(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
液体を収容可能な収容空間と、前記収容空間に連通し且つ第1方向に開口した第1開口部と、前記収容空間に連通し且つ前記第1方向と略直交する第2方向に開口した第2開口部とを有するハウジング本体と、前記ハウジング本体とは別体に形成され、前記第1開口部を閉止するように構成されたキャップとを有する吸引器用カートリッジに液体を供給する方法であって、
前記第1開口部を前記キャップで閉止する工程と、
前記第1開口部を閉止した後、前記第2開口部を通じて前記収容空間に前記液体を供給する工程と、
前記収容空間に前記液体を供給した後、前記液体に多孔質部材を接触させて、前記液体を前記多孔質部材に保持させる工程と、を有し、
前記多孔質部材は、液保持部材を含み、
前記液体を前記多孔質部材に保持させる工程は、前記第2開口部を前記多孔質部材で覆う工程を有し、
前記方法は、さらに、加熱要素とバッテリ部との間の電路の一部を構成する導電体を前記キャップに係合させて、前記液保持部材の面に前記加熱要素を当接させる工程を有する、方法。
液体を収容可能な収容空間と、前記収容空間に連通し且つ第1方向に開口した第1開口部と、前記収容空間に連通し且つ前記第1方向と略直交する第2方向に開口した第2開口部とを有するハウジング本体と、前記ハウジング本体とは別体に形成され、前記第1開口部を閉止するように構成されたキャップとを有する吸引器用カートリッジに液体を供給する方法であって、
前記第1開口部を前記キャップで閉止する工程と、
前記第1開口部を閉止した後、前記第2開口部を通じて前記収容空間に前記液体を供給する工程と、
前記収容空間に前記液体を供給した後、前記液体に多孔質部材を接触させて、前記液体を前記多孔質部材に保持させる工程と、を有し、
前記第2開口部は、複数の開口を有し、
前記ハウジング本体は、前記複数の開口を区画する区画部材を有し、
前記第2開口部を前記多孔質部材で覆う工程は、前記多孔質部材を前記区画部材で支持する工程を含む、方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一の又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0017】
図1は、第1実施形態に係る吸引器の全体斜視図である。
図1に示すように、吸引器10は、マウスピース11と、カートリッジ20と、バッテリ部12と、を有する。カートリッジ20は、例えばニコチン等の成分を含有する香味を含む液体を霧化してマウスピース11に向けてエアロゾルを供給する。バッテリ部12は、カートリッジ20に電力を供給する。マウスピース11は、カートリッジ20で生成されたエアロゾルを使用者の口へ導く。吸引器10が所定期間使用された後、マウスピース11とカートリッジ20は、交換することができる。なお、マウスピース11は交換せず、カートリッジ20のみを交換するようにすることもできる。第1実施形態では、吸引器10はマウスピース11を備えるものとして説明するが、これに限らず、吸引器10はマウスピース11を備えなくてもよい。また、第1実施形態では、カートリッジ20とマウスピース11とが別々の部材として構成されているが、カートリッジ20とマウスピース11とを一体に形成してもよい。
【0018】
図2は、
図1に示したカートリッジ20の分解斜視図である。
図2に示すように、カートリッジ20は、ハウジング30と、液保持部材40と、ヒータ50と、キャップ70とを有する。カートリッジ20は、これらに加えて、これらを内部に収容する図示しない外側ハウジングを備えていてもよい。その場合、
図2に示す部品は、カートリッジ20の一部を構成する。
【0019】
図3は、キャップ70をハウジング30に組み立てた状態のカートリッジ20の斜視図である。
図4は、キャップ70、液保持部材40(多孔質部材の一例に相当する)、及びヒータ50(多孔質部材又は多孔質の加熱要素の一例に相当する)をハウジング30に組み立てた状態のカートリッジ20の斜視図である。
図5は、全部品を組み立てた状態のカートリッジ20の斜視図である。
図6は、全部品を組み立てた状態のカートリッジ20の側断面図である。
図7は、
図6に示す矢視7−7におけるカートリッジ20の断面図である。以下、
図2から
図7を参照しながらカートリッジ20の詳細について説明する。なお、本明細書においては、長手方向とは
図1に示した吸引器10のカートリッジ20及びバッテリ部12の並ぶ方向をいい、短手方向とは長手方向と略直交する方向をいう。また、本明細書においては、上流側とはヒータ50の位置を基準として空気流出口34とは逆側、又はエアロゾルの流れ方向の上流側をいい、下流側とはヒータ50の位置を基準として空気流出口34に近い側、又はエアロゾルの流れ方向の下流側をいう。
【0020】
ハウジング30は、カートリッジ20の長手方向(第1方向の一例に相当する)に伸びる略筒状の部材であり、液体を収容可能なタンク31を備える。本明細書では、タンク31の内部空間を、収容空間31a(
図6参照)という。第1実施形態では、ハウジング30とタンク31は一体に形成されているが、これに限らず、ハウジング30とタンク31が別の部品として構成されていてもよい。ハウジング30は、ハウジング本体30aと、このハウジング本体30aに取り付けられるカバー部材60とを有する。ハウジング本体30aは、タンク31の一部を構成する区画部材36を有する。区画部材36は、カバー部材60をハウジング本体30aに取り付けることにより画定される空気流路62(
図6参照)と、タンク31内部の収容空間31aとを長手方向に区画する。区画部材36は、液体をタンク31内部の収容空間31aに供給するための液供給口32(第2開口部の一例に相当する)を有する。液供給口32は、収容空間31aと空気流路62とを連通させるようにカートリッジ20の短手方向(第2方向の一例に相当する)に開口する。なお、ここでの連通とは、液体の連通及び気体の連通を含む。
【0021】
図2等に示すように、区画部材36は液保持部材40が嵌めこまれる凹部を有し、この凹部に液供給口32が形成される。即ち、区画部材36は、区画部材36のカバー部材60に最も近い第1面36aと、第1面36aよりも収容空間31aに近い第2面36bとを有し、この第2面36bに液供給口32が形成されている。なお、第1面36aと第2面36bとが同じ高さであってもよく、その場合は、液保持部材40は液供給口32を覆うように区画部材36上に配置される。区画部材36は、区画部材36の凹部に嵌めこまれた液保持部材40を支持するように構成される。第1実施形態では、液供給口32が2つ設けられているが、これに限らず、液供給口32は1つ以上の任意の数設けることができる。第1実施形態のように液供給口32が複数設けられている場合は、区画部材36が複数の液供給口32を区画している。
