特許第6871894号(P6871894)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6871894情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871894
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20210510BHJP
【FI】
   G06Q30/06 308
【請求項の数】6
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-228813(P2018-228813)
(22)【出願日】2018年12月6日
(65)【公開番号】特開2020-91685(P2020-91685A)
(43)【公開日】2020年6月11日
【審査請求日】2020年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高杉 祐介
(72)【発明者】
【氏名】渡部 剛
【審査官】 久慈 渉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−183282(JP,A)
【文献】 特開2013−097493(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/142077(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に係る作業を行うスキルを提供するスキル提供者が操作する提供者端末から、前記スキルを紹介するスキル提供情報、及び前記スキルを提供する場所に関する提供場所情報を取得して登録するスキル登録部と、
所定のスキルに対応する前記スキル提供情報及び前記提供場所情報を取得するスキル取得部と、
前記所定のスキルに対応する前記スキル提供情報及び前記提供場所情報に基づいて、前記スキルの紹介及び前記スキルを提供する場所を案内するコンテンツをユーザが操作するユーザ端末に送信するコンテンツ送信部と、
を備え
前記スキル登録部は、前記提供者端末から前記スキルの提供時に必要となる作業時必要品をさらに取得して登録し、
前記コンテンツ送信部は、前記作業時必要品を含む前記コンテンツを前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記スキル取得部は、前記ユーザ端末から前記所定のスキルの紹介を要求するスキル紹介要求を受信した際に、前記所定のスキルを条件として前記スキル提供情報及び前記提供場所情報を取得する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
物品情報を取得する物品取得部をさらに備え、
前記物品取得部は、前記作業時必要品に対応した前記物品情報を取得し、
前記コンテンツ送信部は、前記作業時必要品に対応した前記物品情報に基づいて、前記作業時必要品を紹介する物品紹介コンテンツを前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理装置において、
前記物品取得部は、前記スキルの作業対象である物品に対応した物品情報をさらに取得し、
前記コンテンツ送信部は、前記物品情報に基づいた、前記物品を紹介する物品紹介コンテンツを前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータにより情報を処理する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、スキル登録部、スキル取得部、及びコンテンツ送信部を備え、
前記スキル登録部が、物品に係る作業を行うスキルを提供するスキル提供者が操作する提供者端末から、前記スキルを紹介するスキル提供情報、及び前記スキルを提供する場所に関する提供場所情報を取得して登録するスキル登録ステップと、
前記スキル取得部が、所定のスキルに対応する前記スキル提供情報及び前記提供場所情報を取得するスキル取得ステップと、
前記コンテンツ送信部が、前記所定のスキルに対応する前記スキル提供情報及び前記提供場所情報に基づいて、前記スキルの紹介及び前記スキルを提供する場所を案内するコンテンツをユーザが操作するユーザ端末に送信するコンテンツ送信ステップと、を実施し、
前記スキル登録ステップでは、前記提供者端末から前記スキルの提供時に必要となる作業時必要品をさらに取得して登録し、
前記コンテンツ送信ステップでは、前記作業時必要品を含む前記コンテンツを前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータにより読み取り実行可能な情報処理プログラムであって、
コンピュータを請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを介してスキル提供者が提供するスキルを販売する電子商取引を実施する情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して電子商取引を行う電子商取引システムが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1に記載の電子商取引システムは、スキルを提供するスキル提供者、及び提供可能なスキルを、インターネットを介してユーザに案内及び販売するシステムである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】株式会社ココナラ「ココナラ−みんなの得意を売り買い、スキルのフリーマーケット」、[online]、[平成30年8月24日検索]、インターネット<URL:https://coconala.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スキル提供者が物品に対する作業を行うスキルを提供する場合、ユーザが作業対象の物品をスキル提供者に手渡して作業を行う必要がある。作業対象が、例えば自動車などの大型の物品である場合、郵送が困難であるので、通常、ユーザが作業者の指定した作業場所に作業対象を持ち込むか、作業対象者が作業場所に出張する必要が生じる。
上記特許文献1に記載のシステムでは、スキルの内容を紹介するのみであり、スキルの紹介文に記載がない限り、ユーザがスキル提供の作業場所を知ることができない。したがって、ユーザは、メッセージ交換等により、スキル提供を行う作業場所の確認を事前に行う必要があり、煩雑な作業が伴うとの課題があった。また、このようなメッセージのやり取りを行わずにスキルの販売が成立すると、スキル提供時にユーザまたはスキル提供者が遠方に出向く必要があったり、売買のキャンセルを行う必要が生じたりするとの課題もある。
【0005】
本発明は、ユーザが、インターネットを介してスキル提供者からスキル提供を受ける場合に、容易に、かつ、適切にスキル提供を受けることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、物品に係る作業を行うスキルを提供するスキル提供者が操作する提供者端末から、前記スキルを紹介するスキル提供情報、及び前記スキルを提供する場所に関する提供場所情報を取得して登録するスキル登録部と、所定のスキルに対応する前記スキル提供情報及び前記提供場所情報を取得するスキル取得部と、前記所定のスキルに対応する前記スキル提供情報及び前記提供場所情報に基づいて、前記スキルの紹介及び前記スキルを提供する場所を案内するコンテンツをユーザが操作するユーザ端末に送信するコンテンツ送信部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、情報処理装置は、スキル提供者によって登録されたスキル提供情報及び提供場所情報に基づいて、所定のスキルの内容とともに、スキル提供を行う場所を案内するコンテンツをユーザ端末に送信する。このため、ユーザは、メッセージ交換等を用いた提供場所の確認等が不要となり、また、提供場所が遠い等の理由によるキャンセルも減るので、ユーザは、容易に、かつ適切にスキル提供を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る商取引システムのシステム構成を示す図。
図2】本実施形態のサーバ装置の概略構成を示すブロック図。
図3】本実施形態の物品DBに記録される物品情報に含まれる各情報の一例を示す図。
図4】本実施形態のスキルDBに記録されるスキル提供情報に含まれる各情報の一例を示す図。
図5】本実施形態の情報処理方法におけるトップページの表示処理を示すフローチャート。
図6】本実施形態におけるトップページの一例を示す図。
図7】本実施形態の情報処理方法におけるスキル一覧処理を示すフローチャート。
図8】本実施形態のスキル一覧コンテンツの一例を示す図。
図9】本実施形態の情報処理方法におけるスキル紹介処理を示すフローチャート。
図10】本実施形態のスキル紹介コンテンツの一例を示す図。
図11】本実施形態の情報処理方法における物品紹介処理を示すフローチャート。
図12】本実施形態の物品紹介コンテンツの一例を示す図。
図13】変形例1に係る商取引システムのシステム構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る一実施形態について説明する。
図1は、第一実施形態に係る商取引システム1のシステム構成を示す図である。
