(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の部品実装機の好適な実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。
図1は部品実装システム10の概略構成を示す平面図、
図2は部品実装機20及びローダ50の概略構成を示す斜視図、
図3はフィーダ30の概略構成を示す斜視図、
図4は部品実装機20及びローダ50の概略構成を示す側面図、
図5は部品実装システム10の電気的な接続関係を示す説明図である。なお、
図1の左右方向がX方向であり、前(手前)後(奥)方向がY方向であり、上下方向がZ方向である。
【0010】
部品実装システム10は、実装ライン12と、ローダ50と、管理コンピュータ80とを備えている。
【0011】
実装ライン12は、
図1に示すように、部品実装機20を複数、X方向に沿って並べることにより構成されている。基板Sは、最も左に配置された部品実装機20へ搬入されたあと右方向へ搬送されていき最も右に配置された部品実装機20から搬出される。そのため、実装ライン12の左側を上流側、右側を下流側と称する。なお、本実施形態では、部品実装機20として、前後2列で基板Sを搬送するタイプを例示したが、特にこのタイプに限定されない。
【0012】
部品実装機20は、
図2に示すように、基板搬送装置21と、フィーダ台22と、ヘッド23と、ヘッド移動機構24とを備える。基板搬送装置21は、基板SをX方向に搬送する。フィーダ台22は、部品実装機20の前面に設けられた側面視がL字状の台である。このフィーダ台22は、X方向に複数配列されたスロット22aと、上下2つの位置決め穴22bの間に設けられたコネクタ22cとを備える。ヘッド23は、フィーダ30によって所定の部品供給位置に供給される部品を負圧により吸着し吸着した部品を正圧により放すノズルを有する。ヘッド移動機構24は、ヘッド23をXY方向に移動させる。また、部品実装機20は、装置全体を制御する実装制御装置28(
図5参照)を備える。実装制御装置28は、周知のCPUやROM、HDD、RAMなどで構成され、基板搬送装置21やヘッド23、ヘッド移動機構24などに駆動信号を出力する。
【0013】
フィーダ30は、部品を所定ピッチで収容するテープを送り出すテープフィーダとして構成されている。フィーダ30は、
図3に示すように、テープリール32と、テープ送り機構33と、コネクタ35と、レール部材37と、バーコード38とを備える。テープリール32は、テープを巻回保持している。テープは、テープ面に設けられた複数の凹部に部品が収納されている。テープ送り機構33は、テープリール32からテープを引き出し、ノズルが部品を吸着可能な所定の部品供給位置までテープを送り出す。コネクタ35は、突出する2本の位置決めピン34の間に設けられている。レール部材37は、フィーダ30の下端面にてY方向に延びる形状の部材である。バーコード38は、テープリール32に収容された部品の種類(部品種)を特定可能なシリアルIDを情報として含むものであり、フィーダ30の上面に設けられている。フィーダ30をフィーダ台22にセットする場合、フィーダ30のレール部材37をフィーダ台22のスロット22aに沿って前方から後方へ差し込む。差し込み終わると、フィーダ30の2本の位置決めピン34がフィーダ台22の2つの位置決め穴22bに嵌まり込むと同時に、フィーダ30のコネクタ35がフィーダ台22のコネクタ22cに嵌まり込んで両コネクタ35,22cが電気的に接続する。フィーダ30をフィーダ台22から外す場合には、セットする場合と逆の手順を行う。フィーダ30は、フィーダ全体の制御を行うフィーダ制御装置39(
図5参照)を備える。フィーダ制御装置39は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成され、テープ送り機構33に駆動信号を出力する。また、フィーダ制御装置39は、コネクタ35,22cを介して実装制御装置28や管理コンピュータ80などと通信可能となる。
【0014】
部品実装機20の前面には、
図2及び
