例えば、SPME−GC−MS法によって測定することができ、定量は標準添加法で実施することが好ましい。
【0033】
2,3−ジメチルピラジン(2,3−dimethylpyrazine)は、ビール等のビールテイスト飲料に含まれる香気成分である。また、2,3−ジメチルピラジンはナッツ様の香気を有する成分であることが知られている。2,3−ジメチルピラジンは、市販されているものを用いてもよく、2,3−ジメチルピラジンを含有する香料を用いてもよい。
【0034】
本実施形態に係るビールテイスト飲料が2,3−ジメチルピラジンを含有する場合、2,3−ジメチルピラジンの含有量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、5μg/L以上40μg/L以下である。2,3−ジメチルピラジンの含有量は、本発明による効果がより顕著に発揮されることから、10μg/L以上40μg/L以下であることが好ましく、10μg/L以上30μg/L以下であることがより好ましい。上記2,3−ジメチルピラジンの含有量は、5μg/L以上、10μg/L以上、15μg/L以上、又は20μg/L以上であってもよい。また、上記2,3−ジメチルピラジンの含有量は、40μg/L以下、35μg/L以下、又は30μg/L以下であってもよい。
【0035】
本実施形態に係るビールテイスト飲料中の2,3−ジメチルピラジンの含有量を上記範囲に調整する方法としては、例えば、常法によりビールテイスト飲料を製造する際、含有量が上記範囲になるように2,3−ジメチルピラジンを添加する方法(添加時期は任意に設定できる。)、2,3−ジメチルピラジンの含有量が高くなるような原料種類(例えば、麦芽の種類)を適宜選択する方法、仕込工程、発酵工程(例えば、発酵方法等)の制御により2,3−ジメチルピラジンの生成量を調整する方法、及びこれらを任意に組み合わせた方法が挙げられる。2,3−ジメチルピラジンを添加する方法において、2,3−ジメチルピラジンの添加は、2,3−ジメチルピラジンを含有する香料を添加することにより行ってもよい。
【0036】
ビールテイスト飲料中の2,3−ジメチルピラジンの含有量は、例えば、SPME−GC−MS法によって測定することができ、定量は標準添加法で実施することが好ましい。
【0037】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンからなる群より選択される少なくとも1種の香気成分を含有する。上記ビールテイスト飲料は、本発明による効果がより顕著に発揮されることから、上記香気成分として、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンからなる群より選択される2種以上を含むことが好ましく、フルフリルアルコールを含み、更に2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましく、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンを含むことが更に好ましい。
【0038】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、飲料に通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類等を含んでいてもよい。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素を挙げることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲン、デンプンを挙げることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームを挙げることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールを挙げることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸を挙げることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムを挙げることができる。
【0039】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
【0040】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ビールテイスト飲料中の4−ビニルグアイアコール及び上記香気成分の含有量が、特定の範囲内となるように調整すること以外は、常法に従って製造することができる。
【0041】
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、例えば、仕込原料と、水と、必要に応じて、酵素、各種添加剤を混合して仕込原料を糖化し、糖化液を濾過して得られた仕込液に、必要に応じて、ホップの添加、煮沸、冷却等を行って発酵前液を得る仕込工程、発酵前液にビール酵母を添加して発酵させる発酵工程を経ることで製造することができる。また、発酵工程後の発酵後工程として、発酵工程で得られた発酵後液に対して濾過、加熱(殺菌)、アルコールの添加、カーボネーション等を行ってもよい。
