特許第6871940号(P6871940)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6871940切り取りタブを備えた取り外し可能なチッピングラッパー部分を有するエアロゾル発生物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871940
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】切り取りタブを備えた取り外し可能なチッピングラッパー部分を有するエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/02 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   A24D1/02
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-548868(P2018-548868)
(86)(22)【出願日】2017年3月23日
(65)【公表番号】特表2019-509741(P2019-509741A)
(43)【公表日】2019年4月11日
(86)【国際出願番号】EP2017057017
(87)【国際公開番号】WO2017162838
(87)【国際公開日】20170928
【審査請求日】2020年3月11日
(31)【優先権主張番号】16162181.8
(32)【優先日】2016年3月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ベッソ クレマン
(72)【発明者】
【氏名】カディリク アレン
(72)【発明者】
【氏名】ブランダオ ディオゴ メイラ
【審査官】 山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−507287(JP,A)
【文献】 特表2009−513156(JP,A)
【文献】 実開昭56−158197(JP,U)
【文献】 特開平09−173042(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 1/00−3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル発生基体と、
前記エアロゾル発生基体と軸方向に整列したマウスピースと、
前記マウスピースおよび前記エアロゾル発生基体の少なくとも一部分の周りを包むチッピングラッパーであって、
前記チッピングラッパーの少なくとも一部分の周りの円周方向に延びる第一の脆弱線と、
前記少なくとも1本の脆弱線から下流に延びる取り外し可能なチッピングラッパー部分と、
前記第一の脆弱線から上流に延びる上流チッピングラッパー部分であって、前記エアロゾル発生基体の下流部分および前記マウスピースの上流部分に取り付けられた、前記上流チッピングラッパー部分と、
前記マウスピースの外表面に沿って延びる長軸方向縁部とを備え、前記長軸方向縁部が、前記取り外し可能なチッピングラッパー部分上の前記第一の脆弱線の下流のチッピングラッパー突起部と、前記チッピングラッパー突起部から上流に延びる第一の直線部分とを備え、前記チッピングラッパー突起部が、前記長軸方向縁部の前記第一の直線部分を前記チッピングラッパー突起部の残りの部分に接続する第一の湾曲した移行部分を備え、かつ前記第一の湾曲した移行部分が凸状の曲線をたどる、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
曲率半径が、前記第一の湾曲した移行部分の長さに沿って少なくとも0.5mmである、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記チッピングラッパーの前記長軸方向縁部内の前記チッピングラッパー突起部が、前記第一の脆弱線の下流0mm〜15mmに提供されている、請求項1または2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記チッピングラッパー突起部が、前記長軸方向縁部の前記第一の直線部分を越えて円周方向に2.0mm〜5.0mm延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記第一の直線部分の少なくとも一部分が前記第一の脆弱線の下流に延びる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記第一の湾曲した移行部分の前記長軸方向の幅が、前記第一の脆弱線からの前記チッピングラッパー突起部の距離の少なくとも10パーセントに対応する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記チッピングラッパーの前記長軸方向縁部が、前記チッピングラッパー突起部から、前記取り外し可能なチッピングラッパー部分の下流端まで下流に延びる第二の直線部分をさらに備え、また前記チッピングラッパー突起部が、前記長軸方向縁部の前記第二の直線部分を前記チッピングラッパー突起部の残りの部分に接続する第二の湾曲した移行部分をさらに備え、また前記第二の湾曲した移行部分が凸状である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記チッピングラッパーが、
前記第一の脆弱線から下流方向に間隙を介した第二の脆弱線であって、前記取り外し可能なチッピングラッパー部分が前記第一の脆弱線と前記第二の脆弱線の間に延びるものと、
前記第二の脆弱線から下流に延び、前記マウスピースの下流部分に取り付けられた、下流チッピングラッパー部分とをさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記チッピングラッパー突起部が連続的で滑らかな曲線である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記チッピングラッパー突起部がガウス様曲線である、請求項9に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記チッピングラッパー突起部が、前記第一の湾曲した移行部分の下流にある直線部分を含み、前記直線部分が、前記取り外し可能なチッピングラッパー部分の下流端に延びる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記取り外し可能なチッピングラッパー部分が、前記チッピングラッパーの前記下流端に延びる、請求項11に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
