特許第6871774号(P6871774)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホーチキ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000002
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000003
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000004
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000005
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000006
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000007
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000008
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000009
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000010
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000011
  • 特許6871774-ホース継手装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871774
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】ホース継手装置
(51)【国際特許分類】
   A62C 33/00 20060101AFI20210426BHJP
   A62C 35/20 20060101ALI20210426BHJP
   F16L 37/08 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
   A62C33/00 C
   A62C35/20
   F16L37/08
【請求項の数】10
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-56856(P2017-56856)
(22)【出願日】2017年3月23日
(65)【公開番号】特開2018-157960(P2018-157960A)
(43)【公開日】2018年10月11日
【審査請求日】2020年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079359
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 進
(72)【発明者】
【氏名】梅原 寛
【審査官】 村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−142301(JP,A)
【文献】 特開2002−188781(JP,A)
【文献】 特開2004−011860(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/162528(WO,A1)
【文献】 特開平01−314580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 2/00−99/00
F16L 37/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に前記連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
前記消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の前記消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起前記雌継手の前記連結穴に挿入された場合に前記係止爪が配置された位置より前記消防用ホース側の位置で前記係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
前記雄継手の前記円筒部の外周に前記円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、前記円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、前記雌継手と前記雄継手が前記連結固定された状態で、前記円筒体前記雌継手の前記連結穴と前記雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、前記係止爪による前記雄継手の前記抜け止め状態を解除して前記雌継手と前記雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
前記雄継手の前記円筒部の外側面形成され、前記雄継手前記雌継手とが連結固定されていない状態での前記押輪の摺動位置で一部又は全部が視認でき、前記雄継手前記雌継手とが連結固定された状態での前記押輪の摺動位置で視認できない色帯が設けられ
前記押輪に形成された前記押圧フランジに、前記円筒体を前記雌継手の前記連結穴と前記雄継手との間の隙間に押し込む操作の操作性を向上させる長手フランジ部が形成されたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項2】
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に前記連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
前記消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の前記消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起前記雌継手の前記連結穴に挿入された場合に前記係止爪が配置された位置より前記消防用ホース側の位置で前記係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
前記雄継手の前記円筒部の外周に前記円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、前記円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、前記雌継手と前記雄継手が前記連結固定された状態で、前記円筒体前記雌継手の前記連結穴と前記雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、前記係止爪による前記雄継手の前記抜け止め状態を解除して前記雌継手と前記雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
前記雄継手の前記円筒部の外周前記押輪より前記給水配管側に、前記円筒部の軸方向に摺動自在に配置された移動リングと、
前記移動リングと前記押輪との間に配置され、前記移動リングと前記押輪との間を所定間隔に規制するロッド部材と、
前記雄継手の前記円筒部の外側面形成され、前記雄継手前記雌継手とが連結固定されていない状態での前記押輪の摺動位置で前記所定間隔から一部又は全部が視認でき、前記雄継手前記雌継手とが連結固定された状態での前記押輪の摺動位置で前記押輪により視認できない第1の色帯と、
前記円筒部の外側面の前記第1の色帯より前記給水配管側に形成され、前記雄継手前記雌継手とが連結固定されていない状態での前記押輪の摺動位置で一部が視認できる又は前記移動リングにより視認できず、前記雄継手前記雌継手とが連結固定された状態での前記押輪の摺動位置で前記所定間隔から全部が視認できる第2の色帯と、
