特許第6871889号(P6871889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6871889ライセンス管理装置、移動端末試験システムとライセンス管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871889
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】ライセンス管理装置、移動端末試験システムとライセンス管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/10 20130101AFI20210510BHJP
【FI】
   G06F21/10
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-193151(P2018-193151)
(22)【出願日】2018年10月12日
(65)【公開番号】特開2020-61056(P2020-61056A)
(43)【公開日】2020年4月16日
【審査請求日】2019年7月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】特許業務法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白▲崎▼ 啓太
(72)【発明者】
【氏名】小口 貴之
【審査官】 平井 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−234525(JP,A)
【文献】 特開2006−155385(JP,A)
【文献】 特開2008−059277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機能をオプション機能として追加可能な装置(1)に搭載され、前記オプション機能の提供可否を管理するライセンス管理装置であって、
複数の前記装置を使用し、そのうちの1つの前記装置をマスター装置とし他の前記装置を同期させて処理を実行させるとき、全ての前記装置がそれぞれ有する前記オプション機能の情報を取得し当該情報に基づいて、前記マスター装置の有する前記オプション機能を識別し、前記マスター装置の有する前記オプション機能のチェックと、自装置の有する前記オプション機能のチェックとを、個別に行なって前記オプション機能の提供可否を判定する制御部(14)を備えるライセンス管理装置。
【請求項2】
複数の請求項1に記載の装置と、複数の前記装置がそれぞれ有する前記オプション機能の情報を作成し、全ての前記装置に配布するライセンス情報作成部(26)を備える外部装置と、を備える移動端末試験システム
【請求項3】
所定の機能をオプション機能として追加可能な装置(1)を複数使用し、そのうちの1つの前記装置をマスター装置とし他の前記装置を同期させて処理を実行させるときの、それぞれの前記装置において実行される前記オプション機能の提供可否を管理するライセンス管理方法であって
複数の前記装置がそれぞれ有する前記オプション機能の情報を取得し当該情報に基づいて、前記マスター装置の有する前記オプション機能を識別するステップと、
前記マスター装置の有する前記オプション機能をチェックして前記オプション機能の提供可否を判定するステップと、
自装置の有する前記オプション機能をチェックして前記オプション機能の提供可否を判定するステップと、を備えるライセンス管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オプションの機能を追加可能な装置のライセンス管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やデータ通信端末等の移動しながら通信を行なう移動端末を開発した場合、この開発した移動端末が正常に通信を行なえるか否かを試験する必要がある。このため、実際の基地局の機能を擬似する擬似基地局として動作する試験装置に試験対象の移動端末を接続し、試験装置と移動端末との間で通信を行ない、この通信の内容を確認する試験を行なっている。
【0003】
また、移動通信システムにおいては、LTE(Long Term Evolution)や5G(5th Generation)など、複数の通信方式があり、それぞれの通信方式においても、様々な機能が提供可能になっている。
【0004】
試験装置には、このような通信方式や機能を試験するための機能を、オプションとして追加可能としたものがある。
【0005】
このようなオプション機能は、例えば、その機能を購入したユーザの特定の試験装置でのみ使用可能なようにライセンス管理を実施する必要がある。
【0006】