前記脆弱線またはそれぞれの脆弱線が、前記チッピングラッパーの周りに延びる穿孔の列を含み、前記穿孔の列が15パーセント〜30パーセントの保持率を有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項14】
前記マウスピースが一つ以上のプラグラップを含むマウスピースラッパーによって囲まれ、前記一つ以上のプラグラップの坪量が50グラム/平方メートル〜100グラム/平方メートルである、請求項1〜13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項15】
前記一つ以上のプラグラップが、前記マウスピースの下流端を越えて延び、口側の端部の陥凹部を画定する、請求項14に記載のエアロゾル発生物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新しい切り取りタブの配置を有する取り外し可能なチッピングラッパー部分を備えたエアロゾル発生物品に関連する。
【背景技術】
【0002】
フィルター紙巻たばこは通常、紙ラッパーで囲まれたたばこカットフィラーの円筒形のロッドと、包まれたたばこロッドと端と端を接して軸方向に整列された円筒形のフィルターとを備える。円筒形のフィルターは通常、紙プラグラップによって取り囲まれている濾過材料を含む。従来的には、包まれたたばこロッドおよびフィルターは、フィルターの全長および包まれたたばこロッドの隣接部分を通常取り囲む、チッピングラッパーの帯によって結合されている。従来のフィルター紙巻たばこは通常、たばこロッドが燃焼するように紙巻たばこのマウスピースと反対側の端部に点火することによって喫煙される。
【0003】
たばこが燃焼するよりはむしろ加熱される多くのエアロゾル発生物品も、当業界において提唱されてきた。加熱式エアロゾル発生物品において、エアロゾルは風味を生成する基体(たばこなど)を加熱することによって生成される。周知の加熱式エアロゾル発生物品としては、例えば電気加熱式エアロゾル発生物品、およびエアロゾルが可燃性燃料要素または熱源から、物理的に分離されたエアロゾル形成材料への熱の伝達によって生成されるエアロゾル発生物品が挙げられる。喫煙中、揮発性化合物は、燃料要素からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に混入される。放出された化合物は冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。また、ニコチン含有エアロゾルが、燃焼することなく、また一部の場合には加熱することなく、例えば化学反応によって、たばこ材料、たばこ抽出物、またはその他のニコチン供給源から生成されるエアロゾル発生物品も周知である。
【0004】
少なくとも一つの取り外し可能な部分を備えたチッピングラッパーを有するエアロゾル発生物品を提供することは周知であり、ここでチッピングラッパー部分を取り外すことは、喫煙の体験に効果をもたらす。例えば、EP−A−2 046 153には、チッピング材料の取り外し可能な外側層を有するフィルター紙巻たばこについての記載があり、ここでチッピング材料の外側層は、異なる感覚的経験を提供するために、喫煙中または喫煙後に消費者によって取り外されうる。
【0005】
ところが、消費者にとって、チッピングラッパーの取り外し可能な部分をマウスピースから取り外すために、チッピングラッパーの残りの部分から効果的に取り外すことは困難でありうる。チッピングラッパーの引き裂きを助けるために、チッピングラッパー内に一つ以上の穿孔線を提供することが周知であるが、これは消費者が穿孔線に沿って簡便に引き裂くことができる場合にのみ有効となる。これは、喫煙物品のサイズが小さいこと、およびエアロゾル発生物品の周りでのチッピングラッパーの包み込みがきついことを考慮すると困難でありうる。多くの場合、チッピングラッパーは、穿孔線とは異なる線に沿って引き裂かれるため、取り外し可能なチッピングラッパー部分は、その全体が一つのものとして外れないが、代わりにいくつかの断片で取り外される必要がありうる。
【0006】
チッピングラッパーの一部分の取り外しを容易にするための新しい手段を有するチッピングラッパーを含むエアロゾル発生物品が提供されることが望ましい。最小限の修正を施した既存の高速製造技術に使用して簡単に製造できるエアロゾル発生物品を提供することが特に望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本発明によると、エアロゾル発生基体と、エアロゾル発生基体と軸方向に整列したマウスピースと、マウスピースおよびエアロゾル発生基体の少なくとも一部分の周りを包み込んだチッピングラッパーとが提供されている。チッピングラッパーは、チッピングラッパーの少なくとも一部分の周りに延びる第一の脆弱線と、少なくとも一つの脆弱線から下流に延びる取り外し可能なチッピングラッパー部分と、第一の脆弱線から上流に延びる上流のチッピングラッパー部分であって、上流チッピングラッパー部分が、エアロゾル発生基体の下流部分およびマウスピースの上流部分に取り付けられているものと、マウスピースの外表面に沿って延びる長軸方向縁部端とを備える。長軸方向縁部端は、取り外し可能なチッピングラッパー部分上の少なくとも一つの脆弱線の下流にあるチッピングラッパー突起部、およびチッピングラッパー突起部から上流に延びる第一の直線部分を備える。チッピングラッパー突起部は、長軸方向縁部の第一の直線部分をチッピングラッパー突起部の残りの部分に接続する第一の湾曲した移行部分を備え、第一の湾曲した移行部分は凸状の曲線をたどる。
【0008】
本明細書で使用される「エアロゾル発生基体」という用語は、加熱(燃焼を含む)されると揮発性化合物を放出する能力を有する基体であって、エアロゾルを形成することができるものを説明する。エアロゾル発生基体から発生されるエアロゾルは、見えても見えなくてもよく、また蒸気(例えば、室温では通常、液体または固体である物質の気相での微粒子)、ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
【0009】