本実施形態の商取引システム1は、図1に示すように、情報処理装置であるサーバ装置10と、サーバ装置10にインターネットを介して通信可能に接続されるユーザ端末20、提供者端末30、及び販売者端末40と、により構築されている。
ここで、本実施形態において、ユーザ端末20は、物品やスキルを購入するユーザが操作するコンピュータであり、提供者端末30は、ユーザにスキルを提供するスキル提供者が操作するコンピュータであり、販売者端末40は、物品を販売する販売者(販売店)が操作するコンピュータである。
本実施形態の商取引システム1は、インターネットを介して、物品に係る作業を行うスキルをユーザに案内し、販売するシステムである。本実施形態では、物品として、自動車のパーツを例示する。このようなパーツとしては、例えば、自動車に対して装着するカーナビゲーション装置等の装着品、タイヤやエンジンオイル等の消耗品、自動車用塗料やマスキングテープや洗車用品等の自動車補修用品等が挙げられる。また、物品に係る作業を行うスキルとしては、自動車に対して装着品を装着するスキル、装着品をカスタマイズするスキル、自動車の消耗品を交換するスキル、鈑金作業や塗装作業や洗車作業等の自動車補修用品を用いた補修スキル等が例示できる。なお、物品としては、上記のようなパーツに限られず、自動車そのものであってもよい。つまり、スキル提供者が、自動車そのものの整備や点検を行う場合は、本発明の物品は自動車となる。
以下、このような商取引システム1の各構成について詳細に説明する。
【0010】
[サーバ装置10の構成]
図2は、本実施形態のサーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態のサーバ装置10は、一般的なコンピュータにより構成され、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、等を含んで構成されている。
通信部11は、ネットワークに接続されており、ネットワークを介してユーザ端末20や、ネットワーク上のその他の装置と通信する。
【0011】
記憶部12は、例えばメモリ、ハードディスク等により構成された情報記録装置であり、各種情報や各種プログラムが記憶されている。
この記憶部12は、物品データベース(物品DB12A)と、スキルデータベース(スキルDB12B)と、提供者データベース(提供者DB12C)と、ユーザデータベース(ユーザDB12D)と、購入データベース(購入DB12E)と、を含んで構成されている。
なお、ここでは、サーバ装置10の記憶部12に、物品DB12A、スキルDB12B、提供者DB12C、ユーザDB12D、及び購入DB12Eが設けられる例を示すが、サーバ装置10とネットワークを介して通信可能に接続された他のデータサーバに、これらのデータベースが設けられる構成としてもよい。
さらに、記憶部12には、サーバ装置10を情報処理装置として機能させるための情報処理プログラムが記憶されている。
【0012】
(物品DB12Aに記憶される物品情報)
物品DB12Aは、物品情報が記憶されるデータベースである。
この物品情報は、インターネットを介して販売される物品(品物)である自動車のパーツに関する情報であり、例えば、パーツを販売する販売者が管理する販売者端末40から送信される。
図3は、物品DB12Aに記録される物品情報に含まれる各情報の一例を示す図である。
物品情報は、例えば図3に示すように、物品ID、物品名、物品カテゴリ、物品価格、物品紹介情報、正規対応車種、正規必要品、販売元情報、及び物品評価情報等を含む。
物品IDは、物品である各パーツを識別する識別情報である。
物品名は、物品の正式な名称である。
物品カテゴリは、物品のカテゴリであり、例えば、カーナビゲーション装置、オーディオ装置等が記録される。この物品カテゴリとしては、例えば、「電装部品」等の大分類カテゴリ、「カーナビゲーション装置」等の中分類カテゴリ、メーカー名等の小分類カテゴリが含まれ、階層的にカテゴリが分類されていてもよい。または、「インパネ」等の物品を装着する部位を分類した部位カテゴリ、「AV機器」等の物品を機能的に分類した機能カテゴリ、メーカー名で物品を分類したメーカーカテゴリ、耐久年数等の性能によって物品を分類した性能カテゴリ等、複数の視点で物品を分類した際のそれぞれのカテゴリが記録されていてもよい。
物品価格は、物品の販売価格である。
物品紹介情報は、パーツの詳細な情報であり、例えばテキストベースの物品の詳細な紹介文が記録されていてもよく、物品の写真や動画等が記録されていてもよい。
【0013】
正規対応車種は、販売者(販売店)またはメーカーが認定している、物品を装着可能な車種が記録されている。
正規必要品は、販売者(販売店)またはメーカーが認定している、物品を装着する際に必要となる他の部品(パーツ)や工具等が記録されている。
なお、正規対応車種、及び正規必要品は、物品によっては記録されないものもある。
販売元情報は、物品を販売する販売者に関する情報であり、例えば、販売者名、販売者(販売店)の場所、販売者の連絡先、他のユーザからの販売者の評価等が記録される。なお、本実施形態では、物品情報に販売元情報が含まれる例を示すが、物品DB12Aとは別の販売元データベースに販売元情報が記録され、物品情報には販売元を特定する販売者IDのみが記録されるデータ構成としてもよい。
物品評価情報は、他のユーザからの物品に対する評価であり、例えば、価格、コストパフォーマンス、性能、耐久性等の複数の評価項目に対し、評価点や評価コメントが記録される。
なお、ここでは、複数のカー用品販売店等の複数の販売者から物品情報が送信されて、物品DB12Aに蓄積される例を示すが、単一の販売者であってもよい。すなわち、販売者自身がサーバ装置10を管理し、自身で販売する物品に関する物品情報を物品DB12Aに記憶してもよい。この場合、物品情報に、販売元情報が含まれなくてもよい。
【0014】
(スキルDB12Bに記録されるスキル提供情報)
スキルDB12Bは、本発明のスキル記憶部に相当し、スキル提供情報が記憶されるデータベースである。
スキル提供情報は、インターネットを介して販売されるスキル及びスキルを提供するスキル提供者に関する情報であり、スキル提供者が提供者端末30を操作することでサーバ装置10に送信される。
図4は、スキルDB12Bに記録されるスキル提供情報に含まれる各情報の一例を示す図である。
スキル提供情報は、スキルを紹介する情報であり、図4に示すように、スキルID、提供者ID、スキル名、スキルカテゴリ、スキル紹介、スキル費用、対応物品、対応車種、作業時必要品、作業時間等を含む。ここで、スキル名、スキルカテゴリ、スキル紹介、スキル費用、対応物品、対応車種、作業時間は、スキル提供者が実施するスキルの内容を案内するためのスキル案内情報に相当する。
【0015】
スキルIDは、スキル提供情報を識別するための識別情報である。
提供者IDは、スキルを提供するスキル提供者を示す情報であり、例えばスキル提供者を識別するための情報である。なお、本実施形態では、スキル提供者に関するより詳細な情報(提供者情報)は、提供者DB12Cに記録されるが、スキル提供情報に、提供者情報が含まれるように構成してもよい。
【0016】
スキル名は、スキル提供者が提供するスキルの名称であり、例えば、「カーナビ装着」「タイヤ交換」等が記録される。
スキルカテゴリは、スキル提供者が提供するスキルのカテゴリである。スキルカテゴリは、「カーナビ装着」等の1つのカテゴリのみが記録されていてもよく、大分類スキル種別、中分類スキル種別、小分類スキル種別等が階層的に記録されていてもよい。
スキル紹介は、スキルの詳細な内容であり、例えばテキストベースにより、スキルの紹介文が記録されていてもよく、スキル提供者が過去に行った作業による自動車の写真や動画等の画像が記録されていてもよい。
【0017】
対応物品は、スキル提供者がスキルを提供する対象となる物品に関する情報である。この対応物品としては、例えば、物品のメーカー名、製品名、型番等の詳細な物品の情報が記録されていてもよく、物品カテゴリ等が記録されていてもよい。この対応物品は、スキル提供者がスキル提供を実施可能な物品であり、スキル提供者により登録される。
【0018】
対応車種は、スキル提供の作業対象となる自動車の車種や自動車のメーカー名等が記録される。この対応車種は、スキル提供者が対応物品を用いた作業を実施することができると認定した車種であり、スキル提供者により登録される。したがって、物品情報の正規対応車種とは異なり、スキル提供者が過去に作業を行ったことがある車種等のスキル提供者の実績等に基づいた情報となる。
作業時必要品は、スキル提供者が、スキル提供を実施する際に必要となる必要品が記録されている。
【0019】
作業時間は、スキル提供者がスキル提供の実施に係る時間である。この作業時間は、スキル提供者が予め作業に係る時間を予め登録することで記録されてもよい。また、スキル提供者の過去のスキル提供履歴に基づいて算出される情報であってもよい。例えば、スキル提供者が作業を実施する度に、提供者端末30からサーバ装置10に作業時間を送信し、サーバ装置10がその平均値や中央値等の代表値を算出して、スキル提供情報の作業時間として記録してもよい。また、作業の開始時及び終了時に、スキル提供者又はユーザが、作業対象の画像を撮像してサーバ装置10に送信し、サーバ装置10が画像に付されたタイムスタンプから作業時間を算出して記録してもよい。
【0020】
(提供者DB12Cに記録される提供者情報)
提供者DB12Cは、スキル提供者の詳細に関する提供者情報が記録される。