特許文献1には、測定器を制御して測定を自動的に行なう自動測定ソフトウェアのライセンス管理方法について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−84889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
複数の試験装置を使って試験を行なう場合、一つの試験装置をマスターの試験装置として、マスターの試験装置をメインとして、他の試験装置をスレーブの試験装置として同期させて試験を行なう。
【0009】
このような場合、試験の内容により、所定のオプション機能をマスターの試験装置、スレーブの試験装置共に具備する必要がある場合、マスターの試験装置のみ具備していれば良い場合等、様々な状況が発生する。
【0010】
このため、試験装置単体でのライセンス管理では、使用したいオプション機能が使用できなかったり、使用できないはずのオプション機能が使用できる状態になってしまったりする場合がある。
【0011】
そこで、本発明は、複数の試験装置を使って試験を行なう場合でも、適切にライセンスを管理することができるライセンス管理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のライセンス管理装置は、所定の機能をオプション機能として追加可能な装置に搭載され、前記オプション機能の提供可否を管理するライセンス管理装置であって、複数の前記装置を使用し、そのうちの1つの前記装置をマスター装置とし他の前記装置を同期させて処理を実行させるとき、全ての前記装置がそれぞれ有する前記オプション機能の情報を取得し当該情報に基づいて、前記マスター装置の有する前記オプション機能を識別し、前記マスター装置の有する前記オプション機能のチェックと、自装置の有する前記オプション機能のチェックとを、個別に行なって前記オプション機能の提供可否を判定する制御部を備えるものである。
【0013】
この構成により、複数の装置がそれぞれ有するオプション機能の情報に基づいて、マスター装置の有するオプション機能が識別され、マスター装置の有するオプション機能と、自装置の有するオプション機能とが、個別にチェックされてオプション機能の提供可否が判定される。このため、マスター装置のオプション機能により、他の装置でも使用可能になるオプション機能でも適切にライセンスを管理することができる。
【0014】
また、本発明の移動端末試験システムは、複数の前記装置と、複数の前記装置がそれぞれ有する前記オプション機能の情報を作成し、全ての前記装置に配布するライセンス情報作成部を備える外部装置と、を備えるものである。
【0015】
この構成により、ライセンス情報作成部で、複数の装置それぞれの有するオプション機能の情報が生成され、全ての装置に配布される。このため、複数の装置それぞれの有するオプション機能の情報の生成と配布を、容易に行なうことができる。
【0016】
また、本発明のライセンス管理方法は、所定の機能をオプション機能として追加可能な装置を複数使用し、そのうちの1つの前記装置をマスター装置とし他の前記装置を同期させて処理を実行させるときの、それぞれの前記装置において実行される前記オプション機能の提供可否を管理するライセンス管理方法であって、複数の前記装置がそれぞれ有する前記オプション機能の情報を取得し当該情報に基づいて、前記マスター装置の有する前記オプション機能を識別するステップと、前記マスター装置の有する前記オプション機能をチェックして前記オプション機能の提供可否を判定するステップと、自装置の有する前記オプション機能をチェックして前記オプション機能の提供可否を判定するステップと、を備えるものである。
【0017】
この構成により、複数の装置がそれぞれ有するオプション機能の情報に基づいて、マスター装置の有するオプション機能が識別され、マスター装置の有するオプション機能と、自装置の有するオプション機能とが、個別にチェックされてオプション機能の提供可否が判定される。このため、マスター装置のオプション機能により、他の装置でも使用可能になるオプション機能でも適切にライセンスを管理することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、複数の試験装置を使って試験を行なう場合でも、適切にライセンスを管理することができるライセンス管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムのブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムの複数装置設定画面の例を示す図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムのライセンス情報生成処理の処理手順を説明するフローチャートである。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムのオプション機能チェック処理の処理手順を説明するフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る移動端末試験システムについて詳細に説明する。
