【実施例】
【0127】
本実施形態を、本発明の限定を意図するものでない一部の特定の実施形態に関して説明する。本開示において、列挙した置換基は、特に明記していない限り、さらなる置換基および非置換の基の両方を包含している。さらに、本開示において条件および/または構造を明記していない場合、当業者は、本開示に鑑み、本開示に手引きされる常套的な範囲内の実験手法としてかかる条件および/または構造を容易に得ることができる。
【0128】
各化合物の例について、最大吸収および蛍光放射波長は、溶液中および/またはポリマー膜において測定した。例えば、得られた発色団化合物1(4,4’−(6,7−ジエチル−2−イソブチル−2H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−g]キノキサリン−4,9−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン))のジクロロメタン溶液中では、該発色団の最大吸収は484nmであり、最大蛍光吸収は、484nmの光照明で616nmであった。発色団化合物1を含むPMMA(ポリメチルメタクリレート)膜(0.3wt%の発色団を有する)では、該膜の最大吸収は481nmであり、最大蛍光放射は481nmの光照明で593nmであった。最大吸収と最大蛍光の波長の差は、新しい光学的集光システムおよび蛍光系ソーラーコレクターに有用な改善された特性である。
【0129】
(合成例およびスペクトルデータ)
(トシレートの調製のための一般手順)
等モル量のp−トルエンスルホニルクロリド(sulfonic chloride)、対応するアルコールおよび1.2当量のトリエチルアミンを、ジクロロメタン中で室温にて一晩撹拌した。水で処理し、無水MgSO
4で乾燥させ、濃縮することによって、95〜98%純粋なトシル化アルコールを得、これを精製せずに、後述する化合物の合成に使用した。
【0130】
(中間体A)
中間体Aを以下の反応スキーム:
【化54】
に従って合成した。
【0131】
ベンゾチアジアゾール(25g,184mmol)を、20.8mLの臭素(2.2当量)(400mLの48%(水中)HBr中)とともに125〜130℃で一晩反応させた。冷却後、反応混合物(赤みがかった褐色の固形物の重量懸濁液)を1リットルの粉砕氷に注入し、30分間撹拌した。濾過、水での洗浄、続いて亜硫酸ナトリウム溶液と水での洗浄により、4,7−ジブロモベンゾチアジアゾールをレンガ色の針状物(50.1g,92%>,真空炉内での乾燥後)として得た。この物質を、以下のようなトリフルオロメタンスルホン酸(TFMSA)中での発煙硝酸によるニトロ化に使用した:硝酸(10.0mL)を、5℃未満に冷却したTFMSA(150g)に激しく撹拌しながら滴下した(白色固形物が形成される)。4,7−ジブロモベンゾチアジアゾール(固体として)を分割して上記の反応混合物に添加し、均一になったら、フラスコを油浴中に入れ、50℃で16〜24時間撹拌した。反応を
13C NMRによってモニタリングした。(110.4、145.0、および151.4ppm)。この溶液を500mLの氷/水に注入し、中間体A(4,7−ジブロモ−5,6−ジニトロベンゾチアジアゾール)を黄色みがかった固形物として得、これを水で充分に洗浄し、真空炉内で乾燥させた(30.6g,94%)。
【0132】
(中間体B)
中間体Bを以下の反応スキームに従って合成した。
【化55】
【0133】
4−ブロモトリフェニルアミン(65.0g,200mmol)を、磁気撹拌バー、低温温度計およびアルゴン供給口を備えた500ml容の乾燥3つ口丸底フラスコ内に入れた。テトラヒドロフランを反応フラスコにカニューレ(200ml)を用いて移し、ドライアイスアセトン浴中で−78℃まで冷却し、n−BuLi(ヘキサン中91.6M)(130mL)を30分間にわたって滴下した。反応混合物を同温度で30分間撹拌し、このとき、トリブチルスズクロリド(65.0mL)を30分間にわたって滴下した。反応液を一晩撹拌した後、反応液を室温まで昇温させた。この溶液を氷冷水(およそ500mL)に注入し、ジエチルエーテル(2×250mL)を用いて抽出した。有機層をMgSO
4を用いて乾燥させ、溶媒をエバポレーションによって除去し、106.5gの中間体Bを黄色みがかった油状物(
1H NMRによるとおよそ95%純粋)として得た。
【0134】
(中間体C)
中間体Cを以下の反応スキームに従って合成した:
【化56】
【0135】
工程1:中間体A(3.84g,10mmol)、中間体B(10.7g,20mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(1.40g,2.0mmol)(テトラヒドロフラン中)の混合物をアルゴン下で撹拌し、70℃で5時間加熱した。溶媒を除去し、MeOH(100mL)を残渣に添加した。パープルカラーの固形物を濾過によって分離し、MeOHで洗浄し、乾燥させ、4,4’−(5,6−ジニトロベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−4,7−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)(7.0g)をパープルカラーの固形物として得た。
【0136】
工程2:上記の粗製4,4’−(5,6−ジニトロベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−4,7−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)(10mmolとして計算)と鉄粉末(5.6g,100mmol)の混合物を氷酢酸(100mL)中で5%の水とともに(副生成物イミダゾールの形成を抑制するため)、110℃で2時間加熱した。この溶液を氷水(200mL)に注入し、得られた固形物を濾過によって分離し、水で洗浄し、乾燥させた。2層のシリカゲルに通して濾過し(鉄粒子を除去するため)(エチルDCM/ヘキサン(3:2)を使用)、濃縮した後、中間体C(4,7−ビス(4−(ジフェニルアミノ)フェニル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−5,6−ジアミン)を淡褐色の固形物として収集した(4.50g,68%,2つの工程後)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.44(d,J=8.6Hz,4H),7.16−7.30(m,20H),7.44(t,J=6.3Hz,4H)。
【0137】
(中間体D)
中間体Dを以下の反応スキームに従って合成した:
【化57】
【0138】
工程1:ベンゾトリアゾール(11.91g,100mmol)、1−ヨード−2−メチルプロパン(13.8mL,120mmol)、炭酸カリウム(41.46g,300mmol)およびジメチルホルムアミド(200mL)の混合物をアルゴン下で撹拌し、40℃で2日間加熱した。反応混合物を氷/水(1L)に注入し、トルエン/ヘキサン(2:1,2×500mL)で抽出した。抽出物を1N HC1(2×200mL)で、続いてブライン(100mL)洗浄した。次いで抽出物を無水MgSO
4上で乾燥させ、溶媒を減圧除去した。ヘキサン(200mL)を用いて残渣を摩砕し、室温で2時間放置した。析出物を分離し、廃棄し、溶液をシリカゲルの層(200g)に通して濾過した。シリカゲルをヘキサン/ジクロロメタン/酢酸エチル(37:50:3,2L)で洗浄した。濾液を洗浄液を合わせ、溶媒を減圧除去し、2−イソブチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(8.81g,50%収率)を油状生成物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.86(m,2H,ベンゾトリアゾール),7.37(m,2H,ベンゾトリアゾール),4.53(d,J=7.3Hz,2H,i−Bu),2.52(m,1H,i−Bu),0.97(d,J=7.0Hz,6H,i−Bu)。
【0139】
工程2:2−イソブチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(8.80g,50mmol)、臭素(7.7mL,150mmol)および48%HBr(50mL)の混合物を130℃で24時間、HBr捕集部に接続した還流冷却器下で加熱した。反応混合物を氷/水(200mL)に注入し、5N NaOH(100mL)で処理し、ジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧除去した。残渣のヘキサン/ジクロロメタン(1:1,200mL)溶液をシリカゲルの層に通して濾過し、濃縮し、4,7−ジブロモ−2−イソブチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(11.14g,63%>収率)を油状物として得、これは貯蔵すると室温でゆっくり固化した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.44(s,2H,ベンゾトリアゾール),4.58(d,J=7.3Hz,2H,i−Bu),2.58(m,1H,i−Bu),0.98(d,J=6.6Hz,6H,i−Bu)。
【0140】
工程3:4,7−ジブロモ−2−イソブチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(17.8g,53mmol)を0〜5℃で発煙HNO
3(7.0mL)とTFMSA(110g)の予備混合物に分割して添加し、およそ10分後、反応混合物を油浴中に入れ、55℃で8時間加熱した。次いで溶液を、500mLの氷/水に注入することにより冷却した。得られた固形物を水で、続いてMeOHで充分に洗浄し、真空炉内で乾燥させ、中間体D(4,7−ジブロモ−2−イソブチル−5,6−ジニトロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール)を黄色みがかった固形物(20.4g,91%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ4.66(δ,J=7.2Hz,2H,i−Bu),2.60(m,1H,i−Bu),1.01(d,J=7.0Hz,6H,i−Bu)。
【0141】
(中間体E)
中間体Eを以下の反応スキームに従って合成した:
【化58】
【0142】
工程1:アルゴン供給口と磁気撹拌バーを備えた3つ口反応フラスコにTHF(100mL)、中間体B(31.1g,30mmol)を入れ、その内部でアルゴンをおよそ10分間起泡させた後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(中間体Bに対して10%モル濃度,1.80g,2.5mmol)を添加した。反応液をアルゴン下で10分間撹拌した後、中間体D(10.6g,25mmol)を一気に添加した。反応混合物を22時間還流した。反応をLCMSとTLCによってモニタリングした。反応液を冷却し、MeOH(200mL)を撹拌しながら添加した。暗橙色の固形物が形成され、これを濾過によって分離し、MeOHで洗浄し、乾燥させ、4,4’−(2−イソブチル−5,6−ジニトロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−4,7−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)(11.5g,62%,LCMSによる純度86%)を得た。
【0143】
工程2:4,4’−(2−イソブチル−5,6−ジニトロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−4,7−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)(6.0g,8.0mmol)と鉄粉末(4.5g,80mmol)の混合物を加熱し、氷酢酸(100mL)中で130℃にて2時間撹拌した。反応をLCMSとTLCによってモニタリングした。反応液を冷却し、水に注入し、黄色固形物を得、これを濾過によって分離し、水で洗浄し、乾燥させ、中間体E(4,7−ビス(4−(ジフェニルアミノ)フェニル)−2−イソブチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5,6−ジアミン)(4.6g,66%,LCMSによる純度82%)を得た。
【0144】
(化合物1)
化合物1の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化59】
【0145】
中間体E(粗製,990mg,1.2mmolとして計算)と1,4−ヘキサンジオン(170mg,1.5mmol)を、酢酸とDCMの混合物(20mL,1:1)中で室温にて1時間撹拌した。DCMをエバポレートし、水(50mL)を添加して赤色固形物を得、これを濾過によって分離し、水で、続いてMeOHで洗浄し、乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン,1:1)により、化合物1(4,4’−(6,7−ジエチル−2−イソブチル−2H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−g]キノキサリン−4,9−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン))を赤色固形物(590mg,64%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.06(d,J=8.8Hz,4H),7.24−7.29(m,20H),7.05(t,J=7.2Hz,4H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),3.00(q,J=7.3Hz,4H),2.61−2.67(m,1H),1.39(t,J=6.5Hz,6H),1.01(d,J=6.5Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=484nm(ジクロロメタン),481nm(PMMA膜)。蛍光測定:λ
max=616nm(ジクロロメタン),593nm(PMMA膜)。
【0146】
(化合物2)
化合物2の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化60】
【0147】
中間体E(5.54g,8mmol)を50mLのTHF(可溶性のため)に溶解させ、50mLの酢酸を添加した。次いで混合物を氷/水浴中で冷却した後、12mLの1MのNaNO
2水溶液を添加した。10分後、反応が終了した。400mLの水で希釈して橙色固形物を得、これを濾過によって分離し、洗浄し、乾燥させ、化合物(Comopound)2である4,4’−(6−イソブチル−1,6−ジヒドロベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビス([1,2,3]トリアゾール)−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)を橙色固形物(2.72g,48%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.5(bs,1H),7.9(bs,1H),7.2−7.3(m,24H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),4.65(d,J=7.4Hz,2H),2.64(m,1H),1.01(d,J=6.5Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=474nm(ジクロロメタン),474nm(PMMA膜)。蛍光測定:λ
max=575nm(ジクロロメタン),555nm(PMMA膜)。
【0148】
(化合物3)
化合物3の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化61】
【0149】