本明細書で使用される「上流」および「下流」という用語は、消費者がエアロゾル発生物品の使用中にそのエアロゾル発生物品を吸う方向に対する、そのエアロゾル発生物品の要素または要素の部分の相対的な位置を説明する。本明細書に記載のエアロゾル発生物品は、下流端(すなわち、口側の端)および反対側の上流端を備える。使用時、消費者はエアロゾル発生物品の下流端を吸う。下流端は上流端の下流であり、これは遠位端として説明されてもよい。マウスピースはエアロゾル発生基体の下流である。
【0010】
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生物品またはマウスピースの長軸方向軸に対応する方向を指す。チッピングラッパーの「長軸方向縁部」は、マウスピースの端部間で、マウスピースの外表面に沿って、長軸方向に延びるチッピングラッパーの自由縁部を指す。
【0011】
本明細書で使用される「チッピングラッパー突起部」という用語は、チッピングラッパーの縁部で切り取りタブを画定するように、第一の直線部分から円周方向に突起する長軸方向縁部の一部分を指す。通常、チッピングラッパー突起部は、チッピングラッパー突起部がチッピングラッパーから円周方向に突起するように、第一の直線部分を完全に越えて突起する。しかし、ある一定の実施形態において、例えば第一の直線部分に直に隣接した領域における、チッピングラッパー突起部の少なくとも一部分は、円周方向でチッピングラッパーに向かって内向きに突起してもよい。
【0012】
本明細書で使用される「第一の湾曲した移行部分」という用語は、第一の直線部分をチッピングラッパー突起部の残りの部分に接続するチッピングラッパー突起部の部分を指す。第一の湾曲した移行部分の上流端部は、肉眼で判定される通り、長軸方向縁部が第一の直線部分から曲がって遠ざかり始める点に対応する。第一の湾曲した移行部分の下流端部は、肉眼で判定される通り、チッピングラッパー突起部の湾曲が、第一の湾曲した移行部分の凸状の湾曲から方向を変更する点に対応する。例えば、チッピングラッパー突起部が連続的な曲線である場合、第一の湾曲した移行部分の下流端部は変曲点に対応し、この変曲点でチッピングラッパー突起部の湾曲が凸状から凹状へと変化する。その他の実施形態において、第一の湾曲した移行部分の下流端部は、第一の湾曲した移行部分の凸状の湾曲が直線状部分に変化する角部に対応する場合がある。
【0013】
「凸状」という用語は本明細書において、曲線が円周方向でチッピングラッパーから遠ざかるように進むにつれて増加する傾きを有する曲線を有するチッピングラッパー突起部曲線の一部分を説明するために使用される。第一の湾曲した移行部分の場合、それ故に傾きは、曲線に沿って下流方向に移動しながら増加する。チッピングラッパー突起部を上側に沿って組み込む長軸方向縁部のある平らな状態でチッピングラッパーを見た場合、凸状の曲線に対するすべての接線は曲線の下方に置かれる。「凸状の」曲線はまた、「上向きに凹状」または「下向きに凸状」として説明されてもよい。
【0014】
反対に、「凹状」という用語は本明細書において、「凸状の」曲線と反対向きの湾曲を有する曲線を説明するために使用され、従ってチッピングラッパーからの周囲距離の増加に伴って減少する傾きを有する。凹状曲線については、チッピングラッパー突起部を上側に沿って組み込む長軸方向縁部のある平らな状態でチッピングラッパーを見た場合、曲線に対するすべての接線は曲線の上方にある。「凹状」曲線は、「下向きに凹状」または「上向きに凸状」として説明されてもよい。
【0015】
本発明のエアロゾル発生物品のチッピングラッパーでは、チッピングラッパー突起部の第一の湾曲した移行部分は「凸状の曲線をたどる」。これは、第一の湾曲した移行部分が凸状に湾曲する実施形態だけでなく、第一の湾曲した移行部分が凸状の曲線に近似する実施形態も網羅することが意図されている。
【0016】
チッピングラッパーの長軸方向縁部の「第一の直線部分」は直線状に湾曲なしに、エアロゾル発生物品の長軸方向軸と実質的に平行に延びる。
【0017】
本発明のエアロゾル発生物品のチッピングラッパーは、マウスピースおよびエアロゾル発生基体の下流端部を取り囲むマウスピースの外側ラッパーに対応する。上述の通り、チッピングラッパーは、エアロゾル発生基体の下流端部をマウスピースの上流端部に取り付ける上流チッピングラッパー部分を含み、これは取り外し可能なチッピングラッパー部分の取り外しの後に、エアロゾル発生物品上で定位置に留まることが意図されている。チッピングラッパーは、下流の取り外し可能なチッピングラッパー部分をさらに含む。当初、上流チッピングラッパー部分および取り外し可能なチッピングラッパー部分は第一の脆弱線に沿って接続されており、消費者は取り外し可能なチッピングラッパー部分を取り外すために、チッピングラッパーを第一の脆弱線に沿って裂くことができる。
【0018】
よって、本発明のエアロゾル発生物品は、チッピングラッパーにある第一の脆弱線に沿って破くことによって、消費者が喫煙前または喫煙中にマウスピースから取り外すことができる、取り外し可能なチッピングラッパー部分を提供する。エアロゾル発生物品のチッピングラッパーの少なくとも一部分を取り外して、清潔な下にあるマウスピースラッパーを露出させることは有利なことに、消費者にとっての衛生レベルを向上させうる。これは、例えばエアロゾル発生物品が容器内ではなく、個別に移動または保存されていた場合に、特に有用でありうる。さらに、取り外し可能なチッピングラッパー部分は、消費者に喫煙中に得られる感覚的経験を変更する能力を提供するために使用されうる。例えば、マウスピースには、取り外し可能なチッピングラッパー部分が除去されると放出される風味剤またはその他の添加物が提供されうる。別の例において、マウスピースには、取り外し可能なチッピングラッパー部分が取り外された時に露出する追加的な通気が提供されうる。
【0019】
本発明によるエアロゾル発生物品のチッピングラッパーは、チッピングラッパー突起部が長軸方向縁部に提供されて切り取りタブを画定するように適合され、この切り取りタブは、取り外し可能なチッピングラッパー部分をマウスピースから取り外すのを容易にするために、消費者が掴んで引っ張ることができる。チッピングラッパー突起部によって画定された切り取りタブは、消費者によって簡単に掴めるように、チッピングラッパーの表面に接着されないことが好ましい。
【0020】
チッピングラッパー突起部の第一の湾曲した移行部分の凸状の湾曲は、上述の通り、有利なことに第一の直線部分とチッピングラッパー突起部との間の緩やかな移行を提供し、また切り取りタブが第一の直線部分と交わる長軸方向縁部の領域内に鋭い角または角部がないことを確実にする。
【0021】