図4に示すように、上部ガイドレール40と、下部ガイドレール42と、ラックギヤ44と、非接触給電コイル46とが設けられている。上部ガイドレール40は、X方向に延びる断面U字状のレールであり、開口部が下を向いている。下部ガイドレール42は、X方向に延びる断面L字状のレールであり、垂直面が部品実装機20の前面に取り付けられ、水平面が前方に伸び出している。ラックギヤ44は、X方向に延び、前面に複数の縦溝が刻まれたギヤである。非接触給電コイル46は、X方向に沿って配置されたコイルである。部品実装機20の上部ガイドレール40、下部ガイドレール42及びラックギヤ44は、隣接する部品実装機20の上部ガイドレール40、下部ガイドレール42及びラックギヤ44と着脱可能に連結することができる。そのため、部品実装機20は規格化されており、実装ライン12に並んだ部品実装機20の数を増減することができる。
【0015】
ローダ50は、
図4に示すように、上下2段に構成され、下段は走行台52、上段はフィーダ収納ユニット70となっている。
【0016】
走行台52は、上部ローラ54と、下部ローラ56と、ピニオンギヤ58と、走行用モータ60と、非接触受電コイル62とを備える。上部ローラ54は、上部ガイドレール40の開口部から上向きに挿入され、上部ガイドレール40の側壁に転動可能に係合するように支持されている。下部ローラ56は、下部ガイドレール42の水平面に転動可能に係合するように支持されている。ピニオンギヤ58は、ラックギヤ44に噛み合わされている。走行用モータ60は、モータ軸がピニオンギヤ58の回転軸と連結されている。X方向に延びるラックギヤ44と噛み合っているピニオンギヤ58が走行用モータ60によって回転されると、上部ローラ54が上部ガイドレール40の側壁を転動すると共に下部ローラ56が下部ガイドレール42の水平面を転動しながら、走行台52ひいてはローダ50がX方向に移動する。一方、非接触受電コイル62は、部品実装機20の非接触給電コイル46と所定の間隔を保った状態で対峙し、ローダ50の走行等の動作に必要な電力を部品実装機20から受け取る。なお、非接触受電コイル62は、部品実装機20から受け取った電力を図示しないバッテリに充電し、そのバッテリの電力を走行等の動作に利用してもよい。
【0017】
走行台52は、更に、
図5に示すように、ローダ制御装置64と、エンコーダ66と、光信号送受信器68とを備える。ローダ制御装置64は、周知のCPUやROM、HDD、RAMなどで構成されている。エンコーダ66は、ローダ50のX方向の位置を検出してローダ制御装置64へ出力する。光信号送受信器68は、発光素子68aと受光素子68bとを備え、ローダ制御装置64に接続されている。
【0018】
フィーダ収納ユニット70は、部品実装機20へ補給するフィーダ30を収納したり、部品実装機20から回収したフィーダ30を収納したりする。フィーダ収納ユニット70は、フィーダ移載機構72とバーコードリーダ74とを備える。フィーダ移載機構72は、フィーダ30の補給や回収を行う。具体的には、フィーダ移載機構72は、フィーダ30を部品実装機20へ補給する際、フィーダ収納ユニット70に収納されたフィーダ30をクランプしてY軸に沿って後方へ移動させ、部品実装機20のフィーダ台22の空きスロット22aに挿入する。また、フィーダ移載機構72は、部品実装機20からフィーダ30を回収する際、部品実装機20のフィーダ台22に保持されているフィーダ30をクランプしてY軸に沿って前方へ移動させてフィーダ台22から引き抜いてフィーダ収納ユニット70に収納する。フィーダ移載機構72に必要な電力は、非接触給電コイル46を介して部品実装機20から供給される。バーコードリーダ74は、フィーダ収納ユニット70に収納されたフィーダ30のバーコード38を読み取り、読み取った情報をローダ制御装置64へ出力する。
【0019】
管理コンピュータ80は、周知のCPUやROM、HDD、RAMなどで構成され、
図5に示すように、LCDなどのディスプレイ82と、キーボードやマウスなどの入力デバイス84とを備える。管理コンピュータ80のHDDには、生産ジョブデータが記憶されている。生産ジョブデータには、各部品実装機20においてどの部品をどういう順番で基板Sへ装着するか、また、そのように装着した基板Sを何枚作製するかなどが定められている。管理コンピュータ80は、各部品実装機20の実装制御装置28と有線により双方向通信可能に接続されている。また、管理コンピュータ80は、発光素子86aと受光素子86bとを備えた光信号送受信器86に接続されている。光信号送受信器86は、