1.70gの4,4’−(6−イソブチル−1,6−ジヒドロベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビス([1,2,3]トリアゾール)−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン(化合物2)(2.5mmolとして計算)をDMF(30mL)に溶解させた。炭酸カリウム(2.80g,20mmol)を添加した後、4−メチルベンゼンスルホン酸2−ブトキシエチル(1.36g,5mmol)を添加し、反応混合物を125℃で50分間加熱した。溶液を回転式でエバポレーションし、MeOHを用いて残渣を摩砕した。赤みがかった褐色の固形物を分離し、MeOHで洗浄し、乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,DCM/ヘキサン3:2)により化合物3(4,4’−(2−(2−ブトキシエチル)−6−イソブチル−1,2,3,6−テトラヒドロベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビス([1,2,3]トリアゾール)−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン))を赤色固形物(1.62g,80%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.60(d,J=8.7Hz,4H),7.20−732(m,20H),7.06(t,J=7.3Hz,4H),5.02(t,J=5.8Hz,2H),4.66(d,J=7.4Hz,2H),4.20(t,J=6.0Hz,2H),3.48(t,J=6.6Hz,2H),2.66(d,J=6.9Hz,2H),1.50(m,2H),1.23(m,2H),1.00(m,2H),1.03(d,J=6.6Hz,6H),0.78(t,J=7.7Hz)。紫外可視スペクトル:λ
max=517nm(ジクロロメタン),512nm(PMMA膜)。蛍光測定:λ
max=615nm(ジクロロメタン),606nm(PMMA膜)。
【0150】
(化合物4)
化合物4の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化62】
【0151】
中間体C(6.5g,10mmol)をTHFと酢酸(25mL+25mL)の混合物にビーカー内で溶解させ、氷/水浴中で激しく撹拌し、温度を10℃未満に維持した。10mLの水にNaNO
2(0.83g)を含む溶液を調製し、同じ浴中で冷却後、分割して反応混合物に添加した。10分後、混合物を冷却浴から取り出し、室温で1時間撹拌した(TLC(ヘキサン/EA 4:1)によってモニタリング)。黄色い出発物質に対して濃いパープルカラーの生成物が形成された。粗製反応混合物を水とDCMに分配し、有機層を水で洗浄し、溶媒を除去した。MeOHを用いて固形残渣を摩砕し、暗いパープルカラーの固形物を濾過によって分離し、乾燥させ、化合物4、(4,4’−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4’,5’:4,5]ベンゾ[1,2−c][1,2,5]チアジアゾール−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン))(5.9g,80%純粋(LCMSによる))を得、これを、さらに精製せずに次の工程に使用した。紫外可視スペクトル:λ
max=550nm(ジクロロメタン),蛍光測定:λ
max=707nm(ジクロロメタン)。
【0152】
(化合物5)
化合物5の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化63】
【0153】
化合物4である粗製物質(3.32g,5mmol)を20mLのDMFに溶解させた。4−メチルベンゼンスルホン酸2−エチルヘキシル(1.71g,7.0mmol)を添加した後、K
2CO
3(1.38g,10mmol)を添加した。反応混合物を80℃(油浴)で4時間撹拌した。反応をTLCによってモニタリングし、濃い青色が観察された。反応が完了した後、これを水に注入し、得られた析出物を分離し、水で、続いてMeOHで洗浄し、真空炉内で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/DCM,1:1)での精製により、化合物5(4,4’−(6−(2−エチルヘキシル)−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4’5’:4,5]ベンゾ[1,2−c][1,2,5]チアジアゾール−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン))を紺色固形物(1.42g,36%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.37(J=8.8Hz,4H),7.24−7.31(m,20H),7.06−7.09(t,J=7.0Hz,4H),4.79(d,J=7.3Hz,2H),2.35(m,1H),1.2−1.4(m,8H),0.96(t,J=7.3Hz,3H),0.85(t,J=7.0Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=604nm(ジクロロメタン),613nm(PMMA膜)。蛍光測定:λ
max=755nm(ジクロロメタン),695nm(PMMA膜)。
【0154】
(化合物6)
化合物6の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化64】
【0155】
化合物6は中間体Cから、塩化トリメチルシリル(2.0mL/1mmol)の存在下、ピリジン中、80℃で一晩のN−チオニルアニリン(0.5mL/1mmol)での環化によって調製した。処理およびカラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン(3:2)を使用)での精製後、混合物を塩化バレリル(10当量)(DCM中)と塩化亜鉛(10当量)の存在下で反応させた。次いで反応混合物を4時間還流した(LCMSによってモニタリング)。冷却後、反応混合物を氷/冷水上に注入し、重炭酸ナトリウムで中和した。有機層を水で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、溶媒をエバポレートした。次いで、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチルを使用)により主成分異性体を分離し、化合物6を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.25(d,J=8.8Hz,4H),7.87(d,J=8.8Hz,4H),7.37(m,8H),7.20−7.29(m,10H),2.92(m,4H),1.74(m,4H),1.41(m,4H),0.95(t,J=7.3Hz)。紫外可視スペクトル:λ
max=667nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=814nm(ジクロロメタン)。
【0156】
(中間体D−2)
中間体D−2の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化65】
【0157】
中間体D−2は、1−ヨード−2−メチルプロパンと炭酸カリウムの代わりにトシル酸ネオペンチルを使用したこと以外は中間体Dの手順と同様にして調製した。中間体D−2の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.53(d,J=8.8Hz,4H),7.29(t,J=8.4Hz,8H),7.20(d,J=8.4Hz,12H),7.05(t,J=7.0Hz,4H),4.38(s,2H),0.99(s,9H)。
【0158】
(中間体E−2)
中間体E−2の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化66】
【0159】
中間体E−2は中間体Eの手順と同様にして調製した。ニトロ中間体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ4.66(s,2H),1.08(s,9H)。中間体E−2の
1H NMR、7.43(d,J=8.8Hz,4H),7.31(t,J=7.0Hz,8H),7.20(d,J=−8.4Hz,8H),7.1l(t,J=8.8Hz,4H),4.57(s,2H),1.02(s,9H)。
【0160】
(化合物7)
化合物6の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化67】
【0161】
化合物7は、中間体Eの代わりに中間体E−2を使用したこと以外は化合物2の場合と同じ反応シーケンスに従って調製した。化合物6の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.0−8.5(bs,4H),7.17−7.35(m,20H),7.02−7.12(bs,4H),4.66(s,2H),1.11(s,9H)。
【0162】
(化合物8)
化合物8の合成は以下の手順に従って行なった:
【化68】
【0163】
化合物8は870mgの化合物4と臭化ベンジル(1.0mL,8.4mmol)から調製した。反応混合物をDMF(20mL)中、炭酸カリウム(1.4g,10mmol)の存在下で130℃にて2時間加熱した。反応をTLCによってモニタリングし、青色の出発物質よりも極性が低いパープルカラーの物質が形成された。冷却後、反応混合物を氷冷水に注入し、撹拌した。固形物が得られ、これを分離し、次いで水で、続いてメタノールで洗浄し、乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,DCM/ヘキサン−2:1)により、化合物7をパープルカラーの固形物(Bt−1異性体,510mg,収率56%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.36(d,J=8.8Hz,2H),7.11−7.34(m,29H),6.64(d,J=6.6Hz,2H),5.81(s,2Η)。δ9.15。紫外可視スペクトル:λ
max=534nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=699nm(ジクロロメタン)。
【0164】
(化合物9)
化合物9の合成は以下の手順に従って行なった:
【化69】
【0165】
化合物8(500mg,0.66mmol)を1.0mLの乾燥tert−ブタノール(25mLのトリフルオロ酢酸中)と、還流下で6時間反応させた。反応をTLCによってモニタリングした(異なる色および極性)。続いて、TFAのエバポレーションおよびトルエンとのコエバポレーションを行なった。水とともに撹拌してパープルカラーの固形物を得、これを分離し、乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−3:2)により化合物9(Bt−1異性体,160mg,収率25%)をパープルカラーの固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.33(d,J=8.8Hz,2H),7.10−7.40(m,25H),6.64(d,J=6.6Hz,2H),5.81(s,2H),1.34(s,36H)。δ9.15 紫外可視スペクトル:λmax=551nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λmax=697nm(ジクロロメタン)。λmax=798nm(ジクロロメタン)。
【0166】
(化合物10)
化合物10の合成は以下の手順に従って行なった:
【化70】
【0167】
化合物10は化合物5から、化合物9で使用したものと同様の手順に従って調製した。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−1:1)によって精製を行ない、化合物10(Bt−2異性体)を得た。紫外可視スペクトル:λ
max=627nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=789nm(ジクロロメタン)。
【0168】
(化合物11)
化合物11の合成は以下の手順に従って行なった:
【化71】
【0169】
化合物11は、tert−ブタノールの代わりに臭化4−フルオロベンジルを使用したこと以外は化合物9と同様に調製した。化合物11を得た(Bt−1異性体)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.28(d,J=8.8Hz,2H),7.84(d,J=2H),7.74(m,2H),7.0−7.4(m,22H),2.22(t,J=8.8Hz,2H),6.48(m,2H),5.28(s,2H)。紫外可視スペクトル:λ
max=585nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=655nm(ジクロロメタン)。
【0170】
(化合物12)
化合物12の合成は以下の手順に従って行なった:
【化72】
【0171】
化合物12は化合物4と同様に調製したが、tert−ブタノールの代わりに2−ブトキシ−エタノールトシレート(2当量,一般手順に従って調製)を使用した。反応は130℃で8時間行なった。処理および精製後、化合物12をパープルカラーの固形物(600mg,収率35%−Bt−1異性体)として単離した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.34(d,J=8.8Hz,2H),7.46(d,J=8.8Hz,2H),7.2−7.35(m,20H),4.68(t,J=6.3Hz,2H),3.56(t,J=6.1Hz,2H),3.26(t,J=6.4Hz,2H),1.36−1.40(m,2H),1.115−1.20(m,2H),0.77(t,J=7.7Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=536nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=690nm(ジクロロメタン)。
【0172】
(化合物13)
化合物13の合成は以下の手順に従って行なった:
【化73】
【0173】
化合物4(330mg,0.5mmol)をトリエチレングリコールモノメチルエーテルのトシレート(640mg,2mmol)と、炭酸カリウム(0.7g,5mmol)の存在下、乾燥DMF(10mL)中で130℃にて2時間反応させた。反応をTLCとLCMSによってモニタリングした。反応混合物を水に注入し、DCMで抽出し、次いで乾燥させ(MgSO
4無水)、回転式でエバポレーションした。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/DCMおよび2.5%まで漸増の酢酸エチル)により純粋な化合物12を濃紺色の固形物(320mg,収率78%の純粋なBt−2異性体)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.36(d,J=8.8Hz,4H),7.22−7.33(m,20H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),5.06(t,J=5.6Hz,2H),4.30(t,J=5.8Hz,2H),3.66−3.68(m,2H),3.56−3.58(m,2H),3.49−3.52(m,2H),3.36−3.39(m,2H),3.25(s,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=616nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=758nm(ジクロロメタン)。
【0174】
(化合物14)
化合物14の合成は以下の手順に従って行なった:
【化74】
【0175】
化合物4(660mg,1mmol)を化合物5での手順に従って反応させたが、シクロヘキシルメチルアルコールのトシレート(一般手順の場合のようにして調製,1.1g,5当量)を乾燥DMF(10mL)中で120℃にて1時間使用した。反応をTLCによってモニタリングした(出発物質は紫色、生成物は紺色)。処理およびカラムクロマトグラフィー後、化合物14を紺色固形物(320mg,収率42%,Bt−2異性体)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.37(d,J=8.8Hz,4H),4.22−4.33(m,20H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),4.70(d,J=7.4Hz,2H),2.33(m,1H),1.66−1.76(m,4H),1.11−1.28(m,6H).)。紫外可視スペクトル:λ