が設けられたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項3】
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に前記連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
前記消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の前記消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起前記雌継手の前記連結穴に挿入された場合に前記係止爪が配置された位置より前記消防用ホース側の位置で前記係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
前記雄継手の前記円筒部の外周に前記円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、前記円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、前記雌継手と前記雄継手が前記連結固定された状態で、前記円筒体前記雌継手の前記連結穴と前記雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、前記係止爪による前記雄継手の前記抜け止め状態を解除して前記雌継手と前記雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
前記雄継手前記雌継手が連結固定された状態で前記押輪の摺動位置で前記押圧フランジに係合し、前記雄継手と前記雌継手とが連結固定されていない状態での前記押輪の摺動位置では前記押圧フランジに係合できない押輪固定機構が設けられたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項4】
請求項3記載のホース継手装置に於いて、
前記押輪固定機構は、
前記雄継手の近傍に配置された固定台と、
前記固定台にヒンジを介して前記押圧フランジに係合する固定位置と前記押圧フランジとの係合を解除した固定解除位置とに回動自在に配置され、前記押輪の前記押圧フランジに係合するための固定溝が形成された押輪固定板と、
前記押輪固定板を前記固定位置前記固定解除位置に回動させる操作レバーと、
を備えたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項5】
請求項4記載のホース継手装置に於いて、
前記押輪固定板の前記固定解除位置を、消火栓装置を利用する際に開放された扉の閉鎖を妨げる位置としたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項6】
請求項3記載のホース継手装置に於いて、
前記押輪固定機構は、
前記雄継手の近傍に配置された固定台と、
所定の角度範囲で回動することにより回動の位置を移動させる偏心カム部材と、
前記偏心カム部材を前記所定角度範囲で回動させる操作レバーと、
前記偏心カム部材の回動軸支され、前記押輪の前記押圧フランジに係合するための固定溝が形成された押輪固定板と、
を備え、
前記所定の角度範囲は、前記押輪固定板が前記押圧フランジに係合する固定位置と前記押圧フランジとの係合を解除した固定解除位置とに移動自在となるように前記偏心カム部材の回動軸が移動可能な範囲であることを特徴とするホース継手装置。
【請求項7】
請求項6記載のホース継手装置に於いて、
前記押輪固定板の前記固定解除位置での前記操作レバーの位置を、消火栓装置を利用する際に開放された扉の閉鎖を妨げる位置としたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項8】
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に前記連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
前記消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の前記消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起前記雌継手の前記連結穴に挿入された場合に前記係止爪が配置された位置より前記消防用ホース側の位置で前記係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
前記雄継手の前記円筒部の外周に前記円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、前記円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、前記雌継手と前記雄継手が前記連結固定された状態で、前記円筒体前記雌継手の前記連結穴と前記雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、前記係止爪による前記雄継手の前記抜け止め状態を解除して前記雌継手と前記雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
前記雄継手と前記雌継手との連結固定を解除したい場合に前記押輪連結解除位置に摺動させ、前記押輪を当該連結解除位置に規制し、前記雄継手と前記雌継手とを連結固定させる場合に前記押輪を連結位置に摺動可能とする押輪駆動機構が設けられたことを特徴とするホース継手装置。
【請求項9】
請求項8記載のホース継手装置に於いて、
前記押輪駆動機構は、
前記雄継手を挟んで両側に起立された支持アームと、
前記支持アームに回動軸が軸支され、前記押輪を前記連結解除位置に摺動させ規制する連結解除角度位置と前記押輪を前記連結位置に摺動可能とする連結角度位置に回動自在な偏心カム部材と、
前記偏心カム部材を前記連結角度位置と連結解除角度位置に回動させる操作レバーと、
を備えことを特徴とするホース継手装置。
【請求項10】
請求項乃至9の何れかに記載のホース継手装置に於いて、
前記押輪に形成された押圧フランジに、前記円筒体を前記雌継手の前記連結穴と前記雄継手との間の隙間に押し込む操作の操作性を向上させる長手フランジ部が形成されたことを特徴とするホース継手装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災発生時にノズル付きホースを引き出して消火する消火栓装置の放出点検に用いられるホース継手装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネル内に設置する消火栓装置は、開放自在な前傾扉を備えた筐体の消火栓収納部に、先端に消火用ノズルを装着したホースとバルブ類を収納し、また、開閉自在な消火器扉を備えた消火器収納部に例えば2本の消火器を収納している。このような消火栓装置は、トンネル内に設けた監視員通路に面した壁面に沿って例えば50メートル間隔で設置している。
【0003】
火災を伴う車両事故が発生した場合には、事故車両の運転者等の利用者は、消火栓装置の前傾扉を開いてノズル付きの消防用ホースを引き出し、消火栓弁開閉レバーを操作することで消火ポンプ設備を起動して放水することにより消火作業を行うことができる。
【0004】
また、消火栓装置に設けた消火ノズルがゴミ等で詰まったり、消防用ホースが破けたり、調圧機能などの配管系が故障したりして、消火作業が行えなくなることを防ぐために定期的に点検装置を用いて放出点検を行っている。
【0005】
従来の消火栓装置に設けられた放出点検装置としては、例えば、特許文献1〜3に示されるものがあり、いずれも放出点検後の復旧作業を容易にすることができると共に、それに要する作業時問を短くすることができる。
【0006】
特許文献1においては、消防用ホースの1次側に設けられた三方切替弁により、2次側流路を消防用ホース側流路から放出点検装置側流路に切り替えて、放出点検装置により消火栓の放出点検を行う点検方法を提案している。