提供者情報には、提供者ID、提供者名、連絡先情報、対応可能日時、作業場情報、対応可能エリア、アピール情報、支払先情報、及び提供者評価情報等が記録される。なお、本実施形態では、スキルDB12Bに記録されるスキル提供情報とは別に、提供者情報が提供者DB12Cに記録される例を示すが、スキル提供情報に、提供者情報が含まれてもよい。ここで、作業場情報及び対応可能エリアは、スキルを提供する場所に関する提供場所情報に相当する。
提供者IDは、上述したスキル提供情報の提供者IDと共通であり、各提供者IDに対してそれぞれ提供者情報が設けられる。
提供者名は、スキル提供者の氏名やハンドルネームを示す情報であり、連絡先情報は、スキル提供者のメールアドレスや電話番号、住所等の連絡先を示す情報である。
対応可能日時は、スキル提供者がスキルを提供可能な日時を記録する。例えば、「平日のみ」「休日のみ」等の作業可能な曜日、「午前中」「夕方以降」「15時から18時」等の作業可能な時刻に関する情報が記録される。
作業場情報は、スキル提供者がスキル提供を実施可能な作業場(ガレージ等)の有無や、作業場の位置等が記録されている。
対応可能エリアは、スキル提供者によるスキル提供が可能なエリアを記録する。この対応可能エリアは、スキル提供者が、ユーザの自宅や職場等に出向いてスキルを提供する場合に記録され、スキル提供者が出向くことが可能な範囲が記録される。
【0021】
アピール情報は、例えば、提供するスキルを業としているか否か、提供するスキルに関する資格を有しているか、提供するスキルの提供年数等、スキル提供に係る信頼性を示す情報が記録される。また、アピール情報として、例えば整備士免許のキャプチャ画像等が記録されていてもよい。
支払先情報は、ユーザがスキル提供者からスキルを購入する際の、スキル費用の支払先を示す情報である。
提供者評価情報は、スキル提供者のスキル提供に関する評価が記録されている。提供者評価情報としては、例えば、スキルを購入したユーザが投稿した評価点や評価コメントが記録される。また、スキル提供者が実施した過去の作業に係る作業前後や作業中の写真や動画などの画像が記録されていてもよく、作業にかかった作業時間等が記録されていてもよい。
ユーザから投稿される評価点や評価コメントとしては、例えば、作業対象の機能に関する機能性評価、作業後の外観に関する外観評価、作業の効率性に係る効率性評価、スキル提供者のユーザに対する接し方に関する接客評価等が含まれる。
【0022】
(ユーザDB12Dに記録されるユーザ情報)
ユーザDB12Dには、商取引システム1を利用するユーザに関するユーザ情報が記録される。ユーザ情報は、ユーザID、ユーザプロフィール情報、所有車両情報、購入履歴、依頼評価情報等を含む。
ユーザIDは、個々のユーザを識別するための情報である。
ユーザプロフィール情報は、ユーザの連絡先、ユーザの居所等の活動圏等を記録する。
所有車両情報は、ユーザが所有する自動車に関する情報である。この所有車両情報としては、例えば、ユーザが所有する自動車のメーカー名、車種、年式等の車両情報が含まれる。
購入履歴は、ユーザがインターネットを介して物品やスキルを購入した履歴である。
【0023】
依頼評価情報は、ユーザがスキル提供者のスキル提供(自動車に対する作業)を依頼した際の、スキル提供者によるユーザの評価である。依頼評価情報としては、例えば、ユーザのスキル提供者から送信された依頼内容の正確さや虚偽の情報の有無等が記録されている。
【0024】
(制御部13の機能構成)
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路、RAM(Random Access Memory)等の記憶回路により構成される。制御部13は、記憶部12等に記憶されているプログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
そして、制御部13は、記憶部12に記憶された情報処理プログラムを読み取り実行することで、図2に示すように、登録部131、物品取得部132、スキル取得部133、コンテンツ送信部134、購入要求取得部135、及び決済処理部136等として機能する。
【0025】
登録部131は、提供者端末30から送信されたスキル提供者のスキルを登録する旨の登録要求を受け付け、スキル提供情報、及び提供者情報を更新する。つまり、登録部131は、スキル登録部として機能する。また、登録部131は、販売者端末40から送信された物品の登録要求を受け付け、物品情報を更新する。
【0026】
物品取得部132は、物品DB12Aから所定の物品に対応する物品情報を抽出する。なお、ここで述べる「物品情報」とは、ユーザ端末20に情報を提示する対象の物品情報であり、例えば、ユーザ端末20においてユーザが指定した物品、ユーザが指定したスキルに対応した物品、ユーザに推奨する物品、ユーザに推奨するスキルに対応した物品等の情報である。
スキル取得部133は、スキルDB12Bからスキル提供情報を取得する。なお、スキル取得部133により取得されるスキル提供情報とは、ユーザ端末20に情報を提示するスキルであり、例えば、ユーザ端末20においてユーザが指定した物品を用いた作業を行うスキル、ユーザが指定したスキル、ユーザに推奨する物品を用いた作業を行うスキル、ユーザに推奨するスキル等の情報である。
【0027】
コンテンツ送信部134は、物品の販売を案内するコンテンツや、スキルの販売を案内するコンテンツ等を生成し、ユーザ端末20に送信する。
【0028】
購入要求取得部135は、ユーザ端末20から物品やスキルの購入を要求する購入要求を受け付け、記憶部12に設けられた購入DB12Eに登録する。
決済処理部136は、ユーザ端末20から買い物カゴに登録した物品やスキルの購入を決定する旨、つまり決済を要求する旨の決済要求を受信すると、支払額を案内する決済確認コンテンツをユーザ端末20に送信して決済処理を促す。この決済処理は、例えば銀行振込による支払であってもよく、クレジットカードを用いた支払であってもよい。本実施形態では、サーバ装置10は、銀行やクレジットカード会社等が管理する金融機関サーバと提携し、インターネットを介してこれらの金融機関サーバと通信可能に接続されている。このため、決済処理部136は、ユーザからスキル提供に係る費用を支払った旨のユーザ決済情報を、金融機関サーバから取得することができる。
【0029】
[ユーザ端末20、提供者端末30、及び販売者端末40の構成]
ユーザ端末20は、上述のように、ユーザが操作するコンピュータであり、例えばスマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等により構成される。つまり、ユーザ端末20は、各種情報を表示させる表示ディスプレイ、各種情報を入力操作するための入力操作部、インターネットを介してサーバ装置10等を通信する通信部、各種情報を記憶する記憶部、及びユーザ端末20を制御する制御部等を含んで構成される。
提供者端末30は、上述のように、スキル提供者が操作するコンピュータであり、例えばスマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等により構成される。つまり、提供者端末30は、各種情報を表示させる表示ディスプレイ、各種情報を入力操作するための入力操作部、インターネットを介してサーバ装置10等を通信する通信部、各種情報を記憶する記憶部、及び提供者端末30を制御する制御部等を含んで構成される。
販売者端末40は、上述のように、物品を販売する販売者が操作するコンピュータであり、例えばスマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等により構成される。つまり、販売者端末40は、各種情報を表示させる表示ディスプレイ、各種情報を入力操作するための入力操作部、インターネットを介してサーバ装置10等を通信する通信部、各種情報を記憶する記憶部、及び販売者端末40を制御する制御部等を含んで構成される。
【0030】
[情報処理方法]
次に、上述したような商取引システム1における情報処理方法について説明する。
図5は、サーバ装置10の商取引処理(情報処理方法)を示すフローチャートである。
本実施形態の商取引システム1では、まず、スキル提供者は、提供者端末30からスキル提供情報及び提供者情報の登録に必要な各種情報をサーバ装置10に送信する。つまり、登録部131は、提供者端末30から、スキルのスキル名、スキルカテゴリ、スキル紹介、スキル費用、対応物品、作業時必要品、作業時間、提供者名、連絡先情報、作業場情報、対応可能エリア、対応可能日時、アピール情報、支払先情報等を受け付ける。これにより、登録部131は、スキル提供情報や提供者情報を生成または更新する。
同様に、販売者は、販売者端末40から物品情報の登録に必要な各種情報をサーバ装置10に送信する。つまり、登録部131は、販売者端末40から、物品名、物品カテゴリ、物品紹介情報、正規対応車種、正規必要品、販売元情報等を受け付け、物品情報を生成または更新する。
【0031】
本実施形態の商取引システム1では、ユーザがユーザ端末20を操作し、インターネットを介してサーバ装置10が提供(公開)するトップコンテンツ(トップページ)にアクセス、つまり、ユーザ端末20からサーバ装置10にトップページの送信を要求する。サーバ装置10のコンテンツ送信部134は、ユーザ端末20からトップページの送信要求を受信すると(ステップS101)、トップページを生成して(ステップS102)、ユーザ端末20に送信する(ステップS103)。