max=612nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=739nm(ジクロロメタン)。
【0176】
(化合物15)
化合物15の合成は以下の手順に従って行なった:
【化75】
【0177】
化合物15は化合物14と同様に調製した。紫外可視スペクトル:λ
max=612nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=696nm(ジクロロメタン)。
【0178】
(化合物16)
化合物16の合成は以下の手順に従って行なった:
【化76】
【0179】
化合物16は化合物5のBt−1異性体から、化合物9のものと同様の反応手順を用いて調製した。反応をTLCによってモニタリングした(最初は青色の出発物質、後に低極性のパープルカラーの生成物)。カラムクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン/酢酸エチル−4:1で)、化合物16を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)Bt−1異性体:δ8.31(d,J=8.8Hz,2H),8.20(d,J=8.8Hz,2H),7.71(d,J=8.8Hz,2H),7.41(d,J=8.4Hz,2H),7.14−7.33(m,20H),3.48(d,J=5.5Hz,2H),1.2−1.7(m,14H),1.32(s,18H)。紫外可視スペクトル:λ
max=546nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=685nm(ジクロロメタン)。
【0180】
(中間体B−3)
中間体B−3の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化77】
【0181】
中間体B−3は中間体Bで使用した手順と同様に調製した。
【0182】
(中間体E−3)
中間体E−3の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化78】
【0183】
中間体E−3は、中間体Bの代わりに中間体B−3を使用したこと以外は中間体Eで使用した手順と同様に調製した。
【0184】
(化合物17)
化合物17の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化79】
【0185】
化合物17は中間体E−3から、酢酸の存在下、室温で1時間のベンジル(1.2当量)(DCM中)との反応によって調製した。カラムクロマトグラフィー(Chromotography)(DCM/ヘキサン−2:1)により化合物17を赤色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.04(d,J=8.8Hz,4H),7.97(d,J=7.3Hz,2H),7.65(m,4H),7.52(t,J=7.7Hz,2H),7.30(m,4H),7.19(d,J=8.8Hz,6H),7.12(d,J=8.8Hz,4H),6.87(d,J=8.8Hz,8H),4.68(d,J=7.3Hz,2H),3.72(d,J=6.2Hz,8H),2.66(m,1H),2.08(m,4H),1.04(2つの二重項が重複,30H)。紫外可視スペクトル:λ
max=553nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=688nm(ジクロロメタン)。
【0186】
(中間体B−4)
中間体B−4の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化80】
【0187】
中間体B−4は中間体Bで使用した手順と同様に調製した。テトラヒドロキノリンとベンゾトリアゾールのエタノール溶液に、ホルムアルデヒド(水中37%)を撹拌下で分割して添加した。1時間後、中間体Fの重要析出物が形成され、これを分離し、エタノールで洗浄し、乾燥させた。
【0188】
中間体Fのトルエン溶液にグリニャール試薬(エーテル溶液)を分割して添加し(1.2当量)、反応混合物を室温(room temeperature)で24時間撹拌した。反応をTLC(ヘキサン/酢酸エチル−4:1)によってモニタリングした。次いで、反応液を水で処理し、乾燥させ(MgSO4無水)、エバポレートし、カラムクロマトグラフィーにより中間体Gを油状物(10.8g,64%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.03(t,J=7.4Hz,1H),6.92(d,J=7.0Hz,1H),6.50−6.57(m,2H),3.25(t,J=5.5Hz,2H),3.21(t,J=7.7Hz,2H),2.74(t,J=6.2Hz,2H),1.93(m,2H),1.56(m,2H),1.33(m,4H),0.90(t,J=7.0Hz,3H)。
【0189】
中間体GをNBS(1当量)で、クロロホルム中、室温で1時間臭素化した。処理のため、ヘキサンを添加し、固形物を廃棄し、濾過し、次いで濾液を水で洗浄し、乾燥させ、中間体Hを油状物(収率72%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.08(dd,J=8.8および2.6Hz,1H),7.01(d,J=2.6Hz,1H),6.39(d,J=8.8Hz,1H),3.24(t,J=5.5Hz,2H),3.18(t,J=7.7Hz,2H),2.70(t,J=6.4Hz,2H),1.90(m,2H),1.54(m,2H),1.30(m,4H),0.90(t,J=7.3Hz,3H)。
【0190】
中間体Hをn−BuLi(1.1当量)でリチウム化し、トリブチルスズクロリド(1.15当量)と−78Cで反応させ、その後、室温で一晩放置した。混合物をエーテルで抽出し、水で洗浄し、乾燥させ、粗製生成物を得、これを次の工程に直接使用した。中間体B−4を黄色みがかった油状物として得た。収率はおよそ100%であったが80%純粋(LCMSによる)であった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):7.11(d,J=7.7Hz,1H),6.98(s,1H),6.54(d,J=6.1Hz,1H),3.25(t,J=5.9Hz,2H),3.20(t,J=7.7Hz,2H),2.97(t,J=6.2Hz,2H),1.93(m,2H),1.54(m,8H),1.30(m,10H),0.90(t,J=7.3Hz,3H),0.88(t,J=7.3Hz,9H)。
【0191】
(中間体C−4)
中間体C−4の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化81】
【0192】
中間体C−4は、中間体Bの代わりに中間体B−4を使用したこと以外は中間体Cで使用した手順と同様に調製した。
【0193】
(化合物18)
化合物18の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化82】
【0194】
化合物18は、中間体Cの代わりに中間体C−4を使用したこと以外は化合物4での手順に従って調製した。カラムクロマトグラフィー(DCM、続いて5%の酢酸エチル含有DCMを使用)により純粋な化合物18を紺色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.13−8.30(2bs,2H),7.51−7.69(2bs,2H),6.76(d,J=8.1Hz,2H),3.39(m,4H),3.32(m,4H),2.90(bs,4H),2.01(m,4H),1.58−1.70(m,4H),1.30−1.40(m,8H),1.13(m,4H),0.93(t,J=7.0Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=614nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=777nm(ジクロロメタン)。
【0195】
(化合物19)
化合物19の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化83】
【0196】
化合物19は化合物18から、炭酸カリウムの存在下、DMF中、65℃で3時間のメタンスルホン酸メチルでのアルキル化によって得た。水で処理し、酢酸エチルで抽出し、乾燥させ、溶媒をエバポレーションすることにより粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル−ヘキサン/酢酸エチル−4:1)によって精製し、紺色の油状生成物である化合物19を得た。紫外可視スペクトル:λ
max=633nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=769nm(ジクロロメタン)。
【0197】
(化合物20)
化合物20の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化84】
【0198】
化合物20は化合物18から、炭酸カリウムの存在下、DMF中、80℃での2−エチルヘキシル−4−メチルベンゼンスルホネート(DMF中)でのアルキル化によって得た。化合物5のものと同じ手順に従って処理し、化合物20を得た。紫外可視スペクトル:λ
max=667nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=812nm(ジクロロメタン)。
【0199】
(化合物21)
化合物21の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化85】
【0200】
化合物21は中間体C−4から、酢酸の存在下、室温で1時間のベンジル(1.2当量)(DCM中)との反応によって調製した。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−2:1)により純粋な化合物21を緑がかった青色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.84(d,J=8.4Hz,2H),7.77(s,2H),7.67(d,J=6.6Hz,4H),7.25(m,6H),6.80(d,J=8.6Hz,2H),3.39(m,8H),2.96(t,J=6.0Hz,4H),2.06(m,4H),1.69(m,4H),1.39(m,8H),0.94(t,J=6.8Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=686nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=817nm(ジクロロメタン)。
【0201】
(化合物22)
化合物22の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化86】
【0202】
化合物22は中間体C−4から、トルエン中、還流下で2時間の塩化ベンゾイル(1.2当量)との反応によって調製した。処置およびカラムクロマトグラフィー(DCMのみ,上端スポット)により純粋なパープルカラーの化合物22を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.42(bs,2H),8.11(m,4H),8.03(bs,2H),7.51(m,6H),6.77(bs,2H)。紫外可視スペクトル:λ
max=541nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=687nm(ジクロロメタン)。
【0203】
(化合物23)
化合物23の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化87】
【0204】
化合物23は、標準的な条件下での化合物22のアルキル化によって得た。得られた量が少量のため、生成物はTLCとLCMSのみで特性評価した。紫外可視スペクトル:λ
max=686nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=817nm(ジクロロメタン)。
【0205】
(化合物24)
化合物24の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化88】
【0206】
化合物24は中間体C−4から、DCM中、酢酸(20容量%)の存在下でのフェナントレンキノン(1.2当量)との反応によって得た。反応混合物を室温で一晩放置した。DCMをエバポレーションによって除去し、水を用いて残渣を摩砕した。得られた固形物を分離し、メタノールで洗浄し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン,1:1)によって精製し、紺色の生成物である化合物24を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.11(d,J=7.7Hz,2H),8.43(d,J=8.1Hz,2H),7.97(d,J=8.4Hz,2H),7.90(s,2H),7.23(t,J=7.0Hz,2H),7.62(t,J=7.7Hz,2H),6.88(d,J=8.8Hz,2H),3.45(m,8H),2.99(t,J=6.0Hz,4H),2.10(m,4H),1.74(m,4H),1.42(m,8H),0.97(t,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=767nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=830nm(ジクロロメタン)。
【0207】
(化合物25)
化合物25の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化89】
【0208】
化合物25は中間体Cから、化合物24について記載の手順と同様にしてフェナントレンキノンとの反応によって調製した。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン(1:1))により純粋な生成物の化合物25を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.03(d,J=8.1Hz,2H),8.44(d,J=8.1Hz,2H),8.07(d,J=8.8Hz,4H),7.76(t,J=7.0Hz,2H),7.64(t,J=7.4Hz,2H),7.28−740(m,20H),7.06−7.14(m,4H),3.45(m,8H),2.99(t,J=6.0Hz,4H),2.10(m,4H),1.74(m,4H),1.42(m,8H),0.97(t,J=6.6Hz,6H)。(紫外可視スペクトル:λ
max=665nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=810nm(ジクロロメタン)。
【0209】
(化合物26)
化合物26の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化90】
【0210】
化合物26は中間体Eから、化合物25について記載のものと同じ手順を用いて調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.09(d,J=7.7Hz,2H),8.46(d,J=8.1Hz,2H),8.22(d,J=8.8Hz,4H),7.74(t,J=7.0Hz,2H),7.64(t,J=7.4Hz,2H),7.33−7.38(m,20H),7.07−7.12(m,4H),4.76(d,J=7.3Hz,2H),2.71(m,1H),1.06(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=589nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=716nm(ジクロロメタン)。
【0211】
(化合物27)
化合物27の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化91】
【0212】