【0007】
また、特許文献2においては、管状体と接続基底部と、消火用ノズルを接続可能なノズル接続端部を備えるとともに、ホース側流路を流れる消火剤に生じる圧力損失と同等の圧力損失を放出点検装置側流路に流れる消火剤に生じさせる圧力調整手段を備えることを特徴とする放出点検装置を提案としている。また圧力調整手段は例えばオリフィスとし、さらに放出圧を測定する圧力計を備えている放出点検装置としている。
【0008】
更に、特許文献3においては、管状体と接続基底部と、消火用ノズルを接続可能なノズル接続端部を備えるとともに、ホース側流路を流れる消火剤に生じる圧力損失と同等の圧力損失を放出点検装置側の流路に流れる消火剤に生じさせる圧力調整手段を備え、さらに管状体が保形ホース又はゴムホース等の柔軟な材料により形成されていることを特徴とする放出点検装置を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−095939号公報
【特許文献2】特開2002−028257号公報
【特許文献3】特開2010−042276号公報
【特許文献4】特開2007−275479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような従来の消火栓装置は、いずれの場合も三方弁或いはホース側流路を遮断して、点検装置側に切り替える放出点検装置を、ホース1次側に付加することとしている。しかしながら、このような装置を付加することには、次の課題がある。
【0011】
まず、放出点検装置を付加することにより、消火栓装置としての故障率が上昇し、三方弁等の構造によっては、消火活動の障害となるような故障モードになる可能性がある。
【0012】
また、三方弁自体の点検や維持管理作業が増えるため、消火栓装置の放出点検の効率は向上することはあるものの、全体として考えれば点検作業の効率化は大きくない。更に、三方弁等を付加するため、コストアップとなる。
【0013】
一方、三方弁を設置せず簡単に点検ができる方法については、特許文献4において、消防用ホースの接続部を外して、放出点検装置を当該接続部に接続し、放出、点検をする方法が示されている。
【0014】
このような消火栓装置のホース接続は、町野式として知られたホース継手が用いられている。町野式のホース継手は、消火栓弁が設けられた給水配管の先端に雄継手を装着し、消防用ホースに装着された雌継手を雄継手に嵌めこむことで着脱自在に連結しており、配管側の雄継手に設けられた押輪を消防用ホースの雌継手に押し込むこと、ホース継手の接続を解除して消防用ホースを取り外すことができる。
【0015】
しかし、このような点検方法にあっては、放出点検後に点検装置をホース継手から外した後、消防用ホースをホース継手に再接続する必要があるが、このとき消防用ホースが確実に装着されないと、消火活動を行うために、消火栓弁を開放して加圧された消火用水を消防用ホースに流水した際に、消防用ホースがホース継手から外れて、消火活動ができなくなる恐れがある。
【0016】
特にトンネル消火栓にあっては、ホース継手の収納スペースが限られることから、点検員にとっては正常に装着されたかの判定がしにくいという問題がある。勿論、ホース継手による接続の可否を消防用ホース等を持って引っ張り、外れないことを確認するなどの対処方法はあるが、確実性に欠ける問題がある。
【0017】
またトンネル消火栓装置にあっては、ホース継手の収納スペースが限られることから、消防用ホースをホース継手から外す際に配管側雄継手の押輪が押しにくいという問題があり、また、年に1回程度の点検のため、ホース継手が固着して相当な力がないと外せないという問題がある。
【0018】
本発明は、消防用ホースが確実に接続されたことを簡単に確認可能として放出点検後の消防用ホースの接続を確実とし、また、消防用ホースを容易に着脱して点検作業の利便性を向上することを可能とする消火栓装置のホース継手装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
(第1発明のホース継手装置:非接続表示の色帯)
本発明は、
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
雄継手の円筒部の外側面形成され、雄継手雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置で一部又は全部が視認でき、雄継手雌継手とが連結固定された状態での押輪の摺動位置で視認できない色帯が設けられたことを特徴とする。
【0020】
(第2発明のホース継手装置:接続表示の色帯と非接続表示の色帯)
本発明の他の形態にあっては、
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
雄継手の円筒部の外周押輪より給水配管側に、円筒部の軸方向に摺動自在に配置された移動リングと、
移動リングと押輪との間に配置され、移動リングと押輪との間を所定間隔に規制するロッド部材と、
雄継手の円筒部の外側面形成され、雄継手雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置で所定間隔から一部又は全部が視認でき、雄継手雌継手とが連結固定された状態での押輪の摺動位置で押輪により視認視認できない第1の色帯と、
円筒部の外側面の第1の色帯より給水配管側に形成され、雄継手雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置で一部が視認できる又は移動リングにより視認できず、雄継手雌継手とが連結固定された状態での押輪の摺動位置で所定間隔から全部が視認できる第2の色帯と、
が設けられたことを特徴とする。
【0021】
(第3発明のホース継手装置:押輪固定機構)
本発明の他の形態にあっては、
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
雄継手雌継手が連結固定された状態で押輪の摺動位置で押圧フランジに係合し、雄継手と雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置では押圧フランジに係合できない押輪固定機構が設けられたことを特徴とする。
【0022】
(押輪固定機構の構造1)
押輪固定機構は、
雄継手の近傍に配置された固定台と、
固定台にヒンジを介して押圧フランジに係合する固定位置と押圧フランジとの係合を解除した固定解除位置とに回動自在に配置され、押輪の押圧フランジに係合するための固定溝が形成された押輪固定板と、
押輪固定板固定位置と固定解除位置に回動させる操作レバーと、
を備える。
【0023】
(押輪固定機構の構造1によるの閉鎖阻止)
押輪固定板の固定解除位置を、消火栓装置を利用する際に開放された扉の閉鎖を妨げる位置とする。
【0024】
(押輪固定機構の構造2)
押輪固定機構は、
雄継手の近傍に配置された固定台と、
所定角度範囲で回動することにより回動の位置を移動させる偏心カム部材と、
偏心カム部材を所定角度範囲で回動させる操作レバーと、
偏心カム部材の回動軸支され、押輪の押圧フランジに係合するための固定溝が形成された押輪固定板と、
を備え、
所定角度の範囲は、押輪固定板が押圧フランジに係合する固定位置と押圧フランジとの係合を解除した固定解除位置とに移動自在となるように偏心カム部材の回動軸が移動可能な範囲である
【0025】
(押輪固定機構の構造2によるの閉鎖阻止)
押輪固定板固定角度位置での前記操作レバーの位置を、消火栓装置を利用する際に開放された扉の閉鎖を妨げる位置とする。
【0026】
(第4発明のホース継手装置:押輪駆動機構)
本発明の他の形態にあっては、
一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、
消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、
雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、