【0022】
タンク31は、カートリッジ20の長手方向に開口する開口部33(第1開口部の一例に相当する)(
図7参照)を有する。開口部33は、バッテリ部12と接続される側のタンク31の端面に形成される。第1実施形態では、液供給口32の開口面積は、開口部33の開口面積よりも大きくなるように構成される。言い換えれば、液供給口32が短手方向に開口するので、長手方向に開口する開口部33よりも大きな開口面積を確保することができ、タンク31内への液体の供給を容易に行うことができる。なお、液供給口32が複数の場合の液供給口32の開口面積は、それぞれの液供給口32の開口面積の合計をいう。
【0023】
また、ハウジング30は、エアロゾルが通過する空気流出口34を有する。具体的には、第1実施形態では、ハウジング本体30aが、マウスピース11と接続される側の端面に空気流出口34を有する。空気流出口34は、マウスピース11と連通する。吸引器10にマウスピース11が設けられない場合は、使用者は、空気流出口34から直接エアロゾルを吸引することができる。なお、第1実施形態では空気流出口34がハウジング本体30aに形成されているが、これに限らず、空気流出口34がハウジング本体30aとカバー部材60により画定され、ハウジング本体30aにカバー部材60を取り付けることで空気流出口34が形成されるようにしてもよい。カバー部材60に空気流出口34が形成されていてもよい。また、空気流出口34は、例えばハウジング30の側面に形成されていてもよい。さらに、ハウジング本体30aは、カートリッジ20の長手方向に沿って形成された切欠部35を有する。切欠部35は、カバー部材60によって覆われる。切欠部35は、カバー部材60に覆われていないとき、液保持部材40及びヒータ50を露出させるように構成される。
【0024】
カバー部材60は、カートリッジ20の長手方向に伸びる略板状の部材である。カバー部材60は、その厚さ方向に貫通する空気流入口61を有する。空気流入口61は、ハウジング本体30aの区画部材36及びヒータ50と対向する位置に設けられる。第1実施形態では、空気流入口61は、カバー部材60の長手方向に沿って略等間隔に複数設けられる。なお、空気流入口61は単数であってもよい。カバー部材60は、ハウジング本体30aと共に、ヒータ50及び液保持部材40が収納される空気流路62(
図6及び
図7参照;空間の一例に相当する)を形成する。空気流入口61と空気流出口34は、この空気流路62を介して互いに連通する。なお、本実施形態では、空気流入口61は、直接外気に開口して、外気を取り込むように構成されている。しかしながら、これに限らず、ハウジング30を取り囲むような外側ハウジングを設けて、外側ハウジング内の空気を取り込むように構成されていてもよい。この場合、ハウジング30と外側ハウジングのそれぞれが、バッテリ部12との係合手段を有していてもよい。若しくは、ハウジング30がバッテリ部12との係合手段を有し、外側ハウジングがハウジング30をバッテリ部12に押し付けることで、ハウジング30をバッテリ部12に係合させるようにしてもよい。
【0025】
液保持部材40は、例えばコットン、ガラス繊維、又は多孔質セラミック等から形成される多孔質部材である。本明細書において「液保持部材」とは、それ自体が発熱する機能を有さない多孔質部材をいう。
図4に示すように、液保持部材40は、区画部材36の液供給口32を覆うようにカートリッジ20に設けられる。言い換えれば、液保持部材40は、区画部材36上に積層され、区画部材36によって支持される。タンク31に収容された液体は、液保持部材40と接触し、液保持部材40により吸収されて保持される。言い換えれば、液保持部材40は、タンク31内に収容された液体をヒータ50に向かって吸い上げる。液保持部材40の液供給口32と対向する面の面積は、液供給口32の開口面積よりも大きいことが好ましい。これにより、液供給口32の開口面積全体を確実に液保持部材40で覆うことができるとともに、区画部材36によって液保持部材40を支持しやすくなる。
【0026】
ヒータ50は、全体として略U形であり、液保持部材40を挟んで液供給口32と逆側に配置される。言い換えれば、ヒータ50は、
図6及び
図7に示すように、液保持部材40とカバー部材60との間に配置される。ヒータ50は、U形状に限らず、例えば、線状又は面状であってもよい。具体的には、ヒータ50は、I字形状、又はI字形状の複数のヒータを互いにリード線で接続した形態であり得る。ヒータ50が面状である場合は、その端面(平面部分)が液保持部材40と接触するように配置されることが好ましい。
【0027】
ヒータ50は、限定されないが、液体を保持可能な例えば多孔質金属から構成されることが好ましい。ヒータ50に用いる多孔質金属の材質は、保持した液体を使用者が喫煙する際に電気加熱によって霧化するウィック兼用ヒータとして用いることができるものであれば特に限定されない。ヒータ50は、例えばニッケル、ニクロム、ステンレス(SUS)等を含む多孔質金属体であり得る。また、電力を印加した際に発熱可能な導電性材料であれば、シリコンカーバイド(SiC)等のセラミックを用いてもよい。第1実施形態におけるヒータ50は、3次元網目構造を有している。3次元網目構造は、空隙を含むものであり、少なくとも一部の空隙同士が連通した構造、即ち、オープンセル構造を有する。このような第1実施形態のヒータ50は、毛細管現象によって液を吸い上げる機能を有している。このようなオープンセル構造を有する多孔質金属体として、住友電工社製のセルメット(登録商標)を一例として挙げることができる。セルメットは、ニッケル(Ni)を含む多孔質金属体又はニッケル及びクロム(Cr)の合金を含む多孔質金属体である。また、ヒータ50としては、例えばニッケル、ニクロム、ステンレス(SUS)等を含む複数の線材を、液保持部材40上に網目状または互いに平行に配置して形成してもよい。
【0028】