化合物27は中間体Eから、6,6−ジヒドロシクロペンタアセナフチレン−1,2−ジオンを試薬として使用すること以外は化合物24について記載のものと同じ手順を用いて調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.23(d,J=7.0Hz,2H),8.13(d,J=8.8Hz,4H),7.59(d,J=7.3Hz,2H),7.30−7.35(m,20H),7.06−7.10(m,4H),4.70(d,J=7.3Hz,2H),3.62(s,4H),2.67(m,1H),1.04(d,J=7.0,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=517nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=640nm(ジクロロメタン)。
【0213】
(化合物28)
化合物28の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化92】
【0214】
化合物28は中間体Cから、6,6−ジヒドロシクロペンタアセナフチレン−1,2−ジオンを試薬として使用すること以外は化合物24について記載のものと同じ手順を用いて調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.25(d,J=7.0Hz,2H),7.96(d,J=8.4Hz,4H),7.62(d,7.3Hz,2H),7.30−7.40(m,20H),7.06−7.10(m,4H),3.63(s,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=592nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=736nm(ジクロロメタン)。
【0215】
(化合物29)
化合物29の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化93】
【0216】
化合物29は、中間体Eおよびアセナフテンキノンから、酢酸とDCM(1:1)の混合物(これを室温で1時間撹拌)中で調製した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル(4:1))により化合物29を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.29(d,J=7.0Hz,2H),8.11(d,J=8.4Hz,4H),8.06(d,J=8.4Hz,2H),7.80(t,J=8.0Hz,2H),7.30−7.35(m,20H),7.08(t,J=6.5Hz,4H).),4.70(d,J=7.0Hz,2H),2.66(m,1H),1.04(d,J=7.0Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=525nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=660nm(ジクロロメタン)。
【0217】
(化合物30)
化合物30の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化94】
【0218】
化合物30は中間体Cとアセナフテンキノンから、酢酸とDCM(1:1)の混合物(これを室温で1時間撹拌)中で調製した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル(4:1))により化合物30を得た。反応をTLCによってモニタリングした。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.31(d,J=7.0Hz,2H),8.11(d,J=8.4Hz,2H),7.96(d,J=8.4Hz,4H),7.82(t,J=8.0Hz,2H),7.30−7.35(m,20H),7.10(m,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=598nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=756nm(ジクロロメタン)。
【0219】
(中間体B−5)
中間体B−5の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化95】
【0220】
中間体B−5は、中間体Bで使用した手順と同様に調製した。
【0221】
(中間体E−5)
中間体E−5の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化96】
【0222】
中間体E−5は、中間体Eで使用した手順と同様に調製した。
【0223】
(化合物31)
化合物31の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化97】
【0224】
化合物31は中間体E−5とアセナフテンキノンから、酢酸とDCM(1:1)の混合物(これを室温で1時間撹拌)中で調製した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル(4:1))により化合物31を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.31(d,J=7.0Hz,2H),8.23(d,J=8.4Hz,4H),8.07(d,J=8.0Hz,2H),7.86(d,J=8.4Hz,4H),7.80(t,J=8.0Hz,2H),7.67(t,J=8.8Hz,4H),7.30(m,8H),7.20(m,12H),7.06(t,J=7.3Hz,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=471nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=623nm(ジクロロメタン)。
【0225】
(化合物32)
化合物32の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化98】
【0226】
化合物32は、DCM:AcOH(1:1)中、室温で1時間の中間体E−5と3,4−ヘキサンジオンとの反応によって調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.18(d,J=8.4Hz,4H),87.76(d,J=7.0Hz,4H),7.60(d,J=7.7Hz,4H),7.25(m,6H),7.16(m,14H),4.03(m,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=446nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=545nm(ジクロロメタン)。
【0227】
(化合物33)
化合物33の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化99】
【0228】
化合物33は、DCM:AcOH(1:1)中、室温で1時間の中間体E−5とアセアントレンキノンとの反応によって調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.66(s,1H),8.38(d,J=8.3Hz,2H),8.34(d,J=6.6Hz,1H),8.26(d,J=8.0Hz,2H),8.20(d,J=8.0Hz,2H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.87(d,J=8.4Hz,2H),7.28−7.30(m,8H),7.18−7.22(m,20H),7.05−7.08(m,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=476nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=623nm(ジクロロメタン)。
【0229】
(化合物34)
化合物34の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化100】
【0230】
化合物34は、DCM:AcOH(1:1)中、室温で1時間の中間体Eとアセアントレンキノンとの反応によって調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.45(m,1H),8.65(s,1H),8.32(d,J=6.6Hz,1H),8.14−8.25(化合物35および36),7.62(m,2H),7.28−7.42(m,20H),7.08−7.13(m,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=524nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=658nm(ジクロロメタン)。
【0231】
(化合物35および36)
化合物35および化合物36の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化101】
【0232】
化合物35および化合物36は化合物26から、DCM中、無水塩化亜鉛(8当量)の存在下で一晩還流することによる4−tert−ブチルベンゾイルクロリド(8当量)との反応によって調製した。
【0233】
化合物35(単離された第1の異性体,DCMで溶出、一置換型の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.09(t,J=8.4Hz,2H),8.47(d,J=8.1Hz,2H),8.28(d,J=8.4Hz,2H),8.23(d,J=8.4Hz,2H),7.65−7.81(m,10H),7.49(t,J=8.4Hz,6H),7.28−7.42(m,12H),7.08−7.13(m,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=581nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=669nm(ジクロロメタン)。
【0234】
化合物36(単離された第2の異性体,DCM+2%MeOHで溶出,ビス置換型)の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.08(d,J=8.0Hz,2H),8.48(d,J=8.1Hz,2H),8.28(d,J=8.4Hz,4H),7.80(d,J=8.8Hz,4H),7.77(d,J=8.0Hz,4H),7.66(t,J=7.3Hz,2H),7.49(d,J=8.1Hz,4H),7.48(d,J=8.0Hz,4H),7.41(m,8H),7.29(d,J=8.8Hz,4H),7.22(m,2H)。紫外可視スペクトル:λ
max=570nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=693nm(ジクロロメタン)。
【0235】
(化合物37および38)
化合物37および化合物38の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化102】
【0236】
化合物37および化合物38は化合物1から、DCM中、無水塩化亜鉛(8当量)の存在下で一晩還流することによる4−tert−ブチルベンゾイルクロリド(8当量)との反応によって調製した。2つの異性体が単離された。
【0237】
化合物37(これが単離された最初のものであった,極性が低い方)の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.13(d,J=8.4Hz,2H),8.07(d,J=8.0Hz,2H),7.75(d,J=8.4Hz,4H),7.48(d,J=8.0Hz,2H),7.18−7.37(m,19H),7.05(m,2H),4.68(d,J=7.5Hz,2H),3.01(q,J=7.3Hz,4H),2.65(m,1H),1.39(t,J=7.3Hz,6H),1.35(s,9H),1.02(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=475nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=614nm(ジクロロメタン)。
【0238】
化合物38は、単離された第2の異性体(ビス置換型)(極性が高い方)であった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.13(d,J=8.4Hz,2H),7.75(d,J=8.8Hz,4H),7.48(d,J=8.4Hz,2H),7.26−7.40(m,24H),7.20(d,J=8.4Hz,2H),4.69(d,J=7.3Hz,2H),3.02(q,J=7.0Hz,4H),2.66(m,1H),1.39(t,7.3Hz,6H),1.36(s,18H),1.03(d,J=7.0Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=474nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=606nm(ジクロロメタン)。
【0239】
(化合物39)
化合物39の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化103】
【0240】
化合物39は2工程で得た。まず、中間体Eをニトロソ(nitrozo)ベンゼン(酢酸中)と反応させ、空気(窒素)から3日間保護した。反応をTLCとLCMSによってモニタリングした。処理後、溶液を、酢酸銅(II)の存在下、ピリジンとTHF(1:1)の混合物中で2時間還流加熱した。水で処理し、DCMで抽出し、乾燥させ、溶媒をエバポレーションすることにより粗製生成物をパープルカラーの固形物として得た。これをカラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン(1:1)を使用)によって精製し、化合物39を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.56(d,7.7Hz,2H),7.58(t,J=7.7Hz,2H),7.48−7.52(m,2H),7.00−7.40(2つの広がった多重項,27H),14.67(bs,2H),2.70(m,1H),1.06(d,J=7.0,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=559nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=671nm(ジクロロメタン)。
【0241】
(化合物40)
化合物40の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化104】
【0242】
化合物40は化合物2から3工程で調製した。まず、化合物2を4−1−フルオロ4−ニトロベンゼンと反応させ、ニトロ化合物を青色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.75(d,9.2Hz,2H),8.68(d,8.8Hz,4H),7.24−7.34(m,20H),7.09(t,J=7.3Hz,4H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),2.69(m,1H),1.06(d,J=6.6Hz,6H)。
【0243】
次いで、このニトロ化合物を、THFとMeOHの混合物中、50psiでの20分間の水素化によって還元し、次いでセライトに通して濾過し、溶媒を除去し、アミノ化合物をパープルカラーの固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.73(d,8.8Hz,4H),8.35(d,8.8Hz,2H),7.22−7.32(m,20H),7.07(t,J=7.3Hz,4H),6.80(d,J=8.8Hz,2H),4.66(d,J=7.3Hz,2H),4.0(bs,2H),2.69(m,1H),1.05(d,J=7.0Hz,6H)。
【0244】