を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、
雄継手と雌継手との連結固定を解除したい場合に押輪連結解除位置に摺動させ、押輪を当該連結解除位置に規制し、雄継手と雌継手とを連結固定させる場合に押輪を連結位置に摺動可能とする押輪駆動機構が設けられたことを特徴とする。
【0027】
(押輪駆動機構の構造
押輪駆動機構は、
雄継手を挟んで両側に起立された支持アームと、
支持アームに回動軸が軸支され、押輪を連結解除位置に摺動させ規制する連結解除角度位置と押輪を連結位置に摺動可能とする連結角度位置とに回動自在な偏心カム部材と、
偏心カム部材を連結角度位置と連結解除角度位置とに回動させる操作レバーと、
を備える。
【0028】
(押輪の長手フランジ部)
第1乃至第発明のホース継手装置に於いて、
押輪に形成された押圧フランジに、円筒体を雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込む操作の操作性を向上させる長手フランジ部が形成される。
【発明の効果】
【0029】
(第1発明の効果)
本発明は、一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、雄継手の円筒部の外側面形成され、雄継手雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置で一部又は全部が視認でき、雄継手雌継手とが連結固定された状態での押輪の摺動位置で視認できない色帯が設けられたため、給水配管側の雄継手に対し消防用ホース側の雌継手が連結固定されていない連結解除状態か又は連結が不完全な状態では、雄継手の外側面形成された色帯として、例えば赤のカラーバンドの全て又は一部が認識でき、点検員はホース接続継手による消防用ホースの連結行われていないことを確実かつ容易に確認することができ、赤のカラーバンドが認識できない場合は、消防用ホース連結固定されていることを確実かつ容易に確認でき、放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホースを着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホースを装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認でき、人為的なミス未然に防止可能とする。
【0030】
(第2発明の効果)
本発明の他の形態にあっては、一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、雄継手の円筒部の外周押輪より給水配管側に、円筒部の軸方向に摺動自在に配置された移動リングと、移動リングと押輪との間に配置され、移動リングと押輪との間を所定間隔に規制するロッド部材と、雄継手の円筒部の外側面形成され、雄継手雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置で所定間隔から一部又は全部が視認でき、雄継手雌継手とが連結固定された状態での押輪の摺動位置で押輪により視認視認できない第1の色帯と、円筒部の外側面の第1の色帯より給水配管側に形成され、雄継手雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置で一部が視認できる又は移動リングにより視認できず、雄継手雌継手とが連結固定された状態での押輪の摺動位置で所定間隔から全部が視認できる第2の色帯と、が設けられたため、給水配管側の雄継手に対し消防用ホース側の雌継手が連結している場合には雄継手の外側面に第色帯として例えば緑のカラーバンドが見えることで簡単に確認でき、また、連結固定解除状態では、雄継手の外側面に配置された第色帯として例えば赤のカラーバンドが見え、更に、連結が不完全な状態では、雄継手の外側面に配置された第1色帯と第2色帯の両方の一部分、例えば緑のカラーバンドと赤のカラーバンドの一部分が見え、点検員はホース継手による消防用ホースの連結が行われていないことを確実かつ簡単に確認することができ、放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホースを着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホースを装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認でき、人為的なミス未然に防止可能とする。
【0031】
(第3発明の効果)
本発明の他の形態にあっては、一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、雄継手雌継手が連結固定された状態で押輪の摺動位置で押圧フランジに係合し、雄継手と雌継手とが連結固定されていない状態での押輪の摺動位置では押圧フランジに係合できない押輪固定機構が設けられたため、押輪固定機構が雄継手の押圧フランジに係合して固定しているか否かにより、雄継手に対し雌継手が連結固定されている状態か連結固定されていない状態かが容易に分かり、放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホースを着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホースを装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認でき、人為的なミス未然に防止可能とする。
【0032】
(第3発明の押輪固定機構の構造1による効果)
また、押輪固定機構は、雄継手の近傍に配置された固定台と、固定台にヒンジを介して押圧フランジに係合する固定位置と押圧フランジとの係合を解除した固定解除位置とに回動自在に配置され、押輪の押圧フランジに係合するための固定溝が形成された押輪固定板と、押輪固定板固定位置と固定解除位置に回動させる操作レバーと、を備えたため、操作レバーにより押輪固定板回動操作することで、雌継手と雄継手と連結固定状態での押輪に対する押輪固定板の着脱が簡単にでき、このとき押輪固定板が押圧フランジを固定する位置で係合できなければ、雌継手と雄継手の連結固定は不完全な状態にあることが簡単に分かり、雄継手に対し雌継手を嵌め直して押輪固定板が押圧フランジを固定する位置に係合できるようにすることで、確実に連結固定できる。
【0033】
(押輪固定機構の構造1による前傾扉の閉鎖阻止による効果
また、押輪固定板の固定解除位置を、消火栓装置を利用する際に開放された扉の閉鎖を妨げる位置としたため、雌継手と雄継手を正常に連結せずに消火栓装置の、例えば前傾扉を閉鎖しようとすると押輪固定板が操作レバーにより前傾扉側に突出した位置に操作されているため、消防用ホースの連結を忘れたまま消火栓装置の前傾扉を閉鎖しようとすると、押輪固定板に前傾扉が当たって閉鎖することができず、消防用ホースの連結を忘れたままに点検を終了することが確実に防止できる。
【0034】
(第3発明の押輪固定機構の構造2による効果)
また、押輪固定機構は、雄継手の近傍に配置された固定台と、所定角度範囲で回動することにより回動の位置を移動させる偏心カム部材と、偏心カム部材を所定角度範囲で回動させる操作レバーと、偏心カム部材の回動軸支され、押輪の押圧フランジに係合するための固定溝が形成された押輪固定板と、を備え、所定角度の範囲は、押輪固定板が押圧フランジに係合する固定位置と押圧フランジとの係合を解除した固定解除位置とに移動自在となるように偏心カム部材の回動軸が移動可能な範囲であるため、操作レバーによる偏心カム部材の回転により押輪固定板を上下に昇降操作することで、雌継手と雄継手の連結固定状態での押輪に対する押輪固定板の着脱が簡単にでき、このとき押輪固定板が押圧フランジを固定する位置で係合できなければ、雌継手と雄継手の連結固定は不完全な状態にあることが簡単に分かり、雄継手に対し雌継手を嵌め直して押輪固定板が押圧フランジを固定する位置に係合できるようにすることで、確実に連結固定できる。
【0035】