【0021】
図1において、本発明の一実施形態に係る移動端末試験システムは、移動端末試験装置1と、外部装置としてのパーソナルコンピュータ装置(以下、単に「PC」という)2と、を含んで構成される。なお、本実施形態においては、2台の移動端末試験装置1を使った場合を示している。
【0022】
移動端末試験装置1は、PC2により制御されて、移動端末3の試験を行なうようになっている。
【0023】
本実施の形態において、移動端末試験装置1は、アンテナ13を介して無線で移動端末3と信号を送受信するようになっている。移動端末試験装置1は、同軸ケーブル等を介して有線で移動端末3と無線信号を送受信するようにしてもよい。
【0024】
移動端末試験装置1は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、ハードディスク装置と、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0025】
このコンピュータユニットは、ハードディスク装置に記憶されたOS(Operating System)をCPUが実行することにより、CPUが入力ポート及び出力ポートに接続された機器を制御できるようになっている。
【0026】
移動端末試験装置1は、通信部11と、擬似基地局部12と、アンテナ13と、ライセンス管理装置としても機能する制御部14と、を含んで構成される。
【0027】
通信部11は、通信モジュールによって構成される。通信部11は、入出力ポートに接続されたイーサネット(登録商標)に準拠したLAN4を介してPC2と通信する。
【0028】
擬似基地局部12は、制御部14の制御により、移動端末3との間でアンテナ13を介して無線信号を送受信する。擬似基地局部12は、制御部14から入力されるコマンドに基づいて移動端末3との通信を制御する。擬似基地局部12は、移動端末3との通信の状態などを制御部14に出力する。
【0029】
制御部14は、移動端末試験装置1の記憶装置に記憶されたプログラムにより構成される。制御部14は、移動端末試験装置1のOS上で動作し、OSを介して通信部11や、擬似基地局部12、などを制御して、コンピュータユニットを移動端末試験装置1として動作させる。
【0030】
移動端末試験装置1は、PC2の試験制御部25により制御される。移動端末試験装置1の制御部14は、後述する通信部11を介してPC2の試験制御部25から受信した試験シナリオに従ってコマンドを擬似基地局部12に出力する。制御部14は、擬似基地局部12から入力された移動端末3との通信の状態などを、通信部11を介してPC2の試験制御部25に送信する。
【0031】
PC2は、CPUと、RAMと、ROMと、フラッシュメモリと、ハードディスク装置と、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0032】
このコンピュータユニットは、ハードディスク装置に記憶されたOS21をCPUが実行することにより、CPUが入力ポート及び出力ポートに接続された機器を制御できるようになっている。
【0033】
PC2は、通信部22と、表示部23と、操作部24と、試験制御部25と、ライセンス情報作成部26と、を含んで構成される。
【0034】
通信部22は、通信モジュールによって構成される。通信部22は、入出力ポートに接続されたイーサネット(登録商標)に準拠したLAN4を介して移動端末試験装置1と通信する。
【0035】
表示部23は、液晶ディスプレイ等の画像表示機器で構成され、必要な情報を入力させる画像や試験中の状態を示す画像などを表示する。
【0036】
操作部24は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力機器で構成され、操作入力された情報などを試験制御部25やライセンス情報作成部26に出力する。
【0037】
試験制御部25は、PC2のハードディスク装置に記憶されたプログラムにより構成される。試験制御部25は、PC2のOS21上で動作し、OS21を介して通信部22や、表示部23、操作部24、などを制御して、移動端末試験装置1の試験を制御する。
【0038】
試験制御部25は、操作部24に入力された情報に基づいて、通信部22を介して移動端末試験装置1に試験シナリオを送信する。試験制御部25は、操作部24への入力のガイドや、通信部22を介して移動端末試験装置1から受信した情報に基づいて、擬似基地局部12に設定されているパラメータの内容や、移動端末3との通信の状態などを表示部23に表示させる。
