(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の詳細を記述する。なお、特に規定がない限り、数値範囲について「AA〜BB」という記載は、「AA以上、BB以下」であることを示すこととする(ここで、「AA」および「BB」は任意の数値を示す)。
【0013】
(微小球形粒)
本発明の微小球形粒は、粉末状セルロースを構成成分として含有する。
【0014】
本発明の微小球形粒は、後述する粉末状セルロースを造粒して得ることができ、所望の効果を阻害しない範囲において、バインダー(結着剤)などを含有させることができる。
【0015】
上記バインダーとしては、粉末状セルロース同士の結着力を向上させる、有機系バインダー、無機系バインダーなどを例示することができる。
【0016】
しかしながら、この様なバインダーを配合すると、バインダーの種類や量などの条件によっては、排水の汚染につながる可能性があったり、粉末状セルロース同士の結着が強くなりすぎるため洗浄効果を発現させるための崩壊性に影響を及ぼす可能性もありうる。しかし、本発明の微小球形粒はいわゆるバインダーを配合せずに形成することができるため、本発明の好ましい一形態としては、バインダーを含有せずに所望のマッサージ感を得られる造粒を行うことが挙げられる。
【0017】
すなわち、本発明の微小球形粒は、粉末状セルロース同士を結合させるためのバインダーを含まない造粒物としてもよい。また、本発明の微小球形粒は、実質的に前記粉末状セルロースのみからなる造粒物としてもよい。
【0018】
本発明の微小球形粒を得る方法としては、粉末状セルロースを造粒し球形粒を作成できるものであればよく、公知の造粒方法を用いることができ、転動造粒法、転動流動造粒法、遠心転動造粒法、流動層造粒法、撹拌転動造粒法、噴霧乾燥造粒法、押出造粒法、溶融造粒法などの湿式造粒法が好ましく、本発明の微小球形粒を得るには転動造粒法がより好ましく、遠心転動造粒法がさらに好ましい。
【0019】
その様な遠心転動造粒法を行う場合、CFグラニュレータ(フロイント産業社製)等の遠心転動造粒装置を用いることができる。遠心転動造粒時の回転数は、使用する装置により異なるが、通常100〜500rpmとすることができる。
【0020】
遠心転動造粒装置に粉末状セルロースを仕込む際には、飛散しないように予め水又は水を主成分とする液体を添加し湿潤にさせていることが好ましく、遠心転動造粒中には、さらに水又は水を主成分とする液体を粉末状セルロースに噴霧する。水又は水を主成分とする液体とは、水単独または水とエタノールの混合溶液等を用いることができるが、硬度や比重に優れる造粒物を得るためには、水のみを用いることが好ましい。造粒乾燥時にはセルロース間に水素結合や分子間力などの相互作用が形成され造粒物を形成していくが、造粒後の乾燥が阻害されないバランス内において、添加・噴霧液中の水比率が高くなるほど、セルロース間の相互作用が促進され、比重や硬度に優れる微小球形粒とすることができると推測される。
【0021】
その様な造粒時における噴霧条件(噴霧量、時間、回数)は、回転数や、原料となる粉末状セルロースの量などとの関係で異なり、一概に規定することは出来ないが、一例として、回転数を定めたのち、スリットエアー量と噴霧液とのバランスを適宜調整し定めることができる。例えばスリットエアー量としては原料1kgに対し100〜400L/minの範囲に調整することができ、水の噴霧量としては原料1kgに対し総量で0.8〜1.5kgの範囲に調整することができ、造粒時間としては1〜4時間の範囲に調整することができる。
【0022】
なお、本発明において、平均粒子径を所望の範囲にするための方法としては、遠心転動造粒装置の造粒条件をコントロールする、あるいは造粒した微小球形粒に粉砕処理、分級処理を施すことによりコントロールすることも可能である。
【0023】
本発明の微小球形粒の平均粒子径は、100μm以下であり、且つ、真球度は、0.1〜1.0である。このような範囲において、マッサージ感と洗浄効果とを両立することができ、微小球形粒の用途などの条件に応じて、さまざまな組合せの形態をとりうる。
【0024】
微小球形粒の平均粒子径の上限は、好ましくは、90μm以下、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、50μm未満、45μm以下、40μm以下、または30μm以下でありうる。