(押輪固定機構の構造2による前傾扉の閉鎖阻止による効果
また、押輪固定板固定角度位置での前記操作レバーの位置を、消火栓装置を利用する際に開放された扉の閉鎖を妨げる位置としたため、消防用ホースの連結を忘れたまま消火栓装置の、例えば前傾扉を閉鎖しようとすると、操作レバーに前傾扉が当たって閉鎖することができず、消防用ホースの連結を忘れたままに点検を終了することが確実に防止できる。
【0036】
(第4発明の効果)
本発明の他の形態にあっては、一端にノズルが装着された消防用ホースの他端側に配置され、連結穴の内周に連結穴の径方向に出没自在係止爪が配置された雌継手と、消防用ホースに消火用水を供給するための給水配管の消防用ホース側の終端に配置され、胴体となる円筒部の先端外周に形成された環状突起雌継手の連結穴に挿入された場合に係止爪が配置された位置より消防用ホース側の位置で係止爪により抜け止め状態に連結固定される雄継手と、雄継手の円筒部の外周に円筒部の軸方向に摺動自在に配置される円筒体と、円筒体の後端に形成された押圧フランジとで構成され、雌継手と雄継手が連結固定された状態で、円筒体雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込まれることにより、係止爪による雄継手の抜け止め状態を解除し雌継手と雄継手との連結固定を解除させる押輪と、を備えた消火栓装置のホース継手装置に於いて、雄継手と雌継手との連結固定を解除したい場合に押輪連結解除位置に摺動させ、押輪を当該連結解除位置に規制し、雄継手と雌継手とを連結固定させる場合に押輪を連結位置に摺動可能とする押輪駆動機構が設けられたため、ホース継手の連結固定を解除する場合に偏心カム部材の回動で押輪を雌継手側に押し込んで連結固定を解除することができ、ホース継手の収納スペースが限られ、また、年に1回程度の点検のため、ホース継手が固着していても、簡単に消防用ホースの連結を解除して取り外すことができる。
【0037】
また、操作レバーの位置により雌継手と雄継手の連結固定状態と連結固定解除状態が容易に分かり、放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホースを着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホースを装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認でき、人為的なミスを未然に防止可能とする。
【0038】
(第4発明の押輪駆動機構の構造の効果)
また、押輪駆動機構は、雄継手を挟んで両側に起立された支持アームと、支持アームに回動軸が軸支され、押輪を連結解除位置に摺動させ規制する連結解除角度位置と押輪を連結位置に摺動可能とする連結角度位置とに回動自在な偏心カム部材と、偏心カム部材を連結角度位置と連結解除角度位置とに回動させる操作レバーと、を備えたため、雄継手が接続された給水配管を跨ぐように配置された操作レバーを回動させることで、狭いスペースであっても、押輪を雌継手側に押し込んで、簡単にホース継手の連結固定を解除できる。
【0039】
(押輪の長手フランジ部による効果)
また、第1乃至第発明のホース継手装置に於いて、押輪に形成された押圧フランジに、円筒体を雌継手の連結穴と雄継手との間の隙間に押し込む操作の操作性を向上させる長手フランジ部が形成されたため、ホース継手装置が狭いスペースに設置されていても、サイズの大きな長手フランジ部が押輪に形成されているため、長手フランジ部を操作することで押輪を雌継手側に強く押し込んで消防用ホースの連結固定を解除でき、年に1回程度の点検のため、ホース継手が固着していても、簡単に消防用ホースの連結を解除して取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】トンネル用の消火栓装置を示した説明図
図2図1の筐体前面の扉を外して内部構造を示した説明図
図3】ホース継手装置の第1実施形態を示した説明図
図4図3の押輪を取り出して示した説明図
図5図3の雄継手本体を取り出して示した説明図
図6】ホース継手装置の第2実施形態を示した説明図
図7図6の雄継手本体を取り出して示した説明図
図8】ホース継手装置の第3実施形態を示した説明図
図9】ホース継手装置の第4実施形態を示した説明図
図10図9のホース継手装置における連結時と連結解除時の押輪固定機構の動作状態を示した説明図
図11】ホース継手装置の第5実施形態を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0041】
[消火栓装置の概要]
図1は消火栓扉と消火器扉の間に通報装置扉が設けられたトンネル用の消火栓装置を示した説明図、図2図1の筐体前面の扉を外して内部構造を示した説明図である。
【0042】
図1及び図2に示すように、消火栓装置10は、消火栓側と消火器側に筐体12−1,12−2を分割した構造であり、前面に分割した化粧板14−1,14−2を各々装着し、筐体12−1,12−2に対し必要な機器及び部材を組付けた後に連結固定し、この状態でトンネル現場に搬入して架台11上に設置している。
【0043】
右側の化粧板14−1の扉開口部16は上下に2分割し、下側扉開口部にヒンジ18により下向きに開く前傾扉20が配置され、上側扉開口部にヒンジ22により上向きに開く保守扉として機能する上扉24が配置され、その内部にノズル付きのホースと消火栓弁を含むバルブ類が収納部されている。
【0044】
扉開口部16の左側には、ヒンジ26により右に横開きする通報装置扉28が設けられ、ここに赤色表示灯30、発信機(手動通報装置)32及び応答ランプ34が設けられ、また通報装置扉28の内側には電話ジャックが設けられている。
【0045】
赤色表示灯30は常時点灯し、消火栓装置10の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機32を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の防災受信盤に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が防災受信盤から送られて、応答ランプ34及び赤色表示灯30が点滅する。
【0046】
発信機32は通報装置扉28の前面となるパネル面側の装着穴に保護カバーが設けられており、保護カバーを押し込むと装着穴から外れて内部の押し釦スイッチの操作ノブが押し込まれ、押し釦スイッチがオンして発信信号が送信される。
【0047】
通報装置扉28の左側には、ヒンジ36により左に横開きする消火器扉38が設けられ、内部に2本の消火器を収納可能としている。消火器扉38はマグネットラッチ40により閉鎖位置に保持されており、扉右端の略中央に設けたハンドル42を手前に引くことで、磁気吸着による閉鎖保持を解除して消火器扉38を左側に開くことができる。また、消火器扉38の下側には覗き窓44が設けられ、外部から消火器の収納状態の有無を確認可能としている。
【0048】
図2に示すように、筐体12−1の左側にはホース収納部47が形成され、続いて右側にはバルブ類収納部46が形成され、筐体12−2には消火器収納部48が形成されている。ホース収納部47には、ホースバケット構造72が設けられる。
【0049】
ホースバケット構造72は、筐体12−1の前面開口の左右方向における略中央となる位置に、ホース取出口74が仕切り形成されるようにパイプ部材が配置される。ホース収納部47には消防用ホース66が内巻きにより収納されている。消防用ホース66の先端には消火用ノズル70が装着され、消火用ノズル70はノズルホルダー68に着脱自在に係止されている。
【0050】
バルブ類収納部46には、ポンプ設備からの配管を接続する消火栓接続口50から消防用ホース66に至る配管系統に、給水栓52、消火栓弁54、自動調圧弁56等が設けられており、消火栓弁54は消火栓弁開閉レバー54aにより開放操作され、図示しない消火栓弁開放スイッチをオンしてポンプ起動信号を外部に出力するようにしている。
【0051】
