特許第6871992号(P6871992)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6871992
(24)【登録日】2021年4月20日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】ケーブル管理アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/18 20060101AFI20210510BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   G06F1/18 C
   G06F1/16 312N
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-200399(P2019-200399)
(22)【出願日】2019年11月5日
(65)【公開番号】特開2021-5352(P2021-5352A)
(43)【公開日】2021年1月14日
【審査請求日】2019年11月5日
(31)【優先権主張番号】108122505
(32)【優先日】2019年6月25日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】楊 順和
(72)【発明者】
【氏名】游 凱文
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【審査官】 征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第09072194(US,B1)
【文献】 米国特許第09144174(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/16−1/18
H05K7/00;7/14;7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブル管理装置と、
前記ケーブル管理装置に取り外し可能に接続される支持装置と、
を含むケーブル管理アセンブリであって、
前記ケーブル管理装置及び前記支持装置のうちの一方は2つの係合部材を含み、前記ケーブル管理装置及び前記支持装置のうちの他方は取り付け部材を含み、該取り付け部材は該2つの係合部材のうちの一方に取り外し可能に接続されるように構成されている、ケーブル管理アセンブリ
【請求項2】
前記2つの係合部材のうちの一方と前記取り付け部材とは、第1の状態にある弾性部材を介して互いに係合し、該弾性部材に対して前記第1の状態から第2の状態に変わるように力に加えられると、前記取り付け部材は、前記2つの係合部材のうちの前記一方から外れることができる、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【請求項3】
前記ケーブル管理装置は第1のアーム、第2のアーム及び接続部材を含み、該接続部材は第1の接続部及び第2の接続部を含み、該第1の接続部及び該第2の接続部は、前記第1のアームの第1の端部及び前記第2のアームの第1の端部にそれぞれ可動に取り付けられるように構成され、前記接続部材の第1の接続部及び第2の接続部は、前記第1のアームの第1の端部及び前記第2のアームの第1の端部にそれぞれ枢結され、前記ケーブル管理装置の接続部材は、前記第1の接続部と前記第2の接続部との間に位置する中間部をさらに含み、前記2つの係合部材は、前記中間部の2つの位置にそれぞれ配置され、前記第1のアーム、前記第2のアーム及び前記接続部材のうちの1つに少なくとも1つのケーブル管理部が配置される、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【請求項4】
前記支持装置は少なくとも1つの支持ロッドを含み、前記取り付け部材は該少なくとも1つの支持ロッドに配置され、前記第1のアームの輪郭形状と前記第2のアームの輪郭形状とは異なり、前記第1のアームの第2の端部及び前記第2のアームの第2の端部に第1の補助部材及び第2の補助部材がそれぞれ配置され、該第1の補助部材及び該第2の補助部材は前記ケーブル管理装置を第1の物体及び第2の物体にそれぞれ取り付けるよう構成され、前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材は前記第1のアームの第2の端部及び前記第2のアームの第2の端部にそれぞれ枢結されるように構成されている、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【請求項5】
前記取り付け部材は、前記少なくとも1つの支持ロッドに配置され、前記少なくとも1つの支持ロッドの端部に隣接して第3の補助部材が配置され、該第3の補助部材は前記支持装置を第3の物体に取り付けるように構成され、該第3の補助部材は、前記少なくとも1つの支持ロッドの端部に枢結される、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【請求項6】