【0025】
微小球形粒の平均粒子径の下限は、好ましくは5μm以上、10μm以上、20μm以上、30μm以上、40μm以上、50μm以上、または60μm以上でありうる。
【0026】
微小球形粒の真球度の上限は、1.0以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.7未満、0.65以下、または0.5以下でありうる。
【0027】
微小球形粒の真球度の下限は、0.1以上、または0.2以上でありうる。
【0028】
本発明において示される平均粒子径は、例えば、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(例えば、マイクロトラックMT3300EX、マイクロトラックベル株式会社)を使用し、測定に用いる分散媒としてメタノールを用い、試料0.2gを加えて測定し、堆積累計50%粒子径を平均粒子径として求めることができる。
【0029】
本発明における真球度とは、光学顕微鏡(例えば、製品名:デジタルマイクロスコープVHX−600、キーエンス社製)を用い、観察対象の微小球形粒の画像データを取得し、その後得られた画像データ中の微小球形粒を、Image HyperII(デジモ社製)を用いて画像解析し得られる。その様な真球度は、画像解析により求められる微小球形粒の面積Aと、計算で求められる微小球形粒の最大長径を直径とする真球形状とみなした際の面積Bとから、真球度=A/Bとして得ることができる。よって、真球度が1に近づくほど真球形状に近く、1から遠ざかるほど不定形状となる。なお、微小球形粒は20個を観察し、真球度は各粒子の平均値を示した。
【0030】
本発明の微小球形粒の好ましい形態としては、次の(A)または(B)の形態が挙げられる。
(A)該微小球形粒の平均粒子径が50μm未満、且つ、真球度0.1〜1.0。
(B)該微小球形粒の平均粒子径が50〜100μm、且つ、真球度0.1以上〜0.7未満。
【0031】
上記形態(A)において、平均粒子径は、5〜45μmが好ましく、5〜40μmがより好ましく、5〜30μmが更に好ましい。平均粒子径が本範囲にあることで、洗浄用組成物や化粧用組成物などに用いた際に、組成物中での分散性に優れる。
【0032】
上記形態(A)において、本発明の微小球形粒の真球度は、好ましくは真球度0.1〜0.8、更に好ましくは真球度0.1〜0.5である。真球度が本範囲にあることで、マッサージ感と洗浄効果を両立することができる。
【0033】
上記形態(B)において、平均粒子径は、50〜90μmが好ましく、60〜90μmがより好ましい。平均粒子径が本範囲にあることで、洗浄用組成物や化粧用組成物などに用いた際に、組成物中での分散性に優れる。
【0034】
上記形態(B)において、好ましくは真球度0.1〜0.65、更に好ましくは真球度0.2〜0.65である。真球度が本範囲にあることで、マッサージ感と洗浄効果を両立することができる。
【0035】
また、上記(A)および(B)の形態を総合的に捉えることにより、本発明の微小球形粒の他の好ましい一形態として更に次の(C)の形態も導かれる。
(C)該微小球形粒の平均粒子径が40〜90μm、且つ、真球度0.1以上〜0.7未満
【0036】
上記形態(C)において、平均粒子径は40〜90μmであり、好ましくは40〜80μmであり、より好ましくは50〜80μmである。平均粒子径が本範囲にあることで、洗浄用組成物や化粧用組成物などに用いた際に、組成物中での分散性に優れる。
【0037】
上記形態(C)において、真球度は0.1以上〜0.7未満であり、好ましくは0.1〜0.65であり、より好ましくは0.2〜0.5である。真球度が本範囲にあることで、マッサージ感と洗浄効果を両立することができる。
【0038】
本発明における乾式硬度とは、微小球形粒の1粒当たりが圧潰(破断)する荷重(g/mm
2)を現す。その様な乾式硬度は、粒子顆粒硬度計(製品名:グラノ、岡田精工株式会社製)を用い、1個の微小球形粒の圧潰強度のピーク値を測定し、粒子20個の平均値として求めた。
【0039】
本発明の微小球形粒の乾式硬度の上限は、好ましくは210g/mm
2以下であり、より好ましくは200g/mm
2以下であり、更に好ましくは100g/mm