ヒータ50の少なくとも一部は、液保持部材40と接触又は近接して配置され、液保持部材40に保持された液体を加熱してエアロゾルを生成する。ヒータ50が多孔質金属から構成される場合は、ヒータ50が液保持部材40と接触することにより、ヒータ50は液保持部材40から液体を吸収して保持し、保持した液体を加熱して効率よくエアロゾルを生成することができる。また、ヒータ50が多孔質金属から構成される場合は、カートリッジ20に液保持部材40を設けなくてもよい。この場合は、ヒータ50は、加熱要素としての機能に加えて、液体を保持する機能を有するので、液保持部材40に代えて、面状の多孔質金属から成るヒータ50が液供給口32を覆うように、ヒータ50を区画部材36の凹部に配置する。また、液保持部材40が多孔質セラミック等の多孔質かつ剛体である場合は、例えばプリント又は蒸着等の手段で白金やパラジウム等のヒータを液保持部材40に所定のパターンで設けてもよい。
【0029】
ヒータ50は、バッテリ部12と接続するための一対のリード線51(導電体の一例に相当する)を有する。リード線51は、キャップ70の後述する一対の受容部76に受け入れられる。ヒータ50は、リード線51から分岐して設けられる係止部52を有する。係止部52は、リード線51が受容部76に受け入れられたときにキャップ70の後述する第2面72に係止することで、ヒータ50が長手方向でマウスピース11(空気流出口34側)に向かって移動することを抑制する。また、係止部52をキャップ70の後述する第1面71に係止するように構成してもよい。この場合は、ヒータ50が長手方向でバッテリ部12側に向かって移動することを抑制することができる。係止部52は、後述する
図22及び
図23に示すように、リード線51の端部を折り曲げることで形成することもできる。
【0030】
次に、キャップ70について詳細に説明する。
図2に示すように、キャップ70は、カートリッジ20に対して着脱可能に構成される。即ち、キャップ70は、カートリッジ20を構成する各部品とは別の部品として構成される。これにより、キャップ70とカートリッジ20のハウジング30に、それぞれ異なる部材を使用することができる。例えば、キャップ70を可撓性部材で形成することで、キャップ70をカートリッジ20に着脱しやすくし、ハウジング30を非可撓性部材(剛性の高い部材)で形成することで、ハウジング30の強度を高めることができる。一実施形態では、キャップ70は、例えばハウジング30又はタンク31と一体に構成されていてもよい。また、キャップ70は、例えばプラスチック等の絶縁性を有する材料、又はシリコン等の絶縁性及び可撓性を有する材料で構成されることが好ましい。
図2から
図7に示すように、キャップ70は、カートリッジ20の長手方向において、タンク31と
図1に示したバッテリ部12との間に配置されるように構成される。また、言い換えれば、キャップ70は、ヒータ50とバッテリ部12とを接続する導電体の電路の途中に設けられる。キャップ70は、タンク31内の空間の少なくとも一部をシールするように構成される。具体的には、キャップ70は、カートリッジ20に取り付けられたとき、タンク31の開口部33をシールするように構成される。
【0031】
図2に示すように、キャップ70は、第1面71と、第1面71と逆側の第2面72と、キャップ側面73と、を有する。キャップ側面73は、第1面71の外周縁と第2面72の外周縁とを接続する面である。第1実施形態のキャップ70は、全体として略板状をなしているが、形状はこれに限られない。
【0032】
図8は、キャップ70の第1面71側の正面図である。
図8に示すように、キャップ70は、第1面71に、タンク31内の空間の少なくとも一部をシールするシール領域74を有する。シール領域74は、タンク31の開口部33を形成する縁と接触する部分及び開口部33を閉止する部分からなる。また、キャップ70は、第1面71のシール領域74に、
図8に示す正面視で略D形の突部75を有する。突部75は、キャップ70をカートリッジ20に取り付けたときにタンク31の開口部33に嵌合して、キャップ70のシール性を向上させる。即ち、
図7に示すように、第1実施形態においては、開口部33の形状は、突部75の形状に対応するD形の開口を有する。
【0033】
図2から
図8に示すように、キャップ70は、ヒータ50の一対のリード線51を受ける一対の受容部76を有する。第1実施形態では、受容部76は一対のリード線51を受けているが、これに限らず、受容部76は、ヒータ50とバッテリ部12との間の電路の一部を構成する任意の導電体を受けることができる。本明細書において導電体とは、例えばヒータ50の一部、ヒータ50に接続されたリード線51、バッテリ部12に接続された図示しないリード線、ヒータ50のリード線51とバッテリ部12のリード線とを接続する導線(コネクタ)、ヒータ50の端子、バッテリ部12の端子、及びこれらの組み合わせ等、ヒータとバッテリ部とを電気的に接続するための任意の導電体を含む。
図8に示すように、受容部76は、シール領域74の外側に設けられる。言い換えれば、受容部76は、キャップ70の表面上のシール領域74内に位置しないように設けられる。これにより、受容部76によって受けられる任意の導電体(例えばリード線51)は、タンク31の開口部33をシールするシール領域74に影響を与えることがない。言い換えれば、シール領域74を導電体が通過することがないので、導電体が通過するための穴等をシール領域74内に設ける必要が無く、タンク31からの液体の漏れをより確実に防止することができる。
【0034】
受容部76は、キャップ側面73の少なくとも一部に設けられる。第1実施形態では、受容部76は、キャップ側面73に形成され、且つ第1面71から第2面72に向かって貫通する凹部の形態を有する。より具体的には、
図8に示すように、この凹部の形態の受容部76は、キャップ側面73の外周面73aよりもキャップ70の中心側に入り込むように設けられる。言い換えれば、受容部76は、キャップ70を
図8の正面図で見たときの略中心方向に凹むように設けられる。受容部76が一対のリード線51を受けることにより、キャップ側面73の少なくとも一部が、ヒータ50とバッテリ部12とを接続する一対の導電体の各々と接触するように構成される。言い換えれば、キャップ70は、ヒータ50とバッテリ部12とを接続する導電体が通過するような孔を有していないので、一対の導電体のどちらも、キャップ70の外周面側を通過することになる。
【0035】
第1実施形態のキャップ70は、シール領域74と受容部76との間に以下のような位置関係を有する。即ち、
図6から