【0039】
試験制御部25は、OS21を介してライセンス情報作成部26と情報を送受信することができるようになっている。
【0040】
ライセンス情報作成部26は、PC2のハードディスク装置に記憶されたプログラムにより構成される。ライセンス情報作成部26は、PC2のOS21上で動作し、OS21を介して通信部22や、表示部23、操作部24、などを制御して、移動端末試験装置1のライセンス管理のための情報を生成する。
【0041】
移動端末試験装置1は、試験に必要な機能をオプション機能として購入して追加できるようになっている。オプション機能は、対象とする試験を実施するために、そのオプション機能が移動端末試験装置1単体ごとで必要なものと、複数の移動端末試験装置1で1つ必要なものがある。複数の移動端末試験装置1で1つ必要なオプション機能は、複数の移動端末試験装置1の中でメインとして動作するマスターの試験装置について購入されていればよい。
【0042】
ただし、複数の移動端末試験装置1で1つ必要なオプション機能が、マスターの試験装置としての移動端末試験装置1では購入されておらず、他の移動端末試験装置1で購入されている場合は、試験を実施できないようにしなければならない。また、試験によっては複数のオプション機能が必要となるものもある。
【0043】
このため、本実施形態の移動端末試験装置1では、移動端末試験システムを構成する複数の移動端末試験装置1それぞれにライセンス管理のための情報を配布し、試験実行時にその情報に基づいてライセンスの有無を判定してライセンスを管理する。
【0044】
例えば、PC2のライセンス情報作成部26において、移動端末試験装置1それぞれの有するオプション機能の情報と、各移動端末試験装置1のシリアルナンバーを収集し、シリアルナンバーと、そのシリアルナンバーの移動端末試験装置1の有するオプション機能とを関連付けたライセンス情報を作成し、作成したライセンス情報を全ての移動端末試験装置1に送信する。
【0045】
本実施形態の移動端末試験装置1では、オプション機能を識別する情報としてOption Keyが用いられる。オプション機能を購入した移動端末試験装置1には、オプション機能に対応するOption Keyが後述する記憶部に記憶される。移動端末試験装置1には、購入したオプション機能のOption Keyがまとめられて、例えば、Optionというファイル名で記憶される。
【0046】
ライセンス情報作成部26は、移動端末試験システムを構築する際に起動されて、例えば、図2に示すような複数装置設定画面を表示部23に表示し、移動端末試験システムを構成する移動端末試験装置1の情報を設定させる。
【0047】
図2において、台数設定部101は、移動端末試験システムを構成する移動端末試験装置1の台数を、例えば、プルダウンメニューにより設定させるものである。
【0048】
第1シリアルナンバー設定部102、第2シリアルナンバー設定部103、第3シリアルナンバー設定部104、第4シリアルナンバー設定部105には、移動端末試験システムを構成する移動端末試験装置1のシリアルナンバーを入力させるものである。
【0049】
ライセンス情報作成部26は、第1シリアルナンバー設定部102、第2シリアルナンバー設定部103、第3シリアルナンバー設定部104、第4シリアルナンバー設定部105の順にシリアルナンバーを入力させる。ライセンス情報作成部26は、台数設定部101に設定された台数分だけシリアルナンバーを入力可能になるように、第1シリアルナンバー設定部102、第2シリアルナンバー設定部103、第3シリアルナンバー設定部104、第4シリアルナンバー設定部105を制御するとよい。
【0050】
ライセンス情報作成ボタン106は、入力されたシリアルナンバーに基づいてライセンス情報を作成させ、全ての移動端末試験装置1に送信させるものである。
【0051】
ライセンス情報作成部26は、ライセンス情報作成ボタン106がユーザの操作部24への操作により選択されると、図3に示すフローチャートのように処理を行なう。
【0052】
ステップS1において、ライセンス情報作成部26は、通信部22を介して、入力されたシリアルナンバーの移動端末試験装置1からOption Keyの格納されたファイル(以下、「Option Key格納ファイル」ともいう)を取得する。
【0053】
ステップS2において、ライセンス情報作成部26は、取得したOption Key格納ファイルの名前をリネームする。
【0054】
ライセンス情報作成部26は、例えば、第1シリアルナンバー設定部102、第2シリアルナンバー設定部103、第3シリアルナンバー設定部104、第4シリアルナンバー設定部105に入力された順に、Option Key格納ファイルの名前をOption2_2nd、Option2_3rd、Option2_4th、Option2_5thなどにリネームする。