長軸方向縁部のこの領域内に鋭い角または角部が存在していた場合、チッピングラッパーの縁部で、この点におけるチッピングラッパーの望ましくない裂け目につながる可能性がある弱点が作り出される場合がある。反対に、本発明によるエアロゾル発生物品において、第一の湾曲した移行部分の凸状の湾曲は、チッピングラッパー突起部によっていかなる特定の弱点も導入されないことを確実にし、それによって第一の湾曲した移行部分でチッピングラッパーが裂けるリスクを最小化する。その代りに、湾曲した形状は有利なことに、消費者によって切り取りタブ上に行使される引っ張り力が、より効果的に第一の脆弱線に伝達されることを可能にする。従って、消費者による単一の行為で、取り外し可能なチッピングラッパー部分をより簡単に取り外すことができる。
【0022】
チッピングラッパー突起部は、チッピングラッパーの製造中に、例えば個別のチッピングラッパーをチッピングラッパー材料の連続的なシートから切断する間に、チッピングラッパーの長軸方向縁部に組み込むことができる。よって、変形したチッピングラッパーは有利なことに、著しい修正を必要とすることなく、既存の装置および技術を使用して、エアロゾル発生物品の周りを包み込むことができる。
【0023】
第一の湾曲した移行部分の曲率半径は、凸状の曲線の傾き、従って第一の直線部分とチッピングラッパー突起部の頂部との間でどの程度緩やかにチッピングラッパーの長軸方向縁部が曲がるかを決定する。ここで「頂部」は、円周方向で第一の直線部分から最も遠い点を指す。第一の湾曲した移行部分での曲率半径がより大きいほど、縁部は第一の直線部分から遠ざかるように上向きに、より緩やかに曲がる。曲率半径は、第一の湾曲した移行部分の長さに沿って少なくとも約0.5mmであることが好ましく、少なくとも約1mmであることがより好ましく、少なくとも約2mmであることが最も好ましい。より緩やかな湾曲、例えば少なくとも0.5mmの曲率半径を有する湾曲は、第一の湾曲した移行部分でチッピングラッパーが裂けるリスクをさらに最小化する。
【0024】
本明細書で使用される「曲率半径」は、第一の湾曲した移行部分に沿ったいずれかの特定の点で曲線に最も良好に適合する円の半径を指す。
【0025】
曲率半径は、例えば第一の湾曲した移行部分が円弧に近似するように、第一の湾曲した移行部分に沿って実質的に一定であってよい。別の方法として、曲率半径は第一の湾曲した移行部分に沿って変化してもよいが、第一の湾曲した移行部分の長さに沿うすべての点で0.5mm以上に保持されることが好ましい。
【0026】
第一の脆弱線に対するチッピングラッパー突起部の位置はまた、チッピングラッパーが裂けるリスクを最小化するために、第一の脆弱線に沿った位置以外に変化してもよい。チッピングラッパー突起部は、第一の脆弱線の下流約0mm〜約15mmに提供されることが好ましく、約5mm〜約10mmに提供されることがより好ましい。これは、第一の脆弱線と第一の湾曲した移行部分の上流端部との間の距離に対応する(上記で画定される通り)。
【0027】
チッピングラッパー突起部は円周方向で、第一の直線部分を約2.0mm〜約5.0mm越えて延びることが好ましく、第一の直線部分を約2.5mm〜約4.0mm越えて延びることがより好ましい。これは第一の直線部分と上記で画定される通りのチッピングラッパー突起部の「頂部」との間の円周方向の距離に対応し、これは長軸方向縁部の直線部に対する切り取りタブの高さを画定する。
【0028】
少なくとも2.0mmの高さを有する切り取りタブを提供することによって、切り取りタブは消費者が掴むのに便利なサイズのものとなる。一方で、切り取りタブの高さを5.0mm以下に保つことは、製造の観点から有利である場合がある。より高い高さを有するタブは通常、エアロゾル発生物品の表面からより大きい程度まで突出し、隣接するエアロゾル発生物品の切り取りタブは、組み立てられたエアロゾル発生物品の加工中に相互に干渉する場合がある。これはその結果、高速装置を通したエアロゾル発生物品の流れの妨害を引き起こす場合がある。さらに、製造中にチッピングラッパーの中に、より高い高さを有する切り取りタブを正確に切ることは、チッピングラッパー材料を搬送するドラムと同一の速度で切断ナイフを作動するのが難題であることに起因して、ますます困難になり得る。
【0029】
チッピングラッパー突起部は、マウスピースの外側周囲の約10パーセント〜約20パーセントに対応する距離で円周方向に延びることが好ましい。
【0030】
チッピングラッパー突起部の長軸方向の幅は少なくとも約2.5mmであることが好ましい。別の方法として、または追加的に、チッピングラッパー突起部の長軸方向の幅は、15mm未満であることが好ましい。
【0031】
チッピングラッパー突起部の長軸方向の幅は、チッピングラッパーの長軸方向での全幅の約10パーセント〜約50パーセントに対応することが好ましい。
【0032】
チッピングラッパー突起部の「幅」は、チッピングラッパー突起部の長軸方向の最大寸法に対応する。幅は、上記で画定される通りの第一の湾曲した移行部分の上流端部から、チッピングラッパー突起部の下流端部まで測定されることになる。チッピングラッパー突起部の下流端部は、以下に考察する通り、取り外し可能なチッピングラッパー部分の下流端部に対応してもよく、またはチッピングラッパー突起部がチッピングラッパー突起部の下流にある第二の直線部分に接続する点に対応してもよい。
【0033】
第一の湾曲した移行部分の長軸方向の幅は、第一の脆弱線からのチッピングラッパー突起部の距離の少なくとも約10パーセントに対応することが好ましい。
【0034】
上述のように、チッピングラッパーの長軸方向縁部の第一の直線部分は、チッピングラッパー突起部から上流に延びる。通常、長軸方向縁部の第一の直線部分は、チッピングラッパーの上流端部に延びる。第一の脆弱線は、第一の直線部分の少なくとも一部分が第一の脆弱線の下流に提供されるように、第一の直線部分に沿った位置で提供されることが好ましい。従って、この第一の脆弱線の下流部分は第一の脆弱線とチッピングラッパー突起部との間に延びる。代替的な実施形態において、チッピングラッパー突起部の上流端部が第一の脆弱線の位置と実質的に一致するように、第一の直線部分は第一の脆弱線の上流に完全に提供されてもよい。こうした実施形態において、切り取りタブは第一の脆弱線に直に隣接して提供されている。
【0035】