第1のスライドレールアセンブリ及び第2のスライドレールアセンブリに適用可能なケーブル管理アセンブリであって、該第1のスライドレールアセンブリ及び該第2のスライドレールアセンブリのそれぞれは第1のレールと、該第1のレールに対して可動な第2のレールとを含み、当該ケーブル管理アセンブリは、
第1のアーム、第2のアーム及び接続部材を含むケーブル管理装置であって、該第1のアーム及び該第2のアームのそれぞれは第1の端部及び第2の端部を有し、該接続部材は第1の接続部及び第2の接続部を含み、該第1の接続部及び該第2の接続部は、該第1のアームの第1の端部及び該第2のアームの第1の端部にそれぞれ枢結される、ケーブル管理装置と、
前記第1のアームの第2の端部及び前記第2のアームの第2の端部にそれぞれ配置される第1の補助部材及び第2の補助部材であって、該第1の補助部材及び該第2の補助部材は、前記第1のスライドレールアセンブリ及び前記第2のスライドレールアセンブリのうちの一方の第1のレール及び第2のレールにそれぞれ前記ケーブル管理装置を取り付けるように構成されている、第1の補助部材及び第2の補助部材と、
前記ケーブル管理装置に取り外し可能に接続される支持装置であって、該支持装置は少なくとも1つの支持ロッドを含む、支持装置と、
前記少なくとも1つの支持ロッドに配置される第3の補助部材であって、該第3の補助部材は、前記第1のスライドレールアセンブリ及び前記第2のスライドレールアセンブリのうちの他方の第1のレールに前記支持装置を取り付けるように構成されている、第3の補助部材と、
前記ケーブル管理装置及び前記支持装置のうちの一方に配置される2つの係合部材と、
前記ケーブル管理装置及び前記支持装置のうちの他方に配置される取り付け部材であって、該取り付け部材は、前記2つの係合部材のうちの一方に取り外し可能に接続されるように構成されている、取り付け部材と、
を含む、ケーブル管理アセンブリ。
【請求項7】
前記2つの係合部材のうちの一方と前記取り付け部材とは、第1の状態にある弾性部材を介して互いに係合し、該弾性部材に対して前記第1の状態から第2の状態に変わるように力に加えられると、前記取り付け部材は、前記2つの係合部材のうちの前記一方から外れることができる、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【請求項8】
前記2つの係合部材は、前記ケーブル管理装置の接続部材の上側位置及び下側位置にそれぞれ配置され、前記取り付け部材は、前記少なくとも1つの支持ロッドに配置される、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の補助部材及び前記第2の補助部材は、前記第1のアームの第2の端部及び前記第2のアームの第2の端部にそれぞれ枢結され、前記第3の補助部材は、前記少なくとも1つの支持ロッドの端部に枢結される、請求項に記載のケーブル管理アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はケーブル管理アセンブリに関し、より具体的にはスライドレールのためのケーブル管理アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、支持フレームと、折り畳み及び展開が可能なケーブル管理アームとを含むケーブル管理アーム支持装置が開示されている。支持フレームは伸縮可能であり、ケーブル管理アームを支持するように構成されている。ケーブル管理アーム及び支持フレームは接続されておらず、2つの別個の構成要素である。しかしながら、上記の構成によれば、ケーブル管理アーム及び支持フレームの取り付け方向は仕様により制限されており、支持フレーム及びケーブル管理アームの対応スライドレールは、右側スライドレールと左側スライドレールとの間で互換性がない。
【0003】
特許文献2には、フレームを介して互いに枢結された2つのケーブル管理アームを含むケーブル管理アームが開示されている。2つのケーブル管理アームは、第1のスライドレールアセンブリの固定レール及び可動レールにそれぞれ第1の連結部材及び第2の連結部材を介して接続される。他方、支持装置(例えば、互いに対して伸縮可能な2つの支持部材)は、フレームを介して2つのケーブル管理アームの底部を支持する。さらに、支持装置は、スライドブロックを介して2つのケーブル管理アームの底部に枢結されている。すなわち、ケーブル管理アームは、破壊しない限り支持装置から取り外すことができない。ケーブル管理アームの配置は、右側スライドレールと左側スライドレールとの間で対応するスライドレールを入れ替えることができるが、支持装置及びケーブル管理アームの仕様により一定の範囲内で一貫して平坦でなければならない。ケーブル管理アームが湾曲した伸長アームの形態である場合、右側スライドレールと左側スライドレールとの間で対応するスライドレールを入れ替えることによりシャーシの後ろの特定の位置で利用可能な空間が圧迫される。ケーブル管理アームとシャーシの後ろのいくつかのコンポーネントとの間に障害が生じることもあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8186634号明細書
【特許文献2】米国特許第9072190号明細書
【特許文献3】米国特許第10389100号明細書
【特許文献4】米国特許第10292301号明細書
【特許文献5】米国特許第9383038号明細書
【特許文献6】米国特許第9167717号明細書
【特許文献7】米国特許第9144174号明細書
【特許文献8】米国特許第9072194号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、市場の様々な要求のために、支持装置とケーブル管理アームとの間の接続方法を変えることは、ケーブル管理製品の利用可能な効率を改善し得る。
【0006】
本発明は、利用可能な効率が改善されたケーブル管理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、ケーブル管理アセンブリはケーブル管理装置及び支持装置を含む。支持装置はケーブル管理装置に取り外し可能に接続される。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、ケーブル管理アセンブリは第1のスライドレールアセンブリ及び第2のスライドレールアセンブリに適用可能である。第1のスライドレールアセンブリ及び第2のスライドレールアセンブリのそれぞれは第1のレール及び第2レールを含む。第2のレールは第1のレールに対して可動である。ケーブル管理アセンブリはケーブル管理装置、第1の補助部材、第2の補助部材、支持装置、第3の補助部材、2つの係合部材及び取り付け部材を含む。ケーブル管理装置は第1のアーム、第2のアーム及び接続部材を含む。第1のアーム及び第2のアームのそれぞれは第1の端部及び第2の端部を有する。接続部材は第1の接続部及び第2の接続部を含む。第1の接続部及び第2の接続部は、第1のアームの第1の端部及び第2のアームの第1の端部にそれぞれ枢結される。第1の補助部材及び第2の補助部材は第1のアームの第2の端部及び第2のアームの第2の端部にそれぞれ配置される。第1の補助部材及び第2の補助部材は、第1のスライドレールアセンブリ及び第2のスライドレールアセンブリのうちの一方の第1のレール及び第2のレールにそれぞれケーブル管理装置を取り付けるように構成されている。支持装置はケーブル管理装置に取り外し可能に接続される。支持装置は少なくとも1つの支持ロッドを含む。第3の補助部材は少なくとも1つの支持ロッドに配置される。第3の補助部材は、第1のスライドレールアセンブリ及び第2のスライドレールアセンブリのうちの他方の第1のレールに支持装置を取り付けるように構成されている。2つの係合部材はケーブル管理装置及び支持装置のうちの一方に配置される。取り付け部材はケーブル管理装置及び支持装置のうちの他方に配置される。取り付け部材は、2つの係合部材のうちの一方に取り外し可能に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
様々な図面に図示する下記の好ましい実施形態の詳細な説明を読み終えた後、本発明の上記の目的及び他の目的が当業者に間違いなく明らかになる。
図1図1は、本発明の一実施形態に係るケーブル管理アセンブリを示す概略図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係るケーブル管理アセンブリを示す分解図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る、取り付け部材と2つの係合部材のうちの1つとの間の取り付け工程を示す図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る、取り付け部材と2つの係合部材のうちの1つとの間の取り付け工程を示す図であり、取り付け部材はガイド区画を介して2つの係合部材のうちの1つに当接している。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る、2つの係合部材のうちの1つに取り付けられた取り付け部材を示す図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る、2つのスライドレールアセンブリに適用されたケーブル管理アセンブリを示す概略図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る、所定の状態にあるとともにラックシステムの2つのスライドレールアセンブリに適用可能なケーブル管理アセンブリを示す図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る、別の所定状態にあるとともにラックシステムの2つのスライドレールアセンブリに適用可能なケーブル管理アセンブリを示す図である。
図9図9は、本発明の一実施形態に係る、さらに別の所定の状態あるとともにラックシステムの2つのスライドレールアセンブリに適用可能なケーブル管理アセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係るケーブル管理アセンブリは、ケーブル管理装置22及び支持装置24を含む。支持装置24は、取り外し可能にケーブル管理装置22に接続されている。
【0011】
具体的には、ケーブル管理装置22及び支持装置24のうちの一方は2つの係合部材(例えば、第1の係合部材26a及び第2の係合部材26b)を含む。ケーブル管理装置22及び支持装置24のうちの他方は、第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bのうちの一方に接続されるように構成された取り付け部材28を含む。本実施形態では、ケーブル管理装置22が、実質的に同一の構造構成を有する第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bを含み、支持装置24が取り付け部材28を含むが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0012】
ケーブル管理装置22は、第1のアーム30、第2のアーム32及び接続部材34を含むことが好ましい。第1のアーム30は第1の端部30a及び第2の端部30bを含む。第2のアーム32は第1の端部32a及び第2の端部32bを含む。接続部材34は、第1のアーム30の第1の端部30a及び第2のアーム32の第1の端部32aにそれぞれ可動に取り付けられるように構成された第1の接続部34a及び第2の接続部34bを含む。本実施形態では、接続部材34の第1の接続部34a及び第2の接続部34bは、第1のシャフト部材36及び第2のシャフト部材38を介して、第1のアーム30の第1の端部30a及び第2のアーム32の第1の端部32aにそれぞれ枢結される。
【0013】
ケーブル管理装置22の接続部材34は、第1の接続部34aと第2の接続部34bとの間に位置する中間部34cをさらに含むことが好ましい。第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bは、中間部34c上の2つの位置にそれぞれ配置される。例えば、第1の係合部材26aは、中間部34cの上側位置に配置され、第2の係合部材26bは、中間部34cの下側位置に配置される。本実施形態では、上側位置及び下側位置は、実施形態の構造構成を理解できるよう例示的に説明するためのものであり、本発明はこのような構成に限定されない。
【0014】
支持装置24は、ケーブル管理装置22の底部を支持するように構成されていることが好ましい。例えば、支持装置24が(図1に示すように)取り付け部材28を介して第2の係合部材26bに接続されている場合、支持装置24はケーブル管理装置22の底部を支持することができ、ケーブル管理アセンブリは第1の所定の状態にある。あるいは、ケーブル管理装置22が180度回転され(例えば上下反転)、支持装置24が取り付け部材28を介して第1の係合部材26aに接続されている場合、支持装置24は依然としてケーブル管理装置22の底部を支持することができ、ケーブル管理アセンブリは第2の所定の状態にある。
【0015】
支持装置24は少なくとも1つの支持ロッドを含むことが好ましい。本実施形態では、支持装置24は第1の支持ロッド40及び第2の支持ロッド42を含む。第1の支持ロッド40及び第2の支持ロッド42は、互いに対して伸縮可能である。他方、取り付け部材28は、少なくとも1つの支持ロッドに配置される。例えば、取り付け部材28はベース本体41に接続され、ベース本体41は、接続シャフト43を介して第1の支持ロッド40に枢結されている。
【0016】
第1のアーム30、第2のアーム32及び接続部材34のうちの1つに少なくとも1つのケーブル管理部44が設けられることが好ましい。本実施形態では、第1のアーム30、第2のアーム32及び接続部材34の全てがケーブル管理部44を有する。少なくとも1つのケーブル管理部44は、第1のアーム30、第2のアーム32及び接続部材34に取り付けられる追加の部品であり得る。あるいは、少なくとも1つのケーブル管理部44は、第1のアーム30、第2のアーム32及び接続部材34に取り付けられるコード又はケーブルの結束体(tie)であってもよいが、本発明はこのような構成に限定されない。加えて、第1のアーム30の輪郭形状と第2のアーム32の輪郭形状とは異なる。
【0017】
第1の補助部材46及び第2の補助部材48が第1のアーム30の第2の端部30b及び第2のアーム32の第2の端部32bにそれぞれ配置されることが好ましい。第1の補助部材46及び第2の補助部材48は、それぞれケーブル管理装置22を第1の物体及び第2の物体に取り付けるように構成されている。第1の補助部材46及び第2の補助部材48は、第1のアーム30の第2の端部30b及び第2のアーム32の第2の端部32bにそれぞれ枢結される。図1に示すように、第1の補助部材46は、第3のシャフト50を介して第1のアーム30の第2の端部30bに枢結され、第2の補助部材48は、第4のシャフト52を介して第2のアーム32の第2の端部32bに枢結されている。
【0018】
第3の補助部材54は、第2の支持ロッド42の端部に隣接して配置されることが好ましい。第3の補助部材54は、支持装置24を第3の物体に取り付けるように構成されている。第3の補助部材54は第2の支持ロッド42に枢結される。例えば、L字状の支持部材56が第2の支持ロッド42の端部に隣接して接続される。具体的には、L字状の支持部材56が第2の支持ロッド42に対して回転可能となるようにL字形の支持部材56の水平部分に第5のシャフト58aが枢結される。第3の補助部材54は、第3の補助部材54がL字状の支持部材56に対して回転可能となるように第6のシャフト58bを介してL字状の支持部材56の垂直部分に枢結される。
【0019】
図3図4及び図5に示すように、取り付け部材28は、第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bのうちの一方に接続されるように構成されている。本実施形態では、第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bは、実質的に同じ構造構成を有する。簡略化のために、取り付け部材28がどのように第2の係合部材26bに接続されるかのみを説明する。
【0020】
第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bのうちの一方は、第1の状態S1にある弾性部60を介して取り付け部材28と係合することが好ましい。本実施形態では、第1の係合部材26a及び第2の係合部材26bの双方は弾性部60を有し、取り付け部材28及び弾性部60のうちの一方はガイド区画62を有する。ガイド区画62は傾斜面又は弧面を有することが好ましい。
【0021】
さらに、取り付け部材28が第2の係合部材26bの(図3に示す)第1の状態S1にある弾性部60に取り付けられるために取り付け方向D1に沿って動かされ、取り付け部材28が第2の係合部材26bの弾性部60に当接するようにガイド区画62を介してガイドされると、第2の係合部材26bの弾性部60は、取り付け部材28が(図5に示す)取り付け位置に移動するために取り付け方向D1に沿ってさらに動かされるまで、第1の状態S1でなくなるように(例えば第2の状態S2になるように(弾性部60は、図4に示すように第2の状態S2で弾性力を蓄積する))所定の角度偏向される。弾性部60は弾性力を放って、再び第1の状態S1になる。弾性部60は、取り付け部材28が第2の係合部材26bに接続されるように、弾性部60の係合区画64を介して取り付け部材28と係合する。図3から図5に示すように、取り付け部材28は第1の取り付けアーム28a、第2の取り付けアーム28b、締結部28c、第1の固定部28d及び第2の固定部28eを含む。第1の取り付けアーム28aの端部及び第2の取り付けアーム28bの端部は、締結部28cの両端に接続されている。第1の固定部28dは、第1の取り付けアーム28aの他端に接続されている。第2の固定部28eは、第1の固定部28dの反対側の第2の取り付けアーム28bの他端に接続されている。加えて、第1の固定部28d及び第2の固定部28eは、間隙28fだけ離間されている。弾性部60は押圧部60a及び2つの係合区画64を含む。押圧部60aは2つの係合区画64を接続し、間隙28fに対応する。2つの係合区画64は、第1の固定部28d及び第2の固定部28eにそれぞれ対応する。したがって、取り付け部材28が第2の係合部材26bに接続されている間、押圧部60aは間隙28fを通り、2つの係合区画64は、第1の固定部28dの壁及び第2の固定部28eの壁にそれぞれ係合する。
【0022】
なお、第1の状態S1から(図4に示す)第2の状態S2に変化するように弾性部60に力に加えられる(例えば、弾性部60の押圧部60aが加圧される)と、第2の係合部材26bは(図3に示すように)取り付け部材28から外すことができる。具体的には、ユーザーが取り付け部材28を第2の係合部材26bから取り外す場合、ユーザーは、弾性部60を(図4に示す)第2の状態S2にして取り付け部材28を取り付け方向D1と反対方向に移動させ、(図3に示すように)第2の係合部材26bから取り外すことができるようにするのに弾性部60を押すだけでよい。なお、取り付け部材28と第1の係合部材26aとの取り付け及び取り外しの工程と、取り付け部材28と第2の係合部材26bとの取り付け及び取り外しの工程とは実質的に同じであるため、簡略化のためにさらなる説明は省略する。
【0023】
図6に示すように、ケーブル管理アセンブリは、第1のスライドレールアセンブリ66及び第2のスライドレールアセンブリ68に適用可能である。第1のスライドレールアセンブリ66及び第2のスライドレールアセンブリ68のそれぞれは、第1のレール70と、第1のレール70に対して長手方向に可動な第2のレール72をと含む。第1のスライドレールアセンブリ66及び第2のスライドレールアセンブリ68のそれぞれは、第1のレール70と第2のレール72との間に可動に取り付けられる第3のレール74をさらに含むことが好ましい。第3のレール74は、第1のレール70に対して第2のレール72の移動距離を延ばすように構成されている。
【0024】