自動調整弁56の2次側となる給水配管58に対し消防用ホース66が町野式のホース継手装置60により着脱自在に連結固定されている。ホース継手装置60は、配管ホルダー55で支持された給水配管58の先端に雄継手62が装着され、消防用ホース66の根本に雌継手64が装着され、固定側の雄継手62に対し消防用ホース66側の雌継手64を嵌め込むことで連結固定されている。
【0052】
[ホース継手装置の第1実施形態]
図3はホース継手装置の第1実施形態を示した説明図であり、図3(A)は連結解除状態を示し、図3(B)は連結固定状態を示す。図4図3の押輪を取り出して示した説明図であり、図4(A)は背面を示し、図4(B)は図4(A)のX−X断面を示し、図4(C)は図4(A)のY−Y断面を示す。図5図3の雄継手本体を取り出して示した説明図である。
【0053】
(町野式のホース継手)
図3に示すように、本実施形態にあっては、ホース継手として町野式のホース継手を使用している。町野式のホース継手は、雄継手62と雌継手64で構成される。
【0054】
雄継手62は、図5に示すように、雄継手本体80における円筒部の先端外周に環状突起82が形成され、円筒部80aの後端外周には接続ねじ部80bが形成され、給水配管58の先端にねじ込み固定されている。雄継手本体80における円筒部80aの外側には押輪84が摺動自在に嵌め込まれている。
【0055】
押輪84は図4に取り出して示すように、軸穴84bを備えた円筒体84aの一端に押圧フランジ86が形成されており、押圧フランジ86には左右横方向の外径側に向けて張出した一対の長手フランジ部86aが一体に形成されている。
【0056】
図3に示すように、雌継手64は、雌継手本体92の開口側に受け部材88が配置され、受け部材88の外周にはゴム製の操作リング90が装着されている。受け部材88に続いてはスペーサリング94を介して係止爪95が円周方向に分割して配置され、係止爪95はその外側に配置されたリングバネ96に抗して半径方向に出没自在に配置されている。係止爪95に続いては雌継手本体92の開口部内側に嵌合受け溝98が形成され、嵌合受け溝98にはシールリング100が嵌め込まれている。また、雌継手本体92の外側は段付き溝を持つホース接続部102が形成され、ここに保形型の消防用ホース66の後端が嵌め込み固定されている。
【0057】
このような町野式のホース継手は、図3(A)に示すように、給水配管58側となる雄継手62の雄継手本体80に対し、消防用ホース66側となる雌継手64を押し当てて嵌め入れることで、図3(B)に示すように連結固定される。
【0058】
この連結固定は、雄継手62の先端の環状突起82が雌継手64における係止爪95の傾斜面に当たって外周方向に押し上げ、環状突起82が嵌合受け溝98に嵌り込むと係止爪95が押し戻されて環状突起82の後端に嵌合して抜け止めした状態となる。
【0059】
図3(B)のように連結固定されたホース継手を外す場合には、押圧フランジ86の長手フランジ部86a(図4参照)を指で雌継手64側に押し込むと、押輪84の先端が係止爪95の径斜面に当たって外側に押し上げられることで係止爪95による環状突起82の係止が解除され、図3(A)に示すように、雄継手62から雌継手64を取り外すことができる。
【0060】
(ホース継手装置の連結解除の表示構造)
図3に示すように、本実施形態のホース継手装置は、図5に取り出して示した雄継手62の雄継手本体80における円筒部80aの外周に色帯104が配置されている。色帯104はホース継手が連結解除状態にあることを外部から視認可能とするものであり、例えば、赤のカラーバンドとして配置されている。
【0061】
図3(A)に示すように、雄継手62から雌継手64が外された状態にあっては、雄継手62の雄継手本体80の外周に配置された押輪84が先端の環状突起82に当たる位置に摺動していると、雄継手本体80の外周に配置された色帯104は外部から視認可能な状態に表れる。
【0062】
これに対し図3(B)に示すように、雄継手62に対し雌継手64を連結固定した場合には、押輪84は雌継手64の係止爪95に押されて給水配管58の管端に当接する位置に摺動し、このため色帯104は押輪84により隠されて見えなくなる。
【0063】
このため、雄継手62に対し消防ホース66の雌継手64を連結固定した場合に、図3(B)のように雄継手62の色帯104が隠されて見えない状態であれば、消防用ホース66の連結固定が確実に行われていることを容易に確認できる。
【0064】
これに対し雄継手62に対し消防ホース66の雌継手64を連結固定した場合に、雄継手62側に色帯104の一部が見えたような場合には、雄継手62に対し雌継手64が完全に連結固定されていない状態にあることが容易に分かり、色帯104が隠れるように連結固定をやり直すことで、消防用ホース66の連結固定を確実に行うことができる。
【0065】
この結果、消防用ホース66を取り外して行う放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホース66を着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホース66を装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認でき、人為的なミスを未然に防止することができる。
【0066】
また、雄継手62に設けられた押輪84は、図4に示すように、円筒体84aの押圧フランジ86として軸中心に対して外径両方向に長手フランジ部86aが張出し形成されており、図2に示したように、ホース継手装置60が狭いスペースに設置されていても、サイズの大きな長手フランジ部86aが押輪84に形成されているため、長手フランジ部86aを手先で押すことで、押輪84を雌継手64側に強く押し込んで消防用ホース66の連結固定を解除することができ、年に1回程度の点検のため、ホース継手装置60が固着していても、簡単に消防用ホース66の連結を解除して取り外し、放出点検を行うことができる。
【0067】
[ホース継手装置の第2実施形態]
図6はホース継手装置の第2実施形態を示した説明図であり、図6(A)は連結解除状態を示し、図6(B)は連結状態を示す。図7図6の雄継手本体を取り出して示した説明図である。
【0068】
図6に示すように、本実施形態のホース継手装置は、図3に示した第1実施形態と同様に、町野式ホース継手を使用しており、町野式ホース継手の雄継手62と雌継手64の構造及び機能は図3と同じになることから、同一符号を付して説明は省略する。
【0069】
本実施形態にあっては、雄継手62の雄継手本体80における環状突起82の後方となる円筒部の外周に、押輪84に続いて軸方向に摺動自在に移動リング106が配置されている。
【0070】
移動リング106は先端にフランジ108が形成され、フランジ108の円周面の複数個所に前方に向けてロッド110が起立され、ロッド110は押輪84の長手フランジ部86aに当接することで、押輪84と移動リング106との間に所定間隔が形成されるように規制している。
【0071】
また、移動リング106の後方の端面には、円周方向に複数個所に分けてバネ穴114が形成され、バネ穴114にはコイルバネ116が嵌め込まれ、コイルバネ116の右端は給水配管58の端面に当接している。また、移動リング106のバネ穴114に相対した給水配管58の端面にはガイドピン118が起立されており、コイルバネ116が外れないようにガイドしている。
【0072】
雄継手62の雄継手本体80は、図7に取り出して示すように、円筒体80aの外周の2箇所に割けて第1色帯120と第2色帯122が配置されている。
第1色帯120はホース継手装置の連結解除状態を表示するものであり、例えば赤のカラーバンドとして配置されている。第2色帯122はホース継手装置の連結固定状態を表示するものであり、例えば緑又は青のカラーバンドとして配置されている。
【0073】