【0032】
図6は、トップページ610の一例を示す図である。
本実施形態では、コンテンツ送信部134は、トップページ610として、スキルの販売を紹介するコンテンツをユーザ端末20に送信する。
トップページ610は、図6に示すように、スキル検索部611、推奨スキル表示部612等を含む。
【0033】
スキル検索部611は、例えば、スキルキーワード入力部611A、及びスキルカテゴリ選択部611Bなどを備える。スキルキーワード入力部611Aは、ユーザ操作によって、スキルを検索する際のキーワードの入力が可能となる入力欄である。ユーザ端末20に表示されたトップページ610において、スキルキーワード入力部611Aにキーワードを入力することで、ユーザ端末20からサーバ装置10に、入力されたキーワードを検索条件とするスキル検索要求が送信される。
また、スキルカテゴリ選択部611Bには、ユーザにより選択可能な複数のスキルカテゴリが表示される。ユーザ端末20に表示されたトップページ610において、スキルカテゴリ選択部611Bのいずれかのスキルカテゴリが選択されると、ユーザ端末20からサーバ装置10に、選択されたスキルカテゴリを検索条件とするスキル検索要求が送信される。
なお、ここでは、トップページ610の画面構成の一例として、スキルキーワード入力部611A、及びスキルカテゴリ選択部611Bを備える例を示すが、これに限定されない。例えば、トップページ610に、スキル検索を実施する旨の検索アイコンを表示させ、ユーザ端末20により検索アイコンが選択された場合に、スキル検索のためのキーワード入力欄や、カテゴリ選択欄を別途表示させる構成としてもよい。
また、トップページ610には、その他、本実施形態の商取引システム1を利用するユーザ間のメッセージ交換等を行う掲示板やメッセージボード、メールボックス等を表示させる旨のトークアイコン、ユーザがスキル提供者としてスキルを登録する旨の出品アイコン、ユーザの各種情報の変更や、過去の取引履歴等の閲覧を行うためのマイページアイコン等が別途設けられてもよい。
【0034】
推奨スキル表示部612は、ユーザに対して推奨するスキルを表示させる部分である。推奨するスキルは、ユーザ情報等の抽出条件等に基づいて選択される。
例えば、作業対象のパーツをトリガーとしたスキル提供情報を挿入する。例えばユーザ情報の所有車両情報として車種C1が記録されている場合、スキル取得部133は、車種C1に装着可能なパーツに係る作業を行うスキルのスキル提供情報等を取得する。そして、コンテンツ送信部134は、推奨スキル表示部612に、取得されたスキル提供情報の各種情報(例えば、スキル名、スキル紹介、スキル提供価格等)を挿入する。
なお、ここでは、トップページ610に、推奨スキル表示部612が表示される例を示すが、コンテンツ送信部134は、推奨スキル表示部612に、スキル提供者により新規登録されたスキルを新着順に表示させてもよい。
また、本実施形態では、ユーザ端末20からトップページの送信要求を受信した時点で、ユーザに推奨するスキルを推奨スキル表示部612に表示させるため、コンテンツ送信部134は、ステップS102において、トップページ610を生成するとしたが、例えば、スキル検索部611と、予め設定された内容とを表示させたトップページを表示させる場合では、ステップS102の処理を行わず、予め生成されたトップページをユーザ端末20に送信すればよい。
【0035】
そして、サーバ装置10は、ユーザ端末20からトップページに対するアクション要求を受信すると、当該アクション要求に対応した各種処理を実施する。
このアクション要求は、ユーザ端末20において表示されたトップページ610に対して、ユーザが実施した操作に応じた要求情報である。
ここで受信されるアクション要求としては、例えば、ユーザによりスキル検索部611に対する操作が入力された場合に、ユーザ端末20から送信されるスキル検索要求、ユーザにより推奨スキル表示部612に表示されたスキルを選択する操作が入力された場合に、ユーザ端末20から送信されるスキル紹介要求、等が挙げられる。
サーバ装置10は、アクション要求としてスキル検索要求を受信すると、スキル一覧処理を実施する。
また、サーバ装置10は、アクション要求としてスキル紹介要求を受信すると、スキル紹介処理を実施する。
以降、アクション要求に対応した各種処理の各々について説明する。
【0036】
(スキル一覧処理)
まず、サーバ装置10がユーザ端末20からアクション要求としてスキル検索要求を受信した際に実施されるスキル一覧処理について説明する。
図7は、スキル一覧処理を示すフローチャートである。
スキル一覧処理では、スキル取得部133は、スキルDB12Bから、スキル検索要求に含まれる検索条件(例えば、スキル検索のキーワードや、カテゴリ等)に基づいて、検索条件に対応するスキル提供情報を検索する(ステップS201)。この検索条件は、本発明のスキル抽出条件に相当する。検索されたスキル提供情報は、提供スキル候補となる。
また、物品取得部132は、ステップS201で検索された各スキル提供情報に含まれる対応物品に対応する物品情報を取得する(ステップS202)。
さらに、スキル取得部133は、ステップS201で検索された各スキル提供情報に含まれる提供者IDに対応する提供者情報を、提供者DB12Cから取得する(ステップS203)。
そして、スキル取得部133は、検索された各スキル提供情報に関し、作業時必要品が記録されているか否かを判定する(ステップS204)。ステップS204でYesと判定した場合、物品取得部132は、作業時必要品に対応する物品情報を取得する(ステップS205)。
【0037】
この後、コンテンツ送信部134は、ステップS201で検索された提供スキル候補を一覧表示させるスキル一覧コンテンツを生成し(ステップS206)、ユーザ端末20に送信する(ステップS207)。
図8は、スキル一覧コンテンツ620の一例を示す図である。
図8において、スキル一覧コンテンツ620は、提供スキル候補を一覧表示させるスキル一覧表示部621を有する。また、スキル一覧コンテンツ620に、スキル検索部611が含まれてもよく、上述したようなトークアイコンやマイページアイコン等がさらに設けられていてもよい。
【0038】
スキル一覧表示部621には、検索された各提供スキル候補のスキル提供情報に基づいた、スキル名、スキル提供者(作業者)、スキル提供価格、対応物品、必要品等が表示される。つまり、検索条件に応じたスキルが一覧表示されるとともに、各スキルを提供する際に必要となる必要品が表示される。
図8の例では、対応物品は、「作用パーツ」として表示され、提供スキル候補のスキル提供情報に記録された対応物品が表示される。ここで、対応物品には複数の物品名が記録されていてもよく、物品カテゴリ(例えばAメーカー製のカーナビ等)が記録されていてもよい。したがって、1つの提供スキル候補に対して1つの物品が表示されてもよく、1つの提供スキル候補に対して、複数の物品が表示されてもよく、代表となるいずれか1つの対応物品のみが表示されてもよく、複数の対応物品がある旨の表示を行ってもよい。
また、必要品は、スキル提供情報に記録される作業時必要品が表示される。なお、必要品として、対応物品の物品情報に記録された正規必要品がさらに表示されてもよい。
【0039】
さらに、コンテンツ送信部134は、スキル一覧コンテンツ620において、スキル一覧表示部621に表示された各情報にリンク情報を設ける。
例えば、スキル名やスキル提供者には、ユーザ端末20においてユーザ操作により選択された際に、そのスキルの詳細を紹介するスキル紹介コンテンツを表示させる旨のリンク情報が設けられる。対応物品や必要品には、その物品の詳細を紹介する物品紹介コンテンツを表示させる旨のリンク情報が設けられる。なお、対応物品において、代表となる対応物品のみを表示させる場合や、複数の対応物品がある旨を表示させる場合では、これらの対応物品の一覧を紹介する物品一覧コンテンツを表示させる旨のリンク情報が設けられてもよい。
【0040】
ステップS207の後、コンテンツ送信部134は、ユーザ端末20からのアクション要求を受信すると、当該アクション要求に応じた各種情報処理を実施する。ここで受信されるアクション要求としては、例えば、スキル紹介要求、物品紹介要求、必要品紹介要求、及び、スキル検索要求等が挙げられる。
具体的には、ユーザ端末20に表示されたスキル一覧コンテンツ620に対して、ユーザ操作によって、スキル検索部611にスキルの検索条件が入力されると、ユーザ端末20はサーバ装置10に当該検索条件を含むスキル検索要求をアクション要求として送信する。サーバ装置10は、スキル検索要求を受信した場合、新たに入力された検索条件に基づいたステップS201からステップS207に示すスキル一覧処理を再度実施する。
スキル一覧コンテンツ620に対して、ユーザ操作によって、スキル名または提供者名が選択されると、ユーザ端末20は、リンク情報に基づいてスキル紹介要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、スキル紹介要求を受信した場合、後述するスキル紹介処理を実施し、スキル紹介コンテンツをユーザ端末20に送信する。
スキル一覧コンテンツ620に対して、ユーザ操作によって、対応物品や必要品(作業時必要品や正規必要品)が選択されると、ユーザ端末20は、リンク情報に基づいて物品紹介要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、物品紹介要求を受信した場合、後述する物品紹介処理を実施し、物品紹介コンテンツをユーザ端末20に送信する。