【0042】
仕込原料としては、麦原料を用いてもよく、麦原料以外の原料を用いてもよく、これらを任意の割合で組み合わせて用いてもよい。
【0043】
麦原料とは、麦又は麦加工物をいう。麦としては、例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦が挙げられる。麦加工物としては、例えば、麦エキス、麦芽、モルトエキスが挙げられる。麦エキスは、麦から糖分及び窒素分を含む麦エキス分を抽出することにより得られる。麦芽は麦を発芽させることにより得られる。モルトエキスは、麦芽から糖分及び窒素分を含むエキス分を抽出することにより得られる。麦原料は、必要に応じて加工処理(例えば、焙煎等)が施されていてもよい。また、麦原料は、1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。
【0044】
麦原料以外の原料は、例えば、穀類、イモ類、豆類等の植物原料であってもよく、スターチ、グリッツ、液糖等の糖質原料(糖類)であってもよい。穀類としては、例えばトウモロコシ、米類、コウリャンが挙げられる。イモ類としては、例えば馬鈴薯、サツマイモが挙げられる。豆類としては、例えば、大豆、エンドウが挙げられる。麦原料以外の原料は、必要に応じて加工処理(例えば、焙煎等)が施されていてもよい。
【実施例】
【0045】
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
【0046】
〔試験例1:4−ビニルグアイアコールの効果〕
水に、乳酸(50%)(武蔵野化学研究所株式会社製)、アセスルファムカリウム(MCフードスペシャリティーズ株式会社製)及びイソα酸を含有する苦味料(三栄源エフエフアイ株式会社製)を表1に示す含有量となるように添加してベース液を調製した。
【0047】
【表1】
【0048】
上記ベース液に、4−ビニルグアイアコールを表2に示す含有量となるように添加して調製したサンプル1−1〜1−8のビールテイスト飲料について官能評価を行った。
【0049】
官能評価は、訓練された4名のパネルにより、スモーキー、コーヒー感及び発酵感について、以下に示す指標に基づき5段階で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表2に示す。本明細書において、スモーキーとは木材を燻したときの焦げたような香味を意味する。
(スモーキー:評価基準)
4点:スモーキーな香味が非常に強い。
3点:スモーキーな香味が強い。
2点:スモーキーな香味がある。
1点:スモーキーな香味がわずかにある。
0点:スモーキーな香味がない。
(コーヒー感:評価基準)
4点:コーヒー感が非常に優れている。
3点:コーヒー感が優れている。
2点:コーヒー感がある。
1点:コーヒー感がわずかにある。
0点:コーヒー感がない。
(発酵感:評価基準)
4点:発酵感が非常に優れている。
3点:発酵感が優れている。
2点:発酵感がある。
1点:発酵感がわずかにある。
0点:発酵感がない。
【0050】
【表2】
【0051】
4−ビニルグアイアコールの含有量が100μg/L以上500μg/Lであるサンプル1−3〜1−7のビールテイスト飲料は、4−ビニルグアイアコールの含有量が100μg/L未満であるサンプル1−1〜1−2のビールテイスト飲料及び500μg/L超えのサンプル1−8のビールテイスト飲料と比較して、スモーキーな香味を有しつつ、コーヒー感及び発酵感がより優れたものであった。
【0052】
〔試験例2:4−ビニルグアイアコールとフルフリルアルコールとの組み合わせによる効果〕
上記ベース液に、4−ビニルグアイアコール及びフルフリルアルコールを表3に示す含有量となるように添加して調製したサンプル2−1〜2−8のビールテイスト飲料について官能評価を行った。
【0053】
官能評価は、訓練された4名のパネルにより、コーヒー感及び発酵感について、試験例1と同様の方法で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
4−ビニルグアイアコールの含有量を一定にしたサンプル2−1〜2−8のビールテイスト飲料は、フルフリルアルコールの含有量が4mg/L以上12mg/L以下であるとき、コーヒー感及び発酵感がより優れたものであった。
【0056】
〔試験例3:4−ビニルグアイアコールと2−エチルピラジンとの組み合わせによる効果〕
上記ベース液に、4−ビニルグアイアコール及び2−エチルピラジンを表4に示す含有量となるように添加して調製したサンプル3−1〜3−7のビールテイスト飲料について官能評価を行った。
【0057】