図1に示すように、実装ライン12の上流側の端部に固定されている。光信号送受信器86の発光素子86a及び受光素子86bは、ローダ制御装置64の光信号送受信器68の受光素子68b及び発光素子68aとそれぞれ光によって無線通信可能なように接続される。この無線通信経路を光無線通信経路Cと称する。光無線通信経路Cは、X方向(つまり複数の部品実装機20が並んでいる方向)に沿って設けられる。管理コンピュータ80は、ローダ制御装置64とこの光無線通信経路Cを介して双方向通信可能である。光としては、可視光を使うが、赤外光を使ってもよい。また、レーザ光を用いてもよい。ローダ50は、X方向に移動するため、光信号送受信器86に対して接近離間可能である。
【0020】
次に、部品実装機20の動作について説明する。部品実装機20の実装制御装置28は、ヘッド23のノズルがフィーダ30の部品供給位置に来るようにヘッド移動機構24を制御し、フィーダ30が供給する部品をノズルに吸着させる。その後、実装制御装置28は、ノズルに吸着された部品が基板Sの所定の実装位置に来るようにヘッド移動機構24を制御し、ノズルによる部品の吸着を解除してその実装位置に部品を実装する。実装制御装置28は、この実装動作を基板Sに実装すべき全部品について行う。また、実装制御装置28は、生産ジョブデータに設定された枚数分の基板Sについて部品実装を行う。
【0021】
部品実装機20の実装制御装置28は、フィーダ30から部品が取り出されるごとにそのフィーダ30の部品残数を減算し、そのフィーダの部品残数が所定の閾値以下になったとき、部品切れが近づいたとみなし、管理コンピュータ80に対して部品の補給要求を出力する。
【0022】
補給要求を入力した管理コンピュータ80は、オペレータに対し、部品補給が必要な部品種を収容したフィーダ30をローダ50のフィーダ収納ユニット70にセットするよう指示する画面をディスプレイ82に表示する。オペレータは、この画面を見た後、その部品種を収容したフィーダ30をローダ50のフィーダ収納ユニット70にセットする。フィーダ収納ユニット70にフィーダ30がセットされると、バーコードリーダ74によってフィーダ30のバーコード38が読み取られ、そのバーコード38のシリアルIDがローダ制御装置64から光無線通信経路Cを介して管理コンピュータ80に送信される。管理コンピュータ80は、シリアルIDごとに部品に関するデータをHDDに保存しているため、ローダ50にセットされたフィーダ30の部品種が補給要求のあった部品種と同じか否かを判定する。管理コンピュータ80は、両部品種が同じでなかったならばエラーを報知する。管理コンピュータ80は、両部品種が同じだったならば、光無線通信経路Cを介してローダ制御装置64にフィーダ交換要求を出力する。フィーダ交換要求は、補給要求を出力した部品実装機20においてローダ50にフィーダ交換を行うように指示する指令である。フィーダ交換要求には、部品実装機20のフィーダ台22のスロット22aの位置情報、具体的には補給されるフィーダ30を差し込むスロット22aの位置情報や部品切れになったフィーダ30が差し込まれているスロット22aの位置情報も含まれる。
【0023】
ローダ制御装置64は、光無線通信経路Cを介して管理コンピュータ80からフィーダ交換要求を入力すると、補給要求を出力した部品実装機20の前方位置にローダ50が来るよう走行用モータ60を制御する。具体的には、フィーダ収納ユニット70にセットされたフィーダ30がそのフィーダ30を差し込むスロット22aと対向するよう走行用モータ60を制御する。その状態で、ローダ制御装置64は、フィーダ収納ユニット70にセットされたフィーダ30がその対向するスロット22aに差し込まれるようフィーダ移載機構72を制御する。これにより、新たなフィーダ30が部品実装機20に補給される。
【0024】
その後、ローダ制御装置64は、フィーダ収納ユニット70のフィーダ回収位置がフィーダ台22の部品切れになったフィーダ30と対向するよう走行用モータ60を制御する。その状態で、ローダ制御装置64は、部品切れになったフィーダ30がフィーダ収納ユニット70のフィーダ回収位置に引き込まれるようフィーダ移載機構72を制御する。これにより、部品切れのフィーダ30はローダ50に回収される。