2以下または50g/mm
2以下である。また、本発明の微小球形粒の乾式硬度の下限は、好ましくは1g/mm
2以上であり、より好ましくは10g/mm
2以上である。乾式硬度が1g/mm
2未満であると、微小球形粒は崩壊しやすい為洗浄効果は高いが、マッサージ感が感じられ難い。乾式硬度が210g/mm
2以上であると、マッサージ効果は高いが、微小球形粒の崩壊性が少なく、本発明で期待される洗浄効果が得られにくい。
【0040】
本発明の微小球形粒は、所望の効果を阻害しない範囲で、香料、崩壊助剤、造粒促進剤などの添加剤を含有し造粒することもできる。
【0041】
(粉末状セルロース)
本発明において、粉末状セルロースの原料としては、広葉樹由来のパルプ、針葉樹由来のパルプ、リンター由来のパルプ、非木材由来のパルプなど特に限定されるものではないが、微小球形粒化の造粒調整の簡便性から平均粒子径が小さい粉末状セルロースを得ることが好ましく、繊維径や繊維幅が針葉樹パルプよりも小さい広葉樹パルプを用いることが好ましい。
【0042】
また、本発明において、パルプ化法(蒸解法)は特に限定されるものではなく、サルファイト蒸解法、クラフト蒸解法、ソーダ・キノン蒸解法、オルガノソルブ蒸解法などを例示することができるが、これらの中では、環境面の点から、平均重合度が低くなる、サルファイト蒸解法が好ましい。
【0043】
本発明に用いられる粉末状セルロースは、塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸で酸加水分解処理したパルプを粉砕処理、あるいは酸加水分解処理を施さないパルプを機械粉砕して得ることができる。
【0044】
上記のパルプ原料を酸加水分解処理し機械粉砕して粉末状セルロースを得る場合、原料パルプスラリー調製工程、酸加水分解反応工程、中和・洗浄・脱液工程、乾燥工程、粉砕工程、分級工程を経て製造される。
【0045】
パルプ原料は、流動状態でもシート状でも可能である。パルプ漂白工程からの流動パルプを原料とする場合は、加水分解反応槽へ投入する前に、濃度を高める必要があり、スクリュープレスやベルトフィルターなどの脱水機で濃縮され、反応槽へ所定量が投入される。パルプのドライシートを原料とする場合は、ロールクラッシャーなどの解砕機などでパルプをほぐした後、反応槽へ投入する。
【0046】
次に、酸濃度0.10〜1.2Nに調整したパルプ濃度3〜10重量%(固形分換算)の分散液を、温度80〜100℃、時間30分間〜3時間の条件で処理する。パルプの加水分解処理後、脱水工程で加水分解処理されたパルプと廃酸とに固液分離される。加水分解処理されたパルプはアルカリ剤を添加して中和し、洗浄される。その後、乾燥機で乾燥され、粉砕機で規定の大きさに機械的に粉砕・分級される。
【0047】
粉砕機としては、カッティング式ミル:メッシュミル(株式会社ホーライ製)、アトムズ(株式会社山本百馬製作所製)、ナイフミル(パルマン社製)、カッターミル(東京アトマイザー製造株式会社製)、CSカッタ(三井鉱山株式会社製)、ロータリーカッターミル(株式会社奈良機械製作所製)、パルプ粗砕機(株式会社瑞光製)シュレッダー(神鋼パンテック株式会社製)等、ハンマー式ミル:ジョークラッシャー(株式会社マキノ製)、ハンマークラッシャー(槇野産業株式会社製)、衝撃式ミル:パルベライザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインインパクトミル(ホソカワミクロン株式会社製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン株式会社製)、イノマイザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、CUM型遠心ミル(三井鉱山株式会社製)、イクシードミル(槇野産業株式会社製)、ウルトラプレックス(槇野産業株式会社製)、コントラプレックス(槇野産業株式会社製)、コロプレックス(槇野産業株式会社製)、サンプルミル(株式会社セイシン製)、バンタムミル(株式会社セイシン製)、アトマイザー(株式会社セイシン製)、トルネードミル(日機装株式会社製)、ネアミル(株式会社ダルトン製)、HT形微粉砕機(株式会社ホーライ製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