さらに、第1の補助部材46は、ケーブル管理装置22を第1のスライドレールアセンブリ66の第1のレール70に取り付けるように構成されている。第2の補助部材48は、ケーブル管理装置22を第1のスライドレールアセンブリ66の第2のレール72に取り付けるように構成されている。他方、第3の補助部材54は、支持装置24を第2のスライドレールアセンブリ68の第1のレール70に取り付けるように構成されている。取り付け部材28は、第2の係合部材26bに取り外し可能に接続されている。視線の角度の関係で、取り付け部材28及び第2の係合部材26bは図6に示されていない。
【0025】
図7に示すように、第1のスライドレールアセンブリ66の第1のレール70の前部及び後部と、第2のスライドレールアセンブリ68の第1のレール70の前部及び後部とは、それぞれ第1のブラケット78及び第2のブラケット80を介してラック82(又はキャビネット)の第1のポスト82a及び第2のポスト82bに取り付けられている。第1のスライドレールアセンブリ66の第2のレール72及び第2のスライドレールアセンブリ68の第2のレール72は保持物体76(電子機器等)を保持する。さらに、ケーブル管理アセンブリは保持物体76の後ろに位置する。ケーブル管理アセンブリは、少なくとも1つのケーブル管理部44を介して、保持物体76の後ろでケーブル(図示せず)を管理するように構成されている。場合によってラック82に環境物体(environmental object)84が存在することがある。したがって、ケーブル管理アセンブリが第2の所定の状態にある場合、支持装置24は、取り付け部材28を介して第1の係合部材26aに接続されている(図7では第2の係合部材26bが省略されている)。支持装置24はケーブル管理装置22の底部を支持する。ケーブル管理アセンブリが第2の所定の状態にある場合、ケーブル管理装置22は、(第1のアーム30の輪郭形状と第2のアーム32の輪郭形状とが異なるために)を環境物体84妨げることがある。例えば、第2のアーム32が環境物体84を妨げる。
【0026】
図7のケーブル管理装置22の第1のアーム30及び第2のアーム32の位置と比べて、ケーブル管理装置22が180度回転(例えば上下反転)されると、回転に伴い第1のアーム30及び第2のアーム32の位置が(図8に示すように)変化する。支持装置24は、取り付け部材28を介して第2の係合部材26b(図8では第1の係合部材26aを省略している)に接続できる。支持装置24は、ケーブル管理装置22の底部を支持する。ケーブル管理アセンブリが第1の所定の状態にある場合、ケーブル管理装置22は、第1のアーム30を介して環境物体84を妨げることはない。
【0027】
図9に示すように、ケーブル管理アセンブリの左側位置及び右側位置も、(図7の実施タイプと比べて)互いに入れ替えることができる。例えば、ケーブル管理アセンブリの左側位置及び右側位置が変更されると、第1の補助部材46は、ケーブル管理装置22を第2のスライドレールアセンブリ68の第2のレール72に取り付けるよう構成することができ、第2の補助部材48は、ケーブル管理装置22を第2のスライドレールアセンブリ68の第2のレール72に取り付けるように構成することができる。他方、第3の補助部材54は、支持装置24を第1のスライドレールアセンブリ66の第1のレール70に取り付けるように構成されている。ケーブル管理装置22が第1のアーム30を介して環境物体84を妨げることがないように、環境の要件に応じてケーブル管理アセンブリの左側位置及び右側位置を互いに入れ替えることができる。
【0028】
従来技術と比較して、本実施形態のケーブル管理アセンブリは以下の観点から従来技術に勝る利点がある。
【0029】
1)第1の係合部材26a又は第2の係合部材26bに取り外し可能に接続される取り付け部材28を通じて、ケーブル管理装置22と支持装置24とを互いに取り付けることができる。上記の構成によれば、利用可能な効率を改善するため環境要件を満たすためにケーブル管理アセンブリの所定の状態を少なくとも2つの所定の状態(例えば、図7及び図8の2つの所定の状態)から選ぶことができる。
【0030】
2)第1の補助部材46、第2の補助部材48及び第3の補助部材54が回転可能であることを通じて、ケーブル管理アセンブリの左側位置及び右側位置を入れ替えて、代替的に第1のスライドレールアセンブリのレール又は第2のスライドレールアセンブリのレールに取り付けることができる。
【0031】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0032】
22 ケーブル管理装置
24 支持装置
26 係合部材
28 取り付け部材
30 第1のアーム
32 第2のアーム
34 接続部材
36 第1のシャフト部材
38 第2のシャフト部材
40 第1の支持ロッド
42 第2の支持ロッド
44 ケーブル管理部
46 第1の補助部材
48 第2の補助部材
50 第3のシャフト
52 第4のシャフト
54 第3の補助部材
56 支持部材
60 弾性部
62 ガイド区画
64 係合区画
66 第1のスライドレールアセンブリ
68 第2のスライドレールアセンブリ
70 第1のレール
72 第2のレール
74 第3のレール
76 保持物体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9