チッピングラッパー突起部は、第一の湾曲した移行部分の下流で、多様な適切な形状を取ってもよい。ある一定の好ましい実施形態において、チッピングラッパーの長軸方向縁部は、チッピングラッパー突起部から、取り外し可能なチッピングラッパー部分の下流端部へと下流に延びる第二の直線部分をさらに備える。第二の直線部分は通常、第一の直線部分と実質的に同一の周囲の位置にある。これらの実施形態において、チッピングラッパー突起部は、長軸方向縁部の第二の直線部分をチッピングラッパー突起部の残りの部分に接続する、第二の湾曲した移行部分をさらに備えることが好ましく、第二の湾曲した移行部分は凸状の曲線をたどる。
【0036】
上記で画定される通り、第二の湾曲した移行部分の上流端部および下流端部の位置をそれぞれ、第一の湾曲した移行部分の下流端部および上流端部の位置と類似の方法で画定することができる。
【0037】
チッピングラッパー突起部は、第一の湾曲した移行部分および第二の湾曲した移行部分が相互に実質的に同一の湾曲および寸法を有するように、実質的に対称であることが好ましい。
【0038】
第一の湾曲した移行部分と第二の湾曲した移行部分との間チッピングラッパー突起部の形状は、変化してもよい。一部の実施形態において、チッピングラッパー突起部は、切り取りタブの頂部縁部が実質的に平坦となるように、第一の湾曲した移行部分と第二の湾曲した移行部分との間に直線状部分を組み込んでもよい。代替的な実施形態において、チッピングラッパー突起部は、第一の湾曲した移行部分と第二の湾曲した移行部分との間に湾曲した部分を組み込んで、例えば逆U字形状の切り取りタブを形成してもよい。
【0039】
チッピングラッパー突起部は、実質的に連続的な、滑らかな曲線であることが好ましい。これは、チッピングラッパー突起部が、直線状の部分および角度または角部を実質的に含まず、また切り取りタブに滑らかな、湾曲した縁部を提供することが好ましいことを意味する。本発明の目的のためには、「滑らかな」曲線は、曲線に沿うあらゆる点がその曲線のための特異的な接線を有する曲線である。チッピングラッパー突起部は対称な曲線であることが好ましい。別の方法として、チッピングラッパー突起部は非対称曲線であってもよい。
【0040】
ある一定の好ましい実施形態において、チッピングラッパー突起部は、第一の湾曲した移行部分と第二の湾曲した移行部分との間で凹状曲線をたどる。従って、チッピングラッパー突起部の湾曲は、第一の湾曲した移行部分の下流端部で、第一の変曲点に対応して、チッピングラッパー突起部がチッピングラッパーに向かって曲がって戻り始めるように、凸状から凹状へと変化する。第二の変曲点で、チッピングラッパー突起部の湾曲は、再び変化して凸状に戻り、これは第二の湾曲した移行部分の上流端部に対応する。
【0041】
チッピングラッパー突起部は、釣鐘型曲線、好ましくは対称な釣鐘型曲線をたどることが好ましい。例えば、一つの特に好ましい実施形態において、チッピングラッパー突起部は、正規曲線またはガウス様曲線をたどる。代替的な実施形態において、チッピングラッパー突起部は、非対称釣鐘型曲線をたどってもよい。
【0042】
代替的な実施形態において、チッピングラッパー突起部は、第二の湾曲した移行部分を含まなくてもよい。例えば、ある一定の好ましい実施形態において、チッピングラッパー突起部は、第一の湾曲した移行部分の下流に直線状部分を備え、直線状部分は、取り外し可能なチッピングラッパー部分の下流縁部に延びる。直線状部分は、第一の湾曲した移行部分に、鋭い角部もしくは頂点で接続されてもよく、または丸みのあるもしくは面取り付き角部で接続されることがより好ましい。こうした実施形態において、切り取りタブは細長い形状であってよく、取り外し可能なチッピングラッパー部分に沿って長軸方向に延びてもよい。
【0043】
上述の通り、本発明のエアロゾル発生物品のチッピングラッパーは、切り取りタブを組み込む取り外し可能なチッピングラッパー部分を備える。取り外し可能なチッピングラッパー部分は、第一の脆弱線の下流に画定されている。第一の脆弱線の上流に画定される、上流チッピングラッパー部分は、エアロゾル発生基体の下流部分およびマウスピースの上流部分に取り付けられる。
【0044】
マウスピースに沿った第一の脆弱線の位置は、チッピングラッパーがどれくらい取り外されることが意図されているかに応じて調整されうる。第一の脆弱線は、マウスピースの上流端から長軸方向に少なくとも約5mmに位置付けられることが好ましい。これは、上流チッピングラッパー部分を提供するのに十分なチッピングラッパーの部分がエアロゾル発生物品上に残ることを確実にする。別の方法として、または追加的に、第一の脆弱線はマウスピースの上流端から15mm以上に位置付けられることが好ましい。
【0045】
第一の脆弱線は、マウスピースの周囲の少なくとも75パーセントの周りに延びることが好ましく、周囲の少なくとも85パーセントの周りに延びることがより好ましい。特定の好ましい実施形態において、第一の脆弱線は、マウスピースの実質的に周囲全体の周りに延びる。
【0046】
取り外し可能なチッピングラッパー部分のエアロゾル発生物品の長軸方向の長さも、例えばチッピングラッパー部分の取り外しによる意図される効果に応じて、調節されうる。
【0047】
本発明の特定の実施形態において、取り外し可能なチッピングラッパー部分は、第一の脆弱線の下流のチッピングラッパー全体が取り外されて、下にあるマウスピース表面が露出されるように、マウスピースの下流端に延びる。この施策は、例えば喫煙中の衛生を向上するために、取り外し可能なチッピングラッパー部分が提供されている場合に、有利でありうる。
【0048】
本発明の代替的な実施形態において、チッピングラッパーは、第一の脆弱線から下流方向に間隙を介した第二の脆弱線をさらに備えてもよく、ここで取り外し可能なチッピングラッパー部分は、第一の脆弱線と第二の脆弱線の間に画定されている。こうした実施形態において、チッピングラッパーは、第二の脆弱線から下流に延びてマウスピースの下流部分に取り付けられた下流チッピングラッパー部分をさらに備えることが好ましい。この施策は、例えば下にある添加物または換気を露出させるために、チッピングラッパーの細片が取り外し可能である場合に、好ましいものでありうる。
【0049】
第二の脆弱線を組み込んだ実施形態において、チッピングラッパー突起部は、第一の脆弱線および第二の脆弱線の両方に沿った望ましい引き裂きを確実にするために、上述の通り、第二の湾曲した移行部分を含むことが好ましい。加えて、チッピングラッパー突起部の長軸方向縁部は、チッピングラッパー突起部と第二の脆弱線の間に延びる第二の直線部分を備えることが好ましい。チッピングラッパー突起部は、取り外し可能なチッピングラッパー部分に沿って、第一の脆弱線と第二の脆弱線の間に、実質的に中央に位置付けられることが好ましい。