)、ニューコスモマイザー(株式会社奈良機械製作所製)、ギャザーミル(株式会社西村機械製作所製)、スパーパウダーミル(株式会社西村機械製作所製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング株式会社製)、Npaクラッシャー(三庄インダストリー株式会社製)、ウイレー粉砕機(株式会社三喜製作所製)、パルプ粉砕機(株式会社瑞光製)ヤコブソン微粉砕機(神鋼パンテック株式会社製)、ユニバーサルミル(株式会社徳寿工作所製)、気流式ミル:CGS型ジェットミル(三井鉱山株式会社製)、ミクロンジェット(ホソカワミクロン株式会社製)、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製)、クロスジェットミル(株式会社栗本鐵工所製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、カレントジェット(日清エンジニアリング株式会社製)、ジェットミル(三庄インダストリー株式会社製)、エバラジェットマイクロナイザ(株式会社荏原製作所製)、エバラトリアードジェット(株式会社荏原製作所製)、セレンミラー(増幸産業株式会社製)ニューミクロシクトマット(株式会社増野製作所製)、クリプトロン(川崎重工業株式会社製)、竪型ローラーミル:竪型ローラーミル(シニオン株式会社製)、縦型ローラーミル(シェフラージャパン株式会社製)、ローラーミル(コトブキ技研工業株式会社製)、VXミル(株式会社栗本鐵工所)、KVM型竪形ミル(株式会社アーステクニカ)、ISミル(株式会社IHIプラントエンジニアリング)等が例示される。
【0048】
本発明における粉末状セルロースに、機能性付与、もしくは機能性向上を目的に、粉末状セルロースの原料とその他有機および/または無機成分を単独もしくは2種類以上任意の割合で混合し、粉砕することも可能である。また、原料に使用する天然セルロースの重合度を大幅に損なわない範囲で、化学的処理を施すことが可能である。
【0049】
一方、酸加水分解処理を施していないパルプを原料から機械粉砕のみで粉体を製造する場合、粉砕機は、微粉砕性の高い、竪型ローラーミルを用いることが好ましい。本発明において、竪型ローラーミルとは、ローラーミルに属する遠心式の竪型粉砕機のことであり、円盤状のターンテーブルと、竪型ローラーで磨り潰すようにして粉砕する。竪型ローラーミルの最大の特徴は、微粉砕性に優れることであり、その理由として、ローラーとテーブル間で原料を圧縮する力と、ローラーとテーブル間で発生する剪断力とで、原料を粉砕することが挙げられる。従来から使用されている粉砕機としては、竪型ローラーミル(シニオン株式会社製)、縦型ローラーミル(シェフラージャパン株式会社製)、ローラーミル(コトブキ技研工業株式会社製)、VXミル(株式会社栗本鐵工所)、KVM型竪形ミル(株式会社アーステクニカ)、ISミル(株式会社IHIプラントエンジニアリング)等が例示される。
【0050】
なお、本発明において用いられる微小球形粒を作成するために用いうる粉末状セルロースは、市販入手も可能である。
【0051】
本発明に使用する粉末状セルロースは、前記粉末状セルロースの、平均粒子径が5〜70μm、平均重合度が50〜2000であることが好ましい。
【0052】
上記形態(A)の微小球形粒に使用する粉末状セルロースの平均粒子径は、30μm以下が好ましく、より好ましくは、5〜25μmである。粉末状セルロースの平均粒子径が5μm未満であると、粒子が細かい為微小球形粒の造粒がうまくいかず、また粉末状セルロースの平均粒子径が30μmを超えると、粒子が大きい為、造粒がうまくいかない。
【0053】
上記形態(B)の微小球形粒に使用する粉末状セルロースの平均粒子径は、5〜70μmが好ましく、より好ましくは、5〜40μmである。粉末状セルロースの平均粒子径が5μm未満であると、粒子が細かい為微小球形粒の造粒がうまくいかず、また粉末状セルロースの平均粒子径が70μmを超えると、粒子が大きい為造粒がうまくいかない。
【0054】
本発明の粉末状セルロースの平均重合度は、50〜2000が好ましく、より好ましくは50〜500、更に好ましくは50〜200の範囲である。平均重合度が上記範囲より高いと、粉末状セルロース自体の強度が高くなるため、造粒時に圧縮され難く、嵩高い微小球形粒となり、乾式硬度が不十分となる。一方で、平均重合度を上記範囲より小さいと、造粒時のセルロース繊維の絡まりが少なくなるために、微小球形粒の乾式硬度に劣る。