図6(A)に示すように、雄継手62から雌継手64が外された状態にあっては、コイルバネ116の伸展により移動リング106が左側に押され、ロッド110を介して押輪84を環状突起82の右端に当接させた位置としており、このため押輪84と移動リング106との間の隙間に雄継手本体80の外周に配置された第1色帯120が位置し、第1色帯120による赤のカラーバンドを外部から視認可能な状態に現れる。
【0074】
これに対し図6(B)に示すように、雄継手62に対し雌継手64を連結固定した場合には、押輪84は雌継手64の係止爪95に押され、押輪84の移動に対しロッド110を介して移動リング106がコイルバネ116を圧縮して移動し、このような押輪84と移動リング106の移動に伴い、押輪84により第1色帯120が隠され、押輪84と移動リング106との間の隙間に雄継手本体80の外周に配置された第2色帯122が位置し、第2色帯122による緑又は青のカラーバンドが外部から視認可能な状態に現れる。
【0075】
このため、雄継手62に対し消防ホース66の雌継手64を連結固定した場合に、図6(B)のように雄継手62の第1色帯120が隠されて見えず、第2色帯122が見えた状態であれば、消防用ホース66の連結固定が確実に行われていることを容易に確認できる。
【0076】
これに対し雄継手62に対し消防ホース66の雌継手64を連結固定した場合に、雄継手62側に第1色帯120の一部と第2色帯122の一部が隣接して見えたような場合には、雄継手62に対し雌継手64が完全に連結固定されていない状態にあることが容易に分かり、第1色帯120が隠れて第2色帯122が現れるように連結固定をやり直すことで、消防用ホース66の連結固定を確実に行うことができる。
【0077】
この結果、消防用ホース66を取り外して行う放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホース66を着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホース66を装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認でき、人為的なミスを未然に防止することができる。
【0078】
なお、バネ穴114、コイルバネ116、ガイドピン118により移動リング106を付勢する構造は、これに限定されず、例えば、移動リング106と給水配管58の管端との間の雄継手本体80の外周にコイルバネを巻着した構造としても良い。
【0079】
[ホース継手装置の第3実施形態]
図8はホース継手装置の第3実施形態を示した説明図であり、図8(A)に正面を示し、図8(B)に給水配管側から見た側面を示す。
【0080】
図8に示すように、本実施形態のホース継手装置は、雄継手62に雌継手64が連結固定された状態で所定位置に摺動された押輪84の押圧フランジ86に係合する押輪固定機構124が設けられたことを特徴とする。
【0081】
押輪固定機構124は、雄継手62が連結された給水配管58を跨いて固定台126が配置され、固定台126にヒンジ134を介して押輪84の外周周りに開閉自在に押輪固定板128が配置される。押輪固定板128は押輪84の押圧フランジ86における長手フランジ部86aの部分を挟む固定溝132が両側の固定爪130の間に形成されている。なお、押輪固定板128はその形状を分かりやすくするため砂地で示している。
【0082】
また、押輪固定板128のヒンジ134側には操作レバー136が起立されており、操作レバー136により押輪固定板128を押輪84の固定位置と、想像線で示す操作レバー136aによる押輪固定板128aの固定解除位置とに操作させる。
【0083】
固定台126の上部には、図8(B)に示すように、上向きに開いたレバーホルダ−138が配置され、想像線で示す操作レバー136aのように倒して押輪固定板128を固定解除した場合に、倒した操作レバー136aを保持するようにしている。
【0084】
このような押輪固定機構124によれば、図8に示すように、雄継手62に消防用ホース66の雌継手64が連結固定された状態では、操作レバー136を手前に引いて立てることで、ヒンジ134を介して回動された押輪固定板128の固定溝132に押輪84の長手フランジ部86aが入り、長手フランジ部86aの両側に固定爪130が位置して押輪84の動きを規制した固定状態とする。
【0085】
これに対し雄継手62に対し消防ホース66の雌継手64を連結固定したが、完全に連結固定されていない場合には、操作レバー136を手前に引いて立てようとしても、押輪固定板128の固定溝132に押輪84の長手フランジ部86aが入らずに右側の固定爪130が当たった状態となり、雌継手64と雄継手62の連結は不完全な状態にあることが簡単に分かり、雄継手62に対し雌継手64を嵌め直し、再度、操作レバー136を操作し、押輪固定板128の固定溝132に押輪84の長手フランジ部86aが入って固定することで、雄継手62に対し消防用ホース66の雌継手64を確実に連結固定された状態とすることができる。
【0086】
また、雄継手62に消防用ホース66の雌継手64を連結固定したが、押輪固定機構124を押輪固定位置に操作することなく消火栓装置の前傾扉20を閉鎖しようとした場合、押輪固定板128は固定解除位置で図8(B)の想像線で示す押輪固定板128aのように、前方に突出した位置にあり、ヒンジ18を中心に前傾扉20を想像線の前傾扉20aに示すように閉じようとすると、停止解除位置にある押輪固定板128aに当たって閉鎖できない。
【0087】
このため点検員等は、前傾扉20を閉鎖するためには、押輪固定板128を押輪84の固定位置とする操作を必ずしなければならず、これは雄継手62に対する消防用ホース66の雌継手64の連結固定を確認する操作となり、ホース継手装置による連結固定の確認を忘れて点検を終了してしまうことを確実に防止できる。
【0088】
[ホース継手装置の第4実施形態]
図9はホース継手装置の第4実施形態を示した説明図であり、図9(A)に正面を示し、図9(B)に給水配管側から見た側面を示す。図10図9のホース継手装置における連結時(図10(A))と連結解除時(図10(B))の押輪固定機構の動作状態を示した説明図である。
図9に示すように、本実施形態のホース継手装置は、雄継手62に雌継手64が連結固定された状態で所定位置に摺動された押輪84の押圧フランジ86に係合する押輪固定機構124が設けられ、本実施形態の押輪固定機構124は押輪固定板142の昇降により固定位置と固定解除位置に操作するようにしたことを特徴とする。
【0089】
本実施形態の押輪固定機構124は、雄継手62が連結された給水配管58を跨いて固定台140が配置され、固定台140の上部には支持台148が配置され、カムシャフト152により回動自在に偏心カム150が設けられている。カムシャフト152は支持台148の上下方向に形成されたガイド溝154に沿って移動可能としている。
【0090】
偏心カム150は例えば楕円カムであり、図9(B)に示すように、長軸L1と短軸L2をもつ楕円の1/4部分を使用しており、楕円部分の外側は矩形とし、このため楕円面は終端で直線部分に続いている。
【0091】
偏心カム150のカムシャフト152には操作レバー158が起立され、また、カムシャフト152には押輪固定板142が連結されている。押輪固定板142は押輪84の押圧フランジ86における長手フランジ部86aの部分を挟む固定溝146が両側の固定爪144の間に形成されている。
【0092】
操作レバー158により偏心カム150は、押輪固定板142を固定位置とする図示の固定角度位置と押輪固定板142を90度左回りした固定解除角度位置との間で回転され、ガイド溝154に沿ってカムシャフト152を押輪固定板142の図示の固定位置と上方にリフトした固定解除位置との間で移動させる。
【0093】
支持台148の上部にはレバー嵌合溝156が形成され、図示のように、押輪固定板142を固定位置に操作した状態で操作レバー158を嵌合して保持するようにしている。
【0094】