図8に示すように、キャップ70の第1面71においてシール領域74とそれ以外の領域とを、カートリッジ20の長手方向と平行な仮想的な一つの平面P1で区画したときに、平面P1よりもシール領域74側にタンク31が位置し、平面P1よりもシール領域74とは逆側に受容部76及びヒータ50が位置する。即ち、第1実施形態のキャップ70では、シール領域74と受容部76とが一つの平面P1によって明確に分けられる位置関係を有するので、受容部76がシール領域74に影響を与えることがなく、受容部76に起因するタンク31からの液体の漏れをより確実に防止することができる。
【0036】
次に、カートリッジ20の組立順序について説明する。まず、
図3に示すように、タンク31の開口部33をキャップ70で閉止する。これにより、キャップ70のシール領域74が開口部33をシールして、開口部33からの液体の漏れが防止される。続いて、液供給口32から、エアロゾル源となる液体を収容空間31a内に供給する。その後、
図4に示すように、液供給口32を覆うように液保持部材40を配置する。区画部材36は、第1面36aと第2面36bとの段差により凹部を有しているので、タンク31の液供給口32から液体が多少溢れても、この凹部内に液体が留まる。液供給口32を覆うように液保持部材40を配置することで、液保持部材40が液体を保持して、タンク31から液体が漏れ出ることを防止することができる。言い換えれば、カートリッジ20は、液保持部材40により、タンク31の容量以上の液体を保持することができる。
【0037】
一方で、仮に、液供給口32を覆うように液保持部材40を配置してから液体を開口部33を通じて収容空間31aに供給した場合、液保持部材40と液供給口32との隙間から、又は液保持部材40を通過して、液体が漏れ出る可能性がある。また、この場合は、液体を収容空間31aに供給してからキャップ70を開口部33に取り付けることになるので、キャップ70で開口部33を閉止したときに、収容空間31a内の圧力が上昇して液体が液供給口32から漏れることが促進され得る。したがって、本実施形態のように、キャップ70でタンク31の開口部33を閉止してから液体を収容空間31a内に供給することで、タンク31からの液体の漏れを防止することができる。
【0038】
なお、上述したように、ヒータ50が多孔質金属から構成される場合は、カートリッジ20に液保持部材40を設けなくてもよい。この場合は、液保持部材40に代えて、面状の多孔質金属から成るヒータ50が液供給口32を覆うように、ヒータ50を区画部材36の凹部に配置する。また、この場合は、ヒータ50がハウジング30(第1実施形態では、区画部材36)と直接接触するので、ハウジング30の当該接触箇所を耐熱素材で形成するか、耐熱素材で被覆してもよい。
【0039】
続いて、液保持部材40の上にヒータ50が配置される。このとき、ヒータ50のリード線51は、受容部76に受け入れられる。言い換えれば、ヒータ50のリード線51をキャップ70の受容部76に係合させて、液保持部材40の面にヒータ50を当接させる。受容部76は、キャップ側面73に形成された凹部の形状をしているので、リード線51をキャップ70の側面から受容部76に容易に配置することができる。
【0040】
最後に、
図5から
図7に示すようにカバー部材60をハウジング本体30aに取り付けて、切欠部35を覆う。これにより、カートリッジ20の組立が完了する。カートリッジ20の全部品が組み立てられた状態では、
図6及び
図7に示すように、カバー部材60とハウジング本体30aにより空気流路62が画定される。ヒータ50に電力が供給されると、液保持部材40に保持された液体が加熱されて、エアロゾルが生成される。また、ヒータ50がウィック兼用ヒータとして用いることができる場合は、ヒータ50に保持された液体が加熱されてエアロゾルが生成される。使用者がマウスピース11から空気を吸い込むと、カバー部材60の空気流入口61から流入した空気は、空気流路62を通過して空気流路62に存在するエアロゾルと共に空気流出口34から流出し、使用者の口内にエアロゾルが供給される。
【0041】
以上で説明したように、カートリッジ20のキャップ70は、シール領域74と、シール領域74の外側に設けられる受容部76を有する。このため、受容部76に受け入れられる導電体(例えばリード線51)を保持するための穴等をシール領域74の内部に設ける必要がない。したがって、受容部76を通じてタンク31内の液体がバッテリ部12側に漏洩することをより確実に防止することができる。
【0042】
また、本実施形態におけるカートリッジ20では、液供給口32が短手方向に開口するとともに、受容部76が、キャップ70のキャップ側面73の少なくとも一部に設けられる。このため、液保持部材40及びヒータ50をカートリッジ20に組み立てるとき、液供給口32を短手方向から液保持部材40で覆い、リード線51をキャップ70の側面から受容部76内に配置することができる。このため、長手方向に形成された貫通穴状の受容部にリード線51を通す場合に比べて、液保持部材40及びヒータ50をカートリッジ20に容易に組み立てることができる。
【0043】
また、本実施形態におけるカートリッジ20では、一対のリード線51は、互いに電気的に接続しないように離間して配置される。具体的には、本実施形態では、一対の受容部76の各々がリード線51を受ける。しかしながら、これに限らず、受容部76は一つでもよく、その場合は一対のリード線51は、互いに電気的に接触しないように一つの受容部76に受けられる。また、一対のリード線51を絶縁素材で被覆することで、互いに電気的に接触しないようにすることもできる。受容部76の形状は、導電体を受けることができる任意の形状であってもよい。
【0044】
なお、第1実施形態のキャップ70は、第1面71と、第2面72と、キャップ側面73とから成る略板状の形状を有するが、受容部76がシール領域74の外側に設けられている限り、形状はこれに限られない。例えば、キャップ70は、球状、端部が球面の円柱形状等の任意の形状であってもよい。また、第1実施形態のカートリッジ20では、キャップ70の受容部76にヒータ50のリード線51を配置するように構成されるが、これに限らず、受容部76にヒータ50及びリード線51とは別の導電体(例えば、コネクタ部材)等を配置して、この導電体とヒータ50のリード線51とを接続するようにしてもよい。即ち、この場合は、キャップ70の第1面71と第2面72との間に導電体(例えばコネクタ部材)が配置される。
【0045】
次に、
図2から
図8に示すカートリッジ20の短手方向における、収容空間31a、空気流路62、区画部材36、ヒータ50、空気流入口61、空気流出口34の位置関係について説明する。
図2から