【0050】
第一の脆弱線および第二の脆弱線(存在する場合)は、チッピングラッパーが選択的に引き裂かれる脆弱線をチッピングラッパーに提供するために、任意の適切な形態を取りうる。各々の脆弱線は、チッピングラッパーの周りに延びる穿孔の列を形成するように円周方向に間隙を介した複数の切り込みを備えることが好ましい。こうした実施形態において、穿孔の列はチッピングラッパーの実質的に周囲全体の周りに延びることが好ましい。消費者がチッピングラッパーを穿孔の列に沿って切り取ることを補助するために、脆弱線はチッピングラッパーの継ぎ目におけるチッピングラッパーの縁部と穿孔の列の中の第一の穿孔との間に延びる細長い切り込みを備えてもよい。
【0051】
穿孔の列が提供されている場合、穿孔の列は、連続した穿孔の間にチッピングラッパーの未切断のセグメントを含む。未切断のセグメントの全長は、穿孔の列の全長の約15パーセント〜約30パーセントの保持率を定義することが好ましく、約18パーセント〜約25パーセントであることがより好ましい。
【0052】
穿孔の列についての「保持率」は、穿孔の列の強度を示すものとして使用でき、次の通り定義される。
【数1】
【0053】
式中、それぞれの未切断のセグメントの長さは、隣接した穿孔間のチッピングラッパーに沿った最短距離であり、また式中、それぞれの穿孔の長さは、穿孔の円周方向の二つの端間に引かれた直線の長さである。円形の穿孔の場合、穿孔の長さは円の直径である。
【0054】
従って、高い保持率は、穿孔間に大量の未切断の材料が残っている穿孔の列を表す。高い保持率を有する穿孔の列は概して、チッピングラッパーを穿孔の列に沿って破くのに、より大きな力を必要とする。
【0055】
有利なことに、15パーセント〜30パーセントの保持率は、喫煙物品の製造中にチッピングラッパーが取り扱われる時に、穿孔の列に沿ったチッピングラッパーの偶発的な破断を防止するのに十分な高さの保持率である一方で、喫煙物品が構成された後で、ラッパーを穿孔の列に沿って意図的に破くために適度な破断力のみが必要とされるような十分な低さの保持率であり続ける。この範囲内の保持率を定義する穿孔の列に沿ってラッパーを破くのに必要とされる力は、喫煙物品用のラッパーを形成するために典型的に使用される異なるシート材料と比較して、チッピングラッパーを形成するために使用されるシート材料の坪量に主に依存しないことが分かっている。
【0056】
穿孔の列には、EP−A−2 888 958号に記載の一つ以上の追加的な特徴が随意的に提供されうる。
【0057】
上述の任意の実施形態において、エアロゾル発生物品は、取り外し可能なチッピングラッパー部分の取り外しを容易にするために、取り外し可能なチッピングラッパー部分と下にあるマウスピース部分との間に接着剤を含まなくてもよい。別の方法として、エアロゾル発生物品は、取り外し可能なチッピングラッパー部分と下にあるマウスピース部分の間に粘着性の低い接着剤を含みうる。
【0058】
チッピングラッパーは紙材料シートで形成されることが好ましいが、その他の材料で形成されることも適切であろう。チッピングラッパーは、約35グラム/平方メートル〜約50グラム/平方メートルの坪量を有するシート材料で形成されることが好ましい。
【0059】
本発明によるエアロゾル発生物品において、取り外し可能なチッピングラッパー部分を取り外すことで、下にあるマウスピースまたはマウスピースセグメントが露出され、これは典型的に、一つ以上のマウスピースラッパー内に包まれる。上述の実施形態のいずれかにおいて、マウスピースは、一つ以上のマウスピースセグメントを囲むマウスピースラッパーを備えうる。例えば、マウスピースは、フィルター材料の単一のセグメントを備えてもよく、またマウスピースラッパーはフィルター材料の単一のセグメントを取り囲む個別のプラグラップであってもよい。別の方法として、マウスピースは、フィルター材料の複数のセグメントを備えてもよく、またマウスピースラッパーは、フィルター材料の複数のセグメントを取り囲む組み合わせプラグラップであってもよい。こうした実施形態において、フィルター材料のセグメントの各々は、組み合わせプラグラップの下にある個別のプラグラップの中に包まれてもよい。
【0060】
マウスピースラッパーは、多孔性紙などの多孔性材料で形成されてもよい。ただし、マウスピースラッパーは、非多孔性紙または高分子材料などの非多孔性材料で形成されることが好ましい。非多孔性材料は本質的に非多孔性の材料を含んでもよく、または非多孔性材料は非多孔性の被覆が施された多孔性の基体を含んでもよい。マウスピースラッパーは、Coresta Recommended Method No. 40に従い測定した約20コレスタ単位未満の空隙率を有することが好ましく、約10コレスタ単位未満の空隙率がより好ましく、約5コレスタ単位未満の空隙率がより好ましい。マウスピースラッパーは、約0コレスタ単位の空隙率を有することが最も好ましい。マウスピースラッパーを形成するための適切な材料には、セルロース系高分子材料、デンプン系高分子材料、ポリビニルアルコール、セロハン、ポリラクチド、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0061】
消費者の唇または口がマウスピースラッパーを湿らせるリスクを最小化しうる水分バリアを提供し、従って取り外し可能なチッピングラッパー部分が取り外された後に消費者の唇または口がマウスピースラッパーにくっつくリスクを低減できるように、マウスピースラッパーの外表面に被覆が施されてもよい。例えば、当業者に周知の通り、適切なリップリリースラッカーがマウスピースラッパーの外表面に施されてもよい。この被覆は上述の通り、マウスピースラッパーに施される非多孔性の被覆に加えて施されてもよく、またはその代わりに施されてもよい。マウスピースラッパーが非多孔性の被覆およびリップリリース被覆を備える実施形態において、両方の被覆は同一の被覆材料を含みうる。別の方法として、非多孔性の被覆およびリップリリース被覆は、異なる被覆材料を含んでもよい。
【0062】
マウスピースラッパーの坪量は、約90グラム/平方メートル未満としうる。マウスピースラッパーの坪量は、約20グラム/平方メートルより大きいことが好ましい。
【0063】
ある一定の好ましい実施形態において、マウスピースラッパーは、坪量が約50グラム/平方メートル〜約100グラム/平方メートルのプラグラップまたはプラグラップの組み合わせを備え、その坪量は約65グラム/平方メートル〜約85グラム/平方メートルであることがより好ましく、約60グラム/平方メートル〜約70グラム/平方メートルであることが最も好ましい。坪量がこの範囲内であるプラグラップまたはプラグラップの組み合わせを提供することによって、比較的硬いマウスピースラッパーが得られる。これは有利なことに、取り外し可能なチッピングラッパー部分が取り外された時でさえ、望ましいレベルの硬さを保持することができるフィルターを提供する。
【0064】
ある一定の実施形態において、プラグラップは、口側の端部の陥凹部を画定するようにマウスピースセグメントの下流に延びてもよい。こうした実施形態において、上記で定義される通り、坪量が比較的高いプラグラップの使用は有利なことに、喫煙中の陥凹部の構造の保持を助ける。
【0065】
一部の実施形態において、エアロゾル発生物品は、マウスピースをエアロゾル発生基体に固定するために、マウスピースおよびエアロゾル発生基体のそれぞれの少なくとも一部分を囲む結合用ラッパーをさらに備える。こうした実施形態において、上流チッピングラッパー部分は、マウスピースの上にある結合用ラッパーの部分にのみ取り付けられてもよい。別の方法として、上流チッピングラッパー部分は、エアロゾル発生基体の上にある結合用ラッパーの部分にのみ取り付けられてもよい。一部の実施形態において、上流チッピングラッパー部分は、マウスピースの上にある結合用ラッパーの部分と、エアロゾル発生基体の上にある結合用ラッパーの部分とに取り付けられる。
【0066】
別の方法として、エアロゾル発生物品は別個の結合用ラッパーを備えなくてもよく、チッピングラッパー自体はマウスピースをエアロゾル発生基体に固定するために使用されてもよい。こうした実施形態において、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体の少なくとも一部分の周りを包むエアロゾル発生基体ラッパーをさらに備えてもよく、ここで上流チッピングラッパー部分は、エアロゾル発生基体ラッパーの下流部分およびマウスピースの上流部分に取り付けられる。
【0067】
マウスピースラッパーの外表面には、取り外し可能なチッピングラッパー部分が使用中に消費者によって取り外された時に、消費者に知らせる文字または図形が提供されてもよい。例えば、取り外し可能なチッピングラッパー部分の下に審美的な特徴を提供するために、マウスピースラッパーの外表面はインクで印刷されてもよい。
【0068】
本発明の特定の実施形態において、少なくとも一つの風味剤は、取り外し可能なチッピングラッパー部分と下にあるマウスピース部分との間に提供されてもよい。本明細書で使用される「風味剤」という用語は、味覚および嗅覚のうちの少なくとも一つを消費者に生じさせるために使用されうる材料を説明するために使用される。風味剤を取り外し可能なチッピングラッパー部分の下に提供することによって、消費者には、風味剤がいつ送達されるかを制御する能力が提供される。エアロゾル発生物品に組み込むための適切な風味剤は、当業者には周知である。
【0069】
少なくとも一つの風味剤は、下にあるマウスピース部分に面した取り外し可能なチッピングラッパー部分の表面に、または下にあるマウスピース部分の表面に、または両方に提供されてもよい。少なくとも一つの風味剤は被覆として付着させてもよく、または取り外し可能なチッピングラッパー部分またはマウスピース部分の表面に浸み込ませてもよい。少なくとも一つの風味剤は、風味剤の移動を低減または防止するために、例えば複数のマイクロカプセル内に含めるなど、カプセル化されてもよい。
【0070】
取り外し可能なチッピングラッパー部分と下にあるマウスピース部分との間に風味剤を提供することとは別の方法として、またはそれに加えて、マウスピースは、取り外し可能なチッピングラッパー部分の下にある少なくとも一つの表面形成を備えてもよい。本明細書で使用される「表面形成」という用語は、結果として表面を不均一にさせるマウスピースの表面内の変化を説明する。取り外し可能なチッピングラッパー部分の下にあるマウスピースの表面上に少なくとも一つの表面形成を提供することによって、エアロゾル発生物品を喫煙中または別の方法で使用中に消費者の唇に接触するエアロゾル発生物品の表面性状についての選択肢が消費者に提供される。
【0071】
マウスピースは上述の通り、マウスピースラッパーを備えてもよく、ここでマウスピースラッパーは少なくとも一つの表面形成を含む。少なくとも一つの表面形成は、エンボス加工とデボス加工のうちの少なくとも一つを含んでもよい。別の方法として、または追加的に、少なくとも一つの表面形成は、マウスピースラッパーの厚さの変動を含んでもよい。別の方法として、または追加的に、少なくとも一つの表面形成は、マウスピースラッパーの表面上に付着された、または別の方法で提供された一つ以上の材料(例えば、インクやワニスのうちの少なくとも一つ)を含んでもよい。
【0072】
本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体が燃焼して煙を形成するたばこ材料をその中に含む、フィルター付き紙巻たばこまたは他の喫煙物品であってもよい。従って、上述の実施形態のいずれかにおいて、そのエアロゾル発生基体はたばこロッドを備えてもよい。
【0073】
別の方法として、本発明によるエアロゾル発生物品は、中のたばこ材料が燃焼するのではなく、加熱されてエアロゾルを形成する物品であってもよい。一つのタイプの加熱式エアロゾル発生物品において、たばこ材料は一つ以上の電気発熱体によって加熱されてエアロゾルを生成する。別のタイプの加熱式エアロゾル発生物品において、エアロゾルは、可燃性の熱源または化学的な熱源から、熱源の内部、周囲、または下流に位置してもよい物理的に分離されたたばこ材料への熱の伝達によって生成される。本発明は、ニコチン含有エアロゾルがたばこ材料、たばこ抽出物、または他のニコチン供給源から燃焼なしに、一部の場合では加熱なしに、例えば化学反応を通して生成されるエアロゾル発生物品をさらに包含する。
【0074】
ここで、以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0075】
図1図1は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生物品の斜視図を示す。
図2図2は、図1のエアロゾル発生物品のチッピングラッパーのチッピングラッパー突起部の拡大図を示す。
図3図3は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生物品の斜視図を示す。
図4図4は、図3のエアロゾル発生物品のチッピングラッパーのチッピングラッパー突起部の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0076】
図1は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生物品10を示す。エアロゾル発生物品10は、包まれたたばこロッドの形態のエアロゾル発生基体12と、たばこロッドと軸方向に整列した濾過材料16の単一のセグメントを備えるマウスピース14とを備える、フィルター付き紙巻たばこである。たばこロッドの下流端部は、図1に示す線18に沿ってマウスピース14の上流端部に接する。
【0077】
脆弱線22を形成する穿孔の列を備えるチッピングラッパー20は、上流チッピングラッパー部分24が脆弱線22から上流に延び、かつ取り外し可能なチッピングラッパー部分26が脆弱線22から下流に延びるようにマウスピース14およびたばこロッドの一部分の周りを包む。上流チッピングラッパー部分24のみがたばこロッドおよびマウスピース14の下にある部分に接着される。取り外し可能なチッピングラッパー部分26は下にあるマウスピース14に接着されず、また上流チッピングラッパー部分24に固定される場合に、脆弱線22に沿ってのみエアロゾル発生物品10に固定される。
【0078】
チッピングラッパー20の長軸方向縁部28は、マウスピース14に沿って長軸方向に延びる継ぎ目を形成する。長軸方向縁部28は、第一の脆弱線22の下流に、少し離れたチッピングラッパー突起部32と、チッピングラッパー突起部32からチッピングラッパー20の上流端部へと上流に延びる第一の直線部分30と、を備える。チッピングラッパー突起部32は湾曲した切り取りタブ34を画定する。長軸方向縁部28は、チッピングラッパー突起部32からチッピングラッパー20の下流端部へと下流に延びる第二の直線部分36をさらに備える。第一の直線部分30と第二の直線部分36は、マウスピース14の周囲の周りの同一の位置で互いに一致する。
【0079】
図2の拡大図で見られるように、チッピングラッパー突起部32は、対称な釣鐘型曲線の形態である。この曲線は、曲線上のあらゆる点が特異的な接線を有するような、滑らかな、連続的な曲線である。チッピングラッパー突起部32は、長軸方向縁部の第一の直線部分30をチッピングラッパー突起部32の残りの部分に接続する第一の湾曲した移行部分38を含む。第一の湾曲した移行部分38は凸状に湾曲している。図2に示すように、第一の湾曲した移行部分38の上流端部40は、長軸方向縁部28が第一の直線部分30から曲がって遠ざかり始める位置で画定されている。下流端部42は、チッピングラッパー突起部32の曲線内の変曲点として画定され、ここでチッピングラッパー突起部38の湾曲が凸状から凹状へ変化する。
【0080】
チッピングラッパー突起部32は、第二の直線部分36をチッピングラッパー突起部30の残りの部分に接続する第二の湾曲した移行部分44をさらに含む。第二の湾曲した移行部分44は、チッピングラッパー突起部32の対称的な形状に起因して第一の湾曲した移行部分38に対応する形状を有する。
【0081】
エアロゾル発生物品10の喫煙前、喫煙中または喫煙後に、消費者は取り外し可能なチッピングラッパー部分26を取り外して、必要に応じてマウスピース14の下にある部分を露出させることができる。取り外し可能なチッピングラッパー部分26を取り外すために、消費者は取り外し可能なチッピングラッパー部分26上の切り取りタブ34を掴むことができ、そして次に脆弱線22を形成している穿孔の列を破くことによって、取り外し可能なチッピングラッパー部分26をマウスピース14から剥がし取ることができる。チッピングラッパー突起部32の第一の移行領域38の湾曲した形状は、チッピングラッパー突起部32が第一の直線部分30と交わる部分である長軸方向縁部の領域内に存在する潜在的な弱点のリスクを最小化する。これは、チッピングラッパーを脆弱線22から切り取ることなく、取り外し可能なチッピングラッパー部分26を単一の物として取り外すことができるように、消費者によってかけられる力が脆弱線22に、より効果的に伝達されるようにすることを可能にする。
【0082】
図3は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生物品40を示す。エアロゾル発生物品40は図1および図2に示されているエアロゾル発生物品10と類似の構造のフィルター付き紙巻たばこであり、従って同様の部品を指定するために同様の参照符号が使用されている。
【0083】
図3に示すエアロゾル発生物品110は、チッピングラッパー120の長軸方向縁部での切り取りタブの形状において、図1に示すエアロゾル発生物品10とは異なる。特に、図4に示す通り、エアロゾル発生物品110のチッピングラッパー120の長軸方向縁部128は、非対称な形状を有するチッピングラッパー突起部132を含む。チッピングラッパー突起部132は、長軸方向縁部端128の第一の直線部分130をチッピングラッパー突起部132の残りの部分に接続する第一の湾曲した移行部分138と、第一の湾曲した移行部分138からチッピングラッパー120の下流端へと下流に延びる直線部分150とを含む。直線部分150はマウスピース14に沿って長軸方向に延び、また細長い切り取りタブ134を形成するために、長軸方向縁部の第一の直線部分130からずらされている。第一の湾曲した移行部分138および直線部分150は、丸みのある角152によって接続されている。
【0084】
第一の湾曲した移行部分138は、図1および図2に示す実施形態に関連して上述したものに対応する凸面の形状を有する。第一の湾曲した移行部分138の上流端140および下流端142は、類似した方法で画定されている。しかしながら、チッピングラッパー突起部132は、図1および図2に示した第一の実施形態におけるように、長軸方向縁部に向かって湾曲して戻って対称的な釣鐘型の曲線を形成する代わりに、チッピングラッパー突起部132が丸みのある角152の周りを湾曲して戻って直線で延びて直線部分150を画定するような形状である。
【0085】
図1および図2に示したエアロゾル発生物品10と同様に、消費者は喫煙前、喫煙中または喫煙後に、切り取りタブ136を使用して、エアロゾル発生物品120の取り外し可能なチッピングラッパー部分126を取り外して、マウスピース14の下にある部分を露出させることができる。
図1
図2
図3
図4