【0025】
このように、部品切れになった部品種と同じ部品を収容した新たなフィーダ30の補給及び部品切れとなったフィーダ30の回収が、ローダ50によって自動的に行われる。そのため、部品実装機20は、部品切れのフィーダ30の部品供給位置(ヘッド23に備えられたノズルで部品を吸着する位置)を、新たなフィーダ30の部品供給位置に切り替えるだけで、実装作業を中断することなく生産を継続して行うことができる。
【0026】
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の部品実装システム10が本開示の部品実装システムに相当し、実装ライン12が実装ラインに相当し、ローダ50が移動型作業装置に相当し、管理コンピュータ80が管理装置に相当し、光無線通信経路Cが光無線通信経路に相当する。また、フィーダ30が部品供給装置に相当する。
【0027】
以上説明した部品実装システム10では、管理コンピュータ80は、部品実装機20の並び方向であるX方向に沿って設けられた光無線通信経路Cを介して、ローダ50へ信号を送信する。すなわち、管理コンピュータ80からローダ50への送信を、ケーブルを利用することなく行うことができる。そのため、実装ライン12を構成する部品実装機20の数が増減されて実装ライン12の長さが変更されたとしても、管理コンピュータ80からローダ50への送信を支障なく行うことができる。
【0028】
また、管理コンピュータ80は、実装ライン12の端部に固定された光信号送受信器86に接続され、ローダ50は、光信号送受信器86と光無線通信経路Cを介して接続されると共に光信号送受信器86に対して接近離間する。そのため、ローダ50が実装ライン12の端から端まで移動する間、光無線通信経路Cを利用してローダ50と管理コンピュータ80との間で通信を行うことができる。
【0029】
更に、ローダ50は、実装ライン12に並べられた各部品実装機20から非接触で給電される。ローダ50が有線によって給電される場合には、給電用コードによってローダ50の移動が妨げられるおそれがあるが、ここでは非接触で給電されるためそのようなおそれがない。
【0030】
更にまた、管理コンピュータ80とローダ制御装置64との通信をケーブルベアやカーテンケーブルを介して行う場合と比べて、上述した実施形態では騒音や発塵をなくすことができる。また、管理コンピュータ80とローダ制御装置64との通信を電波による無線通信で行う場合には、各国の電波法に適合した通信ユニットを用意する必要があるが、上述した実施形態では光無線通信を用いるためその必要がない。
【0031】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0032】
例えば、上述した実施形態では、実装ライン12の前方に、ローダ50と光信号送受信器86と光無線通信経路Cとを含む作業装置セットを1組設けたが、
図6に示すように作業装置セットWSを実装ライン12の上流側と下流側のそれぞれに設けてもよい。この場合、上流側のローダ50は上流側の光信号送受信器86を介して管理コンピュータ80と光無線通信を行い、下流側のローダ50は下流側の光信号送受信器86を介して管理コンピュータ80と光無線通信を行う。こうすれば、実装ライン12に対して2台のローダ50でフィーダ30の補給や回収を行うことができるため、作業時間が短縮化される。
図6では、実装ライン12の上流側と下流側のそれぞれのローダ50は、X方向の同一直線上を移動するように構成されている。そのため、2台のローダ50がX方向の別の直線上を移動する場合に比べて全体構成をコンパクトにすることができる。このように2台のローダ50がX方向の同一直線上を移動する場合、管理コンピュータ80は、2つのローダ50が所定の装置間距離以上離れるように各ローダ50の移動を制御することが好ましい。具体的には、管理コンピュータ80は、各ローダ50のエンコーダ66によって検出されるローダ50のX方向の位置をローダ制御装置64から受信して監視し、2つのローダ50同士の間隔が所定の装置間距離以上離れるように各ローダ制御装置64に指令信号を送信する。こうすれば、2つのローダ50が衝突するのを回避することができる。
【0033】
上述した実施形態では、部品供給装置としてフィーダ30を例示したが、特にフィーダ30に限定されるものではなく、例えば部品トレイや部品トレイを供給するユニットであってもよい。また、部品供給装置は、フィーダ30のように基板Sに実装される部品を供給する装置に限定されるものではなく、例えばヘッドを供給する装置や、ヘッドに取り付けられる交換用ノズルを供給するノズルストッカであってもよい。
【0034】
上述した実施形態では、ローダ50がフィーダ30の補給と回収の両方を実行する例を示したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、ローダ50が補給と回収のいずれか一方のみを実行するようにしてもよい。
【0035】
上述した実施形態では、移動型作業装置として、走行用モータ60によって走行するローダ50を例示したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、床面に埋設したガイドラインの磁気誘導作用によって走行する無人搬送車であってもよい。
【0036】
上述した実施形態では、ローダ50を作動させる電力は非接触給電コイル46を介して部品実装機20から供給されるようにしたが、特にこれに限定されるものではない。例えば、バッテリをローダ50に搭載していてもよい。
【0037】
上述した実施形態では、走行用モータ60の回転運動をラックギヤ44とピニオンギヤ58を用いて直線運動に変換したが、ラックギヤ44の代わりにチェーン、ピニオンギヤ58の代わりにスプロケットホイールを採用して走行用モータ60の回転運動を直線運動に変換してもよい。
【0038】
上述した実施形態では、実装ライン12として複数の部品実装機20をX方向に並べたものを例示したが、最上流位置の部品実装機20の上流側に、基板Sにはんだを印刷する印刷機やその印刷状況を検査する印刷検査機を配置してもよい。あるいは、最下流位置の部品実装機20の下流側に、基板S上の部品を検査する部品検査機やはんだのリフローを行うリフロー機を配置してもよい。
【0039】
なお、本開示の部品実装システムは、以下のように構成してもよい。
【0040】
本開示の部品実装システムにおいて、前記管理装置は、前記実装ラインの端部に固定された光信号送受信器に接続され、前記移動型作業装置は、前記光信号送受信器と前記光無線通信経路を介して接続され、前記光信号送受信器に対して接近離間してもよい。こうすれば、移動型作業装置が実装ラインの端から端まで移動する間、光無線通信経路を利用して管理装置から移動型作業装置への送信を行うことができる。
【0041】
本開示の部品実装システムにおいて、前記移動型作業装置と前記光信号送受信器と前記光無線通信経路とを含む作業装置セットは、前記実装ラインの一端側と他端側のそれぞれに設けられていてもよい。こうすれば、実装ラインに対して2台の移動型作業装置で作業することができるため、作業時間が短縮化される。
【0042】
本開示の部品実装システムにおいて、前記作業装置セットが前記実装ラインの一端側と他端側のそれぞれに設けられている場合、前記実装ラインの一端側と他端側のそれぞれの前記移動型作業装置は、前記所定方向の同一直線上を移動してもよい。こうすれば、2台の移動型作業装置が所定方向の別の直線上を移動する場合に比べて全体構成をコンパクトにすることができる。
【0043】
本開示の部品実装システムにおいて、前記実装ラインの一端側と他端側のそれぞれの前記移動型作業装置が前記所定方向の同一直線上を移動する場合、前記管理装置は、前記実装ラインの一端側と他端側の前記移動型作業装置が所定の装置間距離以上離れるように各移動型作業装置の移動を制御してもよい。こうすれば、2つの移動型作業装置が衝突するのを回避することができる。
【0044】
本開示の部品実装システムにおいて、前記実装ラインは、前記部品実装機の数を増減することが可能としてもよい。
【0045】
本開示の部品実装システムにおいて、前記移動型作業装置は、前記実装ラインに並べられた各部品実装機から非接触で給電されるようにしてもよい。移動型作業装置が有線によって給電される場合には、給電用コードによって移動型作業装置の移動が妨げられるおそれがあるが、ここでは非接触で給電されるためそのようなおそれがない。