【0041】
(スキル紹介処理)
次に、サーバ装置10がユーザ端末20からスキル紹介要求を受信した際に実施されるスキル紹介処理について説明する。
図9は、スキル紹介処理を示すフローチャートである。
スキル紹介処理では、スキル取得部133は、ユーザ端末20からスキル紹介要求を受信すると、スキル紹介要求に対応するスキル提供情報、及び当該スキル提供情報に対応する提供者情報をそれぞれ読み出す(ステップS301)。つまり、スキル取得部133は、ユーザにより選択されたスキルに対応するスキル提供情報と、そのスキルを提供するスキル提供者の提供者情報を取得する。
また、物品取得部132は、物品DB12AからステップS301で取得されたスキル提供情報の対応物品の物品情報、及び、スキル提供情報の作業時必要品の物品情報を読み出す(ステップS302)。この際、読み出した物品情報の正規必要品に対応した物品情報をさらに読み出してもよい。
【0042】
この後、コンテンツ送信部134は、読み出されたスキル提供情報、提供者情報、及び物品情報に基づいて、スキル紹介コンテンツを生成し(ステップS303)、ユーザ端末20に送信する(ステップS304)。
【0043】
図10は、スキル紹介コンテンツ630の一例を示す図である。
スキル紹介コンテンツ630は、図10に示すように、スキル紹介表示部631を備える。スキル紹介表示部631には、スキル提供情報及び提供者情報に基づいて各情報が挿入され、紹介対象となるスキルのスキル名、スキルカテゴリ、スキル提供価格、対応車種、対応可能エリア、対応可能日時、提供スキルの詳細、スキル提供者の評価、スキル提供者名、連絡先や作業場所やアピール情報等を含むスキル提供者のプロフィール等が表示される。
【0044】
また、スキル紹介コンテンツ630は、作業対象となる物品を示す対応物品表示部632を備える。この対応物品表示部632は、スキル提供情報の対応物品が表示される部分であり、複数の対応物品が表示されていてもよい。
また、この対応物品表示部632には、対応物品を選択するための物品選択部632Aが表示されていてもよい。物品選択部632Aは、例えばチェックボックスであり、複数の対応物品が表示される場合は、1つ以上を選択することが可能となる。この物品選択部632Aは、ユーザがスキルと同時に対応物品を購入する場合に選択する。
【0045】
さらに、スキル紹介コンテンツ630は、物品を装着する際に必要となる作業時必要品を表示させる作業時必要品表示部633を備える。この作業時必要品表示部633は、スキル提供情報に含まれる作業時必要品が表示される部分である。
この作業時必要品表示部633には、作業時必要品を選択するための作業時必要品選択部633Aが表示される。作業時必要品選択部633Aは、例えばチェックボックスであり、ユーザが作業時必要品とスキルとを同時に購入する際に選択する。この際、ユーザは、複数の作業時必要品選択部633Aを選択することも可能となる。
なお、図10では図示を省略するが、対応物品に対応した物品情報に記録される正規必要品を別途表示させてもよい。この場合、作業時必要品表示部633と同様に、正規必要品を選択するためのチェックボックス等を同時に表示させることが好ましい。
【0046】
ここで、コンテンツ送信部134は、対応物品表示部632に表示させる各対応物品に対して、対応する物品を紹介する物品紹介コンテンツへのリンク情報を設ける。また、コンテンツ送信部134は、作業時必要品表示部633に表示させる作業時必要品に対して、対応する作業時必要品を紹介する物品紹介コンテンツへのリンク情報を設ける。
【0047】
さらに、スキル紹介コンテンツ630には、購入選択部634及び決済選択部635が含まれる。
購入選択部634は、ユーザがスキルを購入する際に選択するアイコンである。
決済選択部635は、購入候補として選択された物品やスキルの購入に係る決済処理を行うためのアイコンである。
本実施形態では、ユーザ端末20において表示されたスキル紹介コンテンツ630において、購入選択部634が選択されると、物品選択部632A、及び作業時必要品選択部633Aにおいて選択された物品(対応物品、作業時必要品、正規必要品)と、対象スキルとを購入候補とする旨の購入候補要求が、ユーザ端末20からサーバ装置10に送信される。なお、本実施形態では、ユーザが購入選択部634を選択することで、対象スキルと、ユーザによって選択された物品が購入候補として保持され、購入DB12Eに記録される。つまり、購入対象が「買い物カゴ」に入れられる。
【0048】
ステップS304の後、サーバ装置10は、ユーザ端末20からの各種要求を受信し、受信した要求に応じた各種処理を実施する。
ここで、受信される要求としては、例えば、物品紹介要求、必要品紹介要求、購入要求、及び、決済要求等が挙げられる。
具体的には、ユーザ端末20に表示されたスキル紹介コンテンツ630に対して、ユーザ操作によって、対応物品が選択されると、ユーザ端末20は、リンク情報に基づいて物品紹介要求をサーバ装置10に送信する。また、スキル紹介コンテンツ630に対して、ユーザ操作によって、必要品(作業時必要品や正規必要品)が選択されると、ユーザ端末20は、リンク情報に基づいて必要品紹介要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、物品紹介要求や必要品紹介要求を受信した場合、後述する物品紹介処理を実施し、物品紹介コンテンツをユーザ端末20に送信する。
ユーザ端末20に表示されたスキル紹介コンテンツ630に対して、ユーザ操作によって、購入選択部634が選択されると、ユーザ端末20は、購入要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、購入要求を受信した場合、後述する購入登録処理を実施する。
ユーザ端末20に表示されたスキル紹介コンテンツ630に対して、ユーザ操作によって、決済選択部635が選択されると、ユーザ端末20は、決済要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、決済要求を受信した場合、後述する決済処理を実施する。
【0049】
(物品紹介処理)
次に、サーバ装置10がユーザ端末20から物品紹介要求や必要品紹介要求を受信した際に実施される物品紹介処理について説明する。
図11は、物品紹介処理を示すフローチャートである。
物品紹介処理では、物品取得部132は、ユーザ端末20から受信した物品紹介要求や必要品紹介要求に対応する物品の物品情報を、物品DB12Aから読み出す(ステップS401)。
【0050】
この後、スキル取得部133は、スキルDB12BからステップS401で取得された物品情報に対応する物品を対応物品として含むスキル提供情報を読み出す(ステップS402)。
また、物品取得部132は、ステップS401で読み出された物品情報に含まれる正規必要品、及び、ステップS402で読み出されたスキル提供情報に含まれる作業時必要品に対応する物品情報を、物品DB12Aから読み出す(ステップS403)。
なお、ステップS402及びステップS403は、サーバ装置10がユーザ端末20から物品紹介要求を受信した場合のみ実施し、必要品紹介要求を受信した場合は省略されてもよい。これにより、例えば、ユーザが自動車に装着するパーツの詳細に関する物品紹介コンテンツを閲覧する際には、そのパーツを作業対象としたスキル提供者や、その作業に必要な作業時必要品や正規必要品等の必要品を表示させることができる。一方、必要品は、パーツを取り付ける際に必要となる部品であり、当該必要品を用いた作業においてさらに必要品が必要となる場合は少なく、当該必要品を主体とした作業を実施するスキル提供者は、ユーザが求めるスキル提供者ではない。したがって、ユーザが必要品の詳細に関する物品紹介コンテンツを閲覧する際には、その必要品を紹介する内容が表示されていれば十分であり、ステップS402やステップS403の処理を省略してもよい。
【0051】
この後、コンテンツ送信部134は、読み出された物品情報に基づいて、物品紹介コンテンツを生成して(ステップS404)、ユーザ端末20に送信する(ステップS405)。
【0052】
図12は、物品紹介コンテンツ640の一例を示す図である。
物品紹介コンテンツ640は、図12に示すように、紹介対象となる物品の物品名、物品カテゴリ、物品価格、物品紹介情報(物品の画像や説明文等)、物品を装着可能な正規対応車種、物品に対する評価情報、物品を販売する販売者情報、販売者の評価情報等を含む、物品紹介表示部641を備える。
【0053】
また、紹介対象の物品情報に正規必要品情報が含まれる場合、物品紹介コンテンツ640に正規必要品を表示させる正規必要品表示部642が設けられてもよい。この正規必要品表示部642は、例えば、正規必要品の物品情報に記録されたサムネイル画像が表示されてもよく、物品名のみが表示されてもよい。
正規必要品表示部642には、正規必要品を選択するための正規必要品選択部642Aがさらに表示されることが好ましい。正規必要品選択部642Aは、例えばチェックボックスであり、ユーザが正規必要品と対応物品とを同時に購入する際に選択する。正規必要品が複数ある場合、正規必要品表示部642に、各正規必要品に対応した正規必要品選択部642Aが表示され、ユーザは、複数の正規必要品選択部642Aを選択することも可能である。
【0054】
さらに、物品紹介コンテンツ640には、提供スキル表示部643と、作業時必要品表示部644とが含まれてもよい。
提供スキル表示部643は、対応物品に対する提供スキル候補の一覧を表示させる表示部分である。提供スキル表示部643には、例えば、スキル名、スキル提供者名に対応した作業者名、スキル提供価格等が表示される。作業時必要品表示部644は、各提供スキル表示部643に対応して設けられ、作業時必要品を表示させる表示部分である。
このような提供スキル表示部643や作業時必要品表示部644を物品紹介コンテンツ640に設ける場合、提供スキルを選択するためのスキル選択部643Aや、作業時必要品を選択するための作業時必要品選択部644Aをさらに表示させることが好ましい。これらのスキル選択部643Aや作業時必要品選択部644Aは、例えばチェックボックスであり、ユーザがスキルと対応物品とを同時に購入する際に選択する。
なお、ユーザ端末20から送信されたアクション要求が必要品紹介要求である場合は、上述したように、ステップS402及びステップS403の処理が省略されてもよく、この場合、コンテンツ送信部134は、物品紹介コンテンツ640に、正規必要品表示部642、提供スキル表示部643、及び作業時必要品表示部644を設けなくてもよい。
【0055】
物品紹介コンテンツ640に、正規必要品表示部642や作業時必要品表示部644を設ける場合、コンテンツ送信部134は、正規必要品表示部642や作業時必要品表示部644に、対応する物品情報を紹介する物品紹介コンテンツへのリンク情報を設ける。
また、物品紹介コンテンツ640に、提供スキル表示部643を設ける場合、コンテンツ送信部134は、提供スキル表示部643に、対応するスキルを紹介するスキル紹介コンテンツへのリンク情報を設ける。
【0056】
さらに、物品紹介コンテンツ640には、スキル紹介コンテンツ630と同様に、購入選択部634及び決済選択部635が含まれる。これらの購入選択部634及び決済選択部635は、スキル紹介コンテンツ630で説明したものと同一であるため、ここでの説明は省略する。
【0057】
ステップS405の後、コンテンツ送信部134は、ユーザ端末20からのアクション要求を受信し、当該アクション要求に応じた各種情報処理を実施する。ここで受信されるアクション要求としては、例えば、必要品紹介要求、スキル紹介要求、購入要求、及び、決済要求等が挙げられる。
具体的には、ユーザ端末20に表示された物品紹介コンテンツ640に対して、ユーザ操作によって、必要品(作業時必要品や正規必要品)が選択されると、ユーザ端末20は、リンク情報に基づいて必要品紹介要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、物品紹介要求を受信した場合、上記ステップS401からステップS403の処理を実施し、必要品に対応した物品紹介処理を実施し、物品紹介コンテンツをユーザ端末20に送信する。
物品紹介コンテンツ640に対して、ユーザ操作によって、提供スキル表示部643が選択されると、ユーザ端末20は、リンク情報に基づいてスキル紹介要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、スキル紹介要求を受信した場合、ステップS301からステップS304のスキル紹介処理を実施し、スキル紹介コンテンツをユーザ端末20に送信する。
物品紹介コンテンツ640に対して、購入選択部634が選択されると、ユーザ端末20は、購入要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、購入要求を受信した場合、後述する購入登録処理を実施する。
物品紹介コンテンツ640に対して、ユーザ操作によって、決済選択部635が選択されると、ユーザ端末20は、決済要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、決済要求を受信した場合、後述する決済処理を実施する。
【0058】
(購入登録処理及び決済処理)
次に、ユーザ端末20からサーバ装置10に、アクション要求として購入要求及び決済要求が送信された場合の決済処理について説明する。
サーバ装置10がアクション要求として購入要求を受信した場合、購入要求取得部135は、購入対象(購入要求に含まれる物品やスキル)を特定し、ユーザIDとともに、記憶部12に設けられた購入DB12Eに登録する(購入登録処理)。
【0059】
この後、サーバ装置10の決済処理部136は、アクション要求として決済要求を受信すると、購入DB12Eに記録されている物品やスキルの購入に係る決済処理を実施する。
この決済処理では、決済処理部136は、購入データベースに記録された全ての物品及びスキルと、これらの物品及びスキルの合計金額を表示させ、決済処理を促す決済確認ページをユーザ端末20に送信して表示させる。決済確認ページでユーザ端末20に案内する金銭の支払先は、例えば、サーバ装置10の管理者が管理する支払先である。決済処理が正常に実施されると、ユーザが決済処理を実施した金融機関サーバからサーバ装置10に、ユーザが物品やスキルの購入に係る金額を支払った旨のユーザ決済情報が送信される。これにより、決済処理部136は、さらに、販売者やスキル提供者が指定する支払先に対して、物品価格や、スキル提供価格に応じた金額を支払う決済処理を実施する。なお、決済処理は、従来のオンライン決済技術を用いることができる。
このような決済処理では、ユーザは、パーツとスキルとを購入する場合に、販売者及びスキル購入者に対してそれぞれ決済処理を行う必要がなく、1回の決済処理により、パーツおよびスキルを購入することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態では、ユーザから支払われた金銭のうち、スキル提供者への支払い分は、スキル提供者によるスキル提供が実施されて、ユーザ端末20からサーバ装置10にスキル提供者に対する評価が送信された後に、スキル提供者が指定した支払方法で支払われる。
【0061】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の商取引システム1において、サーバ装置10は、登録部131により、提供者端末30から、スキルを紹介するスキル提供情報と、作業場所や対応可能エリアを含む提供者情報とを取得して登録する。また、スキル取得部133は、所定のスキルに対応するスキル提供情報及び提供者情報を取得する。そして、コンテンツ送信部134は、スキル提供情報及び提供者情報に基づいて、スキルの紹介や作業場所、対応可能エリアを表示させるスキル紹介表示部631を有するスキル紹介コンテンツ630をユーザ端末20に送信する。
これにより、ユーザは、スキル紹介コンテンツ630により、スキルの内容と、そのスキルを提供可能な場所とを容易に確認することができる。よって、メッセージ交換等を用いた提供場所の確認等が不要となり、また、提供場所が遠い等の理由によるキャンセルも減るので、ユーザは、容易に、かつ適切にスキル提供を受けることができる。
【0062】
また、本実施形態では、登録部131は、提供者端末30から、スキルの提供時に必要となる作業時必要品をさらに取得する。そして、コンテンツ送信部134は、スキル提供情報に基づいて、さらに、作業時必要品表示部633を含むスキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630をユーザ端末20に送信する。
【0063】
このような商取引システム1では、ユーザは、スキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630により、スキル提供者が提供するスキルに加え、そのスキル提供者がスキルに係る作業を実施する際に、必要となる作業時必要品を知ることができる。
このため、ユーザは、スキル提供者にスキル提供を依頼した際に、スキル提供時までに作業時必要品を用意することができ、作業中にスキル提供者の作業が中断されたり、延期されたりすることが抑制され、適切なスキル提供を受けることができる。
【0064】
また、一般に、このような必要品は、製品の詳細情報(正規必要品)として記載されていることが多いが、メーカー等によっては、記載されていない場合もある。このような場合、スキル提供者がパーツを自動車に装着する段階で、必要品が不足していることが判明し、作業日が先送りにされる等の不都合が発生することがある。
これに対し、本実施形態では、各スキル提供者から提供される情報に基づくスキル提供情報に作業時必要品が含まれ、コンテンツ送信部134は、この作業時必要品を各コンテンツに含ませて送信する。これにより、ユーザは、作業時に必要な物品を容易に確認できる。
【0065】
さらに、パーツを特定の車種に装着する場合にのみ、特定の必要品が必要となる場合もある。このような場合、通常、メーカー側が製品情報として表示する正規対応車種や正規必要品に、当該特定の車種や特定の必要品が含まれないことが多い。言い換えると、特定の必要品さえ揃えば、正規対応車種以外の特定の車種においても、パーツを装着できることがある。しかしながら、従来のオンラインショップでは、このような情報を適正に示すことができず、ユーザは、正規対応車種に自身が保有する自動車の車種が記録されているパーツを選ぶ傾向にあった。