【0055】
ステップS3において、ライセンス情報作成部26は、リネームされたOption Key格納ファイルと、リネーム前のOption Key格納ファイルを取得した移動端末試験装置1のシリアルナンバーとを関連付けたファイルをライセンス情報として作成する。
【0056】
ステップS4において、ライセンス情報作成部26は、リネームされたOption Key格納ファイルと、対応する移動端末試験装置1のシリアルナンバーを関連付けたファイルを、各移動端末試験装置1に通信部22を介して送信する。
【0057】
各移動端末試験装置1の制御部14は、受信したリネームされたOption Key格納ファイルと、対応する移動端末試験装置1のシリアルナンバーを関連付けたファイルを、ライセンス情報としてフラッシュメモリやハードディスク装置などの不図示の記憶部に記憶する。
【0058】
このようにして、移動端末試験システムを構成する複数の移動端末試験装置1のシリアルナンバーと保有するOption Keyが関連付けられて、ライセンス情報として各移動端末試験装置1に記憶される。
【0059】
このように構成された移動端末試験システムにおいて、移動端末3の試験を行なう場合、予めユーザにより試験に使用する試験シナリオが作成される。PC2の試験制御部25は、ユーザによる操作部24への操作により試験シナリオの作成の機能が選択されると、例えば、表示部23にシナリオ作成画面を表示させて、各移動端末試験装置1の擬似基地局部12で擬似する基地局のパラメータや移動端末3と送受信する信号シーケンスなどを設定させる。
【0060】
試験制御部25は、設定されたパラメータや信号シーケンスに基づいて試験シナリオを生成する。試験制御部25は、試験シナリオを生成する際、試験に必要な機能を試験対象機能として選定し、試験シナリオの情報とする。生成された試験シナリオは、例えば、PC2のハードディスク装置に記憶される。
【0061】
試験制御部25は、ユーザの操作部24への操作により試験シナリオの設定が選択されると、ハードディスク装置に記憶されている試験シナリオの、例えば、識別情報を読み出し、一覧にして表示部23に表示させ、設定する試験シナリオの選択を行なわせるメッセージを表示させる。このとき、試験制御部25は、複数の移動端末試験装置1のうち、マスターの試験装置として機能させる移動端末試験装置1のシリアルナンバーを入力させる。
【0062】
試験制御部25は、ユーザの操作部24への操作により試験シナリオが選択されると、選択された試験シナリオをハードディスク装置から読み出し、試験シナリオとマスターの試験装置のシリアルナンバーを各移動端末試験装置1に送信する。
【0063】
各移動端末試験装置1の制御部14は、PC2から試験シナリオとマスターの試験装置のシリアルナンバーを受信すると、マスターの試験装置のシリアルナンバーと自装置のシリアルナンバーを比較して、自装置がマスターの試験装置か否かを判定する。
【0064】
自装置がマスターの試験装置であると判定した場合、制御部14は、通常の単体での試験時と同様に、試験シナリオの試験対象機能に基づいて判別した、試験に必要なオプション機能のOption Keyが、自装置の保有するOption Keyに存在しているか否かを判定する。なお、試験シナリオの試験対象機能に基づいて判別した、試験に必要なオプション機能のOption Keyは複数である場合もあるため、自装置の保有するOption Keyに全てが揃って存在しているか否かを判定する(これは後述する自装置がマスターの試験装置でないスレーブの試験装置の場合も同様である)。試験に必要なオプション機能のOption Keyが、自装置の保有するOption Keyに揃って存在していると判定した場合、制御部14は、試験シナリオを実行する。
【0065】
試験に必要なオプション機能のOption Keyが、自装置の保有するOption Keyに揃って存在していないと判定した場合、制御部14は、PC2の試験制御部25にOption Keyの異常を通知するなどの異常終了処理を実行する。
【0066】
PC2の試験制御部25は、Option Keyの異常を受信した場合、表示部23にオプション機能が足りない等のメッセージを表示させ、試験の実行を中止する。
【0067】
なお、試験対象機能に必要なオプション機能のOption Key(複数の試験装置を使って試験する場合であれば、マスターの試験装置とスレーブの試験装置とに必要なOption Key)は、例えば制御部14に記憶された、予め設定された、試験対象機能から必要なOption Keyが求められるマップやテーブル等により判別する。
【0068】
自装置がマスターの試験装置ではないスレーブの試験装置であると判定した場合、制御部14は、図4に示すフローチャートのように処理を行なう。