次いで、このアミノ化合物をグルタル酸無水物とともに110℃で20時間加熱し、温度を80℃まで下げ、塩化アセチルの添加後、溶液を1時間加熱した。水で処理し、酢酸エチルで抽出し、溶媒をエバポレーションし、カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−3:2)により純粋な化合物40をパープルカラーの固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):8.70(bs,2H),8.65(d,J=8.8Hz,2H),7.20−7.33(m,24H),7.07(t,J=7.0Hz,4H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),2.7(s,4H),1.24(s,6H),1.05(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=566nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=678nm(ジクロロメタン)。
【0245】
(化合物41)
化合物41の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化105】
【0246】
工程1:アルゴン供給口と磁気撹拌バーを備えた3つ口反応フラスコにジオキサン(200mL)、中間体B(25.4g,45mmol)を入れ、その内部でアルゴンをおよそ10分間起泡させた後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(中間体Bに対して5%モル濃度,1.60g,2.25mmol)を添加した。混合物をアルゴン下で10分間撹拌した後、中間体D(8.6g,20mmol)を一気に添加した。次いで反応混合物を4〜6時間還流した。反応をLCMSとTLCによってモニタリングした。冷却し、撹拌下でMeOH(500mL)に注入した。暗橙色固形物がすぐに形成され、これを濾過によって分離し、さらなるMeOHで洗浄し、乾燥させ、4,4’−(2−イソブチル−5,6−ジニトロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−4,7−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)(13.3g,LCMSによる純度はおよそ90%)を得た。
【0247】
工程2:上記の粗製のままの4,4’−(2−イソブチル−5,6−ジニトロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−4,7−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)(15.9mmolとして計算)と鉄粉末(8.7g,160mmol)を加熱し、氷酢酸(50mL)、ジオキサン(100mL−可溶性のため)および5mlの水(副生成物イミダゾールの形成を抑制するため)の混合物中で130℃にて2時間撹拌した。反応をLCMSとTLCによってモニタリングした。冷却し、500mlの氷冷水に注入し、磁気バーレトリーバーで撹拌した(未反応の鉄粉末を磁気撹拌器(これも鉄粒子で覆われる)とともに除去するため)。濾過および水で、続いてMeOHでの洗浄により、真空炉内での乾燥後、14.9gの粗製生成物をオリーブ色の固形物として得た(LCMSによる純度は82%)。高速カラムクロマトグラフィー(DCM,シリカゲル)により8.2gの純粋な中間体E(4,7−ビス(4−(ジフェニルアミノ)フェニル)−2−イソブチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5,6−ジアミン)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.51(δ,J=8.4Hz,4H,),7.28(m,12H),7.19(m,8H),7.05(t,J=7.4Hz,4H),4.37(d,J=7.7Hz,2H),2.45(m,1H,i−Bu),0.91(d,J=7.0Hz,6H,i−Bu)。
【化106】
【0248】
化合物41を得るため、中間体E(8.2、11.7mmol)を120mLのTHFと30mLの酢酸に溶解させ、氷/水浴中で冷却した。次いで、NaNO
2(24mmol,1.65g)の水(20mL)溶液を滴下した。すぐに、反応混合物の色が深い橙色になった。反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで溶液を400mLの氷冷水に注入すると、これにより橙褐色がかった固形物が得られ、これを濾過によって分離し、洗浄し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル−DCM/ヘキサン−3:2)によって精製し、4,4’−(6−イソブチル−1,6−ジヒドロベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビス([1,2,3]トリアゾール)−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン)を橙色固形物(4.95、58%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.5(bs,1H),7.9(bs,1H),7.2−7.3(m,24H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),4.65(d,J=7.4Hz,2H),2.64(m,1H),1.01(d,J=6.5Hz,6H)。
【0249】
4−メチルベンゼンスルホン酸アダマンタンは、アダマンチルアルコール(20.5g,123mmol)をp−トルエンスルホニルクロリド(23.6g,123mmol)と、75mLの通常のDCM中、25mLのトリエチルアミンの存在下で室温にて48時間反応させることにより合成した。さらにDCMを添加し(100mL)、有機層を水(3×100mL)で洗浄した。乾燥させ(MgSO4)、溶媒をエバポレーションすることにより34.5gの茶色の油状物を得、これを、ヘキサンを用いて摩砕し、白色固形物4−メチルベンゼンスルホン酸アダマンタン(30.5g,76%)を得た。
【0250】
次いで、4,4’−(6−イソブチル−1,6−ジヒドロベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビス([1,2,3]トリアゾール)−4,8−ジイル)ビス(N,N−ジフェニルアニリン(4.9g,7mmol)をNMP(50mL)に溶解させた。炭酸カリウム(4.2g,30mmol)を添加した後、4−メチルベンゼンスルホン酸アダマンタン(2.7g,8.4mmol)を添加し、反応混合物を175℃で4〜5時間加熱した。反応をLCMSとTLCによってモニタリングした。2つの異性体が形成され、主要なものが所望の生成物(Bt−2異性体)であり、極性が低い方である。より長時間およびより高温では、極性が高い方である副生成物(Bt−1異性体)がより多く形成される。ほぼすべての出発物質が消費されたら、反応混合物を冷却し、氷冷水(400mL)に注入し、撹拌すると微細な析出物が形成された。固形物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、6.9gの粗製の暗いパープルカラーの生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,DCM/ヘキサン−3:2)により化合物41(2−((3r,5r,7r)−アダマンタン−1−イルメチル)−4,8−ビス(4−(ジフェニルアミノ)フェニル)−6−イソブチル−2H−ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビス([1,2,3]トリアゾール)−6−イウム−5−イド)(2.42g,40%)を得た。
1H NMR(400MHz,トルエン−d
3):δ9.15(d,J=8.7Hz,4H),7.41(d,J=8.8Hz,4H),7.13,m,8H,トルエンと重複),7.02(8H,トルエンと重複),6.84(t,J=7.3Hz,4H),4.25(bs,4H,2xCH
2),2.40(m,1H),1.72(bs,3H),1.51(bs,6H),1.46(bs,3H),1.36(bs,3H),0.70(d,J=7.0Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=520nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=610nm(ジクロロメタン)。
【0251】
(化合物42)
化合物42の合成は以下の手順に従って行なった:
【化107】
【0252】
化合物42は化合物6から、100℃で1時間の2−ブトキシエチル−トシレートでのアルキル化によって調製した。混合物を水に注入し、得られた固形物を分離し、水で、続いてMeOHで洗浄し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン)によって精製し、赤色固形物として生成物である化合物42を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.59(d,J=8.8Hz,4H),7.38(t,J=7.7Hz,8H),7.12−7.16(m,16H),5.07(t,J=5.1Hz,2H),4.73(s,2H),4.11(t,J=5.1Hz,2H),3.40(m,2H),1.36(m,2H),1.10(m,2H),1.06(s,9H),0.65(t,J=7.3Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=522nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=616nm(ジクロロメタン)。
【0253】
(化合物43)
化合物43の合成は以下の手順に従って行なった:
【化108】
【0254】
化合物43は、代わりにトシル酸ネオペンチルを使用すること以外は化合物42について記載の手順と同様にして調製した。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6):δ8.61(d,J=8.8Hz,4H),8.16(s,4H),7.33(m,8H),7.08−7.35(m,14H),4.67(s,4H),1.06(s,18H)。紫外可視スペクトル:λ
max=522nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=613nm(ジクロロメタン)。
【0255】
(化合物44) 化合物44の合成は以下の手順に従って行なった:
【化109】
【0256】
化合物44は、代わりにトシル酸アダマンチルを使用すること以外は化合物42について記載の手順と同様にして調製した。
1H NMR(400MHz,トルエン−t
3):δ9.18(d,J=8.8Hz,4H),7.42(d,J=8.8Hz,4H),7.08−7.15(m,8H,トルエンと重複),7.00−7.04(m,8H,トルエンと重複),6.84(t,J=7.3Hz,4H),4.28(s,2H),4.24(s,2H),1.72(bs,3H),1.50bs,2H),1.46(bs,2H),1.38(bs,2H),1.35(bs,2H),0.88(s,9H)。紫外可視スペクトル:λ
max=521nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=611nm(ジクロロメタン)。
【0257】
(化合物45)
化合物45の合成は以下の手順に従って行なった:
【化110】
【0258】
化合物45は、1,4−ジブロモブタンでの化合物7のアルキル化の後、標準的な条件下での4−シアノフェノールとの反応によって調製した。
1H NMR(400MHz,トルエン−d
3):δ9.10(d,J=9.2Hz,4H),7.41(d,8.8Hz,4H),7.14(d,J=7.7Hz,8H),7.05(d,J=7.3Hz,8H),2つのプロトンがトルエンと重複,6.87(t,J=7.3Hz,4H),6.25(d,J=8.8Hz,2H),4.40(t,J=7.1Hz,2H),4.29(s,2H),3.14(t,J=6.2Hz,2H),1.35(m,4H),0.88(s,9H)。紫外可視スペクトル:λ
max=519nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=616nm(ジクロロメタン)。
【0259】
(化合物46)
化合物46の合成は以下の手順に従って行なった:
【化111】
【0260】
化合物46は、1,5−ジブロモペンタンを用いてアルキル化を行なったこと以外は化合物45について記載の手順と同様にして調製した。紫外可視スペクトル:λ
max=520nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=613nm(ジクロロメタン)。
【0261】
(化合物47)
化合物47の合成は以下の手順に従って行なった:
【化112】
【0262】
化合物47は化合物46から調製し、さらに、4−ヒドロキシアセトフェノンと130℃で5時間反応させた(LCMSとTLCによってモニタリング)。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−3:2)により純粋な生成物である化合物47を得た。
1H NMR(400MHz,CDCls):δ8.62(d,J=8.8Hz,4H),7.85(d,J=8.8Hz,2H),7.18−7.24(m,20H),7.06(t,J=7.3Hz,4H),6.84(d,J=8.8Hz,2H),4.90(t,J=7.3Hz,2H),4.66(s,2H),4.00(t,J=4.8Hz,2H),2.5(s,3H),2.32(m,2H),1.90(m,2H),1.63(m,2H),1.13(S,9H)。(紫外可視スペクトル:λ
max=520nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=614nm(ジクロロメタン)。
【0263】
(化合物48)
化合物48の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化113】
【0264】
化合物48を上記のスキームに従って調製し、2つの発色団を連結した。一方の発色団(小さい方)は内部UV保護体としての機能を果たし、元の発色団の安定性が改善される。2つの異性体が単離された(極性が低い方のBt(2)−Bt(2)および極性が高い方のBt(1)−Bt(2)。優勢な方を報告する。化合物48(Bt−2−Bt−2),異性体の
1H NMR(400MHz,トルエン−d
3):δ9.09(d,J=9.1Hz,4H),8.22(J=8.8Hz,4H),7.59(s,2H),7.47(d,J=8.4Hz,4H),7.40(d,J=9.1Hz,4H),7.12(m,8H)および7.02(m,8H)トルエンと重複,6.84(t,J=7.3Hz,4H),4.25(m,4H),1.70(m,4H),1.30(s,18H),0.88(s,9H)。紫外可視スペクトル:λ
max=521nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=613nm(ジクロロメタン)。
【0265】
(化合物49)
化合物49の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化114】
【0266】
化合物49を上記のスキームに従って調製し、2つの発色団を連結した。一方の発色団(小さい方)は内部UV保護体としての機能を果たし、元の発色団の安定性が改善される。2つの異性体が単離された(極性が低い方のBt(2)−Bt(2)および極性が高い方のBt(1)−Bt(2)。優勢な方を報告する。化合物49(Bt−2−Bt−2),異性体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.59(d,J=8.8Hz,4H),7.96(d,J=8.8Hz,4H),7.52(s,2H),7.19−7.27,m,30H),7.04(t,J=7.0Hz,4H),7.0(d,J=8.8Hz,4H),4.83(t,J=7.2Hz,2H),4.75(t,J=7.2Hz,2H),4.65(d,J=7.3Hz,2H),3.75(d,J=6.6Hz,4H),1.05(m,1H),2.08−2.23(m,8H),1.02(2つの二重項,18H)。
【0267】
(化合物50)
化合物50の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化115】