これに対して、本実施形態では、スキル提供者が、対応車種や作業時必要品を登録する。ここで、対応車種は、スキル提供者が実際にパーツを取り付けたことがある車種であり、作業時必要品は、その際に必要となる物品である。サーバ装置10は、このような対応車種や作業時必要品を含めた各種コンテンツをユーザ端末20に送信することで、ユーザは、パーツ選択の自由度を広げることができ、ユーザ満足度を大きく向上させることができる。
【0066】
本実施形態では、スキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630において、スキル提供の作業対象である対応物品が表示される。このため、ユーザは、対応物品及びスキルの双方の情報を、従来に比べてより簡便に情報を得ることができる。
すなわち、従来では、オンラインショップ等で物品の情報を得た後、その物品に対応したスキルをさらに調べたい場合、別途スキルを検索する必要があった。オンラインのスキル販売システムを用いてスキルを検索した場合も同様であり、提供してもらうスキルを見た後、そのスキル提供者にスキルの提供を依頼する際の物品を別途検索する必要があった。これに対して、本実施形態では、サーバ装置10は、ユーザ端末20に、物品と同時に、その物品に係る作業を行うスキルの情報を提供する。このため、物品とスキルとをそれぞれ別々に検索する必要がなく、ユーザは、より簡便に得たい情報を得ることができる。また、ユーザは、購入したパーツが、自身が保有する自動車に対して装着可能であるかを容易に判断することができ、誤ったパーツを購入してしまう不都合を抑制できる。
【0067】
本実施形態では、スキル取得部133は、ユーザ端末20からスキル紹介要求を受信した際に、スキル紹介要求に含まれる紹介要求対象のスキルに対応するスキル情報を取得し、物品取得部132は、スキル紹介要求に含まれる紹介要求対象のスキルに対応する物品の物品情報を取得する。つまり、物品取得部132は、紹介対象のスキルに対応するスキル提供情報に含まれる対応物品の物品情報を取得する。
この場合、物品取得部132は、1つのスキルに対応した全ての物品情報を抽出する。よって、コンテンツ送信部134は、ユーザが所望するスキルに関する情報を主体としたスキル紹介コンテンツ630を生成する際に、そのスキル提供者が対応可能な全ての物品を同時に表示させることができる。これにより、ユーザは、スキル提供者が、どのような物品を扱うことができるか等を把握でき、容易に物品の比較を行うことができ、スキル提供者のスキルの熟練度も容易に判断できる。
【0068】
また、ユーザが保有する自動車に対して、ユーザが希望するパーツが対応しているか否かを判断することもできる。つまり、自動車に対して装着するパーツには、一般的に、装着可能な車種が説明書等に記載されているが、これらは、メーカー側がパーツの装着可能であること確認した車種である。よって、実際には、メーカー側が確認していない車種に関しても、パーツを装着可能な車種や、パーツを僅かに加工することで装着可能となる車種、作業時必要品を別途用いることで装着可能となる車種等が存在する。このような車種に関して、ユーザは知ることができない。これに対して、本実施形態では、パーツの取り付けに精通したスキル提供者が、スキル提供情報として、スキル提供者が対応車種や作業時必要品を登録する。よって、ユーザは、スキル紹介コンテンツ630に基づいて、ユーザが保有する自動車に対して、どのようなパーツを取り付けることが可能であるかを判断することができる。
【0069】
本実施形態では、物品取得部132は、物品紹介要求を受信すると、物品紹介要求に含まれる紹介要求対象の物品に対応する物品情報を取得し、スキル取得部133は、物品紹介要求に含まれる紹介要求対象の物品に対応するスキル提供情報を取得する。つまり、物品取得部132は、紹介要求対象の物品に対応する物品情報を取得し、スキル取得部133は、紹介要求対象の物品を対応物品として記録するスキル提供情報を取得する。
スキル取得部133は、1つの対象物品に対応した複数のスキル提供情報を抽出する場合もある。この場合、コンテンツ送信部134は、ユーザが所望する物品に関する情報を主体とした物品紹介コンテンツ640を生成する際に、その物品に対応する複数の提供スキル候補を表示させることができる。これにより、ユーザは、所望の物品に対して、どのような提供スキル候補があるか、提供スキル候補の数はどの程度か等を把握でき、容易に、各提供スキル候補の比較を行うことができる。
【0070】
本実施形態では、スキル取得部133は、ユーザ端末20からスキル検索要求を受信すると、検索条件に基づいて複数のスキル提供情報を検索する。そして、コンテンツ送信部134は、これらのスキル提供情報に基づいて、複数のスキルを一覧表示させるとともに、各スキルに対して、作業時必要品を表示させたスキル一覧コンテンツ620をユーザ端末20に送信する。
これにより、ユーザは、スキル提供者がスキルを提供することが可能な対応物品を確認するために、スキル紹介コンテンツ630を参照する必要がなく、スキル一覧コンテンツ620によりスキル及び物品を容易に確認することができる。また、どのスキル提供者に対して依頼すれば、作業時必要品が不要であるかを容易に判断することができる。
【0071】
本実施形態のサーバ装置10は、購入要求取得部135がユーザ端末20からの購入要求を取得することで、購入対象の物品やスキルが購入DB12E(買い物カゴ)に登録される。そして、決済処理部136は、ユーザ端末20から決済要求を受信すると、購入データベースに記録されたこれらの物品やスキルの合計金額の支払いを案内する決済確認コンテンツをユーザ端末20に送信して決済処理を促す。
このため、本実施形態では、物品の購入と、スキルの購入とをそれぞれ別決済とすることもできるが、1回の決済処理により、物品及びスキルの双方を同時に購入することができる。
【0072】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
[変形例1]
第一実施形態では、単一のサーバ装置10によって、情報処理装置が構成される例を示すが、複数のコンピュータによって情報処理装置が構成される構成としてもよい。
図13は、物品のオンライン販売を案内する第一サーバ装置10Aと、スキルのオンライン販売を案内する第二サーバ装置10Bと、決済処理等を行う第三サーバ装置10Cと、がそれぞれ独立して設けられた商取引システム1Aの一例を示す図である。
第一サーバ装置10A、第二サーバ装置10B、及び第三サーバ装置10Cは、それぞれコンピュータにより構成され、相互に通信可能に接続されているとともに、インターネットを介して、ユーザ端末20、提供者端末30、販売者端末40と通信可能となっている。
また、図13の商取引システム1Aでは、第一サーバ装置10Aが有する第一記憶部121に物品DB12Aが設けられ、第二サーバ装置10Bが有する第二記憶部122にスキルDB12B及び提供者DB12Cが設けられ、第三サーバ装置10Cが有する第三記憶部123にユーザDB12Dが設けられている。なお、第一実施形態と同様、これらの物品DB12A、スキルDB12B、提供者DB12C、及びユーザDB12Dは、他のデータサーバ等に設けられていてもよい。
【0073】
そして、第一サーバ装置10Aの第一制御部13Aは、第一記憶部121に記録された所定のプログラムを読み出し実行することで、物品登録部131A、第一物品取得部132A、第一スキル取得部133A、及び第一コンテンツ送信部134Aとして機能する。
物品登録部131Aは、第一実施形態の登録部131と略同様の機能であり、販売者端末40から物品や販売者に関する各種情報を取得し、物品DB12Aの物品情報を登録または更新する。
【0074】
第一物品取得部132Aは、物品DB12Aから所定の物品に対応する物品情報を抽出する。また、第二サーバ装置10Bから所定の物品に関する物品情報を要求する物品送信要求を受信した際に、対象となる物品に対する物品情報を物品DB12Aから抽出し、第二サーバ装置10Bに送信する。
第一スキル取得部133Aは、物品紹介コンテンツ640に対して表示させる対応物品に係る作業を行うスキルのスキル提供情報、及び提供者情報の送信を要求するスキル送信要求を第二サーバ装置10Bに送信し、第二サーバ装置10Bから、スキル提供情報や提供者情報を取得する。
【0075】
第一コンテンツ送信部134Aは、ユーザ端末20に対して、物品紹介コンテンツ640等を送信する。
この際、第一コンテンツ送信部134Aは、物品紹介コンテンツ640に含まれる提供スキル候補に対して、第二サーバ装置10Bが提供するスキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630へのリンク情報を設ける。よって、ユーザ端末20においてユーザ操作によって提供スキル候補が選択された場合、ユーザ端末20は、第二サーバ装置10Bに対して、スキル検索要求やスキル紹介要求を送信する。
【0076】
第二サーバ装置10Bの第二制御部13Bは、第二記憶部122に記録された所定のプログラムを読み出し実行することで、スキル登録部131B、第二物品取得部132B、第二スキル取得部133B、及び第二コンテンツ送信部134Bとして機能する。
スキル登録部131Bは、第一実施形態の登録部131と略同様の機能であり、提供者端末30からスキルやスキル提供者に関する各種情報を取得し、スキルDB12Bのスキル提供情報や、提供者DB12C提供者情報を登録または更新する。
【0077】
第二物品取得部132Bは、スキル一覧コンテンツ620及びスキル紹介コンテンツ630に対して表示させる提供スキル候補に係る対応物品や作業時必要品、正規必要品の物品情報の送信を要求する物品送信要求を第一サーバ装置10Aに送信し、第一サーバ装置10Aから、物品情報を取得する。