【0069】
ステップS11において、制御部14は、マスターの試験装置のシリアルナンバーと、ライセンス情報として記憶されている、Option Key格納ファイルと関連付けられた移動端末試験装置1のシリアルナンバーのうちの1つとを比較する。
【0070】
ステップS12において、比較したシリアルナンバーが一致したか否かを判定する。比較したシリアルナンバーが一致したと判定した場合、ステップS14において、制御部14は、試験シナリオの試験対象機能に基づいて判別した、マスターの試験装置に必要なオプション機能のOption Keyと、当該一致したシリアルナンバーに関連付けられた移動端末試験装置1の保有するOption Keyとをチェックする。
【0071】
ステップS15において、制御部14は、マスターの試験装置に必要なOption Keyが、一致したシリアルナンバーに関連付けられた移動端末試験装置1の保有するOption Keyに揃って存在しているか否かを判定する。マスターの試験装置に必要なOption Keyが、一致したシリアルナンバーに関連付けられた移動端末試験装置1の保有するOption Keyに揃って存在していると判定した場合、ステップS16において、制御部14は、試験シナリオの試験対象機能に基づいて判別した、自装置に必要なOption Keyと、自装置の保有するOption Keyとをチェックする。
【0072】
ステップS17において、自装置に必要なOption Keyが、自装置の保有するOption Keyに揃って存在しているか否かを判定する。自装置に必要なOption Keyが、自装置の保有するOption Keyに揃って存在していると判定した場合、ステップS18において、制御部14は、試験シナリオを実行して、処理を終了する。
【0073】
このように、各スレーブの試験装置は、記憶されているライセンス情報を基に、シリアルナンバーを比較することでマスターの試験装置と一致したシリアルナンバーの移動端末試験装置1が保有しているオプション機能がこれから行うべき試験に適合しているかを判定し、続いて、自装置がマスターの試験装置と連携して当該試験を行うために必要なオプション機能を具備しているかを判定するようになっている。
【0074】
ステップS12において比較したシリアルナンバーが一致しないと判定した場合、ステップS13において、制御部14は、ライセンス情報として記憶されている、Option Key格納ファイルと関連付けられた移動端末試験装置1のシリアルナンバーの全てのシリアルナンバーについて比較したか否かを判定する。全てのシリアルナンバーについて比較していないと判定した場合、制御部14は、ステップS11に処理を戻して、処理を繰り返す。
【0075】
ステップS13において全てのシリアルナンバーについて比較したと判定した場合、または、ステップS15においてマスターの試験装置に必要なOption Keyが一致したシリアルナンバーに関連付けられた移動端末試験装置1の保有するOption Keyに揃って存在していないと判定した場合、または、ステップS17において自装置に必要なOption Keyが自装置の保有するOption Keyに揃って存在していないと判定した場合、制御部14は、ステップS19において、異常終了処理を実行して、処理を終了する。
【0076】
このように、移動端末試験システムを構築したときに、移動端末試験システムに含まれる移動端末試験装置1のシリアルナンバーと保有しているOption Keyの情報を全ての移動端末試験装置1に記憶させ、試験開始時に、マスターの試験装置とする移動端末試験装置1のシリアルナンバーを送信しているため、マスターの試験装置のOption Keyと、自装置のOption Keyとを分けて確認することができ、複数の試験装置を使って試験を行なう場合でも、適切にライセンスを管理することができる。
【0077】
また、試験開始時に試験シナリオとマスターの試験装置のシリアルナンバーを送信しているため、試験ごとにマスターの試験装置を変更しても適切にライセンスを管理することができる。
【0078】
なお、試験によっては、マスターの試験装置とスレーブの試験装置とがそれぞれオプション機能を具備する必要がなく、マスターの試験装置のみがオプション機能を具備していれば良い場合もある。
【0079】
また、オプション機能は、ソフトウェアにより実現する機能でもよいし、ハードウェアにより実現する機能でもよい。
【0080】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0081】
1 移動端末試験装置(装置)
2 パーソナルコンピュータ装置(PC)
14 制御部
25 試験制御部
26 ライセンス情報作成部
図1
図2
図3
図4