【0055】
本発明の微小球形粒が、マッサージ効果、洗浄効果、且つ分散性に優れるのは、以下のことが考えられる。すなわち平均粒子径が大きいものほど、皮膚に接触するときの接触面積が大きくなるためマッサージ感を増すことができるが、従来セルロースを用いた微小球形粒は、平均粒子径を大きくすると造粒化の為、結着剤をより多く配合する必要があり、そのため造粒時の変形等が起こり易く、マッサージ感が損なわれ、さらに崩壊性が低下し洗浄効果に劣り、また結着剤の影響で分散性に劣ると考えられる。本発明の微小球形粒は、一定範囲の真球度、乾式硬度を保たせることで、平均粒子径に関わらず結着剤を必要とせずに、マッサージ効果と、洗浄効果、且つ分散性を両立することができると推測される。
【0056】
<洗浄用組成物>
本発明の微小球形粒は、ボディソープやハンドソープ、シャンプーなどの起泡性を有する洗浄性成分とともに洗浄用組成物に配合して用いることができる。洗浄性成分の主剤としては、例えば、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エステルナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等の界面活性物質を含むものが挙げられる。また助剤としては、例えば、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、ゼオライト、クエン酸及びその塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)やその塩、ヒドロキシエタンホスホン酸、L−アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸二酢酸(GLDA)、硫酸ナトリウム等を挙げられる。また、洗浄用組成物には、必要に応じて、例えば、グリセリンやポリエチレングリコール、増粘剤、香料、水やエタノール等を配合することができる。
【0057】
本発明の微小球形粒は、化学的に安定な粉末状セルロースを主たる成分として含むため、上述される洗浄性成分の作用を阻害することなく洗浄用組成物を成すことができ、洗浄性成分及び微小球形粒により高い洗浄効果を得ることができる。
【0058】
洗浄用組成物中に配合される微小球形粒の種類や配合量は、洗浄用組成物の種類、剤型、具体的な用途などの諸条件によって適宜調整して設定しうる。剤型等にもよるが、洗浄用組成物中の微小球形粒の配合量は、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは1〜30重量%である。
【0059】
<化粧用組成物>
本発明の微小球形粒は、化粧用組成物中に配合することもできる。化粧用組成物としては、例えば、スキンケア、ボディケア、フェイスケア、ヘアケアなどが挙げられる。すなわち、本発明の化粧用組成物の適用部位として好ましくは、顔、唇、ボディ、および頭皮などが挙げられる。
【0060】
化粧用組成物は、化粧用の範疇において、特に制限はなく、様々な化粧用製品の形態を採用しうる。皮膚に投与する形態の化粧料には様々な形態があり、例えば、オイル、バーム、乳液、ジェル、クリーム、固形状スティックなどが挙げられる。さらに、オイル、バーム、乳液、ジェルなどを浸した、または表面に付着させたシートの形態としてもよい。このようなシートは、製品としてはメイク落とし用シート等としうる。シート基材は、化粧料や衛生用品等の分野において一般的に用いられるコットン、不織布、ペーパーなどの素材を用いうる。
【0061】
化粧用組成物には、上記の微小球形粒の他に、化粧用に用いられる各種成分を配合しうる。化粧用組成物に用いられる成分としては、例えば、水、アルコール、油性原料、界面活性剤、保湿剤、美白剤、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、色材、香料、賦形剤、血行促進剤、皮膚用薬剤、頭皮用薬剤、その他薬効剤、ビタミン類、ホルモン類、アミノ酸類、抗ヒスタミン剤などが挙げられる。
【0062】