官能評価は、訓練された4名のパネルにより、ナッティー、コーヒー感及び発酵感について評価した。コーヒー感及び発酵感は、試験例1と同様の方法で評価し、その平均値を評価スコアとした。ナッティーは以下に示す指標に基づき5段階で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表4に示す。本明細書において、ナッティーはナッツ様の香味を意味する。
(ナッティー:評価基準)
4点:ナッツ様の香味が非常に強い。
3点:ナッツ様の香味が強い。
2点:ナッツ様の香味がある。
1点:ナッツ様の香味がわずかにある。
0点:ナッツ様の香味がない。
【0058】
【表4】
【0059】
4−ビニルグアイアコールの含有量を一定にしたサンプル3−1〜3−7のビールテイスト飲料は、2−エチルピラジンの含有量が5μg/L以上40μg/L以下であるとき、ナッツ様の香味を有しつつ、コーヒー感及び発酵感がより一層優れたものであった。
【0060】
〔試験例4:4−ビニルグアイアコールと2,3−ジメチルピラジンとの組み合わせによる効果〕
上記ベース液に、4−ビニルグアイアコール及び2,3−ジメチルピラジンを表5に示す含有量となるように添加して調製したサンプル4−1〜4−7のビールテイスト飲料について官能評価を行った。
【0061】
官能評価は、訓練された4名のパネルにより、ナッティー、コーヒー感及び発酵感について評価した。コーヒー感及び発酵感は、試験例1と同様の方法で評価し、その平均値を評価スコアとした。ナッティーは試験例3と同様の方法で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】
4−ビニルグアイアコールの含有量を一定にしたサンプル4−1〜4−7のビールテイスト飲料は、2,3−ジメチルピラジンの含有量が5μg/L以上40μg/L以下であるとき、ナッツ様の香味を有しつつ、コーヒー感及び発酵感がより一層優れたものであった。
【0064】
〔試験例5:香気成分の組み合わせによる効果〕
上記ベース液に、4−ビニルグアイアコール、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンを表6に示す含有量となるように添加して調製したサンプル5−1〜5−3のビールテイスト飲料について官能評価を行った。
【0065】
官能評価は、訓練された4名のパネルにより、コーヒー感及び発酵感について評価した。コーヒー感及び発酵感は、試験例1と同様の方法で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表6に示す。また、上述のサンプル2−4、3−4及び4−4のビールテイスト飲料の評価結果についても表6に示す。
【0066】
【表6】
【0067】
表6に示すとおり、4−ビニルグアイアコール及びフルフリルアルコールを含有し、2−エチルピラジン又は2,3−ジメチルピラジンを更に含有するサンプル5−2〜5−3のビールテイスト飲料は、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンを含有しないサンプル2−4のビールテイスト飲料と比べて、発酵感がより一層優れたものであり、フルフリルアルコールを含有しないサンプル3−4、4−4のビールテイスト飲料と比べて、コーヒー感及び発酵感がより一層優れたものであった。
【0068】
また、4−ビニルグアイアコールを含有し、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンを更に含有するサンプル5−1のビールテイスト飲料は、上述のサンプル2−4、3−4、4−4及び5−2〜5−2のビールテイスト飲料と比べて、コーヒー感及び発酵感がより一層優れたものであった。
【0069】
〔試験例6:ビールテイスト飲料における香気成分の組み合わせによる効果〕
市販のビールテイスト飲料(市販品A)に4−ビニルグアイアコール、フルフリルアルコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンを表7に示す含有量となるように添加して調製したサンプル6−1のビールテイスト飲料について官能評価を行った。また、比較対照として、市販品Aについても官能評価を行った。なお、市販品Aは、市販の黒ビールである。
【0070】
官能評価は、訓練された4名のパネルにより、コーヒー感及び発酵感について評価した。コーヒー感及び発酵感は、試験例1と同様の方法で評価し、その平均値を評価スコアとした。結果を表7に示す。
【0071】
市販品A中のフルフリルアルコールの含有量は市販品Aをジクロロメタンで抽出した後、脱水、濃縮したものGC−MSで分析することにより測定した。また、市販品A中の4−ビニルグアイアコール、2−エチルピラジン及び2,3−ジメチルピラジンの含有量は、SPME−GC−MS法によって測定した。測定結果は、表7に示す。
【0072】
【表7】
【0073】
サンプル6−1のビールテイスト飲料は、4−ビニルグアイアコール及び所定の香気成分が特定の含有量で有するものでない市販品Aと比べて、コーヒー感及び発酵感が優れたものであった。