【0268】
化合物50を上記のスキームに従って調製し、2つの発色団を連結した。一方の発色団(小さい方)は内部UV保護体としての機能を果たし、元の発色団の安定性が改善される。2つの異性体が単離された(極性が低い方のBt(2)−Bt(2)および極性が高い方のBt(1)−Bt(2)。優勢な方を報告する。化合物50(Bt−2−Bt−2),異性体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.59(d,J=8.8Hz,4H),7.79(m,2H),7.67(m,2H),7.15−7.34(m,20H),7.05(t,J=7.3Hz,4H),4.83(t,J=7.0Hz,2H),4.65(d,J=7.3Hz,2H),3.66(t,J=7.0Hz,2H),2.67(m,1H),2.22(m,2H),1.68(m,2H),1.4−1.5(m,4H),1.03(d,J=6.6Hz,6H)。
【0269】
(化合物51)
化合物51の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化116】
【0270】
化合物51は上記のスキームに従って標準的なアルキル化手順を用いて調製した。
【0271】
(化合物52)
化合物52の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化117】
【0272】
化合物52は化合物51のアシル化によって得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)):δ8.64(d,J=8.8Hz,6H),7.84(d,J=8.8Hz,6H),7.11−7.35(m,40H),4.99(bs,4H),4.66(bs,4H),3.27(m,4H),2.39(bs,4H),1.72−1.80(m,8H),1.45−1.62(m,8H),1.21−1.28(m,16H),1.13(s,18H),0.86(m,24H−8つの三重項が重複)。
【0273】
(化合物53)
化合物53の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化118】
【0274】
化合物53は化合物51(1194−26B)のアルキル化によって得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)):δ9.08(d,J=8.8Hz,8H),7.48(8.8Hz,8H),7.21(d,J=8.4Hz,16H),7.11(m,8H),6.98(m,8H),4.29bs,8H),1.51−1.55(m,8H),1.20(s,66H),1.45−0.80(多重項,68H)。
【0275】
(中間体B−6)
中間体B−6の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化119】
【0276】
中間体B−6は、中間体Bについて記載のものと同様の手順に従って調製した。
【0277】
(中間体C−6)
中間体C−6の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化120】
【0278】
中間体C−6は、中間体Bの代わりに中間体B−6を使用したこと以外は中間体Cについて記載のものと同様の手順に従って調製した。
【0279】
(化合物54)
化合物54の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化121】
【0280】
化合物54は、中間体Cの代わりに中間体C−6を使用したこと以外は化合物4の場合と同じ手順に従って調製した。
1H NMR(400MHz,CHCl
3):δ8.47bs,2H),7.84(bs,2H),6.88(b,4H),3.37(m,8H),1.64−1.74(m,8H),1.31−1.41(m,16H),0.94(t,J=7.0Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=602nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=742nm(ジクロロメタン)。
【0281】
(化合物55)
化合物55の合成は以下の手順に従って行なった:
【化122】
【0282】
化合物55は化合物54から、炭酸カリウムの存在下、DMF中、65℃で3時間のメチルメタンスルホネートでのアルキル化によって調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.31(d,J=9.2Hz,4H),6.85(d,J=9.2Hz,4H),3.36(m,8H),2.15(s,3H),1.68(m,8H),1.53(m,8H),1.36(m,8H),0.93(t,J=6.6Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=645nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:798nm(ジクロロメタン)。
【0283】
(化合物56)
化合物56の合成は以下の手順に従って行なった:
【化123】
【0284】
化合物56は化合物54から、炭酸カリウム(4当量)の存在下、DMF中、65℃で3時間の2−エチルヘキサノールのトシレート(一般手順に従って調製)でのアルキル化によって調製した。
1H NMR−NMRなし,試料なし)。紫外可視スペクトル:λ
max=659nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:812nm(ジクロロメタン)。少量の試料をLCMSのみによって特性評価。
【0285】
(化合物57)
化合物57の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化124】
【0286】
化合物57は中間体C−6から、還流トルエン中での1時間の塩化ベンゾイル(1.1当量)との反応によって調製した。冷重炭酸ナトリウムと水で処理し、溶媒をエバポレーションした後、カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−3:2により純粋な生成物である化合物57をパープルカラーの油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CHC1
3):δ9.42(s,1H),8.33(d,J=8.4Hz,2H),8.14(m,2H),7.78(d,J=8.1Hz,2H),7.52(m,3H),6.86(m,2H),3.37(t,J=7.3Hz,8H),1.57−1.72(m,8H),1.25−1.44(m,16H),0.91(t,J=7.3Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=537nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=675nm(ジクロロメタン)。
【0287】
(化合物58)
化合物58の合成は以下の手順に従って行なった:
【化125】
【0288】
化合物58は、DMF中(標準的な条件下で)、90℃で一晩のイソブチルアルコールのトシレートでの化合物57のアルキル化によって調製した。構造をLCMSによって確認し、得られた試料は非常に少量であった。紫外可視スペクトル:λ
max=516nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=668nm(ジクロロメタン)。
【0289】
(化合物59)
化合物59の合成は以下の手順に従って行なった:
【化126】
【0290】
化合物59は化合物4から、キノリン中、190℃で一晩の4−クロロピリジン(2当量)との反応によって調製した。炭酸ナトリウム溶液とDCMで処理し、次いで有機層を乾燥させ、回転式でエバポレーションし、析出物が形成されるまでメタノールで希釈した。DCM−2.5%酢酸エチルを用いてクロマトグラフィー処理した。純粋な生成物を青っぽい緑色の固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.87(d,J=5.9Hz,2H),8.45(m,6H,2つの二重項が重複),7.2−7.4(m,20H),7.11(t,J=7.4Hz,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=684nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=820nm(ジクロロメタン)。
【0291】
(化合物60)
化合物60の合成は以下の手順に従って行なった:
【化127】
【0292】
化合物60は、代わりに4−フルオロエチルベンゾエート(4当量)を使用したこと以外は化合物59と同様に調製した。反応時間は4日間であった。冷却し、メタノールで希釈し、粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル,4:1)によって精製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.36(d,J=8.8Hz,4H),7.22−7.40(m,22H),7.08(t,J=7.0Hz,6H),4.95(q,J=7.3Hz,2H),1.83(t,J=7.3Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=607nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=751nm(ジクロロメタン)。
【0293】
(化合物61)
化合物61の合成は以下の手順に従って行なった:
【化128】
【0294】
化合物61は化合物59から、塩化亜鉛の存在下、無水DCM中、還流下で4時間の塩化バレリルでのアシル化によって調製した。反応混合物を冷却し、氷冷重炭酸ナトリウムに注入し、30分間撹拌した。有機層を重炭酸ナトリウムで、続いて水で洗浄し、乾燥させ、溶媒をエバポレートした。カラムクロマトグラフィー(DCM−酢酸エチル2.5%から20%まで)により純粋な生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.92(m,2H),8.56(d,J=8.8Hz,4H),8.48(d,J=6.2Hz,2H),7.94(d,J=8.8Hz,4H),7.41(d,J=8.4Hz,4H),7.28(m,14H),2.95(t,J=7.7Hz,8H),1.74(m,8H),1.44(m,8H),0.97(t,J=7.3Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=632nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=794nm(ジクロロメタン)。
【0295】
(化合物62および63)
化合物62および化合物63の合成は以下の手順に従って行なった:
【化129】
【0296】
化合物62および化合物63は化合物5から、化合物61について記載のもの同様の手順を用いて調製した。化合物62と63の紫外可視スペクトルは同じであった:それぞれ、λ
max=588/586nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=688/682nm(ジクロロメタン)。
【0297】
(化合物64〜69)
化合物64、65、66、67、68および69の合成は以下の手順に従って行なった:
【化130】
【0298】
化合物64、65、66、67、68および69は、化合物3について記載のベンゾトリアゾールのアルキル化のための一般手順に従って調製した。その光学的特性はほぼ同一である。一組のNMRデータのみを以下に、反応温度に応じて異なる比率で形成されるベンゾトリアゾールの2つの異性体の代表として提示する。高温(temeparature)では主にベンゾトリアゾール−1(化合物66)が形成され、低温ではベンゾトリアゾール(trizole)−2(化合物67)が形成される。
【0299】
化合物66異性体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.35(d,J=8.4Hz,2H),7.46(d,J=8.4Hz,2H),7.18−7.34(m,18H),7.08(m,6H),4.51(t,J=7.8Hz,2H),1.54(m,2H),1.14(m,2H),0.82(t,J=7.3Hz,3H).)。紫外可視スペクトル:λ
max=536nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=681nm(ジクロロメタン)。
【0300】
化合物67異性体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.92 8.36(d,J=8.8Hz,4H),7.22−7.32(m,20H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),4.88(t,J=7.3Hz,2H),2.22(m,2H),1.46(m,2H),1.00(t,J=7.3Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=603nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=747nm(ジクロロメタン)。
【0301】
化合物68は化合物66と同様にして調製した。また、2つの異性体を分離した。化合物68異性体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.35(d,J=8.8Hz,2H),7.46(d,J=8.8Hz,2H),7.15−7.39(m,20H),7.09(m,4H),4.35(d,J=7.4Hz,2H),1.73(m,1H),1.14(m,2H),0.69(d,J=6.6Hz,6H)。)。紫外可視スペクトル:λ
max=529nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=681nm(ジクロロメタン)。
【0302】
化合物69異性体の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.36(d,J=8.8Hz,4H),7.22−7.32(m,20H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),4.69(d,J=7.3Hz,2H),2.69(m,1H),1.04(d,J=7.0Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=604nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=750nm(ジクロロメタン)。
【0303】
(化合物70)
化合物70の合成は以下の手順に従って行なった:
【化131】
【0304】
化合物70は化合物69から、還流TFA中で6時間の2−メチル−2−ヘキサノール(12当量)でのアルキル化によって調製した。反応をTLCによってモニタリングし、このとき、青色スポットが消失し、極性が低い方の暗緑色が生成物を示した。エバポレーションおよびカラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−2:3)により純粋なテトラアルキル化生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.35(d,J=8.4Hz,4H),7.24(m,12H),7.15(d,J=8.4Hz,8H),4.68(d,J=7.3Hz,2H),2.70(m,1H),1.59(t,J=6.0Hz,8H),1.29(s,24H),1.26(m,8H),1.09(m,8H),1.04(d,6.6Hz,6H),0.86(t,J=7.3Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=626nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=787nm(ジクロロメタン)。
【0305】
(化合物71および72)
化合物71および化合物72の合成は以下の手順に従って行なった:
【化132】
【0306】