このような押輪固定機構124によれば、雄継手62に消防用ホース66の雌継手64が連結固定された状態では、図10(A)に示すように、操作レバー158を奥行方向に回して立てることで、偏心カム150は短軸L2距離で固定台140に接してカムシャフト152を最も低い位置とし、これにより押輪固定板142のガイド溝154に押輪84の長手フランジ部86aが入り込み、長手フランジ部86aの両側に固定爪144が位置して押輪84の動きを規制した固定状態とする。
【0095】
これに対し消防用ホース66の雌継手64を雄継手62から外す場合には、図10(B)に示すように、操作レバー158を手前に倒し、偏心カム150を左回りに回動することで、偏心カム150の長軸L1の距離で固定台140に接してカムシャフト152を最も高い位置とし、これにより押輪固定板142は上方にリフトされて押輪84の長手フランジ部86aから外れた位置となり、長手フランジ部86aにより押輪84を雌継手64側に押し込むことで連結固定を解除して消防用ホース66を取り外すことができる。
【0096】
放出点検の終了により消防用ホース66の雌継手64を雄継手62に連結した場合には、正常に連結固定されていれば、図10(A)に示すように、操作レバー158を奥行方向に回動操作すると、押輪固定板142が固定位置に下降し、連結固定が確認できる。
【0097】
これに対し雄継手62に対し消防ホース66の雌継手64を連結固定したが、完全に連結固定されていない場合には、操作レバー158を奥行方向に回動して立てようとしても、押輪固定板142の固定溝146に押輪84の長手フランジ部86aが入らずに右側の固定爪144が当たった状態となり、雌継手64と雄継手62の連結は不完全な状態にあることが簡単に分かり、雄継手62に対し雌継手64を嵌め直し、再度、操作レバー158を操作することで押輪固定板142の固定溝146に押輪84の長手フランジ部86aが入って固定することで、雄継手62に対し消防用ホース66の雌継手64を確実に連結固定させることができる。
【0098】
また、雄継手62に消防用ホース66の雌継手64を連結固定したが、押輪固定機構124を押輪固定位置に操作することなく消火栓装置の前傾扉20を閉鎖しようとした場合、操作ハンドル158は固定解除位置で図10(B)に示すように前方に突出した位置にあり、ヒンジ18を中心に前傾扉20を閉じようとすると、停止解除位置にある操作レバー158に当たって閉鎖できない。
【0099】
このため点検員等は、前傾扉20を閉鎖するためには、押輪固定板142を押輪84の固定位置とする操作レバー158の操作を必ずしなければならず、これは雄継手62に対する消防用ホース66の雌継手64の連結固定を確認する操作となり、ホース継手装置による連結固定の確認を忘れて点検を終了してしまうことを確実に防止できる。
【0100】
[ホース継手装置の第5実施形態]
図11はホース継手装置の第5実施形態を示した説明図であり、図11(A)に正面を示し、図11(B)に給水配管側から見た側面を示す。
【0101】
図11に示すように、本実施形態は、ホース継手装置に、レバー操作により押輪84を雄継手62に対する雌継手64の連結位置と連結解除位置とに移動させる押輪駆動機構160が設けられたことを特徴とする。
【0102】
押輪駆動機構160は、雄継手62が連結された給水配管58の下側に固定台162が配置され、固定台162から起立された一対の支持アーム162aにカムシャフト166により偏心カム164が回転自在に軸支され、カムシャフト166には一対の操作レバー168が固定され、操作レバー168の先端は操作ハンドル170で連結されている。
【0103】
偏心カム164は、図示の操作レバー168の位置と想像線で示す操作レバー168aの位置との間の回動操作に伴い回動される。操作レバー168が図示の位置にある場合、偏心カム164は、雄継手62に摺動自在に設けた押輪84を、雄継手本体80の環状突起82に当接させる図示の偏心カム164の連結解除角度にある。
【0104】
また、想像線で示す操作レバー168aの位置に操作した場合、偏心カム164は右回りに回動し、押輪84の押し込みを解除して給水配管58の管端に当接するまで移動可能とする想像線で示す偏心カム164aの連結角度位置に回動される。
【0105】
このような押輪駆動機構160を備えたホース継手装置にあっては、雄継手62に消防用ホース66の雌継手64が連結固定された状態では、操作レバー168は想像線で示す操作レバー168aの位置にあり、偏心カム164は想像線で示す偏心カム164aの位置に回動して押輪84の押し込みが解除されており、雄継手62に対する消防用ホース66の雌継手64の連結固定が維持されている。
【0106】
放出点検等のために消防用ホース66の雌継手64を雄継手62から外す場合には、想像線で示す位置にある操作レバー168aを矢印で示すように操作レバー168の位置に回動すると、これに伴う偏心カム164の回転で押輪84が押し出され、図3に示した雌継手64の係止爪95による雄継手62の環状突起82の係合が解除され、消防用ホース66の雌継手64を雄継手62から取り外すことかできる。
【0107】
このため消防用ホース66の雌継手64を雄継手62から取り外す場合、狭いスペースで押輪84の長手フランジ部86aを手で押し込む操作が不要となり、操作レバー168の操作で良いことから、年に1回程度の点検のため、押輪駆動機構160が固着していても、簡単に消防用ホース66の連結を解除して取り外し、放出点検を行うことができる。
【0108】
また、図11の実施形態の雄継手62に、図3の実施形態と同様に、消防用ホース66の雌継手64を雄継手62に対する連結固定状態で隠れる色帯104を配置しておくことで、消防用ホース66を取り外して行う放出点検時やホース交換時に安心して消防用ホース66を着脱することができ、また、点検終了後に消防用ホース66を装着した場合にも正常に装着できたか簡単に確認できる。
【0109】
更に、図11の実施形態の雄継手62に、図6に示した第1色帯120と第2色帯122を雄継手62側に設けて連結固定状態と連結解除状態を確認できるようにしても良い。
【0110】
[本発明の変形例]
上記の実施形態は、トンネル用消火栓装置を例にとっているが、これに限定されず、町野式のホース継手を用いて給水配管に消防用ホースを着脱自在に連結している適宜の消火栓装置のホース継手装置に適用できる。
【0111】
また、上記の実施形態は、雄継手の押圧フランジに長手フランジ部を形成した押輪を使用しているが、長手フランジ部のないリング状の押圧フランジが形成された押輪であっても良い。
【0112】
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0113】
10:消火栓装置
11:架台
16:扉開口部
20:前傾扉
24:上扉
28:通報装置扉
30:赤色表示灯
32:発信機
34:応答ランプ
38:消火器扉
46:バルブ類収納部
47:ホース収納部
48:消火器収納部
52:給水栓
54:消火栓弁
55:配管ホルダー
56:自動調圧弁
58:給水配管
60:ホース継手装置
62:雄継手
64:雌継手
66:消防用ホース
68:ノズルホルダー
70:消火用ノズル
72:ホースバケット構造
74:ホース取出口
80:雄継手本体
82:環状突起
84:押輪
86:押圧フランジ
86a:長手フランジ部
88:受け部材
90:操作リング
92:雌継手本体
94:スペーサリング
95:係止爪
96:リングバネ
98:嵌合受け溝
100:シールリング
102:ホース接続部
104:色帯
106:移動リング
108:フランジ
110:ロッド
114:バネ穴
116:コイルバネ
118:ガイドピン
120:第1色帯
122:第2色帯
124:押輪固定機構
126,140,162:固定台
128,142:押輪固定板
130,144:固定爪
132,146:固定溝
134:ヒンジ
136,158,168:操作レバー
148:支持台
150,164:偏心カム
152,166:カムシャフト
154:ガイド溝
156:レバー嵌合溝
160:押輪駆動機構
162a:支持アーム
170:操作ハンドル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11