化粧用組成物中に配合される微小球形粒の種類や配合量は、化粧用組成物の種類、剤型、具体的な用途などの諸条件によって適宜調整して設定しうる。剤型等にもよるが、化粧用組成物中の微小球形粒の配合量は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは1〜40重量%である。
【実施例】
【0063】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本願はかかる実施例に限定されるものではない。
【0064】
<実施例1−1(微小球形粒1)>
粉末状セルロースW−06MG(日本製紙(株)製、平均粒径6μm、平均重合度150、見掛け比重0.34g/ml)500gを混合機に入れ、水を適量加えて攪拌混合した。この湿潤粉末を遠心転動造粒装置CF−360N(フロイント産業社製)に仕込み、回転円板を回転しながら、100分間中に水を適宜噴霧し造粒を行った。生成粒子を流動乾燥して平均粒子径50μm、真球度0.68、乾式硬度20g/mm
2未満、見掛け比重0.38g/mlの微小球形粒を得た。
【0065】
<実施例1−2(微小球形粒2)>
造粒時間の増加以外は、実施例1−1と同様にして、平均粒子径24μm、真球度0.65、乾式硬度20g/mm
2未満、見掛け比重0.80g/mlの微小球形粒を得た。
【0066】
<実施例1−3(微小球形粒3)>
噴霧水量の増加以外は、実施例1−1と同様にして、平均粒子径32μm、真球度0.60、乾式硬度20g/mm
2未満、見掛け比重0.63g/mlの微小球形粒を得た。
【0067】
<比較例1>
粉末状セルロースを含有してなる微小球形粒の代わりに、平均粒子径350μm、真球度0.38のポリエチレンビーズ(製品名:Microscrub 35PC、Prospector社製)を用いた。
【0068】
<実施例2−1(微小球形粒4)>
粉末状セルロースW−06MG(日本製紙(株)製、平均粒径6μm、平均重合度150、見掛け比重0.34g/ml)500gを混合機に入れ、水を適量加えて攪拌混合した。この湿潤粉末を遠心転動造粒装置CF−360N(フロイント産業社製)に仕込み、回転円板を回転しながら、100分間中に水を適宜噴霧し造粒を行った。生成粒子を流動乾燥して平均粒子径62μm、真球度0.69、乾式硬度20g/mm
2未満、見掛け比重0.51g/mlの微小球形粒を得た。
【0069】
<実施例2−2(微小球形粒5)>
粉末状セルロースW−400M(日本製紙(株)製、平均粒径24μm、平均重合度140、見掛け比重0.48g/ml)500gを混合機に入れ、水を適量加えて攪拌混合した。この湿潤粉末を遠心転動造粒装置CF−360N(フロイント産業社製)に仕込み、回転円板を回転しながら、100分間中に水を適宜噴霧し造粒を行った。生成粒子を流動乾燥して平均粒子径88μm、真球度0.69、乾式硬度20g/mm
2未満、見掛け比重0.74g/mlの微小球形粒を得た。
【0070】
<実施例2−3(微小球形粒6)>
噴霧水量の減少以外は、実施例2−1と同様にして、平均粒子径58μm、真球度0.70、乾式硬度20g/mm
2未満、見掛け比重0.66g/mlの微小球形粒を得た。
【0071】
<比較例2>
他のセルロース系の微小球形粒として、平均粒径170μm、乾式硬度84g/mm
2のセルローズビーズ(VIVAPUR CS100S、レッテンマイヤー(J.Rettenmaier&Sohne)社製)を用いた。
【0072】
<微小球形粒の評価>
<平均粒子径>
レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(マイクロトラックMT3300EX、マイクロトラックベル株式会社)を使用した。測定に用いる分散媒はエタノールとし、試料0.2gを加え、測定を実施し、堆積累計50%粒子径(平均粒子径)を得た。
【0073】
<真球度測定>
光学顕微鏡(製品名:デジタルマイクロスコープVHX−600、キーエンス社製)を用い、観察対象の微小球形粒の画像データを取得し、Image HyperII(デジモ社製)を用いて画像解析した。画像解析により求められる微小球形粒の面積Aと、計算で求められる微小球形粒の最大長径を直径とする真球形状とみなした際の面積Bとから、真球度=A/Bを得た。
【0074】
<乾式硬度測定>
粒子顆粒硬度計(製品名:グラノ、岡田精工株式会社製)を用い、1個の微小球形粒の圧潰強度のピーク値を測定し、粒子20個の平均値を乾式硬度(g/mm
2)として得た。
【0075】
<洗浄用組成物>
<洗浄用組成物、マッサージ(ボディ)評価>
市販の身体洗浄料(製品名:ダブ・ボディウォッシュG、ユニリーバ・ジャパン社製)95gに対し、実施例1−1〜1−3および2−1〜2−3で得た微小粒径粒、比較例1のポリエチレンビーズ、または比較例2のセルロース系微小球形粒(製品名:VIVAPUR CS100S、レッテンマイヤー社製)をそれぞれ5g添加し、良く撹拌し、各混合液を作製した。得られた混合液を5時間静置し、5名からなる被験者の頬に、それぞれ5g塗り、掌で塗布部分を20回擦り、擦り時の触感について下記の評価指標に従って評価した。評価は、被験者5名の平均値にて示した。
A:触感があり、マッサージ触感を感じる。
B:触感があるが、マッサージ触感が弱い。
C:触感がなく、マッサージ触感も感じない。
【0076】
実施例1−1〜1−3の微小球形粒、または比較例1のポリエチレンビーズを配合した各身体洗浄料の評価結果を表1に示す。また、実施例2−1〜2−3の微小球形粒、比較例1のポリエチレンビーズ、または比較例2のセルロース系微小球形粒を配合した各身体洗浄料の評価結果を表2に示す。
なお、下記に示す表1〜3において、「−」は未測定または測定不能を示す。
【0077】
<洗浄用組成物、マッサージ(頭皮)評価>
市販のシャンプー(製品名:メリット、花王社製)95gに対し、実施例1−1〜1−3および2−1〜2−3で得た微小粒径粒、比較例1のポリエチレンビーズ、または比較例2のセルロース系微小球形粒(製品名:VIVAPUR CS100S、レッテンマイヤー社製)をそれぞれ5g添加し、良く撹拌して、各混合液を作製した。得られた混合液を5時間静置し、5名からなる被験者の頭皮にそれぞれ0.5g塗り、手指で塗布部分を10回擦り、擦り時の触感について、下記の評価指標に従って評価した。評価は、被験者5名の平均値にて示した。
A:触感があり、マッサージ触感を感じる。
B:触感があるが、マッサージ触感が弱い。
C:触感がなく、マッサージ触感も感じない。
【0078】
実施例1−1〜1−3の微小球形粒、または比較例1のポリエチレンビーズを配合した各身体洗浄料の評価結果を表1に示す。また、実施例2−1〜2−3の微小球形粒、比較例1のポリエチレンビーズ、または比較例2のセルロース系微小球形粒を配合した各身体洗浄料の評価結果を表2に示す。
【0079】
<洗浄用組成物、マッサージ(口内)評価>
市販の歯磨き粉(製品名:カードハロー・スタンディングチューブ、花王社製)95gに対し、実施例1−1〜1−3および2−1〜2−3で得た微小粒径粒、比較例1のポリエチレンビーズ、または比較例2のセルロース系微小球形粒(製品名:VIVAPUR CS100S、レッテンマイヤー社製)をそれぞれ5g添加し、良く撹拌して、各混合液を作製した。得られた混合液を5時間静置し、5名からなる被験者の手指に1g取り、口内や歯茎に10回擦り、擦り時の触感について、下記の評価指標に従って評価した。評価は、被験者5名の平均値にて示した。
A:触感があり、マッサージ触感を感じる。
B:触感があるが、マッサージ触感が弱い。
C:触感がなく、マッサージ触感も感じない。
【0080】
実施例1−1〜1−3の微小球形粒、または比較例1のポリエチレンビーズを配合した各身体洗浄料の評価結果を表1に示す。また、実施例2−1〜2−3の微小球形粒、比較例1のポリエチレンビーズ、または比較例2のセルロース系微小球形粒を配合した各身体洗浄料の評価結果を表2に示す。
【0081】
<洗浄用組成物、洗浄性(ボディ)評価>
市販ボディソープ(製品名:ビオレuRf、花王株式会社製)95gに対し、実施例1−1〜1−3および2−1〜2−3の各微小球形粒を5g添加し、各試験洗浄液を作製した。パネラーの左掌部分に、油性青マジック(ハイマッキーケア、ゼブラ株式会社製)で2×2cm範囲をまんべんなく塗った。その後、上記各洗浄液を5g塗工部に塗り、両掌で100回擦って洗浄し、水洗後の乾燥した掌をマイクロスコープ(VH−7000、キーエンス株式会社製)を用いて20倍での観察を行い、青マジックの落ち具合(洗浄性)を評価した。結果を表1に示す。
A+:洗浄性が非常に良く、大部分の青色が落ちる。
A:洗浄性があり、青色が落ちる。
B:洗浄性はみられるが、青色が薄く残る。
C:洗浄性がみられず、青色が残る。
【0082】
<洗浄用組成物、分散性評価>
ねじ口ガラス瓶(250ml)に上記のようにして用意した各試験用の洗浄液100gを入れ、蓋を閉めた後10回上下に振り混ぜた。その後1時間静置した後、蓋をあけガラス撹拌棒で再撹拌した際の分散性について次の通り評価を行った。
A:ねじ口ガラス瓶下部に撹拌時の抵抗がなく、微小球形粒の分散性は良好であった。
B:ねじ口ガラス瓶下部に若干撹拌時の抵抗を感じ、微小球形粒の堆積物が感じられたが再撹拌によって、解消された。
C:ねじ口ガラス瓶下部に抵抗を感じ、再撹拌によっても解消されなかった。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
<化粧用組成物>
<クリーム>
市販の保湿化粧料(製品名:ニベアクリームc、ニベア花王社製)10gに対し、上記実施例2−2(微小球形粒5)、実施例2−6(微小球形粒6)、実施例1−3(微小球形粒3)、または実施例1−2(微小球形粒2)の微小球形粒を、それぞれ2g添加し、よく攪拌して、混合液を作製し、各クリーム剤を得た。
【0086】
<固形状スティック>
市販の固形状スティックの保湿化粧料(製品名:メンターム薬用スティック、近江兄弟社製)の使用面に対し、上記実施例2−2(微小球形粒5)、実施例2−6(微小球形粒6)、実施例1−3(微小球形粒3)、または実施例1−2(微小球形粒2)の微小球形粒を、それぞれ2g均一に付着させて、各固形状スティック剤を得た。
【0087】
<乳液>
市販の保湿化粧料(製品名:グランデーヌルクサージュリフトモイスチュアエマルジョン、コーセー社製)10gに対し、上記実施例2−2(微小球形粒5)、実施例2−6(微小球形粒6)、実施例1−3(微小球形粒3)、または実施例1−2(微小球形粒2)の微小球形粒を、それぞれ2g添加し、よく攪拌して、混合液を作製し、各乳液剤を得た。
【0088】
<オイル>
市販の保湿化粧料(製品名:ジョンソンベビーオイル、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製)10gに対し、上記実施例2−2(微小球形粒5)、実施例2−6(微小球形粒6)、実施例1−3(微小球形粒3)、または実施例1−2(微小球形粒2)の微小球形粒を、それぞれ3g添加し、よく攪拌して、混合液を作製し、各オイル剤を得た。
【0089】
<ジェル>
市販の保湿化粧料(製品名:ちふれうるおいジェル、ちふれ社製)10gに対し、上記実施例2−2(微小球形粒5)、実施例2−6(微小球形粒6)、実施例1−3(微小球形粒3)、または実施例1−2(微小球形粒2)の微小球形粒を、それぞれ2gを添加し、よく攪拌して、混合液を作製し、各ジェル剤を得た。
【0090】
<化粧用組成物、マッサージ(ボディ)評価>
上記のようにして得られたクリーム、固形状スティック、乳液、オイル、およびジェルの各化粧用組成物を用い、5名からなる被験者の上腕及び肘に、それぞれ適量を軽くなでるように塗り、塗布時の触感について、下記の評価指標に従って評価した。評価は、被験者5名の平均値にて示した。評価結果を表3に示す。
A:触感があり、マッサージ触感を感じる。
B:触感があるが、マッサージ触感が弱い。
C:触感がなく、マッサージ触感も感じない。
【0091】
なお、2つの評価指標の中間の場合、2つの評価記号を「−」をつないで示す。例えば、AとBの間の場合、「A−B」と表記する。
【0092】
<化粧用組成物、ふき取り感評価>
さらに塗布面について、ティッシュ(製品名:スコッティ、日本製紙クレシア社製)で1回なでるようにふき取り、ふき取り時の触感について、下記の評価指標に従って評価した。評価は、被験者5名の平均値にて示した。評価結果を表3に示す。
A:ふき取り時に摩擦を感じない、またはほとんど感じない。
B:ふき取り時の摩擦を若干感じる。
C:ふき取り時の摩擦が強く、痛みを感じる。
【0093】
<化粧用組成物、マッサージ(フェイス)およびふき取り感の評価>
上記のようにして得られたクリーム、固形状スティック、乳液、オイル、およびジェルの各化粧用組成物を用い、5名からなる被験者の頬及び、おでこから鼻にかけてのTゾーンで、評価を行った以外は、上記同様にマッサージ感、ふき取り感を評価した。表3に、上記同様に、被験者5名の平均値にて示した。評価結果を表3に示す。
【0094】
【表3】