化合物71および72は、炭酸カリウム(5当量)の存在下、DMF中、130℃で1時間の化合物4と2,6−ジフルオロ臭化ベンジル(1.5当量)との反応によって調製した。2つの異性体が形成された。最初にベンゾトリアゾール−2が主要物として形成された(おそらく、使用したブロミドの嵩高さのため)。どの異性体を形成するかを指定する最良の方法は、ベンゾトリアゾールに結合しているメチレン基の位置である。ベンゾトリアゾール−2はベンゾトリアゾール−1と比べて低磁場である。これらは、極性と色が異なるため容易に分離される。
【0307】
化合物71 Bt(1)異性体:(400MHz,CDCl
3):δ8.35(d,J=9.1Hz,2H),7.38(d,J=8.4Hz,2H),7.17−7.35(m,21H),7.09(m,4H),6.79(t,J=8.1Hz,2H),5.69(s,2H).)。紫外可視スペクトル:λ
max=535nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=684nm(ジクロロメタン)。
【0308】
化合物72 Bt(2)異性体:(400MHz,CDCl
3):δ8.36(d,J=8.8Hz,4H),7.30(t,J=8.4Hz,8H),7.21−7.25(m,13H),7.08(t,J=7.3Hz,4H),6.98(t,J=8.4Hz,2H),6.14(s,2H)。(紫外可視スペクトル:λ
max=612nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=764nm(ジクロロメタン)。
【0309】
(化合物73)
化合物73の合成は以下の手順に従って行なった:
【化133】
【0310】
化合物73は、化合物2を4−フルオロベンゾニトリル(2当量)と、DMF中、炭酸カリウム(5当量)の存在下で1時間加熱することによって反応させることにより得た。ベンゾトリアゾール−2異性体のみが形成された。(400MHz,CDCl
3):δ9.01(d,J=2.2Hz,1H),8.93(dd,J=2.2および8.8Hz,1H),8.62(d,J=8.8Hz,4H),8.02(d,J=8.8Hz,1H),7.23−7.34(m,20H),7.10(t,J=7.3Hz,4H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),2.69(m,1H),1.06(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=626nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=783nm(ジクロロメタン)。
【0311】
(化合物74)
化合物74の合成は以下の手順に従って行なった:
【化134】
【0312】
化合物74は化合物4から、炭酸カリウム(5当量)の存在下、DMF中、80℃で30分間の2−ブトキシエタノールのトシレート(2当量)でのアルキル化によって得た。この条件下では、ベンゾトリアゾール−2異性体のみが形成される。水に注入して固形物を得、これを濾過によって分離し、水で、続いてメタノールで洗浄し、乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−3:2)に供し、純粋な生成物を紺色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.36(d,J=8.8Hz,4H),7.22−7.32(m,20H),7.08(t,J=8.8Hz,4H),5.05(t,J=5.9Hz,2H),4.21(t,J=5.9Hz,2H),3.48(t,J=6.6Hz,2H),1.48(m,2H),1.24(m,2H),0.77(t,J=7.3Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=606nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=752nm(ジクロロメタン)。
【0313】
(化合物75)
化合物75の合成は以下の手順に従って行なった:
【化135】
【0314】
化合物75は中間体Cから、還流トルエン中で1時間の塩化ベンゾイルとの反応によって調製した。氷冷NaHCO
3で処理し、乾燥させ、溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン−3:2)により純粋な生成物をピンク色の固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.48(s,1H),8.36(d,J=8.8Hz,2H),8.14(m,2H),7.81(d,J=8.4Hz,2H),7.54(bs,3H),7.2−7.4(m,22H),7.10(m,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=502nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=637nm(ジクロロメタン)。
【0315】
(化合物76)
化合物76の合成は以下の手順に従って行なった:
【化136】
【0316】
化合物76は化合物2から、化合物3で使用したのと同じ手順に従って、イソブチルアルコールから調製したトシレートでのアルキル化によって調製した。
1H NMR(400MHz,CDCls):δ8.61(d,J=8.8Hz,4H),7.16−7.36(m,20H),7.06(t,J=7.2Hz,4H),4.66(d,J=7.0Hz,4H),2.67(m,2H),1.03(d,J=6.6Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=512nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=611nm(ジクロロメタン)。
【0317】
(化合物77)
化合物77の合成は以下の手順に従って行なった:
【化137】
【0318】
化合物77は中間体Eから、酸化セレン(熱水に溶解させ、中間体Eの高温エタノール溶液に添加する)との反応によって調製した。反応混合物を5時間還流加熱した。冷却後、固形物を分離し、メタノールで洗浄し、乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(DCMを使用)により純粋な生成物を暗緑色の固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.25(d,J=8.4Hz,4H),7.22−7.32(m,20H),7.07(t,J=7.0Hz,4H),4.63(d,J=7.3Hz,2H),2.68(m,1H),1.04(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=669nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=807nm(ジクロロメタン)。
【0319】
(化合物78)
化合物78の合成は以下の手順に従って行なった:
【化138】
【0320】
化合物78は中間体Cから、還流トルエン中で2時間の塩化バレリル(1.1当量)との反応によって調製した。カラムクロマトグラフィー(処理(DCM/ヘキサン−3:2)なし)により純粋な生成物をパープルカラーの固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.20(bs,J=2H),7.75(bs,2H),7.20−7.29(m,20H),2.94(t,J=8.0Hz,2H),1.83−1.90(m,2H),1.46−1.54(m,2H),0.98(t,J=7.3Hz,3H)。紫外可視スペクトル:λ
max=480nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=622nm(ジクロロメタン)。
【0321】
(化合物79)
化合物79の合成は以下の手順に従って行なった:
【化139】
【0322】
化合物79は中間体Cと3,4−ヘキサンジオンから、化合物1で使用したのと同じ手順を用いて室温でDCM中、酢酸の存在下で調製した(完了するのに15分間かかる)。溶媒をエバポレーションし、メタノールを用いて摩砕すると純粋な生成物が紫色の固形物として得られる。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.89(d,J=8.8Hz,4H),7.24−7.30(m,20H),7.06(t,J=7.0Hz,4H),3.01(q,J=7.0Hz,4H),1.38(t,J=7.3Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=561nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=725nm(ジクロロメタン)。
【0323】
(化合物80)
化合物80の合成は以下の手順に従って行なった:
【化140】
【0324】
化合物80は化合物78から、120℃で4時間のイソブチルアルコールのトシレートでのアルキル化のための標準的な手順に従って得た。紫外可視スペクトル:λ
max=472nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=616nm(ジクロロメタン)。
【0325】
(化合物81)
化合物81の合成は以下の手順に従って行なった:
【化141】
【0326】
化合物81は中間体Cからベンジルを用いて、DCM中、酢酸の存在下で、室温で1時間撹拌して得た。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン)により純粋な生成物を紺色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.96(d,J=8.4Hz,4H),7.65(d,J=7.3Hz,4H),7.25−7.34(m,26H),7.09(t,J=7.3Hz,4H)。紫外可視スペクトル:λ
max=609nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=777nm(ジクロロメタン)。
【0327】
(中間体B−7)
中間体B−7の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化142】
【0328】
中間体B−7は、中間体Bで使用した手順と同様に調製した。第1工程では、4−ヨードフェノールをイソブチルアルコールのトシレートでアルキル化し、収率は定量的に近かった。粗製生成物を、一般手順によるスタンニル誘導体の調製に直接使用した。
【0329】
(中間体C−7)
中間体C−7の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化143】
【0330】
中間体C−7は、中間体Cで使用した手順と同様に調製した。中間体B−7(黄色みがかった油状物)からの粗製生成物を、中間体Aとのスティルカップリングに使用した(THF中で5時間の還流)。水とDCMで処理し、溶媒をエバポレーションし、MeOHを用いて摩砕し、ニトロ誘導体を黄色固形物として得た。これを鉄粉末(10当量)で130℃にて、5%の水を含む酢酸(130C)中、2時間還元した。水に注入して黄色っぽい緑色の固形物を得、これを乾燥させ、シリカゲルの層に通して鉄粒子を除去して洗浄した(DCM/ヘキサン,1:1)。全工程をTLCとLCMSによってモニタリングした(純度は80%より上)。粗製生成物を標準的な条件下でベンゾトリアゾールに環化した。カラムクロマトグラフィーによって精製し、赤みがかった橙色固形物を得た。
【0331】
(化合物82)
化合物82の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化144】
【0332】
化合物82は中間体C−7を用いて調製した。
1H NMR(400MHz,CDCls):δ8.39(bs,2H),7.86bs,2H)),7.06(d,J=8.1Hz,4H),3.81(d,J=6.2Hz,4H),2.14(m,2H),1.05(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=490nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=603nm(ジクロロメタン)。
【0333】
(化合物83)
化合物83の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化145】
【0334】
化合物83は中間体C−7から、1時間の還流によるエタノールと水(2:1)混合物中での酸化セレンとの反応によって調製した。溶媒をエバポレーションすることにより固形物を得、これを分離し、水で、続いてメタノールで洗浄し、乾燥させ、純粋な暗緑色の固形物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.08(d,J=8.4Hz,4H),7.15(d,J=8.4Hz,4H)),3.85(d,J=6.6Hz,4H),2.16(m,2H),1.06(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=674nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=806nm(ジクロロメタン)。
【0335】
(化合物84)
化合物84の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化146】
【0336】
化合物84は中間体C−7から、乾燥ピリジン中、トリメチルシリルクロリドの存在下、80℃で4時間のチオニルピリジンとの反応によって調製した。カラムクロマトグラフィー(DCM/ヘキサン)により純粋な生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.16(d,J=8.8Hz,4H),7.16(d,J=9.1Hz,4H),3.85(d,J=6.7Hz,4H),2.16(m,2H),1.06(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=605nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=732nm(ジクロロメタン)。
【0337】
(中間体E−7)
中間体E−7の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化147】
【0338】
中間体E−7は、中間体Eで使用した手順と同様に調製した。
【0339】
(化合物85)
化合物85の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化148】
【0340】
化合物85は赤色固形物として得られ、中間体E−7を出発物質とし、化合物81で使用したものと同じ手順を用いて、ベンジル(1:1のモル比)(DCM中)、酢酸の存在下で室温にて調製した。
1H NMR(400MHz,CDCls):δ8.11(d,J=8.4Hz,4H),7.63(d,J=7.7Hz,4H),7.30(m,6H),7.14(d,J=8.8Hz,4H),4.70(d,J=7.3Hz,2H),4.12(m,2H),3.86(d,J=6.6Hz,4H),2.15(m,1H),1.08(d,J=7.0Hz,12H),1.03(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=477nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=577nm(ジクロロメタン)。
【0341】
(化合物86)
化合物86の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化149】
【0342】