図6に示すように、カートリッジ20は、空気流入口61(カバー部材60)、空気流路62、区画部材36、及びタンク31の収容空間31aを、この順に短手方向に沿って有する。ヒータ50は、空気流入口61と区画部材36との間であって、且つ空気流路62内に配置される。
【0046】
図9は、第1実施形態に係るカートリッジ20を空気流出口34が設けられる端面からみた図である。
図6に関連して説明したように、使用者がマウスピース11又は空気流出口34から空気を吸い込むと、カバー部材60の空気流入口61から流入した空気は、空気流路62を通過して、空気流出口34に向かって流れる。このとき、空気流入口61から流入した空気が、ヒータ50によって生成されたエアロゾルを効率よく空気流出口34に運ぶためには、空気流入口61から流入した空気がヒータ50の近傍又は内部を通過するように空気流路62を流れることが好ましい。言い換えれば、空気流入口61から流入した空気がヒータ50の近傍又は内部を通過することなく空気流出口34に向かって流れた場合、空気はヒータ50近傍に浮遊するエアロゾルを十分に取り込むことができない。そこで、第1実施形態では、
図9に示すように、短手方向における空気流出口34の位置が、短手方向におけるヒータ50の位置と、長手方向からみて部分的に重なるように設けられる。
【0047】
また、
図6に示すように、ヒータ50の少なくとも一部が、長手方向において、空気流入口61のいずれか一つと同一の位置にあるか、又は空気流入口61のいずれか一つよりも空気流出口34側に位置することが好ましい。言い換えれば、
図6に示すようにヒータ50の長手方向において空気流出口34に近い端部を第1端部50bとし、空気流出口34から遠い端部を第2端部50cとしたときに、空気流入口61の少なくとも一つは、長手方向位置に関して、ヒータ50の第1端部50bよりも上流側に設けられることが好ましい。また、空気流入口61は、長手方向位置に関して、ヒータ50の第2端部50cよりも上流側に設けられてもよい。なお、ここでの空気流出口34とは、カートリッジ20の外部に露出されている空気流出口34の開口部ではなく、空気流路62と空気流出口34との境界部、即ち空気流出口34の空気流路62への開口部をいう。
【0048】
例えば、短手方向における空気流出口34の位置が、短手方向におけるヒータ50の位置よりも空気流入口61側にある場合、空気流入口61から流入した空気は、空気流出口34までの最短通路を通過しようとし、ヒータ50に接触し難くなる。一方で、空気流出口34とヒータ50とが、
図9に示す位置関係にある場合、空気流入口61から流入した空気が空気流出口34から流出するまでの空気流路62中にヒータ50の少なくとも一部が配置されることになるので、空気流入口61からの空気がヒータ50に接触し易くなる。
【0049】
空気流出口34とヒータ50の短手方向における位置関係はこれに限られない。
図10は、空気流出口34とヒータ50の他の位置関係の例を示すカートリッジ20の側断面図である。
図10に示すように、このカートリッジ20では、空気流出口34は、ヒータ50よりも、短手方向において収容空間31a側に位置する。具体的には、空気流出口34の空気流入口61側に近い上端部34aが、ヒータ50の空気流入口61側に近い上端部50aよりも、短手方向において収容空間31a側に位置する。
図10に示す例では、空気流出口34の空気流入口61側に近い上端部34aが、ヒータ50の空気流入口61側から離れた下端部50dよりも、短手方向において収容空間31a側に位置する。
【0050】
空気流出口34とヒータ50とが
図10に示す位置関係にある場合、空気流出口34の上端部34aが、ヒータ50の下端部50dよりも、短手方向において収容空間31a側に位置するので、空気流入口61からの空気がヒータ50に接触し易くなる。ひいては、ヒータ50の加熱により生じたエアロゾルを空気流出口34に効率よく運ぶことができる。
【0051】
次に、
図2から
図10に示したカバー部材60の別の形態例について説明する。
図11及び
図12は、カバー部材60の他の形態を示す平面図である。
図11に示すように、このカバー部材60は、長手方向に沿って設けられた複数の空気流入口61を有する。また、
図12に示すカバー部材60は、長手方向に沿って設けられた単一の空気流入口61を有する。
【0052】
複数の空気流入口61の開口面積が全て同一であった場合、使用者がマウスピース11(
図1参照)又は空気流出口34から空気を吸い込むと、空気流出口34の近くに位置する空気流入口61から流入する空気量は、空気流出口34から遠くに位置する空気流入口61から流入する空気量に比べて多くなる。単一の空気流入口61の長手方向における単位長さあたりの面積が一定であった場合も、使用者がマウスピース11(
図1参照)又は空気流出口34から空気を吸い込むと、空気流入口61の空気流出口34の近くに位置する部分から流入する空気量は、空気流入口61の空気流出口34から遠くに位置する部分から流入する空気量に比べて多くなる。
【0053】
これに対して、
図11及び
図12に示す空気流入口61は、空気流出口34に近くなるにつれて、その開口面積が小さくなるように形成される。言い換えれば、空気流出口34の近位側の空気流入口61の面積は、空気流出口34の遠位側の空気流入口61の面積よりも小さい。これにより、複数の空気流入口61の各々から流入する空気量、又は単一の空気流入口61の長手方向の各位置から流入する空気量を均一化することができる。その結果、ヒータ50全体に空気を接触させることができるので、効率よくエアロゾルを運ぶことができる。
【0054】
次に、
図2から
図8に示すカートリッジ20の区画部材36の形状について詳細に説明する。
図13は、区画部材36の平面図である。
図13に示すように、区画部材36は、空気流出口34に最も近い側に位置する下流側端部36eと、空気流出口34から最も遠い側に位置する上流側端部36fと、を有する。下流側端部36eは、
図6に示したようにハウジング30と長手方向において接触する端部であり、上流側端部36fは、キャップ70と接触する端部である。また、区画部材36の液供給口32は、空気流出口34に最も近い側に位置する下流側開口縁部36cと、空気流出口34から最も遠い側に位置する上流側開口縁部36dと、を有する。なお、
図13に示すように液供給口32が複数存在する場合の下流側開口縁部36cは、複数の液供給口32のうちで最も下流側に位置する開口縁をいい、上流側開口縁部36dは、複数の液供給口32のうちで最も上流側に位置する開口縁をいう。さらに、区画部材36は、液供給口32の上流側開口縁部36dと上流側端部36fとの間に位置する上流部36hと、液供給口32の下流側開口縁部36cと下流側端部36eとの間に位置する下流部36gとを有する。
【0055】
本実施形態では、
図13に示すように、液供給口32が全体的に上流側に偏るように区画部材36に形成されている。より具体的に言えば、液供給口32は、液供給口32の上流側開口縁部36dと区画部材36の上流側端部36fとの間の距離L2が、液供給口32の下流側開口縁部36cと区画部材36の下流側端部36eとの間の距離L1よりも小さくなるように、区画部材36に形成される。液供給口32の上流側開口縁部36dと区画部材36の上流側端部36fとの間の距離L2は、区画部材36の上流部36hの長手方向の長さということもできる。同様に、液供給口32の下流側開口縁部36cと区画部材36の下流側端部36eとの間の距離L1は区画部材36の下流部36gの長手方向の長さということもできる。したがって、上流部36hの長手方向における長さは、下流部36gの長手方向における長さよりも短い。
【0056】
図14は、区画部材36、液保持部材40、及びヒータ50の平面図である。
図14に示すように、液保持部材40は区画部材36の凹部に設けられ、ヒータ50が液保持部材40上に配置されている。ヒータ50は、空気流出口34に最も近い側に位置する第1端部50b(下流側ヒータ端部の一例に相当する)と、空気流出口34から最も遠い側に位置する第2端部50c(上流側ヒータ端部の一例に相当する)と、を有する。
【0057】
本実施形態では、
図14に示すように、ヒータ50も全体的に上流側に偏るように配置されている。より具体的に言えば、第2端部50cと区画部材36の上流側端部36fとの間の距離L4は、第1端部50bと区画部材36の下流側端部36eとの間の距離L3よりも小さい。
【0058】
図1に示した吸引器10は、使用者がマウスピース11から空気を吸い込むとき、通常はマウスピース11よりもカートリッジ20が低い位置になるように、即ち上流側が下方に位置するように、使用者によって保持される。したがって、仮に、液供給口32が下流側に偏って設けられた場合は、吸引器10が使用されるときの液供給口32の位置は、液供給口32が上流側に偏って設けられた場合に比べて上方に位置することになる。この場合、吸引器10が使用されるときタンク31内の液体は重力により上流側(下方側)に溜まる。このため、タンク31内の液体が少なくなると、液体が液保持部材40と接触し難くなる虞がある。
【0059】
一方で、仮に液供給口32、液保持部材40、及びヒータ50が区画部材36の長手方向の全体に亘って設けられた場合は、ヒータ50が空気流出口34に近接して配置されることになる。この場合、ヒータ50の第1端部50b付近で生成されたエアロゾルは、十分に冷却されずに高温のまま空気流出口34に導入されて、使用者の口内に達する虞がある。また、液供給口32、液保持部材40、及びヒータ50が区画部材36の長手方向の全体に亘って設けられた場合、タンク31内の液体が少なくなると、液体が液保持部材40の下流側(上方側)の部分に吸収され難くなる。即ち、液保持部材40の上流側(下方側)の部分に液体が保持されやすくなるので、ヒータ50の第1端部50b付近の熱がエアロゾルの生成に寄与し難くなり、効率が低下し得る。
【0060】
このため、第1実施形態では、
図10に示すように液供給口32を全体的に上流側に偏るように配置することにより、吸引器10が使用されるとき、液供給口32を下方に位置させるようにしている。吸引器10が使用されるときタンク31内の液体は重力により上流側(下方側)に溜まるので、タンク31内の液体が少なくなっても、液供給口32を介して液保持部材40に効率よく液体を保持させることができる。ひいては、ヒータ50全体で効率よく液体を加熱して、エアロゾルを生成することができる。
【0061】
また、第1実施形態では、区画部材36の下流側には液供給口32及びヒータ50が設けられていないので、ヒータ50によって生成されたエアロゾルが空気流出口34(
図2−
図8参照)に達するまでの距離を長くすることができる。その結果、生成されたエアロゾルが使用者の口内に達するまでの距離が長くなるので、エアロゾルを冷却する時間を長くすることができる。
【0062】
図13及び
図14に示すように、液保持部材40の液供給口32と対向する面の面積は、区画部材36の液供給口32が設けられた面(第1実施形態では第1面36aと第2面36bを含む面)の面積よりも小さいことが好ましい。これにより、液保持部材40の単位面積当たりの液保持量を十分に確保することができ、これに加えて、ヒータ50と液供給口32とが液保持部材40を挟んで互いに対向する位置にあるので、液保持部材40のヒータ50により加熱されやすい箇所に液体が直接供給され、液保持部材40に保持された液体(エアロゾル源)がヒータ50の加熱中に枯渇することを抑制できる。
【0063】
次に、
図2から
図8に示したキャップ70の別の形態例について説明する。
図15は、キャップ70の他の形態を示す斜視図である。
図15に示すように、このキャップ70は、
図2から
図8に示したキャップ70と比べて受容部76の形状が異なる。即ち、
図15に示すキャップ70は、第1面71及び第2面72の形状が略半円形に形成され、キャップ側面73に二つの受容部76を有する。具体的には、キャップ70の受容部76はそれぞれ、キャップ側面73から突出する一対の突条部78を有する。一対の突条部78の間には凹部が形成され、この凹部に、
図2等に示したヒータ50のリード線51が受け入れられる。これにより、一対のリード線51は、互いに電気的に接触しないように離間して配置される。なお、キャップ側面73に3つの突条部78を設けてもよい。この場合、3つの突条部78の間に二つの受容部76が形成される。また、受容部76の数は一つでもよく、その場合は一対のリード線51は、互いに電気的に接触しないように一つの受容部76に受けられる。
【0064】
図15に示すキャップ70においても、
図2から
図8に示したキャップ70と同様に、シール領域74の外側に受容部76が設けられるので、受容部76を通じてタンク31内の液体がバッテリ部12側に漏洩することをより確実に防止することができる。また、受容部76はキャップ70のキャップ側面73の少なくとも一部に設けられるので、リード線51をキャップ70の側面から受容部76内に配置することができ、ヒータ50をカートリッジ20に容易に組み立てることができる。さらに、
図15に示すキャップ70の形状が略半円形の板状体であるので、カートリッジ20にキャップ70を組み立てたときに、カバー部材60とハウジング30により形成される内部空間62をバッテリ部12側の空間と連通させる空気流路の面積を大きくすることができる。したがって、例えば、キャップ70よりも上流側(バッテリ部12側)に空気流入口を設ければ、キャップ70の上流側から内部空間62に空気を供給することもできる。なお、この場合はカバー部材60に空気流入口61を設けなくてもよい。
【0065】
また、
図15に示すキャップ70では、受容部76にヒータ50及びリード線51とは別の導電体(例えばコネクタ部材)等を配置して、この導電体とヒータ50のリード線51とを接続するようにしてもよい。即ち、この場合は、キャップ70の第1面71と第2面72との間に導電体(例えばコネクタ部材)が配置される。
【0066】
図16は、キャップ70の他の形態を示す斜視図である。
図16に示すように、このキャップ70は、
図2から
図15に示したキャップ70と比べて受容部76の形状が異なる。即ち、
図16に示すキャップ70の受容部76は、第1面71と第2面72との間を貫通する穴の形状を有する。また、このキャップ70の受容部76は、第1面71と第2面72との間に延在するコネクタ部材79(導電体の一例に相当する)を受け入れている。コネクタ部材79は、一端がヒータ50のリード線51と接続し、他端がバッテリ部12の図示しないリード線又は端子と接続するように構成され、リード線51とバッテリ部12とを導通させる。
【0067】
図16に示すキャップ70をカートリッジ20に使用する場合、ヒータ50のリード線51は、
図2から
図7に示したリード線51よりも多少短く形成される。このヒータ50を液保持部材40の上に配置したときに、リード線51がキャップ70に設けられたコネクタ部材79の端部に接触又は接続される。これにより、リード線51とバッテリ部12とが導通する。
【0068】
図16に示すキャップ70においても、
図2から
図15に示したキャップ70と同様に、シール領域74の外側に受容部76が設けられるので、受容部76を通じてタンク31内の液体がバッテリ部12側に漏洩することをより確実に防止することができる。また、
図16に示すキャップ70は、受容部76内に配置されたコネクタ部材79を有するので、ヒータ50を、バッテリ部12と導通するようにカートリッジ20に容易に組み立てることができる。
図16に示すように、コネクタ部材79がキャップ70の第1面71及び第2面72から突出する長さを有している場合は、リード線51をカートリッジ20の短手方向から接続することができる凹部等をコネクタ部材79の端部に設けてもよい。その場合は、液保持部材40及びヒータ50をカートリッジ20に組み立てるとき、液供給口32を短手方向から液保持部材40で覆い、リード線51をコネクタ部材79に短手方向から接続することができる。このため、液保持部材40及びヒータ50をカートリッジ20に一層容易に組み立てることができる。なお、
図16に示すコネクタ部材79は、キャップ70の第1面71及び第2面72から突出する長さを有しているが、例えば、受容部76内に収まる長さを有して、受容部76内に収容されてもよい。この場合は、ヒータ50のリード線51の端部を受容部76内に挿入することで、リード線51の端部が受容部76によってコネクタ部材79に向かってガイドされ、リード線51の端部とコネクタ部材79とが接触又は接続する。
【0069】
図17は、キャップ70の他の形態を示す斜視図である。
図18は、
図17のキャップの第2面72側から見た正面図である。
図19は、
図17のキャップの側断面図である。
図17に示すように、このキャップ70では、第1面71がシール領域74を有し、第1面71及び第2面72の形状が略半円形に形成される。受容部76は、
図19に示すように側断面で見たときに、キャップ側面73と第2面72とを貫通する略L形の穴の形態を有する。
【0070】
図19に示すように、このキャップ70の受容部76は、キャップ側面73と第2面72との間に延在するコネクタ部材79(導電体の一例に相当する)を受け入れている。コネクタ部材79は、一端がヒータ50のリード線51と接続し、他端がバッテリ部12の図示しないリード線又は端子と接続するように構成され、リード線51とバッテリ部12とを導通させる。図示の例では、コネクタ部材79は受容部76の穴から突出するように構成されているが、これに限らず、コネクタ部材79の端部が受容部76内に位置するように構成されていてもよい。なお、
図17及び
図18に示すキャップ70においてコネクタ部材79は図示省略されている。
【0071】
図17に示すキャップ70をカートリッジ20に使用する場合、ヒータ50を液保持部材40の上に配置したときに、リード線51がキャップ70に設けられたコネクタ部材79の端部に接触又は接続される。バッテリ部12の図示しないリード線又は端子は、第2面72側に位置するコネクタ部材79の端部と導通しているので、これにより、リード線51とバッテリ部12とが導通する。なお、コネクタ部材79の端部が受容部76内に位置するように構成される場合は、ヒータ50を液保持部材40の上に配置したときにリード線51の端部がキャップ側面73に形成された受容部76の穴に入り込むように、リード線51をL形に形成する。これにより、リード線51とコネクタ部材79の端部と接触又は接続させて、ヒータ50とバッテリ部12とを導通させる。
【0072】
図17に示すキャップ70においても、
図2から
図16に示したキャップ70と同様に、シール領域74の外側に受容部76が設けられるので、タンク31内の液体が受容部76を通じてバッテリ部12側に漏洩することをより確実に防止することができる。また、
図17に示すキャップ70は、受容部76内に配置されたコネクタ部材79を有するので、ヒータ50を、バッテリ部12と導通するようにカートリッジ20に容易に組み立てることができる。さらに、
図17に示すキャップ70の形状が略半円形の板状体であるので、カートリッジ20にキャップ70を組み立てたときに、カバー部材60とハウジング30により形成される内部空間62をバッテリ部12側の空間と連通させる空気流路の面積を大きくすることができる。したがって、例えば、キャップ70よりも上流側(バッテリ部12側)に空気流入口を設ければ、キャップ70の上流側から内部空間62に空気を供給することもできる。なお、この場合はカバー部材60に空気流入口61を設けなくてもよい。また、
図17に示すキャップ70は、
図2から
図16に示したキャップ70の突部75を備えていないが、突部75をシール領域74内に備えていてもよい。受容部76は、キャップ側面73と第2面72とを貫通する穴の形態を有しているが、これに代えて、キャップ側面73と第2面72とを貫通する凹部の形態を有していてもよい。
【0073】
図20は、キャップ70の他の形態を示す斜視図である。
図21は、
図20のキャップの側断面図である。
図20に示すように、このキャップ70では、
図17から
図19に示したキャップ70と同様に、第1面71がシール領域74を有し、第1面71及び第2面72の形状が略半円形に形成される。一方で、このキャップ70は、
図17から
図19に示したキャップ70と異なり、受容部76は、
図21に示すように側断面で見たときに、キャップ側面73と第1面71とを貫通する略L形の穴の形態を有する。
図20に示すように、第1面71に形成された受容部76を構成する穴は、シール領域74の外側に位置する。
【0074】
図21に示すように、このキャップ70の受容部76は、キャップ側面73と第1面71との間に延在するコネクタ部材79(導電体の一例に相当する)を受け入れている。コネクタ部材79は、一端がヒータ50のリード線51と接続し、他端がバッテリ部12の図示しないリード線又は端子と接続するように構成され、リード線51とバッテリ部12とを導通させる。図示の例では、コネクタ部材79は受容部76の穴から突出するように構成されているが、これに限らず、コネクタ部材79の端部が受容部76内に位置するように構成されていてもよい。なお、
図20に示すキャップ70においてコネクタ部材79は図示省略されている。
【0075】
図20及び
図21に示すキャップ70をカートリッジ20に使用する場合、ヒータ50を液保持部材40の上に配置したときに、リード線51が第1面71に形成された受容部76から突出したコネクタ部材79の端部に接触又は接続される。キャップ側面73に形成された受容部76から突出したコネクタ部材79は、バッテリ部12の図示しないリード線又は端子に接続される。これにより、ヒータ50とバッテリ部12とを導通させる。
【0076】
図20に示すキャップ70においても、
図2から
図19に示したキャップ70と同様に、シール領域74の外側に受容部76が設けられるので、受容部76を通じてタンク31内の液体がバッテリ部12側に漏洩することをより確実に防止することができる。また、
図20に示すキャップ70は、受容部76内に配置されたコネクタ部材79を有するので、ヒータ50を、バッテリ部12と導通するようにカートリッジ20に容易に組み立てることができる。さらに、
図20に示すキャップ70の形状が略半円形の板状体であるので、カートリッジ20にキャップ70を組み立てたときに、カバー部材60とハウジング30により形成される内部空間62をバッテリ部12側の空間と連通させる空気流路の面積を大きくすることができる。したがって、例えば、キャップ70よりも上流側(バッテリ部12側)に空気流入口を設ければ、キャップ70の上流側から内部空間62に空気を供給することもできる。カバー部材に空気流入口が無くてもよい。なお、
図20に示すキャップ70は、
図2から
図16に示したキャップ70の突部75を備えていないが、突部75をシール領域74内に備えていてもよい。また、受容部76は、キャップ側面73と第1面71とを貫通する穴の形態を有しているが、これに代えて、キャップ側面73と第1面71とを貫通する凹部の形態を有していてもよい。
【0077】
以上、様々な形態のキャップ70の例を説明したが、
図17から
図21に示したキャップ70において、コネクタ部材79は任意の部品である。したがって、
図17から
図21に示したキャップ70がコネクタ部材79を有さない場合は、ヒータ50のリード線とバッテリ部12の端子又はバッテリ部12のリード線とが直接接続される。
【0078】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る吸引器10について説明する。第2実施形態に係る吸引器10は、カートリッジ20を除いて第1実施形態と同様であるので、カートリッジ20のみを説明する。
図22は、第2実施形態に係るカートリッジ20の分解斜視図である。
図23は、キャップ70、液保持部材40、及びヒータ50をハウジング30に組み立てた状態の第2実施形態に係るカートリッジ20の斜視図である。
図22に示すように、カートリッジ20は、ハウジング30と、液保持部材40と、ヒータ50と、キャップ70とを有する。さらに、第2実施形態に係るカートリッジ20は、ヒータ50及び液保持部材40をハウジング30に固定するための押えリング90を有する。
【0079】
図22に示すように、区画部材36は、液供給口32の周囲に設けられた2つのピン91を有する。ピン91は、区画部材36からカートリッジ20の短手方向に延びる。液保持部材40は、ピン91が挿入される挿入孔41を有する。カートリッジ20を組み立てるときは、キャップ70を、開口部33をシールするようにタンク31に取付ける。続いて、液保持部材40の挿入孔41にピン91を挿入しつつ、液供給口32を覆うように液保持部材40をカートリッジ20に配置する。ヒータ50は、ピン91がU形のヒータ50の内側に配置されるように、液保持部材40の上に配置される。このとき、ヒータ50のリード線51は、キャップ70の受容部76に受け入れられる。ピン91の部材は特に限定されるものではないが、例えばセラミック等の耐熱性部材であることが好ましい。
【0080】
その後、押えリング90をピン91に嵌める。さらに、カバー部材60でハウジング本体30aの切欠部35を閉じることで、押えリング90がカバー部材60により押さえつけられ、押えリング90がピン91から抜けることが防止される。これにより、ヒータ50及び液保持部材40がハウジング30に対して固定される。
【0081】
第2実施形態で使用されるカバー部材60として、第1実施形態で説明した
図11及び
図12に示したカバー部材60を採用することができる。また、第2実施形態で使用されるキャップ70として、第1実施形態で説明した
図2から
図21に示したキャップ70を採用することができる。また、第2実施形態に係る区画部材36は、一つの液供給口32を有するものとして説明したが、これに限らず、液供給口32は任意の数設けることができる。
【0082】
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。