第二スキル取得部133Bは、スキルDB12Bから所定のスキルに対応するスキル提供情報を抽出し、提供者DB12Cからスキル提供情報に対応する提供者情報を抽出する。また、第一サーバ装置10Aからスキル送信要求を受信した際に、対象となる提供スキル候補に対するスキル提供情報や提供者情報をスキルDB12B及び提供者DB12Cから抽出し、第一サーバ装置10Aに送信する。
【0078】
第二コンテンツ送信部134Bは、ユーザ端末20に対して、スキル一覧コンテンツ620、及びスキル紹介コンテンツ630等を送信する。
この際、第二コンテンツ送信部134Bは、スキル一覧コンテンツ620及びスキル紹介コンテンツ630に含まれる対応物品、正規必要品、及び作業時必要品に対して、第一サーバ装置10Aが提供する物品紹介コンテンツ640へのリンク情報を設ける。よって、ユーザ端末20においてユーザ操作によって対応物品や必要品が選択された場合、ユーザ端末20は、第一サーバ装置10Aに対して、物品紹介要求や必要品紹介要求を送信する。
【0079】
第三サーバ装置10Cの第三制御部13Cは、第三記憶部123に記録された所定のプログラムを読み出し実行することで、購入要求取得部135、及び決済処理部136等として機能する。
商取引システム1Aでは、物品紹介コンテンツ640やスキル紹介コンテンツ630が表示されたユーザ端末20において、物品やスキルを購入する旨のユーザ操作が実施されると、ユーザ端末20から第三サーバ装置10Cに購入要求が送信される。
これにより、第三サーバ装置10Cの購入要求取得部135は、購入要求を受信すると、ユーザIDとともに、購入対象の物品やスキルを第三記憶部123に設けられた購入DB12E(いわゆる買い物カゴ)に登録する。
また、決済処理部136は、第一実施形態と同様であり、ユーザ端末20から決済要求を受信すると、決済確認コンテンツをユーザ端末20に送信し決済処理を促す。
【0080】
このような商取引システム1Aでは、従来の物品のみの販売を案内する物品販売用装置に対して、第一物品取得部132A及び第一スキル取得部133Aを設けることで、第一コンテンツ送信部134Aにより、物品と、その物品に係る作業を行うスキルとの双方を案内することが可能な物品紹介コンテンツ640を提供することができる。
また、従来のスキルのみの販売を案内するスキル販売用装置に対して、第二物品取得部132B及び第二スキル取得部133Bを設けることで、第二コンテンツ送信部134Bにより、スキルと、そのスキルの対象となる物品との双方を案内することが可能なスキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630を提供することができる。
【0081】
[変形例2]
上記実施形態では、スキル一覧処理として、サーバ装置10は、ユーザ端末20からスキル検索要求を受信した際に、スキル検索要求に含まれる検索条件を本発明のスキル抽出条件として、スキル提供情報を検索したが、これに限定されない。
例えば、サーバ装置10は、ユーザ端末20から、推奨スキルのレコメンドを要求するレコメンド要求を受信した際にスキル一覧処理を実施してもよい。この場合、スキル取得部133は、例えば、ユーザ情報に記録された所有車両情報や、過去のユーザの購入履歴やインターネット上における検索履歴等をスキル抽出条件として、スキル提供情報を検索してもよい。
【0082】
[変形例3]
上記実施形態では、スキル一覧処理、スキル紹介処理、及び物品紹介処理において、スキル取得部133は、ユーザ情報のユーザプロフィール情報(例えば居所や活動圏等)に基づいて、スキル提供情報や提供者情報を絞り込んでもよい。この場合、例えば、ユーザの活動圏に近いスキル提供者を抽出することができる。
【0083】
[変形例4]
上記実施形態において、サーバ装置10は、物品と、その物品に対応するスキルとを購入する決済処理が実施された場合に、さらに、物品の発送日を調整する発送日調整部を備えてもよい。
具体的には、サーバ装置10は、物品及びスキルに対する決済処理が実施されると、スキル提供者がスキルを提供するスキル提供日時やスキル提供場所等の詳細を設定するためのメッセージ交換コンテンツをユーザ端末20及び提供者端末30に送信する。これにより、ユーザ及びスキル提供者は、メッセージ交換コンテンツを介してメッセージを交換し合うことで、スキル提供日時やスキル提供場所等を話し合うことができる。
そして、2者間でスキル提供日時やスキル提供場所が決定すると、ユーザ端末20及び提供者端末30のいずれかから、サーバ装置10に、決定したスキル提供日時やスキル提供場所を送信する。
サーバ装置10の発送日調整部は、ユーザ端末20及び提供者端末30のいずれかからスキル提供日時を受信すると、スキル提供日時の所定時間前(例えば前日等)を到着日時として物品を発送する旨を、販売者端末40に送信する。
この場合、ユーザが、スキル提供日時まで物品を保管する手間やスペースを最小限に抑えることができる。
【0084】
また、物品情報として、物品の発送可能日が記録され、コンテンツ送信部134は、物品紹介コンテンツ640、スキル紹介コンテンツ630等の各コンテンツに、発送可能日を含ませてもよい。さらに、コンテンツ送信部134は、物品情報の販売元情報に含まれる販売者の場所と、ユーザ情報のユーザプロフィール情報に含まれるユーザの居所とから配達距離や、配達に掛かる時間を算出して、各コンテンツに含ませてもよい。また、発送可能日と配達に掛かる時間とから最短受取日を算出して各コンテンツに含ませてもよい。この場合、ユーザ及びスキル提供者は、発送可能日を考慮して、スキル提供日時を決定することができる。
【0085】
さらに、サーバ装置10は、ユーザ端末20及び提供者端末30のいずれかからスキル提供場所を受信した際に、物品の発送先を変更するか否かを問う発送先変更要否情報を、ユーザ端末20に送信してもよい。
具体的には、予め、記憶部12に複数の物品受け取り施設(例えばコンビニエンスストア等)を記憶しておき、サーバ装置10は、スキル提供場所を受信した際に、そのスキル提供場所に最も近い物品受け取り施設を検索する。そして、検索した物品受け取り施設での物品の受け取りを希望するか否かを問う発送先変更要否情報を、ユーザ端末20に送信する。
サーバ装置10は、ユーザ端末20から、物品受け取り施設に発送先を変更する旨の返答があった場合、発送先を物品受け取り施設とする旨を、販売者端末40に送信する。
【0086】
[変形例5]
上記実施形態では、ユーザがステップS101でトップページ610にアクセスする例を示したが、これに限定されない。例えば、サーバ装置10は、物品販売に係る物品トップページ、及び、スキル販売に係るスキルトップページをそれぞれインターネット上に公開してもよい。
物品トップページは、例えば従来の物品と取り扱うオンラインショッピングと略同様であり、ユーザに推奨する複数の物品を一覧表示した物品一覧表示部や、物品のキーワード検索やカテゴリ検索を行う検索部を備える。なお、物品一覧表示部に一覧表示される物品とともに、当該物品に係る作業を行うスキルを表示させてもよい。
スキルトップページは、例えば従来のスキルと取り扱うオンラインショッピングと略同様であり、ユーザに推奨する複数のスキルを一覧表示したスキル一覧表示部や、スキルのキーワード検索やカテゴリ検索を行う検索部を備える。なお、スキル物品一覧表示部に一覧表示されるスキルとともに、当該スキルに対応する物品を表示させてもよい。
【0087】
[変形例6]
上記実施形態では、スキル一覧処理のステップS202や、スキル紹介処理のステップS302において、物品取得部132がスキル提供情報に含まれる対応物品に対する物品情報を取得し、コンテンツ送信部134は、これらの対応物品の物品情報を含むスキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630をユーザ端末20に送信した。
これに対して、スキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630に、対応物品が含まれていなくてもよく、作業時必要品や正規必要品のみをスキル一覧コンテンツ620やスキル紹介コンテンツ630に表示させてもよい。
【0088】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造及び手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【符号の説明】
【0089】
1,1A…商取引システム、10…サーバ装置、11…通信部、12…記憶部、12A…物品DB(物品記憶部)、12B…スキルDB(スキル提供記憶部)、12C…提供者DB、12D…ユーザDB、12E…購入DB、13…制御部、20…ユーザ端末、30…提供者端末、40…販売者端末、131…登録部、132…物品取得部、133…スキル取得部、134…コンテンツ送信部、135…購入要求取得部、136…決済処理部、620…スキル一覧コンテンツ、621…スキル一覧表示部、630…スキル紹介コンテンツ、631…スキル紹介表示部、632…対応物品表示部、632A…物品選択部、633…作業時必要品表示部、633A…作業時必要品選択部、634…購入選択部、635…決済選択部。
図1
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