化合物86は、まずベンゾトリアゾールを中間体E−7から調製し、次いで、標準的な条件下にてイソブチルアルコールのトシレートでアルキル化したこと以外は化合物85と同様に調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.54(d,J=8.8Hz,4H),7.11(d,J=8.8Hz,4H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),4.12(m,4H),3.83(d,J=6.6Hz,4H),2.68(m,2H),2.15(m,2H),1.05(d,J=6.6Hz,12H,1.04(d,J=7.0Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=471nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=537nm(ジクロロメタン)。
【0343】
(中間体B−8)
中間体B−8の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化150】
【0344】
中間体B−8は、中間体Bで使用した手順と同様に調製した。
【0345】
(中間体C−8)
中間体C−8の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化151】
【0346】
中間体C−8は、中間体Cで使用した手順と同様に調製した。
【0347】
(化合物87)
化合物87の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化152】
【0348】
化合物86は、塩化トリメチルシリル(3当量)の存在下、乾燥ピリジン中、80℃での中間体C−8とチオニルアニリン(1mmolに対して0.8mL)との反応によって調製した。水で処理して粗製暗緑がかった青色固形物を得、これをカラムクロマトグラフィー(DCM/5%THF)によって精製し、純粋な生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.71(s,4H),3.26(t,J=5.5Hz,8H),2.90(t,J=6.2Hz,8H),2.04(m,8H)。紫外可視スペクトル:λ
max=801nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max831nm(ジクロロメタン)。
【0349】
(化合物88)
化合物88の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化153】
【0350】
化合物88は中間体C−8から、化合物2で使用したのと同じ手順に従って調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ6.94(s,4H),3.18(t,J=5.5Hz,8H)?2.82(t,J=6.4Hz,8H),2.00(,8H)。(紫外可視スペクトル:λ
max=602nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=742nm(ジクロロメタン)。
【0351】
(化合物89)
化合物89の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化154】
【0352】
化合物89は中間体C−8から3,4−シクロヘキサンジオンを用いて、DCM中、酢酸の存在下で、化合物1で使用したのと同じ手順に従って調製した。得られた生成物は青色固形物であった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.53(s,4H),,7.57(t,J=5.5Hz,8H),2.98(q,J=7.5Hz,4H),2.88(t,J=6.6Hz,8H),2.04(m,8H),1.40(t,J=7.3Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=622nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=757nm(ジクロロメタン)。
【0353】
(中間体B−9)
中間体B−9の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化155】
【0354】
中間体B−9は、中間体Bで使用した手順と同様に調製した。
【0355】
(中間体E−9)
中間体E−9の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化156】
【0356】
中間体E−9は、中間体Eで使用した一般法に従って調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.39(t,J=8.8Hz,8H),7.24(d,J=9.2Hz,4H),7.17(t,J=7.3Hz,2H),6.85(d,J=9.2Hz,4H),4.54(d,J=7.3Hz,2H),3.57(d,J=7.3Hz,4H),2.51(m,1H),2.09(m,2H),o.96(d,J=6.6Hz,12H),0.93(d,J=6.6Hz,6H)。
【0357】
(化合物90)
化合物90の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化157】
【0358】
化合物90は中間体E−9から、化合物1で使用したのと同じ手順に従って調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.05(d,8.8Hz,4H),7.32(t,J=8.6Hz,4H),7.24,(t,J=7.3Hz,4H),7.09(d,J=8.8Hz,4H),7.03(t,J=7.5Hz,2H).,4.67(d,J=7.3Hz,2H),3.63(d,J=7.3Hz,4H),2.99(q,J=7.3Hz,4H),2.67(m,1H),2.16(m,2H),1.39(t,J=7.3Hz,6H),1.01(d,J=6.6Hz,12H),1.04(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=492nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=627nm(ジクロロメタン)。
【0359】
(化合物91)
化合物91の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化158】
【0360】
化合物91は中間体E−9から、化合物87の場合と同じ手順に従って調製した。得られた生成物は青色固形物であった。
1H NMR(400MHz,CDCls):δ8.32(d,9.2Hz,4H),7.35(t,J=8.4Hz,4H),7.24,(d,J=9.2Hz,4H),7.09(d,J=9.2Hz,6H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),3.63(d,J=7.3Hz,4H),2.67(m,1H),2.16(m,2H),1.39(t,J=7.3Hz,6H),1.04(d,J=6.6Hz,12H),1.00(d,J=6.6Hz,6H)。紫外可視スペクトル:λ
max=616nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=781nm(ジクロロメタン)。
【0361】
(化合物92)
化合物92の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化159】
【0362】
化合物92は中間体E−9から、化合物3で使用したのと同じ手順に従って調製した。生成物を少量単離し、LCMSのみによって特性評価した。紫外可視スペクトル:λ
max=521nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=618nm(ジクロロメタン)。
【0363】
(化合物93)
化合物93の合成は以下の手順に従って行なった:
【化160】
【0364】
化合物93は中間体E−9から、化合物1で使用したのと同じ手順に従ったが(DCM/酢酸,室温,1時間)、代わりにフェナントレンキノン(1.1当量)を用いて調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ9.12(,J=7.7Hz,2H),8.47(d,J=8.1Hz,2H),8.22(d,J=8.4Hz,4H),7.73(t,J=7.4Hz,2H),7.64(t,J=7.7Hz,2H),7.22−7.40(m,12H),7.09(t,J=8.4Hz,2H),4.76(d,J=7.3Hz,2H),3.72(d,J=7.3Hz,4H),2.73(m,1H),2.23(m,2H),1.07(d,J=6.6Hz,18H)。紫外可視スペクトル:λ
max=604nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=745nm(ジクロロメタン)。
【0365】
(化合物94)
化合物94の合成は以下の手順に従って行なった:
【化161】
【0366】
化合物94は化合物25から、化合物70で使用したのと同じ手順に従って調製した。
1H NMR(400MHz,CD
2Cl
2):δ9.00(d,J=8.0Hz,2H),8.47(d,J=8.0Hz,2H),8.03(d,J=8.4Hz,4H),7.77(t,J=7.0Hz,2H),7.65(t,J=7.7Hz,2H),7.22−34(m,20H),1.60−1.68(m,8H),1.32(s,24H),1.23−1.32(m,8H),1.12−1.16(m,8H),0.85(t,J=7.3Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=707nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=821nm(ジクロロメタン)。
【0367】
(化合物95)
化合物95の合成は以下の手順に従って行なった:
【化162】
【0368】
化合物95は化合物69と同じである。化合物95は中間体Cから、塩化トリメチルシリルの存在下、乾燥ピリジン中、80℃で2時間のチオニルアニリンとの反応によって調製した。また、同じ化合物を、化合物5で記載のようなトシル酸イソブチルでの化合物4のアルキル化によっても調製した。
【0369】
(化合物96)
化合物96の合成は以下の手順に従って行なった:
【化163】
【0370】
化合物96は化合物95から、4−tert−ブチル塩化ベンゾイルを塩化亜鉛の存在下、還流DCM中で24時間反応させることにより調製した。重炭酸ナトリウムで処理し、有機層を水で洗浄し、乾燥させ、溶媒をエバポレーションし、カラムクロマトグラフィー(DCM−2.5%酢酸エチル)により純粋な生成物を紺色固形物として得た。
1H NMR(400MHz,CD
2Cl
2):δ8.42(d,J=8.8Hz,4H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.73(d,J=8.8Hz,4H),7.72(d,J=8.4Hz,4H),7.50(d,J=8.4Hz,4H),7.35−7.47(m,10H),7.31(d,J=7.7Hz,2H),7.17−7.23(m,6H),4.71(d,J=7.3Hz,2H),2.67(m,1H),1.31−1.38(24H,6Me&i−Bu)。紫外可視スペクトル:λ
max=587nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=725nm(ジクロロメタン)。
【0371】
(化合物97および98)
化合物97および化合物98の合成は以下の手順に従って行なった:
【化164】
【0372】
化合物97および化合物98は、化合物70で使用したのと同じ手順に従って、化合物59を出発物質として用いて調製した。
【0373】
化合物97の
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.88(d,J=6.2Hz,2H),8.48(d,J=6.2Hz,2H),8.44(d,J=8.8Hz,4H),7.27(d,J=8.8Hz,6H),2.26(d,8.8Hz,12H),7.18(d,J=8.8Hz,6H),1.60(m,8H),1.30(s,24H),1.23−1.31(m,8H),1.06−1.14(m,8H)0.87(t,J=7.0Hz,12H)。紫外可視スペクトル:λ
max=706nm(ジクロロメタン),フルオロメトリー:λ
max=808nm(ジクロロメタン)。
【0374】
(中間体I)
中間体Iの合成は以下のスキームに従って行なった:
【化165】
【0375】
中間体Iは、上記に提示したようにして調製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.99(d,J=8.8Hz,4H),7.55(s,2H),7.04(d,J=8.8Hz,4H),4.78(t,J=7.0Hz,2H),3.79(d,J=6.6Hz,4H),3.39(t,J=7.0Hz,2H),2.11−2.18(m,4H),1.85(m,2H),1.50(m,2H),1.04(d,J=6.6Hz,12H)。
【0376】
(化合物99)
化合物99の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化166】
【0377】
化合物99は化合物2と中間体I(1099−65)から、標準的なアルキル化条件を用いて得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ7.97(m,8H),7.52(s,2H),6.90−7.35(m,28H),4.76(m,6H),3.79(d,J=6.6Hz,2H),3.75(d,J=6.6Hz,4H),2.67(m,1H),2.05−2.25(m,6H),1.52(m,2H),1.03(m,18H,3つの二重項が重複)。
【0378】
(化合物100)
化合物100の合成は以下の手順に従って行なった:
【化167】
【0379】
化合物100は中間体B−7を用いて、中間体Dとの反応により、化合物2で使用したものと同じ手順に従って調製した。
【0380】
(化合物101)
化合物101の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化168】
【0381】
化合物101は、上記のスキームに提示したようにして、化合物3で使用したものと同じ条件を用いて調製した。反応はTLCによって容易にモニタリングされた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.52(d,J=8.8Hz,4H),7.96(d,J=8.8Hz,4H),7.52(S,2H),4.85(d,J=7.3Hz,2H),4.77(d,J=7.0Hz,2H),4.66(d,J=7.3Hz),3.80(d,6.6Hz,4H),3.75(d,J=6.2Hz,4H),1.68(m,1H),2.05−2.25(m,8H),1.51 (bs,2H),1.03 (3つの二重項が重複)。
【0382】
(化合物102)
化合物102の合成は以下のスキームに従って行なった:
【化169】
【0383】
化合物102は化合物100および化合物101と同様に調製した。中間体Jは中間体Iと同様に調製したが、ベンゾトリアゾールのアルキル化には1,6−ジブロモヘキサンを使用し、その後、中間体Bとスティルカップリングした(鈴木カップリングではなく)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.52(d,J=8.8Hz,4H),7.97(d,J=8.8Hz,4H),7.58(s,2H),7.25(m,8H),7.16(m,12H),7.09(d,8.8Hz,4H),7.02(t,J=7.3Hz,4H),4.84(t,J=7.0,2H),4.78(t,=7.3Hz,2H),4.67(d,J=7.3Hz,2H),3.80(d,J=6.6Hz,4H),2.67(m,1H),2.13−2.23(m,6H),1.52(bs,4H),1.04(d,J=7.0Hz,18H)。
【0384】
前述の説明により本教示の基本的で新規な特長を示し、記載し、指摘したが、例示した本発明の詳細の形態ならびにその使用において種々の省略、置換および変更が当業者によって、本教示の範囲を逸脱することなくなされ得ることは理解されよう。そのため、本教示の範囲は前述の論考に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲によって規定されるべきである。本明細書で言及した特許、特許出願公開公報および他の文献はすべて、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる。