(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記加工機選定制御部は、前記裁ち屑判定部の判定結果が「前記基準位置側のシート片が裁ち屑ではない」場合に、前記第N加工位置で用いるスリッタは「未定」又は第(N−1)加工位置で用いるスリッタと同じである、という決定を行う、スリッタ決定部を、有している、
請求項2記載のシート加工装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のシート加工装置を実施形態に基づいて説明する。
【0010】
[第1実施形態]
(全体構成)
図1は、本発明の第1実施形態のシート加工装置を示す縦断面略図である。シート加工装置1は、装置本体10の両端に、給紙トレイ111を有する給紙部11と、排紙トレイ121を有する排紙部12と、を備えている。給紙部11から排紙部12へは、多数個の対のローラ21からなる搬送部20によって搬送路22が構成されている。搬送部20は、シート100を、給紙部11から排紙部12へ向けて、矢印Y方向に、1枚ずつ搬送するようになっている。矢印Yが示す搬送方向において、給紙部11側を「上流側」と称し、排紙部12側を「下流側」と称する。そして、搬送路22には、給紙部11側から、搬送補正部、情報読取部、及びリジェクト部等(図示せず)を、経て、加工部4、5が設けられている。ここでは、加工部4は、シートを幅方向の任意の加工位置で搬送方向Yに沿って加工する搬送方向加工部である。加工部5は、シートの幅方向に沿ってシートを加工する幅方向加工部である。なお、「幅方向」とは、搬送方向に対して直交した方向である。また、給紙部11側から排紙部12側を見たときに、幅方向の右方を「右側(又は単に、右)」と称し、幅方向の左方を「左側(又は単に、左)」と称する。
【0011】
また、シート加工装置1は、装置全体の作動を制御する制御部6を装置本体10内に備えている。制御部6は、CPU、ROM、RAM等により、実現されている。制御部6には、操作パネル60が接続されている。更に、シート加工装置1は、シートの加工によって発生する切り屑(裁ち屑も含む)を収容するためのゴミ箱110を装置本体10内の底部に有している。
【0012】
(操作パネル)
図2は、操作パネル60のブロック図である。操作パネル60は、入力部601及び表示部602を有している。操作者は、入力部601によって、シートに対する加工条件を入力することができる。すなわち、入力部601は、「条件入力部」として機能する。表示部602は、入力された加工条件を表示できる。
【0013】
更に、入力部601によれば、シートの幅方向の右端又は左端を基準位置に設定でき、また、基準位置からN番目の裁断位置である第N加工位置を設定でき、また、裁ち屑として排除するシート片を指定できる。すなわち、入力部601は、「基準位置設定部6011」、「第N位置設定部6012」、及び「裁ち屑指定部6013」としても機能する。なお、Nは、1以上の整数である。
【0014】
図3は、シートの加工内容の一例である。この加工内容では、シートを、基準位置L側から、「第1加工位置」、「第2加工位置」、「第3加工位置」、「第(n−1)加工位置」、「第n加工位置」、「第Z加工位置」で、加工することになっている。nは2以上であり且つZ以下の整数である。Zは基準位置Lから最も遠い加工位置の番数を示しており、本実施形態においては「10」である。すなわち、搬送方向加工部4に装着可能な加工機の全数は、本実施形態においては「10」である。このような加工内容の加工条件は、次のように入力される。
・基準位置設定部6011によって、シートの幅方向の右端を基準位置Lに設定する。
・第N位置設定部6012によって、第N加工位置を、基準位置Lからの幅WNとして設定する。
・裁ち屑指定部6013によって、加工後のシート片P1、P2、P3、P(n−1)、Pn、PZ、P(Z+1)について、裁ち屑として排除するシート片を指定する。この指定の方法としては、(a)幅寸法Dが所定値以下のシート片を「裁ち屑とみなす」という方法、又は、(b)第N加工位置の基準位置L側のシート片及び第Z加工位置の基準位置Lから遠い側のシート片の各々を裁ち屑とするか否かを「操作者に選択させる」という方法を、採用できる。なお、本実施形態においては、方法(a)と方法(b)とを組み合わせ、一部のシート片については方法(b)により裁ち屑として排除するシート片を指定し、残りのシート片については方法(a)により裁ち屑として排除するシート片を指定するようにしている。
【0015】
(搬送方向加工部)
搬送方向加工部4は、2種以上の複数の加工機7を
図4に示されるように幅方向に並べて設けることによって、構成されている。
【0016】
加工機7は、
図5に示されるように、2本のスライド軸81、82及び駆動軸83に沿って幅方向Xに手動で移動可能であり、スライド軸81の任意の位置に、ねじ84によって固定できるようになっている。すなわち、加工機7は、幅方向Xの任意の位置に配置できるようになっている。なお、加工機7の位置は、スライド軸81、82と平行に設けられたスケールを用いて、正しく設定できる。また、加工機7の移動は、電動機構によって行ってもよい。
【0017】
また、加工機7は、スライド軸81、82及び駆動軸83の、一端側を、特種な工具を使用することなく一体的に開放し、この一端側から出し入れすることによって、着脱できるようになっている。したがって、加工機7の交換を容易に行うことができる。
【0018】
2種以上の加工機7としては、例えば、次の5種の加工機を採用できる。
(a)右型スリッタ71(
図6)
図6は、右型スリッタ71を搬送方向上流側から見た図である。右型スリッタ71は、上回転刃701と下回転刃702とが擦り合うように回転することによって、シートを搬送方向に沿って裁断加工する、スリッタである。右型スリッタ71では、上回転刃701が下回転刃702の幅方向右側に位置している。更に、右型スリッタ71は、下回転刃702の幅方向右側に、裁ち屑排除部材703を有している。なお、裁ち屑排除部材703は、裁ち屑を排除する排除態様と、裁ち屑を排除しない退避態様とに、変位できるようになっている。
【0019】
(b)左型スリッタ72(
図7)
図7は、左型スリッタ72を搬送方向上流側から見た図である。左型スリッタ72は、上回転刃701と下回転刃702とが擦り合うように回転することによって、シートを搬送方向に沿って裁断加工する、スリッタである。左型スリッタ72では、上回転刃701が下回転刃702の幅方向左側に位置している。更に、左型スリッタ72は、下回転刃702の幅方向左側に、裁ち屑排除部材703を有している。なお、裁ち屑排除部材703は、裁ち屑を排除する排除態様と、裁ち屑を排除しない退避態様とに、変位できるようになっている。すなわち、右型スリッタ71と左型スリッタ72とは、全ての構成が左右対称となっている。
【0020】
(c)縦クリース形成機73(
図8)
図8は、縦クリース形成機73を搬送方向下流側から見た図である。縦クリース形成機73は、上回転刃731の凸部7311をシートと共に下回転刃732の凹部7321に嵌入させることにより、シートを押圧して、シートにクリース(折り型)を形成するようになっている。
【0021】
(d)縦ミシン目形成機74(
図9)
図9は、縦ミシン目形成機74を搬送方向下流側から見た図である。縦ミシン目形成機74は、歯車状の刃である上回転刃741の鋭角先端部7411を、シートを部分的に貫通させて下回転刃742の凹部7421に嵌入させることにより、シートにミシン目を形成するようになっている。
【0022】
(e)縦マイクロミシン目形成機
縦マイクロミシン目形成機は、縦ミシン目形成機74と同様の構成を有しているが、縦ミシン目形成機74に比して、小さい鋭角先端部7411を円周方向に小さいピッチで有している。
【0023】
(制御部)
図10は、加工機選定制御部61を有する本実施形態のシート加工装置のブロック図である。制御部6は、搬送方向加工部4に設けられる加工機7の、種類及び配列を、加工条件を満たすように求めて、表示部602に表示させる、加工機選定制御部61を、有している。すなわち、表示部602は、加工条件を満たすことができる、加工機7の、種類及び配列を、表示できる。
【0024】
加工機選定制御部61は、スリッタを選定するスリッタ選定制御部611と、スリッタ以外の加工機を選定する非スリッタ選定制御部612と、を有している。そして、スリッタ選定制御部611は、
図10に示されるように、「裁ち屑判定部62」、「スリッタ選択部63」、「スリッタ元数記憶部64」、「スリッタ残存数記憶部65」、「スリッタ決定部66」、及び「未定スリッタ確定部67」、を、有している。
【0025】
(a)裁ち屑判定部62
裁ち屑判定部62は、第N加工位置の基準位置側又は反基準位置側に形成されるシート片が、裁ち屑であるか否かを、判定するようになっている。より詳細には、裁ち屑判定部62は、「第1判定部621」、「第n判定部622」、及び「第Z判定部623」を、有している。
・第1判定部621は、第N位置設定部によってN=1が設定された場合に、第1加工位置の基準位置側に形成されるシート片が、裁ち屑であるか否かを、判定するようになっている。
・第n判定部622は、第N位置設定部によって2以上且つZ以下である整数nが指定された場合に、第n加工位置の基準位置側に形成されるシート片が、裁ち屑であるか否かを、判定するようになっている。
・第Z判定部623は、第N位置設定部によってN=Zが設定された場合に、第Z加工位置の反基準位置側に形成されるシート片が、裁ち屑であるか否かを、判定するようになっている。
【0026】
(b)スリッタ選択部63
スリッタ選択部63は、次の(i)〜(iv)のように作動するようになっている。
(i)裁ち屑判定部62の判定結果が「基準位置側のシート片が裁ち屑である」場合に、且つ、基準位置が右端Lである場合に、第N加工位置で用いるスリッタとして、右型スリッタ71を選択する。
(ii)裁ち屑判定部62の判定結果が「基準位置側のシート片が裁ち屑である」場合に、且つ、基準位置が左端Mである場合に、第N加工位置で用いるスリッタとして、左型スリッタ72を選択する。
(iii)裁ち屑判定部62の判定結果が「反基準位置側のシート片が裁ち屑である」場合に、且つ、基準位置が右端Lである場合に、第N加工位置で用いるスリッタとして、左型スリッタ72を選択する。
(iv)裁ち屑判定部62の判定結果が「反基準位置側のシート片が裁ち屑である」場合に、且つ、基準位置が左端Mである場合に、第N加工位置で用いるスリッタとして、右型スリッタ71を選択する。
【0027】
具体的には、スリッタ選択部63は、「第1選択部631」、「第n選択部632」、及び「第Z選択部633」を、有している。
・第1選択部631は、第1判定部621の判定結果が「裁ち屑である」場合に、第1加工位置で用いるスリッタとして、基準位置が右端Lである場合には右型スリッタ71を選択するようになっており、又は、基準位置が左端Mである場合には左型スリッタ72を選択するようになっている。
・第n選択部632は、第n判定部622の判定結果が「裁ち屑である」場合において、基準位置が右端Lである場合には、第n加工位置で用いるスリッタとして右型スリッタ71を選択するとともに第(n−1)加工位置で用いるスリッタとして左型スリッタ72を選択するようになっており、又は、基準位置が左端Mである場合には、第n加工位置で用いるスリッタとして左型スリッタ72を選択するとともに第(n−1)加工位置で用いるスリッタとして右型スリッタ71を選択するようになっている。
・第Z選択部633は、第Z判定部623の判定結果が「裁ち屑である」場合に、第Z加工位置で用いるスリッタとして、基準位置が右端Lである場合には左型スリッタ72を選択するようになっており、又は、基準位置が左端Mである場合に右型スリッタ71を選択するようになっている。
【0028】
ところで、第N加工位置を挟んで幅方向に隣り合うシート片を共に裁ち屑とした場合、スリッタ選択部63によって第N加工位置で用いるスリッタを選択する際に、矛盾が生じることとなる。そこで、(i)矛盾が生じるような加工条件が入力された場合にはエラーを報知し、それによって、操作者に、適切な加工条件の入力を促したり、(ii)入力部601から入力できる加工条件に、制限を設けたりすることによって、第N加工位置を挟んで幅方向に隣り合うシート片が共に裁ち屑として指定されるのを防止するようにしている。
【0029】
(c)スリッタ元数記憶部64
スリッタ元数記憶部64は、予め準備されていた右型スリッタ71及び左型スリッタ72の各々の個数である元数Tを記憶するようになっている。
【0030】
(d)スリッタ残存数記憶部65
スリッタ残存数記憶部65は、スリッタ選択部63によって右型スリッタ71又は左型スリッタ72が選択される毎に、それを元数Tから差し引いて、右型スリッタ71及び左型スリッタ72の各々の残存数Qを求めて記憶するようになっている。
【0031】
(e)スリッタ決定部66
スリッタ決定部66は、裁ち屑判定部62の判定結果が「基準位置側のシート片が裁ち屑ではない」場合に、第N加工位置で用いるスリッタは、「未定」又は第(N−1)加工位置で用いるスリッタと同じである、という決定を行うようになっている。
【0032】
具体的には、スリッタ決定部66は、「第1決定部661」及び「第n決定部662」を有している。
・第1決定部661は、第1判定部621の判定結果が「裁ち屑ではない」場合に、第1加工位置で用いるスリッタは「未定」であると決定するようになっている。
・第n決定部662は、第n判定部622の判定結果が「裁ち屑ではない」場合に作動するようになっており、具体的には、「第nα判定部6621」、「第nα決定部6622」、「第nβ判定部6623」、「第nβ決定部6624」、及び「第nγ決定部6625」を、有している。
・第nα判定部6621は、第n加工位置の基準位置側に形成されるシート片の幅寸法Dが所定寸法Bより大きいか否かを判定するようになっている。
・第nα決定部6622は、第nα判定部6621の判定結果が「D>B」である場合に、第n加工位置で用いるスリッタは「未定」であると決定するようになっている。
・第nβ判定部6623は、第nα判定部6621の判定結果が「D≦B」である場合に、第(n−1)加工位置で用いるスリッタが「未定」であるか否か、且つ、右型スリッタ71及び左型スリッタ72の残存数が共に1以上であるか否か、を判定するようになっている。
・第nβ決定部6624は、第nβ判定部6623の判定結果が「是」である場合に、第n加工位置で用いるスリッタは「未定」であると決定するようになっている。
・第nγ決定部6625は、第nβ判定部6623の判定結果が「否」である場合に、第n加工位置で用いるスリッタと第(n−1)加工位置で用いるスリッタとを同じとする決定を行うようになっている。
【0033】
なお、「B」は、
図11に示されるように、幅方向右側に配置した右型スリッタ71(略して「R」)と幅方向左側に配置した左型スリッタ72(略して「L」)とを密着させた状態における右型スリッタ71の裁断加工位置710と左型スリッタ72の裁断加工位置720との間の幅寸法D3である。ちなみに、
図12に示されるように、幅方向左側に配置した右型スリッタ71と幅方向右側に配置した左型スリッタ72とを密着させた状態における右型スリッタ71の裁断加工位置710と左型スリッタ72の裁断加工位置720との間の幅寸法は、D1であり、寸法的に裁ち屑とみなされるシート片の幅寸法A以下の値を有している。「A」は本実施形態においては25mmである。
【0034】
(f)未定スリッタ確定部67
未定スリッタ確定部67は、スリッタ決定部66によって「未定」であると決定された第N加工位置のスリッタを確定するようになっている。具体的には、未定スリッタ確定部67は、「仮配列部671」、「残存判定部672」、「仮配列再作動部673」、及び「仮配列確定部674」を、有している。
・仮配列部671は、「未定」であると決定された第N加工位置のスリッタとして、(i)右型スリッタ71が可、(ii)左型スリッタ72が可、(iii)右型スリッタ71及び左型スリッタ72の何れも可、の3つのパターンから、1つを選択して、順次、仮配列していくようになっている。
・残存判定部672は、仮配列した右型スリッタ71及び左型スリッタ72が残存数Qの範囲内か否かを判定するようになっている。
・仮配列再作動部673は、残存判定部672の判定結果が「残存数Qの範囲内でない」場合には、新たに仮配列を行うように仮配列部671を再作動させるようになっている。
・残存判定部672の判定結果が「残存数Qの範囲内である」場合には、仮配列を確定させるようになっている。
【0035】
(作動)
例えば、シートに対して、
図13に示されるような、全てが裁断加工である加工内容を、実施する場合について、説明する。なお、右型スリッタ71及び左型スリッタ72の各々の元数Tは4個とする。
【0036】
(1)まず、入力部601によって、加工条件を入力する。すなわち、まず、基準位置設定部6011によって、シートの幅方向の右端を基準位置Lに設定する。次に、裁ち屑指定部6013によって、
図15の表示部602に示されるように、右端(TrimR)のシート片P1が裁ち屑であること、及び、左端(TrimL)のシート片P7が裁ち屑であること(YES)、を入力する。そして、第N位置設定部6012によって、第1〜第6加工位置X1〜X6を、基準位置Lからの幅方向の距離WNとして設定する。
【0037】
具体的には、
図14の表示部602に示されるように、第1加工位置X1として「10.0」mmを、第2加工位置X2として「60.0」mmを、第3加工位置X3として「65.0」mmを、第4加工位置X4として「115.0」mmを、第5加工位置X5として「120.0」mmを、第6加工位置X6として「360.0」mmを、順次、入力する。なお、所定の幅寸法A以下のシート片を裁ち屑とみなす指定が、裁ち屑指定部6013によって、順次入力されている。
図13の加工内容では、シート片P3、P5の幅寸法Dは5.0mmであり幅寸法Aより小さい。すなわち、
図13の加工内容は、Zが6であり、第1〜第6加工位置X1〜X6にて裁断加工を行うと共に、シート片P1〜P7の内のシート片P1、P3、P5、P7を裁ち屑として排除するものである。
【0038】
(2)また、各加工位置X1〜X6の幅方向距離WNを入力する度に、入力部601により、表示部602のSET6021を押すと、加工機選定制御部61が作動する。この作動を
図16〜
図19に示されるフローチャートに基づいて、説明する。
【0039】
なお、フローチャートにおいて、「Slit」はスリッタを意味し、「Slit 1」は第1加工位置X1のスリッタを意味し、「Slit N」は第N加工位置のスリッタを意味し、「R刃」は右型スリッタ71を意味し、「L刃」は左型スリッタ72を意味し、「N」は1以上の整数であり、「D」は隣接する加工位置の間の幅寸法であり、「A」は裁ち屑とみなされるシート片の最大幅寸法であって前述の通り25mmであり、「B」は「A」より大きい幅寸法であって前述したD3であって本実施形態では48mmである。また、符号の「S」はステップの略である。但し、フローチャートにおいて、第2加工位置以降の作動に関するステップにおける「N」は、当然ながら、2以上の整数である。
【0040】
まず、
図16に示されるように、加工機選定制御部61の作動が開始すると(S900)、スリッタ選定制御部611が作動して(S901)、
図17に示されるスリッタ選定作業が実行される。
【0041】
(2-1)第1加工位置X1
まず、
図17に示されるように、スリッタ選定制御部611の作動が開始されて(S90)、第1加工位置X1の入力を受けると(S91)、第1加工位置X1におけるスリッタの選定(S92)が行われ、
図18に示される作動が実行される。
図18において、第1加工位置X1のスリッタの選定が開始されると(S921)、第1判定部621が作動して、シート片P1が裁ち屑であるか否かが判定される(S922)。ここで、「右マージン有り」とは、最右端のシート片を裁ち屑として排除することを意味する。
【0042】
本例では、シート片P1は「裁ち屑である」ので、第1選択部631が右型スリッタ71を選択し(S923)、スリッタ残存数記憶部65が作動して、右型スリッタ71の残存数を1個減らす(S924)。
【0043】
ちなみに、シート片P1が「裁ち屑ではない」場合には、第1決定部661が作動して、第1加工位置X1で用いるスリッタは「未定」であると決定される(S925)。
【0044】
次に、加工条件の入力が終了したか否かが判定される(S93)。入力が終了していない場合は、次の加工位置に関する加工条件の入力に進む(S94)。一方、例えば裁断加工を1箇所だけ行う場合は、入力は終了したこととなる。入力が終了した場合は、第1加工位置のスリッタが「未定」か否かが判定される(S931)。「未定」である場合には、第1加工位置の未定スリッタの選定(後述の追加作動1)が行われる(S932)。「未定」でない場合は、これにて終了する。
【0045】
(2-2)第2加工位置X2
次に、
図17に示されるように、第2加工位置X2の入力を受けると(S94)、第2加工位置
X2におけるスリッタの選定(S95)が行われ、
図19に示される作動が実行される。
図19において、第2加工位置
X2のスリッタの選定が開始されると(S951)、まず、第2加工位置
X2が最終加工位置か否かが判定される(S952)。
【0046】
本例では、第2加工位置
X2は最終加工位置ではないので、第n判定部622が作動して、シート片P2が裁ち屑であるか否かが判定される(S953)。この場合の判定は、シート片P2の幅寸法Dが前記A以下であるか否かを判定する。
【0047】
本例では、D(50.0mm)>Aであるので、更に、第nα判定部6621が作動して、D>Bであるか否かが判定される(S954)。
【0048】
なお、本例では、シート片P1が裁ち屑として指定されているので、第2加工位置X2に関しては、D≦Aとなるような入力は制限されるように設定されている。よって、常にD>Aと判定される。すなわち、シート片P2は「裁ち屑ではない」と判定される。
【0049】
そして、本例では、D(50.0mm)>Bであるので、第nα決定部6622が作動して、第2加工位置X2で用いるスリッタは「未定」であると決定される(S9541)。なお、更に、この場合は、続いて、第2加工位置X2の1つ前の第1加工位置X1のスリッタが「未定」か否かが判定される(S9542)。本例では、第1加工位置X1のスリッタは右型スリッタ71と決まっているので、「未定」ではない。よって、この後は、スリッタ残存数記憶部65が作動するが(S955)、残存数は変化しない。
【0050】
ちなみに、D≦Bである場合には、第nβ判定部6623が作動して、第1加工位置X1のスリッタが「未定」か否か、及び、右型スリッタ71及び左型スリッタ72が共に残存しているか否か、が判定される(S956)。「未定」であり且つ残存している場合には、第nβ決定部6624が作動して、第2加工位置X2で用いるスリッタは「未定」であると決定される(S9561)。「未定」ではない又は残存していない場合には、第1加工位置X1のスリッタと第2加工位置X2のスリッタとを同じとする(S957)。いずれの場合でも、その後は、スリッタ残存数記憶部65が作動する(S955)。
【0051】
(2-3)第3加工位置X3
次に、
図17に示されるように、第3加工位置X3の入力を受けると(S94)、第3加工位置X3におけるスリッタの選定(S95)が行われ、
図19に示される作動が実行される。
図19において、第3加工位置X3のスリッタの選定が開始されると(S951)、まず、第3加工位置X3が最終加工位置か否かが判定される(S952)。
【0052】
本例では、第3加工位置X3は最終加工位置ではないので、第n判定部622が作動して、シート片P3が裁ち屑であるか否かが判定される(S953)。この場合の判定は、シート片P3の幅寸法Dが前記A以下であるか否かを判定する。
【0053】
本例では、D(5.0mm)≦Aであるので、第3加工位置X3のスリッタが右型スリッタ71に決定されると共に、第2加工位置X2のスリッタが左型スリッタ72に決定される(S9531)。すなわち、シート片P3は、裁ち屑指定部6013によって、裁ち屑とみなす指定がされる。この後は、スリッタ残存数記憶部65が作動して、右型スリッタ71の残存数と、左型スリッタ72の残存数とが、それぞれ1個減る(S955)。
【0054】
ちなみに、D>Aの場合は、更に第nα判定部6621が作動して、D>Bであるか否かが判定される(S954)。
【0055】
(2-4)第4加工位置X4
次に、
図17に示されるように、第4加工位置X4の入力を受けると(S94)、第4加工位置X4におけるスリッタの選定(S95)が行われ、
図19に示される作動が実行される。
図19において、第4加工位置X4のスリッタの選定が開始されると(S951)、まず、第4加工位置X4が最終加工位置か否かが判定される(S952)。
【0056】
本例では、第4加工位置X4は最終加工位置ではないので、第n判定部622が作動して、シート片P4が裁ち屑であるか否かが判定される(S953)。この場合の判定は、シート片P4の幅寸法Dが幅寸法A以下であるか否かを判定する。
【0057】
本例では、D(50.0mm)>Aであるので、更に第nα判定部6621が作動して、D>Bであるか否かが判定される(S954)。
【0058】
なお、本例では、シート片P3が裁ち屑として指定されているので、第4加工位置X4に関しては、D≦Aとなるような入力は制限されるように設定されている。よって、常にD>Aと判定される。すなわち、シート片P4は「裁ち屑ではない」と判定される。
【0059】
そして、本例では、D(50.0mm)>Bであるので、第nα決定部6622が作動して、第4加工位置X4で用いるスリッタは「未定」であると決定される(S9541)。なお、更に、この場合は、続いて、第4加工位置X4の1つ前の第3加工位置X3のスリッタが「未定」か否かが判定される(S9542)。本例では、第3加工位置X3のスリッタは右型スリッタ71と決まっているので、「未定」ではない。よって、この後は、スリッタ残存数記憶部65が作動する(S955)が、残存数は変化しない。
【0060】
ちなみに、D≦Bである場合には、第nβ判定部6623が作動して、第3加工位置X3のスリッタが「未定」か否か、及び、右型スリッタ71及び左型スリッタ72が共に残存しているか否か、が判定される(S956)。
【0061】
(2-5)第5加工位置X5
次に、
図17に示されるように、第5加工位置X5の入力を受けると(S94)、第5加工位置X5におけるスリッタの選定(S95)が行われ、
図19に示される作動が実行される。
図19において、第5加工位置X5のスリッタの選定が開始されると(S951)、まず、第5加工位置X5が最終加工位置か否かが判定される(S952)。
【0062】
本例では、第5加工位置X5は最終加工位置ではないので、第n判定部622が作動して、シート片P5が裁ち屑であるか否かが判定される(S953)。この場合の判定は、シート片P5の幅寸法Dが前記A以下であるか否かを判定する。
【0063】
本例では、D(5.0mm)≦Aであるので、第5加工位置X5のスリッタが右型スリッタ71に決定されると共に、第4加工位置X4のスリッタが左型スリッタ72に決定される(S9531)。すなわち、シート片P5は、裁ち屑指定部6013によって、裁ち屑とみなす指定がされる。この後は、スリッタ残存数記憶部65が作動して、右型スリッタ71の残存数と、左型スリッタ72の残存数とが、それぞれ1個減る(S955)。
【0064】
ちなみに、D>Aの場合は、D>Bであるか否かが判定される(S954)。
【0065】
(2-6)第6加工位置X6
まず、
図17に示されるように、第6加工位置X6の入力を受けると(S94)、第6加工位置X6におけるスリッタの選定(S95)が行われ、
図19に示される作動が実行される。
図19において、第6加工位置X6のスリッタの選定が開始されると(S951)、まず、第6加工位置X6が最終加工位置か否かが判定される(S952)。
【0066】
本例では、第6加工位置X6は最終加工位置であるので、第Z判定部623が作動して、シート片P7が裁ち屑であるか否かが判定される(S958)。ここで、「左マージン有り」とは、最左端のシート片を裁ち屑として排除することを意味する。
【0067】
本例では、シート片P7は裁ち屑であるので、第6加工位置X6のスリッタは左型スリッタ72に決定される(S959)。そして、その後は、スリッタ残存数記憶部65が作動して、左型スリッタ72の残存数を1個減らす(S955)。
【0068】
なお、第2加工位置X2の入力以降は、その度に、
図17に示されるように、加工条件(ここでは裁断条件)の入力が終了したか否かが判定される(S96)。そして、終了していない場合には、その後の加工位置の入力(S94)、スリッタの決定(S95)、及び、加工条件の入力が終了したか否かの判定(S96)が、繰り返し実行される。また、終了した場合には、用いるスリッタが「未定」であると決定された加工位置のスリッタの選定作業が実行されるが(S98)、「未定」の加工位置が無い場合には、選定作業は終了する。
【0069】
以上のような作動によって、第1〜第6加工位置X1〜X6において用いるスリッタは、R型、L型、R型、L型、R型、L型と決定され、
図20に示されるように、表示部602に表示される。
【0070】
(追加作動1)
図21に示されるように、裁断加工を1箇所だけ行う場合であって、第1加工位置のスリッタが「未定」である場合には、第1加工位置の未定スリッタの選定が開始する(S9321)。まず、左マージンの有無が判定される(S9322)。「有る」場合には、スリッタは左型スリッタ72に決定される(S9323)。「無い」場合には、スリッタは「右型スリッタ71及び左型スリッタ72の何れも可」に決定される(S9324)。そして、いずれの場合も、その後は、スリッタ残存数記憶部65が作動する(S924)。
【0071】
(追加作動2)
本例に関しては、全ての加工位置で用いるスリッタが決まったが、用いるスリッタは「未定」であると決定された加工位置がある場合には、未定スリッタ確定部67が作動する。
【0072】
図22に示されるように、未定スリッタ確定部67の作動が開始すると(S981)、まず、仮配列部671が作動する(S982)。仮配列部671は、「未定」であると決定された第N加工位置のスリッタとして、(i)右型スリッタ71が可、(ii)左型スリッタ72が可、(iii)右型スリッタ71及び左型スリッタ72の何れも可、の3つのパターンから、1つを選択して、「未定」の第N加工位置に、順次、仮配列していく。次に、残存判定部672が作動して、仮配列した右型スリッタ71及び左型スリッタ72が残存数Qの範囲内か否かを判定する(S983)。残存判定部672の判定結果が「残存数Qの範囲内でない」場合には、仮配列再作動部673が作動して、新たに仮配列を行うように仮配列部671を再作動(S982)、及び、仮配列した右型スリッタ71及び左型スリッタ72が残存数Qの範囲内か否かの判定(S983)が、繰り返し実行される。残存判定部672の判定結果が「残存数Qの範囲内である」場合には、仮配列確定部674が作動して、仮配列を確定させる(S985)。こうして、「未定」の第N加工位置に用いるスリッタが選定される。
【0073】
(追加作動3)
本例では、第2加工位置X2又は第4加工位置X4で用いるスリッタが「未定」であると決定された後(S9541)、更に、続いて、第1加工位置X1又は第3加工位置X3のスリッタが「未定」か否かが判定され(S9542)、第1加工位置X1又は第3加工位置X3のスリッタは右型スリッタ71と決まっており「未定」ではないので、その後は、スリッタ残存数記憶部65が作動している(S955)。
【0074】
しかるに、第1加工位置X1又は第3加工位置X3のスリッタが「未定」であった場合、すなわち、第N加工位置で用いるスリッタを決定する際に第(N−1)加工位置で用いるスリッタが「未定」であった場合には、次のように作動する。
【0075】
まず、第(N−1)加工位置と第(N−2)加工位置との間の幅寸法Dが幅寸法Bより大きいか否かが判定される(S9543)。
【0076】
D>Bの場合には、第(N−1)加工位置で用いるスリッタは、「右型スリッタ71及び左型スリッタ72の何れも可」と決定され(S9544)、その後は、スリッタ残存数記憶部65が作動する(S955)。
【0077】
D≦Bの場合には、幅寸法Dが幅寸法Aより大きいか否か、すなわち、A<Dであるか否かが、判定される(S9545)。A<Dではない場合は、S9544及びS955へ続く。A<Dである場合には、第(N−2)加工位置で用いるスリッタが右型スリッタ71であるか否かが判定され(S9546)、「否」の場合にはS9544及びS955へ続き、「是」の場合には、第(N−1)加工位置で用いるスリッタは右型スリッタ71に決定されて(S9547)、S955へ続く。
【0078】
(基準位置の変更)
前述した例では、基準位置設定部6011によって、シートの幅方向の右端を基準位置Lに設定したが、シート幅方向の左端を基準位置Lにした場合は、
図18及び
図19に示される各作動において、右マージンを左マージンに、左マージンを右マージンに、L刃をR刃に、R刃をL刃に、それぞれ入れ替えた形態で作動し、各加工位置において用いられるスリッタが選定される。
【0079】
(スリッタの具体的構成)
図23は、左型スリッタ72の左側面図である。
図24は、
図23のXXIV−XXIV断面図である。左型スリッタ72では、上回転刃701が上ハウジング705に保持されており、下回転刃702が下ハウジング706に保持されている。上ハウジング705と下ハウジング706とは、別体であり、連結板707によって一体化されている。
【0080】
上回転刃701は、上ハウジング705の左端に位置しており、片持ち支持されている。上回転刃701の回転軸7011は、円筒状のベアリング7081によって、軸心に対して揺動不能に支持されることによって、片持ち支持されている。
【0081】
下回転刃702は、下ハウジング706の左端近傍に位置しており、片持ち支持されている。但し、下回転刃702は上回転刃701よりも右側に位置している。下回転刃702の回転軸7021は、円筒状のベアリング7082によって、軸心に対して揺動不能に支持されることによって、片持ち支持されている。
【0082】
そして、左型スリッタ72は、下回転刃702の左側に、裁ち屑排除部材703を有している。裁ち屑排除部材703は、裁断後のシート片に接触してシート片を案内するシートガイド7030を有している。シートガイド7030は、レバー7031を操作することによって、
図25に示される排除態様と
図26に示される退避態様とに変位できるように、設けられている。排除態様は、シート片を湾曲面7032に沿わせて、すなわち、シート片の上面を湾曲面7032に接触させながら、排除方向に案内する態様である。退避態様は、シート片を上平面7033に沿わせて、すなわち、シート片の下面を上平面7033に接触させながら、非排除方向に案内する態様である。非排除方向とは、シート片を排除することなく、搬送方向下流へ送る方向である。
【0083】
なお、右型スリッタ71は、左型スリッタ72に対して左右対称の構成を有している。
【0084】
(作動後の状態)
以上のようにして決定された、第1〜第6加工位置X1〜X6で用いるスリッタは、
図20に示されるように、表示部602に表示される。これにより、搬送方向加工部4では、スリッタは、
図27に示されるように配列される。
【0085】
なお、第1加工位置X1の右型スリッタ71は、裁ち屑であるシート片P1をより円滑且つ確実に排除するために、マージンガイド719を右側に有しており、また、第6加工位置X6の左型スリッタ72は、裁ち屑であるシート片P7をより円滑且つ確実に排除するために、マージンガイド729を左側に有している。
【0086】
なお、
図27の搬送方向加工部4は、加工機を装置本体10の側壁101、102を利用して装置本体10に直接に設けることによって、構成されているが、
図28に示されるように、ユニット4Aとして、装置本体10に形成した受容部109に着脱自在に設けられてもよい。
【0087】
(効果)
以上のように、本実施形態のシート加工装置によれば、例えば
図13に示される加工内容に関する加工条件を入力部601から入力すると、加工機選定制御部61のスリッタ選定制御部611が作動して、第1加工位置〜第Z加工位置までの各加工位置で用いるスリッタの種類(右型スリッタ71及び左型スリッタ72)を、すなわち、スリッタの種類及び配列を、自動で決定できる。また、決定したスリッタの種類及び配列が、表示部602に表示されるので、操作者は、表示部602に表示された情報を参照して、スリッタの交換を行うことができる。したがって、スリッタの交換時に、スリッタの種類及び配列を間違えてしまうのを防止できる。
【0088】
[第2実施形態]
第1実施形態では、裁断加工のみを行う場合を例示して説明しているが、裁断加工に加えて他の加工を行ってもよい。
(1)
図29は、裁断加工と共にクリース加工及びミシン目形成加工を行う例を示している。この場合は、加工条件として、加工位置と加工種類とを入力部601から入力する。まず、基準位置設定部6011によって、シートの幅方向の右端を基準位置Lに設定する。次に、裁ち屑指定部6013によって、
図15の表示部602に示されるように、右端(TrimR)のシート片P1が裁ち屑であること、及び、左端(TrimL)のシート片P9が裁ち屑であること、を入力する。そして、第N位置設定部6012によって、第1〜第8加工位置X1〜X8を、基準位置Lからの幅方向の距離WNとして設定する。すなわち、具体的には、第1加工位置X1として「30.0」mm及び裁断加工を、第2加工位置X2として「65.0」mm及びクリース加工を、第3加工位置X3として「100.0」mm及びミシン目形成加工を、第4加工位置X4として「115.0」mm及び裁断加工を、第5加工位置X5として「120.0」mm及び裁断加工を、第6加工位置X6として「155.0」mm及びクリース加工を、第7加工位置X7として「190.0」mm及びミシン目形成加工を、第8加工位置X8として「360.0」mm及び裁断加工を、順次、入力する。なお、所定の幅寸法A以下のシート片を裁ち屑とみなす指定が、裁ち屑指定部6013によって、順次入力されている。
図29の加工内容では、シート片P5の幅寸法Dは幅寸法Aより小さい。すなわち、
図29の加工内容は、シート片P1、P5、P9を裁ち屑として排除するものである。
【0089】
(2)また、各加工位置X1〜
X8の幅方向距離WNを入力する度に、入力部601により、表示部602のSET6021を押すと、
図16に示されるように、加工機選定制御部61が作動し(S900)、スリッタ選定制御部611が作動する(S901)。スリッタ選定制御部611の作動は、
図17〜
図19に示されるとおりである。このとき、裁断加工の加工位置のみが抽出されて、第1実施形態と同じようにして、選定作業が実施される。これにより、第1加工位置X1、第4加工位置X4、第5加工位置X5、及び第8加工位置X8で用いるスリッタが選定される。
【0090】
(3)次に、
図16に示されるように、非スリッタ選定制御部612が作動する(S902)。なお、非スリッタ選定制御部612は、スリッタ以外の加工機の各々の個数である元数Tsを記憶する非スリッタ元数記憶部と、スリッタ以外の加工機が選定される毎に、それを元数Tsから差し引いて、スリッタ以外の加工機の各々の残存数Qsを求めて記憶する非スリッタ残存数記憶部と、を有している。
【0091】
図30に示されるように、非スリッタ選定制御部612の作動が開始すると(S991)、裁断加工以外の加工条件の入力を受けて(S992)、裁断加工以外の加工機(すなわち非スリッタ)の判別が行われる(S993)。
【0092】
図31に示されるように、まず、非スリッタの判別が開始されると(S9931)、第2加工位置
X2の加工種別がクリースか否かが判定される(S9932)。本例では、クリースであるので、第2加工位置
X2はクリースと決定され(S9933)、その後、非スリッタ残存数記憶部が作動する(S9934)。次に、第3加工位置
X3の加工種別がクリースか否かが判定される(S9932)。本例では、クリースではないので、第3加工位置
X3の加工種別がミシン目か否かが判定される(S9935)。本例では、ミシン目であるので、第3加工位置
X3はミシン目と決定され(S9936)、その後、非スリッタ残存数記憶部が作動する(S9934)。次に、第6加工位置
X6の加工種別がクリースか否かが判定される(S9932)。本例では、クリースであるので、第6加工位置
X6はクリースと決定され(S9933)、その後、非スリッタ残存数記憶部が作動する(S9934)。次に、第7加工位置
X7の加工種別がクリースか否かが判定される(S9932)。本例では、クリースではないので、第7加工位置
X7の加工種別がミシン目か否かが判定される(S9935)。本例では、ミシン目であるので、第7加工位置
X7はミシン目と決定され(S9936)、その後、非スリッタ残存数記憶部が作動する(S9934)。なお、加工種別がクリースでもなくミシン目でもない場合は、マイクロミシン目と決定され(S9937)、その後、非スリッタ残存数記憶部が作動する(S9934)。
【0093】
なお、第2加工位置X2の入力以降は、その度に、
図30に示されるように、裁断加工以外の加工条件の入力が終了したか否かが判定される(S994)。そして、終了していない場合には、その後の加工位置の入力(S992)、及びスリッタ以外の加工機の決定(S993)が、繰り返し実行される。また、終了した場合には、選定作業は終了する。
【0094】
このようにして、
図32に示されるような加工機の配列を有する搬送方向加工部4が得られる。
【0095】
以上のように、本実施形態のシート加工装置によれば、例えば
図29に示される加工内容に関する加工条件を入力部601から入力すると、加工機選定制御部61、すなわち、スリッタ選定制御部611に続いて非スリッタ選定制御部612が作動して、第1加工位置〜第Z加工位置までの各加工位置で用いる加工機の種類(右型スリッタ71、左型スリッタ72、縦クリース形成機73、縦ミシン目形成機75、及び縦マイクロミシン目形成機)を、すなわち、加工機の種類及び配列を、自動で決定できる。また、決定した加工機の種類及び配列が、表示部602に表示されるので、操作者は、表示部602に表示された情報を参照して、加工機の交換を行うことができる。したがって、加工機の交換時に、加工機の種類及び配列を間違えてしまうのを防止できる。
【0096】
(縦ミシン目形成機の具体的構成)
(1)第1例
図33は、縦ミシン目形成機74の斜視図である。
図34は、
図33のXXXIV矢視図である。歯車状の刃である上回転刃741は、周縁に鋭角先端部7411を有している。下回転刃742は、鋭角先端部7411を受け入れる凹部7421を有している。
図34に示されるように、下回転刃742は、凹部7421に隣接して平面部743を有している。平面部743は、鋭角先端部7411の所望の高さ位置と一致している。よって、本例の縦ミシン目形成機74では、上回転刃741を平面部743に当接させることによって、上回転刃741の所定の基準高さへの調節を実行できる。
【0097】
(2)第2例
図35は、縦ミシン目形成機の斜視図である。
図36は、
図35のXXXVI矢視図である。歯車状の刃である上回転刃741は、周縁に鋭角先端部7411を有している。下回転刃742は、鋭角先端部7411を受け入れる凹部7421を有している。
図35のXXXVII矢視図である
図37に示されるように、上回転刃741は、アーム745によって支持されている。アーム745は、ピン7451を支点として上下動可能になっている。また、アーム745は、スプリング746によって、常時、下方に付勢されている。そして、アーム745の下縁には、第1平坦部7453と傾斜部7452と第2平坦部7454とが連なって形成されている。一方、ハウジング747には、縦軸回りに回動自在な調整ピンが設けられており、調整ピンは、ハウジング747に螺合するネジ棒7481と、ピン7482と、つまみ部7483と、を備えている。ピン7482は、ネジ棒7481の下端近傍に水平方向に延在するように設けられている。また、つまみ部7483は、ネジ棒7481の上端に設けられており、360度未満の範囲内で回動自在に設けられている。つまみ部7483を操作し、ネジ棒7481を回動させると、ネジ棒7481が、ハウジング747に対して上下方向に進退し、それに伴って、ピン7482が、傾斜部7452を経由して第1位置と第2位置との間で変位する。そして、ピン7482は、第1位置にある場合には、アーム745の第2平坦部7454に当接しており、このとき、上回転刃741は、鋭角先端部7411が下回転刃742の凹部7421に嵌入しており、ミシン目を形成できる状態にある。第1位置において、つまみ部7483を、回動可能範囲内の所定の回動角度範囲内で回動させると、ネジ棒7481が進退し、それに伴って、ピン7482が回動しながら昇降する。それ故、鋭角先端部7411の凹部7421への嵌入量を変更することができる。また、ピン7482は、第2位置にある場合には、第1平坦部7453に当接しており、その結果、アーム745が上方に回動しており、上回転刃741の鋭角先端部7411は、下回転刃742の凹部7421から出ており、ミシン目を形成できない状態にある。したがって、本例の縦ミシン目形成機74によれば、調整ピンを作動させてピン7482を回動させることによって、上回転刃741の使用状態と不使用状態とを切り替えることができる。
【0098】
[別の実施形態]
(1)Nが2以上の場合の第N加工位置で用いるスリッタの選定を、
図38に示されるようなフローチャートに基づいて、実施してもよい。
図38のフローチャートは、
図19のフローチャートに比して、S9542〜S9547が省かれており、その他は同じである。
【0099】
(2)第N位置設定部6012は、基準位置Lからの幅方向距離WNとして設定しているが、第(N−1)加工位置からの幅寸法として設定してもよい。
【0100】
(3)本発明のシート加工装置1は、搬送方向加工部4の他に、任意の他の加工部を有してもよく、また、搬送方向の異なる位置に搬送方向加工部を複数備えてもよい。搬送方向加工部を複数備えている場合には、1つの搬送方向加工部に裁断加工機(右型スリッタ71、左型スリッタ72)を配設し、他の搬送方向加工部に、裁断加工機以外の加工機(縦クリース形成機73、縦ミシン目形成機74、縦マイクロミシン形成機など)を配設してもよい。
【0101】
(4)入力部601は、装置本体10と一体の操作パネル60ではなく、パーソナルコンピュータ、ポータブル端末等のような、外部端末に、設けてもよい。
【0102】
(5)表示部602は、装置本体10と一体の操作パネル60ではなく、パーソナルコンピュータ、ポータブル端末等のような、外部端末に、設けてもよい。また、表示部602は、入力部601と一体ではなく、別体として設けてもよい。
【0103】
(6)基準位置設定部6011を備えていなくてもよい。その場合は、シート幅方向の右端又は左端の何れか一方のみを基準位置として、予め、制御部6の記憶部(図示せず)に変更不可能に記憶させておけばよい。なお、その場合において、一方が基準位置として記憶された場合には、上記実施形態において列挙された、他方を基準位置としたときに選択される選択肢は、選択されないこととなるので、そのような選択肢を備える必要はない。
【0104】
(7)加工機選定制御部61は、スリッタ元数記憶部64と、スリッタ選択部63によって右型スリッタ71又は左型スリッタ72が選択される毎に、選択された右型スリッタ71及び左型スリッタ72の各々の合計数Vを求めて記憶する、スリッタ使用数記憶部と、元数Tと合計数Vとの大小を比較し、右型スリッタ71に関してT>Vの場合には、用いるスリッタとして「右型スリッタ71」を決定し、左型スリッタ72に関してT>Vの場合には、用いるスリッタとして「左型スリッタ72」を決定する、スリッタ確定部と、を有してもよい。なお、この場合、スリッタ決定部66及び未定スリッタ確定部67は、作動しなくてもよいが、作動する場合には、スリッタ決定部66の第nβ判定部6623は、第(n−1)加工位置で用いるスリッタが「未定」であるか否か、且つ、元数Tと合計数Vとを比較してT>Vであるか否か、を判定し、また、未定スリッタ確定部67の残存判定部672は、仮配列した右型スリッタ71及び左型スリッタ72の数を合計数Vに加えた、仮の合計数Vsが、元数Tより小さいか否かを判定する。
【0105】
(8)本発明のシート加工装置が備える搬送方向加工部は、2種類以上の加工機を幅方向に複数個並んで設けることによって構成できるものであるならば、2種類以上の加工機の内の1種類の加工機を幅方向に複数個並んで設けることによって構成されるものを、排除するものではない。